(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0024】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る動物忌避装置1を示すものである。この動物忌避装置1は、屋外の地面に置いて使用されるものであり、例えば猫や犬等の動物が一定の範囲に近づかないようにするためのものである。
【0025】
図2及び
図3にも示すように、動物忌避装置1は、エアゾール容器10と、容器カバー15と、脚部材20と、噴射部30とを備えている。エアゾール容器10は、例えばアルミニウム合金製の耐圧容器からなるものを用いることができる。アルミニウム合金製とすることで、屋外でエアゾール容器10を露出状態で使用する際に雨等による錆の発生はなく、耐候性が良好になる。尚、エアゾール容器10としては、アルミニウム合金製以外にも、ブリキ缶を使用してもよいが、その場合には防錆処理を施すのが好ましい。
【0026】
図7及び
図8に示すように、エアゾール容器10は、上下方向に延びる円筒形状とされており、例えば高さは10cm以上に設定されている。エアゾール容器10の上部には、弁機構11が設けられている。弁機構11は、従来周知のものなので詳細な説明は省略するが、上下方向に進退動するステム11aとステム11aを進出方向(上方)に付勢するバネ(図示せず)とを有しており、ステム11aが進出位置にあるときには、弁機構11が閉状態となる一方、ステム11aがバネの付勢力に抗して後退位置にあるときには、弁機構11が開状態となる。
【0027】
また、エアゾール容器10は金属材をかしめて接合することによって形成されており、上部に形成されるかしめ部は、エアゾール容器10の径方向に突出して周方向に環状に延びる突条部12となっている。
【0028】
上記エアゾール容器10には、動物忌避剤として、例えば噴射剤が収容されている。その他、芳香剤、エタノール等のうち、少なくとも1種以上が収容されていてもよい。噴射剤は、例えばジメチルエーテルやLPガス等を使用することができ、噴射することで動物に聞こえる音が発生するとともに、動物が感じることのできる風や雰囲気圧力の変化を生じさせることができ、これによって動物が驚いたり、嫌がったりして忌避効果が得られる。芳香剤の場合は、動物が嫌いな香りを放つものが好ましい。また、エタノールを噴射することで、動物に付着した際に気化熱による冷却効果で動物に違和感を感じさせることができ、このことで忌避効果が得られる場合がある。
【0029】
容器カバー15は、エアゾール容器10の外周面を覆う筒状に形成されている。
図15に示すようにエアゾール容器10の下部は脚部材20に収容され、また、
図5に示すようにエアゾール容器10の上部は後述する接続部材25に収容されている。容器カバー15は、エアゾール容器10の外周面において脚部材20に収容された部位及び接続部材25に収容された部位以外の部位を覆うことができる長さとされている。容器カバー15の色は、太陽光の吸収率が低い白色や薄い色が好ましい。これにより、晴天下でのエアゾール容器10の温度上昇を抑制することが可能になる。
【0030】
また、
図5や
図7に示すように、エアゾール容器10における噴出物の噴出側(上側)には、噴射部(本体部)30の一部を構成している本体ケース50に対して着脱可能に接続するための接続部材(着脱部材)25が固定されている。本体ケース50は、エアゾール容器10のステム11aを覆うキャップとなるものである。接続部材25は、エアゾール容器10から取り外す際にはドライバー等の工具が必要で簡単には取り外せないようになっている一方、噴射部30に対しては使用者が工具を使用することなく手で簡単に取り外すことができるようになっている。つまり、エアゾール容器10から接続部材25を取り外す際に要する取り外し力は、接続部材25を本体ケース50から取り外す際に要する取り外し力よりも大きく設定されている。取り外し力は、接続部材25や本体ケース50の形状等によって任意に設定できる。
【0031】
そして、エアゾール容器10に接続部材25を取り付けた状態で、この形状の接続部材25のみが噴射部30の本体ケース50に着脱できるようにしている。このため、例えば接続部材25が取り付けられていないエアゾール容器10や、別構造、別形状の接続部材が取り付けられているエアゾール容器10を噴射部30の本体ケース50に取り付けることはできないので、使用目的の異なるエアゾール容器や異なる忌避剤が収容されたエアゾール容器が誤って噴射部30の本体ケース50に取り付けられることはなく、使用時の安全性を高めることができる。
【0032】
具体的には、
図9〜
図11にも示すように、接続部材25は、エアゾール容器10の外周面の上部を覆うように形成された筒状部26と、筒状部26の上端開口の周縁部から径方向内方へ延びる複数の棒状部27と、棒状部27の内端部に一体に設けられた略円形の上端板部28とを備えており、例えば樹脂材の一体成形品となっている。筒状部26の上下方向中間部には段差26aが形成されており、この段差26aよりも上側は下側に比べて小径とされて
図5に示すように本体ケース50の下部に挿入されるようになっている。筒状部26の段差26aよりも下側の内径は、エアゾール容器10の上下方向中間部分の外径と大略等しく設定されており、筒状部26の下部はエアゾール容器10の外周面に接触して支持されるようになっている。
【0033】
図9〜
図12に示すように、筒状部26の小径部分の外周面には、該外周面から突出する2つのねじ山(係合部)26b,26bが周方向に間隔をあけて設けられている。ねじ山26bは、筒状部26の周方向についてその一部にのみ設けられた突条であり、筒状部26の外周面上を延びる仮想の螺旋条を想定したとき、その螺旋条の一部で構成されている。ねじ山26bは、後述するが本体ケース50の円筒部材49に形成されたねじ溝(被係合部)49a(
