【文献】
Wentao Zhu, Axel P. Stevens, Katja Dettmer, et al.,Quantitative profiling of tryptophan metabolites in serum, urine, and cell culture supernatants by liquid chromatography-tandem mass spectrometry,ANALYTICAL AND BIOANALYTICAL CHEMISTRY,ドイツ,SPRINGER,2011年10月 8日,Vol.401,No.10,Page.3249-3261
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
プレバイオティクスが、フラクトオリゴ糖(FOS);ガラクトオリゴ糖(GOS);イソマルトオリゴ糖;キシロオリゴ糖;ウシ乳オリゴ糖(BMOS);グリコシルスクロース(GS);ラクトスクロース(LS);ラクツロース(LA);パラチノーゼオリゴ糖(PAO);マルトオリゴ糖(MOS);ガム及び/又はその加水分解産物;ペクチン及び/又はその加水分解産物;並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
対象が、ヒト;霊長類を含む非ヒト種;ヒツジ、ウシ、ブタ、ウマ、ロバ若しくはヤギなどの家畜動物;マウス、ラット、ウサギ、モルモット若しくはハムスターなどの実験室試験動物;又はイヌ若しくはネコなどの愛玩動物、などの哺乳動物である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
体重増加予防の代替的な治療が対象に提供され、治療が、カロリー制限、食事性脂肪摂取の低減、非プレバイオティクス体重減少製品又は運動プログラムから選択される、請求項17に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、本発明の目的を達成するために、メタボノミクス(metabonomics)手法を使用している。メタボノミクスは、代謝表現型を特徴決定するために使用され、環境的、薬物的、食事的、生活的、遺伝的及び微生物生態的な因子などの様々な因子の影響を含む。生理学的変化の潜在性を示す遺伝子発現及びプロテオミクスデータと異なり、細胞、組織及び器官内の代謝産物及びこれらの動的濃度変化は、生理学的調節プロセスの現実の終点を表す。
【0024】
したがって、様々な食事介入及び疾患の発生と関連性のある漸進的代謝変化を調査することが、適切な手法である。最近、メタボロミクス(metabolomics)及びリピドミクス(lipidomics)に基づいた発見が、疾患プロセスの理解を加速させており、代謝症候群に関連する準臨床的疾患の予防及び栄養管理に新規の道筋を提供する。特に、「オミクス(omics)」データは、エネルギー代謝(クレブスのサイクル)、脂質及びアミノ酸プロセシング、並びに肥満症及びIRの発症の炎症性シグナルへの寄与を強調している。
【0025】
経時的に収集された尿試料のプロトン核磁気共鳴(
1H NMR)分光法と体重増加のモニターとの組み合わせを使用して、本発明者たちは、飼料誘発性肥満症の十分に確定されたC57BL/6マウスモデルにおいて体重増加予防のプレバイオティクス介入の効力を示す、新規代謝バイオマーカーを同定した。本発明者たちは、等カロリー飼料を使用してプレバイオティクスを有する又は有さない高脂肪飼料(HFD)を摂取させたC57BL/6マウスの、漸進的(例えば、1週間に1回で13週間にわたる)代謝適応を特徴決定した。発明者たちは、体重増加の動力学の範囲内の異なる栄養条件下及び表現型変動性において、漸進的な肥満症発生に関連する特定の代謝サイン(metabolic signature)を確立した。
【0026】
メタボノミクス手法を使用することによって、本発明者たちは、ミトコンドリア代謝経路(脂肪酸β酸化、分岐鎖アミノ酸異化作用、ブタン酸代謝、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド経路及びクレブスのサイクル)は、高脂肪摂取によって急速に上方調節され、このことは、ミトコンドリアの脂肪酸飽和及びエネルギー代謝の機能障害を反映しうることを示した。加えて、メタボノミクス分析は、メチルアミン、食事性炭水化物及びタンパク質発酵の変化を介して観察された、消化管微生物叢代謝の有意な再構成を示した。
【0027】
本発明者たちは、体重増加が、プロバイオティクスに基づいた介入を受けている動物の群において予防されたこと、並びに体重表現型の差に関連した代謝サインが、ミトコンドリア酸化経路(脂肪酸β酸化)を含む高脂肪誘発性肥満症依存性生物学的プロセス及び消化管細菌代謝(メチルアミン、食事性炭水化物及びタンパク質発酵)の特定の調整と関連することを示すことができた。
【0028】
特に、本明細書に記載されている実験において、HFDを摂取させたマウスは、尿中のトリメチルアミンの経時的な減少を示した。トリメチルアミンの減少は、最終体重増加と強く相関している。HFD及びプレバイオティクス(CMOS−GOS及びイヌリン/FOS)を摂取したとき、トリメチルアミンの減少は有意に予防又は減衰されたが、トリメチルアミンは、依然として最終体重増加と強く相関した。
【0029】
これらの結果は、肥満症発生におけるミトコンドリア及び消化管微生物叢の役割を強調し、食事誘発性体重増加の予防においてプレバイオティクスに有益に応答する可能性が、本明細書で確定されたバイオマーカーの特定のセットの使用による早期代謝サインから決定されうることを示す。
【0030】
本発明者たちは、いずれかのプレバイオティクスを有する高脂肪摂取の1週間後(7日目)に、尿代謝応答が、それぞれの個体において最終体重増加(70日目)の予測を可能にできることを示すことができた。したがって本発明の方法は、プレバイオティクス投与の開始後の早期段階で、食事介入への動物の応答の予測及び/又は定量化を可能にする。
【0031】
プレバイオティクスへの対象の応答を予測及び/又は定量化すること
1つの態様において、本発明は、対象における食事誘発性体重増加の予防におけるプレバイオティクスへの対象の応答を予測及び/又は定量化する方法に関する。
【0032】
例えば、1つの実施形態において、方法を使用して、将来又は現行のプレバイオティクス投与が体重増加の予防に有効である可能性を予測することができる。このように方法は使用して、例えば、体重増加を予防するプレバイオティクス治療を続けるか又は対象を代替的な治療スキームに代えるかの指標を提供することができる。
【0033】
代替的な実施形態において、方法を使用して、対象によるプレバイオティクスの以前の消費の効果を決定又は定量化することができる。例えば、方法を使用して、プレバイオティクスの投与が体重増加を予防したかの指標を、特にこのことが単に対象の体重を決定するだけで決定できない場合に提供することができる。例えば、特定の試験期間内では、対象が、プレバイオティクス投与の不在下で体重を増加又は減少したかが、特に対象の食事のカロリー値が変動している及び/又は不明である場合に分からないことがある。
【0034】
対象
本発明の方法は、食事誘発性体重増加の予防におけるプレバイオティクス効力を予測するために、任意の体重の対象において実施することができる。このように、対象は、低体重、正常、過体重又は肥満の対象でありうる。
【0035】
特に、低体重、過体重又は肥満の対象において、本発明の方法は、体重増加に向かう対象の遺伝的又は代謝的傾向を解明することができる。このことに基づき、理想的には、全体的な健康状態及び生活様式についての更なる考慮に基づいて、健康な状態の維持又は回復を助けることができる個別化栄養レジメンを、開発することができる。
