特許第6367519号(P6367519)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6367519混合装置、混合流体製造装置、混合流体の製造方法とこれによって製造された混合流体、および酸素を含む水、氷
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6367519
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】混合装置、混合流体製造装置、混合流体の製造方法とこれによって製造された混合流体、および酸素を含む水、氷
(51)【国際特許分類】
   B01F 11/02 20060101AFI20180723BHJP
   A61K 33/00 20060101ALI20180723BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20180723BHJP
   B01F 1/00 20060101ALI20180723BHJP
   B01F 3/04 20060101ALI20180723BHJP
   B01F 3/08 20060101ALI20180723BHJP
   B01F 3/12 20060101ALI20180723BHJP
   B01F 11/00 20060101ALI20180723BHJP
   C02F 1/68 20060101ALI20180723BHJP
【FI】
   B01F11/02
   A61K33/00
   A61P11/00
   B01F1/00 A
   B01F3/04 Z
   B01F3/08 Z
   B01F3/12
   B01F11/00 A
   C02F1/68 510B
   C02F1/68 510J
   C02F1/68 510Z
   C02F1/68 520B
   C02F1/68 530A
【請求項の数】10
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2012-548839(P2012-548839)
(86)(22)【出願日】2011年12月15日
(86)【国際出願番号】JP2011079103
(87)【国際公開番号】WO2012081682
(87)【国際公開日】20120621
【審査請求日】2014年11月12日
【審判番号】不服2016-8490(P2016-8490/J1)
【審判請求日】2016年6月8日
(31)【優先権主張番号】特願2010-279153(P2010-279153)
(32)【優先日】2010年12月15日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】504474116
【氏名又は名称】松本 高明
(74)【代理人】
【識別番号】100093230
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 利夫
(72)【発明者】
【氏名】松本 高明
(72)【発明者】
【氏名】熊倉 淳一
【合議体】
【審判長】 刈間 宏信
【審判官】 栗田 雅弘
【審判官】 篠原 将之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平8−71393(JP,A)
【文献】 米国特許第6447158(US,B1)
【文献】 特開2007−185590(JP,A)
【文献】 特開平9−173807(JP,A)
【文献】 特開2000−563(JP,A)
【文献】 特開2004−205186(JP,A)
【文献】 特開平9−192465(JP,A)
【文献】 特開平9−187634(JP,A)
【文献】 特開昭53−91458(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F5/00
B01F3/04
C02F1/68
F25C1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液相流体と、固体/気体/前記液相流体とは異なる液相流体のうちの1種または2種以上とを混合する円盤状の混合部を有する混合装置であって、
混合部は、
流体の供給孔、
流体の排出孔、
供給孔と排出孔とを連通する流路、および
流路から突出し、流体との接触によって超音波振動する、円柱形の複数のピン
を有し、
混合部の中央付近に供給孔、外周縁付近に排出孔、または、中央付近に排出孔、外周縁付近に供給孔が配置され、
同心の仮想円上に複数配置されたピンによって形成される環状列が、混合部の中央から外周縁へ向かって複数列配置され、ピンが混合部の中央から外周縁へ向かって放射状に配置されており、
ピンの直径Dは、
0.004R≦D≦0.089R(Rは、混合部の半径を示す)
であり、
混合すべき材料を含む流体が供給孔から流路へと0.1Mpa以上の圧力で供給されると、流体がピンとの接触を伴って流路を通過する際に、ピンの超音波振動によって流体のキャビテーションが生じることで、流体が混合され、排出孔から排出されることを特徴とする混合装置。
【請求項2】
環状列における複数のピンのうち、隣り合う2本のピンの中心と混合部の中心とを結ぶ2本の直線に囲まれる領域に、混合部の半径方向に隣り合う他の環状列のピンが少なくとも配置されていることを特徴とする請求項1の混合装置。
【請求項3】
混合部を複数有することを特徴とする請求項1または2の混合装置。
【請求項4】
略板状の中央部を有し、この中央部の表面側および裏面側に混合部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかの混合装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかの混合装置と、加圧手段とを含むことを特徴とする混合流体製造装置。
【請求項6】
さらに、材料貯留槽と材料搬送ラインとを含み、混合装置から吐出された混合流体が、材料搬送ラインを介して材料貯留槽に循環可能とされていることを特徴とする請求項5の混合流体製造装置。
【請求項7】
請求項5の混合流体製造装置による、液相流体と、固体/気体/前記液相流体と異なる液相流体のうちの1種または2種以上とを含む混合流体の製造方法であって、以下の工程:
加圧手段によって、混合すべき材料を含む流体を0.1Mpa以上の圧力で加圧して、混合部の供給孔から流路へ供給する供給工程;および
前記流体が、混合部の複数のピンとの接触を伴って流路を通過する際に、流体との接触によってピンが超音波振動し、流体のキャビテーションを生じさせることで混合され、排出孔から排出される混合・排出工程
を含むことを特徴とする混合流体の製造方法。
【請求項8】
請求項6の混合流体製造装置による、液相流体と、固体/気体/前記液相流体と異なる液相流体のうちの1種または2種以上とを含む混合流体の製造方法であって、以下の工程:
