(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6367716
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】無線通信カバー方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 4/42 20180101AFI20180723BHJP
H04W 36/18 20090101ALI20180723BHJP
H04W 36/30 20090101ALI20180723BHJP
【FI】
H04W4/42
H04W36/18
H04W36/30
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-555059(P2014-555059)
(86)(22)【出願日】2012年5月29日
(65)【公表番号】特表2015-510726(P2015-510726A)
(43)【公表日】2015年4月9日
(86)【国際出願番号】CN2012076210
(87)【国際公開番号】WO2013113198
(87)【国際公開日】20130808
【審査請求日】2014年9月5日
【審判番号】不服2016-15780(P2016-15780/J1)
【審判請求日】2016年10月21日
(31)【優先権主張番号】201210024387.5
(32)【優先日】2012年2月3日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511207729
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン ジーウェン
【合議体】
【審判長】
北岡 浩
【審判官】
菅原 道晴
【審判官】
海江田 章裕
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−35910(JP,A)
【文献】
特開2010−136362(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第102026210(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26, H04W4/00-99-00, 3GPP TSG RAN WG1-4, SA WG1-2, CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信カバー方法であって、
ユーザ装置(UE)がスーパーセルにアクセスした場合、ネットワーク側が、前記スーパーセルのCP構成に応じて、前記UEのために前記スーパーセルにおけるすべてのCPが含まれるCPセットを構成するステップと、
ネットワーク側が、前記CPセットの各CPにおいて受信された前記UEからの信号の受信電力に基づいて、前記UEのCPアクティブセットを確定するステップと、
前記UEが、前記CPアクティブセットにおけるCPと正常に通信するステップと、を含み、
ネットワーク側が、前記CPセットの各CPにおいて受信された前記UEからの信号の受信電力に基づいて、前記UEのCPアクティブセットを確定する前記ステップは、
ネットワーク側が、受信された各CPにおけるUEのチャネル検出基準信号(SRS)の受信電力に基づいて、各CPにおけるUEの単一のリソースブロック(RB)の平均受信電力を取得し、
前記平均受信電力の最大値を取得し、前記最大値に基づいて各CPにおける前記UEの基準受信電力を取得し、
前記基準受信電力及び予め設定された平滑因子に基づいて、各CPにおけるUEの基準受信電力の平滑値を取得し、
前記平滑値が予め設定されたCPアクティブセットの判定閾値以上である場合、前記平滑値の所属するCPが前記UEのCPアクティブセットに属することである、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
ネットワーク側が、前記CPセットの各CPにおいて受信された前記UEからの信号の受信電力に基づいて、前記UEのCPアクティブセットを確定する前記ステップの前に、前記方法は、さらに、
