(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記駆動電極は、前記第2の層の前記上面に存在し、前記検知電極は、前記第2の層の前記下面に存在し、バイアが、前記検知電極を前記第2の層の前記上面の導電性パッドに相互接続するか、又は、
前記検知電極は、前記第2の層の前記上面に存在し、前記駆動電極は、前記第2の層の前記下面に存在し、バイアが、前記駆動電極を前記第2の層の前記上面の導電性パッドに相互接続する、請求項1に記載の抵抗性タッチセンサシステム。
前記第1の層は、導電性ゴム、導電性発泡体、導電性プラスチック、導電粒子が装填されたカプトン(KAPTON)(登録商標)、導電性インク、導電粒子と絶縁性粒子との混合物、及びポリマーと混合されたカーボン粒子からなる群から選択される材料を有する力検知層を備える、請求項1に記載の抵抗性タッチセンサシステム。
前記VIAは、前記第1の層を形成する力検知材料(FSM)でコーティングされた可撓性ディスプレイに取り付けられる、請求項1に記載の抵抗性タッチセンサシステム。
抵抗性タッチセンサシステムで動作するように構成される抵抗性タッチセンサ方法を含むコンピュータ可読プログラムコード手段を有する実体的な非一時的コンピュータ使用可能媒体であって、前記抵抗性タッチセンサシステムは、
(a)タッチセンサアレイ(TSA)と、
(b)アレイ列駆動回路(ACD)と、
(c)列切り換えレジスタ(CSR)と、
(d)列駆動ソース(CDS)と、
(e)アレイ行センサ(ARS)と、
(f)行切り換えレジスタ(RSR)と、
(g)アナログ/デジタル変換器(ADC)と、
(h)計算制御デバイス(CCD)と
を備え、
前記TSAは、可変インピーダンスアレイ(VIA)列及びVIA行を含むVIAを備え、
前記VIAは、上面及び下面を有する第1の層を備え、
前記第1の層は、力検知材料を含み、
前記VIAは、上面及び下面を有する第2の層を備え、
前記第2の層は、露出した同一平面駆動電極を備え、
前記第2の層は、同一平面検知電極を更に備え、
前記VIAは、前記TSA内の複数の相互リンクインピーダンス列(IIC)を前記TSA内の複数の相互リンクインピーダンス行(IIR)に電気的に結合するように構成され、
前記IICは、前記駆動電極間に電気的に直列接続される複数の個々の列インピーダンス要素(ICIE)を更に備え、
前記IIRは、前記検知電極間に電気的に直列接続される複数の個々の行インピーダンス要素(IRIE)を更に備え、
前記ACDは、前記CSRに基づいて前記TSA内の前記IICを選択するように構成され、
前記ACDは、前記CDSを使用して前記選択されたIICを電気的に駆動するように構成され、
前記CDSは、前記駆動電極の1つ又は複数を接地電位に駆動しながら、前記駆動電極の1つ又は複数に給電するように構成され、
前記ARSは、前記RSRに基づいて前記TSA内の前記IIRを選択するように構成され、
前記ADCは、前記選択されたIIRの電気状態を検知し、且つ前記電気状態を検知デジタル値(SDV)に変換するように構成され、
前記ADCは、同時に前記検知電極の1つ又は複数を接地電位に駆動しながら、前記検知電極の1つ又は複数の電圧を検知するように構成され、
前記電気状態は、前記VIA内の可変インピーダンス要素の電流寄与の和によって特定され、各要素の前記電流寄与は、前記VIAの前記列間に形成される分圧器と、前記VIAの前記行間に形成される電流分割器と、前記インピーダンス要素の状態とによって決められて、前記VIAとの所与の行−列交点での検知電流を生成し、
前記CCDは、前記TSA内の複数の位置で前記ADCから前記SDVをサンプリングして、タッチセンサ行列(TSM)データ構造を形成するように構成され、
前記方法は、
(1)前記CCDの制御下で、前記VIA内の前記IICを構成するステップと、
(2)前記CCDの制御下で、前記VIA内の前記IIRを構成するステップと、
(3)前記CCDの制御下で、前記CDSを用いて前記IICを電気的に刺激するステップと、
(4)前記CCDの制御下で、前記VIA内の所与の行−列交点での検知電流として、前記ADCを用いて前記IIR内の前記電気状態を検知し、且つ前記電気状態をデジタルデータに変換するステップと、
(5)前記CCDの制御下で、前記デジタルデータを前記TSMに記憶するステップと、
(6)前記CCDの制御下で、前記CDS、前記IIC、及び前記IIRでの所定の変動が前記TSMにログ記録されたか否かを判断し、且つ記録された場合、ステップ(8)に進むステップと、
(7)前記CCDの制御下で、新しいVIA検知変動について前記CDS、前記IIC、及び前記IIRを再構成し、且つステップ(3)に進むステップと、
(8)前記CCDの制御下で、TSM値を補間して、前記VIA内の活動の焦点を特定するステップと、
(9)前記CCDの制御下で、焦点活動情報をユーザインターフェース入力コマンドシーケンスに変換するステップと、
(10)前記CCDの制御下で、行動のために、前記ユーザインターフェース入力コマンドシーケンスをコンピュータシステムに送信し、且つステップ(1)に進むステップと
を含む、実体的な非一時的コンピュータ使用可能媒体。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、多くの異なる形態での実施形態が可能であるが、本開示が本発明の原理の例示として見なされるべきであり、本発明の広い態様を示される実施形態に限定する意図がないことを理解して、本発明の好ましい実施形態を図面に示し、本明細書において詳述する。
【0017】
本願の多くの新規の教示について、現在好ましい実施形態を特に参照して説明し、これらの新規の教示は有利には、タッチセンサ検出システム及び方法の特定の問題に適用される。しかし、この実施形態が、本明細書での新規の教示の多くの有利な用途の一例にすぎないことを理解されたい。一般に、本願の明細書でなされる陳述は、必ずしも、特許請求される様々な発明のいずれも限定するものではない。更に、陳述によっては、幾つかの発明の特徴に該当し得るが、発明の他の特徴には該当しないものもある。
(非限定的なIIC/IIR方式)
本発明は、様々な異なる構成の相互リンクインピーダンス列(IIC)及び相互リンクインピーダンス行(IIR)を利用し得る。多くの好ましい実施形態では、2つ以上のIIC及び2つ以上のIIRがあり、それにより、列及び行の向きでVIA外部アクセス可能な列及び行の両方の数を2分の1以下に低減することができる。しかし、本発明の幾つかの好ましい実施形態は、1つ又は複数の列/行内で1つの列間インピーダンス要素又は1つの行間インピーダンス要素を利用してもよい。したがって、IIC及びIIRという用語は、VIAの1つのみの次元が相互リンクインピーダンス要素を組み込む状況を包含する。
(非限定的な列駆動ソース(CDS))
本発明は、DC電圧源、AC電圧源、任意波形生成器(AWG:arbitrary waveform generator)電圧源、DC電流源、AC電流源、及び任意波形生成器(AWG)電流源を含むが、これらに限定されない、VIAセンサ列を駆動する多種多様なソースを利用し得る。なお、これに関連したAWG源の使用は、電気分野で周知の従来の波形生成技法を使用して動的に定義/生成し得る多種多様なシグナリング波形を含み得る。
(非限定的なCSR/RSRソース/シンク)
本発明は、列切り換えレジスタ(CSR)及び行切り換えレジスタ(RSR)内で多種多様な電源及び電気シンクを利用して、VIAの刺激及び/又は検知を構成し得る。これに関連して、本発明は、開回路、ゼロ電位電圧源、CSRによって定義される電圧源、CSRによって定義される電流源、CDSから導出される電圧、及びCDSから導出される電流からなる群から選択されるCSRソースの使用を予期する。これに関連して、本発明は、開回路、ゼロ電位電圧源、RSRによって定義される電圧源、RSRによって定義される電流シンク、及びADCへの入力からなる群から選択されるRSRシンクの使用を予期する。
(非限定的なIIC/IIR抵抗)
本明細書に記載される例示的なIIC及びIIR機能で示される抵抗は、固定抵抗(場合により可変値の)であり得、且つ/又は幾つかの状況では、CSR及び/又はRSRに基づいて構成し得る可変抵抗を含み得る。これに関連して、示される抵抗は、抵抗、キャパシタンス、及び/又はインダクタンスの任意の組合せを含み得る全般的なインピーダンスの潜在的な一例として見なされるべきである。特許請求される発明の範囲での一般性を失うことなく、容量性要素又は誘導要素、能動要素(又は能動回路)、及びこれらの組合せ等の他のタイプのインピーダンス要素が、示される抵抗に取って代わり得る。したがって、IIC回路及びIIR回路に関連して、任意の形態のインピーダンスが、示される抵抗素子に取って代わり得、MOSFET及び他の半導体デバイス等の能動構成要素を含む様々なインピーダンス要素を含み得る。
(非限定的な列間/行間インピーダンスカウント)
本発明は、VIA内の列間補間及び行間補間と併せて列間インピーダンス及び行間インピーダンスを使用して、タッチセンサ検出システム及び方法を実施する。各列及び各行間のインピーダンスの数は通常、2つ以上として構成されるが、幾つかの状況では、VIAは、直列IIC及びIIRインピーダンスストリング内の内部ノードへのアクセスを介して全てのVIA列/行の従来通りの走査を達成するように直接マッピングされ得る。
(非限定的な行/列)
本発明は、タッチセンサアレイ(TSA)が可変インピーダンスセンサの従来通りのアレイ(VIA)として構成される典型的な構成に対処する場合、行/列に関して考察される。しかし、「行」及び「列」という用語は、特許請求される発明の全体的な趣旨及び範囲から逸脱せずに、本発明の多くの実施形態において交換し得る。
(非限定的なセンサアレイジオメトリ)
本発明は、本願に関連して使用し得る多種多様なセンサアレイジオメトリを予期する。可変インピーダンス要素の矩形構造アレイが、本発明の幾つかの好ましい実施形態では有利であり得るが、多角形、円形、楕円形、並びに他の平坦及び非平坦形状を含む他のジオメトリの使用も予期される。開示される技術の二次元及び三次元形状の両方への適用が、センサジオメトリのこの広い範囲内で予期される。
(非限定的なセンサVIA配置)
本発明は、幾つかの用途では、VIAセンサアレイが、センサ要素が全体VIA構造のサブセットのみに存在し得るように部分的に配置されることを予期する。例えば、VIAが、物理列と物理行との交点に配置される感圧センサ要素を介して物理行に電気的に結合される物理列を更に備えるセンサ構成が予期され、この場合、感圧センサ要素は、交点のサブセットのみに存在して、成形センサアレイを形成する。これにより、VIAセンサ全体の製造を低減することができ、カスタムセンサ用途と、幾つかの状況ではVIAアレイにわたって様々な程度のセンサ密度を有し得る形状/物理的構成との可能性が生まれる。
(非限定的なADC)
本発明は、多くの好ましい実施形態において、アナログ/デジタル変換器(ADC)の使用を示す。このADCは、幾つかの実施形態では、電圧モード変換器として実施し得、他の実施形態では、電流モード変換器として実施し得る。更に、幾つかの好ましいADC実施形態は、周波数検出/フィルタリングを組み込み得、アナログ/デジタル変換プロセス内で周波数弁別を可能にする。
(非限定的なセンサ要素)
本発明は、圧力センサ、容量性センサ、光学センサ、感光センサ、及びRFベースのセンサ技術等の多種多様な可変インピーダンスアレイ(VIA)タッチセンサ技術に適用し得る。これらの技術は、幾つかの状況では、組み合わせられて、ハイブリッドセンサシステムを形成し得る。幾つかの状況では、センサアレイは、必ずしもVIAセンサの検知表面に触れない近接場事象を検出し得る。これに関連して、個々の検知要素が、本明細書では「センサ要素」と呼ばれることもある。
(非限定的な事後処理)
本発明は、多くの好ましい実施形態では、VIAから収集された情報を表すタッチセンサ行列(TSM:touch sensor matrix)を生成する。このTSMデータ構造は、計算制御デバイス(CCD)によってデジタルデータプロセッサ(DDP:digital data processor)に送信されるか、又はCCDによってローカルに処理されて、様々な特定用途向け機能を実行し得る。
(非限定的なTSM収集/処理)
VIAから収集された情報を表すタッチセンサ行列(TSM)は、エンティティ全体として収集し、且つ/又は処理されてもよく、又は幾つかの状況では、断片的に収集され、且つ/又は処理されてもよい。これは、(例えば)タッチセンサ検出器のエリアが走査され、この部分関心領域からVIA情報が収集され処理される状況で生じ得る。同様に、この部分情報は、計算制御デバイス(CCD)によってデジタルデータプロセッサ(DDP)に送信されるか、又はCCDによってローカルに処理されて、検出器の部分走査エリアに関連付けられた様々な特定用途向け機能を実行し得る。したがって、TSMの任意の転送又は処理は、行列の部分転送又は処理も予期されると想定する。
(概念的概説)
本発明は、一般にタッチ入力をコンピュータ、タブレット、及び他の電子デバイスに追加するために使用されるマルチタッチのタッチセンサの分野に関する。マルチタッチ検知は、複数のタッチを区別し、独立して追跡するタッチセンサの能力を指し、マルチタッチ検知により、ユーザは、複数の手、指、又は他の物体(スタイラス等)を同時に使用してセンサと対話することができるとともに、複数のユーザが、センサと同時に対話することができる。多くのタッチ検知技術では、タッチの有/無及びその位置のみが特定可能であるが、本発明による技術は、各タッチ点にかけられている力の量を特定する能力も有する。
【0018】
本発明は、エリアにわたる圧力の分布を測定し、接触エリア、圧力分布でのピーク及び最小を含め、圧力の変動を検出するために産業及び医療の用途で使用されることが多い感圧アレイの分野にも関する。
(動作目標)
従来のタッチセンサアレイに関連して、可変インピーダンスアレイ(VIA)は、特定の分解能(センサ要素の分解能での)でタッチを検知する。これは、仮にVIAのあらゆる行及び列が個々に駆動/検知電子デバイスに接続された場合に可能なデータの完全分解能である。本発明に関連して、補間ブロック(相互リンクインピーダンス列(IIC)及び相互リンクインピーダンス行(IIR))により、VIAセンサのより低分解能での走査が可能である。IIC及びIIRの構成により、センサハードウェアは、VIA内の信号を(線形的に)適宜ダウンサンプリングすることができる。その結果、このVIAセンサデータから抽出されたより低分解能のアレイ(タッチセンサ行列(TSM)データ構造)での走査値は、線形ダウンサンプリングされたセンサ応答の走査値に類似する。このダウンサンプリングにより、ソフトウェアでのVIAの分解能(場合によりVIAよりも更に高い分解能)でタッチの位置、力、形状、及び他の特性を再構築することができる。
【0019】
例として、1.25mmピッチを有する177個の列電極及び97個の行電極を用いて構築されたVIAセンサアレイでは、理論上、このVIA全体の検知をサポートする、177本の列駆動線及び97本の行検知線を有する電子デバイスを構築することが可能であり得る。しかし、これは、コストがひどく高く、多くの行線及び検知線を従来のプリント回路基板(PCB:printed circuit board)上に空間効率的に配線することは非常に難しい。更に、この177×97VIAセンサ構成は、177×97=17169個の交点を走査する必要があり、低電力マイクロコントローラ(ARM M3等)を用いる場合、最大走査速度は約10hz(これは、タッチスクリーンとの典型的なユーザ対話では許容不可能な程に遅い)になる。最後に、16ビットADC値を仮定すると、これらのタッチスクリーン値の記憶に、単一フレームで17169×2=34KBのメモリが必要であり、わずか32KBのRAMが構成されることがある小型のマイクロコントローラには、大きすぎるメモリ要件である。したがって、これに関連した従来の行/列タッチセンサ技術の使用は、はるかに強力なプロセッサ及びはるかに大きいRAMを必要とし、この解決策を消費者電子用途に実用的であるには高価すぎ且つ複雑すぎるものにする。
【0020】
本発明の要旨は、上述した例示的なセンサアレイを最高の177×97分解能で走査するのではなく、システムがより低い分解能で走査するが、あたかも177×97で走査されたかのように信号の正確性及び品質を維持するように構成されることである。上記のセンサアレイ例の考察を続けると、このセンサアレイの本発明の典型的な実施形態での駆動電子デバイスは、45個のみの列駆動回路及び25個のみの行駆動回路でよい。補間回路により、システムは、総数で45×25個の電子デバイスのみを使用して177×97アレイを走査することができる。これは、走査しなければならない交点の数を1/16である45×25=1125に下げる。この構成では、センサを150Hzで走査することができ、RAM制約付きマイクロコントローラ用途に関連したメモリ消費を低減する。1.25mmである2つのタッチを一緒に分解する(又は個々の各センサ要素で厳密に何が生じているかを見る)能力は失われるが、IIC及びIIRを使用することによって実行される行/列補間の線形性により、それでもなおVIAセンサの完全分解能でタッチを追跡することが可能である。
(システム概説(0100))
典型的な用途に関連した好ましい例示的なシステム実施形態の全体図を
図1(0100)に示し、
図1では、ユーザ(0101)が、コンピュータ使用可能媒体(0104)から読み出されたマシン命令を実行するコンピュータ(通常、モバイル又は非モバイル計算デバイスからなり、本明細書ではまとめてデジタルデータプロセッサ(DDP)として記述される)(0103)を組み込んだグラフィカルユーザインターフェース(GUI:graphical user interface)(0102)と対話する。この用途に関連して、好ましい例示的なタッチセンサ検出(0110)システム実施形態は、可変インピーダンスアレイ(VIA)(0112)を備えるタッチセンサアレイ(0111)を組み込む。
【0021】
VIA(0112)は、従来の直交向きで配置し得るセンサ要素の行及び列からなる抵抗性又は容量性アレイを利用し得、又は幾つかの状況では、行/列が互いに直交しないVIA(0112)が構成され得る(
図7(0700)に示される例に示されるように)。VIA(0112)は、縁部に相互リンクインピーダンス列(IIC)(0113)及び相互リンクインピーダンス行(IIR)(0114)を有し、これらは、様々な構成の接続性で2つ以上の列/行(IIC(0113)及びIIR(0114)内の内部電気列/行ノードを介して)を電気的に接続、刺激、又は検知するように構成し得る。
【0022】
IIC(0113)及びIIR(0114)は、アレイ列駆動回路(ACD:array column driver)(0115)及びアレイ行センサ(ARS:array row sensor)(0116)によって制御される。ACD(0115)は、IIC(0113)の構成、IIC(0113)の駆動に使用される電源、及びIIC(0113)内で電気的に駆動される列の選択を担う。ARS(0116)は、IIR(0114)の構成、IIR(0114)に接続される電気シンク、及びIIR(0114)内で電気的に検知される行の選択を担う。ACD(0115)及びARS(0116)は、駆動/検知制御回路(0117)を用いて制御され、駆動/検知制御回路(0117)は、個々の列切り換えレジスタ(CSR)及び行切り換えレジスタ(RSR)並びにACD(0115)を介してのIIC(0113)の駆動に使用されるデジタル/アナログ変換器(DAC:digital−to−analog converter)及び/又はARS(0116)を通して構成されたIIR(0114)ステータスの検知に使用されるアナログ/デジタル(ADC)変換器を含み得る。
【0023】
ARS(0116)からのアナログ信号を読み取った検知結果は、駆動/検知制御回路(0117)によってデジタルに変換され、デジタルインターフェース(0118)に提示されて、計算システム(0103)に送信され、コンピュータ(0103)で実行中のアプリケーションソフトウェアに関連したオペレーティングシステムソフトウェアによって解釈し得る。多種多様なコンピュータシステム(0103)及び関連付けられたアプリケーションが、このシステムに関連して予期される。
【0024】
示されるシステムは、ACD(0115)及びARS(0116)によって決まるIIC(0113)及びIIR(0114)の構成により、VIA(0112)検知要素が、VIA(0112)に存在する物理的な行/列間隔と同等の空間粒度をなお提供しながら、より少数の複雑な電子デバイス(より少数の列駆動回路及びより少数の行センサ)とインターフェースすることができるという点で従来技術と異なる。IIC(0113)及びIIR(0114)構成の操作及び駆動/検知制御回路(0117)での適切なソフトウェアの使用により、VIA(0112)検知要素は、VIA(0112)内の個々の各行及び列をサポートするために能動回路を必要としないより粗いハードウェアインターフェースを通して補間し得る。この補間能力は、IIC(0113)及びIIR(0114)の様々なハードウェア構成と、ARS(0116)によって制御される未処理データを改善するために使用し得る駆動/検知制御回路(0117)内の様々なソフトウェア技法との組合せである。
【0025】
これに関連して、DC及びACシグナリング並びに電圧モード及び電流モード両方の駆動/検知方法論の使用を含め、VIA(0112)列を電気的に駆動し、VIA(0112)行を検知する様々な方法が予期される。
(方法概説(0200))
本発明の例示的な方法は一般に、以下のステップ:
(1)可変インピーダンスアレイ(VIA)内の相互リンクインピーダンス列(IIC)を構成するステップ(0201)と、(2)VIA内の相互リンクインピーダンス行(IIR)を構成するステップ(0202)と、(3)列駆動電気源(CDS:column driving electrical source)を用いてIICを電気的に刺激するステップ(0203)と、(4)ADCを用いてIIR内の電気応答を検知し、デジタルデータに変換するステップ(0204)と、(5)IIR変換デジタルフォーマット応答をタッチセンサ行列(TSM)データ構造に記憶するステップ(0205)と、(6)所定のCDR/IIC/IIR変動がTSMに記録されたか否かを判断し、且つ記録された場合、ステップ(8)に進むステップ(0206)と、(7)次のVIA検知変動に向けてCDS/IIC/IIRを再構成し、且つステップ(3)に進むステップ(0207)と、(8)TSM値を補間して、VIA内の活動の焦点を特定するステップ(0208)と、(9)焦点活動情報をユーザインターフェース入力コマンドシーケンスに変換するステップ(0209)と、(10)行動のために、ユーザインターフェース入力コマンドシーケンスをコンピュータシステムに送信し、且つステップ(1)に進むステップ(0210)と
を組み込むものとして
図2(0200)のフローチャートで説明することができる。
【0026】
この一般的な方法は、幾つかの要因に応じてかなり変更することができ、ステップの再構成及び/又は追加/削除は本発明の範囲によって予期される。この好ましい例示的な実施形態方法及び他の好ましい例示的な実施形態方法と、本明細書に記載される様々な好ましい例示的な実施形態システムとの統合が、本発明の全体範囲によって予期される。
(VIA/IIC/IIRの詳細(0300))
可変インピーダンスアレイ(VIA)(0310)、相互リンクインピーダンス列(IIC)(0320)、及び相互リンクインピーダンス行(IIR)(0330)の更なる詳細を概して
図3(0300)に示す。ここで、VIA(0310)は、個々の可変インピーダンスアレイ要素(0319)がアレイの行/列交点内で相互接続し得るアレイの列(0312)及び行(0313)を含む。これらの個々の可変インピーダンスアレイ要素(0319)は、用途の文脈に基づいて能動及び/又は受動構成要素を備え得、抵抗性要素、容量性要素、及び誘導性要素の任意の組合せを含み得る。したがって、VIA(0310)アレイインピーダンス要素(0319)は、この図では一般に、一般化インピーダンス値Zとして示されている。
【0027】
物理VIA列(0312)及びVIA行(0313)が、相互リンクインピーダンス列(IIC)(0320)及び相互リンクインピーダンス行(IIR)(0330)をそれぞれ介して一緒に接続されることに留意されたい。IIC(0320)及びIIR(0330)は、列駆動ソース(0321、0323、0325)及び行検知シンク(0331、0333、0335)に接続される列及び行の数を低減するように構成される。したがって、IIC(0320)及びIIR(0330)の組合せは、VIA列(0312)及びVIA行(0313)へのインターフェースに必要な外部構成要素を低減する。本発明に関連して、IIC(0320)相互接続の数は、列駆動ソース(0321、0323、0325)の数を物理VIA列(0312)の数未満に低減可能である(したがって、外部IICの数が通常、内部IIC列の数未満である)ように構成され、IIR(0330)相互接続は、行検知シンク(0331、0333、0335)を物理VIA行(0313)の数未満に低減可能である(したがって、外部IIR行の数が通常、IIR行の数未満である)ように構成される。この低減は、1つ又は複数のIIC(0320)要素(0329)を各VIA物理列(0312)間に直列に有し、1つ又は複数のIIR(0330)要素(0339)を各VIA物理行(0313)間に有することによって達成される。したがって、X×Y VIAセンサ(0310)は、P個の列駆動回路及びQ個の行センサのみを必要とする電気インターフェースに置き換えられる。本発明は、
