特許第6367882号(P6367882)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6367882クライアント端末及びそれを備えたインターネット動画再生システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6367882
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】クライアント端末及びそれを備えたインターネット動画再生システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/472 20110101AFI20180723BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20180723BHJP
   H04N 21/2387 20110101ALI20180723BHJP
   H04N 5/93 20060101ALI20180723BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20180723BHJP
【FI】
   H04N21/472
   H04N21/431
   H04N21/2387
   H04N5/93
   G06F13/00 550P
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-187046(P2016-187046)
(22)【出願日】2016年9月26日
(62)【分割の表示】特願2015-101732(P2015-101732)の分割
【原出願日】2015年5月19日
(65)【公開番号】特開2016-226053(P2016-226053A)
(43)【公開日】2016年12月28日
【審査請求日】2016年9月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】399041158
【氏名又は名称】西日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】藤城 香織
(72)【発明者】
【氏名】山内 亮
【審査官】 冨田 高史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−281427(JP,A)
【文献】 特開2010−286812(JP,A)
【文献】 特開2008−154183(JP,A)
【文献】 特開2013−126184(JP,A)
【文献】 特開2012−160023(JP,A)
【文献】 特表2003−500785(JP,A)
【文献】 特開2008−219424(JP,A)
【文献】 特開2008−167256(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 − 21/858
G06F 13/00
H04N 5/76 − 5/956
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント端末が動画一覧をリクエストすると、そのリクエストに応じて前記クライアント端末に動画一覧を返却するWEBサーバと、
前記クライアント端末が前記動画一覧の中から目的のインターネット動画を選択し、前記目的のインターネット動画に関連する文字をリクエストすると、そのリクエストに応じて前記クライアント端末に前記文字を返却する同期文字サーバと、
前記クライアント端末が前記動画一覧の中から目的のインターネット動画を選択し、前記目的のインターネット動画をリクエストすると、そのリクエストに応じて前記クライアント端末に前記目的のインターネット動画を返却し、前記クライアント端末が前記目的のインターネット動画と前記文字を同期表示し、ユーザインタフェースにて前記文字の中から所望のフレーズを選択し、その選択範囲に対応する前記インターネット動画の開始位置および終了位置を特定し、特定した開始位置および終了位置に応じてシークバーを自動で調整し、前記開始位置および終了位置のインターネット動画をリクエストすると、そのリクエストに応じて前記クライアント端末に前記開始位置および終了位置のインターネット動画を返却するインターネット動画サーバと
を備え、
前記クライアント端末は、
インターネット動画を取得する動画取得部と、
前記インターネット動画に関連する文字を取得する同期文字取得部と、
ユーザインタフェースにて前記文字の中から所望の箇所が指定されると、その箇所に対応する前記インターネット動画の再生位置を特定する特定部と
を備え、
前記特定部は、ユーザインタフェースにて前記文字の中から所望のフレーズが選択されると、その選択範囲に対応する前記インターネット動画の開始位置および終了位置を特定し、
前記特定部により特定された開始位置および終了位置に応じてシークバーを自動で調整するシークバー自動調整部を備える
