【実施例】
【0195】
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0196】
実施例で用いる略号は、次のような意義を有する。
mg : ミリグラム,g : グラム,ml: ミリリットル,L:リットル,MHz : メガヘルツ。
【0197】
以下の実施例において、核磁気共鳴(以下、
1H NMR:500MHz)スペクトルは、テトラメチルシランを標準物質として、ケミカルシフト値をδ値(ppm)にて記載した。分裂パターンは一重線をs、二重線をd、三重線をt、四重線をq、多重線をm、ブロードをbrで示した。本実施例の“UHPLC”又は“超高速液体クロマトグラフィー”は、Prominence UFLC(島津製作所)を使用した。
【0198】
[実施例1]
エチル (3’R,4’S,5’R)−6’’−クロロ‐4’−(3−クロロー2−フルオロフェニル)−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート
【0199】
【化57】
【0200】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−(3−クロロ−2−フルオロベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2006/091646)(99.9 mg,0.32mmol)、(R)−BINAP(12.1mg,0.019mmol)、CuOAc(2.0mg,0.016mmol)の混合物にシクロヘキサノン(50.4μL,0.49mmol)、グリシンエチルエステル(39.6μL,0.39mmol)、トリエチルアミン(6.8μL,0.049mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(2.0mL)溶液を加え、室温で40時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(2mL)、水(1mL)、20%塩化アンモニウム水溶液(1mL)を加え、激しく攪拌し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで2回抽出し(各2mL)、有機層を全てあわせた後、水で3回洗浄した(各5mL)。得られた有機層を減圧下濃縮し、残渣に酢酸エチル(6mL)、シリカゲル(500mg)を加え、シリカゲルをろ別した。ろ液を減圧下濃縮し、残渣にエタノール(1.25mL)を加え、水(1 mL)を滴下し、室温にて終夜撹拌した。析出した固体をろ過し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物(102.9 mg, 収率65%,91%ee)を固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3): δ = 0.91-1.60 (m, 2H), 1.17 (t, J=7.3 Hz, 3H), 1.38-1.74 (m, 6H), 1.87-2.0 (m, 1H), 2.12-2.20 (m, 1H), 3.19 (s, 1H), 4.07-4.20 (m, 2H), 4.54 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.83-6.89 (m, 1H), 7.05 (dd, J = 8.3, 1.8 Hz, 1H), 7.10-7.16 (m, 1H), 7.36 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 7.49-7.55 (m, 1H), 7.65 (s, 1H).
(光学純度測定用高速液体クロマトグラフィー(HPLC)条件)
カラム:CHIRALPAK IC 4.6 × 250 mm, 5μm
移動層:10mM AcOH buffer : MeCN = 40:60
流量:1.0 min/min
カラム温度:40℃
検出波長:254 nm
注入量:5μL
保持時間:標記化合物 = 14.1 min, エナンチオマー = 11.4 min
【0201】
[実施例2]
エチル (3’R,4’S,5’R)−6’’−クロロ‐4’−(3−クロロー2−フルオロフェニル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート
【0202】
【化58】
【0203】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−(3−クロロ−2−フルオロベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2006/091646)(98.7 mg)、(R)−BINAP(12.1mg,0.019mmol)、CuOAc(2.0mg,0.016mmol)の混合物に4,4−ジメチルシクロヘキサノン(61.4mg,0.48mmol)、グリシンエチルエステル(39.5μL,0.39mmol)、トリエチルアミン(6.8μL,0.049mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(2.0mL)溶液を加え、室温で22時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(2mL)、水(1mL)、20%塩化アンモニウム水溶液(1mL)を加え、激しく攪拌し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで2回抽出し(各2mL)、有機層を全てあわせた後、水で3回洗浄した(各5mL)。得られた有機層を減圧下濃縮し、残渣に酢酸エチル(6mL)、シリカゲル(500mg)を加え、シリカゲルをろ別した。ろ液を減圧下濃縮し、残渣にエタノール(1.0mL)を加え、水(1 mL)を滴下し、室温にて終夜撹拌した。析出した固体をろ過し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物(137 mg, 収率82%,94%ee)を固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3): δ = 0.67 (s, 3H), 0.91 (s, 3H), 1.10-1.19 (m, 2H), 1.17 (t, J=7.3 Hz, 3H), 1.25-1.33 (m, 1H), 1.44-1.72 (m, 3H), 1.87-2.01 (m, 1H), 3.16 (s, 1H), 4.07-4.21 (m, 2H), 4.52 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.83 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 1.5Hz, 1H), 6.81-6.86 (m, 1H), 7.06 (dd, J = 8.3, 2.8 Hz, 1H), 7.10-7.16 (m, 1H), 7.37 (dd, J = 8.3, 1.8 Hz, 1H), 7.48-7.54 (m, 1H), 7.81 (s, 1H).
