特許第6368247号(P6368247)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6368247
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】エーロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   C22C 5/04 20060101AFI20180723BHJP
   A61M 11/00 20060101ALI20180723BHJP
   C25D 1/08 20060101ALI20180723BHJP
   B05B 17/06 20060101ALI20180723BHJP
【FI】
   C22C5/04
   A61M11/00 300Z
   C25D1/08
   A61M11/00 A
   B05B17/06
【請求項の数】11
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-547972(P2014-547972)
(86)(22)【出願日】2012年12月19日
(65)【公表番号】特表2015-511988(P2015-511988A)
(43)【公表日】2015年4月23日
(86)【国際出願番号】EP2012076135
(87)【国際公開番号】WO2013092701
(87)【国際公開日】20130627
【審査請求日】2015年12月9日
(31)【優先権主張番号】61/578,645
(32)【優先日】2011年12月21日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】2011/0562
(32)【優先日】2011年12月21日
(33)【優先権主張国】IE
(73)【特許権者】
【識別番号】513164163
【氏名又は名称】スタムフォード・ディバイセズ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100117411
【弁理士】
【氏名又は名称】串田 幸一
(72)【発明者】
【氏名】ホーガン,ブレンダン
(72)【発明者】
【氏名】ブタン,ダニエラ
(72)【発明者】
【氏名】クリフフォード,シェイマス
(72)【発明者】
【氏名】ポメロイ,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】サウザン,マーク
(72)【発明者】
【氏名】シール,デヴィッド
【審査官】 静野 朋季
(56)【参考文献】
【文献】 特表2003−508638(JP,A)
【文献】 特公昭49−003369(JP,B1)
【文献】 特表2010−540526(JP,A)
【文献】 特表2002−529114(JP,A)
【文献】 J.A.Abys、外4名,Annealing Behavior of Palladium-Nickel Alloy Electrodeposits,PLATING & SURFACE FINISHING,米国,1996年 8月,Vol.83 No.8,Page.43-49
【文献】 Uwe Erb,Size Effects in Electroformed Nanomaterials,Key Engineering Materials,スイス,2010年,Vol.444,Page.163-188
【文献】 Chun-You Lin、外2名,An ultrasonic aerosol therapy nebulizer using electroformed palladium-nickel alloy nozzle plates,Sensors and Actuators A,NL,2011年 9月10日,Vol.169 No.1,Page.187-193
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C22C 5/00−5/10
A61M 11/00−11/08
C25D 1/00−1/22
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面と第2の面との間に延在する複数の孔を有する有孔板状体であって、
前記板は、89%のパラジウムおよび11%のニッケルを含有するパラジウムニッケル合金から形成されると共に、前記有孔板の厚みにわたって、微細で、ランダム配向され等軸晶からなる粒微細構造を有する、有孔板状体。
【請求項2】
平均粒径は0.2μmから2.0μmである、請求項1に記載の有孔板。
【請求項3】
平均粒径は0.2μmから1.0μmである、請求項1または請求項2に記載の有孔板。
【請求項4】
平均粒径は0.5μmである、請求項1〜3のいずれかに記載の有孔板。
【請求項5】
平均粒径は0.2μmから8.0μmである、請求項1に記載の有孔板。
【請求項6】
平均粒径は0.2μmから5.0μmである、請求項1に記載の有孔板。
【請求項7】
平均粒径は1.0μmから4.0μmである、請求項1に記載の有孔板。
【請求項8】
59から63μmの厚さを有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の有孔板。