【0029】
【数2】
を強制し、多くの好ましい実施形態は関係
【0031】
【数4】
を満たす。なお、これらの好ましい実施形態に関連して、IICが複数の相互リンクインピーダンスを組み込み得、IIRが単一の相互リンクインピーダンス要素を組み込む状況及びIICが単一の相互リンクインピーダンス要素を組み込み得、IIRが複数の相互リンクインピーダンス要素を組み込む状況があり得る。
【0032】
IIC(0320)インピーダンス要素(0329)は、個々のVIA列(0312)を接続するように構成される。これらのIIC(0320)インピーダンス要素(0329)は、適用状況に基づいて能動及び/又は受動構成要素を備え得、抵抗性構成要素、容量性構成要素、及び誘導性構成要素の任意の組合せを含み得る。したがって、IIC(0320)インピーダンス要素(0329)は、この図では一般的に、一般化インピーダンス値Xとして示されている。図に示されるように、個々のVIA列は、個々の列駆動ソース(0321、0323、0325)を使用して直接駆動されてもよく、又はこれらの直接駆動列間で補間されてもよい(0322、0324)。
【0033】
IIR(0330)インピーダンス要素(0339)は、個々のVIA行(0313)を接続するように構成される。これらのIIR(0330)インピーダンス要素(0339)は、適用状況に基づいて能動及び/又は受動構成要素を備え得、抵抗性構成要素、容量性構成要素、及び誘導性構成要素の任意の組合せを含み得る。したがって、IIR(0330)インピーダンス要素(0339)は、この図では一般的に、一般化インピーダンス値Yとして示されている。図に示されるように、個々のVIA行は、個々の行検知シンク(0331、0333、0335)を使用して直接検知されてもよく、又はこれらの直接検知行間で補間されてもよい(0332、0334)。
【0034】
列駆動ソース(0321、0323、0325)は一般に、この図では独立しているものとして示されているが、幾つかの構成では、VIAセンサ(0310)に外部アクセス可能な各列に電気的に結合される列駆動ソースのタイプを定義する列切り換えレジスタ(CSR)によって制御される一連のスイッチを利用して組み合わせ得る。様々なAC/DC励起、電圧源、開回路、電流源、及び他の電源駆動回路の組合せが、列駆動ソース(0321、0323、0325)の切り換え構成として利用し得る。CSRは、VIAセンサ(0310)に印加される電源のタイプを選択するとともに、その相対振幅/大きさも選択するように構成し得る。
【0035】
行検知シンク(0331、0333、0335)は一般的に、この図では独立しているものとして示されているが、幾つかの構成では、VIAセンサ(0310)に外部アクセス可能な各行に電気的に結合される行検知シンクのタイプを定義する行切り換えレジスタ(RSR)によって制御される一連のスイッチを利用して組み合わせ得る。様々なAC/DC励起、電圧源、開回路、電流源、及び他の電気検知シンクの組み合わせが、行検知シンク(0331、0333、0335)の切り換え構成として利用し得る。RSRは、VIAセンサ(0310)に適用される電気シンクのタイプを選択するとともに、その相対振幅/大きさも選択するように構成し得る。
(列/行切り換え論理(0400))
CSR及びRSR列/行源/シンク動作の更なる詳細を
図4(0400)に示し、
図4では、VIA(0410)は、IIC(0412)及びIIR(0413)インピーダンスネットワークの使用を介して列駆動ソース(0421、0423、0425)及び行検知シンク(0431、0433、0435)のそれぞれとインターフェースする。列切り換えレジスタ(CSR)(0420)は、ラッチ又は他のメモリ要素の組を備えて、各列駆動ソース(0421、0423、0425)に関連付けられたソース駆動回路のタイプ、駆動ソースの振幅/大きさ、及び駆動ソースがアクティブ化されているか否かを制御するスイッチを構成し得る。同様に、行切り換えレジスタ(RSR)(0430)は、ラッチ又は他のメモリ要素の組を備えて、各行検知シンク(0431、0433、0435)に関連付けられた検知シンクのタイプ、シンクの振幅/大きさ、及びシンクがアクティブ化されているか否かを制御するスイッチを構成し得る。
【0036】
上述したように、IIC(0412)及びIIR(0413)インピーダンスネットワークは、静的であるか、又はCSR(0420)及びRSR(0430)のそれぞれの構成によって積極的に関わり得る多種多様なインピーダンスを備え得る。したがって、CSR(0420)及びRSR(0430)は、幾つかの好ましい実施形態では、VIA(0410)の挙動を刺激/検知するように構成されるのみならず、内部列クロスリンク及び内部行クロスリンクを再構成することによってVIA(0410)の相互リンク性を内部で構成するようにも構成され得る。この挙動は全て、制御論理(0440)によって動的に決定し得、制御論理は、コンピュータ可読媒体(0444)から読み出されたマシン命令を実行するマイクロコントローラ又は他の計算デバイスを含み得る。これに関連して、アナログ/デジタル(ADC)変換器(0450)の挙動は、部分的に、CSR(0420)及びRSR(0430)の構成と、制御論理(0440)とによって制御し得る。例えば、CSR(0420)及びRSR(0430)の構成に基づいて、ADC(0450)は、CSR(0420)/RSR(0430)セットアップに関連付けられた検知のタイプと互換性を有する特定の動作モードに構成され得る。
(簡略化されたシステムの実施形態(0500))
図1(0100)〜
図4(0400)に示される一般化された概念は、幾つかのシステム設計では、
図5(0500)に示されるように簡略化し得る。ここでは、相互リンクインピーダンス列(0520)が、VIAセンサアレイ(0510)を構成する物理VIAセンサ列(0512)への縮小電気インターフェースを形成するVIAセンサ(0510)が示される。同様に、相互リンクインピーダンス行(0530)は、VIAセンサアレイ(0510)を構成する物理VIAセンサ行(0513)への縮小電気インターフェースを形成する。なお、この例では、物理VIA列(0512)の数は、物理VIA行(0513)の数と同じである必要はない。更に、VIA(0510)の各列を直列接続する列補間インピーダンス構成要素(X)の数は、VIA(0510)の各行を直列接続する行補間インピーダンス構成要素(Y)の数と同じである必要はない。換言すれば、補間列(0522、0524)の数は、補間行(0532、0534)の数と同じである必要はない。
【0037】
制御論理(0540)は、列スイッチ(0521、0523、0525)及び行スイッチ(0531、0533、0535)の状態を制御する情報を提供する。列スイッチ(0521、0523、0525)は、個々のVIA列が接地されるか、それとも電圧源(0527)からの電圧電位に駆動されるかを定義し、電圧電位は、幾つかの実施形態では、オンザフライ調整(0541)が可能なように制御論理(0540)によって調整可能であり得、オンザフライ調整は、駆動電子デバイスにおいて電位非線形性を補償するために使用することができる。同様に、行スイッチ(0531、0533、0535)は、個々のVIA行が接地されるか、それとも信号調整器(0560)及び関連付けられたADC(0550)に電気的に結合されるかを定義する。
【0038】
図5(0500)に示される構成では、VIAセンサ(0510)は、各列間に2つの補間インピーダンス(X)及び各行間に3つの補間インピーダンス(Y)を均一に備える。これは、所与のVIAにおいて補間列の数が補間行の数と同じである必要がないことを示す。更に、補間列の数が、VIAにわたって均一である必要がなく、補間行の数もVIAにわたって均一である必要がないことに留意されたい。これらの各パラメータの数は、VIAにわたって可変である。
【0039】
VIAセンサ(0510)が、行又は列補間インピーダンス内で均一性を有する必要がなく、幾つかの状況では、これらのインピーダンスが、MOSFET又は他のトランスコンダクタを使用して数及び/又は値の点で動的に定義され得ることにも留意する。この例示的なVIAセンサセグメントでは、アレイの1列(0523)が能動的に駆動され、一方、残りの2列(0521、0525)が接地電位に保持されることを見ることができる。行は、1行(0533)が信号調整器(0560)/ADC組み合わせ(0550)によって検知されており、一方、残りの行(0531、0535)が接地電位に保持されるように構成される。
(簡略化された方法(0600))
図5(0500)の簡略化された概略に関連付けられた方法を
図6(0600)に示す。ここでは、列駆動回路、列ソース、及び行シンクは、
図5(0500)に示されるように簡略化され、方法全体の複雑性が対応して低減される。本発明のこの簡略化された例示的な方法は一般に、以下のステップを組み込むものとして
図6(0600)のフローチャートに示すことができる。
(1)制御論理が、一度に1つのアクティブ列電極を駆動し(0601)、その間、他の全てのアクティブ列電極を接地する(0602)。
(2)各給電駆動電極について、制御論理は、一度に1つの検知電極を調整回路に接続し(0603)、その間、他の全てのアクティブ行電極を接地する(0604)。これにより、給電駆動電極と、調整回路に接続された検知電極との交点付近の力検知要素を通る複数の電流経路候補がもたらされる。センサにかけられた力は、力と、交点への力の距離とに比例する信号を生成する。
(3)信号は調整回路を通り、調整回路は、電流/電圧変換(0605)、任意選択的なフィルタリング、及び/又は増幅を実行し得、アナログ出力信号を生成する(0606)。
(4)ADCは、信号調整回路から出力された信号をデジタル値に変換し、メモリ内のアレイに記憶する(0607)。これは、アクティブ行電極とアクティブ列電極との各交点について(ステップ(0601)〜(0607))繰り返される(0608)。
(5)センサが完全に走査された後、制御回路は任意選択的に、メモリ内のアレイを処理して、信号を更にフィルタリングし、信号を既知の単位に正規化し、タッチ等の特徴を抽出し、タッチを経時追跡し得る(0609)。
(6)制御回路は、外部構成要素と対話して、データを交換し得る。制御回路は、続く走査に向けて電力、速度、又は待ち時間を最適化させるために、走査パラメータの変更を選ぶこともできる。制御回路は、ユーザ要求に応答してもよく、又は走査間でシャットダウン若しくはスリープさせることを決定してもよい(0610)。
【0040】
この一般的な方法は、幾つかの要因に応じてかなり変更することができ、ステップの再構成及び/又は追加/削除は本発明の範囲によって予期される。この好ましい例示的な実施形態方法及び他の好ましい例示的な実施形態方法と、本明細書に記載される様々な好ましい例示的な実施形態システムとの統合が、本発明の全体範囲によって予期される。
(例示的な非直交VIA(0700))
図7(0700)に示されるように、VIAは、本発明の教示での一般性を失うことなく、幾つかの好ましい実施形態では、非直交構成で構成し得る。この図面は、本発明の教示を使用して、多種多様なVIAセンサ要素レイアウトが可能であり、したがって、ここでの補間技法の教示が、特定のVIAレイアウト又は座標系に限定されないことの一般的な概念を示す。
(例示的な半径方向/楕円形VIA(0800))
図8(0800)に示されるように、VIAは、本発明の教示での一般性を失うことなく、幾つかの好ましい実施形態では、半径方向構成で構成し得る。示される半径方向構成は、VIAの原点に関して円対称であるが、示されるような本発明の幾つかの好ましい実施形態は、VIAアレイの1つ又は複数の軸を拡張/縮小/回転させることにより、これを楕円形アレイとして構成し得る。
(例示的な電圧モード列駆動回路(0900)〜(1100))
列駆動回路は、本発明の教示に従った多種多様な形態を取り得るが、例示的な一形態を一般に
図9(0900)に示す。ここでは、アクティブ列信号(0190)がインバータチェイン(0901、0902)に提示され、次に、送信ゲート(0903)を介する3状態接続性を用いて、VIA内のIIC補間構造に接続されたIIC列駆動信号(0920)に提供される。送信ゲート(0903)は、スイッチイネーブル信号(0930)がアクティブである場合、インバータチェイン(0902)の出力をIIC列駆動(0920)に能動的に結合するように設計される。3状態インバータ(0904)は、送信ゲート(0903)が双方向電流が可能なことを保証するのに必要な信号反転を提供する。なお、列駆動電圧(0940)は、示されるインバータに供給される他の電圧と異なり得、その理由は、P2 MOSFETが、インバータチェイン(0901、0902)の列印加の特定の構成に応じて電力駆動回路として構成されることがあるためである。
【0041】
図10(1000)に示されるように、積層MOSFETスイッチが組み合わせて使用されて、活性化と、
図9(0900)に示される3状態駆動制御機能との両方を提供し得る、この3状態スイッチ構成の他の実施形態も可能なことに留意されたい。この例では、アクティブ化信号及びイネーブル信号の反転回路は、明確にするために省かれている。
図10(1000)の実施形態での主な違いは、追加のヘッドルーム電圧の要件(供給電圧はより高くなければならない)と、全ての切り換え動作への統一された供給電圧の使用とにある。
図9(0900)の構成は、多くの用途で好ましく、その理由は、VIAの切り換えに関連付けられた動的消費電力が、約
【0042】
【数5】
であるためであり、式中、Pは動的消費電力であり、CはVIA無効負荷キャパシタンスを表し、Vは切り換え電圧差を表し、fは切り換え(走査)周波数を表す。したがって、VIAセンサにわたる切り換え電圧の低減は、タッチセンサ走査動作によって消費される電力量を劇的に低減することができる。
図9(0900)内で異なる駆動電圧を使用する(すなわち、列駆動電圧(0940)を低減する)ことにより、全体の消費電力のかなりの低減が実現可能である。
【0043】
図10(1000)に示される積層駆動手法は、
図11(1100)に一般に示されるような非積層IIC列駆動回路を形成するように変更し得る。ここでは、出力CMOSインバータを駆動する論理の追加により、システムでの全体的により低い電圧での動作が可能になる。この論理構成は、マイクロコントローラ3状態GPIO回路に組み込まれることが多い。
(例示的な電圧モード行検知回路(1200)及び(1300))
行検知回路は、本発明の教示に従った多種多様な形態を取り得るが、例示的な一形態を一般に
図12(1200)に示す。ここでは、IIR行検知信号線(1210)は、送信ゲート(1202)に結合されたMOSFET切り換え接地シャント(1201)を介してADC入力(1220)に電気的に結合される。スイッチイネーブル信号(1230)がアクティブである場合、インバータ(1203)を介して、MOSFETシャント(1201)はディスエーブルされ、送信ゲート(1202)はアクティブ化され、送信ゲート(1202)は、選択されたIIR行検知信号線(1210)をADC(1220)に結合する。スイッチイネーブル信号(1230)が非アクティブである場合、MOSFETシャント(1201)はイネーブルされ、IIR行検知信号線(1210)を接地し、送信ゲート(1202)をディスエーブルし、送信ゲート(1202)は、選択されたIIR行検知信号線(1210)をADC(1220)から切断する。
【0044】
幾つかの状況では、この切り換え回路が、単純な受動信号切り換えを超えるものを含み得、能動増幅/フィルタリングデバイスを組み込んで、ADC(1220)に提示する前にIIR行検知信号線(1210)を調整し得ることに留意されたい。このタイプの切り換えアクティブバッファリングの実施は十分に、電気分野の当業者の技能内にある。
【0045】
図12(1200)に示される回路は、
図13(1300)に示されるように、接地イネーブル信号(1340)及び関連付けられた論理ゲート(1341)を組み込んで、行検知線が検知されていない状況で接地するか、又はマルチ分解能走査動作等で接地されるIIR行検知線の任意選択的なディスエーブルを可能にするように、増強し変更し得る。この実施形態での回路構成要素(1301,1302、1303、1310、1320、1330)は一般に、
図12(1200)での要素(1201,1202、1203、1210、1220、1230)に対応する。
(例示的な電流モード列駆動回路(1400)及び(1500))
図9(0900)〜
図12(1200)に概して示される例示的な電圧モード列駆動回路は、本発明の幾つかの実施形態では、
図14(1400)及び
図15(1500)に概して示されるような電流モード手法を使用して実施することもできる。これらの概略図は一般に、
図9(0900)〜
図12(1200)と同様の構造及び機能を示すが、電流モード駆動手法を組み込んでおり、この手法では、P5/P6デバイスが、N6がイネーブル信号(1430)によってアクティブ化される場合、R1によって消費される電流をミラーリングする電流ミラーを形成する。
【0046】
図15(1500)に概して示されるように、様々な方法が使用されて、単一のMOSFET(非理想的な電流シンクとして)を使用することにより、又はより従来的な電流ミラーベースの電流シンクを使用することにより、IIC列線を接地し得る。なお、これらの構成(1450、1550)で強制される電流は、コンピュータ被制御デバイス(R1)(
図17(1700)に概して示されるように)を使用して「ダイヤルイン」し得るため、この実施形態は、消費電力を最小化しなければならない状況で有用であり得る。
(例示的な電流モード行検知回路(1600))
図12(1200)及び
図13(1300)に概して示される例示的な電圧モード行検知回路は、本発明の幾つかの実施形態では、
図16(1600)に概して示されるように、電流モード手法を使用して実施することもできる。この概略図は一般に、
図12(1200)及び
図13(1300)と同様の構造を示すが、電流モード検知手法を組み込んでいる。ここでは、IIR行検知信号(1610)は、スイッチN1(1601)によってシャントされるか、又はN2、N4、及びN5の組み合わせによってミラーリングされる(1602)電流を供給して、シンク電流を供給し、シンク電流は、電流モードADC(1620)によって変換される。イネーブル信号(1630)が使用されて、インバータ(1603)を介してシャントスイッチ(1601)をゲートし、N2を介する電流ミラー(1602)にイネーブルを提供する。
(例示的な可変補間抵抗(1700))
個々の列(IIC)及び個々の行(IIR)を相互接続するインピーダンスは、固定抵抗(場合により各列及び/又は行内で異なる値の)として構成し得るが、
図17(1700)に示されるような電圧変調送信ゲートとして構成された線形導電体としてMOSFETを使用することにより、可変抵抗として構成することもできる。ここでは、DACが使用されて、マイクロコントローラ又は他の計算デバイスの制御下でX及び/又はYインピーダンス要素の有効抵抗を変調し得る。当業者は、この設計手法と互換性を有する多種多様なDACハードウェア実施に精通しているであろう。
(能動回路可変インピーダンスアレイ要素(1800))
可変インピーダンスアレイ(VIA)は通常、抵抗、キャパシタ、インダクタ、又はこれらの基本要素を含む他の受動デバイス組み合わせ等の受動的な構造のインピーダンス要素を組み込む。しかし、本発明の幾つかの好ましい実施形態は、受動VIA構成要素に関連付けられた能動回路を利用し得る。この能動回路構造の例を
図18(1800)に示し、
図18では、VIA能動センサ要素(1810)が、VIA/IIC列(1813)及びVIA/IIR行(1814)を相互リンクする能動回路(1812)で増強された受動VIAセンサ要素(1811)を含む。
【0047】
この概念の可能で例示的な一実施形態は、VIA能動センサ要素(1820)が、VIA列(1823)及び行(1824)を相互リンクするMOSFET(1822)で増強された受動VIAセンサ要素(1821)を備えた状態で示される。VIAセル(1811、1821)が、多種多様な可変インピーダンス要素を備え得、能動回路(1812、1822)が、個々のVIA列(1813、1823)及びVIA行(1814、1824)を結合することにマッチした多種多様な能動回路を含み得ることを当業者は認識しよう。
(例示的な可変周波数励起/検出(1900)及び(2000))
図19(1900)に概して示されるように、本発明は、VIA(1910)を励起するために、CSR(1920)内で選択可能な周波数生成を利用し得る。この構造は一般に
図4(0400)に示される構造に類似するが、選択可能なフィルタリング要素(1960)の追加により、個々の励起周波数をVIA(1910)からフィルタリングし、次に、ADC(1950)によって検出することができ、それから制御論理(1940)によって処理される。幾つかの状況では、選択可能なフィルタリング要素(1960)は、ADC(1950)内に組み込まれ得る。この例では、CSR(1920)AC励起は、1つ又は複数の単一の周波数又は複数の周波数の形態を取り得る。CSR(1920)周波数を生成するためのこの構成での任意波形生成器(AWG)の使用は、幾つかの実施形態において予期される。
【0048】
なお、プログラマブルフィルタ(1960)による複数の周波数の並列検出とともにCSR(1920)内の複数の励起周波数の使用により、VIA(1910)の複数のエリアの同時検出が可能になり得る。これは、適切な論理(1940)ソフトウェア/ファームウェアと併せて、複数のタッチエリアの適宜検出を可能にするとともに、様々な周波数を使用して、VIA(1910)内の指のレジストレーションを検出できるようにする。このマルチ周波数手法は、幾つかの状況では、タッチセンサ検出システムの動作に必要な電力を低減するために使用することもできる。
【0049】
このマルチエリア周波数ベースの走査手法の例を
図20(2000)に示し、
図20では、VIAは、列に沿って様々な周波数で励起され、行センサ上の周波数情報を選択的にフィルタリングすることにより、VIAは、個々のVIAセンサ要素インピーダンスの変動に加えて、周波数に基づいて検知することができる。なお、これは、幾つかの状況では、VIA表面の複数のエリアを圧力、近接性、容量結合されたスタイラスとの対話等の異なる検知メカニズムに関連付けられるようにし得る。
(可変走査分解能(2100)〜(2400))
本発明は、IIC列励起及びIIR行検知IIR構成を変更することにより、様々な走査分解能が本発明の所与の実施形態から得ることができることを予期する。この可変走査分解能性能の幾つかの例を
図21(2100)〜
図24(2400)に示す。これらの例では、水平/垂直の実線はVIAでのアクティブ行/列を表し、破線はVIA内の補間行/列を表す。各行/列は、アクティブ状態(列は駆動/接地され、行は検知/接地される)であるか、又は切断状態(高インピーダンス状態)のいずれかにあると見なされ得る。
【0050】
図21(2100)は、完全分解能走査が構成されるシナリオを示し、走査中、全ての列は駆動され、全ての行は検知される。1/2分解能走査が
図22(2200)に示され、ここでは、走査中、1つ置きの行/列が接続され、駆動/検知される。1/4分解能走査が
図23(2300)に示され、ここでは、走査中、3つ置きの行/列が接続され、駆動/検知される。最後に、
図24(2400)は、混合モード走査の概念を示し、混合モード走査では、VIAの部分が完全分解能で走査され、VIAの残りの部分はより低い分解能で走査される。走査分解能を変更する能力は、VIAの各列/行の走査に関連付けられた動的電力損失を低減することにより、タッチセンサ全体の節電を大きく促進する。
図24(2400)の例が、VIA構造全体内の幾つかの離散エリアで完全分解能スキャンを実行するように構成し得ることを当業者は認識するであろう。
(ペン/スタイラス実施形態(2500)〜(3200))
(概説(2500))
図25(2500)〜
図32(3200)に概して示されるように、本発明は、タッチセンサ検出器に加えて、GUI(2502)入力としてユーザ(2501)のペン/スタイラス(2520)の使用を組み込み得る。
図25(2500)のブロック図に示されるように、この代替の実施形態は、
図1(0100)に示される機能と同様の機能を提供するが、ペン/スタイラス(2520)が追加されており、ペン/スタイラスは、コンピュータ可読媒体(2504)から読み出されたマシン命令の制御下でタッチセンサ検出器(TSD)/タッチセンサアレイ(TSA)(2510)及び/又はコンピュータシステム(2503)と通信し得る。
(能動容量性スタイラス(2600))
図26(2600)に概して示されるように、この構成での能動容量性スタイラス(2620)の使用により、スタイラス(2620)は信号(選択されたAC周波数等)を発することができ、信号は次に、TSA(2610)によって検出され、一次元走査手法で使用されて、スタイラスのX位置及びY位置を別個に特定する。この図に示されるように、コンピュータシステム(2601)は、この構成では、TSA(2610)と無線通信する(2602)とともに、スタイラス(2620)と無線通信する(2603)ように構成し得る。
