特許第6368059号(P6368059)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6368059
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】台間機用システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20180723BHJP
【FI】
   A63F7/02 352K
   A63F7/02 327B
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-21025(P2018-21025)
(22)【出願日】2018年2月8日
【審査請求日】2018年2月16日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000230858
【氏名又は名称】日本金銭機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100148275
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100142745
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 世子
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】杉山 則男
(72)【発明者】
【氏名】新開 慶太
(72)【発明者】
【氏名】山崎 一信
【審査官】 篠崎 正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−079646(JP,A)
【文献】 特開2014−147513(JP,A)
【文献】 特開2001−129234(JP,A)
【文献】 特開2017−086682(JP,A)
【文献】 特開2004−267640(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3018596(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技台の隣または近傍に配置される複数の台間機と、
前記複数の台間機それぞれを前記複数の遊技台それぞれの隣または近傍の位置に固定するための複数のロック機構を備え、
前記複数の台間機の各々は、前記複数の台間機のそれぞれの前記複数のロック機構を一斉に解除するための命令を受け付けるための操作部を有し、
前記命令に基づいて前記複数のロック機構を一斉に解除する、台間機用システム。
【請求項2】
前記複数のロック機構のそれぞれは、前記複数の台間機のそれぞれの固定および解除をするための複数の電磁ロックを有する、請求項1に記載の台間機用システム。
【請求項3】
前記複数のロック機構を遠隔制御するためのコンピュータをさらに備え、
前記コンピュータは、列または島または所定のエリアに属する複数の台間機のグループ関係に基づいて、当該グループに属する前記複数の台間機のそれぞれの前記複数のロック機構を一斉に解除する、請求項1または2に記載の台間機用システム。
【請求項4】
前記操作部は、前記複数の台間機のそれぞれの前記複数のロック機構を一斉に解除するための第1の命令と、前記台間機の前記ロック機構を個別に解除するための第2の命令とを受け付ける、請求項1から3のいずれか1項に記載の台間機用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技台の隣または近傍に配置される玉貸機やメダル貸機などの台間機の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技台の隣または近傍に配置される玉貸機やメダル貸機などの台間機が知られている。たとえば、特開2007−29533号公報(特許文献1)には、貸出処理機が開示されている。特許文献1によると、固定された枠体と、この枠体と着脱可能に構成された本体とからなる貸出処理機のロック機構が、一端が枠体後方に延設され他端がソレノイドに接続されたロックレバーと、施錠時にはロックレバーと係合するとともに解錠時にはロックレバーとの係合を解除した解錠姿勢で保持する保持レバーとを備えるよう構成する。
【0003】
また、特開平9−94344号公報(特許文献2)には、パチンコ設備における台間玉貸機の装着構造が開示されている。特許文献2によると、互いに並列させて設置された複数のパチンコ機台の台間に固定ガイドフレーム枠を設け、この固定ガイドフレーム枠に台間玉貸機のユニット本体を前後方向に差込み装着し、かつこれら固定ガイドフレーム枠とユニット本体との間にロック機構を設ける。ロック機構は、ユニット本体の固定ガイドフレーム枠への差込み装着時に、ユニット本体を固定ガイドフレーム枠にワンタッチで係止させる係止手段と、ユニット本体の固定ガイドフレーム枠からの取外し時に、ユニット本体を引抜き方向に移動させる解除手段とを具備してなる構成とする。
【0004】