ことを特徴とするインターネット動画再生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クライアント端末及びそれを備えたインターネット動画再生システムに関し、特に、インターネット音楽動画の再生位置および選択範囲を指定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、「インターネット動画」で音楽を聴くというスタイルが顕著になってきている。また、音楽を楽曲として個人で楽しむという用途以外に、マイクロコンテンツ化して活用するというサービスも増えてきており、音楽の楽しみ方が変化してきている。
【0003】
マイクロコンテンツ化とは、例えば、アルバムCD等のまとまったコンテンツ→iTunes(登録商標)等の1曲単位のコンテンツ→1曲のある部分が抽出された着うた(登録商標)等のコンテンツというように、コンテンツから所望の箇所を抽出することである。インターネット動画の音楽再生において、聞きたい箇所を指定する方法としては、シークバーを手動または早送りによって指定する方法が一般的である(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−236288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、シークバーを手動または早送りによって指定する方法によると、図9(a)に示すように、再生してみなければ、聞きたい箇所(再生位置P1)が目的通り指定できているかどうか分からない。また、図9(b)に示すように、マイクロコンテンツ化する場合も、再生してみなければ、任意の範囲(開始位置P11および終了位置P12)が目的通り指定できているかどうか分からない。さらに、インターネット動画は、クライアント端末に保存されたローカル音楽でないため、再生の都度バッファリング時間がかかり、マイクロコンテンツ化に時間(回数)を要する。
【0006】
本発明は、上述した従来の技術に鑑み、インターネット動画の再生位置、選択範囲を容易に指定することができるクライアント端末及びそれを備えたインターネット動画再生システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、第1の態様に係る発明は、クライアント端末が動画一覧をリクエストすると、そのリクエストに応じて前記クライアント端末に動画一覧を返却するWEBサーバと、前記クライアント端末が前記動画一覧の中から目的のインターネット動画を選択し、前記目的のインターネット動画に関連する文字をリクエストすると、そのリクエストに応じて前記クライアント端末に前記文字を返却する同期文字サーバと、前記クライアント端末が前記動画一覧の中から目的のインターネット動画を選択し、前記目的のインターネット動画をリクエストすると、そのリクエストに応じて前記クライアント端末に前記目的のインターネット動画を返却し、前記クライアント端末が前記目的のインターネット動画と前記文字を同期表示し、ユーザインタフェースにて前記文字の中から所望のフレーズを選択し、その選択範囲に対応する前記インターネット動画の開始位置および終了位置を特定し、特定した開始位置および終了位置に応じてシークバーを自動で調整し、前記開始位置および終了位置のインターネット動画をリクエストすると、そのリクエストに応じて前記クライアント端末に前記開始位置および終了位置のインターネット動画を返却するインターネット動画サーバとを備え、前記クライアント端末は、インターネット動画を取得する動画取得部と、前記インターネット動画に関連する文字を取得する同期文字取得部と、ユーザインタフェースにて前記文字の中から所望の箇所が指定されると、その箇所に対応する前記インターネット動画の再生位置を特定する特定部とを備え、前記特定部は、ユーザインタフェースにて前記文字の中から所望のフレーズが選択されると、その選択範囲に対応する前記インターネット動画の開始位置および終了位置を特定し、前記特定部により特定された開始位置および終了位置に応じてシークバーを自動で調整するシークバー自動調整部を備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、インターネット動画の再生位置、選択範囲を容易に指定することができるクライアント端末及びそれを備えたインターネット動画再生システムを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施の形態に係るインターネット動画再生システムの構成図である。
図2】本発明の実施の形態に係るクライアント端末のユーザインタフェースイメージを示す図である。
図3】本発明の実施の形態に係る選択範囲の指定方法を説明するための図である。
図4】本発明の実施の形態に係るクライアント端末の機能ブロック図である。
図5】本発明の実施の形態に係るインターネット動画再生システムのシーケンス図である。