図13および
図14に示す)に螺合することによって該ねじ溝49aに係合するようになっており、ねじ溝49aに対して螺合し始める部分がねじ山26bの始端部26dであり、始端部26dと反対側の端部がねじ山26bの終端部26eである。ねじ山26bは、終端部26eが最も下に位置し、始端部26d側へ行くほど上に位置するように延びている。ねじ山26bの断面は、その突出方向先端側へ行くほど上下方向の寸法が短くなる形状である。
【0034】
また、筒状部26の小径部分の外周面には、2つの凸部26c,26cが形成されている。凸部26cは、詳細は後述するが、ねじ山26bが本体ケース50の円筒部材49のねじ溝49aに完全に螺合した状態で、該円筒部材49が有する凹部49cに嵌合するようになっている。各凸部26cは、ねじ山26bの下方であって、かつ、該ねじ山26bの終端部26e近傍に配置されている。凸部26cはねじ山26bに連なるように形成されており、凸部26cとねじ山26bとが一体化している。これにより、ねじ山26bと凸部26cとが相互に補強し合う関係となり、ねじ山26bや凸部26cの破損が抑制される。
【0035】
図7に示すように、棒状部27は放射状に設けられており、上端板部28を筒状部26の上端開口内において略水平に延びる姿勢となるように支持するためのものである。
【0036】
図11や
図12に示すように、接続部材25の上端板部28の下面には、エアゾール容器10の上端部の突条部12が嵌まる凹部28aが形成されている。凹部28aの周縁部には、エアゾール容器10の突条部12に係合する2つの嵌合爪部28b、28bが互いに周方向に離れた部位から下方へ突出するように形成されている。これら嵌合爪部28b、28bは同じ形状である。嵌合爪部28bは、平面視で突条部12の外形状に沿うように全体として円弧状に湾曲している。
図8に示すように、嵌合爪部28bはエアゾール容器10の突条部12の下面部に係合することで突条部12を嵌合爪部28bと凹部28a内面とで挟持し、これにより、接続部材25がエアゾール容器10の上側に対して爪嵌合構造によって強固に固定されるようになっている。
【0037】
図7に示すように、上端板部28には、嵌合爪部28b,28bの形成箇所に対応してスリット28c,28cが形成されている。スリット28c,28cも円弧状に延びている。
【0038】
図8に示すように、上端板部28の中心部には、エアゾール容器10のステム11aが下方から挿通するステム挿通孔28dが形成されている。ステム挿通孔28dの周縁部には、上方へ突出してステム11aを囲むように環状に延びる周壁部28eが形成されている。
【0039】
接続部材25をエアゾール容器10に取り付ける際には、エアゾール容器10の上側を接続部材25の内部へ挿入して突条部12を嵌合爪部28b,28bの先端に強く押し付ける。すると、この押し付け力によって嵌合爪部28b,28bが互いに離れる方向に変位して開いていき、突条部12が嵌合爪部28b,28bの間に入っていく。そして、突条部12が嵌合爪部28b,28bの間に完全に入ると、嵌合爪部28b,28bの形状が復元して嵌合爪部28b,28bが突条部12の下面にしっかりと嵌合することになる。接続部材25のエアゾール容器10に対する固定力は、嵌合爪部28b,28bの形状や肉厚等によって設定することができ、この実施形態では、ねじ山26bをねじ溝49aに螺合させる際、及び螺合した状態から緩める際に、嵌合爪部28b,28bがエアゾール容器10に対して滑ることなく、しかも、こじるような力が作用しても嵌合爪部28b,28bがエアゾール容器10から外れることがないように設定されている。
【0040】
接続部材25をエアゾール容器10から取り外す際には、接続部材25とエアゾール容器10との間に例えばドライバー等の工具を入れて強くこじるようにすればよい。
【0041】
図1等に示す脚部材20は、例えば樹脂成形品とすることができる。
図12〜
図15に示すように、脚部材20は、エアゾール容器10の下部を挿入することができる有底円筒状の挿入部21と、挿入部21の周壁部を覆うように形成されるカバー部22と、カバー部22の外周面から径方向外方へ突出する4つの脚23,23,…と、使用後のエアゾール容器10に残ったガスを排出するための残ガス排出部24とを備えている。尚、脚23の数は4つに限られるものではなく、任意の数に設定できる。
【0042】
挿入部21の周壁部は中心線が上下に延びるように形成されており、下端部には底壁部21aが設けられている。
図15に示すように、挿入部21の内周面の下部は、エアゾール容器10の外周面に接触するように形成されており、エアゾール容器10を挿入部21に挿入した状態で挿入部21の内周面の下部がエアゾール容器10の外周面に強く接触して嵌合することによってエアゾール容器10の下部が脚部材20に保持されることになる。
【0043】
挿入部21の内周面は、上端に近づくほど径方向外方に位置するように、即ち、内径が次第に拡大するように形成されており、挿入部21の内周面の上部とエアゾール容器10の外周面との間には隙間が形成される。これにより、エアゾール容器10の下部を挿入部21に容易に挿入することができる。
【0044】
挿入部21の底壁部21aは、周縁部が中央部に比べて低くなるように形成されている。
【0045】
挿入部21の内部には、エアゾール容器10との間に形成される上記隙間を通って雨水等が浸入することがある。この実施形態では、
図16や
図17に示すように、挿入部21に浸入した雨水等を排出するための複数の第1ドレン孔21b及び第2ドレン孔21cが形成されている。第1ドレン孔21b及び第2ドレン21cは、挿入部21の周壁部の下部近傍から底壁部21aに亘ってスリット状に形成されている。