【請求項9】
幾何形状がドーム形状である、請求項1〜8のいずれかに記載の有孔板。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の有孔板と、前記有孔板を振動させる手段と、を備えるエーロゾル発生装置。
【請求項11】
前記有孔板を振動させる前記手段は、125から155kHzの周波数で前記板を振動させるように構成される、請求項10に記載のエーロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エーロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
振動可能部材および振動可能部材に動作可能に結合された板状体を備えるエーロゾル発生装置が知られている。板状体は、上面、下面、および上面から下面に延びる複数の孔を有する。液体が一方の面に供給され、この有孔板が振動可能部材を使用して振動されたとき、液滴が反対側の面から排出されるように、孔は先細にすることができる。このような公知のシステムの詳細は、例えば、米国特許6,235,177号、米国特許出願公開2007/0023547A号、および米国特許7066398号に記載され、これらの全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
有孔板は、米国特許7,066,398号に記載されているように、電気信号の印加に応じて振動するように構成された圧電変換器を備える部材の動作によって、有孔板の上部を通って下部から排出される液体と共に内方および下方に折り曲げられ、動的な周期的応力を受ける。
【0004】
このような有孔板は、通常、長い期間にわたって、100から200kHzで振動される。これらの期間は様々となり得る。なぜなら、噴霧装置は、最大1年(おおよそ800×15分の噴霧期間と同等と考えられる)の間、断続的に再利用されるものもあれば、最大1週間の短い期間で連続的に使用されるものもあるからである。
【0005】
Callister D.W,Materials Science and Engineering−An Introduction,John Wiley and sons, 2007,p227〜245は、動的かつ変動する応力を受けるシステムにおいて生じる機能不全の形態として疲労を説明する。このような種類の機能不全は、通常、長期間にわたる応力の繰り返しまたはひずみサイクルの後に生じるので、用語「疲労」が使用される。これらの状況下において、機能不全は、材料の降伏強度σTSよりもかなり低く、かつ、概して、材料の降伏強度σ未満の応力レベルで生じ得る。
【0006】
高周波数およびこのような過酷な使用期間の組み合わせは、有孔板に多大な応力をかけることになる。このため、有孔板が作用不能になることは珍しいことではない。この問題は、噴霧装置を機能停止させ、患者にエーロゾル化した薬剤を投与することを不可能にする、有孔板表面に形成される割れと共に顕在化する。
【0007】
これを解決するために様々な試みが行われているが、この問題はなお残存する。
【0008】
1つの試みは、可撓性ポリマー材料等の非金属性材料の有孔板を提供することであったが、このような材料は、概して、液体を効率よくエーロゾル化するための振動振幅を供給するのに必要な剛性を有していない。別の試みは、頻繁に交換可能な噴霧装置の使い捨て部品として振動有孔板を形成する噴霧装置ヘッドを作製することであった。しかしながら、これには、多くの経済的課題が存在する。
【発明の概要】
【0009】
本発明によれば、第1の面と第2の面との間に延在する複数の孔を有する有孔板状体が提供され、板は、約89%のパラジウムおよび約11%のニッケルを含有するパラジウムニッケル合金から形成されると共に、微細で、無作為に配向され、有孔板の厚みにわたる等軸粒微細構造を有する。
【0010】
平均粒幅は0.2μmから2.0μm、いくつかの場合には0.2μmから1.0μm、とすることができる。一実施形態において、平均粒幅はおおよそ0.5μmである。
【0011】
(1000℃の領域であり得る)高温が、有孔板を噴霧装置に組み込む工程において使用される他の場合において、粒幅は5μm以下とすることができると共に、ちょうど8μmの高さとすることができる。このような高温を必要とする1つの典型的な工程はろう付けである。したがって、平均粒幅は、0.2μmから8.0μm、いくつかの場合には0.2μmから5.0μm、とすることができる。いくつかの実施形態において、平均粒幅は1.0μmから4.0μmとすることができる。
【0012】
有孔板は、任意の好適な厚さとすることができる。1つの場合において、有孔板は、59から63ミクロンの厚さを有する。
【0013】
有孔板は、ドーム形状の幾何形状、およびドーム形状板の凸側にエーロゾル出口を有することができる。
【0014】
本発明は、本発明の有孔板と、有孔板を振動させる手段と、を備えるエーロゾル発生装置も提供する。
【0015】
有孔板を振動させる手段は、好ましくは、125から155kHzの周波数で板を振動させるように構成される。板は、128から148kHzで振動させることができる。
【0016】
本発明は、長い期間にわたってエーロゾル化を確保するように疲労寿命が保護かつ延長される有孔板を提供する。