(光学純度測定用HPLC条件)
カラム:CHIRALPAK OD-3R 4.6 × 150 mm, 3μm
移動層:10mMリン酸buffer : MeCN = 40:60
流量:1.0 min/min
カラム温度:40℃
検出波長:254 nm
注入量:5μL
保持時間:標記化合物 = 13.8 min, エナンチオマー = 12.9 min
【0204】
[実施例3]
エチル (3’R,4’S,5’R)−6’’−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート
【0205】
【化59】
【0206】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−[(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)メチレン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2012/121361)(99.2 mg)、(R)−BINAP(12.1mg,0.019mmol)、CuOAc(2.0mg,0.016mmol)の混合物に、シクロヘキサノン(50.4μL,0.49mmol)、グリシンエチルエステル(39.6μL,0.39mmol)、トリエチルアミン(6.8μL,0.049mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(2.0mL)溶液を加え、0°Cで18時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(2mL)、水(1mL)、20%塩化アンモニウム水溶液(1mL)を加え、激しく攪拌し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで2回抽出し(各2mL)、有機層を全てあわせた後、水で3回洗浄した(各5mL)。得られた有機層を減圧下濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー[ヘプタン:酢酸エチル=1:1(v/v)]より精製した。得られた残渣にエタノール(1.0mL)を加え、水(1 mL)を滴下し、室温にて終夜撹拌した。析出した固体をろ過し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物(101.2 mg, 収率64%,99%ee)を固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3): δ = 0.9-1.1 (m, 2H), 1.19 (t, J=7.3 Hz, 3H), 1.44 (td, J = 12.9, 3.2 Hz, 1H)m, 1.48-1.70 (m, 1H), 3.2 (s, 1H), 4.12-4.20 (m, 2H), 4.53 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.82 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 2.0Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 8.0, 1.5 Hz, 1H), 7.34 (dd, J = 8.3, 1.8 Hz, 1H), 7.5-7.56 (m, 1H), 7.59 (s, 1H), 8.06 (d, J = 5.0 Hz, 1H).
(光学純度測定用HPLC条件)
カラム:CHIRALPAK OD-3R 4.6 × 150 mm, 3μm
移動層:10mMリン酸buffer : MeCN = 40:60
流量:1.0 min/min
カラム温度:40℃
検出波長:254 nm
注入量:5μL
保持時間:標記化合物 = 7.7 min, エナンチオマー = 8.7 min
【0207】
[実施例4]
エチル (3’R,4’S,5’R)−6’’−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート
【0208】
【化60】
【0209】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−[(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)メチレン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2012/121361)(100.7 mg)、(R)−BINAP(12.1mg,0.019mmol)、CuOAc(2.0mg,0.016mmol)の混合物に4,4−ジメチルシクロヘキサノン(61.4mg,0.48mmol)、グリシンエチルエステル(39.5μL,0.39mmol)、トリエチルアミン(6.8μL,0.049mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(2.0mL)溶液を加え、0℃で14時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(2mL)、水(1mL)、20%塩化アンモニウム水溶液(1mL)を加え、激しく攪拌し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで2回抽出し(各2mL)、有機層を全てあわせた後、水で3回洗浄した(各5mL)。得られた有機層を減圧下濃縮し、残渣に酢酸エチル(6mL)、シリカゲル(500mg)を加え、シリカゲルをろ別した。ろ液を減圧下濃縮し、残渣にエタノール(1.0mL)を加え、水(1 mL)を滴下し、室温にて終夜撹拌した。析出した固体をろ過し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物(134.9 mg, 収率80%,99%ee)を固体として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3): δ = 0.67 (s, 3H), 0.91 (s, 3H), 1.11-1.21 (m, 2H), 1.19 (t, J=7.0 Hz, 3H), 1.24-1.34 (m, 1H), 1.43-1.58 (m, 2H), 1.60-1.72 (m, 1H), 1.85-1.95 (m, 1H), 3.19 (s, 1H), 4.10-4.21 (m, 2H), 4.51 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.82 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 2.0Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 8.5, 1.5 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 8.3, 1.8 Hz, 1H), 7.5-7.55 (m, 1H), 7.68 (bs, 1H), 8.05 (d, J = 5.5 Hz, 1H).
