(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0020】
添付の図面と併せて読めば、様々な目的、利点及び本発明の例示的な実施例の新規な特徴は、より容易に、以下の詳細な説明から理解されるであろう。
【
図1】
図1は、本発明の例示的な実施例による点滴セットのベースに接続された針ハブの斜視図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施例による、
図1のベースに取り付けられた流体コネクタの斜視図である。
【
図9】
図9は、
図5の流体コネクタと、リザーバコネクタの斜視図である。
【
図12】
図12は、本発明の例示的な実施例による分割隔壁の対向する斜視図と断面図である。
【
図13】
図13は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図である。
【
図19】
図19は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図と断面図である。
【
図20】
図20は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図と断面図である。
【
図21】
図21は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図と断面図である。
【
図22】
図22は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図と断面図である。
【
図23】
図23は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図と断面図である。
【
図24】
図24は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図と断面図である。
【
図25】
図25は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視断面図である。
【
図26】
図26は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視断面図である。
【
図32】
図32は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視断面図である。
【
図33】
図33は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視断面図である。
【
図34】
図34は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視断面図である。
【
図35】
図35は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視断面図である。
【
図42】
図42は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視断面図である。
【
図47】
図47は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図である。
【
図53】
図53は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図である。
【
図54】
図54は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図である。
【
図55】
図55は、導入針、流体コネクタ、及びベースの全て係合した、本発明の例示的な実施例による斜視断面図である。
【
図63】
図63は、本発明の例示的な実施例による別の例示的な流体コネクタの斜視図である。
【
図64】
図64は、本発明の例示的な実施例による、ベースに係合された
図63の流体コネクタの斜視図である。
【
図68】
図68は、本発明の例示的な実施例による流体コネクタの斜視断面図である。
【
図72】
図72は、本発明の実施例による側板を有する別の例示的な流体コネクタの斜視断面図である。
【
図75】
図75は、本発明の例示的な実施例による別の例示的な流体コネクタの断面図である。
【
図76】
図76は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図である。
【
図77】
図77は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図であって、
図76の針シールド装置の動作を説明するための斜視断面図である。
【
図78】
図78は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図であって、
図76の針シールド装置の動作を説明するための斜視断面図である。
【
図79】
図79は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図であって、
図76の針シールド装置の動作を説明するための斜視断面図である。
【
図80】
図80は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図であって、
図76の針シールド装置の動作を説明するための斜視断面図である。
【
図81】
図81は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図である。
【
図82】
図82は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図である。
【
図83】
図83は、本発明の例示的な実施例による針シールド装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書に開示された点滴関連装置の実施例、改良、及び並び替えを実施する多くの方法が存在することは、当業者によって理解される。
参照図面に示される例示的実施例及び以下の説明に言及するが、本明細書に開示された実施例は、開示された発明に包含される種々の代替設計及び実施例を網羅することを意図するものではない。当業者によって理解されるように、例えば、上下、底部、頂部、近位及び遠位などの用語は相対的なものであって、例示を助けるために使用されるが、それらに限定されるものではない。
【0022】
図1は、ベース102に係合された導入針ハブ100を含む点滴セットの例示的な実施例を示す。ベース102は、ベース102とユーザとの間に配置された柔軟性のあるディスク104と係合する。ユーザとベース102の剛性部分の接触を最小限に抑えながら、それは身体活動の際に、ユーザとともに変位するため、柔軟性のあるディスク104は、装置の改善された快適性と機動性を提供する。柔軟性のあるディスク104は、ユーザの皮膚にベース102を固定するために使用される接着裏地を有する、接着パッチ又はパッド106に取り付けられている。
