(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記接続構成は、前記SSTの周囲に複数のアシストゲートをさらに有し、前記SSTのチャネル領域は前記複数のアシストゲートにより完全空乏化される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のメモリ機器。
前記複数のメモリセルストリングが、前記基板から外側へ延在する複数のメモリセルピラーを含み、前記複数のメモリセルピラーのソースが前記基板から最も遠い前記複数のメモリセルピラーの上部にあり、前記複数のメモリセルピラーに接続されたデータラインが前記基板と前記複数のメモリセルピラーとの間の前記複数のメモリセルピラーの底部にある、請求項1に記載のメモリ機器。
前記基板の逆導電性を有するウェルを前記基板の上面にさらに含み、前記複数のメモリセルストリングが前記ウェルに接続される複数のメモリセルピラーを含み、前記ウェルが前記複数のメモリセルストリングのためのソースである、請求項1に記載のメモリ機器。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の詳細な説明において、本明細書の一部を形成し、特定の実施形態を例として示す添付図面を参照する。図面において、類似の番号は、いくつかの図を通じて実質的に類似の構成要素を記述する。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよく、構造的、論理的及び電気的変化が加えられてもよい。したがって以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0007】
以下の開示では、例示のみの目的のためにNAND不揮発性メモリについて述べる。本開示はいかなるタイプのメモリにも限定されない。たとえば、メモリには、不揮発性メモリ(たとえば、NANDフラッシュ、NORフラッシュ、相変化メモリ(PCM)など)または揮発性メモリ(たとえば、DRAM、SRAMなど)が含まれてもよい。
【0008】
図1は、基板(
図3に示す)上に形成される縦積みされたメモリセル100のストリングの実施形態の概略図を示す。メモリセルのストリング100は例示のみの目的のために、基板上の16のメモリセル層(たとえば、レイヤー)において形成することができる16のメモリセル112を持って示される。代替的な実施形態は、16より大きいまたは少ないおおよその数のメモリセル112及び/または16くらいのおおよその数メモリセル層を含むことができる。
【0009】
メモリセルのストリング100は、メモリセルのストリング100の一端のメモリセル112の1つと共通のソース126との間に接続されるnチャネルトランジスタであってもよいソース選択装置120を含むことができる。共通のソース126は、たとえば、共通のドープの半導体材料及び/または他の導電性材料のスロットを含んでもよい。共通のソース126は、基準電圧V
SS(たとえば、接地)または電圧源(たとえば、図示されないチャージポンプ回路)に接続することができる。
【0010】
メモリセルのストリング100の他端においてドレイン選択装置130は、メモリセル112の1つとデータライン(たとえば、ビットライン)134との間で接続されたnチャネルトランジスタであってもよい。データライン134は最終的に、選択したメモリセル112の状態を感知する(たとえば、読み取る)ための感知回路(図示せず)に接続することができる。
【0011】
各メモリセル112には、たとえば、浮遊ゲートトランジスタまたは電荷トラップトランジスタが含まれてもよい。各メモリセル112は、2ビットのデータを格納するためのシングルレベルセル(SLC)または2ビット以上のデータを格納するためのマルチレベルセル(MLC)とすることができる。
【0012】
メモリセル112、ソース選択ゲートトランジスタ120及びドレイン選択ゲートトランジスタ130をそれぞれの制御ゲート上の信号によって制御することができる。メモリセル112の制御ゲート上の信号はアクセスライン(たとえば、ワードライン)WL0〜WL15上に提供することができる。実施形態において、メモリセルの行におけるメモリセルの制御ゲートにより、少なくとも部分的にアクセスラインを形成することができる。
【0013】
ソース選択ゲートトランジスタ120は、ソース選択ゲートトランジスタ120を制御する制御信号を受信し、メモリセルのストリング100と共通のソース126との間の導通を実質的に制御することができる。ストリング100を選択または選択解除するためにドレイン選択ゲートトランジスタ130を利用することができるように、ドレイン選択ゲートトランジスタ130はドレイン選択ゲートトランジスタ130を制御する制御信号を受信することができる。ストリング100は、NANDメモリ装置などのメモリ装置におけるメモリセルのブロック内の複数のメモリセルのストリングの1つとすることができる。
