特許第6367571号(P6367571)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6367571非分散型赤外線分析式ガス検知器および非分散型赤外線分析式ガス検知装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6367571
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】非分散型赤外線分析式ガス検知器および非分散型赤外線分析式ガス検知装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/61 20060101AFI20180723BHJP
【FI】
   G01N21/61
【請求項の数】10
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2014-26585(P2014-26585)
(22)【出願日】2014年2月14日
(65)【公開番号】特開2015-152438(P2015-152438A)
(43)【公開日】2015年8月24日
【審査請求日】2017年1月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004547
【氏名又は名称】日本特殊陶業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 達典
(72)【発明者】
【氏名】中川 伸一
(72)【発明者】
【氏名】喜田 真史
【審査官】 立澤 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−014465(JP,A)
【文献】 特開平09−049793(JP,A)
【文献】 特開2012−220353(JP,A)
【文献】 米国特許第05726752(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0086903(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00−21/01
G01N 21/17−21/61
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象ガスに含まれる特定ガスを検知する非分散型赤外線分析式ガス検知器であって、
赤外線を放射する平面状の発光面を有するMEMS型ヒータを備える光源と、
前記発光面に平行な向きに沿って一端側から他端側に向けて拡がるガス用空間であって、前記測定対象ガスが導入されるガス用空間を有するガスセルと、
前記光源から出力されて前記ガス用空間における前記測定対象ガスを通過した赤外線を検出する受光器と、
を備えており、
前記ガスセルは、前記ガス用空間に面し、前記一端側から他端側に向けて拡がる主面を備え、
前記光源および前記受光器は、前記ガス用空間の一端側に臨むように前記主面の外周縁寄り領域に並列配置されており、
前記ガスセルは、前記ガス用空間内の前記一端側に位置する第1反射面および第2反射面を含むと共に、少なくとも前記他端側に位置する角度変更面を含んでおり、
前記第1反射面、前記第2反射面、前記角度変更面のそれぞれは、前記光源から放射されて前記ガス用空間に入射された赤外線を、前記第1反射面、前記角度変更面、前記第2反射面の順に反射させて、前記ガス用空間から前記受光器に出射させるように配置されており、
前記ガスセルは、さらに、前記光源から前記ガス用空間に至る入射経路に設けられ、前記赤外線を透過するとともに前記測定対象ガスの流通を遮断する窓材を備えること、
を特徴とする非分散型赤外線分析式ガス検知器。
【請求項2】
前記ガスセルは、
前記角度変更面を複数備え、
前記第1反射面、複数の前記角度変更面、前記第2反射面の順に前記赤外線が進行するように、前記第1反射面、複数の前記角度変更面、前記第2反射面がそれぞれ配置されること、
を特徴とする請求項1に記載の非分散型赤外線分析式ガス検知器。
【請求項3】
前記ガスセルは、少なくとも前記主面を備える下側部材と、少なくとも前記第1反射面、前記角度変更面、前記第2反射面を備える上側部材と、を備えること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の非分散型赤外線分析式ガス検知器。
【請求項4】
前記窓材は、前記光源から前記第1反射面に至る前記赤外線の進行経路のうち、前記主面と同一平面上に設けられること、
を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の非分散型赤外線分析式ガス検知器。
【請求項5】
前記赤外線のうち特定の波長を選択的に透過するフィルタであって、前記ガス用空間から前記受光器に至る前記赤外線の進行経路に設けられるフィルタ部を備えること、
を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の非分散型赤外線分析式ガス検知器。
【請求項6】
前記フィルタ部は、前記主面と同一平面上に設けられること、
を特徴とする請求項5に記載の非分散型赤外線分析式ガス検知器。
【請求項7】
前記ガスセルは、自身の外部から前記ガス用空間にかけて貫通する貫通孔であって前記主面に垂直な方向に貫通する光源用貫通孔を備えており、
前記光源は、前記光源用貫通孔を介して前記赤外線を前記ガスセルの内部の前記第1反射面に向けて放射しており、
前記主面と前記発光面との距離は3.0[mm]以下であること、
を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の非分散型赤外線分析式ガス検知器。
【請求項8】
前記主面と前記発光面との距離は、1.0[mm]以下であること、
を特徴とする請求項7に記載の非分散型赤外線分析式ガス検知器。
【請求項9】
前記ガスセルは、前記測定対象ガスを自身の内部と外部との間で導入・排出する導入排出口を複数備えており、
前記導入排出口は、前記主面および前記主面に対向する対向面のうち少なくとも一方に形成されること、
を特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の非分散型赤外線分析式ガス検知器。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の非分散型赤外線分析式ガス検知器と、基板と、を備える非分散型赤外線分析式ガス検知装置であって、
前記基板は、前記非分散型赤外線分析式ガス検知器の前記ガスセルに一体化されていること、
を特徴とする非分散型赤外線分析式ガス検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象ガスに含まれる特定ガスを検知する非分散型赤外線分析式ガス検知器および非分散型赤外線分析式ガス検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、雰囲気中の特定ガスを検知する非分散型赤外線分析式(NDIR式)ガス検知器が知られている(特許文献1)。
非分散型赤外線分析式ガス検知器は、ガスの分子が特定波長の赤外線を吸収する特性を利用しており、測定対象ガスを通過した赤外線について、この特定波長の赤外線強度を測定することにより特定ガスを検知するものである。
