【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明は、
(1)
少なくとも、水分、油分、糖分、卵、食塩、小麦粉、酵母を含み、
さらに、生地全量100重量%に対して、
水分が30〜44重量%、
油分が1〜24重量%の範囲とし
、
発酵後の生地粘度を下記の所定の範囲にすべく前記水分及び/又は前記油分の量を調整した生地原料を、混合して混合生地とし、
前記混合生地を発酵させ
、粘度が4,000〜
27,000mPa・s(5℃)の範囲
である一次発酵生地を型枠に絞り、ホイロ内で二次発酵を行い、焼成してなることを特徴とする新食感発酵ベーカリー製品
の製造方法の構成とした。
(2)
前記糖分を、1〜18重量%の範囲としたことを特徴とする(1)に記載の新食感発酵ベーカリー製品
の製造方法の構成とした。
(
3)
前記一次発酵生地の前記型枠への絞り、二次発酵及び焼成を、自動化したことを特徴とする(1)
又は(
2)に記載の新食感発酵ベーカリー製品
の製造方法の構成とした。
(
4)
円盤状に焼成した(1)〜(
3)の何れかに新食感発酵ベーカリー製品2枚で、具材をサンドしたことを特徴とするベーカリー製品
の製造方法の構成とした。
(
5)
少なくとも、水分、油分、糖分、卵、食塩、小麦粉、酵母を含み、
さらに、生地全量100重量%に対して、
水分が30〜44重量%、
油分が1〜24重量%の範囲とし
、
発酵後の生地粘度を下記の所定の範囲にすべく前記水分及び/又は前記油分の量を調整した生地原料を、混合して混合生地とし、
前記混合生地を冷凍した新食感発酵ベーカリー製品用冷凍生地
の製造方法であって、
前記新食感発酵ベーカリー製品用冷凍生地を冷蔵解凍により発酵させ
、粘度が4,000〜
27,000mPa・s(5℃)の範囲
であることを特徴とする新食感発酵ベーカリー製品用冷凍生地
の製造方法の構成とした。
(
6)
(1)〜(4)の何れかに記載の新食感発酵ベーカリー製品を、冷凍したことを特徴とする新食感発酵ベーカリー製品
の製造方法の構成とした。
【0007】
先ず、生地原料について説明する。本発明では、少なくとも、水分、油分、糖分、卵、食塩、小麦粉、酵母を含む。必要に応じて、澱粉、乳成分、各種食品添加物を添加する。食品添加物としては、例えば、香料、着色料、乳化剤、酸味料、pH調整剤、調味料、香辛料、保存料、増粘多糖類、などが挙げられる。また、各種素材を添加することもできる。各種素材としては、果実、野菜、ドライフルーツ、チョコ、ナッツなど従来から菓子に添加されている素材が例示できる。
【0008】
「水分」は、生地に添加する水、各所原料由来の水分を含む。原料由来の水分としては、例えば、液糖、卵、牛乳、生クリーム、果汁などに含まれる水分を挙げることができる。なお、粉体、例えば、糖、小麦粉、粉乳などに含まれる水分は極微量なため、無視することとし、本発明の水分量に含めないものとする。水分量としては、生地全量を100重量%とした場合には、30〜44重量%が好ましく、より好ましくは33〜41重量%である。
【0009】
「油分」は、発酵生地を型枠に絞り出すときの温度帯において、全体として液状であれば好ましい、主として、液状油、バター、固体・液体マーガリン、ショートニング、生クリーム及び全脂粉乳由来の油脂、単一、2種以上の混合物が例示される。油分量としては、生地全量を100重量%とした場合には、1〜24重量%が好ましく、より好ましくは8〜20重量%である。
【0010】
「糖分」としては、食品に一般に使用されている糖類、例えば、ブドウ糖、砂糖、麦芽糖、オリゴ糖、デキストリン、液糖、それら糖アルコール、蜂蜜などの固形成分を挙げることができる。糖類(糖アルコールを除く)を添加することで、焼成後、新食感発酵ベーカリー製品に適度な焦げ目が付与される。また、酵母の発酵を助ける。糖分量としては、生地全量を100重量%とした場合には、1〜18重量%が好ましく、より好ましくは6〜15重量%で、この範囲であれば、程よい焼き色、甘味を新食感発酵ベーカリー製品に付与することできる。
【0011】
「卵」としては、生鶏卵、乾燥(粉末)全卵、乾燥(粉末)卵黄、冷凍鶏卵、ボイル鶏卵、それら酵素分解物などが例示できる。
【0012】
「小麦粉」としては、薄力粉、中力粉、強力粉があり、例えば、本発明の新食感発酵ベーカリー製品としては、薄力粉、強力粉を1:1で使用するとよい。
【0013】
「乳成分」としては、牛乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、生クリーム、バター(油分を除く)、ヨーグルト、発酵乳、それら酵素処理物などが例示できる。「澱粉」としては、食品に使用される一般的な天然澱粉、加工澱粉、冷凍生地においては、冷蔵、冷凍耐性のある加工澱粉を使用することができる。
【0014】
これら生地原料からなる混合生地は、発酵させるため、酵母を含み、発酵温度は、従来から行われているパンの発酵方法、発酵温度を採用することができる。市販ミックス粉などを発酵することでも本発明の新食感発酵ベーカリー製品が得られる。
【0015】
次に、新食感発酵ベーカリー製品の作成方法について、説明する。
[発酵生地調整方法]
発酵生地は、先ず、生地材料を計量し、全ての生地原料をボウル内に投入し、攪拌、混合した(ストレート法)。その後、冷蔵庫(5℃)に一晩低温に保持し一次発酵させた。その後、焼成用の型枠に80g絞った。続いて、温度38℃、湿度80%のホイロに入れ、60分間発酵を行った。
【0016】
なお、本発明である新食感発酵ベーカリー製品の生地調整として、上述のストレート法の他、液種法も可能である。液種法は、液種として、水、強力粉(小麦粉の一部)酵母を混合し、温度27℃、湿度75%で、2時間発酵させる(第一次発酵)。続いて、上記発酵生地に、残りの原料を投入、混合して、フロアータイム40分の後、焼成用の型枠に80g絞る。続いて、温度38℃、湿度80%のホイロに入れ、60分間発酵を行う。
【0017】
[粘度測定方法]
粘度測定は、発酵簡易型B型粘度計(RION社製VISCO TESTER)を用いた。ロータは、1号ロータ(直径24mm、高さ53mm内部中空)、或いは2号ロータ(直径15mm、厚み1mm)を使用し、発酵終了後(5℃)に行った。ロータの回転速度は62.5rpmである。一次発酵生地の粘度は、4,000〜140,000mPa・s(5℃)の範囲であり、より好ましくは7,000〜50,000mPa・s(5℃)である。この範囲であれば、機械による定量、発酵、焼成ラインに製造可能で、大量生産可能である。一次発酵生地の粘度は、水分及び/又は油分量で調整することができる。
【0018】
[焼成条件]
オーブンの上火を250℃、下火を230℃として、8分間焼成した。
【0019】
[外観、食感評価]
官能評価は、熟練したパネラー9人が、外観観察、試食を行い、「良好」、「不可」の2択で行った。評価は、9人のパネラーの内、「良好」と判断した人数が、8人以上の場合には「◎」(非常に好ましい)、7人又は6人の場合には「○」(好ましい)、5人又は4人の場合には「△」(どちらとも言えない)、3人の場合には「▲」(やや好ましくない)、2以下の場合には「×」(好ましくない)とした。