【0051】
図面に示されるように、幾つかの状況では、能動容量性スタイラス(2620)は、個々のVIAセンサ要素(2623)から無線送信(2622)を受信し、この情報をコンピュータシステム(2601)に無線で通信するように構成し得る。このようにして、VIAが使用されて、情報(位置、圧力、検出された容量、近接性等)をスタイラス(2620)に通信し得、情報は次に、コンピュータシステム(2601)に中継される。
(例示的なスタイラスの概略(2700))
例示的な能動容量性スタイラスのブロック図概略を
図27(2700)に示し、
図27では、電源(通常、1.5V電池)(2701)が、低電力マイクロコントローラ(2703)の制御下でブースト変換されて、電力をシステムに供給する。マイクロコントローラは発振器(2704)を制御するように動作し、発振器は、スタイラス先端部(2706)による送信後、TSAによって受信されるように設計された信号でPCBアンテナ(2705)を駆動する。発振器(2704)とスタイラス先端部(2706)との放射結合は通常、容量性であるが、オンボードPCBアンテナ(2705)で補助してもよい。発振器(2704)によって発せられる信号のタイプは、幾つかの状況では、スタイラス本体内でTSAの形態を取り得る任意選択的なユーザ入力(2707)又はスタイラス本体内に含まれる任意選択的なキーボードスイッチ若しくは容量性センサにより、マイクロコントローラ(2703)によって制御し得る。このユーザ入力(2707)は、スタイラスを、スタイラス先端部(2706)を通して別個の情報をTSAに伝える異なる動作モードにし得る。したがって、スタイラス先端部(2706)は、圧力/位置等の情報をTSAに伝え得るが、発振器(2704)の出力の状態に基づいてモードインジケータを提供することもできる。
【0052】
スタイラス(2706)がモードをTSAに通信することと併せて、
図26(2600)に示されるように、スタイラスに、発振器(2704)及び/又はPCBアンテナ(2705)を利用して、TSA電子デバイス及び/又はTSA電子デバイスが通信する計算デバイスと通信し得る無線インターフェース(WiFi(登録商標)、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)等)を構成することもできる。
(例示的なスタイラス構造(2800)及び(2900))
例示的なスタイラス構造の詳細を
図28(2800)及び
図29(2900)に示し、これらの図では、スタイラスは、組み立てのために嵌合するねじ山(2803)が構成された上部(2801)及び下部(2802)エンクロージャ外郭を備える。この2個片外郭構造内に、電力を供給する電池(2804)及び能動電子デバイスを含むPCB(2805)が、スタイラス先端部(2806)に沿って含まれ、スタイラス先端部は、TSAを覆う保護カバーに接触するように設計される。任意選択的な機械的スイッチ(2807)が、スタイラスへの電力制御をサポートするために、又はスタイラスの動作モードを変更する手段として含まれ得る。ばね(2808、2809)が、電池(2804)の接触に影響するとともに、スタイラス先端部(2806)が、TSA保護カバーの平面等の平面に接触して配置される場合、自在に移動することができるようにするために含まれ得る。
【0053】
スタイラス内のマイクロコントローラ(2703)に関連付けて、スタイラスの動作モードを変更できるようにし得る様々なユーザ入力機構(スイッチ又は他の入力等)(2807)もあり得る。この例を
図28(2800)に示し、
図28では、下部エンクロージャ外郭(2802)の外面にあるバンド(2811、2812、2813、2814、2815)が、容量性結合によって検知されて、マイクロコントローラへのユーザ切り換え入力を特定し、したがって、スタイラスの動作モードを設定する。他のモード選択方法も可能であるが、これは、TSAと様々なモードで動作するスタイラスの能力の単なる一例である。
【0054】
図29(2900)は、PCB、スタイラス先端部へのばね負荷接点を含め、スタイラスの内部構造についての更なる詳細と、TSAを入力デバイスとして使用してTSA及び/又は計算システムとの両方の通信を補助するPCBトレースアンテナの提供とを提供する。
(例示的な入力データプロファイル(3000)〜(3200))
図30(3000)に示されるように、本発明は、タブレット表面(3110、3210)上での手/指ジェスチャの使用と、ペン/スタイラス入力とを統合して、
図31(3100)及び
図32(3200)に示されるような圧力/存在プロファイル(3120、3220)を生成し得る。
図30(3000)に示されるように、システムは、ユーザの様々な指(又はユーザの手の他の部位)及びスタイラス/ペン入力から圧力情報を収集するのに使用し得る。
図31(3100)に示されるように、これらの入力は、各手/指/スタイラス入力がTSAでの圧力プロファイルに関連付けられる圧力マップを形成し得る。これらの圧力プロファイルは、
図32(3200)に示されるように、ユーザの手/指からのもの(P)又はスタイラスからのもの(S)として区別することができ、その理由は、この場合でのスタイラスは、上述したように能動容量性スタイラスであり、動作中、無線情報をTSAに送信しているためである。なお、
図32(3200)では、システムは、スタイラス入力(S)と比較して圧力入力(これらの図面では楕円として定義される)間を区別するように構成し得、それにより、同じTSAへの異なる次元の入力平面が可能である。この追加の情報平面は、リモートコンピュータシステムで実行中のアプリケーションソフトウェアによって使用されて、アプリケーションソフトウェア内の様々な動作モード又は制御に影響を及ぼし得る。
(詳細な説明 − IFSA実施形態(3300)〜(6400))
(概説)
本発明は、VIAにおいて多種多様なセンサ技術を使用して実施し得るが、例示的な実施形態の好ましい1つの集まりは、感圧センサを利用して、補間力検知アレイ(IFSA)を形成する。以下の考察は、好ましい実施形態のこの感圧クラスを詳述し、詳細な例示的な構造の状況を提供する。なお、IFSA実施形態について以下に詳述するが、それらの構造で使用される技法は、容量性、電磁等の他のタイプのセンサ技術にも等しく適用し得る。
【0055】
上記概説によれば、本発明のIFSA実施形態は、高分解能力検知アレイと、駆動回路及び検知回路が力検知アレイよりも低い分解能を有することを可能にする補間回路と、センサを走査し、その結果生成される信号を処理する回路及び付随するアルゴリズムと、このセンサを様々なデバイスに組み込む方法とを構築するシステム及び方法を記述する。
【0056】
IFSAセンサは通常、以下の構成要素からなる。各構成要素についての更なる詳細及び明確化は、以下の詳細な説明に見出すことができる。
・検知エリア。行電極と、列電極と、力検知要素のグリッドとからなる検知エリアであって、各要素は1つの行電極と1つの列電極との間に接続される。
・補間抵抗。列電極、行電極、及び駆動/検知回路に接続する一連の補間抵抗。
・駆動回路。一連のデジタル及び/又はアナログスイッチ及びアクティブ列に取り付けられた、関連付けられた制御論理からなる駆動回路。
・検知回路。一連のデジタル及び/又はアナログスイッチ及びアクティブ行に取り付けられた、関連付けられた制御論理からなる検知回路。
・電圧/電流源。駆動電圧/電流を駆動回路に提供する電圧又は電流源。
・信号調整器。検知回路からの信号を調整、フィルタリング、又は変換する任意選択的な信号調整構成要素。
・制御回路。センサの走査に必要な一連の制御信号を生成する制御回路、通常、マイクロコントローラ又はASIC。制御回路は、センサ信号をアナログ形式からデジタル形式に変換する内部又は外部ADC、信号を処理し解釈するプロセッサ及びメモリ、並びにホストプロセッサ等の外部構成要素と通信するIO論理を組み込むこともできる。
【0057】
回路内の行及び列は交換し得るが、例示のために、本発明は、駆動回路を列に接続し、検知回路を行に接続することに留意する。構成要素が、例示のために別個に示されることにも留意する。これらの構成要素の機能は、実際の実施では統合及び/又は分離し得る。この幾つかの例としては、補間抵抗と検知エリアとの統合、駆動回路への電圧源の組み込み、制御回路外部へのADCの配置等が挙げられる。明確にするために、本発明は、駆動回路及び検知回路のアクティブ列電極及びアクティブ行電極に直接接続する列電極及び行電極を考慮するが、補間抵抗を通して駆動回路及び検知回路に接続する列電極及び行電極は、補間列電極及び補間行電極と呼ばれる。
【0058】
動作中、制御回路はセンサを繰り返し走査して、センサ上の力分布の二次元「画像」を検索する。各走査サイクルはフレームと呼ばれる。以下は、各フレーム中に行われるステップの概説である。各ステップについての更なる詳細及び明確化は、詳細な説明において見出すことができる。
(1)制御論理が、一度に1つのアクティブ列電極を駆動し、その間、他の全てのアクティブ列電極を接地する。
(2)給電された各駆動電極について、制御論理は、一度に1つの検知電極を調整回路に接続し、その間、他の全てのアクティブ行電極を接地する。これにより、給電駆動電極と、調整回路に接続された検知電極との交点付近の力検知要素を通る複数の電流経路候補がもたらされる。センサにかけられた力は、力と、交点への力の距離とに比例する信号を生成する。
(3)信号は調整回路を通り、調整回路は、電流/電圧変換、フィルタリング、及び/又は増幅を実行し得、アナログ出力信号を生成する。
(4)ADCは、信号調整回路から出力された信号をデジタル値に変換し、メモリ内のアレイに記憶する。これは、アクティブ行電極とアクティブ列電極との各交点について繰り返される。
(5)センサが完全に走査された後、制御回路は、メモリ内のアレイを処理して、信号を更にフィルタリングし、信号を既知の単位に正規化し、タッチ等の特徴を抽出し、タッチを経時追跡し得る。
(6)制御回路は、外部構成要素と対話して、データを交換し得る。制御回路は、続く走査に向けて電力、速度、又は待ち時間を最適化させるために、走査パラメータの変更を選ぶこともできる。制御回路は、ユーザ要求に応答してもよく、又は走査間でシャットダウン若しくはスリープさせることを決定してもよい。
(7)外部回路に送信された信号は、IFSAが使用されて、所望のタスクを実行する製品に固有のハードウェア及び/又はソフトウェアによって使用される。
【0059】
述べた構成要素及びプロセスは、協働して、センサが圧力分布を捕捉し、データを処理し、多種多様な用途に有意味な情報を出力できるようにする。本発明の上記目的、特徴、及び利点並びに本発明の詳細な設計、実施、及び製造については、本明細書に提供される本発明の詳細な説明において明確化しより詳細に考察する。
(動作理論(3300)〜(3600))
(前書き)
以下の考察は、IFSAセンサがいかに構築され、その構築がいかに補間を可能にするかを概念レベルで説明する。上述したように、IFSAセンサは、アクティブ行電極及びアクティブ列電極の組を有し、これらの電極は駆動回路及び検知回路に接続する。アクティブ行電極及びアクティブ列電極の各対間には、1つ又は複数の補間電極がある。各行及び列対間の補間電極の数は可変であるが、大半のIFSAセンサ設計は、この数を一定に保ち、これを数Nと参照する。
【0060】
図33(3300)は、4つのアクティブ列電極と、5つのアクティブ行電極と、列電極及び行電極の各対間に1つの補間電極とを有するIFSA回路の例を示す。したがって、通常、4×5センサのみが読み取り可能な回路を用いて、本発明は、力検知要素の10×13アレイから力を読み取ることが可能である。この構成を用いて、本発明は、読み出し電子デバイスに接続された行及び列の数と比較して、X次元及びY次元の両方でセンサの有効追跡分解能を3倍にした。更に、補間行電極及び補間列電極の数Nを増大することにより、本発明は、センサの追跡分解能を更に増大することができ、制限は、センサの作製に使用される製造プロセスの性能のみである。
(力検知要素)
行電極及び列電極の各対の交点には、力検知要素があり、この要素は、本発明の概略図では可変抵抗として表される。力検知要素の作製には、後のセクションで説明する様々な異なる材料、構成、及び製造方法が使用可能である。IFSAセンサで使用される大半の力検知要素は、かけられる力に対して同様に応答する − 力がかけられると、抵抗は下がる。しかし、抵抗と力との関係は通常、非線形である。このため、抵抗を測定するのではなく、抵抗の逆数であるセンサのコンダクタンスを測定することが好ましい。圧力がかけられると、コンダクタンスは線形又は非線形に増大する。比例定数(感度に対応する)に変数kが割り当てられ、特定のセンサ要素にかけられる力の量に変数Fが割り当てられ、センサ要素の伝導性に変数Cが割り当てられる場合、本発明は、以下の式:
【0061】
【数6】
を用いて力Fに対するセンサの伝導性Cをモデリングすることができる。電圧が力検知要素にわたって印加される場合、オームの法則は、力検知要素を流れる電流の量Iが、力と電圧Vを掛けたものに比例すると述べている。
【0062】
【数7】
(補間抵抗)
近傍の電極(アクティブ及び補間の両方)の各対間には、補間抵抗が接続される。幾つかのセンサ実施形態は、補間抵抗の抵抗値に可変値を有し得るが、この例では、全ての補間抵抗が同じ抵抗値Riを有すると仮定する。これらの抵抗は、分かるように、センサの補間属性を可能にする一連の抵抗分割回路を形成する。
(動作中の補間)
本発明がIFSAセンサの交点を走査する際に行われる活動は、以下のように詳述される。センサの走査の任意の時点で、1つのアクティブ列電極が既知の電圧Vdに駆動され、その間、その近傍の列電極は接地に接続される。同時に、1つのアクティブ行電極から流れ出る電流Isが測定され、その間、近傍の行電極は接地に接続される。上述したように、アクティブ列電極又はアクティブ行電極の所与の対間の補間電極の数は、センサにわたって可変であるが、例示のために、本発明のセンサ実施形態が、アクティブ列電極及びアクティブ行電極の各対間に一定数の補間電極を用いて構築されると仮定する。本明細書では、この数はNと参照される。
【0063】
電圧Vdが駆動電子デバイスによって印加されると、2つの接地された列電極と2つの接地された行電極との間のエリア内の各力検知要素は、要素への力及び行−列交点からの距離に線形であるように、幾らかの電流を総合検知出力電流Isに寄与する。これらの各力検知要素が総合出力値にいかに寄与するかを理解するために、
図34(3400)を参照し、
図34は、図の中心にある行/列交点が走査中であるセンサ走査の瞬間中のIFSAセンサ(
図33(3300)のセンサ等)のサブセクションを示す。このセンサは、アクティブ行電極とアクティブ列電極の各対間に2つの補間電極を有する(N=2)。この図では、本発明は、現在給電されている電極(この例では、列電極0)からの距離に基づいて、各列電極(アクティブであるか、補間であるかに関係なく)にx座標を割り当てる。この図では、一番左側、中央、及び一番右側の電極がアクティブ電極である。これらの電極は−3、0、及び3とそれぞれ付番される(異なるNを有する一般的なセンサの場合、それらの電極は−(N+1)、0、及び(N+1)と付番される)。それらの間に、補間電極の2つのグループがある。これらの電極は、−2及び−1(一般には−N〜−1)並びに1及び2(一般には1〜N)と付番される。同様にして、各行電極に、現在検知中の電極(この例では、行電極0)からの距離に基づいてy座標を割り当てる。最後に、本発明は、列Xと行Yとの交点における各力検知要素に座標(X,Y)を割り当てる。
【0064】
駆動された電極及び検知された電極の周囲の近傍の全ての列電極及び行電極が接地に駆動されることを想起する。したがって、列電極−3及び3は接地され、行電極−3及び3も接地される。このセクションの残りの部分において、本発明は、これが、列0と行0との交点の周囲の感度分布をセットアップし、この感度分布はX方向及びY方向の両方に沿って線形に低減することを示す。
【0065】
駆動側では、駆動アクティブ電極と、接地される近傍のアクティブ電極との間にある補間電極を相互接続する補間抵抗の組は、一連の分圧器を形成する。これらの抵抗は全て、同じ抵抗値Riを有する。したがって、本発明は、
【0066】
【数8】
として、xの関数としてこれらの各列電極の電圧Vcを表現することができる。
【0067】
各行電極と各列電極との間には、上述したように、力検知要素がある。力検知要素を流れる電流は、かけられる力と、印加電圧とに比例して変化する。上述したように、所与の列電極が電圧Vc(X)である場合、力検知要素の比例定数はkであり、本発明が、力検知要素の検知側が0ボルトの電位であると仮定する場合(これが妥当な仮定であることの理由については後述)、位置(X,Y)における力検知要素を流れる電流If(X,Y)は、
【0069】
読み出し側では、アクティブ電極の各対間にある補間抵抗も、一連の抵抗分割器として機能するが、この場合、両方とも接地電位である近傍のアクティブ電極間の力検知要素を通って電極に流れ込む電流を分割する。この例では、これらの電極の1つが検知され、近傍のアクティブ電極は接地されている。力検知要素(X,Y)からのアクティブ検知電極での電流への寄与は、
【0070】
【数10】
として表現することができる。ここで、If(X,Y)の式を上記式に代入し、次に、その結果生成される式にVc(X)の式を代入すると、Ic(X,Y)について以下の式が生成される。
【0071】
【数11】
k、Vd、及びNは全て定数であるため、アクティブ行電極とアクティブ列電極との交点から読み出される出力電流への寄与が、位置(X,Y)にかけられる力F(X,Y)と、行−列交点からの力検知要素のX及びYでの距離とに比例することが分かる。
【0072】
列間の分圧回路及び行間の電流分割器は両方とも線形に挙動するため、各検知要素からの電流寄与は加算的であり、したがって、所与の行−列交点での最終的に検知される電流Isは、
【0073】
【数12】
として表現することができる。
【0074】
この公式は、各行/列交点が、その交点周囲の検知要素にかけられる力の分布に関していかに挙動するかをモデリングする(この公式でモデリングされない幾らかの非線形性があるが、後述するように、影響は通常、軽微であることに留意する)。生じている状況をより明確に理解するために、本発明は、各検知要素が、アクティブ行及びアクティブ列の交点での読み出しに対して、(0,0)における要素に相対して寄与するパーセント寄与を計算することができる。
図34(3400)のセンサの各行/列交点での49個の力検知要素のそれぞれについて、これを計算する。
図35(3500)はこれらの計算の結果を示し、結果は、
図34(3400)に示される力検知要素の7×7アレイの相対寄与である。この感度分布は、
図36(3600)において三次元で視覚化される。
【0075】
同じ分布がアクティブ行とアクティブ列とのあらゆる走査交点で生じるため、各検知要素は、それらの交点からの距離に線形に関連するように、周囲のアクティブ行/列電極交点への信号に寄与する。X及びYでの寄与の減少は線形であるため、本発明は線形補間を使用することができ、線形補間は、アクティブ行とアクティブ列との各交点から読み出された力値のアレイに適用されて、センサにかけられた力分布の重心を正確に計算する。
【0076】
更に、本発明がその重心を追跡することができる分解能は、アクティブ検知線の分解能ではなく、補間線の分解能に比例する。したがって、単にNを増大することにより、本発明は、本発明のセンサの追跡分解能を増大させることができる。
(力検知要素を流れる電流に起因する非線形性)
上記式を導出するに当たり、力検知要素を流れる電流の影響は考慮に入れられなかった。この電流は、力検知要素の駆動側での電圧Vcを降下させるとともに、力検知要素の検知側での電圧を接地電位よりも上に増大させる。したがって、式によって予測されるよりも低い電流がセンサを流れることになり、わずかな感度の低下を生じさせる。
【0077】
より問題なのは、結果として補間抵抗を通って流れる電流が、電圧をスキューさせ、他の近くの力検知要素の応答に影響することである。幸運なことに、この問題は、低抵抗値を補間抵抗に選び、力検知要素が、有用動作範囲内ではるかに高い抵抗値を有するように設計することによって軽減することができる。これは、この影響の規模が比較的小さく、センサの正確性に大きく影響しないことを保証する。有益なことに、力検知要素の抵抗を増大することも、全体的な消費電力を低減する。
(力検知の計算)
(概説)
本発明の様々な好ましい実施形態は、VIA構造の一部として感圧アレイを利用する。本願に関連して、様々な力計算が、VIAの複数の列及び行にわたって適用される全体的な補間関数と併せて、制御論理内に組み込まれ得る。以下は、これらの計算を詳細に考察し、補間プロセスのベースとしてこの形態のVIA構造を利用する本発明の広範囲の実施形態の実施についての参照点を提供する。
【0078】
タッチの力及び位置は、センサから読み出されたセンサ値の二次元アレイに対する算術演算を用いて計算される。力検知センサでは、センサ値は力に対応し、容量性センサでは、センサ値は容量性信号に対応し得る。これらの計算は一般に、タッチセンサの信号処理の当業者には知られている。
【0079】
本発明は、より低い分解能(アクティブ電極分解能等)で走査を行った後、個々のセンサ要素への力を再構築することができないが、本発明は、センサの完全分解能(VIA分解能等)でのタッチの力及び位置等のより高次の情報を再構築することができる。本発明がこの結果を達成する幾つかの理由は、以下である。
・補間ネットワークにより、センサが線形的にダウンサンプリング可能であり、・タッチの力及び位置の計算に使用される計算方法が、線形的な性質のものである。
【0080】
上記の動作理論では、本発明の手法がセンサ信号の線形ダウンサンプリングをもたらすことを数学的に示すことにより、第1の性能を説明した。このセクションの残りの部分は、タッチの力及び位置の計算に使用される方法についての更なる詳細を提供することにより、第2の態様を説明する。
【0081】
ダウンサンプリングは、ハードウェアで行われており、計算に使用される数学は両方とも線形であるため、本発明がより低い分解能でのセンサの走査から得られる正確性は、あたかも本発明がセンサ要素の完全分解能で走査したかのような正確性と同じである。更に、これはまた、タッチがいかに小さいか、又はいかに大きいかに関係なく(単一のセンサ要素をカバーするか、それとも多くのセンサ要素をカバーするかに関係なく)当てはまる。本発明が失う唯一のものは、本発明の走査の「ナイキスト周期」よりも互いに近い2つのタッチを区別する能力である。
【0082】
これは、本発明が、正確性を犠牲にせずに、低分解能走査電子デバイスを使用して高分解能で検知することができることを意味するため、重要である。又は、本発明は、追加の電子デバイスを導入せずに、低分解能センサの正確性を増強することができる。
【0083】
数学的に保存されない唯一の計算は、エリアである(補間後、いくつのセンサ要素がアクティブ化されたかを厳密に見分ける方法がないため)。しかし、これは一般に、エリア計算を近似する方法があるため、問題ではない。
【0084】
各センサ要素によって検知される力値を近似的に再構築するために、スプライン補間等の方法を使用することが可能であるが、本発明は、これをファームウェアで行うことを選ばない。その理由は、これが計算的に非常に高価であり、様々な意味で、より低い分解能でのセンサを走査することの利点を無にすることである。代わりに、本発明は通常、低分解能走査画像に対して後述する数学を実行し、線形性属性により、本発明は、あたかも完全分解能走査画像に対して数学を実行したかのような結果と同じ結果を達成する。
【0085】
なお、本発明の幾つかの好ましい実施形態は、ファームウェアにおいて二次元力アレイをアップサンプリングして、タッチの位置をよりよく推定するか、又はマルチ分解能走査を実施し得る。しかし、PC側では、本発明は、VIAデータの美観的視覚化を達成するために、スプライン補間を利用して、低分解能力画像をセンサの分解能にアップサンプリングし得る。以下は、本発明がタッチの力及び位置をいかに計算するかの概要である。
(タッチの力の計算)
タッチの力は、タッチの全ての力値の和である。このセクションでは、センサから読み出されたTSMデータに対する数学的演算が説明されていることに留意する。N、X、及びYは、TSM行列の次元及び行列内のデータの(X,Y)座標を指し、F(X,Y)はTSM内の座標(X,Y)でのデータを指す。これらは補間電極を参照しない。
【0086】
【数13】
総合力は、本願ではF
totalと呼ばれる。
(タッチ位置の計算)
X次元でのタッチの位置は、タッチのX位置の力加重平均である。同様に、Y次元でのタッチの位置は、タッチのY位置の力加重平均である。
【0088】
【数15】
X位置及びY位置は、本明細書の残りの部分ではμ
x及びμ
yと呼ばれる。
(タッチ形状の計算)
タッチの形状は、タッチを取り巻く楕円を用いて推定される。楕円の計算は、値のガウス分布の標準偏差の計算と同様であるが、これが二次元で実行される。計算は、2×2共分散行列:
【0089】
【数16】
を計算することによって開始する。
【0090】
この行列では、XX、YY、及びXYは、X、Y、及びXY対角線の分散である。この行列から、固有ベクトル計算することができ、固有ベクトルは、行列の主軸及び副軸並びに固有値を特定し、固有値は主軸及び副軸の長さを特定する。
【0093】
【数19】
