【課題を解決するための手段】
【0007】
[0007] 一般的に、ある局面では、照明素子の選択的照明を入力にリンク付けさせる方法は、コンピューティングデバイスのディスプレイ上において、コンピューティングデバイスによって、入力を表すソースグラフィック要素及び照明素子を表すシンクグラフィック要素をレンダリングすることを含む。この方法は、コンピューティングデバイスのユーザ入力装置において、ソースグラフィック要素及びシンクグラフィック要素の一方をディスプレイ上でソースグラフィック要素及びシンクグラフィック要素の他方の所定の近接範囲内に存在するように変更する命令を受信することを更に含む。この方法は、コンピューティングデバイスによって、ソースグラフィック要素及びシンクグラフィック要素がディスプレイ上で互いの所定の近接範囲内にある間、照明素子の選択的照明を入力の状態にリンク付けさせることを更に含む。
【0008】
[0008] 様々な実施形態において、リンク付けは、ソースグラフィック要素及びシンクグラフィック要素の一方が少なくとも部分的に他方に重なる間、照明素子の選択的照明を入力の状態にリンク付けさせることを含む。様々な実施形態において、ソースグラフィック要素は、ディスプレイの或るエリアに亘る色の分布である。
【0009】
[0009] 様々な実施形態において、この方法は、入力の状態に基づいて、ディスプレイ上にソースグラフィック要素の外観を選択的にレンダリングすることを更に含む。様々な実施形態において、この方法は、照明素子の状態に基づいて、ディスプレイ上にシンクグラフィック要素の外観を選択的にレンダリングすることを更に含む。
【0010】
[0010] 様々な実施形態において、入力は、モバイルコンピューティングデバイスの1つ又は複数のセンサによって検知されたデータを含む。様々な実施形態において、入力は、ソーシャルネットワーク又はオンラインカレンダーから得られたユーザの気分又はステータスを含む。様々な実施形態において、選択的照明は、入力の状態に基づいて、ある特定の色相を持つ光を放射するという照明素子の選択的照明を含む。様々な実施形態において、入力は、ある特定の事象が生じたか否かの指示を含む。
【0011】
[0011] 様々な実施形態において、入力は、第1の入力であり、ソースグラフィック要素は、第1の入力を含む複数の入力を表し、リンク付けは、コンピューティングデバイスによって、照明素子の選択的照明を複数の入力の状態にリンク付けさせることを含む。様々なバージョンにおいて、選択的照明は、複数の入力の2つ以上の状態に基づいて、照明素子によって放射される光の2つ以上の特性の選択を含む。
【0012】
[0012] 様々な実施形態において、照明素子は、第1の照明素子を含み、シンクグラフィック要素は、第1の照明素子を含む複数の照明素子を表し、リンク付けは、コンピューティングデバイスによって、複数の照明素子の選択的照明を入力の状態にリンク付けさせることを含む。
【0013】
[0013] 様々な実施形態において、リンク付けは、コンピューティングデバイスによって、照明素子の選択的照明を一連の入力の状態にリンク付けさせることを含む。様々な実施形態において、リンク付けは、コンピューティングデバイスによって、照明素子の選択的照明を入力のタイムシフト状態にリンク付けさせることを含む。
【0014】
[0014] 様々な実施形態において、選択的照明は、ソースグラフィック要素とシンクグラフィック要素との間の近接の度合いに基づいて、照明素子によって放射される光の特性を選択することを含む。
【0015】
[0015] 様々な実施形態において、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイスによる命令の実行に応答して、コンピューティングデバイスに上記の方法の1つ又は複数の選択された動作を行わせる命令を含む。
【0016】
[0016] 別の態様では、リンク付けコンピューティングデバイスは、1つ又は複数のプロセッサ、1つ又は複数のプロセッサに動作可能に結合されたディスプレイ、及び命令を保存するメモリを含む。1つ又は複数のプロセッサによる命令の実行は、1つ又は複数のプロセッサに、入力を表すソースグラフィック要素及び照明素子を表すシンクグラフィック要素をディスプレイ上でレンダリングさせ、ソースグラフィック要素及びシンクグラフィック要素がディスプレイ上で互いの所定の近接範囲内にあるとの決定に応答して、照明素子の選択的照明を入力の状態にリンクさせる。
【0017】
[0017] 様々な実施形態において、決定は、ソースグラフィック要素及びシンクグラフィック要素の一方が少なくとも部分的に他方に重なることの決定を含む。ソースグラフィック要素は、ディスプレイの或るエリアに亘る色の分布を含む。また、命令は更に、1つ又は複数のプロセッサによる実行に応答して、入力の状態に基づいてディスプレイ上でソースグラフィック要素又はシンクグラフィック要素の外観を1つ又は複数のプロセッサに選択的にレンダリングさせる。
