【文献】
中村 聡史,Reversible Display:回転動作を利用した空間コンテンツの閲覧,FIT2006 第5回情報科学技術フォーラム 情報科学技術レターズ,2006年 8月21日,p.337-340
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示制御手段は、前記第2表示手段に前記第2コンテンツを表示させたあとに、当該第2コンテンツを表示させたときに検知された反転とは反対方向の反転が前記検知手段により検知された場合には、当該第2コンテンツを表示させる前に表示されていた前記第1コンテンツを前記第1表示手段に表示させる
請求項1に記載の表示装置。
板状の筐体と、前記筐体の一方の面にコンテンツを表示する第1表示手段と、前記筐体の他方の面にコンテンツを表示する第2表示手段とを備える表示装置が、前記一方の面の向きと前記他方の面の向きとが反転したことを検知する検知ステップと、
前記表示装置が、前記第1表示手段により表示されている第1コンテンツに関連する複数の第2コンテンツを、第1の取得方法及び第2の取得方法で取得する取得ステップと、
前記表示装置が、前記第1表示手段に前記第1コンテンツが表示された状態で前記検知ステップにおいて第1方向への前記反転が検知された場合、取得された前記複数の第2コンテンツのうち前記第1の取得方法で取得された前記第2コンテンツを前記第2表示手段に表示させ、前記第1表示手段に前記第1コンテンツが表示された状態で前記検知ステップにおいて第2方向への前記反転が検知された場合、前記複数の第2コンテンツのうち前記第2の取得方法で取得された前記第2コンテンツを前記第2表示手段に表示させる表示制御ステップと
を備え、
前記第1の取得方法及び前記第2の取得方法のいずれか一方は、ユーザが表示させたコンテンツの履歴に基づいて、現在の時期又は前記表示装置が所在する位置において前記第1コンテンツの次に表示された回数が最も多いコンテンツを前記第2コンテンツとして取得する方法である表示方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[1]第1実施形態
[1−1]ハードウェア構成
図1は、第1実施形態の表示装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図1に示す表示装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、操作部14と、センサ部15と、表表示部20と、裏表示部30とを備える。なお、
図1に示す測位部16については第2実施形態で説明する。表示装置10は、例えばスマートフォンやタブレット端末、携帯電話機などであり、画像を表示する機能を有するコンピュータである。
【0013】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びリアルタイムクロックを備え、CPUが、RAMをワークエリアとして用いてROMや記憶部12に記憶されたプログラムを実行することによって各部の動作を制御する。リアルタイムクロックは、現在の日時を算出してCPUに通知する。記憶部12は、フラッシュメモリ等を備え、制御部11が制御に用いるデータやプログラムを記憶している。通信部13は、通信を行うための通信回路を備え、インターネット等のネットワークを介したデータのやり取りを行う。操作部14は、タッチスクリーンやボタン型の操作子などを有し、ユーザによる操作を受け付ける。このタッチスクリーンは、表表示部20が有する表表示面21及び裏表示部30が有する裏表示面31に重ねて設けられる。
【0014】
センサ部15は、表示装置10の向きの変化を表す情報(以下「向き変化情報」という)を取得するための手段である。向き変化情報としては、例えば、角速度や加速度、磁場の方向などが用いられる。これらの向き変化情報は、角速度センサや加速度センサ、地磁気センサなどで測定される。本実施形態では、センサ部15は、2軸の角速度センサを有し、各軸を中心として自装置が回転するときの角速度を測定する。センサ部15は、角速度センサの測定結果を向き変化情報として制御部11に出力する。表表示部20及び裏表示部30については、
図2を参照して説明する。
【0015】
図2は、表示装置10の外観の一例を示す図である。表示装置10は、板状の筐体40を備えている。
図2(a)では筐体40の表側の表面41が示され、
図2(b)では筐体40の裏側の裏面42が示されている。表表示部20は、表面41に表表示面21が設けられたディスプレイであり、制御部11により制御されて表表示面21に画像を表示する。裏表示部30は、裏面42に裏表示面31が設けられたディスプレイであり、制御部11により制御されて裏表示面31に画像を表示する。なお、
図2の例では、裏表示面31が表表示面21よりも小さく形も異なっているが、同じ大きさで同じ形であってもよい。
【0016】
表面41及び裏面42(以下区別しない場合は「筐体面」という)は、角を丸くした長方形の形をしている。以下では、筐体面の短辺に沿った方向をX軸方向、長辺に沿った方向をY軸方向、筐体面の垂線に沿った方向、すなわちX軸及びY軸に直交する方向をZ軸方向というものとする。また、図に示すX軸、Y軸、Z軸を示す矢印が指す方向を、それぞれ正方向といい、その反対向きを負方向というものとする。例えば、
図2(c)では、X軸の正方向に見た表示装置10が示されている。
【0017】
