(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1移動面と前記第2移動面の少なくとも一方の角度を、前記薬品容器の種別に応じて変更することが可能な角度変更部を更に備えた、請求項2に記載の薬品払出ユニット。
前記第1移動面と前記第2移動面の少なくとも一方の移動速度を、前記薬品容器の種別に応じて変更することが可能な速度変更部を更に備えた、請求項2に記載の薬品払出ユニット。
前記第1制動部と前記カセットの間において所定の位置で一時的に前記薬品容器の移動を停止させる第2制動部をさらに備えた、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の薬品払出ユニット。
少なくとも前記移動経路部および前記第1制動部のどちらか一方を移動させ、前記移動経路部と前記第1制動部との間を開閉させることによって、前記薬品容器を落下させる駆動部と、
前記所定の位置において、前記薬品容器の有無を検出する容器検出部と、
前記容器検出部の検出結果に応じて、前記駆動部を制御する制御部と、
をさらに備えた、請求項1〜13のいずれか一項に記載の薬品払出ユニット。
前記制御部は、前記移動経路部と前記第1制動部との間を開状態にし、前記容器検出部によって、前記薬品容器が無いことを検出したときに、前記移動経路部と前記第1制動部との間を閉状態にする、請求項17に記載の薬品払出ユニット。
前記制御部は、前記振動部を駆動させた後、前記容器検出部によって、前記薬品容器が無いことを検出したときに、前記移動経路部と前記第1制動部との間を閉状態にする、請求項19に記載の薬品払出ユニット。
少なくとも前記移動経路部および前記第1制動部のどちらか一方を移動させ、前記移動経路部と前記第1制動部との間を開閉させることによって、前記薬品容器を落下させる駆動部と、前記所定の位置において、前記薬品容器の有無を検出する容器検出部とを更に有する請求項1に記載の薬品払出ユニットと、
前記容器検出部の検出結果に応じて、前記駆動部を制御する制御部と、
を備えた薬品払出装置。
前記容器検出工程において前記薬品容器が存在することが検出された場合に、少なくとも前記移動経路部および前記第1制動部のどちらか一方を振動させる振動工程を更に備えた、
請求項27に記載の薬品払出装置の制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を、添付図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
<1.構成>
(薬品払出装置の概要)
図1は、薬品払出装置の一例であって、本発明の実施の形態1に係る薬品払出ユニットを備えた薬品払出装置の正面図である。
【0011】
図1において、1は薬品払出装置の本体ケースで、その前扉2を、
図2に示すように開放すれば、その部分に複数のカセット装着口3が設けられている。このカセット装着口3には、薬品容器収納カセット4が装着されている。
そして、薬品払出装置の本体ケース1の左側には、
図1に示すように、薬品容器を払い出すための空のトレイ5を保管する保管部6が設けられている。また、本体ケース1の右側には、払い出された薬品容器が収納されたトレイ5を保管する保管部7が設けられている。
【0012】
つまり、保管部6に保管されていたトレイ5は、カセット装着口3の下部に移送され、ここで薬品容器収納カセット4に収納されていた薬品容器が投入される。薬品容器が投入されたトレイは、その後、
図1に示すように保管部7に収納され、保管される。
具体的には、
図3に示すように、トレイ5は上述のようにカセット装着口3の下部に移送され、ここで待機した状態となっている。この状態において、処方箋によって指示された薬品の薬品容器を保管した薬品容器収納カセット4の背面側に、取出ヘッド8(薬品払出ユニットの一例)が移動し、この取出ヘッド8によって取り出された薬品容器9が、この取出ヘッド8が下降することでトレイ5に投入される。
【0013】
なお、
図3は、
図2中のT断面を矢印iii方向から視た薬品払出ユニットの主要部分を示す断面図である。T断面は、薬剤払出装置の奥行き方向(正面側から背面側)と平行な面であって、地面に対して垂直な面である。矢印iiiは、T断面に対して垂直な方向の矢印である。
(取出ヘッド8)
図4は、本実施形態において取出ヘッド8による薬品容器9の取り出し部分を示す図である。
【0014】
この取り出し部分はよく知られた構成であるので、説明の煩雑化を避けるため、簡単に説明する。
つまり、薬品容器収納カセット4の取出レバー10を取出ヘッド8の操作部11で操作すると、
図4に示すように薬品容器収納カセット4に収納されている薬品容器9が薬品容器収納カセット4から取出され、取出ヘッド8の下部に設けられた収納ポケット12(収納部の一例)に向かって転落していく。
【0015】
そして、転落した薬品容器9は、収納ポケット12において一時的に保管された後、
図3に示すように、収納ポケット12から取出ヘッド8の下方にて待機しているトレイ5に投入される。
さて、ここで本実施形態における取出ヘッド8は、上述のように薬品容器収納カセット4から薬品容器9が取出され、この薬品容器9が収納ポケット12に収納される間において薬品容器9の薬品情報を読み取る。
【0016】
すなわち、本実施形態の取出ヘッド8は、
図4および
図5に示すように、薬品容器9を収納ポケット12に向けて移動させる移動経路部13と、この移動経路部13を移動してきた薬品容器9を所定の位置において停止させる移動経路部13の端部に設けられた第1制動部14(第1制動部の一例)と、この第1制動部14によって所定の位置において移動を停止させられた薬品容器9の識別マーク15(第1識別マークの一例)を読み取る検出部16とを備えている。
【0017】
(薬品容器9)
薬品容器9は、
図6に示すように、薬品容器9A、薬品容器9B、薬品容器9C、薬品容器9Dのように、様々な形状、大きさ等、多種類の容器であって、例えばプラスチックやガラスなどを成形することによって形成された略円筒状のものである。
薬品容器9の中には所定の薬品が収容され、
図6に示すように、薬品容器9(
図6の9A、9B、9C、9D)は、その収容された薬品の薬品情報を記録している識別マーク15を、薬品容器9(
図6の9A、9B、9C、9D)の外周面に有している。
【0018】
識別マーク15は、例えば、バーコードなどの識別手段を印刷などによって設けたものであって、薬品容器9に例えば接着剤などで貼り付けられている。
(移動経路部13の概要)
移動経路部13は、
図4及び
図5に示すように薬品容器9の移動経路に沿って移動する移動面17(第1移動面の一例)を有し、この移動面17は、
図5に示すように薬品容器9と接触する接触部18(第1接触部の一例)を備えている。
【0019】
つまり、薬品容器収納カセット4から取り出された薬品容器9が移動経路部13の移動面17上を転動しながら収納ポケット12に向けて移動していく。
また、移動面17は薬品容器9の移動方向と反対方向に移動する構成としてもよい。
すなわち、薬品容器収納カセット4から取り出された薬品容器9が移動経路部13の移動面17上を転動しながら収納ポケット12に向けて移動していく場合に、薬品容器9の移動方向と反対方向の力が薬品容器9に作用するように構成されている。これにより、薬品容器9の移動速度を減じることが出来る。このとき、薬品容器9の回転方向は
図5に示す状態において矢印G方向から見て反時計まわり方向となり、
図5において矢印Cで示されている。