【0018】
[0018] 様々な実施形態において、入力は、モバイルコンピューティングデバイスの1つ又は複数のセンサによって検知されたデータを含む。様々な実施形態において、入力は、ソーシャルネットワーク又はオンラインカレンダーから得られたユーザの気分又はステータスを含む。様々な実施形態において、選択的照明は、入力の状態に基づいて、ある特定の色相を持つ光を放射するという照明素子の選択的照明を含む。
【0019】
[0019] 様々な実施形態において、入力は、ある特定の事象が生じたか否かの指示を含む。様々な実施形態において、入力は、第1の入力を含み、ソースグラフィック要素は、第1の入力を含む複数の入力を表し、リンク付けは、照明素子の選択的照明を複数の入力の状態にリンク付けさせることを含む。
【0020】
[0020] 選択的照明は、複数の入力の2つ以上の状態に基づいて、照明素子によって放射される光の2つ以上の特性の選択を含む。様々な実施形態において、照明素子は、第1の照明素子を含み、シンクグラフィック要素は、第1の照明素子を含む複数の照明素子を表し、リンク付けは、複数の照明素子の選択的照明を入力の状態にリンク付けさせることを含む。
【0021】
[0021] 様々な実施形態において、リンクは、照明素子の選択的照明を一連の入力の状態にリンク付けさせることを含む。様々な実施形態において、リンクは、照明素子の選択的照明を入力のタイムシフト状態にリンク付けさせることを含む。
【0022】
[0022] 本開示の目的で本明細書において使用される場合、「LED」との用語は、任意のエレクトロルミネセンスダイオード、又は、電気信号に呼応して放射を発生できる、その他のタイプのキャリア注入/接合ベースシステム(carrier injection/junction-based system)を含むものと理解すべきである。したがって、LEDとの用語は、次に限定されないが、電流に呼応して発光する様々な半導体ベースの構造体、発光ポリマー、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセンスストリップ等を含む。特に、LEDとの用語は、赤外スペクトル、紫外スペクトル、及び(通常、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの放射波長を含む)可視スペクトルの様々な部分のうちの1つ又は複数における放射を発生させることができるすべてのタイプの発光ダイオード(半導体及び有機発光ダイオードを含む)を指す。
【0023】
[0023] 例えば本質的に白色光を生成するLED(例えば白色LED)の一実施態様は、それぞれ、組み合わされることで混合して本質的に白色光を形成する様々なスペクトルのエレクトロルミネセンスを放射する複数のダイを含む。別の実施態様では、白色光LEDは、第1のスペクトルを有するエレクトロルミネセンスを異なる第2のスペクトルに変換する蛍光体材料に関連付けられる。この実施態様の一例では、比較的短波長で狭帯域幅スペクトルを有するエレクトロルミネセンスが、蛍光体材料を「ポンピング(pumps)」して、当該蛍光体材料は、いくぶん広いスペクトルを有する長波長放射を放射する。
【0024】
[0024] 「光源」との用語は、次に限定されないが、LEDベース光源(上記に定義した1つ以上のLEDを含む)を含む任意の1つ以上の様々な放射線源を指すと、理解されるべきである。ここで記載されている「ソースグラフィック要素」との混同を避けるために、光源は、択一的に、「照明素子」と呼ばれてもよい。
【0025】
[0025] 所与の光源は、可視スペクトル内、可視スペクトル外、又は両者の組合せでの電磁放射を発生する。したがって、「光」及び「放射」との用語は、本明細書では同義で使用される。さらに、光源は、一体構成要素として、1つ以上のフィルタ(例えばカラーフィルタ)、レンズ、又はその他の光学的構成要素を含む。また、光源は、次に限定されないが、指示、表示、及び/又は照明を含む様々な用途に対し構成されることを理解すべきである。「照明源」とは、内部空間又は外部空間を効果的に照射するのに十分な強度を有する放射を発生するように特に構成された光源である。このコンテキストにおいて、「十分な強度」とは、周囲照明(すなわち、間接的に知覚され、また、例えば、全体的に又は部分的に知覚される前に1つ以上の様々な介在面から反射される光)を提供するために空間又は環境において発生される可視スペクトルにおける十分な放射強度(放射強度又は「光束」に関して、全方向における光源からの全光出力を表すために、単位「ルーメン」がよく使用される)を指す。
【0026】