加圧手段によって、混合すべき材料を含む流体を0.1Mpa以上の圧力で加圧して、混合部の供給孔から流路へ供給する供給工程;および
前記流体が、混合部の複数のピンとの接触を伴って流路を通過する際に、流体との接触によってピンが超音波振動し、流体のキャビテーションを生じさせることで混合され、排出孔
から排出される混合・排出工程
を含み、
前記供給工程および前記混合・排出工程を経て混合装置の混合部の排出孔から排出された混合流体を、材料搬送ラインを介して材料貯留槽に循環させ、再び混合装置の混合部の供給孔から供給することで、前記供給工程および前記混合・排出工程を繰り返し行うことを特徴とする混合流体の製造方法。
【請求項9】
混合すべき材料が液相流体と気体であり、液相流体が水、気体が酸素であることを特徴とする請求項7または8の混合流体の製造方法。
【請求項10】
請求項5の混合流体製造装置による酸素水の製造方法であって、以下の工程:
加圧手段によって、酸素を含む水を0.1Mpa以上の圧力で加圧して、混合部の供給孔から流路へ供給する供給工程;および
前記酸素を含む水が、混合部の複数のピンとの接触を伴って流路を通過する際に、酸素を含む水との接触によってピンが超音波振動し、キャビテーションを生じさせることで酸素が水に溶解し、大気下において、溶存酸素量が25ppm以上の状態が35日以上持続する酸素水が排出孔から排出される溶解・排出工程
を含むことを特徴とする酸素水の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体(気相、液相、粉粒体を含む;例えば水)に対して、液相、気相、固相の物質を混合、溶解、細分化する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
混合、乳化、可溶化の技術は、広い範囲に亘って必要とされており、従来から種々の技術が提案されている。
【0003】
例えば、攪拌ホモジナイザーミキサーは高速回転するインペラーにより、原料に衝突と剪断力を作用させて、粉砕、分散、乳化を行なう技術である。
【0004】
また、ビーズショットホモジナイザーは、原料とビーズとを高速で攪拌し、振動させて、ビーズと原料との衝突による粉砕により、原料の粉砕、分散、乳化を行なう技術である。
【0005】
そして、高速ホモジナイザーと呼ばれる技術は、原料を高圧或いは超高圧に加圧して、微小なスリットを通過せしめ、その際の衝突と剪断力を利用して、粉砕、分散、乳化を行なう技術である。
【0006】
しかし、従来の技術では、要求される混合、粉砕、乳化、可溶化の程度によっては、装置全体が大型化して、且つ、複雑化してしまい、導入費用が高額になってしまうという問題が存在する。
【0007】
また、混合、粉砕、乳化、可溶化する材料が選択されてしまう傾向があり、混合装置としての汎用性が低くなってしまう傾向がある。
【0008】
その他の従来技術として、油、水、乳化剤、気体を加圧下で混合してエマルジョン燃料を製造する技術(特許文献1参照)が提案されている。
【0009】
しかし、係る技術はエマルジョン燃料の製造を目的としているので、気体、液体、固体の混合全般に適用することは出来ない。そして、上述した従来技術の問題点を解決することは出来ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2010−31070号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、液相流体と、固体/気体/異なる液相流体のうちの1種または2種以上とを効率的に混合することができ、コンパクトで且つ高い汎用性を有する混合流体製造装置を提供することを課題としている。また、この混合流体製造装置を利用した流体の製造方法、この製造方法によって得られた流体、酸素を含有した水および氷を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の混合装置は、上記の課題を解決するため、以下のことを特徴としている。
<1>液相流体と、固体/気体/前記液相流体とは異なる液相流体のうちの1種または2種以上とを混合する混合部を有する混合装置であって、
混合部は、
流体の供給孔と、
流体の排出孔と、
供給孔と排出孔とを連通する流路、および
流路から突出する複数のピン
を有し、混合すべき材料を含む流体が供給孔から流路へと供給され、ピンとの接触を伴って流路を通過することで混合され、排出孔から排出される。
<2>ピンは、流体との接触に伴って超音波振動して流体のキャビテーションを生じさせる。
<3>混合部は円盤状であり、中央付近に供給孔、外周縁付近に排出孔、または、中央付近に排出孔、外周縁付近に供給孔を有する。
<4>同心の仮想円上に複数配置されたピンによって形成される環状列が、混合部の中央から外周縁へ向かって複数列配置され、ピンが混合部の中央から外周縁へ向かって放射状に配置されている。
<5>環状列における複数のピンのうち、隣り合う2本のピンの中心と混合部の中心とを結ぶ2本の直線に囲まれる領域に、混合部の半径方向に隣り合う他の環状列のピンが少なくとも配置されている。
<6>混合部を複数有する。
<7>略板状の中央部を有し、この中央部の表面側および裏面側に混合部を有する。
<8>本発明の混合流体製造装置は、前記<1>から<7>のいずれかの混合装置と、加圧手段とを含むことを特徴としている。
【0013】
本発明の混合流体の製造方法は、以下のことを特徴としている。
<9>前記<8>の混合流体製造装置による、液相流体と、固体/気体/異なる液相流体のうちの1種または2種以上とを含む混合流体の製造方法であって、以下の工程:
加圧手段によって、混合すべき材料を含む流体を加圧して、混合部の供給孔から流路へ供給する供給工程;および
前記流体が混合部の複数のピンとの接触を伴って流路を通過することで混合され、排出孔から排出される混合・排出工程
を含む。
<10>前記混合・排出工程において、混合すべき材料を含む流体との接触に伴ってピンが超音波振動し、流体のキャビテーションが生じる。
<11>前記供給工程において、流体を0.1Mpa以上の圧力で供給する。
<12>排出孔から排出した流体を、再び混合部の供給孔から供給することで、前記供給工程および前記混合・排出工程を繰り返し行う。
<13>混合すべき材料が液相流体と気体であり、液相流体が水、気体が酸素である。
<14>本発明の混合流体は、前記<9>から<12>のいずれかの方法によって製造されている。 <15>本発明の酸素を含む水は、前記<13>の方法によって製造されている。
<16>本発明の酸素を含む水は、溶存酸素量が25ppm以上である。
<17>本発明の酸素を含む氷は、前記<15><16>の水を冷凍して得られる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の混合流体製造装置は、液相流体と、固体/気体/異なる液相流体のうちの1種または2種以上とを効率的に混合することができる。混合するべき材料が所定圧以上に加圧して注入することで、ピンは超音波域で振動して、当該ピンと接触した材料にキャビテーションを生じさせる。そして、キャビテーションのエネルギーによって、超音波域で振動するピンと接触した材料は、混合するべき他の材料中に均一に分散する。