【0020】
(第1制動部14の概要)
第1制動部14は、
図5に示すように薬品容器9の移動方向と反対方向に移動する移動面19(第2移動面の一例)を有し、この移動面19は、薬品容器9と接触する接触部20(第2接触部の一例)を備えている。
すなわち、薬品容器9が移動経路部13の移動面17上を転動しながら収納ポケット12に向けて移動していく薬品容器9の移動が、薬品容器9が移動面19の接触部20と接触した位置において停止させられる。
【0021】
つまり、薬品容器9が移動経路部13の移動面17上を転動しながら収納ポケット12に向けて移動していく場合に、第1制動部14によって薬品容器9の移動方向と反対方向の力が薬品容器9に作用するように構成されている。これにより、薬品容器9の移動が停止させられる。このとき、薬品容器9の回転方向は
図5に示す状態において矢印G方向から見て反時計まわり方向となり、
図5において矢印Cで示されている。
【0022】
(移動経路部13の詳細構成)
さらに詳細には、移動経路部13は、以下のように構成されている。
すなわち、薬品容器収納カセット4と第1制動部14の間において、薬品容器収納カセット4側にローラ21(第1ローラの一例)が設けられており、このローラ21よりも第1制動部14側にローラ22(第2ローラの一例)が設けられている。このローラ22は、ローラ21よりも下方に位置させている。つまり、
図4に示すように、ローラ22はローラ21よりも収納ポケット12に近い方に配置されている。
【0023】
そして、ローラ21とローラ22の間には、
図5に示すように第1ベルト23が橋架されている。つまり、ローラ21とローラ22の間に橋架された第1ベルト23によって、
図4に示すようにローラ21およびローラ22の上方側に右上がりの斜面が形成されている。
このように構成された移動経路部13において、ローラ21とローラ22の少なくともどちらか一方が回転駆動されて第1ベルト23がローラ21とローラ22の間で回転する。本実施形態では、例えばローラ22を時計まわり方向に回転させることによって、ローラ21とローラ22の間に橋架された第1ベルト23が時計まわり方向に回転する(後述する
図7の矢印D参照)。
【0024】
図4に示すように、ローラ21およびローラ22の上方側に形成された右上がりの斜面を右上方に向かって移動させることによって移動面17が形成されている。
(第1制動部14の詳細構成)
さらに、本実施形態において、第1制動部14は、以下のように構成されている。
すなわち、
図4に示すように薬品容器9の移動方向において、移動面17よりも後方にローラ24(第3ローラの一例)が設けられており、このローラ24よりもさらに後方にローラ25(第4ローラの一例)が設けられている。このローラ25は、ローラ24よりも上方に配置されている。つまり、
図4に示すように、ローラ25はローラ24よりも収納ポケット12から遠い方に配置されている。
【0025】
そして、ローラ24とローラ25の間には、
図5に示すように第2ベルト26が橋架されている。つまり、ローラ24とローラ25の間に橋架された第2ベルト26によって、
図4に示すようにローラ24およびローラ25の上方側に右下がりの斜面が形成されている。
このように構成された第1制動部14において、ローラ24とローラ25の少なくともどちらか一方を回転駆動させて第2ベルト26をローラ24とローラ25の間で回動させている。本実施形態では、例えばローラ24を時計まわり方向に回転させ、ローラ24とローラ25の間に橋架された第2ベルト26を時計まわり方向に回転させている(後述する
図7の矢印E参照)。
【0026】
図4に示すように、ローラ24およびローラ25の上方側に形成された右下がりの斜面を右下方に向かって移動させることによって移動面19が形成されている。
(移動経路部13と第1制動部14の配置関係)
次に、第1ベルト23と第2ベルト26の配置関係について説明する。
図7は、移動経路部13と第1制動部14を上方から見た斜視図である。
【0027】
図7に示すように、第1ベルト23は、複数本設けられており、複数の第1ベルト23が所定の間隔でローラ21とローラ22の間に橋架されている。第2ベルト26は、複数本設けられており、複数の第2ベルト26が所定の間隔でローラ24とローラ25の間に橋架されている。
そして、さらに
図7に示すように第1ベルト23の端部23Aが第2ベルト26の所定の間隔の間に配され、第2ベルト26の端部26Aが第1ベルト23の所定の間隔の間に配されている。このように第1ベルト23の端部23Aと第2ベルト26の端部26Aが薬品容器9の移動方向において交差している構成としている。言い換えると、移動方向と垂直な方向において、端部23Aと端部26Aが交互に配置されているともいえる。
【0028】
このように構成することで、例えば薬品容器9の外周部において長手方向に薄肉の突出部を有しているような形状においても薬品容器9の外周部の一部はより確実に第1ベルト23または第2ベルト26の少なくともいずれか一方に接触させることができる。したがって、薬品容器9をより確実に回転させることができ、薬品容器9の識別マーク15を検出部16の方向に向け、薬品容器9の識別マーク15を検出部16によってより確実に読み取ることができる。
【0029】
ここで、第1ベルト23と第2ベルト26の少なくともいずれか一方はゴムベルトであってもよい。
このようにゴムベルトとすることによって、薬品容器9とベルトの間における摩擦係数が高くなるため、薬品容器9の回転をより確実にすることができる。
(駆動部27、アーム28、アーム29)
また、
図4に示すように、取出ヘッド8は駆動部27を備えている。駆動部27は、移動経路部13に接続されたアーム28(第1のアームの一例)を
図4に示す矢印Aの方向に駆動可能となるように構成されている。詳細には、
図5に示すように、アーム28は、L字形状の部材であり、第1部材28aと第2部材28bを有している。第1部材28aは、移動経路部13の側方に移動経路部13に沿って配置されており、移動経路部13と固定されている。第2部材28bは、第1部材28aのローラ21側の端から駆動部27に向かって延びるように配置されている。駆動部27は、例えばモータ及びギヤなどにより構成され、第2部材28bと連結しており、第2部材28bを、その上端部の回動軸28sを中心に回動する。第2部材28bが矢印A方向に回動されることによって、第1部材28aと固定されている移動経路部13も矢印A方向に回動する。
【0030】
さらに、駆動部27は、第1制動部14に接続されたアーム29(第2のアームの一例)を
図4に示す矢印Bの方向に駆動可能となるように構成されている。詳細には、
図5に示すように、アーム29は、L字形状の部材であり、第1部材29aと第2部材29bを有している。第1部材29aは、第1制動部14の側方に第1制動部14に沿って配置されており、第1制動部14と固定されている。第2部材29bは、第1部材29aのローラ25側の端から駆動部27に向かって延びるように配置されている。第2部材29bは駆動部27と連結しており、駆動部27が、第2部材29bを、その上端部の回動軸29sを中心に回動する。第2部材29bが矢印B方向に回動することによって、第1部材29aと固定されている第1制動部14も矢印B方向に回動する。
【0031】
つまり、取出ヘッド8は、駆動部27によって移動経路部13と第1制動部14との間を開閉させることができるように構成されている。