【0017】
1つの場合において、有孔板は、上面、下面、および上面から下面方向に細くなる複数の孔を有する板状体を備える。液体は、有孔板の上(背)面に供給され、有孔板は、振動して下(前)面から液滴を排出する。さらに、孔は、約30°から約60°の範囲、より好ましくは約41°から約49°の範囲、およびより好ましくは約45°の出口角度を有する。孔は、最も細いテーパ部分において約1ミクロンから約10ミクロンの範囲の直径も有する。このような有孔板は、1000個の孔あたり毎秒約2μlから約25μlの範囲の速度で、約2μmから約10μmの範囲の大きさを有する液滴を生成することができる点に利点がある。このようにして、他の場合においてエーロゾル化された薬剤を捕捉するために使用することができる捕捉室を必要としないように、有孔板は、十分な量の液状薬剤をエーロゾル化するために使用することができる。
【0018】
有孔板状体は、パラジウムニッケル合金から構成される。このような合金は、多くの腐食性材料、特に、多くの医療用途に使用される、硫酸アルブテロールおよびイプラトロピウム溶液等、吸入療法によって呼吸器疾患を治療するための溶液に対して腐食耐性がある。さらに、パラジウムニッケル合金は、低弾性率を有するので、所与の振動振幅に対して応力がより低い。
【0019】
液体をエーロゾル化する方法についても説明される。当該方法によれば、上面、下面、および上面から下面方向に細くなる複数の孔を有する板状体を備える有孔板が提供される。孔は、約30°から約60°の範囲、好ましくは約41°から約49°の範囲、およびより好ましくは約45°の出口角度を有する。孔は、最も細いテーパ部分において約1ミクロンから約10ミクロンの範囲にある直径も有する。液体は、有孔板の上(背)面に供給され、有孔板は、振動して下(前)面から液滴を排出する。
【0020】
典型的には、小滴は、約2μmから約10μmの範囲の大きさを有する。好都合には、有孔板は、約2μlから約25μlの範囲の量の液体を約1秒未満の時間内で出すことができるように、できる限り多くの孔、典型的には少なくとも約1,000個の孔、を備えることができる。このようにして、処方された量の薬剤を捕捉かつ保持する捕捉室を必要とすることなく、患者が、エーロゾル化された薬剤を吸入することができるように、十分な投薬量をエーロゾル化することができる。
【0021】
1つの特定の場合において、上面に供給された液体は、液滴が下面から排出されるまで、表面張力によって上面に保持される。
【0022】
本発明は、添付の図面を参照して、単に例として与えられる本発明の実施形態の以下の説明からより明らかに理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1a】(イオンミリング加工された溝を有する)割れのない、微細な等軸微細構造を有する本発明の有孔板の顕微鏡写真である。
図1b】割れのない、微細な等軸微細構造を示すイオンミリング加工された溝から撮影した顕微鏡写真である。
図1c-1】図1aおよび図1bの顕微鏡写真よりもいくらか大きく、作動する噴霧装置に有孔板を組み込む工程において使用される高温によって生じた微細構造を示す、本発明の有孔板の顕微鏡写真である。
図1c-2】図1aおよび図1bの顕微鏡写真よりもいくらか大きく、作動する噴霧装置に有孔板を組み込む工程において使用される高温によって生じた微細構造を示す、本発明の有孔板の顕微鏡写真である。
図2】本発明の振動有孔板のFEAモデルである。
図3】板の厚さと固有周波数との比例的な関係を図示する。
図4】板のドーム直径と固有周波数との反比例的な関係を図示する。
図5】有孔板の側面図である。
図6図5の有孔板の一部の断側面図である。
図7図6の有孔板の孔の1つのより詳細な図である。
図8】孔の出口角度が変化したときの孔を通過する液体の流速を示すグラフである。
図9】電気鋳造工程において有孔板を生成するための、非導電性島部を有する心金(mandrel、マンドレル)の上面斜視図である。
図10】非導電性島部の1つをより詳細に示す図9の心金の一部の側面図である。
図11】電気鋳造心金を生成するための1つの方法を図示するフローチャートである。
図12】電気鋳造工程を使用して有孔板を生成するために使用されるときの図11の心金の断側面図である。
図13】有孔板を生成するための1つの方法を図示するフローチャートである。
図14】別の有孔板の一部の断側面図である。
図15図14の有孔板を形成するために使用されるときの別の電気鋳造心金の一部の側面図である。
図16】液体をエーロゾル化するためのエーロゾル発生装置において使用されるときの図5の有孔板を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明において、有孔板は、パラジウム約89%およびニッケル約11%を含むパラジウムニッケル合金から形成される。図1に図示するように、有孔板の厚みにわたって、概して微細であり、実質的に等軸の粒微細構造が存在する。平均粒幅(W)は、0.2μmから2.0μmの範囲にあり、場合によっては0.2μmから1.0μmの範囲にある。最適な結果を得るための平均粒幅はおおよそ0.5μmである。しかしながら、5μmまで、可能であるなら8μmまでの粒幅であっても十分な破断耐性を提供することになる。
