(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ソース電極形成工程においては、前記シールド電極と直接接続するように前記ソース電極を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
前記シールド電極エッチングバック工程と前記ソース電極形成工程との間に、前記第2空隙に金属を充填してシールド電極接続用金属プラグを形成するシールド電極接続用金属プラグ形成工程をさらに含み、
前記ソース電極形成工程においては、前記シールド電極接続用金属プラグを介して前記シールド電極と接続するように前記ソース電極を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
前記シールド電極エッチングバック工程においては、平面的に見て前記第1空隙が形成されている領域のうちの所定の領域のみに前記第2空隙を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
前記第2トレンチ形成工程においては、前記第2トレンチとして、底狭テーパー形状の側面を有するトレンチを形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
前記ゲート電極形成工程と前記第2トレンチ形成工程との間に、平面的に見て前記第1トレンチが形成されていない領域における前記第2半導体層の表面に第2導電型のベース領域を形成するベース領域形成工程と、前記ベース領域の表面に、少なくとも一部が前記第1トレンチの側壁に露出するように第1導電型高濃度拡散領域を形成する第1導電型高濃度拡散領域形成工程とをさらに含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
前記ゲート電極形成工程と前記第2トレンチ形成工程との間に、前記ベース領域の表面の所定領域に第2導電型高濃度拡散領域を形成する第2導電型高濃度拡散領域形成工程をさらに含み、
前記シールド電極形成工程と前記ソース電極形成工程との間に、平面的に見て前記第1トレンチが形成されていない領域における前記第2絶縁膜をエッチングバックにより除去する第2絶縁膜エッチングバック工程をさらに含み、
前記ソース電極形成工程においては、前記シールド電極、前記第1導電型高濃度拡散領域及び前記第2導電型高濃度拡散領域と直接接続するように前記ソース電極を形成することを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
前記シールド電極形成工程と前記ソース電極形成工程との間に、前記第2絶縁膜に所定の開口を形成する開口形成工程と、前記開口の内部に金属を充填して金属プラグを形成する金属プラグ形成工程とをさらに含み、
前記ソース電極形成工程においては、前記シールド電極が直接接続され、かつ、前記金属プラグを介して前記第1導電型高濃度拡散領域及び前記ベース領域と接続するように前記ソース電極を形成することを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
前記シールド電極エッチングバック工程と前記ソース電極形成工程との間に、前記第2絶縁膜に所定の開口を形成する開口形成工程と、前記第2空隙に金属を充填してシールド電極接続用金属プラグを形成するとともに前記開口の内部に金属を充填して金属プラグを形成するシールド電極接続用金属プラグ・金属プラグ形成工程をさらに含み、
前記ソース電極形成工程においては、前記シールド電極接続用金属プラグを介して前記シールド電極と接続し、かつ、前記金属プラグを介して前記第1導電型高濃度拡散領域及び前記ベース領域と接続するように前記ソース電極を形成することを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
前記第2絶縁膜形成工程においては、厚さが前記ゲート絶縁膜の厚さよりも厚くなるように前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲート電極とシールド電極とが平面方向に分離された平面方向分離型のシールドゲート構造を備える半導体装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
従来の半導体装置900は、
図15〜
図18に示すように、以下の方法(従来の半導体装置の製造方法)を実施することにより製造することができる。すなわち、従来の半導体装置900は、(1)n
+型の第1半導体層912及び第1半導体層912よりも低濃度のn
−型の第2半導体層914を有する半導体基体910を準備する半導体基体準備工程(
図15(a)参照。)と、(2)第2半導体層914に所定の第1トレンチ916を形成する第1トレンチ形成工程(
図15(b)参照。)と、(3)第1トレンチ916内の中央に第1の空隙922が残存する条件で熱酸化法により第1トレンチ916の内部に第1絶縁膜926を形成する第1絶縁膜形成工程(
図15(c)参照。)と、(4)第1の空隙922内にシールド電極924を形成するシールド電極形成工程(
図15(d)及び
図16(a)参照。)と、(5)第1トレンチ916の下部を残して第1絶縁膜926をエッチングバックする第1絶縁膜エッチングバック工程(
図16(b)参照。)と、(6)シールド電極924の側壁、第1トレンチ916の上部の側壁及びエッチングバックされた第1絶縁膜926の上面で構成される凹部950内に第2の空隙952が残存する条件で凹部950の内部にゲート絶縁膜918を形成するゲート絶縁膜形成工程(
図16(c)参照。)と、(7)第2の空隙952内にゲート電極920を形成するゲート電極形成工程(
図16(d)及び
図17(a)参照。)と、(8)ベース領域928、ソース領域930、及び、p
+型のコンタクト領域932を形成する不純物領域形成工程と(
図17(b)〜
図17(d)参照。)、(9)シールド電極924、ゲート電極920及びゲート絶縁膜918上に保護絶縁膜934を形成する保護絶縁膜形成工程(
図18(a)参照。)と、(10)シールド電極924の表面上に形成された絶縁膜(ゲート絶縁膜及び保護絶縁膜)を除去する絶縁膜除去工程(
図18(b)参照。)と、(11)シールド電極924と電気的に接続するようにソース電極936を形成するソース電極形成工程(
図18(c)参照。)とを実施することにより製造することができる。
【0004】
保護酸化膜除去工程においては、CMP法を用いることにより、シールド電極924の表面上の保護絶縁膜934’を除去するだけでなく、ソース領域930及びコンタクト領域932上の絶縁膜(保護絶縁膜及びゲート絶縁膜)を一括して除去する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の半導体装置の製造方法においては、シールド電極形成工程の後段にゲート電極形成工程を含むことから、ソース電極形成工程の前段までにシールド電極924の上部には絶縁膜(ゲート絶縁膜及び保護絶縁膜)が形成される。従って、シールド電極924とソース電極936との接続を取るためには当該絶縁膜を除去する絶縁膜除去工程が必要となり、シールド電極924とソース電極936との接続を取るための工程が煩雑になるという問題がある。
【0007】
また、従来の半導体装置の製造方法においては、CMP法を用いることにより、シールド電極924の上部に形成された保護絶縁膜934’を除去するだけでなく、ソース領域930及びコンタクト領域932上の絶縁膜(保護絶縁膜及びゲート絶縁膜)を一括して除去することから、ソース電極936に水平方向のすべりが発生しやすい実使用時(高低温サイクル)において当該すべりが発生するおそれがあり、実使用時(高低温サイクル)における電極接続の安定性に欠けるおそれがあるという問題もある。