【0014】
図2は、
図1のメモリセルのストリング100の半導体構成の実施形態の断面図を示す。メモリセル112、ソース選択ゲートトランジスタ120及びドレイン選択ゲートトランジスタ130は、半導体材料210を少なくとも部分的に囲む(たとえば、囲む、あるいは部分的に囲む)。ある実施形態において、半導体材料210はp型ポリシリコンのピラーを含み、メモリセル112、ソース選択ゲートトランジスタ120及びドレイン選択ゲートトランジスタ130のチャネルとして利用することができる。メモリセル112、ソース選択ゲートトランジスタ120及びドレイン選択ゲートトランジスタ130はこのように半導体材料210のピラーと関連付けることができる。半導体材料210のピラーは、ソースキャップ220(たとえば、n+型ポリシリコン)とドレインキャップ230(たとえば、n+型ポリシリコン)との間に延在することができる。ソースキャップ220は、半導体材料210のピラーと電気的に接触することができ、また半導体材料210とのpn接合を形成することができる。ドレインキャップ230は、半導体材料210のピラーと電気的に接触することができ、半導体材料210とのpn接合を形成することができる。ソースキャップ220は、半導体材料210のピラーのためのソースとすることができ、ドレインキャップ230は、半導体材料210のピラーのためのドレインとすることができる。ソースキャップ220は共通のソース126に接続することができる。ドレインキャップ230は、データライン134に接続することができる。
【0015】
図3は、基板301の上面のピラーに沿って形成される複数のメモリセルのストリング300を有し、基板301から外側へ延在する機器の実施形態の断面図を示す。たとえば
図3に示されるように、複数のメモリセルのストリング300は基板301上に形成され、また基板301から外側へ延在することができる。各ピラーに沿って少なくとも1つのメモリセルのストリングを形成することができる。
【0016】
複数のメモリセルのストリング300は、図示の通り基板301の上面に渡って水平に形成されるメモリセルのストリング320〜323の複数のグループ(たとえば、ブロック)を含むことができる。別の実施形態では、メモリセルのストリング320〜323の複数のグループを、基板301の上面から層(図示せず)において延在させて形成することができる。
【0017】
基板301はシリコン基板とすることができる。別の実施形態は、ゲルマニウムなどの他の基板材料または基板材料の組み合わせを利用することができる。基板301はまた、シリコンオンインシュレ―ター(SOI)構成を含むことができる。
【0018】
基板301は、基板301の裏面に回路302(たとえば、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)回路)を含むことができる。この回路302は、基板301の上面に形成された複数のメモリセルのストリング300のためにサポート回路を含むことができる。ある実施形態において、サポート回路302はCMOS回路302とすることができる。他の実施形態は、サポート回路302の構成における、複数のメモリセルのストリング300を構成するために利用される製造技術とは異なる他の集積回路製造技術を利用する可能性がある。サポート回路302は、複数のメモリセルのストリングに利用されるかまたはこれに接続されてもよい任意の回路として定義することができる。
【0019】
基板301の裏面のサポート回路302は、垂直配相互接続304(たとえば、シリコン貫通ビア(TSV))を通じて複数のメモリセルのストリング300に接続することができる。後述のように、これらの垂直配相互接続304は、サポート回路302を複数のメモリセルのストリング300に接続することができるトランジスタ305(たとえば、高電圧トランジスタ)を含むことができる。後述のようにある実施形態において、トランジスタ305は、サラウンド基板トランジスタ305(SST)とも称することができる。
【0020】
当業者には明らかである通り、サラウンドゲートトランジスタ(SGT)は、チャネル領域の両端においてソース/ドレイン領域を有するチャネル領域として作用する中央半導体領域を含むことができる。制御ゲートは、中央半導体領域を囲むことができる。SSTは
、トランジスタの中央に制御ゲートを含
み、基板が制御ゲートを囲んでいる、という点において異なる。このように、SST内のチャネル領域は制御ゲートを囲むことができる。
【0021】
サポート回路302がさらされるサーマルバジェットを軽減するために、サポート回路302の形成に先立って複数のメモリセルのストリング300を形成(たとえば、製造)することができる。このように、サポート回路302はメモリセルのストリングの複数のグループ(たとえば、層)の製造から生成される総サーマルバジェットにさらされない可能性がある。このような製造について、