【0046】
第1ドレン孔21bは、第2ドレン孔21cに比べて上下方向の寸法が長く、かつ、第2ドレン孔21cよりも狭い幅を有している。2つの第1ドレン孔21b、21bの間に第2ドレン孔21cが設けられている。2つの第1ドレン孔21b、21bと1つの第2ドレン孔21cとで1つの組が構成されており、このドレン孔21b、21cの組が、挿入部21の周方向に互いに間隔をあけて複数組設けられている。
【0047】
脚部材20のカバー部22は、挿入部21の周壁部上端に連なり、下方へ向かい、かつ、下側へ行くほど径方向外方に位置するように滑らかに拡大するように延びている。これにより、カバー部22の外面に雨水等が溜まるのを回避することができる。
【0048】
4つの脚23,23,…は、挿入部21の周方向に略等間隔に配置されている。各脚23は、平面視でエアゾール容器10から外方へ突出するように形成されており、これにより、地面等に置いた状態で動物忌避装置1が転倒しにくくなっている。また、各脚23は、挿入部21の底壁部21aよりも下方へ延びており、地面等に置いた状態でエアゾール容器10を地面から上方へ離間させることができるようになっている。
【0049】
図15等に示すように、残ガス排出部24は、挿入部21の底壁部21aと、底壁部21aに形成された貫通孔21eと、該底壁部21aから下方へ突出する支持板部(支持部)21f、21fとを備えている。
図20(b)に示すように、エアゾール容器10のステム11aを挿入部21の底壁部21aの貫通孔21eと一致させ、この状態で底壁部21aに対して押し付けると、ステム11aがバネの付勢力に抗して後退位置になるとともに、ステム11aと貫通孔21eとが連通状態になる。このとき弁機構11が開状態となってエアゾール容器10の内部の残ガスが貫通孔21eから外部に放出される。
【0050】
支持板部21fは、上述のようにステム11aを底壁部21aに押し付ける際に、エアゾール容器10が底壁部21aの径方向には動かないように、該エアゾール容器10を側方から支持するためのものである。支持板部21fは、貫通孔21eから底壁部21aの径方向に離れて配置されており、エアゾール容器10の突条部12の外周面に沿って延びるように形成されている。ステム11aを底壁部21aの貫通孔21eと一致させた状態では、支持板部21fがエアゾール容器10の突条部12の外周面に接触し、このことでエアゾール容器10が支持される。
【0051】
図5に示すように、噴射部30は、ソレノイドバルブ(切替装置)31と、ノズル32と、焦電型赤外線センサー33と、制御装置34と、電池35と、これらを収容する本体ケース50とを有している。本体ケース50は、エアゾール容器10を収容するものではないので、従来例の本体ケースに比べて小型のケースとなっている。
【0052】
本体ケース50は、例えば樹脂材で構成された複数の部材を組み合わせて構成されている。本体ケース50の下部には、エアゾール容器10の接続部材25の上部が挿入される円筒部材49が設けられている。円筒部材49の上端部には、接続部材25の上部に形成されている周壁部28eが挿通する貫通孔49eが形成されている。
【0053】
円筒部材49の内周面には、2つのねじ溝49a,49aが設けられている。各ねじ溝49aには、上述した接続部材25のねじ山26bが螺合する。また、
図13及び
図14に示すように、円筒部材49の内周面には、ねじ溝49aの始端部側に連続する窪み部49bが形成されている。窪み部49bにおける円筒部材49の周方向の長さは、接続部材25のねじ山26bの長さよりも若干長めに設定されており、窪み部49b内にその下方から接続部材25のねじ山26bが挿入されるようになっている。
【0054】
また、円筒部材49の内周面には、2つの凹部49c,49cが形成されている。各凹部49cは、ねじ溝49aの下側に配置されている。接続部材25のねじ山26bが円筒部材49のねじ溝49aに螺合した状態で、接続部材25の凸部26cが凹部49cに嵌合するようになっている。凸部26cが凹部49cに嵌合することで、接続部材25の円筒部材49に対する回動が抑制される。
【0055】
さらに、円筒部材49の内周面には、窪み部49bと凹部49cとの間に突条部49dが設けられている。この突条部49dは上下方向に延びていて、窪み部49bと凹部49cとを区画している。
【0056】
また、本体ケース50には、第1リミットスイッチL1及び第2リミットスイッチL2(
図6に示す)が設けられている。これら第1リミットスイッチL1及び第2リミットスイッチL2は、エアゾール容器10を本体ケース50に取り付けた状態で、エアゾール容器10の接続部材25に設けられた所定部位が接触することによって開閉操作されるものである。
【0057】
ソレノイドバルブ31は、エアゾール容器10のステム11aに接続される通路部材40と、弁体41と、可動子42と、可動子42を動かすためのコイル43と、可動子42を付勢するバネ44と、可動子42、コイル43及びバネ44を収容するソレノイドケース45とを備えている。
【0058】
通路部材40は、本体ケース50の中央部近傍に固定されており、本体ケース50に対して動かないようになっている。通路部材40には、下面に開口して上方へ延びる上流側通路40aと、ノズル32に連通する下流側通路40bとが形成されている。上流側通路40a及び下流側通路40bは、動物忌避剤をエアゾール容器10から噴射させるための噴射通路である。
【0059】
