【実施例1】
【0020】
図2に、本発明の配管内移動調査装置5の実施例1の具体的構成を示す。
【0021】
該図に示す如く、本実施例の配管内移動調査装置5は、配管に密着する4つの密着クローラ14(この密着クローラ14は、円形状の配管内を走行するためには少なくとも2つあれば良く、配管内を円滑に走行するためには少なくとも3つあることが望ましい)と、4本の各密着クローラ14をそれぞれ保持し、軸方向に伸縮可能なリンク機構16と、各リンク機構16を連結するジョイント10a、10bと、このジョイント10a、10bに取付けられたカメラ11a、11bと、リンク機構16に設置され、密着クローラ14間の距離を変化させるクロ−ラ距離調整機構(後述する)とを備え、配管の径又は形状に合わせてリンク機構16を伸縮及び/又はクロ−ラ距離調整機構による密着クローラ14間の距離を変化させながら配管内を移動し、カメラ11a、11bで配管内を調査するものである。
【0022】
更に詳述すると、本実施例の配管内移動調査装置5は、配管内に密着して走行することを実現するため、ジョイント10a、10bにはカメラ11a、11bを取り付けられ、このジョイント10a、10bにはリンク機構16を4本(
図2は各3本表示)接続している。リンク機構16は、ジョイント10a、10bに接続するジョイント側リンク12と、クローラ側リンク13とが連結されて形成されている。ジョイント側リンク12には内側にネジを切ってあり、クローラ側リンク13を回転させることで、ジョイント側リンク12の内側にクローラ側リンク13が収納されて軸方向に伸縮し、リンク機構16全体の長さが変えられるように構成されている。また、クローラ側リンク13の先端には、密着クローラ14が取り付けてあり、配管の内側に密着して進行(移動)できる構造としている。また、配管の径又は形状は、ジョイント10a、10bを介して接続されているリンク機構16、リンク機構16に接続されている密着クロラ14及びクロ−ラ距離調整機構で形成されるパンタグラフを配管内に突っ張る動作を行わせることで、密着クローラ14が配管内に密着した時に過電流が流れ、この時のモータ電流値を検知して判断される。
【0023】
なお、ジョイント10a、カメラ11a、リンク機構16、密着クローラ14による配管内移動調査装置5を1ユニットとし、このユニットが2セットで構成され、2セットのユニットも密着クローラ14同士が、スプリング15により接続されている。
【0024】
図3に、本実施例の配管内移動調査装置5が配管内で突っ張った状態を示す。
【0025】
該図に示す如く、太い配管2の中を進行する時は、リンク機構16を開いた状態であり、密着クローラ14間の距離が最も開いている(90度間隔で開いている)状態である。
【0026】
図4に、本実施例の配管内移動調査装置5を太い配管2に適用させた時の状態、
図5に、本実施例の配管内移動調査装置5を細い配管1に適用させた時の状態の、配管内移動調査装置5の構造の片側のみをそれぞれ示す。
【0027】
該図に示す如く、ジョイント10aにはカメラ11aが取り付けてあり、ジョイント側リンク12とクローラ側リンク13及びユニバーサルジョイント20を介して、密着クローラ14を接続している。
【0028】
上述したクロ−ラ距離調整機構は、ジョイント10aに設置されたリンク角度調整モータ21を備えており、このリンク角度調整モータ21は、モータ支持リング22とモータ支持リンク23を用いて取り付けられ、リンク角度調整モータ21によりジョイント10aが回転する。ジョイント10aとジョイント側リンク12は、ユニバーサルリンクとなっており、リンク角度調整モータ21を駆動すると、ジョイント10aを介してジョイント側リンク12が回転すると共に、ジョイント側リンク12には、2つのボルト状のフレーム支持リング24がフレーム支持リンク25を介して接続され、リンク角度調整モータ21が回転すると、ジョイント側リンク12上のフレーム支持リング24の位置が変わることにより、密着クローラ14間の距離が変化する。
【0029】
図6に、本実施例の配管内移動調査装置5における密着クローラ14の構造を示す。
【0030】
該図に示す如く、本実施例の密着クローラ14は、中空の円筒である密着クローラフレーム30の周りに、袋状で無限軌道になっているゴムシート31を巻いて構成されている。密着クローラフレーム30には、駆動ギア32と受動ギア33が設置されており、駆動ギア32にモータ34を取り付けている。これにより、密着クローラ外表面35と密着クローラ内表面36を、袋状で無限軌道になっているゴムシート31が移動することが可能になる。