前記ネットワーク側が前記CPセットにおけるCPの個数を取得し、前記CPの個数が1より大きい場合、前記CPセットの各CPにおいて受信された前記UEからの信号の受信電力に基づいて、CPアクティブセットを確定するステップを含むことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ネットワーク側が各CPにおけるUEのSRSの受信電力を受信しない場合、受信された各CPにおけるUEの物理上り共有チャネル(PUSCH)の受信電力に基づいて、各CPにおけるUEの単一のRBの平均受信電力を取得するステップを含むことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
無線通信カバーシステムであって、
UEと、
前記UEがスーパーセルにアクセスした後、前記スーパーセルのCP構成に応じて、前記UEのために前記スーパーセルにおける全てのCPが含まれるCPセットを構成し、そして前記CPセットの各CPにおいて受信された前記UEからの信号の受信電力に基づいて、前記UEのCPアクティブセットを確定することに用いられるネットワーク側と、を備え、
前記UEは、前記CPアクティブセットにおけるCPと正常に通信することに用いられ、
前記ネットワーク側は、具体的に、前記CPセットの各CPにおいて受信された前記UEからのSRSの受信電力に基づいて、各CPにおけるUEの単一のRBの平均受信電力を取得し、前記平均受信電力の最大値を取得し、前記最大値に基づいて各CPにおける前記UEの基準受信電力を受信し、前記基準受信電力及び予め設定された平滑因子に基づいて、各CPにおけるUEの基準受信電力の平滑値を取得することに用いられ、前記平滑値が予め設定されたCPアクティブセットの判定閾値以上である場合、前記平滑値の所属するCPが前記UEのCPアクティブセットに属する、
ことを特徴とするシステム。
【請求項5】
前記ネットワーク側は、さらに、前記CPセットにおけるCPの個数を取得し、前記CPの個数が1より大きい場合、前記CPセットの各CPにおいて受信された前記UEからの信号の受信電力に基づいて、CPアクティブセットを確定することに用いられることを特徴とする
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ネットワーク側は、さらに、各CPにおけるUEのSRSの受信電力を受信しない場合、受信された各CPにおけるUEのPUSCHの受信電力に基づいて、各CPにおけるUEの単一のRBの平均受信電力を取得することに用いられることを特徴とする
請求項4に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信技術分野に関し、特に無線通信カバー方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、国際鉄道連合(UIC:Union Intemationale des Chemins de Fer)のデータによると、2013年3月まで、全世界で使用されている高速鉄道の走行距離は、約1.34万キロメートルである。建設中及び建設計画の高速鉄道の走行距離が約2.8万キロメートルであって、市場総量の68%を占める。将来の3年間に世界の高速鉄道の総投資額が約2000億ドルに達し、その中無線通信システムの総投資額が80億ドルを超えると予想される。無線通信技術の高速発展に伴って、高速鉄道ユーザの高速データサービスに対する需要は、急速に増加する。しかしながら、現在の第三世代(3G:3rd Generation)ネットワークは、より低いデータレートのみを提供することができ、将来の高速鉄道の無線通信システムのマルチサービス需要を満たすことができない。したがって、長期発展型(LTE:Long−Term Evolution)高速鉄道カバー解決手段は、オペレータが将来注目する焦点になる。
【0003】
無線通信システムに対して、ユーザ装置(UE:User Equipment)の移動速度が350キロメートル/時間に達した場合、システムの大きなドップラーシフトがサービスの品質に影響を与えること、車体侵入損の増加によりUEの電力消費量に対する要求が高いこと、列車が高速になるのでUEが頻繁なセル切り替え、選択、再選択に直面することなどの様々な問題を直面する。高速鉄道などの高速移動シーンが一般的なシーンと比較すると、UEの移動速度が非常に高いので、各セルのカバレッジに沿って滞留する時間が非常に短い。高速移動環境において、リンク品質が劣化するので、UEのセル滞留、アクセス、再選択と切り替えなどの通信プロセスのための測定及びシグナリングインタラクティブ時間がより長く、同時に頻繁な切り替えによりユーザ体験が悪くなり、さらにシステムの全体性能に影響を与える。