図1に示すセンサ部15の角速度センサは、例えば、筐体40の中心A1に設けられており、A1を通り且つY軸方向に沿った軸B1で自装置が回転するときの角速度(以下「第1角速度」という)と、同じくA1を通り且つX軸方向に沿った軸B2で自装置が回転するときの角速度(以下「第2角速度」という)とを測定する。センサ部15は、表示装置10がY軸の正方向に見て時計回りに(図中の矢印C1が示す方向に)回転する場合には正の値の第1角速度を出力し、その反対向きに回転する場合には負の値の第1角速度を出力する。
【0018】
また、センサ部15は、表示装置10がX軸の正方向に見て時計回りに(図中の矢印C2が示す方向に)回転する場合には正の値の第2角速度を出力し、その反対向きに回転する場合には負の値の第2角速度を出力する。以下では、表示装置10が矢印C1の示す方向に回転するときの回転方向を「横向きの正方向」といい、その反対向きに回転するときの回転方向を「横向きの負方向」という。また、表示装置10が矢印C2の示す方向に回転するときの回転方向を「縦向きの正方向」といい、その反対向きに回転するときの回転方向を「縦向きの負方向」という。
【0019】
[1−3]機能構成
表示装置10の記憶部12には、コンテンツの表示を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。制御部11がこの表示制御プログラムを実行して各部を制御することで、以下に述べる各機能が実現される。
図3は、表示装置10の機能構成の一例を示す図である。表示装置10は、第1表示手段101と、第2表示手段102と、検知手段103と、取得手段104と、表示制御手段105とを備える。
【0020】
[1−3−1]第1表示手段及び第2表示手段
第1表示手段101は、筐体40の一方の面(以下「第1面」という)にコンテンツを表示する手段であり、第2表示手段102は、筐体40の他方の面(以下「第2面」という)にコンテンツを表示する手段である。コンテンツとは、ウェブページやSNS(Social Networking Service)の投稿、地図、電子メール、ゲームなどのことであり、それぞれ絵柄や文字列などを含む画像で表される。これらのコンテンツは、ブラウザやSNS用のソフト、メールソフトなど、各コンテンツを表示させる機能を実現するためのプログラム(以下「表示プログラム」という)が実行されることで、第1表示手段101及び第2表示手段102によって表示される。
【0021】
上述した第1面は、表表示面21が設けられている面でも、裏表示面31が設けられている面でもどちらでもよい。また、上述した第2面も、表表示面21が設けられている面でも、裏表示面31が設けられている面でもどちらでもよい。つまり、表示装置10においては、表表示部20が第1表示手段101で裏表示部30が第2表示手段102という場合もあるし、表表示部20が第2表示手段102で裏表示部30が第1表示手段101という場合もある。
【0022】
[1−3−2]検知手段
検知手段103は、前述した一方の面(第1面)の向きと他方の面(第2面)の向きとが反転したことを検知する手段である。以下では、単に「反転」といった場合、第1面の向きと第2面の向きとが反転したことを表すものとする。検知手段103は、上述した向き変化情報(表示装置10の向きの変化を表す情報)を取得し、取得した向き変化情報が反転の有無を判断するために定められた条件(以下「反転条件」という)を満たした場合に、反転を検知する。
【0023】
検知手段103は、本実施形態では、上述したセンサ部15による測定結果、すなわち第1及び第2角速度を向き変化情報として取得する。検知手段103は、例えば、定められた時間(例えば1秒間や3秒間など)に測定された第1及び第2角速度をそれぞれ積分した値のいずれかが閾値(例えば170度や180度など)を超えた場合に、反転条件が満たされたと判断し、反転を検知する。
【0024】
例えば表表示面21を見ていたユーザが裏表示面31を見るために軸B1を中心に表示装置10を180度回転させた場合には、第1角速度の積分値が180度となる。この場合、検知手段103は、閾値として180度未満の値が定められていれば、第1角速度の積分値が閾値を超えているので、反転を検知する。このようにして、検知手段103は、本実施形態では、
図2に示す軸B1を中心とした反転と、軸B2を中心とした反転とを検知する。検知手段103は、反転を検知すると、その旨を通知する検知通知情報と、この検知に用いた向き変化情報とを表示制御手段105に供給する。
【0025】
[1−3−3]取得手段
取得手段104は、第1表示手段101により表示されている第1コンテンツに関連する複数の第2コンテンツを取得する手段である。本実施形態では、取得手段104は、次の2とおりの方法で第2コンテンツを取得する。
[1−3−3−1]第1の取得方法
第1の取得方法では、取得手段104は、ユーザが表示させたコンテンツの履歴(以下「表示履歴」という)に基づいて、第2コンテンツを取得する。この第1の取得方法について、
図4を参照して説明する。
【0026】
図4は、第1の取得方法を説明するための図である。取得手段104は、例えば、第1表示手段101及び第2表示手段102にコンテンツが表示される度に、表示されたコンテンツを識別する情報(以下「識別情報」という。例えばコンテンツのURL(Uniform Resource Locator)など)と、表示された時刻(以下「表示時刻」という。時分に加え、秒や年月日を含んでもよい)とを対応付けて表示履歴DB(Data Base)に格納する。この場合、識別情報及び表示時刻が表示履歴として表示履歴DBに蓄積される。
図4(a)では、表示履歴DBに蓄積された識別情報及び表示時刻の一例が示されている。この例では、コンテンツAがまず表示され、その次にコンテンツB、その次にコンテンツCが表示されたことが示されている。
【0027】
