(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量、状態量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量、状態量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
【0012】
<<第1実施形態>>
本発明の第1実施形態を説明する。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係るカメラシステムの全体構成図である。カメラシステムを、任意の建物、施設などに対する監視カメラシステムとして利用可能である。カメラシステムは、カメラドライブユニット1(以下ユニット1とも言う)と、n台のカメラCM[1]〜CM[n]と、ユニット1とカメラCM[1]〜CM[n]を1対1で接続するn本のケーブルCL[1]〜CL[n]と、を有する。ユニット1は、ケーブルCL[1]〜CL[n]に1対1で接続されるn個のカメラ接続端子CN[1]〜CN[n]を有し、各カメラ接続端子に対して1台のユニットを接続可能である。nは2以上の任意の整数である。ここでは、n=4であるとする。任意の整数iに関し、ケーブルCL[i]は端子CN[i]に接続され且つカメラCM[i]はケーブルCL[i]を介して端子CN[i]に接続される。本明細書では、特に記述無き限り、カメラCM[i]に対する説明はカメラCM[1]〜CM[4]の夫々に適用され、ケーブルCL[i]に対する説明はケーブルCL[1]〜CL[4]の夫々に適用され、端子CN[i]に対する説明は端子CN[1]〜CN[4]の夫々に適用される。
【0013】
カメラCM[i]は、自身の撮影領域内の被写体を撮影し、撮影結果を示す映像信号をケーブルCL[i]を介して端子CN[i]に入力することでユニット1に伝送する。カメラCM[i]が送出する映像信号の信号形態は任意であり、任意の規格に準拠し得る。ここでは、カメラCM[i]が、SDI(Serial Digital Interface)の規格(特に例えば、HD−SDI)に従った映像信号を含むSDI信号を、ケーブルCL[i]を介してユニット1に伝送するものとする。カメラCM[i]が収音機能を有している場合、SDI信号には映像信号に同期した音声信号も含まれ得る。
【0014】
カメラシステムでは電源重畳方式を採用しており、従って、ケーブルCL[i]内の共通の導体線(配線)に、カメラCM[i]からのSDI信号が重畳されると共にカメラCM[i]を駆動するためのカメラ電源電圧が重畳される。故に、端子CN[i]は、SDI信号の入力端子としての機能と、カメラ電源電圧の重畳出力端子としての機能を持つ。カメラ電源電圧はユニット1内で生成され、端子CN[i]及びケーブルCL[i]を介してカメラCM[i]に送られる。カメラ電源電圧は、直流の24V(ボルト)であるとする。
【0015】
ケーブルCL[i]は任意の形態のケーブルであって良いが、ここでは、ケーブルCL[i]が、内側導体線と、絶縁体を介して内側導体線の外周を囲む外側導体線とを有する同軸ケーブルであるとする。ケーブルCL[i]の両端にはBNCプラグが設けられており、ケーブルCL[i]の一端におけるBNCプラグが、BNCジャックとして形成された端子CN[i]に接続される。ケーブルCL[i]が端子CN[i]に接続されたとき、ケーブルCL[i]の内側導体線及び外側導体線は、夫々、端子CN[i]の内側導体及び外側導体に接続される。端子CN[i]の外側導体は、ユニット1において固定された所定電位であるグランド電位に保たれている。端子CN[i]の内側導体に直流の24Vが印加されることで、カメラ電源電圧がカメラCM[i]に供給される。カメラCM[i]は、ケーブルCL[i]にて伝送されるカメラ電源電圧を分離抽出することで自身の駆動電圧を得る。当該分離抽出の機能を、ユニット1及びカメラCM[i]間に設けられる電源分離器(不図示)に担わせても良い。
【0016】
ユニット1は、1以上の映像出力端子を有し、カメラCM[1]〜CM[4]の内、1以上のカメラからのSDI信号に基づく映像信号を映像出力端子から出力可能である。映像出力端子から出力される映像信号はSDI信号そのものであっても良い。ここでは、
図1(b)に示す如く、ユニット1に映像出力端子CNout[1]〜CNout[4]が設けられ、カメラ接続端子CN[1]〜CN[4]にて受けたSDI信号が、夫々、そのまま、映像出力端子CNout[1]〜CNout[4]から出力されるものとする。端子CN[i]及びCNout[i]は互いに隣接して配置される。
【0017】