【0008】
そこで、本発明は、上記した問題を解決するためになされたものであり、シールド電極とソース電極との接続を取るための工程が簡略化でき、かつ、実使用時(高低温サイクル)における電極接続の安定性を向上させることができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。また、実使用時(高低温サイクル)における電極接続の安定性を向上させることができる半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[1]本発明の半導体装置の製造方法は、ゲート電極とシールド電極とが平面方向に分離された平面方向分離型のシールドゲート構造を備える半導体装置の製造方法であって、第1導電型の第1半導体層及び当該第1半導体層よりも低濃度の第1導電型の第2半導体層を有する半導体基体を準備する半導体基体準備工程と、前記第2半導体層に所定の第1トレンチを形成する第1トレンチ形成工程と、前記第1トレンチの下部を埋めるように第1絶縁膜を形成する第1絶縁膜形成工程と、前記第1トレンチの上部の側壁にゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、前記ゲート絶縁膜を介して、ポリシリコンからなる前記ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、前記第1絶縁膜の中央部をエッチングにより除去して前記第1トレンチ内に第2トレンチを形成する第2トレンチ形成工程と、前記第2トレンチ内に第1空隙が残存する条件で少なくとも前記第2トレンチの内部に第2絶縁膜を形成する第2絶縁膜形成工程と、前記第1空隙内にシールド電極を形成するシールド電極形成工程と、前記シールド電極の一部をエッチングバックにより除去して前記第2トレンチの上部に第2空隙を形成するシールド電極エッチングバック工程と、前記シールド電極と電気的に接続するようにソース電極を形成するソース電極形成工程とをこの順序で含むことを特徴とする。
【0010】
[2]本発明の半導体装置の製造方法においては、前記第2絶縁膜形成工程において、前記ゲート電極上にも前記第2絶縁膜が形成されており、前記シールド電極エッチングバック工程において、前記ゲート電極上の前記第2絶縁膜の表面を基準としたときの前記シールド電極の上面の深さ位置は、0.01μm〜2μmの範囲内にあることが好ましい。
【0011】
[3]本発明の半導体装置の製造方法においては、前記ソース電極形成工程において、前記シールド電極と直接接続するように前記ソース電極を形成することが好ましい。
【0012】
[4]本発明の半導体装置の製造方法においては、前記シールド電極エッチングバック工程と前記ソース電極形成工程との間に、前記第2空隙に金属を充填してシールド電極接続用金属プラグを形成するシールド電極接続用金属プラグ形成工程をさらに含み、前記ソース電極形成工程においては、前記シールド電極接続用金属プラグを介して前記シールド電極と接続するように前記ソース電極を形成することが好ましい。
【0013】
[5]本発明の半導体装置の製造方法においては、前記シールド電極エッチングバック工程において、平面的に見て前記第1空隙が形成されている領域のうちの所定の領域のみに前記第2空隙を形成することが好ましい。
【0014】
[6]本発明の半導体装置の製造方法においては、前記第2トレンチ形成工程において、前記第2トレンチとして、底狭テーパー形状の側面を有するトレンチを形成することが好ましい。
【0015】
[7]本発明の半導体装置の製造方法においては、前記ゲート電極形成工程と前記第2トレンチ形成工程との間に、平面的に見て前記第1トレンチが形成されていない領域における前記第2半導体層の表面に第2導電型のベース領域を形成するベース領域形成工程と、前記ベース領域の表面に、少なくとも一部が前記第1トレンチの側壁に露出するように第1導電型高濃度拡散領域を形成する第1導電型高濃度拡散領域形成工程とをさらに含むことが好ましい。
【0016】
[8]本発明の半導体装置の製造方法においては、前記ゲート電極形成工程と前記第2トレンチ形成工程との間に、前記ベース領域の表面の所定領域に第2導電型高濃度拡散領域を形成する第2導電型高濃度拡散領域形成工程をさらに含み、前記シールド電極形成工程と前記ソース電極形成工程との間に、平面的に見て前記第1トレンチが形成されていない領域における前記第2絶縁膜をエッチングバックにより除去する第2絶縁膜エッチングバック工程をさらに含み、前記ソース電極形成工程においては、前記シールド電極、前記第1導電型高濃度拡散領域及び前記第2導電型高濃度拡散領域と直接接続するように前記ソース電極を形成することが好ましい。
【0017】
[9]本発明の半導体装置の製造方法においては、前記シールド電極形成工程と前記ソース電極形成工程との間に、前記第2絶縁膜に所定の開口を形成する開口形成工程と、前記開口の内部に金属を充填して金属プラグを形成する金属プラグ形成工程とをさらに含み、前記ソース電極形成工程においては、前記シールド電極が直接接続され、かつ、前記金属プラグを介して前記第1導電型高濃度拡散領域及び前記ベース領域と接続するように前記ソース電極を形成することが好ましい。
【0018】
[10]本発明の半導体装置の製造方法においては、前記シールド電極エッチングバック工程と前記ソース電極形成工程との間に、前記第2絶縁膜に所定の開口を形成する開口形成工程と、前記第2空隙に金属を充填してシールド電極用金属プラグを形成するとともに前記開口の内部に金属を充填して金属プラグを形成するシールド電極用金属プラグ・金属プラグ形成工程をさらに含み、前記ソース電極形成工程においては、前記シールド電極用金属プラグを介して前記シールド電極と接続し、かつ、前記金属プラグを介して前記第1導電型高濃度拡散領域及び前記ベース領域と接続するように前記ソース電極を形成することが好ましい。
【0019】
[11]本発明の半導体装置の製造方法においては、前記第2絶縁膜形成工程において、厚さが前記ゲート絶縁膜の厚さよりも厚くなるように前記第2絶縁膜を形成することが好ましい。
【0020】
[12]本発明の半導体装置の製造方法においては、前記第2絶縁膜形成工程において、前記空隙の底と前記第1トレンチの底との間の前記第2絶縁膜の厚さをD1とし、前記空隙の前記底の深さ位置における前記空隙の側壁と前記第1トレンチの側壁との間の前記第1絶縁膜の厚さをdとし、前記空隙の前記底の深さ位置における前記空隙の前記側壁と前記第1トレンチの前記側壁との間の前記第2絶縁膜の厚さをD2としたときに、D1≦d+D2の関係を満たすように前記第2絶縁膜を形成することが好ましい。
【0021】