【0004】
従来の解決手段では、通常、屋内ベースバンド処理ユニット(BBU:Building Base band Unit)+複数の無線リモートユニット(MRRU:Multiple Radio Remote Unit)のネットワークカバー方式を採用してセルカバレッジを拡大する。上り処理の場合、システムがベースバンド処理を行う前に、無線リモートユニット(RRU:Remote Radio Unit)から送信された各セル部分(CP:Cell Portion)の上りデータを合併し、その後、ベースバンド処理を行い、下り処理の場合、各RRUが簡単にデータをコピーして送信するだけである。このカバー手段は、簡単に実現されるが、システム効率が高くないので、システムの全体性能を効果的に向上させることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これを鑑みて、本発明の主な目的は、UEの移動性によって引き起こされた切り替えなどの問題を解決することができる、無線通信カバー方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の技術的なスキームは、以下のように実現される。
【0007】
無線通信カバー方法は、
UEがスーパーセルにアクセスした場合、ネットワーク側が前記スーパーセルのCP構成に応じて、UEのためにCPセットを構成するステップと、
ネットワーク側が受信された、各CPにおけるUEの受信電力に基づいて、前記UEのCPアクティブセットを確定するステップと、
前記UEが前記CPアクティブセットにおけるCPと正常に通信するステップとを含む。
【0008】
ここで、ネットワーク側がUEのためにCPセットを構成する前記ステップは、
ネットワーク側が前記UEのために前記スーパーセルにおけるすべてのCPが含まれるCPセットを構成することである。
【0009】
さらに、ネットワーク側が、受信された各CPにおけるUEの受信電力に基づいて、前記UEのCPアクティブセットを確定する前記ステップの前に、前記方法は、さらに、
前記ネットワーク側が前記CPセットにおけるCPの個数を取得し、前記CPの個数が1より大きい場合、受信された各CPにおけるUEの受信電力に基づいて、CPアクティブセットを確定するステップを含む。
【0010】
ここで、ネットワーク側が、受信された各CPにおけるUEの受信電力に基づいて、前記UEのCPアクティブセットを確定する前記ステップは、
ネットワーク側が、受信された各CPにおけるUEのチャネル検出基準信号(SRS)の受信電力に基づいて、各CPにおけるUEの単一のリソースブロック(RB)の平均受信電力を取得し、
前記平均受信電力の最大値を取得し、前記最大値に基づいて各CPにおける前記UEの基準受信電力を取得し、
前記基準受信電力及び予め設定された平滑因子に基づいて、各CPにおけるUEの基準受信電力の平滑値を取得し、
前記平滑値が予め設定されたCPアクティブセットの判定閾値以上である場合、前記平滑値の所属するCPが前記UEのCPアクティブセットに属することである。
【0011】
さらに、前記方法は、さらに、
前記ネットワーク側が、各CPにおけるUEのSRSの受信電力を受信しない場合、受信された各CPにおけるUEの物理上り共有チャネル(PUSCH)の受信電力に基づいて、各CPにおけるUEの単一のRBの平均受信電力を取得するステップを含む。
【0012】
無線通信カバーシステムは、
UEがスーパーセルにアクセスした後、前記スーパーセルのCP構成に応じて、前記UEのためにCPセットを構成し、そして受信された各CPにおける前記UEの受信電力に基づいて、前記UEのCPアクティブセットを確定することに用いられるネットワーク側と、
前記アクティブセットにおけるCPと正常に通信することに用いられるUEと、を備える。
【0013】
ここで、前記ネットワーク側は、具体的に、前記UEのために前記スーパーセルにおける全てのCPが含まれるCPセットを構成することに用いられる。
【0014】
さらに、前記ネットワーク側は、さらに、前記CPセットにおけるCPの個数を取得し、前記CPの個数が1より大きい場合、受信された各CPにおけるUEの受信電力に基づいて、CPアクティブセットを確定することに用いられる。
【0015】