ユニット1の映像出力端子から出力された映像信号(例えば端子CNout[i]から出力されたSDI信号)を、ユニット1の外部に設けられたレコーダ装置2に供給することができる。レコーダ装置2は、ユニット1から受けた映像信号の記録の他、ユニット1から受ける映像信号の例であるSDI信号をHDMI(High-Definition Multimedia Interface)の規格に準拠したHDMI(登録商標)信号に変換する映像信号処理を行う。HDMI信号には音声信号も含まれる。テレビ受信機などの表示装置3は、当該HDMI信号の供給をレコーダ装置2から受け、当該HDMI信号を映像として表示する。カメラCM[1]〜CM[4]の撮影結果が並列且つ同時に表示装置3に表示されるようなHDMI信号をレコーダ装置2にて生成しても良い。上記映像信号処理の機能を含むレコーダ装置2の機能をユニット1に設けるようにしても良く、上記HDMI信号が出力される映像出力端子を映像出力端子CNout[i]に加えて又は映像出力端子CNout[i]に代えて、ユニット1に設けておいても良い。
【0018】
図2に、カメラドライブユニット1の概略内部構成を示す。ユニット1は、符号11〜14によって参照される各部位を備えると共に、n個の系統回路(チャネル回路)SS[1]〜SS[n]を有する。上述したように、ここではn=4であるとする。
【0019】
AC/DCコンバータ11は、商用交流電圧(例えば交流100V)を電力変換することで直流電圧Vaを生成し、直流電圧Vaを内部端子12に出力及び印加する。直流電圧Vaは、上述のカメラ電源電圧として機能するため、本例では24Vである。内部端子12は、コンバータ11の出力端子そのもの、又は、コンバータ11の出力端子に接続された端子である。DC/DCコンバータ13は、電力変換によって直流電圧Vaから他の直流電圧V
CPU(例えば3.3V)を生成及び出力する。CPU(Central Processing Unit)14は、コンバータ13の出力電圧V
CPUにて駆動する。
【0020】
系統回路SS[1]〜SS[4]は互いに同じ構成を有する。特に記述無き限り、系統回路SS[i]に対する説明は系統回路SS[1]〜SS[4]の夫々に適用される。系統回路SS[i]は、内部端子12とカメラ接続端子CN[i]との間に設けられた電力ラインPL[i]と、電力ラインPL[i]に直列に挿入されたリレーRLY[i]を備え、更にカメラ接続端子CN[i]を備える。電力ラインPL[1]〜PL[4]の各一端は、内部端子12にて共通接続される。電力ラインPL[i]の他端は端子CN[i]の内側導体に接続され、電力ラインPL[i]の一端及び他端間にリレーRLY[i]が介在する。
【0021】
リレーRLY[i]が閉路してリレーRLY[i]の両端間が導通状態になることをリレーRLY[i]のオンと表現し、リレーRLY[i]が開路してリレーRLY[i]の両端間が非導通状態になることをリレーRLY[i]のオフと表現する(後述のスイッチ50等についても同様:
図6参照)。リレーRLY[1]〜RLY[4]のオン/オフは、CPU14により制御される。電力ラインPL[i]に流れる電流の値を検出する電流検出部を各系統回路に設けておいても良く、CPU14は、系統回路SS[i]の電流検出部の検出結果に応じてリレーRLY[i]のオン/オフを制御しても良い。
【0022】
尚、
図2には示されていないが、
図3に示す如く、各系統回路において、電力ラインPL[i]におけるリレーRLY[i]及び端子CN[i]間の部分には、SDI信号による交流信号成分がリレーRLY[i]に向かうことを抑制するインダクタL[i]が設けられていると共に、インダクタL[i]及び端子CN[i]間の接続点と映像出力端子CNout[i]との間には、SDI信号による交流信号成分のみを映像出力端子CNout[i]に伝達するためのコンデンサC[i]が設けられている。
【0023】
図4は、ユニット1の動作手順を示すフローチャートである。ステップS1において、ユニット1に設けられた主電源スイッチ(不図示)がオンとされると、ステップS2にて、商用交流電圧がAC/DCコンバータ11に供給されてAC/DCコンバータ11による直流電圧Vaの生成及び出力が開始され、続いて、DC/DCコンバータ13による直流電圧V
CPUの生成及び出力が開始される。すると、ステップS3において、CPU14がコンバータ13の出力電圧V
CPUに基づいて起動し、ステップS4における起動シーケンスを実行する。起動シーケンスでは、CPU14内の初期化処理の他、各系統回路に対する検査処理が実行される。起動シーケンスの後、ステップS5の主動作が行われる。リレーRLY[i]はノーマリオフ型のリレーであり、起動シーケンスの中でオンとされる。従って、起動シーケンスの実行前において、リレーRLY[1]〜RLY[4]は全てオフである。
【0024】