【0036】
1つの実施形態において、試験される対象は、特にプレバイオティクス治療の不在下において食事誘発性体重増加に感受性がある。例えば、対象は、プレバイオティクス投与が体重増加を予防するために指示される過体重又は肥満の対象でありうる。幾つかの実施形態において、対象は、高脂肪食又は高カロリー食を消費していることがある。
【0037】
「過体重」は、25〜30のBMIを有する成人と定義される。「肥満指数」又は「MBI」は、体重(kg)を身長(メートル)の二乗で割った比である。「肥満症」は、動物、特にヒト及び他の哺乳動物の脂肪組織に貯蔵された天然のエネルギーの蓄えが、特定の健康状態又は死亡率の増加に関連する時点まで増加する状態である。「肥満」は、30を超えるBMIを有する成人と定義される。成人の「正常な体重」は、18.5〜25のBMIと定義され、一方、「低体重」は、18.5未満のBMIと定義されうる。
【0038】
高脂肪食は、対象が脂肪から総カロリーの約20%超を引き出す食事と定義することができる。幾つかの実施形態において、高脂肪食は、脂肪の総カロリーの約30%超を含有することがある。他の実施形態において、対象は、脂肪から総カロリーの約40%超を引き出すことがある。
【0039】
このように、高脂肪食の実際の脂肪含有量は、食事の全体的なカロリー値、並びに対象の、例えば、性別、年齢、身体活動レベル、体格、身長及び体重に応じて変わることがある。典型的には、中程度の身体活動及び1日カロリー摂取量の2,700kcalを有する70kgの男性では、高脂肪食は、1日あたり60gを超える脂肪(およそ540kcalのエネルギー値)の消費と考慮することができる。或いは、そのような対象における高脂肪食は、90g脂肪/日(810kcal/日)又は120g脂肪/日(1080kcal/日)を超えると定義することができる。
【0040】
高カロリー食は、対象による、例えば対象の性別、年齢、身体活動レベル、体格、身長及び/又は体重に基づいた推奨1日カロリー摂取量を超える消費と定義することができる。例えば、典型的な70kgの男性の高カロリー食は、2,700kcal/日を超える、3,000kcal/日を超える又は3,500kcal/日を超える消費と定義することができる。女性では、高カロリー食は、2,100kcal/日超、2,500kcal/日超又は3,000kcal/日超を含有することがある。
【0041】
本発明の方法により試験される対象は、プレバイオティクスを消費していた。典型的には、対象は、処方された体重管理プログラムの一部としてプレバイオティクスを消費していた。例えば、プレバイオティクスの確定用量を、体重増加を予防するために、栄養補助食品として対象に投与又は供給することができる。
【0042】
好ましくは、対象は、試験される試料を得る前に、プレバイオティクスを少なくとも1日、2日間、3日間、1週間、2週間、1か月間、2か月間又は3か月間にわたって消費していた。好ましい実施形態において、試料は、プレバイオティクスの消費を開始した後に3〜14日間、例えばプレバイオティクス治療を開始した後におよそ7日間にわたって得られる。例えば、幾つかの実施形態において、対象は、少なくとも1g/日、少なくとも2g/日、少なくとも5g/日又は少なくとも10g/日の量のプレバイオティクスを、上記に定義された期間にわたって消費している。
【0043】
1つの実施形態において、対象はヒトである。しかし、本発明の方法はヒトに限定されない。本発明の方法を、非ヒト動物、例えばネコ又はイヌなどの愛玩動物に使用することもできる。本発明の方法に基づいて、良好な健康状態の愛玩動物が長命であることに寄与する栄養レジメンを、設計することができる。
【0044】
幾つかの実施形態において、対象は、乳幼児又は若年小児である。用語「乳幼児」は、12か月齢未満の小児を指す。表現「若年小児」は、1〜3年齢の小児を指し、幼児とも呼ばれる。乳幼児は、満期産又は早産児でありうる。「早産」又は「未熟」児は、満期で生まれなかった乳幼児を指す。一般に、36週間の妊娠の前に生まれた乳幼児を指す。幾つかの実施形態において、乳幼児は、帝王切開により及び/又は妊娠期間乳幼児にしては小さく及び/又は低出産時体重の乳幼児として、生まれることがある。「帝王切開により生まれた乳幼児」は、帝王切開により出産した乳幼児、すなわち経膣出産しなかった乳幼児を意味する。
【0045】
プレバイオティクス
プレバイオティクスは、結腸における1つ若しくは限定された数の細菌の増殖及び/又は活性を選択的に刺激して、宿主に有益な影響を与え、それによって宿主の健康を改善する、非消化食品成分である。そのような成分は、胃又は小腸において分解及び吸収されず、したがって無傷のまま通過して結腸に行き、そこで有益な細菌により選択的に発酵されるという意味で非消化性である。
【0046】
プレバイオティクスの例には、フラクトオリゴ糖(FOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、イソマルトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、BMOs(ウシ乳オリゴ糖)、グリコシルスクロース(GS)、ラクトスクロース(LS)、ラクツロース(LA)、パラチノーゼオリゴ糖(PAO)、マルトオリゴ糖(MOS)、ガム及び/又はその加水分解産物、ペクチン及び/又はその加水分解産物、並びにこれらの組み合わせなどの特定のオリゴ糖が含まれる。BMOsは、N−アセチル化オリゴ糖、シアル酸付加オリゴ糖及びこれらの任意の混合物を含むリストから選択されうる。BMOsは、「COMS−GOS」(牛乳オリゴ糖−ガラクトオリゴ糖)でありうる。
【0047】
プレバイオティクスの組み合わせは、90%のGOSと、10%の単鎖フルクトオリゴ糖、例えば商標Raftilose(登録商標)で販売されている製品又は10%のイヌリン、例えば商標Raftilineで販売されている製品などでありうる。
【0048】
特に好ましいプレバイオティクスは、ガラクトオリゴ糖(1つ又は複数)、N−アセチル化オリゴ糖(1つ又は複数)及びシアル酸付加オリゴ糖(1つ又は複数)の混合物であり、N−アセチル化オリゴ糖(1つ又は複数)は、0.5〜4.0%のオリゴ糖混合物を含み(表し)、ガラクトオリゴ糖(1つ又は複数)は、92.0〜98.5%のオリゴ糖混合物を含み(表し)、シアル酸付加オリゴ糖(1つ又は複数)は、1.0〜4.0%のオリゴ糖混合物を含む(表す)。この混合物は、本明細書以降、「COMOS−GOS」と呼ばれる。好ましくは、本発明により使用される組成物は、乾燥物質に基づいて2.5〜15.0wt%のCMOS−GOSを含有するが、但し組成物が、少なくとも0.02wt%のN−アセチル化オリゴ糖、少なくとも2.0wt%のガラクトオリゴ糖及び少なくとも0.04wt%のシアル酸付加オリゴ糖を含むことが条件である。国際公開第2006087391号パンフレット及び国際公開第2012160080号パンフレットは、「CMOS−GOS」を生成する幾つかの例を提供する。
【0049】