【0015】
その結果、混合装置はコンパクトなサイズであっても、混合部を通過した際に材料がキャビテーションの作用を受けて、確実に、混合、粉砕、乳化、可溶化される。
【0016】
ここで、従来技術では、例えば加圧して酸素含有量を多くした水が提供されているが、係る水は、加圧下においては高濃度の溶存酸素量を保つことが出来ても、大気圧下に放置すると、溶存酸素量が低下して、通常の水と変わらなくなってしまう(図16参照)。
【0017】
これに対して、例えば、本発明の混合装置を使用して得られた溶存酸素量が極めて多い水では、大気圧下に放置しても、溶存酸素量が高い状態を長期間(例えば、35日以上)保つことが出来る。
【0018】
ここで、溶存酸素量が極めて多い水であれば、それを飲用することにより、酸素を体内に容易に供給することができる。そのため、酸素供給を必要とする者、肺機能が低下している者へ容易に酸素を供給することができる。
【0019】
また、溶存酸素量が極めて多い水は、人間以外で酸素供給を必要とする動物、植物、微生物の育成や培養にも利用することが可能である。
【0020】
さらに、例えば、本発明の混合装置を使用して製造された酸素を含む水を冷凍すれば、内部に大量の酸素を包含した氷を製造することができる。大量の酸素を包含した氷を用いれば、氷が溶解する際に大量の酸素を発生するので、例えば、皮膚呼吸を行なうイカ、タコ、貝類を運搬する際に、鮮度を保つことが出来る。
【0021】
また、本発明者の実験によれば、内部に大量の酸素を包含した氷は、同一サイズの家庭用冷蔵庫で製氷した通常の氷に比較して、溶解する時間が10分以上長いことが判明した。そのため、内部に大量の酸素を包含した氷を用いれば、生花や鉢花、野菜を搬送する際に、温度変化を軽減させ、且つ、氷が溶解する際に発生する酸素が供給されるため、鮮度が保持される。同様に、市場、漁船、その他の搬送容器に内部に大量の酸素を包含した氷を入れることにより、生鮮食品、草花、野菜、その他の鮮度を保ちつつ、保管、運搬を行なうことができる。
【0022】
さらに、大量の酸素を包含した氷を使用すれば、高温地における土壌内の温度低下及び酸素供給を実現することができる。あるいは、海水温度上昇を抑制すると共に、海水に酸素を供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の混合装置を例示した斜視図である。
図2図1に例示した混合装置の混合部を例示した斜視図である。
図3図1図2に例示した混合装置の主体(混合部)を例示した断面図である。
図4】(A)は、図1図2に例示した混合装置の主体の混合部の形態を例示した正面図である。(B)は、(A)の部分拡大図である。
図5】本発明の混合装置の一実施形態を例示した説明図であり、混合の原理を模式的に示している。
図6】本発明の混合装置の一実施形態を例示した組立図である。
図7】本発明の混合装置の一実施形態を例示した組立図である。
図8】本発明の混合装置を用いた混合流体製造装置の一実施形態を例示したブロック図である。
図9】本発明の混合装置を用いた混合流体製造装置の一実施形態を例示したブロック図である。
図10】本発明の混合装置を用いた混合流体製造装置の一実施形態を例示したブロック図である。
図11】実施例で使用した混合装置の主体の形態を模式的に示した斜視図である。
図12】実施例で使用した混合装置の主体の形態を模式的に示した正面図である。
図13】実施例で使用した混合装置の主体の形態を模式的に示した断面図である。
図14】実施例で使用した混合装置の形態を模式的に示した断面図である。
図15】本発明の混合流体製造装置によって製造された酸素を含む水の溶存酸素濃度の経時変化示すグラフである。
図16】本発明の混合流体製造装置によって製造された酸素を含む水の溶存酸素濃度の経時変化示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の混合装置は、液相流体と、固体/気体/前記液相流体とは異なる液相流体のうちの1種または2種以上と混合するための装置である。
【0025】
液相流体としては、例えば、水、エタノールなどの各種有機溶媒などを例示することができる。固体としては、液相流体に溶解性のもの、非溶解性のもののうち1種または2種以上を例示することができる。気体としては、例えば、酸素、水素、二酸化炭素などのうちの1種または2種以上を例示することができる。例えば、イカ、タコ、貝類の鮮度維持を目的とする場合などには、液相流体としての水に、固体として塩化ナトリウム、気体として酸素を加えることなどが考慮される。
【0026】
本発明の混合装置は、混合部を有している。
【0027】
混合部は、混合すべき材料を含む流体の供給孔と、この流体の排出孔と、供給孔と排出孔とを連通する流路、および流路から突出する複数のピンを有している。混合すべき材料を含む流体が供給孔から流路へと供給され、ピンとの接触を伴って流路を通過することで混合され、混合流体として排出孔から排出される。
【0028】
混合部の形状は特に限定されず、円盤状、円柱状、方形状、球状などの形状に適宜設計することができる。また、混合部を複数有するものとすることもできる。混合部を構成する材料としては、硬質系の金属・合金(例えば、鉄、鋼)、ダイヤモンドやセラミックスのようなシリコン系材料(ガラスやカーボン等も包含する)、樹脂材料等が選択可能である。ここで、樹脂材料(例えば、フッ素樹脂)は、有機性の柔軟な材料同士の混合や乳化のために適用するのであれば、十分な強度を有している。
【0029】
供給孔および排出孔の形状、配設位置、配設数も特に限定されず、混合部の全体形状や、混合すべき材料を含む流体の特性、加圧手段による圧力条件などを考慮して適宜設計することができる。
【0030】
流路は、例えば、直線状、曲線状などであってよく、その形状、長さ、幅などは特に限定されず、適宜設計することができる。また、例えば、混合部の全体形状が凹部を有する円盤状であり、混合部の中央と外周縁に供給孔と排出孔とがそれぞれ形成されている場合には、流路は、混合部の中央から外周縁へと広がる円形空間として形成することができる。
【0031】
ピンは、供給孔および排出孔の配設位置や流路の形状、混合すべき材料を含む流体の特性、混合流体における固体、気体などの含有量などを考慮して、配設数、配設位置、隣接するピンとの間隔などを適宜設計することができる。また、ピンの形状は、円柱形、角柱形などの形状に適宜設計することができるが、流体とピンの接触効率や流体の流れなどの観点からは、円柱形とすることが好ましい。さらに、ピンの高さ、幅(径)なども流路の形状、混合すべき材料を含む流体の特性、液相流体に混合する固体、気体などの含有量などを考慮して適宜設計することができ、異なる幅(径)を有するピンを組み合わせて使用することもできる。
【0032】