検査処理は系統回路SS[1]〜SS[4]の夫々に対して実行され、CPU14は、系統回路ごとに、検査処理の結果に基づいて負荷状態判定を行う。負荷状態判定では、系統回路SS[i]に接続された負荷が正常、異常のどちらかに判定される。系統回路SS[i]に接続された負荷は、カメラCM[i]を含み、更にケーブルCL[i]をも含むと考えて良い。当該負荷の異常には、負荷短絡、即ち、ケーブルCL[i]の短絡又はカメラCM[i]内における直流電圧Vaの入力を受ける電圧入力部の短絡が含まれる。負荷短絡は、過電流発生の要因である。
【0025】
系統回路SS[i]に接続された負荷が正常であると判定した場合、主動作において、CPU14は、カメラCM[i]に対し、リレーRLY[i]の常時オンを伴う駆動用電流の供給を行う。一方、系統回路SS[i]に接続された負荷が異常であると判定した場合、主動作において、CPU14は、リレーRLY[i]をオフに維持してカメラCM[i]に対する駆動用電流の供給を停止及び禁止する。駆動用電流は、主動作においてリレーRLY[i]がオンされてカメラ駆動電圧Vaがカメラ接続端子CN[i]に印加されるときに電力ラインPL[i]を介してカメラCM[i]に供給される電流であり、カメラCM[i]は、カメラ駆動電圧Va及び駆動用電流にて駆動する。駆動用電流をカメラ駆動電流と読み替えても良い。
【0026】
系統回路SS[1]〜SS[4]に対する検査処理を1つずつ順次行うようにしても良いし、系統回路SS[1]〜SS[4]の内、2以上の系統回路の検査処理を同時に行うようにしても良い。検査処理のために、各系統回路に対して後述の検査用回路を設けることができる。系統回路SS[1]〜SS[4]に対する検査処理の内容は互いに同じであるため、以下では、特に必要のない限り、系統回路SS[1]〜SS[4]の1つにのみ注目して検査処理及び検査処理に関する回路構成を説明する。
図5に示す如く、注目した1つの系統回路を系統回路SSと呼び、系統回路SSに設けられた電力ライン、リレー、カメラ接続端子、検査用回路を、夫々、記号PL、RLY、CN、Jにて参照すると共に、系統回路SSのカメラ接続端子CNに接続されたケーブル、カメラを、夫々、記号CL、CMにて参照する。以下において、特に記述無き限り、端子CNとは端子CNの内側導体を指す。
【0027】
検査用回路Jは、検査用回路Jを通じて端子CNに流れる電流を抑制するための電流制限抵抗Rを有する。検査処理において、検査用回路Jは、電流制限抵抗R及びカメラ接続端子CNを経由する検査用電流経路に、上記駆動用電流と異なる検査用電流を流すように作用する。但し、カメラ接続端子CNにケーブルCL及びカメラCMが接続されておらず、カメラ接続端子CNが開放されているときには、当然、検査用電流はゼロとなる。尚、主動作においてカメラCMに供給され得る駆動用電流は電流制限抵抗Rを通過しない。
【0028】
CPU14は、検査用電流の値に応じて負荷状態判定を行うことで、主動作におけるカメラCMへの駆動用電流及びカメラ駆動電圧Vaの供給可否を決定する。より具体的には例えば、検査用電流に応じた電圧を所定の判定電圧と比較することで負荷状態判定を行えば良い。検査用電流に応じた電圧として端子CNの電圧V
CNを利用することができる。
【0029】
図6に、検査用回路Jの例である検査用回路J
Aを示す。検査用回路J
Aはスイッチ50及び電流制限抵抗Rの直列回路を有し、該直列回路がリレーRLYに並列接続されている。より具体的には、検査用回路J
Aにおいて、スイッチ50の一端は内部端子12及びリレーRLYの一端に共通接続され、スイッチ50の他端は電流制限抵抗Rを介してリレーRLYの他端及び端子CNに共通接続される。スイッチ50を、バイポーラトランジスタや電界効果トランジスタ等の任意の半導体スイッチング素子、又は、任意の機械式リレーにて構成することができる(後述の他の任意のスイッチについても同様)。
【0030】
検査処理において、CPU14は、リレーRLYをオフにしつつスイッチ50をオンすることで、内部端子12、スイッチ50、電流制限抵抗R、端子CN及び負荷を経由する検査用電流経路に検査用電流を流す。電流制限抵抗Rの存在により、検査用電流は、負荷に含まれるカメラCMが起動できない程度に、駆動用電流よりも十分に小さい。電流制限抵抗Rの抵抗値を、例えば、数100Ω〜数キロΩに設定することができる。電流制限抵抗Rを複数の抵抗体にて形成しても構わない。
【0031】
負荷が短絡している場合、負荷が短絡していない場合と比べて、より大きな検査用電流が流れて電圧V
CNがより低くなる。従って、CPU14は、上記検査用電流に応じた電圧V
CNを所定の判定電圧V
THと比較し、電圧V
CNが所定の判定電圧V
TH以上である場合には負荷が正常であると判定する一方、電圧V
CNが判定電圧V
TH未満である場合には負荷が異常であると判定する。判定電圧V
THは、ゼロより大きな所定の電圧値(例えば1Vを有する)。
図4のステップS5の主動作において、スイッチ50はオフとされるが、スイッチ50をオンに維持しておいても構わない。
【0032】
図7に、検査用回路J
Aの詳細な回路例を示す。
図7の検査用回路J