「N−アセチル化オリゴ糖」は、N−アセチル残基を有するオリゴ糖を意味する。適切なN−アセチル化オリゴ糖には、GalNAcα1,3Galβ1,4Glc及びGalβ1,6GalNAcα1,3Galβ1,4Glcが含まれる。N−アセチル化オリゴ糖は、N−アセチル−グルコース及び/又はN−アセチルガラクトースに対するグルコサミニダーゼ及びガラクトサミダーゼの作用により調製することができる。同様に、N−アセチル−ガラクトシルトランスフェラーゼ及び/又はN−アセチル−グリコシルトランスフェラーゼをこの目的に使用することができる。N−アセチル化オリゴ糖は、対応する酵素(組み換え若しくは天然)を使用する発酵技術及び/又は微生物発酵により生成することもできる。後者の場合では、微生物は、それらの天然酵素及び基質を発現することができる又は対応する基質及び酵素を生成するように操作されうる。単一微生物の培養物又は混合培養物を使用することができる。N−アセチル化オリゴ糖の形成は、重合の程度(DP)=1以降の任意のDPで出発して、受容体基質によって開始することができる。別の選択肢は、Wrodnigg,T.M.;Stutz,A.E.(1999)Angew.Chem.Int.Ed.38:827−828に記載されているように、遊離している又はオリゴ糖(例えば、ラクツロース)に結合したケトヘキソース(例えば、フルクトース)の、N−アセチルヘキソサミン又はオリゴ糖を含有するN−アセチルヘキソサミンへの化学変換である。
【0050】
「ガラクトオリゴ糖」は、電荷及びN−アセチル残基を有さない2つ以上のガラクトース分子を含むオリゴ糖を意味する。適切なガラクトオリゴ糖には、Galβ1,6Gal、Galβ1,6Galβ1,4Glc Galβ1,6Galβ1,6Glc、Galβ1,3Galβ1,3Glc、Galβ1,3Galβ1,4Glc、Galβ1,6Galβ1,6Galβ1,4Glc、Galβ1,6Galβ1,3Galβ1,4Glc Galβ1,3Galβ1,6Galβ1,4Glc、Galβ1,3Galβ1,3Galβ1,4Glc、Galβ1,4Galβ1,4Glc及びGalβ1,4Galβ1,4Galβ1,4Glcが含まれる。Galβ1,6Galβ1,4Glc、 Galβ1,6Galβ1,6Glc、Galβ1,3Galβ1,4Glc、Galβ1,6Galβ1,6Galβ1,4Glc、Galβ1,6Galβ1,3Galβ1,4Glc及びGalβ1,3Galβ1,6Galβ1,4Glc、Galβ1,4Galβ1,4Glc及びGalβ1,4Galβ1,4Galβ1,4Glc、並びにこれらの混合物などの合成ガラクトオリゴ糖は、商標Vivinal(登録商標)及びElix’or(登録商標)により市販されている。オリゴ糖の他の供給会社は、Dextra Laboratories、Sigma−Aldrich Chemie GmbH及びKyowa Hakko Kogyo Co.,Ltd.である。或いは、ガラクトシルトランスフェラーゼなどの特定のグリコシルトランスフェラーゼを使用して、天然のオリゴ糖を生成することができる。
【0051】
「シアル酸付加オリゴ糖」は、シアル酸残基と関連する電荷とを有するオリゴ糖を意味する。適切なシアル酸付加オリゴ糖には、NeuAcα2,3Galβ1,4Glc及びNeuAcα2,6Galβ1,4Glcが含まれる。これらのシアル酸付加オリゴ糖は、動物の乳汁などの天然源からクロマトグラフィー又は濾過技術により単離することができる。或いは、シアル酸付加オリゴ糖は、酵素(組み換え若しくは天然の酵素)に基づいた発酵技術又は微生物発酵技術のいずれかにより特定のシアリルトランスフェラーゼを使用する、バイオテクノロジーによって生成することもできる。後者の場合では、微生物は、それらの天然酵素及び基質を発現することができる又は対応する基質及び酵素を生成するように操作されうる。単一微生物の培養物又は混合培養物を使用することができる。シアリルオリゴ糖の形成は、重合の程度(DP)=1以降の任意のDPで出発して、受容体基質によって開始することができる。
【0052】
特定の好ましい実施形態において、プレバイオティクスは、ウシ乳オリゴ糖(BMOS)を含む。より好ましくは、プレバイオティクスは、牛乳オリゴ糖−ガラクトオリゴ糖(CMOS−GOS)を含む。別の好ましい実施形態において、プレバイオティクスは、イヌリン及びフルクトオリゴ糖(FOS)を含む。
【0053】
試料
本発明の方法は、対象から得た尿試料中のトリメチルアミンレベルを決定するステップを含む。
【0054】
このように、本発明の方法は、ヒト又は動物の身体の外側において、すなわち、試験される対象から予め得た体液(尿)試料において典型的に実施される。試験される体液として尿を使用することは、尿を、十分に確立された手順の使用により定期的及び非侵襲的に得ることができるので、有利である。試料は、また、医療関係者の支援を有することなく得ることができる。
【0055】
試料中のトリメチルアミンのレベルを決定すること
試料中のトリメチルアミンのレベルは、当該技術に既知の任意の手段を使用して検出及び定量化することができる。例えば、
1H−NMR、質量分析、例えばUPLC−ESI−MS/MSを使用することができる。他の分光法、クロマトグラフィー法、標識技術又は定量的化学法などの他の方法を使用することもできる。好ましくは、試料中のトリメチルアミンレベル及び基準値は、同じ方法によって決定される。
【0056】
トリメチルアミンレベルを基準値と比較すること
本発明は、対象のトリメチルアミンレベルを所定の基準値と比較するステップを更に含む。
【0057】
所定の基準値は、対照集団、例えばプレバイオティクスを消費していない集団の試験体液におけるトリメチルアミンの平均レベルに基づいていてもよい。対照集団は、少なくとも3人、好ましくは少なくとも10人、より好ましくは少なくとも50人の同様の遺伝的背景、年齢及び健康状態の一群でありうる。好ましくは、対照集団は、プレバイオティクスに関連する以外は試験される対象と同様の食事を消費した対象の一群である。典型的には、対照集団の対象は、高脂肪食を消費したが、プレバイオティクスを消費しなかった又は試験される対象より低いレベルのプレバイオティクスを消費した。
【0058】
別の実施形態において、所定の基準値は、プレバイオティクスを消費する前の、試験される対象における尿中のトリメチルアミンレベルである。したがって方法は、プレバイオティクスの消費に応答した、対象における尿中のトリメチルアミンレベルの変化をモニターすることを含むことがある。例えば、1つの実施形態において、尿試料は、トリメチルアミンのレベルに基準値を提供するために対象から得ることができ、その後にプレバイオティクス治療が開始される。続いて、更なる(試験)尿試料を、上記において考察された、プレバイオティクス消費の確定期間の後に得ることができる。次に、試験試料中のトリメチルアミンレベルを、その対象におけるトリメチルアミンレベルがプレバイオティクス治療に応答して増加又は減少したかを決定するために、基準試料と比較する。
【0059】
トリメチルアミンレベルの比較に基づいてプレバイオティクスの効力を決定すること
本発明の方法において、所定の基準値と比較した、尿試料中のトリメチルアミンレベルの増加又はトリメチルアミンレベルの変化の不在が、プレバイオティクスの投与が、食事誘発性体重増加の予防に有効であることを示す。例えば、試験試料及び基準試料における相対的なトリメチルアミンレベルは、プレバイオティクスの以前の消費が食事誘発性体重増加の予防に有効であるか又はプレバイオティクスの更なる投与が食事誘発性体重増加の予防に有効であるかを示すことができる。
【0060】
幾つかの実施形態において、所定の基準値と比較した、尿試料中のトリメチルアミンレベルの増加は、プレバイオティクスの効力を示している。特に、基準値が高脂肪食を消費している対象の対照集団の尿中のトリメチルアミンの平均レベルに基づいている実施形態において、試験試料中のトリメチルアミンレベルは、基準値と比較して、好ましくは増加している。また、基準値がプレバイオティクスを消費する前の対象の尿中のトリメチルアミンレベルに基づいている実施形態において、試験試料中のトリメチルアミンレベルは、基準値と比較して、好ましくは増加している。