なお、本実施形態においては、移動経路部13に接続されたアーム28および第1制動部14に接続されたアーム29の両者を駆動させて移動経路部13と第1制動部14との間を開閉させることとして説明したが、移動経路部13または第1制動部14のどちらか一方を移動させ、移動経路部13と第1制動部14との間を開閉させる構成としてもよい。
【0032】
(容器検出部30、振動部32)
また、
図5に示すように、取出ヘッド8は容器検出部30を備えている。
図8(a)及び
図8(b)は、容器検出部30の構成を示す模式図である。本実施形態においては、容器検出部30としては、例えば透過型光電センサが用いられており、容器検出部30は、光を発する投光部30aと、投光部30aからの光を受光する受光部30bを有している。容器検出部30は、容器検出部30の容器検出領域K(投光部30aと受光部30bの間の領域)が、第1制動部14の接触部20上になるように配置されている(
図8(a)参照)。そして、容器検出領域K内に薬品容器9が存在する場合には、
図8(b)に示すように投光部30aからの光が遮られるため、薬品容器9の存在を検出することが出来る。
【0033】
したがって、容器検出部30によって、接触部20上の薬品容器9の有無を確認する事ができる。
また、
図3に示すように、本実施形態の薬品払出装置は、取出ヘッド8を移動させる取出ヘッド移動部31に設けられた振動部32を備えている。
容器検出部30によって薬品容器9が有ることを検出された場合、すなわち、容器検出部30によって、移動経路部13と第1制動部14との間の空隙部分に薬品容器9が存在することが確認された場合、本実施形態の薬品払出装置は、取出ヘッド8を移動させる取出ヘッド移動部31に設けられた振動部32を振動させ、取出ヘッド8全体を振動させる。
【0034】
このように、振動部32を振動させ、取出ヘッド8全体を振動させることによって、収納ポケット12に立った薬品容器9を倒し、収納ポケット12内に横たわらせることができる。すなわち、薬品容器9が、移動経路部13と第1制動部14との間の空隙をより確実に通過する状態とする事ができる。
(第2制動部33)
また、
図4に示すように、本実施形態の薬品払出装置は、第2制動部33(第2制動部の一例)を備えている。
【0035】
つまり、本実施形態の薬品払出装置は、第1制動部14と薬品容器収納カセット4の間において所定の位置で一時的に薬品容器9の移動を停止させる第2制動部33をさらに備えた構成とされている。
第2制動部33は、例えば板状の弾性体などによって形成されており、
図4に示すように下方の端部34が、取出レバー10と移動経路部13の間に配置されている導入路37の上面近傍に位置されている。
図9Aは、第2制動部33近傍の拡大模式図である。
図9Aに示すように、第2制動部33の端部34と導入路37の上面との隙間d1は、例えば薬品容器9の直径の半分より小さいものとすればよい。このようにすることで、薬品容器9の移動経路部13への移動を停止することが出来る。
【0036】
そして、第2制動部33は、制動用駆動部36(第2駆動部の一例)によって、端部34が導入路37から離間するように構成されている。例えば、制動用駆動部36は、モータ及びギヤ等によって構成されており、第2制動部33は、連結部38を介して制動用駆動部36と連結している。
図9Aにおいて連結部38は、制動用駆動部36によって、その上部の軸38aを中心に回動し、第2制動部33は、連結部38の下部に固定されている。
【0037】
図9Bでは、第2制動部33が導入路37の上方近傍から移動した状態が示されている。
図9Bに示すように、第2制動部33が移動経路部13側(矢印B参照)に回動する場合、第2制動部33の端部34が移動経路部13から離間する大きさd2は薬品容器9の直径より大きくすればよい。このようにすることで、第2制動部33で一旦移動が停止された薬品容器9を下方に向かって再度移動させることが出来る。
【0038】
このように、第2制動部33を設けることによって、薬品容器収納カセット4から転落してくる薬品容器9を、第2制動部33によって一時的に停止させることができる。つまり、第2制動部33によって、薬品容器9の移動を一旦停止することができるため、その結果として、この後、第1制動部14の接触部20へ到達する際の薬品容器9の移動速度を減速させることができる。
【0039】
したがって、第1制動部14の接触部20へ到達する際の薬品容器9の移動速度が大きくなることによって、第1制動部14を乗り越えたり、第1制動部14によって薬品容器9を停止させるときの衝撃で薬品容器9が破損したりすることを防止することができる。
(薬品払出装置の制御系)
図10は、本実施形態の薬品払出装置の制御ブロックを示す図である。
【0040】
本実施形態の薬品払出装置は、制御部40を備えている。
図9に示すように、制御部40が、検出部16、容器検出部30、ローラ22、ローラ24、駆動部27、制動用駆動部36、取出ヘッド移動部31、操作部11及び振動部32等の動作の制御を行っている。尚、制動用駆動部36は、第2制動部33を駆動する。
また、詳しくは後述するが、制御部40は、検出部16による識別マーク15の読取り結果を受信すると、ローラ22及びローラ24の動作を停止させる。更に、制御部40は、容器検出部30からの検出結果を受信し、薬品容器9の存在が検出されると振動部32を動作させる。
【0041】
<2.動作>
以上の構成において本実施形態の薬品払出装置では、
図4に示す取出ヘッド8(薬品払出ユニットの一例)を用いて薬品容器を払い出す場合、次のような動作を実行することになる。
(薬品払出装置の動作概要)
まず、
図4に示すように、薬品容器収納カセット4から薬品容器9を取り出す動作が実行されるが、この動作はよく知られた動作であるので、説明の煩雑化を避けるため、簡単に説明する。
【0042】
つまり、薬品容器収納カセット4の取出レバー10を取出ヘッド8の操作部11で操作すると、
図4に示すように薬品容器収納カセット4に収納されている薬品容器9が薬品容器収納カセット4から取出され、取出レバー10及び導入路37を介して
図5に示す移動経路部13に向かって転落していく。
薬品容器9が移動経路部13に到達し、移動経路部13の移動面17に接すると、薬品容器9は、その移動速度を減じられながら、
図4において反時計回り方向(
図5の矢印C参照)に回転を助長されながら移動経路部13の移動面17上を転落していく。
【0043】
つまり、本実施形態においては、移動経路部13の移動面17は
図4の右上方に向かって移動しており、薬品容器収納カセット4から転落してくる薬品容器9の移動方向とは反対方向に移動している。したがって、この移動面17と薬品容器9が接触することによって薬品容器9には転落を妨げる方向の力が作用して、その移動速度が減じられる。
そして、薬品容器9は、移動経路部13の端部に設けられた第1制動部14に到達するまで移動速度が減じられながら、さらに移動経路部13の移動面17を
図4の左下方に向かって移動していく。つまり、重力の作用によって薬品容器9を移動させている。
【0044】
薬品容器9が第1制動部14に到達すると、薬品容器9は移動が停止させられる。
つまり、
図4に示すように、第1制動部14の移動面19は薬品容器9の移動を妨げるように右下がりの斜面に形成されており、薬品容器9はこの移動面19によってその移動を停止させられる。
この場合、第1制動部14の移動面19の角度を大きくして、垂直に近い状態とすれば、移動してくる薬品容器9を移動面19で停止させることができる確実さは向上するが、その反面、薬品容器9が移動を停止するときに受ける衝撃も大きなものとなり、薬品容器9の破損を引き起こす可能性がある。