図5A〜5Gにおいて説明し、後述する。
【0022】
図4は、
図3の実施形態によるメモリ回路の実施形態の概略図を示す。明確化のために、この図はメモリセルのストリング320、サポート回路302及びサラウンド基板トランジスタ305の単一のグループに関連付けられる回路のみを示す。この回路はメモリセルのストリングの追加的なグループのために複製することが可能であることが、当業者には明らかである。
【0023】
図3のメモリセルのストリング320のグループを、
図3の基板301の上面に形成することができるメモリセルアレイ320の概略図によって
図4に示す。このメモリセルアレイ320は、基板301の裏面に形成されるサポート回路302を利用することができる。サポート回路302は、たとえば、ページバッファ401〜406及びデコーダ410〜415を含むことができる。
【0024】
メモリセルアレイ320は、基板301の上面と基板301の裏面との間に形成される個別のサラウンド基板トランジスタ420〜431を通じてサポート回路302に接続することができる。サラウンド基板トランジスタ420〜431は、比較的高い電圧(たとえば、15V〜20V)のためのメモリ操作(たとえば、プログラミング、消去)のメモリアレイ320への接続機能により、高電圧トランジスタとも称することができる。
【0025】
図5A〜5Gは、
図3に示すように基板301の上面に複数のメモリセルのストリングと、また基板の裏面にサポート回路302を有する機器の製造のための過程フローの実施形態を示す。同一のまたは実質的に同様の結果に到達するために他の過程フローを利用することができることから、
図5A〜5Gの過程フローは例示のみの目的のために示される。
【0026】
図5Aを参照すると、基板500はシリコンのp型基板を含むことができる。他の実施形態では、他の材料及び他の導電性を利用する可能性がある。開口部(たとえば、穴)510、511を基板500内に形成し(たとえば、方向性エッチングを施し)、電気絶縁材料504(たとえば、酸化物、SiO
2)でライニングし、その後導電性材料503(たとえば、金属、ポリシリコン)で充填することができる。開口部510、511は基板500を貫通しないように形成することができる。拡散領域501(たとえば、N+拡散)は基板500の上に形成することができる。拡散領域501は、基板の導電性の逆導電性を有して埋め込みすることができる。
【0027】
図5Bは、基板500の上に形成される複数のメモリセルのストリングを示す。このようなストリングの半導体ピラー520〜525は、基板500の上のN+拡散501に接続することができる。ある実施形態において、N+拡散501は複数のメモリセルのストリングのためのソースとして動作することができる。
【0028】
1つの開口部510内の導電性材料は、導体527を通じてN+拡散501に接続することができる。他の開口部511内の導電性材料は、導体526を通じてデータライン528に接続することができる。データライン528はその後、半導体ピラー520〜525のそれぞれに接続することができる。
【0029】
図5Cは、複数のピラー520〜525上に形成され、基板500に接続された機械的支持基板530を示す。特に
図5Dに示す基板薄型化過程の間に、機械的支持基板530によって他の回路と共に複数のピラー520〜525を保護し、支持することができる。機械的支持基板530は一時的なものであってもよく、その後取り外されるか、あるいは機器の一部として永久支持体として維持されてもよい。
【0030】
図5Dは、基板500を薄型化することができることを示す。基板の裏面上の研磨過程は、薄型化に利用することができる。たとえば、2〜10μmの厚さの基板を作成するために研磨過程を利用することができる。
【0031】
研磨過程の間に、開口部510、511内の導電性材料503が裏面上に露出するようになり、次の製造ステップにおいてアクセス可能となる。開口部510、511内の導電性材料503は、メモリセルのストリング300の上面とサポート回路302の裏面との間で垂直配相互接続(たとえば、TSV)としての役割を果たすことができるようになる(開口部510、511内の導電性材料503は本明細書内で垂直配相互接続510、511と称される場合がある)。
【0032】
図5Eは、基板500内に形成される(たとえば、ドープされる)異なる導電性ウェル531〜533を示す。例示される実施形態においては、基板内に1つのnウェル531及び2つのpウェル532〜533が形成される。他の実施形態においては、異なる導電性を有する別の数量のウェルが形成される可能性がある。
【0033】
図5Fは
