特許第6368310号(P6368310)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アライアント・テクシステムズ・インコーポレーテッドの特許一覧

特許6368310分散型のオードナンスシステム、多段式オードナンスシステム、および関連の方法
<>
  • 特許6368310-分散型のオードナンスシステム、多段式オードナンスシステム、および関連の方法 図000002
  • 特許6368310-分散型のオードナンスシステム、多段式オードナンスシステム、および関連の方法 図000003
  • 特許6368310-分散型のオードナンスシステム、多段式オードナンスシステム、および関連の方法 図000004
  • 特許6368310-分散型のオードナンスシステム、多段式オードナンスシステム、および関連の方法 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6368310
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】分散型のオードナンスシステム、多段式オードナンスシステム、および関連の方法
(51)【国際特許分類】
   F42B 15/36 20060101AFI20180723BHJP
   B64G 1/66 20060101ALI20180723BHJP
   F42C 11/00 20060101ALI20180723BHJP
【FI】
   F42B15/36
   B64G1/66 B
   F42C11/00
【請求項の数】21
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-531309(P2015-531309)
(86)(22)【出願日】2013年9月10日
(65)【公表番号】特表2015-534029(P2015-534029A)
(43)【公表日】2015年11月26日
(86)【国際出願番号】US2013058902
(87)【国際公開番号】WO2014084948
(87)【国際公開日】20140605
【審査請求日】2016年8月31日
(31)【優先権主張番号】13/608,824
(32)【優先日】2012年9月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598174370
【氏名又は名称】オーバイタル・エイティーケイ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100119781
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 彰吾
(72)【発明者】
【氏名】デヴリーズ,デレク・アール
(72)【発明者】
【氏名】マドセン,ブレント・ディー
(72)【発明者】
【氏名】ピーターソン,エルドン・シー
(72)【発明者】
【氏名】ジャクソン,ドナルド・エル
(72)【発明者】
【氏名】ソルプ,ウィリアム・ダブリュー
【審査官】 伊藤 秀行
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2003/0159609(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0277620(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F42B 15/36
F42B 15/12
F42B 15/01
B64G 1/64
B64G 1/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のオードナンス(ordnance)コントローラーと、
複数のファイアリング(firing)ユニットと
を含む、分散型のオードナンスシステムであって、
ディスチャージの前に、前記ファイアリングユニットのアーミング及びチャージングの双方に対して、各ファイアリングユニットが、対応するオードナンスコントローラーから、複数の電子的セーフアーム(ESA:electronic safe and arm)電力信号を受信するように構成され、
前記複数のオードナンスコントローラーのうちのそれぞれのオードナンスコントローラーは、 前記複数のファイアリングユニットのうちの少なくとも1つのファイアリングユニットに操作可能に連結されており(operably coupled)、
前記複数のオードナンスコントローラーのうちのそれぞれのオードナンスコントローラーは、それに連結されている前記少なくとも1つのファイアリングユニットに、電力信号(power signals)を提供するように構成されており、
前記複数のオードナンスコントローラーのうちのそれぞれのオードナンスコントローラーは、オードナンスイベントの起動(initiation)のために、前記少なくとも1つのファイアリングユニットと通信するように構成されており、
前記複数のオードナンスコントローラーのうちのそれぞれのオードナンスコントローラーは、前記少なくとも1つのファイアリングユニットとの通信を維持する一方、対応するオードナンスコントローラーに対して、手動で、前記複数のESA電力信号を切断するように構成される安全プラグを備える、
分散型のオードナンスシステム。
【請求項2】
それぞれのオードナンスコントローラーが、デジタル通信バスを通してそれに連結されている前記少なくとも1つのファイアリングユニットに、操作可能に連結されている、請求項1に記載の分散型のオードナンスシステム。
【請求項3】
前記デジタル通信バスが、コントローラー・エリア・ネットワーク(CAN)、イーサネット(登録商標)、RS422、RS232、およびRS485からなる群から選択された通信バスプロトコルを有している、請求項2に記載の分散型のオードナンスシステム。
【請求項4】
前記複数のオードナンスコントローラーのうちの少なくとも1つのオードナンスコントローラーが、前記複数のファイアリングユニットのうちの少なくとも1つの追加的なファイアリングユニットに操作可能に連結されている、請求項1から3のいずれかに記載の分散型のオードナンスシステム。
【請求項5】
前記複数のESA電力信号および前記デジタル通信バスが、共通のケーブリングの中で提供される、請求項2に記載の分散型のオードナンスシステム。
【請求項6】
前記複数のオードナンスコントローラーが、メインコントローラーからの共通のバスによって、互いに操作可能に連結されている、請求項2に記載の分散型のオードナンスシステム。
【請求項7】
前記共通のバスが、前記メインコントローラーから前記複数のオードナンスコントローラーへ提供される前記複数のESA電力信号を含む、請求項6に記載の分散型のオードナンスシステム。
【請求項8】
前記共通のバスが、前記メインコントローラーから前記複数のオードナンスコントローラーへ提供される前記デジタル通信バスを含む、請求項6に記載の分散型のオードナンスシステム。
【請求項9】
前記安全プラグが、前記複数のオードナンスコントローラーのうちの下流の(downstream)オードナンスコントローラーからの前記複数のESA電力信号を手動で切断するように構成されており、前記下流のオードナンスコントローラーが、上流のオードナンスコントローラーから、複数のESA電力信号を受け取るようにシリアルに結合される、請求項1に記載の分散型のオードナンスシステム。
【請求項10】
前記複数のファイアリングユニットが、複数の高電圧ファイアリングユニットを含む、請求項1から3のいずれかに記載の分散型のオードナンスシステム。
【請求項11】
第1のステージの中の第1のオードナンスイベントの動作を制御するように構成されている第1のオードナンスコントローラー、
前記第1のオードナンスイベントを起動するために、前記第1のオードナンスコントローラーに操作可能に連結されている少なくとも1つの第1のファイアリングユニット、
前記第1のステージから、少なくとも1つの電子的セーフアーム(ESA:electronic safe and arm)電力信号を受け取り、前記少なくとも1つの第1のファイアリングユニットとの通信を維持する一方、第1の安全プラグに対する、手動による切断の状態に従って、前記ESA電力信号を、前記少なくとも1つの第1のファイアリングユニットに選択的に提供するように構成される第1の安全プラグ、