また、特開平8−141206号公報(特許文献3)には、台間玉貸機の着脱装置が開示されている。特許文献3によると、台間玉貸機前面のキースイッチのキーによる回動操作で取付枠にロックされた台間玉貸機のロックをワイヤーを介して解除して玉貸機を遊技台間から前面側の方向に抜き出すことができるようにした台間玉貸機の着脱装置である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−29533号公報
【特許文献2】特開平9−94344号公報
【特許文献3】特開平8−141206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
台間機のメンテナンス性能を向上させることが求められている。そこで、本発明の目的は、台間機のメンテナンス性能を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明のある態様に従うと、台間機用システムが提供される。台間機用システムは、複数の遊技台の隣または近傍に配置される複数の台間機と、複数の台間機それぞれを複数の遊技台それぞれの隣または近傍の位置に固定するための複数のロック機構を備える。台間機用システムは、所定の操作に基づいて複数のロック機構を一斉に解除する。
【発明の効果】
【0008】
以上のように、本発明によれば、台間機のメンテナンス性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施の形態にかかる台間玉貸機100の正面図である。
図2】第1の実施の形態にかかる台間玉貸機100の側面断面図である。
図3】第1の実施の形態にかかる台間玉貸機100の背面図である。
図4】第1の実施の形態にかかる台間機用システム1のイメージ図である。
図5】第1の実施の形態にかかるタッチパネル130の第1の画面例のイメージ図である。
図6】第1の実施の形態にかかるタッチパネル130の第2の画面例のイメージ図である。
図7】第1の実施の形態にかかるサーバ300の構成を示すブロック図である。
図8】第1の実施の形態にかかる台間玉貸機データベース321を示すイメージ図である。
図9】第1の実施の形態にかかる店舗内の列や島を示すイメージ図である。
図10】第1の実施の形態にかかるサーバ300における情報処理を示すフローチャートである。
図11】第1の実施の形態にかかる台間玉貸機100と台間玉貸機100を固定するための枠体201を示す正面斜視図である。
図12】第1の実施の形態にかかる台間玉貸機100と台間玉貸機100を固定するための枠体201とロック機構150とを示す正面斜視図である。
図13】第1の実施の形態にかかるロック機構150を示す背面斜視図である。
図14】第1の実施の形態にかかるロック機構150を示す背面図である。
図15】第1の実施の形態にかかるロック機構150を示す側面図である。
図16】第1の実施の形態にかかるロック機構150の動作を示す背面図である。
図17】第1の実施の形態にかかるロック機構150の動作を示す側面図である。
図18】第2の実施の形態にかかるタッチパネル130の画面例のイメージ図である。
図19】第2の実施の形態にかかる台間玉貸機データベース321Bを示すイメージ図である。
図20】第2の実施の形態にかかるサーバ300における情報処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
<台間玉貸機100の構成>
【0011】
まず、本実施の形態にかかる台間玉貸機100の構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる台間玉貸機100の正面図である。図2は、本実施の形態にかかる台間玉貸機100の側面断面図である。
【0012】
図1図2とを参照して、台間玉貸機100は、主に、状態表示ランプ101と、紙幣挿入口102と、紙幣識別機115と、タッチパネル130と、払い出しスイッチ104と、貸出ノズル105と、メンテナンスタグタッチセンサ106と、カード挿入排出口107と、カードリーダライタユニット117と、計数機108と、玉切りユニット116と、制御基板110と、外部接続基板160とを有する。
【0013】
紙幣挿入口102には紙幣が挿入される。紙幣識別機115は紙幣を識別し、識別結果を制御基板110のCPU(Central Processing Unit)111に受け渡す。CPU111は、同じく制御基板110のメモリ112にデータを蓄積したりデータを読み出したりする。CPU111は、メンテナンスタグタッチセンサ106からの信号に基づいて、メンテナスモードに移行する。カード挿入排出口107は、会員カードやビジターカードを受け付ける。CPU111は、カードリーダライタユニット117を利用して会員カードやビジターカードの識別情報を読み出したり、計数機108からカウント結果を取得したり、貯玉や持ち玉に関する情報を外部接続基板160を介してサーバ300と送受信したりする。CPU111は、タッチパネル130に各種情報を表示させたり、各種命令を受け付けたりする。CPU111は、払い出しスイッチ104からの信号に基づいて貸出ノズル105から玉を出力する。