【0003】
非分散型赤外線分析式ガス検知器は、光源、測定セル(ガスセル)、波長選択フィルタ(バンドパスフィルタ)、受光器(赤外線センサ)を備える。
このうち、光源は、赤外線を放射するものであり、例えば、ガラス球の内部にフィラメントを備えるランプ等が用いられる。測定セルは、測定対象ガスが内部に導入されるガス用空間を備える。波長選択フィルタは、赤外線のうち特定の波長を選択的に透過する。受光器は、光源から出力されてガス用空間の測定対象ガスを通過した赤外線を検出する。
【0004】
非分散型赤外線分析式ガス検知器は、測定セルにおける赤外線の経路長(光学測定距離)を長く確保することで、特定ガスによる赤外線の吸収量を増大でき、ガス検出精度を向上できる。光学測定距離を長く確保する方法としては、測定セルを大型化する方法が考えられるが、この方法は検知器全体が大型化するという問題がある。
【0005】
これに対して、測定セルの内部に多数の反射面を備えて、複数回の反射を利用することで、光学測定距離を長く確保する技術が提案されている(特許文献2)。このような構成であれば、測定セルの大型化を抑制しつつ、光学測定距離を長く確保することができる。
【0006】
また、検知器を小型化するための他の手法としては、例えば、光源として、ガラス球の内部にフィラメントを備えるランプ等よりも体積の小さいMEMS型ヒータを用いる手法が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特表2007−507723号公報
【特許文献2】特表2013−508721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記のように光源としてMEMS型ヒータを用いる場合、MEMS型ヒータが高温であるため、測定対象ガスがMEMS型ヒータに直接接触すると、測定対象ガスが高温によって反応(接触燃焼等)する可能性がある。
【0009】
このような反応が生じると、受光器での赤外線の受光量に影響が及ぶことがあり、特定ガスの濃度以外の要因によって赤外線の受光量が変化することになり、ガス検出精度が低下する虞がある。
【0010】
そこで、本発明は、光源としてMEMS型ヒータを用いる構成において、ガス検出精度の低下を抑制できる非分散型赤外線分析式ガス検知器および非分散型赤外線分析式ガス検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するための本発明は、測定対象ガスに含まれる特定ガスを検知する非分散型赤外線分析式ガス検知器であって、赤外線を放射する平面状の発光面を有するMEMS型ヒータを備える光源と、発光面に平行な向きに沿って一端側から他端側に向けて拡がるガス用空間であって、測定対象ガスが導入されるガス用空間を有するガスセルと、光源から出力されてガス用空間における測定対象ガスを通過した赤外線を検出する受光器と、を備えている。
【0012】
ガスセルは、ガス用空間に面し、一端側から他端側に向けて拡がる主面を備えている。
光源および受光器は、ガス用空間の一端側に臨むように主面の外周縁寄り領域に並列配置されている。
【0013】
ガスセルは、ガス用空間内の一端側に位置する第1反射面および第2反射面を含むと共に、少なくとも他端側に位置する角度変更面を含んでいる。第1反射面、第2反射面、角度変更面のそれぞれは、光源から放射されてガス用空間に入射された赤外線を、第1反射面、角度変更面、第2反射面の順に反射させて、ガス用空間から受光器に出射させるように配置されている。
【0014】
さらに、ガスセルは、光源からガス用空間に至る入射経路に設けられ、赤外線を透過するとともに測定対象ガスの流通を遮断する窓材を備える。
まず、この非分散型赤外線分析式ガス検知器は、光源がMEMS型ヒータを備える構成であるため、フィラメントを有するランプを備える光源に比べて、小型化できる。また、このような光源を備える非分散型赤外線分析式ガス検知器は、高速点滅駆動ができ、長波長帯での測定が可能となる。
【0015】
また、この非分散型赤外線分析式ガス検知器は、窓材を備えることで、ガスセルのガス用空間に導入された測定対象ガスが光源(高温のMEMS型ヒータ)に到達するのを抑制できるため、高温のMEMS型ヒータによって測定対象ガスが反応することを抑制できる。この非分散型赤外線分析式ガス検知器は、このようにして測定対象ガスの反応を抑制することで、ガス検出精度の低下を抑制できる。
【0016】
さらに、この非分散型赤外線分析式ガス検知器においては、光源および受光部がガスセルのうちガス用空間の同一端側に臨むように並列配置されており、光源と受光部とが近接して配置されるため、光源と受光部とが離れて配置される場合に比べて、検知器全体としての小型化が容易となる。
【0017】
また、ガスセルは、第1反射面と、角度変更面と、第2反射面と、を少なくとも備えており、これらの各面を用いた赤外線の反射を利用することで、ガスセルを大型することなく、赤外線の経路長(光学測定距離)を長く確保できる。このため、この非分散型赤外線分析式ガス検知器は、ガスセルの大型化を抑制しつつ、光学測定距離を長く確保できるため、ガス検出精度を向上できる。
【0018】
よって、本発明の非分散型赤外線分析式ガス検知器によれば、光源としてMEMS型ヒータを用いる構成において、測定対象ガスの反応(接触燃焼など)を抑制することができ、ガス検出精度の低下を抑制できる。また、この非分散型赤外線分析式ガス検知器によれば、光源と受光部とが近接して配置されるため、検知器全体としての小型化が容易となる。さらに、この非分散型赤外線分析式ガス検知器によれば、複数の面を用いた赤外線の反射を利用することで、ガスセルの大型化を抑制しつつ、光学測定距離を長く確保することで、ガス検出精度を向上できる。
【0019】
次に、上述の非分散型赤外線分析式ガス検知器においては、ガスセルは、角度変更面を複数備え、第1反射面、複数の角度変更面、第2反射面の順に赤外線が進行するように、第1反射面、複数の角度変更面、第2反射面がそれぞれ配置される、という構成を採ることができる。
【0020】
このように、角度変更面を複数備えることで、赤外線の進行経路の自由度が増すことから、このガスセルを用いることで、赤外線の経路長(光学測定距離)をより長く確保できる。
【0021】
つまり、このような構成のガスセルは、大型化を抑制しつつ赤外線の経路長(光学測定距離)をより長く確保できる。
よって、本発明によれば、ガスセルの大型化を抑制しつつ赤外線の経路長(光学測定距離)をより長く確保でき、ガスの影響による赤外線の変化量が大きくなるため、ガス検出精度を向上できる。
【0022】
次に、上述の非分散型赤外線分析式ガス検知器においては、ガスセルは、少なくとも主面を備える下側部材と、少なくとも第1反射面、角度変更面、第2反射面を備える上側部材と、を備える、という構成を採ることができる。
【0023】
ガスセルをこのような上側部材および下側部材を備える構成とすることで、ガスセルの加工が容易となり、また、ガスセルに対する光源の組み付け作業および受光器の組み付け作業が容易となる。
【0024】