さらに、ピンは、加圧供給された流体との接触に伴って超音波振動することによって、流体のキャビテーションを生じさせることができる。これによって、流体中の混合すべき材料が均質に分散化されて、液相流体中に溶解、分散等する。
【0033】
本発明の混合流体製造装置は、混合装置と加圧手段とを含む。
【0034】
加圧手段は、混合すべき材料を含む流体を混合部の供給孔から所定の圧力で供給可能なものであればよく、例えば、公知のポンプなどを例示することができる。例えば、加圧手段は、好ましくは0.1Mpa以上、実際的には0.1Mpa〜10Mpa程度の圧力で流体を圧送できるものが好ましい。混合部の供給孔から流体を圧入することで、供給された流体とピンが接触することでピンの超音波振動が生じ、流体のキャビテーションを生じさせることができる。
【0035】
以下、添付図面を参照して、本発明の混合装置の一実施形態について説明する。
【0036】
図1は、本発明の混合装置を例示した斜視図である。図2は、図1に例示した混合装置の混合部を例示した斜視図である。図3は、図1図2に例示した混合装置の主体(混合部)を例示した断面図である。
【0037】
混合装置10は、多数の突起Pを有する混合部Gと、混合部Gに被覆する蓋部20を有している。
【0038】
混合装置10は、主体Mと、蓋部20とを有している。
【0039】
主体Mは略円盤状であり、略板状の中央部3と、この中央部3の表面側および裏面側に混合部Gとを有している。
【0040】
混合部Gは、主体Mの内側に形成された略円形の領域であり、半径方向外周縁部1よりも半径方向内方の領域において全体的に凹んでおり、凹部2が形成されている。その凹部2は、流体の流路として機能する。また、この凹部2の内側に多数のピン(突起)Pが突出している。
【0041】
また、図1では明示されていないが、図3に示したように、主体Mの裏面側にも同様の混合部Gが形成されている。すなわち、裏面側に形成された凹部2の内側に多数のピンPを有しており、この混合部Gの裏面側も図1では図示しない蓋部20で被覆される。
【0042】
主体Mの表面側のピンPが形成されている領域と、裏面側の多数のピン(図示せず)が形成されている領域の間(円盤の厚み方向の中央)には、略板状の中央部3が設けられている。すなわち、中央部3からは、混合部の表面側および裏面側において多数のピンが突出している。
【0043】
図2に例示したように、中央部3の半径方向外縁部には、複数(第1実施形態では4個)の貫通孔4が形成されている。この貫通孔4は、表面側(図3では上側)のピンPが形成されている領域と、裏面側(図3では下側)のピンP(図3では下側)が形成されている部分を連通している。
【0044】
蓋部20は、主体Mと略等しい外径を有する略円盤状であり、主体Mの表面側の混合部G、裏面側の混合部Gを覆うように嵌着可能に形成されている。
【0045】
また、蓋部20の中心には開口21が形成されており、蓋部20によって混合部Gの凹部2を被覆した際には、当該開口21と、凹部の中心O(図2)とは、対応した位置となる。
【0046】
そして、蓋部20の開口21と、混合部Gの中央部4の半径方向外縁部に形成された貫通孔4は、流体の排出孔または供給孔として機能する。具体的には、例えば、蓋部20の開口21からは、混合すべき材料を含む流体を混合部Gへ供給することができる。したがって、この場合、蓋部20の開口21は、流体の供給孔として機能する。そして、混合部Gへ供給された流体は、蓋部20の開口21から混合部Gの貫通孔4を連通する流路(凹部2)上でピンPとの接触を繰り返しながら流路(凹部2)を通過し、半径方向外縁部に形成されている貫通孔4から裏面側へと排出されるとともに、裏面側の混合部Gへと供給される。したがって、この場合、貫通孔4は、流体の排出孔および供給孔の両方として機能する。そして、裏面側の混合部Gへと供給された流体は、再び流路(凹部2)上でピンPとの接触を繰り返しながら流路(凹部2)を通過し、蓋部20の中央に形成された開口21から排出される。この場合、裏面側に配設された蓋部20の開口21は、流体の排出孔として機能する。
【0047】
なお、混合部Gを成形する方法としては、例えば、円板状の金属を切削して形成する方法(いわゆる「削り出し」)、円板状の金属を切削して凹部2を形成し、凹部2に多数(ピンと同数)の雌ネジを設け、この雌ネジに雄ネジを切ったピンを螺合させる方法、硬質セラミックの材料(粘土状の柔軟な材料)を型取りし、焼成して、硬質セラミック化する方法、 樹脂(例えば、フッ素樹脂)を切削する(削り出しを行なう)方法、樹脂(例えば、フッ素樹脂)を射出成形する方法などを例示することができる。
【0048】
図2に例示したように、多数のピンP1〜P8が形成されている凹部2の中心点が符号Oで示されている。
【0049】
ここで、ピンを表す記号Pは、多数のピンのうち、一部のピンを例示的に示しており、その他のピンの符号の図示は省略している。
【0050】
ここで、凹部2は平面形状が円形に形成されているが、正多角形などに形成しても良い。
【0051】
凹部2の中心から外周縁部1の内壁面まで距離、すなわち、凹部2の平面形状である円の半径は、図2では符号Rで示されている。
【0052】
次に、凹部2に形成された多数のピンP1〜P8の配置の一例について、図4図5を用いて説明する。
【0053】
図4(A)は、図1図2に例示した混合装置の主体の混合部の形態を例示した正面図である。図4(B)は、図4(A)の部分拡大図である。
【0054】
多数のピンP1〜P8は、直径が異なる8つの同心の仮想円上に、均等のピッチ(円周方向間隔)で配置されている。
【0055】
混合部Gの凹部2では、同心の仮想円上に複数配置されたピンPによって形成される環状列S1〜S8(図4(B)に図示)が、混合部Gの中央から外周縁(半径方向外方)へ向かって複数列配置されている。このため、ピンPが混合部Gの中央から外周縁へ向かって放射状に配置されている。
【0056】
詳細は後述するが、ピンP1は、最小径のピッチ円(中心点Oに最も接近しているピッチ円)上に10本形成されている。また、ピンP8は、最大径のピッチ円(中心点Oに最も離隔しているピッチ円)上に24本形成されている。
【0057】
多数のピンP1〜P8は、蓋部20の開口21から供給された流体が、凹部2の中心Oから半径方向外方に進行する場合、あるいは、凹部2の外周縁部1の貫通孔4から半径方向内方へ中心Oに向って流体が進行する場合において、流体が、ピンP1〜P8と少なくとも1回、好ましくは段階的に接触するように配置されている。
【0058】
具体的には、ピンP1〜P8の配置は、例えば、以下のような基準を考慮することができる。以下に例示する数値は、流体をピンP1〜P8と確実に接触させ、効率的に流体を混合するための設計の一例であり、これに限定されるものではない。
【0059】
図2において、当該多数のピンP1〜P8は、複数(図示では8つ)の同心円の円周上に配置されている。
【0060】
多数のピンP1〜P8の直径Dは、例えば、下式で示される。
【0061】
0.004R≦D≦0.089R