例えば表示装置10がユーザによって操作され、表表示部20にコンテンツAが表示されたとする。この場合、取得手段104は、表表示部20を第1表示手段101とし、コンテンツAを第1コンテンツとする。取得手段104は、表示履歴DBを参照して、第1コンテンツ(この例ではコンテンツA)以外のコンテンツから、第1コンテンツの次に表示された回数(以下「次表示回数」という)が最も多いコンテンツを第2コンテンツとして取得する。より詳細には、取得手段104は、第2コンテンツを表示するための表示プログラム(上述したブラウザやSNS用のソフト、メールソフトなど)を実行し、その機能により第2コンテンツを取得する。なお、取得手段104は、これに限らず、コンテンツを表示せずに取得のみ行うための機能を有する取得専用プログラムを実行し、その機能により第2コンテンツを取得してもよい。
【0028】
図4(b)では、コンテンツAを第1コンテンツとした場合の次表示回数が多いものから順番に並べた他のコンテンツが示されている。この例では、コンテンツBの次表示回数が20回と最も多く、以下コンテンツE、G(次表示回数がそれぞれ10、5)の順番となっている。この場合、取得手段104は、次表示回数が最も多いコンテンツBを第2コンテンツとして取得する。この第2コンテンツが取得された時点では、表示プログラムの画像や第2コンテンツは表示されず、RAMや記憶部12における読み出しや書き込みのみが行われる。取得手段104は、こうして取得した第2コンテンツを表示制御手段105に供給する。
【0029】
なお、上述したコンテンツは、例えば「○×新聞社」のポータルサイトを例にとると、1つ1つの末端の記事を示すウェブページであってもよいが、それに限らない。例えば○×新聞社が記事を社会、経済、海外、スポーツといったカテゴリに分けて記事を提供していれば、それらのカテゴリに含まれる記事を示すウェブページをまとめて1つのコンテンツとして扱ってもよい。例えば、取得手段104は、共通するドメイン名(「www.○×.com/sports/」など)をURLに含むウェブページを同じコンテンツと判断する。このようにすると、例えばユーザが「○×新聞社のスポーツ」というコンテンツの次に「□△新聞社のスポーツ」というコンテンツを10回表示させた場合に、表示されるウェブページはその度に違っていても、次表示回数が10回として扱われることになる。
【0030】
一方で、上記の場合、1つのコンテンツに複数のウェブページが含まれることになる。取得手段104は、第2コンテンツを取得する場合に、それら複数のウェブページを全て取得してもよいが、それに限らない。取得手段104は、例えば、それらのウェブページのURLが階層構造になっている場合に、そのうちの最上位のウェブページだけを第2コンテンツとして取得してもよい。この場合、取得手段104は、例えば、各ウェブページに共通するドメイン名だけを宛先としたときに送信されてくるウェブページを第2コンテンツとして取得する。
【0031】
[1−3−3−2]第2の取得方法
第2の取得方法では、取得手段104は、第1コンテンツに、他のコンテンツを表示させるための情報(以下「表示情報」という)が含まれている場合に、その表示情報により表示されるコンテンツを第2コンテンツとして取得する。取得手段104は、第1コンテンツに複数の表示情報が含まれていれば、例えば表示されている位置が表示面の所定の位置(例えば左上の角)に最も近い表示情報により表示されるコンテンツを第2コンテンツとして取得する。また、取得手段104は、表示情報が文章の中に含まれている場合には、文章の冒頭に最も近い表示情報により表示されるコンテンツを第2コンテンツとして取得する。
【0032】
なお、取得手段104は、例えば第1の取得方法で述べた表示履歴に基づいて、複数の表示情報によりそれぞれ表示される複数のコンテンツのうち最もユーザによって表示された回数が多いものを第2コンテンツとして取得してもよい。この場合、第1コンテンツの次に表示された回数に限らず、他のコンテンツの次に表示された回数も含むことになる。取得手段104は、こうして取得した第2コンテンツも表示制御手段105に供給する。
本実施形態では、取得手段104は、以上のとおり、第1の取得方法で取得された第2コンテンツと、第2の取得手段で取得された第2コンテンツという2種類の第2コンテンツを取得する。
【0033】
[1−3−4]表示制御手段
表示制御手段105は、検知手段103により反転が検知された場合に、取得された複数の第2コンテンツのうち、反転の仕方に応じた第2コンテンツを第2表示手段102に表示させる手段である。表示制御手段105は、検知手段103から検知通知情報が供給されると、反転が検知されたと判断し、同じく検知手段103から供給された向き変化情報に基づいて、反転の仕方を判定する。表示制御手段105は、反転の仕方を判定するための判定テーブルを記憶している。
【0034】
図5は、判定テーブルの一例を示す図である。この例では、「第1角速度(正)」、「第1角速度(負)」、「第2角速度(正)」及び「第2角速度(負)」という向き変化情報に、「横向きの正方向:α」、「横向きの負方向:β」、「縦向きの正方向:γ」及び「縦向きの負方向:δ」という反転の仕方が対応付けられている。向き変化情報に記載されている「(正)」及び「(負)」は、各角速度が正の値か負の値かを表している。また、反転の仕方に記載されている「α」、「β」、「γ」、「δ」は、説明の便宜上、各反転の仕方に割り当てた記号であり、具体的な反転の仕方は、各記号の前に記載されている表示装置10の回転方向(
図2の説明で矢印C1及びC2を用いて述べた回転方向)によって表されている。表示制御手段105は、供給された向き変化情報に判定テーブルにおいて対応付けられている回転方向を、検知された反転における反転の仕方として判定する。