[13]本発明の半導体装置は、ゲート電極とシールド電極とが平面方向に分離された平面方向分離型のシールドゲート構造を備える半導体装置であって、第1導電型の第1半導体層及び当該第1半導体層よりも低濃度の第1導電型の第2半導体層とを有する半導体基体と、前記第2半導体層に形成された所定のトレンチと、ポリシリコンからなり、前記トレンチの上部の側壁にゲート絶縁膜を介して形成された前記ゲート電極と、前記トレンチの中央部に前記ゲート電極と離間した状態で形成された前記シールド電極と、前記トレンチ内において、前記ゲート電極と前記シールド電極との間に拡がり前記ゲート電極から前記シールド電極を離間させるとともに、前記トレンチの前記側壁及び前記底に沿って拡がり前記トレンチの前記側壁及び前記底から前記シールド電極を離隔させる絶縁領域と、少なくとも前記ゲート電極上に形成された保護絶縁膜と、前記シールド電極上に直接配置され、かつ、少なくとも前記ゲート電極上に前記保護絶縁膜を介して配置され、前記シールド電極と電気的に接続されているソース電極とを備え、前記シールド電極上には、前記シールド電極の上面と前記絶縁領域とで構成される凹部が形成されており、前記ソース電極は、前記凹部において、シールド電極用金属プラグを介して又は直接前記シールド電極と電気的に接続されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明の半導体装置の製造方法によれば、ゲート電極形成工程の後段にシールド電極形成工程を含むため、ソース電極形成工程の前段までにシールド電極の上部には絶縁膜(例えば、ゲート絶縁膜及び保護絶縁膜)が形成されない。従って、シールド電極とソース電極との接続を取るために当該絶縁膜を除去する絶縁膜除去工程が必要なくなり、シールド電極とソース電極との接続を取るための工程を簡略化できる。
【0023】
また、本発明の半導体装置の製造方法によれば、シールド電極の一部をエッチングバックにより除去して第1空隙の上部に第2空隙を形成した後、ソース電極を形成することから、ソース電極とシールド電極とがこれらの間にアンカー効果が得られる状態で電気的に接続された状態となるため、実使用時(高低温サイクル)においてもソース電極に水平方向のすべりが発生し難くなり、実使用時(高低温サイクル)における電極接続の安定性を向上できる。
【0024】
さらにまた、本発明の半導体装置の製造方法によれば、第1絶縁膜の中央部をエッチングにより除去して第1トレンチ内に第2トレンチを形成した後、第2トレンチ内に第2空隙が残存する条件で第2トレンチの内部に第2絶縁膜を形成するため、シールド電極底部側の絶縁膜(第2絶縁膜)の厚さとシールド電極側部側の絶縁膜(第1絶縁膜及び第2絶縁膜)の厚さを任意の厚さに設定することが容易となり、その結果、高い設計自由度で半導体装置を製造することが可能となる。
【0025】
本発明の半導体装置によれば、シールド電極上には、シールド電極の上面と絶縁領域とで構成される凹部が形成されており、ソース電極は、凹部において、シールド電極接続用金属プラグを介して又は直接シールド電極と電気的に接続されているため、ソース電極とシールド電極とがこれらの間にアンカー効果が得られる状態で電気的に接続された状態となるため、ソース電極に水平方向のすべりが発生しやすい実使用時(高低温サイクル)でも当該すべりが発生し難く、実使用時(高低温サイクル)における電極接続の安定性を向上できる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の半導体装置の製造方法及び半導体装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。なお、各図面は模式図であり、必ずしも実際の寸法を厳密に反映したものではない。
【0028】
[実施形態1]
1.実施形態1に係る半導体装置100の構成
実施形態1に係る半導体装置100は、ゲート電極とシールド電極とが平面方向に分離された平面方向分離型のシールドゲート構造を備えるパワーMOSFETである。
【0029】
実施形態1に係る半導体装置100は、
図1に示すように、n
+型の第1半導体層112及び当該第1半導体層112よりも低濃度のn
−型の第2半導体層114を有する半導体基体110と、第2半導体層114の表面に位置する所定のトレンチ116(第1トレンチ)と、ポリシリコンからなり、トレンチ116の上部の側壁にゲート絶縁膜118を介して形成されたゲート電極120と、トレンチ116の中央部に、ゲート電極120と離間した状態で形成されたシールド電極124と、トレンチ116内において、ゲート電極120とシールド電極124との間に拡がりゲート電極120からシールド電極124を離隔させるとともに、トレンチ116の側壁及び底に沿って拡がりトレンチ116の側壁及び底からシールド電極124を離隔させる絶縁領域126と、平面的に見てトレンチ116が形成されていない領域における第2半導体層114の表面に形成されたベース領域128と、ベース領域128の表面に、一部がトレンチ116の側壁に露出するように形成されたソース領域130(第1導電型高濃度拡散領域)と、ベース領域128の表面の所定領域(ソース領域130が形成されていない領域)に形成されたp
+型のコンタクト領域132(第2導電型高濃度拡散領域)と、ゲート電極120上に形成された保護絶縁膜134と、シールド電極124の表面上に直接配置され、かつ、ゲート電極120の表面上に保護絶縁膜134を介して配置され、シールド電極124、ソース領域130及びコンタクト領域132と直接接続されているソース電極136と、第1半導体層112の表面上に形成されたドレイン電極138とを備える。
【0030】
シールド電極124上には、シールド電極124の上面と絶縁領域126とで構成される凹部142が形成されており、ソース電極136は、凹部142において直接シールド電極124と電気的に接続されている。
【0031】
実施形態1に係る半導体装置100においては、ゲート電極120とシールド電極124との間に介在する絶縁領域126の厚さがゲート絶縁膜118よりも厚い。
【0032】
実施形態1に係る半導体装置100においては、シールド電極124の底とトレンチ116の底との間の絶縁領域126の厚さをD1とし、シールド電極124の底の深さ位置におけるシールド電極124の側壁とトレンチ116の側壁との間の絶縁領域126の厚さ(後述する第1絶縁膜126aの厚さと後述する第2絶縁膜126bの厚さとを合計した厚さ)をd+D2としたときに、D1<d+D2の関係を満たす。
【0033】
実施形態1においては、トレンチ116、ゲート電極120、ベース領域128、ソース領域130及びコンタクト領域132はいずれもストライプ状に形成されている(
図1(b)参照。)。
【0034】
第1半導体層112の厚さは50μm〜500μm(例えば350μm)であり、第1半導体層112の不純物濃度は1×10
18cm
−3〜1×10
21cm
−3(例えば1×10
19cm
−3)である。トレンチ116が形成されていない領域における第2半導体層114の厚さは3μm〜50μm(例えば15μm)であり、第2半導体層114の不純物濃度は1×10
14cm
−3〜1×10
19cm
−3(例えば1×10
15cm
−3)である。ベース領域128の厚さは0.5μm〜10μm(例えば5μm)であり、ベース領域128の不純物濃度は1×10
16cm
−3〜1×10
19cm
−3(例えば1×10
17cm
−3)である。
【0035】
トレンチ116の深さは1μm〜20μm(例えば10μm)であり、トレンチ116のピッチは3μm〜20μm(例えば10μm)であり、トレンチ116の開口幅は、0.3μm〜19μm(例えば7μm)である。ゲート絶縁膜118は例えば熱酸化法により形成された二酸化珪素膜からなり、ゲート絶縁膜118の厚さは20nm〜200nm(例えば100nm)である。ゲート電極120は例えばCVD法により形成された低抵抗のポリシリコンからなり、ゲート電極120の厚さは0.1μm〜5μm(例えば2μm)である。
【0036】