を含む第1のステージと、
第2のステージの中の第2のオードナンスイベントの動作を制御するように構成されている第2のオードナンスコントローラー、
前記第2のオードナンスイベントを起動するために、前記第2のオードナンスコントローラーに操作可能に連結されている少なくとも1つの第2のファイアリングユニットと、
前記第1のステージから、前記少なくとも1つのESA電力信号を受け取り、前記少なくとも1つの第2のファイアリングユニットとの通信を維持する一方、第2の安全プラグに対する手動による切断の状態に従って、前記ESA電力信号を、前記少なくとも1つの第1のファイアリングユニットに選択的に提供する、ように構成される第2の安全プラグと、
を含む第2のステージと、
を含む、多段式オードナンスシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの第1のファイアリングユニットおよび前記少なくとも1つの第2のファイアリングユニットのそれぞれが、前記第1のオードナンスコントローラーおよび前記第2のオードナンスコントローラーのうちのそれぞれの1つによって、個別にアドレス可能である、請求項11に記載の多段式オードナンスシステム。
【請求項13】
前記第1のオードナンスコントローラーが、多段式フライトビークルの前記第1のステージのためのフライトコントロールを管理するようにさらに構成されている、請求項11または請求項12に記載の多段式オードナンスシステム。
【請求項14】
共通のバスアーキテクチャーを介して、前記第1のオードナンスコントローラーおよび前記第2のオードナンスコントローラーに操作可能に連結されているアビオニクス制御システムをさらに含む、請求項11または請求項12に記載の多段式オードナンスシステム。
【請求項15】
前記アビオニクス制御システムの近位に位置付けされている電力コントローラーおよびコンディショナーをさらに含み、前記電力コントローラーおよびコンディショナーは、前記第1のオードナンスコントローラーおよび前記第2のオードナンスコントローラーのそれぞれへの少なくとも1つのESA電力信号を発生させるように構成されている、請求項14に記載の多段式オードナンスシステム。
【請求項16】
前記第1の安全プラグに対する手動による切断の状態に従って、前記第1の安全プラグが、前記第2のオードナンスコントローラーの前記第2の安全プラグへ前記少なくとも1つのESA電力信号を選択的に提供するようにさらに構成されている、請求項15に記載の多段式オードナンスシステム。
【請求項17】
多段式オードナンス制御システムを構築する方法であって、
第1の安全プラグを有する第1のステージの少なくとも1つの第1のファイアリングユニットに、第1のオードナンスコントローラーを連結させるステップと、
前記第1の安全プラグが手動で切り離されている状態で、前記第1のステージのコンポーネントをテストするステップと、
前記第1のオードナンスコントローラーおよび第2のオードナンスコントローラーを連結させるステップと、
第2の安全プラグを有する第2のステージの少なくとも1つの第2のファイアリングユニットに、前記第2のオードナンスコントローラーを連結させるステップと、
前記第2の安全プラグが切り離され、かつ、前記第1の安全プラグが接続されている状態で、前記第2のステージのコンポーネントをテストするステップと、
前記第1の安全プラグが接続される際に、及び、前記第1の安全プラグが切り離される際に、前記第1のステージのコンポーネントを監視するステップと、
前記第2の安全プラグが接続される際に、及び、前記第2の安全プラグが切り離される際に、前記第2のステージのコンポーネントを監視するステップと、
を含む、方法。
【請求項18】
前記第1のオードナンスコントローラーおよび前記第2のオードナンスコントローラーを連結させるステップが、前記第2の安全プラグから前記第1の安全プラグへ少なくとも1つの電力信号線を連結させることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
エネルギー材料の起動を制御するための方法であって、
共通の通信バスを介して、前記エネルギー材料を点火するように構成されている複数のファイアリングユニットに操作可能に連結されている複数のオードナンスコントローラーへ制御信号を送るステップであって、前記制御信号は、アーム(armed)およびチャージ(charged)されることとなる前記ファイアリングユニットに対応するアドレスを含むメッセージを含む、ステップと、
共通の電力バスを介して、通信の継続を許容しつつ、電力信号を手動で切り離すための、相応するオードナンスコントローラーに対応する安全プラグを通じて、前記複数のオードナンスコントローラーへ電力信号を送るステップであって、前記複数のオードナンスコントローラーは、アームおよびチャージされることとなる前記ファイアリングユニットへ電力信号を提供するためにさらに構成されている、ステップと
を含む、方法。
【請求項20】
アームおよびチャージされた後に、前記ファイアリングユニットへ燃焼命令信号(fire command signal)を送るステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記燃焼命令信号に応答して、前記ファイアリングユニットのエネルギー貯蔵デバイスからイニシエーターへ、エネルギーを解放させるステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本出願は、「DISTRIBUTED ORDNANCE SYSTEM,MULTIPLE STAGE ORDNANCE SYSTEM,AND RELATED METHODS」に関する2012年9月10日に出願された米国特許出願第13/608,824号の出願日の利益を主張する。本出願は、「HIGH VOLTAGE FIRING UNIT,ORDNANCE SYSTEM,AND METHOD OF OPERATING SAME」という表題の2012年9月10日に出願された米国特許出願第13/608,571号に関連する。
【0002】
本開示は、概してオードナンスシステム(ordnance system)に関する。より詳細には、本開示は、個別にアドレス可能な複数のファイアリングユニット(firing unit)を制御するための複数のオードナンスコントローラーを有する分散型のオードナンスシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
オードナンスシステムは、デバイスまたはシステムの起動(たとえば、デトネーション)のために、エネルギー材料(たとえば、爆発物、火工品、火工品、燃料など)を起動するようにファイアリングユニットを用いることが可能である。そのようなシステムの例は、自動化された兵器システム、ロケットモーターなどのような航空宇宙システム、エアバッグイニシエーター、パラシュートハーネスコネクター、および、他のシステムを含む。電子機器アッセンブリおよびイニシエーター/デトネーターを含有するファイアリングユニットは、下流のエネルギー材料を起動するために利用され得る。エネルギー材料(たとえば、爆発性材料、火工品材料、推進剤、および燃料など)は、様々な異なるタイプのエネルギー(熱的な、化学的な、機械的な、電気的な、または、光学的なエネルギーを含む)を用いて起動され得る。たとえば、火炎点火(たとえば、ヒューズ、もしくは、起爆剤の点火)、衝撃(それは、起爆剤を点火することが多い)、化学的な相互作用(たとえば、反応性流体もしくは活性化流体との接触)、または、電気的な点火によって、エネルギー材料は点火され得る。電気的な点火は、少なくとも2つの方式のうちの1つで起こり得る。たとえば、ブリッジエレメントは、隣接するエネルギー材料の自動点火が起こるまで加熱され得るか、または、隣接するエネルギー材料を直接的に爆発させることによって、ブリッジエレメントが爆発させられ得る。適正な信号構造を提供することは、ファイアリングユニットに火工品または装薬を起動させることが可能であり、それは、次いで、特定のモーターイベントのためにオードナンスデバイスを活性化させることが可能である。これらのモーターイベントは、モーター起動、ステージ分離、スラストベクトル制御の活性化、ペイロードフェアリング放出および分離などを含むことが可能である。