ここで、前記ネットワーク側は、具体的に、受信された各CPにおけるUEのSRSの受信電力に基づいて、各CPにおけるUEの単一のRBの平均受信電力を取得し、前記平均受信電力の最大値を取得し、前記最大値に基づいて各CPにおける前記UEの基準受信電力を受信し、前記基準受信電力及び予め設定された平滑因子に基づいて、各CPにおけるUEの基準受信電力の平滑値を取得することに用いられ、前記平滑値が予め設定されたCPアクティブセットの判定閾値以上である場合、前記平滑値の所属するCPが前記UEのCPアクティブセットに属する。
【0016】
さらに、前記ネットワーク側は、さらに、各CPにおけるUEのSRSの受信電力を受信しない場合、受信された各CPにおけるUEのPUSCHの受信電力に基づいて、各CPにおけるUEの単一のRBの平均受信電力を取得することに用いられる。
【0017】
本発明は、UEがスーパーセルにアクセスした後、前記UEのCPアクティブセットを確定することにより、UEの移動性によって引き起こされた切り替えなどの問題を解決することができ、基地局の単一のセルのカバー機能を拡張し、同時に無線リソースをの十分に利用し、リソースの繰り返し利用率を向上する目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明に係る無線通信カバー方法の実現プロセスを示す図である。
【
図2】本発明に係る無線通信カバー方法の実施形態一の実現プロセスを示す図である。
【
図3】本発明に係る無線通信カバー方法の実施形態二の実現プロセスを示す図である。
【
図4】無線通信カバーシステムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
スーパーセル(Super Cell)は、複数の伝統的な隣接のセルから構成される。スーパーセルにおけるそれぞれの伝統的なセルは、セル部分(CP:Cell Portion)と呼ばれる。複数のCPは、論理的に同じセルに属し、同じセルのリソース、例えばセルID(CellID:Cell ID)、プライマリおよびセカンダリ同期信号、周波数シーケンスセル基準信号(CRS:Cell Reference Signal)/復調基準信号(DMRS:De Modulation Reference Signal)/チャネル検出基準信号(SRS:Sounding Reference Signal)シーケンスなどを共有する。異なるCP間には移動性の問題が存在しなく、このようにして、移動性問題が1つのセルの異なるCP間の検出とスケジューリング問題に発展される。Super Cellは、複数のCPから構成されるが、複数のCPは、論理的に同じセルであるので、異なるCP間にはネットワーク側の移動性管理問題がなく、1つの集中型セルを分散型セルに変換することに相当する。元の複数のセルによってそれぞれカバーされた領域がSuper Cell技術によりカバーサブ領域に変換されることにより、複数のカバーサブ領域は、1つのセルに合併される。高速移動する場合、セル間の切り替えは、セル内のスケジューリング問題に発展される。
【0020】
発展型基地局(eNB)は、1つの基地局で複数のセル(この複数のセルがさらに1つのスーパーセルを構成する)をサポートし、同じスーパーセルに属する複数のRRUは、背中合わせ方式を採用し、アンテナは、指向性高利得アンテナを採用し、下り送信は、遅延を増加する方式でポールの付近(2つのRRUの重なり領域)に位置する場合の復調性能が激しく変動する問題を解決する。
【0021】
スーパーセルに、複数のCPが存在し、各CPにおける受信された同じUEの電力が異なる。このように、上りエネルギーの対称性によって、異なるCPは同じ電力を送信するが、UE受信側の受信電力はまだ異なる。UEと通信するアクティブなCPとすることができる場合、当該アクティブなCPの送信エネルギーに対するUEの受信エネルギーが、UEの受信性能に対して一定程度の影響をもたらすことを示す。したがって、一定条件のアクティブセット判定により、アクティブセットに属するCPが当該UEとリアルタイムに通信可能であり、非アクティブセットに属するCPが当該UEと通信しないことを確定することができる。
【0022】
本発明の基本的な考えとしては、UEがスーパーセルにアクセスした場合、ネットワーク側が前記スーパーセルのCP構成に応じて、UEのためにCPセットを構成し、ネットワーク側が、受信された各CPにおけるUEの受信電力に基づいて、前記UEのCPアクティブセットを確定し、前記UEが前記CPアクティブセットにおけるCPと正常に通信するものである。