すなわち、下側部材は、例えば、光源および受光器を組み付けるための配置領域を有する平板として作製できる。この場合、下側部材は、特殊な形状の反射面を形成する必要がなくなり、反射面に必要な平坦化加工(鏡面加工)が容易となるため、下側部材の製造作業が容易となる。また、平板のようなシンプルな外形形状であることで、複雑な外形形状に比べて、光源および受光器の組み付け作業も容易である。
【0025】
また、上側部材は、光源や受光器のような部品を組み付ける必要がなくなり、ガスセルの製造時に光源や受光器を傷つけないように保護処理をする必要がないため、製造作業の煩雑さを軽減できる。
【0026】
よって、本発明によれば、ガスセルの製造作業が容易となり、検知器全体としての製造作業の煩雑さを軽減できる。
次に、上述の非分散型赤外線分析式ガス検知器においては、窓材は、光源から第1反射面に至る赤外線の進行経路のうち、主面と同一平面上に設けられる、という構成を採ることができる。
【0027】
このように窓材を主面と同一平面上に設ける場合には、主面に窓材の配置領域を形成するという簡易な手法により、窓材によって光源とガスセル内の測定対象ガスとを空間的に分離でき、光源(詳細には、MEMS型ヒータ)の高温に起因した測定対象ガスの接触燃焼等の発生を抑制できる。
【0028】
また、予め窓材が組み付けられた光源を用いる場合には、光源に窓材を組み付けるための組み付け部材が必要になる。これに対して、本発明の構造であれば、光源と窓材とを別々に配置できるため、そのような組み付け部材が不要となり、コスト低減や小型化に有利である。
【0029】
次に、上述の非分散型赤外線分析式ガス検知器においては、赤外線のうち特定の波長を選択的に透過するフィルタであって、ガス用空間から受光器に至る赤外線の進行経路に設けられるフィルタ部を備える、という構成を採ることができる。
【0030】
フィルタ部をこのような位置に設けることで、ガス検知に用いる所定波長の赤外線を選択的に受光器に到達させることができる。
なお、上述の非分散型赤外線分析式ガス検知器においては、フィルタ部は、主面と同一平面上に設けられる、という構成を採ることができる。
【0031】
このような構成は、ガスセルのうち主面に対してフィルタ部を組み付けるための配置領域を形成することで容易に実現できる。これにより、フィルタ部と受光器とを別々に配置できるため、フィルタ部と受光器とを組み付けるための部材が不要となり、コスト低減や小型化に有利である。
【0032】
よって、本発明によれば、フィルタと受光器とを組み付けるための部材が必要となる構成に比べて、コスト低減や小型化に有利である。
次に、上述の非分散型赤外線分析式ガス検知器においては、ガスセルは、自身の外部からガス用空間にかけて貫通する貫通孔であって主面に垂直な方向に貫通する光源用貫通孔を備えており、光源は、光源用貫通孔を介して赤外線をガスセルの内部の第1反射面に向けて放射しており、主面と発光面との距離は3.0[mm]以下である、という構成を採ることができる。
【0033】
光源用貫通孔を介して赤外線をガスセルの内部に放射する場合、光源の発光面と主面との距離が大きくなると、光源から放射された赤外線のうち光源用貫通孔の内面に吸収される量が増大して、ガスセルの内部に到達する赤外線の量が低減する虞がある。
【0034】
そこで、光源用貫通孔を介して赤外線をガスセルの内部に放射する場合には、主面と発光面との距離を3.0[mm]以下とすることで、ガスセルの内部に到達する赤外線の量を確保でき、光源からガスセルを介して受光器に到達する赤外線の強度がガス検知可能なレベルとなる。
【0035】
よって、本発明によれば、光源からガスセルを介して受光器に到達する赤外線の強度を増加でき、ガス検出精度を向上できる。
なお、上述の非分散型赤外線分析式ガス検知器においては、主面と発光面との距離は1.0[mm]以下である、という構成を採ることができる。
【0036】
このように、主面と発光面との距離をより短くすることで、ガスセルの内部に到達しない赤外線の量をより抑制でき、光源からガスセルを介して受光器に到達する赤外線の強度をより一層増加できる。
【0037】
よって、本発明によれば、光源からガスセルを介して受光器に到達する赤外線の強度をより一層増加でき、さらにガス検出精度を向上できる。
次に、上述の非分散型赤外線分析式ガス検知器においては、ガスセルは、測定対象ガスを自身の内部と外部との間で導入・排出する導入排出口を複数備えており、導入排出口は、主面および主面に対向する対向面のうち少なくとも一方に形成される、という構成を採ることができる。
【0038】
このように、主面および対向面のうち少なくとも一方に導入排出口が形成される構成は、主面に垂直な面に導入排出口が形成される構成に比べて、ガスセルの内部を主面と平行な方向に進行する赤外線のうち、導入排出口を介してガス用空間から外部に発散する量を低減できる。これにより、光源からガスセルを介して受光器に到達する赤外線の強度の低下を抑制できる。
【0039】
よって、本発明によれば、光源からガスセルを介して受光器に到達する赤外線の強度の低下を抑制でき、ガス検出精度を向上できる。
次に、上記目的を達成するための本発明は、上述の非分散型赤外線分析式ガス検知器と、基板と、を備える非分散型赤外線分析式ガス検知装置であって、基板は、非分散型赤外線分析式ガス検知器のガスセルに一体化されていてもよい。
【0040】
このような構成により、基板を備えた非分散型赤外線分析式ガス検知装置を小型化することができる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、光源としてMEMS型ヒータを用いる構成において、ガス検出精度の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】非分散型赤外線分析式ガス検知器の外観を表す斜視図である。
図2】非分散型赤外線分析式ガス検知器の分解斜視図である。
図3】測定セルにおけるトップ材の内面を表した説明図である。
図4】測定セルにおけるボトム材の底面側を表した説明図である。
図5】主面と発光面との距離に対する赤外線の光量との関係について測定した測定結果である。
図6】第2非分散型赤外線分析式ガス検知器および基板を備える非分散型赤外線分析式ガス検知装置の外観を表す斜視図である。
図7】第2非分散型赤外線分析式ガス検知器および基板を備える非分散型赤外線分析式ガス検知装置の分解斜視図である。
図8】第2測定セルにおける第2トップ材の内面を表した説明図である。
図9】第2測定セルにおける第2ボトム材の底面側を表した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.全体構成]
図1は、第1実施形態の非分散型赤外線分析式(NDIR式)ガス検知器1の外観を表す斜視図である。
【0044】
この非分散型赤外線分析式ガス検知器1(以下、単に、ガス検知器1ともいう)は、測定対象ガスが人の呼気であり、検知対象である特定ガスが二酸化炭素(CO2 )である。つまり、ガス検知器1は、人の呼気に含まれる二酸化炭素を検知するために用いられる。
【0045】
図2は、ガス検知器1の分解斜視図である。なお、図2では、ガス検知器1における奥行き方向をX軸方向と定義し、幅方向をY軸方向と定義し、高さ方向をZ軸方向と定義する。
【0046】
ガス検知器1は、光源11と、測定セル13と、赤外線センサ15と、を備えている。
光源11は、MEMS型(微小電気機械素子型)ヒータ21(以下、単にヒータ21ともいう)と、光源用台座23と、第2光源用台座25と、を備える。