通路部材40の上流側通路40aの上流端(下端部)には、エアゾール容器10を噴射部30に取り付けた状態でステム11aが挿入されるようになっている。この状態で、ステム11aは通路部材40の上流側通路40aの内面によって後退方向に押されてエアゾール容器10の弁機構11が開状態となるようになっている。また、ステム11aの内部と通路部材40の上流側通路40aとは気密に接続される。
【0060】
弁体41は、通路部材40の内部に配設されており、上流側通路40aの下流端を閉じるためのものであり、例えばゴム等の弾性材で構成することができる。
【0061】
ソレノイドケース45は通路部材40の上部に気密状に固定されている。このソレノイドケース45に収容される可動子42は、磁性体からなるものであり、上下方向に延びる柱状をなしている。可動子42の下端部には上記弁体41が固定されている。可動子42は、ソレノイドケース45内において上下動可能に配設されている。
【0062】
コイル43は、可動子42の外周面を囲む筒状をなしている。このコイル43の内部において可動子42が上下動するようになっている。コイル43は、ソレノイドケース45の内面に固定されている。コイル43には、制御装置34から電圧が印加されるようになっている。
【0063】
バネ44は、コイル43の内部において可動子42の上方に配設されている。バネ44は、可動子42を下方へ付勢することにより、弁体41を通路部材40の上流側通路40aの下流端に押し付けて該下流端を閉状態にする荷重を加えるためのものである。
【0064】
コイル43に制御装置34から電圧が印加されない状態では、
図5に示すように、可動子42がバネ44の付勢力によって、弁体41を通路部材40の上流側通路40aの下流端に押し付けて該下流端を閉状態にする。これが非噴射状態である。このとき、エアゾール容器10の動物忌避剤が通路部材40の下流側通路40bに流入しないように、バネ44による付勢力が設定されている。
【0065】
一方、コイル43に制御装置34から電圧が印加されると、可動子42には上向きの磁力が働くようになっている。これにより、可動子42はバネ44の付勢力に抗して上昇して弁体41を通路部材40の上流側通路40aの下流端から離し、該下流端を開状態にする。これが噴射状態である。つまり、コイル43に印加する電圧は、バネ44による付勢力に抗して可動子42を上昇させることができるように設定されている。
【0066】
ノズル32は、略水平方向に延びている。ノズル32の上流端は通路部材40に固定されて下流側通路40bに連通している。ノズル32の下流端開口(噴射口)32aは本体ケース50の前面部の下部において外部に臨むように固定されている。本体ケース50の前面部とは、ノズル32の下流端開口32aが位置する部分である。ノズル32の形状としては、図示したものに限られず、短いものであってもよいし、長いものであってもよい。動物忌避剤の噴霧範囲は、ノズル32の構造によって設定することができ、上下方向よりも水平方向に広い方が好ましい。
【0067】
本体ケース50の内部における前面側には、ノズル32よりも上方に回路基板46が設けられている。回路基板46は上下方向に延びており、上部には電源のON(入)、OFF(切)を切り替えるための電源スイッチ46aが設けられている。回路基板46の電源スイッチ46aの下方には、LEDランプ46bが設けられている。さらに、回路基板46のLEDランプ46bの下方には、制御装置34が設けられ、この制御装置34の下方には、赤外線センサー33が設けられている。赤外線センサー33の地面からの高さは、平均的な猫の体高と同程度になるように設定されている。これにより、赤外線センサー33による猫の検知精度が向上する。
【0068】
本体ケース50の前面部の上部には、電源スイッチ46aを操作するためのメンブレンシートで構成された操作ボタン50aが設けられている。操作ボタン50aは、LEDランプ46bの光を透過するように構成されている。
【0069】
LEDランプ46bは、制御装置34の作動状態を表示する表示灯である。LEDランプ46bと、ノズル32の下流端開口32aとは、本体ケース50の前面部、即ち、エアゾール容器10の周方向について同一位置に配置されている。LEDランプ46bは、後述する噴射禁止制御を行っていることを報知する報知手段である。
【0070】
赤外線センサー33は、従来周知のものであるので、詳細な説明は省略するが、赤外線を発するもの(動物)が所定距離内に存在するか否かを検知することができるセンサーである。赤外線センサー33は、本体ケース50内においてエアゾール容器10の真上にくるように配置されている。赤外線センサー33による動物の検知範囲は、例えば赤外線センサー33から2m以上5m以下の範囲に設定することができるが、これに限られるものではない。赤外線センサー33の性能によって検知対象動物の大きさは異なるが、この実施形態では、例えば猫や小型の犬を検知できる性能を有している。
【0071】
赤外線センサー33は、本体ケース50に設けられた赤外線透過性を有するカバー50bにより覆われている。赤外線センサー33の検知範囲は、赤外線センサー33の中心から上下方向、左右方向に広がっている。この実施形態では、地面を歩行する動物を忌避対象動物としているので、赤外線センサー33の検知範囲のうち、上方へ広がる部分をカットしている。すなわち、本体ケース50における赤外線センサー33の配設部位には、正面視で、赤外線センサー33の上側を覆うように下方へ延びる検知範囲設定部としての遮断部50cが設けられている。これにより、例えば鳥等が動物忌避装置1の近傍を飛んでいても、それを忌避対象動物として検知することはない。また、例えば熱を持った物(日光下の洗濯物等)が赤外線センサー33の上方で動いた場合にも、それを忌避対象動物として検知することはないので、誤検知を防止できる。
【0072】