図3においてすでに示したように、様々なサポート回路(たとえば、CMOSサポート回路)302を示す。サポート回路のための拡散領域は、関連するウェル531〜533内に埋め込まれることができる。サポート回路の残りの要素は、同様に基板内に、または裏面上に形成することができる。CMOS製造方法において、たとえばサポート回路302の様々なCMOSデコーダ、バッファ及びトランジスタを形成するために、たとえば第1の金属層540及び第2の金属層541を形成することができる。他の実施形態においては、金属層またはCMOS製造方法が利用されない場合がある。
【0034】
図5Gは、基板500の裏面上にトランジスタ(たとえば、HVトランジスタ)550を形成することができる実施形態を示す。このトランジスタ550は、複数のメモリセルのストリングのメモリセルの制御ゲートのための制御ゲートドライバとして利用することができる。トランジスタ550は、1対のソース/ドレイン領域551、552を用いて形成することができる。ソース/ドレイン領域551の1つは、導体553を用いて垂直配相互接続510の1つに接続することができる。基板500の裏面上のサポート回路が形成された後、機械的支持基板は取り外すことができる。
【0035】
図6は、垂直配相互接続510が複数のメモリセルのストリングのメモリセルの制御ゲートのために制御ゲートドライバとして作用するSST600である機器の実施形態の断面図を示す。このような実施形態においてSST600は、電気絶縁材料504及び導電性材料503などの、他の垂直配相互接続511と実質的に同様の構造を有することができる。しかしSST600は、適切な付勢時にチャネル630を作成するソース/ドレイン領域601、602を、基板500内において電気絶縁材料504の下にさらに有することができる。導電性材料503はSST600の制御ゲートとしての役割を果たすことができる。
【0036】
図6の実施形態において、基板500の上面にある1つのソース/ドレイン領域602は、複数のメモリセルのストリングのメモリセルのための制御ゲートの行に接続することができる。基板500の裏面上の他のソース/ドレイン領域601は、WLアドレス信号の1つに接続することができる。導電性材料503(たとえば、SST制御ゲート)は、図示しない他のメモリサポート回路(たとえば、ロウデコーダ)に接続することができる。
【0037】
図6の機器のこのような実施態様の1つを
図7において示す。
図7は、SST600を垂直配相互接続として組み込むことができる
図6の機器の実施形態の概略図を示す。
【0038】
概略図により、それぞれのデータラインBL0、BL1におのおのが接続される複数のメモリセルのストリング720、721を示す。特定のメモリセル710の制御ゲートは、複数の制御ゲートドライバ700の制御ゲートドライバとしての役割を果たす、
図6のSST600の1つのソース/ドレイン接続部(たとえば、ソースドレイン領域)に接続することができる。SST600制御ゲートドライバの他のソース/ドレイン接続部(たとえば、ソース/ドレイン領域)は、WLアドレス信号S0に接続することができる。
【0039】
複数の制御ゲートドライバ700の特定の制御ゲートドライバを選択するためのロウデコーダ701は、複数の制御ゲートドライバ700の制御ゲートに接続することができる。チャージポンプ702はまた制御ゲートドライバを付勢するために、電圧を生成するための複数の制御ゲートドライバ700の制御ゲートに接続することができる。
【0040】
図8は
図6のSST600の実施形態と同様の実施形態を示すが、SST600のチャネルの長さは基板の方向性エッチングによって変更することができる。SST600が形成される凹部をエッチングにより作成し、チャネルの長さを短縮してSST600の電気特性を変更する。
【0041】
図9A〜9Cは、トランジスタ操作中に生成されたそれぞれの電界が隣接するSSTの電気特性に影響を与えることができるように、互いに相対的に近接した複数のSSTを有する実施形態の上面及び断面作用図を示す。
図3の機器は、
図7の概略図で示し、すでに述べた通り、相対的に近接する複数のSSTを組み込むことができる。
【0042】
図9Aは、基板内に形成することができる、7個のSSTの900〜906の上面図を示す。SST900〜906はそれぞれ、基板の上面に円形のソース/ドレイン領域910を、また基板の裏面に円形のソース/ドレイン領域913を含むことができる(
図9Bを参照)。電気絶縁材料911(たとえば、酸化物、SiO
2)は、各開口部の側面をライニングし、導電性材料(たとえば、制御ゲート)912を基板及びソース/ドレイン領域910、913から分離することができる。
【0043】
図9Bは、
図9AのSST900、903、906を通る軸X−X’に沿った断面図を示す。この図は