【0014】
なお、これらの各部は、その全てが台間玉貸機100に搭載される必要があるわけではなく、たとえば貸出ノズル105は無くてもよく、遊技台200などの他の装置から玉を出力してもよい。
【0015】
図3は、本実施の形態にかかる台間玉貸機100の背面図である。図3を参照して、外部接続基板160には、社内LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)を介してサーバなどの他の装置と通信するための接続コネクタ161が設けられる。また、外部接続基板160には、対応する遊技台と通信するための接続コネクタ163も設けられている。
<台間機用システム1の構成>
【0016】
次に、本実施の形態にかかる台間機用システム1の構成について説明する。図4は、本実施の形態にかかる台間機用システム1のイメージ図である。図4を参照して、台間機用システム1は、複数の遊技台200,200・・・と、それらの間に設置される複数の台間玉貸機100,100・・・と、台間玉貸機100,100・・・と通信可能なサーバ300とを含む。本実施の形態においては、複数の遊技台200,200・・・毎に、正面視において左側に1つの台間玉貸機100が設置される形態について説明する。
【0017】
そして、各々の台間玉貸機100は遊技台200に対してその位置が固定されている。なお、複数の台間玉貸機100,100・・・は、たとえば、複数の遊技台200,200・・・から構成される島に対して相対的に固定されていればよく、当該複数の遊技台200,200・・・からなる島を構成する構造体や当該構造体に支持される枠体に保持されてもよいし、各々の台間玉貸機100が1つまたは複数の遊技台200に直接的または間接的に固定されてもよい。なお、島を構成する構造体に限らず、各々の台間玉貸機100が個別に構造体に保持・固定されるものであってもよいし、各々の遊技台200が個別に構造体に保持・固定されるものであってもよい。
【0018】
本実施の形態においては、台間玉貸機100は、電磁ロックによって遊技台200に対してその位置が固定されている。そして、図5に示すように、台間玉貸機100は、店舗の管理者のICタグを読み取ると、タッチパネル130に図5(A)に示すようなメンテナンス画面を表示させる。
【0019】
より詳細には、制御基板110のCPU111が、メンテナンスタグタッチセンサ106を介して管理者のICタグを読み取ると、タッチパネル130に図5(A)に示すようなメンテナンス画面を表示させる。本実施の形態においては、メンテナンス画面には、カードを回収するためのボタンや、自身の台間玉貸機100の遊技台200に対する固定を解除するための第1のボタン131や、自身の台間玉貸機100と同じ列の複数の台間玉貸機100の複数の遊技台200に対する固定を解除するための第2のボタン132や、金庫を開放するためのボタンなどを表示する。
【0020】
ユーザが第1のボタンにタッチすると、台間玉貸機100は、後述するロック機構を解除する。より詳細には、本実施の形態においては、台間玉貸機100のCPU111は、第1のボタンへのタッチを受け付けると、その旨をサーバ300に送信する。サーバ300は、対象の台間玉貸機100のロック機構にロックを解除させる。このとき、台間玉貸機100は、図5(B)のような画面を表示する。
【0021】
一方、図6(A)に示すように、ユーザが第2のボタンにタッチすると、図6(B)に示すように、台間玉貸機100のCPU111は、台間玉貸機100の属する列の全ての台間玉貸機100のロックを解除してもよいか、ユーザの確認を得る。ユーザが許可すると、台間玉貸機100は、その旨をサーバ300に送信する。サーバ300は、対象の台間玉貸機100の列に属する全ての台間玉貸機100のロック機構にロックを解除させる。このとき、台間玉貸機100は、図6(C)のような画面を表示する。
<台間機用システム1のサーバ300>
【0022】
以下、このような機能を実現するための台間機用システム1のサーバ300について説明する。まず、図7を参照して、本実施の形態にかかるサーバ300は、主に、CPU(Central Processing Unit)310、メモリ320、操作部330、通信インターフェイス360などを有する。なお、サーバ300は、遊技台200,200・・・や台間玉貸機100,100・・・が配置される店舗内に配置されるものであってもよいし、店舗外に配置されてインターネットやキャリア網を介して遠隔から台間玉貸機100,100・・・と通信するものであってもよい。
【0023】
CPU310は、メモリ320に格納されているプログラムを実行し、メモリ320や他のデータベースのデータを参照することによって各種の処理を実行する。
【0024】