シールド電極124とゲート電極120との間隔は0.02μm〜3μm(例えば1μm)であり、シールド電極124とトレンチ116の底との間隔は0.1μm〜3μm(例えば2μm)であり、シールド電極124の底の深さ位置におけるシールド電極124とトレンチ116の側壁との間隔は0.1μm〜8μm(例えば3μm)である。また、保護絶縁膜134を基準としたときのシールド電極124の上面の深さ位置は、0.01μm〜2μmの範囲内にある。
【0037】
ソース領域130の深さは1μm〜3μm(例えば2μm)であり、ソース領域130の不純物濃度は1×10
18cm
−3〜1×10
20cm
−3(例えば2×10
19cm
−3)である。コンタクト領域132の深さは1μm〜3μm(例えば2μm)であり、コンタクト領域132の不純物濃度は1×10
18cm
−3〜1×10
20cm
−3(例えば2×10
19cm
−3)である。保護絶縁膜134は例えばCVD法により形成された二酸化珪素膜からなり、保護絶縁膜134の厚さは0.5μm〜3μm(例えば1μm)である。
【0038】
ソース電極136は例えばAl膜又はAl合金膜(例えばAlSi膜)からなり、ソース電極136の厚さは1μm〜10μm(例えば3μm)である。ドレイン電極138はTi、Ni、Auがこの順序で積層された積層膜からなり、ドレイン電極138の厚さは0.2μm〜1.5μm(例えば1μm)である。
【0039】
2.実施形態1に係る半導体装置100の効果
実施形態1に係る半導体装置100によれば、シールド電極124上には、シールド電極124の上面と絶縁領域126とで構成される凹部142が形成されており、ソース電極136は、凹部142において直接シールド電極124と電気的に接続されているため、ソース電極136とシールド電極124とがこれらの間にアンカー効果が得られる状態で電気的に接続された状態となるため、ソース電極に水平方向のすべりが発生しやすい実使用時(高低温サイクル)でも当該すべりが発生し難くなり、実使用時(高低温サイクル)における電極接続の安定性を向上できる。
【0040】
3.実施形態1に係る半導体装置の製造方法
実施形態1に係る半導体装置100は、以下に示す製造工程を有する製造方法(実施形態1に係る半導体装置の製造方法)により製造することができる。
【0041】
(1)半導体基体準備工程
まず、n
+型の第1半導体層112及び当該第1半導体層112よりも低濃度のn
−型の第2半導体層114を有する半導体基体110を準備する(
図2(a)参照。)。半導体基体110としては適宜の半導体基体を用いることができ、例えばn
+型の第1半導体層112上にエピタキシャル成長法によってn
−型の第2半導体層114を形成してなる半導体基体を用いることができる。なお、実施形態1においては、半導体基体110として、シリコンからなる半導体基体を用いるが、シリコン以外の材料からなる半導体基体を用いてもよい。
【0042】
(2)第1トレンチ形成工程
次に、第2半導体層114の表面上に、所定の開口を有するマスク(図示せず。)を形成し、当該マスクを用いてエッチングすることにより、第2半導体層114に所定の第1トレンチ116を形成する(
図2(b)参照。)。
【0043】
(3)第1絶縁膜形成工程
次に、第2半導体層114の表面上(第1トレンチ116の内部も含む)に、CVD法により、所定の厚さのシリコン酸化膜126a’を形成する(
図2(c)参照。)。シリコン酸化膜126a’の厚さは、例えば0.5μm〜5μmの範囲内にある。次に、エッチングバックにより第1トレンチ116の下部以外の部分の当該シリコン酸化膜126a’を取り除き、第1トレンチ116の下部を埋めるように第1絶縁膜126aを形成する(
図2(d)参照。)。
【0044】
(4)ゲート絶縁膜形成工程
次に、熱酸化法によって、第1絶縁膜126a及び第2半導体層114の表面上(第1トレンチ116の上部の側壁の表面上を含む。)にシリコン酸化膜を形成する(
図3(a)参照。)。第1トレンチ116の上部の側壁に形成されたシリコン酸化膜がゲート絶縁膜118を構成する。ゲート絶縁膜118の厚さは、例えば20nm〜200nmの範囲内にある。
【0045】
(5)ゲート電極形成工程
次に、CVD法によって、シリコン酸化膜の表面上にポリシリコン層120’を形成する(
図3(b)参照。)。次に、ポリシリコン層120’をエッチングバックすることにより、ポリシリコンからなるゲート電極120を形成する(
図3(c)参照。)。ゲート電極層形成工程においては、第1トレンチ116内において、所定の間隔で離間した位置にゲート電極120が形成されるようにポリシリコン層120’をエッチングバックする。
【0046】
(6)ベース領域128、ソース領域130及びコンタクト領域132形成工程
次に、平面的に見て第1トレンチ116が形成されていない領域における第2半導体層114の表面にp型不純物(例えば、ボロン)をイオン注入する。次に、第2半導体層114にコンタクト領域132に対応する開口を有するマスク(図示せず。)を形成し、当該マスクを介してより高い不純物濃度、かつ、より浅い深さ位置にp型不純物(例えば、ボロン)をイオン注入する(
図3(d)参照。)。次に、第2半導体層114の表面にソース領域130に対応する開口を有するマスク(図示せず。)を形成し、当該マスクを介してn型不純物(例えば、リン)をイオン注入する(
図4(a)参照。)。次に、第2半導体層114にイオン注入したp型不純物及びn型不純物を熱拡散することにより、ベース領域128、ソース領域130及びコンタクト領域132を形成する(
図4(b)参照。)。
【0047】
(7)第2トレンチ形成工程
次に、第1絶縁膜126aの中央部に開口を有するマスク(図示せず。)を形成し、当該マスクを用いて第1絶縁膜126aの中央部をエッチングにより第1トレンチ116の底まで除去して第1トレンチ116内に第2トレンチ140を形成する(
図4(c)参照。)。第2トレンチ140の開口幅は、第1トレンチ116内における2つのゲート電極120の間隔と等しく、例えば、0.1μm〜5μmの範囲内にある。
【0048】
(8)第2絶縁膜形成工程
次に、第2トレンチ140内に第1空隙122が残存する条件で第2トレンチ140の内部に熱酸化法によって第2絶縁膜126bを形成する(
図4(d)参照。)。このとき、第2半導体層114における第1トレンチ116が形成されていない領域及びゲート電極120の表面上にも第2絶縁膜126bが形成される。なお、第1絶縁膜126aと第2絶縁膜126bとで絶縁領域126を構成し、ゲート電極120上の第2絶縁膜126bは保護絶縁膜134を構成する。
【0049】
第2絶縁膜形成工程においては、厚さがゲート絶縁膜118の厚さよりも厚くなるように第2絶縁膜126bを形成する。第2絶縁膜126bの厚さは、0.2μm〜5μmの範囲内にある。また、第1空隙122の深さは、0.5μm〜19μmの範囲内にあり、第1空隙122の開口幅は、0.1μm〜5μmの範囲内にある。
【0050】
第2絶縁膜形成工程においては、第1空隙122の底と第1トレンチ116の底との間の第2絶縁膜126bの厚さをD1とし、第1空隙122の底の深さ位置における第1空隙122の側壁と第1トレンチ116の側壁との間の第1絶縁膜126aの厚さをdとし、第1空隙122の底の深さ位置における第1空隙122の側壁と第1トレンチ116の側壁との間の第2絶縁膜126bの厚さをD2としたときに、D1<d+D2の関係を満たす(
図1参照。)。
【0051】
(9)シールド電極形成工程
次に、半導体基体110の第2半導体層114側の表面全域にポリシリコン層124’を形成する(
図5(a)参照。)。
【0052】
(10)シールド電極エッチングバック工程
次に、ポリシリコン層124’をエッチングバックにより第2半導体層114の表面よりも深い深さ位置まで除去して第1空隙122の上部に第2空隙142(凹部142)を形成する(