また、電源スイッチ46aを赤外線センサー33の上方に設けているので、電源スイッチ46aを操作する際に赤外線センサー33が人間の手を忌避対象動物として検知してしまうのを抑制することができる。
【0073】
電池35は、本体ケース50の内部において背面側に収容されている。この電池35は、エアゾール容器10の真上に配置されている。電池35は、回路基板46に接続されている。電池35は、本体ケース50に設けられた蓋50eを開閉することによって交換できるようになっている。
【0074】
また、本体ケース50には、ブザー46e(
図6にのみ示す)が配設されている。ブザー46eは、従来が周知の電子音を発する電子ブザーを使用することができるが、これ以外にもスピーカーを使用してもよい。ブザー46eは、後述する噴射禁止制御を行っていることを報知する報知手段である。
【0075】
さらに、本体ケース50には、音センサー46f(
図6にのみ示す)が配設されている。音センサー46fは、音圧を検知するセンサーで構成することができ、少なくとも、例えば人間が動物忌避装置1から離れたところで拍手した音(所定音)を検知することができる程度の感度を有している。このときの人間と動物忌避装置1との離間距離は、赤外線センサー33の検知範囲外となるように長い距離に設定されている。音センサー46fが検知する所定音は、人間が手を叩く音以外にも、例えば人間が発する声や、口笛等を検知することもでき、人間が故意に発する音を検知することができるように構成されている。音センサー46fが所定以上の音圧を検知した場合には、信号が制御装置34へ出力される。上記した手を叩くこと、声を発すること、口笛を吹くことは、詳細は後述するが、人間によってなされる噴射禁止動作の一例であり、音センサー46fは人間によってなされる噴射禁止動作を検知する動作検知手段であり、例えばマイク等であってもよい。
【0076】
尚、動作検知手段としては、例えば動作を検知することができるカメラ等であってもよく、特に限定されない。
【0077】
制御装置34は、周知のマイクロコンピュータ等で構成されており、赤外線センサー33及び音センサー46fからの入力信号及び電源スイッチ46aの操作状態を検出して、ソレノイドバルブ31、LEDランプ46b及びブザー46eを制御するように構成されている。制御装置34は、電源スイッチ46aの操作状態に基づいて電源がONにされたと判定すると、赤外線センサー33に電力供給を開始する。
【0078】
制御装置34による制御内容について
図22に示すフローチャートに従って説明する。この制御は、電源スイッチ46aがONにされるとスタートする。電源スイッチ46aがONにされた後、ステップS1に進み、人間が故意に発した音(所定音)が音センサー46fによって検知されたか否かを判定する。ステップS1においてNOと判定されて所定音が検知されない場合には、ステップS2に進んで対象動物が検出されたか否かを判定する。電源がONの状態で、赤外線センサー33の検知範囲に動物が入ってくると、制御装置34は、赤外線センサー33により動物が所定距離内に存在することが検知されたと判定してステップS3に進む。ステップS3では、ソレノイドバルブ31のコイル43に電圧を印加してソレノイドバルブ31を所定時間(T1)だけ開放して噴射状態にする。所定時間(T1)は、例えば0.5秒以上2秒以下に設定することができ、この実施形態では0.8秒に設定されている。所定時間(T1)は、上記範囲に限られるものではない。また、ソレノイドバルブ31を複数回開閉してもよい。
【0079】
ソレノイドバルブ31を噴射状態にすると、エアゾール容器10内の動物忌避剤がステム11aから噴射部30の通路部材40の上流側通路40aを経て下流側通路40bに流入する。下流側通路40bに流入した動物忌避剤は、ノズル32に流入し、下流端開口32aから噴射される。このときの音や風等によって動物が忌避行動を示すので、忌避効果が得られる。
【0080】
動物忌避剤の噴射範囲は、ノズル32の構造やエアゾール容器10に収容する噴射剤等の成分によって変更することができる。この実施形態では、赤外線センサー33による動物の検知範囲と略等しい範囲に動物忌避剤を噴射するようにしている。ステップS3を経るとリターンしてステップS1の判定が行われる。
【0081】
尚、赤外線センサー33によって動物が検知されない場合は、制御装置34は所定距離内に動物が存在しないと判定し、この場合にはソレノイドバルブ31のコイル43に電圧を印加せずに、ソレノイドバルブ31を非噴射状態のままにしておく。
【0082】
一方、ステップS1においてYESと判定されて所定音が音センサー46fによって検知された場合には、ステップS4に進む。ステップS4では、LEDランプ46bを点灯させる。LEDランプ46bの光は操作ボタン50aを透過するので、動物忌避装置1に電源が入っているか否かを離れた所から把握できる。また、LEDランプ46bと噴射口32aとが本体ケース50の前面部に位置しているので、LEDランプ46bの光によって噴射口32aのおおよその位置を把握することもできる。同様に赤外線センサー33の位置も把握できる。
【0083】
ステップS4では、ブザー46eをONにする。ブザー46eから発せられる音は、例えば間欠的に鳴る音が好ましい。これと同時にステップS4で赤外線センサー33をOFFにする。これにより、人間が動物忌避装置1に接近してもソレノイドバルブ31が噴射状態にはならないのでエアゾール容器10内の噴射物が噴射されることはない。
【0084】
つまり、電源をONにしている状態で動物忌避装置1に接近しなければならなくなった場合に、接近しようとする人間が事前に拍手等によって所定音を発すれば、それを音センサー46fが検知し、制御装置34は、動物が所定距離内に存在しても切替装置31を非噴射状態にして噴射を禁止する噴射禁止制御を行う。そして、噴射禁止制御を行っていることが、LEDランプ46b及びブザー46eによって周囲に報知される。