Aは、電流制限抵抗Rに加えて部品51〜53を備える。NPN型バイポーラトランジスタであるトランジスタ51において、コレクタは内部端子12に接続され、ベースはCPU14の信号出力端子71に接続され、エミッタはダイオード52のアノードに接続される。ダイオード52のカソードは電流制限抵抗Rを介して端子CNに接続される。また、直流電圧V
CPUが印加される端子が抵抗53を介して信号出力端子71に接続される。
図7のトランジスタ51が
図6のスイッチ50に相当する。CPU14は、抵抗53を介して電流を端子71に引き込むか否かによって、トランジスタ51のオン/オフを制御できる。ダイオード52は、リレーRLYがオンのときに内部端子12からの電流がリレーRLY及び電流制限抵抗Rを経由してCPU14側に逆流することを阻止する。
【0033】
ユニット1には、比較器61及び基準電圧源62も設けられる。比較器61は、コネクタCNの電圧V
CNを、基準電圧源62が発生する所定の判定電圧V
THと比較し、その比較結果を電圧信号としてCPU14に伝達する。検査処理において、その電圧信号に基づき、CPU14は負荷状態判定を行う。
【0034】
ユニット1の起動後、いきなりリレーRLYをオンすると、負荷短絡が発生している場合に大きな短絡電流がカメラ接続端子CNを介して流れて様々な弊害が生じ得る。例えば、短絡電流が流れると、直流電圧Vaが低下して、CPU14の駆動電圧V
CPUを含む制御系の駆動電圧が低下し、ユニット1の正常動作が阻害されることある。また、直流電圧Vaの低下は、短絡している系統とは別の系統のカメラの正常動作も妨げる。更に、短絡電流が流れた電流経路上の部品が破損又は劣化することもある。本実施形態では、リレーRLYのオンの前に、小さな検査用電流を負荷側に流すことで負荷短絡等の異常が生じていないかを調べることができ、異常が認められる場合には、主動作において対応リレーRLYをオフに維持する。このため、システム起動時において、異常負荷に異常に大きな電流(例えば短絡電流)が流れることを防止でき、上記のような弊害発生を回避できる。尚、直流電圧Vaが低下しても制御系の駆動電圧を確保すべく、商用交流電圧から制御系の駆動電圧を生成する専用AC/DCコンバータをAC/DCコンバータ11とは別に設ける方策や、AC/DCコンバータ11の出力容量を増大させる方策も検討されるが、それらの方策はコスト増を招く。本実施形態では、それらの方策が不要であるため、安価な構成で起動時負荷短絡等に備えることができる。
【0035】
尚、検査用電流が所定の下限値以下であるとき、具体的には例えば、検査処理の実行期間中における電圧V
CNが判定電圧V
THより大きな開放判定電圧V
TH2以上であるとき、CPU14は、カメラ接続端子CNにカメラCMが接続されていないと判断して、主動作においてリレーRLYをオフに維持するようにしても良い。
【0036】
<<第2実施形態>>
本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態及び後述の第3〜第7実施形態は第1実施形態を基礎とする実施形態であり、第2〜第7実施形態において特に述べない事項に関しては、特に記述無き限り且つ矛盾の無い限り、第1実施形態の記載が第2〜第7実施形態にも適用される。
図8には、第2実施形態に係る検査用回路Jの例としての検査用回路J
Bが示される。検査用回路J
Bを用いても又は後述の第3〜第6実施形態の検査用回路J
C〜J
Fを用いても、第1実施形態と同様の作用及び効果が得られる。
【0037】
検査用回路J
Bは、
図6の検査用回路J
Aと同様、スイッチ50及び電流制限抵抗Rの直列回路を有する。但し、検査用回路J
Bにおいて、スイッチ50の一端は、直流電圧Vaと異なる所定の直流電圧Vbが印加される端子12’に接続され、スイッチ50の他端は電流制限抵抗Rを介してリレーRLY及び端子CN間の接続点に接続される。直流電圧Vbは、直流電圧Va又は商用交流電圧に基づきユニット1内で生成される。直流電圧Vbは、直流電圧V
CPUであっても良い。
【0038】
検査処理において、CPU14は、リレーRLYをオフにしつつスイッチ50をオンすることで、端子12’、スイッチ50、電流制限抵抗R、端子CN及び負荷を経由する検査用電流経路に検査用電流を流す。検査用電流に応じた電圧V
CNに基づく負荷状態判定の方法は、第1実施形態で述べた通りである。
図4のステップS5の主動作において、スイッチ50はオフとされる。主動作においてスイッチ50をオンに維持しておくことも可能であるが、この場合において、“Va>Vb”が成立するときには、リレーRLY及び端子CN間の接続点と端子12’との間に、当該接続点から端子12’への電流の流れを阻止するダイオード(不図示)を挿入する。
【0039】
<<第3実施形態>>
本発明の第3実施形態を説明する。
図9には、第3実施形態に係る検査用回路Jの例としての検査用回路J