【0035】
表示制御手段105は、判定した反転の仕方と表示させるコンテンツとを対応付けた制御テーブルを記憶している。
図6は、制御テーブルの一例を示す図である。この例では、「α」(横向きの正方向)、「β」(横向きの負方向)、「γ」(縦向きの正方向)及び「δ」(縦向きの負方向)という反転の仕方に、「第1の取得方法で取得された第2コンテンツ」、「反転前の第1コンテンツ」、「第2の取得方法で取得された第2コンテンツ」及び「反転前の第1コンテンツ」という表示させるコンテンツとが対応付けられている。表示制御手段105は、判定した反転の仕方に制御テーブルで対応付けられているコンテンツを、そのコンテンツを表示させるための表示プログラムの機能により第2表示手段102に表示させる。
【0036】
上述したように、取得手段104は、2種類の第2コンテンツ(第1及び第2の取得方法でそれぞれ取得されたもの)を取得する。表示制御手段105は、
図6に示す制御テーブルを用いることで、第1の反転の仕方(例えば
図6に示すα)での反転が検知された場合には一方の種類の第2コンテンツ(第1の取得方法で取得されたもの)を表示させ、その第1の反転の仕方とは異なる第2の反転の仕方(例えば
図6に示すγ)での反転が検知された場合には他方の種類の第2コンテンツ(第2の取得方法で取得されたもの)を表示させる。
【0037】
図6に示す制御テーブルを用いてコンテンツが表示された場合のコンテンツの遷移について、
図7を参照して説明する。
図7は、コンテンツの遷移の一例を示す図である。
図7の例では、表表示部20によりコンテンツAが表示されている最初の状態D1が示されている。この状態D1で反転の仕方αが判定されると、第1の取得方法で取得されたコンテンツBが裏表示部30により表示された状態D11となる。状態D11で反転の仕方αが判定されると、状態D11において第1の取得方法で取得されたコンテンツCが裏表示部30により表示された状態D12となる。
【0038】
一方、状態D11で反転の仕方βが判定されると、反転前の第1コンテンツであるコンテンツAが表表示部20により表示されて状態D1に戻る。このように、表示制御手段105は、第2表示手段102に第2コンテンツ(この例ではコンテンツB)を表示させたあとに、その第2コンテンツを表示させたときに検知された反転(この例ではα)とは反対方向の反転が検知手段103により検知された場合には、その第2コンテンツを表示させる前に表示されていた第1コンテンツ(この例ではコンテンツA)を第1表示手段101に表示させる。本実施形態では、横向きの正方向と横向きの負方向とが互いに反対方向という関係になっており、縦向きの正方向と縦向きの負方向が互いに反対方向という関係になっている。
【0039】
状態D1で反転の仕方γが判定されると、第2の取得方法で取得されたコンテンツDが裏表示部30により表示された状態D2となる。この状態D2で反転の仕方αが判定されると、第1の取得方法で取得されたコンテンツEが裏表示部30により表示された状態D21となる。状態D21では、状態D11と同様の表示が行われる。状態D2で反転の仕方γが判定されると、状態D2において第2の取得方法で取得されたコンテンツGが表表示部20により表示された状態D3となる。状態D3では、状態D2と同様の表示が行われる。一方、状態D2で反転の仕方δが判定されると、反転前の第1コンテンツであるコンテンツAが表表示部20により表示されて状態D1に戻る。
【0040】
例えば反転が行われる前の状態D1では、反転前の第1コンテンツが存在しない。この状態で反転の仕方βやδを判定した場合、表示制御手段105は、本実施形態では、反転しても何もコンテンツを表示しない。なお、これに限らず、表示制御手段105は、反転前の第1コンテンツが存在しない状態において反転の仕方β(またはδ)を判定すると、例えば反転の仕方α(またはγ)を判定したときと同様に第2コンテンツを表示させてもよい。さらにその場合、表示制御手段105は、そのあとの反転の仕方の判定において、αとβ、γとδに対応する回転方向を逆にしてもよい。つまり、横向きの正方向をβ、横向きの負方向をα、縦向きの正方向をδ、縦向きの負方向をγと判定する。これにより、正方向と負方向のどちらの方向から反転を開始しても第2コンテンツが表示され、且つ、その反対方向に反転させると第1コンテンツが表示された状態に戻ることになる。
【0041】
また、状態D11、D12、D21、D22、D31及びD32のように反転の仕方αが1回以上判定されて表示された状態において、反転の仕方γを判定すると、表示制御手段105は、状態D1と同様の表示の制御を行う。例えば状態D11であれば、表示制御手段105は、コンテンツBを表示させた裏表示部30を第1表示手段101とし、コンテンツBを第1コンテンツとして第2の取得方法で取得された第2コンテンツを第2表示手段102である表表示部20に表示させる。また、状態D21、D22、D31及びD32のように反転の仕方γが過去に1回以上判定されている状態では、表示制御手段105は、反転の仕方δを判定すると、最も新しく反転の仕方γが判定されたときの反転前の第1コンテンツを反対側の表示部(状態D21であれば裏表示部30、状態D22であれば表表示部20)に表示させてもよい。この場合、状態D21及びD22であれば状態D1に戻り、状態D31及びD32であれば状態D2に戻ることになる。
【0042】
[1−4]動作
表示装置10は、以上の構成に基づき、反転に伴い第2コンテンツを表示するための反転表示処理を行う。反転表示処理における表示装置10の動作について、
図8を参照して説明する。