【0025】
粒構造は等軸(L/W=1)であるので、粒長(L)は、粒幅と同じである。
【0026】
粒幅は、平均粒径を計算する直線交差法を用いてSEM(走査型電子顕微鏡)写真から得られた。
【0027】
【数1】
【0028】
式中、
【0029】
【数2】
【0030】
は平均粒径であり、
Cは使用された試験線の全長であり、
Nは線上の粒界交差の数であり、
Mは顕微鏡写真の倍率である。
【0031】
粒構造は、集束イオンビーム顕微鏡(FIB)およびFIB FEI200装置を使用して調査した。ガリウム源(Ga)を使用して、+30keVの一次イオンビームをもって、幅10μm×長さ20μm×深さ6μmの溝をイオンミリング加工した。そして、試料を45°傾かせて、20,000×の倍率で画像化し、粒径、形状および分布を観察した。
【0032】
有孔板は、有孔板の厚さ全体にわたって、概して等軸であり、無作為に配向され、おおよそ0.5μmの大きさの平均粒幅を有する粒微細構造も有する−図1。板は、疲労クラックの開始およびクラックの伝播に対して高い耐性がある冶金的構成を有する。
【0033】
有孔板を噴霧装置に組み込むための組み立て工程において(場合によっては1000℃の領域にある)高い処理温度を要求する有孔板にとって、平均粒径が、組み立て工程においてこのような高温に晒されたことがなかった有孔板の平均粒径よりもかなり大きかったので、集束イオンビーム顕微鏡(FIB)は不適切であった。粒径を測定するのにより好適な技法は、表面走査型電子顕微鏡の使用である。図1(c)(i)は、下面の顕微鏡写真を示し、図1(c)(ii)は、上面の顕微鏡写真を示す。表面上の視認可能な線は、粒界を示す。スケールバーは50μmを示し、これは使用される倍率の基準である。
【0034】
微細構造と共に、本発明において、振動周期の総数および有孔板の幾何学的特徴は、割れのない振動板および噴霧装置の疲労寿命の延長を確保するために最適化される。
【0035】
発明者らは、有孔板の固有周波数(NF)が有孔板の疲労寿命の決定に重要な役割を果たすことを見出した。統計的解析は、0.025の「pの二乗」値で成功し、発明者らは、有孔板(NF)の振動周波数応答を低下させると噴霧装置の疲労寿命が延びることを示した。
【0036】
寿命試験の間、有孔板は、1回の噴霧期間を15分間とする噴霧期間をおおよそ810回被験する。例えば、振動周波数142kHzの場合、噴霧装置の寿命につき有孔板の振動周期の総数は、
142,000周期/秒×15×60秒×810≒1.04×1011周期
したがって、噴霧装置の寿命時間における振動周期の総数は非常に多く、これにより有孔板には相当の応力がかかる。
【0037】
142kHzから133kHzへ振動周波数を低下させること(9kHzのみ減少)によって、7×10振動周期の減少が起こる、
133,000周期/秒×15×60秒×810≒9.7×1010周期
142kHz−133kHz=9kHz=1.04×1011周期−9.7×1010周期=7×10周期
円形板が振動モードの特徴的な設定を有することが文献に記載されている。Bower[Bower A.,Applied Mechanics of Solids,CRC Press,2010,p694]は、円形膜の振動モードおよび固有周波数を分析したとき、振動の固有周波数が以下の式に対する解によって与えられることを示した。
【0038】
【数3】
【0039】
式中、
はベッセル関数であり、
ω(m,n)は固有周波数であり、
R−は膜の半径であり、
hは膜の厚さであり、
ρは質量密度であり、
は単位長さあたりの半径方向力である。
【0040】
振動板の固有周波数は、この式から決定することができる。例えば、ω(0,1)と表わされる第1の固有周波数は以下の式を有することになる。
【0041】
【数4】
【0042】
したがって、固有周波数は、振動板の幾何学的特徴、すなわち厚さおよび板の半径(または直径)、に依存する。
【0043】
FEA(有限要素解析)モーダル解析は、本発明の有孔板の振動作用のシミュレーションを行うと共に、主要素による有孔板の振動特徴−モード形状および固有周波数(NF)−への影響を決定および予測するために行った−図2
【0044】
発明者らのシミュレーション結果は、板の厚さと固有振動周波数(NF)との間に比例的な関係があること−図3、および板ドーム直径と固有振動周波数(NF)との間には反比例的な関係があること−図6、を示し、これは発明者らの実験的知見と相関する。
【0045】
板の振動応答(NF)を低下させるために、有孔板の厚さを薄くすることができ、またはドーム直径を大きくすることができる。
【0046】
例えば、板の厚さを3μm薄くすると、固有周波数は9kHzまで低下し、上述のように、振動板の疲労寿命の延長に貢献することになる。
【0047】
本発明において、発明者らは、概して等軸の微細構造を有孔板に設ける。疲労寿命は、厚さおよび固有周波数範囲の低下仕様を使用することでさらに改善することができる。
【0048】
振動有孔板の疲労寿命の延長は、長い期間にわたって、適切なエーロゾル化を提供する。
【0049】