【0047】
MEMS型ヒータ21は、平面状の発光面22を備えており、発光面22から赤外線を放射する。ヒータ21は、光源用台座23の上に配置されており、光源用台座23は第2光源用台座25の上に配置されている。
【0048】
光源11は、第2光源用台座25および光源用台座23を介して外部電源からの電力がヒータ21に供給されることで、赤外線を放射する。
測定セル13は、上側に配置されるトップ材31と、下側に配置されるボトム材33と、を備えている。
【0049】
測定セル13のトップ材31は、測定セル13の内部に測定対象ガスを導入するための4個の導入口35を備える。測定セル13のボトム材33は、図2におけるXY平面に平行な平面である主面51と、測定セル13の内部から測定対象ガスを排出するための3個の排出口37と、を備える。導入口35および排出口37は、測定対象ガスがガス用空間40の内部に流入・流出する方向が主面51の垂直方向となるように形成されている。
【0050】
図3に、測定セル13におけるトップ材31の内面を表した説明図を示す。
トップ材31は、その内面側において、測定対象ガスを収容するためのガス用空間40を備える。トップ材31は、ガス用空間40の内面において、光源用反射面41、角度変更反射面42、復路反射面43、往路反射面44、第2角度変更反射面45、センサ用反射面46を備えている。
【0051】
光源用反射面41は、X軸と平行な回転中心軸を持つ放物面として形成されている。光源用反射面41は、光源11から放射されてガス用空間40の高さ方向のうち上向き(図2でのZ軸の正方向)に進む赤外線を、ガス用空間40の奥行き方向のうち奥側向き(図2でのX軸の正方向。以下、往路方向ともいう)に進むように反射する。つまり、光源用反射面41は、光源から放射された赤外線を、主面51に平行な方向であってガス用空間40の往路方向に進むように反射する。
【0052】
角度変更反射面42は、Y軸方向に対して所定の傾斜角を有する平面として形成されている。本実施形態では、角度変更反射面42の傾斜角は、Y軸方向に対して7度が設定されている。
【0053】
復路反射面43は、Y軸と平行な平面として形成されている。復路反射面43は、ガス用空間40の奥行き方向のうち手前側向き(図2でのX軸の負方向。以下、復路方向ともいう)に進む赤外線を、ガス用空間40の往路方向に進むように反射する。
【0054】
往路反射面44は、Y軸と平行な平面として形成されている。往路反射面44は、ガス用空間40の往路方向に進む赤外線を、ガス用空間40の復路方向に進むように反射する。
【0055】
第2角度変更反射面45は、Y軸方向に対して所定の傾斜角を有する平面として形成されている。本実施形態では、第2角度変更反射面45の傾斜角は、角度変更反射面42の傾斜角に対してX軸対称となるように形成されており、換言すれば、Y軸方向に対して−7度が設定されている。
【0056】
センサ用反射面46は、X軸と平行な回転中心軸を持つ放物面として形成されている。センサ用反射面46は、第2角度変更反射面45で反射されてガス用空間40の復路方向に進む赤外線を、ガス用空間40の高さ方向のうち下向き(図2でのZ軸の負方向)に進むように反射する。つまり、センサ用反射面46は、第2角度変更反射面45で反射された赤外線を、赤外線センサ15に向かう方向に反射する。
【0057】
図2に戻り、ボトム材33は、主面51と、光源用貫通孔52と、センサ用貫通孔53と、を備える。
光源用貫通孔52は、主面51に垂直な方向にボトム材33を貫通する貫通孔であり、光源11から放射される赤外線の進行経路として設けられる。換言すれば、光源用貫通孔52は、トップ材31およびボトム材33が組み付けられた状態の測定セル13において、測定セル13の外部からガス用空間40にかけて貫通する貫通孔として備えられる。
【0058】
光源用貫通孔52の開口部のうち、ボトム材33の上面側(主面51側)における開口部には、窓材55を配置するための窓材配置領域54が備えられている。窓材配置領域54は、その深さ寸法が0.5[mm]である。
【0059】
窓材55は、フッ化カルシウム(CaF2 )で形成された円板形状の部材であり、その厚さ寸法は0.5[mm]である。窓材55は、赤外線を透過するとともに、測定対象ガスを遮断する特性を有する。
【0060】
窓材配置領域54の深さ寸法と窓材55の厚さ寸法とを同一寸法で形成することで、窓材55は、その表面がボトム材33の主面51と同一平面となるように配置される。
図4に、測定セル13におけるボトム材33の底面側を表した説明図を示す。
【0061】
光源用貫通孔52の開口部のうち、ボトム材33の底面側(主面51の反対側)における開口部には、光源11を配置するための光源配置領域56が備えられている。
光源11は、第2光源用台座25が光源配置領域56の所定位置に固定されることで、光源用台座23に積層されたヒータ21が光源用貫通孔52に配置されるよう構成されている。このとき、ヒータ21は、その発光面22が主面51と平行となる状態で光源用貫通孔52に配置される。なお、ヒータ21の発光面22と主面51との距離が1.0[mm]となるように、光源用台座23および第2光源用台座25のそれぞれの厚み寸法が調整されている。
【0062】
図2に戻り、センサ用貫通孔53は、主面51に垂直な方向にボトム材33を貫通する貫通孔であり、赤外線センサ15が受光する赤外線の進行経路として設けられる。
図4に示すように、センサ用貫通孔53の開口部のうち、ボトム材33の底面側(主面51の反対側)における開口部には、赤外線センサ15を配置するためのセンサ配置領域57が備えられている。
【0063】
赤外線センサ15は、MEMS型(微小電気機械素子型)サーモパイル素子61,フィルタ62,キャップ63,センサ用台座64を備える。
サーモパイル素子61は、平面状の受光面65を備えており、受光面65で赤外線を受光する。フィルタ62は、赤外線のうち特定の波長を選択的に透過するバンドパスフィルタで構成されている。サーモパイル素子61は、受光面65がフィルタ62に対して平行となる状態でセンサ用台座64の上に配置される。
【0064】
赤外線センサ15は、サーモパイル素子61およびフィルタ62が配置されたセンサ用台座64に対して、サーモパイル素子61およびフィルタ62を覆うようにキャップ63が配置される状態で構成されている。
【0065】
赤外線センサ15は、サーモパイル素子61が赤外線を受光すると、センサ用台座64を介して、受光した赤外線の強度に応じた赤外線検知信号を外部に出力する。
赤外線センサ15は、センサ用台座64がセンサ配置領域57の所定位置に固定されることで、サーモパイル素子61がセンサ用貫通孔53に配置されるよう構成されている。
【0066】
このとき、サーモパイル素子61は、その受光面65が主面51に対して平行となる状態で、センサ用貫通孔53に配置される。
ガス検知器1は、ボトム材33に対して光源11,窓材55および赤外線センサ15が配置された後、そのボトム材33に対してトップ材31が組み付けられることで構成される。
【0067】
なお、ボトム材33は、光源11および赤外線センサ15を組み付けるための配置領域(光源配置領域56,センサ配置領域57)を有する平板であり、特殊な形状の反射面を形成する必要がないため、反射面に必要な平坦化加工(鏡面加工)が容易となる。