【0004】
従来のオードナンスシステム(たとえば、打ち上げ用ビークル(launch vehicle)に用いられるものなど)は、多数の電子部品設計を含む可能性があり、それは、多数の電気的なケーブリングを結果として生じさせる可能性があり、それは、配線(route)するのに複雑になる可能性があり、比較的に重くなる可能性がある。結果として、打ち上げ用ビークルの構築の間に、そのような従来のオードナンスシステムを一体化することは、非常に時間がかかり、高価になる可能性がある。
【0005】
加えて、従来のオードナンスシステムは、構築または使用の間に、エンド・ツー・エンド(end−to−end)の動作システムチェックにつながらない(または、エンド・ツー・エンドの動作システムチェックのために構成されていない)可能性がある。従来のオードナンスシステムをテストすることは、任意の所与の時間の点におけるデバイスの完全な健全性または状況の理解を評価および提供するための内部ビルト・イン・イン(built−in−in)試験というよりも、信頼性要件を満たすために統計的方法に依存する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願発明の一実施例は、例えば、分散型のオードナンスシステム、多段式オードナンスシステム、および関連の方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態では、分散型のオードナンスシステムが開示されている。分散型のオードナンスシステムは、複数のオードナンスコントローラーと、複数のファイアリングユニットとを含む。複数のオードナンスコントローラーのうちのそれぞれのオードナンスコントローラーは、複数のファイアリングユニットのうちの少なくとも1つのファイアリングユニットに操作可能に連結されており、それに連結されている少なくとも1つのファイアリングユニットに、電力信号を提供するように構成されており、オードナンスイベントの起動のために、少なくとも1つのファイアリングユニットと通信するように構成されている。
【0008】
別の実施形態では、多段式オードナンスシステムが開示されている。多段式オードナンスシステムは、第1のステージと、第2のステージとを含む。第1のステージは、第1のステージの中の第1のオードナンスイベントの動作を制御するように構成されている第1のオードナンスコントローラーと、第1のオードナンスイベントを起動するために、第1のオードナンスコントローラーに操作可能に連結されている少なくとも1つの第1のファイアリングユニットとを含む。第2のステージは、第2のステージの中の第2のオードナンスイベントの動作を制御するように構成されている第2のオードナンスコントローラーと、第2のオードナンスイベントを起動するために、第2のオードナンスコントローラーに操作可能に連結されている少なくとも1つの第2のファイアリングユニットとを含む。
【0009】
別の実施形態では、多段式オードナンス制御システムを構築する方法が開示されている。方法は、第1の安全プラグを有する第1のステージの少なくとも1つの第1のファイアリングユニットに、第1のオードナンスコントローラーを連結させるステップと、第1の安全プラグが切り離されている状態で、第1のステージのコンポーネントをテストするステップと、第1のオードナンスコントローラーおよび第2のオードナンスコントローラーを連結させるステップと、第2の安全プラグを有する第2のステージの少なくとも1つの第2のファイアリングユニットに、第2のオードナンスコントローラーを連結させるステップと、第2の安全プラグが切り離され、かつ、第1の安全プラグが接続されている状態で、第2のステージのコンポーネントをテストするステップとを含む。
【0010】
別の実施形態では、エネルギー材料の起動を制御するための方法が開示されている。方法は、共通の通信バスを介して、エネルギー材料を点火するように構成されている複数のファイアリングユニットに操作可能に連結されている複数のオードナンスコントローラーへ制御信号を送るステップを含む。制御信号は、アーム(armed)およびチャージ(charged)されることとなるファイアリングユニットに対応するアドレスを含むメッセージを含む。方法は、共通の電力バスを介して、複数のオードナンスコントローラーへ電力信号を送るステップをさらに含む。複数のオードナンスコントローラーは、アームおよびチャージされることとなるファイアリングユニットへ電力信号を提供するためにさらに構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】従来のアビオニクス(avionics)制御システムおよびオードナンス制御システムを有する多段式ロケットモーターの図である。
図2】本開示の実施形態による、アビオニクス制御システムおよびオードナンス制御システムを有する多段式ロケットモーターの図である。
図3】本開示の実施形態による、少なくとも1つのファイアリングユニットを含むオードナンスシステムを含むロケットモーターの切り取り側面図である。
図4】本開示の実施形態によるオードナンスシステムの概略ダイアグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の説明では、添付の図面が参照されており、添付の図面には、例証として、本開示の特定の実施形態が示されている。他の実施形態が利用されることが可能であり、本開示の範囲から逸脱することなく変化をさせることが可能である。以下の詳細な説明は、限定する意味でとられるべきでなく、特許請求されている発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその法律上の均等物だけによって規定されている。
【0013】
そのうえ、示されて説明されている特定の実装形態は、単なる例であり、本明細書で別段の定めがない限り、本開示を機能的なエレメントに実装または分割する唯一の方法として解釈されるべきではない。本開示の様々な実施形態は、多数の他の分割する解決策によって実施され得るということが、当業者にはすぐに明らかになることとなる。
【0014】
以下の説明では、エレメント、回路、および機能は、本開示を不必要に詳細にして分かりにくくしないように、ブロック図の形態で示され得る。追加的に、ブロックの定義、および、様々なブロック同士の間のロジックの分割は、特定の実装形態の例示的なものである。本開示は、多数の他の分割する解決策によって実施され得るということが、当業者にはすぐに明らかになることとなる。情報および信号が、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得るということを、当業者は理解することとなる。たとえば、上記の説明の全体にわたって参照され得るデータ、指令、命令、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界もしくは磁性粒子、光場もしくは光学的粒子、または、それらの任意の組合せによって表され得る。いくつかの図面は、表示および説明の明確性のために、単一の信号として信号を図示している可能性がある。信号は、信号のバスを表す可能性があり、バスは、様々なビット幅を有する可能性があり、本開示は、単一のデータ信号を含む任意の数のデータ信号の上に実装され得るということが、当業者によって理解されることとなる。
【0015】
本明細書で開示されている実施形態に関連して説明されている様々な例示目的の論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサー、専用プロセッサー、デジタルシグナルプロセッサー(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブルロジックデバイス、コントローラー、ディスクリートゲートもしくはトランジスターロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、または、本明細書で説明されている機能を実行するように設計されているそれらの任意の組合せによって、実装または実行され得る。汎用プロセッサーは、マイクロプロセッサーとすることが可能であるが、代替例では、プロセッサーは、任意の従来のプロセッサー、コントローラー、マイクロコントローラー、またはステートマシンとすることが可能である。汎用プロセッサーは、コンピューター可読媒体の上に保存されている指令(たとえば、ソフトウェアコード)を実行するが、汎用プロセッサーは、専用プロセッサーであると考えられ得る。また、プロセッサーは、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、DSPおよびマイクロプロセッサーの組合せ、複数のマイクロプロセッサー、DSPコアと併用される1つまたは複数のマイクロプロセッサー、または、任意の他のそのような構成など)として実装され得る。