図9Cの作用図において示されるように、隣接するSST901〜906によって作成することができる中央のSST900のための完全空乏型、低閾値チャネル領域を示す。
【0044】
SST900、903、906は、浅いトレンチ分離部(STI)960によって分離することができる。他の実施形態では、上部のSTI960のみ、底部のSTI960のみを利用するか、あるいは上部及び底部のSTI960のいずれも利用しない場合がある。
【0045】
図9Cは、
図9AのSST900〜906の上面作用図を示す。適切な付勢時に、外側のSST901〜906(たとえば、アシストゲート)はおのおのが、それぞれの空乏領域920を中央のSST900の周囲に環状に生成する。中央のSST900に面する空乏領域920の約120°の弧921は、中央のSST900のチャネル領域に影響を与える。このように中央のSST900を囲む6個のSSTの901〜906を用いて、外側のSST901〜906のそれぞれからの空乏領域弧921は、中央のSST900のチャネル領域に360°の空乏効果を与えることができる。これにより、中央のSST900のチャネル領域のための閾値電圧V
thを低減することができる。
【0046】
図10A及び10Bは、
図3の機器に組み込むことができるトランジスタの別の実施形態を示す。この実施形態は小型サラウンド基板トランジスタ(C−SST)である。基板上に形成されるトランジスタと比較して狭いスペースを利用することができるように、このようなトランジスタは基板内に組み込むことができる。
【0047】
図10Aは、基板1000内で略環状に(たとえば、少なくとも部分的に囲む)形成されるドレイン1001を示す。電気絶縁材料(たとえば、ゲートインシュレーター、酸化物、SiO
2)は、ドレイン1001と実質的に略環状の制御ゲート1003(たとえば、金属、ポリシリコン)との間で、略環状に形成される。他の電気絶縁材料1005(たとえば、酸化物、SiO
2)は、制御ゲート1003と、実質的にトランジスタの中央において環状にすることができる金属プラグ1004との間で略環状に形成される。
図10Bの断面図において示されるように、第1の電気絶縁材料1002及び第2の電気絶縁材料1005は、1つのつながった電気絶縁材料とすることができる。
【0048】
図10Bは、X−X’軸に沿った
図10AのC−SSTの断面図を示す。この図は、基板1000内に形成され、金属プラグ1004に接続されたソース1010の追加を示す。このようにソース1010は、接続部として利用される金属プラグ1004を通じて基板1000の上面にアクセス可能である。
【0049】
C−SSTの基板は、p型バルクシリコン材料または他のいくつかの基板材料とすることができる。基板1000がp型材料である場合に、ドレイン1001及びソース1010はN
+ドープ領域とすることができる。別の実施形態において、基板1000がn型材料である場合、ドレイン1001及びソース1010はp型材料とすることができる。
【0050】
図11A〜11Hは、
図10A及び10BのC−SSTを形成するための製造過程の実施形態を示す。
図11A及び11Bはそれぞれ、基板1101内に形成される開口部1100の上面及び断面図を示す。X−X’軸は開口部1100を2分割して示され、製造過程の次のステップの断面図を示すために利用される。たとえば、
図11B、11D、11F及び11Hは、X−X’軸に沿った過程の断面図を示す。
【0051】
図11C及び11Dはそれぞれ、ゲートインシュレーター1102(たとえば、酸化物、SiO
2)が形成され、開口部1100のライニングを行った後の開口部1100の上面及び断面図を示す。1103が1102によって囲まれるように、制御ゲート材料1103(たとえば、ポリシリコン、金属)はゲートインシュレーター1102内に形成される。
【0052】
図11E及び11Fはそれぞれ、ドレイン1105が基板1101内においてゲートインシュレーター1102の外周部の周囲で環状にドープされた後の上面及び断面図を示す。開口部1106は、制御ゲート材料1103内に形成されている。ソース1104は、開口部1106の底部において基板1101内にドープされる。
【0053】
図11G及び11Hはそれぞれ、ゲート材料1103内の開口部の側面が電気絶縁材料(たとえば、酸化物、SiO
2)1110でライニングされた後の上面及び断面図を示す。ソース1104上の開口部1106の底部は電気絶縁材料1110を含まない。金属プラグ1111はその後、ソース1104に接触し、基板1101の上面の上に延在するように、開口部1106内に形成される。電気絶縁材料1110はまた、基板1101の上面の上に延在し、金属プラグ1111の延在する外面を実質的に包み込むことができる。
【0054】
図12A〜12Fは、C−SSTの別の実施形態を示す。先の実施形態の金属プラグが必要なくなるように、このC−SSTは、上面にソースを形成することができるリング型C−SSTとすることができる。
