(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明は、PBD二量体がリンカーを介して細胞結合剤と複合体を形成するのに適した、PBD部分の片方のC2位に接続されたリンカーを持つPBD二量体を提供する。
【0037】
本発明は、投与対象の好適な部位にPBD化合物を提供するのに使用するのに適している。複合体は、リンカーのどの部分も有さない活性PBD化合物の放出を可能にする。PBD化合物の反応性に影響を及ぼす可能性のある残基は存在しない。すなわち、ConjAは、化合物RelAを放出すると思われる:
【0039】
ConjBは、化合物RelBを放出すると思われる:
【0041】
またConjCは、化合物RelCを放出すると思われる:
【0043】
本発明のさらなる態様は、化合物RelB、ならびにその塩および溶媒和物である。
【0044】
本発明のさらなる態様は、化合物RelC、ならびにその塩および溶媒和物である。
【0045】
PBD二量体と細胞結合剤(例えば抗体)との間にある特定の連結は、本発明において、好ましくは、細胞外で安定である。細胞内への輸送または送達の前、抗体薬物複合体(ADC)は、好ましくは、安定で無傷を保つ、すなわち抗体は、薬物部分と連結を維持する。リンカーは、標的細胞の外では安定であり、細胞内ではある有効速度で開裂することができる。有効なリンカーとは、以下ができるものである:(i)抗体の特異的結合性質を維持する;(ii)複合体または薬物部分の細胞内送達を可能にする;(iii)複合体が、その標的とする部位に送達または輸送されるまで、安定かつ無傷を保つ、すなわち開裂しない;ならびに(iv)PBD薬物部分の細胞傷害性、細胞殺傷性効果、または細胞増殖阻害効果を維持する。ADCの安定性は、標準分析技法、例えば質量分析法、HPLC、および分離/分析技法LC/MSなどにより測定することができる。
【0046】
式RelA、RelB、またはRelCの化合物の送達は、式ConjA、ConjB、またはConjCの複合体の所望の活性化部位において、酵素(カテプシンなど)が連結基、詳細にはバリン−アラニンジペプチド部分で作用することにより達成される。
【0047】
細胞結合剤
細胞結合剤は、任意の種類のものが可能であり、ペプチドおよび非ペプチドを挙げることができる。ペプチドおよび非ペプチドとして、少なくとも1つの結合部位を有する抗体または抗体断片、リンホカイン、ホルモン、ホルモン模倣物、ビタミン、増殖因子、栄養輸送分子、または任意の他の細胞結合分子もしくは物質を挙げることができる。
【0048】
ペプチド
1つの実施形態において、細胞結合剤は、4〜30、好ましくは6〜20の、連続アミノ酸残基を含む直鎖または環状ペプチドである。この実施形態において、1つの細胞結合剤が1つの単量体または二量体ピロロベンゾジアゼピン化合物と連結されていることが好ましい。
【0049】
1つの実施形態において、細胞結合剤は、インテグリンα
νβ
6に結合するペプチドを含む。このペプチドは、XYSよりもα
νβ
6に対して選択性を有することができる。
【0050】
1つの実施形態において、細胞結合剤は、A20FMDV−Cysポリペプチドを含む。A20FMDV−Cysは、配列:NAVPNLRGDLQVLAQKVARTCを有する。あるいは、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、または10のアミノ酸残基が別のアミノ酸残基に置換されているA20FMDV−Cys配列の変異型を使用することができる。そのうえさらに、ポリペプチドは、配列NAVXXXXXXXXXXXXXXXRTCを有するものでもよい。
【0051】
抗体
「抗体」という用語は、本明細書中、広義の意味で用いられ、具体的には、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、二量体、多量体、多選択性抗体(例えば、二特異性抗体)、および抗体断片を包含するが、ただし、それらが所望の生物活性を示す限りにおいてである(Miller et al (2003) Jour. of Immunology 170:4854−4861)(非特許文献40)。抗体は、マウス抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、または他の種由来抗体が可能である。抗体とは、免疫系により産生される、特定の抗原を認識して結合することができるタンパク質である。(Janeway, C., Travers, P., Walport, M., Shlomchik (2001) Immuno Biology, 5th Ed., Garland Publishing, New York)(非特許文献41)。標的抗原は、一般に、複数の抗体のCDRで認識される多数の結合部位(エピトープとも呼ばれる)を有する。異なるエピトープに特異的に結合する抗体は、それぞれ異なる構造を有する。したがって、1つの抗原は、1つより多い対応する抗体を有する可能性がある。抗体として、全長免疫グロブリン分子または全長免疫グロブリン分子の免疫学的活性部分、すなわち、注目している標的の抗原に免疫学的に結合する抗原結合部位またはその一部分を有する分子が挙げられ、そのような標的として、癌細胞または自己免疫疾患に関連した自己免疫抗体を産生する細胞が挙げられるが、これらに限定されない。免疫グロブリンは、任意の型(例えばIgG、IgE、IgM、IgD、およびIgA)、クラス(例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、およびIgA2)またはサブクラスの免疫グロブリン分子が可能である。免疫グロブリンは、任意の種由来のものが可能であり、ヒト、マウス、またはウサギ起原が挙げられる。
【0052】
「抗体断片」は、全長抗体の一部分、一般には全長抗体の抗原結合領域または可変領域を含む。抗体断片の例として、Fab、Fab’、F(ab’)
2、およびscFv断片;二重特異性抗体;線状抗体;Fab発現ライブラリーにより産生される断片、抗イディオタイプ(抗Id)抗体、CDR(相補性決定領域)、および上記のもののいずれかの、癌細胞抗原、ウイルス抗原、または微生物抗原に免疫学的に結合するエピトープ結合断片、単鎖抗体分子;ならびに、抗体断片から形成される多特異性抗体が挙げられる。
【0053】
「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書中使用される場合、実質的に同種の抗体の集団、すなわち集団を構成する個々の抗体が、天然に生じる可能性のある変異を除いて同一であり、そのような変異が存在したとしても少数である集団から得られる抗体を示す。モノクローナル抗体は、特異性が高く、単独の抗原部位に向けられている。そのうえさらに、ポリクローナル抗体製剤が、異なる決定基(エピトープ)に向けられた異なる抗体を含むのとは対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原の単独の決定基に向けられている。モノクローナル抗体は、その特異性に加えて、他の抗体が混入することなく合成できるという利点を有する。「モノクローナル」という修飾語は、抗体が、実質的に同種の抗体集団から得られたものであるという特徴を示すものであって、抗体の産生が何か特定の方法による必要があることを意図しない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、Kohlerらが最初に記載したハイブリドーマ方法(1975)(Nature 256:495)(非特許文献42)により作られたものであってもよいし、組換えDNA法(US 4816567を参照)(特許文献7)により作られたものであってもよい。モノクローナル抗体は、また、Clackson et al (1991) Nature, 352:624−628; Marks et al (1991) J. Mol. Biol., 222:581−597(非特許文献43および44)に記載された技法を用いてファージ抗体ライブラリーから単離されてもよいし、完全ヒト免疫グロブリン系を保有する遺伝子導入マウスから単離されてもよい(Lonberg (2008) Curr. Opinion 20(4):450−459)(非特許文献45)。
【0054】
モノクローナル抗体として、本明細書中、具体的には「キメラ」抗体が挙げられる。「キメラ」抗体では、所望の生物活性を示す限りにおいて、重鎖および/または軽鎖の一部分が、特定種由来の抗体、または特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体の相当する配列と同一または相同であるが、鎖の残りの部分は、別の種由来の抗体、または別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体、ならびにそのような抗体の断片の相当する配列と同一または相同である(US 4816567(特許文献7);およびMorrison et al (1984) Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81:6851−6855)(非特許文献46)。キメラ抗体として、「霊長類化(primatized)」抗体が挙げられ、この抗体は、非ヒト霊長類(例えば旧世界ザルまたは類人猿)およびヒトの定常部配列に由来する可変ドメイン抗原結合配列を含む。
【0055】
「無傷の抗体」は、本明細書中、VLドメインおよびVHドメイン、ならびに軽鎖定常ドメイン(CL)および重鎖定常ドメイン、CH1、CH2、およびCH3を含む抗体である。定常ドメインは、未変性配列定常ドメイン(例えばヒト未変性配列定常ドメイン)またはそのアミノ酸配列変異型が可能である。無傷の抗体は、1つまたは複数の「エフェクター機能」を有することができ、エフェクター機能とは、抗体のFc領域(未変性配列Fc領域またはアミノ酸配列変異型Fc領域)に起因する生物学的活性を示す。抗体エフェクター機能の例として、C1q結合;補体依存性細胞毒性;Fc受容体結合;抗体依存性細胞傷害(ADCC);食作用;および細胞表面受容体(B細胞受容体およびBCRなど)の下方制御が挙げられる。
【0056】
無傷の抗体は、その抗体の重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に従って、異なる「クラス」に配属させることができる。無傷の抗体には、主要な5つのクラス:IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMがあり、これらのクラスのいくつかは、さらに「サブクラス」(アイソタイプ)に分割することができる(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、およびIgA2)。異なる抗体のクラスにそれぞれ応じた重鎖定常ドメインは、それぞれ、α、δ、ε、γ、およびμと呼ばれる。それぞれのクラスの免疫グロブリンについてのサブユニット構造および三次元立体配置は、周知である。
【0057】
ヒト化
非ヒト抗体または抗体断片のin vivo免疫原性を低下させる技法として、「ヒト化」と呼ばれるものが挙げられる。
【0058】
「ヒト化抗体」は、ヒト抗体の修飾された可変領域の少なくとも一部分を含むポリペプチドを示し、この可変領域の一部分、好ましくは無傷のヒト可変ドメインより実質的に小さい一部分は、非ヒト種由来の相当する配列で置換されており、かつこの修飾された可変領域は、別のタンパク質の少なくとも別の部分、好ましくはヒト抗体の定常部と連結している。「ヒト化抗体」という表現は、1つまたは複数の相補性決定領域(「CDR」)アミノ酸残基および/または1つまたは複数のフレームワーク領域(「FW」または「FR」)アミノ酸残基が齧歯類または他の非ヒト抗体の類似部位由来アミノ酸残基で置換されているヒト抗体を含む。「ヒト化抗体」という表現は、実質的にヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を有するFRおよび質的に非ヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を有するCDRを含む免疫グロブリンアミノ酸配列変異型またはその断片も含む。
【0059】
「ヒト化」型の非ヒト(例えば、マウス)抗体とは、非ヒト免疫グロブリン由来の最小配列を含有するキメラ抗体である。すなわち、見方を変えると、ヒト化抗体とは、ヒト配列の代わりに非ヒト(例えばマウス)抗体から選択された配列も含有するヒト抗体である。ヒト化抗体は、保存的アミノ酸置換、すなわち抗体の結合および/または生物学的活性を大きく変えることのない同種または異なる種由来の非天然の残基を含むことができる。そのような抗体は、非ヒト免疫グロブリン由来の最小配列を含有するキメラ抗体である。
【0060】
様々なヒト化技法が存在し、そのような技法として、「CDRグラフト法」、「選択誘導法」、「脱免疫化」、「表面再構成(resurfacing)(「ベニヤ修飾(veneering)」としても知られる)、「複合抗体」、「ヒトストリング含有量最適化(Human String Content Optimization)」、およびフレームワーク混合が挙げられる。
【0061】
CDRグラフト法
この技法では、ヒト化抗体は、レシピエント抗体の相補性決定領域(CDR)由来の残基が、所望の性質を有する、マウス、ラット、ラクダ、ウシ、ヤギ、またはウサギなどの非ヒト種(ドナー抗体)のCDR由来の残基で置換されているヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である(実際には、非ヒトCDRが、ヒトフレームワークに「移植」されている)。場合によっては、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク領域(FR)残基が、相当する非ヒト残基で置換されている(これは、例えば、特定のFR残基が抗原結合に対して大きな効果を有する場合などにそうなる可能性がある)。
【0062】
そのうえさらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体にも、導入されるCDRまたはフレームワーク配列にも見られない残基を含むことができる。こうした修飾を行うことで、抗体の性能をさらに洗練させて最大化することができる。したがって、一般に、ヒト化抗体は、全部で少なくとも1つ、および1つの態様において2つの可変領域を含むことになり、この抗体において、全てまたは全ての超可変ループは非ヒト免疫グロブリンのものに相当し、および全てまたは実質的に全てのFR領域はヒト免疫グロブリン配列のものである。ヒト化抗体はまた、随意に、ヒト免疫グロブリンの、免疫グロブリン定常部(Fc)の少なくとも一部分または全部を含むことができる。
【0063】
選択誘導法
この方法は、特定のエピトープに対して特異的な所定の非ヒト抗体のV
HまたはV
LドメインをヒトV
HまたはV
Lライブラリーと組み合わせることからなり、特異的ヒトVドメインは、注目している抗原に対して選択される。次いで、この選択されたヒトVHを、VLライブラリーと組み合わせて、完全なヒトVH×VLの組み合わせを作成する。この方法は、Nature Biotechnology (N.Y.) 12, (1994)899−903(非特許文献47)に記載されている。
【0064】
複合抗体
この方法では、ヒト抗体由来のアミノ酸配列の2つ以上のセグメントを、最終抗体分子内にひとまとめにする。最終抗体分子は、複数のヒトVHおよびVL配列セグメントを、ヒトT細胞エピトープを制限または回避する組み合わせで、最終複合抗体V領域内にひとまとめにすることにより、構築される。必要な場合は、T細胞エピトープに寄与するまたはこれをコードするV領域を、T細胞エピトープを回避する代替セグメントで交換することにより、T細胞エピトープを制限または回避する。この方法は、US 2008/0206239A1(特許文献8)に記載される。
【0065】
脱免疫化
この方法は、ヒト(または他の二次種)T細胞エピトープを、治療用抗体(または他の分子)のV領域から除去することを含む。治療用抗体V領域配列を、例えば、MHC結合モチーフのデータベース(www.wehi.edu.auがホストである「モチーフ」データベースなど)と比較することで、MHCクラスII結合モチーフの存在について分析する。あるいは、MHCクラスII結合モチーフは、Altuviaらにより記載される方法(J. Mol. Biol. 249 244−250(1995))(非特許文献48)などのコンピューターによるスレッド化法を用いて同定することができる;これらの方法では、V領域配列由来の連続重複ペプチドを、それらのMHCクラスIIタンパク質との結合エネルギーについて試験する。次いで、このデータを、連続して存在するペプチドと関連する他の配列特性についての情報(両親媒性、ロスバードモチーフ(Rothbard motif)、ならびにカテプシンBおよび他のプロセシング酵素による切断部位など)とまとめることができる。
【0066】
いったん可能性のある二次種(例えばヒト)T細胞エピトープが同定されたら、1種または複数のアミノ酸を変更することで、それらを除去する。修飾されるアミノ酸は、通常、T細胞エピトープ自身内にあるが、タンパク質の一次または二次構造に関してエピトープと隣接するものでもよい(したがって、一次構造では隣接していなくてもよい)。最も典型的には、変更は、置換によるものであるが、状況によっては、アミノ酸の付加または欠失の方が適切なこともある。
【0067】
全ての変更は、十分に確立された方法(部位特異的突然変異誘発など)を用いて、組換え宿主で発現させることにより、最終分子を調製することができるように、組換えDNA技法により達成することができる。しかしながら、タンパク質化学反応または任意の他の分子変更手段の利用も可能である。
【0068】
表面再構成
この方法は、以下を含む:
(a)非ヒト(例えば齧歯類)抗体(またはその断片)の可変領域の三次元モデルを構築することにより、非ヒト抗体可変領域の高次立体構造を決定する工程;
(b)十分な数の非ヒトおよびヒト抗体の可変領域重鎖および軽鎖でのX線結晶構造解析に基づく構造から、相対的到達性分布を用いて、配列アラインメントを作成して、重鎖および軽鎖のフレームワーク位置の組を得る工程、この組において、アラインメント位置は、十分な数の非ヒト抗体重鎖および軽鎖の98%において同一である;
(c)工程(b)で作成したフレームワーク位置の組を用いて、ヒト化しようとする非ヒト抗体について、重鎖および軽鎖の表面露出アミノ酸残基の組を定義する工程;
(d)ヒト抗体アミノ酸配列から、工程(c)で定義した表面露出アミノ酸残基の組との相同性が最も高い重鎖および軽鎖の表面露出アミノ酸残基の組を同定する工程、この場合、ヒト抗体由来の重鎖および軽鎖は、天然に対をなすまたはなさない;
(e)ヒト化しようとする非ヒト抗体のアミノ酸配列において、工程(c)で定義した表面露出アミノ酸残基の組を、工程(d)で同定した重鎖および軽鎖の表面露出アミノ酸残基の組と置換する工程;
(f)工程(e)で指定される置換により得られる非ヒト抗体の可変領域の三次元モデルを構築する工程;
(g)工程(a)および工程(f)で構築した三次元モデルを比較することにより、ヒト化しようとする非ヒト抗体の相補性決定領域のいずれかの残基のいずれかの原子から5オングストローム内にあるいずれかのアミノ酸残基を、工程(c)または工程(d)で同定した組から同定する工程;および
(h)工程(g)で同定したいずれかの残基を、ヒトアミノ酸残基から元々の非ヒトアミノ酸残基に交換し、それにより、表面露出アミノ酸残基の非ヒト抗体ヒト化の組を確定させる工程;ただし、工程(a)は、必ずしも最初に行う必要はないが、工程(g)の前に行わなければならない。
【0069】
超ヒト化
この方法は、非ヒト配列を、機能的ヒト生殖系列遺伝子レパートリーと比較する。これらのヒト遺伝子の中から、非ヒト配列と同一または密接に関連する限界構造をコードするものを選択する。選択したこれらのヒト遺伝子の中から、CDR内で最も高い相同性を持つものをFRドナーとして選択する。最後に、非ヒトCDRをこれらのヒトFRに移植する。この方法は、WO 2005/079479(特許文献9)に記載されている。
【0070】
ヒトストリング含有量最適化
この方法は、非ヒト(例えばマウス)配列を、ヒト生殖系列遺伝子のレパートリと比較し、差異を、ヒトストリング含有量(HSC)として点数付けする。HSCは、潜在的MHC/T細胞エピトープのレベルで配列を定量する。次いで、標的配列を、全体的な相同性尺度を用いるのではなく、標的配列のHSCを最大にするようにヒト化することで、複数の多様なヒト化変異型を作成する(Molecular Immunology, 44, (2007) 1986−1998(非特許文献49)に記載されている)。
【0071】
フレームワーク混合
非ヒト抗体のCDRを、全ての既知の重鎖および軽鎖のヒト生殖系列遺伝子フレームワークを包含するcDNAプールと、インフレームで融合させる。次いで、ヒト化抗体を、例えば、ファージ提示型抗体ライブラリーをパニングすることで選択する。この方法は、Methods 36, 43−60(2005)(非特許文献50)に記載されている。
【0072】
細胞結合剤の例として、WO 2007/085930(特許文献2)に使用が記載されている作用剤が挙げられる。WO 2007/085930(特許文献2)は、本明細書に援用される。
【0073】
本発明の実施形態で使用される腫瘍関連抗原および同族の抗体を、以下に列挙する。
【0074】
腫瘍(Tumor)関連抗原および同族の抗体
(1)BMPR1B(骨形成タンパク質受容体IB型)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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相互参照
tenDijke, P., et al Science 264(5155):101−104 (1994), Oncogene 14 10(11):1377−1382 (1997))(非特許文献51および52);WO 2004/063362(請求項2);WO 2003/042661(請求項12);US 2003/134790(38−39頁);WO 2002/102235(請求項13;296頁);WO 2003/055443(91−92頁);WO 2002/99122(実施例2;528−530頁);WO 2003/029421(請求項6);WO 2003/024392(請求項2;
図112);WO 2002/98358(請求項1;183頁);WO 2002/54940(100−101頁);WO 2002/59377(349−350頁);WO 2002/30268(請求項27;376頁);15WO 2001/48204(実施例;
図4)(特許文献10〜22);NP_001194骨形成タンパク質受容体、IB型/pid=NP_001194.1.;MIM:603248;AY065994。
【0075】
(2)E16(LAT1、SLC7A5)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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相互参照
BioChem. Biophys. Res. Commun. 255(2), 283−288 (1999), Nature 395 (6699):288−291 (1998), Gaugitsch, H.W., et 20 al (1992) J. Biol. Chem. 267 (16):11267−11273)(非特許文献53〜55);WO 2004/048938(実施例2)(特許文献23);WO 2004/032842(実施例IV)(特許文献24);WO 2003/042661(請求項12)(特許文献11);WO 2003/016475(請求項1)(特許文献25);WO 2002/78524(実施例2)(特許文献26);WO 2002/99074(請求項19;127−129頁)(特許文献27);WO 2002/86443(請求項27;222、393頁)(特許文献28);WO 2003/003906(請求項10;293頁)(特許文献29);WO 2002/64798(請求項33;93−95頁)(特許文献30);WO 2000/14228(請求項5;133−136頁)(特許文献31);US 2003/224454(
図3)(特許文献32);25WO 2003/025138(請求項12;150頁)(特許文献33);NP_003477溶質輸送体ファミリー7(カチオン性アミノ酸輸送体、y+システム)、メンバー5/pid=NP_003477.3−ホモ・サピエンス;MIM:600182;NM_015923。
【0076】
(3)STEAP1(前立腺の6回膜貫通型上皮抗原)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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相互参照
Cancer Res. 61 (15), 5857−5860 (2001), Hubert, R.S., et al (1999) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 96 (25):14523−14528)(非特許文献56および57);WO 2004/065577(請求項6)(特許文献34);WO 2004/027049(
図1L)(特許文献35);EP 1394274(実施例11)(特許文献36);WO 2004/016225(請求項2)(特許文献37);WO 2003/042661(請求項12)(特許文献11);US 2003/157089(実施例5)(特許文献38);US 2003/185830(実施例5)(特許文献39);US 2003/064397(
図2)(特許文献40);WO 2002/89747(実施例5;618−619頁)(特許文献41);WO 2003/022995(実施例9;
図13A、35実施例53;173頁、実施例2;
図2A)(特許文献42);前立腺の6回膜貫通型上皮抗原;MIM:604415。
【0077】
(4)0772P(CA125、MUC16)
ヌクレオチド
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Genbank record update date:Mar 11, 2010 07:56 AM
相互参照
J. Biol. Chem. 276(29):27371−27375 (2001))(非特許文献58);WO 2004/045553(請求項14)(特許文献43);WO 2002/92836(請求項6;
図12)(特許文献44);WO 2002/83866(請求項15;116−121頁)(特許文献45);US 2003/124140(実施例16)(特許文献46);GI:34501467;
【0078】
(5)MPF(MPF、MSLN、SMR、巨核球増強因子、メソテリン)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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Genbank record update date:Sep 2, 2012 01:47 PM
相互参照
Yamaguchi, N., et al Biol. Chem. 269(2), 805−808(1994), Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 96(20):11531−11536(1999), Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 93 10(1):136−140 (1996), J. Biol. Chem. 270 (37):21984−21990 (1995))(非特許文献59〜62);WO 2003/101283(請求項14)(特許文献47);(WO 2002/102235(請求項13;287−288頁)(特許文献13);WO 2002/101075(請求項4;308−309頁)(特許文献48);WO 2002/71928(320−321頁)(特許文献49);WO 94/10312(52−57頁)(特許文献50);IM:601051。
【0079】
(6)Napi3b(NAPI−3B、NPTIIb、SLC34A2、溶質輸送体ファミリー34(リン酸ナトリウム)、メンバー2、II型ナトリウム依存性リン酸輸送体3b)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_006424
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ポリペプチド
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Genbank record update date:Jul 22, 2012 03:39 PM
相互参照
J. Biol. Chem. 277 (22):19665−19672 (2002)、Genomics 62(2):281−284 (1999)、Feild, J.A., et al (1999) BioChem. Biophys. Res. Commun. 258 (3):578−582)(非特許文献63〜65);WO 2004/022778(請求項2)(特許文献51);EP 1394274(実施例11)(特許文献36);WO 2002/102235(請求項13;20 326頁)(特許文献13);EP 0875569(請求項1;17−19頁)(特許文献52);WO 2001/57188(請求項20;329頁)(特許文献53);WO 2004/032842(実施例IV)(特許文献24);WO 2001/75177(請求項24;139−140頁)(特許文献54);MIM:604217。
【0080】
(7)Sema 5b(FLJ10372、KIAA1445、Mm.42015、SEMA5B、SEMAG、セマフォリン5b Hlog、25semaドメイン、7回トロンボスポンジン反復配列(seven thrombospondin repeats)(1型および1型様)、膜貫通ドメイン(TM)、および短細胞質ドメイン、(セマフォリン)5B)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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Genbank record update date:Aug 2, 2006 05:40 PM
相互参照
Nagase T., et al (2000) DNA Res. 7 (2):143−150)(非特許文献66);WO 2004/000997(請求項1)(特許文献55);WO 2003/003984(請求項1)(特許文献56);WO 2002/06339(請求項1;50頁)(特許文献57);WO 2001/88133(請求項1;41−43頁、48−58頁)(特許文献58);WO 2003/054152(請求項20)(特許文献59);WO 2003/101400(請求項11)(特許文献60);登録番号:30Q9P283;Genew;HGNC:10737
【0081】
(8)PSCA hlg(2700050C12Rik、C530008O16Rik、RIKEN cDNA 2700050C12、RIKEN cDNA 2700050C12遺伝子)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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Genbank record update date:Dec 1, 2009 04:15 AM
相互参照
Ross et al (2002) Cancer Res. 62:2546−2553(非特許文献67);US 2003/129192(請求項2)(特許文献61);US 2004/044180(請求項12)(特許文献62);US 2004/04417935(請求項11)(特許文献63);US 2003/096961(請求項11)(特許文献64);US 2003/232056(実施例5)(特許文献65);WO 2003/10575816(請求項12)(特許文献66);US 2003/206918(実施例5)(特許文献67);EP 1347046(請求項1)(特許文献68);WO 2003/025148(請求項20)(特許文献69);GI:37182378。
【0082】
(9)ETBR(エンドセリンB型受容体)
ヌクレオチド
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Genbank record update date:Mar 11, 2010 02:26 AM
ポリペプチド
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Genbank record update date:Mar 11, 2010 02:26 AM
相互参照
Nakamuta M., et al BioChem. Biophys. Res. Commun. 177, 34−39, 1991;Ogawa Y., et al BioChem. Biophys. Res. Commun. 178, 248−255, 1991; Arai H., et al Jpn. Circ. J. 56, 1303−1307, 1992; Arai H., et al J. Biol. Chem. 268, 3463−3470, 1993; Sakamoto A., Yanagisawa M., et al BioChem. Biophys. Res. Commun. 178, 656−663, 1991; Elshourbagy N.A., et al J. Biol. Chem. 268, 3873−3879, 1993; Haendler B., et al J. Cardiovasc. Pharmacol. 20, s1−S4, 1992; Tsutsumi M., et al Gene 228, 43−49, 1999; Strausberg R.L., et al Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 99, 16899−16903, 2002; Bourgeois C., et al J. Clin. Endocrinol. Metab. 82, 3116−3123, 1997; Okamoto Y., et al Biol. Chem. 272, 21589−21596, 1997; Verheij J.B., et al Am. J. Med. Genet. 108, 223−225, 2002; Hofstra R.M.W., et al Eur. J. Hum. Genet. 5, 180−185, 1997; Puffenberger E.G., et al Cell 79, 1257−1266, 1994; Attie T., et al, Hum. Mol. Genet. 4, 2407−15 2409, 1995; Auricchio A., et al Hum. Mol. Genet. 5:351−354, 1996; Amiel J., et al Hum. Mol. Genet. 5, 355−357, 1996; Hofstra R.M.W., et al Nat. Genet. 12, 445−447, 1996; Svensson P.J., et al Hum. Genet. 103, 145−148, 1998; Fuchs S., et al Mol. Med. 7, 115−124, 2001; Pingault V., et al (2002) Hum. Genet. 111, 198−206(非特許文献68〜88);WO 2004/045516(請求項1)(特許文献70);WO 2004/048938(実施例2)(特許文献23);WO 2004/040000(請求項151)(特許文献71);WO 2003/087768(請求項1)(特許文献72);20WO 2003/016475(請求項1)(特許文献25);WO 2003/016475(請求項1)(特許文献25);WO 2002/61087(
図1)(特許文献73);WO 2003/016494(
図6)(特許文献74);WO 2003/025138(請求項12;144頁)(特許文献33);WO 2001/98351(請求項1;124−125頁)(特許文献75);EP 0522868(請求項8;
図2)(特許文献76);WO 2001/77172(請求項1;297−299頁)(特許文献77);US 2003/109676(特許文献78);US 6518404(
図3)(特許文献79);US 5773223(請求項1a;31−34欄)(特許文献80);WO 2004/001004(特許文献81)。
【0083】
(10)MSG783(RNF124、仮想タンパク質FLJ20315)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_017763
Genbank version no.NM_017763.4 GI:167830482
Genbank record update date:Jul 22, 2012 12:34 AM
ポリペプチド
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Genbank record update date:Jul 22, 2012 12:34 AM
相互参照
WO 2003/104275(請求項1)(特許文献82);WO 2004/046342(実施例2)(特許文献83);WO 2003/042661(請求項12)(特許文献11);WO 2003/083074(請求項14;61頁)(特許文献84);WO 2003/018621(請求項1)(特許文献85);WO 2003/024392(請求項2;
図93)(特許文献17);WO 2001/66689(実施例6)(特許文献86);LocusID:54894。
【0084】
(11)STEAP2(HGNC_8639、IPCA−1、PCANAP1、STAMP1、STEAP2、STMP、前立腺癌関連遺伝子1、前立腺癌関連タンパク質1、前立腺の6回膜貫通型上皮抗原2、6回膜貫通型前立腺タンパク質)
ヌクレオチド
Genbank accession no.AF455138
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Genbank record update date:Mar 11, 2010 01:54 AM
ポリペプチド
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Genbank version no.AAN04080.1 GI:22655488
Genbank record update date:Mar 11, 2010 01:54 AM
相互参照
Lab. Invest. 82(11):1573−1582(2002))(非特許文献89);WO 2003/087306;US 2003/064397(請求項1;
図1)(特許文献40);WO 2002/72596(請求項13;54−55頁)(特許文献87);WO 2001/72962(請求項1;
図4B)(特許文献88);35WO 2003/104270(請求項11)(特許文献89);WO 2003/104270(請求項16)(特許文献89);US 2004/005598(請求項22)(特許文献90);WO 2003/042661(請求項12)(特許文献11);US 2003/060612(請求項12;
図10)(特許文献91);WO 2002/26822(請求項23;
図2)(特許文献92);WO 2002/16429(請求項12;
図10)(特許文献93);GI:22655488。
【0085】
(12)TrpM4(BR22450、FLJ20041、TRPM4、TRPM4B、一過性受容器電位カチオン5チャンネル、サブファミリーM、メンバー4)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_017636
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Genbank record update date:Jun 29, 2012 11:27 AM
ポリペプチド
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Genbank record update date:Jun 29, 2012 11:27 AM
相互参照
Xu, X.Z., et al Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 98 (19):10692−10697 (2001), Cell 109 (3):397−407 (2002), J. Biol. Chem. 278 (33):30813−30820 (2003))(非特許文献90〜92);US 2003/143557(請求項4)(特許文献94);WO 2000/40614(請求項14;100−103頁)(特許文献95);WO 2002/10382(請求項1;
図9A)(特許文献96);WO 2003/042661(請求項12)(特許文献11);WO 2002/30268(請求項27;391頁)(特許文献21);US 2003/219806(請求項4)(特許文献97);WO 2001/62794(請求項10 14;
図1A−D)(特許文献98);MIM:606936。
【0086】
(13)CRIPTO(CR、CR1、CRGF、CRIPTO、TDGF1、奇形腫由来増殖因子)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_003212
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Genbank record update date:Sep 23, 2012 02:27 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_003203
Genbank version no.NP_003203.1 GI:4507425
Genbank record update date:Sep 23, 2012 02:27 PM
相互参照
Ciccodicola, A., et al EMBO J. 8 (7):1987−1991 (1989), Am. J. Hum. Genet. 49 (3):555−565 (1991))(非特許文献93および94);US 2003/224411(請求項1)(特許文献99);WO 2003/083041(実施例1)(特許文献100);WO 2003/034984(請求項12)(特許文献101);WO 2002/88170(請求項2;52−53頁)(特許文献102);WO 2003/024392(請求項2;
図58)(特許文献17);WO 2002/16413(請求項1;94−95、105頁)(特許文献103);WO 2002/22808(請求項2;
図1)(特許文献104);US 5854399(実施例2;17−18欄)(特許文献105);US 5792616(
図2)(特許文献106);MIM:187395。
【0087】
(14)CD21(CR2(補体受容体2)またはC3DR(C3d/エプスタイン・バーウイルス受容体)またはHs.73792)
ヌクレオチド
Genbank accession no.M26004
Genbank version no.M26004.1 GI:181939
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:47 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAA35786
Genbank version no.AAA35786.1 GI:181940
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:47 AM
相互参照
Fujisaku et al (1989) J. Biol. Chem. 264 (4):2118−2125);Weis J.J., et al J. Exp. Med. 167, 1047−1066, 1988; Moore M., et al Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 84, 9194−9198, 1987; Barel M., et al Mol. Immunol. 35, 1025−1031, 1998; Weis J.J., et al Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 83, 5639−5643, 1986; Sinha S.K., et al (1993) J. Immunol. 150, 5311−5320(非特許文献95〜100);WO 2004/045520(実施例4)(特許文献107);US 2004/005538(実施例1)(特許文献108);WO 2003/062401(請求項9)(特許文献109);WO 2004/045520(実施例4)(特許文献107);WO 91/02536(
図9.1−9.9)(特許文献110);WO 2004/020595(請求項1)(特許文献111);登録番号:P20023;Q13866;Q14212;EMBL;M26004;AAA35786.1。
【0088】
(15)CD79b(CD79B、CD79β、IGb(免疫グロブリン関連β)、B29)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_000626
Genbank version no.NM_000626.2 GI:90193589
Genbank record update date:Jun 26, 2012 01:53 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_000617
Genbank version no.NP_000617.1 GI:11038674
Genbank record update date:Jun 26, 2012 01:53 PM
相互参照
Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. (2003)100(7):4126−4131; Blood (2002) 100 (9):3068−3076; Muller et al (1992) Eur. J. Immunol. 22 (6):1621−1625)(非特許文献101〜103);WO 2004/016225(請求項2、
図140)(特許文献37);WO 2003/087768(特許文献72);US 2004/101874(請求項1、102頁)(特許文献112);WO 2003/062401(請求項9)(特許文献109);WO 2002/78524(実施例2)(特許文献26);US 2002/150573(請求項35 5、15頁)(特許文献113);US 5644033(特許文献114);WO 2003/048202(請求項1、306頁および309頁)(特許文献115);WO 99/58658(特許文献116);US 6534482(請求項13、
図17A/B)(特許文献117);WO 2000/55351(請求項11、1145−1146頁)(特許文献118);MIM:147245。
【0089】
(16)FcRH2(IFGP4、IRTA4、SPAP1A(SH2ドメイン含有ホスファターゼアンカータンパク質 5 1a)、SPAP1B、SPAP1C)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_030764
Genbank version no.NM_030764.3 GI:227430280
Genbank record update date:Jun 30, 2012 12:30 AM
ポリペプチド
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Genbank record update date:Jun 30, 2012 12:30 AM
相互参照
AY358130);Genome Res. 13 (10):2265−2270 (2003), Immunogenetics 54 (2):87−95 (2002), Blood 99 (8):2662−2669 (2002), Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 98(17):9772−9777(2001), Xu, M.J., et al (2001) BioChem. Biophys. Res. Commun. 280 (3):768−775(非特許文献104〜108);WO 2004/016225(請求項2)(特許文献37);WO 2003/077836(特許文献119);WO 2001/38490(請求項5;
図18D−1−18D−2)(特許文献120);WO 2003/097803(請求項12)(特許文献121);10WO 2003/089624(請求項25)(特許文献122);MIM:606509。
【0090】
(17)HER2(ErbB2)
ヌクレオチド
Genbank accession no.M11730
Genbank version no.M11730.1 GI:183986
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:47 AM
ポリペプチド
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Genbank version no.AAA75493.1 GI:306840
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:47 AM
相互参照
Coussens L., et al Science (1985) 230(4730):1132−1139); Yamamoto T., et al Nature 319, 230−234, 1986; Semba K., et al Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 82, 6497−6501, 1985; Swiercz J.M., et al J. Cell Biol. 165, 869−15 880, 2004; Kuhns J.J., et al J. Biol. Chem. 274, 36422−36427, 1999; Cho H.−S., et al Nature 421, 756−760, 2003; Ehsani A., et al (1993) Genomics 15, 426−429(非特許文献109〜115);WO 2004/048938(実施例2)(特許文献23);WO 2004/027049(
図1I)(特許文献35);WO 2004/009622(特許文献123);WO 2003/081210(特許文献124);WO 2003/089904(請求項9)(特許文献125);WO 2003/016475(請求項1)(特許文献25);US 2003/118592(特許文献126);WO 2003/008537(請求項1)(特許文献127);WO 2003/055439(請求項29;
図1A−B)(特許文献128);WO 2003/025228(請求項37;
図5C)(特許文献129);20WO 2002/22636(実施例13;頁/95−107)(特許文献130);WO 2002/12341(請求項68;
図7)(特許文献131);WO 2002/13847(71−74頁)(特許文献132);WO 2002/14503(114−117頁)(特許文献133);WO 2001/53463(請求項2;41−46頁)(特許文献134);WO 2001/41787(15頁)(特許文献135);WO 2000/44899(請求項52;