【0016】
また、フローチャート、フローダイアグラム、構造ダイアグラム、またはブロック図として示され得るプロセスの観点から、実施形態が説明され得るということが留意される。プロセスは、シーケンシャルプロセスとして動作行為を説明する可能性があるが、これらの行為の多くは、別のシーケンスで、並列に、または、実質的に同時に実行され得る。加えて、行為の順序は、再配置され得る。プロセスは、方法、機能、手順、サブルーチン、サブプログラムなどに対応することが可能である。そのうえ、本明細書で開示されている方法は、ハードウェア、ソフトウェア、または、その両方の中に実装され得る。ソフトウェアの中に実装される場合には、機能は、1つまたは複数の指令、または、コンピューター可読媒体の上のコードとして、保存または伝送され得る。コンピューター可読媒体は、コンピューターストレージ媒体および通信媒体の両方を含み、1つの場所から別の場所へのコンピュータープログラムの伝達を容易にする任意の媒体を含む。
【0017】
記号表示(たとえば、「第1の」、「第2の」など)を使用して本明細書のエレメントを参照することは、そのような限定が明示的に記述されていない限り、それらのエレメントの量または順序を限定しないということが理解されるべきである。むしろ、これらの記号表示は、2つ以上のエレメント、または、エレメントの例の間を区別する都合の良い方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2のエレメントを参照することは、2つのエレメントだけが用いられ得るということ、または、第1のエレメントが、いくつかの様式で第2のエレメントの前に置かれなければならないということを意味していない。加えて、別段の定めがない限り、1組のエレメントは、1つまたは複数のエレメントを含むことが可能である。
【0018】
本開示の実施形態は、様々なタイプの機体(ロケット、衛星、ミサイル、打ち上げ用ビークル、または、他のそのようなデバイスを含む)とともに一体化または利用され得るオードナンスシステムを含み、オードナンスは、様々なオードナンスイベントを起動するために利用される。そのようなオードナンスは、たとえば、点火デバイス、爆発用ボルト(exploding bolts)、アクチュエーター、ガス発生器、分離デバイス、圧力均等化および換気デバイス、および、他の同様なデバイスを含むことが可能であり、それらは、以降で、個別におよび集合的に「オードナンス」と称される。
【0019】
図1は、従来のアビオニクス制御システム110およびオードナンス制御システム120を有する多段式ロケットモーター100である。オードナンス制御システム120は、アビオニクス制御システム110と一体化され得、オードナンス制御システム120およびアビオニクス制御システム110が、一緒に位置付けされるようになっている(それは、楕円形101によって示されており、楕円形101は、ボックス101として拡大され、追加的な詳細を示すことを提供している)。加えて、従来では、オードナンス制御システム120およびアビオニクス制御システム110は、多段式ロケットモーター100の個別のステージ102A、102B、102Cから分離されている場所に位置付けされている。たとえば、図1に示されているように、アビオニクス制御システム110およびオードナンス制御システム120の電子機器は、多段式ロケットモーター100のコーン104の近くに位置付けされている。
【0020】
アビオニクス制御システム110は、多段式ロケットモーター100のためのフライトコントロールを管理するように構成されている。アビオニクス制御システム110は、フライトコンピューター112、慣性測定ユニット114、テレメトリーエンコーダー116、および計装シグナルコンディショナー118などのような、様々な制御ユニット、センサー、モニタリングシステムなどを含むことが可能である。オードナンス制御システム120は、ステージ102A、102B、102Cの様々なオードナンスユニット(図示せず)のための電力および制御を提供するように構成され得る。オードナンス制御システム120は、電力およびオードナンスコントローラー122、電力リレーボード124、およびオードナンスリレーボード126を含むことが可能である。アビオニクスバッテリー111およびオードナンスバッテリー121などのような電源が、アビオニクス制御システム110およびオードナンス制御システム120の様々なコンポーネントの動作のための電力を提供することが可能である。
【0021】
図1に示されているように、オードナンスユニットのための電力信号125および制御信号127は、従来では、個別のワイヤーの上に発生させられる。たとえば、それぞれの個別の電力信号125は、別々のワイヤーを介して個別のオードナンスユニットに伝送され、個別のオードナンスユニットに電力を提供することが可能である。同様に、それぞれの個別の制御信号127は、別々のワイヤーを介して伝送されるアナログ信号とすることが可能であり、個別のコンポーネントに実行方法を指示する。そのような構成は、多段式ロケットモーター100の様々なステージ102A、102B、102Cの全体にわたる電力分配および制御システムに関する複雑なケーブリング経路を結果として生じさせる可能性があり、それは、実装およびスペーシングの困難性、騒音問題、タイミングオードナンスファイアリングイベントおよび他のイベントに関するタイミングの複雑性、重量問題、発明者によって認識されているとりわけ潜在的な問題を結果として生じさせる可能性がある。
【0022】
図2は、本開示の実施形態による、アビオニクス制御システム210およびオードナンス制御システム220を有する多段式ロケットモーター200である。オードナンス制御システム220は、アビオニクス制御システム210から分離されている(たとえば、多段式ロケットモーター200の様々なステージ202A、202B、202Cの全体にわたって分散されている)少なくともいくつかのコンポーネントを含むことが可能である。楕円形201によって示されているように(それは、ボックス201として拡大され、追加的な詳細を示すことを提供している)、アビオニクス制御システム210の電子機器は、多段式ロケットモーター200のコーン204の近くに位置付けされている。また、図2に示されているように、オードナンス制御システム220に関連付けされているコンポーネントのうちのいくつかは、アビオニクス制御システム210とともに、コーン204の近くに位置付けされ得る。
【0023】
アビオニクス制御システム210は、多段式ロケットモーター200のフライトコントロールのうちの少なくともいくつかを管理するように構成され得る。アビオニクス制御システム210は、フライトコンピューター212、慣性測定ユニット214、およびテレメトリーエンコーダー216などのような、様々な制御ユニット、センサー、モニタリングシステムなどを含むことが可能である。また、アビオニクス制御システム210は、図2には具体的に示されていない他のコンポーネント(たとえば、計装シグナルコンディショナー(図1)など)を含むことが可能である。オードナンス制御システム220は、ステージ202A、202B、202Cの様々なオードナンスユニット(図示せず)のための電力および制御を提供するように構成され得る。オードナンス制御システム220は、電力コントローラーおよびコンディショナー222、および、多段式ロケットモーター200の複数のステージ202A、202B、202Cの間に分散されている複数のステージコントローラー224A、224B、224Cを含むことが可能である。(たとえば、アビオニクスバッテリー211、オードナンスバッテリー221、およびグランドアンビリカル205など)電力コンポーネントが使用され、アビオニクス制御システム210およびオードナンス制御システム220の様々なコンポーネントの動作のための電力を提供することが可能である。