【0055】
図12A及び12Bはそれぞれ、円環状の開口部1201が基板1200内に形成された後の上面及び断面図を示す。円環状の開口部1201は、基板材料の中央のピラー1220を基板1200の上面に延在させる。
【0056】
図12C及び12Dはそれぞれ、円環状の1201がゲートインシュレーター1203(たとえば、酸化物、SiO
2)でライニングされた後の上面及び断面図を示す。ゲートインシュレーター1203内の円環状の1201はその後、ゲート材料1204(たとえば、金属、ポリシリコン)で充填することができる。
【0057】
図12E及び12Fはそれぞれ、ドレイン1210が基板1200の上面において円環状の1201の周囲に環状にドープされた後の上面及び断面図を示す。ソース1211は、円環状の1201の中央の基板ピラー1220の上部においてドープすることができる。ドレイン1210及びソース1211は、基板がp型材料である場合にn型領域とすることができる。別の実施形態において、ドレイン1210及びソース1211は、基板がn型材料である場合にp型領域とすることができる。
【0058】
図13は、
図3の機器の実施形態に組み込まれるようなC−SST1400の実施形態を示す。例示の実施形態においてC−SST1300は、メモリセルのストリング1312とともに利用される選択ゲート1311(たとえば、選択ゲートドレイン)のためのドライバトランジスタ(たとえば、HVドライバ)として利用することができる。C−SST1300は、ソースが基板1301の上面に形成される複数のメモリセルのストリング1312にアクセス可能であるように、基板1301内に形成されている。例示の実施形態においては、
図10A及び10Bの実施形態にあるように、C−SST1300のソースは金属プラグを通じてアクセス可能である。別の実施形態では、
図12A〜12FのC−SSTの実施形態を利用する場合がある。
【0059】
図13の実施形態は、C−SST1300が選択ゲート1311に接続して示されるのと実質的に同一の方法で追加のドライバトランジスタ(図示せず)に接続することができる複数のピラー1310を示す。これらのピラー1310は、ドライバトランジスタをメモリセル制御ゲート及び他の選択ゲート(たとえば、ソース選択ゲート)に接続するために利用することができる。この図はまた、データライン接触部1314を通じてメモリセルのストリングに接続されるデータライン1313を示す。
【0060】
図14A〜14Dは、SST1452の閾値電圧V
thが隣り合うSSTの1450、1451(たとえば、アシストゲート)によって変調することができるなどの、
図6及び8の実施形態のサラウンド基板トランジスタ(SST)の潜在的利用を示す。このような実施形態は
図3の機器において、データラインクランプトランジスタとして利用することができる。データラインのプリチャージ操作中、データラインクランプトランジスタの閾値電圧V
thは低く変調される可能性がある。データラインの感知操作中、閾値電圧V
thはチャージシェアの感知などのために高く変調される可能性がある。
【0061】
図14A及び14Cは、2つのアシストゲート1450、1451を利用するSSTの上面作用図を示す。
図14B及び14Dは、X−X’軸を通るSSTの断面作用図を示す。例示の実施形態において、アシストゲート1450、1451はソース/ドレイン領域を有しない。これにより、レイアウト面積が削減される可能性がある。
【0062】
図14A及び14Bは、使用禁止(たとえば、電源の切れた)アシストゲート1450、1451を示す。このように、中央のSST1452の周囲に空乏領域1460を作成するために、中央のSST1452の付勢により高い閾値電圧V
thを利用可能にすることができる。
図14C及び14Dは、適切な付勢によって使用できる(たとえば、電源の入った)アシストゲート1450、1451を示す。中央のSST1452においてより低い閾値電圧V
thを利用することができるように、アシストゲート1450、1451の空乏領域1461、1462はそれぞれ、中央のSST1452の周囲の完全空乏領域1470、1471とすることができる。
【0063】
図15では、シリコンから生成されたデータに利用して、x軸に沿った閾値電圧V
thに対するy軸に沿ったドレイン電流ログ(ID)の対数プロットを示す。このグラフは、アシストゲートが使用できない(たとえば、付勢=低)場合、及びアシストゲートが使用できる(たとえば、付勢=高)場合のそれぞれのために、V
thに対するログ(ID)のプロット1570、1571を示す。アシストゲートが使用できる場合に閾値電圧を低減させることができることが分かる。
【0064】
図16は、
図14A〜14Dの実施形態を組み込むことができる
図3の機器の実施形態の断面図を示す。例示の