図5(b)参照。)。そして、第1空隙122の内部に残存したポリシリコン層124’がシールド電極124となる。
【0053】
次に、平面的に見て第1トレンチ116が形成されていない領域における第2絶縁膜126bを第2半導体層114の表面の深さ位置までエッチングバックにより除去する(
図5(c)参照。)。なお、このとき、ゲート電極120上の保護絶縁膜134も第2半導体層114の表面の深さ位置まで除去する。また、ゲート電極120上の第2絶縁膜126bの表面を基準としたときのシールド電極124の上面の深さ位置は、0.01μm〜2μmの範囲内にある。
【0054】
(11)ソース電極及びドレイン電極形成工程
次に、ソース領域130、コンタクト領域132、シールド電極124及び保護絶縁膜134の表面上に、シールド電極124、ソース領域130及びコンタクト領域132に直接接続するようにソース電極136を形成する(
図5(d)参照。)。このとき、第2空隙142の内部にもソース電極を構成する金属が入り込むことによりシールド電極124及びソース電極を直接接続するようにソース電極136を形成する。また、第1半導体層112の表面上にドレイン電極138を形成する。
【0055】
このようにして実施形態1に係る半導体装置100を製造することができる。
【0056】
4.実施形態1に係る半導体装置の製造方法の効果
実施形態1に係る半導体装置の製造方法によれば、ゲート電極形成工程の後段にシールド電極形成工程を含むため、ソース電極形成工程の前段までにシールド電極124の上部には絶縁膜(例えば、ゲート絶縁膜及び保護絶縁膜)が形成されない。従って、シールド電極124とソース電極136との接続を取るために当該絶縁膜を除去する絶縁膜除去工程が必要なくなり、シールド電極124とソース電極136との接続を取るための工程を簡略化できる。
【0057】
また、実施形態1に係る半導体装置の製造方法によれば、シールド電極124の一部をエッチングバックにより除去して第1空隙122の上部に第2空隙142を形成した後、ソース電極136を形成することから、ソース電極136とシールド電極124とがこれらの間にアンカー効果が得られる状態で電気的に接続された状態となるため、ソース電極に水平方向のすべりが発生しやすい実使用時(高低温サイクル)でも当該すべりが発生し難くなり、実使用時(高低温サイクル)における電極接続の安定性を向上できる。
【0058】
また、実施形態1に係る半導体装置の製造方法によれば、第1絶縁膜126aの中央部をエッチングにより除去して第1トレンチ116内に第2トレンチ140を形成した後、第2トレンチ140内に第1空隙122が残存する条件で第2トレンチ140の内部に第2絶縁膜126bを形成するため、シールド電極底部側の絶縁膜(第2絶縁膜126b)の厚さとシールド電極側部側の絶縁膜(第1絶縁膜126a及び第2絶縁膜126b)の厚さを任意の厚さに設定することが容易となり、その結果、高い設計自由度で半導体装置を製造することが可能となる。
【0059】
なお、一般に、単結晶シリコンを熱酸化させて形成された酸化膜と、ポリシリコンを熱酸化させて形成した酸化膜とは、膜質が異なると考えられる。すなわち、単結晶シリコンを熱酸化させて形成された酸化膜にはSiO
2の割合が比較的高いと考えられるのに対して、ポリシリコンを熱酸化させて形成した酸化膜にはSiO
2の他にSiO
Xの割合が高いものと考えられる。従って、ゲート電極120のポリシリコンを熱酸化させて形成した酸化膜(ゲート電極120とシールド電極124との間の酸化膜)においては、ばらつきが生じ易く、ゲート電極120とシールド電極124との間のESD耐量にばらつきが生じやすいと考えられる。
しかしながら、実施形態1に係る半導体装置の製造方法によれば、上記したようにシールド電極底部側の絶縁膜(第2絶縁膜)の厚さとシールド電極側部側の絶縁膜(第1絶縁膜及び第2絶縁膜)の厚さを任意の厚さに設定することが容易であるため、ESD耐量のばらつきの少ない半導体装置を製造することができる。
【0060】
また、実施形態1に係る半導体装置の製造方法によれば、シールド電極エッチングバック工程において、ゲート電極120上の第2絶縁膜126bの表面を基準としたときのシールド電極124の上面の深さ位置は、0.01μm〜2μmの範囲内にあるため、ソース電極136とシールド電極124とがこれらの間により大きなアンカー効果が得られる状態で電気的に接続された状態となる。その結果、ソース電極に水平方向のすべりが発生しやすい実使用時(高低温サイクル)でも当該すべりがより一層発生し難くなり、実使用時(高低温サイクル)における電極接続の安定性をより一層向上できる。
【0061】
また、実施形態1に係る半導体装置の製造方法によれば、ソース電極形成工程においては、シールド電極124と直接接続するようにソース電極136を形成するため、第2空隙142内にはソース電極136を構成する金属が入り込んでおり、ソース電極136とシールド電極124とがこれらの間により大きなアンカー効果が得られる状態で電気的に接続された状態となる。従って、ソース電極に水平方向のすべりが発生しやすい実使用時(高低温サイクル)でも当該すべりがより一層発生し難くなり、実使用時(高低温サイクル)における電極接続の安定性をより一層向上できる。
【0062】
また、実施形態1に係る半導体装置の製造方法によれば、ソース電極形成工程においては、シールド電極124、ソース領域130及びコンタクト領域132に直接接続するようにソース電極136を形成するため、ソース電極136とソース領域130及びコンタクト領域132との接触面積が大きく、コンタクト抵抗を小さくすることができる。
【0063】
また、実施形態1に係る半導体装置の製造方法によれば、第2絶縁膜形成工程においては、厚さがゲート絶縁膜118の厚さよりも厚くなるように第2絶縁膜126bを形成するため、従来の半導体装置900よりもゲート電極とシールド電極との間の耐圧を高くすることができる。
【0064】
また、実施形態1に係る半導体装置の製造方法は、第2絶縁膜形成工程において、第1空隙122の底と第1トレンチ116の底との間の第2絶縁膜126bの厚さをD1とし、第1空隙122の底の深さ位置における第1空隙122の側壁と第1トレンチ116の側壁との間の第1絶縁膜126aの厚さをdとし、第1空隙122の底の深さ位置における第1空隙122の側壁と第1トレンチ116の側壁との間の第2絶縁膜126bの厚さをD2としたときに、D1<d+D2の関係を満たすように第2絶縁膜126bを形成する。
このような方法とすることにより、(1)シールド電極124を深い深さ位置まで形成することができ、逆バイアス時において、深い位置まで空乏層を到達させることができる。その結果、ソース・ドレイン間の耐圧を高くすることできる。また、(2)電界集中が起こり易い第1トレンチ116の角部からゲート電極120までの距離を長くでき、さらには、第1絶縁膜126a及び第2絶縁膜126bで電界を緩和することができる結果、この観点からも耐圧を高くできる。
【0065】
[実施形態2]
実施形態2に係る半導体装置100Aは、基本的には実施形態1に係る半導体装置100と同様の構成を有するが、ソース電極がシールド電極接続用金属プラグを介してシールド電極と接続されている点で実施形態1に係る半導体装置100の場合とは異なる。すなわち、実施形態2に係る半導体装置100Aにおいては、
図6に示すように、第2空隙142に金属を充填してなるシールド電極接続用金属プラグ144をさらに備え、ソース電極136がシールド電極接続用金属プラグ144を介してシールド電極124と接続されている。