図8は、反転表示処理における表示装置10の動作の一例を示すフロー図である。反転表示処理は、例えばユーザが上述した表示制御プログラムを起動する操作(電源の投入時に起動してもよい。その場合は電源を投入する操作が起動の操作となる)を行うことを契機に開始される。表示装置10は、まず、表示制御プログラムを起動する(ステップS11)。次に、表示装置10は、第1表示手段101(表表示部20及び裏表示部30のうちの一方)にコンテンツを表示しているか否かを判断する(ステップS12)。
【0043】
表示装置10は、ステップS12において否(NO)と判断した場合は、ステップS12の動作を再び行い、コンテンツを表示している(YES)と判断した場合に、表示しているコンテンツを第1コンテンツとして、第1コンテンツに関連する複数の第2コンテンツを取得する(ステップS13)。続いて、表示装置10は、反転を検知したか否かを判断する(ステップS14)。表示装置10は、ステップS14で否(NO)と判断した場合、第1表示手段101に新たなコンテンツを表示したか否かを判断し(ステップS15)、ここでも否(NO)と判断した場合には、ステップS14に戻って動作を行う。表示装置10は、ステップS15で新たなコンテンツを表示した(YES)と判断した場合には、ステップS13に戻り、新たなコンテンツを第1コンテンツとして複数の第2コンテンツを取得する。
【0044】
表示装置10が新たなコンテンツを表示するのは、ユーザが反転を行わずに第1表示手段101を見たまま別のコンテンツを表示させる操作を行った場合などである。ステップS13及びS15は取得手段104が行う動作である。表示装置10は、ステップS14で反転を検知した(YES)と判断した場合、その反転の仕方を判定し(ステップS16)、ステップS14で取得した複数の第2コンテンツのうち、判定した反転の仕方に応じた第2コンテンツを第2表示手段102に表示する(ステップS17)。ステップS14は検知手段103及び表示制御手段105が行う動作である。ステップS16は表示制御手段105が行う動作であり、ステップS17は表示制御手段105及び第2表示手段102が行う動作である。
【0045】
[1−5]第1実施形態による効果
本実施形態では、ユーザは、複数の第2コンテンツのうちのいずれかを第2表示手段102に表示させる場合に、
図5に示すような複数の反転の仕方のうちのいずれかを用いて表示装置10を反転させるだけでよい。そのため、第2表示手段102に複数のコンテンツが表示され得る場合に、例えばそれらのコンテンツのリストから表示させるものを選択するといった操作を行う必要がない。このように、本実施形態によれば、表示装置の一方の面を見ているユーザが他方の面に表示されるコンテンツを見るときの手間を、複数のコンテンツが表示され得る場合でも少なくすることができる。
【0046】
また、本実施形態では、
図4等の説明で述べた表示履歴に基づいて第2コンテンツが取得される。表示履歴、すなわちユーザが表示させたコンテンツの履歴は、
図4の例でいえば、コンテンツAの次にコンテンツBを表示させることが多いというように、ユーザがコンテンツを表示させる傾向を表しやすい。本実施形態によれば、このような表示履歴を用いることで、ユーザが表示させる可能性が比較的高いコンテンツを第2コンテンツとして取得することができる。
【0047】
また、本実施形態では、2通りの反転の仕方を利用して、或る種類の第2コンテンツを表示させたり、それとは異なる種類の第2コンテンツを表示させたりすることができる。これにより、ユーザは、一方の種類のコンテンツに対して関心が持てないような場合に、他方の種類のコンテンツを試してみることができる。また、本実施形態では、反対方向の反転を行うことで、コンテンツの表示を戻すことができる。これにより、ユーザは、前に表示されていて且つ再度見たくなったコンテンツを、直感的な操作で表示させることができる。
【0048】
[2]第2実施形態
本発明の第2実施形態について、以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。第2実施形態では、第1選択方法とは異なる2つの方法で第2コンテンツが取得される。
[2−1]第3の取得方法
第3の取得方法では、取得手段104が、現在の時期に応じた第2コンテンツを取得する。ここでいう時期とは、1日のうちの特定の時期(例えば通勤時間帯など)や1週及び1月のうちの特定の時期(週明けや週末、月初や月末など)、1年のうちの特定の時期(例えば年末年始やゴールデンウィーク、夏休みなど)などを含む。取得手段104は、予め決められた特定の時期の範囲を日時で示す情報を記憶しておき、現在の日時が範囲に含まれる時期を特定する。
【0049】
取得手段104は、例えば、第1実施形態で述べた表示履歴DBから、特定した時期に表示時刻が含まれる表示履歴を抽出し、抽出した表示履歴のみを用いた場合の
図4に示す次表示回数が最も多いコンテンツを第2コンテンツとして取得する。例えば特定の時期が通勤の時間帯(7時から9時までなど)である場合に、
図4の例では、表示履歴全体ではコンテンツBの次表示回数が最も多いが、通勤の時間帯では例えばコンテンツEの次表示回数が最も多かったとする。この場合、取得手段104は、コンテンツEを第2コンテンツとして取得する。
【0050】
例えば、或るユーザは、表示履歴全体ではコンテンツAの次にコンテンツBを最も多く閲覧していても、通勤時間帯などの特定の時期には、その時期に関係するコンテンツCをコンテンツAの次に最も多く閲覧するということがある。そのユーザがその時期にコンテンツAを閲覧している場合には、コンテンツBよりもコンテンツCへの関心が高くなりやすく、第3の取得方法ではそのようなコンテンツCを第2コンテンツとして取得する。これにより、現在の時期に関係なくコンテンツを取得する場合に比べて、ユーザが表示させる可能性の高いコンテンツを表示しやすくすることができる。