図7)(特許文献136);WO 2000/20579(請求項3;
図2)(特許文献137);US 5869445(請求項3;31−38欄)(特許文献138);WO 9630514(請求項2;56−61頁)(特許文献139);EP 1439393(請求項7)(特許文献140);WO 2004/043361(請求項7)(特許文献141);WO 2004/022709(特許文献142);WO 2001/0024425(実施例3;
図4)(特許文献143);登録番号:P04626;EMBL;M11767;AAA35808.1.EMBL;M11761;AAA35808.1
抗体
・Abbott:US 20110177095(特許文献144)
例えば、配列番号3(CDR−H1)、配列番号4(CDR−H2)、配列番号5(CDR−H3)、配列番号104および/または配列番号6(CDR−L1)、配列番号7(CDR−L2)、および配列番号8(CDR−L3)のアミノ酸配列を有するCDRに対して、全体で少なくとも80%の配列相同性を有するCDRを含む抗体、この場合、抗HER2抗体または抗HER2結合断片は、配列番号1のVHおよび配列番号2のVLを有する抗体と比較して免疫原生が低下している。
・Biogen:US 20100119511(特許文献145)
例えば、ATCC登録番号:PTA−10355、PTA−10356、PTA−10357、PTA−10358
例えば、BIIB71F10(配列番号11、13)、BIIB69A09(配列番号15、17);BIIB67F10(配列番号19、21);BIIB67F11(配列番号23、25)、BIIB66A12(配列番号27、29)、BIIB66C01(配列番号31、33)、BIIB65C10(配列番号35、37)、BIIB65H09(配列番号39、41)、およびBIIB65B03(配列番号43、45)からなる群より選択される抗体由来の6つのCDR全てを含むHER2に、またはこれらCDRと同一であるかまたはこれらCDRからの改変が2つ以下であるCDRを含むHER2に結合する精製抗体分子。
・ハーセプチン(Genentech)−US 6,054,297(特許文献146);ATCC登録番号CRL−10463(Genentech)
・ペルツズマブ(Genentech)
US 20110117097(特許文献147)
例えば、配列番号15および16、配列番号17および18、配列番号23および24およびATCC登録番号HB−12215、HB−12216、CRL10463、HB−12697を参照。
US 20090285837(特許文献148)
US 20090202546(特許文献149)
例えば、ATCC登録番号:HB−12215、HB−12216、CRL10463、HB−12698。
US 20060088523(特許文献150)
・例えば、ATCC登録番号:HB−12215、HB−12216
・例えば、それぞれ配列番号3および4の可変軽アミノ酸配列および可変重アミノ酸配列を含む抗体。
・例えば、配列番号15および23から選択される軽鎖アミノ酸配列、ならびに配列番号16および24から選択される重鎖アミノ酸配列を含む抗体
US 20060018899(特許文献151)
・例えば、ATCC登録番号:(7C2)HB−12215、(7F3)HB−12216、(4D5)CRL−10463、(2C4)HB−12697。
・例えば、配列番号23のアミノ酸配列を含む抗体、またはその、脱アミドおよび/または酸化変異体。
US 2011/0159014(特許文献152)
・例えば、配列番号1”の超可変領域を含む軽鎖可変ドメインを有する抗体。
・例えば、配列番号2の超可変領域を含む重鎖可変ドメインを有する抗体。
US 20090187007(特許文献153)
・Glycotope:TrasGEX抗体 http://www.glycotope.com/pipeline
例えば、International Joint Cancer Institute and Changhai Hospital Cancer Cent:HMTI−FcAb −Gao J., et al BMB Rep. 2009 Oct 31;42(10):636−41(非特許文献116)を参照。
・Symphogen:US 20110217305(特許文献154)
・Union Stem Cell & Gene Engineering, China −Liu HQ., et al Xi Bao Yu Fen Zi Mian Yi Xue Za Zhi. 2010 May;26(5):456−8(非特許文献117)。
【0091】
(18)NCA(CEACAM6)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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相互参照
Barnett T., et al Genomics 3, 59−66, 1988(非特許文献118); Tawaragi Y., et al BioChem. Biophys. Res. Commun. 150, 89−96, 1988(非特許文献119); Strausberg R.L., et al Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 99:16899−16903, 2002(非特許文献76);WO 2004/063709(特許文献155);EP 1439393(請求項7)(特許文献140);WO 2004/044178(実施例4)(特許文献156);WO 2004/031238(特許文献157);WO 2003/042661(請求項12)(特許文献11);WO 2002/78524(実施例2)(特許文献26);WO 2002/86443(請求項27;427頁)(特許文献28);WO 2002/60317(請求項2)(特許文献158);登録番号:P40199;Q14920;EMBL;M29541;AAA59915.1.EMBL;M18728。
【0092】
(19)MDP(DPEP1)
ヌクレオチド
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相互参照
Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 99 (26):16899−16903(2002))(非特許文献76);WO 2003/016475(請求項1)(特許文献25);WO 2002/64798(請求項33;85−87頁)(特許文献30);JP05003790(
図6−8)(特許文献159);WO 99/46284(
図9)(特許文献160);MIM:179780。
【0093】
(20)IL20R−α(IL20Ra、ZCYTOR7)
ヌクレオチド
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相互参照
Clark H.F., et al Genome Res. 13, 2265−2270, 2003(非特許文献104); Mungall A.J., et al Nature 425, 805−811, 2003; Blumberg H., et al Cell 104, 9−19, 2001; Dumoutier L., et al J. Immunol. 167, 3545−3549, 2001; Parrish−Novak J., et al J. Biol. Chem. 277, 47517−47523, 2002; Pletnev S., et al (2003)10 Biochemistry 42:12617−12624; Sheikh F., et al (2004) J. Immunol. 172, 2006−2010(非特許文献120〜125);EP 1394274(実施例11)(特許文献36);US 2004/005320(実施例5)(特許文献161);WO 2003/029262(74−75頁)(特許文献162);WO 2003/002717(請求項2;63頁)(特許文献163);WO 2002/22153(45−47頁)(特許文献164);US 2002/042366(20−21頁)(特許文献165);WO 2001/46261(57−59頁)(特許文献166);WO 2001/46232(63−65頁)(特許文献167);WO 98/37193(請求項1;55−59頁)(特許文献168);登録番号:Q9UHF4;Q6UWA9;Q96SH8;EMBL;AF184971;AAF01320.1。
【0094】
(21)ブレビカン(BCAN、BEHAB)
ヌクレオチド
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相互参照
Gary S.C., et al Gene 256, 139−147, 2000(非特許文献126); Clark H.F., et al Genome Res. 13, 2265−2270, 2003(非特許文献104); Strausberg R.L., et al Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 99, 16899−16903, 2002(非特許文献76);US 2003/186372(請求項11)(特許文献169);US 2003/186373(請求項11)(特許文献170);US 2003/119131(請求項1;
図52)(特許文献171);US 2003/119122(請求項1;20
図52)(特許文献172);US 2003/119126(請求項1)(特許文献173);US 2003/119121(請求項1;
図52)(特許文献174);US 2003/119129(請求項1)(特許文献175);US 2003/119130(請求項1)(特許文献176);US 2003/119128(請求項1;
図52)(特許文献177);US 2003/119125(請求項1)(特許文献178);WO 2003/016475(請求項1)(特許文献25);WO 2002/02634(請求項1)(特許文献179)。
【0095】
(22)EphB2R(DRT、ERK、Hek5、EPHT3、Tyro5)
ヌクレオチド
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相互参照
Chan, J. and Watt, V.M., Oncogene 6 (6), 1057−1061 (1991), Oncogene 10 (5):897−905(1995), Annu. Rev. Neurosci. 21:309−345 (1998), Int. Rev. Cytol. 196:177−244 (2000))(非特許文献127〜130);WO 2003042661(請求項12)(特許文献180);WO 200053216(請求項1;41頁)(特許文献181);WO 2004065576(請求項1)(特許文献182);WO 2004020583(請求項9)(特許文献183);WO 2003004529(128−132頁)(特許文献184);WO 200053216(請求項1;42頁)(特許文献181);MIM:600997。
【0096】
(23)ASLG659(B7h)
ヌクレオチド
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相互参照
US 2004/0101899(請求項2)(特許文献185);WO 2003104399(請求項11)(特許文献186);WO 2004000221(
図3)(特許文献187);US 2003/165504(請求項1)(特許文献188);US 2003/124140(実施例2)(特許文献46);US 2003/065143(
図60)(特許文献189);WO 2002/102235(請求項13;299頁)(特許文献13);US 2003/091580(実施例2)(特許文献190);WO 2002/10187(請求項6;
図10)(特許文献191);WO 2001/94641(請求項12;
図7b)(特許文献192);WO 2002/02624(請求項13;
図1A−1B)(特許文献193);US 2002/034749(請求項54;45−46頁)(特許文献194);WO 2002/06317(実施例2;320−321頁、請求項34;321−322頁)(特許文献195);WO 2002/71928(468−469頁)(特許文献49);WO 2002/02587(実施例1;
図1)(特許文献196);WO 2001/40269(実施例3;190−192頁)(特許文献197);WO 2000/36107(実施例2;205−207頁)(特許文献198);WO 2004/053079(請求項12)(特許文献199);WO 2003/004989(請求項1)(特許文献200);WO 2002/71928(233−234頁、452−453頁)(特許文献49);WO 01/16318(特許文献201)。
【0097】
(24)PSCA(前立腺幹細胞抗原前駆体)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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Genbank record update date:Feb 1, 2011 11:25 AM
相互参照
Reiter R.E., et al Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 95, 1735−1740, 1998; Gu Z., et al Oncogene 19, 1288−1296, 2000; BioChem. Biophys. Res. Commun. (2000) 275(3):783−788(非特許文献131〜133);WO 2004/022709(特許文献142);EP 1394274(実施例11)(特許文献36);US 2004/018553(請求項17)(特許文献202);WO 2003/008537(請求項1)(特許文献127);WO 2002/81646(請求項1;164頁)(特許文献203);WO 2003/003906(請求項10;288頁)(特許文献29);WO 2001/40309(実施例1;
図17)(特許文献204);US 2001/055751(実施例1;
図1b)(特許文献205);WO 2000/32752(請求項18;
図1)(特許文献206);WO 98/51805(請求項17;97頁)(特許文献207);WO 98/51824(請求項10;94頁)(特許文献208);WO 98/40403(請求項2;
図1B)(特許文献209);登録番号:O43653;EMBL;AF043498;AAC39607.1。
【0098】
(25)GEDA
ヌクレオチド
Genbank accession no.AY260763
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ポリペプチド
Genbank accession no.AAP14954
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相互参照
AP14954脂肪腫HMGIC融合パートナー様(partnerlike)タンパク質/pid=AAP14954.1−ホモ・サピエンス(ヒト);WO 2003/054152(請求項20)(特許文献59);WO 2003/000842(請求項1)(特許文献210);WO 2003/023013(実施例3、請求項20)(特許文献211);US 2003/194704(請求項45)(特許文献212);GI:30102449;
【0099】
(26)BAFF−R(B細胞活性化因子受容体、BLyS受容体3、BR3)
ヌクレオチド
Genbank accession no.AF116456
Genbank version no.AF116456.1 GI:4585274
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ポリペプチド
Genbank accession no.AAD25356
Genbank version no.AAD25356.1 GI:4585275
Genbank record update date:Mar 10, 2010 09:44 PM
相互参照
BAFF受容体/pid=NP_443177.1−ホモ・サピエンス:Thompson, J.S., et al Science 293 (5537), 2108−2111 (2001)(非特許文献134);WO 2004/058309(特許文献213);WO 2004/011611(特許文献214);WO 2003/045422(実施例;32−33頁)(特許文献215);WO 2003/014294(請求項35;
図6B)(特許文献216);WO 2003/035846(請求項70;615−616頁)(特許文献217);WO 2002/94852(136−137欄)(特許文献218);WO 2002/3876625(請求項3;133頁)(特許文献219);WO 2002/24909(実施例3;
図3)(特許文献220);MIM:606269;NP_443177.1;NM_052945_1;AF132600。
【0100】
(27)CD22(B細胞受容体CD22−Bアイソフォーム、BL−CAM、Lyb−8、Lyb8、SIGLEC−2、FLJ22814)
ヌクレオチド
Genbank accession no.AK026467
Genbank version no.AK026467.1 GI:10439337
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ポリペプチド
Genbank accession no.BAB15489
Genbank version no.BAB15489.1 GI:10439338
Genbank record update date:Sep 11, 2006 11:24 PM
相互参照
Wilson et al (1991) J. Exp. Med. 173:137−146(非特許文献135);30WO 2003/072036(請求項1;
図1)(特許文献221);IM:107266;NP_001762.1;NM_001771_1。
【0101】
(27a)CD22(CD22分子)
ヌクレオチド
Genbank accession no.X52785
Genbank version no.X52785.1 GI:29778
Genbank record update date:Feb 2, 2011 10:09 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.CAA36988
Genbank version no.CAA36988.1 GI:29779
Genbank record update date:Feb 2, 2011 10:09 AM
相互参照
Stamenkovic I. et al., Nature 345 (6270), 74−77(1990)??(非特許文献136)
他の情報
他の記号:CD22
他の略称:SIGLEC−2、SIGLEC2
他の名称:B細胞受容体CD22;Bリンパ球細胞接着分子;BL−CAM;CD22抗原;T細胞表面抗原Leu−14;シアル酸結合Ig様レクチン2;シアル酸結合Ig様レクチン2
抗体
・G5/44(イノツズマブ):DiJoseph JF., et al Cancer Immunol Immunother. 2005 Jan;54(1):11−24(非特許文献137)。
・エプラツズマブ −Goldenberg DM., et al Expert Rev Anticancer Ther. 6(10): 1341−53, 2006(非特許文献138)。
【0102】
(28)CD79a(CD79A、CD79α)、免疫グロブリン関連α、B細胞特異的タンパク質(Igβ(CD79B)と共有結合で相互作用し、表面でIgM35分子と複合体を形成し、B細胞分化に関与するシグナルを伝達する)、pI:4.84、MW:25028、TM:2[P]、遺伝子染色体:19q13.2)。
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_001783
Genbank version no.NM_001783.3 GI:90193587
Genbank record update date:Jun 26, 2012 01:48 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_001774
Genbank version no.NP_001774.1 GI:4502685
Genbank record update date:Jun 26, 2012 01:48 PM
相互参照
WO 2003/088808(特許文献222);US 2003/0228319(特許文献223);WO 2003/062401(請求項9)(特許文献109);US 2002/150573(請求項4、13−14頁)(特許文献113);WO 99/58658(請求項13、
図16)(特許文献116);WO 92/07574(
図1)(特許文献224);US 5644033(特許文献114);Ha et al(1992) J. Immunol. 148(5):1526−1531(非特許文献139); Muller et al (1992) Eur .J. Immunol. 22:1621−1625(非特許文献103); Hashimoto et al (1994) Immunogenetics 40(4):287−295; Preud’homme et al (1992) Clin. Exp .5Immunol. 90(1):141−146; Yu et al (1992) J. Immunol. 148(2) 633−637; Sakaguchi et al (1988) EMBO J. 7(11):3457−3464(非特許文献140〜143)
【0103】
(29)CXCR5(バーキットリンパ腫受容体1、CXCL13ケモカインにより活性化されるGタンパク質共役受容体、このGタンパク質共役受容体は、リンパ球遊走および体液性防御において機能し、HIV−2感染、ならびに恐らくはAIDS、リンパ腫、骨髄腫、および白血病の発症において10役割を果たす);372aa、pI:8.54、MW:41959、TM:7[P]、遺伝子染色体:11q23.3、
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_001716
Genbank version no.NM_001716.4 GI:342307092
Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:49 PM
ポリペプチド
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Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:49 PM
相互参照
WO 2004/040000(特許文献71);WO 2004/015426(特許文献225);US 2003/105292(実施例2)(特許文献226);US 6555339(実施例2)(特許文献227);WO 2002/61087(
図1)(特許文献73);WO 2001/57188(請求項20、269頁)(特許文献53);WO 2001/72830(12−13頁)(特許文献228);WO 2000/22129(実施例1、152−153頁、15実施例2、254−256頁)(特許文献229);WO 99/28468(請求項1、38頁)(特許文献230);US 5440021(実施例2、49−52欄)(特許文献231);WO 94/28931(56−58頁)(特許文献232);WO 92/17497(請求項7、
図5)(特許文献233);Dobner et al (1992) Eur. J. Immunol. 22:2795−2799; Barella et al (1995) BioChem. J. 309:773−779(非特許文献144および145)
【0104】
(30)HLA−DOB(ペプチドに結合して、そのペプチドをCD4+Tリンパ球に20提供するMHCクラスII分子のβサブユニット(Ia抗原));273aa、pI:6.56、MW:30820、TM:1[P]、遺伝子染色体:6p21.3)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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相互参照
Tonnelle et al (1985) EMBO J.4(11):2839−2847; Jonsson et al (1989) Immunogenetics 29(6):411−413; Beck et al (1992) J. Mol. Biol. 228:433−441(非特許文献146〜148); Strausberg et al (2002) Proc. Natl. Acad. Sci USA 99:16899−16903(非特許文献76); Servenius et al (1987) J. Biol. Chem. 262:8759−8766; Beck et al (1996) J. Mol. Biol. 25 255:1−13; Naruse et al (2002) Tissue Antigens 59:512−519(非特許文献149〜151);WO 99/58658(請求項13、
図15)(特許文献116);US 6153408(35−38欄)(特許文献234);US 5976551(168−170欄)(特許文献235);US 6011146(145−146欄)(特許文献236);Kasahara et al (1989)Immunogenetics 30(1):66−68; Larhammar et al (1985) J. Biol. Chem. 260(26):14111−14119(非特許文献152および153)
【0105】
(31)P2X5(プリン作動性受容体P2Xリガンド開口型イオンチャンネル5、細胞外ATPにより開口するイオンチャンネルであり、このチャンネルは、シナプス伝達および神経新生に関与している可能性があり、この不全が突発性排尿筋不安定という病態生理の一因である可能性がある);422aa)、pI:7.63、MW:47206、TM:1[P]、遺伝子染色体:17p13.3)。
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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相互参照
Le et al (1997) FEBS Lett. 418(1−2):195−199(非特許文献154);WO 2004/047749(特許文献237);WO 2003/072035(請求項10)(特許文献238);Touchman et al (2000) Genome Res. 10:165−173(非特許文献155);WO 2002/22660(請求項20)(特許文献239);WO 2003/093444(請求項1)(特許文献240);WO 2003/087768(請求項1)(特許文献72);WO 2003/029277(82頁)(特許文献241)
【0106】
(32)CD72(B細胞分化抗原CD72、Lyb−2);359aa、pI:8.66、MW:40225、TM:15[P]、遺伝子染色体:9p13.3)。
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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相互参照
WO 2004042346(請求項65)(特許文献242);WO 2003/026493(51−52頁、57−58頁)(特許文献243);WO 2000/75655(105−106頁)(特許文献244);Von Hoegen et al (1990) J. Immunol. 144(12):4870−4877; Strausberg et al (2002) Proc. Natl. Acad .Sci USA 99:16899−16903(非特許文献76)。
【0107】
(33)LY64(リンパ球抗原64(RP105)、ロイシンに富む反復配列(LRR)ファミリーのI型膜タンパク質であり、B細胞活性化およびアポトーシスを制御し、この機能喪失は、全身性エリトマトーデスの患者で疾患活性の上昇を伴う);661aa、pI:6.20、MW:74147、TM:1[P]、遺伝子染色体:5q12)。
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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相互参照
US 2002/193567(特許文献245);WO 97/07198(請求項11、39−42頁)(特許文献246);Miura et al (1996) 15 Genomics 38(3):299−304; Miura et al (1998) Blood 92:2815−2822(非特許文献156および157);WO 2003/083047(特許文献247);WO 97/44452(請求項8、57−61頁)(特許文献248);WO 2000/12130(24−26頁)(特許文献249)。
【0108】
(34)FcRH1(Fc受容体様タンパク質1、免疫グロブリンFcドメインの推定受容体であり、C2型Ig様ドメインおよびITAMドメインを含有し、Bリンパ球20分化において役割を果たす可能性がある);429aa、pI:5.28、MW:46925 TM:1[P]、遺伝子染色体:1q21−1q22)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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相互参照
WO 2003/077836(特許文献119);WO 2001/38490(請求項6、
図18E−1〜18−E−2)(特許文献120);Davis et al (2001) Proc. Natl. Acad. Sci USA 98(17):9772−9777(非特許文献107);WO 2003/089624(請求項8)(特許文献122);EP 1347046(請求項1)(特許文献68);WO 2003/089624(請求項7)(特許文献122)。
【0109】
(35)IRTA2(免疫グロブリンスーパーファミリー受容体転座関連2、B細胞発達およびリンパ腫形成で役割を担っている可能性がある推定免疫受容体である;転位置による遺伝子の調節解除が、ある種のB細胞悪性腫瘍で生じる);977aa、pI:6.88、MW:106468、TM:1[P]遺伝子染色体:1q21)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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相互参照
AF343663、AF343664、AF343665、AF369794、AF397453、AK090423、AK090475、AL834187、AY358085;マウス:AK089756、AY158090、AY506558;NP_112571.1;WO 2003/024392(請求項2、
図97)(特許文献17);Nakayama et al (2000) BioChem. Biophys. Res. Commun. 277(1):124−127(非特許文献158);WO 2003/077836(特許文献119);WO 2001/38490(請求項3、
図18B−1〜18B−2)(特許文献120)。
【0110】
(36)TENB2(TMEFF2、トモレギュリン(tomoregulin)、TPEF、HPP1、TR、推定膜貫通35プロテオグリカン、増殖因子およびフォリスタチンのEGF/ヘレグリンファミリーと関連);374aa)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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相互参照
NCBI Accession:AAD55776、AAF91397、AAG49451;NCBI RefSeq:NP_057276;NCBI Gene:23671;OMIM:605734;SwissProt Q9UIK5;AY358907、CAF85723、CQ782436;WO 2004/074320(非特許文献250);JP 2004113151(非特許文献251);WO 2003/042661(特許文献11);WO 2003/009814(非特許文献252);EP 1295944(69−70頁)(非特許文献253);WO 2002/30268(329頁)(特許文献21);WO 2001/90304(非特許文献254);US 2004/249130(非特許文献255);US 2004/022727(非特許文献256);WO 2004/063355(非特許文献257);US 2004/197325(非特許文献258);US 2003/232350(非特許文献259);5US 2004/005563(非特許文献260);US 2003/124579(特許文献261);Horie et al (2000) Genomics 67:146−152; Uchida et al (1999) BioChem. Biophys. Res. Commun. 266:593−602; Liang et al (2000) Cancer Res. 60:4907−12; Glynne−Jones et al (2001) Int J Cancer. Oct 15;94(2):178−84(非特許文献159〜162)。
【0111】
(37)PSMA−FOLH1(葉酸ヒドロラーゼ(前立腺特異的膜抗原)1)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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相互参照
Israeli R.S., et al Cancer Res. 53 (2), 227−230 (1993)(非特許文献163)
他の情報
公式記号:FOLH1
他の略称:GIG27、FGCP、FOLH、GCP2、GCPII、NAALAD1、NAALAdase、PSM、PSMA、mGCP
他の名称:N−アセチル化α結合酸性ジペプチダーゼ1;N−アセチル化α結合酸性ジペプチダーゼI;NAALADアーゼI;細胞増殖阻害遺伝子27タンパク質;ホリルポリ−γ−グルタミン酸カルボキシペプチダーゼ;グルタミン酸カルボキシラーゼII;グルタミン酸カルボキシペプチダーゼ2;グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII;膜グルタミン酸カルボキシペプチダーゼ;前立腺特異的膜抗原バリアントF;プテロイルポリ−γ−グルタミン酸カルボキシペプチダーゼ
抗体
・US 7,666,425(特許文献262):
以下のATCC参照を有するハイブリドーマにより産生される抗体:ATCC登録番号HB−12101、ATCC登録番号HB−12109、ATCC登録番号HB−12127、およびATCC登録番号HB−12126。
・Proscan:8H12、3E11、17G1、29B4、30C1、および20F2 からなる群より選択されるモノクローナル抗体(US 7,811,564(特許文献263);Moffett S., et al Hybridoma (Larchmt). 2007 Dec;26(6):363−72(非特許文献164))。
・Cytogen:モノクローナル抗体7E11−C5(ATCC登録番号HB10494)および9H10−A4(ATCC登録番号HB11430)−US 5,763,202(特許文献264)
・GlycoMimetics:NUH2 −ATCC登録番号HB9762(US 7,135,301(特許文献265))
・Human Genome Science:HPRAJ70 −ATCC登録番号97131(US 6,824,993(特許文献266));アメリカ培養細胞系統保存機関(「ATCC」)寄託番号97131で寄託されているcDNAクローン(HPRAJ70)によりコードされるアミノ酸配列
・Medarex:フコシル残基が欠けている抗PSMA抗体 −US 7,875,278(特許文献267)
・マウス抗PSMA抗体として、3F5.4G6、3D7.1.1、4E10−1.14、3E11、4D8、3E6、3C9、2C7、1G3、3C4、3C6、4D4、1G9、5C8B9、3G6、4C8B9、およびモノクローナル抗体が挙げられる。3F5.4G6、3D7.1.1、4E10−1.14、3E11、4D8、3E6、3C9、2C7、1G3、3C4、3C6、4D4、1G9、5C8B9、3G6、または4C8B9を分泌するハイブリドーマが、公的に寄託されており、US 6,159,508(特許文献268)に記載されている。関連するハイブリドーマが、公的に寄託されており、US 6,107,090(特許文献269)に記載されている。その上、J591をヒト化したものをはじめとするヒト化抗PSMA抗体が、PCT公報のWO 02/098897(特許文献270)でさらに詳細に記載されている。
・他のマウス抗ヒトPSMA抗体も当該分野で記載されており、例えば、mAb107−1A4(Wang, S. et al. (2001) Int. J. Cancer 92:871−876)(非特許文献165)およびmAb 2C9(Kato, K. et al. (2003) Int. J. Urol. 10:439−444)(非特許文献166)などがある。
・ヒト抗PSMAモノクローナル抗体の例として、4A3抗体、7F12抗体、8C12抗体、8A11抗体、16F9抗体、2A10抗体、2C6抗体、2F5抗体、および1C3抗体が挙げられ、これらの抗体は、PCT公報のWO 01/09192(特許文献271)およびWO 03/064606(特許文献272)およびU.S. Provisional Application Ser. No.60/654,125、タイトル「Human Monoclonal Antibodies to Prostate Specific Membrane Antigen(PSMA)」、2005年2月18日出願(特許文献273)に最初に記載されたとおりに単離および構造特性決定されている。4A3、7F12、8C12、8A11、16F9、2A10、2C6、2F5、および1C3のV
Hアミノ酸配列を、それぞれ配列番号1〜9に示す。4A3、7F12、8C12、8A11、16F9、2A10、2C6、2F5、および1C3のV
Lアミノ酸配列を、それぞれ配列番号10〜18に示す。
・他のヒト抗PSMA抗体として、PCT公報のWO 03/034903(特許文献274)およびUS 2004/0033229(特許文献275)に記載の抗体が挙げられる。
・NW Biotherapeutics:3F5.4G6(ATCC登録番号HB12060)、3D7−1.I.(ATCC登録番号HB12309)、4E10−1.14(ATCC登録番号HB12310)、3E11(ATCCHB12488)、4D8(ATCCHB12487)、3E6(ATCCHB12486)、3C9(ATCCHB12484)、2C7(ATCCHB12490)、1G3(ATCCHB12489)、3C4(ATCCHB12494)、3C6(ATCCHB12491)、4D4(ATCCHB12493)、1G9(ATCCHB12495)、5C8B9(ATCCHB12492)、および3G6(ATCCHB12485)からなる群より選択されるハイブリドーマ細胞株 −US 6,150,508(特許文献276)を参照
・PSMA Development Company/Progenics/Cytogen−Seattle Genetics:mAb3.9(ATCC登録番号PTA−3258という番号で寄託されているハイブリドーマにより産生される)またはmAb10.3(ATCC登録番号PTA−3347という番号で寄託されているハイブリドーマにより産生される) −US 7,850,971(特許文献277)
・PSMA Development Company −PSMA抗体の組成物(US 20080286284、表1)(特許文献278)
この出願は、US 10/395,894(特許文献279)、2003年3月21日出願、(US 7,850,971)(特許文献277)の分割出願である
・University Hospital Freiburg、Germany −mAb3/A12、mAb3/E7、およびmAb3/F11(Wolf P., et al Prostate. 2010 Apr 1;70(5):562−9)(非特許文献167)。
【0112】
(38)SST(ソマトスタチン受容体;注、5つのサブタイプが存在する)
(38.1)SSTR2(ソマトスタチン受容体2)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_001050
Genbank version no.NM_001050.2 GI:44890054
Genbank record update date:Aug 19, 2012 01:37 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_001041
Genbank version no.NP_001041.1 GI:4557859
Genbank record update date:Aug 19, 2012 01:37 PM
相互参照
Yamada Y., et al Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 89(1), 251−255 (1992); Susini C., et al Ann Oncol. 2006 Dec;17(12):1733−42(非特許文献168および169)
他の情報
公式記号:SSTR2
他の名称:SRIF−1;SS2R;ソマトスタチン受容体2型
(38.2)SSTR5(ソマトスタチン受容体5)
ヌクレオチド
Genbank accession no.D16827
Genbank version no.D16827.1 GI:487683
Genbank record update date:Aug 1, 2006 12:45 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.BAA04107
Genbank version no.BAA04107.1 GI:487684
Genbank record update date:Aug 1, 2006 12:45 PM
相互参照
Yamada, Y., et al BioChem. Biophys. Res. Commun. 195(2), 844−852(1993)(特許文献170)
他の情報
公式記号:SSTR5
他の略称:SS−5−R
他の名称:ソマトスタチン受容体サブタイプ5;ソマトスタチン受容体5型
(38.3)SSTR1
(38.4)SSTR3
(38.5)SSTR4
【0113】
AvB6−両方のサブユニット(39+40)
(39)ITGAV(インテグリン、αV)
ヌクレオチド
Genbank accession no.M14648、J02826、M18365
Genbank version no.M14648.1 GI:340306
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:56 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAA36808
Genbank version no.AAA36808.1 GI:340307
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:56 AM
相互参照
Suzuki S., et al Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 83 (22), 8614−8618(1986)(非特許文献171)
他の情報
公式記号:ITGAV
他の略称:CD51、MSK8、VNRA、VTNR
他の名称:モノクローナル抗体L230により同定される抗原;インテグリンα−V;インテグリンαVβ3;インテグリン、αV(ビトロネクチン受容体、αポリペプチド、抗原CD51);ビトロネクチン受容体サブユニットα
【0114】
(40)ITGB6(インテグリン、β6)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_000888
Genbank version no.NM_000888.3 GI:9966771
Genbank record update date:Jun 27, 2012 12:46 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_000879
Genbank version no.NP_000879.2 GI:9625002
Genbank record update date:Jun 27, 2012 12:46 AM
相互参照
Sheppard D.J., et al Biol. Chem. 265 (20), 11502−11507 (1990)(非特許文献172)
他の情報
公式記号:ITGB6
他の名称:インテグリンβ−6
抗体
・Biogen:US 7,943,742(特許文献280) −ハイブリドーマクローン6.3G9および6.8G6が、それぞれ、ATCC登録番号ATCCPTA−3649および−3645で寄託された。
・Biogen:US 7,465,449(特許文献281) −いくつかの実施形態において、この抗体は、ハイブリドーマ6.1A8、6.3G9、6.8G6、6.2B1、6.2B10、6.2A1、6.2E5、7.1G10、7.7G5、または7.1C5により産生される抗体と同じ重鎖および軽鎖ポリペプチド配列を含む。
・Centocor(J&J):US 7,550,142;US 7,163,681(特許文献282および283)
例えば、US 7,550,142(特許文献282)の、配列番号7および配列番号8に示すアミノ酸配列を含むヒト重鎖およびヒト軽鎖可変領域を有する抗体。
・Seattle Genetics:15H3(Ryan MC., et al Cancer Res April 15, 2012; 72(8 Supplement):4630)(非特許文献173)
【0115】
(41)CEACAM5(癌胎児抗原関連細胞接着分子5)
ヌクレオチド
Genbank accession no.M17303
Genbank version no.M17303.1 GI:178676
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:47 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAB59513
Genbank version no.AAB59513.1 GI:178677
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:47 AM
相互参照
Beauchemin N., et al Mol. Cell. Biol. 7 (9), 3221−3230 (1987)(非特許文献174)
他の情報
公式記号:CEACAM5
他の略称:CD66e、CEA
他の名称:胎便抗原100
抗体
・AstraZeneca−MedImmune:US 20100330103;US 20080057063;
US 20020142359(特許文献284〜286)
・例えば、以下の配列を持つ相補性決定領域(CDR)を有する抗体:重鎖;CDR1−DNYMH、CDR2−WIDPENGDTEYAPKFRG、CDR3−LIYAGYLAMDY;および軽鎖CDR1−SASSSVTYMH、CDR2−STSNLAS、CDR3−QQRSTYPLT。
・欧州培養細胞保存機関(ECACC)寄託番号96022936で寄託されているハイブリドーマ806.077。
・Research Corporation Technologies, Inc.:US 5,047,507(特許文献287)
・Bayer Corporation:US 6,013,772(特許文献288)
・BioAlliance:US 7,982,017;US 7,674,605(特許文献289および290)
・US 7,674,605(特許文献290)
・配列番号1のアミノ酸配列に由来する重鎖可変領域配列、および配列番号2のアミノ酸配列に由来する軽鎖可変領域配列を含む抗体。
・配列番号5のアミノ酸配列に由来する重鎖可変領域配列、および配列番号6のアミノ酸配列に由来する軽鎖可変領域配列を含む抗体。
・Celltech Therapeutics Limited:US 5,877,293(特許文献291)
・The Dow Chemical Company:US 5,472,693;US 6,417,337;US 6,333,405(特許文献292〜294)
US 5,472,693(特許文献292)−例えば、ATCC番号CRL−11215
US 6,417,337(特許文献293)−例えば、ATCC CRL−12208
US 6,333,405(特許文献294)−例えば、ATCC CRL−12208
・Immunomedics, Inc:US 7,534,431;US 7,230,084;US 7,300,644;US 6,730,300(特許文献295〜298);
US 20110189085(特許文献299)
・軽鎖可変領域のCDRを有する抗体は、以下を含み:CDR1はKASQDVGTSVA(配列番号20)を含み;CDR2はWTSTRHT(配列番号21)を含み;およびCDR3はQQYSLYRS(配列番号22)を含む;
およびこの抗CEA抗体の重鎖可変領域のCDRは、以下を含む:CDR1はTYWMS(配列番号23)を含み;CDR2はEIHPDSSTINYAPSLKD(配列番号24)を含み;およびCDR3はLYFGFPWFAY(配列番号25)を含む。
US 20100221175;US 20090092598;US 20070202044;US 20110064653;US 20090185974;US 20080069775(特許文献300〜305)。
【0116】
(42)MET(met癌原遺伝子;肝細胞増殖因子受容体)
ヌクレオチド
Genbank accession no.M35073
Genbank version no.M35073.1 GI:187553
Genbank record update date:Mar 6, 2012 11:12 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAA59589
Genbank version no.AAA59589.1 GI:553531
Genbank record update date:Mar 6, 2012 11:12 AM
相互参照
Dean M., et al Nature 318 (6044), 385−388 (1985)(非特許文献175)
他の情報
公式記号:MET
他の略称:AUTS9、HGFR、RCCP2、c−Met
他の名称:HGF受容体;HGF/SF受容体;SF受容体;肝細胞増殖因子受容体;met癌原遺伝子チロシンキナーゼ;癌原遺伝子c−Met;散乱因子受容体;チロシン−タンパク質キナーゼMet
抗体
・Abgenix/Pfizer:US 20100040629(特許文献306)
例えば、アメリカ培養細胞系統保存機関(ATCC)登録番号PTA−5026を有するハイブリドーマ13.3.2により産生される抗体;ATCC登録番号PTA−5027を有するハイブリドーマ9.1.2により産生される抗体;ATCC登録番号PTA−5028を有するハイブリドーマ8.70.2により産生される抗体;またはATCC登録番号PTA−5029を有するハイブリドーマ6.90.3により産生される抗体。