図1は、導入針ハブ100とベース102が、軟質(フレキシブル)カテーテル108及び導入針110をユーザへ容易に挿入できる準備ができた状態を示している。
【0023】
図2は、
図1に示した、ベース102と導入針ハブ100の構成を示す断面図である。導入針110は、導入針ハブ100内に針取付構造体112に固定されており、従って導入針110のハブ100に対する軸方向の相対変位を固定している。ユーザが直接導入針110を保持又は操作することを必要とせずに、導入針ハブ100が導入針110及びカテーテル108をユーザに挿入するために使用される。導入針110は、好ましくは、鋭く斜めに切った遠位端を有する中空ステンレス鋼針である。
【0024】
図2から4は、ベース102の特徴を更に説明している。ベース102は、内部空洞116を囲む円柱状のポスト113を含む。キノコ形状のベースラッチ114は、ポスト113の近位端に配置されている。内部空洞116は、一般に、ベース102を通って流体通路を提供するベース102の中心を通って延びている。例えば、
図2で示されるように、ベース102の内部空洞116は、保持くさび118及びカテーテル108を受け入れている。くさび(wedge)118は、広い端から狭い端120まで狭くなる中空の中心部に漏斗状に形成されている。くさび118の狭い端120は、カテーテル108の末端を受けるために使用される先細端を有する。カテーテル108は、くさび118の狭い端部120の上に押し込まれ、そして、くさび/カテーテル組立体は、ベース102の内部空洞116内に挿入される。
【0025】
カテーテル108の柔軟な特性により、カテーテルがベース102内の一カ所に集める傾向あるため、そのため、ベース102は、カテーテルをくさび118に取り付ける間に、ベース102内に蓄積する可能性がある過剰のカテーテル108材を対処するために、追加の空洞領域122を提供する。同様に、予めスリットの入れられた弾力のある隔壁124は、ベース102の内部空洞116内に保持される。例示的な実施例によれば、隔壁124は、ベース102とくさび118の双方と隔壁124との間の摩擦力を提供する圧入によって、ベース102内の所定の位置に保持される。あるいは、隔壁124は、接着剤によって、又はベース102から隔壁の頂部上にプラスチック材料をかしめることにより、ベース102内に固定してもよい。
【0026】
図3及び
図4はまた、ベース102の製造で使用される第1及び第2の成型されたショット(shots)を示す。第2成型ショット(ディスク104)が第1のショットと同じ材料であってもよいし、シリコーン又は熱可塑性エラストマーを含むことができる別の、より柔軟な材料であってもよく、したがって、柔軟性のあるディスク104であってよい。
図3に示すように、ベース102の中の切り抜き又は穴103は、柔軟性のあるディスク104の材料で満たされ、そのため、ベース102と柔軟性のあるディスク104との間の結合が容易になる。
【0027】
図5及び
図6は、流体コネクタ又はベース102に接続された流体コネクタ126を示し、
図7は、導入針ハブ100とベース102の分解図を示す。
流体コネクタ126は、起動レバー128、流体コネクタラッチ130、及び硬質ストップ132を含む(
図11に最も示される)。ユーザは、流体コネクタをベース102上に軸方向に下押して、そして、それを所定の位置にスナップすることで、流体コネクタ126をベース102に連結する。このプロセスでは、ラッチ130及び起動レバー128は、弾性的にそらせて、ラッチがキノコ形状のベースラッチ114を通過する。その後、ラッチがキノコ形状のベースラッチ114の下側に弾性的に結合して、ベース102に対して流体コネクタ126の軸方向のずれを防止すべく、ラッチ130及び起動レバー128は、略変形していない又はより少ない変形した位置に戻る。言い換えれば、接続中は、流体コネクタラッチ130は、キノコ形状のベースラッチ114に滑り込んでおり、そして、ポスト113とベースラッチ114との係合を通じ、ベース102をスナップして結合する位置に弾性的に戻る。
【0028】
ユーザは、剛体のストップ132と係合するまで起動レバー128を押して、それによってキノコ型ベースラッチ114からラッチ130を外すことで、流体コネクタ126を取り外す。ユーザはそれから軸方向にベース102からの流体コネクタ126を持ち上げる。
【0029】
本実施の形態では、起動レバー128と流体コネクタラッチ130は、流体コネクタ126とは別個の弾性プラスチック材料から成型されている。起動レバー128と流体コネクタラッチ130は、リビングヒンジとして旋回(pivot on a living hinge)する。これは、製造を簡素化し、金型の複雑さを低減することができる。剛体のストップ132は、流体コネクタラッチ130の両方が完全にキノコ状のベース114から離脱するまで十分に動くことを保障する。剛体のストップ132はまた、流体コネクタ126の取り扱い中における、起動レバー128のための安定した支えを提供する。更に、一実施例によれば、流体コネクタ126は、ベース102の周りに360度自由に回転することができるので、ユーザは注入ポンプに流体コネクタ126を接続する延長チューブ134を配置することができる。
【0030】
図8及び
図9は、輸液セットの例示的な実施例の構成要素のそれぞれ分解図及び斜視図を示す。輸液セットは、上述のように流体コネクタ126とベース102を含み、また、流体コネクタ126とリザーバコネクタ136を接続し、点滴ポンプ、並びに、ベース102に接着パッチ106を接着するためのベース接着剤105、及び/又は、柔軟性のあるディスク104、及び、接着パッチ106の末端の接着面を選択的に保護するための粘着基材107を接続する、延長チューブ134を含む。
【0031】
図10は、流体コネクタ126とベース102によって提供される接続された流体経路を示す断面図である。この実施例では、延長チューブ134は、流体コネクタ126に管ポート138で接続されている。一実施例によれば、管ポート138は、延長チューブ134のための圧入接続を提供し、延長チューブ134と流体コネクタ126を通る、点滴ポンプからの流体の流れを促進する。別の実施例では、接着剤又は溶剤結合等他の結合機構が、管ポート138に延長チューブ134を固定するために使用される。流体通路は、管ポート138から成型されたカニューレ140に続いている。
【0032】