【0024】
複数のステージ202A、202B、202Cは、第1のステージ202A、第2のステージ202B、および第3のステージ202Cとして、個別に参照され得る。同様に、それぞれのステージに関連付けされた他のコンポーネントは、同様の英数字の記号表示(すなわち、2##A、2##B、2##C)によって参照され得る。それぞれのステージ202A、202B、202Cは、1つまたは複数のファイアリングユニット(図示せず)に連結されている自分自身のオードナンスコントローラー224A、224B、224Cを有することが可能であり、1つまたは複数のファイアリングユニットは、それが関連付けされているエネルギー材料を点火するために使用されることが可能である。オードナンスコントローラー224A、224B、224Cは、自分自身のそれぞれのステージ202A、202B、202Cに関連付けされているので、オードナンスコントローラー224A、224B、224Cは、また、本明細書で「ステージコントローラー」と称され得る。
【0025】
ステージコントローラー224A、224B、224Cは、フライトコンピューターに操作可能に連結され、それらの間でデータ通信信号213を伝え、また、電力コントローラーおよびコンディショナー222に操作可能に連結され、電力信号223を受信する。別々の線として示されているが、データ通信信号213および電力信号223は、共通のバスアーキテクチャーを通して、ステージコントローラー224A、224B、224Cに連結され得る。加えて、いくつかの実施形態では、ステージコントローラー224A、224B、224Cは、電力コントローラーおよびコンディショナー222から個別の電力線を通して並列に連結され、その電力信号223を受信することが可能である。いくつかの実施形態では、ステージコントローラー224A、224B、224Cは、その電力信号223を受信するために取り出されている電力コントローラーおよびコンディショナー222から、同じ電力線を通して並列に連結され得る。いくつかの実施形態では、ステージコントローラー224A、224B、224Cは、電力コントローラーおよびコンディショナー222からの電力線が通過することが可能な安全プラグ(図示せず)を含むことが可能であり、個別のステージコントローラー(たとえば、第3のステージコントローラー224C)が、それ自身への電力、および、下流にあるステージコントローラー(たとえば、第2のステージコントローラー224B、第1のステージコントローラー224A)への電力を無効にすることを可能にする。そのような構成は、図3および図4を参照して、より完全に以下に説明されることとなる。
【0026】
ステージコントローラー224A、224B、224Cは、1つまたは複数のファイアリングユニットに対して、それぞれの電力信号225A、225B、225C、および、動作を可能にするための通信データ信号226A、226B、226Cを発生させるようにさらに構成されている。ステージコントローラー224A、224B、224Cは、そのステージの特定のフライトコントロール(たとえば、ステージノズル作動システムのスラストベクトル制御(TVC)命令など)を管理するようにさらに構成され、計装データなどを収集することが可能である。結果として、フライトコンピューター212は、ステージコントローラー224A、224B、224Cへいくつかの命令を送り、特定のフライトコントロールを起動することが可能であるが、ステージコントローラー224A、224B、224Cは、フライトコントロールをローカルに実装するために、ならびに、情報を収集してフライトコンピューター212へ戻すために、プロセッサーを含むことが可能である。したがって、それぞれのステージコントローラー224A、224B、224Cは、フライトコンピューター212からの初期命令に応答して、そのステージ202A、202B、202Cに関する様々な機能を制御するために本質的に自律的であることが可能である。いくつかの実施形態では、ステージコントローラー224A、224B、224Cのうちの1つまたは複数は、オードナンス制御機能およびフライトコントロール機能の両方というよりも、オードナンス制御機能だけを実行することが可能である。たとえば、第3のステージ202C(それは、図2では、コーン204に取り付けられているステージである)は、そのフライトコントロールを有することが可能であり、そのフライトコントロールは、極めて接近していることに起因してフライトコンピューター212によって管理され、本質的に、同じステージの一部である。そのような実施形態では、第3のステージコントローラー224Cは、他のステージコントローラー224A、224Bよりも簡単な構成を有することが可能であり、一方、いくつかの実施形態では、ステージコントローラー224A、224B、224Cのそれぞれは、同じに構成され得るが、ワイヤリング、または、フライトコンピューター212から受信された指令に従って、異なって動作することが可能である。
【0027】
オードナンス制御システム220およびアビオニクス制御システム210の機能のいくつかを、それぞれのステージ202A、202B、202Cへ分散させることは、従来のシステムに対して利益(たとえば、ワイヤリングの複雑性の低減、安全特徴の改善、ならびに、構築および使用の他の効率など)を提供することが可能である。たとえば、オードナンス制御システム220およびアビオニクス制御システム210に関連付けされているいくつかの機能を分散させることは、コンポーネントが(および、したがって、その重量も)、コーン204の近くの単一の場所に位置付けされるというよりも、多段式ロケットモーター200の全体にわたって分散されることに貢献することが可能である。結果として、ステージ202A、202B、202Cが使用され、多段式ロケットモーター200から落下させられると、それに関連付けされた電子機器も落下させられる。また、そのような電子機器は、ステージ202A、202B、202Cとともに落下するので、関連の重量は、もはや、多段式ロケットモーター200の一部ではなく、その結果は、軌道に到達するペイロード能力の増加、または、モーターの中の推進剤の所与の体積に関する範囲の増加である可能性がある。加えて、分散型の共通のバスアーキテクチャーを有することは、本質的に「プラグアンドプレイ」モジュールであるステージコントローラー224A、224B、224Cを有することによって、初期の構築において追加的な利益を提供することが可能である。以下にさらに議論されることとなるように、ステージ202A、202B、202Cがすべて接続されたときに最後にすべてのワイヤリングが実行されるというよりも、それぞれのステージ202A、202B、202Cは、ステージごとに個別に(たとえば、下部から上へ)配線され得る。
【0028】
ステージコントローラー224A、224B、224Cのそれぞれは、アドレス可能とすることが可能であり、共通のバスの上に命令が与えられると、それぞれのステージコントローラー224A、224B、224Cが命令を受信するとしても、適当なステージコントローラー224A、224B、224Cが、命令に応答するようになっている。データ通信信号213は、様々な通信バスプロトコル(たとえば、コントローラー・エリア・ネットワーク(CAN)、イーサネット(登録商標)、RS422、RS232、RS485など)を通して通信することが可能である。結果として、ステージコントローラー224A、224B、224Cは、メッセージを送信および受信することが可能であり、メッセージは、使用されるプロトコルに応じて、シリアルにまたは並列に、通信することが可能である。メッセージは、メッセージの優先度、意図するステージコントローラー224A、224B、224C、および/または、ファイアリングユニット330A、330B、330C(図3)のアドレス、ならびに、伝達されるべき所望のデータまたは命令などのような、情報を含むことが可能である。ステージコントローラー224A、224B、224Cは、必要に応じて、コンピューター、電力分配システム、および、他のマクロシステムにミッションを伝えるために、上流インターフェースを操作するようにさらに構成され得る。
【0029】