メモリ320は、各種のRAM(Random Access Memory)、各種のROM(Read-Only Memory)などによって実現され、サーバ300に内包されているものであってもよいし、サーバ300の各種インターフェイスに着脱可能なものであってもよいし、サーバ300からアクセス可能な他の装置の記録媒体であってもよい。メモリ320は、CPU310によって実行されるプログラムや、CPU310によるプログラムの実行により生成されたデータ、その他の本実施の形態にかかるサービスに利用されるデータベースなどを記憶する。
【0025】
たとえば、メモリ320は、図8に示すような台間玉貸機データベース321を記憶する。台間玉貸機データベース321は、台間玉貸機100毎に、台間玉貸機100の識別情報と、台間玉貸機100が配置される店舗の識別情報と、台間玉貸機100が属する列の識別情報と、台間玉貸機100に対応する遊技台200の識別情報と、台間玉貸機100に対応する遊技台200の種類の識別情報などの対応関係を格納する。
【0026】
なお、ここで、台間玉貸機100,100・・・の属する列とは、サーバ300の管理者が列IDを設定することによって自由に定義できるものである。たとえば、図9に示すように実際に遊技台200の正面視において左右方向に並んでいる複数の台間玉貸機100,100を列に設定してもよいし、同じ種類の台間玉貸機100,100・・・を1つの列に設定したりすることもできる。
【0027】
図7に戻って、操作部330は、店舗の管理者などの各種命令を受け付けて、当該命令をCPU310に入力する。
【0028】
通信インターフェイス360は、CPU310からのデータを、LANやインターネットやキャリア網やルータなどを介して、台間玉貸機100,100・・・などの他の装置に送信する。逆に、通信インターフェイス360は、LANやインターネットやキャリア網やルータなどを介して、台間玉貸機100,100・・・などの他の装置からのデータを受信してCPU310に受け渡す。
<台間機用システム1のサーバ300の情報処理>
【0029】
次に、サーバ300のCPU310の情報処理について説明する。CPU310は、通信インターフェイス360を介して、台間玉貸機100からロック解除のためのデータを受け付けると、図10に示す処理を実行する。
【0030】
まず、CPU310は、受信データから台間玉貸機100のIDを読み出す(ステップS102)。CPU310は、受信データから、列の解除命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS104)。
【0031】
CPU310は、列の解除命令を受け付けた場合(ステップS104にてYESである場合)、台間玉貸機データベース321を参照して、台間玉貸機100の列IDを特定する(ステップS106)。CPU310は、台間玉貸機データベース321を参照して、当該列IDに対応する全ての台間玉貸機100のIDを特定する(ステップS108)。CPU310は、通信インターフェイス360を介して、列に含まれる全ての台間玉貸機100のロック機構150にロック解除命令を送信する(ステップS110)。これによって、対象となっている台間玉貸機100と同じ列に指定されている全ての台間玉貸機100が、直接的に、または間接的に、遊技台200の枠体201から取り外し可能となる。
【0032】
なお、受信データに個別の解除命令が含まれている場合(ステップS104にてNOである場合)、CPU310は、通信インターフェイス360を介して、対象となる台間玉貸機100のロック機構150にロック解除命令を送信する(ステップS110)。これによって、対象となっている台間玉貸機100のみが遊技台200の枠体201から外れる。
<ロック機構の一例>
【0033】
本実施の形態にかかるロック機構について説明する。なお、図11は、本実施の形態にかかる台間玉貸機100と台間玉貸機100を固定するための枠体201を示す正面斜視図である。図12は、本実施の形態にかかる台間玉貸機100と台間玉貸機100を固定するための枠体201とロック機構150とを示す正面斜視図である。図13は、本実施の形態にかかるロック機構150を示す背面斜視図である。図14は、本実施の形態にかかるロック機構150を示す背面図である。図15は、本実施の形態にかかるロック機構150を示す側面図である。図16は、本実施の形態にかかるロック機構150の動作を示す背面図である。図17は、本実施の形態にかかるロック機構150の動作を示す側面図である。
【0034】
枠体201は、複数の遊技台200,200・・・から構成される島を構成する構造体に支持される部材であって、1または複数の台間機100,100・・・を保持したり、1または複数の遊技台200,200・・・を保持したり、するものである。なお、枠体201は、遊技台200の一部であってもよい。また、枠体201は、島や列を構成する構造体に限らず、各々の台間玉貸機100を個別に保持・固定するものであってもよいし、各々の遊技台200を個別に保持・固定するものであってもよい。あるいは、枠体201は、1つまたは複数の台間玉貸機100と1つまたは複数の遊技台200の組み合わせを保持・固定するものであってもよい。
【0035】