【0051】
なお、取得手段104は、上記以外の方法で、現在の時期に応じた第2コンテンツを取得してもよい。例えば、第1コンテンツに複数の表示情報が含まれている場合に、取得手段104は、それらの表示情報により表示されるコンテンツのうち、現在の時期に関連する語句(以下「時期関連語句」という)が最も多く含まれているコンテンツを第2コンテンツとして取得する。この場合、取得手段104は、特定の時期と時期関連語句とを対応付けた時期関連語句テーブルを記憶しておく。
【0052】
図9は、時期関連語句テーブルの一例を示す図である。
図9の例では、「出勤時間帯」という特定の時期に、「運行、渋滞、天気、降水確率、傘、・・・」という時期関連語句が対応付けられ、「年末年始」という特定の時期に、「忘年会、クリスマス、大晦日、初詣、初日の出、お年玉、・・・」という時期関連語句が対応付けられている。取得手段104は、現在の時期が「通勤時間帯」だと特定すると、第1コンテンツに含まれる複数の表示情報により表示されるコンテンツのうち、「通勤時間帯」に時期関連語句テーブルで対応付けられている時期関連語句が最も多く含まれているものを取得する。
【0053】
図9の例では、以上のとおり時期関連語句を最も多く含むコンテンツを第2コンテンツとして取得する。例えば、出勤時間帯の時期関連語句が10回登場するコンテンツは、同じ時期関連語句が1回しか登場しないコンテンツに比べて、出勤時間帯のユーザの関心が高くなりやすい。従って、この場合も、現在の時期に関係なくコンテンツを取得する場合に比べて、ユーザが表示させる可能性の高いコンテンツを表示しやすくすることができる。
【0054】
[2−2]第4の取得方法
第4の取得方法では、取得手段104が、自装置が所在する位置に応じた第2コンテンツを取得する。表示装置10は、
図1に示すように、測位部16を備える。測位部16は、例えばGPS(Global Positioning System)の技術を用いて自装置の位置を測定する。測位部16は、測定した自装置の位置を例えば緯度及び経度で示す情報を位置情報として制御部11に供給する。取得手段104は、予め決められた地域の範囲を緯度及び経度で示す情報を記憶しておき、測定された位置が範囲に含まれる地域を特定する。地域としては、例えば、渋谷や新宿と行った街を範囲とするものや市町村、都道府県を範囲とするものなどが含まれる。
【0055】
取得手段104は、第1実施形態で述べた表示履歴DBに識別情報及び表示時刻を格納する際に、自装置の位置を示す位置情報をそれらに対応付けて格納する。この場合、識別情報、表示時刻及び位置情報が表示履歴として表示履歴DBに蓄積される。取得手段104は、上記のとおり特定した地域の範囲に含まれる位置を示す位置情報を含む表示履歴を抽出し、抽出した表示履歴のみを用いた場合の
図4に示す次表示回数が最も多いコンテンツを第2コンテンツとして取得する。
【0056】
例えば、或るユーザは、表示履歴全体ではコンテンツAの次にコンテンツBを最も多く閲覧していても、渋谷近辺にいるときには、渋谷でよく行く店に関係するコンテンツCをコンテンツAの次に最も多く閲覧するということがある。そのユーザが渋谷にいてコンテンツAを閲覧しているときは、コンテンツBよりもコンテンツCへの関心が高くなりやすく、第4の取得方法ではそのようなコンテンツCを第2コンテンツとして取得する。これにより、位置情報に関係なくコンテンツを取得する場合に比べて、ユーザが表示させる可能性の高いコンテンツを表示しやすくすることができる。
【0057】
なお、取得手段104は、上記以外の方法で、自装置が所在する位置に応じた第2コンテンツを取得してもよい。例えば、第1コンテンツに複数の表示情報が含まれている場合に、取得手段104は、それらの表示情報により表示されるコンテンツのうち、自装置が所在する位置に関連する語句(以下「位置関連語句」という)が最も多く含まれているコンテンツを第2コンテンツとして取得する。この場合、取得手段104は、特定の地域と位置関連語句とを対応付けた位置関連語句テーブルを記憶しておく。
【0058】
図10は、位置関連語句テーブルの一例を示す図である。
図10の例では、「渋谷近辺」という特定の地域に、「道玄坂、渋谷公園通り、スクランブル交差点、センター街、・・・」という位置関連語句が対応付けられ、「新宿近辺」という特定の地域に、「都庁、新宿中央公園、新宿通り、歌舞伎町、・・・」という位置関連語句が対応付けられている。取得手段104は、現在の地域が「渋谷近辺」だと特定すると、第1コンテンツに含まれる複数の表示情報により表示されるコンテンツのうち、「渋谷近辺」に位置関連語句テーブルで対応付けられている位置関連語句が最も多く含まれているものを取得する。
【0059】
図10の例では、以上のとおり位置関連語句を最も多く含むコンテンツを第2コンテンツとして取得する。例えば、渋谷近辺の位置関連語句が10回登場するコンテンツは、同じ位置関連語句が1回しか登場しないコンテンツに比べて、渋谷近辺に関係する内容となっている可能性が高く、渋谷近辺にいるユーザの関心も高くなりやすい。従って、この場合も、位置情報に関係なくコンテンツを取得する場合に比べて、ユーザが表示させる可能性の高いコンテンツを表示しやすくすることができる。
【0060】
[変形例]
上述した各実施形態は、各々が本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、上述した各実施形態及び以下に示す各変形例は、必要に応じてそれぞれ組み合わせて実施してもよい。