【0045】
これに対して、第1制動部14の移動面19の角度を小さくして、水平に近い状態とすれば、薬品容器9が移動を停止するときに受ける衝撃は小さなものとなるが、その反面、移動してくる薬品容器9を移動面19で停止させることができる確実さは低下する。つまり、薬品容器9が移動するエネルギーが大きく、第1制動部14を乗り越えてしまう可能性がある。
【0046】
ここで、上述したような、相反する課題を解決するために、本実施形態ではさらに、第1制動部14の移動面19を、
図4の右下方に向かって移動させており、薬品容器収納カセット4から転落してくる薬品容器9の移動方向とは反対方向に移動させている。したがって、この移動面19と薬品容器9が接触することによって薬品容器9には移動を妨げる方向の力が作用して、その移動を効果的に停止させることができる。
【0047】
このようにすることで、第1制動部14の移動面19の角度を小さくして、薬品容器9が移動を停止するときに受ける衝撃は小さなものとし、かつ移動してくる薬品容器9を移動面19で停止させることができる確実さを向上させることができる。
続いて、第1制動部14において薬品容器9の移動が停止させられた状態において、移動面17の接触部18が薬品容器9の外周部分に接触し、薬品容器9を回転させる。本実施形態では移動面17が
図4の右上方に向かって移動しており、接触部18によって薬品容器9を反時計まわり方向に回転させる。
【0048】
そして、薬品容器9に貼り付けられている識別マーク15が、薬品容器9の回転に伴って、
図4に示す検出部16の方向に向けられる。つまり、本実施形態おいては
図4の上方に向けられるのである。
検出部16は、薬品容器9に貼り付けられた識別マーク15から薬品容器9に収容されている薬品の薬品情報を読み取る。
【0049】
検出部16によって薬品容器9の薬品情報が読みとられ、処方箋によって指示された薬品であることが確認されると、薬品容器9は収納ポケット12に収納される。
すなわち、本実施形態では、移動経路部13の端部13aと第1制動部14との間に所定の空隙を生じさせる駆動部27を備えている。つまり、この駆動部27によって、例えば、移動経路部13を
図4の右方向(矢印A方向参照)に移動させることによって移動経路部13の端部13aと第1制動部14との間に所定の空隙を生じさせるのである。
【0050】
駆動部27によって生じさせる隙間は、薬品容器9の長手方向に直交する方向の薬品容器9の幅より大きい程度の空隙を設けることができればよい。
そして、駆動部27によって生じさせた空隙から薬品容器9を自由落下させることによって、薬品容器9を第1制動部14の下方に設けた収納ポケット12に投入し、この収納ポケット12にて薬品容器9を一時的に保管する。
【0051】
このようにして、同様の動作にて処方箋によって指示された一式の薬品容器9が収納ポケット12に投入された後、
図3を用いて上述したように取出ヘッド8が下降することでトレイ5に薬品容器9が投入される。
(薬品払出装置の動作の詳細)
以下に、本実施形態における取出ヘッド8、及び取出ヘッド8を備えた薬品払出装置の動作について、詳細に説明する。
図11は、本実施形態の薬品払出装置の動作フローを示す図である。
【0052】
本実施形態における取出ヘッド8の動作では、
図11に示すように、大きく分けて、次の(1)〜(12)の工程が行われる。
(1)第1の取出ヘッド移動工程S100
(2)カセット払出動作工程S200
(3)第2制動部駆動工程S301
(4)回転開始工程S302
(5)第1識別マーク読取工程S303
(6)回転停止工程S400
(7)駆動部の第1駆動工程S500
(8)容器検出工程S600
(9)振動部の駆動工程S601
(10)駆動部の第2駆動工程S700
(11)第2の取出ヘッド移動工程S800
(12)トレイ払出動作工程S900
それでは、以下に、上記(1)〜(12)の工程について詳細に説明する。
【0053】
(1)第1の取出ヘッド移動工程S100
まず、制御部40は、
図3中に示す取出ヘッド移動部31を駆動させて、薬品払出装置の外部から指示された、より具体的には、処方箋等によって指示された薬品容器9が保管されている薬品容器収納カセット4の位置の背面まで取出ヘッド8を移動させる。
(2)カセット払出動作工程S200
前述の第1の取出ヘッド移動工程S100の後、制御部40は、
図4に示すように、薬品容器収納カセット4の取出レバー10を、取出ヘッド8の操作部11で操作する。この操作により、薬品容器収納カセット4に収納されている薬品容器9が、薬品容器収納カセット4から取出ヘッド8側に取り出される。
【0054】
(3)第2制動部駆動工程S301
次に、第2制動部駆動工程S301に関して説明する。
制御部40は、前述のカセット払出動作工程S200の後、後述の回転開始工程S302、及び第1識別マーク読取工程S303と同時に、第2制動部駆動工程S301を実施する。
【0055】
薬品容器9が薬品容器収納カセット4から取出された後、薬品容器9は、取出ヘッド8に設けられた第2制動部33(第2制動部の一例)の端部34によって、一時的に停止させられる(
図9A参照)。すなわち、第2制動部33の端部34が導入路37の上面近傍に位置するように制御部40によって制動用駆動部36の制御が行われている。その後、制御部40は、第2制動部33を駆動して第2制動部33の端部34に空隙を形成させ、一時的に停止させられている薬品容器9を移動経路部13側に移動(転落)させる。
【0056】
(4)回転開始工程S302
制御部40は、前述のカセット払出動作工程S200の後、前述の第2制動部駆動工程S301、及び、後述の第1識別マーク読取工程S303と同時に、回転開始工程S302を実施する。
ここで、この第2制動部駆動工程S301において、制御部40は、
図4に示すローラ22を駆動させ、移動経路部13の移動面17を、
図4の右上方(
図7の矢印D参照)に向かって、連続的に移動させる。こうすることによって、第2制動部33の端部34から移動(転落)してきた薬品容器9の移動速度(転落速度)が減じられる。それと共に、薬品容器9を、取出ヘッド8内の第1制動部14の接触部20において回転させる。
【0057】
更に、本実施形態の工程における制御部40は、それと同時に、ローラ24を駆動させ、第1制動部14(第1制動部の一例)の移動面19を、
図4の右下方(
図7の矢印E参照)に向かって連続的に移動させる。すなわち、第2制動部33側から転落してくる薬品容器9の移動方向とは反対方向に連続的に移動させる。こうすることにより、薬品容器9を、取出ヘッド8内の第1制動部14の接触部20に停止するとともに、より安定して薬品容器9を回転させることができる。
【0058】
なお、本工程の初期状態においては、移動経路部13と第1制動部14との間を閉じた状態としているため、本工程において、薬品容器9が、収納ポケット12に向かって落下する(移動する)ことはない。
つまり、
図4及び
図5に示すように、本実施形態においては、薬品容器9が、取出ヘッド8内の第1制動部14の接触部20と接触した位置において停止させられた状態において、ローラ22を回転させることによって、移動面17を、
図4の右上方、すなわち、移動面17上において薬品容器9が薬品容器収納カセット4側から収納ポケット12側へ移動する方向とは逆方向、に向かって移動させる。こうすることによって、取出ヘッド8内の第1制動部14の接触部20上の薬品容器9を回転させることができる。本実施形態においては、