図6】本発明の実施の形態に係るマッチングサーバの機能ブロック図である。
図7】本発明の実施の形態に係るマッチング結果DBの構成図である。
図8】本発明の実施の形態に係るマッチングサーバのシーケンス図である。
図9】従来の課題を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するためのインターネット動画再生システムを例示するものであり、装置の構成やデータの構成等は以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0015】
(インターネット動画再生システム)
図1は、本発明の実施の形態に係るインターネット動画再生システムの構成図である。この図に示すように、クライアント端末10がインターネット20を介してWEBサーバ30、同期歌詞サーバ40、インターネット動画サーバ50と接続されている。クライアント端末10は、スマートフォン・タブレット・PC等、インターネット動画を受信することが可能な端末である。WEBサーバ30は、歌詞を活用した新たなコミュニケーションサービスを実現する装置であり、後述するマッチング結果DB31を備える。インターネット動画サーバ50は、YouTube(登録商標)音楽動画等のインターネット動画をストリーミング配信する装置である。以下の説明では、このようなインターネット動画を単に「音楽」という場合がある。同期歌詞サーバ40は、音楽の再生に合わせて自動で流れる同期歌詞を提供する装置である。
【0016】
図2は、本発明の実施の形態に係るクライアント端末10のユーザインタフェースイメージを示す図である。この図に示すように、クライアント端末10の画面にはインターネット動画D1と歌詞D2が表示される。例えば、歌詞「あいうえお・・・わをん」が表示されている状態で、ユーザが「かきくけこ さしすせそ たちつてと」を選択すると、「か」に対応する開始位置P11および「と」に対応する終了位置P12にシークバーSが自動調整される。すなわち、ユーザインタフェースにて歌詞を選択することで、そのインターネット動画(音楽)の再生位置、選択範囲を容易に指定できるようになっている。
【0017】
選択範囲の指定パターンは様々あり、特に限定されるものではない。例えば、画面上の「かきくけこ さしすせそ たちつてと」の部分を指でなぞるように選択してもよい。また、開始位置P11に対応する「か」の部分と終了位置P12に対応する「と」の部分をそれぞれタップして選択してもよい。さらに、図3に示すように、iOS標準コントロールのような操作(長押しで範囲選択する方法)を採用してもよい。
【0018】
図4は、本発明の実施の形態に係るクライアント端末10の機能ブロック図である。この図に示すように、クライアント端末10にはアプリケーションAがインストールされている。アプリケーションAは、一般に「動画アプリ」と呼ばれるアプリケーション・プログラムであって、機能的には、サーバ通信部A1と、音楽一覧取得部A2と、音楽一覧表示部A3と、音楽取得部A4と、同期歌詞取得部A5と、音楽歌詞同期表示部A6と、フレーズ選択部A7と、シークバー自動調整部A8と、指定位置音楽取得部A9と、指定位置同期歌詞取得部A10と、指定位置音楽歌詞同期表示部A11とを備える。サーバ通信部A1は、WEBサーバ30、同期歌詞サーバ40、インターネット動画サーバ50等の各種サーバと通信する。音楽一覧取得部A2は、WEBサーバ30から音楽一覧を取得する。音楽一覧表示部A3は、音楽一覧取得部A2により取得された音楽一覧を画面に表示する。音楽取得部A4は、インターネット動画サーバ50から音楽を取得する。同期歌詞取得部A5は、同期歌詞サーバ40から同期歌詞を取得する。音楽歌詞同期表示部A6は、音楽取得部A4により取得された音楽と同期歌詞取得部A5により取得された歌詞を画面に同期表示する。フレーズ選択部A7は、画面に表示された歌詞の中からユーザが所望のフレーズを選択すると、その選択範囲に対応するインターネット動画の指定位置(開始位置、終了位置)を特定する。シークバー自動調整部A8は、フレーズ選択部A7により選択されたフレーズに応じてシークバーSを自動調整する。指定位置音楽取得部A9は、フレーズ選択部A7により選択されたフレーズに応じて指定位置の音楽を取得する。指定位置同期歌詞取得部A10は、フレーズ選択部A7により選択されたフレーズに応じて指定位置の同期歌詞を取得する。指定位置音楽歌詞同期表示部A11は、指定位置音楽取得部A9により取得された音楽と指定位置同期歌詞取得部A10により取得された歌詞を画面に同期表示する。
【0019】
図5は、本発明の実施の形態に係るインターネット動画再生システムのシーケンス図である。以下、図5を用いてインターネット動画をマイクロコンテンツ化する動作を説明する。
【0020】
まず、クライアント端末10のユーザが音楽一覧を選択すると(S1)、WEBサーバ30に音楽一覧情報がリクエストされる(S2)。これにより、WEBサーバ30から音楽一覧が返却されると(S3)、クライアント端末10に音楽一覧が表示される(S4)。