図16の実施形態では、データラインのプリチャージ及び感知操作のためにデータラインクランプトランジスタの閾値電圧V
thの変調を利用することができる。
【0065】
図16は、2つのアシストゲート1601、1602を有するデータラインクランプSST1600を示す。代替的な実施形態において、おおよその数のアシストゲートを利用してもよい。データラインクランプSST1600のドレイン/ソース領域1610の1つは、導体1621によってデータライン1620に接続することができる。データラインクランプSST1600の他のドレイン/ソース領域1611は、ページバッファドライバトランジスタ1660のドレイン/ソース領域1650に接続することができる。裏面の回路302の一部であるページバッファドライバ1660を上面の複数のメモリセルのストリング300に選択的に接続するなどのために、データラインクランプSST1600を基板1670内で垂直配相互接続として利用することが可能であることが分かる。
【0066】
図16の実施形態は、例示のみの目的を有する。本明細書において開示するように、SSTは
図16において例示されるものとは異なるように利用することができる。たとえばSSTは、
図17に示すようにチャージポンプ回路においてトランスファゲートとして利用することができる。
【0067】
図17は、SST1700〜1703をトランスファゲートとして利用するチャージポンプ回路の実施形態の概略図を示す。
図9A〜9Cのアシストゲートの実施形態を利用すると、典型的な従来技術のチャージポンプトランスファゲートと比較してより低い閾値電圧V
thを実現することができる。これによって、典型的な従来技術のチャージポンプよりも比較的高い効率性及び低い電力が可能になる。
【0068】
図18A及び18Bは、SSTのさらに別の実施形態を示す。
図18Aは、SST1800〜1803をコンデンサとして利用することができるチャージポンプの概略図を示す。また、SSTはダイオード接続されたトランジスタM0〜M4として利用することができる。
図18Bの実施形態において、コンデンサ1800〜1803及びダイオード接続されたトランジスタM0〜M4は、基板301内で形成されたSSTである。
【0069】
図19A〜19Gは、
図3の機器のための基板などの基板内でサラウンドゲートトランジスタ(SGT)を形成するための過程フローを示す。SGTは接触部が基板1900の上面を通じてアクセス可能であるように形成され、次のステップにおいて複数のメモリセルのストリングに接続される。結果として得られたトランジスタは、典型的な従来技術のSGTと比較して相対的に狭いスペースを有することができるプログラム及び消去電圧のための、比較的高い電圧(たとえば、約15〜20V)のサラウンドゲートトランジスタ(HV−SGT)として利用することができる。
【0070】
図19Aに示されるように、当過程は、電気絶縁材料(たとえば、酸化物、SiO
2)で充填することができる複数の開口部(たとえば、トレンチ1910〜1913)
を形成
することにより、基板1900内にトレンチ分離部を作成することができる。
図19Bは、
基板1900内に形成された様々なイオン
注入及
び拡散領域1920〜1923を示す。たとえば第1の2つの分離トレンチ1910、1911の間に、nチャネルHV−SGTゲート1920を形成することができる。第2の2つの分離トレンチ1912、191
3の間に、pチャネルHV−SGTゲート1921を形成することができる。pウェル1922は追加の回路のために一方の領域において形成することができ、一方nウェル1923は追加の回路のために他方の領域において形成することができる。
【0071】
図19Cは、nチャネルゲート1920内に形成される開口部(たとえば、トレンチ1930)及びpチャネルゲート1921内で形成される開口部(たとえば、トレンチ1931)を示す。トレンチ1930、1931はそれぞれ、電気絶縁材料1932、1933(たとえば、酸化物、SiO
2)でライニングすることができる。
【0072】
図19Dは、形成されたゲートの逆導電性を有する半導体材料(たとえば、ポリシリコン)で充填される、インシュレーターによってライニングされたトレンチ1930、1931を示す。すなわち、nチャネルゲート1920内のトレンチ1930はpドープ半導体材料1934で充填することができ、一方pチャネルゲート1921内のトレンチ1931はnドープ半導体材料1935で充填することができる。半導体材料1934、1935は最終的にそれぞれのHV−SGTのためのチャネル領域としての役割を果たすことができる。ソース1936、1937(たとえば、それぞれN
+及びp
+)はその後、それぞれの半導体材料1934、1935の上部において形成することができる。
【0073】