【0066】
実施形態2に係る半導体装置100Aは、以下に説明する実施形態2に係る半導体装置の製造方法により製造することができる。
【0067】
実施形態2に係る半導体装置の製造方法は、基本的には実施形態1に係る半導体装置の製造方法と同様の工程を含むが、シールド電極接続用金属プラグ形成工程を含む点で実施形態1に係る半導体装置の製造方法とは異なる。すなわち、実施形態2に係る半導体装置の製造方法においては、シールド電極エッチングバック工程(
図5(b)参照。)とソース電極形成工程(
図5(d)参照。)との間に、第2空隙142に金属を充填してシールド電極接続用金属プラグ144を形成するシールド電極接続用金属プラグ形成工程を含む(
図7(b)参照。)。
【0068】
第2空隙142の内表面には、バリアメタル(図示せず)が形成されており、シールド電極接続用金属プラグ144は、当該バリアメタルを介して所定の金属が第2空隙142の内部に充填されてなる。所定の金属は、例えば、タングステンである。
【0069】
その後、第2絶縁膜形成工程を実施した後(
図7(c)参照。)、ソース電極形成工程においては、シールド電極接続用金属プラグ144を介してシールド電極124と接続するようにソース電極136を形成する(
図7(d)参照。)。
【0070】
このように、実施形態2に係る半導体装置の製造方法は、シールド電極接続用金属プラグ形成工程を含む点で実施形態1に係る半導体装置の製造方法とは異なるが、実施形態1に係る半導体装置の製造方法と同様に、ゲート電極形成工程の後段にシールド電極形成工程を含むため、ソース電極形成工程の前段までにシールド電極124の上部には絶縁膜(例えば、ゲート絶縁膜及び保護絶縁膜)が形成されない。従って、シールド電極124とソース電極136との接続を取るために当該絶縁膜を除去する絶縁膜除去工程が必要でなくなり、シールド電極124とソース電極136との接続を取るための工程を簡略化できる。
【0071】
また、実施形態2に係る半導体装置の製造方法によれば、シールド電極エッチングバック工程とソース電極形成工程との間に、第2空隙142に金属を充填してシールド電極接続用金属プラグ144を形成するシールド電極接続用金属プラグ形成工程を含むため、シールド電極接続用金属プラグ144は第2空隙142の内部に形成される。そして、ソース電極形成工程においては、シールド電極接続用金属プラグ144を介してシールド電極124と接続するようにソース電極136を形成するため、金属で構成されるソース電極136と金属で構成されるシールド電極接続用金属プラグ144とが高い密着性を有することになり、シールド電極接続用金属プラグ144がソース電極136の水平方向のすべりに対してアンカーの役割を果たすことになる。従って、ソース電極136に水平方向のすべりが発生しやすい実使用時(高低温サイクル)でも当該すべりが発生し難くなり、実使用時(高低温サイクル)における電極接続の安定性を向上できる。
【0072】
なお、実施形態2に係る半導体装置の製造方法は、シールド電極接続用金属プラグ形成工程を含む点以外の点においては実施形態1に係る半導体装置の製造方法と同様の工程を含むため、実施形態1に係る半導体装置の製造方法が有する効果のうち該当する効果を有する。
【0073】
[実施形態3]
実施形態3に係る半導体装置100Bは、基本的には実施形態1に係る半導体装置100と同様の構成を有するが、ソース電極が金属プラグを介してソース領域と接続されている点で実施形態1に係る半導体装置100の場合とは異なる。すなわち、実施形態3に係る半導体装置100Bにおいては、
図8に示すように、第2絶縁膜126bがソース電極136とソース領域130との間にも形成されており、第2絶縁膜126bには所定の開口146が形成されており、当該開口146の内部に金属を充填してなる金属プラグ148が形成されている。
【0074】
実施形態3に係る半導体装置100Bは、以下に説明する実施形態3に係る半導体装置の製造方法により製造することができる。
【0075】
実施形態3に係る半導体装置の製造方法は、基本的には実施形態1に係る半導体装置の製造方法と同様の工程を含むが、金属プラグ形成工程を含む点で実施形態1に係る半導体装置の製造方法とは異なる。すなわち、実施形態3に係る半導体装置の製造方法においては、シールド電極形成工程(
図5(b)参照。)とソース電極形成工程(
図5(d)参照。)との間に、
図9に示すように、第2絶縁膜126bに所定の開口146を形成する開口形成工程(
図9(b)参照。)と、開口146の内部に金属を充填して金属プラグ148を形成する金属プラグ形成工程(
図9(c)参照。)とをさらに含む。
【0076】
その後、第2絶縁膜形成工程を実施した後(
図9(c)参照。)、ソース電極形成工程においては、シールド電極124に直接接続し、かつ、ソース領域130及びベース領域128に金属プラグ148を介して接続するようにソース電極136を形成する(
図9(d)参照。)。
【0077】
開口146及び金属プラグ148はストライプ状に形成されており、ストライプ幅は、例えば0.5μmである。開口146の内表面には、バリアメタル(図示せず)が形成されており、金属プラグ148は、当該バリアメタルを介して所定の金属が開口146の内部に充填されてなる。所定の金属は、例えば、タングステンである。
【0078】
このように、実施形態3に係る半導体装置の製造方法は、金属プラグ形成工程を含む点で実施形態1に係る半導体装置の製造方法とは異なるが、実施形態1に係る半導体装置の製造方法と同様に、ゲート電極形成工程の後段にシールド電極形成工程を含むため、ソース電極形成工程の前段までにシールド電極124の上部には絶縁膜が形成されない。従って、当該絶縁膜を除去する絶縁膜除去工程が必要でなくなり、シールド電極124とソース電極136との接続を取るための工程を簡略化できる。
【0079】
また、実施形態3に係る半導体装置の製造方法によれば、第2絶縁膜126bに所定の開口146を形成する開口形成工程と、開口146の内部に金属を充填して金属プラグ148を形成する金属プラグ形成工程とを含むため、金属プラグ148は開口146の内部に形成される。そして、ソース電極形成工程においては、シールド電極124に直接接続し、かつ、ソース領域130及びベース領域128に金属プラグ148を介して接続するようにソース電極136を形成するため、金属で構成されるソース電極136と金属で構成される金属プラグ148とが高い密着性を有することになり、金属プラグ148がソース電極136の水平方向のすべりに対してアンカーの役割を果たすことになる。従って、ソース電極に水平方向のすべりが発生しやすい実使用時(高低温サイクル)でも当該すべりが発生し難くなり、実使用時(高低温サイクル)における電極接続の安定性を向上できる。
【0080】
また、実施形態3に係る半導体装置の製造方法によれば、シールド電極124に直接接続し、かつ、ソース領域130及びベース領域128に金属プラグ148を介して接続するようにソース電極136を形成するため、ソース領域と直接接続するようにソース電極を形成している半導体装置の製造方法の場合のように、保護絶縁膜を大量に除去して大きな開口を形成する必要がなく、微細化された半導体装置を製造することができる。その結果、実施形態3に係る半導体装置の製造方法は、電子機器の低コスト化及び小型化の要請に適う半導体装置を製造することができる。
【0081】
なお、実施形態3に係る半導体装置の製造方法は、金属プラグ形成工程を含む点以外の点においては実施形態1に係る半導体装置の製造方法と同様の工程を含むため、実施形態1に係る半導体装置の製造方法が有する効果のうち該当する効果を有する。