【0085】
したがって、人間に対して噴射物が噴射されてしまうのを抑制することが可能になり、噴射物が無駄に消費されなくなるとともに、人間を驚かせてしまうことがなくなる。この噴射禁止制御は、特に電源をOFFにしようとして動物忌避装置1に接近する際や、エアゾール容器10を交換する際、動物忌避装置1の周囲を通る際にも有効である。
【0086】
ステップS4に続くステップS5では、所定時間(T2)が経過したか否かを判定する。所定時間(T2)は、この実施形態では3分間としているが、これに限らず、例えば30秒以上5分以下の時間に設定することができる。ステップS5では、所定時間(T2)が経過するまで待ち、その間は、赤外線センサー33がOFFのままである。また、ブザー46eから音が発せられているとともに、LEDランプ46bが点灯しているので、噴射禁止制御中であることが周囲の人に分かる。
【0087】
ステップS4を経て所定時間(T2)が経過するとステップS5においてYESと判定されてステップS6に進む。ステップS6では、LEDランプ46bをOFFにするとともに、ブザー46eもOFFにする。そして、赤外線センサー33をONにする。したがって、噴射禁止動作を検知した後、所定時間(T2)が経過すると噴射禁止制御を終了することができる。その後、リターンしてステップS1に進む。
【0088】
また、制御装置34は、噴射回数をカウントするためのカウンタを有しているとともに、第1リミットスイッチL1及び第2リミットスイッチL2の動作状態に基づいてどの容量のエアゾール容器10取り付けられているかを判定する判定部も有している。
【0089】
すなわち、エアゾール容器10としては、内容量の異なる複数種のものを用意する場合がある。例えば、
図1に示す小容量タイプのエアゾール容器10、中容量タイプのエアゾール容器10、大容量タイプのエアゾール容器10(
図23に大容量タイプを示す)の3種類を用意した場合、小容量タイプのエアゾール容器10の接続部材25では、第1リミットスイッチL1を閉、第2リミットスイッチL2を開にするように形状設定を行い、また、中容量タイプのエアゾール容器10の接続部材25では、第1リミットスイッチL1を開、第2リミットスイッチL2を閉にするように接続部材25の形状設定を行い、また、大容量タイプのエアゾール容器10の接続部材25では、第1リミットスイッチL1を閉、第2リミットスイッチL2を閉にするように接続部材25の形状設定を行う。接続部材25の形状の具体例としては、例えば、突起や窪み等があり、第1リミットスイッチL1及び第2リミットスイッチL2を開閉操作できる形状であればよい。尚、エアゾール容器10が取り外されている状態では、第1リミットスイッチL1及び第2リミットスイッチL2を共に開とする。
【0090】
エアゾール容器10は、容量が大きくなるほど高さが高くなっており、大容量タイプのエアゾール容器10を取り付けた場合には、
図23に示すように噴射部30の位置が
図1に示す小容量タイプに比べて高くなる。容器カバー15はエアゾール容器10の高さに応じて複数用意しておけばよい。
【0091】
制御装置34は、接続部材25が本体ケース50に接続された後、第1リミットスイッチL1が開、第2リミットスイッチL2が閉であることを検出した場合には、小容量タイプのエアゾール容器10が取り付けられていると判定する。また、第1リミットスイッチL1が閉、第2リミットスイッチL2が開であることを検出した場合には、中容量タイプのエアゾール容器10が取り付けられていると判定する。また、第1リミットスイッチL1が閉、第2リミットスイッチL2が閉であることを検出した場合には、大容量タイプのエアゾール容器10が取り付けられていると判定する。
【0092】
そして、制御装置34は、カウンタでカウントした噴射回数が、取り付けられているエアゾール容器10の容量から推定される規定噴射回数に達したと判定した場合には、LEDランプ46bを点滅させてエアゾール容器10の残量が無くなったことを報知する。尚、エアゾール容器10の残量が無くなったことを報知する報知手段としては、LEDランプ46bに限られるものではなく、ブザー等の音を発生するものや別のランプ等であってもよい。また、制御装置34は、第1リミットスイッチL1及び第2リミットスイッチL2が共に開であることを検出すると、噴射回数をリセットする。
【0093】
エアゾール容器10の動物忌避剤が無くなった場合には、エアゾール容器10を噴射部30の本体ケース50から取り外す。このとき、噴射部30及びエアゾール容器10を手で持って、エアゾール容器10を、接続部材25のねじ山26eの螺合を解除する方向に相対的に回動させる。回動初期には、接続部材25の凸部26eが、円筒部材49の凹部49cに嵌合しているので、比較的大きな力が必要であるが、接続部材25や円筒部材49が弾性変形しながら接続部材25の凸部26eが円筒部材49の突条部49dを乗り越えれば、その後は小さな力で回動させることができる。接続部材25のねじ山26eが円筒部材49の窪み部49b内に位置するとエアゾール容器10の回動が停止する。そして、エアゾール容器10を下へ抜くと、ねじ山26eが窪み部49b内を通って下へ移動していき、エアゾール容器10が噴射部30の本体ケース50から外れる。
【0094】
このとき、上述のように接続部材25がエアゾール容器10に強固に取り付けられているので、接続部材25がエアゾール容器10から外れることはないとともに、接続部材25がエアゾール容器10に対して回動することもない。尚、脚部材20からエアゾール容器10を抜いて脚部材20は再利用する。
【0095】