・Amgen/Pfizer:US 20050054019(特許文献307)
例えば、配列番号2の配列中、X2がグルタミン酸であり、およびX4がセリンであるアミノ酸配列を有する重鎖、ならびに配列番号4の配列中、X8がアラニンであるアミノ酸配列を有する軽鎖を含み、シグナル配列を含まない、抗体;配列番号6に記載のアミノ酸配列を有する重鎖、および配列番号8に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖を含み、シグナル配列を含まない、抗体;配列番号10に記載のアミノ酸配列を有する重鎖、および配列番号12に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖を含み、シグナル配列を含まない、抗体;または、配列番号14に記載のアミノ酸配列を有する重鎖、および配列番号16に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖を含み、シグナル配列を含まない、抗体。
・Agouron Pharmaceuticals(現Pfizer):US 20060035907(特許文献308)
・Eli Lilly:US 20100129369(特許文献309)
・Genentech:US 5,686,292;US 20100028337;US 20100016241;US 20070129301;US 20070098707;US 20070092520;US 20060270594;US 20060134104;US 20060035278;US 20050233960;US 20050037431(特許文献310〜320)
US 5,686,292(特許文献310)−例えば、ATCCHB−11894およびATCCHB−11895
US 20100016241(特許文献312)−例えば、ATCCHB−11894(ハイブリドーマ1A3.3.13)またはHB−11895(ハイブリドーマ5D5.11.6)
・National Defense Medical Center、Taiwan:Lu RM., et al Biomaterials. 2011 Apr;32(12):3265−74(非特許文献176)。
・Novartis:US 20090175860(特許文献321)
例えば、重鎖4687のCDR1、CDR2、およびCDR3の配列(重鎖4687のCDR1、CDR2、およびCDR3の配列は、それぞれ、配列番号58の26−35番、50−65番、および98−102番残基である);ならびに軽鎖5097のCDR1、CDR2、およびCDR3の配列(軽鎖5097のCDR1、CDR2、およびCDR3の配列は、配列番号37の24−39番、55−61番、および94−100番残基である)を含む抗体。
・Pharmacia Corporation:US 20040166544(特許文献322)
・Pierre Fabre:US 20110239316、US 20110097262、US 20100115639(特許文献323〜325)
・Sumsung:US 20110129481(特許文献326)−例えば、登録番号KCLRF−BP−00219または登録番号KCLRF−BP−00223を有するハイブリドーマ細胞から産生されるモノクローナル抗体。
・Samsung:US 20110104176(特許文献327)−例えば、登録番号:KCLRF−BP−00220を有するハイブリドーマ細胞から産生される抗体。
・トリノ大学医学部:DN−30 Pacchiana G., et al J Biol Chem. 2010 Nov 12;285(46):36149−57(非特許文献177)
・Van Andel Research Institute: Jiao Y., et al Mol Biotechnol. 2005 Sep;31(1):41−54(非特許文献178)。
【0117】
(43)MUC1(ムチン1、細胞表面関連)
ヌクレオチド
Genbank accession no.J05581
Genbank version no.J05581.1 GI:188869
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:48 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAA59876
Genbank version no.AAA59876.1 GI:188870
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:48 AM
相互参照
Gendler S.J., et al J. Biol. Chem. 265(25), 15286−15293 (1990)(非特許文献179)
他の情報
公式記号:MUC1
他の略称:RP11−263K19.2、CD227、EMA、H23AG、KL−6、MAM6、MUC−1、MUC−1/SEC、MUC−1/X、MUC1/ZD、PEM、PEMT、PUM
他の名称:DF3抗原;H23抗原;乳癌関連抗原DF3;癌関連ムチン;エピシアリン(episialin);クレブス・フォン・デン・ルンゲン(krebs von den Lungen)−6;ムチン1、膜貫通型;ムチン−1;ピーナッツ反応性尿ムチン;多形上皮ムチン;腫瘍関連上皮ムチン;腫瘍関連上皮膜抗原;腫瘍関連ムチン
抗体
・AltaRex−Quest Pharma Tech:US 6,716,966(特許文献328)−例えば、ATCC番号PTA−975のハイブリドーマにより産生されるAlt−1抗体。
・AltaRex−Quest Pharma Tech:US 7,147,850(特許文献329)
・CRT:5E5 −Sorensen AL., et al Glycobiology vol. 16 no.2 pp.96−107, 2006; HMFG2 −Burchell J., et al Cancer Res., 47, 5476−5482 (1987)(非特許文献180および181)
・Glycotope GT−MAB: GT−MAB2.5−GEX(Webサイト:http://www.glycotope.com/pipeline/pankomab−gex)
・Immunogen:US 7,202,346(特許文献330)
・例えば、抗体MJ−170:ハイブリドーマ細胞株MJ−170ATCC登録番号PTA−5286;モノクローナル抗体MJ−171:ハイブリドーマ細胞株MJ−171ATCC登録番号PTA−5287;モノクローナル抗体MJ−172:ハイブリドーマ細胞株MJ−172ATCC登録番号PTA−5288;またはモノクローナル抗体MJ−173:ハイブリドーマ細胞株MJ−173ATCC登録番号PTA−5302
・Immunomedics:US 6,653,104(特許文献331)
・Ramot Tel Aviv Uni:US 7,897,351(特許文献332)
・リージェンツ大学(CA):US 7,183,388;US 20040005647;US 20030077676(特許文献333〜335)。
・Roche GlycArt:US 8,021,856(特許文献336)
・ロシア国立癌研究センター:Imuteran −Ivanov PK., et al Biotechnol J. 2007 Jul;2(7):863−70(非特許文献182)
・ブラウンシュバイク技術大学:(IIB6、HT186−B7、HT186−D11、HT186−G2、HT200−3A−C1、HT220−M−D1、HT220−M−G8) −Thie H., et al PLoS One. 2011 Jan 14;6(1):e15921(非特許文献183)
【0118】
(44)CA9(炭酸脱水酵素IX)
ヌクレオチド
Genbank accession no.X66839
Genbank version no.X66839.1 GI:1000701
Genbank record update date:Feb 2, 2011 10:15 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.CAA47315
Genbank version no.CAA47315.1 GI:1000702
Genbank record update date:Feb 2, 2011 10:15 AM
相互参照
Pastorek J., et al Oncogene 9 (10), 2877−2888 (1994)(非特許文献184)
他の情報
公式記号:CA9
他の略称:CAIX、MN
他の名称:CA−IX;P54/58N;RCC関連抗原G250;RCC関連タンパク質G250;炭酸デヒドラターゼIX;炭酸脱水酵素9;カルボニックデヒドラターゼ;膜抗原MN;pMW1;腎細胞癌関連抗原G250
抗体
・Abgenix/Amgen:US 20040018198(特許文献337)
・Affibody:抗CAIXAffibody分子
(http://www.affibody.com/en/Product−Portfolio/Pipeline/)
・Bayer:US 7,462,696(特許文献338)
・Bayer/Morphosys:3ee9mAb−Petrul HM., et al Mol Cancer Ther. 2012 Feb;11(2):340−9(非特許文献185)
・ハーバード大学医学大学院:抗体G10、G36、G37、G39、G45、G57、G106、G119、G6、G27、G40、およびG125。Xu C., et al PLoS One. 2010 Mar 10;5(3):e9625(非特許文献186)
・スロバキア科学アカデミーウイルス学研究所(Bayer)−US 5,955,075(特許文献339)
・例えば、M75(ATCC登録番号HB11128)またはMN12(ATCC登録番号HB11647)
・スロバキア科学アカデミーウイルス学研究所:US 7,816,493(特許文献340)
・例えば、ハイブリドーマVU−M75から分泌されるM75モノクローナル抗体(ハイブリドーマVU−M75は、アメリカ培養細胞系統保存機関にATCC番号HB11128で寄託された);ハイブリドーマV/10−VUから分泌されるV/10モノクローナル抗体(ハイブリドーマV/10−VUは、ベルギー微生物保存機関(BCCM)の国際寄託当局に、登録番号LMBP6009CBで寄託され、ゲント大学(ゲント、ベルギー)にある分子生物学研究所プラスミドコレクション(Laboratorium voor Moleculaire Bioloqie−Plasmidencollectie)(LMBP)に加えられた)。
・スロバキア科学アカデミーウイルス学研究所:US 20080177046;US 20080176310;US 20080176258;US 20050031623(特許文献341〜344)
・Novartis:US 20090252738(特許文献345)
・Wilex:US 7,691,375(特許文献346)−例えば、ハイブリドーマ細胞株DSM ASC 2526により産生される抗体。
・Wilex:US 20110123537(特許文献347);Rencarex:Kennett RH., et al Curr Opin Mol Ther. 2003 Feb;5(1):70−5(非特許文献187)
・Xencor:US 20090162382(特許文献348)
【0119】
(45)EGFRvIII(上皮増殖因子受容体(EGFR)、転写物変異型3)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_201283
Genbank version no.NM_201283.1 GI:41327733
Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:47 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_958440
Genbank version no.NP_958440.1 GI:41327734
Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:47 PM
相互参照
Batra SK., et al Cell Growth Differ 1995;6:1251−1259(非特許文献188)。
抗体:
・US 7,628,986(特許文献349)およびUS 7,736,644(特許文献390)(Amgen)
例えば、配列番号142および変異型からなる群より選択される重鎖可変領域アミノ酸配列&配列番号144および変異型からなる群より選択される軽鎖可変領域アミノ酸配列。
・US 20100111979(特許文献351)(Amgen)
例えば、以下を含む重鎖アミノ酸配列を含む抗体:
抗体13.1.2(配列番号138)、131(配列番号2)、170(配列番号4)、150(配列番号5)、095(配列番号7)、250(配列番号9)、139(配列番号10)、211(配列番号12)、124(配列番号13)、318(配列番号15)、342(配列番号16)、および333(配列番号17)のCDR1領域についてのアミノ酸配列からなる群より選択される配列からなるCDR1;
抗体13.1.2(配列番号138)、131(配列番号2)、170(配列番号4)、150(配列番号5)、095(配列番号7)、250(配列番号9)、139(配列番号10)、211(配列番号12)、124(配列番号13)、318(配列番号15)、342(配列番号16)、および333(配列番号17)のCDR2領域についてのアミノ酸配列からなる群より選択される配列からなるCDR2;ならびに
抗体13.1.2(配列番号138)、131(配列番号2)、170(配列番号4)、150(配列番号5)、095(配列番号7)、250(配列番号9)、139(配列番号10)、211(配列番号12)、124(配列番号13)、318(配列番号15)、342(配列番号16)、および333(配列番号17)のCDR3領域についてのアミノ酸配列からなる群より選択される配列からなるCDR3。
・US 20090240038(特許文献352)(Amgen)
例えば、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%相同であるアミノ酸配列を含む少なくとも1本の重鎖または軽鎖ポリペプチドを有する抗体:配列番号2、配列番号19、配列番号142、配列番号144、およびそれらの任意の組み合わせ。
・US 20090175887(特許文献353)(Amgen)
例えば、抗体13.1.2(配列番号138)、131(配列番号2)、170(配列番号4)、150(配列番号5)、095(配列番号7)、250(配列番号9)、139(配列番号10)、211(配列番号12)、124(配列番号13)、318(配列番号15)、342(配列番号16)、および333(配列番号17)の重鎖アミノ酸配列からなる群より選択される重鎖アミノ酸配列を有する抗体。
・US 20090156790(特許文献354)(Amgen)
例えば、重鎖ポリペプチドおよび軽鎖ポリペプチドを有する抗体であって、重鎖ポリペプチドまたは軽鎖ポリペプチドの少なくとも1本は、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%相同であるアミノ酸配列を含む:配列番号2、配列番号19、配列番号142、配列番号144、およびそれらの任意の組み合わせ。
・US 20090155282、US 20050059087、およびUS 20050053608(特許文献355〜357)(Amgen)
例えば、抗体13.1.2(配列番号138)、131(配列番号2)、170(配列番号4)、150(配列番号5)、095(配列番号7)、250(配列番号9)、139(配列番号10)、211(配列番号12)、124(配列番号13)、318(配列番号15)、342(配列番号16)、および333(配列番号17)の重鎖アミノ酸配列からなる群より選択される抗体重鎖アミノ酸配列。
・MR1−1(US 7,129,332;Duke)(特許文献358)
例えば、配列番号18の配列を有し、CDR3VHにS98P−T99Y、およびCDR3VLにF92Wの置換がある、変異型抗体。
・L8A4、H10、Y10(Wikstrand CJ., et al Cancer Res.1995 Jul 15;55(14):3140−8;Duke)(非特許文献189)
・US 20090311803(ハーバード大学)(特許文献359)
例えば、抗体重鎖可変領域について配列番号9、および軽鎖可変領域アミノ酸配列について配列番号3
・US 20070274991(特許文献360)(EMD72000、マツズマブとしても知られる;ハーバード大学)
例えば、軽鎖および重鎖について、それぞれ、配列番号3および9
・US 6,129,915(特許文献361)(Schering)
例えば、配列番号1、2、3、4、5、および6。
・mAb CH12 −Wang H., et al FASEB J. 2012 Jan;26(1):73−80(非特許文献190)(上海市腫瘤研究所)。
・RAbDMvIII −Gupta P., et al BMC Biotechnol. 2010 Oct 7;10:72(非特許文献191)(スタンフォード大学医療センター)。
・mAb Ua30 −Ohman L., et al Tumour Biol. 2002 Mar−Apr;23(2):61−9(非特許文献192)(ウプサラ大学)。
・Han DG., et al Nan Fang Yi Ke Da Xue Xue Bao. 2010 Jan;30(1):25−9(非特許文献193)(西安交通大学)。
【0120】
(46)CD33(CD33分子)
ヌクレオチド
Genbank accession no.M_23197
Genbank version no.NM_23197.1 GI:180097
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:47 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAA51948
Genbank version no.AAA51948.1 GI:188098
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:47 AM
相互参照
Simmons D., et al J. Immunol. 141 (8), 2797−2800 (1988)(非特許文献194)
他の情報
公式記号:CD33
他の略称:SIGLEC−3、SIGLEC3、p67
他の名称:CD33抗原(gp67);gp67;骨髄細胞表面抗原CD33;シアル酸結合Ig様レクチン3;シアル酸結合Ig様レクチン
抗体
・H195(リンツズマブ)−Raza A., et al Leuk Lymphoma. 2009 Aug;50(8):1336−44(非特許文献195);US 6,759,045(特許文献362)(Seattle Genetics/Immunomedics)
・mAb OKT9:Sutherland, D.R. et al. Proc Natl Acad Sci USA 78(7): 4515−4519 (1981), Schneider, C., et al J Biol Chem 257, 8516−8522 (1982)(非特許文献196および197)
mAb E6:Hoogenboom, H.R., et al J Immunol 144, 3211−3217 (1990)(非特許文献198)
・US 6,590,088(特許文献363)(Human Genome Sciences)
例えば、配列番号1および配列番号2ならびにATCC登録番号97521
・US 7,557,189(特許文献364)(Immunogen)
例えば、配列番号1〜3のアミノ酸配列を有する3つのCDRを含む重鎖可変領域ならびに配列番号4〜6のアミノ酸配列を有する3つのCDRを含む軽鎖可変領域を含む、抗体またはその断片。
【0121】
(47)CD19(CD19分子)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_001178098
Genbank version no.NM_001178098.1 GI:296010920
Genbank record update date:Sep 10, 2012 12:43 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_001171569
Genbank version no.NP_001171569.1 GI:296010921
Genbank record update date:Sep 10, 2012 12:43 AM
相互参照
Tedder TF., et al J. Immunol. 143 (2):712−7(1989)(非特許文献199)
他の情報
公式記号:CD19
他の略称:B4、CVID3
他の名称:Bリンパ球抗原CD19;Bリンパ球表面抗原B4;T細胞表面抗原Leu−12;分化抗原CD19
抗体
・Immunogen:HuB4 −Al−Katib AM., et al Clin Cancer Res.2009 Jun 15;15(12):4038−45(非特許文献200)。
・4G7:Kugler M., et al Protein Eng Des Sel. 2009 Mar;22(3):135−47(非特許文献201)
例えば、Knappik, A. et al. J Mol Biol 2000 Feb;296(1):57−86(非特許文献202)の
図3に記載の配列
・AstraZeneca/MedImmune:MEDI−551−Herbst R., et al J Pharmacol Exp Ther. 2010 Oct;335(1):213−22(非特許文献203)
・Glenmark Pharmaceuticals:GBR−401−Hou S., et al Mol Cancer Ther Movember 2011 10(Meeting Abstract Supplement)C164(非特許文献204)
・US 7,109,304(特許文献365)(Immunomedics)
例えば、hA19Vk(配列番号7)の配列およびhA19VH(配列番号10)の配列を含む抗体
・US 7,902,338(特許文献366)(Immunomedics)
例えば、配列番号16(KASQSVDYDGDSYLN)のCDR1;配列番号17(DASNLVS)のCDR2;および配列番号18(QQSTEDPWT)のCDR3という軽鎖相補性決定領域CDR配列、ならびに配列番号19(SYWMN)のCDR1;配列番号20(QIWPGDGDTNYNGKFKG)のCDR2、および配列番号21(RETTTVGRYYYAMDY)のCDR3という重鎖CDR配列を含むとともに、ヒト抗体フレームワーク(FR)および定常部配列を含み、1つまたは複数のフレームワーク領域アミノ酸残基は親マウス抗体の相当するフレームワーク領域配列で置換されており、この置換されるFR残基は、重鎖可変領域のKabat残基91でのフェニルアラニンに対するセリン置換を含む、抗体または抗原結合断片。
・Medarex:MDX−1342 −Cardarelli PM., et al Cancer Immunol Immunother. 2010 Feb;59(2):257−65(非特許文献205)。
・MorphoSys/Xencor:MOR−208/XmAb−5574 −Zalevsky J., et al Blood. 2009 Apr 16;113(16):3735−43(非特許文献206)
・US 7,968,687(特許文献367)(Seattle Genetics)
配列番号9のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインおよび配列番号24のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含む、抗体または抗原結合断片。
・4G7chim −Lang P., et al Blood. 2004 May 15;103(10):3982−5(非特許文献207)(テュービンゲン大学)
例えば、US 20120082664(特許文献368)の
図6および配列番号80
・浙江大学医学院:2E8−Zhang J., et al J Drug Target. 2010 Nov;18(9):675−8(非特許文献208)
【0122】
(48)IL2RA(インターロイキン2受容体、α);NCBI参照配列:NM_000417.2);
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_000417
Genbank version no.NM_000417.2 GI:269973860
Genbank record update date:Sep 09, 2012 04:59 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_000408
Genbank version no.NP_000408.1 GI:4557667
Genbank record update date:Sep 09, 2012 04:59 PM
相互参照
Kuziel W.A., et al J. Invest. Dermatol. 94 (6 SUPPL)、27S−32S(1990)(非特許文献209)
他の情報
公式記号:IL2RA
他の略称:RP11−536K7.1、CD25、IDDM10、IL2R、TCGFR
他の名称:FIL−2受容体サブユニットα;IL−2−RA;IL−2Rサブユニットα;IL2−RA;TAC抗原;インターロイキン−2受容体サブユニットα;p55
抗体
・US 6,383,487(特許文献369)(Novartis/UCL:バキシリシマブ(Baxilisimab)[シムレクト])
ば
・US 6,521,230(特許文献370)(Novartis/UCL:バキシリシマブ(Baxilisimab)[シムレクト])
例えば、抗原結合部位を有する抗体であって、この抗体は、配列番号7中のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号8中のアミノ酸配列を有するCDR2、および配列番号9中のアミノ酸配列を有するCDR3を含む少なくとも1つのドメインを含む;または全体で1つの配列としてこれらのCDR1、CDR2、およびCDR3は、全体で1つの配列として配列番号7、8、および9と少なくとも90%相同であるアミノ酸配列を含む。
・ダクリズマブ−Rech AJ., et al Ann N Y Acad Sci. 2009 Sep;1174:99−106(非特許文献210)(Roche)
【0123】
(49)AXL(AXL受容体チロシンリン酸化酵素)
ヌクレオチド
Genbank accession no.M76125
Genbank version no.M76125.1 GI:292869
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:53 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAA61243
Genbank version no.AAA61243.1 GI:29870
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:53 AM
相互参照
O’Bryan J.P., et al Mol. Cell. Biol. 11 (10), 5016−5031(1991); Bergsagel P.L., et al J. Immunol. 148 (2), 590−596(1992)(非特許文献211および212)
他の情報
公式記号:AXL
他の略称:JTK11、UFO
他の名称:AXL癌遺伝子;AXLトランスフォーミング配列/遺伝子;癌遺伝子AXL;チロシン−タンパク質キナーゼ受容体UFO
抗体
・YW327.6S2 −Ye X., et al Oncogene. 2010 Sep 23;29(38):5254−64(非特許文献213)。(Genentech)
・BergenBio:BGB324(http://www.bergenbio.com/BGB324)
【0124】
(50)CD30−TNFRSF8(腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー、メンバー8)
ヌクレオチド
Genbank accession no.M83554
Genbank version no.M83554.1 GI:180095
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:53 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAA51947
Genbank version no.AAA51947.1 GI:180096
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:53 AM
相互参照
Durkop H., et al Cell 68 (3), 421−427 (1992)(非特許文献214)
他の情報
公式記号:TNFRSF8
他の略称:CD30、D1S166E、Ki−1
他の名称:CD30L受容体;Ki−1抗原;サイトカイン受容体CD30;リンパ球活性化抗原CD30;腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー8
【0125】
(51)BCMA(B細胞成熟抗原)−TNFRSF17(腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー、メンバー17)
ヌクレオチド
Genbank accession no.Z29574
Genbank version no.Z29574.1 GI:471244
Genbank record update date:Feb 02, 2011 10:40 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.CAA82690
Genbank version no.CAA82690.1 GI:471245
Genbank record update date:Feb 02, 2011 10:40 AM
相互参照
Laabi Y., et al Nucleic Acids Res. 22 (7), 1147−1154 (1994)(非特許文献215)
他の情報
公式記号:TNFRSF17
他の略称:BCM、BCMA、CD269
他の名称:B細胞成熟抗原;B細胞成熟因子;B細胞成熟タンパク質;腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー17
【0126】
(52)CTAgs−CTA(癌精巣抗原)
相互参照
Fratta E., et al. Mol Oncol. 2011 Apr;5(2):164−82; Lim SH., at al Am J Blood Res. 2012;2(1):29−35(非特許文献216および217)。
【0127】
(53)CD174(ルイス式Y)−FUT3(フコシルトランスフェラーゼ3(ガラクトシド3(4)−L−フコシルトランスフェラーゼ、ルイス式血液型群)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM000149
Genbank version no.NM000149.3 GI:148277008
Genbank record update date:Jun 26, 2012 04:49 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_000140
Genbank version no.NP_000140.1 GI:4503809
Genbank record update date:Jun 26, 2012 04:49 PM
相互参照
Kukowska−Latallo, J.F., et al Genes Dev. 4(8), 1288−1303 (1990)(非特許文献218)
他の情報
公式記号:FUT3
他の略称:CD174、FT3B、FucT−III、LE、Les
他の名称:ルイスFT;α−(1,3/1,4)−フコシルトランスフェラーゼ;ルイス式血液型α−4−フコシルトランスフェラーゼ;フコシルトランスフェラーゼIII;ガラクトシド3(4)−L−フコシルトランスフェラーゼ
【0128】
(54)CLEC14A(C型レクチンドメインファミリー14、メンバーA;Genbank accession no.NM175060)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM175060
Genbank version no.NM175060.2 GI:371123930
Genbank record update date:Apr 01, 2012 03:34 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_778230
Genbank version no.NP_778230.1 GI:28269707
Genbank record update date:Apr 01, 2012 03:34 PM
他の情報
公式記号:CLEC14A
他の略称:UNQ236/PRO269、C14orf27、CEG1、EGFR−5
他の名称:C型レクチンドメインファミリー14、メンバーA;ClECTおよびEGF様ドメイン含有タンパク質;上皮増殖因子受容体5
【0129】
(55)GRP78−HSPA5(熱ショック70kDaタンパク質5(グルコース制御タンパク質、78kDa)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM005347
Genbank version no.NM005347.4 GI:305855105
Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:42 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_005338
Genbank version no.NP_005338.1 GI:16507237
Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:42 PM
相互参照
Ting J., et al DNA 7 (4), 275−286 (1988)(非特許文献219)
他の情報
公式記号:HSPA5
他の略称:BIP、GRP78、MIF2
他の名称:78kDaグルコース制御タンパク質;小胞体内腔Ca(2+)結合タンパク質grp78;免疫グロブリン重鎖結合タンパク質
【0130】
(56)CD70(CD70分子)L08096
ヌクレオチド
Genbank accession no.L08096
Genbank version no.L08096.1 GI:307127
Genbank record update date:Jun 23, 2012 08:54 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAA36175
Genbank version no.AAA36175.1 GI:307128
Genbank record update date:Jun 23, 2012 08:54 AM
相互参照
Goodwin R.G., et al Cell 73(3), 447−456 (1993)(非特許文献220)
他の情報
公式記号:CD70
他の略称:CD27L、CD27LG、TNFSF7
他の名称:CD27リガンド;CD27−L;CD70抗原;Ki−24抗原;表面抗原CD70;腫瘍壊死因子(リガンド)スーパーファミリー、メンバー7;腫瘍壊死因子リガンドスーパーファミリーメンバー7
抗体
・CD70に対するMDX−1411(Medarex)
・h1F6(Oflazoglu, E., et al, Clin Cancer Res. 2008 Oct 1;14(19):6171−80(非特許文献221);Seattle Genetics)
例えば、US 20060083736(特許文献371)の配列番号1、2、11、および12、ならびに
図1を参照。
【0131】
(57)幹細胞特異的抗原。例えば、以下:
・5T4(以下のエントリー(63)を参照)
・CD25(上記エントリー(48)を参照)
・CD32
ポリペプチド
・Genbank accession no.ABK42161
・Genbank version no.ABK42161.1 GI:117616286
・Genbank record update date:Jul 25, 2007 03:00 PM
・LGR5/GPR49
ヌクレオチド
・Genbank accession no.NM_003667
・Genbank version no.NM_003667.2 GI:24475886
・Genbank record update date:Jul 22, 2012 03:38 PM
ポリペプチド
・Genbank accession no.NP_003658
・Genbank version no.NP_003658.1 GI:4504379
・Genbank record update date:Jul 22, 2012 03:38 PM
・プロミニン(Prominin)/CD133
ヌクレオチド
・Genbank accession no.NM_006017
・Genbank version no.NM_006017.2 GI:224994187
・Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:47 PM
ポリペプチド
・Genbank accession no.NP_006008
・Genbank version no.NP_006008.1 GI:5174387
・Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:47 PM
【0132】
(58)ASG−5
相互参照
(Smith L.M., et.al AACR 2010 Annual Meeting (abstract #2590);Gudas J.M., et.al. AACR 2010 Annual Meeting (abstract #4393)(非特許文献222および223)
抗体
・抗AGS−5抗体:M6.131(Smith, L.M., et.al AACR 2010 Annual Meeting (abstract #2590)(非特許文献222)
【0133】
(59)ENPP3(エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼ3)
ヌクレオチド
Genbank accession no.AF005632
Genbank version no.AF005632.2 GI:4432589
Genbank record update date:Mar 10, 2010 09:41 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAC51813
Genbank version no.AAC51813.1 GI:2465540
Genbank record update date:Mar 10, 2010 09:41 PM
相互参照
Jin−Hua P., et al Genomics 45(2), 412−415 (1997)(非特許文献224)
他の情報
公式記号:ENPP3
他の略称:RP5−988G15.3、B10、CD203c、NPP3、PD−IBETA、PDNP3
他の名称:E−NPP3;dJ1005H11.3(ホスホジエステラーゼI/ヌクレオチドピロホスファターゼ3);dJ914N13.3(ホスホジエステラーゼI/ヌクレオチドピロホスファターゼ3);エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー3;gp130RB13−6;ホスホジエステラーゼIβ;ホスホジエステラーゼI/ヌクレオチドピロホスファターゼ3;ホスホジエステラーゼ−Iβ
【0134】
(60)PRR4(プロリンリッチ4(涙腺))
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_007244
Genbank version no.NM_007244.2 GI:154448885
Genbank record update date:Jun 28, 2012 12:39 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_009175
Genbank version no.NP_009175.2 GI:154448886
Genbank record update date:Jun 28, 2012 12:39 PM
相互参照
Dickinson D.P., et al Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 36 (10), 2020−2031 (1995)(非特許文献225)
他の情報
公式記号:PRR4
他の略称:LPRP、PROL4
他の名称:涙腺プロリンリッチタンパク質;鼻咽頭癌関連プロリンリッチタンパク質4;プロリンリッチポリペプチド4;プロリンリッチタンパク質4
【0135】
(61)GCC−GUCY2C(グアニル酸シクラーゼ2C(熱安定性エンテロトキシン受容体)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_004963
Genbank version no.NM_004963.3 GI:222080082
Genbank record update date:Sep 02, 2012 01:50 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_004954
Genbank version no.NP_004954.2 GI:222080083
Genbank record update date:Sep 02, 2012 01:50 PM
相互参照
De Sauvage F.J., et al J. Biol. Chem. 266 (27), 17912−17918 (1991); Singh S., et al BioChem. Biophys. Res. Commun. 179 (3), 1455−1463 (1991)(非特許文献226および227)
他の情報
公式記号:GUCY2C
他の略称:DIAR6、GUC2C、MUCIL、STAR
他の名称:GC−C;STA受容体;グアニリルシクラーゼC;hSTAR;熱安定性エンテロトキシン受容体;腸管グアニル酸シクラーゼ(intestinal guanylate cyclase)
【0136】
(62)Liv−1−SLC39A6(溶質輸送体ファミリー39(亜鉛輸送体)、メンバー6)
ヌクレオチド
Genbank accession no.U41060
Genbank version no.U41060.2 GI:12711792
Genbank record update date:Nov 30, 2009 04:35 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAA96258
Genbank version no.AAA96258.2 GI:12711793
Genbank record update date:Nov 30, 2009 04:35 PM
相互参照
Taylor KM., et al Biochim Biophys Acta. 2003 Apr 1;1611(1−2):16−30(非特許文献228)
他の情報
公式記号:SLC39A6
他の略称:LIV−1
他の名称:LIV−1タンパク質、エストロゲン制御型;ZIP−6;エストロゲン制御タンパク質LIV−1;溶質輸送体ファミリー39(金属イオン輸送体)、メンバー6;溶質輸送体ファミリー39メンバー6;亜鉛輸送体ZIP6;zrt−およびIrt−様タンパク質6
【0137】
(63)5T4、トロホブラスト糖タンパク質、TPBG−TPBG(トロホブラスト糖タンパク質)
ヌクレオチド
Genbank accession no.AJ012159
Genbank version no.AJ012159.1 GI:3805946
Genbank record update date:Feb 01, 2011 10:27 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.CAA09930
Genbank version no.CAA09930.1 GI:3805947
Genbank record update date:Feb 01, 2011 10:27 AM
相互参照
King K.W., et al Biochim. Biophys. Acta 1445 (3), 257−270 (1999)(非特許文献229)
他の情報
・公式記号:TPBG
・他の略称:5T4、5T4AG、M6P1
・他の名称:5T4癌胎児性抗原;5T4癌胎児性トロホブラスト糖タンパク質;5T4癌トロホブラスト(oncotrophoblast)糖タンパク質
【0138】
(64)CD56−NCMA1(神経細胞接着分子1)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_000615
Genbank version no.NM_000615.6 GI:336285433
Genbank record update date:Sep 23, 2012 02:32 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_000606
Genbank version no.NP_000606.3 GI:94420689
Genbank record update date:Sep 23, 2012 02:32 PM
相互参照
Dickson, G., et al, Cell 50 (7), 1119−1130 (1987)(非特許文献230)
他の情報
公式記号:NCAM1
他の略称:CD56、MSK39、NCAM
他の名称:モノクローナル抗体5.1H11により認識される抗原;神経細胞接着分子、NCAM
抗体
・Immunogen:HuN901(Smith SV., et al Curr Opin Mol Ther. 2005 Aug;7(4):394−401)(非特許文献231)
例えば、マウスN901抗体をヒト化したものを参照。Roguska, M.A., et al. Proc Natl Acad Sci USA Feb 1994;91:969−973(非特許文献232)の
図1bおよび
図1eを参照。
【0139】
(65)CanAg(腫瘍関連抗原CA242)
相互参照
Haglund C., et al Br J Cancer 60:845−851, 1989; Baeckstrom D., et al J Biol Chem 266:21537−21547, 1991(非特許文献233および234)
抗体
・huC242(Tolcher AW et al., J Clin Oncol. 2003 Jan 15;21(2):211−22;Immunogen)(非特許文献235)
例えば、US 20080138898(特許文献372)の配列番号1および2を参照
【0140】
(66)FOLR1(葉酸受容体1)
ヌクレオチド
Genbank accession no.J05013
Genbank version no.J05013.1 GI:182417
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:47 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAA35823
Genbank version no.AAA35823.1 GI:182418
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:47 AM
相互参照
Elwood P.C., et al J. Biol. Chem. 264 (25)、14893−14901 (1989)(非特許文献236)
他の情報
公式記号:FOLR1
他の略称:FBP、FOLR
他の名称:FR−α;KB細胞FBP;成人葉酸結合タンパク質;葉酸結合タンパク質;葉酸受容体α;葉酸受容体、成人型;卵巣腫瘍関連抗原MOv18
抗体
・M9346A −Whiteman KR., et al Cancer Res April 15, 2012; 72(8 Supplement):4628(非特許文献237)(Immunogen)
【0141】
(67)GPNMB(糖タンパク質(膜貫通型)nmb)
ヌクレオチド
Genbank accession no.X76534
Genbank version no.X76534.1 GI:666042
Genbank record update date:Feb 02, 2011 10:10 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.CAA54044
Genbank version no.CAA54044.1 GI:666043
Genbank record update date:Feb 02, 2011 10:10 AM
相互参照
Weterman M.A., et al Int. J. Cancer 60 (1), 73−81 (1995)(非特許文献238)
他の情報
公式記号:GPNMB
他の略称:UNQ1725/PRO9925、HGFIN、NMB
他の名称:糖タンパク質NMB;糖タンパク質nmb様タンパク質;オステオアクチビン;膜貫通糖タンパク質HGFIN;膜貫通糖タンパク質NMB
抗体
・Celldex Therapeutics:CR011(Tse KF., et al Clin Cancer Res. 2006 Feb 15;12(4):1373−82)(非特許文献239)
例えば、EP 1827492(特許文献373)の配列番号22、24、26、31、33、および35を参照
【0142】
(68)TIM−1−HAVCR1(A型肝炎ウイルス細胞受容体1)
ヌクレオチド
Genbank accession no.AF043724
Genbank version no.AF043724.1 GI:2827453
Genbank record update date:Mar 10, 2010 06:24 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAC39862
Genbank version no.AAC39862.1 GI:2827454
Genbank record update date:Mar 10, 2010 06:24 PM
相互参照
Feigelstock D., et al J. Virol. 72 (8), 6621−6628 (1998)(非特許文献240)
他の情報
公式記号:HAVCR1
他の略称:HAVCR、HAVCR−1、KIM−1、KIM1、TIM、TIM−1、TIM1、TIMD−1、TIMD1
他の名称:T細胞免疫グロブリンドメインおよびムチンドメインタンパク質1;T細胞膜タンパク質1;腎臓損傷分子1
【0143】
(69)RG−1/前立腺腫瘍標的ミンディン−ミンディン/RG−1
相互参照
Parry R., et al Cancer Res. 2005 Sep 15;65(18):8397−405(非特許文献241)
【0144】
(70)B7−H4−VTCN1(V−setドメイン含有T細胞活性化インヒビター1)
ヌクレオチド
Genbank accession no.BX648021
Genbank version no.BX648021.1 GI:34367180
Genbank record update date:Feb 02, 2011 08:40 AM
相互参照