【0023】
本発明の目的、技術的なスキームと利点をさらに明らかにするために、以下、実施形態を挙げて図面を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明する。
【0024】
図1は本発明に係る無線通信カバー方法の実現プロセスを示す図である。
図1に示すように、前記方法は、以下のステップを含む。
【0025】
ステップ101:UEがスーパーセルにアクセスした場合、ネットワーク側は、前記スーパーセルのCP構成に応じて、UEのためにCPセットを構成する。
【0026】
具体的には、UEがスーパーセルにアクセスした場合、ネットワーク側は、前記UEのために前記スーパーセルにおけるすべてのCPが含まれるCPセットを構成する。
【0027】
ステップ102:ネットワーク側は、受信された各CPにおけるUEの受信電力に基づいて、前記UEのCPアクティブセットを確定する。
【0028】
ここで、このステップの前に、前記方法は、さらに、前記ネットワーク側が前記CPセットにおけるCPの個数を取得し、前記CPの個数が1である場合、前記スーパーセルにおいてすべてのUEのCPアクティブセットが前記CPセットと同じであることを確定し、前記CPの個数が1より大きい場合、このステップを実行する。
【0029】
具体的に、ネットワーク側が、受信された各CPにおけるUEの受信電力に基づいて、前記UEのCPアクティブセットを確定する前記ステップは、
ネットワーク側が、受信された各CPにおけるUEのSRSの受信電力に基づいて、各CPにおけるUEの単一のリソースブロック(RB)の平均受信電力を取得し、
前記平均受信電力の最大値を取得し、前記最大値に基づいて各CPにおける前記UEの基準受信電力を取得し、
前記基準受信電力及び予め設定された平滑因子に基づいて、各CPにおけるUEの基準受信電力の平滑値を取得し、
前記平滑値が予め設定されたCPアクティブセットの判定閾値以上である場合、前記平滑値の所属するCPが前記UEのCPアクティブセットに属することである。
【0030】
さらに、前記ネットワーク側が各CPにおけるUEのSRSの受信電力を受信しない場合、受信された各CPにおけるUEの物理上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)の受信電力に基づいて、各CPにおけるUEの単一のRBの平均受信電力を取得する。
【0031】
ステップ103:前記UEは、前記CPアクティブセットにおけるCPと正常に通信する。
【0032】
図2は本発明に係る無線通信カバー方法の実施形態一の実現プロセスを示す図である。
図2に示すように、前記実施形態一は、下記のステップを含む。
【0033】
ステップ201:UEは、スーパーセルに初期にアクセスする。
【0034】
ステップ202:ネットワーク側は、スーパーセルのCP構成状況に応じて、N
cp個のCPがあるCPセットをUEのために構成する。
【0035】
ステップ203:ネットワーク側は、N
cpが1より大きいかどうかを判定し、そうであれば、ステップ204を実行し、そうでなければ、N
cp=1の場合、当該スーパーセルが単一のCPセルであることを示し、アクティブセットの判定を必要としなく、前記スーパーセルにおけるすべてのUEのCPアクティブセットを前記CPセットに構成して、現在の処理プロセスを終了する。
【0036】
ステップ204:N
cp>1の場合、ネットワーク側は、物理層から報告された、各CPにおけるUEのSRS又はPUSCHの受信電力P
Recに基づいて、各CPにおける前記UEの単一のRBの平均受信電力
を取得する。
【0037】
具体的には、ネットワーク側は、物理層からMAC層に報告された、各CPにおけるUEの各RBのSRS又はPUSCHの受信電力P
Recに基づいて、SRS又はPUSCHによって占有された帯域幅を線形値に変換し、その後、平均化して各CPにおけるUEの単一のRB上の平均受信電力
を取得し、また、PUSCHとSRSの受信電力を同時に受信した場合、SRSの受信電力を優先的に利用する。
【0038】
ステップ205:各CPにおけるUEの単一のRB上の平均受信電力
から、CPにおけるUEの平均受信電力の最大値
を取得し、その後各CPにおけるUEの基準受信電力
を取得する。
【0039】
具体的には、次のような式で
を取得する。
【0040】