【0068】
また、トップ材31は、光源11や赤外線センサ15のような部品を組み付ける必要がないため、測定セル13の製造時に光源11や赤外線センサ15を傷つけないように保護処理をする必要がなくなる。
【0069】
[1−2.赤外線の進行経路]
上記のように構成されたガス検知器1においては、光源11から放射された赤外線は、測定セル13における光源用反射面41,角度変更反射面42,復路反射面43,往路反射面44,第2角度変更反射面45,センサ用反射面46をそれぞれ介した上で、赤外線センサ15に至る経路を進行する。
【0070】
具体的には、まず、光源11の発光面22が主面51に対して平行に配置されていることから、光源11から放射された赤外線の主たる部分は、ガス用空間40の高さ方向のうち上向き(図2でのZ軸の正方向)に進行する。
【0071】
その赤外線は、窓材55を介して光源用反射面41に到達し、光源用反射面41で反射されて、ガス用空間40の往路方向(図2でのX軸の正方向)に進行する。
次に、光源用反射面41で反射された赤外線は、角度変更反射面42に到達し、角度変更反射面42によって復路方向(図2でのX軸の負方向)よりも所定の角度だけY軸の正方向に向かう方向(換言すれば、赤外線センサ15に近づく方向)に反射される。
【0072】
次に、角度変更反射面42によって反射された赤外線は、復路反射面43と往路反射面44との間を多重反射して進行する。このとき、赤外線は、X軸に対して所定角度を有して進行するため、復路反射面43と往路反射面44との間を多重反射するに従い、図2でのY軸の正方向(換言すれば、赤外線センサ15に近づく方向)に移動しながら進行する。
【0073】
次に、復路反射面43と往路反射面44との間で多重反射された赤外線は、第2角度変更反射面45に入射し、復路方向(図2でのX軸の負方向)に平行な赤外線として反射される。
【0074】
次に、第2角度変更反射面45で反射された赤外線は、センサ用反射面46に入射し、ガス用空間40の高さ方向のうち下向き(図2でのZ軸の負方向)に反射される。このとき、センサ用反射面46は、赤外線センサ15へ集光するように赤外線を反射する。
【0075】
ガス検知器1は、このようにして反射面による反射を繰り返しながら進行することで、赤外線の経路長(光学測定距離)を長く確保することが可能となる。
なお、ガス検知器1は、測定セル13として、幅30[mm]×奥行き30[mm]×高さ10[mm]の大きさの測定セルを用いているが、光源11から赤外線センサ15までの赤外線の光学測定距離は約120[mm]である。つまり、このガス検知器1は、赤外線の進行経路が直線のみで構成されると共に赤外線の光学測定距離が120[mm]のガス検知器と同等の光学測定距離を確保できる。
【0076】
[1−3.ボトム材の主面と発光面との距離に対する赤外線の光量との関係について]
ここで、赤外線センサ15に到達する赤外線の光量に関して、ボトム材33の主面51と発光面22との距離を変化させた場合に、赤外線の光量がどのように変化するかを測定した測定結果を説明する。
【0077】
図5に、主面51と発光面22との距離に対する赤外線の光量との関係について測定した測定結果を示す。
図5に示すように、主面51と発光面22との距離が大きくなるに従い、赤外線センサ15に到達する赤外線の光量が減少することが判る。
【0078】
これは、光源11が光源用貫通孔52を介して赤外線を測定セル13の内部に放射する場合、光源11の発光面22と主面51との距離が大きくなると、光源11から放射された赤外線のうち光源用貫通孔52の内面に吸収される量が増大して、測定セル13の内部に到達する赤外線の量が低減するためと考えられる。
【0079】
このため、光源用貫通孔52を介して赤外線を測定セル13の内部に放射する場合においては、主面51と発光面22との距離を3.0[mm]以下とすることで、測定セル13の内部に到達する赤外線の量を確保でき、光源11から測定セル13を介して赤外線センサ15に到達する赤外線の強度がガス検知が可能なレベルとなる。
【0080】
また、主面51と発光面22との距離が短いほど赤外線センサ15に到達する赤外線の強度が大きくなることから、主面51と発光面22との距離を1.0[mm]以下に設定することで、赤外線センサ15に到達する赤外線の強度がより大きくなる。これにより、測定対象ガス(特定ガス)の影響による赤外線の変化を検出しやすくなるため、ガス検出精度を向上できる。
【0081】
[1−4.効果]
以上説明したように、本実施形態の非分散型赤外線分析式ガス検知器1においては、光源11がMEMS型ヒータ21を備える構成であるため、フィラメントを有するランプを備える光源に比べて、小型化できるという利点がある。また、MEMS型ヒータ21は、高速点滅駆動ができるとともに、長波長帯の赤外線を放出できることから、本実施形態のガス検知器1は、高速点滅駆動ができ、長波長帯での測定が可能となる。
【0082】
また、ガス検知器1は、窓材55を備えることで、測定セル13のガス用空間40に導入された測定対象ガスが光源11(特に、高温のMEMS型ヒータ21)に到達するのを抑制できるため、MEMS型ヒータ21によって測定対象ガスが反応することを抑制できる。ガス検知器1は、このようにして測定対象ガスの反応を抑制することで、ガス検出精度の低下を抑制できる。
【0083】
さらに、ガス検知器1においては、光源11および赤外線センサ15が、主面51の垂直方向から見たときの測定セル13のうちガス用空間40の同一端側に臨むように並列配置されており、光源11と赤外線センサ15とが近接して配置されるため、光源11と赤外線センサ15とが離れて配置される場合に比べて、ガス検知器1全体としての小型化が容易となる。
【0084】
また、ガス検知器1は、測定セル13において、光源用反射面41、角度変更反射面42、復路反射面43、往路反射面44、第2角度変更反射面45、センサ用反射面46を備えて、これらの反射面を用いた赤外線の反射を利用することで、測定セル13を大型することなく、赤外線の経路長(光学測定距離)を長く確保できる。このため、ガス検知器1は、測定セル13の大型化を抑制しつつ、光学測定距離を長く確保できるため、ガス検出精度を向上できる。
【0085】
よって、本実施形態の非分散型赤外線分析式ガス検知器1によれば、光源11としてMEMS型ヒータ21を用いる構成において、測定対象ガスの反応(接触燃焼など)を抑制することができ、ガス検出精度の低下を抑制できる。また、ガス検知器1によれば、光源11と赤外線センサ15とが近接して配置されるため、ガス検知器1全体としての小型化が容易となる。さらに、ガス検知器1によれば、複数の反射面を用いた赤外線の反射を利用することで、測定セル13の大型化を抑制しつつ、光学測定距離を長く確保することで、ガス検出精度を向上できる。
【0086】
次に、ガス検知器1においては、測定セル13は、光源用反射面41などの反射面を備えるトップ材31と、主面51を備えるボトム材33と、を備えており、これらを組み合わせることで構成される。
【0087】
測定セル13がトップ材31およびボトム材33を組み合わせて構成される形態を採用することで、測定セル13の加工が容易となり、また、測定セル13に対する光源11の組み付け作業および赤外線センサ15の組み付け作業が容易となる。