(光学純度測定用HPLC条件)
カラム:CHIRALPAK OD-3R 4.6 × 150 mm, 3μm
移動層:10mMリン酸buffer : MeCN = 40:60
流量:1.0 min/min
カラム温度:40℃
検出波長:254 nm
注入量:5μL
保持時間:標記化合物 = 9.4 min, エナンチオマー = 10.5 min
【0210】
[実施例5]
エチル (3’R,4’S,5’R)−6−クロロ‐4’−(3−クロロー2−フルオロフェニル)−3’,3’−ジメチル−2−オキソー1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,3’−ピロリジン]−5’−カルボキシレート
【0211】
【化61】
【0212】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−(3−クロロ−2−フルオロベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2006/091646)(50.8mg, 0.16mmol)、(R)−BINAP(6.1mg, 0.01mmol)、CuOAc(1.0mg,0.008mmol)の混合物にアセトン(23.8μL,0.32mmol)、グリシンエチルエステル(26.4μL,0.26mmol)、トリエチルアミン(3.4μL,0.024mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(1.0mL)溶液を加え、0°Cで42時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(1mL)、水(0.5mL)、20%塩化アンモニウム水溶液(0.5mL)を加え、激しく攪拌し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで2回抽出し(各1mL)、有機層を全てあわせた後、水で3回洗浄した(各2.5mL)。得られた有機層を減圧下濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー[ヘプタン:酢酸エチル:トリエチルアミン=50:50:1(v/v)]より精製し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物とジアステレオマーの混合物(66.8 mg, 収率90%, ジアステレオマー比84(標記化合物):13:3, 標記化合物の光学純度92%ee)を油状化合物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3): δ = 1.07 (s, 3H), 1.17 (t, J =7.0 Hz, 3H), 1.48 (s, 3H), 3.40-3.62 (m, 1H), 4.07-4.23 (m, 2H), 4.55 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.91 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 6.75-6.80 (m, 1H), 6.80 (d, J = 1.5Hz, 1H), 7.06 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 7.09-7.15 (m, 1H), 7.38 (dd, J = 8.3, 2.3 Hz, 1H), 7.45-7.50 (m, 1H), 8.62 (s, 1H).
(光学純度測定用HPLC条件)
カラム:CHIRALPAK IC 4.6 × 250 mm, 5μm
移動層:0.1% HCOOH aq. : MeCN = 70:30
流量:1.0 min/min
カラム温度:27℃
検出波長:254 nm
注入量:5μL
保持時間:標記化合物 = 10.3 min, エナンチオマー = 11.1 min
【0213】
[実施例6]
エチル (3’R,4’S,5’R)−6−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−2−オキソー1,2−ジヒドロジスピロ[インドール−3,3’−ピロリジン−2’,4’’−ピラン]−5’−カルボキシレート
【0214】
【化62】
【0215】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−[(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)メチレン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2012/121361)(48.7 mg, 0.16mmol)、(R)−BINAP(6.1mg, 0.01mmol)、CuOAc(1.0mg,0.008mmol)の混合物にテトラヒドロ-4H-ピラン-4-オン(22.4μL,0.24mmol)、グリシンエチルエステル(20μL,0.20mmol)、トリエチルアミン(3.4μL,0.024mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(1.0mL)溶液を加え、0℃で42時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(1mL)、水(0.5mL)、20%塩化アンモニウム水溶液(0.5mL)を加え、激しく攪拌し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで2回抽出し(各1mL)、有機層を全てあわせた後、水で3回洗浄した(各2.5mL)。得られた有機層を減圧下濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー[ヘプタン:酢酸エチル:トリエチルアミン=50:50:1(v/v)]より精製し、40°Cにて減圧乾燥することで標記化合物とジアステレオマーの混合物(74.9 mg, 収率96%, ジアステレオマー比75(標記化合物):20:5, 標記化合物の光学純度98%ee)を油状化合物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3): δ = 1.19 (t, J=7.3 Hz, 3H), 1.31-1.41 (m, 1H), 1.42-1.50 (m, 1H), 1.85-1.98 (m, 2H), 3.18-3.38 (m, 1H), 3.67-3.77 (m, 2H), 3.84-3.92 (m, 1H), 3.88-4.06 (m, 1H), 4.08-4.20 (m, 2H), 4.56 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.78 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.08 (dd, J = 8.3, 1.8 Hz, 1H), 7.34 (dd, J = 8.3, 2.3 Hz, 1H), 7.49-7.54 (m, 1H), 8.06 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.43 (s, 1H).