図11から図15を参照して、本実施の形態にかかるロック機構150は、台間玉貸機100の背面を枠体201に固定するための係止部材152A、152Bを有する。係止部材152A,152Bは、連結フレーム152Cを介して一体的に形成されている。係止部材152A,152Bは、枠体201に対して上下方向に摺動可能に構成されている。係止部材152A,152Bは、付勢部材153によって下方へ付勢されている。係止部材152A,152Bは、伝達部材157に固設されている。
【0036】
図16に示すように、ソレノイド156の伸縮によって回動部材154が軸155を中心に回動する。回動部材154が伝達部材157を上方へ押し上げることによって、係止部材152A,152Bは付勢部材153の付勢力に抗して上方へ摺動する。これによって、係止部材152A,152Bの、台間玉貸機100の背面に対するロックが解除される。その結果、台間玉貸機100を枠体201から取り外すことができる。
【0037】
より詳細には、図17(A)に示すように、台間玉貸機100が枠体201に固定されていない状態においては、係止部材152A,152Bが付勢部材153によって下方に位置している。この状態において、図17(B)に示すように、台間玉貸機100の背面がロック機構150に近づいて、台間玉貸機100の背面の孔部199Bが係止部材152A,152Bに到達すると、図17(C)に示すように、係止部材152A,152Bが台間玉貸機100の背面の筐体に沿って、付勢部材153に抗して上方へ摺動する。
【0038】
台間玉貸機100がさらに後方へ押されると、図17(D)に示すように、係止部材152A,152Bが背面の筐体を乗り越える。つまり、係止部材152A,152Bの凹部152Xに台間玉貸機100の背面が引っ掛かって、台間玉貸機100が枠体201にロックされる。この状態で、図16に示すように、ソレノイド156によって係止部材152A,152Bが上方へ持ち上げられると、図17(E)に示すように、台間玉貸機100の背面の筐体が、係止部材152A,152Bのロックから解放される。
【0039】
本実施の形態においては、サーバ300が台間玉貸機100のロック機構150を遠隔制御する。たとえば、サーバ300のCPU310が通信インターフェイス360を介して、台間玉貸機100または遊技台200にロック機構150にロック解除の信号を送信し、台間玉貸機100または遊技台200がソレノイド156を制御する。あるいは、サーバ300のCPU310は、通信インターフェイス360を介して、台間玉貸機100または遊技台200を介さずに、ロック機構150に直接的にロック解除の信号を送信することによってソレノイド156を制御してロックを解除してもよい。
<第2の実施の形態>
【0040】
第1の実施の形態においては、個別的に台間玉貸機100のロックを解除したり、列に属する台間玉貸機100のロックを一斉に解除したりするものであった。しかしながら、図9に示すように、サーバ300は、島に属する台間玉貸機100のロックを一斉に解除するものであってもよい。
【0041】
この場合は、台間玉貸機100の制御基板110のCPU111などが、メンテナンスタグタッチセンサ106を介して管理者のICタグを読み取ると、タッチパネル130に図18(A)に示すようなメンテナンス画面を表示させる。本実施の形態においては、メンテナンス画面には、カードを回収するためのボタンや、自身の台間玉貸機100の遊技台200に対する固定を解除するための第1のボタン131や、自身の台間玉貸機100と同じ列の複数の台間玉貸機100の複数の遊技台200に対する固定を解除するための第2のボタン132や、自身の台間玉貸機100と同じ島の複数の台間玉貸機100の複数の遊技台200に対する固定を解除するための第3のボタン133や、金庫を開放するためのボタンなどを表示する。
【0042】
ユーザが第3のボタン133にタッチすると、図18(B)に示すように、台間玉貸機100のCPU111は、台間玉貸機100が属する島の全ての台間玉貸機100のロックを解除してもよいか、ユーザの確認を得る。ユーザが許可すると、台間玉貸機100は、その旨をサーバ300に送信する。サーバ300は、対象の台間玉貸機100の島に属する全ての台間玉貸機100のロックを解除する。このとき、台間玉貸機100は、図18(C)のような画面を表示する。
【0043】
本実施の形態においては、たとえば、メモリ320は、図19に示すような台間玉貸機データベース321Bを記憶する。すなわち台間玉貸機データベース321Bは、台間玉貸機100毎に、台間玉貸機100の識別情報と、台間玉貸機100が配置される店舗の識別情報と、台間玉貸機100が属する島の識別情報と、台間玉貸機100が属する列の識別情報と、台間玉貸機100に対応する遊技台200の識別情報と、台間玉貸機100に対応する遊技台200の種類の識別情報などの対応関係を格納する。
【0044】
なお、ここで、台間玉貸機100,100・・・の島とは、サーバ300の管理者が島IDを設定することによって自由に定義できるものである。たとえば、図9に示すように実際に互いにまとまって配置される遊技台200を島に設定してもよいし、同じ種類の台間玉貸機100,100・・・を1つの島に設定したりすることができる。