【0061】
好ましくは、尿試料中のトリメチルアミンレベルは、所定の基準値と比較して、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも100%、少なくとも150%又は少なくとも200%増加している。
【0062】
別の実施形態において、所定の基準値と比較した、尿試料中のトリメチルアミンレベルの変化の不在が、プレバイオティクスの効力を示していることがある。例えば、基準値が正常な食事を消費している対象の一般集団又は対照集団の尿中のトリメチルアミンの平均レベルに基づいている幾つかの実施形態において、基準値と比較して減少していない、試験試料中のトリメチルアミンレベルは、プレバイオティクスが体重増加の予防に有効であることを示すことができる。
【0063】
更に、幾つかの実施形態において、対象の食事の脂肪含有量及び/又はカロリー値は、変わることがある。例えば、対象の食事の脂肪含有量及び/又はカロリー値は、対照試料が基準値を決定するために摂取される時点から、試験試料が摂取される後の時点までの間に増加することがある。そのような実施形態において、所定の基準値と比較した、試験尿試料中のトリメチルアミンレベルの変化の不在も、プレバイオティクスの効力を示すことができる。
【0064】
好ましくは、「トリメチルアミンレベルの変化の不在」は、尿試料のトリメチルアミンレベルと所定の基準レベルとの間の10%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満又は1%未満の差を意味する。
【0065】
本発明の実施形態において、所定の基準値と比較した、尿試料中のトリメチルアミンレベルの非減少は、プレバイオティクスの投与が食事誘発性体重増加の予防に有効であることを示すので、所定の基準値と比較した、尿試料中のトリメチルアミンレベルの減少は、プレバイオティクスの投与が高脂肪食誘発性体重増加の予防に有効である可能性が少ないことを示すことができる。例えば、基準値と比較した尿試料中のトリメチルアミンレベルの減少は、プレバイオティクスの以前の消費が食事誘発性体重増加の予防に有効ではないこと及び/又はプレバイオティクスの更なる投与が食事誘発性体重増加の予防に無効であることを示すことができる。
【0066】
更なるバイオマーカー
本発明の方法において、更なるバイオマーカーを、食事誘発性体重増加の予防におけるプレバイオティクスへの対象の応答を予測及び/又は定量化する方法に使用することもできる。
【0067】
このように、本発明者たちは、オキサロ酢酸、インドキシル硫酸、クレアチニン及び/又はα-ケトイソ吉草酸のレベルの尿中濃度の非増加は、高脂肪食誘発性体重増加に抵抗する可能性が増加したという診断を可能にすることを確認した。
【0068】
したがって本発明の方法は、尿試料において、オキサロ酢酸、インドキシル硫酸、クレアチニン及び/又はα-ケトイソ吉草酸からなる群から選択される少なくとも1つの更なるバイオマーカーのレベルを決定するステップ、並びに少なくとも1つの更なるバイオマーカーの対象のレベルを、所定の基準値と比較するステップを更に含むことができ、所定基準値と比較した、尿試料中のオキサロ酢酸、インドキシル硫酸、クレアチニン及び/若しくはα-ケトイソ吉草酸のレベルの減少、又はオキサロ酢酸、インドキシル硫酸、クレアチニン及び/若しくはα-ケトイソ吉草酸のレベルの変化の不在が、プレバイオティクスの投与が対象における食事誘発性体重増加の予防に有効であることを示す。
【0069】
更なるバイオマーカーも、
1H−NMR又は質量分析、例えばUPLC−ESI−MS/MSにより検出及び定量化されうる。他の分光法、クロマトグラフィー法、標識技術又は定量的化学法などの他の方法を使用することもできる。
【0070】
好ましくは、決定される全てのバイオマーカーは、同じ技術によって評価される。幾つかの実施形態において、試験される全てのバイオマーカーは、同時に評価される。
【0071】
本発明の方法は、上記に記述されたように、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ又は少なくとも5つのバイオマーカーの評価を含むことができる。
【0072】
例えば、トリメチルアミンをオキサロ酢酸と一緒に評価することができる。
トリメチルアミンをインドキシル硫酸と一緒に評価することもできる。
トリメチルアミンをクレアチニンと一緒に評価することもできる。
トリメチルアミンをα-ケトイソ吉草酸と一緒に評価することもできる。
トリメチルアミンをオキサロ酢酸及びインドキシル硫酸と一緒に評価することもできる。
トリメチルアミンをオキサロ酢酸及びクレアチニンと一緒に評価することもできる。
トリメチルアミンをオキサロ酢酸及びα-ケトイソ吉草酸と一緒に評価することもできる。
トリメチルアミンをインドキシル硫酸及びクレアチニンと一緒に評価することもできる。
トリメチルアミンをインドキシル硫酸及びα-ケトイソ吉草酸と一緒に評価することもできる。
トリメチルアミンをクレアチニン及びα-ケトイソ吉草酸と一緒に評価することもできる。
トリメチルアミンをオキサロ酢酸、インドキシル硫酸及びクレアチニンと一緒に評価することもできる。
トリメチルアミンをオキサロ酢酸、インドキシル硫酸及びα-ケトイソ吉草酸と一緒に評価することもできる。
トリメチルアミンをオキサロ酢酸、クレアチニン及びα-ケトイソ吉草酸と一緒に評価することもできる。
トリメチルアミンをクレアチニン、インドキシル硫酸及びα-ケトイソ吉草酸と一緒に評価することもできる。
トリメチルアミンをオキサロ酢酸、インドキシル硫酸、クレアチニン及びα-ケトイソ吉草酸と一緒に評価することもできる。
【0073】
1つを超えるバイオマーカーを評価する利点は、評価されるバイオマーカーが多いほど、診断の信頼性が高くなりうることである。例えば、1、2、3、4又は5つを超えるバイオマーカーが、尿試料と対応する所定の基準値との間でレベルを増加又は減少させる場合、このことは、プレバイオティクスが対象における食事誘発性体重増加の予防に有効である可能性をより強く示すことができる。
【0074】
トリメチルアミン、場合により更なるバイオマーカーにとっての基準値は、好ましくは、試験対象から得たトリメチルアミン、場合により更なるバイオマーカーのレベルの特徴決定に使用した同じ単位を使用して測定される。したがって、トリメチルアミン、場合により更なるバイオマーカーのレベルが絶対値である(例えば、トリメチルアミンの単位がμmol/l(μM)で測定される)場合、基準値も好ましくは同じ単位(例えば、対象の選択された対照集団の個人又はプレバイオティクスを投与する前の個人におけるトリメチルアミンのμmol/l(μM))で測定される
【0075】
基準値は、中央値又は平均値などの単一のカットオフ値でありうる。平均レベル、中央値レベル又は「カットオフ」値などの、尿試料から得たトリメチルアミン、場合により更なるバイオマーカーの基準値は、幾つかの実施形態において、一般集団又は選択された集団(高脂肪食を消費している個人群)の個人からの大量の試料を評価することによって確立することができる。予測値法などの統計モデルを、参照として本明細書に組み込まれる、Knapp,R.G.,and Miller,M.C.(1992).Clinical Epidemiology and Biostatistics,William and Wilkins,Harual Publishing Co.Malvern,Pa.に記載されているように、最適特異性(最高真陰性率)及び感受性(最高真陽性率)を定義する陽性基準又は受信者動作者特性曲線(receiver operator characteristic curve)の選択のために使用することができる。特定の対象及びバイオマーカーと比較する基準値は、例えば、対象の性別、人種、遺伝的遺産、健康状態又は年齢に従って選択することができる。