図5に示すように反時計回り方向に回転させている。
【0059】
(5)第1識別マーク読取工程S303
制御部40は、前述のカセット払出動作工程S200の後、前述の第2制動部駆動工程S301、及び回転開始工程S302と同時に、第1識別マーク読取工程S303を実施する。
この第2制動部駆動工程S301においては、制御部40は、検出部16を制御し、回転されている薬品容器9上の識別マーク15を読み取る。
【0060】
(6)回転停止工程S400
制御部40は、前述の第1識別マーク読取工程S303を実施し、回転されている薬品容器9上の識別マーク15を読み取ることができると、前述の回転開始工程S302にて回転させたローラ22、及びローラ24の回転を停止する。
こうすることによって、第1制動部14の接触部20上にて回転させられている薬品容器9の回転が停止される。
【0061】
(7)駆動部27の第1駆動工程S500
制御部40は、前述の回転停止工程S400を実施し、ローラ22、及びローラ24の回転の停止を確認すると、駆動部27を駆動し、移動経路部13の端部13aと第1制動部14との間に所定の空隙を生じさせる。つまり、移動経路部13と第1制動部14との間が開けられる。こうすることによって、第1制動部14の接触部20と接触した位置において停止している薬品容器9が、第1制動部14の下方に設けた収納ポケット12に向かって落下し、薬品容器9が収納ポケット12に収納される。
【0062】
(8)容器検出工程S600
制御部40は、前述の駆動部27の第1駆動工程S500を実施し、移動経路部13と第1制動部14との間を開けた後、容器検出部30を制御し、薬品容器9が、容器検出領域K内に有るか否か(有無状態)を検出する。
ここで、容器検出部30の容器検出領域Kが、前述のように、第1制動部14の接触部20上になるように、容器検出部30は配置されている(
図8参照)。
【0063】
こうすることによって、薬品容器9が収納ポケット12に収納されたか否かが確認される。
つまり、
図12に示すように、第1駆動工程S500および容器検出工程S600においては、移動経路部13と第1制動部14との間が開いた状態、すなわち、移動経路部13と第1制動部14との間に空隙Sがある状態のため、薬品容器9は、この隙間から収納ポケット12に落下する。したがって、
図12に示す通常状態であれば、容器検出部30によって、この薬品容器9が第1制動部14の接触部20上に無い、言い換えると、移動経路部13と第1制動部14との間の空隙Sの部分に薬品容器9が存在しないと検出される。そして、その後、制御部40は、駆動部27を駆動させ、移動経路部13と第1制動部14との間を閉じる。
【0064】
このように、容器検出部30によって薬品容器9が無いことを検出された後に、駆動部27を駆動させ、移動経路部13と第1制動部14との間を閉じるように制御を行うことによって、薬品容器9が確実に収納ポケット12に移動(払い出し)されたかどうかが確認できる。また、薬品容器9の非存在を確認してから移動経路部13と第1制動部14との間を閉じるため、薬品容器9が破損する事を防止することができる。その結果として、薬品容器9をより確実に収納ポケット12に移動(払い出し)させることができる。
【0065】
また、薬品容器9の形状、大きさ、重量の差に起因して薬品容器9の収納ポケット12への落下時間にバラツキが生じるが、仮に容器検出部30が設けられていない場合には最も落下時間が長い薬品容器9を基準としなければならない。すなわち、例え短い落下時間の薬品容器9を用いたとしても、最も長い落下時間分待機してから移動経路部13と第1制動部14の間を閉じる必要がある。しかしながら、容器検出部30によって薬品容器9が無いことが検出された後に、駆動部27を駆動させ、移動経路部13と第1制動部14との間を閉じるように制御することによって、できるだけ早く移動経路部13と第1制動部14との間を閉じるように制御する事ができるので、薬品容器9の払い出し時間を短縮することができる。
【0066】
(9)振動部の駆動工程S601
制御部40は、前述の容器検出工程S600を実施し、容器検出領域K内に薬品容器9が有るかどうか(有無状態)を検出する。しかしながら、通常は、前述のように、薬品容器9は、移動経路部13と第1制動部14との間の空隙を通過し、収納ポケット12に倒れた状態で収納される(
図12参照)。従って、薬品容器9が収納ポケット12に落下する通常の動作状態では、前述の容器検出工程S600において、容器検出領域K内に薬品容器9が有る、と検出されることは無い。
【0067】
しかしながら、
図13に示すように、例えば、薬品容器9が収納ポケット12に立ってしまう等、薬品容器9が、移動経路部13と第1制動部14との間の空隙を完全に通過しない状態となってしまう場合がある。このような場合、制御部40は、容器検出部30によって、薬品容器9が、容器検出領域K内に有る、と検出する。
このように、前述の容器検出工程S600において、薬品容器9が、容器検出領域K内に有ると検出された場合に、制御部40は、振動部32(
図3に図示)を駆動し、取出ヘッド8全体を振動させる(S601)。
【0068】
このように、振動部32を振動させ、取出ヘッド8全体を振動させることによって、収納ポケット12に立った薬品容器9を倒し、収納ポケット12内に横たわらせることができる。すなわち、薬品容器9が、移動経路部13と第1制動部14との間の空隙Sをより確実に通過する状態とする事ができる。つまり、薬品容器9が、
図12に示すように容器検出領域K内に無い状態とする事ができる。
【0069】
尚、制御部40は、このように振動部の駆動工程S601を実施した後は、前述の容器検出工程S600を実施し、容器検出領域K内に薬品容器9が存在しないことを確認する。
(10)駆動部の第2駆動工程S700
制御部40は、前述の容器検出工程S600を実施し、薬品容器9が、
図8に示す容器検出領域K内に薬品容器9が無いことを検出した後に、
図5に示す駆動部27を駆動させ、移動経路部13と第1制動部14との間を閉じる。
【0070】
(11)第2の取出ヘッド移動工程S800
制御部40は、前述の容器検出工程S600を実施し、移動経路部13と第1制動部14との間を閉じた後に、
図3に示すように、取出ヘッド移動部31を駆動させて、取出ヘッド8をトレイ5上に移動させる。
(12)トレイ払出動作工程S900
制御部40は、前述の第2の取出ヘッド移動工程S800を実施し、取出ヘッド8をトレイ5上に移動させた後、収納ポケット12を駆動し、収納ポケット12内の薬品容器9を、トレイ5内に移動させる(払い出す)。
【0071】
以上のように本実施形態においては、移動経路部13を移動してきた薬品容器9を第1制動部14によって所定の位置で移動を停止させ、移動面17が有する接触部18によって薬品容器9を回転させるようにしている。つまり、移動面17は薬品容器9の移動経路に沿って移動するので、接触部18によって薬品容器9を円滑に回転させることができる。
【0072】
したがって、薬品容器9を回転させることによって識別マーク15を検出部16の方向に向け、薬品容器9の識別マーク15を検出部16によって確実に読み取ることができ、その結果として信頼性を向上させることができる。