<台間機用システム1のサーバ300の情報処理>
【0045】
次に、サーバ300のCPU310の情報処理について説明する。CPU310は、通信インターフェイス360を介して、台間玉貸機100からロック解除のためのデータを受け付けると、図20に示す処理を実行する。CPU310は、受信データから台間玉貸機100のIDを読み出す(ステップS102)。CPU310は、受信データから、列の解除命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS104)。
【0046】
CPU310は、列の解除命令を受け付けた場合(ステップS104にてYESである場合)、台間玉貸機データベース321Bを参照して、台間玉貸機100の列IDを特定する(ステップS106)。CPU310は、台間玉貸機データベース321Bを参照して、当該列IDに対応する全ての台間玉貸機100のIDを特定する(ステップS108)。CPU310は、通信インターフェイス360を介して、列に含まれる全ての台間玉貸機100のロック機構150にロック解除命令を送信する(ステップS110)。これによって、対象となっている台間玉貸機100と同じ列に指定されている全ての台間玉貸機100が遊技台200の枠体201から外れる。
【0047】
そして、受信データに列の解除命令が含まれておらず(ステップS104にてNOである場合)、受信データに島の解除命令が含まれている場合(ステップS204にてYESである場合)、CPU310は、台間玉貸機データベース321Bを参照して、台間玉貸機100の島IDを特定する(ステップS206)。CPU310は、台間玉貸機データベース321Bを参照して、当該島IDに対応する全ての台間玉貸機100のIDを特定する(ステップS208)。CPU310は、通信インターフェイス360を介して、島に含まれる全ての台間玉貸機100のロック機構150にロック解除命令を送信する(ステップS110)。これによって、対象となっている台間玉貸機100と同じ島に指定されている全ての台間玉貸機100が遊技台200の枠体201から外れる。
【0048】
なお、受信データに個別の解除命令が含まれている場合(ステップS204にてNOである場合)、CPU310は、通信インターフェイス360を介して、対象となる台間玉貸機100のロック機構150にロック解除命令を送信する(ステップS110)。これによって、対象となっている台間玉貸機100のみが遊技台200の枠体201から外れる。
<第3の実施の形態>
【0049】
上記の実施の形態においては、台間玉貸機100毎に電磁式ソレノイドを有するロック機構150が取り付けされるものであったが、このような形式には限られない。たとえば、一つの電磁式ソレノイドによって一列分または1つの島分の台間玉貸機100のロック機構が全て解除される構成であってもよい。
【0050】
あるいは、電磁式ソレノイドに限らず、モータなどの他の電磁的な機構によってロック機構を実現してもよい。
<第4の実施の形態>
【0051】
上記の実施の形態においては、店舗の管理者などが台間玉貸機100に対して、個別の台間玉貸機100のロック解除や列や島の台間玉貸機100のロック解除の命令を入力するものであった。しかしながら、たとえば、台間玉貸機100の列毎や台間玉貸機100の島毎に配置される操作ユニットや、サーバ300の操作部330や、サーバ300と通信可能なタブレットなどの通信端末などに上記の命令を入力できるシステムであってもよい。つまり、管理者などからの命令の入力端末は限定されない。
【0052】
また、上記の実施の形態においては、サーバ300が、個別の台間玉貸機100のロック解除や列や島の台間玉貸機100のロック解除の命令を発信するものであった。しかしながら、台間玉貸機100の列や台間玉貸機100の島毎に配置される操作ユニットや、その他の通信端末などがロック解除の命令を発信するシステムであってもよい。つまり、ロック機構150に対する制御命令の発信装置も限定されない。
【0053】
また、上記の実施の形態においては、個別の台間玉貸機100のロック解除命令が入力された場合であっても、サーバ300がロック解除命令を送信するものであったが、個別の台間玉貸機100のロック解除命令が入力された場合には台間玉貸機100においてローカルでロック機構150を解除してもよい。あるいは、サーバ300を利用せずに、いずれかの台間玉貸機100が、上記の実施の形態にかかるサーバ300の役割を担ってもよい。たとえば、列の一番左端や一番右端の台間玉貸機100が、上記の実施の形態にかかるサーバ300の役割を担ってもよい。
<第5の実施の形態>
【0054】
上記の実施の形態においては、電気信号の命令に応じてロック機構150のロックが解除される形態であった。しかしながら、機械式のロック機構を利用してもよい。すなわち、ユーザが手動で一列分の台間玉貸機100のロックを解除したり、ユーザが手動で1つの島分の台間玉貸機100のロックを解除したりする形態であってもよい。
【0055】
