(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6367501
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】スマートウォッチとウィーチャットプラットフォームとのインタラクション方法、装置及びスマートウォッチ
(51)【国際特許分類】
G06F 13/00 20060101AFI20180723BHJP
【FI】
G06F13/00 650B
G06F13/00 500D
G06F13/00 358C
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-565775(P2017-565775)
(86)(22)【出願日】2016年6月23日
(86)【国際出願番号】CN2016086935
(87)【国際公開番号】WO2017113654
(87)【国際公開日】20170706
【審査請求日】2018年2月19日
(31)【優先権主張番号】201511003747.3
(32)【優先日】2015年12月28日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512280079
【氏名又は名称】ゴーアテック インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】GOERTEK INC
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ヂゥー
【審査官】
佐々木 洋
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2015/0363182(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0242837(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0286813(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0009096(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0373723(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートウォッチとウィーチャット(WeChat)プラットフォームとのインタラクション方法であって、
スマートウォッチ側で該スマートウォッチに適合したカスタムブラウザを設け、該カスタムブラウザがウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにアクセスできるステップと、
前記スマートウォッチ側を携帯電話側と無線接続してペアリングし、ペアリングが成功すると、前記スマートウォッチ側が前記携帯電話側を介してネットワーク側に無線接続するステップと、
前記スマートウォッチにおけるウィーチャット機能が起動した後、前記カスタムブラウザを利用して前記ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにアクセスすると共に、前記携帯電話側でバインドされたユーザ情報によって前記ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインするステップと、
前記ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームから前記スマートウォッチ側にプッシュされたウィーチャットメッセージリマインダが受信されると、ユーザの入力したコマンドに従ってウィーチャット返信メッセージを生成し、該ウィーチャット返信メッセージを前記無線接続によって前記ネットワーク側に伝送し、ウィーチャット返信を行うステップと、
を含むことを特徴とするインタラクション方法。
【請求項2】
前記カスタムブラウザのウェブページインターフェースが前記スマートウォッチの画面に適合し、前記カスタムブラウザが設定されたアプリケーションプロトコルと設定された通信プロトコルとをサポートしており、前記設定されたアプリケーションプロトコルがハイパーテキスト伝送プロトコルHTTPとユーザーデータグラムプロトコルUDPとを少なくとも含み、前記設定された通信プロトコルがブルートゥースネットワークカプセル化プロトコルBNEPを少なくとも含むことを特徴とする請求項1に記載のインタラクション方法。
【請求項3】
前記カスタムブラウザのウェブページインターフェースを、
前記ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームのシステムアーキテクチャを取得すると共に、取得された前記ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームのシステムアーキテクチャによってウェブページ版ウィーチャットを構成する機能モジュールを決定し、
前記スマートウォッチの画面サイズ及び形状によって、前記ウェブページ版ウィーチャットの各機能モジュールの、前記カスタムブラウザのウェブページインターフェースでのレイアウト方式を決定し、
前記ウェブページ版ウィーチャットの各機能モジュールの、前記カスタムブラウザのウェブページインターフェースでのレイアウト方式に従って、前記カスタムブラウザのウェブページインターフェースに各機能モジュールを表示する、