【0082】
[実施形態4]
実施形態4に係る半導体装置100Cは、基本的には実施形態2に係る半導体装置100Aと同様の構成を有するが、ソース電極が金属プラグを介してソース領域と接続されている点で実施形態2に係る半導体装置100Aの場合とは異なる。すなわち、実施形態4に係る半導体装置100Cにおいては、
図10に示すように、第2絶縁膜126bがソース電極136とソース領域130との間にも形成されており、第2絶縁膜126bには所定の開口146が形成されており、当該開口146の内部に金属を充填してなる金属プラグ148が形成されている。
【0083】
実施形態4に係る半導体装置100Cにおいては、シールド電極接続用金属プラグ144と金属プラグ148とが同じ種類の金属からなり、保護絶縁膜134a上にも当該金属が堆積されている。すなわち、シールド電極接続用金属プラグ144と金属プラグ148とは、保護絶縁膜134a上の金属を介して接続されている。
【0084】
実施形態4に係る半導体装置100Cは、以下に説明する実施形態4に係る半導体装置の製造方法により製造することができる。
【0085】
実施形態4に係る半導体装置の製造方法は、基本的には実施形態2に係る半導体装置の製造方法と同様の工程を含むが、金属プラグ形成工程の代わりにシールド電極接続用金属プラグ・金属プラグ形成工程を含む点で実施形態2に係る半導体装置の製造方法とは異なる。すなわち、実施形態4に係る半導体装置の製造方法においては、シールド電極形成工程(
図5(b)参照。)とソース電極形成工程(
図5(d)参照。)との間に、
図11に示すように、第2絶縁膜126bに所定の開口146を形成する開口形成工程(
図11(b)参照。)と、第2空隙142の内部に金属を充填してシールド電極接続用金属プラグ144を形成するとともに開口146の内部に金属を充填して金属プラグ148を形成するシールド電極接続用金属プラグ・金属プラグ形成工程(
図11(c)参照。)とをさらに含む。実施形態4に係る半導体装置の製造方法においては、シールド電極接続用金属プラグ144と金属プラグ148とを一括して形成する。
【0086】
シールド電極接続用金属プラグ・金属プラグ形成工程においては、半導体基体110の第2半導体層114側表面の全面に金属を堆積させる(
図11(c)参照。)。
【0087】
当該金属は、第2空隙142及び開口146の外部にも堆積するがエッチングバックを行わない。このような構成とすることにより、エッチングバックをする工程を省略することができるため生産性を高くすることができるだけでなく、シールド電極接続用金属プラグ144及び金属プラグ148を同一物質で接続することができるため、シールド電極接続用金属プラグ144及び金属プラグ148が水平方向にずれにくくなる、という効果がある。
【0088】
ソース電極形成工程においては、シールド電極接続用金属プラグ144を介してシールド電極124と接続し、かつ、金属プラグ148を介してソース領域130及びベース領域128と接続するようにソース電極136を形成する(
図11(d)参照。)。
【0089】
このように、実施形態4に係る半導体装置の製造方法は、金属プラグ形成工程の代わりにシールド電極接続用金属プラグ・金属プラグ形成工程を含む点で実施形態2に係る半導体装置の製造方法とは異なるが、実施形態2に係る半導体装置の製造方法と同様に、ゲート電極形成工程の後段にシールド電極形成工程を含むため、ソース電極形成工程の前段までにシールド電極124の上部には絶縁膜が形成されない。従って、当該絶縁膜を除去する絶縁膜除去工程が必要なくなり、シールド電極124とソース電極136との接続を取るための工程を簡略化できる。
【0090】
また、実施形態4に係る半導体装置の製造方法によれば、第2空隙142に金属を充填してシールド電極接続用金属プラグ144を形成するとともに開口146の内部に金属を充填して金属プラグ148を形成するシールド電極接続用金属プラグ・金属プラグ形成工程を含むため、それぞれを別々の工程で形成した場合と比較して高い生産性でシールド電極接続用金属プラグ144及び金属プラグ148を形成することができる。
【0091】
また、実施形態4に係る半導体装置の製造方法によれば、上記したシールド電極接続用金属プラグ・金属プラグ形成工程を含み、ソース電極形成工程においては、シールド電極接続用金属プラグ144を介してシールド電極124と接続し、かつ、金属プラグ148を介してソース領域130及びベース領域128と接続するようにソース電極136を形成するため、シールド電極接続用金属プラグ144と金属プラグ148の両方がアンカーの役割を果たすこととなり、ソース電極136に水平方向のすべりが発生しやすい実使用時(高低温サイクル)でも当該すべりがより一層発生し難くなり、実使用時(高低温サイクル)における電極接続の安定性をさらに向上させることができる。
【0092】
なお、実施形態4に係る半導体装置の製造方法は、金属プラグ形成工程の代わりにシールド電極接続用金属プラグ・金属プラグ形成工程を含む点以外の点においては実施形態2に係る半導体装置の製造方法と同様の工程を含むため、実施形態2に係る半導体装置の製造方法が有する効果のうち該当する効果を有する。
【0093】
[実施形態5]
実施形態5に係る半導体装置100Dは、基本的には実施形態1に係る半導体装置100と同様の構成を有するが、第2空隙が形成されている領域が実施形態1に係る半導体装置100の場合とは異なる。すなわち、実施形態5に係る半導体装置100Dにおいては、
図12に示すように、平面的に見て第1空隙122が形成されている領域のうちの所定の領域のみに第2空隙142が形成されている。
【0094】
第2空隙142は、所定のピッチで形成されている。第2空隙142内にはソース電極136を構成する金属が入り込んでいる。
【0095】
実施形態5に係る半導体装置100Dは、以下に説明する実施形態5に係る半導体装置の製造方法により製造することができる。
【0096】
実施形態5に係る半導体装置の製造方法(図示せず。)は、基本的には実施形態1に係る半導体装置の製造方法と同様の工程を含むが、第2空隙を形成する領域が実施形態1に係る半導体装置の製造方法とは異なる。すなわち、実施形態5に係る半導体装置の製造方法におけるシールド電極エッチングバック工程においては、平面的に見て第1空隙122が形成されている領域のうちの所定の領域のみに第2空隙142を形成する。
【0097】
このように、実施形態5に係る半導体装置の製造方法は、第2空隙を形成する領域が実施形態1に係る半導体装置の製造方法とは異なるが、実施形態1に係る半導体装置の製造方法と同様に、ゲート電極形成工程の後段にシールド電極形成工程を含むため、ソース電極形成工程の前段までにシールド電極124の上部には絶縁膜が形成されない。従って、当該絶縁膜を除去する絶縁膜除去工程が必要なくなり、シールド電極124とソース電極136との接続を取るための工程を簡略化できる。
【0098】
また、実施形態5に係る半導体装置の製造方法によれば、シールド電極エッチングバック工程においては、平面的に見て第1空隙122が形成されている領域のうちの所定の領域のみに第2空隙142を形成するため、ソース電極とシールド電極とが第1トレンチ116内の一方のゲート電極から他方のゲート電極に向かう方向だけでなく、その方向と垂直な方向に対してもアンカー効果が得られる状態で電気的に接続された状態となるため、ソース電極に当該方向のすべりが発生しやすい実使用時(高低温サイクル)でも当該すべりが発生し難く、実使用時(高低温サイクル)における電極接続の安定性を向上できる。