【0076】
食事誘発性体重増加を防止する
1つの態様において、本発明は、対象における食事誘発性体重増加を予防する方法を提供する。方法は、対象においてプレバイオティクスの効力を決定するために上記記載の方法を実施すること及び方法がプレバイオティクスが有効である可能性を示すかに関わらず、続いてプレバイオティクスを投与することを含むことができる。この方法では、プレバイオティクス治療を、最も有益である可能性がある対象において標的にすることができ、一方、代替的な体重増加予防プログラムを、プレバイオティクスが有効である可能性が少ない対象のために開発することができる。
【0077】
特に、本発明の方法は、早期の、例えばプレバイオティクスによる短期間の栄養介入後の対象の層別化を可能にする。例えば、方法を、対象が体重を増やし、健康上の危険性をもたらしうる前に、1週間以下のプレバイオティクス治療の後に実施して、長期体重増加の予防のための介入の効力を評価することができる。対象が食事誘発性体重増加を予防するプレバイオティクスに基づいた介入に感受性があるかを決定することによって、対象の生活様式及び/又は食事を、介入プロセスの早期段階で適応させることができる。このように、方法は、個別化栄養及び/又は運動レジームを開発して、対象に健康的な体型を提供するために使用することができる。
【0078】
したがって、本方法の実施形態において、尿試料中のトリメチルアミンのレベルが所定の基準値と比較して増加している又は不変である場合、プレバイオティクスは、対象に投与される。対象が、典型的には、試験ステップの前に介入プロセスの一部としてプレバイオティクスを既に消費しているので、このことは、対象へのプレバイオティクスの投与が続けられることを意味することがある。場合により、上記に記載された更なるバイオマーカーのレベルも、プレバイオティクスの投与を続けるかを決定するために考慮されることがある
【0079】
対象によるプレバイオティクスの消費は、任意の量で続けることができ、例えば消費されるプレバイオティクスの量を、試験ステップの後に増加する、減少する又は同じに留めることができる。しかし、プレバイオティクス効力の肯定的な指標が得られた後では、プレバイオティクスは好ましくは、試験試料が摂取される前に消費されたものと少なくとも同じ量、例えば少なくとも2g/日の量で対象に投与される。対象へのプレバイオティクスの投与は、プレバイオティクス効果の決定後、少なくとも更に1週間、少なくとも2週間、少なくとも1か月間、少なくとも3か月間、少なくとも6か月間、少なくとも1年間にわたって又は無期限に続けることができる。
【0080】
典型的には、プレバイオティクス効力の否定的な決定(例えば、トリメチルアミンレベルン減少、場合により上記に定義された1つ以上の更なるバイオマーカーの増加により示される)が得られる場合、プロバイオティクスは、対象に投与されない。このことは、対象へのプレバイオティクスの投与が中止されること又は管理栄養レジームの一部として対象に少なくとも更に処方されないことを意味することがある。典型的には、プレバイオティクスの効力の欠如が示される場合では、対象によるプレバイオティクスの消費は、試験試料が摂取される前に消費されたプレバイオティクスの量と比較して、少なくとも50%、少なくとも75%又は少なくとも90%減少していることがある。例えば、幾つかの実施形態において、対象は、プレバイオティクスが無効であることが見出された後、プレバイオティクスを2g/日未満、1g/日未満又は0.5g/日未満の量で消費することができる。
【0081】
好ましい実施形態において、方法が、プレバイオティクスが無効である可能性があると示される場合、代替的な体重管理戦略を対象に適応することができる。例えば、そのような対象では、食事カロリー制限、食事性脂肪摂取の低減又は運動の増加などの十分に確立された体重増加予防方法に焦点を合わせることがより有益でありうる。他の実施形態において、代替的(非プレバイオティクス)体重減少製品を対象に投与することができる。
【0082】
肥満症関連障害を予防する
幾つかの実施形態において、食事誘発性体重増加の予防におけるプレバイオティクスへの応答の可能性の増加は、肥満症及び/又は過体重に関連する障害を発生する危険性の減少の指標でありうる。過剰な体重及び/又は肥満症に関連する障害は、アテローム性動脈硬化症、発作及び心臓疾患などの心血管性の状態、並びに/又は糖尿病を含む代謝調節解除でありうる。特に、そのような体重関連状態を発生する危険性は、プレバイオティクスへの応答性がある及び長期間プレバイオティクスを、例えば管理栄養レジームの一部として消費し続けている対象において減少しうる。逆に、体重増加の予防においてプレバイオティクスに非反応性を示す対象は、これらの状態を発生する特定の危険性があり、更なる又は代替的な栄養又は生活様式に基づいた介入の必要性がありうる。
【0083】
更なる態様
更なる態様において、本発明は、食事誘発性体重増加の予防におけるプレバイオティクス効力について、尿中の新規バイオマーカーとしてトリメチルアミンを提供する。本発明は、食事誘発性体重増加の予防におけるプレバイオティクスへの対象の応答を予測及び/又は定量化するため、尿中のバイオマーカーとしてトリメチルアミンの使用も提供する。
【0084】
本出願に提示されている研究は、HF(高脂肪)誘発性肥満症の活性に関する生理学的機構の洞察を提供し、肥満表現型の可変性に関連する特定の代謝適応を特に強調している。研究は、等カロリー及び炭水化物一致含有量を使用して、食事誘発性体重増加における食事性可溶性繊維の役割も調査した。
【0085】
高脂肪成分は、ミトコンドリア代謝経路の急速で一貫した上方調節を引き起こし、より多くのエネルギー生成及びミトコンドリア脂肪酸飽和の増加をもたらす。体重表現型の差に関連した代謝サインは、ミトコンドリア酸化経路(脂肪酸β酸化)を含む高脂肪誘発性肥満症依存性生物学的プロセス及び消化管細菌代謝(メチルアミン、食事性炭水化物及びタンパク質発酵)の特定の調整と関連する。
【0086】
体重増加は、食事誘発性体重増加に帰する代謝サインの特定の調整による、プレバイオティクスに基づいた任意の介入を受けている動物の群において予防された。調整された代謝サインは、最終体重増加の正確な予測、したがって、体重増加を予防するプレバイオティクスの効力の評価を可能にする。
【0087】
本発明者たちは、介入の僅か1週間後に観察された代謝サインが、長期介入(70日間)の最後の最終体重増加を予測を可能にすることを示した。これらの結果は、肥満症発生におけるミトコンドリア及び消化管微生物叢の役割を強調し、食事誘発性体重増加の予防におけるプレバイオティクスへの応答性が、本明細書で確定されたバイオマーカーの使用による早期代謝サインから決定されうることを示す。代謝サインは、宿主のエネルギー代謝と消化管微生物叢の特徴の両方からの寄与を包み込む。したがって、高脂肪摂取への異種適応の基礎となる機構についてのこの包括的な分析は、体重管理プログラム及び個別化栄養の解決策に新規で有望な展望を提供する。
【0088】
本発明は、ここで、例の目的だけのために以下の特定の実施形態に関して記載される。
【実施例】
【0089】
動物の取り扱い手順及び試料の調製