ことによって前記スマートウォッチの画面に適合させることを特徴とする請求項2に記載のインタラクション方法。
【請求項4】
前記ユーザの入力したコマンドがテキストコマンドと音声コマンドとを含み、前記ユーザの入力したコマンドに従って前記ウィーチャット返信メッセージを生成することは、
前記スマートウォッチ側で前記ユーザの音声を採集し、採集されたユーザの音声をテキストに変換し、変換されたテキストによってテキストコマンドを生成すること、
又は、前記スマートウォッチ側で前記ユーザの音声を採集し、採集されたユーザの音声を音声ファイルとして生成し、この音声ファイルによって音声コマンドを生成すること、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のインタラクション方法。
【請求項5】
前記スマートウォッチ側で該スマートウォッチに適合したカスタムブラウザを設けることは、
前記カスタムブラウザの、友人リストインターフェースモードと、チャット記録インターフェースモードと、返信インターフェースモードと、を含むユーザインターフェースインタラクションモード、及び異なるユーザインターフェースインタラクションモード間の切換モードを設定することと、
前記カスタムブラウザが前記友人リストインターフェースモードに切り換わった場合、前記ユーザの前記スマートウォッチの画面でのスライド操作に応じて、一つ又は複数の友人リスト情報を前記画面に表示することと、
前記カスタムブラウザが前記チャット記録インターフェースモードに切り換わった場合、前記ユーザの前記スマートウォッチの画面でのスライド操作に応じて、一つ又は複数のチャット記録メッセージを前記画面に表示することと、
前記カスタムブラウザが前記返信インターフェースモードに切り換わった場合、前記ユーザの前記スマートウォッチの画面でのクリック又は長押し操作に応じて、ウィーチャット返信メッセージを生成すると共に、生成されたウィーチャット返信メッセージを前記画面に表示することと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のインタラクション方法。
【請求項6】
スマートウォッチとウィーチャットプラットフォームとのインタラクション装置であって、
スマートウォッチ側を携帯電話側と無線接続してペアリングし、ペアリングが成功すると、前記スマートウォッチ側が前記携帯電話側を介してネットワーク側に無線接続するようにするための無線ネットワーク接続モジュールと、
前記スマートウォッチにおけるウィーチャット機能が起動した後、予めに設けられ、前記スマートウォッチに適合したカスタムブラウザを利用してウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにアクセスすると共に、前記携帯電話側でバインドされたユーザ情報によって前記ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインするためのアクセスログインモジュールと、
前記ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームから前記スマートウォッチ側にプッシュされたウィーチャットメッセージリマインダが受信されると、ユーザの入力したコマンドに従ってウィーチャット返信メッセージを生成し、該ウィーチャット返信メッセージを前記無線接続によって前記ネットワーク側に伝送し、ウィーチャット返信を行うための返信モジュールと、
を含むことを特徴とするインタラクション装置。
【請求項7】
前記無線ネットワーク接続モジュールが、具体的に、前記スマートウォッチ側をブルートゥースネットワークカプセル化プロトコルBNEPによって前記携帯電話側と無線接続するために用いられることを特徴とする請求項6に記載のインタラクション装置。
【請求項8】
前記インタラクション装置が入力モジュールをさらに含み、
前記入力モジュールは、前記スマートウォッチ側で前記ユーザの音声を採集し、採集されたユーザの音声をテキストに変換し、変換されたテキストによってテキストコマンドを生成するために用いられ、又は、前記スマートウォッチ側で前記ユーザの音声を採集し、採集されたユーザの音声を音声ファイルとして生成し、この音声ファイルによって音声コマンドを生成するために用いられることを特徴とする請求項6に記載のインタラクション装置。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれ1項に記載のインタラクション装置を含むスマートウォッチであって、
前記スマートウォッチに、該スマートウォッチに適合したカスタムブラウザが設けられており、該カスタムブラウザがウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインできることを特徴とするスマートウォッチ。
【請求項10】
前記カスタムブラウザのウェブページインターフェースが前記スマートウォッチの画面に適合し、前記カスタムブラウザが設定されたアプリケーションプロトコルと設定された通信プロトコルとをサポートしており、前記設定されたアプリケーションプロトコルがハイパーテキスト伝送プロトコルHTTPとユーザーデータグラムプロトコルUDPとを少なくとも含み、前記設定された通信プロトコルがブルートゥースネットワークカプセル化プロトコルBNEPを少なくとも含むことを特徴とする請求項9に記載のスマートウォッチ。