【0021】
次いで、クライアント端末10のユーザが音楽一覧の中から目的の音楽を選択すると(S5)、歌詞IDおよび時間を指定して同期歌詞サーバ40に目的の音楽の同期歌詞がリクエストされ(S6)、同期歌詞サーバ40から同期歌詞情報が返却される(S7)。また、URLおよび時間を指定してインターネット動画サーバ50に目的の音楽がリクエストされ(S8)、インターネット動画サーバ50から音楽情報が返却される(S9)。これにより、クライアント端末10に目的の音楽と歌詞が同期表示される(S10)。
【0022】
次いで、クライアント端末10のユーザが歌詞の中から所望のフレーズを選択すると(S11)、シークバーSの開始時間情報および終了時間情報が自動で調整され(S12)、調整後のシークバーSが表示される(S13)。
【0023】
最後に、クライアント端末10のユーザが再生ボタンを押下すると(S14)、インターネット動画サーバ50に指定位置の音楽がリクエストされる(S15)。これにより、クライアント端末10に指定位置の音楽が表示されるとともに(S16)、指定位置の同期歌詞が表示され(S17)、指定位置の音楽と歌詞が同期表示されることになる(S18)。
【0024】
以上のように、本発明の実施の形態によれば、インターネット動画にて音楽を聞く際、音楽の時間情報を歌詞という文字で可視化することができるため、指定したいポイントを容易に特定することが可能である。また、指定したいポイントを正しく指定できているかどうか確認する際、繰り返し再生せずとも位置指定ができるようになる。さらに、再生の都度かかっていたバッファリングの時間をなくすことができるため、ユーザの利便性が向上する効果もある。
【0025】
(マッチング結果DB)
ところで、本発明の実施の形態に係るインターネット動画再生システムを実現するためには、YouTube音楽動画等のインターネット動画の時間情報に歌詞が同期されている必要がある。このような同期は手動で行うこともできるが、ユーザの利便性の観点から自動で行うのが望ましい。そこで、本発明の実施の形態では、自動でインターネット動画の時間情報に歌詞を同期させるため、マッチング結果DB31を生成するプログラムをマッチングサーバで作成するようにしている。
【0026】
図6は、本発明の実施の形態に係るマッチングサーバ60の機能ブロック図である。この図に示すように、マッチングサーバ60は、通信網73を介してインターネット動画検索サーバ71およびインターネット動画配信サーバ72と接続されている。マッチングサーバ60は、マッチング結果DB31を生成する装置であり、機能的には、インターネット動画再生部61と、インターネット動画特徴抽出部62と、マッチング探索部63と、音源特徴データ記憶部64と、マッチング結果判定部65と、マッチング結果DB31とを備える。インターネット動画再生部61は、YouTube音楽動画等のインターネット動画を再生する。インターネット動画特徴抽出部62は、インターネット動画再生部61により再生されたインターネット動画の特徴データを抽出する。一方、音源特徴データ記憶部64は、CD等の音源の特徴データを記憶している。マッチング探索部63は、インターネット動画の特徴データとCD等の音源の特徴データとをマッチングする。マッチング結果判定部65は、マッチング探索部63のマッチング結果をマッチング結果DB31に格納する。
【0027】
図7は、本発明の実施の形態に係るマッチング結果DB31の構成図である。この図に示すように、マッチング結果DB31は、「URL」「歌詞ID」「時間情報」等を格納している。「URL」は、インターネット動画のURLである。「歌詞ID」は、そのインターネット動画の歌詞の識別子である。「時間情報」は、そのインターネット動画において歌詞が出現する時間情報である。もちろん、マッチング結果DB31の構成はこれに限定されるものではなく、「楽曲名」等のその他の情報が含まれてもよい。
【0028】
図8は、本発明の実施の形態に係るマッチングサーバ60のシーケンス図である。以下、図8を用いてマッチングサーバ60がマッチング結果DB31を生成する動作を説明する。
【0029】
まず、マッチングサーバ60は、オペレータが音源ファイルと音源メタデータを保存すると(S21)、音源ファイルのフィンガープリントを生成する(S22)。この音源ファイルのフィンガープリントは、マッチング元となるデータである。
【0030】
次いで、マッチングサーバ60は、楽曲名を検索条件としてインターネット動画検索サーバ71に検索をリクエストする(S23)。これにより、インターネット動画検索サーバ71から検索結果として探索候補URL群が返却されると(S24)、マッチング探索を行って探索候補URL群の中から1つのURLを選定し(S25)、選定したURLを指定してインターネット動画配信サーバ72にインターネット動画の再生をリクエストする(S26)。