Cが示される。検査用回路J
Cは、端子101〜103を有する切り替えスイッチ100と、電流制限抵抗Rと、を備える。第3実施形態において、リレーRLYの一端は電力ラインPLの一部を介して内部端子12に接続され、リレーRLYの他端は電力ラインPLの他の一部を介して端子101に接続され、端子102は電力ラインPLの更に他の一部を介して端子CNに接続される。端子103は電流制限抵抗Rを介して端子CNに接続される。このように、第3実施形態では、電力ラインPLに対し、リレーRLYだけでなく切り替えスイッチ100が直列に挿入されている。
【0040】
切り替えスイッチ100において、端子101は、CPU14の制御により、端子102又は103に択一的に接続される。つまり、切り替えスイッチ100は、内部端子12、リレーRLY、電流制限抵抗R、カメラ接続端子CN及び負荷を経由する検査用電流経路と、電流制限抵抗Rを経由せずに、内部端子12、リレーRLY、カメラ接続端子CN及び負荷を経由する主電流経路とを、CPU14の制御下で選択的に形成できる。
【0041】
検査処理において、CPU14は、端子101を端子103に接続した状態でリレーRLYをオンすることで検査用電流経路を形成し、検査用電流経路に検査用電流を流す。検査用電流に応じた電圧V
CNに基づく負荷状態判定の方法は、第1実施形態で述べた通りである。検査処理において負荷が正常であると判定された場合、主動作において、CPU14は、端子101を端子102に接続した状態でリレーRLYをオンすることで主電流経路を形成し、主電流経路に駆動用電流を流す。
【0042】
<<第4実施形態>>
本発明の第4実施形態を説明する。
図10には、第4実施形態に係る検査用回路Jの例としての検査用回路J
Dが示される。第4実施形態においても、電力ラインPLに対し、リレーRLYだけでなく切り替えスイッチ100が直列に挿入されている。検査用回路J
Dは、
図9の検査用回路J
Cと同様、端子101〜103を有する切り替えスイッチ100と、電流制限抵抗Rと、を備える。但し、第4実施形態では、内部端子12が電力ラインPLの一部を介して端子101に接続され、端子102が電力ラインPLの他の一部を介してリレーRLYの一端に接続され、リレーRLYの他端が電力ラインPLの更に他の一部を介して端子CNに接続される一方で、端子103が電流制限抵抗Rを介して端子102及びリレーRLY間の接続点に接続される。切り替えスイッチ100の制御を含む検査処理及び主動作の内容は、第3実施形態と同様である。尚、
図10において、端子103を電流制限抵抗Rを介して端子102ではなく端子CNに接続する変形も適用できるが、その変形が成された構成は、実質的に
図6の構成と等価である。
【0043】
<<第5実施形態>>
本発明の第5実施形態を説明する。
図11には、第5実施形態に係る検査用回路Jの例としての検査用回路J
Eが示される。検査用回路J
Eは、
図6の検査用回路J
Aからスイッチ50を除去したものであり、
図11において、電流制限抵抗Rの一端はリレーRLYの一端及び内部端子12に共通接続され、電流制限抵抗Rの他端はリレーRLYの他端及び端子CNに共通接続される。
【0044】
検査処理において、CPU14はリレーRLYをオフに維持する。すると、内部端子12、電流制限抵抗R、カメラ接続端子CN及び負荷を経由する検査用電流経路に検査用電流が流れる。検査用電流に応じた電圧V
CNに基づく負荷状態判定の方法は、第1実施形態で述べた通りである。検査処理において負荷が正常であると判定された場合、主動作において、CPU14は、リレーRLYをオンすることでリレーRLYを通じて駆動用電流をカメラCMに供給する。検査処理において負荷が異常であると判定された場合、主動作において、CPU14はリレーRLYをオフに維持するが、抵抗Rを介して負荷側に電流が流れ続ける。但し、この電流は十分に小さいため、ユニット1の正常動作を妨げない。
【0045】
<<第6実施形態>>
本発明の第6実施形態を説明する。
図11の検査用回路J
Eにおいて、内部端子12に接続されていた抵抗Rの一端を内部端子12ではなく上記端子12’(
図8参照)に接続する変形を適用しても良い。
図12の検査用回路J
Fは、当該変形が適用された第6実施形態に係る検査用回路Jである。上記変形を除き第6実施形態は第5実施形態と同様である。但し、“Va>Vb”が成立するときには、リレーRLY及び端子CN間の接続点と端子12’との間に、当該接続点から端子12’への電流の流れを阻止するダイオード(不図示)を挿入する。
【0046】
第5及び第6実施形態では、スイッチ50や切り替えスイッチ100が不要な分(例えば、
図7の部品51〜53を含む回路が不要な分)、第1〜第4実施形態に比べてコスト低減が図られる。第5又は第6実施形態において、電流制限抵抗Rは、抵抗の一種であるサーミスタでも良い。電流制限抵抗Rとしてのサーミスタに、負の温度係数を持たせることも可能であるが、正の温度係数を持たせると良い。