【0099】
なお、実施形態5に係る半導体装置の製造方法は、金属プラグ形成工程を含む点以外の点においては実施形態1に係る半導体装置の製造方法と同様の工程を含むため、実施形態1に係る半導体装置の製造方法が有する効果のうち該当する効果を有する。
【0100】
[実施形態6]
実施形態6に係る半導体装置100Eは、基本的には実施形態1に係る半導体装置100と同様の構成を有するが、シールド電極の形状が実施形態1に係る半導体装置100の場合とは異なる。すなわち、実施形態6に係る半導体装置100Eにおいては、
図13に示すように、シールド電極124aは、底狭テーパー形状の側面を有し、逆三角形形状をしている。
【0101】
実施形態6に係る半導体装置100Eは、以下に説明する実施形態6に係る半導体装置の製造方法により製造することができる。
【0102】
実施形態6に係る半導体装置の製造方法は、基本的には実施形態1に係る半導体装置の製造方法と同様の工程を含むが、第2トレンチの形状が実施形態1に係る半導体装置の製造方法とは異なる。すなわち、実施形態6に係る半導体装置の製造方法における第2トレンチ形成工程においては、
図14(a)に示すように、第2トレンチ140aとして、底狭テーパー形状の側面を有するトレンチを形成する。第2トレンチ形成工程においては、エッチングガスの条件(エッチングガスの種類、温度等)を調整することによって底狭テーパー形状の側面を有するトレンチを形成する。
【0103】
その後、第2絶縁膜形成工程においては、第2トレンチ140aの表面に沿って第2絶縁膜126bを形成するため、第1空隙122aも底狭テーパー形状の側面を有する(具体的には、第1空隙122aの形状は、下に凸となる三角形形状になる。)(
図14(b)参照。)。
【0104】
その後、第2絶縁膜エッチングバック工程を実施した後(
図14(c)参照。)、シールド電極形成工程においては、上記した第1空隙122aにポリシリコンを埋め込むことにより底狭テーパー形状の側面を有するシールド電極124aを形成することができる(
図14(d)参照。)。
【0105】
このように、実施形態6に係る半導体装置の製造方法は、第2トレンチの形状が実施形態1に係る半導体装置の製造方法とは異なるが、実施形態1に係る半導体装置の製造方法と同様に、ゲート電極形成工程の後段にシールド電極形成工程を含むため、ソース電極形成工程の前段までにシールド電極124の上部には絶縁膜が形成されない。従って、当該絶縁膜を除去する絶縁膜除去工程が必要でなくなり、シールド電極124とソース電極136との接続を取るための工程を簡略化できる。
【0106】
また、実施形態6に係る半導体装置の製造方法によれば、第2トレンチ形成工程においては、第2トレンチ140aとして、底狭テーパー形状の側面を有するトレンチを形成するため、シールド電極124aの上部にかかる電圧がシールド電極124aの下部にかかる電圧よりも高くなる。従って、スイッチオフ時にドレイン電極の電位変化を緩やかにすることができ、スイッチオフ時にサージ電圧を低減することができる。
【0107】
なお、実施形態6に係る半導体装置の製造方法は、第2トレンチの形状以外の点においては実施形態1に係る半導体装置の製造方法と同様の工程を含むため、実施形態1に係る半導体装置の製造方法が有する効果のうち該当する効果を有する。
【0108】
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
【0109】
(1)上記実施形態において記載した構成要素の数、材質、形状、位置、大きさ等は例示であり、本発明の効果を損なわない範囲において変更することが可能である。
【0110】
(2)上記各実施形態においては、CVD法によって第1絶縁膜を形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。熱酸化法によって第1絶縁膜を形成してもよい。
【0111】
(3)上記各実施形態においては、熱酸化法によって第2絶縁膜を形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。CVD法によって第2絶縁膜を形成してもよい。
【0112】
(4)上記各実施形態において、第2トレンチ形成工程においては、第1トレンチの深さ位置まで第2トレンチを形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。第2トレンチ形成工程においては、第1トレンチの深さ位置よりも深い深さ位置まで第2トレンチを形成してもよいし、第1トレンチの深さ位置よりも浅い深さ位置まで第2トレンチを形成してもよい。
【0113】
(5)上記各実施形態の第2絶縁膜形成工程において、D1<d+D2の関係を満たすように第2絶縁膜を形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。第2絶縁膜形成工程において、D1=d+D2の関係を満たすように第2絶縁膜を形成ししてもよい。この場合には、第2トレンチ形成工程において、第1トレンチの深さ位置よりも浅い深さ位置まで第2トレンチを形成する。
【0114】
(6)上記各実施形態においては、シールド電極の材料としてポリシリコンを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。シールド電極の材料として金属を用いてもよい。
【0115】
(7)上記各実施形態においては、第2トレンチ形成工程と第2絶縁膜形成工程との間に、第2トレンチの底に接するように第2導電型拡散領域(p型拡散領域)を形成する第2導電型拡散領域形成工程をさらに含んでもよい。
【0116】
(8)上記各実施形態においては、p型不純物を導入した後n型不純物を導入したが、本発明はこれに限定されるものではない。n型不純物を導入した後p型不純物を導入してもよい。また、上記各実施形態においては、p型不純物及びn型不純物を導入した後一括して不純物を活性化したが、本発明はこれに限定されるものではない。各不純物を導入するたびに活性化してもよい。
【0117】
(9)上記各実施形態においては、シールド電極を形成する前にベース領域128、ソース領域130及びコンタクト領域132を形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。シールド電極を形成した後にベース領域128、ソース領域130及びコンタクト領域132を形成してもよい。
【0118】
(10)上記各実施形態においては、トレンチ(第1トレンチ)、ゲート電極及びシールド電極をそれぞれ、平面的に見てストライプ状に形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。トレンチ(第1トレンチ)、ゲート電極及びシールド電極をそれぞれ、平面的に見て格子状や点状(立体的に見て柱状)に形成してもよい。
【0119】
(11)上記実施形態5においては、第2空隙を所定の間隔で形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。第2空隙を任意の間隔で形成してもよい。
【0120】
(12)上記各実施形態においては、半導体装置として、MOSFETを例にして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、MOSFET以外の他のデバイスにも本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々に適用可能である。