ここから、共分散行列の固有ベクトル及び固有値が、任意の線形代数の教科書に見出すことができる単純な数学を使用して見出すことができる。留意に重要なことは、主軸及び副軸の長さが、第1及び第2の固有値の平方根を取り、係数で乗算することによって計算できることである。この係数は、タッチのどの割合が楕円によって囲まれるか(2〜3の係数が通常、X次元及びY次元に沿った楕円の95%〜99%を囲むために使用される)を決まる。
【0094】
計算での平方根は、このアルゴリズムへの入力と出力値との間に概ね線形の関係を生じさせ、本発明のセンサの線形挙動の利点を保つ。最後に、主軸及び副軸の長さが一緒に乗算されて、面積を推定することができる。
【0095】
上で示されたように、タッチの力、位置、及び形状の計算に使用される数学は、センサに適用される補間のレベルによる影響を受けない。
(複数のタッチ)
複数のタッチがある場合、流域アルゴリズムが使用されて、センサのエリアを別個の領域にセグメント化し、各領域は単一のタッチを含む。要約すると、上述したアルゴリズムは、各領域に対して別個に実行されて、各タッチの統計を計算する。
(タッチ面積の計算)
タッチの面積は単に、特定の閾値tよりも大きい力値の数である。
【0096】
【数20】
タッチの面積は、補間のレベルによる影響を受け、その理由は、閾値よりも大きい読み取り値の数は、補間のレベルが増大するにつれて低減するためである。これは主に、小さい面積のタッチに影響を及ぼし、小さい面積のタッチでは、タッチ面積を正確に再構築するのに十分なデータ点が利用可能ではない。これを改善するために、本明細書では「ソフト面積(soft area)」と呼ばれる計算が使用され得、これは、tにハード閾値の代わりにソフトカットオフを使用する。これは、上記計算よりも良好な面積の推定を提供する。一般に、タッチの面積は、ユーザインターフェース用途にとっては力及び位置ほどは重要ではなく、したがって、ダウンサンプリングの結果としての面積計算の正確性の低下は、ユーザにとって許容可能なものである。
(利点のまとめ)
まとめると、本発明の圧力を検知する手法の利点は、2つの異なる方法で見ることができる。
・高分解能センサから出発しているセンサ設計では、本発明の手法により、(X,Y)位置、力、及び形状の計算の正確性を維持しながら、より低い分可能の電子デバイスを用いてセンサを走査することができる。この場合、システムのコスト、複雑性、及び消費電力は、タッチ追跡性能を犠牲にすることなく低減する。
・本発明の手法を見る別の方法は、低分解能センサから始まる設計についてである。この場合、本発明の手法により、検知電子デバイスの分解能を同じままに保ちながら、センサの分解能を上げることができる。したがって、センサの正確性は、電子デバイスのコスト、複雑性、及び消費電力を増大させずに改善される。
(構造の詳細(3700)〜(5800))
(力検知材料)
力検知材料(FSM:force sensing material)の生成に使用することができる様々な異なる材料がある。これらは、導電性ゴム、導電性発泡体、導電性プラスチック(カプトン(KAPTON)(登録商標))、及び導電性インクを含む。これらの材料は通常、カーボン粒子等の導電粒子をポリマー等の絶縁粒子と混合することによって作られる。導電粒子は、金属粒子(銀、金、及びニッケルを含む)等の物と、グラフェン、カーボンナノチューブ、銀ナノワイヤ、及び有機導電体等の材料とを含むことができる。
【0097】
透明FSMも同様に、透明導電性材料を透明非導電性キャリアと混合することによって作製することができる。透明導電性材料は、酸化インジウム錫(ITO)、透明有機導電粒子、又はグラフェン、カーボンナノチューブ、銀ナノワイヤ、又は金属ナノ粒子(銀、金、及びニッケルを含む)等の小さくて見ることができない材料を含む。透明FSMを作る透明非導電性材料は、PET、ポリイミド、ポリカーボネート、又はシリコーン等の透明ゴムを含む。代替的には、透明導電性材料は、ポリマー、ガラス、又は超薄可撓性ガラス等の透明基板の表面に堆積することができる。
【0098】
これらの材料が共通して有するものは、高いバルク抵抗(導電体と絶縁体との間のレベルにおいて)、凸凹した表面(顕微鏡スケールで)、及び幾らかの量の可撓性である。その結果、材料が導電体に接触する際、力検知材料を導電体に押し当てる力が増大するにつれて、界面での抵抗は低減する。
【0099】
これらの材料の幾つかは、力がかけられるにつれて、導電粒子が互いにより近くなる結果として、バルク抵抗の変化も受け得る。しかし、この影響は、通常、表面抵抗の変化と比較して小さい。本開示のために、本発明は、上述した属性を有する全ての材料を力検知材料(FSM)と呼び、力検知材料を含む/担持する層を力検知層(FSL:force sensing layer)と呼ぶ。
(力検知要素)
各行/列電極交点間には、可変抵抗をもたらす力検知要素がある。
図37(3700)〜
図40(4000)に示されるように、力検知要素に可能な幾つかの異なる構成がある。2つの最も一般的な構成は、本発明がシャントモード及びスルーモードと呼ぶ構成である。
【0100】
シャントモード構成では、2つの基板がある。上部基板はFSMがコーティングされ、一方、下部基板は2つの電極からなる(
図37(3700))。2つの基板が一緒に圧迫されると、FSMは、2つの電極間に電流を流し、抵抗の可変降下を生じさせる。基本的に、FSMは、2つの電極間のシャントとして機能する。感度を増大させるために、2つの電極はパターニングされて、互いに噛み合う導電性フィンガの組を形成することができる。
【0101】
第2の一般的な構成はスルーモードと呼ばれ、この構成では、2つの電極は2つの別個の基板にパターニングされ、FSMはそれらの間にある。この構成の3つの変形形態がある。第1の変形形態を両面スルーモードと呼ぶ。この構成では、上部基板及び下部基板上の電極はFSMでコーティングされる(
図38(3800))。力高感度界面が、FSMの2層の間に形成される。2層を一緒に圧迫すると、抵抗が可変降下する。
【0102】
片面スルーモード変形形態は、両面スルーモードと同様であるが、2つの電極のうちの一方のみがFSMでコーティングされる(
図39(3900))。通常、2つの電極、上部電極又は下部電極のいずれがFSMでコーティングされるかは問題ではない。最後の変形形態はサンドウィッチスルーモードと呼ばれる。この変形形態では、FSMは電極に堆積しない。
【0103】
代わりに、2つの電極間に層を形成する(
図40(4000))。したがって、上部電極とFSMとの間及び下部電極とFSMとの間に形成される2つの力検知界面がある。しかし、センサ回路の観点から、これら2つの力検知要素は、単一の力検知要素と同じように機能する。
(力検知アレイの構造(3700)〜(4000))
IFSAセンサは一般に、列電極と行電極との交点における力検知要素の二次元アレイの組として構築される。補間抵抗は、隣接する列電極の各対と隣接する行電極の各対との間に接続される。次に、アクティブ列電極及びアクティブ行電極は、駆動回路及び検知回路に接続される(
図33(3300))。
【0104】
センサ要素は、様々な異なるスルーモード構成又はシャントモード構成(
図37(3700)〜
図40(4000))を使用して構築することができる。センサアレイは互いに近い多くのセンサ要素を有するため、ある要素で生成された信号の近傍の要素に対する影響が最小であるように、センサ要素を電気的に絶縁する必要があり得る。
【0105】
可能なセンサ構成間の差は主に、電極の形状、力検知材料が電極上又は電極間に塗布される方法、及び近くのセンサ要素間の相互作用を回避/低減するように力検知材料がパターニングされる方法にある。センサ要素設計の選択は、全体のセンサ構造に影響を与え、逆も同様である。
(スルーモード構成(4100)〜(4300))
幾つかの可能なスルーモード構成を
図41(4100)〜
図43(4300)に示す。
図41(4100)のアレイは、サンドウィッチスルーモード構成を用いて構成され、力検知層は、力検知層に向かって内側を向いた行電極及び列電極を担持する2つの基板に挟まれる。力検知要素は、行電極と列電極との各交点に形成される。これらの図では、力検知材料は、各力検知要素が力検知材料のそれ自体の電気的に絶縁されたパッチを有するようにセグメント化される。
図43(4300)は代替の構成を示し、この構成では、連続した力検知材料の非常に薄い層が、行電極と列電極との間に挟まれる。代替的には、力検知材料のパターン(
図48(4800))又は疑似ランダムパターン(
図49(4900))を有する材料が、
図43(4300)に示される行電極と列電極との間に挟むことができる。
図42(4200)のアレイは、両面スルーモード構成を用いて構築され、この構成では、各行電極及び列電極が力検知材料でコーティングされる。この可能な一変形形態(示されていない)は、上部電極のみ又は下部電極のみを力検知材料でコーティングするというものである。
(シャントモード構成(5000)〜(5700))
幾つかの可能なシャントモード構成を
図50(5000)〜
図57(5700)に示す。これらの全ての構成は、上側に露出電極があり、露出電極上に配置された力検知層がある両面回路基板からなる。シャントモード構成では、列電極及び行電極は、交差し、互いと電気的に短絡するため、両方とも同じ層に完全に存在することはできない。この問題に対応するために、これらの例では、行電極は、PCBの背面で水平トレースと相互接続される。背面のトレースは
図52(5200)、
図55(5500)、及び
図57(5700)に見ることができる。バイアが使用されて、PCBの正面に結果として生成される「パッド」間を背面のトレースに接続する。これは、正面において各行電極の部分を各列電極と併置し、シャントモード力検知要素の2つの電気端子を生成する。その結果、センサ要素のアレイが、回路基板の上面の電極のパターンと、パターンの上に下りる力検知材料の層とによって形成される。様々な力検知材料及びパターンのFSMが、後述するように力検知層を生成するために使用し得る。また、電極パターンそれ自体は、
図50(5000)〜
図57(5700)に示されるように可変である。
【0106】
図50(5000)は、各検知要素が、露出導電体の2つの矩形エリアからなる単純なパターンを示す(力検知層は、導電体パターンと、パターンへの力検知材料のパッチの位置合わせを示すために切り欠かれている)。
図51(5100)はこの変形形態であり、互いに噛み合うフィンガが2つの矩形エリアに追加されて、各力検知要素の感度を増大させる。
図52(5200)は、これらの2つの設計の背面での行導電体のパターンを示す。
図53(5300)は、1つ置きのセンサ要素が水平に反転する
図50(5000)の変形形態を示す。これは、回路の作製に必要なバイア数を半減し、バイア間の空間を増大させるという効果を有し、製造コストを低減し、センサ密度の増大に役立つことができる。
図54(5400)は、
図51(5100)の設計の互いに噛み合うフィンガと、
図53(5300)の設計の反転列とを組み合わせた設計を示す。
図55(5500)は、これらの2つの設計の背面を示す。
図56(5600)は、
図50(5000)の設計の変形形態を示し、各バイアの周囲のエリアは、菱形に広げられている。この設計は、各バイア周囲の導電エリアを広げることにより、製造コストを低減し、センサ密度を増大し得る。タッチ位置に関してセンサをより正確/線形にすることにも役立ち得る。
図57(5700)は、この設計の背面を示す。
(力検知層(FSL)の設計)
力検知層(FSL)は、力検知材料から構成されるか、又は力検知材料を担持する。スルーモード構成及びシャントモード構成の両方で、この層の様々な可能な設計がある。これらの設計の主な違いは、隣接するセンサ要素間に電気的絶縁を提供する方法である。各設計で、製造の困難さ/コスト、他のセンサ層との位置合わせ/組み立ての困難さ、及び隣接する要素間の電気的絶縁のレベルに関してトレードオフがある。
【0107】
力検知要素を電気的に絶縁する一方法は、セグメント化された力検知層(
図46(4600))を作製することである。この構成では、各検知要素に位置合わせされるFSMの単一のパッチがある。パッチ間のギャップは、電気的な相互接続を回避する。この手法は、最良の絶縁を提供するが、センサ層間に正確な位置合わせを必要とする。センサ要素を電気的に絶縁する別の方法は、FSMパッチの細かいパターン(
図48(4800))を有するパターニング力検知層を使用することである。このパターンは、力検知要素それ自体よりも小さいスケールのものである。したがって、FSMの複数のパッチが、各センサ要素の感度に寄与する。この構成は、センサのFSLと力検知要素とを正確に位置合わせする必要性をなくす。この構成では、FSMパッチの幾つかが近傍のセンサ要素との電気接続を形成し得るため、絶縁は完璧ではないが、近傍のセンサ要素間の大きいクロストークを回避するのに十分に良好である。
【0108】
別の同様の構成は、センサ要素よりも小さいスケールを有するFSMパッチの疑似ランダムパターン(
図49(4900))を使用する。このパターンは、センサ一貫性の改善に役立ち得る幾らかのランダム性をパターニングFSM手法に導入する。力検知層をパターニングする必要なく、力検知要素のアレイを作製する別の方法がある。この手法は、FSMの非常に薄い層を利用する。層は非常に薄いため、層に直交する方向での抵抗と比較して、材料の平面において高い抵抗を有する。したがって、FSMは、センサ要素間の電流路を可能にするが、センサ間の抵抗はあまりに高すぎて、この電流の影響は軽微である。FSMはパターニングされないため、他のセンサ層に位置合わせされる必要がない。
【0109】
センサ要素を絶縁する別の方法は、行及び/又は列電極に力検知材料をコーティングすることである。
図42(4200)は、スルーモードセンサに適用される場合、これがどのように見えるかを示す。なお、この設計は、行電極と列電極との間に層を必要としない。力検知材料のコーティングは、セグメント化され、パターニングされ、又は疑似ランダムパターンでパターニングされ得る。代替的には、力検知材料の非常に薄い層は、無視できる面内抵抗を有し、導電体のパターン全体に堆積することができる。シャントモードセンサの場合、同様の手法は、PCBの上層にある電極をFSMでコーティングすることである。この場合、上層は、上述したFSMパターンの1つを利用することもでき、又は力感度は下層によって提供されるため、単にパターニングされた導電層を使用してもよい。
【0110】
最後に、電極自体が力検知特徴を有するセンサを作製することも可能である。例えば、カーボンナノチューブからパターニングされた電極は、非常によく導電し得るが、アナログ圧力応答を生じさせる凸凹の表面構造を有し得る。
(行及び列の相互交換性)
電気的観点から、行電極又は列電極のいずれか一方が駆動側として使用することができ、他方の側は検知側として機能する。同様に、センサ構造の観点から、行電極及び列電極は交換し得る。したがって、スルーモード構成では、行は上層にあることができ、列は下層にあることができ、同様に、シャントモード構成では、列は背面を通して配線することができ、行は回路基板の正面にパターニングすることができる。これらの選択は、センサ性能に幾らかの影響を及ぼし得るが、通常、センサレイアウトの容易さ、機械的考慮事項、及び外部構成要素との電気的相互作用等の要因に基づく。例えば、ディスプレイ等の電気ノイズ源から駆動側をより近くに配置し、検知側をより遠くに配置することが有利であり得る。
(非矩形センサアレイ(5800)〜(6000))
IFSA技術を用いて、
図58(5800)〜
図60(6000)に示される等の非矩形アレイが作製可能である。
図58(5800)〜
図60(6000)のアレイは丸く、中央に円形開口部がある。そのような非矩形アレイを作製するために、本発明は、上述した通常の矩形アレイから開始し、所望の最終形状外にあるセンサ要素を除去する。同時に、全ての行電極及び列電極は、電気的に接続されたままでなければならず、しかし、センサ要素が除外されたエリアでは、センサ要素がないため、本発明は行電極及び列電極を圧迫して、形状の輪郭に沿わせることができる。非矩形スルーモードセンサは、同じようにして作製することができる。結果として生成される非正方形センサは、元の正方形センサと同じ方法で電気的に走査されるとともに、正方形センサと同じことを実行し、したがって、電子デバイス及びソフトウェアの観点から違いはない。唯一の違いは、この新しいセンサが単に、センサ要素が除去されたエリア内のタッチに感度を有さないことである。
(補間抵抗)
製造コストを低減するために、隣接する行電極と列電極との間の固定補間抵抗の組は通常、検知エリアと同じ基板に配置される。しかし、幾つかの実施形態は、別個の場所に配置された補間抵抗を有することができる。
【0111】
抵抗は、抵抗構成要素、プリントカーボンストリップ、又は別のタイプの抵抗性材料を含め、抵抗を作製する任意の幾つかの既知の方法によって提供することができる。全ての抵抗の値は、好ましくは、良好に制御され、既知のターゲット範囲内にある。これは特に、多種多様なサイズがあり、1%以上の正確性レベルで利用可能な離散表面搭載抵抗を用いて容易に行われる。行及び列補間抵抗の抵抗レベルは、同じ又は異なることができ、駆動回路及び読み出し回路の要件に応じて選ばれる。通常、補間抵抗の値が高いほど、消費電力を低減するが、正確性が失われ(上述した非線形性により)、その逆も同様である。
【0112】
カーボンストリップが使用される場合、これは単に、隣接する電極にわたってプリントすることができる。電極の間隔がまずまず一定であり、ストリップの幅及び高さが一貫している限り、電極間に生成される抵抗値も同様に一貫することになる。抵抗レベルは、抵抗性インクの組成又はプリントストリップの幅/高さを変更することによって制御することができる。一貫性は、製造ステップ後、レーザトリミング等の方法を用いて抵抗をトリミングすることによって更に改善することができる。
【0113】
例示では、補間抵抗は、検知エリアと駆動/検知電極との間のエリアに配置される。実際には、補間抵抗は、隣接する行電極及び隣接する列電極を電気的に相互接続する限り、任意の場所に配置することができる。例えば、駆動/検知電子デバイスから離れてセンサの逆側に配置可能である。PCBの背面にも配置してもよく(バイアを使用して接続する)、検知要素間の検知エリア内に散在してもよく、更にはPCB自体内に埋め込まれてもよい。最後に、単一のセンサの異なる位置の組み合わせに可能である。例えば、行電極の幾つかの補間抵抗は、検知エリアの左側にあり得、一方、他の補間抵抗は右側にあり得る。
(製造プロセス(6100))
センサの導電層は、多種多様な製造プロセスを用いて製造することができる。FSMを含め、全ての材料は、繰り返しの屈曲、熱、及び湿度等の所与の用途での予期される環境及び機械的状況に耐えるように選ばれる。
【0114】
略間違いなく、最も簡単なのは、標準の剛性及び/又は可撓性PCB製造プロセスを使用して、基板に電極を形成することである。プロセスは通常、連続銅層でコーティングされたFR4(剛性の場合)又はカプトン(KAPTON)(登録商標)(可撓性の場合)で開始される。次に、銅がエッチングされて、銅導体のパターンを作製する。通常、これらは、酸化を避けるために、金等の不活性材料でめっきする必要がある。
【0115】
ENIG(無電解ニッケル浸漬金:Electroless Nickel Immersion Gold)又はスクリーンプリントカーボンの層等の代替のめっきプロセスが使用されて、めっきのコストを低減することができる。そのような状況では、標準表面搭載(SMT:standard surface−mounting)プロセスが使用されて、補間抵抗を取り付けることができる。シャントモードセンサの場合、バイアが標準プロセスを使用して形成され得、標準プロセスは、穿孔し、次に、めっきして、2層間に接続を形成することを含む。バイア充填が使用されて、結果として生成された孔を充填し、平滑な表面を残すことができる。
【0116】
別の手法は、プリントエレクトロニクス(PE:printed electronics)を使用することであり、このプロセスでは、導電粒子が加算的にPET又はポリイミド(カプトン(KAPTON)(登録商標))等の基板に堆積する。これらの用途で使用される幾つかの一般的な導電性材料は、カーボンナノチューブ、銀ナノワイヤ、及び導電粒子が充填されたポリマーインクからなる。プリントエレクトロニクスの一般に使用される一材料は、銀粒子が装填されたポリマーインクからなり、これは通常、スクリーンプリントプロセスを用いて堆積する。これらの材料は、機械的応力、酸化、又は他のガス/化合物との反応の結果として劣化し得るため、カーボン又は力検知材料を用いたオーバーコーティングにより不動態化し得る。更に、そのような回路へのはんだ付けは困難であるため、プリントカーボンストリップが使用されて、補間抵抗を作製することができる。プリントエレクトロニクス(PE)プロセスを用いて作製されたスルーモードセンサの場合、剛性/可撓性PCBセンサと非常に類似した構造が使用可能である。シャントモードセンサの場合、バイアが、PCBでバイアが作製される方法と同様にして − ドリル又はレーザを用いて基板に穿孔し、次に、導電性材料をオーバープリントすることにより − 作製可能である。代替は、下部導電層をプリントし、次に、剛性/可撓性PCBセンサ上のバイアの場所に等しい場所に孔を有する絶縁層をプリントすることである。次に、導電層がプリントされる。絶縁層の孔により、上部導電層のパッドは、下層の導電トレースと電気的にブリッジすることができる。これは、同じ電気構造を作製するが、両導電層は、絶縁体の薄層(バイアの位置に孔を有する)によって隔てられた基板の上面で終わる。
【0117】
シャントモードセンサを作る更に別の方法は、センサパターンの上面をまずプリントすることであり、上面のプリントは、シャントモードセンサの作製について上述した任意のパターンと同様であり得る。前と同様に、列は、パターン自体内で接続される。しかし、行は小さいブリッジによって接続される。ブリッジは、列電極が行電極の2つの部分間にある各エリア内の絶縁体材料の小さいエリアに堆積することによって作製することができる。次に、小さい導電性「ブリッジ」が絶縁体上に堆積し、行電極の2つの隣接する部分を接続する。このシーケンス(6101、6102、6103)は概して
図61(6100)に示される。
【0118】
電極を形成する他の手法は、金属又はカーボンナノチューブ等の導電性材料の蒸着を含むことができる。パターニングは、ステンシルを通しての堆積、オフセットプレス、レーザエッチング、又は転写プロセスを含め、様々な方法で行うことができる。IFSAセンサは、布を作る技法を使用して作製することもできる。FSMがコーティングされた導電性スレッドが使用されて、行電極及び列電極を作製することができる。行電極は、一方向に延び、一方、列電極は他方の方向に延び、織物の縦糸及び横糸を形成する。力検知要素は、単にFSMがコーティングされた2つ以上のスレッドが互いに直角に接触する結果として、各行電極及び列電極の交点に形成される。布の縁部において、抵抗素子が行電極と列電極とを相互接続し、電極への接続が、力検知アレイの縁部に一定間隔で取り付けられる導電性材料を使用して作製される。この設計では、抵抗素子は通常、プリント抵抗性ゴム/ペイント又は行スレッド及び列スレッド上で密に織られるか、若しくは結ばれて、電気接続を形成する抵抗性スレッドで作られる。
(センサアレイの透明性)
完全に透明なセンサを作製するために、透明材料が、力検知材料、導電体、及びセンサ例の様々な基板層に使用し得る。
【0119】
透明力検知材料については上述した。透明導電体は、酸化インジウム錫(ITO)、カーボンナノチューブ、グラフェン、グラフェン、微細格子銅、及び有機導電体等の材料を含むことができる。基板は、ガラス、可撓性ガラス、及びPET、ポリイミド、又はポリカーボネート等のポリマーを含むことができる。
【0120】
含まれる全ての材料が透明であることを除き、非透明のそれぞれの相手方と同一であるシャントモード構成及びスルーモード構成が両方とも作製可能である。利用可能な製造プロセスを用いての生成が簡単な注目すべき一構成は、行に沿って菱形を接続するブリッジを有するシャントモード菱形センサパターンである。
図61(6100)参照。IFSAセンサを作製するために、このパターンは、透明力検知材料を上にして重ねられる。
【0121】
別の選択肢は、部分的に透明なセンサを作製することである。これは、はるかに標準的な材料及び技法を用いて行うことができる。例えば、シャントモードセンサを用いる場合、光はバイアを通って輝くことができ、開口部が力検知層に設けられて、光を通すことができる。スルーモードセンサは、透明基板上に不透明電極を用いて製造することができ、力検知材料内のギャップにより、光を透過させる。光は、電極及び力検知材料内のギャップを通して輝くことができる。
(組み立て)
IFSAセンサの最終的な組み立ては、層を一緒に積層又は保持することからなる。通常、感圧接着剤が層の周囲に塗布される。アクティブエリアは通常、力検知材料が動作するために、空気又は何らかの他の非導電性流体(鉱物油等)がアクティブエリアで必要であるため、接着剤のない状態のまま残される。しかし、小さい接着剤エリアが、センサのアクティブエリア内に提供されて、上層を下から剥離しないように保ち得る。空気ギャップ/空気チャネルが通常、提供されて、センサ内部及び外部の空気圧を等しくする。フィルタが空気ギャップ/空気チャネルに追加されて、粒子又は水分がアクティブエリアに入らないようにし得る。センサは、厳しい環境で動作するためにハーメチックシールし得る。上層及び/又は下層は、ディスプレイ、ミッドフレーム、又は他のセンサ等の他の層に積層し得る。センサの組み立ては、非一貫した性能を生じさせる粒子又は他の汚染物がセンサに入らないようにするために、クリーンルーム等のクリーンな環境で行われるべきである。