また、薬品容器収納カセット4から取り出された薬品容器9を移動させる移動経路部13と、移動経路部13を移動してきた薬品容器9を所定の位置において停止させる移動経路部13の端部13aに設けられた第1制動部14と、少なくとも移動経路部13もしくは第1制動部14のどちらか一方を駆動させ、移動経路部13と第1制動部14との間を開閉させることによって、薬品容器9を落下させる駆動部27と、前記所定の位置において、薬品容器9の有無を検出する容器検出部30と、容器検出部30の結果に応じて、駆動部27を制御する制御部と、を設けた取出ヘッド8(薬品払出ユニットの一例)としたので、薬品払出装置における薬品容器の移動(払い出し)が確実になされたかどうかを確認することができる。
【0073】
<3.主な特徴>
(3−1)
本実施形態の取出ヘッド8(薬品払出ユニットの一例)は、移動経路部13と、第1制動部14(第1制動部の一例)と、検出部16とを備えている。移動経路部13は、薬品情報が記録された識別マーク15(第1識別マークの一例)を有する略円筒状の薬品容器9を収納した薬品容器収納カセット4(カセットの一例)から取り出された薬品容器9を移動させる。第1制動部14は、移動経路部13の端部13aに設けられており、移動経路部13を移動してきた薬品容器9を所定の位置において停止させる。検出部16は、第1制動部14によって所定の位置において移動を停止させられた薬品容器9の識別マーク15を読み取る。移動経路部13は、薬品容器9の移動経路に沿って移動する移動面17(第1移動面の一例)を有し、移動面17は、薬品容器9と接触する接触部18(第1接触部の一例)を有する。
【0074】
尚、所定の位置とは、移動経路部13の端部13a上であって第1制動部14に接触する位置といえる。
これにより、移動経路部を移動してきた薬品容器9を第1制動部14によって所定の位置で移動を停止させ、移動面17が有する接触部18によって薬品容器9を回転させるようにしている。つまり、移動面17は薬品容器9の移動経路に沿って移動するので、接触部18によって薬品容器9を円滑に回転させることができるのである。
【0075】
したがって、識別マーク15を検出部16の方向に向けることが出来、検出部16による薬品容器9の識別マーク15の読取り性能が向上し、その結果として信頼性を向上させることができる。
(3−2)
本実施形態の取出ヘッド8(薬品払出ユニットの一例)における移動面17は、薬品容器9の移動方向と反対方向に移動する。
【0076】
これにより、薬品容器収納カセット4から取り出された薬品容器9が移動経路部13の移動面17上を転動しながら移動していく場合に、薬品容器9の移動方向と反対方向の力が薬品容器9に作用する。
そのため、薬品容器9の移動速度を減じることが出来、所定の位置においてより確実に停止させることが出来る。
【0077】
(3−3)
本実施形態の取出ヘッド8(薬品払出ユニットの一例)における第1制動部14は、薬品容器9の移動方向と反対方向に移動する移動面19(第2移動面の一例)を有し、移動面19は、薬品容器9と接触する接触部20(第2接触部の一例)を有する。
これにより、薬品容器9が移動経路部13の移動面17上を転動しながら移動していく場合に、第1制動部14によって薬品容器9の移動方向と反対方向の力が薬品容器9に作用する。
【0078】
このため、薬品容器9の移動が減速され、薬品容器9を所定の位置においてより確実に停止することが出来るとともに、このとき、薬品容器9の回転方向は
図5に示す状態において矢印G方向から見て反時計まわり方向となり、薬品容器9を回転させることが出来、薬品容器9の識別マーク15を検出部16によって読取り性能が向上する。
(3−4)
また、上記実施形態の取出ヘッド8の移動経路部13は、ローラ21(第1ローラの一例)と、ローラ22(第2ローラの一例)と、第1ベルト23(第1ベルトの一例)とを有している。ローラ21は、薬品容器収納カセット4と第1制動部14の間において、薬品容器収納カセット4側に設けられている。ローラ22は、このローラ21よりも第1制動部14側であってローラ21よりも下方に設けられている。第1ベルト23は、ローラ21とローラ22の間に橋架されている。ローラ21とローラ22の少なくともどちらか一方を駆動させて第1ベルト23をローラ21とローラ22の間で回動させることにより、移動面17が形成される。
【0079】
このように、移動面17を形成することが出来るため、薬品容器9を減速しながら移動することが出来る。
(3−5)
また、上記実施形態の取出ヘッド8の第1制動部14は、ローラ24(第3ローラの一例)と、ローラ25(第4ローラの一例)と、第2ベルト26とを有している。ローラ24は、薬品容器9の移動方向において、移動面17よりも後方に設けられている。ローラ25は、ローラ24よりさらに後方であってローラ24よりも上方の位置に設けられている。第2ベルト26は、ローラ24とローラ25の間に橋架されている。ローラ24とローラ25の少なくともどちらか一方を駆動させて第2ベルト26をローラ24とローラ25の間で回動させることにより、移動面19が形成される。
【0080】
このように、移動面19を形成することが出来るため、薬品容器9をより確実に所定の位置で停止することが出来る。
(3−6)
また、上記実施形態の取出ヘッド8では、第1ベルト23は複数本設けられており、複数の第1ベルト23が所定の間隔でローラ21とローラ22の間に橋架されている。第2ベルト26は複数本設けられており、複数の第2ベルト26が所定の間隔でローラ24とローラ25の間に橋架されている。
【0081】
これにより、移動面17及び移動面19が分割して形成される。
(3−7)
また、上記実施形態の取出ヘッド8では、
図7に示すように、第1ベルト23の端部23Aが第2ベルト26の所定の間隔の間に配され、第2ベルト26の端部26Aが第1ベルト23の所定の間隔の間に配されている。第1ベルト23の端部23Aと第2ベルト26の端部26Aは、移動面17及び移動面19の双方に平行な方向から視て交差している。
【0082】
このように、第1ベルト23の端部23Aと第2ベルト26の端部26Aを薬品容器9の移動方向に対して垂直な方向に交互に配置することによって、第1ベルト23によって薬品容器9に作用する力と第2ベルト26によって薬品容器9に作用する力が、薬品容器9の長手方向に沿って概ね均等になり、移動方向に対して垂直な方向を軸として薬品容器9を安定して回転させることが可能となる。
【0083】
(3−8)
また、上記実施形態の取出ヘッド8は、第1制動部14と薬品容器収納カセット4の間において所定の位置で一時的に薬品容器9の移動を停止させる第2制動部33(第2制動部の一例)をさらに備えている。
このように、第1制動部14と薬品容器収納カセット4の間において薬品容器9を一時的に停止することによって、薬品容器9の移動速度を減速させることが出来るため、より確実に薬品容器9を停止することが出来る。
【0084】
(3−9)
また、上記実施形態の取出ヘッド8は、駆動部27と、収納ポケット12(収納部の一例)を備えている。駆動部27は、移動経路部13の端部13aと第1制動部14との間に所定の空隙を生じさせる。収納ポケット12は、駆動部27によって生じさせた所定の空隙から落下させた薬品容器9を収納する。
【0085】
このように、移動経路部13の端部13aと第1制動部14との間に所定の空隙を生じさせることにより、識別マーク15を検出するために薬品容器9を停止させている所定の位置から直接薬品容器9を収納ポケット12に収納することが出来る。
(3−10)