Sica GL., et al Immunity. 2003 Jun;18(6):849−61(非特許文献242)
他の情報
公式記号:VTCN1
他の略称:RP11−229A19.4、B7−H4、B7H4、B7S1、B7X、B7h.5、PRO1291、VCTN1
他の名称:B7ファミリーメンバー、H4;B7スーパーファミリーメンバー1;T細胞同時刺激分子B7x;T細胞同時刺激分子B7x;V−setドメイン含有T細胞活性化インヒビター1;免疫同時刺激タンパク質B7−H4
【0145】
(71)PTK7(PTK7タンパク質チロシンリン酸化酵素7)
ヌクレオチド
Genbank accession no.AF447176
Genbank version no.AF447176.1 GI:17432420
Genbank record update date:Nov 28, 2008 01:51 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAL39062
Genbank version no.AAL39062.1 GI:17432421
Genbank record update date:Nov 28, 2008 01:51 PM
相互参照
Park S.K., et al J. BioChem. 119 (2), 235−239(1996)(非特許文献243)
他の情報
公式記号:PTK7
他の略称:CCK−4、CCK4
他の名称:結腸癌キナーゼ4;不活性チロシン−タンパク質キナーゼ7;偽チロシンキナーゼ受容体(pseudo tyrosine kinase receptor)7;チロシン−タンパク質キナーゼ様7
【0146】
(72)CD37(CD37分子)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_001040031
Genbank version no.NM_001040031.1 GI:91807109
Genbank record update date:Jul 29, 2012 02:08 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_001035120
Genbank version no.NP_001035120.1 GI:91807110
Genbank record update date:Jul 29, 2012 02:08 PM
相互参照
Schwartz−Albiez R., et al J. Immunol. 140 (3), 905−914 (1988)(非特許文献244)
他の情報
公式記号:CD37
他の略称:GP52−40、TSPAN26
他の名称:CD37抗原;細胞分化抗原37;白血球抗原CD37;白血球表面抗原CD37;テトラスパニン−26;tspan−26
抗体
・Boehringer Ingelheim:mAb37.1(Heider KH., et al Blood. 2011 Oct 13;118(15):4159−68)(非特許文献245)
・Trubion:CD37−SMIP(G28−1 scFv−Ig)((Zhao X., et al Blood. 2007;110: 2569−2577)(非特許文献246)
例えば、US 20110171208(特許文献374)の配列番号253を参照
・Immunogen:K7153A(Deckert J., et al Cancer Res April 15, 2012;72(8 Supplement):4625)(非特許文献247)
【0147】
(73)CD138−SDC1(シンデカン1)
ヌクレオチド
Genbank accession no.AJ551176
Genbank version no.AJ551176.1 GI:29243141
Genbank record update date:Feb 01, 2011 12:09 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.CAD80245
Genbank version no.CAD80245.1 GI:29243142
Genbank record update date:Feb 01, 2011 12:09 PM
相互参照
O’Connell FP., et al Am J Clin Pathol. 2004 Feb;121(2):254−63(非特許文献248)
他の情報
公式記号:SDC1
他の略称:CD138、SDC、SYND1、シンデカン
他の名称:CD138抗原;ヘパラン硫酸プロテオグリカン線維芽細胞増殖因子受容体;シンデカンプロテオグリカン1;シンデカン−1
抗体
・Biotest:キメラ化MAb(nBT062)−(Jagannath S., et al Poster ASH#3060, 2010(非特許文献249);WIPO特許出願WO 2010/128087(特許文献375))
例えば、US 20090232810(特許文献376)の配列番号1および2を参照
・Immunogen:B−B4(Tassone P., et al Blood 104_3688−3696)(非特許文献250)
例えば、US 20090175863(特許文献377)の配列番号1および2を参照
【0148】
(74)CD74(CD74分子、主要組織適合遺伝子複合体、クラスIIインバリアント鎖)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_004355
Genbank version no.NM_004355.1 GI:343403784
Genbank record update date:Sep 23, 2012 02:30 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_004346
Genbank version no.NP_004346.1 GI:10835071
Genbank record update date:Sep 23, 2012 02:30 PM
相互参照
Kudo, J., et al Nucleic Acids Res. 13 (24), 8827−8841 (1985)(非特許文献251)
他の情報
公式記号:CD74
他の略称:DHLAG、HLADG、II、Ia−GAMMA
他の名称:CD74抗原(主要組織適合遺伝子複合体の不変ポリペプチド、クラスII抗原関連);HLAクラスII組織適合性抗原γ鎖;HLA−DR抗原関連インバリアント鎖;HLA−DR−γ;Ia−関連インバリアント鎖;MHCHLA−DRγ鎖;クラスII抗原のγ鎖;p33
抗体
・Immunomedics:hLL1(ミラツズマブ)−Berkova Z., et al Expert Opin Investig Drugs. 2010 Jan;19(1):141−9)(非特許文献252)
例えば、US 20040115193(特許文献378)の配列番号19、20、21、22、23、および24を参照
・Genmab:HuMax−CD74(ウェブサイトを参照)
【0149】
(75)クローディン−CL(クローディン)
相互参照
Offner S., et al Cancer Immunol Immunother. 2005 May; 54(5):431−45, Suzuki H., et al Ann N Y Acad Sci. 2012 Jul;1258:65−70)(非特許文献253および254)
ヒトでは、このファミリーの中の24のメンバーが記載されている−文献中の参照を参照。
【0150】
(76)EGFR(上皮増殖因子受容体)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_005228
Genbank version no.NM_005228.3 GI:41927737
Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:47 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_005219
Genbank version no.NP_005219.2 GI:29725609
Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:47 PM
相互参照
Dhomen NS., et al Crit Rev Oncog. 2012;17(1):31−50(非特許文献255)
他の情報
公式記号:EGFR
他の略称:ERBB、ERBB1、HER1、PIG61、mENA
他の名称:トリ赤芽球性白血病ウイルス性(v−erb−b)癌遺伝子ホモログ;細胞増殖抑制タンパク質40;細胞増殖誘導タンパク質61;癌原遺伝子c−ErbB−1;受容体チロシン−タンパク質キナーゼerbB−1
抗体
・BMS:セツキシマブ(アービタックス) −Broadbridge VT., et al Expert Rev Anticancer Ther. 2012 May;12(5):555−65(非特許文献256)。
例えば、US 6217866(特許文献379)、ATTC寄託番号9764を参照。
・Amgen:パニツムマブ(ベクティビックス) −Argiles G., et al Future Oncol.2012 Apr;8(4):373−89(非特許文献257)
例えば、US 6235883(特許文献380)の配列番号23〜38を参照。
・Genmab:ザルツムマブ −Rivera F., et al Expert Opin Biol Ther. 2009 May;9(5):667−74(非特許文献258)。
・YM Biosciences:ニモツズマブ(Nimotuzumab) −Ramakrishnan MS., et al MAbs. 2009 Jan−Feb;1(1):41−8(非特許文献259)。
例えば、US 5891996(特許文献381)の配列番号27〜34を参照。
【0151】
(77)Her3(ErbB3)−ERBB3(v−erb−b2赤芽球性白血病ウイルス性癌遺伝子ホモログ3(トリ))
ヌクレオチド
Genbank accession no.M34309
Genbank version no.M34309.1 GI:183990
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:47 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAA35979
Genbank version no.AAA35979.1 GI:306841
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:47 PM
相互参照
Plowman, G.D., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 87 (13), 4905−4909 (1990)(非特許文献260)
他の情報
公式記号:ERBB3
他の略称:ErbB−3、HER3、LCCS2、MDA−BF−1、c−erbB−3、c−erbB3、erbB3−S、p180−ErbB3、p45−sErbB3、p85−sErbB3
他の名称:癌原遺伝子様タンパク質c−ErbB−3;受容体チロシン−タンパク質キナーゼerbB−3;チロシンキナーゼ型細胞表面受容体HER3
抗体
・Merimack Pharma:MM−121(Schoeberl B., et al Cancer Res. 2010 Mar 15;70(6):2485−2494)(非特許文献261)
例えば、US 2011028129(特許文献382)の配列番号1、2、3、4、5、6、7、および8を参照。
【0152】
(78)RON−MST1R(マクロファージ刺激1受容体(c−met関連チロシンキナーゼ))
ヌクレオチド
Genbank accession no.X70040
Genbank version no.X70040.1 GI:36109
Genbank record update date:Feb 02, 2011 10:17 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.CCA49634
Genbank version no.CCA49634.1 GI:36110
Genbank record update date:Feb 02, 2011 10:17 PM
相互参照
Ronsin C., et al Oncogene 8 (5), 1195−1202(1993)(非特許文献262)
他の情報
公式記号:MST1R
他の略称:CD136、CDw136、PTK8、RON
他の名称:MSP受容体;MST1R変異型RON30;MST1R変異型RON62;PTK8タンパク質チロシンキナーゼ8;RON変異型E2E3;c−met関連チロシンキナーゼ;マクロファージ刺激タンパク質受容体;p185−Ron;可溶性RON変異型1;可溶性RON変異型2;可溶性RON変異型3;可溶性RON変異型4
【0153】
(79)EPHA2(EPH受容体A2)
ヌクレオチド
Genbank accession no.BC037166
Genbank version no.BC037166.2 GI:33879863
Genbank record update date:Mar 06, 2012 01:59 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAH37166
Genbank version no.AAH37166.1 GI:22713539
Genbank record update date:Mar 06, 2012 01:59 PM
相互参照
Strausberg R.L., et al Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 99 (26), 16899−16903(2002)(非特許文献76)
他の情報
公式記号:EPHA2
他の略称:ARCC2、CTPA、CTPP1、ECK
他の名称:エフリンA型受容体2;上皮細胞受容体タンパク質チロシンキナーゼ;可溶性EPHA2変異型1;チロシン−タンパク質キナーゼ受容体ECK
抗体
・Medimmune:1C1(Lee JW., et al Clin Cancer Res. 2010 May 1;16(9):2562−2570)(非特許文献263)
例えば、US 20090304721(特許文献383)の
図7および
図8を参照。
【0154】
(80)CD20−MS4A1(膜貫通の4つのドメイン(membrane−spanning 4−domains)、サブファミリーA、メンバー1)
ヌクレオチド
Genbank accession no.M27394
Genbank version no.M27394.1 GI:179307
Genbank record update date:Nov 30, 2009 11:16 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAA35581
Genbank version no.AAA35581.1 GI:179308
Genbank record update date:Nov 30, 2009 11:16 AM
相互参照
Tedder T.F., et al Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 85 (1), 208−212 (1988)(非特許文献264)
他の情報
公式記号:MS4A1
他の略称:B1、Bp35、CD20、CVID5、LEU−16、MS4A2、S7
他の名称:Bリンパ球抗原CD20;Bリンパ球細胞表面抗原B1;CD20抗原;CD20受容体;白血球表面抗原Leu−16
抗体
・Genentech/Roche:リツキシマブ−Abdulla NE., et al BioDrugs. 2012 Apr 1;26(2):71−82(非特許文献265)。
例えば、US 5736137(特許文献384)、ATCC寄託番号HB−69119を参照。
・GSK/Genmab:オファツムマブ−Nightingale G., et al Ann Pharmacother. 2011 Oct;45(10):1248−55(非特許文献266)。
例えば、US 20090169550(特許文献385)の配列番号2、4、および5を参照。
・Immunomedics:ベルツズマブ−Goldenberg DM., et al Leuk Lymphoma. 2010 May;51(5):747−55(非特許文献267)。
例えば、US 7919273(特許文献386)の配列番号1、2、3、4、5、および6を参照。
【0155】
(81)テネイシンC−TNC(テネイシンC)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_002160
Genbank version no.NM_002160.3 GI:340745336
Genbank record update date:Sep 23, 2012 02:33 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_002151
Genbank version no.NP_002151.2 GI:153946395
Genbank record update date:Sep 23, 2012 02:33 PM
相互参照
Nies D.E., et al J. Biol. Chem. 266 (5), 2818−2823 (1991); Siri A., et al Nucleic Acids Res. 19 (3), 525−531 (1991)(非特許文献268および269)
他の情報
公式記号:TNC
他の略称:150−225、GMEM、GP、HXB、JI、TN、TN−C
他の名称:GP150−225;サイトタクチン;神経膠腫関連細胞外基質抗原;ヘキサブラキオン(テネイシン);筋腱間抗原;ニューロネクチン(neuronectin);テネイシン;テネイシン−Cアイソフォーム14/AD1/16
抗体
・Philogen:G11(von Lukowicz T., et al J Nucl Med. 2007 Apr;48(4):582−7)(非特許文献270)およびF16(Pedretti M., et al Lung Cancer. 2009 Apr;64(1):28−33)(非特許文献271)
例えば、US 7968685(特許文献387)の配列番号29、35、45、および47を参照。
【0156】
(82)FAP(線維芽細胞活性化タンパク質、α)
ヌクレオチド
Genbank accession no.U09278
Genbank version no.U09278.1 GI:1888315
Genbank record update date:Jun 23, 2010 09:22 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAB49652
Genbank version no.AAB49652.1 GI:1888316
Genbank record update date:Jun 23, 2010 09:22 AM
相互参照
Scanlan, M.J., et al Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 91 (12), 5657−5661 (1994)(非特許文献272)
他の情報
公式記号:FAP
他の略称:DPPIV、FAPA
他の名称:170kDa黒色腫膜結合ゼラチナーゼ;膜内在性セリンプロテアーゼ;セプラーゼ
【0157】
(83)DKK−1(Dickkopf1ホモログ(アフリカツメガエル))
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_012242
Genbank version no.NM_012242.2 GI:61676924
Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:48 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_036374
Genbank version no.NP_036374.1 GI:7110719
Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:48 PM
相互参照
Fedi P.et al J. Biol. Chem. 274 (27), 19465−19472 (1999)(非特許文献273)
他の情報
公式記号:DKK1
他の略称:UNQ492/PRO1008、DKK−1、SK
他の名称:dickkopf関連タンパク質−1;dickkopf−1様;dickkopf−様タンパク質1;dickkopf−関連タンパク質1;hDkk−1
抗体
・Novartis:BHQ880(Fulciniti M., et al Blood. 2009 Jul 9;114(2):371−379)(非特許文献274)
例えば、US 20120052070(特許文献388)の配列番号100および108を参照。
【0158】
(84)CD52(CD52分子)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_001803
Genbank version no.NM_001803.2 GI:68342029
Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:48 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_001794
Genbank version no.NP_001794.2 GI:68342030
Genbank record update date:Sep 30, 2012 01:48 PM
相互参照
Xia M.Q., et al Eur. J. Immunol .21 (7), 1677−1684 (1991)(非特許文献275)
他の情報
公式記号:CD52
他の略称:CDW52
他の名称:CAMPATH−1抗原;CD52抗原(CAMPATH−1抗原);CDW52抗原(CAMPATH−1抗原);ケンブリッジ病理学(cambridge pathology)1抗原;精巣上体分泌タンパク質E5;he5;ヒト精巣上体特異的タンパク質5
抗体
・アレムツズマブ(Campath)−Skoetz N., et al Cochrane Database Syst Rev. 2012 Feb 15;2:CD008078(非特許文献276)。
例えば、Drugbank登録番号DB00087(BIOD00109、BTD00109)を参照
【0159】
(85)CS1−SLAMF7(SLAMファミリーメンバー7)
ヌクレオチド
Genbank accession no.NM_021181
Genbank version no.NM_021181.3 GI:1993571
Genbank record update date:Jun 29, 2012 11:24 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.NP_067004
Genbank version no.NP_067004.3 GI:19923572
Genbank record update date:Jun 29, 2012 11:24 AM
相互参照
Boles K.S., et al Immunogenetics 52 (3−4), 302−307 (2001)(非特許文献277)
他の情報
公式記号:SLAMF7
他の略称:UNQ576/PRO1138、19A、CD319、CRACC、CS1
他の名称:19A24タンパク質;CD2サブセット1;CD2様受容体活性化細胞傷害性細胞;CD2様受容体活性化細胞傷害性細胞;膜タンパク質FOAP−12;新規LY9(リンパ球抗原9)様タンパク質;タンパク質19A
抗体
・BMS:エロツズマブ/HuLuc63(Benson DM., et al J Clin Oncol. 2012 Jun 1;30(16):2013−2015)(非特許文献278)
例えば、US 20110206701(特許文献389)の配列番号9、10、11、12、13、14、15、および16を参照。
【0160】
(86)エンドグリン−ENG(エンドグリン)
ヌクレオチド
Genbank accession no.AF035753
Genbank version no.AF035753.1 GI:3452260
Genbank record update date:Mar 10, 2010 06:36 PM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAC32802
Genbank version no.AAC32802.1 GI:3452261
Genbank record update date:Mar 10, 2010 06:36 PM
相互参照
Rius C., et al Blood 92 (12), 4677−4690 (1998)(非特許文献279)
公式記号:ENG
他の情報
他の略称:RP11−228B15.2、CD105、END、HHT1、ORW、ORW1
他の名称:CD105抗原
【0161】
(87)アネキシンA1−ANXA1(アネキシンA1)
ヌクレオチド
Genbank accession no.X05908
Genbank version no.X05908.1 GI:34387
Genbank record update date:Feb 02, 2011 10:02 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.CCA29338
Genbank version no.CCA29338.1 GI:34388
Genbank record update date:Feb 02, 2011 10:02 AM
相互参照
Wallner B.P., et al Nature 320 (6057), 77−81 (1986)(非特許文献280)
他の情報
公式記号:ANXA1
他の略称:RP11−71A24.1、ANX1、LPC1
他の名称:アネキシンI(リポコルチンI);アネキシン−1;カルパクチンII;カルパクチン−2;クロモビンディン(chromobindin)−9;リポコルチンI;p35;ホスホリパーゼA2抑制タンパク質
【0162】
(88)V−CAM(CD106)−VCAM1(血管細胞接着分子1)
ヌクレオチド
Genbank accession no.M60335
Genbank version no.M60335.1 GI:340193
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:56 AM
ポリペプチド
Genbank accession no.AAA61269
Genbank version no.AAA61269.1 GI:340194
Genbank record update date:Jun 23, 2010 08:56 AM
相互参照
Hession C., et al J. Biol. Chem. 266(11), 6682−6685 (1991)(非特許文献281)
他の情報
公式記号VCAM1
他の略称:CD106、INCAM−100
他の名称:CD106抗原;血管細胞接着タンパク質1
【0163】
抗体配列
抗インテグリンαvβ6
RHAB6.2
QVQLVQSGSELKKPGASVKISCKASGFAFTDSYMHWVRQAPGQGLEWMGWIDPENGDTEYAPKFQGRFVFSLDTSVSTAYLQISSLKAEDTAVYYCTRGTPTAVPNLRGDLQVLAQKVAGPYPFDYWGQGTLVTVSS
【0164】
RHCB6.2
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFIDSYMHWVRQAPGQRLEWMGWIDPENGDTEYAPKFQGRVTITTDTSASTAYMELSSLRSEDTAVYYCARGTPTAVPNLRGDLQVLAQKVAGPYPFDYWGQGTLVTVSS
【0165】
RHF
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGFNFIDSYMHWVRQAPGQRLEWMGWIDPENGDTEYAPKFQGRVTFTTDTSASTAYMELSSLRSEDTAVYYCNEGTPTGPYYFDYWGQGTLVTVSS
【0166】
RHFB6
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGFNFIDSYMHWVRQAPGQRLEWMGWIDPENGDTEYAPKFQGRVTFTTDTSASTAYMELSSLRSEDTAVYYCNEGTPTAVPNLRGDLQVLAQKVAGPYYFDYWGQGTLVTVSS
【0167】
RHAY100bP
QVQLVQSGSELKKPGASVKISCKASGFAFTDSYMHWVRQAPGQGLEWMGWIDPENGDTEYAPKFQGRFVFSLDTSVSTAYLQISSLKAEDTAVYYCTRGTPTGPYPFDYWGQGTLVTVSS
【0168】
RKF
ENVLTQSPGTLSLSPGERATLSCSASSSVSYMHWFQQKPGQAPRLLIYSTSNLASGIPDRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCQQRSSYPLTFGGGTKVEIK
【0169】
RKFL36L50
ENVLTQSPGTLSLSPGERATLSCSASSSVSYMHWLQQKPGQAPRLLIYLTSNLASGIPDRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCQQRSSYPLTFGGGTKVEIK
【0170】
RKC
EIVLTQSPGTLSLSPGERATLSCSASSSVSYMHWFQQKPGQAPRLLIYSTSNLASGIPDRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCQQRSSYPLTFGGGTKVEIK
【0171】
抗CD33
CD33 Hum195 VH
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGYTFTDYNMHWVRQAPGQGLEWIGYIYPYNGGTGYNQKFKSKATITADESTNTAYMELSSLRSEDTAVYYCARGRPAMDYWGQGTLVTVSS
【0172】
CD33 Hum195 VK
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASESVDNYGISFMNWFQQKPGKAPKLLIYAASNQGSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPDDFATYYCQQSKEVPWTFGQGTKVEIK
【0173】
抗CD19
CD19 B4表面再構成VH
QVQLVQPGAEVVKPGASVKLSCKTSGYTFTSNWMHWVKQRPGQGLEWIGEIDPSDSYTNYNQNFKGKAKLTVDKSTSTAYMEVSSLRSDDTAVYYCARGSNPYYYAMDYWGQGTSVTVSS
【0174】
CD19 B4表面再構成VK
EIVLTQSPAIMSASPGERVTMTCSASSGVNYMHWYQQKPGTSPRRWIYDTSKLASGVPARFSGSGSGTSYSLTISSMEPEDAATYYCHQRGSYTFGGGTKLEIK
【0175】
抗Her2
ハーセプチンVH鎖
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFNIKDTYIHWVRQAPGKGLEWVARIYPTNGYTRYADSVKGRFTISADTSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCSRWGGDGFYAMDYWGQGTLVTVSS
【0176】
ハーセプチンVL鎖
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDVNTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASFLYSGVPSRFSGSRSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQHYTTPPTFGQGTKVEIK
【0177】
抗CD25
シムレクトVK(バシリキシマブとしても既知)
QIVSTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSRSYMQWYQQKPGTSPKRWIYDTSKLASGVPARFSGSGSGTSYSLTISSMEAEDAATYYCHQRSSYTFGGGTKLEIK
【0178】
シムレクトVH
QLQQSGTVLARPGASVKMSCKASGYSFTRYWMHWIKQRPGQGLEWIGAIYPGNSDTSYNQKFEGKAKLTAVTSASTAYMELSSLTHEDSAVYYCSRDYGYYFDFWGQGTTLTVSS
【0179】
抗PSMA
脱免疫化VH’1
EVQLVQSGPEVKKPGATVKISCKTSGYTFTEYTIHWVKQAPGKGLEWIGNINPNNGGTTYNQKFEDKATLTVDKSTDTAYMELSSLRSEDTAVYYCAAGWNFDYWGQGTLLTVSS
【0180】
脱免疫化VK’1
DIQMTQSPSSLSTSVGDRVTLTCKASQDVGTAVDWYQQKPGPSPKLLIYWASTRHTGIPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFADYYCQQYNSYPLTFGPGTKVDIK
【0181】
脱免疫化VH1’5
EVKLVESGGGLVQPGGSMKLSCVASGFTFSNYWMNWVRQAPGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVTISRDDSKSIVYLQMNNLRAEDTGVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0182】
脱免疫化VH2’5
EVKLVESGGGLVQPGGSLKLSCVASGFTFSNYWMNWVRQAPGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVTISRDDSKSIVYLQMNNLRAEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0183】
脱免疫化VH3’5
EVQLVESGGGLVQPGGSLKLSCVASGFTFSNYWMNWVRQAPGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVTISRDDSKSIVYLQMNNLRAEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0184】
脱免疫化VH4’5
EVQLVESGGGLVQPGGSLKLSCVASGFTFSNYWMNWVRQAPGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRFTISRDDSKSIVYLQMNNLRAEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0185】
脱免疫化VK1’5
NIVMTQFPSSMSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPDQSPKMLIYGASNRFTGVPDRFTGSGSATDFTLTISSLQTEDLADYYCGQSYTFPYTFGQGTKLEMK
【0186】
脱免疫化VK2’5
NIVMTQFPSSMSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPDQSPKMLIYGASNRFTGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDLADYYCGQSYTFPYTFGQGTKLEIK
【0187】
脱免疫化VK3’5
NIQMTQFPSAMSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPDQSPKMLIYGASNRFTGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDLADYYCGQSYTFPYTFGQGTKLEIK
【0188】
脱免疫化VK4’5
NIQMTQFPSAMSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPDQSPKMLIYGASNRFTGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDEADYYCGQSYTFPYTFGQGTKLEIK
【0189】
脱免疫化VK DI’5
NIVMTQFPKSMSASAGERMTLTCKASENVGTYVSWYQQKPTQSPKMLIYGASNRFTGVPDRFSGSGSGTDFILTISSVQAEDLVDYYCGQSYTFPYTFGGGTKLEMK
【0190】
脱免疫化VH DI’5
EVKLEESGGGLVQPGGSMKISCVASGFTFSNYWMNWVRQSPEKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVIISRDDSKSSVYLQMNSLRAEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0191】
ヒト化RHA’5
EVQLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVGEIRSQSNNFATHYAESVKGRFTISRDDSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0192】
ヒト化RHB’5
EVKLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVIISRDDSKNTVYLQMNSLRTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0193】
ヒト化RHC’5
EVQLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVIISRDDSKNTVYLQMNSLRTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0194】
ヒト化RHD’5
EVKLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVGEIRSQSNNFATHYAESVKGRVIISRDDSKNTVYLQMNSLRTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0195】
ヒト化RHE’5
EVKLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRFTISRDDSKNTVYLQMNSLRTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0196】
ヒト化RHF’5
EVKLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVIISRDDSKNTAYLQMNSLRTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0197】
ヒト化RHG’5
EVKLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVIISRDDSKNTAYLQMNSLRTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0198】
ヒト化RKA’5
DIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKLLIYGASNRFTGVPSRFSGSGSATDFTLTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0199】
ヒト化RKB’5
DIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKLLIYGASNRFTGVPSRFSGSGSATDFTLTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0200】
ヒト化RKC’5
DIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKMLIYGASNRFTGVPSRFSGSGSATDFTLTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0201】
ヒト化RKD’5
DIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKMLIYGASNRFTGVPSRFSGSGSATDFTLTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0202】
ヒト化RKE’5
NIVMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKLLIYGASNRFTGVPDRFTGSGSATDFILTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0203】
ヒト化RKF’5
NIVMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKMLIYGASNRFTGVPSRFSGSGSATDFILTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0204】
ヒト化RKG’5
NIVMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKMLIYGASNRFTGVPDRFTGSGSATDFTLTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0205】
親抗体は、アルブミン結合ペプチド(ABP)配列を含む融合タンパク質であることも可能である(Dennis et al. (2002) “Albumin Binding As A General Strategy For Improving The Pharmacokinetics Of Proteins” J Biol Chem. 277:35035−35043(非特許文献282);WO 01/45746(特許文献390))。本発明の抗体は、以下に教示されるABP配列を持つ融合タンパク質を含み:(i)Dennis et al (2002) J Biol Chem. 277:35035−35043(非特許文献282);の表IIIおよび表IV、35038頁;(ii)US 2004/0001827(特許文献391)の[0076];および(iii)WO 01/45746(特許文献390)の12−13頁、これらは全て本明細書中、参照として援用される。
【0206】
1つの実施形態において、抗体は、腫瘍関連抗原α
νβ
6に特異的な標的に対して産生されている。
【0207】
細胞結合剤は、例えば、細胞結合剤の検出または精製を助けるために、複合体として組み込まれる前に、または複合体の一部分としてのいずれかで標識化することができる。標識として、ビオチン標識が可能である。別の実施形態において、細胞結合剤は、放射性同位体で標識することができる。
【0208】
本発明の実施形態は、細胞結合剤が、上記の抗原のいずれかに対する抗体から選択されているConjAを含む。
【0209】
本発明の実施形態は、細胞結合剤が、上記の抗原のいずれかに対する抗体から選択されているConjBを含む。
【0210】
本発明の実施形態は、細胞結合剤が、上記の抗体のいずれかから選択されているConjAを含む。
【0211】
本発明の実施形態は、細胞結合剤が、上記の抗体のいずれかから選択されているConjBを含む。
【0212】
本発明は、細胞結合剤が、上記の抗原のいずれかに対する抗体、および異なる薬物に連結された上記の抗体のいずれかから選択されている、複合体にも関することができる。
【0213】
薬物積載量
薬物積載量は、細胞結合剤(例えば抗体)あたりのPBD薬物の平均数である。本発明の化合物がシステインと結合している場合、薬物積載量は、細胞結合剤あたり1〜8つの薬物(D)の範囲が可能である、すなわち1、2、3、4、5、6、7、および8つの薬物部分が細胞結合剤と共有結合している。複合体の組成として、1〜8つの範囲の薬物と複合している細胞結合剤(例えば抗体)を集めたものが含まれる。本発明の化合物がリシンと結合している場合、薬物積載量は、細胞結合剤あたり1〜80つの薬物(D)の範囲が可能であるが、上限を40、20、10、または8とするのが好適であるかもしれない。複合体の組成として、1〜80、1〜40、1〜20、1〜10、または1〜8の範囲の薬物と複合している細胞結合剤(例えば抗体)を集めたものが含まれる。
【0214】
複合化反応からADCを調製する場合の抗体当たりの薬物の平均数は、UV、逆相HPLC、HIC、質量分析法、ELISAアッセイ、および電気泳動などの従来法で特性決定することができる。pに関するADCの定量的分布も測定することができる。ELISAにより、ADCの特定の調製物におけるpの平均値を測定することができる(Hamblett et al (2004) Clin. Cancer Res. 10:7063−7070;Sanderson et al (2005) Clin. Cancer Res. 11:843−852)(非特許文献39および37)。しかしながら、p(薬物)値の分布を、抗体抗原結合およびELISAの検出限界により識別することはできない。同じく、抗体薬物複合体を検出するためのELISAアッセイは、薬物部分が抗体のどこに結合しているのか、例えば重鎖または軽鎖断片なのか、あるいは特定のアミノ酸残基なのかを明らかにはしない。場合によっては、pがある特定の値である均一なADCを、薬物積載量が異なるADCから分離、精製、および特性決定することは、逆相HPLCまたは電気泳動などの手段により達成できる。そのような技法は、他の型の複合体にも応用可能である。
【0215】
抗体薬物複合体によっては、pは、抗体にある結合部位の個数により制限される可能性がある。例えば、抗体は、システインチオール基を1つだけ有するかもしれないし、複数有するかもしれない、すなわち、リンカーが結合できる十分に反応性のあるチオール基を1つだけ有するかもしれないし、複数有するかもしれない。薬物積載量が大きくなる(例えばp>5)ほど、特定の抗体薬物複合体に、凝集、不溶性、毒性、または細胞透過性の低下を引き起こす可能性がでる。
【0216】
典型的には、複合化反応の間に、最大理論値より少ない個数の薬物部分を抗体と複合させる。抗体は、例えば、薬物リンカー中間体(D−L)ともリンカー試薬とも反応しないリシン残基を多数含有することができる。最も反応性の高いリシン基のみが、アミン反応性リンカー試薬と反応することができる。同じく、最も反応性の高いシステインチオール基のみが、チオール反応性リンカー試薬と反応することができる。一般に、抗体は、薬物部分と連結することができる遊離反応性システインチオール基を、含んでいたとしても、多くは含まない。化合物の抗体にあるほとんどのシステインチオール残基は、ジスルフィド架橋として存在し、部分または全還元条件下で、還元剤(ジチオトレイトール(DTT)またはTCEPなど)を用いて還元しなければならない。ADCの積載量(薬物/抗体比)は、複数の異なる様式で制御することができ、そのような様式として以下が挙げられる:(i)抗体に対して薬物リンカー中間体(D−L)またはリンカー試薬のモル過剰量を制限する、(ii)複合化反応時間または温度を制限する、および(iii)システインチオールを修飾する部分または制限的還元条件。
【0217】
ある特定の抗体は、還元できる鎖間ジスルフィド、すなわちシステイン架橋を有する。抗体は、DTT(ジチオトレイトール)などの還元剤で処理することにより、リンカー試薬との複合化に反応するようになることができる。こうして、各システイン架橋は、理論的には、2つの反応性チオール求核剤になる。リシンと2−イミノチオラン(トラウト試薬)の反応によりアミンをチオールに変換することで、抗体にさらなる求核基を導入することができる。1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれより多いシステイン残基を操作する(例えば、1つまたは複数の非天然システインアミノ酸残基を含む変異抗体を調製する)ことにより、抗体(またはその断片)に反応性チオール基を導入することができる。US 7521541(特許文献4)は、反応性システインアミノ酸の導入による抗体操作を教示する。
【0218】
抗体の反応性部位にあり、鎖間または分子間ジスルフィド架橋を形成していないシステインアミノ酸は、操作することができる(Junutula, et al., 2008b Nature Biotech., 26(8):925−932; Dornan et al (2009) Blood 114(13):2721−2729(非特許文献32および33);US 7521541;US 7723485;WO 2009/052249(特許文献5〜6))。操作されたシステインチオールは、チオール反応性求電子基(マレイミドまたはα−ハロアミドなど)を有する本発明のリンカー試薬または薬物リンカー試薬と反応して、システイン操作された抗体部分およびPBD薬物部分を持つADCを形成することができる。したがって、薬物部分の配置は、設計し、制御し、分かっていることができる。薬物積載量は、制御することができる。なぜなら、操作されたシステインチオール基は、典型的には、高収率で、チオール反応性のリンカー試薬または薬物リンカー試薬と反応するからである。IgG抗体を操作して、重鎖または軽鎖の1カ所で置換によりシステインアミノ酸を導入することにより、対称抗体に2つの新たなシステインを与える。2に近い薬物積載量は、複合化生成物ADCの近均一性とともに達成できる。
【0219】
抗体の1つより多い求核または求電子基が薬物リンカー中間体、またはリンカー試薬と反応し、続いて薬物部分試薬と反応すると、得られる生成物は、抗体に結合した薬物部分に分布がある(例えば1、2、3など)ADC化合物混合物になる。重合体逆相(PLRP)および疎水的相互作用(HIC)などの液体クロマトグラフィー法は、薬物積載量の値で混合物から化合物を分離することができる。単一の薬物積載量値(p)を持つADCの調製物を単離することができるものの、そうした単一の薬物積載量値のADCであっても、依然として不均一混合物である可能性がある。なぜなら、複数の薬物部分は、リンカーを介して、抗体の異なる部位に結合する可能性があるからである。
【0220】
したがって、本発明の抗体薬物複合体組成物は、抗体薬物複合体化合物の混合物を含み、この混合物において、抗体は1つまたは複数のPBD薬物部分を有し、薬物部分は、抗体に、様々なアミノ酸残基で結合している可能性がある。
【0221】
1つの実施形態において、細胞結合剤あたりの二量体ピロロベンゾジアゼピン基の平均数は、1〜20の範囲である。いくつかの実施形態において、この範囲は、1〜8、2〜8、2〜6、2〜4、および4〜8から選択される。
【0222】
いくつかの実施形態において、細胞結合剤あたり1つの二量体ピロロベンゾジアゼピン基が存在する。
【0223】
包含される他の形
他に特に指定されない限り、これらの置換基の周知のイオン、塩、溶媒和物、および保護された形が上記に含まれる。例えば、カルボン酸(−COOH)についての記述は、そのアニオン(カルボン酸イオン)型(−COO
-)、塩、または溶媒和物、ならびに従来どおり保護された形も含む。同様に、アミノ基についての記述は、アミノ基のプロトン化型(−N