(光学純度測定用HPLC条件)
カラム:CHIRALPAK IC 4.6 × 250 mm, 5μm
移動層:10mM AcOH buffer : MeCN = 40:60
流量:1.0 min/min
カラム温度:27℃
検出波長:220 nm
注入量:5μL
保持時間:標記化合物 = 26.2 min, エナンチオマー = 22.8 min
【0216】
[実施例7]
エチル (3’R,4’S,5’R)−6−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−3’,3’−ジメチル−2−オキソー1,2−ジヒドロスピロ[インドール−3,3’−ピロリジン]−5’−カルボキシレート
【0217】
【化63】
【0218】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−[(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)メチレン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2012/121361)(51 mg, 0.16mmol)、(R)−BINAP(6.1mg, 0.01mmol)、CuOAc(1.0mg,0.008mmol)の混合物にアセトン(17.8μL,0.24mmol)、グリシンエチルエステル(20μL,0.20mmol)、トリエチルアミン(3.4μL,0.024mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(1.0mL)溶液を加え、0°Cで42時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(1mL)、水(0.5mL)、20%塩化アンモニウム水溶液(0.5mL)を加え、激しく攪拌し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで2回抽出し(各1mL)、有機層を全てあわせた後、水で3回洗浄した(各2.5mL)。得られた有機層を減圧下濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー[ヘプタン:酢酸エチル:トリエチルアミン=50:50:1(v/v)]より精製し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物とジアステレオマーの混合物(68.9 mg, 収率92%, ジアステレオマー比87(標記化合物):13, 標記化合物の光学純度98%ee)を油状化合物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3): δ = 1.08 (s, 3H), 1.20 (t, J =7.0 Hz, 3H), 1.46 (s, 3H), 3.40-3.65 (m, 1H), 4.09-4.26 (m, 2H), 4.54 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.89 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 8.5, 2.0 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 8.0, 1.5 Hz, 1H), 7.49-7.55 (m, 1H), 7.86 (s, 1H), 8.07 (d, J = 5.0 Hz, 1H).
(光学純度測定用HPLC条件)
カラム:CHIRALPAK AS-RH 4.6 × 150 mm, 5μm
移動層:10 mM AcOH buffer : MeCN = 60:40
流量:1.0 min/min
カラム温度:40℃
検出波長:254 nm
注入量:5μL
保持時間:標記化合物 = 8.4 min, エナンチオマー = 7.1 min
【0219】
[実施例8]
エチル (3’R,4’S,5’R)−6’’−クロロ‐4’−(3−クロロー2−フルオロフェニル)−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロペンタン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート
【0220】
【化64】
【0221】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−(3−クロロ−2−フルオロベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2006/091646)(52.1 mg,0.17mmol)、(R)−BINAP(6.1mg, 0.01mmol)、CuOAc(1.0mg,0.008mmol)の混合物にシクロペンタノン(28.7μL,0.32mmol)、グリシンエチルエステル(26.4μL,0.26mmol)、トリエチルアミン(3.4μL,0.024mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(1.0mL)溶液を加え、0°Cで42時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(1mL)、水(0.5mL)、20%塩化アンモニウム水溶液(0.5mL)を加え、激しく攪拌し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで2回抽出し(各1mL)、有機層を全てあわせた後、水で3回洗浄した(各2.5mL)。得られた有機層を減圧下濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー[ヘプタン:酢酸エチル:トリエチルアミン=100:50:1.5(v/v)]より精製し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物とジアステレオマーの混合物(69 mg, 収率86%, ジアステレオマー比84(標記化合物):14:2, 標記化合物の光学純度99%ee)を油状化合物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3): δ = 1.17 (t, J=7.3 Hz, 3H), 1.22-1.30 (m, 1H), 1.32-1.42 (m, 1H), 1.50-1.60 (m, 2H), 1.66-1.83 (m, 2H), 1.86-1.97 (m, 1H), 2.07-2.15 (m, 1H), 3.25-3.64 (m, 1H), 4.07-4.23 (m, 2H), 4.53 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.76 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.72-6.77 (m, 1H), 6.80 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.06 (dd, J = 8.0, 1.5 Hz, 1H), 7.08-7.13 (m, 1H), 7.38 (dd, J = 8.0, 2.0 Hz, 1H), 7.43-7.50 (m, 1H), 8.68 (s, 1H).