また、上記実施形態の薬品払出装置は、取出ヘッド8と、制御部40とを備えている。取出ヘッド8は、駆動部27と、容器検出部30とを有している。駆動部27は、少なくとも移動経路部13および第1制動部14のどちらか一方を移動させ、移動経路部13と第1制動部14との間を開閉させることによって、薬品容器9を落下させる。容器検出部30は、所定の位置において、薬品容器9の有無を検出する。駆動部27は、容器検出部の検出結果に応じて、駆動部27を制御する。
【0086】
これにより、薬品容器9が所定の位置から収納ポケット12に落下しなかった場合などに、移動経路部13と第1制動部14の間を閉じることを防止することが出来るため、薬品容器9の破損等の発生を抑制することが出来る。
(3−11)
本実施形態の薬品払出装置は、少なくとも移動経路部13および第1制動部14のどちらか一方を振動させる振動部32をさらに備えている。制御部40は、移動経路部13と第1制動部14との間を開状態にし、容器検出部30によって、薬品容器9が有ることを検出したときに、振動部32を駆動させる。
【0087】
これにより、薬品容器9が移動経路部13と第1制動部14の空隙から落下しなかった場合でも、振動を与えて薬品容器9を収納ポケット12に落下させることが出来る。そのため、ユーザが薬品容器9の取り除きなどを行う必要がなく、利便性がよい。
(3−12)
本実施形態の薬品払出装置の制御方法は、移動経路部13と、第1制動部14とを有する薬品払出装置の制御方法であって、カセット払出動作工程S200(取出工程の一例)と、回転開始工程S302(移動工程の一例)と、第1識別マーク読取工程S303(移動工程の一例)とを備えている。移動経路部13は、薬品容器9を収納した薬品容器収納カセット4から取り出された識別マーク15を有する略円筒状の薬品容器9を移動させる。第1制動部14は、移動経路部13の端部13aに設けられており、移動経路部13を移動してきた薬品容器を所定の位置において停止させる。移動経路部13は、薬品容器9の移動経路に沿って移動する移動面17を有し、移動面17は、薬品容器9と接触する接触部18を有する。カセット払出動作工程S200は、薬品容器9を取出ヘッド8側へと取出す。回転開始工程S302は、移動面17を移動させる。第1識別マーク読取工程S303は、第1制動部14によって、取出されてからの移動が所定の位置において停止させられた薬品容器9の識別マーク15を読み取る。
【0088】
第1識別マーク読取工程S303では、移動面17の移動によって薬品容器9が所定の位置において回転しながら、識別マーク15の読取りが行われる。
これにより、移動経路部13を移動してきた薬品容器9を第1制動部14によって所定の位置で移動を停止させ、移動面17が有する接触部18によって薬品容器9を回転させるようにしている。つまり、移動面17は薬品容器9の移動経路に沿って移動するので、接触部18によって薬品容器9を円滑に回転させることができるのである。
【0089】
したがって、識別マーク15を検出部16の方向に向けることが出来、検出部16による薬品容器9の識別マーク15の読取り性能が向上し、その結果として信頼性を向上させることができる。
(3−13)
本実施形態の薬品払出装置の制御方法は、第1駆動工程S500(第1駆動工程の一例)と、容器検出工程S600(容器検出工程の一例)と、第2駆動工程S700(第2駆動工程の一例)と、を備えている。第1駆動工程S500は、少なくとも移動経路部13および第1制動部14のどちらか一方を移動させ、移動経路部13と第1制動部14との間を開く。
【0090】
容器検出工程S600は、第1駆動工程S500の後、所定の位置において、薬品容器9の有無を検出する。第2駆動工程S700は、容器検出工程S600において薬品容器9が存在しないことが検出された場合に移動経路部13と第1制動部14との間を閉じる。
これにより、薬品容器9が所定の位置から収納ポケット12に落下しなかった場合などに、移動経路部13と第1制動部14の間を閉じることを防止することが出来るため、薬品容器9の破損等の発生を抑制することが出来る。
【0091】
(3−14)
本実施形態の薬品払出装置の制御方法は、振動部の駆動工程S601(振動工程の一例)を備えている。振動部の駆動工程S601は、容器検出工程S600において薬品容器9が存在することが検出された場合に、少なくとも移動経路部13および第1制動部14のどちらか一方を振動させる。
【0092】
これにより、薬品容器9が移動経路部13と第1制動部14の空隙から落下しなかった場合でも、振動を与えて薬品容器9を収納ポケット12に落下させることが出来る。そのため、ユーザが薬品容器9の取り除きなどを行う必要がなく、利便性がよい。
<4.他の実施形態>
(A)
以下に移動面17、19に関する他の実施形態について述べる。
【0093】
(A−1)
上記実施形態の取出ヘッド8では、移動面17と移動面19の角度は固定されているが、移動面17と移動面19の少なくとも一方の角度が薬品容器9の種別に応じて変更可能な構成であってもよい。
図14は、移動面17及び移動面19の少なくとも一方の角度を変更する角度変更部410を示す図である。
図14に示すように、角度変更部410は、移動面17の角度を変更できる移動側角度変更部411と、移動面19の角度を変更できる制動側角度変更部412とを有している。
【0094】
図14に示すアーム28´は、
図4に示すアーム28と異なり、第1部材28a´と第2部材28b´の2つの部材に分離されており、第1部材28a´と第2部材28b´によって形成する角度が調整可能に構成されている。第1部材28a´および第2部材28b´はともに細長い薄板状の部材であり、第2部材28b´の下端部に、回転軸411aを中心に回転可能に第1部材28a´が取り付けられている。第1部材28a´は、移動経路部13に沿って配置されており、移動経路部13に固定されている。
【0095】
移動側角度変更部411は、上記回転軸411aと、角度調整用長孔411bと、ボルト411cとを有している。角度調整用長孔411bは、第1部材28a´の回転軸411aを基準にして移動経路部13の反対側に形成されている。角度調整用長孔411bは、回転軸411aを中心として略円弧状に形成されている。角度調整用長孔411bには、ボルト411cが嵌められており、ボルト411cは第2部材28b´に固定されている。ボルト411cを緩めた状態では、回転軸411aを中心にして第1部材28a´を上下方向に回動できる(矢印G参照)。所望の角度に調整した後にボルト411cを締めることにより、第1部材28a´を第2部材28b´に対して所望の角度で固定できる。これにより、第1部材28a´に連結されている移動面17も所望の角度で固定できる。
【0096】
アーム29´も同様であり、
図4に示すアーム29と異なり、第1部材29a´と第2部材29b´の2つの部材に分離されており、第1部材29´aと第2部材29´bによって形成する角度が調整可能に構成されている。第1部材29a´および第2部材29b´はともに細長い薄板状の部材であり、第2部材29b´の下端部に、回転軸412aを中心に回転可能に第1部材29a´が取り付けられている。第1部材29a´は、第1制動部14に沿って配置されており、第1制動部14に固定されている。
【0097】
制動側角度変更部412は、上記回転軸412aと、角度調整用長孔412bと、ボルト412cとを有している。角度調整用長孔412bは、第1部材29a´の回転軸412aを基準にして第1制動部14の反対側に形成されている。角度調整用長孔412bは、回転軸412aを中心として略円弧状に形成されている。角度調整用長孔412bには、ボルト412cが嵌められており、ボルト412cは第2部材29b´に固定されている。ボルト412cを緩めた状態では、回転軸412aを中心にして第1部材29a´を上下方向に回動できる(矢印H参照)。所望の角度に調整した後にボルト412cを締めることにより、第1部材29a´を第2部材29b´に対して所望の角度で固定できる。これにより、第1部材29a´に連結されている移動面19も所望の角度で固定できる。