本発明は、噴霧装置の寿命を延長し、使用中における噴霧装置の早期かつ予測不能な機能不全の危険を排除し、病院および患者からの製品返品の危険を排除し、有孔板の破片が噴霧装置から遊離する起こり得る危険を排除する、改良された有孔板を提供する。
【0050】
振動網目噴霧装置は、肺への薬剤のエーロゾル化を必要とするある範囲の呼吸系の病気の治療に今日一般的に使用される。
【0051】
米国特許出願公開第20070023547A号に記載されているように、本発明の有孔板は、所望の形状に形成できると共に、有孔板が振動するとき微細な液滴を生成するために使用される複数の孔を含む比較的薄い板から構成される。このような有孔板を振動させる技法は、概して、米国特許第5,164,740号、第5,586,550号、および第5,758,637号に記載され、これらは参照により本明細書に組み込まれる。有孔板は、比較的速い速度で比較的小さい液滴を生成することを可能にするように構成される。例えば、本発明の有孔板は、約2ミクロンから約10ミクロン、より典型的には約2ミクロンから約5ミクロンの範囲の大きさを有する液滴を生成するために使用することができる。場合によっては、有孔板は、肺疾患薬投与処置に有用な噴霧を生成するために使用することができる。このような場合、有孔板によって生成された噴霧は、米国特許第5,758,637号に記載されているように、約70%を超える、好ましくは約80%を超える、および最も好ましくは約90%を超える、呼吸に適した部分を有することができる。
【0052】
いくつかの実施形態において、このような微細な液滴は、1000個の孔あたり毎秒約2マイクロリットルから毎秒約25マイクロリットルの範囲の速度で生成することができる。このようにして、有孔板は、約1秒未満の時間内において、約2マイクロリットルから約25マイクロリットルの範囲のエーロゾル化された体積を生成するのに十分な複数の孔を有するように構成することができる。特に、このような生成速度は、エーロゾル化された薬剤を直接的に吸入できるようにするのに十分な速度で所望投薬量をエーロゾル化する肺疾患薬物投与用途に有用である。このようにして、指定の投薬量が生成されるまで液滴を捕捉するための捕捉室は不要である。このような方法で、有孔板は、複雑な捕捉室を使用しないエーロゾル化装置、噴霧装置、または吸入装置内に具備させることができる。
【0053】
有孔板は、多種の薬剤を呼吸器系に送達させるために使用することができる。例えば、有孔板は、ホルモン類、ペプチド類、および呼吸器系の局所治療のための薬剤を含む、正確な投薬量が必要とされる他の薬剤等、効力の強い治療剤を有する薬剤を送達させるために使用することができる。エーロゾル化することができる液状薬剤の例には、例えば、水溶液、エタノール溶液、水/エタノール混合溶液、およびその他の溶液形態、コロイド懸濁形態、ならびにその他の薬剤が含まれる。本発明は、インスリン等の様々な他の種類の液体のエーロゾル化にも応用することができる。
【0054】
本発明のパラジウムニッケル合金有孔板は、有孔板を著しく腐食させることなく様々な液体と共に使用することができる。使用可能であると共に、このような有孔板を著しく腐食させないであろう液体の例には、アルブテロール、クロマチン、ならびに排出式噴霧装置およびその他によって通常送達される他の吸入溶液が含まれる。
【0055】
パラジウムニッケル合金は低弾性率を有する。与えられる振動振幅についての応力は、伸長量および弾性率に比例する。有孔板を低弾性率にすることによって、有孔板にかかる応力は著しく減少する。
【0056】
指定の大きさ範囲内の小滴を維持しながら小滴生成速度を高めるために、孔は所定の形状を有するように構成することができる。より詳細には、孔は、好ましくは、小滴が孔を出る断面がより細くなるように先細にする。1つの場合において、出口開口における孔の角度(または出口角度)は、約30°から約60°の範囲、より好ましくは約41°から約49°の範囲、およびより好ましくは約45°にある。このような出口角度は、小滴の大きさを最小化しながら流速を高めるために設けられる。このようにして、有孔板は、吸入薬剤投与用途に特に使用することができる。
【0057】
有孔板の孔は、典型的には、約1ミクロンから約10ミクロンの範囲の直径を有する出口開口を有し、約2ミクロンから約10ミクロンの大きさの小滴を生成することになる。別の場合において、出口角度におけるテーパは、好ましくは、有孔板の少なくとも最初の約15ミクロンについて所望の角度範囲にある。この点を超えると、孔の形状は重要ではなくなる。例えば、テーパ角度は、有孔板の反対側の表面に向かって増大することができる。
【0058】
本発明の有孔板は、米国特許第5,758,637号に概して記載されているように、ドーム形状に形成することができる。上述のように、最適な性能のために、有孔板は、液体をエーロゾル化するとき、約125kHzから約155kHzの範囲の周波数で振動する。さらに、液体をエーロゾル化するとき、液体は、有孔板の背面上に配することができ、表面張力によって液体が背面に付着する。有孔板の振動時、液滴は、米国特許第5,164,740号、第5,586,550号および第5,758,637号に概して記載されているように、前面から排出される。
【0059】