(光学純度測定用HPLC条件)
カラム:CHIRALPAK IC 4.6 × 250 mm, 5μm
移動層:0.1% HCOOH aq. : MeCN = 50:50
流量:1.0 min/min
カラム温度:27℃
検出波長:220 nm
注入量:5μL
保持時間:標記化合物 = 6.0 min, エナンチオマー = 5.6 min
【0222】
[実施例9]
エチル (3’R,4’S,5’R)−6’’−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロペンタン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート
【0223】
【化65】
【0224】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−[(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)メチレン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2012/121361)(50.9 mg, 0.16mmol)、(R)−BINAP(6.1mg,, 0.01mmol)、CuOAc(1.0mg,0.008mmol)の混合物にシクロペンタノン(21.6μL,0.24mmol)、グリシンエチルエステル(20μL,0.20mmol)、トリエチルアミン(3.4μL,0.024mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(1.0mL)溶液を加え、0°Cで42時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(1mL)、水(0.5mL)、20%塩化アンモニウム水溶液(0.5mL)を加え、激しく攪拌し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで2回抽出し(各1mL)、有機層を全てあわせた後、水で3回洗浄した(各2.5mL)。得られた有機層を減圧下濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー[ヘプタン:酢酸エチル:トリエチルアミン=50:50:1(v/v)]より精製し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物とジアステレオマーの混合物(69.1 mg, 収率88%, ジアステレオマー比87(標記化合物):13, 標記化合物の光学純度98%ee)を油状化合物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3): δ = 1.19 (t, J=7.3 Hz, 3H), 1.22-1.30 (m, 1H), 1.32-1.43 (m, 1H), 1.48-1.60 (m, 2H), 1.66-1.82 (m, 2H), 1.86-1.96 (m, 1H), 2.02-2.09 (m, 1H), 3.40-3.62 (m, 1H), 4.08-4.24 (m, 2H), 4.53 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.73 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 8.3, 1.8 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 8.3, 2.3 Hz, 1H), 7.50-7.54 (m, 1H), 8.04 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.60 (s, 1H).