【0047】
図13(a)、(b)において、波形310、320は、正の温度係数を持つサーミスタを電流制限抵抗Rとして用いた場合における、端子CNに流れる電流I
CNの波形を表している。但し、波形310は負荷が正常であるときの波形であり、波形320は負荷短絡が生じているときの波形である。タイミングt1において、端子12への電圧Vaの印加又は端子12’への電圧Vbの印加が開始され、タイミングt1から所定時間経過後のタイミングt2において、電流I
CNと所定の判定電流I
THが比較される。そして、CPU14は、タイミングt2における電流I
CNが判定電流I
TH未満であれば負荷が正常であると判定すれば良く、タイミングt2における電流I
CNが判定電流I
TH以上であれば負荷が異常であると判定すれば良い。その判定結果に基づき、CPU14は、タイミングt2より後のタイミングt3において、リレーRLYをオンする又はオフに維持する。実際には、
図7に示すように、電流I
CNに応じた電圧V
CNと判定電流I
THに対応する判定電圧V
THとの比較によって、電流I
CNと判定電流I
THとの比較を実現して良い。
【0048】
<<第7実施形態>>
本発明の第7実施形態を説明する。第7実施形態では、各系統回路SSから検査用回路Jが割愛される代わりに、各系統回路SSに対し、電力ラインPLに流れる電流を検出する電流検出部CDが設けられる。
図14に、第7実施形態に係る1つの系統回路SSを示す。
図14において、内部端子12はリレーRLYの一端に接続され、カメラ接続端子CNはリレーRLYの他端に接続される。電流検出部CDは、電力ラインPLに直列に挿入されたシャント抵抗等から成り、電力ラインPLに流れる電流I
PLを検出して、検出した電流I
PLの値をCPU14に伝達する。
【0049】
CPU14は、検査処理において、リレーRLYを所定時間Δtだけオンとし、リレーRLYがオンとなっている期間中の電流I
PLを検査用電流として用いて、検査用電流に基づき負荷状態判定を行う。検査用電流は、当該期間中の任意のタイミングの電流I
PLであって良く、通常は、当該期間の終了直前のタイミングの電流I
PLであって良い。尚、リレーRLYを所定時間Δtだけオンしたぐらいでは、カメラCMが起動できない程度に所定時間Δtは短いものとする。負荷短絡が発生しているとき、負荷が正常である場合と比べて、検査用電流は大きくなる。故に、CPU14は、検査用電流を所定の判定閾値I
TH2と比較し、検査用電流が判定電流I
TH2以上であれば負荷が異常であると判定する一方、検査用電流が判定電流I
TH2未満であれば負荷が正常であると判定すれば良い。
【0050】
負荷が正常であると判定した場合、以後の主動作において、CPU14は、リレーRLYを常時オンして、カメラCMに対しカメラ駆動電圧Va及び駆動用電流の継続的供給を行う。負荷が異常であると判定した場合、以後の主動作において、CPU14は、リレーRLYをオフに維持してカメラCMに対するカメラ駆動電圧Va及び駆動用電流の供給を停止及び禁止する。これにより、第1実施形態と同様の作用及び効果が得られる。
【0051】
第1実施形態で述べたように、第7実施形態でも、上述の検査処理が系統回路SSごとに行われ、検査処理の結果に基づく上述のリレーRLYのオン/オフ制御が系統回路SSごとに行われる。系統回路SS[1]〜SS[4]に対する検査処理を同時に行うことも可能であるが、複数の系統回路SSに接続された複数の負荷に短絡が生じている状況下で、短時間Δtとはいえ当該複数の系統回路SSのリレーRLYを同時にオンすると、直流電圧Vaの低下が大きくなる。従って、系統回路SS[1]〜SS[4]に対する検査処理の実行タイミングを互いに異ならせると良い。1つの系統回路SSに接続された負荷に短絡が生じている状況下で、所定時間Δtだけ当該系統回路SSのリレーRLYをオンしても、直流電圧Va(例えば24V)の電圧値が所定値(例えば20V)以下にまで低下することがないように、時間Δtが決定され、またAC/DCコンバータ11の出力容量等が決定される。また、時間Δtは十分に短いため、時間Δt分、短絡電流が流れたとしても、短絡電流が流れた電流経路上の部品に破損又は劣化は発生しない。
【0052】
尚、第1〜第6実施形態の各系統回路SSにも電流検出部CDは設けられていてよい。検査処理で、対応する負荷が正常と判定された系統回路SSのリレーRLYは、主動作において所定条件が満たされない限りオンに維持される。第1〜第7実施形態の主動作において、CPU14は系統回路SSごとに信号断絶検出及び通常過電流検出を実行できる。
【0053】