本発明の有孔板は、電解工程によって溶液から導電性心金上に金属が堆積される電着工程を使用して構成することができる。一例において、有孔板は、完成した有孔板に所望される反対の輪郭、寸法および表面仕上げを有する、精密に作製された心金上に金属が電気めっきされる電気鋳造工程を使用して形成される。所望の厚さの堆積金属が得られたとき、有孔板は心金から外される。電気鋳造技法は、概して、E.Paul DeGarmo,「Materials and Processes in Manufacturing」 McMillan Publishing Co., Inc., New York,5.sup.th Edition,1979に記載されており、この全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0060】
有孔板の生産に使用可能な心金は、離間した複数の非導電性島部を有する導電性表面を備えることができる。このようにして、心金が溶液中に置かれ、電流が心金に印加されたとき、溶液中の金属材料は心金上に堆積される。
【0061】
様々な他の技法が電気鋳造心金上に非導電性材料のパターンを配するために使用することができる。所望のパターンを生産するために使用可能な技法の例には、照射、シルクスクリーン、およびその他が含まれる。次いで、このパターンは、材料の被覆が開始し、めっき工程の間継続することを制御するために使用することができる。様々な非導電性材料は、フォトレジスト、プラスチック、およびその他など、導電性表面上へのめっきを防止するために使用することができる。上述のように、非導電性材料が心金上に配されると、非導電性材料は、所望の輪郭を得るために選択的に処理することができる。使用可能な処理の例には、焼成、硬化、熱サイクル、彫刻、切削、成型、またはその他が含まれる。このような工程を使用し、非導電性パターン上に湾曲したまたは角がある表面を生成し、次いでこれを使用し、有孔板における出口開口の角度を修正することができる。
【0062】
これから図5を参照して、1つの有孔板10について説明する。有孔板10は、複数の先細の孔14が形成された板状体12を備える。板状体12は、上述のようにパラジウムニッケル合金から構成される。板状体12は、上記において引用をもって繰り込んだ米国特許第5,758,637号に概して記載されているようにドーム形状を有するように構成することができる。板状体12は、上面または前面16および底面または背面18を含む。動作において、液体は、背面18に供給され、液滴は前面16から排出される。
【0063】
図6を参照して、孔14の構成についてより詳細に説明する。孔14は、背面18から前面16へと細くなるように構成される。各孔14は、入口開口20および出口開口22を有する。この構成において、背面18に供給された液体は、入口開口20を通って進行し、出口開口22を通って出ていく。図示するように、板状体12は、出口開口22に隣接した拡張部24をさらに含む。以下により詳細に説明するように、拡張部24は、有孔板10を生産するために使用される製造工程から創出される。
【0064】
図7に最もよく示されるように、出口開口22に向かう孔14のテーパ角度は出口角度θによって規定することができる。出口角度は、小滴を所望の大きさ範囲に維持しながら、出口開口20を通る液滴の排出が最大となるように選択される。出口角度θは、約30°から約60°の範囲、より好ましくは約41°から約49°の範囲、および最も好ましくはおよそ45°となるように構成することができる。また、出口開口22は、約1ミクロンから約10ミクロンの範囲の直径を有することができる。さらに、出口角度θは、好ましくは、少なくとも約15ミクロンの垂直距離にわたって続く、すなわち、出口角度θは、この垂直距離のいずれかの点において上記に列挙した範囲内にある。図示するように、この垂直距離より後方において、孔14は出口角度θの範囲を超えて外方に拡張することができる。
【0065】
動作において、液体を背面18に給液する。有孔板10の振動時、液滴は、出口開口22を通って排出される。この方法において、液滴は、前面16から発進することになる。出口開口22は、前面16から入り込んだところに示されているが、前面16に直接出口開口22を配するために他の種類の製造工程が使用可能であることは理解されよう。
【0066】
図8は、図1の有孔板10と同様の有孔板を振動させたときのエーロゾル化シミュレーションデータを含むグラフである。図8のグラフにおいて、一定量の水が背面に給液されたとき、有孔板は約180kHzで振動した。各孔は5ミクロンの出口直径を有した。シミュレーションにおいて、出口角度は、約10°から約70°へと変化させた(ただし、図8の出口角度は中心線から孔の壁までである)。図示するように、孔について最大流速は約45°で生じた。比較的高い流速は、約41°から約49°の範囲でも達成された。約30°から約60°の範囲の出口角度も高流速を生み出した。したがって、この例において、1つの孔は、水を排出するとき、毎秒約0.08マイクロリットルの水を射出する能力を有する。多くの薬液にとって、約45°の出口角度をそれぞれ有する約1000個の孔を含む有孔板は、約1秒以内に約30マイクロリットルから約50マイクロリットルの範囲の投薬量を生成するために使用することができる。このような急速生成のために、エーロゾル化された薬剤は、捕捉室内でまず捕捉されることなく、いくつかの吸入操作内で患者によって吸入され得る。