成型カニューレ140は、管ポート138の長手方向と略直交する方向に延びている。この実施例では、成型カニューレ140は、端部は先細りか丸くなっている、プラスチックの硬い、略管状の部材である。成型されたカニューレ140の端部は、隔壁124に予め形成されたスリットを貫通するために使用され、このように延長チューブ134とカテーテル108との間の密封流体接続を提供する。流体は、成型カニューレ140を通って、隔壁124を通り、次に、くさび118を通って、カテーテル108に流れる。隔壁124は、カテーテル108を通る以外には、液体がベース102から出たり漏出するのを防ぐ、自己シール機能を提供する。1つの実施例によると、成型カニューレ140は、流体コネクタ126の一体部品として形成されている。
【0033】
図11は、流体コネクタ126の分解斜視図、断面図である。この例示的な実施例では、流体コネクタ126は、2つの特徴的な構成要素を使用している。第1の構成要素153は、流体コネクタラッチ130と、それに対応する起動レバー128を含み、、第2の構成要素155は、流体コネクタ側板142を含んでいる。(各構成要素の上半分は明確にするために省略されている。)起動レバー128には指の滑り止め(finger bumps)144があり、ユーザが起動レバー128の位置決めをしたり、使用したりするのを支援する。あるいは、指の滑り止め144は、ベース102から流体コネクタ126を解放するには、ユーザが何処を押すべきかの触覚フィードバックを提供できる、稜線や穴(a ridge or divots)に置き換えてもよい。同じ目的のために、一実施例によれば、起動レバー128は、視覚的なインジケータを提供するために、流体コネクタ126とは異なる色にすることができる。流体コネクタ126の流体コネクタ側板142は、使用中に衣類や他の物体に流体コネクタ126が引っかかったりすることを最小限に抑えるのに役立つよう、滑らかな丸みを帯びた外面を有する。流体コネクタ126のベースに円形の固定リング146がある。固定リング146は、流体コネクタ126がベース102と係合する際に、ベース102の周囲に基礎を作り安定性を増す。
【0034】
図11は、流体コネクタ側板142と流体コネクタラッチ130が組み立てられる方法を示す。第1の構成要素153の雄型Tスロット148は、第2の構成要素155の雌型Tスロット150と係合する。第1及び第2の構成要素153及び155の、戻り止め152及び154は、2つの構成要素間の機械的ロックを提供する。代替的には、流体コネクタラッチ130と流体コネクタ側板142は、単一の一体成型プラスチック部品として形成できる。
【0035】
図12は、流体コネクタ126から鈍い成型カニューレ140を受け入れ、隔壁124の貫通を容易にするために(図説のために部分的に示す)予め穿孔した中心156を有する、自己シール弾性隔壁124を示す。一実施例によれば、成型カニューレ140が存在してもしなくても、密封を常時確実にするために隔壁124は、半径方向内向きに圧縮されている。隔壁124には、軟質弾性材料が含まれるが、シリコーン、イソプレンゴム又はブロモブチルゴム、これらに限定されない。隔壁124は、以下の材料の組み合わせから作製することができる。隔壁124は、注入中に、そして流体コネクタ126がベース102から切断されたときに、完全なシール性を確保する。隔壁124のスリット形状は、単一の直線スリットストレートスリット又は直線のスリットが交差する複数のスリットであってもよい。コネクタハブ126がベース102から切断されている間、そして注入の間の、完全なシールを確実にするために、スリットは湾曲されてもよい。
【0036】
図13は、ベース102に接続されたタブ160を有する針シールド装置158の、皮膚上に配置するための準備を示している。
図14は、針シールド装置158が完全にベース102に係合し、隔壁124とカテーテルを貫通する導入針110の断面図である。針シールド装置158は、外部シールド162と、タブ160に接続される内部シールド164を含む。外側及び内部シールド162、164は、両方とも、好ましくは、実質的に剛性である成型プラスチック材料で作られるが、ある程度の柔軟性を有する。
【0037】
図15から18は、ユーザは、カテーテル108を挿入し、使用者の皮膚から導入針110を除去した後、針シールド装置158を展開するために発生する一連のステップを示す。明確にするために、ベース102は、これらの図から省略されている。簡単に説明すると、ユーザは、外部シールド162を引き上げながらベース102上のタブ160を保持すると、それによって、内部シールド164が拡張し、外部シールド162内に実質的に導入針110が隠れる。
図15に示すように、内部シールド164は、導入針110を隠すために外部シールド162から軸方向に延びる。
【0038】
図16は、内部シールド164は、可撓性シールドビーム又はアーム166を含み、外部シールドは、シールドラッチ168を含むことを示す。内部シールド164の完全伸張位置において、シールドビーム166は、ラッチ168と係合して、内部シールド164が導入針110の軸方向に変位するのを防止する。シールドラッチ168のシールドビーム166との係合は、偶発的な針刺しの可能性を防止し、ユーザに安全な針ホルダを提供する。
【0039】
図16及び17に示すように、内部シールド164は、導入針110が通って延びる開口170を有している。針シールド装置158は、内部シールド164内にシールド井戸(a shield well)172を含み、平均的な指173がシールド井戸172の開口を通過せず、導入針110に接触しないように隠すように、露出した導入針110を取り囲む。内部シールド164は、また、内部シールド164が外部シールド162に対して一旦完全に拡張すると、潰れることを防ぐ、戻り止め174を、その内部表面上に含む。より具体的には、(挿入針が固定された)内部構造175は、針の引き抜きの間に、戻り止め174を一旦通過すると、戻り止め174は、構造体175と係合して、内部シールド164に対する外部シールド162の軸方向の変位を防止する。したがって、戻り止め174は、シールドビーム166とシールドラッチ168に対する二次的な機構として機能する。
【0040】
図19から24は、針シールド装置176の別の例示的な実施例を示す。針シールド装置176は、
図13から18に関連して説明した例と同様に、外部シールド162と内部シールド164を含む。内部シールド164は、内部シールド164が外部シールド162の中に引き込まれたとき、その間で延長チューブ134を係合するノッチ180を備える、片持ち保持ビーム178を含む。
【0041】
図20は、内部シールド164は、外部シールド162に対して伸長している針シールド装置176の断面図を示す。内部シールド164は、例えば、テーパ状エッジ又は内部シールドラッチ167で形成された、可撓性シールドビームや片持ちアームや内部シールドラッチビーム166を含む。外部シールド162は、シールドビーム166と係合する、シールドラッチや外部シールドラッチ168を含む。すなわち、内部シールド164に対して外部シールド162が完全伸長した位置において、シールドビーム166はラッチ168と係合することで、内部シールド164が導入針110の軸方向に変位することを防止する。