中心点Oに最も近接しているピンP1は、点Oを中心とするピッチ円の円周上に等間隔に10本配置されている。
【0062】
円周上に10本のピンP1を配置したピッチ円の半径寸法φ1は、下式で示される。
【0063】
0.13R≦φ1≦0.17R
例えば、R=45mmの場合、φ1=7mmである。そして、ピンP1の直径D1は、例えば2.0mmである。
【0064】
ピンP1の半径方向外方に隣接するピンP2は、下式で示される半径寸法φ2(>φ1)円(点Oを中心とする円)の円周上に、10本、等間隔で配置されている。
【0065】
0.17R≦φ2≦0.23R
例えば、R=45mmの場合、φ2=9mmである。そして、ピンP2の直径D2は、例えば2.5mmである。
【0066】
ピンP2の半径方向外方に隣接するピンP3は、点Oを中心として、半径寸法φ3(>φ2)の同心円の円周上に、等間隔で24本配置されている。半径寸法φ3は下式で示される。
【0067】
0.33R≦φ3≦0.38R
例えば、R=45mmの場合、φ3=16mmである。そして、ピンP3の直径D3は、例えば4.0mmである。
【0068】
第1実施形態では、ピンP3より半径方向外方の領域に位置するピンP4〜P8の直径は、ピンP3の直径D3と等しい。
【0069】
ピンP3の半径方向外方に隣接するピンP4は、点Oを中心として、半径寸法φ4(>φ3)の同心円の円周上に、等間隔で24本配置されている。半径寸法φ4は下式で示される。
【0070】
0.44R≦φ4≦0.49R
例えば、R=45mmの場合、φ4=21mmである。
【0071】
ピンP4の半径方向外方に隣接するピンP5は、点Oを中心として、半径寸法φ5(>φ4)の同心円の円周上に、等間隔で24本配置されている。半径寸法φ5は下式で示される。
【0072】
0.57R≦φ5≦0.63R
例えば、R=45mmの場合、φ5=27mmである。
【0073】
ピンP5の半径方向外方に隣接するピンP6は、点Oを中心として、半径寸法φ6(>φ5)の同心円の円周上に、等間隔で24本配置されている。半径寸法Rr6は下式で示される。
【0074】
0.66R≦φ6≦0.72R
例えば、R=45mmの場合、φ6=31mmである。
【0075】
ピンP6の半径方向外方に隣接するピンP7は、点Oを中心として、半径寸法φ7(>φ6)の同心円の円周上に、等間隔で24本配置されている。半径寸法φ7は下式で示される。
【0076】
0.8R≦φ7≦0.85R
例えば、R=45mmの場合、φ7=37mmである。
【0077】
半径方向外方に配置されているピンP8は、点Oを中心として、半径寸法φ8(>φ7)の同心円の円周上に、等間隔で24本配置されている。半径寸法φ8は下式で示される。
【0078】
0.91R≦φ8≦0.96R
例えば、R=45mmの場合、φ8=42mmである。
【0079】
そして、流体がピンP1〜P8の何れかと、少なくとも1回は接触し、好ましくは、ピンP1〜P8と段階的に接触を繰り返すためには、図2図4(A)(B)に例示したように、ピンP1〜P8の中心と、凹部2の中心Oとを結ぶ直線(半径方向に延在する直線、或いは放射線状に延在する直線)は、ピンP1〜P8の半径方向内方に隣接するピンの中心と、凹部2の中心Oを結ぶ直線と一致しない様に配置することが好ましい。
【0080】
すなわち、ピンP1〜P8の中心と、当該ピンP1〜P8の半径方向内方に隣接するピンの中心とは、凹部2の円周方向について偏奇する(ずれている)様に配置することが好ましい。例えば、図2図4(A)(B)において、ピンP5の中心と、ピンP5の半径方向内方に隣接するピンP4の中心とは、凹部2の円周方向について偏奇している(ずれている)。そのため、ピンP5の中心と中心Oを結ぶ直線と、ピンP4の中心と中心Oを結ぶ直線は、一致していない。
【0081】
さらに言い換えれば、図4(B)に例示したように、例えば、環状列S6〜S8のピンを例にとると、環状列S7における複数のピンP7のうち、隣り合う2本のピンP7の中心と混合部Gの中心とを結ぶ2本の直線T1、T2に囲まれる領域に、混合部Gの半径方向に隣接する他の環状列S6、S8のピンP6、P8が少なくとも配置されていることが好ましい。流路(凹部2)では、このようなピンの配列が連続的に形成されている。
【0082】
例えばこのようなピンの配置によって、図4(B)中の矢印に模式的に例示したように、加圧手段によって所定圧(例えば、0.1MPa)以上に加圧して供給された流体は、ピンとの接触を伴って、環状列(例えばS6)において隣り合うピンの間を通過し、さらに、隣接する他の環状列(例えばS7)のピンと接触する。そして、再び、隣り合うピンの間を通過し、さらに、隣接する他の環状列(例えばS8)のピンと接触する。このように、流体は、混合部の中央付近(供給孔付近)から外周縁付近(排出孔付近)の間の流路(凹部2)において、突出するピンとの接触を繰り返しながら流路を通過し、この際、複数のピンPは、流体との衝突によって超音波で振動する。そして、ピンPの超音波振動は、流体にキャビテーションを惹起させ、そのキャビテーションによって、混合しようとする物質を、効果的且つ均質に分散化させ混合を促進させる。
【0083】
なお、図1図2図3図4(A)(B)に例示したピンの配置は、「凹部2の中心Oから半径方向外方に流体が進行する場合、或いは、凹部2の外周縁部1から半径方向内方へ中心Oに向って流体が進行した場合において、流体が少なくとも1回、好ましくは段階的にピンPと接触するように配置されている」例である。換言すれば、図1図2図3図4(A)(B)に例示した以外のピンの配置であっても、「凹部2の中心Oから半径方向外方に流体が進行する場合、或いは、凹部2の外周縁部1から半径方向内方へ中心Oに向って流体が進行した場合において、流体が少なくとも1回、好ましくは段階的にピンPと接触する」様に配置することが可能である。
【0084】
図5で示す混合流体製造装置100は、混合装置10(主体Mと蓋体20)をケーシング5(供給側のケーシング)、6(吐出側のケーシング)内に収容して構成されている。供給側のケーシング5と吐出側のケーシング6とは、公知の手段によって気密性を保つ様に接続されている。
【0085】
供給側のケーシング5には、供給管7が設けられ、吐出側のケーシング6には吐出管8が設けられている。
【0086】
供給管7は、第1の貫通部71を介して、供給側の蓋部20(図5では上方の蓋部)の開口21と連通している。第1の貫通部71は、供給管7が設けられている供給側のケーシング5中にも形成されている。
【0087】
吐出管8は、第2の貫通部81を介して、排出側の蓋部20(図5では下方の蓋部)の開口21と連通している。第2の貫通部81は、吐出管8が設けられている吐出側ケーシング6中にも形成されている。
【0088】
図5で示す混合流体製造装置100において、混合するべき固体、気体および液相流体(溶媒)など材料を含む流体(混合流)は、供給管7、第1の貫通部71、蓋部20の開口21(供給孔)を介して、図1図2で示す表側の凹部2(図3における上側の凹部2:図5では符号Aで示す)の中心点O近傍の領域に流入する。