【0067】
有孔板を構成するために使用可能な電気鋳造に使用される装置および方法は、米国特許出願公開第2007/0023547A号に記載されている。図9を参照して、図5の有孔板10を構成するために使用可能な電気鋳造心金26の一実施形態について説明する。心金26は、導電性表面30を有する心金本体28を備える。心金本体28は、ステンレス鋼などの金属から構成することができる。図示するように、導電性表面30は、幾何形状が平坦である。しかしながら、場合によっては、導電性表面30は、最終的に得られる有孔板の所望の形状に応じて成形可能であることは理解されよう。導電性表面30上には複数の非導電性島部32が配される。島部32は、以下により詳細に説明されるように、有孔板内に孔を電気鋳造することに使用することができるように、導電性表面30上に延在するように構成される。島部32は、有孔板において最終的に得られる孔の所望の間隔に対応する距離で離間させることができる。同様に、島部32の数は、特定の必要に応じて変化させることができる。
【0068】
これから図10を参照して、島部32の構成についてより詳細に説明する。図示するように、島部32は、概して、幾何形状が円錐状またはドーム状である。好都合には、島部32は、高さhおよび直径Dによって規定することができる。この場合、各島部32は、逆正接1/2(D)/hによって規定される傾斜または傾きの平均角度を含むと表現することができる。傾斜の平均角度は、上述のように、有孔板において所望の出口角度を生成するために変化させることができる。
【0069】
図示するように、島部32は、下層34および上層36から構成される。以下により詳細に記載されるように、このような層の使用は、所望の円錐形状またはドーム形状を得ることに寄与する。しかしながら、島部32は、場合によっては、単一層のみまたは複数層から構成することができることは理解されよう。
【0070】
図11を参照して、心金本体28上に非導電性島部32を形成する1つの方法について説明する。ステップ38に示すように、工程は、電気鋳造心金を準備することによって開始する。ステップ40に示すように、次いで、フォトレジスト膜が心金に付される。一例として、このようなフォトレジスト膜は、約7から約9ミクロンの範囲の厚さを有する厚膜フォトレジストを備えることができる。このような厚膜フォトレジストは、Hoechst Celanese AZ P4620ポジティブ型フォトレジストを備えることができる。好都合には、このようなレジストは、大気中または他の環境下において約100℃で約30分間対流式オーブンで仮焼することができる。ステップ42に示すように、円形領域のパターンを有するマスクが、フォトレジスト膜上に配される。ステップ44に示すように、次いで、フォトレジスト膜は、非導電性島部の配列を形成するように現像される。好都合には、レジストは、Hoechst Celanese AZ 400 K現像剤等の基本的な現像剤で現像することができる。ポジティブ型フォトレジストの文脈で説明されているけれども、ネガティブ型フォトレジストも当業界に公知であるように使用することができることは理解されよう。
【0071】
ステップ46に示すように、次いで、島部は、心金を加熱することによって所望の形状を形成するように処理され、島部を所望の形状に流動および硬化させる。ステップ46の熱周期条件は、流動(またはドーム化)の程度および生じる硬化の程度を決定するように制御することができ、これによってパターンの耐久性および不変性が影響される。1つの場合において、心金は、高温度までゆっくりと加熱され、所望程度の流動および硬化を得る。例えば、心金およびレジストは、室温から約240℃の高温度まで、毎分約2℃の速度で加熱することができる。次いで、心金およびレジストは、約30分間高温度で保持される。
【0072】
場合によっては、非導電性島部上にフォトレジスト層を付加して、その傾きを制御すると共に、さらに島部の形状を高めることが望ましい。したがって、ステップ48に示すように、所望の形状がいまだに得られていない場合には、ステップ40〜46を繰り返し、島部上に追加のフォトレジスト層を配することができる。典型的には、追加の層が追加されるとき、島部のドーム形状を生成するのに寄与するように追加層の直径がより小さくなるように、マスクは、より小さい直径の円形領域を含むことになる。ステップ50に示すように、所望の形状が得られると、工程は終了する。
【0073】
これから図12および図13を参照して、有孔板10を生成する工程について説明する。図13のステップ52に示すように、非導電性島部のパターンを有する心金が準備される。好都合には、このような心金は、図12に図示するような図9の心金26とすることができる。次いで、工程は、心金に堆積される材料を含有する溶液中に心金を配置するステップ54へと進行する。一例において、溶液は、心金26上に堆積されるパラジウムニッケルを含有する、Lucent Technologiesから市販されている、Pallatech PdNiめっき溶液とすることができる。ステップ56に示すように、電流は、心金に供給され、心金26上に材料を電着させて有孔板10を形成する。ステップ56に示すように、有孔板が形成されたら、有孔板は心金26から剥離することができる。