[0026] 「スペクトル」との用語は、1つ以上の光源によって生成された放射の任意の1つ以上の周波数(又は波長)を指すものと理解すべきである。したがって、「スペクトル」との用語は、可視範囲内の周波数(又は波長)のみならず、赤外線、紫外線、及び電磁スペクトル全体の他の領域の周波数(又は波長)も指す。さらに、所与のスペクトルは、比較的狭い帯域幅(例えば、FWHMは、基本的に、周波数又は波長成分をほとんど有さない)、又は、比較的広い帯域幅(様々な相対強度を有する幾つかの周波数又は波長成分)を有してよい。当然のことながら、所与のスペクトルは、2つ以上の他のスペクトルを混合(例えば、複数の光源からそれぞれ放射された放射を混合)した結果であってよい。
【0027】
[0027] 本開示の目的で、「色」との用語は、「スペクトル」との用語と同義に使用される。しかし、「色」との用語は、通常、観察者によって知覚可能である放射の特性を主に指すために使用される(ただし、この使用は、当該用語の範囲を限定することを意図していない)。したがって、「様々な色」との用語は、様々な波長成分及び/又は帯域幅を有する複数のスペクトルを暗に指す。さらに、当然のことながら、「色」との用語は、白色光及び非白色光の両方との関連で使用されてもよい。
【0028】
[0028] 「色温度」との用語は、本明細書では、通常、白色光に関連して使用されるが、その使用は、当該用語の範囲を限定することを意図していない。色温度は、基本的に、白色光の特定の色内容又は陰(例えば、赤みを帯びた、青みを帯びた)を指す。所与の放射サンプルの色温度は、従来から、問題とされている放射サンプルと同じスペクトルを基本的に放射する黒体放射体のケルビン度数(K)の温度に応じて特徴付けられている。黒体放射体の色温度は、通常、約700度K(通常、人間の目に最初に可視となると考えられている)から10,000度K超の範囲内であり、白色光は、通常、約1500〜2000度Kより高い色温度において知覚される。
【0029】
[0029] 「LEDベースの照明ユニット」とは、上記した1つ以上のLEDベースの光源を、単独で又はその他の非LEDベースの光源との組合せで含む照明ユニットを指す。「マルチチャネル」照明ユニットとは、それぞれ異なる放射スペクトルを発生する少なくとも2つの光源を含むLEDベースの又は非LEDベースの照明ユニットを指すものであり、各異なる光源スペクトルは、マルチチャネル照明ユニットの「チャネル」と呼ばれる。
【0030】
[0030] 「コントローラ」との用語は、本明細書では、一般に、1つ以上の光源の動作に関連する様々な装置を説明するために使用される。コントローラは、本明細書で説明した様々な機能を実行するように、数多くの方法(例えば専用ハードウエアを用いて)で実施できる。「プロセッサ」は、本明細書で説明した様々な機能を実行するように、ソフトウエア(例えばマイクロコード)を使用してプログラムすることのできる1つ以上のマイクロプロセッサを使用するコントローラの一例である。コントローラは、プロセッサを使用してもしなくても実施でき、また、幾つかの機能を実行する専用ハードウエアと、その他の機能を実行するプロセッサ(例えばプログラムされた1つ以上のマイクロプロセッサ及び関連回路)の組み合わせとして実施されてもよい。本開示の様々な実施態様において使用されてもよいコントローラ構成要素の例としては、次に限定されないが、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向けIC(ASIC)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)がある。
【0031】
[0031] 様々な実施態様において、プロセッサ又はコントローラは、1つ以上の記憶媒体(本明細書では総称的に「メモリ」と呼び、例えばRAM、PROM、EPROM及びEEPROM、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、光学ディスク、磁気テープ等の揮発性及び不揮発性のコンピュータメモリ)と関連付けられる。幾つかの実施態様において、記憶媒体は、1つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行されると、本明細書で説明した機能の少なくとも幾つかを実行する1つ以上のプログラムによって、コード化されてもよい。様々な記憶媒体は、プロセッサ又はコントローラ内に固定されてもよいし、又は、その上に記憶された1つ以上のプログラムが、本明細書で説明した本発明の様々な態様を実施するように、プロセッサ又はコントローラにロードされるように可搬型であってもよい。「プログラム」又は「コンピュータプログラム」との用語は、本明細書では、一般的な意味で、1つ以上のプロセッサ又はコントローラをプログラムするように使用できる任意のタイプのコンピュータコード(例えばソフトウエア又はマイクロコード)を指して使用される。