ステップ206:ネットワーク側は、前記基準受信電力及び予め設定された平滑因子に基づいて、各CPにおけるUEの基準受信電力の平滑値
を取得する。
【0041】
具体的には、次のような式で
を取得する。
上記の式で、αが上り受信電力平滑因子であり、
がt−1時点の平滑値である。
【0042】
ステップ207:前記平滑値が予め設定された前記UEのCPアクティブセットの判定閾値より小さいかどうかを判定し、小さくなければ、ステップ208を実行し、そうでなければ、ステップ209を実行する。
【0043】
ステップ208:
の場合、当該CPが当該UEのアクティブセットに属し、ネットワーク側は、前記CPを前記UEのCPアクティブセットに増加させ、ここで、
が予め設定されたCPアクティブセットの判定閾値である。
【0044】
ステップ209:
の場合、当該CPが当該UEのCPアクティブセットに属しなく、ネットワーク側は、さらに前記CPセットにおけるすべてのCPが確定されたかどうかを判定し、そうであれば、現在のプロセスを終了し、そうでなければ、ステップ207を実行する。
【0045】
図3は本発明に係る無線通信カバー方法の実施形態二の実現プロセスを示す図である。
図3に示すように、前記実施形態二におけるUEは、高速走行する列車に位置する。具体的には、前記実施形態二は、以下のステップを含む。
【0046】
ステップ301:UEは、1つのスーパーセルにアクセスする。
【0047】
ステップ302:t時点に、ネットワーク側がスーパーセルにおける前記UEのCPアクティブセットに含まれるCPがCP0、CP1であると判定した場合、CP0、CP1は、前記UEと正常な上り及び下りサービスを行う。
【0048】
ステップ303:t+1時点に、列車が続いて走行する際に、ネットワーク側がスーパーセルにおける前記UEのCPアクティブセットに含まれるCPがCP3、CP4であると判定した場合、CP3とCP4は、前記UEと正常な上り及び下りサービスを行う。
【0049】
ここで、ネットワーク側は、実施形態一における前記方法に従ってCPアクティブセットにどのようなCPが含まれるかをリアルタイムに判定し、そして前記CPアクティブセットを更新する。
【0050】
図4は本発明に係る無線通信カバーシステムの構成を示す図である。
図4に示すように、前記システムは、ネットワーク側41とUE42とを備える。
【0051】
前記ネットワーク41は、UE42がスーパーセルにアクセスした場合、前記スーパーセルのCP構成に応じて、前記UE42のためにCPセットを構成し、受信された各CPにおける前記UE42の受信電力に基づいて、前記UE42のCPアクティブセットを確定することに用いられる。
【0052】
前記UE42は、前記CPアクティブセットにおけるCPと正常に通信することに用いられる。
【0053】
ここで、前記ネットワーク側41は、具体的に、前記UE42のために前記スーパーセルにおけるすべてのCPが含まれるCPセットを構成することに用いられる。
【0054】
さらに、前記ネットワーク側41は、さらに、前記CPセットにおけるCPの個数を取得し、前記CPの個数が1である場合、前記スーパーセルにおけるすべてのUE42のCPアクティブセットが前記CPと同じであることを確定し、前記CPの個数が1より大きい場合、受信された各CPにおけるUE42の受信電力に基づいて、CPアクティブセットを確定することに用いられる。
【0055】
ここで、前記ネットワーク側41は、具体的に、受信された各CPにおけるUE42のSRSの受信電力に基づいて、各CPにおけるUE42の単一のRBの平均受信電力を取得し、前記平均受信電力の最大値を取得し、前記最大値に基づいて各CPにおける前記UE42の基準受信電力を取得し、前記基準受信電力及び予め設定された平滑因子に基づいて、各CPにおけるUE42の基準受信電力の平滑値を取得することに用いられ、前記平滑値が予め設定されたCPアクティブセットの判定閾値以上である場合、前記平滑値の所属するCPが前記UE42のCPアクティブセットに属することである。
【0056】
さらに、前記ネットワーク側41は、さらに、各CPにおけるUEのSRSの受信電力を受信しない場合、受信された各CPにおけるUE42のPUSCHの受信電力に基づいて各CPにおけるUE42の単一のRBの平均受信電力を取得するこに用いられる。
【0057】
上記は、本発明の好ましい実施形態に過ぎなく、本発明の保護範囲を限定することに用いられるものではない。