+HR
1R
2)、塩、または溶媒和物(例えば、塩酸塩)、ならびにアミノ基の従来どおり保護された形も含む。同様に、ヒドロキシル基についての記述も、そのアニオン型(−O
-)、塩、または溶媒和物、ならびに従来どおり保護された形も含む。
【0224】
塩
活性化合物の対応する塩、例えば、薬学的に許容可能な塩を調製し、精製し、および/または取り扱うと、簡便であるかもしれない、またはそうした方が望ましいかもしれない。薬学的に許容可能な塩の例は、Berge, et al., J. Pharm. Sci., 66, 1−19(1977)(非特許文献283)に記載されている。
【0225】
例えば、化合物がアニオン性である、またはアニオン性になれる官能基(例えば−COOHは−COO
-になれる)を有するならば、適切なカチオンで塩を形成させることができる。適切な無機カチオンの例として、アルカリ金属イオン(Na
+およびK
+など)、アルカリ土類金属カチオン(Ca
2+およびMg
2+など)、および他のカチオン(Al
+3など)が挙げられるが、これらに限定されない。適切な有機カチオンの例として、アンモニウムイオン(すなわちNH
4+)および置換アンモニウムイオン(例えば、NH
3R
+、NH
2R
2+、NHR
3+、NR
4+)が挙げられるが、これらに限定されない。適切な置換アンモニウムイオンのいくつかの例として、以下に由来するものが挙げられる:エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン、およびトロメタミン、ならびにアミノ酸(リシンおよびアルギニンなど)。一般的な第四級アンモニウムイオンの例は、N(CH
3)
4+である。
【0226】
化合物がカチオン性である、またはカチオン性になれる官能基(例えば−NH
2は−NH
3+になれる)を有するならば、適切なアニオンで塩を形成させることができる。適切な無機アニオンの例として、以下の無機酸に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない:塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、および亜リン酸。
【0227】
適切な有機アニオンの例として、以下の有機酸に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない:2−アセトキシ安息香酸、酢酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、桂皮酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフタレンカルボン酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、フェニルスルホン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、および吉草酸。適切な重合体有機アニオンの例として、以下の重合体酸に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない:タンニン酸、カルボキシメチルセルロース。
【0228】
溶媒和物
活性化合物の対応する溶媒和物を調製し、精製し、および/または取り扱うと、簡便であるかもしれない、またはそうした方が望ましいかもしれない。「溶媒和物」という用語は、本明細書中、従来の意味で用いられ、溶質(例えば、活性化合物、活性化合物の塩)と溶媒の複合体を示す。溶媒が水の場合、溶媒和物は、便利なように、水和物、例えば、一水和物、二水和物、三水和物、などと呼ばれる。
【0229】
本発明は、以下に示す、PBD部分のイミン結合にまたがって溶媒が付加する化合物を含み、式中、溶媒は、水またはアルコールである(R
AOH、式中R
AはC
1−4アルキルである):
【0231】
これらの形は、PBDのカルビノールアミン型およびカルビノールアミンエーテル型と呼ぶことができる(上記のR
10に関する章で説明するとおり)。これらの平衡の均衡点は、化合物が見いだされる状況、ならびにPBD部分自身の性質に依存する。
【0232】
これらの特定化合物は、例えば、凍結乾燥により、固形で単離することができる。
【0233】
異性体
本発明のある特定の化合物は、1種または複数の特定の幾何異性体、光学異性体、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、エピマー異性体、立体障害による配座異性体、立体異性体、互変異生体、配座異性体、またはアノマー異性体の形で存在することができ、そのような異性として以下が挙げられるが、それらに限定されない:cis型およびtrans型;E型およびZ型;c型、t型、およびr型;エンド型およびエキソ型;R型、S型、およびメソ型;D型およびL型;d型およびl型;(+)型および(−)型;ケト型、エノール型、およびエノラート型;シン型およびアンチ型;シンクリナル型およびアンチクリナル型;α型およびβ型;アキシャル型およびエクアトリアル型;船型、椅子型、ねじれ型、封筒型、および半椅子型;ならびにそれらの組み合わせ。本明細書中以下、これらをまとめて「異性体」(または「異性体型」)と称する。
【0234】
「キラル」という用語は、鏡像の相手と重ね合わせることができない性質を有する分子を示し、一方「アキラル」という用語は、鏡像の相手と重ね合わせることができる分子を示す。
【0235】
「立体異性体」という用語は、同一の化学構成を有するが、原子または基の空間配置に関して異なる化合物を示す。
【0236】
「ジアステレオマー」は、立体異性体で2つ以上のキラル中心を持つものを示し、それらの分子は、お互い相手の鏡像ではない。ジアステレオマーは、異なる物性、例えば融点、沸点、スペクトル特性、および反応性を有する。ジアステレオマーの混合物は、電気泳動およびクロマトグラフィーなどの高分解能分析手法により分離することができる。
【0237】
「鏡像異性体」は、1つの化合物の2つの立体異性体を示し、これらは互いに重なり合わない鏡像である。
【0238】
本明細書中用いられる立体化学の定義および観念は、概して、S. P. Parker, Ed., McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms (1984) McGraw−Hill Book Company, New York;およびEliel, E. and Wilen, S., “Stereochemistry of Organic Compound”, John Wiley & Sons, Inc., New York, 1994(非特許文献284および285)に従うものである。本発明の化合物は、不斉中心またはキラル中心を有する可能性があり、したがって、異なる立体異性体型で存在する可能性がある。本発明の化合物の全ての立体異性体型が、本発明に含まれるものとし、そのような立体異性体型として、ジアステレオマー、鏡像異性体、および立体障害による配座異性体、ならびにラセミ混合物などのそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。多くの有機化合物は、光学活性な形で存在する、すなわち、それらは、面偏光を旋回させる能力を有する。光学活性化合物の記載において、接頭字のDおよびL、またはRおよびSは、キラル中心について分子の絶対配置を示すのに用いられる。接頭字のdおよびlまたは(+)および(−)は、化合物による面偏光の旋回の記号を示すのに用いられ、(−)またはlは、その化合物が左旋性であることを示す。先頭に(+)またはdが付いた化合物は、右旋性である。所定の化学構造について、これらの立体異性体は、互いに相手の鏡像であることを除いて、同一である。特定の立体異性体は、鏡像異性体とも呼ぶことができ、そのような異性体の混合物は、鏡像異性混合物と呼ばれることが多い。鏡像異性体の50:50混合物は、ラセミ混合物またはラセミ体と呼ばれ、化学反応またはプロセスにおいて立体選択性または立体特異性が存在しなかった場合に生じる可能性がある。「ラセミ混合物」および「ラセミ体」という用語は、2種の鏡像異性体種の等モル混合物を示し、光学活性ではない。
【0239】
なお、以下で記載されるとおりの互変異性型を除いて、本明細書中使用される場合に、「異性体」という用語から具体的に排除されるものは、構造(または構成的)異性体である(すなわち、空間における原子の位置が異なるにすぎないというのではなく、原子のつながり方が異なる異性体である)。例えば、メトキシ基(−OCH
3)についての記述は、その構造異性体であるヒドロキシメチル基(−CH
2OH)についての記述と見なされることはない。同様に、ortho−クロロフェニルについての記述は、その構造異性体であるmeta−クロロフェニルについての記述と見なされることはない。しかしながら、あるクラスの構造についての記述は、そのクラスに含まれる構造上の異性体を含むことができる(例えば、C
1−7アルキルは、n−プロピルおよびiso−プロピルを含み;ブチルは、n−、iso−、sec−、およびtert−ブチルを含み;メトキシフェニルは、ortho−、meta−、para−メトキシフェニルを含む)。
【0240】
上記の除外は、互変異性型、例えば、ケト型、エノール型、およびエノラート型には当てはまらず、当てはまらないものとは、例えば、以下の互変異性対におけるような互変異性である:ケト/エノール(以下に図示)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/アミジン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオール、N−ニトロソ/ヒドロキシアゾ、およびニトロ/aci−ニトロ。
【0242】
「互変異性体」または「互変異性型」という用語は、エネルギー準位が異なるが、エネルギー障壁が低いため相互変換可能な立体異性体を示す。例えば、プロトン互変異性体(プロトン性互変異性体としても知られる)は、ケト−エノール異性化およびイミン−エナミン異性化などのプロトンの移動による相互変換を含む。原子価互変異性体は、結合電子のいくつかの再編成による相互変換を含む。
【0243】
なお、1つまたは複数の同位体置換がなされている化合物も、「異性体」という用語に具体的に含まれる。例えば、Hは、いずれの同位体型でも可能であり、そのような同位体として、
1H、
2H(D)、および
3H(T)が挙げられ;Cは、いずれの同位体型でも可能であり、そのような同位体として、
12C、
13C、および
14Cが挙げられ;Oは、いずれの同位体型でも可能であり、そのような同位体として、
16Oおよび
18Oが挙げられる;などである。
【0244】
本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素の同位体、例えば、
2H(重水素、D)、
3H(トリチウム)、
11C、
13C、
14C、
15N、
18F、
31P、
32P、
35S、
36Cl、および
125Iが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化合物を様々に同位体標識したもの、例えば、放射性同位元素(
3H、
13C、および
14Cなど)を組み込んだもの。そのような同位体標識した化合物は、薬物または基質の組織分布アッセイをはじめとする、代謝研究、反応速度研究、検出または画像化技術(例えば、陽電子放射断層撮影(PET)または単光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)など)において、あるいは患者の放射性治療において、有用である可能性がある。本発明の治療化合物を重水素で標識または置換したものは、分布、代謝、および排出(ADME)に関連するDMPK(薬物代謝および薬物動態)性質が改善される可能性がある。重水素などより重い同位体への置換は、代謝安定性の向上、例えば、in vivo半減期の向上または投薬必要量の低下からもたらされる、ある治療上の利点を提供する可能性がある。
18F標識化化合物は、PETまたはSPECT診断に有用となる可能性がある。本発明の化合物およびそのプロドラッグを同位体標識したものは、一般に、以下に記載されるスキームまたは実施例および調製例に開示される手順で、非同位体標識化試薬を容易に入手可能な同位体標識化試薬に置き換えて行うことにより、調製することができる。さらに、より重い同位体、特に重水素(すなわち、
2HまたはD)への置換は、代謝安定性の向上、例えば、in vivo半減期の向上または投薬必要量の低下または治療指数の改善からもたらされる、ある治療上の利点を提供する可能性がある。当然のことながら、本文脈における重水素は、置換基と見なされる。そのような重い同位体、特に重水素の濃度は、同位体濃縮係数により定義することができる。本発明の化合物において、特定の同位体として具体的に指定されていない原子はいずれも、その原子の任意の安定同位体を表すものとする。
【0245】
他に特に記載されないかぎり、特定の化合物についての記述は、そのような異性体型に、異性体型の(完全または部分)ラセミ混合物および他の混合物も含めて、全てを含む。そのような異性体型を調製(例えば不斉合成)および分離(例えば分別結晶およびクロマトグラフィー手段)する方法は、当該分野で既知であるか、あるいは本明細書中で教示される方法または既知の方法を既知の様式で適合させることにより容易に得られる。
【0246】
生物活性
In vitro細胞増殖アッセイ
一般に、抗体薬物複合体(ADC)の細胞傷害活性または細胞増殖阻害活性は、以下により測定される:受容体タンパク質(例えばHER2)を有する哺乳類細胞を、細胞培地中で、ADCの抗体に接触させる工程;約6時間〜約5日間の期間、細胞を培養する工程;および細胞生存度を測定する工程。細胞に基づくin vitroアッセイは、本発明のADCによる、細胞生存度(増殖度)、細胞毒性、およびアポトーシス誘導(カスパーゼ活性化)を測定するのに用いられる。
【0247】
抗体薬物複合体のin vitro作用強度は、細胞増殖アッセイにより測定することができる。CellTiter−Glo(登録商標)発光細胞生存度アッセイは、市販されている(Promega Corp., Madison, WI)均一アッセイ方法であり、甲虫目(Coleoptera)ルシフェラーゼの組換え発現に基づくものである(US 5583024号;US 5674713号、およびUS 5700670)(特許文献392〜394)。この細胞増殖アッセイは、存在するATPを定量することに基づき、代謝活性な細胞の指標である、培養物中の生存細胞の個数を測定する(Crouch et al (1993) J. Immunol. Meth. 160:81−88(非特許文献286);US 6602677(特許文献395))。CellTiter−Glo(登録商標)アッセイは、96ウェル様式で行われ、このため自動化された高処理スクリーニング系(HTS)に変更することができる(Cree et al (1995) AntiCancer Drugs 6:398−404)(非特許文献287)。均一アッセイ手順は、単独試薬(CellTiter−Glo(登録商標)試薬)を、血清補充培地で培養されている細胞に直接添加する工程を含む。細胞洗浄、培地除去、および複数回のピペット操作工程は必要としない。このシステムは、試薬を添加混合後10分で、384ウェル様式において、細胞15個/ウェルほどの少数でも検出する。細胞は、ADCで処理され続けていてもよいし、ADC処理後、ADCと分離されていてもよい。一般に、細胞は手短に、すなわち3時間ほど処理された場合でも、処理され続けている細胞と同じ作用強度を示す。
【0248】
均一な「添加混合測定」様式は、細胞溶解液およびATP存在量に比例する発光信号の発生をもたらす。ATPの量は、培養物に存在する細胞の個数と直接比例する。CellTiter−Glo(登録商標)アッセイは、ルシフェラーゼ反応により作り出される「グロー型」発光信号を発生させ、この信号は、用いる細胞の型および培地に依存するが、一般に5時間より長い半減期を有する。生存細胞は、相対発光単位(RLU)に反映される。基質である、甲虫ルシフェリンは、ATPからAMPへの変換および光子の発生を伴いながら、組換えホタルルシフェラーゼにより酸化的に脱カルボン酸化される。
【0249】
抗体薬物複合体のin vitro作用強度は、細胞毒性アッセイによっても測定することができる。培養した付着細胞を、PBSで洗浄し、トリプシンで脱離させ、完全培地(10%FCS含有)に希釈し、遠心し、新たな培地に再懸濁させて、血球計算器で計数する。懸濁培養液は直接計数する。計数に適した単分散細胞懸濁液は、繰返し吸引して細胞塊をばらばらにすることによる、懸濁液の震盪を必要とするかもしれない。
【0250】
細胞懸濁液を、所望の播種密度に希釈し、黒色96ウェルプレートに分配する(1ウェルあたり100μl)。付着細胞株のプレートを、一晩インキュベートして、付着させる。懸濁液細胞培養物は、播種の日に用いることができる。
【0251】
ADC(20μg/ml)の原液(1ml)を、適切な細胞培養液で作る。100μlを細胞培養液900μlに、系列移送することにより、ADC原液の滅菌10倍希釈液を、15ml遠心管にて作る。
【0252】
黒色96ウェルプレートに細胞懸濁液(100μl)を予め播種しておき、そこに各ADC希釈液(100μl)につき4つの複製ウェルを分配して、最終体積200μlとする。対照ウェルには、細胞培養液(100μl)を入れる。
【0253】
細胞株の倍加時間が30時間より長い場合は、ADCインキュベーションを5日間とし、それ以外は、4日間インキュベーションを行う。
【0254】
インキュベーション期間の最後に、アラマーブルーアッセイで細胞生存度をアッセイする。アラマーブルー(Invitrogen)をプレート全体にわたって分配し(1ウェルあたり20μl)、4時間インキュベートする。アラマーブルー蛍光を、Varioskanフラッシュプレートリーダーにて、励起570nm、発光585nmで測定する。ADC処理したウェルの平均蛍光を対照ウェルの平均蛍光と比較して、生存細胞のパーセンテージを計算する。
【0255】
In vivo有効性
本発明の抗体薬物複合体(ADC)のin vivo有効性は、マウスでの腫瘍異種移植片試験により測定することができる。例えば、本発明の抗HER2ADCのin vivo有効性は、高度発現HER2遺伝子導入外植片マウスモデルにより測定することができる。同種移植片は、Fo5mmtv遺伝子導入マウスから増やされるが、この移植片は、ハーセプチン(登録商標)治療に反応しない、またはほとんど反応しない。処置対照を、ある特定の用量レベル(mg/kg)のADC、およびPBD薬物接触(μg/m
2)で;ならびにプラセボ緩衝液対照(ビヒクル)で、1回処置し、2週間以上にわたり観察して、腫瘍倍加の時間、細胞殺傷の対数、および腫瘍縮小を測定する。
【0256】
使用
本発明の複合体は、PBD化合物を標的位置に届けるのに用いることができる。
【0257】
標的位置は、好ましくは、増殖細胞集団である。抗体は、増殖細胞集団に存在する抗原に対する抗体である。
【0258】
1つの実施形態において、抗原は、非増殖細胞集団には存在しないか、存在しても増殖細胞集団(例えば、腫瘍細胞集団)に存在する抗原量と比較して低下したレベルである。
【0259】
標的位置で、リンカーは、化合物RelAまたはRelBを放出するように切断され得る。従って、複合体は、化合物RelAまたはRelBを標的位置に選択的に届けるのに使うことができる。
【0260】
リンカーは、標的位置に存在する酵素で切断することができる。
【0261】
標的位置は、in vitro、in vivo、またはex vivoが可能である。
【0262】
本発明の抗体薬物複合体(ADC)化合物は、抗癌活性について有用性を持つものを含む。詳細には、本化合物は、PBD薬物部分、すなわち毒素と、リンカーにより複合した、すなわち共有結合した抗体を含む。PBD薬物が抗体と複合していない場合、この薬物は、細胞毒性効果を有する。したがって、PBD薬物部分の生物活性は、抗体との複合により調節される。本発明の抗体薬物複合体(ADC)は、腫瘍組織に、有効量の細胞毒性剤を選択的に送達し、それにより、より高い選択性、すなわちより少ない有効用量を達成することができる。
【0263】
したがって、1つの態様において、本発明は、治療に使用するための、本明細書中記載されるとおりの複合体化合物を提供する。
【0264】
さらなる態様において、増殖性疾患の治療に使用するための、本明細書中記載されるとおりの複合体化合物も提供される。本発明の第二の態様は、増殖性疾患を治療する医薬の製造における、複合体化合物の使用を提供する。
【0265】
当業者なら、候補の複合体が任意の特定細胞型について増殖性症状を処置するかどうかを、容易に決定することができる。例えば、特定化合物により提供される活性を査定するのに都合良く用いることができるアッセイを、以下の実施例で記載する。
【0266】
「増殖性疾患」という用語は、過剰細胞または異常細胞の望ましくないまたは制御不能の細胞増殖に関係し、そのような増殖は、in vitroかin vivoかを問わず、望ましくない、例えば腫瘍形成または過形成性の増殖である。
【0267】
増殖性症状の例として、良性、前悪性、および悪性の細胞増殖が挙げられるが、これらに限定されず、そのような細胞増殖として、新生物および腫瘍(例えば、組織球腫、神経膠腫、星状細胞腫、骨腫)、癌(例えば、肺癌、小細胞肺癌、胃腸癌、腸癌、大腸癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、肝臓癌、腎臓癌、膀胱癌、膵臓癌、脳癌、肉腫、骨肉腫、カポジ肉腫、黒色腫)、リンパ腫、白血病、乾癬、骨疾患、線維増殖性障害(例えば、結合組織のもの)、および粥状動脈硬化が挙げられるが、これらに限定されない。特に注目される癌として、白血病および卵巣癌が挙げられるが、これらに限定されない。
【0268】
任意の型の細胞を処置することができ、そのような細胞型として、肺、胃腸管系(例えば、腸、結腸を含む)、乳房(乳腺)、卵巣、前立腺、肝臓(肝性)、腎臓(腎性)、膀胱、膵臓、脳、および皮膚が挙げられるが、これらに限定されない。
【0269】
1つの実施形態において、治療は、膵癌の治療である。
【0270】
1つの実施形態において、治療は、細胞表面にα
νβ
6インテグリンを有する腫瘍の治療である。
【0271】
本発明の抗体薬物複合体(ADC)は、様々な疾患または障害、例えば腫瘍抗原の過剰発現を特徴とするものを治療するのに用いられる可能性があることも考慮している。例示の症状または過剰増殖障害として、良性または悪性の腫瘍;白血病、血液系腫瘍、およびリンパ系腫瘍が挙げられる。他にも、神経細胞障害、グリア細胞障害、星状細胞障害、視床下部障害、腺性障害、マクロファージ障害、上皮障害、間質障害、胞胚腔障害、炎症性障害、血管新生障害、および免疫障害(自己免疫を含む)が挙げられる。
【0272】
一般に、治療しようとする疾患または障害は、癌などの過剰増殖性疾患である。本明細書中で、治療しようとする癌の例として、細胞腫、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫、および白血病またはリンパ系腫瘍が挙げられるが、これらに限定されない。そのような癌のより具体的な例として、扁平細胞癌(例えば上皮扁平細胞癌)、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺腺癌、および肺扁平上皮癌を含む)、腹膜癌、肝細胞癌、胃または胃癌(胃腸癌を含む)、膵癌、神経膠芽腫、子宮頸癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝細胞腫、乳癌、大腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜または子宮細胞腫、唾液腺細胞腫、腎臓癌または腎癌、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、肝細胞癌、肛門細胞癌、陰茎細胞癌、ならびに頭部および頚部の癌が挙げられる。
【0273】
治療でADC化合物を使うことができる自己免疫疾患として、リウマチ学的障害(例えば、リウマチ様関節炎、シェーグレン症候群、強皮症、SLEなどのループスおよびループス腎炎、多発性筋炎/皮膚筋炎、クリオグロブリン血症、抗リン脂質抗体症候群、および乾癬性関節炎など)、変形性関節症、自己免疫性の胃腸および肝臓障害(例えば、炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎およびクローン病)、自己免疫性胃炎および悪性貧血、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、およびセリアック病など)、血管炎(例えば、チャーグ・ストラウス血管炎、ウェジナー肉芽腫症、および多発動脈炎を含むANCA関連血管炎など)、自己免疫性神経障害(例えば、多発性硬化症、眼球クローヌス・ミオクローヌス症候群、重症筋無力症、視神経脊髄炎、パーキンソン病、アルツハイマー病、および自己免疫性多発性神経炎など)、腎障害(例えば、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、およびベルジェ病など)、自己免疫性皮膚科障害(例えば、乾癬、蕁麻疹、じんま疹、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、および皮膚エリテマトーデスなど)、血液障害(例えば、血小板減少性紫斑病、血栓性血小板減少性紫斑病、輸液後紫斑病、および自己免疫性溶血性貧血など)、粥状動脈硬化、ぶどう膜炎、自己免疫性聴覚疾患(例えば、内耳疾患および難聴など)、ベーチェット病、レイノー病、臓器移植、および自己免疫性内分泌障害(例えば、糖尿病関連自己免疫疾患、例えば、インシュリン依存性真性糖尿病(IDDM)、アジソン病、および自己免疫性甲状腺疾患(例えば、グレーブス病および甲状腺炎)など)が挙げられる。そのような疾患でより好適なものとして、例えば、リウマチ様関節炎、潰瘍性大腸炎、ANCA関連血管炎、ループス、多発性硬化症、シェーグレン症候群、グレーブス病、IDDM、悪性貧血、甲状腺炎、および糸球体腎炎が挙げられる。
【0274】
治療方法
本発明の複合体は、治療方法で使用することができる。治療方法も提供され、本方法は、治療を必要としている治療対象に、本発明の複合体化合物を治療上有効量で投与する工程を含む。「治療上有効量」という用語は、患者で有益性を示すのに十分な量である。そのような有益性とは、少なくとも1種の症状の少なくとも寛解であってもよい。実際に投与される量ならびに投与の速度および時間経過は、治療されようとしているものの性質および重篤度に依存するだろう。治療の処方(例えば、投薬量の決定)は、一般医および他の医師の責任能力の範囲内である。
【0275】
本発明の化合物は、治療しようとする症状に応じて、単独で投与することも、または他の治療と、同時または順次で併用投与することもできる。治療および療法の例として、化学療法(例えば化学療法剤などの薬物をはじめとする活性作用剤の投与);手術;および放射線療法が挙げられるが、これらに限定されない。
【0276】
「化学療法薬」とは、その作用機序に関係なく、癌の治療に有用な化合物である。化学療法薬のクラスとして、以下が挙げられるが、それらに限定されない:アルキル化剤、代謝拮抗剤、紡錘体毒性植物アルカロイド、細胞傷害性/抗腫瘍性抗生物質、トポイソメラーゼ阻害剤、抗体、光感受性物質、およびキナーゼ阻害剤。化学療法薬として、「分子標的治療」および従来の化学療法に用いられる化合物が挙げられる。
【0277】
化学療法薬の例として以下が挙げられる:エルロチニブ(タルセバ(登録商標)、Genentech/OSI Pharm.)、ドセタキセル(タキソテール(登録商標)、Sanofi−Aventis)、5−FU(フルオロウラシル、5−フルオロウラシル、CASNo.51−21−8)、ゲムシタビン(ジェムザール(登録商標)、Lilly)、PD−0325901(CASNo.391210−10−9、Pfizer)、シスプラチン(cis−ジアミン、ジクロロ白金(II)、CASNo.15663−27−1)、カルボプラチン(CASNo.41575−94−4)、パクリタキセル(タキソール(登録商標)、Bristol−Myers Squibb Oncology、Princeton、N.J.)、トラスツズマブ(ハーセプチン(登録商標)、Genentech)、テモゾロミド(4−メチル−5−オキソ−2,3,4,6,8−ペンタアザ(pentaza)ビシクロ[4.3.0]ノナ−2,7,9−トリエン−9−カルボキサミド、CASNo.85622−93−1、テモダール(TEMODAR)(登録商標)、テモダール(登録商標)、Schering Plough)、タモキシフェン((Z)−2−[4−(1,2−ジフェニルブタ−1−エニル)フェノキシ]−N,N−ジメチルエタンアミン、ノルバデックス(登録商標)、イスツバル(ISTUBAL)(登録商標)、バロデックス(VALODEX)(登録商標))、およびドキソルビシン(アドリアマイシン(登録商標))、Akti−1/2、HPPD、およびラパマイシン。化学療法薬のさらなる例として以下が挙げられる:オキサリプラチン(エロキサチン(ELOXATIN)(登録商標)、Sanofi)、ボルテゾミブ(ベルケイド(登録商標)、Millennium Pharm.)、スーテント(スニチニブ(登録商標)、SU11248、Pfizer)、レトロゾール(フェマーラ(登録商標)、Novartis)、メシル酸イマチニブ(グリーベック(登録商標)、Novartis)、XL−518(Mek阻害剤、Exelixis、WO 2007/044515(特許文献396))、ARRY−886(Mek阻害剤、AZD6244、Array BioPharma、Astra Zeneca)、SF−1126(PI3K阻害剤、Semafore Pharmaceuticals)、BEZ−235(PI3K阻害剤、Novartis)、XL−147(PI3K阻害剤、Exelixis)、PTK787/ZK222584(Novartis)、フルベストラント(ファスロデックス(登録商標)、AstraZeneca)、ロイコボリン(フォリン酸)、ラパマイシン(シロリムス、ラパミューン(登録商標)、Wyeth)、ラパチニブ(タイケルブ(登録商標)、GSK572016、Glaxo Smith Kline)、ロナファーニブ(サラサル(登録商標)、SCH66336、Schering Plough)、ソラフェニブ(ネクサバール(登録商標)、BAY43−9006、Bayer Labs)、ゲフィチニブ(イレッサ(登録商標)、AstraZeneca)、イリノテカン(カンプトサル(登録商標)、CPT−11、Pfizer)、ティピファニブ(ザルネストラ(登録商標)、Johnson & Johnson)、アブラキサン(登録商標)(クレモホール(Cremophor)を含まない)、パクリタキセルのアルブミン操作ナノ粒子配合物(American Pharmaceutical Partners、Schaumberg、Il)、バンデタニブ(rINN、ZD6474、ザクティマ(ZACTIMA)(登録商標)、AstraZeneca)、クロラムブシル(chloranmbucil)、AG1478、AG1571(SU5271;Sugen)、テムシロリムス(トーリセル(登録商標)、Wyeth)、パゾパニブ(GlaxoSmithKline)、カンホスファミド(テルシタ(TELCYTA)(登録商標)、Telik)、チオテパおよびシクロホスファミド(シトキサン(登録商標)、ネオサール(NEOSAR)(登録商標));スルホン酸アルキル類(ブスルファン、インプロスルファン、およびピポスルファンなど);アジリジン類(ベンゾドパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドパ(meturedopa)、およびウレドパ(uredopa)など);エチレンイミン類およびメチルメラミン類(アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド、およびトリメチルメラミンを含む);アセトゲニン類(特に、ブラタシンおよびブラタシノン);カンプトテシン(合成類似体トポテカンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン;CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン、およびビゼレシン合成類似体を含む);クリプトフィシン類(特に、クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似体、KW−2189およびCB1−TM1を含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンギスタチン;ナイトロジェンマスタード類(クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド(chlorophosphamide)、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノブエンビキン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなど);ニトロソ尿素(カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、およびラニムスチンなど);抗生物質、例えばエンジイン抗生物質(例えばカリケアミシン、カリケアミシンγ1I、カリケアミシンωI1(Angew Chem. Intl. Ed. Engl. (1994) 33:183−186(非特許文献288));ジネミシン、ジネミシンA;ビスホスホネート類(クロドロネートなど);エスペラミシン;ならびにネオカルチノスタチンクロモフォアおよび関連色素タンパク質エンジイン抗生物質クロモフォア)、アクラシノマイシン類、アクチノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン類、カクチノマイシン、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン類、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン、およびデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、ネモルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、例えばマイトマイシンC、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン類、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;抗代謝産物(メトトレキセートおよび5−フルオロウラシル(5−FU)など);葉酸類似体(デノプテリン、メトトレキセート、プテロプテリン(pteropterin)、トリメトレキセートなど);プリン類似体(フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなど);ピリミジン類似体(アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジンなど);アンドロゲン類(カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなど);抗副腎皮質ホルモン剤(アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなど);葉酸補充剤(フロリン酸(frolinic acid)など);アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド(aldophosphamide glycoside);アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デホファミン(defofamine);デメコルシン;ジアジクオン;エフロルニチン;エリプチニウム酢酸塩;エポシロン;エトグルシド;ガリウム硝酸塩;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;マイタンシノイド類(マイタンシンおよびアンサミトシン類など);ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラエリン(nitraerine);ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products、Eugene、OR);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2”−トリクロロトリエチルアミン;トリコテシン類(特にT−2トキシン、ベラキュリン(verracurin)A、ロリジンA、およびアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキセート;白金類自体(シスプラチンおよびカルボプラチンなど);ビンブラスチン;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン(ナベルビン(登録商標));ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;カペシタビン(ゼローダ(登録商標)、Roche);イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイド類(レチノイン酸など);ならびに上記の任意のものについての薬学的に許容可能な塩、酸、および誘導体。
【0278】
同じく「化学療法薬」の定義に含まれるのは、以下のものである:(i)腫瘍でのホルモン作用を制御または阻害するように作用する抗ホルモン剤(抗エストロゲンおよび選択的エストロゲン受容体修飾薬(SERM)など)、例えば、タモキシフェン(ノルバデックス(登録商標);クエン酸タモキシフェンを含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、およびフェアストン(登録商標)(クエン酸トレファミン)が挙げられる;(ii)副腎でエストロゲン産生を制御する酵素であるアロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤、例えば、4(5)−イミダゾール類、アミノグルテチミド、メゲース(MEGASE)(登録商標)(酢酸メゲストロール)、アロマシン(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、ホルメスタン、ファドロゾール、リビゾール(RIVISOR)(登録商標)(ボロゾール)、フェマーラ(登録商標)(レトロゾール;Novartis)、およびアリミデックス(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca)など;(iii)抗アンドロゲン剤、例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、およびゴセレリンなど;ならびにトロキサシタビン(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシン類似体);(iv)タンパク質キナーゼ阻害剤、例えばMEK阻害剤など(WO 2007/044515(特許文献393));(v)脂質キナーゼ阻害剤;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、異常細胞増殖に関係するシグナル伝達経路での遺伝子(例えば、PKC−α、Raf、およびH−Ras)の発現を阻害するもの、例えば、オブリメルセン(ゲナセンス(登録商標)、Genta Inc.);(vii)リボザイム、例えば、VEGF発現阻害剤(例えば、アンギオザイム(ANGIOZYME)(登録商標))およびHER2発現阻害剤など;(viii)遺伝子治療ワクチンなどのワクチン、例えば、アロベクチン(登録商標)、ロイベクチン(LEUVECTIN)(登録商標)、およびバキシド(VAXID)(登録商標)など;プロロイキン(PROLEUKIN)(登録商標)rIL−2;トポイソメラーゼ1阻害剤(ルルトテカン(登録商標)など);アバレリックス(登録商標)rmRH;(ix)抗血管新生薬、例えばベバシズマブ(アバスチン(登録商標)、Genentech)など;ならびに、上記の任意のものについての、薬学的に許容可能な塩、酸、および誘導体。同じく「化学療法薬」の定義に含まれるのは、治療抗体、例えば、アレムツズマブ(キャンパス)、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標)、Genentech);セツキシマブ(アービタックス(登録商標)、Imclone);パニツムマブ(ベクティビックス(登録商標)、Amgen)、リツキシマブ(リツキサン(登録商標)、Genentech/Biogen Idec)、オファツムマブ(アーゼラ(登録商標)、GSK)、ペルツズマブ(パージェタ(登録商標)、オムニターグ(OMNITARG)(登録商標)、2C4、Genentech)、トラスツズマブ(ハーセプチン(登録商標)、Genentech)、トシツモマブ(ベキサール、Corixia)、および抗体薬物複合体、ゲムツズマブ・オゾガマイシン(マイロターグ(登録商標)、Wyeth)などである。
【0279】
本発明の複合体と併用して、化学療法薬として治療に役立つ可能性があるヒト化モノクローナル抗体として、以下が挙げられる:アレムツズマブ、アポリズマブ、アセリズマブ(aselizumab)、アトリズマブ、バピネオズマブ、ベバシズマブ、ビバツズマブ(bivatuzumab)・メルタンシン、カンツズマブ・メルタンシン、セデリズマブ、セルトリズマブペゴール、シドフシツズマブ(cidfusituzumab)、シドツズマブ(cidtuzumab)、ダクリズマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、エプラツズマブ、エルリズマブ、フェルビズマブ、フォントリズマブ、ゲムツズマブ・オゾガマイシン、イノツズマブ・オゾガマイシン、イピリムマブ、ラベツズマブ、リンツズマブ、マツズマブ、メポリズマブ、モタビズマブ、モトビズマブ(motovizumab)、ナタリズマブ、ニモツズマブ、ノロビズマブ(nolovizumab)、ヌマビズマブ(numavizumab)、オクレリズマブ、オマリズマブ、パリビズマブ、パスコリズマブ、ペクフシツズマブ(pecfusituzumab)、ペクツズマブ(pectuzumab)、ペルツズマブ、パキセリズマブ、ラリビズマブ(ralivizumab)、ラニビズマブ、レスリビズマブ(reslivizumab)、レスリズマブ、レシビズマブ(resyvizumab)、ロベリズマブ(rovelizumab)、ルプリズマブ(ruplizumab)、シブロツズマブ(sibrotuzumab)、シプリズマブ、ソンツズマブ(sontuzumab)、タカツズマブテトラキセタン、タドシズマブ、タリズマブ、テフィバズマブ、トシリズマブ、トラリズマブ、トラスツズマブ、ツコツズマブ(tucotuzumab)セルモロイキン、ツクシツズマブ(tucusituzumab)、ウマビズマブ(umavizumab)、ウルトキサズマブ、およびビジリズマブ。
【0280】
本発明による、本発明に従って使用するための、医薬組成物(薬学的組成物)は、活性成分、すなわち複合体化合物の他に、当業者に周知である薬学的に許容可能な賦形剤、キャリア、緩衝液、安定剤、または他の材料を含むことができる。そのような材料は、無毒でなければならず、かつ活性成分の効力に干渉してはならない。キャリアまたは他の材料の詳細な性質は、投与経路に依存するだろう。投与経路は、経口であってもよいし、注射、例えば皮膚注射、皮下注射、または静脈内注射によるものでもよい。
【0281】
経口投与用の医薬組成物(薬学的組成物)は、錠剤、カプセル剤、粉剤、または液状の形状が可能である。錠剤は、固形キャリアまたはアジュバントを含むことができる。液状医薬組成物(液状薬学的組成物)は、一般に、液状キャリア、例えば、水、石油、動物油もしくは植物油、鉱物油、または合成油を含む。生理食塩水、ブドウ糖もしくは他の糖溶液、またはグリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、またはポリエチレングリコールなど)も含めることができる。カプセル剤は、固形キャリア、例えばゼラチンを含むことができる。
【0282】
静脈内注射、皮膚注射、または皮下注射、あるいは苦痛部位への注射用として、活性成分は、非経口で許容可能な水溶液の形をとることができ、この水溶液は、発熱物質を含まず、かつ適切なpH、等張力、および安定性を有する。当業者なら、例えば、等張性ビヒクル(塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸リンゲル注射液など)を用いて適切な溶液を調製することは容易である。保存剤、安定剤、緩衝液、抗酸化剤、および/または他の添加剤も、必要に応じて、含ませることができる。
【0283】
配合物
複合体化合物を、単独で使用する(例えば、投与する)ことが可能であるものの、組成物または配合物として存在させると好適であることが多い。
【0284】
1つの実施形態において、組成物は、本明細書中記載されるとおりの複合体化合物、および薬学的に許容可能なキャリア、希釈剤、または賦形剤を含む医薬組成物(薬学的組成物)(例えば、配合物、製剤、医薬品)である。
【0285】
1つの実施形態において、組成物は、少なくとも1種の本明細書中記載されるとおりの複合体化合物を、1種または複数の当業者に周知である他の薬学的に許容可能な成分と合わせて含む医薬組成物(薬学的組成物)であり、他の薬学的に許容可能な成分として、薬学的に許容可能なキャリア、希釈剤、賦形剤、アジュバント、充填剤、緩衝液、保存剤、酸化防止剤、潤滑剤、安定剤、可溶化剤、界面活性剤(例えば、湿潤剤)、マスキング剤、着色剤、香味剤、および甘味剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0286】
1つの実施形態において、組成物はさらに、他の活性作用剤、例えば、他の治療剤または予防剤を含む。
【0287】
適切なキャリア、希釈剤、賦形剤などは、標準的な薬学教科書に見つけることができる。例えば、Handbook of Pharmaceutical Additives, 2nd Edition (eds. M. Ash and I. Ash), 2001 (Synapse Information Resources, Inc., Endicott, New York, USA), Remington’s Pharmaceutical Sciences, 20th edition, pub. Lippincott, Williams & Wilkins, 2000;およびHandbook of Pharmaceutical Excipients, 2nd edition, 1994(非特許文献289〜291)を参照。
【0288】
本発明の別の態様は、医薬組成物(薬学的組成物)の作成方法を提供し、本方法は、少なくとも1種の本明細書中記載されるとおりの[
11C]放射標識化複合体または複合体様化合物を、1種または複数の当業者に周知である他の薬学的に許容可能な成分(例えば、キャリア、希釈剤、賦形剤など)と混合してひとまとめにする工程を含む。別々の単位(例えば、錠剤など)として配合した場合、各単位は、活性化合物を予め定めた量(投薬量)で含有する。
【0289】
「薬学的に許容可能な」という用語は、本明細書中使用される場合、正しい医学的判断の範囲内において、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応または他の問題もしくは合併症を伴わずに問題の対象(例えば、ヒト)の組織と接触させて使用するのに適しており、合理的な損益比に見合う、化合物、成分、材料、組成物、剤形に付随する用語である。各キャリア、希釈剤、賦形剤などは、配合物中の他の成分と適合性があるという意味において「許容可能」でもなければならない。
【0290】
配合物は、製薬分野で周知である任意の方法により調製することができる。そのような方法として、活性化合物を、1種または複数の付帯成分の一員であるキャリアと会合させる工程が挙げられる。一般に、配合物は、活性化合物をキャリア(例えば、液状キャリア、微粉化固形キャリアなど)と均一かつ密接に会合させ、次いで必要があれば生成物を成形することにより調製される。
【0291】
配合物は、急速放出または徐放性;即時、遅延型、時限型、または持続型放出;あるいはその組み合わせをもたらすように調製することができる。
【0292】
非経口投与(例えば、注射による)に適した配合物として、水性または非水性の、等張性の、発熱物質を含まない、滅菌液(例えば、溶液、懸濁液)であって、液中に活性成分が、溶解、分散、またはいずれにしろ提供されている(例えば、リポソームまたは他のマイクロカプセルに含まれてなど)液剤が挙げられる。そのような液剤は、追加で、他の薬学的に許容可能な成分、例えば、酸化防止剤、緩衝剤、保存剤、安定剤、静菌剤、懸濁剤、増粘剤、および配合物を目的のレシピエントの血液(または他の関連体液)と等張性にする溶質を含有することができる。賦形剤の例として、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油などが挙げられる。そのような配合物で使用するのに適した等張性キャリアの例として、塩化ナトリウム注射液、リンゲル液、または乳酸リンゲル注射液が挙げられる。典型的には、液剤中の活性成分の濃度は、約1ng/ml〜約10μg/ml、例えば、約10ng/ml〜約1μg/mlである。配合物は、単位用量または複数用量密閉容器(例えば、アンプルおよびバイアル)に入れられていることも可能であるし、凍結乾燥(凍結乾燥)状態で貯蔵されていて、使用直前に、滅菌液状キャリア(例えば、注射用水)を添加するだけでよいということも可能である。即座注射溶液および懸濁液は、滅菌粉剤、粒剤、および錠剤から調製することができる。
【0293】
投薬量
当業者には当然のことながら、複合体化合物および複合体化合物を含む組成物の適切な投薬量は、患者ごとに変わる可能性がある。最適投薬量の決定は、一般に、治療効果のレベルとこれに対立する任意の危険性すなわち有害な副作用との兼ね合いが関与するだろう。選択される投薬レベルは、様々な要因に依存するだろう。そのような要因として、特定化合物の活性、投与経路、投与の時間、化合物の排出速度、治療期間、併用される他の薬物、化合物、および/または材料、症状の重篤度、ならびに患者の、種類、性別、年齢、体重、症状、総合的な健康状態、およびこれまでの病歴が挙げられるが、これらに限定されない。化合物の量および投与経路は、最終的には、医師、獣医、または臨床医の裁量によるものになるが、一般的には、投薬量は、実質的に有害なまたは悪い副作用を引き起こすことなく所望の効果を達成する局所的濃度を、作用部位で達成するように選択される。
【0294】
投与は、1回の用量で、または治療課程を通じて連続的にまたは断続的に(例えば、分割した用量で適切な間隔をあけて)効果を発揮することができる。投与の最も効果的な手段および投薬量を決定する方法は、当業者に周知であり、治療に用いられる配合物、治療の目的、治療する標的細胞、および治療する対象によって変わるだろう。医師、獣医、または臨床医により選択された用量のレベルおよびパターンで、単独または複数投与を行うことができる。
【0295】
一般に、活性化合物の適切な用量は、1日あたり、投与対象の体重1キログラムあたり、約100ng〜約25mg(より典型的には、約1μg〜約10mg)の範囲である。活性化合物が、塩、エステル、アミド、プロドラッグなどである場合、投与量は、親化合物に基づいて計算され、そのため用いられる実際の重量は比例的に増加する。
【0296】
1つの実施形態において、活性化合物は、以下の投与計画に従ってヒト患者に投与される:約100mg、1日3回。
【0297】
1つの実施形態において、活性化合物は、以下の投与計画に従ってヒト患者に投与される:約150mg、1日2回。
【0298】
1つの実施形態において、活性化合物は、以下の投与計画に従ってヒト患者に投与される:約200mg、1日2回。
【0299】