【請求項11】
前記カスタムブラウザは、そのウェブページインターフェースを、
前記ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームのシステムアーキテクチャを取得すると共に、取得された前記ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームのシステムアーキテクチャによってウェブページ版ウィーチャットを構成する機能モジュールを決定し、
前記スマートウォッチの画面サイズ及び形状によって、前記ウェブページ版ウィーチャットの各機能モジュールの、前記カスタムブラウザのウェブページインターフェースでのレイアウト方式を決定し、
前記ウェブページ版ウィーチャットの各機能モジュールの、前記カスタムブラウザのウェブページインターフェースでのレイアウト方式に従って、前記カスタムブラウザのウェブページインターフェースに前記機能モジュールを表示する、
ことによって前記スマートウォッチの画面に適合させることを特徴とする請求項10に記載のスマートウォッチ。
【請求項12】
前記カスタムブラウザに、友人リストインターフェースモードと、チャット記録インターフェースモードと、返信インターフェースモードと、を含むユーザインターフェースインタラクションモードが設定されており、
前記カスタムブラウザが前記友人リストインターフェースモードに切り換わった場合、ユーザの前記スマートウォッチの画面でのスライド操作に応じて、一つ又は複数の友人リスト情報を前記画面に表示し、
前記カスタムブラウザが前記チャット記録インターフェースモードに切り換わった場合、ユーザの前記スマートウォッチの画面でのスライド操作に応じて、一つ又は複数のチャット記録メッセージを前記画面に表示し、
前記カスタムブラウザが返信インターフェースモードに切り換わった場合、ユーザの前記スマートウォッチの画面でのクリック又は長押し操作に応じて、ウィーチャット返信メッセージを生成すると共に、生成されたウィーチャット返信メッセージを前記画面に表示する、
ことを特徴とする請求項9に記載のスマートウォッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク技術分野に関し、特に、スマートウォッチとウィーチャットプラットフォームとのインタラクション方法、装置及びスマートウォッチに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、スマートウォッチでウィーチャット(WeChat)返信を行う方法は主に二つある。一つは、Googleの承認を得て標準的なAndroidwearシステムを使用する方法であり、もう一つは、ウィーチャットの標準インターフェースを取得してメッセージリマインドとメッセージ返信とを行う方法である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、Androidwearシステムは、Googleの中国での現状に制限されているため中国国内では使用できない。また、テンセント社がウィーチャットの機能インターフェースの一部だけを一般公開しているので、現在のスマートウォッチプラットフォームは、ウィーチャットリマインドしか行えず、ウィーチャットメッセージの返信を行うことができない。この状况に基づいて、スマートウォッチにおけるウィーチャットメッセージの返信を実現する別の通信方式が必要とされている。
【0004】
上記状況に鑑みて、本発明は、従来技術におけるスマートウォッチでウィーチャットメッセージの返信を行うことができないという問題を解決するために、スマートウォッチとウィーチャットプラットフォームとのインタラクション方法、装置及びスマートウォッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明によるスマートウォッチとウィーチャットプラットフォームとのインタラクション方法は、スマートウォッチ側で該スマートウォッチに適合したカスタムブラウザを設け、該カスタムブラウザがウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにアクセスできるステップと、前記スマートウォッチ側を携帯電話側と無線接続してペアリングし、ペアリングが成功すると、前記スマートウォッチ側が前記携帯電話側を介してネットワーク側に無線接続するステップと、前記スマートウォッチにおけるウィーチャット機能が起動した後、前記カスタムブラウザを利用してウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにアクセスすると共に、前記携帯電話側でバインドされたユーザ情報によって前記ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインするステップと、前記ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームから前記スマートウォッチ側にプッシュされたウィーチャットメッセージリマインダが受信されると、ユーザの入力したコマンドに従ってウィーチャット返信メッセージを生成し、該ウィーチャット返信メッセージを無線接続によって前記ネットワーク側に伝送し、ウィーチャット返信を行うステップと、を含むものである。