【0088】
すなわち、ボトム材33は、光源11および赤外線センサ15を組み付けるための配置領域(光源配置領域56,センサ配置領域57)を有する平板であり、特殊な形状の反射面を形成する必要がなくなり、反射面に必要な平坦化加工(鏡面加工)が容易となる。このため、ボトム材33の製造作業が容易となる。また、ボトム材33は、平板というシンプルな外形形状であるため、複雑な外形形状に比べて、光源11および赤外線センサ15の組み付け作業も容易である。
【0089】
また、トップ材31は、光源11や赤外線センサ15のような部品を組み付ける必要がなくなり、測定セル13の製造時に光源11や赤外線センサ15を傷つけないように保護処理をする必要がないため、製造作業の煩雑さを軽減できる。
【0090】
よって、本実施形態のガス検知器1によれば、測定セル13の製造作業が容易となり、ガス検知器1全体としての製造作業の煩雑さを軽減できる。
また、ガス検知器1においては、窓材55は、光源11から光源用反射面41に至る赤外線の進行経路のうち、主面51と同一平面上に設けられる。
【0091】
このように窓材55を主面51と同一平面上に設ける場合には、主面51に窓材55の窓材配置領域54を形成するという簡易な手法により、窓材55によって光源11とガス用空間40の測定対象ガスとを空間的に分離できる。これにより、光源11(詳細には、ヒータ21)の高温に起因した測定対象ガスの接触燃焼等の発生を抑制できる。
【0092】
なお、予め窓材が組み付けられた光源を用いる場合には、光源に窓材を組み付けるための組み付け部材が必要になる。これに対して、本実施形態のガス検知器1であれば、光源11と窓材55とを別々に配置できるため、そのような組み付け部材が不要となり、コスト低減や小型化に有利である。
【0093】
次に、ガス検知器1においては、フィルタ62は、ガス用空間40(詳細には、センサ用反射面46)から赤外線センサ15に至る赤外線の進行経路に設けられている。
フィルタ62をこのような位置に設けることで、ガス検知に用いる所定波長の赤外線を選択的に赤外線センサ15に到達させることができる。
【0094】
次に、ガス検知器1においては、測定セル13の主面51と光源11の発光面22との距離は1.0[mm]である。
上述の測定結果に示すように、主面51と発光面22との距離を1.0[mm]以下に設定することで、赤外線センサ15に到達する赤外線の強度がより大きくなり、測定対象ガス(特定ガス)の影響による赤外線の変化を検出しやすくなるため、ガス検出精度を向上できる。
【0095】
よって、ガス検知器1によれば、光源11から測定セル13を介して赤外線センサ15に到達する赤外線の強度を増加でき、ガス検出精度を向上できる。
次に、ガス検知器1においては、測定セル13における導入口35および排出口37は、主面51に形成されている。このため、測定対象ガスがガス用空間40の内部に導入・排出される方向は、主面51の垂直方向となる。
【0096】
このように導入口35および排出口37が主面51に形成される構成は、主面51に垂直な面に導入口35および排出口37が形成される構成に比べて、測定セル13の内部を主面51と平行な方向に進行する赤外線のうち、導入口35または排出口37を介してガス用空間40から外部に発散する量を低減できる。これにより、光源11から測定セル13を介して赤外線センサ15に到達する赤外線の強度の低下を抑制できる。
【0097】
よって、本実施形態のガス検知器1によれば、光源11から測定セル13を介して赤外線センサ15に到達する赤外線の強度の低下を抑制でき、ガス検出精度を向上できる。
[1−5.特許請求の範囲との対応関係]
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
【0098】
人の呼気が測定対象ガスの一例に相当し、二酸化炭素が特定ガスの一例に相当し、測定セル13がガスセルの一例に相当し、赤外線センサ15が受光器の一例に相当し、フィルタ62がフィルタ部の一例に相当する。
【0099】
また、光源用反射面41が第1反射面の一例に相当し、角度変更反射面42,復路反射面43,往路反射面44,第2角度変更反射面45が複数の角度変更面の一例に相当し、センサ用反射面46が第2反射面の一例に相当し、トップ材31が上側部材の一例に相当し、ボトム材33が下側部材の一例に相当し、導入口35および排出口37が導入排出口の一例に相当する。
【0100】
[2.第2実施形態]
[2−1.全体構成]
第2実施形態として、第2非分散型赤外線分析式(NDIR式)ガス検知器101(以下、第2ガス検知器101ともいう)と、基板117と、を備える非分散型赤外線分析式ガス検知装置201について説明する。
【0101】
第2ガス検知器101は、上記第1実施形態のガス検知器1よりも反射面の数が少なく、バンドパスフィルタが主面と同一平面上に備えられる。
第2ガス検知器101は、第1実施形態と同様に、測定対象ガスが人の呼気であり、検知対象である特定ガスが二酸化炭素(CO2 )である。つまり、第2ガス検知器101は、人の呼気に含まれる二酸化炭素を検知するために用いられる。
【0102】
図6は、非分散型赤外線分析式ガス検知装置201の外観を表す斜視図である。図7は、非分散型赤外線分析式ガス検知装置201の分解斜視図である。なお、図7では、第2ガス検知器101における奥行き方向をX軸方向と定義し、幅方向をY軸方向と定義し、高さ方向をZ軸方向と定義する。
【0103】
第2ガス検知器101は、第2光源111と、第2測定セル113と、第2赤外線センサ115と、を備えている。第2測定セル113は、第2トップ材131と、第2ボトム材133と、を備えている。
【0104】
第2光源111は、MEMS型(微小電気機械素子型)ヒータで構成されている。第2光源111は、平面状の第2発光面122を備えており、第2発光面122から赤外線を放射する。第2光源111は、基板117の上に配置される。第2光源111は、基板117を介して外部電源からの電力が供給されることで、赤外線を放射する。
【0105】
第2測定セル113の第2トップ材131は、第2測定セル113の内部に測定対象ガスを導入・排出するための4個の導入排出口135と、を備える。第2測定セル113の第2ボトム材133は、図7におけるXY平面に平行な平面である第2主面151を備える。導入排出口135は、第2主面151に形成されている。このため、測定対象ガスがガス用空間140の内部に導入・排出される方向は、第2主面151の垂直方向となる。
【0106】
なお、本実施形態は、測定対象ガスを導入するための導入口と測定対象ガスを排出するための排出口とが別々に備えられる構成ではなく、4つ導入排出口135が測定対象ガスの導入・排出を兼ねる構成である。
【0107】
図8に、第2測定セル113における第2トップ材131の内面を表した説明図を示す。
第2トップ材131は、その内面側において、測定対象ガスを収容するための第2ガス用空間140を備える。第2トップ材131は、第2ガス用空間140の内面において、第2光源用反射面141、半円状反射面142、第2センサ用反射面146を備えている。
【0108】