しかしながら、1つの実施形態において、複合体化合物は、以下の投与計画に従ってヒト患者に投与される:約50mgまたは約75mg、1日3回または4回。
【0300】
1つの実施形態において、複合体化合物は、以下の投与計画に従ってヒト患者に投与される:約100mgまたは約125mg、1日2回。
【0301】
上記の投薬量は、複合体(PBD部分および抗体へのリンカーを含む)に、または提供されるPBD化合物の有効量、例えば、リンカーの切断後に放出可能な化合物量、に当てはめることができる。
【0302】
疾患の予防または治療の場合、本発明のADCの適切な投薬量は、上記のとおり、治療しようとする疾患の型、疾患の重篤度および過程、分子の投与が予防目的と治療目的どちらなのか、これまでの治療、患者の臨床歴および抗体に対する反応、ならびに担当医の判断に依存するだろう。分子は、1回で、または一連の治療にわたって、患者に適切に投与される。疾患の型および重篤度に依存して、約1μg/kg〜15mg/kg(例えば0.1〜20mg/kg)の分子というのが、患者へ投与する投薬量の最初の候補であり、この量は、例えば、1回の投与なのか複数の独立した投与なのか、あるいは連続輸液によるものなのかによらない。典型的な毎日の投薬量は、上記の要因に依存して、約1μg/kg〜100mg/kgまたはそれを超える範囲となる可能性がある。患者に投与されるADCの模範的な投薬量は、約0.1〜約10mg/患者の体重kgの範囲である。数日間またはそれより長期にわたる繰返し投与の場合、症状に依存して、疾患症状に所望の抑制が現れるまで、治療は続けられる。模範的な投与計画は、ADCを約4mg/kgの初期負荷量で、続いて毎週、2週間ごと、または3週間ごとに追加用量を投与する課程を含む。他の投与計画も、有用となる可能性がある。この治療の進行は、従来の技法およびアッセイで容易に追跡される。
【0303】
治療
「治療」という用語は、本明細書中、症状の処置の文脈で使用される場合、一般に、ヒトであるか動物であるか(例えば、獣医学的用途において)に関わらず、ある所望の治療効果、例えば、症状の進行の阻害が達成される治療および療法に付随する用語であり、この用語は、進行速度の減速、進行速度の停止、症状の退行、症状の寛解、および症状の治癒を含む。予防的手段としての治療(すなわち、予防、阻止)もまた、含まれる。
【0304】
「治療有効量」という用語は、本明細書中使用される場合、活性化合物、または活性化合物を含む材料、組成物、もしくは剤形の量が、所望の治療レジメンに従って投与された場合にある所望の治療効果を発揮するのに有効であり、合理的な損益比に見合うものである場合に付随する用語である。
【0305】
同様に、「予防的有効量」という用語は、本明細書中使用される場合、活性化合物、または活性化合物を含む材料、組成物、もしくは剤形の量が、所望の治療レジメンに従って投与された場合にある所望の予防効果を発揮するのに有効であり、合理的な損益比に見合うものである場合に付随する用語である。
【0306】
薬物複合体の調製
抗体薬物複合体、ならびに他の細胞結合剤を含む複合体は、当業者に既知である有機化学反応、条件、および試薬を用いて、複数の経路により調製することができ、そのような反応として、抗体または細胞結合剤の求核基と薬物リンカー試薬との反応が含まれる。この方法を、様々な抗体および細胞結合剤とともに用いることで、本発明の抗体薬物複合体を調製するができる。
【0307】
抗体にある求核基として、側鎖チオール基、例えばシステインが挙げられるが、これらに限定されない。チオール基は、求核性であり、リンカー部分(本発明のものなど)にある求電子基と反応して共有結合を形成することができる。ある特定の抗体は、還元可能な鎖間ジスルフィド、すなわちシステイン架橋を有する。DTT(クリーランド試薬、ジチオトレイトール)またはTCEP(トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩;Getz et al (1999) Anal. BioChem. Vol 273:73−80(非特許文献292); Soltec Ventures, Beverly, MA)などの還元剤で処理することにより、抗体を反応性にして、リンカー試薬と複合させることができる。これにより、各システインジスルフィド架橋は、理論的には、2つの反応性チオール求核体になる。リシンを2−イミノチオラン(トラウト試薬)と反応させて、アミンをチオールに変換することにより、追加の求核基を抗体に導入することができる。
【0308】
治療対象/患者
治療対象/患者は、動物、哺乳類、有胎盤哺乳類、有袋類(例えば、カンガルー、ウォンバット)、単孔類(例えば、カモノハシ)、齧歯類(例えば、モルモット、ハムスター、ラット、マウス)、ネズミ科(例えば、マウス)、ウサギ目(例えば、ウサギ)、鳥類(例えば、トリ)、イヌ亜科(例えば、イヌ)、ネコ科(例えば、ネコ)、ウマ科(例えば、ウマ)、ブタ類(例えば、ブタ)、ヒツジ属(例えば、ヒツジ)、ウシ亜科(例えば、ウシ)、霊長類、サル類(例えば、サルまたは類人猿)、サル(例えば、マーモセット、ヒヒ)、類人猿(例えば、ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、テナガザル)、またはヒトが可能である。
【0309】
そのうえさらに、治療対象/患者は、その発達段階のいずれにあっても、例えば、胎児でもよい。1つの好適な実施形態において、治療対象/患者は、ヒトである。
【0310】
1つの実施形態において、患者は、集団であり、集団において各患者が、細胞表面にα
νβ
6インテグリンを有する腫瘍を有している。
【実施例】
【0311】
全般的な実験方法
旋光度は、ADP220旋光計(Bellingham Stanley Ltd.)で測定した。濃度(c)はg/100mLで与えられる。融点は、デジタル融点測定装置(Electrothermal)を用いて測定した。IRスペクトルは、Perkin−Elmer Spectrum 1000 FT IR分光計で記録した。
1Hおよび
13C NMRスペクトルは、Bruker Avance NMR分光計を用いて、それぞれ400Mzおよび100MHzで、300Kで測定した。化学シフトはTMS(δ=0.0ppm)相対値で記載し、シグナルは、s(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、dt(二重三重項)、dd(二重項の二重項)、ddd(二重項の二重二重項)またはm(多重項)として、カップリング定数(ヘルツ(Hz)単位)と合わせて指定する。質量分析(MS)データは、Waters Micromass ZQ装置に、Waters 2996 PDAを備えたWaters 2695 HPLCを連結して用いて、収集した。使用したWaters Micromass ZQパラメーターは以下のとおりであった:キャピラリー(kV)、3.38;コーン(V)、35;抽出器(V)、3.0;イオン源温度(℃)、100;脱溶媒温度(℃)、200;コーン流速(L/h)、50;脱溶媒流速(L/h)、250。高分解能質量分析(HRMS)データは、Waters Micromass QTOF GlobalをポジティブWモードにして、装置に試料を導入するのに金属メッキを施したホウケイ酸ガラスチップを用いて、記録した。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカゲルアルミニウムプレート(Merck 60、F
254)で行い、フラッシュクロマトグラフィーは、シリカゲル(Merck 60、230〜400メッシュASTM)を使用した。HOBt(NovaBiochem)および固相担持型試薬(Argonaut)を除く、他の全ての化合物および溶媒は、Sigma−Aldrichから購入し、さらに精製することなくそのまま用いた。無水溶媒は、乾燥窒素雰囲気下で、適切な乾燥剤の存在下で蒸留することにより調製し、4Åモレキュラーシーブまたはナトリウム線を入れて貯蔵した。石油エーテルは、沸点が40〜60℃の画分を示す。
【0312】
全般的なLC/MS条件:
方法1(初期設定方法、他に特に記載がない限りこれを使用)
HPLC(Waters Alliance 2695)は、水(A)(ギ酸0.1%)およびアセトニトリル(B)(ギ酸0.1%)の移動相を用いて実行した。勾配:初期組成の5%Bに1.0分間保ち、次いで5%Bから95%Bへ3分間かけて増加させた。組成を95%Bで0.1分間保ち、次いで0.03分で5%Bに戻して、その組成に0.87分間保った。勾配変動の合計時間は5分である。
【0313】
方法2
HPLC(Waters Alliance 2695)は、水(A)(ギ酸0.1%)およびアセトニトリル(B)(ギ酸0.1%)の移動相を用いて実行した。勾配:初期組成の5%Bに1.0分間保ち、次いで5%Bから95%Bへ2.5分間かけて増加させた。組成を95%Bで0.5分間保ち、次いで0.1分で5%Bに戻して、その組成に0.9分間保った。勾配変動の合計時間は5分である。
【0314】
両方の方法に関して
流速3.0mL/分、400μLをデッドボリュームのないT字型部品を介して分割し、これを質量分析器に通した。波長検出範囲:220〜400nm。ファンクションタイプ:ダイオードアレイ(535回走査)。カラム:PhenomenexオニキスモノリスカラムC18、50×4.60mm
【0315】
逆相フラッシュ精製条件は以下のとおりであった:フラッシィ精製システム(Varian971−Fp)は、水(A)およびアセトニトリル(B)の移動相を用いて稼働させた。勾配:初期組成の5%Bを20C.V.(カラム体積)にわたって用い、次いで5%Bから70%Bへ60C.V.以内で増加させた。組成を、15C.V.の間95%Bに保ち、次いで5C.V.で5%Bに戻し、10C.V.の間5%Bに保った。勾配変動の合計時間は、120C.V.の量に等しい。流速6.0mL/分。波長検出範囲:254nm。カラム:Agilent AX1372−1 SF10−5.5gC8。
【0316】
分取HPLC方法:逆相超高速液体クロマトグラフィー(UPLC)を、以下の寸法のPhenomenex Gemini NX 5μ C−18カラムで行った:分析用に150×4.6mm、および分取作業用に150×21.20mm。全てのUPLC実験は、勾配条件で行った。使用した溶離液は、溶媒A(0.1%ギ酸含有H
2O)および溶媒B(0.1%ギ酸含有CH
3CN)であった。使用した流速は、分析用に1.0ml/分、および分取HPLC用に20.0ml/分であった。検出は、254nmおよび280nmで行った。
【0317】
中間体12の合成
【0318】
【化18】
【0319】
(a)1’,3’−ビス[2−メトキシ−4−(メトキシカルボニル)フェノキシ]プロパン(3)
バニリン酸メチル体2(60.0g、329mmol)およびPh
3P(129.4g、494mmol)を無水THF(800mL)に溶解させ、真上から撹拌しながら、窒素雰囲気下、0〜5℃(氷/アセトン)で、この溶液に、ジイソプロピル アゾジカルボキシラート(71.3mL、73.2g、362mmol)を60分間かけて滴下した。反応混合物をさらに1時間、0〜5℃で撹拌放置し、それから1,3−プロパンジオール(11.4mL、12.0g、158mmol)のTHF(12mL)溶液を20分間かけて滴下した。反応混合物を室温に昇温させ5日間撹拌した。生じた白色沈殿物3を吸引濾過で集め、THFで洗い、真空デシケーターに入れて一定重量になるまで乾燥させた。収率=54.7g(84%、1,3−プロパンジオールを基準として)。LC/MSによれば満足できる純度(3.20分(ES+)m/z(相対強度)427([M+Na]
+,10);
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.64(dd,2H,J=1.8,8.3Hz),7.54(d,2H,J=1.8Hz),6.93(d,2H,J=8.5Hz),4.30(t,4H,J=6.1Hz),3.90(s,6H),3.89(s,6H),2.40(p,2H,J=6.0Hz)。
【0320】
(b)1’,3’−ビス[2−メトキシ−4−(メトキシカルボニル)−5−ニトロフェノキシ]プロパン(4)
ビスエステル体3(54.7g、135mmol)を無水酢酸(650mL)に加え、真上から撹拌しながら、0〜5℃(氷/アセトン)で、このスラリーに固形Cu(NO
3)
2・3H
2O(81.5g、337.5mmol)をゆっくりと加えた。反応混合物を、0〜5℃で1時間撹拌放置し、次いで室温に昇温させた。穏やかな発熱(約40〜50℃)と共に、混合物が増粘し、この段階で、NO
2の発生が観測された。追加の無水酢酸(300mL)を加え、反応混合物を、室温で16時間撹拌放置した。反応混合物を氷(約1.5L)に注ぎ、撹拌し、室温に昇温させた。生じた黄色沈殿物を吸引濾過で集め、デシケーターに入れて乾燥させて、所望のビスニトロ化合物4を黄色固体として得た。収率=66.7g(100%)。LC/MSによれば満足できる純度(3.25分(ES+)m/z(相対強度)517([M+Na]
+,40);
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.49(s,2H),7.06(s,2H),4.32(t,4H,J=6.0Hz),3.95(s,6H),3.90(s,6H),2.45−2.40(m,2H)。
【0321】
(c)1’,3’−ビス(4−カルボキシ−2−メトキシ−5−ニトロフェノキシ)プロパン(5)
メチルエステル体4(66.7g、135mmol)をTHF(700mL)に加えたスラリーを、1NのNaOH(700mL)で処理し、反応混合物を室温で激しく撹拌し放置した。撹拌したまま4日後、スラリーは暗色溶液になっており、この溶液を減圧でロータリーエバポレーションに供してTHFを除去した。得られる水性残渣を濃HClでpH1に酸性化し、無色沈殿物5を集めて、真空オーブン(50℃)に入れて完全に乾燥させた。収率=54.5g(87%)。LC/MSによれば満足できる純度(2.65分(ES+)m/z(相対強度)489([M+Na]
+,30));
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ7.62(s,2H),7.30(s,2H),4.29(t,4H,J=6.0Hz),3.85(s,6H),2.30−2.26(m,2H)。
【0322】
(d)1,1’−[[(プロパン−1, 3−ジイル)ジオキシ]ビス[(5−メトキシ−2−ニトロ−1,4−フェニレン)カルボニル]]ビス[(2S,4R)−メチル−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボキシラート](6)
ニトロ安息香酸体5(43g、92.3mmol)およびDMF(6mL)を無水DCM(600mL)に懸濁させ、撹拌しながら、この懸濁液にオキサリルクロリド(24.5mL、35.6g、281mmol)を加えた。最初に発泡が起こり、続いて反応懸濁液が溶液になったので、混合物を室温で16時間撹拌放置した。反応混合物の試料をMeOHで処理して、生じるビスメチルエステルをLC/MSにより観察することで、酸クロリドへの変換を確認した。溶媒の大部分を減圧でエバポレートすることにより除去した;得られる濃溶液を、最小量の乾燥DCMに再溶解させ、ジエチルエーテルで沈殿させた。生じた黄色沈殿物を濾過して集め、冷ジエチルエーテルで洗い、真空オーブンに入れて40℃で1時間乾燥させた。(2S,4R)−メチル−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボキシラート塩酸塩(38.1g、210mmol)およびTEA(64.5mL、g、463mmol)をDCM(400mL)に懸濁させ、撹拌しながら、−40℃(ドライアイス/CH
3CN)で、この懸濁液に、固形の酸クロリドを少しずつ25分かけて加えた。反応が直ちに完了したと、LC/MSにより判断した(2.47分(ES+)m/z(相対強度)721([M+H]
+,100)。混合物をDCM(200mL)で希釈し、1NのHCl(300mL)、飽和NaHCO
3(300mL)、ブライン(400mL)で洗い、乾燥(MgSO
4)させ、濾過し、溶媒を減圧濃縮して、純粋な生成物6を、橙色固体として得た(66.7g、100%)。[α]
22D=−46.1°(c=0.47,CHCl
3);
1H NMR(400MHz,CDCl
3)(回転異性体)δ7.63(s,2H),6.82(s,2H),4.79−4.72(m,2H),4.49−4.28(m,6H),3.96(s,6H),3.79(s,6H),3.46−3.38(m,2H),3.02(d,2H,J=11.1Hz),2.48−2.30(m,4H),2.29−2.04(m,4H);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)(回転異性体)δ172.4,166.7,154.6,148.4,137.2,127.0,109.7,108.2,69.7,65.1,57.4,57.0,56.7,52.4,37.8,29.0;IR(ATR,CHCl
3)3410(br),3010,2953,1741,1622,1577,1519,1455,1429,1334,1274,1211,1177,1072,1050,1008,871cm
-1;MS(ES
+)m/z(相対強度)721([M+H]
+,47),388(80);HRMS[M+H]
+理論値C
31H
36N
4O
16m/z721.2199,実測値(ES
+)m/z721.2227。
【0323】
(e)1,1’−[[(プロパン−1,3−ジイル)ジオキシ]ビス(11aS,2R)−2−(ヒドロキシ)−7−メトキシ−1,2,3,10,11,11a−ヘキサヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]−ベンゾジアゼピン−5,11−ジオン](7)
方法A:5Lの3つ口丸底フラスコに、購入したばかりのラネー(登録商標)ニッケル(約50%H
2Oスラリーを約50g)および沸騰石を入れ、そこにニトロエステル体6(44g、61.1mmol)のMeOH(2.8L)溶液を加えた。混合物を加熱還流させ、次いでヒドラジン水和物(21.6mL、22.2g、693mmol)のMeOH(200mL)溶液を滴下して処理した。滴下の際、激しい発泡が観測された。加え終わったら(約45分)、追加のラネー(登録商標)ニッケルを、発泡が収まるまで注意しながら加えた。そうすると、最初は黄色だった溶液が退色した。混合物をさらに5分間加熱還流させ、その時点でのTLC(90:10(v/v)のCHCl
3/MeOH)およびLC/MS(2.12分(ES+)m/z(相対強度)597([M+H]
+,100))から、反応は完了したものと見なした。反応混合物を直ちに熱いまま、セライトを詰めた焼結ロートで吸引濾過した。濾液を減圧エバポレートして体積を減らすと、この時点で無色の沈殿物が生じ、沈殿物を濾過して集め、真空デシケーターで乾燥させて、生成物7を得た(31g、85%)。[α]
27D=+404°(c=0.10,DMF);
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ10.2(s,2H,NH),7.26(s,2H),6.73(s,2H),5.11(d,2H,J=3.98Hz,OH),4.32−4.27(m,2H),4.19−4.07(m,6H),3.78(s,6H),3.62(dd,2H,J=12.1,3.60Hz),3.43(dd,2H,J=12.0,4.72Hz),2.67−2.57(m,2H),2.26(p,2H,J=5.90Hz),1.99−1.89(m,2H);
13C NMR(100MHz,DMSO−d
6)δ169.1,164.0,149.9,144.5,129.8,117.1,111.3,104.5,54.8,54.4,53.1,33.5,27.5;IR(ATR,neat)3438,1680,1654,1610,1605,1516,1490,1434,1379,1263,1234,1216,1177,1156,1115,1089,1038,1018,952,870cm
-1;MS(ES
+)m/z(相対強度)619([M+Na]
+,10),597([M+H]
+,52),445(12),326(11);HRMS[M+H]
+理論値C
29H
32N
4O
10m/z597.2191,実測値(ES
+)m/z597.2205。
【0324】
方法B:ニトロエステル体6(75g、104mmol)のDMF(360mL)溶液に、10%Pd/C(7.5g、10%w/w)をDMF(40mL)に加えた懸濁液を加えた。Parr水素化装置で、懸濁液を8時間かけて水素化した。水素が取り込まれなくなってから、反応の進行をLC/MSで観測した。固形Pd/Cを濾別し、濾液を減圧(10mbar未満)で40℃でローパリーエバポレーションにより濃縮して、微量のDMFおよび残留炭を含有する暗色油状物を得た。残渣を、水浴(ロータリーエバポレーターの水浴)上で40℃でEtOH(500mL)に溶解させ、得られる懸濁液をセライト濾過し、エタノール(500mL)で洗って、透明な濾液を得た。溶液にヒドラジン水和物(10mL、321mmol)を加え、反応混合物を加熱還流させた。20分後、白色沈殿の形成が観測されたので、還流をさらに30分続けた。混合物を室温に放冷し、沈殿物を濾過して集め、ジエチルエーテル(沈殿物に対し2:1の体積)で洗い、真空デシケーターに入れて乾燥させて、生成物7を得た(50g、81%)。方法Bについての分析データ:方法Aで得られたものについてと同一(旋光度、
1H NMR、LC/MS、およびTLC)。
【0325】
(f)1,1’−[[(プロパン−1,3−ジイル)ジオキシ]ビス(11aS,2R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−7−メトキシ−1,2,3,10,11,11a−ヘキサヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]−ベンゾジアゼピン−5,11−ジオン](8)
テトララクタム体7(21.8g、36.6mmol)を無水DMF(400mL)に加えて濁った溶液とし、0℃(氷/アセトン)でこの溶液に、TBSCl(27.6g、182.9mmol)およびイミダゾール(29.9g、438.8mmol)を加えた。混合物を、窒素雰囲気下で3時間撹拌放置すると、その後のLC/MS(3.90分(ES+)m/z(相対強度)825([M+H]
+,100)から判断して、反応は完了したものと見なされた。反応混合物を氷(約1.75L)に注ぎ、撹拌しながら室温に昇温させた。生じた白色沈殿を吸引濾過により集め、H
2O、ジエチルエーテルで洗い、真空デシケーター(desicator)に入れて乾燥させて、純粋な生成物8を得た(30.1g、99%)。[α]
23D=+234°(c=0.41,CHCl
3);
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.65(s,2H,NH),7.44(s,2H),6.54(s,2H),4.50(p,2H,J=5.38Hz),4.21−4.10(m,6H),3.87(s,6H),3.73−3.63(m,4H),2.85−2.79(m,2H),2.36−2.29(m,2H),2.07−1.99(m,2H),0.86(s,18H),0.08(s,12H);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ170.4,165.7,151.4,146.6,129.7,118.9,112.8,105.3,69.2,65.4,56.3,55.7,54.2,35.2,28.7,25.7,18.0,−4.82、および−4.86;IR(ATR,CHCl
3)3235,2955,2926,2855,1698,1695,1603,1518,1491,1446,1380,1356,1251,1220,1120,1099,1033cm
-1;MS(ES
+)m/z(相対強度)825([M+H]
+,62),721(14),440(38);HRMS[M+H]
+理論値C
41H
60N
4O
10Si
2m/z825.3921,実測値(ES
+)m/z825.3948。
【0326】
(g)1,1’−[[(プロパン−1,3−ジイル)ジオキシ]ビス(11aS,2R)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−7−メトキシ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,2,3,10,11,11a−ヘキサヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]−ベンゾジアゼピン−5,11−ジオン](9)
テトララクタム体8(30.08g、36.4mmol)を無水THF(600mL)に懸濁させ、撹拌しながら、窒素雰囲気下、−30℃(ドライアイス/エチレングリコール)で、この懸濁液にn−BuLi(1.6Mヘキサン溶液を68.3mL、109mmol)溶液を滴下した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌放置し(この時は赤がかった橙色)、この時点でSEMCl(19.3mL、18.2g、109mmol)の無水THF(120mL)溶液を滴下した。窒素雰囲気下、反応混合物をゆっくりと室温に昇温させ、16時間撹拌した。TLC(EtOAc)およびLC/MS(4.77分(ES+)m/z(相対強度)1085([M+H]
+,100)から判断して、反応は完了したものと見なされた。THFを減圧エバポレートにより除去し、得られる残渣をEtOAc(750mL)に溶解させ、H
2O(250mL)、ブライン(250mL)で洗い、乾燥(MgSO
4)させ、濾過し、減圧濃縮して、N10をSEM保護したテトララクタム体9の粗生成物を油状物として得た(最大理論収量(max
m)39.5g、100%)。生成物は、精製することなく次の工程に用いた。[α]
23D=+163(c=0.41,CHCl
3);
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.33(s,2H),7.22(s,2H),5.47(d,2H,J=9.98Hz),4.68(d,2H,J=9.99Hz),4.57(p,2H,J=5.77Hz),4.29−4.19(m,6H),3.89(s,6H),3.79−3.51(m,8H),2.87−2.81(m,2H),2.41(p,2H,J=5.81Hz),2.03−1.90(m,2H),1.02−0.81(m,22H),0.09(s,12H),0.01(s,18H);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ170.0,165.7,151.2,147.5,133.8,121.8,111.6,106.9,78.1,69.6,67.1,65.5,56.6,56.3,53.7,35.6,30.0,25.8,18.4,18.1,−1.24,−4.73;IR(ATR,CHCl
3)2951,1685,1640,1606,1517,1462,1433,1360,1247,1127,1065cm
-1;MS(ES
+)m/z(相対強度)1113([M+Na]
+,48),1085([M+H]
+,100),1009(5),813(6);HRMS[M+H]
+理論値C
53H
88N
4O
12Si
4m/z1085.5548,実測値(ES
+)m/z1085.5542。
【0327】
(h)1,1’−[[(プロパン−1,3−ジイル)ジオキシ]ビス(11aS,2R)−2−ヒドロキシ−7−メトキシ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,2,3,10,11,11a−ヘキサヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]−ベンゾジアゼピン−5,11−ジオン](10)
粗ビスシリルエーテル体9[84.0g(最大理論収量(max
m)56.8g)、52.4mmol]のTHF(800mL)溶液を撹拌しながら、室温で、この溶液にTBAF(1.0MのTHF溶液150mL、150mmol)溶液を加えた。1時間撹拌してから、TLC(95:5(v/v)のCHCl
3/MeOH)により反応混合物を調べると、反応が完了したことがわかった。THFを室温で減圧でエバポレーションして除去し、得られる残渣をEtOAc(500mL)に溶解させて、NH
4Cl(300mL)で洗った。有機層を1つにまとめて、ブライン(60mL)で洗い、(MgSO
4)で乾燥させ、濾過し、減圧でエバポレートして、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(勾配をつけて溶出:100%CHCl
3から96:4(v/v)のCHCl
3/MeOHへ)により精製して、純粋なテトララクタム体10を白色発泡物として得た(36.0g、79%)。LC/MS3.33分(ES+)m/z(相対強度)879([M+Na]
+,100),857([M+H]
+,40);[α]
23D=+202°(c=0.34,CHCl
3);
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.28(s,2H),7.20(s,2H),5.44(d,2H,J=10.0Hz),4.72(d,2H,J=10.0Hz),4.61−4.58(m,2H),4.25(t,4H,J=5.83Hz),4.20−4.16(m,2H),3.91−3.85(m,8H),3.77−3.54(m,6H),3.01(brs,2H,OH),2.96−2.90(m,2H),2.38(p,2H,J=5.77Hz),2.11−2.05(m,2H),1.00−0.91(m,4H),0.00(s,18H);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ169.5,165.9,151.3,147.4,133.7,121.5,111.6,106.9,79.4,69.3,67.2,65.2,56.5,56.2,54.1,35.2,29.1,18.4,−1.23;IR(ATR,CHCl
3)2956,1684,1625,1604,1518,1464,1434,1361,1238,1058,1021cm
-1;MS(ES
+)m/z(相対強度)885([M+29]
+,70),857([M+H]
+,100),711(8),448(17);HRMS[M+H]
+理論値C
41H
60N
4O
12Si
2m/z857.3819,実測値(ES
+)m/z857.3826。
【0328】
(i)1,1’−[[(プロパン−1,3−ジイル)ジオキシ]ビス(11aS)−7−メトキシ−2−オキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,2,3,10,11,11a−ヘキサヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]−ベンゾジアゼピン−5,11−ジオン](11)
Ar下、ジオール体10(25.6g、30mmol、1当量)、NaOAc(6.9g、84mmol、2.8当量)、およびTEMPO(188mg、1.2mmol、0.04当量)を、DCM(326mL)に溶解させた。この溶液を−8℃(内部温度)に冷却し、TCCA(9.7g、42mmol、1.4当量)を15分かけて滴下した。30分後のTLC(EtOAc)およびLC/MS[3.60分(ES+)m/z(相対強度)854.21([M+H]
+、40)、(ES−)m/z(相対強度)887.07([M−H+Cl]
-、10)]は、反応が完了したことを示した。冷DCM(200mL)を加え、混合物をセライトパッドで濾過し、それから飽和炭酸水素ナトリウム/チオ硫酸ナトリウム溶液(1:1(v/v);200mL×2)で洗った。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧除去して、黄色/橙色スポンジ状物を得た(25.4g、99%)。LC/MS[3.60分(ES+)m/z(相対強度)854.21([M+H]
+,40);[α]
20D=+291°(c=0.26,CHCl
3);
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.32(s,2H),7.25(s,2H),5.50(d,2H,J=10.1Hz),4.75(d,2H,J=10.1Hz),4.60(dd,2H,J=9.85,3.07Hz),4.31−4.18(m,6H),3.89−3.84(m,8H),3.78−3.62(m,4H),3.55(dd,2H,J=19.2,2.85Hz),2.76(dd,2H,J=19.2,9.90Hz),2.42(p,2H,J=5.77Hz),0.98−0.91(m,4H),0.00(s,18H);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ206.8,168.8,165.9,151.8,148.0,133.9,120.9,111.6,107.2,78.2,67.3,65.6,56.3,54.9,52.4,37.4,29.0,18.4,−1.24;IR(ATR,CHCl
3)2957,1763,1685,1644,1606,1516,1457,1434,1360,1247,1209,1098,1066,1023cm
-1;MS(ES
+)m/z(相対強度)881([M+29]
+,38),853([M+H]
+,100),707(8),542(12);HRMS[M+H]
+理論値C
41H
56N
4O
12Si
2m/z853.3506,実測値(ES
+)m/z853.3502。
【0329】
(j)1,1’−[[(プロパン−1,3−ジイル)ジオキシ]ビス(11aS)−7−メトキシ−2−[[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ]−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,10,11,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]−ベンゾジアゼピン−5,11−ジオン](12)
ビスケトン体11(6.08g、7.1mmol)の乾燥DCM(180mL)溶液を激しく撹拌しながら、窒素雰囲気下、−45℃(ドライアイス/アセトニトリル)で、この溶液に無水2,6−ルチジン(5.15mL、4.74g、44.2mmol)を一度に注入した。開封したばかりのアンプルから出した無水トリフリン酸(7.2mL、12.08g、42.8mmol)を、素早く注入滴下し、その間温度を−40℃以下に維持した。反応混合物を−45℃で1時間撹拌放置すると、その時点でのTLC(50/50(v/v)のn−ヘキサン/EtOAc)から出発物質の完全な消費が明らかになった。冷反応混合物をただちにDCM(200mL)で希釈して激しく震盪撹拌し、水(1×100mL)、5%クエン酸溶液(1×200mL)、飽和NaHCO
3(200mL)、ブライン(100mL)で洗い、乾燥(MgSO
4)させた。濾過し、溶媒を減圧でエバポレートして、粗生成物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(勾配をつけた溶出:90:10(v/v)のn−ヘキサン/EtOAcから70:30(v/v)のn−ヘキサン/EtOAcへ)で精製して、ビスエノールトリフラート体12を黄色発泡物として得た(5.5g、70%)。LC/MS4.32分(ES+)m/z(相対強度)1139([M+Na]
+,20);[α]
24D=+271°(c=0.18,CHCl
3);
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.33(s,2H),7.26(s,2H),7.14(t,2H,J=1.97Hz),5.51(d,2H,J=10.1Hz),4.76(d,2H,J=10.1Hz),4.62(dd,2H,J=11.0,3.69Hz),4.32−4.23(m,4H),3.94−3.90(m,8H),3.81−3.64(m,4H),3.16(ddd,2H,J=16.3,11.0,2.36Hz),2.43(p,2H,J=5.85Hz),1.23−0.92(m,4H),0.02(s,18H);
13C NMR(100MHz,CDCl
3)δ167.1,162.7,151.9,148.0,138.4,133.6,120.2,118.8,111.9,107.4,78.6,67.5,65.6,56.7,56.3,30.8,29.0,18.4,−1.25;IR(ATR,CHCl
3)2958,1690,1646,1605,1517,1456,1428,1360,1327,1207,1136,1096,1060,1022,938,913cm
-1;MS(ES
+)m/z(相対強度)1144([M+28]
+,100),1117([M+H]
+,48),1041(40),578(8);HRMS[M+H]
+ 理論値C
43H
54N
4O
16Si
2S
2F
6m/z1117.2491,実測値(ES
+)m/z1117.2465。
【実施例1】
【0330】
【化19】
【0331】
(a)(S)−8−(3−(((S)−2−(4−アミノフェニル)−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル トリフルオロメタンスルホナート(13)
ビスエノールトリフラート体12(5.65g、5.06mmol)、4−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステル(1g、4.56mmol)、Na
2CO
3(2.46g、23.2mmol)、MeOH(37mL)、トルエン(74mL)、および水(37mL)を混合し、撹拌しながら、この混合物にPd(PPh
3)
4(116.9mg、0.101mmol)を加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、30℃で24時間撹拌放置すると、ボロン酸エステルは全て消費された。次いで、反応混合物を乾固するまでエバポレートしてから、残渣をEtOAc(150mL)に移して、H
2O(2×100mL)、ブライン(150mL)で洗い、乾燥(MgSO
4)させ、濾過し、減圧エバポレートして、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(勾配をつけた溶出:80:20(v/v)のヘキサン/EtOAcから60:40(v/v)のヘキサン/EtOAcへ)により精製して、生成物13を黄色がかった発泡物として得た(2.4g、45%)。LC/MS4.02分(ES+)m/z(相対強度)1060.21([M+H]
+,100);
1H−NMR:(CDCl
3,400MHz)δ7.40(s,1H),7.33(s,1H),7.27(bs,3H),7.24(d,2H,J=8.5Hz),7.15(t,1H,J=2.0Hz),6.66(d,2H,J=8.5Hz),5.52(d,2H,J=10.0Hz),4.77(d,1H,J=10.0Hz),4.76(d,1H,J=10.0Hz),4.62(dd,1H,J=3.7,11.0Hz),4.58(dd,1H,J=3.4,10.6Hz),4.29(t,4H,J=5.6Hz),4.00−3.85(m,8H),3.80−3.60(m,4H),3.16(ddd,1H,J=2.4,11.0,16.3Hz),3.11(ddd,1H,J=2.2,10.5,16.1Hz),2.43(p,2H,J=5.9Hz),1.1−0.9(m,4H),0.2(s,18H)。
13C−NMR:(CDCl
3,100MHz)δ169.8,168.3,164.0,162.7,153.3,152.6,149.28,149.0,147.6,139.6,134.8,134.5,127.9,127.5,125.1,123.21,121.5,120.5,120.1,116.4,113.2,108.7,79.8,79.6,68.7,68.5,67.0,66.8,58.8,58.0,57.6,32.8,32.0,30.3,19.7,0.25。
【0332】
(b)(S)−2−(4−アミノフェニル)−8−(3−(((S)−2−シクロプロピル−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−5,11(10H,11aH)−ジオン(14)
アルゴン雰囲気下、トリフェニルアルシン(0.24g、0.8mmol)、酸化銀(I)(1.02g、4.4mmol)、シクロプロピルボロン酸(0.47g、5.5mmol)、および出発物質13(1.15g、1.1mmol)をジオキサン(30mL)に溶解させた。リン酸カリウム三塩基性(2.8g、13.2mmol)を乳棒と乳鉢で粉砕して、素早く反応混合物に加えた。反応混合物を脱気し、アルゴンで3回フラッシュして、71℃に加熱した。パラジウム(II)ビス(ベンゾニトリルクロリド)(84mg、0.22mmol)を加え、反応容器を脱気し、アルゴンで3回フラッシュした。10分後、TLC(80:20(v/v)の酢酸エチル/ヘキサン)およびLC/MSによる分析用に少量の試料を採取した。30分後、反応が完了した(LC/MS分析から出発物質の完全な消費が示された)ので、反応物をセライト濾過し、濾過パッドを酢酸エチル(400mL)で洗った。濾液を水(2×200mL)およびブライン(2×200mL)で洗った。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(30:70(v/v)のヘキサン/酢酸エチル)により精製して、生成物14を橙色がかった/黄色固体として得た(0.66g、63%)。方法1,LC/MS(3.85分(ES
+)m/z(相対強度)952.17([M+H]
+,100)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.36(d,2H,J=8.4Hz),7.30(s,1H),7.25−7.19(m,4H),6.68(s,1H),6.62(d,2H,J=8.4Hz),5.49(dd,2H,J=5.6,10.0Hz),4.73(app.t,2H,J=10.8Hz),4.54(dd,1H,J=3.2,10.4Hz),4.40(dd,1H,J=3.2,10.4Hz),4.29−4.23(m,4H),3.91−3.85(m,7H),3.80−3.71(m,2H),3.70−3.61(m,2H),3.38−3.32(m,1H),3.12−3.01(m,1H),2.50−2.69(m,1H),2.40(q,2H,J=5.6Hz),1.50−1.43(m,1H),0.99−0.71(m,6H),0.54−0.59(m,2H),0.00(s,18H)ppm。
【0333】
(c)(S)−2−(4−アミノフェニル)−8−(3−(((S)−2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−5(11aH)−オン(15)
アルゴン雰囲気下、SEMジラクタム体14(0.66g、0.69mmol)をTHF(23mL)に溶解させ、−78℃に冷却した。Super−Hydride(登録商標)溶液(1.7mL、1MのTHF溶液)を5分かけて滴下し、その間温度を観測した。20分後、LC/MS分析用に少量の試料を採取して水で洗った。水(50mL)を加え、冷却浴を外した。有機層を抽出し、ブライン(60mL)で洗った。水層を1つにまとめ、CH
2Cl
2/MeOH(90/10v/v)(2×50mL)で洗った。有機層を1つにまとめ、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧除去した。粗生成物をMeOH(48mL)、CH
2Cl
2(18mL)、および水(6mL)に溶解させ、十分なシリカゲルを加えて濃厚懸濁液とした。5日間撹拌後、懸濁液を焼結ロートで濾過し、CH
2Cl
2/MeOH(9:1)(約200mL)で、溶出する生成物がなくなるまで洗った。有機層をブライン(2×70mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100%CHCl
3から96/4(v/v)のCHCl
3/MeOHへ)により精製して、生成物15を黄色固体として得た(302mg、66%)。方法1,LC/MS(2.42分(ES
+)m/z(相対強度)660.74([M+H]
+,30)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.86(d,1H,J=3.6Hz),7.78(d,1H,J=3.6Hz),7.58−7.44(m,3H),7.34−7.20(m,3H),6.88−6.66(m,4H),4.35−4.15(m,6H),3.95−3.75(m,7H),3.39−3.22(m,1H),3.14−3.04(m,1H),2.93−2.85(m,1H),2.46−2.36(m,2H),1.49−1.41(m,1H),0.80−0.72(m,2H),0.58−0.51(app.s,2H)ppm。
【0334】
(d)アリル ((2S)−1−(((2S)−1−((4−(8−(3−((2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(16)
丸底フラスコを脱気してアルゴンを充填し、その中で、乾燥CH
2Cl
2/MeOH(5mL)の9:1混合物にHO−Ala−Val−alloc(149.6mg、0.549mmol)およびEEDQ(135.8mg、0.549mmol)を溶解させた。フラスコにアルミニウム箔を巻いて、反応混合物を室温で1時間撹拌放置してから、出発物質15(302mg、0.457mmol)を加えた。反応混合物を、室温でさらに40時間撹拌放置してから、揮発分を減圧でロータリーエバポレーションにより除去した(反応は、LC/MSにより追跡、RT出発物質2.32分,(ES
+660.29([M+H]
+,100))。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーカラム(100%CHCl
3から90/10(v/v)のCHCl
3/MeOHへ)で直接精製し、純粋な生成物(16)を収率42%で得た(174mg)。方法2のLC/MS(2.70分(ES+)m/z(相対強度)914.73([M+H]
+,60),660.43(60),184.31(100))。
【0335】
(e)(2S)−2−アミノ−N−((2S)−1−((4−(8−(3−((2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−3−メチルブタンアミド(17)
丸底フラスコにアルゴンを充填し、その中で、乾燥CH
2Cl
2(5mL)に出発物質16(170mg、0.185mmol)を溶解させてから、ピロリジン(41μL、0.21mmol)を加えた。フラスコをアルゴンでパージ/再充填する操作を3回行ってから、Pd(PPh
3)
4(14mg、0.084mmol)を加え、フラッシュ操作を繰り返した。1時間後、出発物質の完全消費が観察された(反応は、LC/MSで追跡した)ので、反応混合物にEt
2O(50mL)を加え、生成物が全て溶液から析出するまで撹拌放置した。固体を焼結ロートで濾過し、Et
2Oで2回(2×25mL)洗った。収集フラスコを交換して、単離した固体をCHCl
3(100mLまたは全ての生成物が焼結ロートを通過するまで)に溶解させた。次いで、揮発分を減圧でロータリーエバポレーションにより除去して、粗生成物17を得た。これは、次の工程に直接用いた(168mg)。LC/MS方法2(2.70分(ES+)m/z(相対強度)830.27([M+H]
+、50)、660.13(80)、171.15(100))。
【0336】
(f)N−((R)−1−(((S)−1−((4−((S)−8−(3−(((S)−2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)−1−(3−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)プロパンアミド)−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキサヘプタコサン−27−アミド(18)
丸底フラスコをパージしてアルゴンを充填し、その中で、乾燥CH
2Cl
2(5mL)に、出発物質17(154mg、0.185mmol)およびEDCI・HCl(110mg、0.185mmol)を溶解させた。混合物を室温で1時間撹拌放置してから、PEG
8−マレイミド(35.6mg、0.185mmol)を加え、反応混合物をさらに16時間(または、LC/MSにより観察して、反応が完了するまで)撹拌した。反応溶液をCH
2Cl
2(50mL)で希釈し、有機物をH
2O(50mL)およびブライン(50mL)で洗い、それからMgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧でロータリーエバポレーションにより除去して、粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100%CHCl
3から85/15(v/v)CHCl
3/MeOHへ)で精製して、所望の生成物(135mg)を得たが、微量の未反応のPEG
8−マレイミドが残っているのが観測された(LC/MSによる、2.21分、方法2)。自動逆相シリカゲルクロマトグラフィー(H
2O/CH
3CN)(実験条件の全般的な情報を参照)により、不純物の除去に成功し、純粋な最終生成物を得た(化合物18、110mgから出発して37mgの純粋な生成物、33%)。全体的な収率=17%。方法2のLC/MS(2.58分(ES+)m/z(相対強度)1404.03([M+H]
+,20),702.63(100))。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.91(t,J=3.5Hz,1H),7.80(d,J=4.0Hz,1H),7.75(d,J=8.8Hz,1H),7.69(d,J=8.7Hz,1H),7.54−7.50(m,2H),7.45(s,1H),7.39−7.31(m,2H),6.87(d,J=10.5Hz,2H),6.76(s,1H),6.72−6.68(m,2H),4.74−4.62(m,1H),4.45−4.17(m,7H),3.95(s,3H),3.94(s,3H),3.67−3.58(m,34H),3.54(m,2H),3.42(dd,J=10.2,5.2Hz,2H),3.16−3.07(m,1H),2.92(dd,J=16.1,4.1Hz,1H),2.62−2.49(m,4H),2.48−2.39(m,2H),2.37−2.25(m,1H),1.92(s,1H),1.52−1.44(m,3H),1.10−0.93(m,6H),0.79(dd,J=9.2,5.3Hz,2H),0.57(dd,J=9.2,5.3Hz,2H),NHは観測されなかった。
【実施例2】
【0337】
【化20】
【0338】
(a)(R)−2−((R)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メチルブタンアミド)プロパン酸(20b)
HO−Ala−Val−H体20a(350mg、1.86mmol)およびNa
2CO
3(493mg、4.65mmol)を、蒸留したH
2O(15mL)に溶解させ、混合物を0℃に冷却してから、ジオキサン(15mL)を加えた(アミノ酸塩の一部が沈殿した)。激しく撹拌しながら、Fmoc−Cl(504mg、1.95mmol)のジオキサン(15mL)溶液を10分かけて滴下した。得られる混合物を、0℃で2時間撹拌してから、氷浴を外して、撹拌を16時間続けた。溶媒を減圧でロータリーエバポレーションにより除去し、残渣を水(150mL)に溶解させた。1NのHClで、pHを9から2に調整し、続いて水層をEtOAc(3×100mL)で抽出した。有機物を1つにまとめて、ブライン(100mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧でロータリーエバポレーションにより除去し、純粋なHO−Ala−Val−Fmoc体20bを得た(746mg、収率97%)。LC/MS2.85分(ES+)m/z(相対強度)410.60;