(湾曲又は可撓性センサ)
IFSA技術は、湾曲又は可撓性センサを幾つかの異なる方法で作成するために使用することができる。可撓性センサは、ポリイミド(カプトン(KAPTON)(登録商標)としても知られる)、PET、又はポリカーボネート等の可撓性基板を回路に使用し、FSMにも同様に可撓性材料を使用することにより、作製することができる。
【0122】
永久的に湾曲したセンサを作製するには、可撓性センサは湾曲した剛性表面に積層することができるか、又は平坦なセンサで開始し、それを非平坦表面内/上に成形することが可能である。レーザダイレクトストラクチャリング(LDS:Laser Direct Structuring)又は導電性材料及び絶縁性材料の両方を使用した3Dプリント等の既知の技法を使用して、センサ電極を湾曲表面上に直接製造することも可能である。シャントモードセンサの場合、力検知層は、湾曲形状に予め成形することができ、成形シリコーン等の変形可能な材料から作ることができる。この場合、力検知材料は、力検知層上に直接堆積するか、又は成形することができる。代替的には、力検知層全体は、可撓性/変形可能FSMから作ることができる。
【0123】
センサが可能性を有したままであることが望ましい多くの用途がある。例えば、センサを可撓性電話/タブレット、時計のリストバンド、ブレスレット、靴底、又は布に配置したいことがある。これらの場合、可撓性基板に構築されたセンサは、そのまま適用することができる。上述したように、布が製造される方法と同様にして製造することもできる。
【0124】
センサは、曲げる/切断することができ(トレースを破損せずに)、それにより、包むか、又は複雑な形状に折り畳むことができるように設計することもできる。例えば、ロボットの指先は、センサパターンに2つの切り込みを入れ、縁部を一緒に結合することにより、IFSAセンサにより覆うことができる(
図62(6200))。次に、この形状は、ロボットの指先の表面に積層又は接着することができる。外側は、ラバーシェルでコーティングし、より柔らかい感触を提供することができる。シャントモードセンサの場合、力検知要素の一部分として直接機能することができるように、ラバーシェルの内側にFSMをコーティングすることができ、又はFSMのように挙動するように、ラバーシェル全体に導電粒子を含浸させることができる。
(電子デバイスの詳細)
IFSAを走査する電子デバイスは、幾つかの構成要素からなる。これらの構成要素は、本発明の一実施形態の例示を意図する。構成要素の代替の変形形態及び組み合わせが、本開示の趣旨に沿って使用可能なことが読み手には明確であるはずである。更に、幾つかの構成要素は、センサを走査する能力を実質的に制限せずに、一緒に集積し得(例えば、集積回路若しくはASICを介して)、ソフトウェアで実施し得、又は一緒に除去し得る。
(電圧源)
電圧源の目的は、IFSAセンサを駆動する一定の電圧を提供することである。増幅器又は線形/切り換え電圧調整器等の能動電子デバイスが、一定電圧の提供に使用される。電圧源は、回路のデジタル部分の駆動に使用される電圧源とは別個の電圧源であってもよく、又は全く同一であってもよい。センサによって過度の電流が消費されることを回避するために、電圧源内に何らかの電流制限能力があり得る。電流制限能力は、単純に固定抵抗を用いて実施してもよく、電圧源回路内に設計されたソフト制限であってもよく、又は特定の電流レベルに達した場合にハードカットオフとして実施してもよい。電流制限能力は、デジタル回路を使用して実施することもできる。マイクロコントローラが過電流状況を検出する場合、走査のシャットオフを決定することができ、又は走査ハードウェアの状態を低消費電力に変更することができる。
【0125】
電圧源によって生成される電圧の監視に使用することができるアナログ線が提供され得る。これは、過度の電流消費に起因する電圧降下を検出し、且つ/又は補償するために使用することができる。補償は、アナログ回路を介して行うことができる。これを行う一方法は、センサの走査に使用されるADCの電圧基準にこの電圧を供給することである。代替的には、この補償は、ADCを使用して電圧源によって生成された電圧を測定し、次に、センサから読み取られた値を、測定電圧で除算した予期駆動電圧を乗算することにより、デジタル的に行うことができる。
(駆動回路)
駆動回路の仕事は、各アクティブ列電極を接地又は電圧源によって提供される電圧レベルのいずれかに駆動することである。駆動回路は、各アクティブ列電極に接続された一連のアナログ/デジタルスイッチを用いてこれを達成する。列スイッチには、1つ又は複数の列を切断する(高インピーダンス状態にする)能力も提供し得る。これは、マルチ分解能走査に使用することができる。駆動回路内の列スイッチの制御は、制御論理によって実行されるが、制御シーケンスの幾つかの態様は、自動化/予めプログラミングし得る。通常、動作中、一度に1つのみの列が、電圧源によって提供される電圧に駆動され、その間、他の全ての列は接地に駆動されるか、又は切断される(高インピーダンス状態にある)。一実施形態では、駆動回路は、アナログスイッチを使用して、ハイに駆動されている列を電圧源に接続する。別の実施形態では、駆動回路は、デジタルスイッチを使用して、同じ機能を実行することができる。更に別の構成では、駆動回路は、統合電圧源を含むことができる。統合電圧源は、全ての列電極間で共有することができ、又は複数の電圧源(各列に1つずつ)であってもよい。
(検知回路)
検知回路は、駆動回路と同様であるが、行を特定の電圧に駆動する代わりに、測定される行を外部回路に接続するか、又は接地に接続する。列スイッチのように、行スイッチにも、1つ又は複数の行を切断する(高インピーダンス状態にする)能力を提供し得、この能力は、マルチ分解能走査に使用することができる。検知回路内の行スイッチの制御は、制御論理によって実行されるが、制御シーケンスの幾つかの態様は、自動化/予めプログラミングし得る。通常、動作中、一度に1つのみの行が外部回路に接続される。しかし、より高速の走査を可能にするために、幾つかの実施形態は、信号調整回路及び/又はADCの複数のコピーを有し得る。この場合、検知回路は、複数の行を外部回路に同時に接続することもできる。他の全ての行は通常、接地に接続されるか、又は切断される(高インピーダンス状態にある)。
【0126】
検知回路は、タッチからの低電力ウェークアップをサポートする追加の特徴を有し得る(次のセクションで説明するように)。また、駆動回路及び検知回路の機能は同様であるため、共通の設計を使用して実施され得る。換言すれば、同じチップ、ASIC、又は回路が、駆動回路及び検知回路の両方として使用することができる。駆動及び/又は検知回路は、何らかの一定数のアクティブ行/列電極をサポートすることができるモジュールとして設計することもできる。所与の実施形態において、これらのモジュールの数を単に増大することにより、より多数の行/列電極がサポート可能である。
(信号調整回路)
信号調整回路は、検知回路から未処理信号を取り、ADCによる読み出しに向けて信号を準備する。センサによって生成される信号の線形性を増大させるために、読み出し中の行を接地電位に駆動することが望ましい。したがって、最も線形的な信号調整回路は、入力を接地電位に駆動し、その間、そうするために必要な電流の量を測定し、その値を外部ADCに供給するトランスインピーダンス増幅器を含む。電流を測定する正確性がより低いがより単純な方法は、単に接地に接続された低抵抗値プルダウン抵抗を使用し、抵抗にわたる電圧を測定することである。この電圧が、低すぎてADCによって読み取ることができない場合、この電圧は、出力範囲がADCの範囲に一致し、ノイズを低減するように増幅されることができる。センサ自体は既に、接地への抵抗路(補間抵抗を通る)を有するため、接地への抵抗であっても省略し得るが、結果として生成される出力信号の線形性は更に低くなる。
【0127】
信号調整回路は、高周波ノイズを低減するフィルタリングを含むこともできる。これは、受動フィルタ(RCローパスフィルタ等)、能動フィルタ(オペアンプローパスフィルタ等)、又は単純に接地へのキャパシタ(センサ自体がRCフィルタのR部分を提供することができるため)の形態であることができる。
【0128】
増幅器が使用されて、センサからの比較的高いインピーダンスの信号を取り、ADCに向けて低インピーダンス信号にするか、又はセンサからの低電圧をブーストすることもできる。プログラマブル利得増幅器が使用されて、検知回路の感度を動的に調整することができ、電圧がADCには高すぎる場合、抵抗分割器が使用されて、電圧を低減することができる。
【0129】
これらの異なる手法は全て、信号をADCに供給する前に予め調整する既知の方法である。これらの要素の特定の選択及び構成は、必要とされるセンサの精度と、正確性、複雑性、消費電力、回路サイズ、及び価格のトレードオフとに依存する。信号調整構成要素は省くことが可能であるが、これはセンサ性能の低下に繋がり得る。なお、信号調整回路は、独立した回路であってもよく、検知回路、ADCに組み込んでもよく、又は異なる構成要素に分割してもよい。
(ADC)
ADC(アナログ/デジタル変換器)は、信号調整回路によって生成される電圧レベルを取り、マイクロコントローラによる処理に適するデジタル表現に変換する。通常、少なくとも8ビットの分解能を有する連続近似レジスタ(SAR:successive approximation register)ADCが使用される。ADCの分解能が高いほど、位置及び力の測定は正確になる。ADCの変換速度も重要であり、その理由は、変換速度が通常、センサをいかに素早く走査することができるかの制限要因であるためである。上述したように、複数のADC(複数の調整回路とともに)が並列で使用されて、走査速度を増大させることができる。センサ走査速度に影響する別の要因は、センサ、駆動/検知回路、及び調整回路の整定時間である。駆動又は検知回路の状態を切り換えた後、ADCのアナログ入力電圧が整定するのに十分な時間が与えられなければならない。更に、ADC自体は、前に測定された電圧からの残留電荷を持っていることがある。特にADCへの入力インピーダンスが高い場合、ADCが入力電圧をサンプリングするのに十分な取得時間が与えられなければならない。代替的には、ADCサンプリングキャパシタは、前のサンプルからのいかなる残留電荷も回避するために、各サンプル後に一定の状態にリセットされ得る。
【0130】
デジタルフィルタリング技法が使用されて、ADCによって読み出された信号の信号対雑音比(SNR:signal−to−noise−ratio)を改善し得る。例えば、複数のADC読み取り値は、平均化等の技法を用いて結合することができ、又はメジアンフィルタ等の方法でフィルタリングされて、ノイズを低減することができる。周波数領域への変換が使用されて、所望の周波数を検出するか、又は不要な周波数を抑制することができる。
【0131】
また、ADCから出力されるデジタル電圧は、ルックアップテーブル又は数学的計算を使用して異なる値に再マッピングされて、信号をより有用な範囲に変換するか、又は電気システムの非線形性を補償することができる。
(コントローラ)
コントローラは、走査シーケンスを実行し、ADCからデジタル値を収集し、任意選択的にそれらの値を処理し、任意選択的にI2C、SPI、UART、USB、ブルートゥース(BLUETOOTH(登録商標))、WiFi(登録商標)等のIOインターフェースを介して情報を外部システムに送信する構成要素である。電圧源、駆動回路、走査回路、信号調整、及び/又はADCを含む走査回路の部品は、コントローラに組み込むことができる。コントローラは、異なる制御シーケンス/アルゴリズムを用いて、コードをロードし、システムの挙動を変更できるようにするプログラムメモリを有し得る。更に、コントローラは、固定機能論理を使用して、センサの走査及びセンサから読み出された値の処理等の一般的な動作を自動化/加速化することができる。
(走査の詳細)
上述したセンサの基本的な完全分可能走査に加えて、走査速度、分解能、精度、電力、及びエリアでの異なるトレードオフを可能にするIFSAセンサを走査する幾つかの他の方法がある。これらの他の手法のいくつかが使用されて、低電力ウェークアップモードを実施することもでき、この場合、センサは極低電力状態にあることができるが、それでもなおタッチの存在を検出することができ、これは、システムを起動するため、又は高速/高分解能走査状態への遷移をトリガーするために使用することができる。このセクションは、IFSAセンサが走査されることができる幾つかの異なる方法について説明するとともに、これらの手法に関連付けられたトレードオフの幾つかに言及する。
(基本走査)
センサを走査する最も一般的な方法は、上述した方法である。この方法は、一度に1列を駆動し、駆動される各列で、一度に1つずつ、各行で値を検知することからなる。これは、あらゆるアクティブ行電極及びあらゆるアクティブ列電極の交点を漸次的に走査する。特定の行/列交点にあるセンサ要素を走査する場合、他の全てのアクティブ列電極及び行電極は接地され、その列電極及び行電極の周囲に補間エリアをもたらし、補間エリアは、隣接するアクティブ列と隣接するアクティブ行との距離の2倍である(
図34(3400))。基本走査に必要な時間は、アクティブ行電極の数をアクティブ列電極の数で乗算したものに比例する。
(並列走査)
並列走査は、分解能を犠牲にすることなく走査速度を改善する基本走査の変形形態である。走査速度は、2つ以上の行でADC変換を同時に実行することにより改善する。このために、複数の行で並列で動作する信号調整及びADC回路の2つ以上のインスタンスがある必要がある。
【0132】
補間属性を保つために、検知電極の各対間に少なくとも1つの接地アクティブ電極がなければならない。しかし、検知電子デバイスが検知電極を接地する(上述したように、これは、トランスインピーダンス増幅器を用いて電極をローにプルするか、又は低抵抗値を用いてプルダウン抵抗を使用することによって達成することができる)実施形態では、各電極は、走査中、効果的に接地される。これにより、極限では、全ての行を同時に走査することができる。
【0133】
並列走査の利点は、大幅に走査速度を増大させ、消費電力を低減することができることであり、その理由は、走査がより短い時間枠内で行うことができ、センサがより短い時間にわたり給電されるためである。欠点は、これをサポートするために、より多くの電子デバイスが必要であり得ることである。並列走査に必要な時間は、アクティブ行電極の数をアクティブ列電極の数で乗算し、それを並列で検知することができる行の数で除算したものに比例する。
(走査速度)
センサが走査される速度は、動的に低減して、消費電力を低減するか、又は動的に増大して、入力待ち時間を低減することができる。消費電力を低減する一戦略は、タッチが検出されるまで低速度で、例えば毎秒10フレームで走査を実行し、次に、タッチが検出された後、走査速度をより高速、例えば毎秒60フレームに増大し、全てのタッチがなくなるまでより高速で走査し続けることである。
(分解能低減走査)
電力を低減するか、又は走査速度を増大するために使用可能な別の戦略は、幾つかのアクティブ電極を高インピーダンス状態にし、駆動回路及び検知回路から電気的に有効切断することにより、アクティブ行電極及び/又はアクティブ列電極の分解能を動的に低減することである。これは、切断された電極が追加の補間電極として効果的に機能するため、接触が検知可能な分解能を大きくは低減せず、複数のタッチを区別可能な距離を低減する。
【0134】
例えば、X軸及びY軸に沿った分解能は、1つ置きのアクティブ行電極及びアクティブ列電極を高インピーダンス状態にすることにより、半減することができる。分解能は、より多数の行電極及び列電極を高インピーダンス状態にすることにより、更に低減することができる。例えば、X及びY分解能を1/4に低減するために、4つ置きのアクティブ電極が電気的に接続され、これらのそれぞれの間の3つのアクティブ電極の各組は高インピーダンス状態にされる。分解能が低減するにつれて、走査されなければならない行/列接合部の数も同様に低減する。これは、消費電力を低減させ、走査速度を増大させる。幾つかの場合、異なる行及び列分解能を設定するか、又はセンサの異なるエリアで異なる行及び/又は列分解能を有することが望ましい。この手法を限界まで適用すると、結果は最低分解能走査で終わり、最初と最後の列を除く全ての列及び最初と最後の行を除く全ての行は、高インピーダンス状態にされる。走査中、本発明は、最初の列を駆動し、次に最後の列を駆動し、その間、各給電列の最初の行及び最後の行で検知する。全体で、4つのADC値のみが収集される。これらの値を使用して、本発明は、全てのタッチの平均X及びY位置並びに全てのタッチの総合力を計算することが可能である。
【0135】
本発明は、この種の走査を行うことにより、マルチタッチ検知能力を諦めるが、本発明は、非常に低い消費電力で非常に高速で走査する能力を獲得し、これは、非常に高速のイベントが検出されるべき状況又は電池給電デバイス等の電力が節減されている状況で有用であることができる。
(マルチ分解能走査)
走査分解能は動的に変更することができるため、複数の分解能の走査を興味深い方法で組み合わせることが可能である。例えば、複数の低分解能走査を重ねて(X及びYで異なる量だけオフセットされる)、分解能のより高い最終的な力画像を作成することが可能である。低分解能走査が使用されて、ワークアップモードをイネーブルすることも可能であり、この場合、センサは、タッチが検出されるまでより低い分解能で走査され、タッチが検出されると、分解能が上げられて、タッチの位置を正確に特定することができる。低分解能走査を実行し、次に、タッチが検出されたエリアで分解能のより高い走査を実行することにより、それを精緻化することも可能である。この方法論には、低分解能走査の電力効率及び高速度を完全分解能走査の精密性と組み合わせるという利点がある。
(ウィンドウエリア走査)
タッチの位置が事前に分かっている場合、又はセンサエリアの部分のタッチのみに関心がある場合、単に関心のある行及び列のみを繰り返すことにより、センサ全体を走査するよりも小さいウィンドウで走査を実行することが可能である。ウィンドウは、タッチを辿るように動的に移動し、且つ/又はサイズを有することが可能であり、センサ上の異なる、場合により重複した位置にわたり同時に走査される複数のウィンドウが存在することさえも可能である。
(一次元及びゼロ次元走査)
上述した全ての走査手法は、センサ行/列接合部の格子を走査する。しかし、位置に関係なくタッチが発生したか否かのみを検出するのみでよい場合、又は一次元のみで接触を追跡するのみでよい場合、更に高速の走査を実行することが可能である。これを達成する一方法は、全ての列に電源投入し、次に、一度に1行で検知することである。これは、タッチのY位置のみを提供するが、測定する必要がある読み取り値の数をセンサ内のアクティブ行の数まで低減する。これは、先に提示した分解能低減走査の概念と組み合わせて、Y分解能の低減を犠牲にして、検知する必要があるアクティブ行の数を低減することもできる。
【0136】
これを行う代替の方法は、全ての行を接地し、一度に1列に電源投入するというものである。給電されたアクティブ列電極又はその付近でのタッチは、電圧源からの電流を増大させる。この電流の増大を測定する一方法は、小さい値の抵抗を電圧源と駆動電子デバイスとの間の線に配置し、その抵抗にわたる電圧の差動電圧測定を取ることによるものである。
【0137】
これに代えて、電圧源が増大した電流を供給するため、電圧源の電圧が降下する場合、本発明は、電圧源によって出力された電圧の降下を測定することができる。これを行うことは、タッチのX位置のみを提供し、取る必要がある読み取り値の数をセンサ内のアクティブ列の数まで低減する。これは、先に提示した分解能低減走査の概念と組み合わせて、X分解能の低減を犠牲にして、検知する必要があるアクティブ列の数を低減することもできる。
【0138】
更に、センサ全体を1つの巨大な感圧ボタンとして機能させることも可能である。これを行うことができる一方法は、全ての行が単一のアナログ入力に電気的に接続することができるように、検知電極を変更することによるものである。全ての列に給電し、全ての行で同時に検知することにより、センサ全体が1つの大きい感圧ボタンになる。代替的には、本発明は、全ての列に給電し、全ての行を接地し、単に列電極への電流の増大を測定するか、又は給電列の電圧の電圧降下を測定することができる。これを行う更に別の方法は、力検知材料に電気的に接続することである(これは、力検知残量が連続している設計で最良に機能する)。次に、これは1つの電極を形成し、一方、全ての行及び列は第2の電極を形成する。この場合、本発明は、全ての行電極及び列電極を接地し、FSMに給電し、FSMへの接続を通る電流又はFSMへの電気接続での電圧降下量を測定することができる。
【0139】
これらの3つの方式の多くの他の変形形態が可能である。例えば、これらの全ての手法を用いて、本発明は、極性を反転させることができ(接地されたものに給電し、給電されたものを接地する)、それでもなお、同じ結果を達成することができる。これらの任意の回路のいずれかの側の電流/電圧変化を測定することも可能であり、給電線の電流/電圧の変化を測定する代わりに、本発明は、接地線の電流/電圧の変化を測定することができ、その逆も同様である。
【0140】
一般に、これらの全ての手法は、センサを線形位置センサ又は単一の感圧ボタンにし、二次元力画像を取得する能力を犠牲にしながら、大幅に走査時間を低減するとともに、走査速度を増大させる。これらの手法、特にセンサ全体を単一の感圧ボタンにする手法は、低電力ウェークアップが望ましい場合に有用であることができる。例えば、電池給電デバイスでは、本発明は、デバイスがある時間にわたり触れられていない場合は常に、デバイスを低電力状態にしたいことがある。この状態では、本発明は、本発明が、タッチがセンサの任意の場所で発生しているか否かを判断するために、単一の電気線又は少数の電気線の値を読み取ることができるように、回路を構成することができる。更に、この信号は、ハードウェアウェークアップ/比較線に供給することができ、それにより、ウェークアップは、任意のソフトウェアの介入なしで行うことができ、センサがある時間にわたり使用されない場合、処理ユニットが完全にシャットダウンし、タッチが発生した場合、即座にウェークアップできるようにする。
(処理の詳細)
タッチ追跡が必要な用途では、力画像を取得した後、コントローラは通常、その画像を処理して、接触を検出して追跡し、接触はセンサでの力の局所エリアである。以下の組のステップが、接触を検出し追跡するために実行することができる。
(正規化)
ベースライン減算ステップ(後述)の前又は後、入力値を既知のスケールに再スケーリングすることが望ましいことがある。例えば、未処理ADC値をセンサから取り、それらをグラム等の既知の力にマッピングすることが望ましいことがある。これは、ルックアップテーブルを介して、又は数式を使用して行うことができる。製造時又はマッピングの再較正が必要なときに、較正ステップが使用され得る。較正は、大域的(センサ全体に適用)であってもよく、又はセンサの様々な場所で行うこともできる。後者の場合、変動がセンサの表面にわたり漸次的であるとの仮定を用いて、較正値は、センサ全体にわたって平滑に補間することができる。
(ベースライン減算)
ベースライン減算ステップの目的は、センサの不完全性、デバイス組み立ての不完全性、又は物体がセンサに置かれていた場合等の永続的な圧力点に起因し得る非ゼロ圧のエリアをなくすことである。ベースライン減算アルゴリズムは、一度に力画像内のデータの1ピクセルを処理する。これらのピクセルのそれぞれで、ベースライン値を記憶し、ベースライン値は各フレームで力画像から減算される。通常、ベースラインは、電源がオンになった後、センサの最初の走査から読み出された値から設定される。次に、ベースラインは、現在のベースライン値と、特定のセンサ位置での現在の力センサ読み取り値とに基づいて、時折更新することができる。通常、ベースラインは、現在のベースライン値と現在のセンサ読み取り値の値との間のどこかにある値に更新される。フレーム当たりのベースラインの増大/低減量が一定の場合、ベースラインは一定の率で経時変化することになる。代替的には、フレーム当たりの増大/低減率は、現在の圧力読み取り値と、現在のベースライン値との差の割合として設定することができる。この場合、ベースラインは、差が大きいほど、より高速に変化することになり、差が小さい場合、より遅く変化することになる。変化の速度は、力の分布の変化がなくなる速度を制御するように設定することができる。
【0141】
幾つかの用途では、本発明は、ベースラインが増大しているか、それとも低減しているかに応じて、各センサ要素でのベースライン値の変化率を異なるものにしたいことがある。これは、ユーザがセンサをしばらくの間、押し下げる場合、ベースラインがゆっくりと増大し、将来の測定を狂わせる危険性を回避するように、ベースラインがより遅く増大し、より高速に低減することが望ましいことが多いためである。更に、ベースラインが、増大よりも高速で低減する場合、ベースラインはユーザがセンサでのタッチを解放すると、より素早く正常に戻ることができる。