【0032】
[0032] 「ネットワーク」との用語は、本明細書において使用される場合、(コントローラ又はプロセッサを含む)任意の2つ以上のデバイス間及び/又はネットワークに結合された複数のデバイス間での(例えばデバイス制御、データ記憶、データ交換等のための)情報の転送を容易にする2つ以上のデバイスの任意の相互接続を指す。容易に理解されるように、複数のデバイスを相互接続するのに適したネットワークの様々な実施態様は、様々なネットワークトポロジのうちの何れかを含み、様々な通信プロトコルのうちの何れかを使用することができる。さらに、本開示による様々なネットワークにおいて、2つのデバイス間の接続はいずれも、2つのシステム間の専用接続を表わすか、又は、これに代えて非専用接続を表わしてもよい。2つのデバイス用の情報を担持することに加えて、当該非専用接続(例えばオープンネットワーク接続)は、必ずしも2つのデバイス用ではない情報を担持することがある。さらに、容易に理解されるように、本明細書で説明されたデバイスの様々なネットワークは、ネットワーク全体に亘る情報の転送を容易にするために、1つ以上のワイヤレス、ワイヤ/ケーブル、及び/又は光ファイバリンクのリンクを使用できる。
【0033】
[0033] 「ユーザインターフェース」との用語は、本明細書において使用される場合、人間であるユーザ又はオペレータと、当該ユーザとデバイス間の通信を可能にする1つ以上のデバイスとの間のインターフェースを指す。本開示の様々な実施態様に使用されてもよいユーザインターフェースの例は、次に限定されないが、スイッチ、電位差計、ボタン、ダイアル、スライダ、マウス、キーボード、キーパッド、様々なタイプのゲームコントローラ(例えばジョイスティック)、トラックボール、ディスプレイスクリーン、様々なタイプのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)、タッチスクリーン、マイクロホン、及び、人間が生成した何らかの形の刺激を受信し、それに応答して信号を生成する他のタイプのセンサを含む。
【0034】
[0034] 本明細書に使用されるように、「選択的照明」、「選択的に照明を行う」、及び他の類似の用語は、1つ又は複数の光源に1つ又は複数の選択された特性を持つ光を放射させることを指し得る。これらの特性は、限定されることはないが、選択された色相、彩度、輝度、アニメーション、色温度、搬送信号(例えば、符号化光信号)等を含み得る。光源は、ネットワーク入力等の様々な入力に基づいて選択的に照明が行われてもよい。例えば、光源(「照明素子」とも呼ばれる)は、ユーザの気分及び/又はソーシャルネットワークステータス(若しくはより一般的に、ユーザの状態を表す、ネットワーク化されたステータス変数にリモートユーザが送信したテキスト文字列)にリンクされてもよい、並びに、それが放射する光が、あるユーザの感情に対してある色相(例えば、幸せに対して青色)、別のユーザ感情に対して別の色相(例えば怒りに対して赤色)等を有するように選択的に照明が行われてもよい。
【0035】
[0035] 本明細書で使用される「入力」という用語は、あらゆるデータ及び/又は状態のソースを指し得る。入力は、一定の又は一連の事象が生じたか否か、センサデータ等を含み得る。入力は、ローカル、例えば、ユーザのローカルカレンダー、ユーザが現在タイピングしているか否か、ユーザのコンピューティングデバイスの状態、ユーザのGPS座標、速度(例えば、加速度計によって測定される)等でもよい。追加的又は代替的に、入力は、ネットワーク入力でもよい。ネットワーク入力は、ソーシャルネットワークステータス又は気分、ユーザによって又は他の人によって自動的又は手動で設定され得るネットワーク変数、オンラインカレンダー又はスケジュール、リモート光源、ユーザのスマートフォンのリモート報告された位置等の状態のリモートソースを含み得る。
【0036】
[0036] 上述の概念のあらゆる組み合わせ及び以下により詳細に説明される追加の概念(もし、それらの概念が互いに矛盾していないとすれば)は、本明細書に開示される発明の主題の一部であると考えられることが理解されるものとする。特に、本開示の最後に掲載される請求項に係る主題のあらゆる組み合わせは、本明細書に開示される発明の主題の一部であると考えられる。また、援用された開示にも掲載された場合がある、本明細書において明確に用いられる専門用語は、本明細書に開示される特定の概念と最も一致した意味が与えられるべきであることが理解されるものとする。
【0037】
[0037] 図面では、同様の参照符号は、通常、異なる図全体を通して同じ部分を指す。また、図面は、必ずしも一定の縮尺ではなく、その代わりに、通常、本発明の原理を説明することに重点が置かれている。