実験をNestle Research Center(NRC,Switzerland)にて国の適切な指針に従って実施した。マウスを12時間−12時間の明暗レジームにより個別のケージに維持し、実験の全体にわたって適宜摂食させた。低脂肪飼料(Research Diets,USA)による3週間の順化期間の後、動物を以下の処理の1つに代え、1つの対照群を低脂肪飼料に保持した。合計で90匹のC57BL/6マウスは、標準的な固形飼料を、最初に3週間受けた。動物を空腹時血中グルコース及び体重増加に基づいて無作為化した。0日目、マウスを15匹の動物の6群に分け、1群は、標準的な固形飼料を受け、他の群は、プレバイオティクス又は糖を補充した高脂肪飼料を受けた。
【0090】
低脂肪及び高脂肪飼料は、Research Diets,USAの標準的な低及び高脂肪飼料から得て、等カロリー(4057Kcal/Kg)であった。
飼料D09072901iは、60kcal%の脂肪を有する齧歯類飼料である。
飼料D09072902iは、60kcal%の脂肪と211gの繊維を有する齧歯類飼料である(ミックスA)。
飼料D09072903iは、60kcal%の脂肪と140gの繊維を有する齧歯類飼料である(ミックスB)。
飼料D09072904iは、60kcal%の脂肪と100gの繊維を有する齧歯類飼料である(ミックスC)。
飼料D09072905iは、60kcal%の脂肪と、35.1gのデキストロース、32.3gのラクトース及び1.45gのガラクトースを有する齧歯類飼料である。
【0091】
飼料の調製は本明細書下記に記載されているとおりである。
ミックスA:GOSプレバイオティクス
飼料に、合計で531Kcalとなる、211gのシロップ又は158.2gの乾燥粉末を加える。
乾燥物質で、90gが繊維(258Kcal)であり、68.2gが糖(272.8Kcl)である。
異なる群の異なる飼料において等カロリーの均衡を維持するため、258Kcalをマルトデキストリンから、272.8Kcalをスクロースから取り除いた。
ミックスB:GOS−CMOsプレバイオティクス
飼料に、合計で350Kcalとなる140gの粉末を加える。
乾燥物質で、35.7gが繊維(71.4Kcal)であり、残りの278Kcalが糖からのものである。
異なる群の異なる飼料において等カロリーの均衡を維持するため、75Kcalをマルトデキストリンから、275Kcalをスクロースから取り除いた。
ミックスC:イヌリン及びフルクトオリゴ糖(FOS)−Prebio1
100gの生成物では、30gの生成物FOSを70gのイヌリンに加える。
飼料に、100gのミックスCを加える。
乾燥物質で、90gが繊維(116Kcal)であり、10gが糖(40Kcal)である。
異なる群の異なる飼料において等カロリーの均衡を維持するため、116Kcalをマルトデキストリンから、40Kcalをスクロースから取り除いた。
ミックスD:
ミックスDは、51%のグルコース、47%のラクトース及び2%のガラクトースから構成される。
飼料に、68.75gのミックスDを加え、すなわち275Kcalとなる。(35gがグルコース、32.3gがラクトース、1.45gがラクトース)
異なる群の異なる飼料において等カロリーの均衡を維持するため、275Kcalをスクロースから取り除いた。
【0092】
実験研究の間、動物を、体重、並びに組成物、食餌及び水の消費についてモニターした。体重増加の差を、非パラメーター検定(ウィルコクソン−マンホイットニーU検定)により評価した。
【0093】
FIの飼料を経時的に多く摂取させた動物と比較したとき、高脂肪飼料をプレバイオティクス組み合わせて受けた動物において、体重増加に有意な減少がある。
【0094】
尿試料を毎週、すなわち、飼料切替の3週間前(D21〜D0)及び10週間の栄養介入の間(D0〜D70)に収集した。全ての試料を、分析するまで、−80℃で瞬時に凍結させた。
【0095】
1H NMR分光法
40μlの体積の尿を、アジ化ナトリウム(3mM)及びTSP(0.5mM)を含有する20μlの緩衝溶液(NaHPO
4、0.6M pH=7)で希釈した。遠心分離した後、試料を、シリンジの使用により直径1.7mmのNMR管に移した。次に
1H NMRスペクトルを、64Kデータポイントによる標準シーケンスの64回の走査を実施して、600.13MHzの分光計に記録した。NMR実験の温度を300Kに維持した。尿スペクトルの処理は、ソフトウエアTOPSIN2.0(Bruker Biospin,Rheinstetten,Germany)を使用して実施した。それぞれのスペクトルにおいて、FIDには、Fourrier Transformerによりスペクトルに変換する前に、1Hzの線幅拡大(line broadering)に対応する指数関数を掛けた。次にスペクトルの相及びベースラインを手作業で修正した。化学シフトは、δ0.0でのTSPシグナルを使用して較正した。スペクトル指定は、STOCSY(Statistical TOtal Correlation SpectroscopY)、スペクトルデータベース及び公開されている指定を使用して達成した。
【0096】
データ処理及び多変量データ解析:
スペクトルデータ(δ0.2〜δ9.5)を、最終的にMatlabソフトウエア(the mathworks Inc,Natwick MAのバージョン)にインポートし、22Kデータポイントに変換した。水の共鳴ピーク(δ4.7〜5.05)を、水共鳴プリサチュレーション(presaturation)と関連性のある変動を排除するため、各スペクトルから取り除いた。次に
1H NMRスペクトルを、総面積に正規化し、異なる多変量統計(PCA、OPLS及びPOLS−DA)を、「単位分散」スケーリングの使用により適用した。
【0097】
宿主の消化管微生物叢の同時代謝からの、並びに尿
1H NMRスペクトルに指定可能な宿主のβ酸化、BCAA酸化、クレブスのサイクル及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチド経路からの中間体代謝産物を、各群におけるそれぞれ個別の動物におけるこれらの代謝産物の尿排出を評価するために統合した。データは、また、多変量分析を単変量分析と組み合わせて使用して、体重増加及び群特異性に関連するパターンを選択するために分析した。
【0098】
主要な知見及び強調点
プレバイオティクスを伴って又は伴わないでHFDを摂取したC57BL/6Jマウスにおける体重増加の変動性
体重(BW)とBW増加の結果は、極めて一致している。7日目には、既に、プレバイオティクス群の大部分におけるBWとBW増加は、高脂肪群よりも有意に低く、差は、70日目まで増加した(
図1)。そうであっても、研究の終了時には、また全ての群が、低脂肪飼料を摂取した対照群より有意に高かった。この差が最終的に有意になる時点は、プレバイオティクス群と他では異なった。Prebio1(イヌリン+FOSプレバイオティクス)群は、21日目(BWG)又は35日目(BW)において対照群よりもこれらのパラメーターについて既に高く、70日目には極めて異なっている(BW 2.81[1.19;4.43]p=0.0023;BWG 2.46[1.12;3.81]p=0.0013)。
【0099】
尿代謝プロファイリングは、高脂肪誘発性肥満症に関連する代謝サインの維持を指摘する
飼料誘発性肥満症の発生に関連する特定の代謝サインを調査するため、本発明者たちは、13週間にわたる経時的な尿代謝プロファイルを取得した(
図1)。次に、低脂肪、高脂肪及びプレバイオティクスを伴う高脂肪飼料を摂取したマウスの尿代謝プロファイルを、体重及び体重増加と統合した。この分析に基づいて、全代謝プロファイルを使用して、代謝サインを体重増加に帰することができた。
【0100】
大部分の影響力のある代謝産物の代表的なシグナルを統合し、多変量データ分析を使用する更なる分析を、0日目、7日目及び70日目のデータの使用により実施して、体重増加の最適な早期予測変数を確認した。各モデルを、1つの予測及び幾つかの直交成分の使用により計算した。直交成分の最適数を、R