【0006】
また、本発明によるスマートウォッチとウィーチャットプラットフォームとのインタラクション装置は、スマートウォッチ側を携帯電話側と無線接続してペアリングし、ペアリングが成功すると、前記スマートウォッチ側が前記携帯電話側を介してネットワーク側に無線接続するようにするための無線ネットワーク接続モジュールと、前記スマートウォッチにおけるウィーチャット機能が起動した後、予めに設けられ、前記スマートウォッチに適合したカスタムブラウザを利用してウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにアクセスすると共に、前記携帯電話側でバインドされたユーザ情報によって前記ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインするためのアクセスログインモジュールと、前記ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームから前記スマートウォッチ側にプッシュされたウィーチャットメッセージリマインダが受信されると、ユーザの入力したコマンドに従ってウィーチャット返信メッセージを生成し、該ウィーチャット返信メッセージを無線接続によって前記ネットワーク側に伝送し、ウィーチャット返信を行うための返信モジュールと、を含むものである。
【0007】
さらに、本発明によるスマートウォッチは、前記インタラクション装置を含み、前記スマートウォッチに、該スマートウォッチに適合したカスタムブラウザが設けられており、該カスタムブラウザがウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインできるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、スマートウォッチ側でカスタムブラウザを設けることで、スマートウォッチと携帯電話とのブルートゥース(登録商標)によるペアリング接続が完了した後、スマートウォッチ側のカスタムブラウザがブルートゥースを介してネットワーク側に無線接続することができ、ブルートゥース無線接続の低消費電力の特性を利用してスマートウォッチ側の全体の待機時間を向上させることができる。また、スマートウォッチ側がネットワーク側に接続した後、カスタムブラウザを利用してウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインすると共に、ブルートゥース伝送プロトコルに基づいて、ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームとデータのやり取りを行い、スマートウォッチ側のウィーチャットメッセージの返信を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面は、本発明に対する更なる理解を提供すると同時に、明細書の一部を構成するものであり、本発明の実施例と共に本発明を解釈するために用いられ、本発明に対する制限にはならない。
【0010】
【
図1】第1実施形態によるスマートウォッチとウィーチャットプラットフォームとのインタラクション方法を説明するフローチャートである。
【
図2】カスタムブラウザが友人リストインターフェースに入った様子を示す模式図である。
【
図3】カスタムブラウザがチャット記録インターフェースに入った様子を示す模式図である。
【
図4】カスタムブラウザが返信インターフェースに入った様子を示す模式図である。
【
図5】スマートウォッチがカスタムブラウザを利用してスマートフォンとペアリング接続する過程を示す模式図である。
【
図6】ブルートゥースネットワークカプセル化プロトコルBNEPのアーキテクチャを示す模式図である。
【
図7】ブルートゥースネットワークカプセル化プロトコルBNEPのデータパケットフォーマットを示す模式図である。
【
図8】第2実施形態によるスマートウォッチとウィーチャットプラットフォームとのインタラクション装置を示す模式図である。
【
図9】第3実施形態によるスマートウォッチの構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の目的、技術案及び利点が更に明白になるように、以下、図面を参照して、本発明の実施形態を更に詳しく説明する。
【0012】
本発明の全体的な設計思想としては、スマートウォッチ側でカスタムブラウザを設け、このカスタムブラウザを利用してウェブページ版ウィーチャット(WeChat)にアクセスしログインすると共に、無線伝送プロトコルをベースとして、スマートウォッチ側がカスタムブラウザを利用してウィーチャットプラットフォームとデータのやり取りを行うようにして、スマートウォッチ側からウィーチャットのリマインダへの返信を実現するものである。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態によるスマートウォッチとウィーチャットプラットフォームとのインタラクション方法を説明するフローチャートであり、
図1に示すように、前記インタラクション方法が、下記のステップS110〜S140を含む。
S110では、スマートウォッチ側で該スマートウォッチと適合したカスタムブラウザを設け、該カスタムブラウザがウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにアクセスできる。