【0074】
有孔板10における所望の出口角度および所望の出口開口を得るために、心金に電流を供給する時間は変えることができる。さらに、心金を浸漬する溶液の種類も変えることができる。またさらに、島部32の形状および角度は、上述のように孔の出口角度を変えるために変えることができる。単なる例として、約45°の出口角度を生成するために使用することができる1つの心金は、100ミクロンの直径および10ミクロンの高さを有する第1のフォトレジスト島部を堆積することによって作製される。第2のフォトレジスト島部は、10ミクロンの直径および6ミクロンの厚さを有することができ、第1の島部の中心に堆積される。次いで、心金は、200℃の温度で2時間加熱される。
【0075】
これから図14を参照して、有孔板60の別の実施形態について説明する。有孔板60は、先細の複数の孔64(図示の簡易化のため1つのみを示している)を有する板状体62を備える。板状体62は、背面66および前面68を有する。孔64は、背面66から前面68へ細くなるように構成される。図示するように、孔64は、一定のテーパ角度を有する。好ましくは、テーパ角度は、約30°から約60°の範囲、より好ましくは約41°から約49°の範囲、および最も好ましくは約45°である。孔64は、約2ミクロンから約10ミクロンの範囲の直径を有することができる出口開口70をさらに含む。
【0076】
図15を参照して、有孔板62を構成するために採用することができる1つの方法について説明する。工程は、複数の非導電性島部74を有する電気鋳造心金72の使用を採用する。好都合には、島部74は、概して、円錐状またはドーム状形状の幾何形状に構成することができると共に、本明細書において上述した工程のいずれかを使用して構成することができる。有孔板60を形成するために、心金72は溶液内に置かれ、そして、電流が心金72に印加される。電気めっき時間は、有孔板60の前面68が島部74の頂部よりも上に及ばないように制御される。電気めっき時間量は、有孔板60の高さを制御するために制御することができる。このようにして、出口開口72の大きさは、電気めっき時間を変えることによって制御することができる。有孔板60の所望の高さが得られると、電流は止められ、心金72は有孔板60から取り外すことができる。
【0077】
これから図16を参照して、ある体積の液体76をエーロゾル化するための有孔板10の使用について説明する。好都合には、有孔板10は、中心開口80を有するカップ形状部材78に結合される。有孔板10は、開口80上に置かれ、背面18が液体76に隣接する。圧電変換器82は、カップ形状部材78に結合される。インタフェース84も、エーロゾル発生装置を装置の他の構成要素に結合する簡易な方法として提供することができる。動作において、電流は変換器82に印加され、有孔板10を振動させる。液体76は、表面張力によって有孔板10の背面18に保持することができる。有孔板10が振動するとき、液滴は、図示するように、前面から排出される。
【0078】
上述のように、有孔板10は、約1000個の孔あたり約4マイクロリットルから約30マイクロリットルの範囲の体積の液体が約1秒未満の時間内でエーロゾル化することができるように構成することができる。さらに、小滴のそれぞれは、約90パーセントを超える吸入可能部分を有するように生成させることができる。このようにして、薬剤はエーロゾル化され、そして、患者に直接吸入させることができる。
【0079】
本発明は、上記に記載した実施形態に限定されず、構成および詳細を変更することができる。
以上説明したように、本発明は以下の形態を有する。
[形態1]
第1の面と第2の面との間に延在する複数の孔を有する有孔板状体であって、
前記板は、約89%のパラジウムおよび約11%のニッケルを含有するパラジウムニッケル合金から形成されると共に、前記有孔板の厚みにわたって、概して微細で、無作為に配向され、実質的に等軸の粒微細構造を有する、有孔板状体。
[形態2]
平均粒幅は0.2μmから2.0μmである、形態1に記載の有孔板。
[形態3]
平均粒幅は0.2μmから1.0μmである、形態1または形態2に記載の有孔板。
[形態4]
平均粒幅はおおよそ0.5μmである、形態1〜3のいずれかに記載の有孔板。
[形態5]
平均粒幅は0.2μmから8.0μmである、形態1に記載の有孔板。
[形態6]
平均粒幅は0.2μmから5.0μmである、形態1または形態2に記載の有孔板。
[形態7]
平均粒幅は1.0μmから4.0μmである、形態1〜3のいずれかに記載の有孔板。
[形態8]
59から63ミクロンの厚さを有する、形態1〜7のいずれか一項に記載の有孔板。
[形態9]
幾何形状がドーム形状である、形態1〜8のいずれかに記載の有孔板。
[形態10]
形態1〜9のいずれかに記載の有孔板と、前記有孔板を振動させる手段と、を備えるエーロゾル発生装置。
[形態11]
前記有孔板を振動させる前記手段は、125から155kHzの周波数で前記板を振動させるように構成される、形態10に記載のエーロゾル発生装置。
図1(a)】
図1(b)】
図1c-1】
図1c-2】
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16