【0042】
図21及び22は、内部シールド164は、導入針110が通って延びる開口170を有していることを示している。針シールド装置176は、導入針110を取り囲んで隠すシールド井戸172を形成して、平均的な指173がシールド井戸172の開口を通過せず、導入針110に接触しないように隠している。針シールド装置158と同様に、針シールド装置176の内部シールド164は、内部シールド164が外部シールド162に対して一旦完全に拡張すると、潰れることを防ぐ、(すなわち、二次シールド機構である)戻り止め174を含む。
【0043】
図23は、一つ以上のカム182を持つ外部シールド162の一例を示す図である。外部シールド162は、内部シールド164に対して拡張されるにつれ、外部シールドカム182は保持ビーム182に沿って動き、保持ビーム178が偏り、実質的に固定された位置に維持される。また、
図21に戻ると、カム又はハブラッチ182は、外部シールド162に対して内部シールド164が伸長している間、内部シールド164が外部シールド162から分離することを防いでいる。
【0044】
図24は、カム182によって締結される外縁184を備えた保持ビーム178を持った、内部シールド164の一例である。保持ビーム178のベースは、内部シールド164を停止する保持ビーム178を接続する、先細のベース或いはシールドラッチ186を含み、保持ビーム178に付勢力がかかっていない場合には、より自由に曲げることができる。上述のように、保持ビーム178は、内部シールド164が外部シールド内に後退している間や外部シールドが内部シールド164に対して変位している間に、点滴チューブハブを係合するノッチ180を備えている。保持ビーム178の外縁184は、外部シールド162が内部シールド164に対して変位している間、カム182と接触しており、それによって、内部シールド164が外部シールド162に対して完全に伸張されるまで、保持ビーム178が略定位置に保たれ(すなわち、延長チューブ134が固定され)る。
【0045】
内部シールド164が完全に外部シールド162に対して伸張された場合、カム182は先細のベース186に達する。この時点で(先細のベース186で)、保持ビーム178の外縁184の幅は、カム182の間の距離より小さく、従って、カム182は、もはや、保持ビーム或いは片持ちラッチビーム184の外縁184を、付勢又は接触しない。これにより、保持ビーム178が先細のベース186によって、より自由に曲がることができ、そして、ユーザがベース102から離れて針シールド装置176を引っ張り続けた場合に、ノッチ180内に配置された延長チューブ178を解放することができる。つまり、保持ビーム178の外縁184とカム182の間の接触が、内部シールドが外部シールド162に関して完全に伸張されるまで、延長チューブを針シールド装置176に固定している。上述の例では、針シールド装置176はまた、偶発的な針刺しから保護し、単一の動きによって、点滴セットチューブハブを解放するメカニズムをユーザに提供する。
【0046】
図25から31は、針シールド装置188の別の例示的な実施例を示す。
図25は、外部シールド189と予め付勢された内部シールド190を含む針シールド装置188の断面図である。
図26に示すように、予め付勢された内部シールド190は、圧縮コイルばね194(又は任意の他の適切な付勢要素)の形の付勢要素を保持するためのチャンバ192を有する。
図26は、また、チャンバ192の遠位端に、外部シールド189は、ばね194の遠位端を係合するための溝196を含むことを示す。
【0047】
外部シールド189は、流体コネクタ126とジャム(jam)202を作成するための内部シールド190のテーパ状エッジ200と係合する、ストッパ198を含み、それによって、内部シールド190を選択的に、ばね194の付勢にかかわらず外部シールド189に対して略定位置に維持する。すなわち、予め付勢されたばね194に蓄積されたポテンシャルエネルギーが、ストッパ198、テーパ状エッジ200、及びジャム202との間に形成された静止摩擦未満であって、針シールド装置188を組み立て後に、内部シールド190を略定位置に保持する。
【0048】
前述の実施例とは異なり、この実施例では、導入針110がカテーテル108に挿入されている間に、すなわち、アセンブリが患者の皮膚に挿入される準備状態で、流体コネクタ126がベース102に接続される。したがって、流体コネクタはまた、一旦、導入針110が除去されると、流体経路の完全性と無菌性を維持するための、貫通可能な隔壁203を有している。導入針110は、
図26から28、及び
図31において明確化のために省略されている。
【0049】
図27から30は、ユーザからの導入針110の除去を例示する針シールド装置188の分解図である。
図27は、導入針110の除去を開始するために、ベース102から引っ張られ、離れる針シールド装置188を示している。ユーザによって外部シールド189に加えられる付加的な力と、ばね194に蓄えられているポテンシャルエネルギーが、ストッパ198、テーパ状エッジ200、そして、ジャム202による静摩擦力を超えると、それにより、針シールド装置188が流体コネクタ126から軸方向に変位して、そして、ユーザとばね194の力でジャム202を外す。
図28は、内部シールド190が流体コネクタ126と接触しなくなる除去状態を示し、それによって完全にジャム202を解放する。
図29に示す一実施例では、ばね194に蓄積されたポテンシャルエネルギーは、ジャム202が除去されたとき、ストッパ198を動かしてテーパ状エッジ200を通過させるのに必要な力を超える、それによって、ジャム202の解放後に内部シールド190が、導入針110の軸方向に変位する。
【0050】
図30は、内部シールド190が完全に変位した状態を示しており、外部シールド162のエッジ又は留め具204は、内部シールド190のエッジ又は留め具206に係合している。そのような例示的な実施例では、ばね194がエッジ204及び206の係合を維持するために付勢されたままである。
図30はまた、導入針110が、開口170を通って内部シールド190のシールド井戸172まで延びていることを示している。シールド井戸172は、平均的な指173が、シールド井戸172の開口を通過せず、導入針110に接触しないように隠すように、導入針110を取り囲む。この実施例では、針シールド装置188は、自動的に導入針110の引き抜きの際の単一の動きで、内部シールド190を解放し、偶発的な針刺しから保護するための機構をユーザに提供する。
【0051】