新品のエアゾール容器10には、接続部材25が予め取り付けられている。従って、新品のエアゾール容器10を噴射部30に取り付ける際には、まず、接続部材25を本体ケース50の円筒部材49に挿入する。このとき、接続部材25のねじ山26bを、円筒部材49の窪み部49b内にその下方から挿入していく。その後、エアゾール容器10を、接続部材25のねじ山26eが円筒部材49のねじ溝49aに螺合する方向に相対的に回動させる。螺合終盤では、接続部材25の凸部26cが円筒部材49の突条部49dを乗り越える際に比較的大きな力が必要であるが、接続部材25や円筒部材49が弾性変形しながら接続部材25の凸部26eが円筒部材49の突条部49dを乗り越える。すると、接続部材25の凸部26cが円筒部材49の凹部49cに嵌合するので、エアゾール容器10の噴射部30に対する回動が抑制される。
【0096】
上述のようにして新品のエアゾール容器10を噴射部30に取り付けることができる。この状態で、新品のエアゾール容器10のステム11aが後退して弁機構11が開状態となる。また、新品のエアゾール容器10に脚部材20を取り付ける。
【0097】
使用後のエアゾール容器10には噴射剤としてのガスが残っている場合がある。この場合、脚部材20の残ガス排出部24を利用する。すなわち、まず、
図20(a)に示すように、脚部材20を上下反転させて挿入部21の上端開口が下に位置するように配置した後、この挿入部21の上端開口の周縁部を例えば台等の上に載置する。これにより、脚部材20が安定する。その後、エアゾール容器10のステム11aを挿入部21の底壁部21aの貫通孔21eと一致させる。この状態で、支持板部21fがエアゾール容器10の突条部12の外周面に接触してエアゾール容器10が径方向に動かないように側方から支持される。
【0098】
その後、エアゾール容器10を挿入部21の底壁部21aに対して押し付けると、ステム11aが後退して弁機構11が開状態となって内部の残ガスが貫通孔21eを通って外部に放出される。従って、残ガスを排出するための道具を別途用意することなく、脚部材20を使用して簡単に排出することができる。貫通孔21fから挿入部21内に噴射された残ガスは、第1ドレン孔21bや第2ドレン孔21cを通って外部に放出される。
【0099】
以上説明したように、この実施形態に係る動物忌避装置1によれば、噴射状態を切り替えるソレノイドバルブ31、赤外線センサー33及び制御装置34を、所定高さを有するエアゾール容器10の上側に取り付けたので、従来例のようなエアゾール容器を収容する大型のケースは不要になって動物忌避装置1を小型化でき、設置場所の自由度を向上させることができる。また、赤外線センサー33をエアゾール容器10の上側に取り付けることで、ある程度の体高を持った猫や犬等の動物の検知精度を向上させることができ、忌避効果を十分に得ることができる。
【0100】
また、エアゾール容器10を交換する際にはエアゾール容器10を回動させればよいので、容易に交換することができる。
【0101】
エアゾール容器10の交換時には、接続部材25をエアゾール容器10に対して爪嵌合構造によって固定したので、エアゾール容器10を回動させて噴射部30から取り外す際にエアゾール容器10が接続部材25から誤って外れることはなく、エアゾール容器10と接続部材25とを一緒に噴射部30から取り外すことができる。
【0102】
また、ソレノイドバルブ31、赤外線センサー33及び制御装置34を収容する本体ケース50をエアゾール容器10に着脱可能にしたので、動物忌避剤が無くなった場合にエアゾール容器10を簡単に交換してソレノイドバルブ31、赤外線センサー33及び制御装置34を再利用できる。
【0103】
また、エアゾール容器10の下側に脚部材20を取り付けるようにしたので、動物忌避装置1を地面に設置する際にエアゾール容器10の転倒を防止することができ、動物忌避効果を安定して得ることができる。
【0104】
また、ソレノイドバルブ31、赤外線センサー33及び制御装置34をエアゾール容器10の真上に配置したのでエアゾール容器10を安定させることができ、エアゾール容器10の転倒を防止して動物忌避効果を安定して得ることができる。
【0105】
また、作動状態を表示するためのLEDランプ46bとノズル32とをエアゾール容器10の周方向について同一位置に配置できるので、動物忌避装置1の使用者がノズル32のおおよその位置をLEDランプ46bに基づいて把握することができる。これにより、動物忌避剤が予期しない方向に噴射されてしまうのを防止できる。
【0106】
また、手を叩く音を検知したときに噴射を禁止することができるので、人間が動物忌避装置1に故意に接近するような場合にエアゾール容器10内の噴射物を無駄に消費しないようにすることができるとともに、人間を驚かせてしまうのを防止することができる。
【0107】
また、噴射禁止動作制御が開始されてから所定時間が経過すると噴射禁止制御を終了するので、利便性を高めることができる。
【0108】
尚、上記実施形態では、動物が所定距離内に存在するか否かを検知するセンサーとして赤外線センサー33を使用しているが、これに限られるものではなく、各種センサーを使用することができる。
【0109】
また、上記実施形態では、エアゾール容器10から動物忌避剤を噴射させる噴射状態と、動物忌避剤を噴射させない非噴射状態とに切り替えるための切替装置としてソレノイドバルブ31を用いているが、これに限らず、例えばカム機構を利用してエアゾール容器10のステム11aを押し下げるように構成されたものであってもよい。
【0110】
また、上記実施形態では、電源スイッチ46aを本体ケース50の前面部に設けているが、これに限らず、例えば、本体ケース50の上面部に設けてもよい。また、電源スイッチ46aを本体ケース50の側面部において赤外線センサー33よりも上方に設けてもよい。