【0014】
このカスタムブラウザのウェブページインターフェースがスマートウォッチの画面に適合し、このカスタムブラウザが、設定されたアプリケーションプロトコルと設定された通信プロトコルとをサポートしている。そのうち、設定されたアプリケーションプロトコルが、HTTPプロトコル(Hyper Text Transfer Protocol、ハイパーテキスト伝送プロトコル)と、UDPプロトコル(User Datagram Protocol、ユーザーデータグラムプロトコル)とを少なくとも含み、設定された通信プロトコルが、BNEPプロトコル(Bluetooth(登録商標) Network Encapsulation Protocol、ブルートゥースネットワークカプセル化プロトコル)を少なくとも含む。
【0015】
第1実施形態においては、カスタムブラウザのウェブページインターフェースを下記方法によってスマートウォッチの画面に適合させるのが好ましい。
【0016】
ステップ1:ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームのシステムアーキテクチャを取得すると共に、取得されたウェブページ版ウィーチャットプラットフォームのシステムアーキテクチャによってウェブページ版ウィーチャットを構成する機能モジュールを決定する。
【0017】
ステップ2:スマートウォッチの画面サイズ及び形状によって、ウェブページ版ウィーチャットの各機能モジュールの、カスタムブラウザのウェブページインターフェースでのレイアウト方式を決定する。
【0018】
ステップ3:ウェブページ版ウィーチャットの各機能モジュールの、カスタムブラウザのウェブページインターフェースでのレイアウト方式に従って、カスタムブラウザのウェブページインターフェースに各機能モジュールを表示する。
【0019】
上記ステップ1〜3は、ブラウザ開発プラットフォーム(例えばアンドリュース開発プラットフォーム)で実現してもよい。
【0020】
図2〜
図4は、それぞれ、カスタムブラウザが友人リストインターフェース、チャット記録インターフェース及び返信インターフェースに入った様子を示す模式図である。
図2〜
図4から分かるように、第1実施形態によるカスタムブラウザは、ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインした後、ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームの各機能モジュールを個別に表示することができ、小さなスマートウォッチの画面でウェブページ版ウィーチャットの関連機能を利用することを容易にする。これにより、使用感が向上する。
【0021】
上記使用感をさらに向上させ、ユーザがカスタムブラウザに表示されたウィーチャット機能を操作することを容易にするために、第1実施形態は、下記方法によって、カスタムブラウザのユーザインターフェースインタラクションモード、及び異なるユーザインターフェースインタラクションモード間の切換モードを設定する。ここで、ユーザインターフェースインタラクションモードは、友人リストインターフェースモードと、チャット記録インターフェースモードと、返信インターフェースモードと、を含む。
【0022】
具体的には、第1実施形態は、カスタムブラウザが友人リストインターフェースモードに切り換わった場合、ユーザのスマートウォッチ画面でのスライド操作に応じて、一つ又は複数の友人リスト情報を画面に表示するように、カスタムブラウザのユーザインターフェースインタラクションモード及び異なるユーザインターフェースインタラクションモード間の切換モードを設定する。
図2に示すように、スマートウォッチの画面で上下にスライドして、その他の友人情報を画面に表示することができる。
【0023】
カスタムブラウザがチャット記録インターフェースモードに切り換わった場合、ユーザのスマートウォッチの画面でのスライド操作に応じて、一つ又は複数のチャット記録メッセージを画面に表示する。
図3に示すように、スマートウォッチの画面で上下にスライドして、その他のチャット記録メッセージを画面に表示することができる。
【0024】
カスタムブラウザが返信インターフェースモードに切り換わった場合、ユーザのスマートウォッチ画面でのクリック又は長押し操作に応じて、ウィーチャット返信メッセージを生成すると共に、生成されたウィーチャット返信メッセージを画面に表示する。
図4に示すように、スマートウォッチ画面に表示されたマイクアイコンをクリックしてウィーチャット返信メッセージを生成してから、スマートウォッチ画面に表示されたウィーチャット返信メッセージのフォーマットをクリックし、テキストフォーマットをクリックした場合、生成されたウィーチャット返信メッセージがテキストフォーマットでウィーチャットプラットフォームに送信され、音声フォーマットをクリックした場合、生成されたウィーチャット返信メッセージが音声フォーマットでウィーチャットプラットフォームに送信される。
【0025】
S120では、スマートウォッチが、受信されたユーザコマンドに従って、スマートウォッチ側を携帯電話側と無線接続してペアリングすることができ、ペアリングが成功すると、スマートウォッチ側が携帯電話側を介してネットワーク側に無線接続するようになる。
【0026】