【0061】
[3−1]反転の速度
表示制御手段105は、反転の速度に応じて第2コンテンツを表示させてもよい。本変形例では、例えば、取得手段104が、第2コンテンツを取得すると、取得したその第2コンテンツに関連するコンテンツを新たな第2コンテンツとして取得することを繰り返す。表示制御手段105は、取得手段104により順番に取得された第2コンテンツ(
図11の例ではコンテンツB、C、J)のうち、検知手段103により検知された反転の速度に応じた順番で取得された第2コンテンツを表示させる。表示制御手段105は、反転の速度と順番とを対応付けた順番テーブルを記憶している。
【0062】
図11は、順番テーブルの一例を示す図である。
図11の例では、「V1以上」、「V1未満V2以上」及び「V2未満」(V1はV2よりも速い速度を表している)という反転の速度に、「3番目」、「2番目」及び「1番目」という順番が対応付けられている。V1以上とは、V1以上に速い速度であることを表し、V1未満とは、V1よりも遅い速度であることを表している。表示制御手段105がこの順番テーブルを用いて第2コンテンツを表示させる方法について、
図12を参照して説明する。
【0063】
図12は、順番に取得された第2コンテンツの一例を示す図である。
図12の例では、順番に取得された第2コンテンツの一例として、コンテンツAに関連するコンテンツBが取得され、コンテンツBに関連するコンテンツCが取得され、コンテンツCに関連するコンテンツJが取得されている。表示制御手段105は、第1表示手段101にコンテンツAが表示されている状態で、「V1以上」の速度の反転が検知されると、3番目に取得された第2コンテンツであるコンテンツJを第2表示手段102に表示させる。
【0064】
また、表示制御手段105は、「V1未満V2以上」の速度の反転が検知されると、2番目に取得された第2コンテンツであるコンテンツCを第2表示手段102に表示させ、「V2未満」の速度の反転が検知されると、1番目に取得された第2コンテンツであるコンテンツBを第2表示手段102に表示させる。本変形例によれば、例えば第1コンテンツに直接関連する第2コンテンツを見たくない場合(何回も同じ第2コンテンツが表示されていて内容を知っている場合など)に、そのような第2コンテンツを飛ばしてそれ以降に取得される第2コンテンツを表示させることができる。
【0065】
なお、
図11の例では、速度が小さくなるに連れて順番が早くなっていたが、この反対に順番が遅くなってもよいし、「1番」、「3番」、「5番」のように不連続な順番であってもよい。また、「1番」、「5番」、「3番」など、昇順でも降順でもない順番であってもよい。また、表示制御手段105は、反転の回転方向が反対であれば、その速度に応じた順番だけ遡って表示されていた第1コンテンツを表示させる。
【0066】
[3−2]ガイド画像
表示制御手段105は、表示の制御方法をガイドするガイド画像を表示させてもよい。表示制御手段105は、例えば、反転の仕方とその反転の仕方に応じた第2コンテンツとの関係とを表す画像(以下「関係画像」という)をガイド画像として表示させる。
図13は、表示された関係画像の一例を示す図である。
図13の例では、表表示部20に表示されている関係画像E10が示されている。関係画像E10には、反転の仕方を表した画像E11と、表示装置10を反転させたときに表示されるコンテンツを表した画像E12及びE13とが含まれている。
【0067】
画像E11は、表示装置10と反転の軸と表示装置10の回転方向を表す矢印とを示している。画像E12は、横向きの正方向に反転させたときに裏表示部30に表示される第2コンテンツを示し、画像E13は、縦向きの正方向に反転させたときに裏表示部30に表示される第2コンテンツを示している。これらの画像に示されている第2コンテンツは、例えば、取得手段104により取得された第2コンテンツのサムネイル画像である。このように、表示制御手段105は、取得手段104により取得された第2コンテンツを用いて関係画像を表示させる。
【0068】
なお、表示制御手段105は、
図13の例とは異なる方法で表した関係画像を表示させてもよい。例えば、第2コンテンツのサムネイル画像ではなく、第2コンテンツの取得方法を簡単に説明した文字列を表示させる。表示制御手段105は、例えば第1の取得方法であれば、「あなたが次によく閲覧するコンテンツが表示されます。」といった文字列を表示させ、第2の取得方法であれば、「表示されているリンク先のコンテンツのうちあなたがよく閲覧するコンテンツが表示されます。」といった文字列を表示させる。以上のように、本変形例によれば、ユーザに表示装置10をどのように反転させればどのようなコンテンツが表示されるかということを伝えることができる。
【0069】
[3−3]ガイド画像2
表示制御手段105は、
図13の例の他に、例えば、反転が行われる度に表示させる第2コンテンツの一覧を表す画像(以下「一覧画像」という)をガイド画像として表示させてもよい。
図14は、表示された一覧画像の一例を示す図である。
図14の例では、表表示部20に表示されている一覧画像F10が示されている。表表示部20には、コンテンツAも表示されており、一覧画像F10は、コンテンツAに重ねて表示されている。
【0070】
一覧画像F10は、現在表示されている第1コンテンツであるコンテンツAと、表示装置10を横方向に反転させていったときに表示される第2コンテンツであるコンテンツB、C及びJと、表示装置10を縦方向に反転させていったときに表示される第2コンテンツであるコンテンツD及びGが表されている。一覧画像F10に示されている各第2コンテンツは、例えば、取得手段104により取得された第2コンテンツのサムネイル画像である。このように、表示制御手段105は、取得手段104により取得された第2コンテンツを用いて一覧画像を表示させる。本変形例によれば、ユーザに表示装置10の反転を繰り返すとどのようなコンテンツが表示されるかということを伝えることができる。