図3は、本開示の実施形態による、少なくとも1つのファイアリングユニットを含むオードナンスシステムを含むロケットモーター300の切り取り側面図である。とりわけ、ロケットモーター300は、多段式ロケットモーターである。換言すれば、ロケットモーター300は、複数のステージ302A、302B、302Cを含み、複数のステージ302A、302B、302Cのそれぞれは、それぞれのステージ302A、302B、302Cのためのモーター312A、312B、312Cとして作用する推進剤を含むことが可能である。複数のステージ302A、302B、302Cは、個別に、第1のステージ302A、第2のステージ302B、および、第3のステージ302Cと称され得る。同様に、それぞれのステージ302A、302B、302Cに関連付けされた他のコンポーネントは、同様の英数字の記号表示(すなわち、3##A、3##B、3##C)によって参照され得る。
【0030】
それぞれのステージ302A、302B、302Cは、1つまたは複数のファイアリングユニット330A、330B、330Cに連結されている自分自身のオードナンスコントローラー324A、324B、324Cを有することが可能であり、1つまたは複数のファイアリングユニット330A、330B、330Cは、それが関連付けされているエネルギー材料を点火するために使用されることが可能である。たとえば、ファイアリングユニット330A、330B、330Cが使用され、モーター312A、312B、312C、フライトの間のそれぞれのステージ302A、302B、302Cの使用の後にステージ302A、302B、302Cを分離させるための分離ジョイント314A、314B、314C、他のペイロード解放メカニズム、1つまたは複数のエネルギーデバイス316(たとえば、バッテリー、ガス発生器など)、スラスター、スラスト終了イベントのためのメカニズム、弾頭用の爆破用爆薬、または、他の爆破システムなどに関連付けされているエネルギー材料を点火することが可能である。換言すれば、ファイアリングユニット330A、330B、330Cは、様々なオードナンスイベントを起動させるために使用され得る。エネルギーデバイス316は、第1のステージ302Aの上に位置付けされているものとして示されている。しかし、そのようなエネルギーデバイス316(または、複数のエネルギーデバイス)は、ステージ302A、302B、302Cのいずれか、または、それらの組合せの上に位置付けされ得る。
【0031】
例として、ファイアリングユニット330A、330B、330Cは、高電圧ファイアリングユニット(HVFU)、低電圧ファイアリングユニット(LVFU)、および、エネルギー材料を点火するようにイニシエーターを通電するために使用される他の同様のファイアリングユニットとして構成され得る。HVFUの例、および、その関連のコンポーネントは、米国特許出願第13/608,571号(それは、本出願と同日に出願され、「High Voltage Firing Unit,Ordnance System,and Method of Operating Same」という表題である)に説明されている。
【0032】
オードナンスコントローラー324A、324B、324Cは、その関連のステージ302A、302B、302Cのためのファイアリングユニット330A、330B、330Cの動作を制御するように構成されているので、それぞれのオードナンスコントローラー324A、324B、324Cも、「ステージコントローラー」と称され得る。加えて、ステージコントローラー324A、324B、324Cは、そのステージ302A、302B、302Cのための特定のフライトコントロールを管理するように構成され得る。たとえば、ステージコントローラー324A、324B、324Cは、スラストベクトル制御(TVC)命令を管理し、計装データなどを収集することが可能である。また、いくつかの実施形態では、フライトコントロールは、アビオニクス制御システム(図2)によって制御され得、オードナンスコントローラー324A、324B、324Cが、単に、オードナンスインターフェースユニット(OIU)として構成され得るようになっており、オードナンスインターフェースユニット(OIU)は、そのステージのためのフライトコントロールの動作をアビオニクス制御システムに任せる。
【0033】
ステージコントローラー324A、324B、324Cは、ステージコントローラー324A、324B、324Cを制御するためのホストとして作用するアビオニクス制御システム(図2)に連結され得る。一般的に、ステージコントローラー324A、324B、324Cは、アビオニクス制御システムから、共通の下流命令、データ処理、および電力分配を受信することが可能である。たとえば、アビオニクス制御システムは、そのファイアリングユニット330A、330B、330Cを燃焼させるための全体的な制御を提供することが可能である。ファイアリングユニット330A、330B、330Cは、アビオニクス制御システムから、ステージコントローラー324A、324B、324Cを通して、個別にアドレス可能および調整可能とすることが可能である。結果として、ステージコントローラー324A、324B、324Cは、共通のバスによってアビオニクス制御システムと連結され得、ファイアリングユニット330A、330B、330Cは、共通のバスによって、そのそれぞれのステージコントローラー324A、324B、324Cと連結され得る。
【0034】
ステージコントローラー324A、324B、324Cのそれぞれは、安全プラグ318A、318B、318Cを含むことが可能である。安全プラグ318A、318B、318Cのそれぞれは、電力信号を手動で切断するように構成され得、ステージコントローラー324A、324B、324Cが、ファイアリングユニット330A、330B、330C、および、下流にある他のステージコントローラー324A、324B、324Cに、電力を供給しないことができるようになっている。たとえば、第1の安全プラグ318Aを切り離すことは、第1のステージコントローラー324Aへの電力信号を切断することが可能であり、第1のステージコントローラー324Aが、第1のステージ302Aのファイアリングユニット330Aへ電力を供給することができないようになっている。第2の安全プラグ318Bを切り離すことは、第2のステージコントローラー324Bへの電力信号を切断することが可能であり、第2のステージコントローラー318Bが、第2のステージ302Bのファイアリングユニット330Bへ電力を供給することができないようになっている。加えて、第1のステージコントローラー324Aは、第2のステージコントローラー324Bから下流にあるので、第2の安全プラグ318Bを切り離すことは、第1のステージコントローラー324A(および、関連付けされているファイアリングユニット330A)への電力信号をさらに切断することが可能である。したがって、第2の安全プラグ318Bを切り離すことは、第1の安全プラグ318Aの状況にかかわらず、第1のステージ302Aへの電力に影響を与える。同様に、第3の安全プラグ318Cを切り離すことは、第3のステージコントローラー324Cへの電力信号を切断することが可能であり、第3のステージコントローラー324Cが、第3のステージ302Cのファイアリングユニット330C、ならびに、下流にある第2のステージコントローラー324Bおよび第3のステージコントローラー324Cへ電力を供給することができないようになっている。追加的なステージ(存在する場合には)のためのステージコントローラーは、下流のステージに対して同様の影響を有することが可能である。
【0035】