第2光源用反射面141は、X軸と平行な回転中心軸を持つ放物面として形成されている。第2光源用反射面141は、第2光源111から放射されて第2ガス用空間140の高さ方向のうち上向き(図7でのZ軸の正方向)に進む赤外線を、第2ガス用空間140の奥行き方向のうち奥側向き(図7でのX軸の正方向。以下、往路方向ともいう)に進むように反射する。つまり、第2光源用反射面141は、第2光源111から放射された赤外線を、第2主面151に平行な方向であって第2ガス用空間140の往路方向に進むように反射する。
【0109】
半円状反射面142は、XY平面に平行な断面形状が半円形状となる曲面として形成されている。半円状反射面142は、第2光源用反射面141で反射されて往路方向に進行する赤外線を、第2主面151と平行な方向であって、往路方向に対向する復路方向よりも予め定められた反射角度だけ第2赤外線センサ115に近づく方向に反射する。
【0110】
第2センサ用反射面146は、X軸と平行な回転中心軸を持つ放物面として形成されている。第2センサ用反射面146は、半円状反射面142で反射されて第2ガス用空間140の奥行き方向のうち手前側向き(図7でのX軸の負方向。以下、復路方向ともいう)に進む赤外線を、第2ガス用空間140の高さ方向のうち下向き(図7でのZ軸の負方向)に進むように反射する。つまり、第2センサ用反射面146は、半円状反射面142で反射された赤外線を、第2赤外線センサ115に向かう方向に反射する。
【0111】
図7に戻り、第2ボトム材133は、第2主面151と、第2光源用貫通孔152と、第2センサ用貫通孔153と、を備える。
第2光源用貫通孔152は、第2主面151に垂直な方向に第2ボトム材133を貫通する貫通孔であり、第2光源111から放射される赤外線の進行経路として設けられる。換言すれば、第2光源用貫通孔152は、第2トップ材131および第2ボトム材133が組み付けられた状態の第2測定セル113において、第2測定セル113の外部から第2ガス用空間140にかけて貫通する貫通孔として備えられる。
【0112】
第2光源用貫通孔152の開口部のうち、第2ボトム材133の上面側(第2主面151側)における開口部には、第2窓材155を配置するための第2窓材配置領域154が備えられている。第2窓材配置領域154は、その深さ寸法が0.5[mm]である。
【0113】
第2窓材155は、フッ化カルシウム(CaF2 )で形成された四角形状の部材であり、その厚さ寸法は0.5[mm]である。第2窓材155は、赤外線を透過するとともに、測定対象ガスを遮断する特性を有する。
【0114】
第2窓材配置領域154の深さ寸法と第2窓材155の厚さ寸法とを同一寸法で形成することで、第2窓材155は、その表面が第2ボトム材133の第2主面151と同一平面となるように配置される。
【0115】
図9に、第2測定セル113における第2ボトム材133の底面側を表した説明図を示す。
第2光源用貫通孔152の開口部のうち、第2ボトム材133の底面側(第2主面151の反対側)における開口部には、第2光源111を配置するための第2光源配置領域156が備えられている。
【0116】
第2光源111は、基板117が第2ボトム材133の基板配置領域159に固定されることで、第2光源用貫通孔152の第2光源配置領域156に配置される。このとき、第2光源111は、その第2発光面122が第2主面151と平行となる状態で第2光源用貫通孔152に配置される。
【0117】
なお、第2光源111の第2発光面122と第2主面151との距離が1.0[mm]となるように、第2ボトム材133における第2光源用貫通孔152の深さ寸法や基板117の厚み寸法などが調整されている。
【0118】
図7に戻り、第2センサ用貫通孔153は、第2主面151に垂直な方向に第2ボトム材133を貫通する貫通孔であり、第2赤外線センサ115が受光する赤外線の進行経路として設けられる。
【0119】
第2センサ用貫通孔153の開口部のうち、第2ボトム材133の上面側(第2主面151側)における開口部には、第2フィルタ162を配置するための第2フィルタ配置領域158が備えられている。第2フィルタ配置領域158は、その深さ寸法が0.5[mm]である。
【0120】
第2フィルタ162は、赤外線のうち特定の波長を選択的に透過するバンドパスフィルタで構成されており、その厚さ寸法は0.5[mm]である。本実施形態では、第2フィルタ162として、透過中心波長が4.3[μm]のバンドパスフィルタを用いている。
【0121】
第2フィルタ配置領域158の深さ寸法と第2フィルタ162の厚さ寸法とを同一寸法で形成することで、第2フィルタ162は、その表面が第2ボトム材133の第2主面151と同一平面となるように配置される。
【0122】
図9に示すように、第2センサ用貫通孔153の開口部のうち、第2ボトム材133の底面側(第2主面151の反対側)の開口部には、第2赤外線センサ115を配置するための第2センサ配置領域157が備えられている。
【0123】
第2赤外線センサ115は、MEMS型(微小電気機械素子型)サーモパイル素子で構成されている。第2赤外線センサ115は、平面状の第2受光面165を備えており、第2受光面165で赤外線を受光する。
【0124】
第2赤外線センサ115は、第2受光面165が第2フィルタ162に対して平行となる状態で基板117の上に配置される。
第2赤外線センサ115は、赤外線を受光すると、基板117を介して、受光した赤外線の強度に応じた赤外線検知信号を外部に出力する。
【0125】
基板117が基板配置領域159に固定されることで、第2赤外線センサ115は、第2センサ用貫通孔153の第2センサ配置領域157に配置される。
このとき、第2赤外線センサ115は、その第2受光面165が第2主面151に対して平行となる状態で、第2センサ用貫通孔153に配置される。
【0126】
なお、第2赤外線センサ115の第2受光面165と第2主面151との距離が1.0[mm]となるように、第2ボトム材133における第2センサ用貫通孔153の深さ寸法や基板117の厚み寸法などが調整されている。
【0127】
第2ガス検知器101は、第2ボトム材133に対して第2光源111,第2窓材155,第2赤外線センサ115,第2フィルタ162,基板117が配置された後、その第2ボトム材133に対して第2トップ材131が組み付けられることで構成される。
【0128】
なお、第2ボトム材133は、第2光源111および第2赤外線センサ115を組み付けるための配置領域(第2光源配置領域156,第2センサ配置領域157)を有する平板であり、特殊な形状の反射面を形成する必要がなくなり、反射面に必要な平坦化加工(鏡面加工)が容易となる。
【0129】
また、第2トップ材131は、第2光源111や第2赤外線センサ115のような部品を組み付ける必要がないため、第2測定セル113の製造時に第2光源111や第2赤外線センサ115を傷つけないように保護処理をする必要がなくなる。
【0130】
[2−2.赤外線の進行経路]
上記のように構成された第2ガス検知器101においては、第2光源111から放射された赤外線は、第2測定セル113における第2光源用反射面141,半円状反射面142,第2センサ用反射面146をそれぞれ介した上で、第2赤外線センサ115に至る経路を進行する。
【0131】
具体的には、まず、第2光源111の第2発光面122が第2主面151に対して平行に配置されていることから、第2光源111から放射された赤外線の主たる部分は、第2ガス用空間140の高さ方向のうち上向き(図7でのZ軸の正方向)に進行する。