【0031】
次いで、マッチングサーバ60は、インターネット動画配信サーバ72からインターネット動画ストリームが配信されると(S27)、そのインターネット動画のフィンガープリントを生成する(S28)、そして、音源ファイルのフィンガープリントとインターネット動画のフィンガープリントでマッチング探索を行い(S29)、その判定結果をマッチング結果DB31へ書き込む(S30→S31)。
【0032】
ステップS26〜S31は探索候補URL群の数だけ複数回実行される。このように生成されたマッチング結果DB31はWEBサーバ30により用いられる。これにより、インターネット動画の時間情報に歌詞を同期させることが可能となる。
【0033】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係るクライアント端末10は、インターネット音楽動画を取得する音楽取得部A4と、インターネット音楽動画の歌詞を取得する同期歌詞取得部A5と、ユーザインタフェースにて歌詞の中から所望の箇所が指定されると、その箇所に対応するインターネット音楽動画の再生位置を特定する特定部(フレーズ選択部A7)とを備える。これにより、インターネット動画の再生位置を容易に指定することが可能である。
【0034】
また、特定部は、ユーザインタフェースにて歌詞の中から所望のフレーズが選択されると、その選択範囲に対応するインターネット音楽動画の開始位置および終了位置を特定してもよい。これにより、任意の開始終了ポイントを容易に特定することが可能である。
【0035】
また、特定部により特定された開始位置および終了位置に応じてシークバーSを自動で調整するシークバー自動調整部A8を備えてもよい。これにより、シークバーSが自動で調整されるため、ユーザの利便性が更に向上する効果がある。
【0036】
また、特定部により特定された開始位置から終了位置までのインターネット音楽動画を取得する指定位置音楽取得部A9と、特定部により特定された開始位置から終了位置までのインターネット音楽動画の歌詞を取得する指定位置同期歌詞取得部A10と、指定位置音楽取得部A9により取得されたインターネット音楽動画と指定位置同期歌詞取得部A10により取得された歌詞とを同期表示する指定位置音楽歌詞同期表示部A11とを備えてもよい。これにより、選択範囲だけのインターネット音楽動画と歌詞を同期表示することが可能である。
【0037】
また、本発明の実施の形態に係るインターネット動画再生システムは、上記したいずれかのクライアント端末10と、インターネット音楽動画を提供するインターネット動画サーバ50と、インターネット音楽動画の歌詞を提供する同期歌詞サーバ40と、予めマッチングサーバ60により生成されたマッチング結果DB31を用いて歌詞を活用したコミュニケーションサービスを実現するWEBサーバ30とを備える。これにより、インターネット動画の再生位置、選択範囲を容易に指定することができるクライアント端末10を用いて、歌詞を活用したコミュニケーションサービスを実現することが可能である。
【0038】
なお、ここでは、歌詞を用いてインターネット音楽動画の再生位置を指定する場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、インターネット動画が映画やニュース番組である場合は字幕(テロップ)を用いて再生位置を指定してもよい。すなわち、インターネット動画の時間情報を文字等のメタデータで可視化することができる構成である以上、本発明を同様に適用することが可能である。
【0039】
また、本発明は、クライアント端末10として実現することができるだけでなく、このクライアント端末10が備える特徴的な処理部をステップとするインターネット動画再生方法として実現したり、それらステップをコンピュータに実行させるインターネット動画再生プログラムとして実現することも可能である。このようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのはいうまでもない。
【符号の説明】
【0040】
10…クライアント端末
20…インターネット
30…WEBサーバ
40…同期歌詞サーバ
50…インターネット動画サーバ
60…マッチングサーバ
61…インターネット動画再生部
62…インターネット動画特徴抽出部
63…マッチング探索部
64…音源特徴データ記憶部
65…マッチング結果判定部
A…アプリケーション
A1…サーバ通信部
A2…音楽一覧取得部
A3…音楽一覧表示部
A4…音楽取得部
A5…同期歌詞取得部
A6…音楽歌詞同期表示部
A7…フレーズ選択部
A8…シークバー自動調整部
A9…指定位置音楽取得部
A10…指定位置同期歌詞取得部
A11…指定位置音楽歌詞同期表示部
P1…再生位置
P11…開始位置
P12…終了位置
S…シークバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9