結果として、ステージコントローラー324A、324B、324Cは、それぞれのステージに関して、プラグアンドプレイ式のデバイスとすることが可能である。分散型のオードナンス制御システムを有する多段式デバイス(たとえば、多段式ロケットモーター300)を構築するときに、デバイスは、下部から上へ構築およびテストされ得る。たとえば、第1のステージ302Aは、第1の安全プラグ318Aが切り離されている状態で構築され得る。結果として、第1のステージ302Aのコンポーネントは、電力供給源から隔離されることが可能である。コンポーネントは、電力なしで安全にテストされることが可能であり、その後に、第2のステージ302Bが、第2の安全プラグ318Bが切り離されている状態で構築され得る。第2の安全プラグ318Bが切り離されているということは、下流にあるステージ(たとえば、第1のステージ302A)への電力も切断しているので、第1の安全プラグ318Aは、電力が提供されていない状態で、第1のステージコントローラー324Aに接続され得る。同様に、第2のステージ302Bの構築およびテストが完了した後に、第3のステージ302Cが、第3の安全プラグ318Cが切り離されている状態で構築およびテストされ得る。第3の安全プラグ318Cが切り離されているということは、下流にあるステージ(たとえば、第1のステージ302A、第2のステージ302B)への電力も切断しているので、第1の安全プラグ318Aおよび第2の安全プラグ318Bは、電力が提供されていない状態で、第1のステージコントローラー324Aおよび第2のステージコントローラー324Aに接続され得る。したがって、最上ステージコントローラー(たとえば、第3のステージコントローラー324A)の安全プラグ(たとえば、第3の安全プラグ318C)は、ステージコントローラー324A、324B、324Cの積層全体に対する手動安全プラグを提供する。
【0036】
そのような積層された構成は、ステージ302A、302B、302Cを構築およびテストする際の容易性を提供することが可能である。その理由は、ワイヤリングは、すべてのステージが構築された後に、完成したロケットモーター300の全体を通して通されるというよりも、隣接するステージだけに接続される必要があることとなるからである。結果として、ステージ302A、302B、302Cは、下方のステージのための安全プラグの状況に関係なく、個別に処理され得る。加えて、安全プラグ(たとえば、318A)は、すべてのステージの最終的な構築においてというよりも、構築の中間点において接続され得るので、下側ステージ(たとえば、302A)は、安全プラグ(たとえば、318A)のためのアクセス点を必要としないということが可能である。動作時に、ステージ302A、302B、302Cが使い果たされ、フライト中に落下させられるので、そのステージに関連付けされた電力負荷が、残りのステージに影響を与えることなく落下する。
【0037】
図4は、本開示の実施形態によるオードナンスシステム400の概略ダイアグラムである。オードナンスシステム400は、オードナンスコントローラー424を含むことが可能であり、オードナンスコントローラー424は、上記に説明されているように、ステージコントローラーとして構成され得る。加えて、オードナンスシステム400は、1つまたは複数のファイアリングユニット430(たとえば、HVFU)を含むことが可能であり、1つまたは複数のファイアリングユニット430は、一般的に、上記に説明されているように構成され得る。図4に示されているように、オードナンスコントローラー424は、共通のケーブリング402を通して、複数のファイアリングユニット430に連結され得る。共通のケーブリング402は、電子的なセーフアーム(safe and arm)(ESA)電力信号440およびロジック電力信号442のためのワイヤリングを含むことが可能である。
【0038】
オードナンスコントローラー424は、同様に構成されている1つまたは複数の追加的なオードナンスコントローラー(図4には図示せず)に、シリアルに連結され得る(たとえば、積層される)。たとえば、オードナンスコントローラー424は、別のオードナンスコントローラー(入力)からESA電力信号440を受信し、安全プラグ418を通してESA電力信号440を渡し、別のオードナンスコントローラー(出力)へESA電力信号440を渡すことが可能である。図4を参照して議論されるように、それぞれのオードナンスコントローラー424は、多段式ロケットのそれぞれのステージに関連付けされ、それに関連付けされたファイアリングユニット430を制御するようになっている。安全プラグ418は、ESA電力信号440を手動で切断するように構成され得、それは、オードナンスコントローラー424、ならびに、下流にある他のオードナンスコントローラーへの電力を切断することが可能である。結果として、現在のステージおよび下流のステージのためのファイアリングユニット430は、安全プラグ418が切り離されている状態で、アームされるか、またはチャージされることはできないということが可能である。
【0039】
図4のオードナンスコントローラー424が、第1のステージコントローラー324A(図3)である場合には、下流のステージが存在していないので、出力するESA電力信号440が切断され得る。入力するESA電力信号440は、第2のステージコントローラー324B(図3)から受信され得る。図4のオードナンスコントローラー424が、第3のステージコントローラー324Cである場合には、出力するESA電力信号440が、第2のステージコントローラー324Bに接続され得る。しかし、入力するESA電力信号440は、先のステージからというよりも、電力コントローラーおよびコンディショナー222(図2)から受信され得る。
【0040】
オードナンスコントローラー424は、たとえば、アーミングシーケンスの間に制御信号に応答して、ESA電力信号440の発生を制御するように構成され得る。たとえば、オードナンスコントローラー424は、制御ロジック410を含むことが可能であり、制御ロジック410は、ESAアーミング電力スイッチ413、415を含むことが可能であり、ESAアーミング電力スイッチ413、415は、アーミングシーケンスに関する所望のタイミングに従って、有効化および無効化され得る。オードナンスコントローラー424は、デジタルバスを介して、ファイアリングユニット430にデータ信号450を伝えるように構成され、ESA電力信号440を発生させるのに適正な時間を決定するときに、ファイアリングユニット430の状況を決定することが可能である。いくつかの実施形態では、ロジック電力信号442は、安全プラグ418の外側に通すことが可能であり、ファイアリングユニット430の制御およびモニタリングユニットが、ESA電力信号440がないときにも、ファイアリングユニット430の中の電圧および電流を監視するように動作することが可能であるようになっている。
【0041】
本明細書で説明されているオードナンスシステムは、電子的な通信システムを有効化することが可能であり、電子的な通信システムは、従来の機械的なセーフアーム、可撓性の密閉導爆線、スルー・バルクヘッド・イニシエーター、ランヤード・プル・イニシエーターなどを交換することが可能である。結果として、複雑性の低減、および、コンポーネントの数の低減が存在し、それは、より低いコスト、より高い信頼性、安全の強化、より低い電力要求、および、ビークル統合の簡単化を、結果としてさらに生じさせることが可能である。多段式ロケットの中で使用されている、分散型のオードナンスシステムが参照されているが、他の実施形態も考えられる。たとえば、分散型のオードナンスシステムは、様々な用途(たとえば、鉱業、掘削、解体など)で用いられることが可能であり、とりわけ、特定の用途に関して異なる領域(すなわち、ステージ)に分散されたオードナンスコントローラーをオードナンスシステムが有することが有益であり得る用途で用いられることが可能である。
【0042】
追加的な非限定的な実施形態は、以下を含む。
【0043】
実施形態1: 複数のオードナンスコントローラーと、複数のファイアリングユニットとを含む、分散型のオードナンスシステムであって、前記複数のオードナンスコントローラーのうちのそれぞれのオードナンスコントローラーは、前記複数のファイアリングユニットのうちの少なくとも1つのファイアリングユニットに操作可能に連結されており、それに連結されている前記少なくとも1つのファイアリングユニットに、電力信号を提供するように構成されており、オードナンスイベントの起動のために、前記少なくとも1つのファイアリングユニットと通信するように構成されている、分散型のオードナンスシステム。
【0044】
実施形態2: それぞれのオードナンスコントローラーが、デジタル通信バスを通してそれに連結されている前記少なくとも1つのファイアリングユニットに、操作可能に連結されている、実施形態1に記載の分散型のオードナンスシステム。
【0045】
実施形態3: 前記デジタル通信バスが、コントローラー・エリア・ネットワーク(CAN)、イーサネット(登録商標)、RS422、RS232、およびRS485からなる群から選択された通信バスプロトコルを有している、実施形態2に記載の分散型のオードナンスシステム。