【0089】
流入した混合流は、凹部2の半径方向外側に向かって流れるが、その際に、多数のピンP1〜P8と接触することで、液相流体に、固体や気体などが均質に分散し、混合が促進される。
【0090】
半径方向外方に流れた混合流は、図2で例示した凹部2の貫通孔4(排出孔、供給孔)を介して、図1図2では図示しない裏側の凹部2(図3における下側の凹部2:図5では符号Bで示す)の半径方向外方縁部に流入する。
【0091】
裏側の凹部2の外方縁部1側に流入した混合流は、中心Oに向かって凹部2の内を半径方向内方に流れる。その際にも、混合材料中の溶質(固体、気体、液相流体)は、多数のピンP1〜P8と接触して効率的に混合される。
【0092】
裏側の凹部2の中心Oに到達した混合流は、液相流体と所望の固体、気体などが混合状態となっており、裏側の凹部2を被覆する蓋部20の開口21(排出孔、供給孔)、第2の貫通部81を介して、吐出管8から吐出され、例えば、図示しない貯蔵ユニットに送られる。
【0093】
図5において、混合装置10は、主体Mの表裏面(上下両端面)には、蓋部20が密着する様に収容された状態となっている。混合流体製造装置100には、図示しない、加圧手段(圧縮機)が含まれ、この加圧手段によって高圧の流体が圧送される。
【0094】
図5は、1個の主体Mと2個の蓋部20からなる1モジュールの混合装置10であるが、この1モジュールの混合装置10においても、流体の接触と分散効果とが効率的に行われる。
【0095】
図5は、単一の混合装置10をケーシング5、6内に収容しているが、図6の混合流体製造装置100Aでは、2つの混合装置10A、10Bをケーシング56内に収容している。
【0096】
図6では、混合すべき材料を含む流体(混合流)の流れを明確にするために、供給管7、吐出管8と、ケーシング56を別体に示している。
【0097】
供給管7は、第1の蓋部20Aにおける一方の面(図示の上面)の中央に第1の蓋部20Aと一体に接続している。
【0098】
供給管7の端部から第1の蓋部20Aにおける他方の面(図示の下面)を貫通する貫通孔(供給孔)7Aが設けられている。
【0099】
吐出管8は、第3の蓋部20Cにおける一方の面(図示の下面)の中央に第3の蓋部20Cと一体に接続している。
【0100】
吐出管8の端部から第3の蓋部20Cにおける他方の面(図示の上面)を貫通する貫通孔(吐出孔)8Aが設けられている。
【0101】
混合装置10A、10Bは、図1図2で例示したように、中央部の表面側および裏面側に混合部を有している。
【0102】
図6に例示したように、混合すべき材料を含む流体は、供給管7、第1の蓋部20Aの貫通孔(供給孔)7Aを通じて、混合装置10Aの表面側の混合部の凹部(図示を省略)の中央に流入する。そして、この凹部の中央から半径方向外方へ移動する際にピンP(図示を省略)に接触し、液相流体への固体や気体などの混合が促進される。混合された混合流は、凹部(図示を省略)の半径方向外方縁部に位置する貫通孔(図示を省略)から排出されるとともに、第1の混合装置10Aの裏面側(下側)の混合部(例えば、図1図2で示されていない側の混合部)の凹部の外周縁部(図示を省略)に供給される。したがって、この場合、貫通孔は、流体の排出孔として機能する一方で、流体の供給孔としても機能する。そして、この凹部の半径方向内方へ流れ、ピンPと接触し、液相流体への固体、気体などの混合がさらに促進される。
【0103】
第1の混合装置10Aにおける裏面側(下側)の混合部の凹部(図示を省略)の中心部に到達した流体(混合流)は、第2の蓋部20Bの開口(供給孔)21Bを介して、第2の混合装置20Bの表面側(上側)の混合部の凹部(図示を省略)の中央に供給される。この凹部の中央から半径方向外方へ流体が流れる際にピンP(図6では図示せず)に接触し、液相流体への固体や気体などの混合が促進される。そして、混合された流体(混合流)は、凹部の半径方向外方縁部(図示を省略)から、第2の混合装置10Bの裏面側(下側)の混合部の凹部の外周縁部(図示を省略)に供給される。さらに、混合された流体(混合流)は、この凹部の半径方向内方へ流れ、ピンPと接触し、液相流体への固体や気体などの混合がさらに促進される。
【0104】
第2の混合装置10Bにおける裏面側(下側)の混合部の凹部(図示を省略)の中心部に到達した流体(混合流)は、第3の蓋部20Cの貫通孔8Aを介して、吐出管8内を流過する。
【0105】
図7に例示した混合流体製造装置100Bは、さらに多数の段(4段)の混合装置10A〜10Dをケーシング内に収容している。
【0106】
図7において、供給管7を介して供給された、混合すべき材料を含む流体は、第1の蓋部20Dの開口12D、第1の混合装置10Aの表裏(図1図2で示されている側と示されていない側)の混合部、第2の蓋部20Eの開口21E、第2の混合装置10Bにおける表裏の混合部、第3の蓋部20Fの開口21F、第3の混合装置10Cにおける表裏の混合部、第4の蓋部20Gの開口21G、第4の混合装置10Dにおける表裏の混合部、第5の蓋部20Hの開口21Hを経由して、吐出管8から吐出される。
【0107】
そして、流体が、第1〜第4の混合装置10A〜10Dにおける表裏の混合部を通過する際に、その各々において流体とピンPとが連続的に接触して、液相流体への固体や気体などの混合が確実かつ効率的に行われる。第1〜第4の混合装置10A〜10Dが連設されていることで、より効率的は混合を可能としている。
【0108】
発明者の実験によれば、本発明の混合流体製造装置では、直径3cmの1段の混合装置により、従来のスタティック・ミキサーでは3mの経路長さを必要とするレベルまで、材料を粉砕、混合することができた。
【0109】
図8は、本発明の混合流体製造装置の一実施形態を例示した概要図である。
【0110】
混合流体製造装置200は、混合装置10と、材料貯留槽110と、高圧ポンプ(加圧手段)120と、三方弁V3を介装した材料搬送ラインLとを有している。
【0111】
材料搬送ラインLは、ラインL1、ラインL2、ラインL3、ラインL4及び戻しラインLbを有している。
【0112】
ラインL1は、材料貯留槽110と高圧ポンプ120とを接続し、ラインL2は高圧ポンプ120と混合装置10とを接続し、ラインL3は混合装置10と三方弁V3とを接続している。また、ラインL3は三方弁V3でラインL4と戻しラインLbとに分岐させられている。
【0113】
三方弁V3は、混合装置10で混合した材料を供給先(次工程)に供給する場合は、ラインL3とラインL4とを連通させる。一方、材料の供給を一時的に停止させたい場合は、ラインL3と戻しラインLbとを連通させ、混合装置10から吐出された混合流を、材料貯留層110に戻して、循環させることが出来る。
【0114】
材料貯留層110には、混合(分散、乳化、可溶化など)するべき複数の材料が貯蔵されている。
【0115】