(光学純度測定用HPLC条件)
カラム:CHIRALPAK IC 4.6 × 250 mm, 5μm
移動層:0.1% HCOOH aq. : MeCN = 50:50
流量:1.0 min/min
カラム温度:27℃
検出波長:220 nm
注入量:5μL
保持時間:標記化合物 = 6.7 min, エナンチオマー = 13.3 min
【0225】
[実施例10]
(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6’’−クロロ−4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキサミド
【0226】
【化66】
【0227】
[工程1]
(4’S,5’R)−6’’−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボン酸
実施例4で得られた化合物(5.00g,9.61mmol)のメタノール(25mL)、テトラヒドロフラン(25mL)の溶液に、氷冷下、1規定水酸化ナトリウム水溶液(18.3mL、18.3mmol)を加え、0℃で41.5時間攪拌した。反応混合物に氷冷下、濃塩酸を加えpH3まで中和し、水(75mL)を滴下後、室温にて4時間攪拌した。析出した固体を0℃でろ過し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物(4.52g, 収率96%)を固体として得た。
【0228】
[工程2]
(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6’’−クロロ−4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキサミド
上記工程1で得られた化合物(2.00g,4.06mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(20mL)溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(310mg, 2.02mmol)、(2S,5R)−5−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−2−カルボキサミド(WO2012/121361)(707mg,4.90mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(850μL,4.88mmol)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(934mg,4.87mmol)を加え、0℃で47.5時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(20mL)、水(10mL)を加え、攪拌し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで2回抽出し(各20mL)、有機層を全てあわせた後、水で3回洗浄した(各20mL)。溶媒を減圧留去後、アセトニトリル(30mL)を加え60℃で2時間攪拌した。放冷後、析出した固体をろ過し、40°Cにて減圧乾燥することで標記化合物(2.13 g, 収率80%)を固体として得た。
【0229】
[実施例11]
11−1)各種不斉触媒による影響
【0230】
【化67】
【0231】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−[(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)メチレン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2012/121361)、4,4−ジメチルシクロヘキサノン(1.5eq.)、グリシンエチルエステル(1.2eq.)、トリエチルアミン(15mol%)のTHF溶液(10倍量)に、別途、ルイス酸(5mol%)、不斉配位子(6mol%)、THF(10倍量)を窒素雰囲気下で1時間攪拌し調製した触媒溶液を加え、室温にて12-16時間攪拌した。その後、HPLCにて、得られたtrans1化合物((エチル (3’S,4’R,5’S)−6’’−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート)の光学純度およびHPLC収率を測定した。
(光学純度測定用HPLC条件)
カラム:CHIRALPAK OD-3R 4.6 × 150 mm, 3μm
移動層:10mMリン酸buffer : MeCN = 40:60
流量:1.0 min/min
カラム温度:40℃
検出波長:254 nm
注入量:5μL
保持時間:標記化合物 = 13.8 min, エナンチオマー = 12.9 min
主な結果を表1に示す。
【0232】
【表1-1】
【表1-2】
【0233】
11−2)各種溶媒による影響
【0234】
【化68】
【0235】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−[(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)メチレン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2012/121361)、4,4−ジメチルシクロヘキサノン(1.5eq.)、グリシンエチルエステル(1.2eq.)、トリエチルアミン(15mol%)、溶媒(10倍量)に、別途、CuOAc(5mol%)、(S)−BINAP(6mol%)、溶媒(10倍量)を窒素雰囲気下で1時間攪拌し調製した触媒溶液を加え、室温にて21.5時間攪拌した。その後、HPLCにて、得られたtrans2化合物(エチル (3’S,4’R,5’S)−6’’−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート)のHPLC収率および光学純度を測定した。
主な結果を表2に示す。
【0236】
【表2】
11−3)Cu(I)ルイス酸の検討
【0237】
【化69】
【0238】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−[(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)メチレン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2012/121361)、4,4−ジメチルシクロヘキサノン(1.5eq.)、グリシンエチルエステル(1.2eq.)、トリエチルアミン(15mol%)、N,N−ジメチルアセトアミド(10倍量)に、別途、Cu(I)ルイス酸(5mol%)、(S)−BINAP(6mol%)、N,N−ジメチルアセトアミド(10倍量)を窒素雰囲気下で1時間攪拌し調製した触媒溶液を加え、室温にて17―21.5時間攪拌した。その後、HPLCにて、得られたtrans2化合物(エチル (3’S,4’R,5’S)−6’’−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート)のHPLC収率および光学純度を測定した。
主な結果を表3に示す。
【0239】
【表3】
11−4)Cu(II)ルイス酸の検討
【0240】
【化70】