スマートウォッチの電池容量が比較的に小さいため、WiFi等の無線方式の持続的な接続を利用すると、スマートウォッチの全体の待機時間が影響される。従って、第1実施形態において、好ましくは、ブルートゥースを介して携帯電話側とブルートゥース無線接続することで、スマートウォッチは、WiFi無線アクセスがない場合に、携帯電話とスマートウォッチとの間のブルートゥースによるペアリング接続によってインターネットにアクセスするようにし、ウィーチャットの二次元コードをスキャンすることでカスタムブラウザを経由してウェブページ版ウィーチャットへのログインを実現し、これにより、ウィーチャットメッセージに返信する。
【0027】
S130では、スマートウォッチにおけるウィーチャット機能が起動した後、スマートウォッチがカスタムブラウザを利用してウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにアクセスすると共に、携帯電話側でバインドされたユーザ情報によってウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインする。
【0028】
S140では、ウィーチャットプラットフォームからスマートウォッチ側にプッシュされたウィーチャットメッセージリマインダが受信されると、スマートウォッチがユーザの入力したコマンドに従ってウィーチャット返信メッセージを生成し、ウィーチャット返信メッセージを無線接続によってネットワーク側に伝送し、ウィーチャット返信を行う。
【0029】
S140におけるウィーチャットメッセージリマインダについては、テンセント社によって提供された対応するウィーチャットインターフェースを利用して、ウィーチャットプラットフォームから送信されたウィーチャットメッセージリマインダをスマートウォッチ側で受信してもよく、カスタムブラウザによってサポートされている無線通信プロトコルを利用して、ウィーチャットプラットフォームから送信されたウィーチャットメッセージリマインダを受信してもよい。
【0030】
スマートウォッチの画面サイズについて、スマートウォッチ側でユーザの音声を採集し、採集されたユーザの音声を対応するユーザ入力コマンドに変換することができる。そのうち、第1実施形態におけるユーザ入力コマンドが、テキストコマンドと音声コマンドとを含むため、S140における「ユーザ入力コマンドに従ってウィーチャット返信メッセージを生成する」ことが、スマートウォッチ側でユーザの音声を採集し、採集されたユーザの音声をテキストに変換し、変換されたテキストによってテキストコマンドを生成すること、を含む。
【0031】
又は、スマートウォッチ側でユーザの音声を採集し、採集されたユーザの音声を音声ファイルとして生成し、この音声ファイルによって音声コマンドを生成すること、を含んでもよい。
【0032】
第1実施形態は、スマートウォッチ側でカスタムブラウザを設けることで、スマートウォッチと携帯電話とのブルートゥースによるペアリング接続が完了した後、スマートウォッチ側のカスタムブラウザがブルートゥースを介してネットワーク側に無線接続することができ、ブルートゥース無線接続の低消費電力の特性を利用してスマートウォッチ側の全体の待機時間を向上させ、スマートウォッチ側がネットワーク側に接続した後、カスタムブラウザを利用してウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインすると共に、ブルートゥース伝送プロトコルに基づいて、ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームとデータのやり取りを行い、スマートウォッチ側のウィーチャットメッセージの返信を実現する。
【0033】
第1実施形態は、スマートウォッチ側でウィーチャットアプリケーションをダウンロードしてインストールする必要がないので、スマートウォッチ側のスペースを節約することができる。また、ウェブページ版ウィーチャットが、テンセント社から一般公開して提供されたリソースで、確実な安定性と安全性を有するものであり、ネットワーク接続の安定さが保証できる限り、二次元コードをスキャンする等のクイックログイン方式によって、スマートウォッチ側のウェブページ版ウィーチャットへのログインを実現することができる。さらに、第1実施形態は、同じアカウントを他のモバイルプラットフォームにおけるウィーチャットクライアントと共有し、ウィーチャットメッセージの同期を実現することができる。
【0034】
第1実施形態の一つの応用場面において、スマートウォッチ側がブルートゥースにてスマートフォンとブルートゥース無線接続して、ウィーチャットメッセージの返信を行う過程を具体的に説明する。
【0035】
図5は、スマートウォッチがカスタムブラウザを利用してスマートフォンとペアリング接続する過程を示す模式図である。
図5に示すように、スマートウォッチがカスタムブラウザを利用してスマートフォンとペアリング接続する過程は、下記の通りになる。
【0036】
S510では、スマートウォッチ側のブルートゥース機能を利用して、スマートフォンとブルートゥース無線接続してペアリングする。
【0037】