信号断絶検出及び通常過電流検出は、対応するリレーRLYがオンとされている各系統回路SSに対して実行され、上記所定条件の充足/不充足は信号断絶検出又は通常過電流検出の結果に依存する。信号断絶検出において、CPU14は、端子CNにSDI信号が入力されているか否かを検知し、端子CNにSDI信号が入力されていない場合には、信号断絶が発生していると判断してリレーRLYをオフとする。通常過電流検出において、CPU14は、電流検出部CDによる検出電流値I
PLを監視し、検出電流値I
PLが所定時間以上継続して所定の閾値以上となっている場合、系統回路SSに過電流が発生していると判断してリレーRLYをオフとする。信号断絶又は過電流の発生時には、ユニット1は、その旨をユーザに対し視覚的又は聴覚的に報知すると良く、ユニット1以外の装置(サーバ装置や登録された端末装置)に対し、その旨を無線又は有線にて伝達しても良い。
【0054】
<<変形等>>
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。例えば、直流電圧Vaの電圧値は24Vでなくともよい。
【0055】
上述のカメラシステムにおいては、SDI信号が伝送される導体線(配線)にカメラ電源電圧としての直流電圧Vaが重畳されているが、SDI信号が伝送される導体線とは異なる導体線を介して、ユニット1は直流電圧VaをカメラCM[i]に供給するようにしても良い。この場合、SDI信号が伝送される導体線とは異なる導体線が、ケーブルCL[1]〜CL[4]の夫々に設けられる。
【0056】
本発明は、“n=1”のカメラシステムにも、適用可能であるし且つ有益である。
【0057】
ユニット1又はCPU14である対象装置を、集積回路等のハードウェア、或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって構成することができる。対象装置にて実現される機能の全部又は一部である任意の特定の機能をプログラムとして記述して、該プログラムを対象装置に搭載可能なフラッシュメモリに保存しておいても良い。そして、該プログラムをプログラム実行装置(例えばCPU14)上で実行することによって、その特定の機能を実現するようにしてもよい。上記プログラムは任意の記録媒体に記憶及び固定されうる。上記プログラムを記憶及び固定する記録媒体は、対象装置と異なる機器(サーバ機器等)に搭載又は接続されても良い。
【0058】
[本発明の考察]
本発明について考察する。上述のカメラシステムは、本発明に係る電力供給装置を内蔵している又は本発明に係る電力供給装置として機能している、と考えられる。
【0059】
本発明の一側面に係る第1電力供給装置は、負荷機器が接続されるべき機器接続端子と、前記機器接続端子に接続され、前記負荷機器の駆動用電流を流すための電力ラインと、前記電力ラインに直列に挿入された電力スイッチと、前記電力スイッチのオン/オフを制御する制御部と、電流制限抵抗を有し、前記電流制限抵抗及び前記機器接続端子を経由する検査用電流経路に前記駆動用電流と異なる検査用電流を流すための検査用回路と、を備え、前記制御部は、前記検査用電流に応じて、前記電力スイッチのオンを伴う前記駆動用電流の供給可否を決定することを特徴とする。
【0060】
これによれば、まず検査用電流が機器接続端子を経由する検査用電流経路に流される。検査用電流は電流制限抵抗によって電流値が制限されているため、負荷短絡等が生じている場合でも、問題が生じるような過電流にはならない。そして、検査用電流が相応に大きい場合などは、過電流の発生が予想されると判断して電力スイッチのオンを伴う駆動用電流の供給を不実行とする、といった措置をとることができる。つまり、短絡電流等の過電流の発生を抑制することが可能となり、過電流による弊害の発生を抑制することが可能となる。
【0061】
具体的には例えば、第1構成として(
図6、
図8参照)、前記検査用回路(J
A、J
B)は、所定電圧(Va、Vb)が印加される端子(12、12’)と前記機器接続端子との間に配置された、検査用スイッチと前記電流制限抵抗の直列回路を有し、前記制御部は、前記電力スイッチをオフにしつつ前記検査用スイッチをオンすることで前記検査用電流を前記検査用電流経路に流すと良い。
【0062】
或いは例えば、第2構成として(
図9、
図10参照)、前記検査用回路(J
C、J
D)は、所定電圧(Va)が加わる電源端子(12)、前記電力スイッチ、前記電流制限抵抗及び前記機器接続端子を経由する前記検査用電流経路と、前記電流制限抵抗を経由せずに、前記電源端子、前記電力スイッチ及び前記機器接続端子を経由する主電流経路とを、前記制御部の制御下で選択的に形成する切り替えスイッチを有し、前記制御部は、前記検査処理において、前記電力スイッチのオンを伴って前記検査用電流経路を形成する一方、前記駆動用電流を前記負荷機器に供給する際には、前記電力スイッチのオンを伴って前記主電流経路を形成すると良い。
【0063】
更に或いは例えば、第3構成として(
図11、
図12参照)、前記検査用回路(J