【0132】
その赤外線は、第2窓材155を介して第2光源用反射面141に到達し、第2光源用反射面141で反射されて、第2ガス用空間140の往路方向(図7でのX軸の正方向)に進行する。
【0133】
次に、第2光源用反射面141で反射された赤外線は、半円状反射面142に到達し、半円状反射面142によって復路方向(図7でのX軸の負方向)よりも所定の角度だけY軸の正方向に向かう方向(換言すれば、第2赤外線センサ115に近づく方向)に反射される。
【0134】
次に、半円状反射面142で反射された赤外線は、第2センサ用反射面146に入射し、第2ガス用空間140の高さ方向のうち下向き(図7でのZ軸の負方向)に反射される。このとき、第2センサ用反射面146は、第2赤外線センサ115へ集光するように赤外線を反射する。
【0135】
第2ガス検知器101は、このようにして反射面で反射しつつ進行することで、赤外線の経路長(光学測定距離)を長く確保することが可能となる。
なお、第2ガス検知器101は、第2測定セル113として、幅13[mm]×奥行き13[mm]×高さ7[mm]の大きさの測定セルを用いているが、第2光源111から第2赤外線センサ115までの赤外線の光学測定距離は約25[mm]である。つまり、この第2ガス検知器101は、赤外線の進行経路が直線のみで構成されると共に赤外線の光学測定距離が25[mm]のガス検知器と同等の光学測定距離を確保できる。
【0136】
[2−3.効果]
以上説明したように、本実施形態の第2非分散型赤外線分析式ガス検知器101においては、第1実施形態と同様に、第2光源111がMEMS型ヒータで構成されるため、フィラメントを有するランプを備える光源に比べて、小型化できると共に、高速点滅駆動ができ、長波長帯での測定が可能となる。
【0137】
また、第2ガス検知器101は、第1実施形態と同様に、第2光源111としてMEMS型ヒータを用いる構成において、測定対象ガスの反応(接触燃焼など)を抑制することができ、ガス検出精度の低下を抑制できる。また、第2ガス検知器101によれば、第2光源111と第2赤外線センサ115とが近接して配置されるため、第2ガス検知器101全体としての小型化が容易となる。さらに、第2ガス検知器101によれば、複数の反射面を用いた赤外線の反射を利用することで、第2測定セル113の大型化を抑制しつつ、光学測定距離を長く確保することで、ガス検出精度を向上できる。
【0138】
さらに、第2ガス検知器101においては、第2フィルタ162は、第2主面151と同一平面上に設けられている。
このような構成は、第2測定セル113の第2主面151に対して第2フィルタ162を組み付けるための第2フィルタ配置領域158を形成することで容易に実現できる。これにより、第2フィルタ162と第2赤外線センサ115とを別々に配置できるため、第2フィルタ162と第2赤外線センサ115とを組み付けるための部材が不要となり、コスト低減や小型化に有利である。
【0139】
よって、第2ガス検知器101によれば、第2フィルタ162と第2赤外線センサ115とを組み付けるための部材が必要となる構成に比べて、コスト低減や小型化に有利である。
【0140】
このような第2ガス検知器101を備える非分散型赤外線分析式ガス検知装置201は、装置の小型化を図ることができる。
また、第2フィルタ162として、透過中心波長が4.3[μm]のバンドパスフィルタを用いることで、第2ガス検知器101は、従来にない非常に小さなCO2センサとして利用できる。
【0141】
[2−4.特許請求の範囲との対応関係]
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
人の呼気が測定対象ガスの一例に相当し、二酸化炭素が特定ガスの一例に相当し、第2測定セル113がガスセルの一例に相当し、第2赤外線センサ115が受光器の一例に相当し、第2フィルタ162がフィルタ部の一例に相当する。
【0142】
また、第2光源用反射面141が第1反射面の一例に相当し、半円状反射面142が角度変更面の一例に相当し、第2センサ用反射面146が第2反射面の一例に相当し、第2トップ材131が上側部材の一例に相当し、第2ボトム材133が下側部材の一例に相当し、基板117が基板の一例に相当し、導入排出口135が導入排出口の一例に相当する。
【0143】
[3.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
【0144】
例えば、上記実施形態では、光源の発光面と主面との距離が1.0[mm]であるが、光源の発光面と主面との距離はこのような数値に限定されることはなく、受光部(赤外線センサ)に到達する赤外線の強度がガス検知が可能なレベルとなる範囲で任意に設定してもよい。具体的には、光源の発光面と主面との距離が3.0[mm]以下であることが望ましい。主面と発光面との距離を3.0[mm]以下とすることで、ガスセルの内部に到達する赤外線の量を確保でき、光源からガスセルを介して赤外線センサに到達する赤外線の強度がガス検知が可能なレベルとなる。
【0145】
また、測定対象ガスは、人の呼気に限られることはなく、環境雰囲気のガスや特定の閉鎖空間から採取したガスでもよい。さらに、特定ガスは、CO2に限られることとはなく、エタノールやアセトン,CO,メタンなど赤外線を吸収する特性を有するガスでもよく、このようなガスを検知するためのガス検知器に対して本発明を適用することが可能である。
【0146】
また、窓材の材料としては、フッ化カルシウムを例に挙げたが、これに限られることはなく、フッ化バリウム,シリコン,ゲルマニウム,ZnS,ZnSe,サファイア,石英,ガラス等、所望の波長の赤外線を透過させる材料の中から適宜選択して、窓材の材料として用いることができる。
【0147】
また、赤外線の経路長(光学測定距離)やガスセルの外形寸法は、上記の数値に限られることはなく、ガス検知器の用途や設置場所などの各種条件によって、任意の適切な数値に設定しても良い。
【符号の説明】
【0148】
1…非分散型赤外線分析式ガス検知器、11…光源、13…測定セル、15…赤外線センサ、21…MEMS型ヒータ、22…発光面、23…光源用台座、25…第2光源用台座、31…トップ材、33…ボトム材、35…導入口、37…排出口、40…ガス用空間、41…光源用反射面、42…角度変更反射面、43…復路反射面、44…往路反射面、45…第2角度変更反射面、46…センサ用反射面、51…主面、52…光源用貫通孔、53…センサ用貫通孔、54…窓材配置領域、55…窓材、62…フィルタ、65…受光面、101…第2非分散型赤外線分析式ガス検知器、111…第2光源、113…第2測定セル、115…第2赤外線センサ、117…基板、122…第2発光面、131…第2トップ材、133…第2ボトム材、135…導入排出口、140…第2ガス用空間、141…第2光源用反射面、142…半円状反射面、146…第2センサ用反射面、151…第2主面、152…第2光源用貫通孔、153…第2センサ用貫通孔、154…第2窓材配置領域、155…第2窓材、162…第2フィルタ、165…第2受光面、201…非分散型赤外線分析式ガス検知装置。
図1
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図9