S520では、スマートウォッチとスマートフォンとのペアリングが成功した後、スマートウォッチがブルートゥースネットワークカプセル化プロトコルBNEPのipv4/ipv6によってネットワーク側に無線接続すると共に、ユーザのログインコマンドに従って、スマートウォッチ側のカスタムブラウザを利用してウェブページ版ウィーチャットにログインして、ウェブページ版ウィーチャットのログインインターフェースに入り、スマートフォンが認証済みになったら(スマートフォンによってスマートウォッチのウォッチ二次元コードをスキャンするクイック検証方式を用いることが可能)、カスタムブラウザがウェブページ版ウィーチャットプラットフォームに正常にログインして、スマートフォン側のウィーチャットとの同期を取る。
【0038】
S530では、ウィーチャットメッセージリマインダが受信されると、スマートウォッチが返信インターフェースに入り、マイクによってユーザの音声を採集し、採集されたユーザの音声データを対応するフォーマットのウィーチャット返信メッセージに変換し、ブルートゥースネットワークカプセル化プロトコルBNEPを利用してウィーチャット返信メッセージをウェブページ版ウィーチャットプラットフォームに送信する。
【0039】
ここで、ブルートゥースネットワークカプセル化プロトコルBNEPのアーキテクチャは、
図6に示すように、ブルートゥース技術を取り込んだスマートウォッチと、ネットワーク側のウェブページ版ウィーチャットプラットフォームとのデータのやり取りを実現するために、ネットワーク層でデータパケットを統一する必要がある。ブルートゥースネットワークカプセル化プロトコルBNEPは、異なるネットワークからのデータパケットを再パッケージ化してから、L2CAPによって伝送する。具体的には、
図6におけるBNEPの受信したデータパケットがイーサネット(登録商標)フォーマットであり、このイーサネットフォーマットのデータパケットを、BNEPのL2CAP伝送に適するように分割してパッケージし直す必要がある。そのため、データがBNEP層に伝送された時、IP層のイーサネットヘッダを削除してBNEPのヘッダを付加する必要があり、このBNEPパケットがL2CAP層に伝送された時、L2CAPのヘッダも付加されるようになり、データパケットのパケットヘッダのフォーマット変換は、
図7に示すようになる。
【0040】
本発明の第1実施形態は、ブルートゥース伝送プロトコルをベースとして、スマートウォッチとスマートフォンとのブルートゥースによるペアリングが完了した後、ブラウザを利用してウィーチャット機能にログインして、スマートフォンとスマートウォッチとが同じアカウントを共有することを実現し、音声−テキスト変換機能と音声ファイル録音機能とを有する入力メソッドモジュールを利用してウィーチャットのテキスト返信と音声返信を実現する。
【0041】
(第2実施形態)
第1実施形態と同様の技術思想に基づき、本第2実施形態では、スマートウォッチとウィーチャットプラットフォームとのインタラクション装置が提供されている。
図8は、第2実施形態によるスマートウォッチとウィーチャットプラットフォームとのインタラクション装置の模式図である。
図8に示すように、インタラクション装置は、無線ネットワーク接続モジュール81と、アクセスログインモジュール82と、返信モジュール83と、を含む。
【0042】
無線ネットワーク接続モジュール81は、スマートウォッチ側を携帯電話側と無線接続してペアリングし、ペアリングが成功すると、スマートウォッチ側が携帯電話側を介してネットワーク側に無線接続するようにするために用いられる。
【0043】
好ましくは、無線ネットワーク接続モジュール81は、具体的には、スマートウォッチ側をブルートゥースネットワークカプセル化プロトコルBNEPによって携帯電話側と無線接続するために用いられる。
【0044】
アクセスログインモジュール82は、スマートウォッチにおけるウィーチャット機能が起動した後、予めに設けられ、該スマートウォッチに適合したカスタムブラウザを利用してウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにアクセスすると共に、携帯電話側でバインドされたユーザ情報によってウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインするために用いられる。
【0045】
返信モジュール83は、ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームからスマートウォッチ側にプッシュされたウィーチャットメッセージが受信されると、ユーザの入力したコマンドに従ってウィーチャット返信メッセージを生成し、ウィーチャット返信メッセージを前記無線接続によってネットワーク側に伝送し、ウィーチャット返信を行うために用いられる。
【0046】
本第2実施形態におけるインタラクション装置は、入力モジュールをさらに含み、該入力モジュールが、スマートウォッチ側でユーザの音声を採集し、採集されたユーザの音声をテキストに変換し、変換されたテキストによってテキストコマンドを生成するために用いられる。又は、スマートウォッチ側でユーザの音声を採集し、採集されたユーザの音声を音声ファイルとして生成し、この音声ファイルによって音声コマンドを生成するために用いられる。
【0047】
(第3実施形態)
第1及び第2実施形態と同様の技術思想に基づき、第3実施形態は、スマートウォッチを提供している。
図9は、第3実施形態によるスマートウォッチの構造模式図である。
図9に示すように、前記スマートウォッチがインタラクション装置91を含む。このインタラクション装置91の具体的な動作方式については、第2実施形態における関連部分と同じであり、説明は省略する。