2Y及びQ
2Y適合度統計により決定した(
図2)。第1のモデルは、35個の代謝産物を使用して生成し、第2のモデルは、上位12個の代謝産物を使用して生成した(変数重要度プロット(Variable Importance Plot)及び相関係数値により定義、
図2及び3)。各モデルにおいて、混同行列は、動物群層別化における極めて良好なモデルの能力を示した。
【0101】
最高の相関係数を有する代謝産物が同定され、尿代謝変数は、宿主と消化管微生物叢の代謝の両方の調整を包み込むことを示している。特に、カルニチン、アシルカルニチン、トリカルボン酸代謝産物及び分岐鎖アミノ酸酸化の中間体のレベルは、体重増加と有意に相関した。逆に、微生物のコリン代謝により生成されたメチルアミン誘導体(トリメチルアミン(TMA)及びトリメチルアミン(TMAO))、並びにタウリンのレベルは、体重増加と否定的な関係を示していた。更に、消化管細菌による芳香族アミノ酸分解の最終産物(フェニルアセチルグリシン、インドキシル硫酸)も、体重増加と肯定的な関連性を示していた。
【0102】
経時的な代謝排出の尿代謝パターンは、飼料誘発性体重増加に関連する特定の代謝適応及びプレバイオティクスを使用する予防を強調する
群内データモデル形成における同様のデータ分析の適用は、宿主及び消化管細菌代謝適応に関して群の特異性を明らかにし、このことは、体重増加における有益な低減と関連性がありうる。
【0103】
特に、TMA、TMAO、フェニルアセチルグリシン、インドキシル硫酸を含む、消化管微生物の同時代謝産物の尿レベルにおける変動の程度は、消化管微生物叢による試料成分の代謝プロセシングに時間及び栄養依存性シフトを示唆している。TMA及びTMAOの尿レベルは高脂肪試料により有意に減少しているが、プレバイオティクスの補充は、消化管微生物叢によるTMA生成の減少及びTMAOに対する更なる肝プロセシングを予防する傾向がある。対照的に、インドキシル硫酸及びフェニルアセチルグリシンの尿濃度は、高脂肪試料により僅かに減少する傾向があるが、より多くの低減が、プレバイオティクスの補充によって観察される。体重増加との強い相関関係と一緒にしたこれらの観察は、消化管微生物叢のプレバイオティクス調整の効力が、体重増加予防利益を仲介するために必須であることを例示する傾向がある。
【0104】
したがって、HFD処理は、プレバイオティクス(TMA/TMAO)による予防される又はタンパク質分性発酵(フェニルアセチルグリシン、インドキシル硫酸)などの他の微生物プロセスにより代償される、消化管微生物叢活性に有意な変化を付与することができる。
【0105】
同時に、これらの消化管微生物叢の変化は、宿主の中枢エネルギー代謝の有意な調整と関連する。
【0106】
イソバレリルグリシン及びα−ケトイソ吉草酸の排出は、LFD摂取群と比較してHFD摂取群において経時的に有意に一貫して増加し、それによって、イソバレリルグリシン及びα−ケトイソ吉草酸はDIOの定量的で安定した候補バイオマーカーを構成する。プレバイオティクスの補充は、α−ケトイソ吉草酸の尿レベルの維持又は僅かな減少及びイソバレロイルグリシン(isovaleroylglycine)の増加の遅延によって注目されるように、これらの変化の予防をもたらした。プレバイオティクスを伴う及び伴わない群にわたって70日目に観察される後者の変化及び同様の濃度は、70日目の過体重表現型がエネギー代謝に有意な変化を誘発することを示唆した。しかし、試料切替への代謝適応の期間における遅延は、体重増加予防におけるプレバイオティクス効力と相関すると思われる。加えて、同様の一過性効果が、除脂肪及び筋肉代謝の十分に許容されたマーカーであるクレアチニンの尿排泄においても観察された。
【0107】
更に、プレバイオティクスの有益な効果は、トリカルボン酸代謝中間体のオキサロ酢酸及び関連する酒石酸における特定の変化を介して観察することができ、身体に燃料補給する栄養素の差次的な使用に関連するエネルギー生成の調整を示唆している。
【0108】
最後に、幾つかの特異性が、脂肪酸酸化及びミトコンドリア代謝に対する推定効果を有し、GOS−CMOSプレバイオティクスを受けた動物における関連する生理プロセスの特異的な刺激を伴って、カルニチン及びアシルカルニチン代謝に関して観察された。
【0109】
更に、代謝産物の尿排出における早期代謝変化と体重増加との関係を評価するため、本発明者たちは、飼料切替後の第1週にわたる代謝産物の変化倍数を計算し、体重増加と、代謝産物の相対濃度との関係性の強度及びクレアチニン濃度との比を比較した(表1)。分析は、体重増加と、α-ケトイソ吉草酸、インドキシル硫酸、トリメチルアミン、フェニルアセチルグリシン、オキサロ酢酸及びクレアチニンを含む、代謝産物の変化倍数及び相対濃度との間に幾らかの強力で一貫した相関関係を示した。加えて、変化倍数は、各群及び体重増加において、プレバイオティクスを伴う及び伴わない高脂肪飼料の1週間後及び70日後に報告される(表2)。
【0110】
特定の代謝産物と体重増加との関連性、プレバイオティクスによる代謝産物の特定の調整及びプレバイオティクス介入に応答する早期代謝指標としての代謝産物の同定、本明細書に記載されているバイオマーカーについての上記の観察は、飼料誘発性体重増加の予防ためのプレバイオティクスに基づいた栄養介入に肯定的に応答する可能性の診断を可能にする。
【0111】
HFD摂取マウスにおけるミトコンドリア代謝の調節は、メタボノミクス手法を使用して以前に調査された。β酸化中間体、ヘキサノイルグリシン、カルニチン及びアシルカルニチンの尿排出は、LF摂取マウスと比較して、HF摂取マウスの尿中において一貫して増加し、このことはミトコンドリアにおける脂肪酸溢流の増加及びβ酸化の活性化を示唆している。本発明の研究において、プレバイオティクスは、これらの代謝プロセスに更なる増加を促進する傾向があり、経時的維持される脂肪酸のより効率的な酸化を示唆している。
【0112】
ロイシン、バリン、イソロイシン、並びにBCAA異化作用の中間体(イソバレリルグリシン、α−ケト−β吉草酸メチル及びα−ケトイソ吉草酸)は、HF摂取マウスにおいて有意に一貫して増加し、BC異化作用のHFD関連上方調節の仮説を支持している。本発明の研究において、プレバイオティクスは、α−ケトイソ吉草酸の正常なレベルの維持によって注目されるように、イソロイシン異化作用の特定の増加を予防する傾向がある。
【0113】
バリン及びイソロイシン異化作用は、スクシニル−CoAの形成及び続くクレブスのサイクルの中間体の生成を誘発するHF摂取マウスにおいて上方調節されうる。驚くべきことに、他のクレブスのサイクルの中間体(クエン酸、シス−アコニターゼ、α−ケト酒石酸)は、LF及びHF摂取マウスにおいて有意に異なっておらず、ロイシン異化作用と、アセチル−CoA及びクレブスのサイクルを生成するベータ酸化との間につながりがないことを示唆している。特定の代謝調節は、アセチル−CoAの流束を他の代謝経路にそらすことができた。これらの結果は、HFDがミトコンドリア酸化経路及びクレブスのサイクルの上方調節を誘発し、このことがエネルギー生成の増加もたらしうることを確認する。本発明の研究において、プロバイオティクスは、クレブスのサイクルの中間体の奥深い調整を誘発する傾向があり、ミトコンドリア酸化経路の差次的な代謝を示唆している。
【0114】
最後に、現在の知見は、消化管微生物叢活性、続く誘導生成物の宿主による更なる代謝へのプレバイオティクスの調整が、体重増加に対する利益を仲介するために必須でありうることを示した。更に、飼料の変化への早期代謝適用は、動物の最終的に取得された代謝及び身体測定表現型と相関し、消化管微生物叢関連代謝産物を、更なる個別化体重管理栄養解決策の主要なマーカーにすると思われる。