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.79(d,J=7.77Hz,2H),7.60(d,J=7.77Hz,2H),7.43(d,J=7.5Hz,2H),7.34(d,J=7.5Hz,2H),6.30(bs,1H),5.30(bs,1H),4.71−7.56(m,1H),4.54−4.36(m,2H),4.08−3.91(m,1H),2.21−2.07(m,1H),1.50(d,J=7.1Hz,3H),1.06−0.90(m,6H)。
【0339】
(b)(9H−フルオレン−9−イル)メチル ((S)−3−メチル−1−オキソ−1−(((S)−1−オキソ−1−((4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アミノ)プロパン−2−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバマート(20)
フラスコ中、HO−Ala−Val−Fmoc体20b(330mg、0.8mmol)、DCC(166mg、0.8mmol)、およびDMAP(5mg、触媒量)を乾燥DCM(8mL)に溶解させ、アルゴンフラッシュして、30分間室温で撹拌してから、この溶液に、4−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステル(146.9mg、0.67mmol)を加えた。次いで、反応混合物を室温で一晩撹拌放置した。反応は、LCMSおよびTLCで追跡した。反応混合物をCH
2Cl
2で希釈し、有機物をH
2Oおよびブラインで洗ってから、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧でロータリーエバポレーションにより除去した。粗生成物を無溶媒でそのままシリカゲルクロマトグラフィーカラムに添加し(ヘキサン/EtOAc、6:4)、純粋な生成物20を白色固体として収率88%で単離した(360mg)。
【0340】
(c)8−(3−((2−(4−((S)−2−((S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メチルブタンアミド)プロパンアミド)フェニル)−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル トリフルオロメタンスルホナート(21)
ビストリフラート体12(2.03g、1.81mmol)、ボロン酸ピナコールエステル(1g、1.63mmol)、およびNa
2CO
3(881mg、8.31mmol)を、トルエン/MeOH/H
2Oの2:1:1の混合液(40mL)に溶解させた。反応フラスコをパージしアルゴン充填する作業を3回繰り返してから、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(41mg、0.035mmol)を加え、反応混合物を一晩30℃に加熱した。溶媒を減圧除去し、残渣を取り出してH
2O(100mL)に加え、EtOAc(3×100mL)で抽出した。有機物を1つにまとめて、ブライン(100mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧でロータリーエバポレーションにより除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(ヘキサン/EtOAc、8:2から25:75へ)で精製して、純粋な生成物21を収率33%で得た(885mg)。LC/MS3.85分(ES+)m/z(相対強度)1452.90;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.78−7.16(m,17H),7.13(s,1H),6.51−6.24(m,1H),5.51(dd,J=10.0,5.1Hz,2H),5.36−5.11(m,1H),4.74(dd,J=10.1,4.4Hz,2H),4.70−4.53(m,2H),4.47(d,J=6.4Hz,1H),4.37(d,J=7.2Hz,1H),4.27(m,4H),4.20−4.14(m,1H),3.90(s,3H),3.89(s,3H),3.77(ddd,J=16.7,9.0,6.4Hz,3H),3.71−3.61(m,2H),3.24−2.91(m,3H),2.55−2.33(m,2H),2.22−2.07(m,1H),1.52−1.37(m,3H),1.04−0.86(m,10H),0.00(s,18H)。
【0341】
(d)(9H−フルオレン−9−イル)メチル((2S)−1−(((2S)−1−((4−(8−(3−((2−シクロプロピル−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(22)
PBDトリフラート体21(250mg、0.172mmol)、シクロプロピルボロン酸(73.9mg、0.86mmol)、酸化銀(159mg、0.688mmol)、およびリン酸カリウム三塩基性(438mg、2.06mmol)を乾燥ジオキサン(10mL)に加え、アルゴン雰囲気下、この混合物に、トリフェニルアルシン(42mg、0.137mmol)を加えた。反応混合物を、アルゴンで3回フラッシュして、ビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)クロリド(13.2mg、0.034mmol)を加えた。反応物を、アルゴンでさらに3回フラッシュしてから、75℃に加温し、10分間撹拌した。反応混合物をセライトパッドで濾過し、続いてパッドを酢酸エチルで洗った。溶媒を減圧でロータリーエバポレーションにより除去した。得られる残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;1%メタノール/クロロホルム)にかけた。純粋な画分を収集して、1つにまとめ、余分な溶離液を減圧でロータリーエバポレーションにより除去して、所望の生成物22を得た(132mg、収率50%)。LC/MS3.83分(ES+)m/z(相対強度)1345.91;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.88−7.14(m,17H),6.69(s,1H),6.45−6.25(m,1H),5.57−5.41(m,2H),5.34−5.14(m,1H),4.78−4.67(m,2H),4.62−4.55(m,1H),4.50−4.45(m,2H),4.51−4.44(m,1H),4.31−4.21(m,4H),4.16(m,1H),3.92(s,3H),3.86(s,3H),3.82−3.71(m,2H),3.66(m,3H),3.40−3.28(m,1H),3.07(m,1H),2.70−2.57(m,1H),2.47−2.36(m,2H),2.15(m,1H),1.51−1.40(m,3H),1.03−0.87(m,11H),0.77−0.71(m,2H),0.60−0.54(m,2H),0.00(t,J=3.0Hz,18H)。
【0342】
(e)(9H−フルオレン−9−イル)メチル ((2S)−1−(((2S)−1−((4−(8−(3−((2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(23)
アルゴン雰囲気下、−78℃で、SEMジラクタム体22(265mg g、0.19mmol)のTHF(10mL)溶液に、Super−Hydride(登録商標)溶液(0.5mL、1MのTHF溶液)を滴下した。反応混合物の内部温度を一定に保つため、滴下は5分かけて完了させた。20分後、LC/MS分析用に一定分量を水でクエンチしたところ、反応の完了が明らかになった。反応混合物に水(20mL)を加え、冷却浴を外した。有機層をEtOAc(3×30mL)で抽出し、有機物を1つにまとめてブライン(50mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧でロータリーエバポレーションにより除去した。粗生成物を、MeOH(12mL)、CH
2Cl
2(6mL)、水(2mL)で溶解させ、十分なシリカゲルで濃厚な懸濁液としてこれを撹拌した。5日後、懸濁液を焼結ロートで濾過して、生成物が溶出しきるまでCH
2Cl
2/MeOH(9:1)(200mL)で洗った。有機層をブライン(2×70mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧でロータリーエバポレーションにより除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100%CHCl
3から96%CHCl
3/4%MeOHへ)により精製して、生成物23を黄色固体として得た(162mg、78%)。LC/MS3.02分(ES+)m/z(相対強度)1052.37。
【0343】
(f)(2S)−2−アミノ−N−((2S)−1−((4−(8−(3−((2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−3−メチルブタンアミド(17)
SEMジラクタム体23(76mg、0.073mmol)のDMF(1mL)溶液に、過剰量のピペリジン(0.2mL、2mmol)を加えた。混合物を室温で20分間撹拌放置すると、この時点で、反応は完了していた(LC/MSにより観測して)。反応混合物をCH
2Cl
2(75mL)で希釈し、ピペリジンが除去されきるまで、有機相をH
2O(3×75mL)で洗った。有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、余分な溶媒を減圧でロータリーエバポレーションにより除去して、粗生成物17を得た。これは次の工程にそのまま用いた。LC/MS2.32分(ES+)m/z(相対強度)830.00。
【0344】
(g)N−((2S)−1−(((2S)−1−((4−(8−(3−((2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)−1−(3−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)プロパンアミド)−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキサヘプタコサン−27−アミド(18)
マレイミド−PEG
8酸(43.4mg、0.0732mmol)を乾燥CH
2Cl
2(5mL)に加えて懸濁液とし、アルゴン雰囲気下、この懸濁液にEDCI塩酸塩(14mg、0.0732mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌してから、PBD体17(60.7mg、0.0732mmol)を加えた。反応が完了するまで撹拌を続けた(通常は5時間)。反応物をCH
2Cl
2で希釈し、有機相をH
2Oおよびブラインで洗ってから、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、余分な溶媒を減圧でロータリーエバポレーションにより除去した。生成物を、慎重なシリカゲルクロマトグラフィー(100%CHCl
3で開始して9:1のCHCl
3/MeOHまで増やしてゆっくりと溶出させる)続いて逆相クロマトグラフィーにより精製して、未反応のマレイミド−PEG
8酸を除去した。生成物18を、17.6%(21.8mg)単離した。LC/MS2.57分(ES+)m/z(相対強度)1405.30;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.91(t,J=3.5Hz,1H),7.80(d,J=4.0Hz,1H),7.75(d,J=8.8Hz,1H),7.69(d,J=8.7Hz,1H),7.54−7.50(m,2H),7.45(s,1H),7.39−7.31(m,2H),6.87(d,J=10.5Hz,2H),6.76(s,1H),6.72−6.68(m,2H),4.74−4.62(m,1H),4.45−4.17(m,7H),3.95(s,3H),3.94(s,3H),3.67−3.58(m,34H),3.54(m,2H),3.42(dd,J=10.2,5.2Hz,2H),3.16−3.07(m,1H),2.92(dd,J=16.1,4.1Hz,1H),2.62−2.49(m,4H),2.48−2.39(m,2H),2.37−2.25(m,1H),1.92(s,1H),1.52−1.44(m,3H),1.10−0.93(m,6H),0.79(dd,J=9.2,5.3Hz,2H),0.57(dd,J=9.2,5.3Hz,2H),NHは観測されなかった。
【実施例3】
【0345】
【化21】
【0346】
(a)(S)−7−メトキシ−8−(3−(((S)−7−メトキシ−2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル トリフルオロメタンスルホナート(24)
ビス(エノールトリフラート)体12(500mg、0.44mmol)、N−メチルピペラジンボロン酸エステル(N−methyl piperazine boronic ester)(100mg、0.4mmol)、Na
2CO
3(218mg、2.05mmol)、MeOH(2.5mL)、トルエン(5mL)、および水(2.5mL)を混合し、撹拌しながら、この混合物にPd(PPh
3)
4(20.6mg、0.018mmol)を加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、30℃で、24時間撹拌放置すると、全てのボロン酸エステルは消費されていた。次いで、反応混合物を乾固するまでエバポレートし、それから残渣を取り出してEtOAc(100mL)に加え、H
2O(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗い、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧エバポレートして、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(勾配をつけた溶出:80:20(v/v)のヘキサン/EtOAcから60:40(v/v)のヘキサン/EtOAcへ)により精製して、生成物24を黄色がかった発泡物として得た(122.6mg、25%)。LC/MS3.15分(ES+)m/z(相対強度)1144([M+H]
+、20%)。
【0347】
(b)(9H−フルオレン−9−イル)メチル ((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−7−メトキシ−8−(3−(((S)−7−メトキシ−2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(25)
PBDトリフラート体24(359mg、0.314mmol)、ボロン酸ピナコールエステル体20(250mg、0.408mmol)、およびトリエチルアミン(0.35mL、2.51mmol)を、トルエン/MeOH/H
2Oの2:1:1混合液(3mL)に溶解させた。マイクロ波容器をパージしアルゴンでフラッシュする操作を3回繰り返してから、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(21.7mg、0.018mmol)を加え、反応混合物に、80℃で10分間マイクロ波を照射した。続いて、CH
2Cl
2(100mL)を加え、有機物を水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗ってから、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧でロータリーエバポレーションにより除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーカラム(CHCl
3/MeOH、100%から9:1へ)で精製して、純粋な生成物25を得た(200mg、収率43%)。LC/MS3.27分(ES+)m/z(相対強度)1478([M+H]
+,100%)。
【0348】
(c)(9H−フルオレン−9−イル)メチル ((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−7−メトキシ−8−(3−(((S)−7−メトキシ−2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(26)
アルゴン雰囲気下、−78℃で、SEMジラクタム体25(200mg、0.135mmol)のTHF(5mL)溶液に、Super−Hydride(登録商標)溶液(0.34mL、1MのTHF溶液)を滴下した。反応混合物の内部温度を一定に保つため、滴下は5分かけて完了させた。20分後、LC/MS分析用に一定分量を水でクエンチしたところ、反応の完了が明らかになった。反応混合物に水(20mL)を加え、冷却浴を外した。有機層をEtOAc(3×30mL)で抽出し、有機物を1つにまとめてブライン(50mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧でロータリーエバポレーションにより除去した。粗生成物を、MeOH(6mL)、CH
2Cl
2(3mL)、水(1mL)で溶解させ、そして十分なシリカゲルで濃厚な懸濁液としてこれを撹拌した。5日後、懸濁液を焼結ロートで濾過して、生成物が溶出しきるまでCH
2Cl
2/MeOH(9:1)(100mL)で洗った。有機層をブライン(2×50mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧でロータリーエバポレーションにより除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100%CHCl
3から96%CHCl
3/4%MeOHへ)により精製して、生成物26を黄色固体として得た(100mg、63%)。LC/MS2.67分(ES+)m/z(相対強度)1186([M+H]
+,5%)。
【0349】
(d)(S)−2−アミノ−N−((S)−1−((4−((R)−7−メトキシ−8−(3−(((R)−7−メトキシ−2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−3−メチルブタンアミド(27)
PBD体26(36.4mg、0.03mmol)のDMF(0.9mL)溶液に、過剰量のピペリジン(0.1mL、1mmol)を加えた。混合物を室温で20分間撹拌放置すると、この時点で、反応は完了していた(LC/MSにより観測して)。反応混合物をCH
2Cl
2(50mL)で希釈し、ピペリジンが除去されきるまで、有機相をH
2O(3×50mL)で洗った。有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、余分な溶媒を減圧でロータリーエバポレーションにより除去して、粗生成物27を得た。これは次の工程にそのまま用いた。LC/MS2.20分(ES+)m/z(相対強度)964([M+H]
+,5%)。
【0350】
(e)6−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)−N−((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−7−メトキシ−8−(3−(((S)−7−メトキシ−2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)ヘキサンアミド(28)
6−マレイミドヘキサン酸(6.5mg、0.03mmol)を乾燥CH
2Cl
2(3mL)に加えて懸濁液とし、アルゴン雰囲気下、この懸濁液にEDCI塩酸塩(4.7mg、0.03mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌してから、PBD体27(34mg、粗生成物)を加えた。反応が完了するまで撹拌を続けた(6時間)。反応物をCH
2Cl
2で希釈し、有機相をH
2Oおよびブラインで洗ってから、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、余分な溶媒を減圧でロータリーエバポレーションにより除去した。生成物を、慎重なシリカゲルクロマトグラフィー(100%CHCl
3で開始して9:1のCHCl
3/MeOHまで増やしてゆっくりと溶出させる)続いて逆相クロマトグラフィーにより精製して、未反応のマレイミド−PEG
8酸を除去した。生成物28を、2工程で41%の収率で単離した(14.6mg)。LC/MS2.40分(ES+)m/z(相対強度)1157([M+H]
+,5%)。
【実施例4】
【0351】
化合物25の代替合成法
【0352】
【化22】
【0353】
PBDトリフラート体21(469mg、0.323mmol)、ボロン酸ピナコールエステル(146.5mg、0.484mmol)、およびNa
2CO
3(157mg、1.48mmol)を、トルエン/MeOH/H
2Oの2:1:1混合液(10mL)に溶解させた。反応フラスコをアルゴンでパージする操作を3回繰り返してから、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(7.41mg、0.0064mmol)を加え、反応混合物を30℃で一晩加熱した。溶媒を減圧除去し、残渣を取り出してH
2O(50mL)に加え、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機物を1つにまとめて、ブライン(100mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧でロータリーエバポレーションにより除去した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl
3100%からCHCl
3/MeOHを95%:5%へ)により精製して、純粋な生成物25を収率33%で得た(885mg)。LC/MS3.27分(ES+)m/z(相対強度)1478([M+H]
+,100%)。
【実施例5】
【0354】
【化23】
【0355】
(a)(S)−2−(4−アミノフェニル)−8−(3−(((S)−2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5,11(10H,11aH)−ジオン(29)
Ar雰囲気下、エタノール(7mL)、トルエン(13mL)、および水(2mL)の混合液に、3,4−(メチレンジオキシ)フェニルボロン酸(356mg、2.1mmol、1.3当量)、TEA(1.8mL、12.9mmol、8当量)、およびトリフラート/アニリン体13(1.75g、1.7mmol、1当量)を溶解させた。反応混合物を脱気してArでフラッシュする操作を3回行ってから、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(114mg、0.1mmol、0.06当量)を加えた。再度、フラスコを脱気してArでフラッシュする操作を3回行い、30秒の予備撹拌を行ってから80℃で8分間、マイクロ波で加熱した。TLC(80:20(v/v)の酢酸エチル/ヘキサン)で分析したところ、出発物質の完全な消費が示された。反応混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、水(50mL)で洗った。有機層を、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(60:40から20:80(v/v)へのヘキサン/酢酸エチル)により精製して、生成物29を黄色固体として得た(1.21g、71%)。LC/MS(3.92分(ES
+)m/z(相対強度)1032.44([M+H]
+,100)。
【0356】
(b)(S)−2−(4−アミノフェニル)−8−(3−(((S)−2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5(11aH)−オン(30)
Ar雰囲気下、SEMジラクタム体29(0.25g、0.24mmol、1当量)をTHF(8mL)に溶解させ、−78℃に冷却した。温度を観察しながら、Super−Hydride(登録商標)(0.6mL、1MのTHF溶液、2.5当量)を5分かけて滴下した。20分後、LCMS分析用に少量の試料を採取して後処理した。水(50mL)を加え、冷却浴を外して、溶液を酢酸エチル(50mL)で洗った。有機層を抽出し、ブライン(60mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧除去した。粗生成物を、EtOH(15mL)、CH
2Cl
2(7.5mL)、および水(2.5mL)に溶解させ、濃厚な懸濁液となるまで十分な量のシリカゲルを加えた。5日間撹拌後、懸濁液を焼結ロートで濾過し、生成物が溶出しなくなるまでCH
2Cl
2/MeOH(9:1)(100mL)で洗った。有機層を、ブライン(2×50mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl
3にMeOHを加え1%から4%まで勾配を付ける)により精製して、生成物30を黄色固体として得た(94mg、53%)。LC/MS(2.53分(ES
+)m/z(相対強度)739.64([M]
+,70)。
【0357】
(c)アリル ((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−8−(3−(((S)−2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(31)
Ar雰囲気下、無水CH
2Cl
2(21mL)およびメタノール(1mL)に、アラニン−バリン−Alloc(180mg、0.66mmol、1.2当量)およびEEDQ(163mg、0.66mmol、1.2当量)を加えて、1時間撹拌した。PBD体30(407mg、0.55mmol、1当量)を、無水CH
2Cl
2(21mL)およびメタノール(1mL)に溶解させて、反応物に加えた。室温で5日間撹拌後、LC/MSから主要生成物が形成されたことがわかった。溶媒を減圧除去してから、カラムクロマトグラフィー(CH
2Cl
2にMeOHを加え1%から6%まで勾配を付ける)により精製して、生成物31を黄色固体として得た(184mg、34%)。LC/MS(2.95分(ES
+)m/z(相対強度)994.95([M+H]
+,60)。
【0358】
(d)(S)−2−アミノ−N−((S)−1−((4−((S)−8−(3−(((S)−2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−3−メチルブタンアミド(32)
Ar雰囲気下、イミン体31(100mg、0.1mmol、1当量)を無水DCM(10mL)に溶解させた(溶解させる補助としてメタノールを1滴加えて補助した)。ピロリジン(30μL、0.15mmol、1.5当量)を滴下してから、フラスコを脱気してArでフラッシュする操作を3回行った。Pd(PPh
3)
4(7mg、6μmol、0.06当量)を加え、フラスコを脱気してArでフラッシュする操作を3回行った。1時間後、LC/MSで調べると、生成物の形成および出発物質の完全な消失が示された。反応混合物にEt
2O(60mL)を加え、全ての生成物が溶液から析出するまで混合物を撹拌放置した。沈殿物を焼結ロートで濾過し、Et
2O(2×20mL)で2回洗った。収集フラスコを交換し、単離した固体をCHCl
3(100mL)で溶解させて焼結ロートから洗い落とした。溶媒を減圧除去して、粗生成物32を黄色固体として得た。これは次の工程に直接用いた。LC/MS(1.14分(ES
+)m/z(相対強度)910.40([M+H]
+,67)。
【0359】
(e)N−((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−8−(3−(((S)−2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)−1−(3−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)プロパンアミド)−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキサヘプタコサン−27−アミド(33)
イミン体32(92mg、0.1mmol、1.1当量)をCHCl
3(6mL)に溶解させた(無水メタノールを1滴加えて溶解を補助した)。マレイミド−PEG
8酸(53mg、0.09mmol、1当量)を加え、続いてEEDQ(33mg、0.14mmol、1.5当量)を加えた。LC/MSで調べて主要生成物が形成されるまで、この混合物をAr下、室温で4日間激しく撹拌しながら放置した。溶媒を減圧除去して、粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl
3にMeOHを加え1%から10%まで勾配を付ける)により部分的に精製して、生成物33を得た(81mg)。この物質を、分取HPLCによりさらに精製して、生成物33を黄色固体として得た(26.3mg、18%)。ギ酸を用いた迅速な測定(Fast Formic run):LC/MS(1.39分(ES+)m/z(相対強度)1485.00([M+H]+., 64)。
【実施例6】
【0360】
【化24】
【0361】
(a)9H−フルオレン−9−イル)メチル ((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−8−(3−(((S)−2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5,11−ジオキソ−10−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(34)
Ar雰囲気下、トルエン(11mL)、EtOH(5.5mL)、および水(5.5mL)の混合液に、トリフラート体21(0.5g、0.35mmol、1当量)、3,4−(メチレンジオキシ)フェニルボロン酸(75mg、0.45mmol、1.3当量)、およびNa
2CO
3(0.17g、1.6mmol、4.5当量)を溶解した。フラスコを脱気してArでフラッシュする操作を3回行った。Pd(PPh
3)
4(24mg、0.02mmol、0.06当量)を加え、再度、フラスコを脱気してArでフラッシュする操作を3回行った。これを、30℃に加熱して一晩撹拌放置した。LC/MSで調べたところ、出発物質の完全な消失が示された。溶媒を減圧除去し、残渣を水(60mL)に溶解させてから、酢酸エチル(60mL×3)で洗った。有機層を1つにまとめて、ブライン(50mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧除去した。カラムクロマトグラフィー(50:50から25:75(v/v)へのヘキサン/酢酸エチル)により精製して、生成物34を黄色固体として得た(310mg、64%)。LC/MS(1.44分(ES
-)m/z(相対強度)1423.35([M−H]
-、79)。
【0362】
(b)(9H−フルオレン−9−イル)メチル ((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−8−(3−(((S)−2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(35)
Ar雰囲気下、SEMジラクタム体34(0.31g、0.22mmol、1当量)をTHF(10mL)に溶解させ、−78℃に冷却した。温度を観察しながら、Super−Hydride(登録商標)(0.5mL、1MのTHF表液、2.5当量)を5分かけて滴下した。30分後、LCMS分析用に少量の試料を採取して後処理した。水(50mL)を加え、冷却浴を外して、溶液を酢酸エチル(50mL)で洗った。有機層を抽出し、ブライン(60mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧除去した。粗生成物を、EtOH(13.2mL)、CH
2Cl
2(6.6mL)、および水(2.2mL)で溶解させ、濃厚な懸濁液となるまで十分な量のシリカゲルを加えた。5日間撹拌後、懸濁液を焼結ロートで濾過し、生成物が溶出しなくなるまでCH
2Cl
2/MeOH(9:1)(100mL)で洗った。有機層を、ブライン(2×50mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl
3にMeOHを加え1%から4%まで勾配を付ける)により精製して、生成物35を黄色固体として得た(185mg、75%)。LC/MS(1.70分(ES
+)m/z(相対強度)1132.85([M+H]
+,60)。
【0363】
(c)(S)−2−アミノ−N−((S)−1−((4−((S)−8−(3−(((S)−2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−3−メチルブタンアミド(32)
イミン体35(82mg、0.07mmol、1当量)をDMF(1mL)に溶解させてから、ピペリジン(0.2mL、2mmol、過剰量)をゆくっりと加えた。LC/MSで調べて出発物質の完全な消費が示されるまで、この溶液を室温で20分間撹拌放置した。反応混合物をCH
2Cl
2(50mL)で希釈し、水(50mL×4)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧除去した。生成物33は、それ以上精製することなく次の工程に用いた。LC/MS(1.15分(ES
+)m/z(相対強度)910.60([M+H]
+,58)。
【0364】
実施例7についての全般的な実験方法
反応の進行は、Merck Kieselgel 60 F254シリカゲル(アルミニウムプレート上に蛍光指示薬が付いている)を用いて薄層クロマトグラフィー(TLC)により観測した。他に特に記載がないかぎり、TLCの視覚化は、UV光またはヨウ素蒸気で行った。フラッシュクロマトグラフィーは、Merck Kieselgel 60 F254シリカゲルを用いて行った。抽出およびクロマトグラフィーの溶媒は、Fisher Scientific,U.K.から購入し、精製することなく使用した。全ての化合物は、Aldrich,LancasterまたはBDHから購入した。
【0365】
1Hおよび
13C NMRスペクトルは、Bruker Avance 400分光計で、測定した。カップリング定数はヘルツ(Hz)単位で示す。化学シフトはTMSからの移動を百万分の一単位で記録する。スピン多重度は、s(一重項)、bs(広がった一重項)、d(二重項)、t(三重項)、q(四重項)、p(五重項)、およびm(多重項)と記載する。IRスペクトルは、Perkin−Elmer FT/IR paragon 1000分光光度計にて、ATR「ゴールデンゲート」システムを用いて、試料をクロロホルム溶液として使用して記録した。旋光度は、Bellingham and Stanley ADP 220旋光計を用いて周辺温度で測定した。質量分析は、Thermo Electron製のThermoQuest Navigatorで行い、エレクトロスプレー(ES)スペクトルは、20〜30Vで測定した。正確な質量測定は、Micromass Q−TOF globalタンデム型を用いて行った。全ての試料は、50%アセトニトリル水溶液および0.1%ギ酸を溶媒として用いて、エレクトロスプレーイオン化モードで分析した。試料を、FWHHにて典型的な分解能が19000のであるWモードで分析した。装置の較正は、測定の直前に、[Glu]−フィブリノペプチドBで行った。
【0366】
LCMS
LC/MS(Shimazu LCMS−2020)は、移動相に水(A)(ギ酸0.1%)およびアセトニトリル(B)(ギ酸0.1%)を用いる。
勾配:初期組成5%Bを0.25分にわたって維持し、次いで2分かけて5%Bから100%Bへ増加させた。組成を0.50分間100%Bに維持し、次いで0.05分で5%Bに戻して、その組成に0.05分間維持した。勾配変動の合計時間は3分である。流速0.8mL/分。波長検出範囲:190〜800nm。オーブン温度:50℃。カラム:Waters Acquity UPLC BEH Shield RP18、1.7μm、2.1×50mm。
【0367】
分取HPLC
分取HPLCの条件は以下のとおりであった:HPLC(Shimadzu UFLC)は、移動相の水(0.1%ギ酸)Aおよびアセトニトリル(0.1%ギ酸)Bを用いて稼働させた。
波長検出範囲:254nm。
カラム:Phenomenex Gemini 5μ、C18、150×21−20mm。
【0368】
勾配:
【表1】
【0369】
勾配変動の合計時間は20分である;流速は20.00mL/分。
【実施例7】
【0370】
(a)(S)−5−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−1−(5−メトキシ−2−ニトロ−4−((トリイソプロピルシリル)オキシ)ベンゾイル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル トリフルオロメタンスルホナート(37)
【0371】
【化25】
【0372】
アルゴン雰囲気下、−45℃(ドライアイス/アセトニトリル)で、ケトン体36(20g、0.034mol)の乾燥CH
2Cl
2(350mL)溶液を激しく撹拌しながら、そこに無水2,6−ルチジン(16.06mL、0.137mol)を一度に注入した。温度を−40℃以下に保ちながら、開封したばかりのボトルから取り出した無水トリフリン酸無水物(17.37mL、0.1mol)を、迅速に注入した。反応混合物を−45℃で1時間撹拌放置すると、その時点でのTLC(ヘキサン/EtOAc;95/5)から出発物質の完全な消費が明らかになった。冷反応混合物を直ちにCH
2Cl
2(400mL)で希釈し、激しく震盪撹拌しながら、氷冷した水(1x200mL)、氷冷した5%クエン酸溶液(1x300mL)、飽和NaHCO
3(300mL)、ブライン(200mL)で洗った。有機物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧エバポレートした。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc;100%から90:10へ)により精製して、エノールトリフラート体37を黄色発泡物として得た(22.06g、89%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.72(s,1H),7.26(s,1H),6.75(s,1H),60.6(bm,1H),5.75(d,J=5.7Hz,0.5H),4.78(m,1H),4.59(d,J=8.2Hz,0.5H),3.92(s,3H),3.18(dd,J=15.2,3.2Hz,4H),2.99(dd,J=15.7,3.2Hz,4H),1.36−1.22(m,3H),1.11(d,J=7.3Hz,18H),0.92(s,9H),0.12(s,6H);ES
+=2.39分,m/z1447.05[2M+Na]
+。
【0373】
(b)tert−ブチル (11S)−8−(3−ブロモプロポキシ)−11−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−11,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−10(5H)−カルボキシラート(45)
【0374】
【化26】
【0375】
(i)(S)−(2−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−4−シクロプロピル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)(5−メトキシ−2−ニトロ−4−((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノン(38)
アルゴン雰囲気下、ジオキサン(20mL)に、トリフェニルアルシン(0.343g、1.12mmol)、酸化銀(I)(1.3g、5.6mmol)、シクロプロピルボロン酸(0.6g、7.01mmol)、およびトリフラート体37(1g、1.4mmol)を溶解させた。リン酸カリウム三塩基性(3.6g、16.8mmol)を乳棒と乳鉢で粉砕して、素早く反応混合物に加えた。反応混合物を脱気してアルゴンでフラッシュする操作を3回行って、71℃に加熱した。ビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)クロリド(107mg、0.28mmol)を加え、反応容器を脱気してアルゴンでフラッシュする操作を3回行った。10分後、TLC(80:20(v/v)の酢酸エチル/ヘキサン)による分析用に少量の試料を採取したところ、TLCから反応の完了が明らかになった。反応物をセライト濾過し、濾過パッドをEtOAc(200mL)で洗った。濾液を水(200mL)およびブライン(200mL)で洗った。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc;100%から80:20へ)により精製して、生成物38を黄色固体として得た(0.663g、78%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.70(s,1H),7.33(s,1H),6.77(s,1H),4.64(m,1H),3.90(s,3H),3.70(s,2H),2.64(dd,J=16.2,2.42Hz,1H),2.42(dd,J=16.2,2.4Hz,1H),1.35−1.22(m,3H),1.19(m,1H),1.10(d,J=7.3Hz,18H),0.91(s,9H),0.61(m,2H),0.40(dd,J=7.2,3.4Hz,2H),0.10(d,J=1.9Hz,6H)。);ES
+=2.39分,m/z605.30[M+H]
+。
【0376】
(ii)(S)−(2−アミノ−5−メトキシ−4−((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)(2−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−4−シクロプロピル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)メタノン(39)
乾燥させた2つ口丸底フラスコを、予めアルゴンフラッシュするとともに温度計を取り付けて、このフラスコ中で、5%ギ酸含有メタノール溶液(25mL)に、ニトロフェニル体38(3.03g5mmol)を溶解させた。亜鉛(1.64g、25mmol)を迅速に溶液に投入した。温度は瞬時に45℃に上昇し、それからゆっくりと室温に戻った。戻った時点で反応は完了する(約15分、反応はLCMSで観察する)。次いで、反応混合物をセライト濾過し、セライトパッドをさらにEtOAc(2×100mL)で洗った。有機物を1つにまとめて、続けて飽和NaHCO
3(水溶液)(100mL)、H
2O(100mL)、およびブライン(100mL)で洗ってから、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc;100%から80:20へ)で精製して、純粋な生成物39を淡無色油状物として単離した(1.35g、収率47%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.26(s,2H),6.71(s,1H),4.61(bs,1H),4.22(s,2H),3.88(s,1H),3.77(s,1H),3.71(s,3H),2.60(dd,J=16.5,3.7Hz,1H),2.43(dd,J=16.5,3.7Hz,1H),1.35(m,1H),1.22(m,3H),1.09(d,J=7.2Hz,18H),0.89(s,9H),0.68−0.58(m,2H),0.48−0.36(m,2H),0.05(d,J=5.8Hz,6H)。ES
+=2.40分,m/z575.30[M+H]
+。
【0377】
(iii)tert−ブチル (S)−(2−(2−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−4−シクロプロピル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボニル)−4−メトキシ−5−((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)カルバマート(40)
アミン体39(770mg、1.34mmol)およびBoc
2O(350mg、1.6mmol)を丸底フラスコに入れて、70℃で一緒に加熱した。溶解を助けるため、CHCl
3(3mL)を加え、反応が完了するまで(LCMSで追跡して)混合物を撹拌放置した。濃厚な粗溶液を室温まで放冷してから、直接シリカゲルクロマトグラフィーカラム(ヘキサン/EtOAc;100%から95:5へ)に添加した。生成物40を無色発泡物として単離した(741mg、収率82%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.73(s,1H),7.26(s,2H),6.73(s,1H),4.64(s,1H),3.91(s,1H),3.78(s,1H),3.74(s,3H),2.61(dd,J=16.2,3.0Hz,1H),2.45(dd,J=16.2,3.0Hz,1H),1.47(s,9H),1.36(m,1H),1.33−1.23(m,3H),1.11(d,J=7.3Hz,18H),0.89(s,9H),0.64(m,2H),0.43(m,2H),0.05(d,J=7.2Hz,6H);ES
+=2.56分,m/z675.30[M+H]
+。
【0378】
(iv)tert−ブチル (S)−(2−(4−シクロプロピル−2−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボニル)−4−メトキシ−5−((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)カルバマート(41)
シリルエーテル体40(741mg、1.1mmol)を、AcOH/H
2O/MeOH/THF(11mL)の7:2:1:1混合液に溶解させ、反応が完了するまで混合物を室温で撹拌放置した(約3時間)。揮発分を減圧除去し、残渣を取り出してEtOAc(50mL)に加えた。有機相を、飽和NaHCO
3(水溶液)(50mL)、H
2O(50mL)、およびブライン(50mL)で洗ってから、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(Hex/EtOAc;100%から60:40へ)により精製して、純粋な生成物41を無色発泡物として単離した(521mg、収率84%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.94(s,1H),7.65(s,1H),6.75(s,1H),6.17(s,1H),4.71(s,1H),4.60(s,1H),3.82(t,J=8.7Hz,1H),3.76(s,3H),3.72(d,J=8.7Hz,1H),2.76(ddd,J=16.4,10.2,1.6Hz,1H),2.08(dd,J=16.3,4.4Hz,1H),1.48(s,9H),1.42−1.33(m,1H),1.33−1.23(m,3H),1.11(d,J=7.3Hz,18H),0.67(dd,J=5.0,3.1Hz,2H),0.46−0.39(m,2H);ES
+=2.25分,m/z561.45[M+H]
+。
【0379】
(v)tert−ブチル (11S)−2−シクロプロピル−11−ヒドロキシ−7−メトキシ−5−オキソ−8−((トリイソプロピルシリル)オキシ)−11,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−10(5H)−カルボキシラート(42)
−78℃で、冷却したオキサリルクロリド(93μL、1.1mmol)のCH
2Cl
2(2mL)溶液に、DMSO(163μL、2.29mmol)を加えた。15分後、酸化混合物に、アルコール体41(515mg、0.91mmol)のCH
2Cl
2(5mL)溶液を滴下した。反応物を−78℃で1時間撹拌放置してから、NEt
3(640μL、4.59mmol)を加え、混合物を室温まで昇温させた。反応を終わらせる際は、反応混合物をCH
2Cl
2(40mL)で希釈し、溶液を、0.1MのHCl(水溶液)(50mL)、H
2O(50mL)、飽和NaHCO
3(水溶液)(50mL)、およびブライン(50mL)で洗った。有機物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc;100%から60:40へ)により精製して、純粋な生成物42を白色発泡物として得た(350mg、68%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.17(s,1H),6.74(s,1H),6.67(s,1H),5.65(dd,J=8.6,2.3Hz,1H),3.85(s,3H),3.77(dt,J=13.2,6.7Hz,1H),3.38(s,1H),2.88(dd,J=17.7,9.2Hz,1H),2.52(d,J=14.5Hz,1H),1.46(m,1H),1.39(s,9H),1.31−1.19(m,3H),1.10(dd,J=7.4,2.1Hz,18H),0.77−0.70(m,2H),0.56−0.48(m,2H);ES
+=1.89分,m/z559.45[M+H]
+。
【0380】
(vi)tert−ブチル (11S)−11−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−8−((トリイソプロピルシリル)オキシ)−11,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−10(5H)−カルボキシラート(43)
密閉した丸底フラスコを予めアルゴンで3回フラッシュしてから、そのフラスコ中でアルコール42(350mg、0.62mmol)を乾燥CH
2Cl
2(5mL)に溶解させた。溶液を0℃に冷却してから、ルチジン(0.3mL、2.5mmol)およびTBS−OTf(0.43mL、1.8mmol)を順に加えた。反応混合物を室温まで昇温させ、反応が完了するまで撹拌した(LCMSにより観察した)。反応を終わらせる際は、溶液をCH
2Cl
2(50mL)で希釈し、飽和NH
4Cl(水溶液)(50mL)、H
2O(50mL)、飽和NaHCO
3(水溶液)(50mL)、およびブライン(50mL)で洗った。有機物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc;100%から80:20へ)により精製して、純粋な生成物43を無色油状物として得た(397.3mg、94%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.16(s,1H),6.69(s,1H),6.63(s,1H),5.78(d,J=9.0Hz,1H),3.84(s,3H),3.65(td,J=10.1,3.7Hz,1H),2.82(ddd,J=16.8,10.3,2.6Hz,1H),2.30(dd,J=16.8,2.6Hz,1H),1.45−1.37(m,1H),1.32(s,9H),1.25(dd,J=14.1,8.0Hz,3H),1.09(dd,J=7.4,4.1Hz,18H),0.85(s,9H),0.74−0.67(m,2H),0.55−0.49(m,1H),0.47−0.40(m,1H),0.25(s,3H),0.20(s,3H);ES
+=2.39分,m/z695.55[M+Na]
+。
【0381】
(vii)tert−ブチル (11S)−11−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−シクロプロピル−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−5−オキソ−11,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−10(5H)−カルボキシラート(44)
含水DMF(5mL+0.1mLのH