【0048】
また、スマートウォッチには、該スマートウォッチに適合したカスタムブラウザ92が設けられており、カスタムブラウザ92がウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインできるようになっている。
【0049】
このカスタムブラウザ92のウェブページインターフェースがスマートウォッチの画面に適合し、このカスタムブラウザ92が、設定されたアプリケーションプロトコルと設定された通信プロトコルとをサポートしている。そのうち、設定されたアプリケーションプロトコルが、ハイパーテキスト伝送プロトコルHTTPとユーザーデータグラムプロトコルUDPとを少なくとも含み、設定された通信プロトコルが、ブルートゥースネットワークカプセル化プロトコルBNEPを少なくとも含む。
【0050】
第3実施形態におけるカスタムブラウザ92は、そのウェブページインターフェースを下記方法によってスマートウォッチの画面に適合させる。
【0051】
先ず、ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームのシステムアーキテクチャを取得すると共に、取得されたウェブページ版ウィーチャットプラットフォームのシステムアーキテクチャによってウェブページ版ウィーチャットを構成する機能モジュールを決定する。
【0052】
次に、スマートウォッチの画面サイズ及び形状によって、ウェブページ版ウィーチャットの各機能モジュールの、カスタムブラウザ92のウェブページインターフェースでのレイアウト方式を決定する。
【0053】
次いで、ウェブページ版ウィーチャットの各機能モジュールの、カスタムブラウザ92のウェブページインターフェースでのレイアウト方式に従って、前記カスタムブラウザ92のウェブページインターフェースに各機能モジュールを表示する。
【0054】
上記カスタムブラウザ92には、ユーザインターフェースインタラクションモードが設定されており、ユーザインターフェースインタラクションモードが、友人リストインターフェースモードと、チャット記録インターフェースモードと、返信インターフェースモードと、を含む。
【0055】
ここで、カスタムブラウザ92が友人リストインターフェースモードに切り換わった場合には、ユーザのスマートウォッチ画面でのスライド操作に応じて、一つ又は複数の友人リスト情報が画面に表示される。
【0056】
カスタムブラウザ92がチャット記録インターフェースモードに切り換わった場合には、ユーザのスマートウォッチ画面でのスライド操作に応じて、一つ又は複数のチャット記録メッセージが画面に表示される。
【0057】
カスタムブラウザ92が返信インターフェースモードに切り換わった場合には、ユーザのスマートウォッチ画面でのクリック又は長押し操作に応じて、ウィーチャット返信メッセージを生成すると共に、生成されたウィーチャット返信メッセージが画面に表示される。
【0058】
以上を纏めると、本発明によれば、スマートウォッチとウィーチャットプラットフォームとのインタラクション方法、装置及びスマートウォッチが提供されており、スマートウォッチ側でカスタムブラウザを設けることで、スマートウォッチと携帯電話とのブルートゥースによるペアリング接続が完了した後、スマートウォッチ側のカスタムブラウザがブルートゥースを介してネットワーク側に無線接続することができる。したがって、ブルートゥース無線接続の低消費電力の特性を利用してスマートウォッチ側の全体の待機時間を向上させ、スマートウォッチ側がネットワーク側に接続した後、カスタムブラウザを利用してウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインすると共に、ブルートゥース伝送プロトコルに基づいて、ウェブページ版ウィーチャットプラットフォームとデータのやり取りを行い、スマートウォッチ側のウィーチャットメッセージの返信を実現することができる。
【0059】
以上の説明は、あくまでも本発明の好ましい実施形態であり、本発明の保護範囲を限定するためのものではない。本発明の精神及び原則内になされたいかなる補正、同等置換、改善等は、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるものと見なされる。
【要約】
【課題】スマートウォッチでウィーチャットメッセージの返信を行う。
【解決手段】スマートウォッチ側でスマートウォッチに適合したカスタムブラウザを設けてウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにアクセスでき、スマートウォッチ側を携帯電話側と無線接続してペアリングした後、スマートウォッチ側が携帯電話側を介してネットワーク側に無線接続し、スマートウォッチにおけるウィーチャット機能が起動すると、カスタムブラウザを利用してウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにアクセスして携帯電話側でバインドされたユーザ情報によってウェブページ版ウィーチャットプラットフォームにログインし、ウィーチャットプラットフォームからスマートウォッチ側にプッシュされたウィーチャットメッセージリマインダが受信されると、ユーザの入力したコマンドに従ってウィーチャット返信メッセージを生成して無線接続によってネットワーク側に伝送する。
【選択図】
図1