【0046】
実施形態4: 前記複数のオードナンスコントローラーのうちの少なくとも1つのオードナンスコントローラーが、前記複数のファイアリングユニットのうちの少なくとも1つの追加的なファイアリングユニットに操作可能に連結されている、実施形態1から3のいずれかに記載の分散型のオードナンスシステム。
【0047】
実施形態5: 前記少なくとも1つのファイアリングユニットが、ディスチャージの前に、前記ファイアリングユニットのアーミングとチャージングの両方を行うために、複数の電子的なセーフアーム(ESA)電力信号として、電力信号を受信するように構成されている、実施形態1から4のいずれかに記載の分散型のオードナンスシステム。
【0048】
実施形態6: 前記複数のESA電力信号および前記デジタル通信バスが、共通のケーブリングの中で提供される、実施形態5に記載の分散型のオードナンスシステム。
【0049】
実施形態7: 前記複数のオードナンスコントローラーが、メインコントローラーからの共通のバスによって、互いに操作可能に連結されている、実施形態1から6のいずれかに記載の分散型のオードナンスシステム。
【0050】
実施形態8: 前記共通のバスが、前記メインコントローラーから前記複数のオードナンスコントローラーへ提供される前記複数のESA電力信号を含む、実施形態7に記載の分散型のオードナンスシステム。
【0051】
実施形態9: 前記共通のバスが、前記メインコントローラーから前記複数のオードナンスコントローラーへ提供される前記デジタル通信バスを含む、実施形態7または実施形態8に記載の分散型のオードナンスシステム。
【0052】
実施形態10: 前記複数のオードナンスコントローラーのうちのそれぞれのオードナンスコントローラーが、関連のオードナンスコントローラーのための前記複数のESA電力信号を切断するように構成されている安全プラグをさらに含む、実施形態5から9のいずれかに記載の分散型のオードナンスシステム。
【0053】
実施形態11: 前記安全プラグが、前記複数のオードナンスコントローラーのうちの下流のオードナンスコントローラーからの前記複数のESA電力信号を切断するように構成されている、実施形態5から10のいずれかに記載の分散型のオードナンスシステム。
【0054】
実施形態12: 前記複数のファイアリングユニットが、複数の高電圧ファイアリングユニットを含む、実施形態1から11のいずれかに記載の分散型のオードナンスシステム。
【0055】
実施形態13: 第1のステージの中の第1のオードナンスイベントの動作を制御するように構成されている第1のオードナンスコントローラー、および前記第1のオードナンスイベントを起動するために、前記第1のオードナンスコントローラーに操作可能に連結されている少なくとも1つの第1のファイアリングユニットを含む第1のステージと、第2のステージの中の第2のオードナンスイベントの動作を制御するように構成されている第2のオードナンスコントローラー、および前記第2のオードナンスイベントを起動するために、前記第2のオードナンスコントローラーに操作可能に連結されている少なくとも1つの第2のファイアリングユニットを含む第2のステージと、を含む多段式オードナンスシステム。
【0056】
実施形態14: 前記少なくとも1つの第1のファイアリングユニットおよび前記少なくとも1つの第2のファイアリングユニットのそれぞれが、前記第1のオードナンスコントローラーおよび前記第2のオードナンスコントローラーのうちのそれぞれの1つによって、個別にアドレス可能である、実施形態13に記載の多段式オードナンスシステム。
【0057】
実施形態15: 前記第1のオードナンスコントローラーが、多段式フライトビークルの前記第1のステージのためのフライトコントロールを管理するようにさらに構成されている、実施形態13または実施形態14に記載の多段式オードナンスシステム。
【0058】
実施形態16: 共通のバスアーキテクチャーを介して、前記第1のオードナンスコントローラーおよび前記第2のオードナンスコントローラーに操作可能に連結されているアビオニクス制御システムをさらに含む、実施形態13から15のいずれかに記載の多段式オードナンスシステム。
【0059】
実施形態17: 前記多段式オードナンスシステムが、前記アビオニクス制御システムの近位に位置付けされている電力コントローラーおよびコンディショナーをさらに含み、前記電力コントローラーおよびコンディショナーは、前記第1のオードナンスコントローラーおよび前記第2のオードナンスコントローラーのそれぞれへの少なくとも1つの電子的なセーフアーム(ESA)電力信号を発生させるように構成されている、実施形態16に記載の多段式オードナンスシステム。
【0060】
実施形態18: 前記第1のオードナンスコントローラーが、第1の安全プラグを含み、前記第1の安全プラグは、前記少なくとも1つのESA電力信号を受信し、前記少なくとも1つの第1のファイアリングユニットへ前記ESA電力信号を選択的に提供するように構成されている、実施形態17に記載の多段式オードナンスシステム。
【0061】
実施形態19: 前記第1の安全プラグが、前記第2のオードナンスコントローラーの第2の安全プラグへ前記ESA電力信号を選択的に提供するようにさらに構成されている、実施形態18に記載の多段式オードナンスシステム。
【0062】
実施形態20: 多段式オードナンス制御システムを構築する方法であって、第1の安全プラグを有する第1のステージの少なくとも1つの第1のファイアリングユニットに、第1のオードナンスコントローラーを連結させるステップと、前記第1の安全プラグが切り離されている状態で、前記第1のステージのコンポーネントをテストするステップと、前記第1のオードナンスコントローラーおよび前記第2のオードナンスコントローラーを連結させるステップと、第2の安全プラグを有する第2のステージの少なくとも1つの第2のファイアリングユニットに、第2のオードナンスコントローラーを連結させるステップと、前記第2の安全プラグが切り離され、かつ、前記第1の安全プラグが接続されている状態で、前記第2のステージのコンポーネントをテストするステップとを含む、方法。
【0063】
実施形態21: 前記第1のオードナンスコントローラーおよび前記第2のオードナンスコントローラーを連結させるステップが、前記第2の安全プラグから前記第1の安全プラグへ少なくとも1つの電力信号線を連結させることを含む、実施形態20に記載の方法。
【0064】
実施形態22: エネルギー材料の起動を制御するための方法であって、共通の通信バスを介して、前記エネルギー材料を点火するように構成されている複数のファイアリングユニットに操作可能に連結されている複数のオードナンスコントローラーへ制御信号を送るステップであって、前記制御信号は、アームおよびチャージされることとなる前記ファイアリングユニットに対応するアドレスを含むメッセージを含む、ステップと、共通の電力バスを介して、前記複数のオードナンスコントローラーへ電力信号を送るステップであって、前記複数のオードナンスコントローラーは、アームおよびチャージされることとなる前記ファイアリングユニットへ前記電力信号を提供するためにさらに構成されている、ステップとを含む、方法。
【0065】
実施形態23: アームおよびチャージされた後に、前記ファイアリングユニットへ燃焼命令信号を送るステップをさらに含む、実施形態22に記載の方法。
【0066】
実施形態24: 前記燃焼命令信号に応答して、前記ファイアリングユニットのエネルギー貯蔵デバイスからイニシエーターへ、エネルギーを解放させるステップをさらに含む、実施形態23に記載の方法。
【0067】
本開示は、特定の図示されている実施形態を参照して、本明細書で説明されてきたが、開示がそのように限定されていないということを、当業者は、認識および理解することとなる。むしろ、図示および説明されている実施形態に対する多くの付加、削除、および修正が、本開示の範囲から逸脱することなくなされ得る。加えて、本開示の範囲内に依然として包含されていながら、発明者によって考えられるように、一実施形態からの特徴は、別の実施形態の特徴と組み合わせされ得る。最後に、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその法律上の均等物だけによって規定されている。
図1
図2
図3
図4