【0111】
また、上記実施形態では、人間が発する音を感知することで噴射禁止制御に移行するようにしているが、これに限らず、例えば、人間による遠隔操作手段としてのリモコン操作によって噴射禁止制御に移行するようにしてもよい。この場合、リモコン操作が、人間によってなされる噴射禁止動作となる。さらに、動物忌避装置1には、リモコンから送信された信号を受信する受信部を設けておく。受信部は、リモコンから送信された信号に基づいて噴射禁止動作を検知する動作検知手段である。また、リモコンからは噴射禁止信号を送信することができるようにしておく。そして、動物忌避装置1の受信部によって受信された信号が、リモコンから送信された噴射禁止信号である場合には、制御装置34が
図22に示すフローチャートのステップS4〜S6の制御を行うように構成する。
【0112】
(実施形態2)
図24は、本発明の実施形態2に係る動物忌避装置1を示す斜視図である。実施形態2の動物忌避装置1は、電源スイッチの配設位置と、脚部材20の構造とが主に異なっており、他の部分は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と異なる部分について詳細に説明する。
【0113】
実施形態2では、操作ボタン50aと、電源スイッチ(図示せず)とが本体ケース50の上部に配設されている。この電源スイッチの配設位置に伴って内部の回路基板(図示せず)の形状及び位置も変更されている。操作ボタン50aは、メンブレンシートで構成されており、本体ケース50の上壁部の下面に沿うように該本体ケース50の前後方向及び左右方向に延びる形状となっている。このメンブレンシートは水を透過させない性質を持っているので、本体ケース50の上壁部から内部へ雨水等が浸入してきても操作ボタン50aの上面に沿って前後方向、左右方向に流れていき、内部の制御装置34等に雨水が付着するのを抑制することができる。
【0114】
また、操作ボタン50aを本体ケース50の上部に配設することで、赤外線センサー33と操作ボタン50aとを離すことができる。これにより操作ボタン50aの操作時に手が赤外線センサー33で検知されてしまって動物忌避剤が無駄に噴射されてしまうのを抑制できる。
【0115】
また、この実施形態2では、LEDランプ46cと、エアゾール容器10の内容量の状態を表示するエアゾール用LEDランプ46dとが設けられている。これらLEDランプ46c及びエアゾール用LEDランプ46dは、制御装置34により制御されるもので、操作ボタン50aの下方に配置されている。各LEDランプ46c、46dの光は操作ボタン50aを透過するようになっている。エアゾール用LEDランプ46dは、エアゾール容器10の新品への交換後の噴射回数が、エアゾール容器10の容量から推定される規定噴射回数に達したと制御装置34が判定した場合に点灯または点滅する。
【0116】
脚部材20は、脚23,23,…が折り畳み可能に構成されている。すなわち、各脚23は、脚部材20のカバー部22とは別部材で構成されており、カバー部22に対して水平軸周りに回動可能に取り付けられている。脚23が回動軸周りに脚部材20の下方へ回動することで脚部材20がコンパクトになって脚部材20の前後寸法や左右寸法が短くなるので、動物忌避装置1の運搬時等が容易になる。使用時には、脚23が
図19に示す状態となるように回動させることで、脚23がカバー部22の一部に当接してそれ以上上方へは回動しなくなる。
【0117】
この実施形態2の動物忌避装置1においても、実施形態1と同様な作用効果を奏することができる。
【0118】
(実施形態3)
図25は、本発明の実施形態3に係る動物忌避装置1を示す斜視図である。実施形態3の動物忌避装置1は、噴射部30の形状が実施形態1のものとは異なっており、他の部分は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と異なる部分について詳細に説明する。
【0119】
噴射部30の本体ケース50は全体として円筒状に形成されている。本体ケース50の上壁部は、中心部が最も上に位置するように滑らかに湾曲している。本体ケース50の蓋50eは、噴射部30の背面から側面まで周り込むように形成されている。
図27及び
図28に示すように、本体ケース50には、第1突条部51及び第2突条部52が形成されている。第1突条部51及び第2突条部52は、本体ケース50における蓋50eで覆われる部分に位置しており、その上部から下方へ延びている。第1突条部51及び第2突条部52は互いに略平行である。第1突条部51の突出高さの方が第2突条部52の突出高さよりも低くなっている。また、
図28に示すように、本体ケース50における蓋50eで覆われる部分の下部には、係合孔53が背面側へ開口するように設けられている。
【0120】
蓋50eの周縁部には、下方へ突出する突出部54が形成されている。この突出部54は、第2突条部52に嵌合するようになっている。また、蓋50eの下縁部には、係合爪55が下方へ突出するように形成されている。係合爪55は、係合孔53に挿入された状態で該係合孔53の周縁部に係合するようになっている。
【0121】
蓋50eを本体ケース50から取り外す際には、
図26に矢印Aで示すように一旦上方へ移動させる。これにより、蓋50eの突出部54が第2突条部52から外れるとともに、係合爪55が係合孔53の周縁部から外れるので、
図27に示すように蓋50eが本体ケース50から外れる。
【0122】
この実施形態3の動物忌避装置1においても、実施形態1と同様な作用効果を奏することができる。
【0123】
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。