【0071】
[3−4]反転の検知
検知手段103が反転を検知する方法は上述したものに限らない。例えば、センサ部15が加速度センサを有し、その加速度センサが筐体40の中心A1から離れた位置に設けられていると、表示装置10が反転されたときに、加速度センサも移動して加速度が測定されることになる。検知手段103は、例えば反転時に測定される加速度の範囲を記憶しておくことで、その範囲に含まれる加速度が測定された場合に反転条件が満たされたものとして反転を検知することができる。また、センサ部15が地磁気センサを有する場合は、地磁気センサの測定結果が示す向きの変化が表示装置10の向きの変化を表すので、それを利用して反転条件を定めて反転を検知すればよい。
【0072】
また、検知手段103は、複数種類のセンサの測定結果に基づいて反転を検知してもよい。その場合はより精度の高い反転の検知を行うことができる。また、表示装置10が表面41側及び裏面42側の両方で画像を撮影する撮像部を備えている場合に、検知手段103は、撮影された画像に基づいて反転を検知してもよい。例えば、検知手段103は、撮影された画像に含まれる顔を認識し、筐体40の一方の面側で認識されていた顔が他方の面側で認識されたときに、反転を検知する。他にも、検知手段103は、周知の技術を用いて反転を検知すればよい。
【0073】
[3−5]反転の仕方
反転の仕方は
図5等で述べたものに限らない。例えば、X軸方向やY軸方向に角度を成す軸(つまり縦向きや横向きに対して斜めに傾いた軸)を中心とした反転であってもよいし、筐体40の中心A1から離れた軸を中心とした反転であってもよい。また、
図5の例では4通りの反転の仕方を示したが、3通り以下であってもよいし、5通り以上であってもよい。また、反転の軸は3以上であってもよいし、1つであってもよい。反転の軸が1つである場合は、反転の速度の違いによって異なる反転の仕方が表されていればよい。要するに、表示装置においては、2以上の異なる反転の仕方が用いられればよい。
【0074】
[3−6]第2コンテンツの取得方法
取得手段104は、実施形態とは異なる方法で第2コンテンツを取得してもよい。取得手段104は、例えば、ユーザ属性に応じた第2コンテンツを取得してもよい。この場合、取得手段104は、自装置の記憶部12または外部装置に記憶されているユーザ属性を読み出し、そのユーザ属性に関連する語句(以下「属性関連語句」という)が最も多く含まれているコンテンツを第2コンテンツとして取得する。取得手段104は、ユーザ属性と属性関連語句とを対応付けた属性関連語句テーブルを記憶している。
【0075】
図15は、属性関連語句テーブルの一例を示す図である。この例では、「趣味がスポーツまたはスポーツ経験有り」というユーザ属性に、「スポーツ、サッカー、野球、ラグビー、バスケットボール、・・・」という属性関連語句が対応付けられ、「趣味が食事または毎月の外食費が一定金額以上」というユーザ属性に、「夕食、ディナー、ランチ、レストラン、フレンチ、イタリアン、・・・」という属性関連語句が対応付けられている。取得手段104は、この属性関連語句テーブルを用いて、例えば
図9に示す時期関連語句テーブルを用いる場合と同様にして第2コンテンツを取得する。これにより、ユーザ属性に関連のあり、ユーザの関心が高くなりやすいコンテンツが第2コンテンツとして取得される。
【0076】
[3−7]2以上の第2コンテンツの取得
取得手段104は、上記の例では、1つの取得方法で1つの第2コンテンツを取得したが、これに限らず、2以上の第2コンテンツを取得してもよい。例えば、
図4の例において、取得手段104は、次表示回数が多い方から2番目までのコンテンツB、Eを第2コンテンツとして取得する。このように取得手段104が取得する第2コンテンツが多くなるほど、ユーザが表示させることができる第2コンテンツの選択肢を増やすことができる。
【0077】
[3−8]複数の第2コンテンツの表示
表示制御手段105は、2以上の第2コンテンツを第2表示手段102に表示させてもよい。例えば、取得手段104が3以上の第2コンテンツを取得する場合に、表示制御手段105は、1つの反転の仕方に対して表示させるコンテンツが2以上対応付けられた表示制御テーブルを記憶しておく。表示制御手段105は、この表示制御テーブルにおいて反転の仕方に対応付けられている2以上のコンテンツを第2表示手段102に表示させる。その場合、表示制御手段105は、第2表示手段102の表示面を分割した各領域に2以上のコンテンツをそれぞれ表示させたり、コンテンツのリストを表示させてそのリストから選択されたコンテンツを表示させたりすればよい。これにより、ユーザはより多くのコンテンツを閲覧することができる。
【0078】
[3−9]発明のカテゴリ
本発明は、表示装置が実施する処理を実現するための表示方法としても捉えられる。ここでいう処理とは、例えば、
図8に示す表示制御処理である。また、本発明は、表示装置のようなコンピュータで実行されるプログラムとしても捉えられるものである。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されたり、インターネット等のネットワークを介して、コンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態でも提供されたりするものであってもよい。