図31は、周方向にエッジ204の間に介在されている、片持ちでテーパ状エッジビーム208を含む外部シールド189が含まれる針シールド装置188の代替実施例を示す。エッジビーム208は、導入針110が露出位置にあるときに、内部シールド190のスナップラッチ210によって半径方向にバイアスされている。ばね194が内部シールド190を上方に変位させるにつれ、スナップラッチ210がテーパ状エッジビーム208の遠位端を通り過ぎ、そして、エッジビーム208は半径方向内側に動いて、テーパ状エッジビーム208のエッジ212とスナップラッチ210がラッチすることにより、内部シールド190が、導入針110の軸方向に変位することを防止する。換言すれば、一旦完全に拡張したエッジ204と206との間の相互作用が、内部シールド190が上方に変位するのを防ぎ、エッジビーム208とスナップラッチ210の間の相互作用は、内部シールドが下方に変位するのを防止して、従って導入針を保護位置に保ち、そして、導入針110の露出を防止する。
【0052】
図32から34の実施例は、
図25から31の実施例と同様であるが、いくつかの点で異なる。たとえば、流体コネクタに接続するよりも、針シールド装置50は、ベース102に直接接続している。加えて、針シールド装置がベース102からの係合が外れると、予め圧縮されたばねが外部シールに対して内部シールドを上方に押し上げるよりはむしろ、予め圧縮されたばね52は外部シールド56に対して内部シールド54を下方に押し下げる。より詳細には、外部シールド56は、その遠位端にストッパ60を含む(導入針110が接続される)内側部分58を有している。針シールド装置50は、ベース102に接続されると、導入針110はカテーテル108内に配置された延長位置にある。この位置では、ストッパ60は、内部シールド54のリム64のテーパ状エッジ62に係合しベース102とジャム66を作成しており、それによって、ばね52の付勢に対抗して、選択的に内部シールド54を外部シールド56に対して略定位置に維持している。
すなわち、予め付勢されたばね52に蓄積されたポテンシャルエネルギーが、ストッパ60、テーパ状エッジ62、及びジャム66との間に形成された静止摩擦未満であって、針シールド装置50を組み立てた後に、内部シールド54を略定位置に保持する。
【0053】
針シールド装置50がベース102から引き離され、ジャム66が離れると、ばね52の力は、外部シールド56に対して内部シールド54を下方に動作させる。
図33は、内部シールド54が完全に伸張して保護する直前の状態を示し、ジャム66は内部シールドの内面に沿ってスライドする。
図34に示すように一度完全に伸張すると、外部シールド56のエッジ又は留め具68は、外部シールド56に対して内部シールド54がさらに遠位に変位することを防ぐために、内部シールド54のエッジ又は留め具70と係合する。さらに、ジャム66は、外部シールド56に対して内部シールド54が近位に変位することを防止するために、内部シールド54の近位面に係合する。このように、導入針110は平均的な指173から遮蔽される。
【0054】
図25から31の実施例に対して
図32から34の実施例では、金型が簡単であり、組立時に半径方向の方向合わせを必要としない。
【0055】
図35は、導入針110が隔壁124とカテーテルを貫通し、皮膚上に配置する準備ができた状態の、ベース102に完全に係合した針シールド装置214の別の実施例の断面図である。針シールド装置214は、ばね要素又は金属ばねクリップ216を含み、使用者の皮膚から離脱後に、導入針110の先端を保護し、遮蔽する。
図36は、ばねクリップ216の斜視図であって、導入針110を保持するための保持孔218と、導入針110上の突起を通過させるための大きな穴220を有する。(
図39及び40に最良図を示す。)また、ばねクリップ216は、導入針110の先端を保護するための、ラッチタブ222及びトリガー224を含む。
図37は、ラッチタブ222と係合し、ベース102から導入針110の引き抜きの前にばねクリップ216を略定位置に維持する、ハブラッチ226を含む流体コネクタ126の斜視図である。
【0056】
図38から40は、ばねクリップ216を使用した針シールド装置214の動作を示す断面図である。最初に、
図38に示すように、ばねクリップ216はトリガー224を介して導入針110によって付勢され、そえによりラッチタブ222は流体コネクタ126上に配置されたハブラッチ226により保持されて、それによって略初期位置にばねクリップ216を保持する。
【0057】
導入針110を、針ハブかハンドル215と一緒に、流体コネクタ126とベース102から引き抜くにつれ、
図40に示すように、導入針110はトリガー224に沿って通過する。
図39の実施例では、導入針110は、その遠位先端近くに配置された突起228を含む。突起228がトリガー224を通過すると、ばねクリップ216は突起228により追加の付勢力を受ける。
【0058】
図40は、導入針の先端がトリガー224を越えて後退し、ばねクリップが付勢力を受けなくなる状態を示す。ばねクリップ216が付勢力を受けないことに応じて、ハブラッチにより軸方向に変位することを防止されている、ラッチタブ222が前方に変位し、それにより、ハブラッチ226から外れて、ばねクリップ216を、流体コネクタ126のハブラッチ226との接続から開放する。更に、
図40は、導入針110が後退する時に、突起228は、大きな穴220を通過するが、ばねクリップ216の保持孔218を通過しないことを示す。また、付勢力が無くなた後、ばねクリップ216は、トリガー224が導入針110の先端部を覆うように配置される。この実施例では、針シールド装置214は、自動的に導入針110の引き抜きの際の単一の動きで、ばねクリップ216を解放し、偶発的な針刺しから保護するための機構をユーザに提供する。
【0059】
図41は横部分(a transverse portion)230を有するばねクリップ216の代替実施例を示す。横部分230は、ばねクリップ216の弾性を低減し、それによって、ばねクリップ216の付勢力の強度を増加する。
【0060】
図42は、導入針110が隔壁124とカテーテルを貫通し、皮膚上に配置する準備ができた状態の、流体コネクタ126とベース102とが完全に係合した、針シールド装置232の別の実施例の断面図である。
図43は、
図42に対して90度ずらせた、針シールド装置232の別の断面図である。 針シールド装置232は、ばね要素や付勢ばね236を収納するため、流体コネクタ126上の、空洞234を含む。
図42及び43の例では、ばね236は、流体コネクタ126と空洞234の近位端の表面238に接触して、付勢されている。
【0061】
図44は、それが通過する導入針110のための細長穴240を備えていることを示すばね232の断面図である。細長穴240は、隔壁124と軸方向に位置が揃っている。ばね236はまた、流体コネクタ126と接触しているばね236の遠位端に小孔242と先端ポケット244を含む。
【0062】