材料貯留層110は、処理対象である2種類以上の各種材料(固液、液液、気液等)を貯留している。材料貯留層110で貯蔵されている段階では、混合するべき材料は完全に分離していてもかまわない。
【0116】
混合流体製造装置200においては、高圧ポンプ120の吐出圧は、0.1MPa以上に設定することができる。
【0117】
発明者の実験では、混合装置10の供給管7に0.1MPa以上の圧力で複合材料を供給すれば、十分に混合(分散、可溶化、乳化など)が行なわれることが確認されている。
【0118】
また、発明者の計測によれば、混合装置10の圧損は、高圧ポンプ120の吐出圧の約1割〜2割程度に抑制されることが判明している。
【0119】
混合流体製造装置200は、冷却装置などを含むことができる。混合装置10の混合部のピンは、高圧ポンプ120によって供給された流体との接触に伴って超音波振動することによって、流体のキャビテーションを生じさせることができる。これによって、流体中の混合すべき材料が均質に分散化されて、液相流体中に溶解、分散等する。この際、キャビテーションにより混合流が加熱されてしまう場合には、冷却装置による冷却処理を行なうことができる。冷却装置としては、例えば、混合装置10全体を水槽等に水没させ(いわゆる「どぶ漬け」)て冷却するための、水槽などを例示することができる。
【0120】
図9は、本発明の混合流体製造装置202の構成を例示した概略図である。
【0121】
図9の混合流体製造装置202は、図8の混合流体製造装置200に対して、材料貯留槽110を、貯水タンク110Aに代え、ラインL1に気液混合装置130を配設し、ラインL2に気液混合率調整機構140を配設している。
【0122】
ここで、気液混合装置130は、ラインL1の負圧を用いて、酸素を吸い込むタイプのものが使用されている。ここで、酸素側の圧力を高くして、貯水タンクからの水と酸素とを混合すると、高圧ポンプを破損する場合がある。これに対して、発明者の実験では、負圧により酸素を吸い込むタイプ(図9で示すタイプ)の気液混合装置130を用いれば、高圧ポンプ120を破損する可能性が極めて低くなることが確認されている。
【0123】
気液混合装置130は、酸素容器150と接続されて、ラインL1の負圧(高圧ポンプ120で流体が吸引されるためラインL1には負圧が発生)によって、酸素容器150内の酸素をラインL1に吸引する。
【0124】
この混合流体製造装置202では、酸素と水が混合装置10内を流れることにより、酸素を含む水がピンPと衝突して、酸素が水中に均一に分散、可溶化する。その結果、水中の溶存酸素量が非常に高くなる。具体的には、溶存酸素量が25ppm以上、好ましくは35ppm以上の状態を長期(例えば、35日以上)維持可能な水を製造することができる。
【0125】
また、この混合流体製造装置202において、ラインL4に例えば、図示しない冷却貯水タンクを接続すれば、混合装置10によって酸素と水とを均一に混合して、冷却貯水タンク内では溶存酸素量が多い水を生成することができる。
【0126】
気液混合率調整機構140は、ラインL2以降の脈動を抑制するための機構であり、気液の混合率を調整する機構である。
【0127】
混合装置10に供給する直前の段階で、気液混合率を一定にしておくことが、溶存酸素量の高い水を生成するためには望ましい。しかし、水循環系統に脈動が生じると、気液混合率を一定にすることが困難になる。
【0128】
気液混合率調整機構140を設けることにより、図9の混合流体製造装置の水循環系統に脈動が生じたとしても、当該脈動を抑制して、気液の混合率を一定に維持できる。
【0129】
気液混合率調整機構140は、図示の例では2個の容器が用いられているが、1個でも良い。また、容器の形状は円筒状とは限らない。
【0130】
図示は省略するが、ラインL1への気液混合装置130の配設を省略して、酸素容器150を酸素供給ラインによってラインL2(高圧ポンプの吐出側)に接続することも可能である。
【0131】
その場合、酸素をラインL2に混入するためには、高圧ポンプ120の吐出圧以上の高圧が必要になる。
【0132】
図9の混合流体製造装置202は、三方弁V3を切り替えることにより、混合装置10から吐出された混合流を、ラインLbによって貯水タンク110Aに戻して、循環させることができる。あるいは、酸素が溶存した水を循環させること無く、そのまま、次工程に吐出することができる。
【0133】
次に、図10を参照して、酸素を含む氷の製造方法の一例について説明する。
【0134】
図9の混合流体製造装置202で生成された水を用いて、酸素含有量が多い氷を製造するシステム(混合システム全体に符号203を付す)が、図10で示されている。
【0135】
図10の混合流体製造装置203は、図9の混合システム202のラインL4を冷凍機160に接続している。
【0136】
図10の混合流体製造装置203は、混合装置10から吐出された混合流(酸素と混合された水)を、冷凍機160により冷凍することにより、酸素含有量が多い氷を製造する様に構成されている。
【0137】
冷凍機については、公知市販のものを適用することができる。
【0138】
図10の混合流体製造装置203によって製造された氷(大量の酸素を包含した氷)は、溶解する際に大量の酸素を発生する。そのため、イカ、タコ、貝類を運搬する際に、当該氷を用いれば、氷が溶解する際の凝縮熱により低い温度を維持することが出来ると共に、大量の酸素が発生するためイカ、タコ、貝類の皮膚呼吸を促進することが出来る。その結果、運搬されるイカ、タコ、貝類の鮮度を保つことが出来る。
【0139】
ここで、発明者等の実験では、図12の混合流体製造装置203によって製造された縦30mm、横30mm、高さ25mmの大きさの酸素を含む氷は、同一サイズの家庭用冷蔵庫で製氷した通常の氷に比較して、気温20℃、大気下で、溶解する時間が10分以上長い。すなわち、図10の混合流体製造装置203によって製造された氷を用いれば、酸素を供給すると共に、温度変化(温度上昇)を抑制することが出来る。そのため、生花や鉢花、野菜を搬送する際に、温度変化を軽減させ、且つ、氷が溶解する際に発生する酸素により、鮮度を保持することができる。
【0140】
同様に、市場、漁船に設けられている大型の製氷機に、図10の混合流体製造装置203の構成を適用すれば、温度変化を軽減させる機能を有し、且つ、溶解する際に酸素を発生する氷を、大量に製造することが可能である。これにより、内部に大量の酸素を包含した氷を用いて、生鮮食品、草花、野菜、その他の鮮度を保ちつつ、保管、保存、運搬等の作業を行うことが可能になる。
【0141】
さらに、大量の酸素を包含した氷を、高温地における土壌内に供給すれば、当該高温地における土壌の温度を低下するとともに、当該土壌中に酸素供給することが出来る。
【0142】
或いは、大量の酸素を包含した氷を海中に投入すれば、投入された海域の海水温度上昇を抑制することが出来て、且つ、当該海域における海水に酸素を供給することが可能となる。
【0143】