この場合は、たとえば、複数の台間玉貸機100の後方の伝達部材157が、互いに連動するように連結される形態が考えられる。あるいは、複数の台間玉貸機100の係止部材152A,152B同士が連結部材によって上下方向に連動して摺動するように構成されることが考えられる。そして、店舗の管理者が鍵やレバーなどを用いて、上記の部材を連動して上方へ摺動させることによって、所定の複数の台間玉貸機100のロックを一斉に解除することが可能になる。
<第6の実施の形態>
【0056】
上記の実施の形態においては、台間玉貸機100の枠体へのロック解除に関して説明を行った。しかしながら、上記の技術は、台間玉貸機100に限らず、台間メダル貸機にも適用可能である。また、必ずしも遊技台200,200・・・に挟まれている必要はなく、台間玉貸機100の片側のみに遊技台200が配置されるものであってもよいし、台間玉貸機100が遊技台200の上や下に配置されるものであってもよい。
<第7の実施の形態>
【0057】
上記の実施の形態の台間機用システム1の各装置の役割の一部または全部を他の装置が実行してもよい。たとえば、台間玉貸機100や遊技台200やサーバ300の各々の役割の一部または全部を別の装置が担ったり、台間玉貸機100や遊技台200やサーバ300の各々の役割の一部または全部を複数の装置で担ったりしてもよい。
<まとめ>
【0058】
上記の実施の形態においては、台間機用システム1が提供される。台間機用システム1は、複数の遊技台200,200・・・の隣または近傍に配置される複数の台間機100,100・・・と、複数の台間機100,100・・・それぞれを複数の遊技台200,200・・・それぞれの隣または近傍の位置に固定するための複数のロック機構150,150・・・を備える。台間機用システム1は、所定の操作に基づいて複数のロック機構150,150・・・を一斉に解除する。
【0059】
好ましくは、複数のロック機構150,150・・・のそれぞれは、複数の台間機100,100・・・のそれぞれの固定および解除をするための複数の電磁ロック150,150・・・を有する。
【0060】
好ましくは、台間機用システム1は、複数のロック150,150・・・を遠隔制御するためのコンピュータ300をさらに備える。コンピュータ300は、列または島または所定のエリアに属する複数の台間機100,100・・・のグループ関係に基づいて、当該グループに属する複数の台間機100,100・・・のそれぞれの複数のロック機構150,150・・・を一斉に解除する。
【0061】
好ましくは、複数の台間機100,100・・・の各々は、複数の台間機100,100・・・のそれぞれの複数のロック機構150,150・・・を一斉に解除するための命令を受け付けるための操作部130,130・・・を有する。
【0062】
好ましくは、複数の台間機100,100・・・の各々は、複数の台間機100,100・・・のそれぞれの複数のロック機構150,150・・・を一斉に解除するための第1の命令と、台間機100,100・・・のロック機構150,150・・・を個別に解除するための第2の命令とを受け付けるための操作部130,130・・・を有する。
【0063】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0064】
1 :台間機用システム
100 :台間玉貸機
101 :状態表示ランプ
102 :紙幣挿入口
104 :払い出しスイッチ
105 :貸出ノズル
106 :メンテナンスタグタッチセンサ
107 :カード挿入排出口
108 :計数機
110 :制御基板
111 :CPU
112 :メモリ
115 :紙幣識別機
116 :玉切りユニット
117 :カードリーダライタユニット
130 :操作部(タッチパネル)
131 :第1のボタン
132 :第2のボタン
133 :第3のボタン
150 :ロック機構
152A :係止部材
152B :係止部材
152C :連結フレーム
152X :凹部
153 :付勢部材
154 :回動部材
155 :軸
156 :ソレノイド
157 :伝達部材
160 :外部接続基板
161 :接続コネクタ
163 :接続コネクタ
199B :孔部
200 :遊技台
201 :枠体
300 :サーバ
310 :CPU
320 :メモリ
321 :台間玉貸機データベース
321B :台間玉貸機データベース
330 :操作部
360 :通信インターフェイス
【要約】
【課題】台間機のメンテナンス性能を向上させる。
【解決手段】台間機用システム1が提供される。台間機用システム1は、複数の遊技台200,200・・・の隣または近傍に配置される複数の台間機100,100・・・と、複数の台間機100,100・・・それぞれを複数の遊技台200,200・・・それぞれの隣または近傍に固定するための複数のロック機構150,150・・・を備える。台間機用システム1は、所定の操作に基づいて複数のロック機構150,150・・・を一斉に解除する。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
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