【0115】
追加の実施形態
更なる態様において、本発明は、以下の番号付けした段落に記載される実施形態を提供する。
1.食事誘発性体重増加の予防におけるプレバイオティクスへの対象の応答を予測及び/又は定量化する方法であって、
a)プレバイオティクスを消費した対象から得た尿試料中のインドキシル硫酸のレベルを決定するステップと、
b)対象のインドキシル硫酸のレベルを、所定の基準値と比較するステップと
を含み、
所定の基準値と比較した、尿試料中のインドキシル硫酸レベルの減少又はインドキシル硫酸レベルの変化の不在が、プレバイオティクスの投与が対象における食事誘発性体重増加の予防に有効であることを示す、方法。
2.食事誘発性体重増加の予防におけるプレバイオティクスへの対象の応答を予測及び/又は定量化する方法であって、
a)プレバイオティクスを消費した対象から得た尿試料中のα-ケトイソ吉草酸のレベルを決定するステップと、
b)対象のα-ケトイソ吉草酸のレベルを、所定の基準値と比較するステップと
を含み、
所定の基準値と比較した、尿試料中のα-ケトイソ吉草酸レベルの減少又はα-ケトイソ吉草酸レベルの変化の不在が、プレバイオティクスの投与が対象における食事誘発性体重増加の予防に有効であることを示す、方法。
3.食事が高脂肪食である、段落1又は段落2の方法。
4.a)尿試料中のトリメチルアミン、オキサロ酢酸、クレアチニン、インドキシル硫酸及びα-ケトイソ吉草酸からなる群から選択される少なくとも1つの更なるバイオマーカーのレベルを決定するステップと、
b)対象の少なくとも1つの更なるバイオマーカーのレベルを所定の基準値と比較するステップとを更に含み、
所定の基準値と比較した、
(i)尿試料中のオキサロ酢酸、クレアチニン、インドキシル硫酸及び/若しくはα-ケトイソ吉草酸のレベルの減少、又はオキサロ酢酸、クレアチニン、インドキシル硫酸及び/若しくはα-ケトイソ吉草酸のレベルの変化の不在、並びに/或いは
(ii)尿試料中のトリメチルアミンレベルの増加又はトリメチルアミンレベルの変化の不在が、
プロバイオティクスの投与が対象における食事誘発性体重増加の予防に有効であることを示す、先行段落のいずれかの方法。
5.尿試料中のバイオマーカーのレベルが、
1H−NMR及び/又は質量分析により決定される、先行段落のいずれかの方法。
6.所定の基準値が、高脂肪食を消費する対象の対照集団における尿中の平均インドキシル硫酸レベル及び/又はα-ケトイソ吉草酸に基づいている、先行段落のいずれかの方法。
7.所定の基準値が、プレバイオティクスが消費される前の対象の尿中におけるインドキシル硫酸レベル及び/又はα-ケトイソ吉草酸レベルである、段階1〜5のいずれかの方法。
8.インドキシル硫酸、α-ケトイソ吉草酸及び/又は更なるバイオマーカーのレベルが、連続して少なくとも3日間のプレバイオティクスの消費の後の対象から得た尿試料において決定される、先行段落のいずれかの方法。
9.プレバイオティクスが、場合によりフルクトース、ガラクトース、マンノースを含有するオリゴ糖;食物繊維、特に可溶性繊維、ダイズ繊維;イヌリン;又はこれらの混合物からなる群から選択される、先行段落のいずれかの方法。
10.プレバイオティクスが、フラクトオリゴ糖(FOS);ガラクトオリゴ糖(GOS);イソマルトオリゴ糖;キシロオリゴ糖;ウシ乳(bovine milk)オリゴ糖(BMOS);グリコシルスクロース(GS);ラクトスクロース(LS);ラクツロース(LA);パラチノーゼオリゴ糖(PAO);マルトオリゴ糖(MOS);ガム及び/又はその加水分解産物;ペクチン及び/又はその加水分解産物;並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される、段落9の方法。
11.プレバイオティクスが、(a)ガラクトオリゴ糖(GOS)、(b)ウシ乳オリゴ糖(BMOS)又は(c)イヌリン及びフルクトオリゴ糖(FOS)を含む、段落10の方法。
12.ウシ乳オリゴ糖(BMOS)が、牛乳オリゴ糖−ガラクトオリゴ糖(CMOS−GOS)を含む、段落11の方法。
13.対象が、少なくとも2g/日の量のプレバイオティクスを消費している、先行段落のいずれかの方法。
14.対象が、ヒト;霊長類を含む非ヒト種;ヒツジ、ウシ、ブタ、ウマ、ロバ若しくはヤギなどの家畜動物;マウス、ラット、ウサギ、モルモット若しくはハムスターなどの実験室試験動物;又はイヌ若しくはネコなどの愛玩動物、などの哺乳動物である、先行段落のいずれかの方法。
15.方法が、対象の一群への層別化食又は対象への個別化食を考案するために使用される、先行段落のいずれかの方法。
16.対象において食事誘発性体重増加を予防する方法であって、
a)段落1〜15のいずれに記載の方法を実施するステップと、
b)尿試料中のインドキシル硫酸及び/又はα-ケトイソ吉草酸のレベルが、所定の基準値と比較して減少している又は不変である場合、プレバイオティクスを対象に投与するステップと
を含む、方法。
17.対象へのプレバイオティクスの投与が、少なくとも1か月間にわたって続けられる、段落16の方法。
18.尿試料中のインドキシル硫酸及び/又はα-ケトイソ吉草酸のレベルが所定の基準試料と比較して増加している場合、プレバイオティクスが対象に投与されない、段落16の方法。
19.体重増加予防の代替的な治療が対象に提供され、治療が、カロリー制限、食事性脂肪摂取の低減、非プレバイオティクス体重減少製品又は運動プログラムから選択される、段落18の方法。
20.食事誘発性体重増加の予防におけるプレバイオティクスへの対象の応答を予測及び/又は定量化するための尿中のバイオマーカーであって、インドキシル硫酸である、バイオマーカー。
21.食事誘発性体重増加の予防におけるプレバイオティクスへの対象の応答を予測及び/又は定量化するための尿中のバイオマーカーであって、α-ケトイソ吉草酸である、バイオマーカー。
22.食事誘発性体重増加の予防におけるプレバイオティクスへの対象の応答を予測及び/又は定量化するための、尿中のバイオマーカーとしてのインドキシル硫酸の使用。
23.食事誘発性体重増加の予防におけるプレバイオティクスへの対象の応答を予測及び/又は定量化するための、尿中のバイオマーカーとしてのα-ケトイソ吉草酸の使用。
【0116】
本発明は例として記載されてきたが、変更及び修正を、特許請求の範囲に記載されている本発明の範囲を逸脱することなく行えることが、理解されるべきである。更に、既知の同等物が特定の特徴に対して存在する場合、そのような同等物は、まるで本明細書に特定的に参照されているかのように組み込まれる。本発明の更なる利点及び特徴は、図面及び非限定実施例によって明らかである。
【0117】
当業者は、本明細書に開示されている本発明の全ての特徴を、自由に組み合わせることができることを理解する。特に、本発明の異なる実施形態に記載されている特徴を組み合わせることができる。
【0118】
本明細書に使用されるとき、語「含む」、「含んでいる」又は同様の語は、排他的又は網羅的な意味で解釈されるべきではない。換言すると、語「含む」、「含んでいる」又は同様の語は、「含まれるが、これらに限定されない」を意味することが意図される。
【0119】
本明細書における従来技術についてのあらゆる参考文献は、そのような従来技術が広く知られていること又はその分野の一般的な共通の知識の一部を形成することを許容すると考慮されるべきではない。
【表1】
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】