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではない。例えば、混合装置に設けられた多数のピンは、複数の同心円の、各々の円周上に配置されていなくても良い。また、同心円の半径寸法や、ピンの径、ピンの数、混合装置の用途や混合すべき材料などに応じて、様々な形態とすることができる。また、混合流体製造装置においては、使用する混合装置の数、配置などを適宜設計することができる。
【実施例】
【0144】
図9に概略を示した混合流体製造装置202の作用効果が、発明者による実験結果を示す図15図16で示されている。
【0145】
具体的には、図11図14に示した混合装置10を使用し、図9に示した混合流体製造装置202によって酸素を含む水を製造した。
【0146】
この混合装置10の基本的な構成は、図1図2などに例示した混合装置の構成を踏まえているが、混合部GのピンPの本数、配置などは、本実施例に適した形態に設計されている。
【0147】
実施例で使用した混合装置は、図11図12に示したように、円盤状の主体Mの内径R1が28.0mm、外径R2が30.0mmに設計されている。また、主体Mの厚み(凹部以外の部分の厚み)W(図13に図示)は5.0mmに設計されている。
【0148】
図11図13に示したように、ピンPが凹部2(中央部3)の表裏面から突出し、混合部Gが形成されている(ピンPの符号は一部のみに付し、その他のピンの符号は便宜的に省略している)。具体的には、ピンPは円柱状であり、混合部Gの凹部2の中央から、仮想円上に、それぞれ12本のピンPが配置されて形成された環状例(符号は省略、図4(B)など参照)が、混合部Gの外周縁方向に8列配置されている。混合部Gの凹部2の中央から外側の第1、第2の環状列のピンPの直径D1は、0.5mmに設計されている。その外側の第3の環状列のピンPの直径D2は1.0mmに設計されている。さらにその外側の第4の環状列のピンPの直径D3は1.5mmに設計されている。さらにその外側の第5〜8の環状列のピンはの直径D4は2.0mmに設計されている。また、ピンPはいずれも高さH(図13に図示)が1.0mmに設計されており、混合部Gの外周壁部11(図13に図示)の高さと一致している。
【0149】
混合部Gの外周縁付近の4箇所に形成された貫通孔4(排出孔、供給孔)の直径d1は、1.0mmに設計されている。
【0150】
さらに、図14は、主体Mの表裏面(上下)の混合部Gに蓋部20を嵌着させて形成した混合装置10を示した斜視図である。蓋部20は、混合部Gと同様に直径が30.0mmに設計されている。また、蓋部20の中央には円形の開口21(供給孔、排出孔)が形成されており、開口21の直径d2は4.0mmに設計されている。
【0151】
上記のように設計された混合装置10を、図7に例示したのと同様の方法で上下に2段重ねて配設し、加圧手段(高圧ポンプ)、気液混合装置などとともに、混合流体製造装置(図9参照)を構成した。
【0152】
この混合流体製造装置において、約10Lの純水と、酸素(純酸素を1.0L/min程度)とを、圧力手段としての高圧ポンプによって0.3Mpaでの圧力で混合装置内へ供給し、およそ5分間循環処理させて(循環量10L/min)、酸素を含む水を製造した。
図15および図16は、混合流体製造装置によって製造された酸素を含む水の溶存酸素濃度の経時変化示すグラフである。
【0153】
図15および図16の縦軸には溶存酸素濃度(単位は「ppm」)を目盛り、横軸には、混合流体製造装置において、混合装置10により酸素と水とを混合して、酸素を可溶化して吐出した後の経過時間(単位は「日」)を目盛っている。
【0154】
図15において、「▲」のプロットは20℃の水における飽和溶存酸素濃度の平均値である。
【0155】
「●」のプロットの曲線は、本発明の混合流体製造装置の混合装置により酸素と水を混合することで、溶存酸素濃度を35.62ppmとした水を、開放容器(例えば、ビーカー)に貯蔵した場合における溶存酸素濃度の経時変化を示す。
【0156】
「■」のプロットの曲線は、本発明の混合流体製造装置の混合装置により酸素と水を混合することで、溶存酸素濃度を35.63ppmとした水を、開口部が蓋により閉鎖された容器(例えば、蓋で閉鎖されたビン)に貯蔵した場合における溶存酸素濃度の経時変化を示す。
【0157】
図16において、「▲」のプロットは、20℃の水における飽和溶存酸素濃度の平均値である。
【0158】
「●」のプロットの曲線は、本発明の混合流体製造装置の混合装置10により酸素と水を混合することで、溶存酸素濃度を50.96ppmとした水を、開放容器(例えば、ビーカー)に貯蔵した場合における溶存酸素濃度の経時変化を示す。
【0159】
「■」のプロットの曲線は、本発明の混合流体製造装置の混合装置により酸素と水を混合することで、溶存酸素濃度を50.96ppmとした水を、開口部が蓋により閉鎖された容器(例えば、蓋で閉鎖されたビン)に貯蔵した場合における溶存酸素濃度の経時変化を示す。
【0160】
「×」のプロットの曲線は、従来の加圧方法で製造された酸素水(表記されている溶存酸素濃度は40ppm)を、溶存酸素測定のため開封した際の溶存酸素濃度を示している。従来の加圧方法では、市販の高濃度酸素溶解装置(大栄株式会社:製品名「酵素ファイター、OD−110型」)を使用し、この装置のタンク内に純酸素を送り込み、タンク内の内圧を0.1〜0.5Mpaに設定して、酸素と水を圧力混合した。
【0161】
図15図16より、本発明の混合流体製造装置で製造された水(酸素と混合された水)は、溶存酸素量が高く、混合後、長時間(35日以上)が経過したとしても、水の飽和溶存酸素量を遙かに上回る溶存酸素量となっていることが確認された。一方、従来の加圧方法により製造された製品(酸素水)では、加圧時の溶存酸素濃度が40ppmであっても、開封した時点で溶存酸素濃度は8ppm〜9ppmに激減して、通常の水の飽和溶存酸素量と変わらなくなった(図16)。すなわち、本発明の混合流体製造装置によれば、従来技術では実現できない様な、溶存酸素量が安定した水を生成することができる。
【0162】
ここで、混合装置により生成され、体内に吸収され易く、溶存酸素量が極めて多い水を飲用すれば、酸素を体内へ容易に取り込むことができる。そのため、溶存酸素量が極めて多い水を飲用することにより、肺機能が低下している等の理由により酸素供給を必要とする者の体内へ、酸素を容易に且つ安定して供給することができる。
【0163】
さらに、溶存酸素量が極めて多い水を用いれば、人間以外で酸素供給を必要とする動物、植物、微生物の育成や培養を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0164】
1 外周縁部
2 凹部
3 中央部
4 貫通孔
5 ケーシング/供給側のケーシング
6 ケーシング/吐出側のケーシング
7 供給管
8 吐出管
10 混合装置
20 蓋部
100 混合流体製造装置
G 混合部
M 主体
P、P1〜P8 ピン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16