図19Eは、基板1900内に形成される、結果として得られたHV−SGT1950、1951を示す。複数のメモリセルのストリング300は、基板1900上に形成することができる。この場合、複数のメモリセルのストリング300は、pウェル1922及びnウェル1923上に形成することができる。HV−SGT1950の1つは、ドライバトランジスタ(たとえば、制御ゲートドライバ)として利用するために、導体1960を通じて複数のメモリセルのストリング300に接続することができる。機械的支持体1961は、複数のメモリセルのストリング300上に形成することができる。先の実施形態のように、機械的支持体1961は一時的または永続的とすることができる。
【0074】
図19Fは、基板1900の一部を取り除く研磨過程の結果を示す。この過程により、HV−SGT1950、1951の裏面ならびにpウェル1922及びnウェル1923が露出する。ある実施形態において、基板1900は約2μmに削減することができる。他の実施形態において、他の厚さを利用することができる。
【0075】
図19Gは、ドレイン1970、1971(たとえば、それぞれN
+及びp
+)それぞれのHV−SGT1950、1951の半導体材料1934、1935の露出端において形成することができることを示す。それぞれのHV−SGT1950、1951のゲート1920、1921を付勢するために利用することができるようなゲート接触部1972、1973(たとえば、それぞれp+及びn+)もまた形成することができる。追加の回路1990、1991は、それぞれのウェル1922、1923を通じてアクセスすることができる基板1900の裏面に形成することができる。
【0076】
図20は、
図19A〜19GのHV−SGT1950、1951の別の実施形態を示す。
図20の実施形態において、裏面のドレイン1970、1971及びゲート接触部1972、1973の形成前にチャネル領域の長さを短縮するために、エッチング過程(たとえば、方向性エッチング)を利用することができる。
【0077】
図21は、データライン及びアクセスラインが複数のメモリセルのストリング300の上面のみではなく、基板の両側に位置することができる実施形態の断面図を示す。
図21は、ローカル
データライン2100が垂直配相互接続としての役割を果たすトランジスタ2102(たとえば、HV−SST)に、トランジスタの上面のソース/ドレイン2103に接続された導体2101を通じて接続されることを示す。トランジスタの裏面のソース/ドレイン2104は、グローバルデータライン(図示せず)及びローカル
データラインラッチ2106の両方に接続される。
【0078】
図22は、
図21の断面図の概略図を示す。この図は、複数のメモリセルのストリング300に接続されたローカル
データラインラッチ2106に接続されるグローバルデータライン2200を示す。複数のメモリセルのストリング300は基板の上面にある。ラッチ2106及びグローバルデータライン2200は基板の裏面にある。基板の裏面のラッチ2106は、基板内に形成されるHV−SST2102によって複数のメモリセルのストリングに接続される。このような実施形態では、マルチページ読み取り及びプログラム操作
、ならびに
、グローバルデータライン
を同一のサブアレイ内の複数のローカル
データラインで共有
することが可能になる。
【0079】
図23は、底部のデータライン構造を有する基板の上面に形成された複数のメモリセルのストリングの断面図を示す。ソース2300は基板から最も遠い複数のメモリセルのストリングの上部に示され、一方データライン2301は基板と複数のメモリセルのストリングとの間の複数のメモリセルのストリングの底部にある。データラインは、基板内に形成されたHV−SST2302の上面のソース/ドレイン領域2304に接続される。裏面のソース/ドレイン領域2305はページバッファ回路2306に接続される。HV−SST2307の制御ゲートは、データラインクランプゲート(図示せず)に接続される。
【0080】
機器はたとえば、回路、集積回路ダイ、メモリ装置、メモリアレイまたは、他の構造の間に回路、ダイ、装置若しくはアレイを含むシステムであってもよい。
【0081】
結論
1つ以上の実施形態に、たとえばサポート回路が直面するサーマルバジェットの低減に役立つ、基板の裏面にサポート回路を有する機器が含まれる。これにより、複数のメモリセルのストリングを形成することがまず可能になり、その後、熱感応性がより高い可能性のあるサポート回路(たとえば、CMOS)を基板の裏面に形成することができる。
【0082】
本明細書にて特定の実施形態を例示し、説明したが、同一の目的を達成するべく計算された任意の配置が示される特定の実施形態に置き換わってもよいことを当業者は認めるであろう。多くの改変が当業者にとって明らかとなる。したがって、この応用はあらゆる改変及び変形を網羅することを意図するものである。