(ブロブ検出)
通常、圧力分布を処理するに当たり、ベースライン減算後の次のステップは、ブロブ検出である。ブロブ検出は、行毎又は列毎に力分布を処理するアルゴリズムを使用して、非ゼロ圧力を有する圧力点の接続エリアを見つけ、それらに一意の識別子を割り当てる。各ブログについて、重心の(X,Y)位置、面積、総合力、圧力、及び一致する楕円の形状等の統計が計算される。
(ピーク分離)
ピーク分離は、2つ以上の圧力ピークを有するブロブを更に細分するために使用することができる任意選択的なステップである。ピーク分離は、各ブロブ内のピークを見つけることによって開始される。次に、各ピークの周囲のピクセルについての流域アルゴリズム等の幅優先検索又はアルゴリズムが実行され、より低い力値を有し、他のブロブの部分ではないピクセルに向かうステップのみが行われる。これは、各ピーク周囲のエリアを効率的に分離するとともに、近傍ピークを見つけられるようにする。ブロブについて定義されるものと同様の統計が、ピークについても計算することができる。
【0142】
アルゴリズムが使用されて、所望に応じてピークを適応的に分割又は統合し得る。例えば、指が別個に追跡可能なように、一緒に近い2本の指によって形成されたピークを分割することが望ましいことが多い。同時に、ユーザの手の平の異なる隆起によって形成されるピークを統合して、手の平全体を1つの物体として追跡できるようにすることが通常望ましい。
【0143】
用途及び状況に応じて、本発明は、ブロブ検出、ピーク分離、又は両アルゴリズムを一緒に実行して、タッチを検出することを選び得る。本発明がタッチの追跡に興味がない幾つかの場合、本発明は、これらのステップのいずれも行われず、単にセンサから読み取られた力読み取り値のアレイをユーザに報告し得る。
(位置補償)
センサには固有のいくらかの非線形性があり得るため、本発明がブロブ、ピーク、又は接触の座標を有すると、補償を非線形性に適用して、追跡精度を増大させることが望ましいことがある。補償は基本的に、センサ上の位置に応じて変化する一連の(X,Y)位置オフセットである。
【0144】
これらのオフセットは、センサが設計又は製造されるとき、実験的に測定するか、又は数学的に予め計算し、センサのメモリに記憶することができる。補償は、入力(X,Y)位置を取り、それを近傍の出力(X,Y)位置に再マッピングする。補償は、接触の力又は面積等の他の要因を考慮に入れ、より正確な調整をすることもできる。補償は、幾つかの接触に適用し、他の接触には適用しないこともできる。例えば、ユーザがセンサ上でスタイラスを用いて書いている場合、本発明は、補償を適用して、可能な限り最高の正確性を達成したいことがある。しかし、本発明は、ユーザが手の平でセンサに触れている場合、補償を適用しないことを選び得、その理由は、このタイプのタッチが比較的大きく、不正確であるため、本発明が手の平の位置の正確性について気にしないことがあるためである。
(接触追跡)
ソフトウェアがタッチの経時検知を行えるようにするためには、連続フレーム間でタッチを追跡する必要がある。接触追跡ステップでは、本発明は、新しいフレームからの接触を古いフレームでの接触と繰り返し照合する。通常、接触重心の(X,Y)位置は、照合の実行に使用される主要な尺度である。接触の対が一致する都度、新しいフレーム内の接触には、古いフレーム内の接触のIDが与えられ、「接触移動」イベントが生成される。新しいフレームで検出される(古いフレームにはなかった)いかなる接触も、新しい接触として扱われ、新しいIDが与えられ、「接触開始」イベントを生成する。古いフレームにあったが、新しいフレームには見つからないいかなる接触も、「接触終了」イベントを生成し、IDは続けてリサイクルされる。
【0145】
タッチ追跡アルゴリズムの結果は、ピーク分離アルゴリズムに供給し得る。これを行うことにより、本発明は、タッチが、ノイズ、センサの変動、及び/又はタッチの力分布での非平滑性に起因して偽ピークが現れることの結果として、タッチがない場所でタッチが見せ掛けで出現/消失することを回避することができる。この情報は、ピーク分離アルゴリズムが、どのピークが分割又は統合されるべきかを判断するのに役立つこともできる。例えば、ピーク分離アルゴリズムにおいて、本発明が、前のフレームでタッチを検出した場合、本発明は、次のフレームでそのタッチに対応するピークを見つけようとするようにピーク分離アルゴリズムをバイアスし、前のフレームの特定の位置にタッチがなかった場合、本発明は、次のフレームのその位置でピークを見つけないか、又は別のピークに統合するようにピーク検出をバイアスし得る。しかし、このフィードバックステップは、なくなってしまったタッチが追跡され続ける状況、又は新しいタッチが、前に見えなかったため、検出されない状況を回避するために、注意して実施されなければならない。
(外部構成要素との通信)
通常、外部ハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素が、力画像、接触イベント、又は両方の受信に興味があり得る。通信インターフェースは、センサの構成及び力画像及び/又は接触イベントの送信を扱う。通常、通信は、ハンドシェークで開始され、ハンドシェークは、外部構成要素に、バージョン、サイズ、検知される力の範囲、性能等のセンサについての情報を与え、センサの動作パラメータを確立する。次に、外部構成要素は、要求したい情報が何であるかを確立する。次に、データストリームが確立され、データストリームは、情報のストリームをセンサから所定のフレーム速度で、又は所定のイベント発生時に送信する。この構成は、外部ハードウェア及び/又はソフトウェアがデータストリームの終了を要求するか、フレーム速度、分解能、何のデータが送信されているか等のストリームの特性が変化するか、又は接続が破断するまで続く。
(他の実施形態)
(能動補間電子デバイス)
抵抗を使用して、行及び/又は列に沿って補間属性をもたらす代わりに、駆動側で電圧の線形低下及び検知側での電流の線形分割をもたらすことが可能である。アクティブ電極の利点は、電流がセンサ要素を通って流れる結果として駆動電極及び検知電極での電位の変化から生じる、上述した非線形補間挙動を低減又はなくす能力である。アクティブ電極は、列/行単位でインスタンス化し得、又は一連の行又は列にわたり補間を実行する専用回路が作製可能である。例えば、隣接するアクティブ電極の各対及びアクティブ電極のその対間の補間抵抗のそれぞれに接続し、その組の電極にわたり補間属性(電圧低下又は電流分割)をもたらすICが設計可能である。
【0146】
駆動側に補間属性を生成する能動電子デバイスは、抵抗性分圧回路(補間抵抗と同様)と、電圧フォロワとして構成されて、出力においてそれと同じ電圧を生成するように構成される一連のオペアンプとを用いて作ることができる。オペアンプの出力は、駆動電極(アクティブ及び補間の両方)に接続される。抵抗分割回路は、このようにして、センサアレイの出力から電気的に絶縁され、センサ要素を電流が通ることに起因する非線形性をなくす。
【0147】
検知側に補間属性を生成する能動電子デバイスは、検知電極(アクティブ及び補間の両方)に接続された一連のトランスインピーダンス増幅器を用いて作ることができる。各トランスインピーダンス増幅器は、接続された検知電極を接地電位に維持しようとする。出力において、検知電極を通って流れる電流に比例する電圧を生成する。検知電極に接続されたトランスインピーダンス増幅器の出力電圧は、平均化回路を使用して平均化することができ、ここで、異なる電極の寄与は別様に加重されて、感度の線形減少を生成する。検知側を実施する別の方法は、各検知電極における相互コンダクタンス増幅器に流れ込むトランスインピーダンス増幅器を使用することである。次に、相互コンダクタンス増幅器の出力は、通常のIFSAセンサで見られるものと同様の一連の補間抵抗に供給することができる。この組合せは、電流ミラーとして説明することができ、2つの増幅器の出力に、接続された検知電極を通る電流に比例する電流を生成するが、検知電極は接地電位のままであり、それにより、非線形性をなくす。
(部分的補間力検知アレイ)
これまでに説明した実施形態は、行電極及び列電極の各対間の補間を可能にするが、センサ領域を補間領域及び補間のない他のセンサ領域と混合すること、又は補間を1つのセンサ軸に沿って有し、他方の軸に沿っては有さないことが好ましい用途があり得る。
【0148】
一実施形態では、補間抵抗を行のみ又は列のみに有することが可能である。これは、補間によって提供される検知精度の強化又は駆動/検知電子デバイスの数低減が、1つの軸でのみ必要とされる用途のために、一方の軸に沿って補間をもたらし、他方の軸に沿っては補間をもたらさない。
【0149】
別の実施形態では、補間抵抗を隣接する対の幾つかの対及び隣接する行の幾つかの対の間に残すことが可能である。これは、補間が行われる領域を分割するという効果を有し、互いに近い別個の補間センサゾーンを生成する。この設計では、補間抵抗内の「ブレーキ」のいずれかの側にある電極は、好ましくは、アクティブ電極であり、それにより、別個の各補間ゾーンは縁部までずっと走査することができる。
(非補間力検知アレイ)
説明されたシャントモードセンサ構造及びスルーモードセンサ構造の全てを用いて、非補間走査を可能にすることも可能である。この場合、いかなる補間抵抗もない。代わりに、多重化回路により、駆動電子デバイス及び検知電子デバイスは、任意の電極に接続することができる。換言すれば、全ての電極は非補間である。多重化電子デバイスはまた、複数の電極への同時接続(低分解能及びマルチ分解能走査モードで)も可能にすることができる。
【0150】
この手法を用いて、接触の位置をより正確に測定し、複数のタッチのよりよい明確化を実行し、タッチ面積をよりよく計算することが可能であり得る。スタイラス及び指が関わる用途の場合、単にタッチの面積を測定することにより、センサに触れている指からスタイラスを区別することが可能であり得る。
【0151】
更に、多重化電子デバイスは、補間モードと非補間モードとを切り換えることができるように設計することができる。補間モードでは、電極のサブセットのみが駆動/検知電子デバイスに接続され、残りの電極は、通常のIFSAと同様に補間抵抗を介して接続される。非補間モードでは、全ての電極が駆動/検知電子デバイスに接続される。これは、用途が、補間センサの電力、性能、及び速度の利点を利用するとともに、非補間センサの高分解能を利用できるようにする。
(IFSAと他の構成要素との統合(6300)及び(6400))
(可撓性オーバーレイ及び下層)
IFSAセンサの補間属性により、駆動電子デバイスに相対してセンサの分解能を増大させることができる。通常、検知要素/電極間の距離よりもはるかに大きい指等の物体を追跡するために、この手法は非常に正確な追跡をもたらす。しかし、スタイラス等の物体の場合、接触面積のサイズは、検知電極間の距離よりもはるかに小さくなり得る。この場合、スタイラスがIFSAセンサ上で移動する際、スタイラス追跡が不連続になる領域があり得る(センサ要素の中心付近)。
【0152】
そのような物体での追跡性能を改善するために、本発明は、薄い可撓性/圧縮可能層をセンサ上に追加することができる。この層により、物体は層内にわずかに押し込まれることができ、接触の表面積を増大させ、それにより、より連続して追跡応答を生成する。これを更に明確にするために、本発明が、直径1.25mmの先端部を有するスタイラスを使用しようとし、本発明が使用しているセンサが、付近のセンサ要素間に1mmの距離を有すると仮定する。スタイラスとの直接的なセンサの接触がなされる場合、点接触のみがなされ、センサは、どのセンサ要素が接触されているかのみを判断することができ、スタイラスがセンサ要素間にある場所を特定することはできない。ここで、本発明が、厚さ0.625mmの可撓性材料をセンサの上に追加し、それにスタイラスで触れる場合、スタイラスは、可撓性材料内にわずかに押し込まれることができる。スタイラスが材料内に押し込まれるため、接触の表面積は直径約1.25mmに増大する。ここで、スタイラスは、表面にわたって移動する際、2つ以上のセンサ要素をアクティブ化することになる。その結果、本発明は、1mmピッチのセンサ要素よりもはるかに高い分解能でスタイラスを追跡することが可能である。
【0153】
この手法の唯一の欠点は、摩擦の増大により、可撓性層上に書くことが難しいことがあり得ることである。これに対処するために、本発明は、別の薄いざらつきのある層を可撓性層の上に配置して、表面の感触を改善することができる。別の実施形態では、本発明は、センサの下にも同様に可撓性層を追加し、スタイラスの接触面積を増大させるという同じ効果を達成することができる。
(ディスプレイとの統合)
IFSAセンサは、ディスプレイと統合されて、タッチディスプレイを作製することができる。センサの透明版が、ディスプレイの上に重ねられることができる。センサの不透明版が、ディスプレイの下に配置されることができる。可能なディスプレイのタイプとしては、OLED、電気泳動ディスプレイ(電子ペーパディスプレイ等)、LCD、及び反射型LCDが挙げられる。これらの全ての組合せにおいて、突起又は粒子が層間に閉じ込められないようにするように、注意を払わなければならず、その理由は、それらの粒子が、センサ精度を低下させる圧力集中を生じさせるおそれがあるためである。
【0154】
今日、大半のディスプレイは、ガラス等の剛性基板の上に構築されている。しかし、剛性ディスプレイは、正確なタッチを可能にするのに十分に力を伝達しないことがある。したがって、可撓性ディスプレイを使用することが好ましい。有利には、これらのディスプレイ技術は、可撓性高分子膜又は可撓性ガラス等の可撓性基板に製造することもでき、可撓性ディスプレイを生成する。これらの可撓性ディスプレイが、IFSAセンサに重ねられた場合、IFSAセンサの性能に及ぼす影響は最小である。
【0155】
IFSAセンサ技術をディスプレイ自体の層に統合することも可能であり得る。例えば、IFSAの電極をLCDディスプレイ等のディスプレイの電極と同じ場所に配置し、FSMをカラーフィルタ/偏光子等のディスプレイの他の層の幾つかと同じ場所に配置することも可能である。別の例として、透明IFSAセンサをLCDのTFTパネルとバックライト照明源との間に配置することも可能である。
【0156】
シャントモードIFSAセンサの真上にディスプレイを有することが望ましい場合、ディスプレイに上層として機能させることが可能である。このために、ディスプレイの下面は、プリントカーボンインク等の既に述べた任意のFSM材料で直接コーティングすることができる。代替的には、カーボン含浸膜等のFSM材料は、ディスプレイの下面に積層、接合、又は融合し得る。また、下層に既にFSMを含浸させたディスプレイ基板を作製することも可能であり、それにより、ディスプレイの下部への追加のプリント/積層ステップが必要なくなる。これら全ての場合において、ディスプレイは、IFSAの上層として機能し、ディスプレイ+IFSA結合センサを作製するためには、シャントモード電極パターンを有する層の上に単に配置される必要があるだけである。これに代えて、ディスプレイ基板の下部は、スルーモードセンサの上層又はシャントモードセンサの下層(電極を含む)として機能することができる。これらの全ての選択肢の利点は、歩留まりの向上、コスト低減、及び全体厚の低減が可能なことである。
【0157】
ディスプレイスタック内の様々な層は、前のセクションで説明したように、スタイラス追跡の分解能を改善するために、可撓性を有するように設計することもできる。例えば、ディスプレイがフロントライト又はバックライトを有する場合、シリコーン等の可撓性を有し、透明な透光材料を選ぶことが可能であり得る。この場合、フロントライト/バックライトは、センサにわたりよりよい力分布をもたらすことに役立ち、追跡精度を増大させる。更に、この手法は、非意図的な衝撃を和らげることにより、ディスプレイ及びセンサの信頼性を改善するのに役立ち得る。
(他の検知技術との統合)
IFSAセンサは、容量性、電磁共鳴(EMR:electromagnetic resonance)、光学、音響等を含め、多くの他のタイプの検知技術と統合することができる。幾つかの可能なセンサ及びディスプレイの組合せを
図63(6300)及び
図64(6400)に示す。以下に、IFSAがこれらの検知技術と統合することができる幾つかの方法について詳述する。
(容量性タッチ)
容量性タッチセンサは、IFSAセンサの上に重ねることができる。IFSAセンサの行及び列は、容量性センサの行/列線として二重の機能を果たすことさえ可能である。この構成は、非常に軽いタッチへのシステムの感度を増大させるために使用することができる。容量性センサは、IFSAセンサの上の指の「空中静止」/「近接性」を検出するためにも使用することができる(センサへの手の平、手、顔、又は他の体の部位/導電性物体の近接性を検出するためにも使用することができる)。この構成の別の利点は、指等の導電性物体をプラスチックスタイラス等の非導電性物体から区別することが可能なことにある。
【0158】
これは、導電性物体が力シグネチャ(IFSAセンサを介して)及び容量性シグネチャ(容量性センサを介して)の両方を有し、一方、非導電性物体は力シグネチャのみを有し、容量性センサには不可視であるためである。更に、容量性センサ及びIFSAの結合信号を使用して、全体的な検知精度及び/又は性能を改善することが可能であり得る。
【0159】
IFSAセンサは精密なタッチ追跡を扱うことができるため、容量性センサの複雑性及びコストは低減することができ、容量性センサは、タッチ検出ではなく空中静止/近接性検出に向けて調整することができ、それにより、空中静止(容量性タッチセンサを介して)並びにタッチ及び力検知(IFSA力センサを介して)の両方が可能になる。
【0160】
容量性センサは、IFSAセンサによって検知される前にタッチを検知し得るため、容量性センサは、ウェークアップソースとして使用することもできる。これにより、システムは、容量性センサがイネーブルされているときは常にIFSAセンサをシャットオフすることにより、電力を節減することができる。逆に、IFSAセンサは、容量性センサの較正に使用することができる。「接触開始」又は「接触終了」イベントがIFSAに登録されるときは常に、容量性センサはこれらのイベントを使用して、タッチ感度を較正することができる。このようにして、空中静止距離/近接性を測定する容量性センサの能力は、実行時に動的に改善することができる。
【0161】
相互容量性式及び自己容量性式の両方の容量性センサが使用可能である。相互容量性センサは、各列と行との交点にキャパシタを形成する行電極及び列電極の組からなる。これらの各キャパシタは、容量性検知電子デバイスによって測定されて、容量値の格子を作成することができる。指の存在は、接地への容量性結合を作り出し、行電極と列電極との間で測定されるキャパシタンスを降下させる。自己容量性センサは、1つ又は複数の容量性「パッド」からなる。それぞれ1つが、検知電子デバイスへの接続を有する。自己容量性センサでは、接地への各パッドのキャパシタンスが測定される。このキャパシタンスは、指が近づくにつれて増大する。相互容量性センサは通常、より正確であるが、より狭い範囲で動作し、電気ノイズの影響をより受けやすい。自己容量性センサは通常、正確性が低い(高分解能格子の作成が困難であるため)が、より広い範囲で動作することができ、通常、電気ノイズの影響をより受けにくい。いずれか1つがIFSAと併用可能である。
【0162】
容量性タッチセンサは、IFSAセンサと同様の基板に作ることができるため、容量性タッチセンサの層の全て又は幾つかをIFSAセンサの未使用側にパターニングすることが可能であり得る。例えば、スルーモードIFSAセンサでは、キャップタッチ検知電極の組を上部基板の上演にパターニングし、上部基板の下面の電極をIFSA及びキャップタッチ駆動電極の両方として使用することが可能であり得る。シャントモードIFSAセンサでは、キャップタッチ電極又はエリアの組を力検知層の上にパターニングすることが可能であり得る。
【0163】
一構成では、IFSAセンサ自体のFSMが、容量性タッチセンサとして使用することができる。この構成では、FSMへの1つ又は複数の接続が作られ、センサは交互に、容量性検知モードと力検知モードとで切り換えることができる。これは、FSMを効率的に自己容量性センサに変え、自己容量性センサは空中静止/近接性の検出に良好である。容量性検知モードでは、IFSA電極は接地/浮遊することができ、IFSA行/列電極からの影響なく、FSMのキャパシタンスが測定できるようにする。力検知モードでは、FSMは切断する(又は高インピーダンス状態になる)ことができ、IFSAは通常通り走査することができる。
【0164】
別の構成では、IFSAの電極が使用されて、相互容量性センサを作製することができる。この場合、同じセンサが容量性検知及び抵抗性検知の両方に使用することができる。この手法は、容量性走査モードを介して軽いタッチ及び空中静止/近接性検知を可能にし、抵抗性IFSA走査モードを介してより正確でより高い圧力検知を可能にする。この構成の主な問題は、FSMが電場のいくらかをブロックするおそれがあることである。これを回避するために、FSMは、センサの静電容量場の幾らかの部分に透明であるように設計することができる。代替的には、シャントモードIFSAにおいて、センサ全体が上下に反転することができ、したがって、電極を有する側は、ユーザにより近い側になり、したがって、問題を完全に回避する。
【0165】
電極を容量性検知及び抵抗性検知の両方に使用することに伴う別の問題は、補間抵抗が容量性測定に干渉するおそれがあることである。この問題を回避するために、本発明は、補間抵抗を誘導性構成要素(フェライトチップインダクタ等)で置換することができる。低周波数(力検知走査)では、これらは抵抗として機能する。高周波数(容量性走査)では、これらはインピーダンスを増大させ、容量性信号の通過を阻止する。これを達成する別の方法は、隣接するアクティブ線間に抵抗性ネットワークの代わりに小型ICを使用することである。ICは、補間線が抵抗を介して互いに繋がれる抵抗性モードと、補間線が互いから切断されるか、又は各アクティブ線が幾つかの隣接補間線に接続する容量性モードとで切り換えることができる。これらの全ての場合において、本発明は、抵抗性走査の高分解能及び補間を維持する。容量性走査モードでは、走査分解能は、アクティブ線分解能に低減する。この手法に伴う別の問題は、FSMの存在が容量性走査に干渉するおそれがあることである。幸運なことに、ユーザがタッチしていないか、又は軽くのみタッチしている場合、FSMの抵抗は高い。したがって、容量性走査モードが受ける影響は最小である。更に、本発明は、センサの異なるエリアで抵抗性走査モードと容量性走査モードとで切り換えることができる。タッチが検出されないエリアでは、走査は容量性モードに切り換えることができる。タッチが検出されるエリアでは、走査モードは抵抗性に切り換えることができる。
【0166】
容量性タッチ、IFSA、及びディスプレイを組み合わせることが望ましい場合、ディスプレイも透明容量性タッチセンサと非透明IFSAセンサとの間に配置することができ、容量性タッチの空中静止及び軽いタッチ能力と、IFSAの精密性及び力感度との両方を有するタッチディスプレイが作成される。
【0167】
容量性センサ及びIFSAセンサが両方とも(又は両要素を組み合わせたセンサが)ディスプレイの上に配置される透明IFSAを使用した他の構成も可能である。
(磁気/電磁検知)
IFSAセンサは磁場に対して透明であるため、電磁共鳴(EMR)センサ(スタイラス追跡に使用されることが多い)等の磁気センサが、IFSAセンサの下に配置して、IFSAセンサを通して検知することが可能である。RFID/NFCリーダ/ライタコイルをセンサの下に配置することも可能であり、その理由は、RFID/NFCが、電磁パルスをRFID/NFCタグ/送受信器を送信することにより同様に機能するためである。磁場は送電に使用することができるため、コイルをIFSAセンサを使用して、電力を付近のデバイスに送信することも可能である。実際には、これらの全ての技術(EMR、RFID、NFC、及び無線電力)は、全て1つ又は複数の導電性コイルを使用して、磁場を生成するため、組み合わせることができる。このセクションの残りの部分では、本発明は、EMR/RFID/NFC検知を可能にする技術を単にEMR検知と呼ぶ。
【0168】
EMR検知をIFSAと組み合わせることにより、センサ上の物体の位置及び力を検出することが可能になるのみならず、EMR/RFID/NFCタグ/送受信器を有する物体を一意に識別することも可能になる。電力又はデータを物体とセンサとの間で転送することも可能になる。これらの物体は、キーボード、コンピュータマウス、ボタン、スライダ、つまみ、スタイラス、並びに携帯電話及びタブレットのような物も含むことができる。複数のEMR/RFID/NFC送受信器をこれらの物体に配置することにより、物体の位置のみならず、物体の向きも検知することが可能になる(例えば、スタイラスを用いて、送受信器が先端部側及び消しゴム側の両方に置かれる場合、ユーザが書いているか、それとも消しているかを判断することが可能である)。
【0169】