図45及び46は、針シールド装置232の取り外しを示す。
図45において、流体コネクタ126とベース102から導入針110を取り出すために、針シールド装置232が引き出されると、付勢ばね236は、導入針110の軸に沿って展開し付勢がなくなる。一実施例によれば、ばね236が伸張するにつれ、細長穴240は、導入針110を収納する長手方向に整列した細長孔となる。
【0063】
図46は、針シールド装置232が完全に後退し、先端が先端ポケット244内に配置されるように、ばね236が導入針110の先端部を越えて延びていることを示している。さらに、一実施例によれば、小孔242は、ばね236の一側に付勢されており、そのため、導入針110の先端が孔242を通過すると、ばね244の横方向の付勢が解除され、孔242は導入針110と軸方向に整列しなくなる。つまり、ばね236の付勢が解除され導入針110を実質的にカバーするので、導入針110の先端の上にバリアが形成される。
【0064】
一実施例によれば、ばね236は、導入針110の先端部を保護するのに必要な力を提供するのに、圧縮ばね(例えば、らせんばねやコイルばね)又はテーパ状の圧縮ばねの場合がある。そのような実施例では、先端シールドは、ばねの伸張後、導入針110の先端部を覆うようにばねの遠位端に配置することができる。
【0065】
針シールド装置232は、自動的に導入針110の引き抜きの際の単一の動きで、後退時に先端のポケット244と穴242によって形成された横方向の障壁を解放し、偶発的な針刺しから保護するための機構をユーザに提供する。
【0066】
図47から52は、針シールド装置246の別の例示的な実施例を示す。
図47は、挿入前に延長チューブ134の上に配置される、シールド248を持つ針シールド装置246の斜視図である。シールド248は、針シールド装置246を単一部品として成型することによって形成することができるヒンジ249を含む。別の例示的な実施例では、ヒンジ249は、別々に成型して針シールド装置246に固定してもよい。シールド248は一般にU字形の断面を有し、流体コネクタ126及び/又はベース102から取り外した後に、ヒンジ249周りにシールド248を回転させることにより展開する。
図48と49は、展開後のシールド248を示している。シールド248は、展開後に実質的に固定された位置にシールド248を維持するために、内面にラッチ250を含む。
【0067】
図50は針シールド装置246の断面図であり、シールド248は、針シールド装置246のベース254に圧入して係合する、内部空洞252を有することを示す。一実施例によれば、針110に接触せず、曲げずに、シールド248はベース254に係合する。
図51は、展開後の針シールド装置246の断面図であり、シールド248の遠位端が導入針110の先端を越えて延びていることを示している。
図52は、
図51に対して90度の別の断面図で、シールド248の間隙256が偶発的針刺しを防止するために、平均的な指よりも小さいことを示している。
【0068】
従来の一体型の保護シールドは、一般的に90度以上回転するものであって、ユーザが針を曲げたり、破壊したりすることがある。このことは、余分な力及び/又は追加の製造(例えば、曲がりや破壊を容易にするための、導入針内の切り欠)が必要となる。このような従来の設計では、物理的に大きく処分がより困難で、より幅広の針ホルダになる。上記実施例では、製造工程を減少させ製造が容易であり、また、導入針の完全性が維持されるため操作が容易である。また、上記実施例は、従来のシールドよりも物理的に小さいので、処分が容易である。
【0069】
図53及び54は、針シールド装置74の別の実施例の斜視図である。導入針110は、明確化のため、
図53から省略されている。針シールド装置74は、例えばリビングヒンジのようなヒンジ82によって、針ハブ76に回転自在に接続されたシールド78と針ハブ76を含む。シールド78は、1つ以上の片持ち針係合フラップ80を含む。
図54に示すように、ユーザが、導入針110を包囲するためにシールド78を回転させると、フラップ80が一方向に導入針110を通過させるが、その後、逆方向には導入針を通過するのを防止するように、フラップ80が配置されている。言い換えると、一旦シールド78が覆うように配置されると、フラップは導入針110に係合して、シールド78がその初期位置に戻るのを防止する。
【0070】
図55から59は、ユーザは、例えば、六つの異なる回転位置を配置することができる係合流体コネクタ258を示している。
図55は、係合流体コネクタ258の断面図であり、流体コネクタ258をその上にロックするベース260を含む。流体コネクタ258は、これにチューブを接続するための管ポート付きのチューブ部259と、ベース260との接続のためのハブ部261を含む。ハブ部261は、ドーム状部分263を有している。
図56は、係合流体コネクタ258の断面図であり、ドーム状部分の遠位開口部に半径方向内側に突出する係合フィンガ262を含む。成型されたカニューレ140は、ドーム状部分から延び、チューブ部と流体連通している。係合フィンガ262は、係合流体コネクタ258内で、例えば、ばね264のような引張要素を固定する。
図56のばね264は、付勢されてもよいし、或いは代替的には、係合流体コネクタ258がベース260に接続されていない場合には付勢されていなくてもよい。
図57は、ばね264と係合フィンガが離れていることを示している係合流体コネクタ258の底面斜視図である。
【0071】
図58から60は、係合流体コネクタ258の別の例示的な実施例を示す。
図58は、係合流体コネクタ258の断面図であり、コネクタ266が係止流体コネクタ258内に配置されていることを示している。
図59は、コネクタ266は、換言すれば、フィンガ268と板ばね270と一体を有することを示している。換言すれば、
図59の実施例は、フィンガやばねが一体に形成されている。
図60は、コネクタ266を内部に置いた係合流体コネクタ258の底面図であって、係合流体コネクタ258がベース260に接続されていないときは、板ばね270が付勢されていないことを示している。
【0072】
図61は、より詳細にベース260を示す。ベース260は、逆J字型の係合構造又は突起273を備えた柱を持ち、柱には半径方向に突出するテーパ状の縁と片持ち端部がある。突起273は、係合ポケット272を形成するノッチが含まれ、スロット274で分離されている。例示的な実施例では、係合ポケット272とスロット274は、係合流体ハブ保持セット258の係合フィンガを受けるよう設定され、離散的な円周位置の所定数(例えば6、8等)にロックするように構成されている。
【0073】