E、J
F)において、所定電圧(Va、Vb)が印加される端子(12、12’)と前記機器接続端子との間に前記電流制限抵抗が介在し、前記電力スイッチをオフにした状態で前記検査用電流が前記検査用電流経路に流れても良い。
【0064】
第1〜第3構成の何れによっても、電流値が抑制された検査用電流を機器接続端子を経由する検査用電流経路に流すことができ、駆動用電流を供給するべく電力スイッチをオンしたときに過電流が発生するのか否かを事前に予測することが可能となる。特に第3構成によれば、検査用スイッチ又は切り替えスイッチが不要な分、コスト低減が期待される。
【0065】
また、第3構成において、前記電流制限抵抗を正の温度係数を有するサーミスタにて形成しても良い。
【0066】
負荷短絡等が発生している場合、第3構成では電力スイッチをオフにしていても相応の電流が電流制限抵抗を介して流れ続けるが、電流制限抵抗を正の温度係数を持つサーミスタにて形成しておけば、当初は比較的大きかった電流がサーミスタの温度上昇を通じて低下してゆくため、無駄な電力消費が抑えられる。
【0067】
また具体的には例えば、前記制御部は、前記検査用電流に応じた電圧を所定の判定電圧と比較することで、前記駆動用電流の供給可否を決定すると良い。
【0068】
検査用電流に応じた電圧を所定の判定電圧と比較すれば、検査用電流の大小を検出でき、結果、駆動用電流を供給するべく電力スイッチをオンしたときに過電流が発生するのか否かを予測することが可能となる。
【0069】
また例えば、第1電力供給装置は、前記機器接続端子、前記電力ライン、前記電力スイッチ及び前記検査用回路を有する系統回路を複数備えていても良い。そして、前記制御部は、前記系統回路ごとに、前記検査用電流に応じて前記駆動用電流の供給可否を決定しても良い。
【0070】
これにより、系統回路ごとに、短絡電流等の過電流の発生を抑制することが可能となり、過電流による弊害の発生を抑制することが可能となる。系統回路ごとに過電流発生を抑制する結果、或る系統回路での過電流が他の系統回路の負荷機器の正常動作を阻害する、といった事態も回避される。
【0071】
本発明の他の一側面に係る第2電力供給装置は、負荷機器が接続されるべき機器接続端子と、前記機器接続端子と所定の負荷電源電圧が印加される電源端子との間に設けられた電力ラインと、前記電力ラインに直列に挿入された電力スイッチと、前記電力スイッチのオン/オフを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記電力スイッチを所定時間だけオンにしたときに前記電力ラインに流れる電流を検査用電流として検出し、前記検査用電流に応じて、以後の前記電力スイッチのオン/オフを制御することを特徴とする。
【0072】
これによれば、総電流量が抑制された検査用電流が、まず、機器接続端子を経由する電流経路に流される。負荷短絡等が発生している場合には一時的に過電流が流れることになるが、検査用電流のために電力スイッチがオンされる時間は限られているため、それによる弊害は無い又は軽微である。そして、検査用電流が非常に大きい場合などは、継続的な過電流の発生が予想されると判断して、以後、電力スイッチをオフに維持する、といった措置をとることができる。つまり、検査用電流を流した後において短絡電流等の過電流の発生を抑制することが可能となり、過電流による弊害の発生を抑制することが可能となる。
【0073】
また例えば、第2電力供給装置は、前記機器接続端子、前記電力ライン及び前記電力スイッチを有する系統回路を複数備えていても良い。そして、前記制御部は、前記系統回路ごとに、前記検査用電流に応じて前記電力スイッチのオン/オフを制御しても良い。
【0074】
これにより、系統回路ごとに、短絡電流等の過電流の発生を抑制することが可能となり、過電流による弊害の発生を抑制することが可能となる。系統回路ごとに過電流発生を抑制する結果、或る系統回路での過電流が他の系統回路の負荷機器の正常動作を阻害する、といった事態も回避される。
【0075】
また例えば、複数の系統回路を備えた第1又は第2電力供給装置と、前記電力供給装置の複数の系統回路における複数の機器接続端子に接続される複数のケーブルと、前記複数のケーブルに接続される複数の負荷機器としての複数のカメラと、を備えたカメラシステムを形成しても良い。
【0076】
尚、
図2において、CPU14は制御部の例であり、カメラ接続端子CN[i]は機器接続端子の例であり、リレーRLY[i]は電力スイッチの例である。電力供給装置における各電力スイッチは、リレーRLY[i]の如く機械式のリレーにて形成されていても良いし、電界効果トランジスタ等の半導体スイッチング素子にて形成されていても良い。また、電力供給装置の機器接続端子にケーブルを介して接続される負荷機器は、カメラ以外の機器、例えば、収音機器や任意の物理量を検出するセンサ機器であっても良い。