【0031】
図7を用いて、本実施例の配管内移動調査装置5における密着クローラ14の動作を説明する。
【0032】
先ず、モータ34を回転させることで、例えば、外側の移動方向40にゴムシート31が移動すると、内側は反対方向41に移動する。その結果、ゴムシート31と配管の摩擦により、密着クローラ14は進行方向42に移動する。
【0033】
図8に、本実施例の配管内移動調査装置5における各種機器の接続を示す。
【0034】
該図に示す如く、密着クローラ14は、配管内移動調査装置5の進行方向の前方に4つ、後方に4つの全体で8個で構成され、そのうち、配管の外側と内側では、密着クローラ14の速度を変える必要があるため、速度を制御する必要がある。なお、
図8において、密着クローラ14は、
図8の符号で50〜53の4個としているが、厳密には8個必要である。
【0035】
また、リンク長調整用モータ(密着クローラ14の中に内蔵され、クローラ側リンク13を回転させることでリンク長を変えるモータ)は、配管内移動調査装置5の進行方向の前方にリンク長調整用モータ54、後方にリンク長調整用モータ55の2つ、リンク角調整モータは、配管内移動調査装置5の進行方向の前方にリンク角調整モータ56、後方にリンク角調整モータ57の2つで構成され、更に、カメラは、配管内移動調査装置5の進行方向の前方のカメラ58、後方のカメラ59の2つとする。
【0036】
そして、それらをコントロールする方向制御部60、62、内外速度調整部61、63、リンク長調整部64、65、リンク角調整部66、67が、コントローラ49上のパネルに配置されている。なお、2つのカメラ58、59は、カメラ切替え機68で切替え、モニタ69に出力される。また、方向制御部60、62は、極性のスイッチャーとなっており極性切替部70、72で切替えられ、内外速度調整部61、63は速度制御部71、73で、曲がり部4の内側を通る際の密着クローラ14を駆動するモータと曲がり部4の外側を通る際の密着クローラ14を駆動するモータへの印加電圧を調整している。即ち、曲がり部4の内側を通る際は遅く、外側を通る際は早く回転させることで曲がり部4を曲がることができる。
【0037】
図9を用いて本実施例の配管内移動調査装置5が、異径配管(細い配管1及び太い配管2)内、T字分岐部3、曲がり部4を移動時する時の形状変化を説明する。
【0038】
上述した本実施例の配管内移動調査装置5とすることにより、細い配管1内を配管内移動調査装置5が移動する際は符号80の状態、太い配管2内を配管内移動調査装置5が移動する際は符号81の状態、T字分岐部3を通り細い配管1から太い配管2内を配管内移動調査装置5が移動する際は符号82の状態、曲がり部4を配管内移動調査装置5が移動する際は符号83の状態を取ることが可能となる。
【0039】
図10に、本発明の配管内移動調査装置の運用方法の流れのフローチャートを示す。
【0040】
該図に示す如く、移動開始(S01)後、まず、進入部配管よりも装置を小さく調整する(S02)。次に、進入部配管に手動で挿入する(S03)。その後、配管径に合わせて装置径を拡張し(S04)、配管に密着するまで継続する(S05)。配管に密着した後、配管内を走行する(S06)。ここで、走行継続可能かどうかをカメラで判定し(S07)、走行継続できない場合は、管の状態を確認し対応を決定する(S08)。T字分岐部3があった場合は、垂直管に配管内移動調査装置5に接続されているケーブル6を保持しつつ落下させ、配管径に合わせて装置径を調整する(S09)。曲がり部4の場合には、内輪と外輪の速度を変えて進行させる(S10)。更に、配管の径が変化している場合には、配管径に合わせて装置径を調整する(S11)。以上の調整を実施した後、再度、配管内を走行する(S06)。なお、S07で走行継続可の場合は、S06に進みS07以降の動作を繰り返す。
【0041】
このような本実施例のように構成することにより、構造が複雑にならず、径の異なる複数の配管、或いは径の異なる複数の配管が接続されるT字分岐部を有する配管、若しくは径が連続的に変化する曲がり部を有する配管、又は前記配管が組み合わされている配管内を移動して調査することが可能となる。
【0042】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記した実施例は本発明を分かりやすく説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。