2O)に単量体43(518.8mg、0.77mmol)を溶解させてから、LiOAc(78.5mg、0.77mmol)を加え、混合物を、反応が完了するまで(LCMSで追跡して)室温で撹拌放置した。続いて、混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、クエン酸(水溶液)(pH=3、40mL)でクエンチし、次いでH
2O(50mL)およびブライン(50mL)で洗った。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc;100%から60:40へ)により精製して、純粋な生成物44を白色固体として単離した(351mg、収率88%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.20(s,1H),6.68(s,1H),6.68(s,1H’),5.79(d,J=8.9Hz,1H),3.94(s,3H),3.70(td,J=10.1,3.7Hz,1H),2.82(ddd,J=16.9,10.3,2.0Hz,1H),2.31(dd,J=16.9,2.0Hz,1H),1.44−1.37(m,1H),1.32(s,9H),0.86(s,9H),0.75−0.68(m,1H),0.57−0.49(m,1H),0.46(m,1H),0.23(d,J=6.9Hz,6H);ES
+=1.82分,m/z517.35[M+Na]
+。
【0382】
(viii)tert−ブチル (11S)−8−(3−ブロモプロポキシ)−11−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−11,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−10(5H)−カルボキシラート(45)
乾燥した丸底フラスコを予めアルゴンで3回フラッシュしておき、そのフラスコ中で、アルコール体44(300mg、0.58mmol)を乾燥DMF(5mL)に溶解させた。続いて、K
2CO
3(123mg、0.58mmol)および1,3−ジブロモプロパン(0.3mL、2.9mmol)を加えた。反応混合物を70℃に加熱して、反応が完了するまで撹拌放置した(約1時間、LCMSにより追跡)。反応物をEtOAc(50mL)で希釈し、H
2O(75mL)およびブライン(50mL)で洗ってから、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc;100%から70:30へ)により精製して、純粋な生成物45を無色発泡物として単離した(311mg、収率84%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.21(s,1H),6.69(s,1H),6.63(s,1H),5.82(d,J=8.8Hz,1H),4.14(t,J=5.9Hz,2H),3.90(s,3H),3.69(ddd,J=10.2,9.0,3.7Hz,1H),3.63(t,J=6.3Hz,2H),2.84(ddd,J=16.7,10.4,1.9Hz,1H),2.38(p,J=6.1Hz,2H),2.31(dd,J=16.5,2.1Hz,1H),1.45−1.37(m,1H),1.33(s,9H),0.87(s,9H),0.77−0.69(m,2H),0.57−0.49(m,1H),0.49−0.42(m,1H),0.24(d,J=5.4Hz,6H);ES
+=2.16分,m/z638.95[M+Na]
+。
【0383】
(c)tert−ブチル (11S)−2−(4−((S)−2−((S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メチルブタンアミド)プロパンアミド)フェニル)−11−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−5−オキソ−11,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−10(5H)−カルボキシラート(53)
【0384】
【化27】
【0385】
(i)(S)−(4−(4−アミノフェニル)−2−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)(5−メトキシ−2−ニトロ−4−((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノン(46)
トリフラート体37(18.8g、26.3mmol)、4−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステル(8.64g、39.4mmol)、Na
2CO
3(12.78g、120mmol)、MeOH(80mL)、トルエン(160mL)、および水(80mL)を混合し、撹拌しながら、この混合物にPd(PPh
3)
4(609mg、0.52mmol)を加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、30℃で24時間撹拌放置すると、全てのボロン酸エステルは消費された。次いで、反応混合物を乾固するまでエバポレートし、それから残渣を取り出してEtOAc(100mL)に加え、H
2O(100mL)、ブライン(100mL)で洗い、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧エバポレートして、粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc;100%から70:30へ)により精製して、生成物46を黄色がかった発泡物として得た(11.06g、64%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.74(s,1H),7.00(d,J=8.3Hz,2H),6.81(s,1H),6.58(d,J=8.3Hz,2H),6.06(s,1H),4.77(bm,1H),3.91(d,J=6.7Hz,3H),3.68(bs,2H),3.13(bm,1H),2.97(d,J=14.5Hz,1H),1.36−1.21(m,3H),1.12(d,J=7.3Hz,18H),0.89(s,10H),0.10(s,6H)。);ES
+=2.27分,m/z698[M+CH
3CN]
+。
【0386】
(ii)(9H−フルオレン−9−イル)メチル ((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−5−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−1−(5−メトキシ−2−ニトロ−4−((トリイソプロピルシリル)オキシ)ベンゾイル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(47)
乾燥した丸底フラスコを予めアルゴンでフラッシュしておき、そのフラスコに、アニリン体46(10.05g、15.3mmol)、ジペプチド(6.3g、15.3mmol)、および乾燥CH
2Cl
2(500mL)を加えた。次いで、フラスコをアルゴンで3回パージしてから、EEDQ(3.79g、15.3mmol)を加え、混合物を室温で撹拌放置した。反応をLCMSで追跡したところ、3.5時間後に反応が完了した。反応をH
2O(200mL)でクエンチして、CH
2Cl
2(250mL)で2回抽出した。有機物を1つにまとめて、ブライン(150mL)で洗い、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc;100%から55:45へ)により精製して、純粋な生成物47を得た(13.821g、86%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.26(s,1H),7.64(s+d,J=4.9Hz,3H),7.43(t,J=7.3Hz,1H),7.36(d,J=7.3Hz,1H),7.28(t,J=7.3Hz,1H),7.19(d,J=7.7Hz,1H),6.99(d,J=7.9Hz,1H),6.71(s,1H),6.27(d,J=6.3Hz,1H),6.08(s,1H),5.11(d,J=6.6Hz,1H),4.69(bs,1H),4.52(bm,1H),4.36(d,J=6.5Hz,2H),4.08(t,J=5.9Hz,1H),3.89(m,1H),3.80(s,3H),3.11−2.97(bm,1H),2.88(bd,J=15.2Hz,1H),2.03(bs,1H),1.33(d,J=6.9Hz,3H),1.24−1.11(m,3H),1.01(d,J=7.4Hz,18H),0.86−0.79(m,6H),0.77(s,9H),0.00(s,6H);ES
+=2.37分,質量データなし。
【0387】
(iii)(9H−フルオレン−9−イル)メチル ((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−1−(2−アミノ−5−メトキシ−4−((トリイソプロピルシリル)オキシ)ベンゾイル)−5−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(48)
乾燥させた2つ口丸底フラスコを、予めアルゴンでフラッシュするとともに温度計を取り付けて、このフラスコ中で、ニトロフェニル体47(2.97g、2.8mmol)を5%ギ酸含有メタノール溶液(50mL)に溶解させた。亜鉛(1.85g、28mmol)を迅速に溶液に投入した。温度は瞬時に40℃に上昇し、それからゆっくりと室温に戻った。戻った時点で反応は完了する(約15分、反応はLCMSで観察する)。次いで、反応混合物をセライト濾過し、セライトパッドをさらにEtOAc(2×150mL)で洗った。有機物を1つにまとめて、続いて飽和NaHCO
3(水溶液)(100mL)、H
2O(100mL)、およびブライン(100mL)で洗ってから、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAC75:25から50:50へ)で精製して、純粋な生成物48を淡黄色油状物として単離した(2.291g、収率79%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.37(s,1H),7.74(s+d,J=4.9Hz,3H),7.53(t,J=7.4Hz,2H),7.46(d,J=11.3Hz,2H),7.39(t,J=7.3Hz,2H),7.28(t,J=11.3Hz,2H),7.09(d,J=7.9Hz,2H),6.38(d,J=6.3Hz,1H),6.18(s,1H),5.21(d,J=2.9Hz,1H),4.81(bs,1H),4.72−4.57(m,1H),4.47(d,J=6.5Hz,2H),4.19(t,J=5.0Hz,1H),4.00−3.94(m,1H),3.91(s,3H),3.23−3.07(m,1H),2.98(d,J=16.8Hz,1H),2.15(s,1H),1.43(d,J=6.9Hz,3H),1.36−1.18(m,3H),1.12(d,J=7.4Hz,18H),0.97−0.89(m,6H),0.88(s,9H),0.10(s,6H)。ES
+=2.37分,m/z質量データなし。
【0388】
(iv)(9H−フルオレン−9−イル)メチル ((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−1−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−5−メトキシ−4−((トリイソプロピルシリル)オキシ)ベンゾイル)−5−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(49)
アミン体48(14.913g、14.6mmol)およびBoc
2O(3.83g、17.5mmol)を丸底フラスコに入れて、70℃で一緒に加熱した。溶解を助けるため、CHCl
3(25mL)を加え、反応が完了するまで(LCMSで追跡して)混合物を撹拌放置した。濃厚な粗溶液を室温まで放冷してから、直接シリカゲルクロマトグラフィーカラム(ヘキサン/EtOAc;100%から65:35へ)に添加した。生成物49をクリーム色発泡物として単離した(13.2g、収率80%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.40(s,1H),8.21(s,1H),7.74(d,J=7.8Hz,3H),7.54(t,J=7.0Hz,2H),7.48(d,J=7.7Hz,2H),7.38(t,J=7.4Hz,2H),7.31−7.25(m,3H),7.14(d,J=6.7Hz,2H),6.84(bs,1H),6.80(s,1H),6.50(d,J=6.4Hz,1H),5.28(d,J=6.0Hz,1H),4.77(d,J=2.6Hz,1H),4.70−4.58(m,1H),4.47(t,J=5.7Hz,2H),4.19(t,J=6.1Hz,1H),4.00(m,2H),3.88(bs,1H),3.73(s,3H),3.05(m,1H),2.98(dd,J=15.4,3.3Hz,1H),2.15(bm,1H),1.46(s,9H),1.43(d,J=11.7Hz,3H),1.36−1.22(m,3H),1.12(d,J=7.4Hz,18H),1.00−0.89(m,6H),0.84(s,9H),0.05(d,J=6.0Hz,6H));ES
+=2.53分,質量データなし。
【0389】
(v)(9H−フルオレン−9−イル)メチル ((S)−1−(((S)−1−((4−((S)−1−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−5−メトキシ−4−((トリイソプロピルシリル)オキシ)ベンゾイル)−5−(ヒドロキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバマート(50)
シリルエーテル体49(13.2g、11.8mmol)を、AcOH/H
2O/MeOH/THF(220mL)の7:2:1:1混合液に溶解させ、反応が完了するまで混合物を室温で撹拌した(一晩放置)。揮発分を減圧除去し、残渣を取り出してEtOAc(400mL)に加えた。有機相を、飽和NaHCO
3(水溶液)(200mL)、H
2O(200mL)、およびブライン(10mL)で洗ってから、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(Hex/EtOAc;50:50から0:100へ)により精製して、純粋な生成物50を明黄色発泡物として単離した(11.168g、収率94%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.45(s,1H),7.93(s,1H),7.74(d,J=7.4Hz,2H),7.64(s,1H),7.52(dd,J=17.9,8.9Hz,4H),7.39(t,J=7.4Hz,2H),7.33−7.26(m,3H),7.13(d,J=7.4Hz,2H),6.81(s,1H),6.45(s,1H),5.26(s,1H),4.84(s,1H),4.69−4.58(m,1H),4.47(d,J=6.2Hz,2H),4.43(s,1H),4.17(d,J=14.2Hz,1H),3.99(s,1H),3.89(s,2H),3.74(s,3H),3.30−3.17(m,1H),2.64(d,J=16.9Hz,1H),2.23−2.09(m,1H),1.44(s,9H),1.44(d,J=10.9Hz,2H),1.29(ddd,J=14.3,13.0,7.4Hz,3H),1.12(d,J=7.4Hz,18H),0.92(m,6H);ES
+=2.23分,質量データなし。
【0390】
(vi)tert−ブチル (11S)−2−(4−((S)−2−((S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メチルブタンアミド)プロパンアミド)フェニル)−11−ヒドロキシ−7−メトキシ−5−オキソ−8−((トリイソプロピルシリル)オキシ)−11,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−10(5H)−カルボキシラート(51)
オキサリルクロリド(0.89mL、10.5mmol)のCH
2Cl
2(50mL)溶液を冷却し、−78℃で、DMSO(1.55L、21.9mmol)を加えた。15分後、酸化混合物に、アルコール体50(8.8mg、8.76mmol)のCH
2Cl
2(100mL)溶液を滴下した。反応物を−78℃で1時間撹拌放置してから、NEt
3(6.11mL、43.8mmol)を加え、混合物を室温まで昇温させた。反応を終わらせる際は、反応混合物をCH
2Cl
2(100mL)で希釈し、溶液を、0.1MのHCl(水溶液)(250mL)、H
2O(250mL)、飽和NaHCO
3(水溶液)(250mL)、およびブライン(200mL)で洗った。有機物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/EtOAc;100%から50:50へ)により精製して、純粋な生成物51を黄色油状物として得た(8.8mg、100%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.71(s,1H),7.74(t,J=8.4Hz,3H),7.52(d,J=7.4Hz,5H),7.43−7.33(m,4H),7.23−7.17(m,2H),6.69(s,1H),6.42(d,J=7.9Hz,1H),5.78(d,J=7.8Hz,1H),5.62(s,1H),5.23(d,J=7.7Hz,1H),4.84−4.69(m,1H),4.65(d,J=22.5Hz,1H),4.45−4.29(m,2H),3.91(dd,J=11.3,8.1Hz,1H),3.86(s,3H),3.28(q,J=11.9Hz,1H),2.98(t,J=12.6Hz,1H),2.14(dd,J=12.9,10.0Hz,1H),1.52−1.42(m,3H),1.38(s,9H),1.26(m,3H),1.16−1.05(m,18H),0.93(d,J=6.0Hz,6H);ES
+=2.19分,質量データなし。
【0391】
(vii)tert−ブチル (11S)−2−(4−((S)−2−((S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メチルブタンアミド)プロパンアミド)フェニル)−11−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−8−((トリイソプロピルシリル)オキシ)−11,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−10(5H)−カルボキシラート(52)
密閉した丸底フラスコを予めアルゴンで3回フラッシュしてから、そのフラスコ中でアルコール体51(8.8g、8.78mmol)を乾燥CH
2Cl
2(150mL)に溶解させた。溶液を0℃に冷却してから、ルチジン(4mL、35.1mmol)およびTBS−OTf(6mL、26.3mmol)を順に加えた。反応混合物を室温まで昇温させ、反応が完了するまで撹拌した(LCMSにより観察した)。反応を終わらせる際は、溶液をCH
2Cl
2(100mL)で希釈し、飽和NH
4Cl(水溶液)(150mL)、H
2O(100mL)、飽和NaHCO
3(水溶液)(100mL)、およびブライン(100mL)で洗った。有機物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc;100%から80:20へ)により精製して、純粋な生成物52を無色油状物として得た(6.18mg、70%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.40(s,1H),7.76(d,J=7.5Hz,2H),7.55(dd,J=13.0,6.7Hz,4H),7.40(t,J=7.3Hz,4H),7.33−7.27(m,3H),7.21(s,1H),6.67(s,1H),6.49(s,1H),5.87(d,J=8.8Hz,1H),5.30(d,J=5.7Hz,1H),4.71−4.59(m,1H),4.48(d,J=6.8Hz,2H),4.20(t,J=6.7Hz,1H),4.04−3.96(m,1H),3.86(s,3H),3.84−3.77(m,1H),3.25(m,1H),2.79(d,J=1.5Hz,1H),2.26−2.11(m,1H),1.46(d,J=6.9Hz,3H),1.33(s,9H),1.27(dd,J=17.1,9.7Hz,3H),1.11(dd,J=7.4,4.0Hz,18H),0.93(s,6H),0.89(s,9H),0.27(s,3H),0.22(s,3H);ES
+=2.55分,m/z116.30[M+H]
+。
【0392】
(viii)tert−ブチル (11S)−2−(4−((S)−2−((S)−2−((((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−3−メチルブタンアミド)プロパンアミド)フェニル)−11−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−5−オキソ−11,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−10(5H)−カルボキシラート(53)
含水DMF(5mL+0.5mLのH
2O)に単量体52(1g、0.89mmol)を溶解させてから、LiOAc(91mg、0.89mmol)を加え、混合物を、反応が完了するまで(約3時間、LCMSで追跡して)室温で撹拌放置した。続いて、混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、クエン酸(水溶液)(pH=3、40mL)でクエンチし、次いでH
2O(50mL)およびブライン(50mL)で洗った。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc/MeOH;60:40:0から60:30:10へ)により精製して、純粋な生成物53をクリーム色固体として単離した(675mg、収率78%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.36(s,1H),7.76(d,J=7.6Hz,2H),7.55(dd,J=16.0,7.5Hz,4H),7.40(t,J=7.4Hz,4H),7.30(ddd,J=14.7,7.4,1.1Hz,3H),7.24(s,1H),6.72(s,1H),6.38(d,J=5.3Hz,1H),5.87(s,1H),5.23(d,J=6.2Hz,1H),4.69−4.57(m,1H),4.49(d,J=6.6Hz,2H),4.20(t,J=5.3Hz,1H),4.04−3.96(m,1H),3.96(s,3H),3.87(dd,J=10.1,3.5Hz,1H),3.29(dd,J=18.0,8.5Hz,1H),2.80(d,J=19.4Hz,1H),2.24−2.08(m,1H),1.46(d,J=10.5Hz,3H),1.33(s,9H),1.00−0.91(m,6H),0.90(s,9H),0.25(d,J=8.6Hz,6H)。;ES
+=2.08分,m/z960.35[M+H]
+。
【0393】
(d)N−((2S)−1−(((2S)−1−((4−(8−(3−((2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)−1−(3−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)プロパンアミド)−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキサヘプタコサン−27−アミド(18)
【0394】
【化28】
【0395】
(i)tert−ブチル (11S)−2−(4−((S)−2−((S)−2−アミノ−3−メチルブタンアミド)プロパンアミド)フェニル)−8−(3−(((11S)−10−(tert−ブトキシカルボニル)−11−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−11−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−11,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−10(5H)−カルボキシラート(54)
乾燥した丸底フラスコを予めアルゴンで3回フラッシュしておき、そのフラスコ中で、単量体45(310mg、0.48mmol)、単量体53(513mg、0.53mmol)、K
2CO
3(103mg、0.48mmol)、およびTBAI(18mg、0.048mmol)を乾燥DMF(5mL)に溶解させ、混合物を60℃に加熱した。反応物を、反応が完了するまで撹拌放置し(LCMSにより追跡)、それからEtOAc(50mL)で希釈し、H
2O(75mL)およびブライン(50mL)で洗った。有機物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl
3/MeOH;100%から98:2へ)により精製して、純粋な生成物54を白色固体として単離した(280.3mg、収率46%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)8.93(s,1H),7.85(d,J=7.6Hz,1H),7.52(d,J=8.6Hz,2H),7.40(s,1H),7.28(d,J=8.6Hz,2H),7.19(s,2H),6.69(s,1H),6.63(s,1H),6.61(s,1H),5.90(d,J=9.3Hz,1H),5.81(d,J=5.5Hz,1H),4.60(p,J=7.1Hz,1H),4.20(dd,J=15.9,11.1Hz,4H),3.88(s,3H),3.87(s,3H),3.84(dd,J=6.3,4.5Hz,1H),3.68(td,J=10.2,3.7Hz,1H),3.38−3.22(m,2H),2.89−2.73(m,2H),2.48−2.26(m,4H),1.47(d,J=7.0Hz,3H),1.42(m,1H),1.30(s,18H),1.02(d,J=7.0Hz,3H),0.89(s,9H),0.86(s,10H),0.84(s,6H),0.72(dd,J=8.1,3.3Hz,2H),0.57−0.50(m,1H),0.45(m,1H),0.28−0.20(m,12H);ES
+=2.16分,m/z1297.55[M+Na]
+。
【0396】
(ii)tert−ブチル (11S)−8−(3−(((11S)−10−(tert−ブトキシカルボニル)−11−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(4−((2S,5S)−37−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)−5−イソプロピル−2−メチル−4,7,35−トリオキソ−10,13,16,19,22,25,28,31−オクタオキサ−3,6,34−トリアザヘプタトリアコンタンアミド)フェニル)−7−メトキシ−5−オキソ−5,10,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−11−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−11,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−10(5H)−カルボキシラート(55)
乾燥した丸底フラスコを予めアルゴンで3回フラッシュしておき、そのフラスコ中で、二量体54(270mg、0.021mmol)を乾燥CH
2Cl
2(6mL)に溶解させた。続いて、溶液にEDCI塩酸塩(40mg、0.021mmol)およびマレイミド−PEG
8−OH(123mg、0.021mmol)を続いて加え、溶液を、反応が完了するまで(約1時間、LCMSにより追跡)室温で撹拌放置した。反応を終わらせる際は、反応物をCH
2Cl
2(50mL)で希釈し、有機相をH
2O(50mL)およびブライン(50mL)で洗ってから、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧でロータリーエバポレーションにより除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl
3/MeOHを100%から97:3へ)により精製して、純粋な生成物55を明黄色発泡物として単離した(318.8mg、収率82%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)8.64(s,1H),7.69(d,J=15.0Hz,2H),7.39(s,1H),7.28(d,J=15.0Hz,2H),7.26,(s,1H),7.22(s,1H),7.20(s,1H),7.03(d,J=4.5Hz,1H),6.92(d,J=7.5Hz,1H),6.69(s,2H),6.65(s,1H),6.63(s,1H),6.37(t,J=4.7Hz,1H),5.89(d,J=6.8Hz,1H),5.81(d,J=8.4Hz,1H),4.67(p,J=7.2Hz,1H),4.27−4.12(m,5H),3.88(s,3H),3.87(s,3H),3.84(t,J=5.6Hz,1H),3.73−3.56(m,46H),3.53(t,J=5.0Hz,1H),3.41(dd,J=10.3,5.2Hz,1H),3.35−3.22(m,1H),2.90−2.74(m,1H),2.67(ddd,J=13.6,9.2,4.1Hz,1H),2.52(t,J=7.2Hz,1H),2.48−2.45(m,1H),2.45−2.37(m,1H),2.37−2.22(m,1H),2.02(t,J=9.0Hz,1H),1.45(d,J=7.1Hz,3H),1.42−1.37(m,1H),1.30(s,9H),0.99(s,6H),0.89(s,9H),0.86(s,9H),0.78−0.67(m,2H),0.58−0.49(m,1H),0.48−0.42(m,1H),0.28−0.20(m,12H);ES
+=2.15分,m/z1891.60[M+Na]
+。
【0397】
(iii)N−((2S)−1−(((2S)−1−((4−(8−(3−((2−シクロプロピル−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)プロポキシ)−7−メトキシ−5−オキソ−5,11a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−2−イル)フェニル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)−1−(3−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)プロパンアミド)−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキサヘプタコサン−27−アミド(18)
二量体55(318mg、0.017mmol)を乾燥H
2O(160μL)に加えてスラリーにし、0℃に冷却してから、このスラリーにTFA(4mL)を加え、混合物を、反応が完了するまで撹拌放置した(約20分、LCMSにより追跡)。反応を終わらせる際は、反応物をCH
2Cl
2(50mL)で希釈し、有機相を氷冷したNaHCO
3(2×50mL)、H
2O(50mL)およびブライン(50mL)で洗ってから、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、揮発分を減圧除去した。粗生成物を直接、逆相分取HPLC(H
2O/CH
3CN、以下の条件を参照)により精製して、純粋な生成物18を黄色固体として単離した(61mg、収率26%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.76(s,1H),7.88(d,J=3.9Hz,1H),7.78(d,J=4.0Hz,1H),7.75(d,J=8.7Hz,2H),7.51−7.48(m,2H),7.43(s,1H),7.33(d,J=8.6Hz,2H),7.20(s,1H),7.15(s,1H),6.86(s,1H),6.84(s,1H),6.74(s,1H),6.68(s,2H),6.62(s,1H),4.69(p,J=7.1Hz,1H),4.41−4.24(m,5H),4.24−4.16(m,2H),3.93(s,3H),3.92(s,3H),3.83(t,J=7.2Hz,4H),3.67−3.56(m,33H),3.55−3.49(m,1H),3.39(dt,J=14.0,7.0Hz,1H),3.10(dd,J=15.0,11.6Hz,1H),2.89(dd,J=16.9,3.6Hz,1H),2.75−2.64(m,1H),2.51(t,J=7.2Hz,2H),2.48−2.44(m,1H),2.44−2.38(m,1H),2.28(dt,J=13.3,6.8Hz,1H),1.47(s,1H),1.46(d,J=7.1Hz,3H),1.02(dd,J=10.7,6.9Hz,6H),0.82−0.72(m,2H),0.55(q,J=5.2Hz,2H)。ES
+=1.39分,m/z1404.45[M+H]
+。
【実施例8】
【0398】
放出された化合物の活性
K562アッセイ
K562ヒト慢性骨髄性白血病細胞は、5%CO
2を含有する湿潤雰囲気下、37℃で、RPM1 1640培地(10%ウシ胎仔血清および2mMのグルタミンを補充)に維持し、暗中37℃で、所定の用量の薬物とともに1時間または96時間インキュベートした。遠心分離(5分、300g)してインキュベーションを終了させ、細胞を、薬物を含まない培地で1回洗浄した。適切な薬物処理後、細胞を96ウェルマイクロタイタープレートに移した(1ウェルあたり細胞10
4個、1試料あたり8ウェル)。次いで、プレートを、5%CO
2を含有する湿潤雰囲気下、暗中37℃に維持した。アッセイは、生細胞が持つ、黄色の溶解性テトラゾリウム塩3−(4,5−ジメチルチアゾル−2−イル)−2,5−ジフェニル−2H−テトラゾリウムブロミド(MTT、Aldrich−Sigma)を還元して不溶性の紫色ホルマザン沈殿物にする能力に基づく。プレートを4日間インキュベーションし(対照細胞の個数を約10倍に増加させ)た後、各ウェルにMTT溶液(リン酸緩衝食塩水中5mg/mL)20μLを添加して、プレートをさらに5時間インキュベートした。次いで、プレートを5分間300gで遠心し、細胞ペレット以外の培地の大部分をピペットで吸い上げ、1ウェルあたり10〜20μLを残した。各ウェルにDMSO(200μL)を添加し、試料を撹拌して確実に混合させた。次いで、Titertek Multiscan ELISAプレートリーダーで、波長550nmでの光学密度を測定し、用量反応曲線を構築した。各曲線について、最終光学密度を対照値の50%に減少させるのに必要な用量をIC
50値として読んだ。
【0399】
化合物RelCは、このアッセイでは、0.1pM未満のIC
50を有する。
【実施例9】
【0400】
複合体の形成
抗体複合化の一般手順
抗体を、還元緩衝液(例:リン酸緩衝食塩水PBS、ヒスチジン緩衝液、ホウ酸ナトリウム緩衝液、TRIS緩衝液)に加えて1〜5mg/mLに希釈する。調製したばかりのTCEP(トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩)溶液を加えて、システインジスルフィド架橋を選択的に還元する。TCEPの量は、目的とする還元レベルに比例し、抗体あたり1〜4モル当量の範囲内で、2〜8つの反応性チオールを生成する。37℃で数時間還元させた後、混合物を室温まで冷却して、過剰の薬物リンカー(A、B、C)を、希薄DMSO溶液として加える(最終DMSO濃度は、反応混合物の10%(体積/体積)までとする)。混合物を、適切な時間の長さで、通常は1〜3時間で、4℃または室温いずれかで穏やかに震盪撹拌した。過剰な反応性チオールは、複合化の終わりに、N−エチルマレイミド(NEM)のような「チオールキャップ化試薬」と反応させることができる。10kDa以上の分子量をカットオフする遠心スピンフィルターを用いて抗体薬物複合体を濃縮し、次いで十字流濾過(TFF)または高速タンパク質液体クロマトグラフィー(FPLC)により精製する。相当する抗体薬物複合体は、逆相クロマトグラフィー(RP)または疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)に、UV−可視分光計、蛍光分光計、または質量分析計検出を連動させて用いて、抗体あたりの薬物比率(DAR)を査定する高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)による分析で、測定することができる;凝集レベルおよび単量体純度は、分子ふるいクロマトグラフィーにUV−可視分光計、蛍光分光計、または質量分析計検出を連動させて用いて、HPLCまたはUHPLCにより分析することができる。最終複合体濃度は、分光測定(280nm、214nm、および330nmでの吸光度)および生化学アッセイ(ビシンコニン酸アッセイBCA;Smith, P.K., et al. (1985) Anal. BioChem. 150(1): 76−85(非特許文献293);参照として既知濃度のIgG抗体を用いる)の併用により決定される。抗体薬物複合体は、一般に、無菌条件下で0.2μmフィルターを用いて滅菌濾過され、+4℃、−20℃、または−80℃で貯蔵される。
【0401】
特に好ましい複合体(複合体形成)の実施例を以下に記載する。
【0402】
ADC1A
抗体1(15mg、100ナノモル)を、10mMのホウ酸ナトリウム(pH8.4)、2.5mMのEDTAを含有する還元緩衝液13.5mLに希釈して、最終抗体濃度を1.1mg/mLにする。TCEPの20mM溶液を加え(2モル当量/抗体、200ナノモル、10μL)、オービタルインキュベーターにて、還元混合物を37℃で1時間加熱する。室温まで冷却した後、化合物AをDMSO溶液にして加える(5モル当量/抗体、510ナノモル、1.2mLのDMSO中)。溶液を室温で3時間撹拌し、次いでN−エチルマレイミド(NEM、10モル当量、1000ナノモル、10mMで100μL)を加えてクエンチし、次いで15mL Amicon Ultracell 50kDa MWCOスピンフィルターに移して、約2.0mLに濃縮し、AKTA(登録商標)FPLCに注入する。AKTA(登録商標)FPLCには、Superdex 200 PGを充填したGE Healthcare XK16/70カラムを使用し、滅菌濾過したリン酸緩衝食塩水(PBS)1.5mL/分で溶出させる。ADC1A単量体ピークに相当する画分をプールし、分析し、滅菌濾過する。BCAアッセイは、最終ADC1A濃度が10.0mL中1.25mg/mLであり、得られた量が12.5mg(収率83%)であることを示す。Shimadzu ProminenceシステムにAgilent PLRP−S 1000 A 8um 150×2.1mmカラムを用い、水およびアセトニトリルで勾配を付けて溶出させ、280nmおよび330nm(薬物リンカー特異的)で、ADC1Aの還元試料をUHPLC分析すると、軽鎖および重鎖が複数分子の化合物Aに結合している混合物を示し、この結果は、抗体あたり化合物Aが2.5分子という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。AKTA(登録商標)FPLCに、Superdex 200 PGを充填したGE Healthcare XK16/70カラムを用い、滅菌濾過したリン酸緩衝食塩水(PBS)で溶出させ、280nmで、ADC1Aの試料をSEC分析すると、単量体の純度は99.4%で凝集体は0.6%であることがわかる。
【0403】
ADC1B
抗体1(15mg、100ナノモル)を、10mMのホウ酸ナトリウム(pH8.4)、2.5mMのEDTAを含有する還元緩衝液13.5mLに希釈して、最終抗体濃度を1.1mg/mLにする。TCEPの10mM溶液を加え(3モル当量/抗体、300ナノモル、30μL)、オービタルインキュベーターにて、還元混合物を37℃で2時間加熱した。室温まで冷却した後、化合物BをDMSO溶液にして加える(7モル当量/抗体、700ナノモル、1.0mLのDMSO中)。溶液を室温で3時間撹拌し、次いで15mL Amicon Ultracell 50KDa MWCOスピンフィルターに移して、約2.0mLに濃縮し、AKTA(登録商標)FPLCに注入する。AKTA(登録商標)FPLCには、Superdex 200 PGを充填したGE Healthcare XK16/70カラムを使用し、滅菌濾過したリン酸緩衝食塩水(PBS)1.5mL/分で溶出させる。ADC1B単量体ピークに相当する画分をプールし、分析し、滅菌濾過する。BCAアッセイは、最終ADC1B濃度が6.3mL中1.57mg/mLであり、得られた量が9.9mg(収率66%)であることを示す。Shimadzu ProminenceシステムにAgilent PLRP−S1000 A 8um 150×2.1mmカラムを用い、水およびアセトニトリルで勾配を付けて溶出させ、280nmおよび330nm(薬物リンカー特異的)で、ADC1Bの還元試料をUHPLC分析すると、軽鎖および重鎖が複数分子の化合物Bに結合している混合物を示し、この結果は、抗体あたり化合物Bが2.8分子という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。AKTA(登録商標)FPLCに、Superdex 200 PGを充填したGE Healthcare XK16/70カラムを用い、滅菌濾過したリン酸緩衝食塩水(PBS)で溶出させ、280nmで、ADC1Bの試料をSEC分析すると、単量体の純度は96.6%で凝集体は3.4%であることがわかる。
【0404】
ADC1C
抗体1(1.0mg、6.7ナノモル)を、10mMのホウ酸ナトリウム(pH8.4)、2.5mMのEDTAを含有する還元緩衝液0.9mLに希釈して、最終抗体濃度を1.1mg/mLにする。TCEPの1mM溶液を加え(3モル当量/抗体、300ナノモル、30μL)、オービタルインキュベーターにて、還元混合物を37℃で1.5時間加熱する。室温まで冷却した後、化合物CをDMSO溶液にして加える(10モル当量/抗体、67ナノモル、0.1mLのDMSO中)。溶液を室温で3時間撹拌し、次いでN−エチルマレイミド(NEM、37モル当量、250ナノモル、25mMで10μL)を加えてクエンチし、次いでAKTA(登録商標)FPLCに注入する。AKTA(登録商標)FPLCには、Superdex 200 PGを充填したGE Healthcare XK16/70カラムを使用し、滅菌濾過したリン酸緩衝食塩水(PBS)1.5mL/分で溶出させる。ADC1C単量体ピークに相当する画分をプールし、15mL Amicon Ultracell 50KDa MWCOスピンフィルターに移し、約1.0mLに濃縮し、分析し、滅菌濾過する。BCAアッセイは、最終ADC1C濃度が1.0mL中0.63mg/mLであり、得られた量が0.63mg(収率63%)であることを示す。Shimadzu ProminenceシステムにAgilent PLRP−S 1000 A 8um 150×2.1mmカラムを用い、水およびアセトニトリルで勾配を付けて溶出させ、280nmおよび330nm(薬物リンカー特異的)で、ADC1Cの還元試料をUHPLC分析すると、軽鎖および重鎖が複数分子の化合物Cに結合している混合物を示し、この結果は、抗体あたり化合物Cが2.9分子という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。AKTA(登録商標)FPLCに、Superdex 200 PGを充填したGE Healthcare XK16/70カラムを用い、滅菌濾過したリン酸緩衝食塩水(PBS)で溶出させ、280nmで、ADC1Cの試料をSEC分析すると、単量体の純度は99.0%で凝集体は1.0%であることがわかる。
【0405】
ADC2A
抗体2(15mg、100ナノモル)を、10mMのホウ酸ナトリウム(pH8.4)、2.5mMのEDTAを含有する還元緩衝液13.5mLに希釈して、最終抗体濃度を1.1mg/mLにする。TCEPの40mM溶液を加え(3モル当量/抗体、300ナノモル、7.5μL)、オービタルインキュベーターにて、還元混合物を37℃で1時間加熱する。室温まで冷却した後、化合物AをDMSO溶液にして加える(7モル当量/抗体、700ナノモル、1.0mLのDMSO中)。溶液を室温で2.5時間撹拌し、次いでN−エチルマレイミド(NEM、30モル当量、3000ナノモル、30mMで100μL)を加えてクエンチし、次いで15mL Amicon Ultracell 50KDa MWCOスピンフィルターに移して、約2.0mLに濃縮し、AKTA(登録商標)FPLCに注入する。AKTA(登録商標)FPLCには、Superdex 200 PGを充填したGE Healthcare XK16/70カラムを使用し、滅菌濾過したリン酸緩衝食塩水(PBS)1.5mL/分で溶出させる。ADC2A単量体ピークに相当する画分をプールし、15mL Amicon Ultracell 50KDa MWCOスピンフィルターで濃縮し、分析し、滅菌濾過する。BCAアッセイは、最終ADC2A濃度が2.7mL中3.94mg/mLであり、得られた量が10.6mg(収率71%)であることを示す。Shimadzu ProminenceシステムにAgilent PLRP−S 1000 A 8um 150×2.1mmカラムを用い、水およびアセトニトリルで勾配を付けて溶出させ、280nmおよび330nm(薬物リンカー特異的)で、ADC2Aの還元試料をUHPLC分析すると、軽鎖および重鎖が複数分子の化合物Aに結合している混合物を示し、この結果は、抗体あたり化合物Aが2.4分子という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。Shimadzu Prominenceシステムに、Waters Acquity UPLC BEH200 SEC 1.7um 4.6×150mmカラムを用い、滅菌濾過したリン酸緩衝食塩水(PBS)で溶出させ、280nmで、ADC2Aの試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は97.5%で凝集体は1.9%であることがわかる。
【0406】
本明細書中使用される場合、「抗体1」は、配列番号1による配列を有するVHドメインおよび配列番号2による配列を有するVLドメインを含む抗Her2抗体である。
【0407】
本明細書中使用される場合、「抗体2」は、配列番号3による配列を有するVHドメインおよび配列番号4による配列を有するVLドメインを含む抗CD25抗体(「シムレクト」)である。
【実施例10】
【0408】
In vitroのADC有効性試験
ADC2Aの細胞毒性を、上記のとおりの細胞毒性アッセイで査定した。その結果を
図1に示す。○は、抗原発現細胞株(ライプニッツ研究所DSMZ−ドイツ微生物・培養細胞収集機関から入手したSU−DHL−1細胞)を表し、▲は、抗原を発現しない細胞株(アメリカ培養細胞系統保存機関から入手したDaudi細胞)を表し、エラーバーは、±標準偏差を示す。
【実施例11】
【0409】
In vivoのADC有効性試験
CB.17 SCIDマウス(8週〜12週齢)に、BT−474細胞株由来の腫瘍断片1mm
3を側腹部に皮下注射する。腫瘍の大きさが平均で100〜150mm
3に到達したら、治療を開始する。マウスの体重を週に2回測定する。腫瘍の大きさを週に2回測定する。動物は個別に観察する。実験の終点は、腫瘍体積が1000mm
3または60日の時点、いずれか早く到達した方である。反応者についてはその後も追跡することができる。
【0410】
1群につき10匹の異種移植されるマウスの複数の群に、抗体薬物複合体(ADC)もしくは抗体そのままを含むリン酸緩衝食塩水(ビヒクル)0.2mlまたはビヒクル単独0.2mlを静脈内注射する。ADC濃度は、単回投与で、例えば、0.3または1.0mgのADC/kg体重となるように調整する。各マウスに、一定間隔、例えば、1週間間隔で、3回、同一用量を与えることができる。
【0411】
図2は、1群につき10匹のマウスで、ADC1Aを0.3mg/kg(黄)または1.0mg/kg(紫)の用量で投与されたマウスと、ビヒクル(黒)または抗体そのまま(青)の対照とを比較して、各群の平均腫瘍体積における効果を示す。
【0412】
図3は、1群につき10匹のマウスで、ADC1Bを0.3mg/kg(灰色)または1.0mg/kg(紫)の用量で投与されたマウスと、ビヒクル(黒)またはIgそのまま(青)の対照とを比較して、各群の平均腫瘍体積における効果を示す。
【0413】
上記に記載される文献および他の参照は全て、本明細書中に参照として援用される。
【0414】
略号
Ac アセチル
Acm アセトアミドメチル
Alloc アリルオキシカルボニル
Boc ジカルボン酸ジ−tert−ブチル
t−Bu tert−ブチル
Bzl ベンジル、ただしBzl−OMeはメトキシベンジルであり、Bzl−Meはメチルベンゼンである
CbzまたはZ ベンジルオキシ−カルボニル、ただし、Z−ClおよびZ−Brは、それぞれ、クロロ−およびブロモベンジルオキシカルボニルである
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
Dnp ジニトロフェニル
DTT ジチオトレイトール
Fmoc 9H−フルオレン−9−イルメトキシカルボニル
imp N−10イミン保護基:3−(2−メトキシエトキシ)プロパノアート−Val−Ala−PAB
MC−OSu マレイミドカプロイル−O−N−スクシンイミド
Moc メトキシカルボニル
MP マレイミドプロパンアミド
Mtr 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル
PAB para−アミノベンジルオキシカルボニル
PEG エチレンオキシ
PNZ p−ニトロベンジル カルバマート
Psec 2−(フェニルスルホニル)エトキシカルボニル
TBDMS tert−ブチルジメチルシリル
TBDPS tert−ブチルジフェニルシリル
Teoc 2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル
Tos トシル
Troc 2,2,2−トリクロロ(trchlor)エトキシカルボニルクロリド
Trt トリチル
Xan キサンチル
【0415】
配列
配列番号1(Her VH):
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFNIKDTYIHWVRQAPGKGLEWVARIYPTNGYTRYADSVKGRFTISADTSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCSRWGGDGFYAMDYWGQGTLVTVSS
配列番号2(Her VL):
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDVNTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASFLYSGVPSRFSGSRSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQHYTTPPTFGQGTKVEIK
配列番号3(シムレクトVH):
QLQQSGTVLARPGASVKMSCKASGYSFTRYWMHWIKQRPGQGLEWIGAIYPGNSDTSYNQKFEGKAKLTAVTSASTAYMELSSLTHEDSAVYYCSRDYGYYFDFWGQGTTLTVS
配列番号4(シムレクトVL):
QIVSTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSRSYMQWYQQKPGTSPKRWIYDTSKLASGVPARFSGSGSGTSYSLTISSMEAEDAATYYCHQRSSYTFGGGTKLEIK