図62は、係合流体コネクタ258の係合フィンガ262が、位置合わせされ、スロット274内に配置されている場合には、ばね264はベース260のテーパ上面276に接触していることを示している。その後、ユーザは、ばね264を付勢するために力をかけ、係合フィンガ262をスロット274内に変位する。次に、ユーザが係合流体コネクタ258を回転し、解放すると、それによって、ばね264の付勢が一部戻って、係合ポケット272を介して係合フィンガ262がベース260に接触するよう動く。この構成において、係合流体コネクタ258が係合ポケット272を介してベース260にロックされ、係合流体コネクタ258に押圧をかけ、スロット274と係合フィンガ262とを整列させるためにそれを回転させ、そして、係合流体コネクタ258を解除することによってのみ除去することができる。
【0074】
例示的な実施例では、容易に取り外すことができ、ユーザが延長チューブ134の最適な位置を選択できるように定まった数の回転位置を提供する、係合流体保持セット268を提供する。ベース260はまた、ダイカットプロセス、成型プロセス、又は二段階成型プロセスを介して、剛性又は可撓性材料で作成する。種々の形状の側板が、物体(例えば、衣類、家具等)に引っかかる可能性を最小化し輪郭を作るために使用され、取り扱い及び直感的な使いやすさのために最適化される。
【0075】
図63は、係合流体コネクタ278の別の例示的な実施例を示し、ラッチ282が一体となったレバー280を有している。
図64は、係合流体コネクタ278がベース102に完全に係合し、皮膚上に配置する準備を示す。係合流体コネクタ278は、ベース102の表面上に配置された所要数の留め具284によって、略定位置に固定される。
図65は、係合流体コネクタ278の断面図を示し、留め具284に係合したラッチ282の一例を示す。
【0076】
図66は、ユーザが六つの異なる回転位置で係合流体コネクタ278を配置することができるように、六つの異なる留め具284を有する、ベース102を示す。係合流体コネクタ278を取り外すために、ユーザは、留め具284からラッチ282が離脱させるために、レバー280を一緒に挟む。次に、ユーザは、係合流体コネクタ278を回転させ、ラッチ282が留め具284と整列しないようにして、そして、レバー280を解放し、係止流体コネクタ278を持ち上げる。代替実施例では、レバー280は、回転させることなく、単にベース102から流体コネクタ278を持ち上げることで、ユーザが留め具284からラッチ282を解放するのに十分に変位させることができる。
【0077】
レバー280は正確に位置合わせすると十分に変位可能であり、流体コネクタ278がベース102上に軸方向に下降することができて、ラッチ282が留め具と係合してスナップ結合してカチッと留めることができる。
図67に示すように、係止流体コネクタ278を定位置に配置するために、ラッチ282を留め具284に入れることができるように、鈍いカニューレ140は、軸方向に、隔壁124と一直線に整列しなければならない。
【0078】
代替の実施例では、係合流体コネクタ278をロックするため、ユーザは、ラッチ282をそれらが留め具284と整合していない位置に配置してから、その後、少なくとも1つのラッチ282が少なくとも1つの留め金と係合するまで、係合流体コネクタ278を回転させる。
【0079】
係合流体コネクタ278の挟む動作は、単一のボタンを押すことに比べ、よりユーザフレンドリーで直感的である。更に、より少ない組立公差を必要とするため、解放機構はより信頼性が高い。
【0080】
図68は、流体コネクタ286が完全にベース102と係合し、導入針110で隔壁124とカテーテル108を貫通し、皮膚上に配置する準備の例示的な実施例の断面図である。
図69は、流体コネクタ286の底部を示し、
図70は、流体コネクタ286が接続するベースラッチ288を示す。流体コネクタ286は、ベースラッチ288にスナップ結合してカチッと閉まるための内側に角を持った形状を持つ、少なくとも1のスナップラッチ290を含む。例えば、
図70は、スナップラッチ290を受け取るための、ベースラッチ288上の球形のポストやボール289を示す。スナップラッチ290は、通常はユーザからのカテーテルが外れるような、流体コネクタ286が望ましくない力を受けた場合、ボール289から外れるように設定されている。すなわち、例えば、延長チューブ134が偶発的に外部の物体(例えばドアノブや家具等)に引っ張られた場合に、ユーザの体からカテーテルが不用意に脱落することを防止するために、流体コネクタ286はベース102から分離するように設計されている。
【0081】
図71は、ベースラッチ288に接続された流体コネクタ286であって、スナップラッチ290の間から部分的に露出しているベースラッチ288の周りに360度回転することができる。流体コネクタ286は、延長チューブ134を受ける鞘管292を含み、鞘管292に沿って延びている鞘管ベース294を持っている。鞘管ベース294は、鞘管292の底面からベース102に向かって突出している。
図71の実施例では、鞘管292と鞘管ベース294は一般的に、ベース102の半径を超えては延びない。鞘管ベース294は、望ましくない力が鞘管292や延長チューブ134に加えられた場合に、流体コネクタ286が外れることを防止するためのサポートを提供する。
【0082】
図72は、流体コネクタ286の別の例示的な実施例の断面図であって、半球ドーム状の側板296が延在して、実質的にスナップフィンガ290を取り囲んでいる。
図72では、側板296の半径は、ベース102の半径よりも小さい。
図73は、テーパ状側板298の例示的な実施例を示し、テーパ状のエッジが実質的にベース102の表面と平坦になっている。側板296の目的は、取り外しの場合に、ユーザがスナップラッチ290を挟むことを防ぐためであって、これはベース102から流体コネクタ286を取り外すことを困難にする。また、側板296の低い断面は、意図せずに服や物に流体コネクタ286を引っ掛ける可能性を最小限に抑える。
【0083】
図74は、実質的にベース102の表面と平坦になるテーパ縁部を有するテーパ状側板298の別の例示的な実施例を示している。テーパ状側板298は、ユーザからの流体コネクタ286の偶発的な離脱を妨ぐ。
図73に示す流体コネクタ286の別の例示的な実施例であって、テーパ状側板298の半径は、ベース102の半径に略等しい。他の実施例では、テーパ状側板298の形状は、審美的な目的のために、又は流体コネクタ286のユーザのグリップ性を向上させるために、任意の適切な方法で改変される。
【0084】
例示的な実施例では、望ましくない外部の力を受けた場合に、カテーテルの除去に先立ち、ユーザの体から外れる流体コネクタを提供する。また、上記の例では、流体保持セットの偶発的な離脱を妨ぎ、係合を容易にするために、ユーザの肌と実質的に平坦なテーパ状エッジの側板を提供する。例示的な実施例はまた、延長チューブが受ける望ましくない力によって流体コネクタがベース102から不用意に取り外しされることを防止するために、鞘管を持ったベースを含む。