また、IFSAセンサ及びEMRセンサからの情報を組み合わせて、追加情報を抽出することも可能である。スタイラスの場合、例えば、スタイラスタッチの位置とEMR送信器の位置とを比較することにより、スタイラスの傾斜角度を特定することが可能である。EMRセンサ及びIFSAセンサの信号を組み合わせて、全体精度及び/又は性能を改善することも可能であり得る。これは、EMRセンサがよりよい「相対的」追跡性能を有し得(換言すれば、小さい位置変化の測定においてよりよくなり得)、一方、IFSAセンサがよりよい「絶対」追跡性能を有し得る(換言すれば、物体の位置のより正確な推定を有し得るが、非常に小さい動きは正確に測定できないことがある)ため、可能である。これは、EMRセンサが、通常、IFSAセンサに影響しない鉄の物体の存在及び外部磁場の存在によって影響を受け得るためである。
【0170】
EMRセンサは通常、PCB層に製造されるため、IFSAセンサに使用される下部PCBと、EMRセンサに使用されるPCBと組み合わせて、両機能を有する3〜4層PCBを作製することが可能である。IFSAセンサをEMRセンサと組み合わせる別の方法は、EMRセンサの一部分(行又は列磁気コイルを含む)をIFSAセンサの一未使用側にパターニングし、IFSAセンサの他の未使用側にEMRセンサの他の部分をパターニングすることである。これは、上部基板及び下部基板の両方が1つの未使用側を有するスルーモードIFSAセンサで最も好都合に行われる。
【0171】
IFSA及びEMRのセンサ組合せは、ディスプレイの下に配置されて、EMR信号及びIFSA信号の両方がディスプレイによってブロックされないため、EMRセンサによって可能になる追加機能を有するタッチスクリーンを作製することもできる。代替的には、EMRセンサをディスプレイの下に配置しながら、透明IFSAセンサをディスプレイの上に配置することが可能である。
(光学的検知)
指又は物体を光学的に追跡可能な光学的検知技術が実証されている。これらの技術の幾つかは、表面にわたり光ビームを放ち、ビームの1つ又は複数が遮られるときを検出することによって機能する。他は、エミッタ及び受信器のアレイを使用し、ユーザから跳ね返った光を検出する。このタイプのセンサは、OLED又はLCDディスプレイ等のディスプレイに統合することさえも可能である。他の技術は、カメラを使用して、ユーザの手の位置を見る。また、これらのタイプのセンサの光路を薄膜及びディスプレイバックライトに圧縮することができる様々な独創的な設計も示されている。
【0172】
IFSA検知技術は、光学センサの下にIFSAを配置するか、又は透明IFSAを光学センサの上に配置することにより、これらの光学検知技術の多くと統合することができる。説明した光学検知技術の幾つかは、空中静止及び近接性の検知では良好であるが、タッチが実際に表面に接触したとき又はタッチの力を正確に検出することはできない。これは特に、屋外環境で当てはまることができ、屋外環境では、明るい日光が光学センサの動作を妨げるおそれがある。IFSAセンサ及び光学センサの出力は組み合わせられて、よりロバストで、タッチ表面の上方の物体を追跡し、表面との接触を正確に検出し、表面にかけられた力を測定することができる組合せを作製することができる。
(容量性センサ、電磁センサ、及び光学センサの組合せ)
4つ全ての技術(IFSA、EMR、容量性、及び光学的タッチ)は一緒に組み合わせられて、これらの技術の全ての特徴(力検知、空中静止、及び軽いタッチ、EMR/NFC/RFID送受信器の追跡/給電)を単一のセンサで得ることができる。上述したように、これらのセンサは、積層内の様々な層を共有し、コスト及び厚さを低減し得る。これらは、ディスプレイと組み合わせられて、新しいユーザインターフェース、ハードウェアデバイス、及びユニークなユーザ経験をもたらすこともできる。
(特徴及び利点)
高精度、大きいサイズへのスケーラビリティ、及びタッチ毎の力感度を有することに加えて、本発明は多くの他の望ましい特徴を有する。第1に、本発明に基づくセンサは、電気ノイズの影響を受けにくく、したがって、顕著な電気シールドを必要とせず、多くの環境でロバストに動作することができる。これは、信号に対して行われなければならないフィルタリング及び事後処理の量も低減し、これは、アナログ回路及びフィルタリングアルゴリズムの複雑性を低減するとともに、消費電力を低減する。
【0173】
本発明のセンサは、接触点当たり数グラムの力〜数キログラムの力という高いダイナミックレンジの力感度を提供する。容量性センサとは異なり、本発明のセンサは、人間の指等の導電性物体のみならず、プラスチックスタイラス等の任意の物体を検知することができる。本発明のセンサは、手袋を装着しているか、又は非常にざらざらした皮膚を有するユーザの指を検知することもできる。
【0174】
本発明は、設計プロセスを大幅に簡略化する。本発明のセンサのタッチ分離分解能及びタッチ追跡分解能は、別個に制御することができ、特定用途の需要に容易に調整することができる。所与のセンサ構成のサイズは、センサ特徴を変更せずに増減することができ、したがって、特定のセンサ設計が広範囲の製品に適用することができ、設計コスト及び製品化までの時間を低減する。更に、本発明のセンサの形状は、センサ性能を変えずに変更することができる。例えば、矩形センサ設計は、円形、長方形、ドーナツ形、ピーナッツ形のセンサ、及び二次元表面にマッピングすることができる任意の他の形状を生成するように容易に変更することができる。変更されたセンサは、元の矩形センサ設計と同じ性能(タッチ追跡精度及び力感度を含む)を有する。
【0175】
本発明のセンサは、非平面に巻くことができ、様々な異なる製造方法を使用してデバイスの外面に直接製造することさえもできる。センサは、布地及び柔らかい材料に組み込むこともさえも可能である。
【0176】
本発明のセンサは、通常、減算プロセスを含む標準の剛性又は標準可撓性プリント回路基板(PCB)製造方法又は加算プロセスを使用して導電性インクのプリントを含むプリントエレクトロニクス(PE)方法を含む簡単な製造プロセスを用いて製造することができる。剛性又は可撓性PCBにセンサを構築する能力の主な一利点は、全ての検知電子デバイス(及び他の電子デバイス)が、SMT(表面搭載)等の標準プロセスを使用してセンサ自体と同じPCB基板に直接取り付けることができることである。電子デバイスは、センサと同じ表面に配置することができ、又はセンサ表面の裏面に搭載することができる。また、幾つかの構成要素(例えば、レジスタ)はセンサ基板に埋め込むことさえもできる。代替的には、センサは、センサ以外の他の機能を有し得る予め存在する回路基板設計に追加することができる。例えば、TVリモートコントローラPCB又はゲームコントローラPCB(離散したボタンを有するPCBを既に有する)、マイクロコントローラ、送信器、及び他の回路を取り、最小の設計変更でIFSAセンサエリアをその同じPCBに追加することができる。
【0177】
検知電子デバイスは、いかなる変わった構成要素も必要とせず、市販の部品又は特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)を用いて構築することができる。多くの場合、走査電子デバイスは、1つのマイクロコントローラと、幾つかの小型で安価な離散構成要素(抵抗及びキャパシタ等)とを用いて実施することができる。
【0178】
他のタッチ技術と比較して、本発明の技術は本質的に、低電力であり、その電力を更に低減する多くの方法をサポートする。例えば、本発明はマルチ分解能走査をサポートし、それにより、ユーザ又はセンサを使用するソフトウェアは、走査分解能を低減することができ、同時に、リアルタイムで速度を増大し、消費電力を低減することができる。センサ設計は、センサの完全走査を実行する必要なく、1つ又は複数のタッチの存在及び/又は大まかな位置を検出することができる縮小機能を有する更に低い電力モードもサポートする。本発明は、楽器等の高速フィードバック又は応答を必要とする用途の非常に高速のフレーム速度もサポートする。
【0179】
最後に、本発明はロバストであり、消費者電子デバイス、軍事用電子デバイス、自動車両電子デバイス、及び産業電子デバイスの厳しい環境要件に耐えるように設計することができる。本発明はキャパシタンスの変化ではなく力を検知するため、水又は他の流体の存在下で動作することができ、ハーメチックシールし、水中及び最も厳しい環境で機能できるようにする。
(例示的な適用状況)
本発明で提示されるセンサは、多くの様々な用途に使用することができる。これらの用途は、汎用マルチタッチ入力、ボタン又はスライダ等のより単純な離散制御デバイスの置換、及び圧力分布の測定を含むカテゴリに分けられる。第1のカテゴリには、電話、タブレット、ラップトップ、及びディスプレイタッチパネル、並びに筆記パッド、デジタイザ、署名パッド、追跡パッド、及びゲームコントローラ等の用途がある。第2のカテゴリには、玩具、楽器(電子ピアノ、ドラム、ギター、及びキーボード等)、デジタルカメラ、手工具、並びに自動車両及び他の車両でのダッシュボード制御機器の置換での用途がある。第3のカテゴリには、科学/産業測定(表面の形状又は平坦性の測定等)、医療測定(ベッドでの人の足の圧力分布又は足の動きの測定等)、及びロボット工学用途(ロボットをセンサで覆い、タッチ及び接触を感じる能力をロボットに与える等)での用途がある。
【0180】
更に、列挙したものを超える多くの他の用途があり、多くの用途は異なる様式でセンサを使用し得る。例えば、幾つかの用途では、センサは、汎用入力、ボタン又はスライダ等の単純な制御デバイスの組、及び面圧センサとして使用することができる。これらの異なる使用は、同時であることができ、時間的に分離することができ、又は空間的に分離することができる(センサの異なるエリアが異なるように挙動する)。より重要なことに、センサの異なる使用は全て、ソフトウェアで可能にすることができ、設計者/開発者に、センサを使用する方法での相当なレベルの柔軟性を与える。
【0181】
ユーザインターフェース用途では、本発明のセンサは、軽いタッチと押し付けとを区別することができるため、極めて有用である。スマートフォン又はタブレット等の直接操作インターフェースでは、ユーザが指をあるエリアから別のエリアに動かしているとき、スクロールしているとき、スライドしているとき、又は画面上の項目についての詳細情報が要望するとき、軽いタッチがユーザによって使用されることが多い。重いタッチは、ドラッグ、選択、アクティブ化、及び制御の関与に使用することができる。更に、異なるレベルの重いタッチが使用されて、対話の強度/振幅を変調することができる。追跡パッド、筆記パッド、及びデジタイザパッド等の間接的操作用途では、軽いタッチが、画面上でカーソルを動かし、詳細情報を得たい項目に重ねるのに使用することができ、一方、重いタッチは、ドラッグ、選択、アクティブ化、又は操作に(クラッチとして)使用することができる。最後に、圧力が使用されて、ユーザ入力を評価することができる。例えば、ボタン、スライダ、及びつまみ等の物理的制御機器をシミュレートしている用途では(例えば、キーボード、レコーディングミキサ、又は汎用制御パネルをエミュレートする場合)、制御機器は、ユーザが、不注意で何かをアクティブ化せずに、快適に手をインターフェースに置くことができるように、軽いタッチを無視することができる。
【0182】
本発明のセンサの高精度により、細かい動きの捕捉に使用することができる。これは、スタイラスを高精度で追跡して、筆記、描画、スケッチ、ペイント、カリグラフィ、及びスタイラスが関わる対話を可能にする等の用途で非常に重要である。柔らかい層がセンサの上又は下に追加されて、よりよい表面の感触をもたらすとともに、追跡精度を更に改善することができる。本発明のセンサは、ディスプレイと組み合わせることができる。これは、透明センサを作製し、それをディスプレイの上に重ねることにより、この技術をディスプレイ自体の表面に組み込むことにより、又はディスプレイの背後にセンサを層化し、ディスプレイを通して力を感じることにより、行うことができる。これは、可撓性ディスプレイと特に良好に機能する。
【0183】
本発明のセンサは、他の検知技術と組み合わせることもできる。例えば、容量性タッチセンサが本発明のセンサの上に配置されて、表面の上方での空中停止及び極めて軽いタッチを検出できるようにする。
【0184】
本発明のセンサは磁場に対して透明であるため、EMRセンサ等の磁気/電磁センサが、本発明のセンサの下に配置されて、能動的又は受動的磁気/電磁タグを有するスタイラス又は他のデバイスの検出/追跡を可能にすることができる。ディスプレイが、これらの積層のうちの任意の中に層化することもできる。これらの異なるセンサ技術の組合せは、より豊富な対話を可能にすることができる。
【0185】
本発明のセンサは、圧力を感じ、圧力は、大半の変形可能表面を通して容易に伝達されるため、本発明のセンサは、様々な変形可能表面の下に埋め込むこともできる。例えば、可撓性/変形可能フロアの下、可撓性ロボットスキンの下、又は壁の塗装の下に埋め込むことができる。テーブルの表面内又はテーブルの上に敷かれたマット上に埋め込むことができる。
【0186】
本発明のセンサは、使用されていない表面に検知を追加するために使用することもできる。例えば、電話、タブレット、又はゲームコントローラの裏に配置されて、デバイスの裏に触れることにより、追加の程度の対話を可能にすることができる。
【0187】
画面での視覚的フィードバックが使用されて、触れているのがどこか及びどの程度の強さで触れているかの検知をユーザに与えることができる。
センサは、デジタルウォッチ又は他の小型デバイスの裏に配置することもでき、デジタルウォッチ又は他の小型デバイスでは、ユーザインターフェースデバイスの空間は極めて限られ、それにより、デバイスのサイズを増大させずに、利用可能なタッチエリアを増大させる。
【0188】
本発明のセンサは、可撓性基板上に製造することができ、可撓性デバイスに埋め込むことが可能である。
幾つかの用途例としては、可撓性フォン又は可撓性タブレットの作製、デジタルウォッチのリストバンド又はブレスレット内へのセンサの使用、及びユーザの動きの追跡、衝撃の検出、又はポータブルユーザインターフェースの提供のための靴若しくはスニーカーの底又は衣服へのセンサの配置が挙げられる。
【0189】
本発明のセンサは、切断又は折り畳みが可能であり、ロボットの指先等の複雑な形状を包むように設計することもできる。又は、複雑な表面に直接製造することができる。まとめると、略あらゆる表面が、本発明のセンサの1つを上、背後、又は内部に層化することにより、タッチ感度を有することができる。
(例示的なタブレットインターフェース実施形態(6500)〜(8000))
(タブレットフォームファクタ概説(6500)〜(7600))
本発明は、適用状況に基づいて多種多様な形態で実施し得るが、タブレットフォームファクタに適用される本発明の好ましい例示的な一実施形態。このユーザインターフェースの文脈は一般に、
図65(6500)〜
図76(7600)の図に示される。ここでは、タブレットユーザインターフェース(
図65(6500)において組み立てられ、
図66(6600)の組立図に示される)は、プリント回路基板(PCB)(バイア及び関連付けられた制御電子デバイスを含む)(
図68(6800)及び
図69(6900))を支持するタブレットベース(
図67(6700))と、圧力膜(
図70(7000))と、オーバーレイ(
図71(7100))と、バックライト照明ロゴ印を有するカバーベゼル(
図72(7200))とで構成される。
【0190】
図65(6500)及び
図66(6600)に示されるような本発明のこの例示的な実施形態は、デスクトップ/ラップトップ又はタブレットユーザインターフェースに用途を絞るように設計される。デスクトップ/ラップトップで使用される場合、通常、USBポートを介してコンピュータに接続することによって使用されることになる。タブレットで使用される場合、通常、USBポートを介して充電され、且つ/又は構成されることになるが、ブルートゥース(BLUETOOTH(登録商標))/ブルートゥース(BLUETOOTH(登録商標))LEを介してデータを送信することになる。デバイスは、タブレット/タブレットカバーに磁気的に掛け金を掛けるように設計し得、交換可能であり、場合によりバックライト照明されるオーバーレイを有することができる。
(組立体図(6600))
図66(6600)に概して示されるように、この好ましい例示的な実施形態の組み立て体スタックは、ベース(
図67(6700))、PCB/電池(
図68(6800)及び
図69(6900))、膜(
図70(7000))、オーバーレイ(
図71(7100))、及びベゼル(
図72(7200))を組み込む。
(ベース(6700))
図67(6700)に概して示されるように、この好ましい例示的な実施形態のベースは、好ましくは、アルミニウム等の剛性材料で作られ、位置合わせピン(6701、6702、6703、6704)が、タブレットシステムを構成する層スタックの位置合わせを補助するのに利用される。
(PCB/電池(6800)及び(6900))
図68(6800)及び
図69(6900)に概して示されるように、PCB(6910)/電池(6920)層は以下を含む。
・マイクロコントローラ、アナログ検知回路、電力/電池管理、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)無線、USB TX/RX、及び他の電子デバイスのエリア(6911)、・マイクロUSBコネクタ(6912)、・センサアクティブエリア(6913)、・電池(リチウムポリマー又は同様の電源)(6920)、及び
・位置合わせ穴(×4)(6931、6932、6933、6934)。
(力検知膜(7000))
図70(7000)に概して示されるように、力検知膜層は以下を含む。
・基板(PET又はカプトン(KAPTON)(登録商標)等)、・基板の下側にFSR等の力検知材料、及び
・位置合わせ穴(×4)。
(オーバーレイ(7100))
図71(7100)に概して示されるように、オーバーレイは柔軟であり得、滑りやすい上面を有する。オーバーレイが、異なるグラフィックス又は触覚レリーフパターンと交換可能であり得ることが予期される。オーバーレイは、幾つかの構成では、バックライト又はサイドライト照明されることも予期される。
(ベゼル(7200))
図72(7200)に概して示されるように、カバーベゼルは以下を含み得る。
・グラフィック/ロゴであって、光導体であることができ、一定又は可変照明パターンでバックライト照明し得る、グラフィック/ロゴ、・オーバーレイの開口部、及び
・USBポート又は他の通信インターフェース用の開口部。
(機械的属性(7300)〜(7600))
図73(7300)〜
図76(7600)の断面図及び詳細図に概して示されるように、機械的構造は広く可変であるが、本発明の幾つかの好ましい実施形態が、厚さ約4.25mmに構成し得ることが予期される。VIAをモニタするために必要な電子デバイスの複雑性の低減は、電気構成要素に必要なエリア及び電池容量を低減させ、したがって、幾つかの構成では、競合する技術よりもはるかに薄くなり得る。
【0191】
デバイスは、ベースとベゼルとの間の留め金と、ベースとPCBとの間、PCBと膜との間、及び膜とベゼルとの間の薄い接着層とによって一緒に保持し得る。オーバーレイは、単に中に配置されるように構成してもよく、又は磁石若しくは留め金を含み得る、ベースキャビティへの何らかの結合手段を有し得る。
(例示的なタッチパッド概略/レイアウト(7700)〜(8000))
図65(6500)〜
図76(7600)に概して示されるような例示的な構造の適用状況は、マイクロコントローラと、
図77(7700)の概略ブロック図並びに
図78(7800)(上部銅)、
図79(7900)(下部銅)、及び
図80(8000)(パッドを介する)のPCBレイアウトに概して示されるようなPCBとを使用して実施し得る。このレイアウトは一般に、感圧材料と嵌合し、
図65(6500)〜
図76(7600)によって概して示されるようなタブレットフォームファクタで埋め込まれる典型的なVIAアレイを示す。
図77(7700)に示される概略図は、ホストコンピュータ通信(USB、I2C、SPI、ワイヤレス(ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、ブルートゥース(Bluetooth)LE(登録商標)、他の2.4GHzインターフェース等)、UART)、ADC入力、汎用デジタルI/O(GPIO:general purpose digiatl I/O)拡張回路と併せたGPIO、及びマルチプレクサが統合された、従来のマイクロコントローラ技術を利用して、本明細書に示される列駆動回路及び行検知回路を実施する。
(容量性補間センサ(8100)〜(8800))
(概説)
本発明の更に別の実施形態は、
図81(8100)〜
図88(8800)に示されるような容量性センサアレイに関連して、FSAに関連付けられた補間の概念を利用し得る。これらの図面に示される設計は、2つの例示的な構成を示す:
・ブリッジを有する片面菱形パターン構成(
図81(8100)及び
図82(8200)に概して示されるような)、及び
・直線の行及び列を有する両面構成(
図83(8300)及び
図84(8400)に概して示されるような)。
【0192】
これらの2つの設計は、特に透明容量性センサをターゲットとしている。このタイプのセンサは通常、ディスプレイと保護上層(プラスチックフィルム又はガラス層)との間に存在する。透明シールド層が、センサとディスプレイとの間に存在することもある。なお、菱形パターンセンサの場合、上下反転させてから、ディスプレイに積層することもできる。この場合、基板は、ユーザが触れる層になることができる。両面センサの場合、2面(行及び列)が別個の基板にプリントされることができ、次に、基板は一緒に積層することができる。この場合、センサを上下に反転させるという同じ技法を使い、基板のうちの一方をタッチ表面として機能させることができる。
(ブリッジを有する片面菱形パターン(8100)及び(8200))
図81(8100)及び
図82(8200)に概して示されるように、片面菱形パターンを利用した容量性センサが示され、このセンサは、ガラス又はプラスチック等の基板(8101)上に形成される。この好ましい実施形態では、導電性ブリッジ(8102)(下に誘電体を有し、列との短絡と回避する)が、透明導電体(8103)(ITO、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー、ナノワイヤ、パターニングされた導電体等)間に形成されて、VIAを形成する。このアレイは、抵抗性材料を堆積させるか、又は単に透明導電体の薄いブリッジを基板(8101)表面に残すことによって形成される列(8104)及び行(8105)補間抵抗に取り付けられる。これらのIIC及びIIR抵抗(8104、8105)は、列(8106)及び行(8107)接続を介してアクティブ列トレース線(8108)及びアクティブ行トレース線(8109)に電気的に結合される。これらの列(8108)及び行(8109)トレース線は、駆動及び検知電子デバイスと相互接続する導電性コードに接合するエリア(8110)に配線される(又は幾つかの場合、電子デバイスを基板(8101)に直接接合するように構成される)。
【0193】
図82(8200)の断面図を参照すると、基板(8201)は、列透明導電体(8203)及び行透明導電体(8213)を支持して見られる。誘電層(8212)が、列透明導電体(8203)と行透明導電体(8213)とを分離し、導電性ブリッジ(8202)を支持する。この断面には、エッチング又はプリントされた導電性材料を使用して形成し得る行トレース接続(8207)及び行トレース(8209)も示される。
(直線の行/列を有する両面パターン(8300)及び(8400))
図83(8300)及び
図84(8400)に概して示されるように、直線の行及び列を有する両面パターンを利用する容量性センサが示され、これは、ガラス又はプラスチック等の基板(8301)上に形成される。この好ましい実施形態では、列(8302)及び行(8303)は、センサの逆側にあり(したがって、短絡しない)、代替的には、別個の基板に堆積し得る(行に1つの基板、列に1つの基板)。列(8302)及び行(8303)は、透明導電体(ITO、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー、ナノワイヤ、パターニングされた導電体等)で形成されて、VIAを形成する。このアレイは、抵抗性材料を堆積させるか、又は単に透明導電体の薄いブリッジを基板(8301)表面に残すことによって形成される列(8304)及び行(8305)補間抵抗に取り付けられる。これらのIIC及びIIR抵抗(8304、8305)は、列(8306)及び行(8307)接続を介してアクティブ列トレース線(8308)及びアクティブ行トレース線(8309)に電気的に結合される。これらの列(8308)及び行(8309)トレース線は、駆動及び検知電子デバイスと相互接続する導電性コードに接合するエリア(8310)に配線される(又は幾つかの場合、電子デバイスを基板(8301)に直接接合するように構成される)。
【0194】
図84(8400)の断面図を参照すると、基板(8401)は、列透明導電体(8402)及び行透明導電体(8403)を支持して見られる。この断面には、エッチング又はプリントされた導電性材料を使用して形成し得る行トレース接続(8407)及び行トレース(8409)も示される。
(センサの製造)
これらの両設計の一利点は、容量性タッチセンサの作製に現在使用されている全く同じプロセスを用いて製造できることである。主な違いは、本発明の実施形態が、中間(補間)行及び列を追加し、補間抵抗として機能する導電性が殆どない線を作製するように、透明導電性材料(通常、ITO)のマスクパターンを変更することである。抵抗は、これらの線の幅を変更することによって調整することができる。マスクパターンの変更(及び場合によりテスト手順への幾つかの変更)の他に、これらの容量性センサの製造に関わる追加ステップはない。