【0098】
図15(a)〜(c)は、移動面17及び移動面19の角度を変更した状態を示す図である。
図15(b)は、
図14の状態と同じ図である。
図15(a)では、ボルト411cが角度調整用長孔411bの下端に位置しており、移動面17は傾斜が最も大きく、角度が急になっている。また、ボルト412cも角度調整用長孔412bの下端に位置しており、移動面19は傾斜が最も大きく、角度が急になっている。
【0099】
また、
図15(c)では、ボルト411cが角度調整用長孔411bの上端に位置しており、移動面17は傾斜が最も小さく、角度が浅くなっている。また、ボルト412cも角度調整用長孔412bの上端に位置しており、移動面19は傾斜が最も小さく、角度が浅くなっている。なお、
図15(b)は、
図15(a)と
図15(c)の中間の状態を示している。
【0100】
このように構成することで、第1制動部14によって移動を停止させられた薬品容器9を、薬品容器9の形状に応じて移動面17の接触部18に、より確実に接触させることができ、より円滑に薬品容器9を回転させることができる。
さらに薬品容器9が薬品容器収納カセット4から転落することによって移動するエネルギーに対して、その移動を停止させるのに十分な構成とすることができ、より確実に薬品容器9の移動を停止させることができる。
【0101】
(A−2)
また、上記実施形態の取出ヘッド8では、移動面17と移動面19の速度は、それぞれ一定の速度で移動しているが、移動面17と移動面19の少なくとも一方の移動速度は薬品容器9の種別に応じて変更可能な構成としてもよい。例えば、
図16のブロック図に示すように、速度変更部420が設けられていてもよい。速度変更部420は、ローラ22の回転速度を変更することによって移動面17の速度を変更する移動側速度変更部421と、ローラ24の回転速度を変更することによって移動面19の速度を変更する制動側速度変更部422を有している。このように構成することで、薬品容器9が薬品容器収納カセット4から転落することによって移動するエネルギーに対して、その移動を停止させるのに十分な構成とすることができ、より確実に薬品容器9の移動を停止させることができる。
【0102】
(A−3)
また、接触部18と接触部20の少なくとも一方は弾性体としてもよい。
また、接触部18と接触部20の少なくとも一方は、その表面が凹凸を有している構成としてもよい。
このようにすることで、第1制動部14によって移動を停止させられた薬品容器9を、薬品容器9の形状に応じて接触部18と接触部20の少なくともどちらか一方に、より確実に接触させることができ、より円滑に薬品容器9を回転させることができる。
【0103】
(B)
上記実施形態では、検出部16は、薬品容器9の識別マーク15のみの読取りを行っていたが、識別マーク15の読取りに加えて、更に別の識別マークを読取るようにしてもよい。
例えば、薬品容器収納カセット4は識別マーク35(第2識別マークの一例)を有し、この識別マーク35(
図4参照)を検出部16によってさらに読み取る構成としてもよい。
【0104】
図17は、検出部16が識別マーク15及び識別マーク35の双方を読取り可能な構成を模式的に示す図である。
検出部16は、
図17に示すように揺動機構39によって薬品容器9の識別マーク15を読み取る位置P1と薬品容器収納カセット4の識別マーク35を読み取る位置P2に移動可能に構成されている。すなわち、検出部16は、揺動機構39によって、その検出方向が切替えられる。
図17では、位置P1の検出部16が二点鎖線で示されており、位置P2の検出部16が実線で示されている。
図17に示す構成では、揺動機構39はモータ等によって構成されており、検出部16は回動可能(矢印F)に構成されている。また、揺動機構39は、制御部40に接続され、検出部16の向きが制御部40によって制御される。
【0105】
このようにすることで、薬品容器9と薬品容器収納カセット4の識別を一つの検出部16によって行うことができるため、例えば、小型、軽量化が図れるなど装置を合理的に構成することができる。
(C)
上記実施形態の薬品払出装置では、取出ヘッド8に設けられている検出部16、容器検出部30、制動用駆動部36、操作部11、駆動部27、ローラ22及びローラ24は、取出ヘッド8と別に設けられている制御部40によって制御されているが、
図18に示すように、取出ヘッド8が、検出部16、容器検出部30、制動用駆動部36、操作部11、駆動部27、ローラ22及びローラ24を制御する制御部401を有していてもよい。その場合、薬品払出装置は、取出ヘッド8と別に設けられており、取出ヘッド移動部31、振動部32等の制御を行う制御部402も備えている。この取出ヘッド8の制御部401は、制御部402と信号の送受信を行いながら、検出部16、容器検出部30、制動用駆動部36、操作部11、駆動部27、ローラ22及びローラ24の制御を行う。
【0106】
(D)
なお、本実施形態においては、取出ヘッド8を移動させる取出ヘッド移動部31に振動部32を設け、その振動部32を振動させ、取出ヘッド8全体を振動させるように構成として説明したが、これに限定されるものではない。
少なくとも、移動経路部13、および第1制動部14のどちらか一方を振動させるように振動部を設ける構成としてもよい。つまり、取出ヘッド8は、例えば、振動部が移動経路部13、もしくは第1制動部14のどちらか一方に設けられた構成とされてもよい。その場合において、
図18に示すように取出ヘッド8が制御部401を有している際には、移動経路部13又は第1制動部14に取り付けられている振動部は制御部401によって制御されてもよい。
【0107】
(E)
上記実施の形態では、
図9A及び
図9Bに示したように第2制動部33は回動するように構成されているが、第2制動部33は、回動する構成に限らなくてもよく、第2制動部33の長手方向に移動するように構成されていてもよい。すなわち、
図19に示すように、制動用駆動部360が連結部380を斜め上方(矢印C参照)に移動することによって、第2制動部33の端部34が導入路37の近傍から離間してもよい。この場合、第2制動部33の端部34が導入路37から離間する高さd2は、薬品容器9の直径よりも大きくすればよい。
また、上記実施の形態では、第2制動部33は、導入路37の上面近傍に設けられているが、移動経路部13の移動面17の近傍に設けられ、薬品容器9を移動面17上で一旦停止させてもよい。
【0108】
(F)
上記実施形態では、第2制動部33を設けることによって薬品容器9の移動を一旦停止して、第1制動部14の接触部20へ到達する際の薬品容器9の移動速度を減速させているが、この効果を第2制動部33に対する駆動部を設けることなく実現することも可能である。
【0109】
すなわち、薬品容器収納カセット4から転落して移動してくる薬品容器9の移動エネルギーに基づいて第2制動部33の弾性を適宜設定しておけばよい。つまり、移動してくる薬品容器9が第2制動部33に衝突し、第2制動部33の自身の弾性によって薬品容器9の移動速度を減速させられた後、薬品容器9が完全に停止させられることなく第2制動部33を通過するように設定すればよい。