【0085】
図75は、挿入前に、流体コネクタ300内に配置された導入針(図示せず)の予め液を通すこと(priming)を可能にするためにその中に配置された、隔壁302を有する流体コネクタ300の別の例示的な実施例を示す。隔壁302は、形状が円筒形であり、延長セットチューブ134の軸方向に配置され、流体経路304は隔壁302の下方に形成されている。この例示的な実施例では、導入針の挿入に先立って、流体コネクタ300が予め液を通すことができるように、導入針は流体を受け入れるように構成される。
【0086】
また、隔壁302は、導入針110が作るスリットによる漏洩を防止するチューブの材質が十分な修復(シール)特性を持ち、チューブ134に要求される他の機能を果たす適切な材料特性を持っているのであれば、チューブ134であってよい。
【0087】
図76は、皮膚上に配置するための準備に、ベース102に接続された受動的な針シールド装置400を示す。
図77は、完全にベース102に係合し、導入針110で隔壁124とカテーテル108を貫通する、針シールド装置400の断面図である。針シールド装置400は、内部シールド404及び導入針110を包囲する、シールド針ハブ又は外部シールド402を含む。
【0088】
図78から81は、ユーザがカテーテル108を挿入した後に生じる一連のステップを示す。換言すれば、これらの図は、ベース102から針シールド装置400を除去する操作を示す。簡単に説明すると、ユーザは、ベース102から離れる方向に導入針110を取り外すために、外部シールド402を単に引っ張る。一実施例によれば、外部シールド402及び内部シールド404は、ともに、ある程度の柔軟性を有する硬質プラスチック材料で作られている。
【0089】
より詳細には、
図78は、針シールド装置400の初期状態及び内部シールド404に対する外部シールド402の最初の位置を示す四分の一断面図であって、外部シールドハブラッチ406はベース102に接触し、また、片持ちラッチビーム408とベースラッチ114の下にあるベース102との係合を維持するために、内部シールド404の片持ちラッチビーム408とも接触する。一実施例によれば、ハブラッチ406は半径方向内側にラッチビーム408を付勢する。
【0090】
図79は、ユーザが軸方向に外部シールド402を変位し、内部シールド404に対してストロークが完了する前の、針シールド装置400の姿勢位置を示している。この状態では、外部シールド402は、ラッチビーム408がベース102から外れるのを防止し続けている。具体的には、ハブラッチ406が、ラッチビーム408をベース102に対して所定の位置に保持している。したがって、一実施例によれば、外部シールド402が、軸方向に内部シールド404に対して相対的に変位している間、内部シールド404はベース102上にロックされる。
【0091】
図80は、内部シールド404に対して外部シールド402が完全にずれた位置であることを示している。この状態では、ハブラッチ406は、もはやベース102から外れるラッチビーム408を妨げない。ハブラッチ406は、代わりに、内部シールド404の窪み409(
図77に最も良く示される)に配置され、内部シールド404の上に形成されたシールドラッチ410と係合する。シールドラッチ410は、ハブラッチ406の側部上面に係合し、それにより、外部シールド402の内部シールド404に対する、更なる近位への変位を防止する。その上、ハブラッチ406はもはやラッチビーム408を押圧することがないので、ラッチビーム408は、ベース102から離脱することができる。
【0092】
更に、ハブビーム又は外部シールドラッチ412は、内部シールドラッチ414を乗り越えて、ハブビーム412の底部は内部シールドラッチ414の上部と係合するので、外部シールド402が内部シールド404に対して遠位に変位することを防止する。一実施例によれば、ハブビーム412は片持ち支持されている。
【0093】
ラッチビーム408は、半径方向に自由に変位し、一旦ユーザが針シールド装置400を遠位に変位させると、ベース102から係合が外れる。シールドラッチ410のハブラッチ406との係合と、ハブビーム412と内部シールドラッチ414との係合は、導入針110を遮蔽するので、それにより、不慮の針刺しの可能性を低減する。
【0094】
一実施例によれば、内部シールドラッチ414が固定的に内部シールド404上に配置されている。別の実施例によれば、内部シールドラッチ414は、片持ちされた内部シールドラッチビーム416に配置されており、そのため、内部シールドラッチビーム416とハブビーム412の両方が片持ち支持される。さらに別の実施例によれば、内部シールドラッチ414が、片持ち内部シールドラッチビーム416に配置され、ハブビームは外部シールド402に固定されている。
【0095】
別の代替実施例では、針シールド装置400は、流体コネクタ126とベース102に結合させることができる。このような実施例は、ユーザが身体の外側に点滴セットを用意しておき、流体コネクタ126は常に装着し、導入針110を挿入し、取り外すことが可能となる。
【0096】
図81は、完全に展開した針シールド装置400を示す。ユーザが外部シールド402を引っ張り続けると、ラッチビーム408はベース102から除去される。
図82は、完全に展開された状態で、ベース102から取り外され、そして、廃棄の準備ができた、針シールド400を示す斜視図である。
【0097】
図83は、針シールド装置400内の導入針110が、完全に展開された針シールド装置400の取り扱い中に、どのようにしてユーザの指173が接触するのを防止するかを示している。内部シールド404は、導入針110を囲むシールド井戸414を形成し、平均的な指173がシールド井戸414の開口を通過せず、露出した導入針110に接触しない。
【0098】
本明細書に開示された実施例の各々において及び他の代替的な実施例では、点滴セットの構成要素は、射出成型ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、アクリロニトリル - ブタジエン - スチレンポリマー、及び/又は、ポリ乳酸、澱粉充填ポリプロピレン、又はポリヒドロキシアルカノエートなどのバイオベースの樹脂で作ることができる。カテーテルは、別個の構成部品であるか、又はベース部品の部品として、単一部品として又は二樹脂を用いた共射出成型部品のいずれかとして、射出成型されることができる。
【0099】
本発明の少数の例示的な実施例が上記で詳細に説明してきたが当業者は容易に多くの変更が本発明の新規な教示及び利点から逸脱することなく、例示的な実施例において可能であることを理解するであろう。従って、全てのそのような修正は、添付の特許請求の範囲及びその均等物に定義される本発明の範囲内に含まれることが意図される。