(容量性センサの利点)
この開示される設計に基づく補間容量性センサの利点は、従来の容量性センサよりもはるかによい線形性を有することである。これは、・センサ較正の必要なしではるかによいタッチ及びスタイラスの追跡、・タッチの形状及び面積のよりよい推定、・よりよい信号、及び
・ユーザの指とセンサとの間にはるかに薄いカバーガラス/プラスチックを使用することが可能になり、それにより、はるかに薄いデバイスが可能になることをもたらす。最後のポイントは、タブレット、セル電話、スマートフォン等のモバイル/ポータブルデバイスの構造において非常に重要である。
【0195】
不透明容量性センサの場合、これらの設計の1つを使用し、上述したIFSA導電体パターンの1つの使用を組み込み、単に力検知材料を除去することが可能である。この用途では、力検知材料は通常、薄いプラスチックフィルム又はガラス等の誘電体で置換される。
(例示的なカップ圧力プロファイル(8500)〜(8800))
圧力センサタブレットフォームファクタに適用されるような本発明の例を
図85(8500)に示し、この図では、飲料カップが圧力センサタブレット表面に接触する。
図86(8600)は、補間のない検知圧力のプロファイルと、検出された圧力領域に沿ったTSAから読み出されたTSMに関連付けられた格子とを示す。
図87(8700)は、TSMのアップサンプリング動作を実行することによって得られるVIA内の個々の力検知要素によって見られる力の大まかな再構築を示す。
図88(8800)は、
図86(8600)に示されるTSMデータに基づいてCCDによって計算された個々の検出楕円データを示す。なお、
図86(8600)に示されるようなTSMデータが使用されて、
図87(8700)に示されるアップサンプリングデータに見られるような細かい詳細を再構築し、
図87(8700)の検出の離散領域と、
図88(8800)の楕円とを生成することができる。
(例示的な絵筆圧力プロファイル(8900)〜(9200))
圧力センサタブレットフォームファクタに適用されるような本発明の例を
図89(8900)に示し、この図では、絵筆が圧力センサタブレット表面に接触する。
図90(9000)は、TSAを走査することによってCCDにより得られたTSMの圧力プロファイルを示す。
図91(9100)は、圧力プロファイルに基づいて検出される関連付けられた圧力領域を示す。
図92(9200)は、
図90(9000)に示されるTSMデータに基づいてCCDによって計算された個々の検出楕円データを示す。
【0196】
この例から見て取ることができるように、圧力センサVIAは、接触領域の個々のエリアに関連付けられた形状/楕円データに対して感度を有するとともに、形状/楕円データを検出することが可能である。この例は、本発明によって教示される補間技法を使用したシステムの極限感度も示す。
(システムの概要)
本発明のシステムは、構造の基本テーマでの多種多様な変形形態を予期するが、タッチセンサ検出システムとして一般化することができ、タッチセンサ検出システムは、(a)タッチセンサアレイ(TSA)と、(b)アレイ列駆動回路(ACD)と、(c)列切り換えレジスタ(CSR)と、(d)列駆動ソース(CDS)と、(e)アレイ行センサ(ARS)と、(f)行切り換えレジスタ(RSR)と、(g)アナログ/デジタル変換器(ADC)と、(h)計算制御デバイス(CCD)と
を備え、TSAは、可変インピーダンスアレイ(VIA)列及びVIA行を含むVIAを備え、VIAは、TSA内の複数の相互リンクインピーダンス列(IIC)をTSA内の複数の相互リンクインピーダンス行(IIR)に電気的に結合するように構成され、IICは、VIA列間に電気的に直列接続される1つ又は複数の個々列インピーダンス要素(ICIE)を更に備え、IIRは、VIA行間に電気的に直列接続される1つ又は複数の個々行インピーダンス要素(IRIE)を更に備え、ACDは、CSRに基づいてTSA内のIICを選択するように構成され、ACDは、CDSを使用して選択されたIICを電気的に駆動するように構成され、ARSは、RSRに基づいてTSA内のIIRを選択するように構成され、ADCは、選択されたIIRの電気状態を検知し、且つ電気状態を検知デジタル値(SDV)に変換するように構成され、CCDは、TSA内の複数の位置においてADCからSDVをサンプリングして、タッチセンサ行列(TSM)データ構造を形成するように構成される。
【0197】
この一般的なシステムの概要は、本明細書に記載される様々な要素によって増強して、この全体的な設計の説明に一致する本発明の多種多様な実施形態を生成し得る。
(方法の概要)
本発明の方法は、実施の基本テーマでの多種多様な変形形態を予期するが、タッチセンサ検出方法として一般化することができ、方法は、タッチセンサ検出システムで実行され、タッチセンサ検出システムは、(a)タッチセンサアレイ(TSA)と、(b)アレイ列駆動回路(ACD)と、(c)列切り換えレジスタ(CSR)と、(d)列駆動ソース(CDS)と、(e)アレイ行センサ(ARS)と、(f)行切り換えレジスタ(RSR)と、(g)アナログ/デジタル変換器(ADC)と、(h)計算制御デバイス(CCD)と
を備え、TSAは、可変インピーダンスアレイ(VIA)列及びVIA行を含むVIAを備え、VIAは、TSA内の複数の相互リンクインピーダンス列(IIC)をTSA内の複数の相互リンクインピーダンス行(IIR)に電気的に結合するように構成され、IICは、電気的に直列接続される1つ又は複数の個々列インピーダンス要素(ICIE)を更に備え、IIRは、電気的に直列接続される1つ又は複数の個々行インピーダンス要素(IRIE)を更に備え、ACDは、CSRに基づいてTSA内のIICを選択するように構成され、ACDは、CDSを使用して選択されたIICを電気的に駆動するように構成され、ARSは、RSRに基づいてTSA内のIIRを選択するように構成され、ADCは、選択されたIIRの電気状態を検知し、且つ電気状態を検知デジタル値(SDV)に変換するように構成され、CCDは、TSA内の複数の位置においてADCからSDVをサンプリングして、タッチセンサ行列(TSM)データ構造を形成するように構成され、方法は、(1)CCDの制御下で、VIA内のIICを構成するステップと、(2)CCDの制御下で、VIA内のIIRを構成するステップと、(3)CCDの制御下で、CDSを用いてIICを電気的に刺激するステップと、(4)CCDの制御下で、ADCを用いてIIR内の電気応答を検知し、電気応答をデジタルデータに変換するステップと、(5)CCDの制御下で、デジタルデータをTSMに記憶するステップと、(6)CCDの制御下で、CDR、IIC、及びIIRでの所定の変動がTSMに記録されたか否かを判断し、且つ記録された場合、ステップ(8)に進むステップと、(7)CCDの制御下で、新しいVIA検知変動に向けてCDS、IIC、及びIIRを再構成し、且つステップ(3)に進むステップと、(8)CCDの制御下で、TSM値を補間して、VIA内の活動の焦点を特定するステップと、(9)CCDの制御下で、焦点活動情報をユーザインターフェース入力コマンドシーケンスに変換するステップと、(10)CCDの制御下で、行動のために、ユーザインターフェース入力コマンドシーケンスをコンピュータシステムに送信し、且つステップ(1)に進むステップと
を含む。
【0198】
この一般的な方法の概要は、本明細書に記載される様々な要素によって増強して、この全体的な設計の説明に一致する本発明の多種多様な実施形態を生成し得る。
(システム/方法の変形形態)
本発明は、構造の基本テーマでの多種多様な変形形態を予期する。前に提示された例は、可能な使用の全範囲を表していない。略無限の可能性のうちの2、3を引用することが意図される。
【0199】
基本的なシステム及び方法は、補助的な様々な実施形態を用いて増強し得、補助的な実施形態は、以下を含むが、これらに限定されない。
・CDSは、DC電圧源、AC電圧源、任意波形生成器(AWG)電圧源、DC電流源、AC電流源、及び任意波形生成器(AWG)電流源からなる群から選択される電源を含む、実施形態。
・CSRは、IICの個々の各外部列を、開回路、ゼロ電位電圧源、CSRによって定義される電圧源、CSRによって定義される電流源、CDSから導出される電圧、及びCDSから導出される電流からなる群から選択される電源タイプに電気的に結合するように構成される、実施形態。
・RSRは、IIRの個々の各外部行を、開回路、ゼロ電位電圧源、RSRによって定義される電圧源、RSRによって定義される電流シンク、及びADCからなる群から選択される電気シンクタイプに電気的に結合するように構成される、実施形態。
・IICは、VIAの隣接する列を電気的に結合する複数の抵抗を備え、且つIIRは、VIAの隣接する行を電気的に結合する複数の抵抗を備える、実施形態。
・VIAは、感圧抵抗素子のアレイを備え、感圧抵抗素子のアレイは、アレイの行をアレイの列に電気的に結合するように構成され、電気結合は、TSAに加えられる圧力に基づいて変化する、実施形態。
・CCDは、CSR及びRSRの構成を動的に変更することによってADCによりサンプリングされるTSAの有効面積を変更するように構成される、実施形態。
・CCDは、TSMを分析し、且つTSA上の複数の補間位置、TSA上の複数の補間最大圧力位置、TSAに加えられる複数の補間総合力、TSAで検知される複数の補間総合面積、TSA上の複数の補間圧力位置、TSA上の複数の検出形状、TSA上の複数の検出楕円の補間位置からなる群から選択されるデジタルポインタ値(DPV:digital pointer value)のベクトルを生成するように構成され、楕円のそれぞれは、長径、短径、及び回転向きを含む、実施形態。
・ADCは、電圧/デジタル変換器、電流/デジタル変換器、増幅器、及びローパスフィルタからなる群から選択される信号変換器を備える、実施形態。
・ADCは、電圧/デジタル変換器又は電流/デジタル変換器のいずれかを含む信号変換器を含み、信号変換器は、増幅器、ローパスフィルタ、及びローパスフィルタと増幅器との組合せからなる群から選択される信号調整回路に電気的に結合される、実施形態。
・VIAは、物理行に電気的に結合される物理列を更に備え、物理列は、物理列と物理行との交点に配置される感圧センサ要素を介して物理行に電気的に結合され、感圧センサ要素は、交点のサブセットのみに存在して、成形センサアレイを形成する、実施形態。
・CCDは、CDS、CSR、及びRSRの状態に基づいて、TSMを補間タッチ状態(ITS:interpolated touch state)に変換するように構成される、実施形態。
・CCDは、TSMをデジタルデータプロセッサ(DDP)に送信するように構成される、実施形態。
・CSRは、IICの複数の外部列を、開回路、ゼロ電位電圧源、CSRによって定義される電圧源、CSRによって定義される電流源、CDSから導出される電圧、及びCDSから導出される電流からなる群から選択される単一の電源に電気的に結合するように構成される、実施形態。
・CSRは、IICの外部列を、開回路、ゼロ電位電圧源、CSRによって定義される電圧源、CSRによって定義される電流源、CDSから導出される電圧、及びCDSから導出される電流からなる群から選択される単一の電源に電気的に結合するように構成される、実施形態。
・RSRは、IIRの複数の外部行を、開回路、ゼロ電位電圧源、RSRによって定義される電圧源、RSRによって定義される電流シンク、及びADCからなる群から選択される単一の電気シンクに電気的に結合するように構成される、実施形態。
・RSRは、IIRの外部行を、開回路、ゼロ電位電圧源、RSRによって定義される電圧源、RSRによって定義される電流シンク、及びADCからなる群から選択される単一の電気シンクに電気的に結合するように構成される、実施形態。
・IICは、VIAの列を相互接続する可変抵抗を備え、可変抵抗の抵抗はCSRによって定義される、実施形態。
・IIRは、VIAの行を相互接続する可変抵抗を備え、可変抵抗の抵抗はRSRによって定義される、実施形態。
・IICは、VIAの列を電気的に結合する複数のインピーダンスを備える、実施形態。
・IICは、VIAの隣接する列を電気的に結合する複数の抵抗を備える、実施形態。
・IICは、VIAの隣接する列を電気的に結合する能動回路を備える、実施形態。
・IIRは、VIAの隣接する行を電気的に結合する複数のインピーダンスを備える、実施形態。
・IIRは、VIAの隣接する行を電気的に結合する複数の抵抗を備える、実施形態。
・IIRは、VIAの隣接する行を電気的に結合する能動回路を備える、実施形態。
・IICは、VIAの隣接する列を電気的に結合する複数のMOSFETを備える、実施形態。
・IIRは、VIAの隣接する行を電気的に結合する複数のMOSFETを備える、実施形態。
・IICを相互接続するインピーダンスは、CSRに基づいて動的に構成される、実施形態。
・IIRを相互接続するインピーダンスは、RSRに基づいて動的に構成される、実施形態。
・TSMは、VIA内の列数以下の列カウントを備える、実施形態。
・TSMは、VIA内の行数以下の行カウントを備える、実施形態。
・CDSは、CSRの状態に基づいて変更される、実施形態。
・CDSは、RSRの状態に基づいて変更される、実施形態。
・VIAは、アレイの行をアレイの列に電気的に結合するように構成されるインピーダンス要素のアレイを備え、VIAインピーダンス要素はそれぞれ、IIC内の個々の列インピーダンスよりも大きいインピーダンスの大きさを有する、実施形態。
・VIAは、アレイの行をアレイの列に電気的に結合するように構成されるインピーダンス要素のアレイを備え、VIAインピーダンス要素はそれぞれ、IIR内の個々の列インピーダンスよりも大きいインピーダンスの大きさを有する、実施形態。
・VIAは、アレイの行をアレイの列に電気的に結合するように構成されるインピーダンス要素のアレイを備え、VIAインピーダンス要素はそれぞれ、IIC内の個々の列インピーダンス及びIIR内の個々の行インピーダンスの両方よりも大きいインピーダンスの大きさを有する、実施形態。
・VIAは、アレイの行をアレイの列に電気的に結合するように構成されるキャパシタンス高感度要素のアレイを備え、電気結合は、TSAによって検知されるキャパシタンスに基づいて変更される、実施形態。
・VIAは、アレイの行をアレイの列に電気的に結合するように集合的に構成されるキャパシタンス高感度要素及び感圧要素のアレイを備え、電気結合は、アレイ行とアレイ列との交点におけるTSAによって検知されるキャパシタンス及び圧力に基づいて変更される、実施形態。
・ADCは、IIRの前記電気状態の過去平均値に基づいてアクティブ化するように構成される動的に調整可能な閾値検出器を備える、実施形態。
・CCDは、前記CSR及び前記RSRが変更されるレート及び前記ADCがサンプリングされるレートを変更するように構成される、実施形態。
・CCDは、前記TSMを分析し、且つ前記TSA上の補間位置に対応するデジタルポインタ値(DPV)を生成するように構成される、実施形態。
・CCDは、前記TSMを分析し、且つ前記TSA上の補間最大圧力位置に対応するデジタルポインタ値(DPV)を生成するように構成される、実施形態。
・CCDは、前記TSMを分析し、且つ前記TSAに加えられる補間総合力に対応するデジタルポインタ値(DPV)を生成するように構成される、実施形態。
・CCDは、前記TSMを分析し、且つ前記TSAで検知される補間総合面積に対応するデジタルポインタ値(DPV)を生成するように構成される、実施形態。
・CCDは、前記TSMを分析し、且つ前記TSA上の検出形状の補間位置に対応するデジタルポインタ値(DPV)を生成するように構成される、実施形態。
・CCDは、前記TSMを分析し、且つ長径、短径、及び回転向きを含む検出楕円の補間位置に対応するデジタルポインタ値(DPV)を生成するように構成される、実施形態。
・CCDは、前記TSMを分析し、且つ前記TSA上の複数の補間位置に対応するデジタルポインタ値(DPV)のベクトルを生成するように構成される、実施形態。
・CCDは、前記TSMを分析し、前記TSA上の複数の補間最大圧力位置に対応するデジタルポインタ値(DPV)のベクトルを生成するように構成される、実施形態。
・CCDは、前記TSMを分析し、且つ前記TSAに加えられる複数の補間総合力に対応するデジタルポインタ値(DPV)のベクトルを生成するように構成される、実施形態。
・CCDは、前記TSMを分析し、且つ前記TSAで検知される複数の補間総合面積に対応するデジタルポインタ値(DPV)のベクトルを生成するように構成される、実施形態。
・CCDは、前記TSMを分析し、且つ前記TSA上の複数の補間圧力位置に対応するデジタルポインタ値(DPV)のベクトルを生成するように構成される、実施形態。
・CCDは、前記TSMを分析し、且つ前記TSA上の複数の検出形状に対応するデジタルポインタ値(DPV)のベクトルを生成するように構成される、実施形態。
・CCDは、前記TSMを分析し、且つ前記TSA上の複数の検出楕円の補間位置に対応するデジタルポインタ値(DPV)のベクトルを生成するように構成され、前記楕円のそれぞれは長径、短径、及び回転向きを含む、実施形態。
・TSMは、三次元行列に順次記憶され、TSAにかけられる時間ベースの差動圧力の時間的表示を提供する、実施形態。
・IIRの電気状態は、ADCによって検知される前に信号調整器によって処理される、実施形態。
・ADCは電圧/デジタル変換器を含む、実施形態。
・ADCは電流/デジタル変換器を含む、実施形態。
・CDSは、異なる周波数で動作する複数のAC電源を備える、実施形態。
・ADCは、複数のAC周波数を区別するように構成される、実施形態。
・VIAの複数の列は、異なる周波数で動作する複数のAC電源を使用して前記CDSのアクティブ化を介して、前記CCDの制御下で駆動され、及びVIAの複数の行は、前記ADCを介して前記CCDの制御下で検知される、実施形態。
・ADCは、前記選択されたIIR内で複数のAC周波数を同時に区別し、且つ前記区別された各AC周波数について前記SDVを生成するように構成される、実施形態。
・VIAは非矩形アレイ構造を備える、実施形態。
・VIAは、物理行に電気的に結合される物理列を更に備え、前記物理列は、前記物理列と前記物理行との交点に配置される容量高感度センサ要素を介して前記物理行に電気的に結合され、前記容量高感度センサ要素は、前記交点のサブセットのみに存在する、実施形態。
・VIAは、直交行及び列検知要素のアレイを備える、実施形態。
・VIAは、非直交行及び列検知要素のアレイを備える、実施形態。
・VIAは、行及び列検知要素の半径方向アレイを備える、実施形態。
・VIAは、行及び列検知要素の楕円形アレイを備える、実施形態。
・IIC内のインピーダンスは、CSRの状態に基づいて動的に構成可能である、実施形態。
・IIR内のインピーダンスは、RSRの状態に基づいて動的に構成可能である、実施形態。
・VIAは、保護上層と支持裏層との間に透明層を更に備える力センサを備える、実施形態。
・VIAは、保護上層と支持裏層との間に中間層を更に備える力センサを備える、実施形態。
・VIAは、透明保護上層と支持裏層との間に中間層を更に備える力センサを備える、実施形態。
・VIAは、保護上層と支持裏層との間に中間層を更に備える力センサを備え、上層及び裏層のうちの一方又は両方は可撓性を有する、実施形態。
・VIAは、透明保護上層と支持裏層との間に中間層を更に備える力センサを備え、上層及び裏層のうちの一方又は両方は可撓性を有する、実施形態。
・VIAは、容量性タッチセンサ層、電磁共鳴(EMR)センサ層、及び光学タッチセンサ層のうちの1つ又は複数を更に備える力センサを備える、実施形態。
・VIAは、VIAに接触する前に近接性を検出するように構成される容量性タッチセンサ層を更に備える力センサを備える、実施形態。
・VIAは、VIAに接触する前に近接性を検出するように構成される光学センサ層を更に備える力センサを備える、実施形態。
・CCDは、VIA力圧力検知データ及びVIA容量性タッチ検知データを収集し、且つTSMに記憶するように構成される、実施形態。
・システムは、IIC又はIIRから送信される無線信号を受信するように構成されるアクティブキャパシタンススタイラス(ACS:active capacitance stylus)を更に備える、実施形態。
・システムは、IIC又はIIRによって検出される無線信号を発するように構成されるアクティブキャパシタンススタイラス(ACS)を更に備える、実施形態。
・システムは、IIC又はIIRによって検出される無線信号を発するように構成されるアクティブキャパシタンススタイラス(ACS)を更に備え、無線信号はACSへのユーザ入力に基づいて変化する、実施形態。
【0200】
他の実施形態が、上記の本発明の説明内で教示される要素の組合せに基づいて可能であることを当業者は認識しよう。
(一般化されたコンピュータ使用可能媒体)
様々な代替の実施形態では、本発明は、コンピュータ化された計算システムと併用されるコンピュータプログラム製品として実施し得る。本発明によって定義される機能を定義するプログラムが、任意の適切なプログラミング言語で書かれることができ、(a)非書き込み可能記憶媒体(例えば、ROM又はCD−ROMディスク等の読み取り専用メモリデバイス)に永久的に記憶された情報、(b)書き込み可能記憶媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク及びハードドライブ)に既に記憶された情報、及び/又は(c)ローカルエリアネットワーク、電話回線網、又はインターネット等の公衆ネットワーク等の通信媒体を通してコンピュータに伝達される情報を含むが、これらに限定されない多くの形態のコンピュータに送られることを当業者は容易に理解しよう。本発明の方法を実施するコンピュータ可読命令を保有する場合、そのようなコンピュータ可読媒体は、本発明の代替の実施形態を表す。
【0201】
本明細書に一般に示されるように、本発明のシステム実施形態は、コンピュータ可読コード手段が内部に具現化されたコンピュータ使用可能媒体を含む様々なコンピュータ可読媒体を組み込むことができる。本明細書に記載される様々なプロセスに関連付けられたソフトウェアが、ソフトウェアがロードされアクティブ化される多種多様なコンピュータアクセス可能媒体で実施することができることを当業者は認識しよう。イン・レ・ボーレガード(In re Beauregard)、米国特許審判決集(USPQ)、第2集、第35巻、p.1383(米国特許第5,710,578号明細書)に従って、本発明は、このタイプのコンピュータ可読媒体を予期し、本発明の範囲に含む。イン・レ・ニューテン(In re Nuijten)、第3集、第500巻、p.1346(連邦控訴裁判所判例集(Fed.Cir.)、2007年)(米国特許出願第09/211,928号明細書)に従って、本発明の範囲は、媒体が実体的且つ非一時的であるコンピュータ可読媒体に限定される。
(結論)
補間センサアレイを組み込んだタッチセンサ検出システム及び方法が開示された。本システム及び本方法は、アレイ列駆動回路(ACD)に結合された相互リンクインピーダンス列(IIC)及びアレイ行センサ(ARS)に結合された相互リンクインピーダンス行(IIR)を電気的に結合する可変インピーダンスアレイ(VIA)を介して近接性/接触/圧力(PCP)を検出するように構成されるタッチセンサアレイ(TSA)を利用する。ACDは、列切り換えレジスタ(CSR)に基づいてIICを選択し、列駆動ソース(CDS)を使用してIICを電気的に駆動するように構成される。VIAは、駆動されたIICからARSによって検知されるIICに電流を伝達する。ARSは、TSA内のIIRを選択し、行切り換えレジスタ(RSR)に基づいてIIR状態を電気的に検知する。ARS検知の電流/電圧の補間により、TSA PCP及び/又は空間位置の正確な検出が可能である。
(特許請求の範囲の解釈)
本発明の特許請求の範囲を解釈する際、以下の規則が適用される。
・クレームの前文は、特許請求される発明の範囲を限定するものとして見なされるべきである。
・「において(WHEREIN)」節は、特許請求される発明の範囲を限定するものとして見なされるべきである。
・「により(WHEREBY)」節は、特許請求される発明の範囲を限定するものとして見なされるべきである。
・「ように構成される」節は、特許請求される発明の範囲を限定するものとして見なされるべきである。
・「に向けて構成される」節は、特許請求される発明の範囲を限定するものとして見なされるべきである。
・表現「X及び/又はY」に関連した語句「及び/又は」は、エクス・パルテ・グロス(Ex Parte Gross)(USPTO特許公判審判部、審判請求2011−004811、第11/565,411号明細書)(「及び/又は」は、要素Aのみ、要素Bのみ、又は要素A及びBを一緒に有する実施形態を包含する)によって解釈されたように、集合「(X又はY)」を有する「(X及びY)」の和集合を定義するものとして解釈されるべきである。
(特許請求の範囲)
本発明の好ましい実施形態について添付図面に示し、上記の詳細な説明に説明したが、本発明が開示された実施形態に限定されず、以下の特許請求の範囲によって記載され定義される本発明の趣旨から逸脱せずに、多くの再構成形態、変更形態、及び置換形態が可能なことが理解されよう。