【0241】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−[(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)メチレン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2012/121361)、4,4−ジメチルシクロヘキサノン(1.5eq.)、グリシンエチルエステル(1.2eq.)、Cu(II)ルイス酸(5mol%)、(R)−BINAP(6mol%)、N,N−ジメチルアセトアミド(20倍量)を窒素雰囲気下で室温にて15時間攪拌した。その後、UPLCにて、得られたtrans2化合物(エチル (3’R,4’S,5’R)−6’’−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート)のUPLC収率およびHPLCにて光学純度を測定した。
主な結果を表4に示す。
【0242】
【表4】
*eeの符号:−は、trans2化合物(エチル (3’S,4’R,5’S)−6’’−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート)が主生成物となることをあらわす。
【0243】
11−5)CuOAcおよび各種不斉配位子を使った検討
【0244】
【化71】
【0245】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−[(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)メチレン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2012/121361)、4,4−ジメチルシクロヘキサノン(1.5eq.)、グリシンエチルエステル(1.2eq.)、トリエチルアミン(15mol%)のTHF溶液(10倍量)に、別途、CuOAc(5mol%)、不斉配位子(6mol%)、THF(10倍量)を窒素雰囲気下で1時間攪拌し調製した触媒溶液を加え、室温にて12−16時間攪拌した。その後、HPLCにて得られたtrans1化合物(エチル (3’S,4’R,5’S)−6’’−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート
)の収率および光学純度を測定した。
主な結果を表5に示す。
【0246】
【表5-1】
【表5-2】
【表5-3】
【表5-4】
*eeの符号:−は、trans2化合物(エチル (3’S,4’R,5’S)−6’’−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート)が主生成物となることをあらわす。
【0247】
[実施例12]
tert−ブチル (3’R,4’S,5’R)−6’’−クロロ‐4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキシレート
【0248】
【化72】
【0249】
窒素雰囲気下、(3E/Z)-6-クロロ−3−[(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)メチレン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2012/121361)(50.0mg,0.16mmol)、(R)−BINAP(6.0mg,0.009mmol)、CuOAc(1.0mg,0.008mmol)の混合物に4,4−ジメチルシクロヘキサノン(31.0mg,0.25mmol)、グリシンtert−ブチルエステル(27.8mg,0.21mmol)、トリエチルアミン(3.4μl,0.024mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1.0ml)溶液を加え、0℃で19.5時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(2.0ml)、水(0.5ml)、20%塩化アンモニウム水溶液(0.5ml)を加え、激しく攪拌し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで2回抽出し(各2.0ml)、有機層を全てあわせた後、水で3回洗浄した(各2.0ml)。得られた有機層を減圧下濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー[ヘプタン:酢酸エチル:トリエチルアミン=50:50:1(v/v)]より精製し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物とジアステレオマーの混合物(61.0mg,収率69%,ジアステレオマー比90(標記化合物):10,標記化合物の光学純度97%ee)を油状化合物として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ=0.67(s,3H),0.92(s,3H),1.10−1.25(m,3H),1.33(s,9H),1.45−1.75(m,3H),1.80−2.00(m,2H),3.15−3.20(m,1H),4.42(d,J=9.0Hz,1H),4.68(d,J=9.5Hz,1H),6.77(d,J=2.0Hz,1H),7.06(dd,J=8.3,1.8Hz,1H),7.34(dd,J=8.5,2.0Hz,1H),7.53−7.63(m,2H),8.06(d,J=5.0Hz,1H)
(光学純度測定用HPLC条件)
カラム:CHIRALPAK OD−3R 4.6×150mm,3μm
移動層:0.1%(v/v) HCOOHaq.:MeCN=50:50
流量:1.0ml/min
カラム温度:40℃
検出波長:254nm
注入量:5μl
保持時間:標記化合物=9.4min,エナンチオマー=11.4min
【0250】
[参考例1]
(2S,5R)−5−[(2−アミノアセチル)アミノ]テトラヒドロ−2H−ピラン−2−カルボキサミド
【0251】
【化73】
【0252】
[工程1]
tert−ブチル N−(2−{[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]アミノ}−2−オキソエチル)カルバメート
N−(tert−ブトキシカルボニル)グリシン(1.01g,5.77mmol),(2S,5R)−5−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−2−カルボキサミド(WO2012/121361)(0.85g,5.90mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(994μl,5.71mmol)のテトラヒドロフラン(40ml)のスラリー液に、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’,−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロりん酸塩(2.21g,5.83mmol)を加え、室温で18時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー[酢酸エチル:メタノール=98:2→80:20(v/v)]より精製した。得られた固体に酢酸エチル(20ml)を加え、室温にて4時間攪拌した。得られたスラリー液をろ過し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物(1.47g,収率83%)を白色固体として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ=1.40−1.50(m,1H),1.46(s,9H),1.57−1.66(m,1H),2.08−2.16(m,1H),2.22−2.28(m,1H),3.09(t,J=10.5Hz,1H),3.70−3.82(m,3H),3.90−4.02(m,1H),4.16(ddd,J=10.9,4.9,1.9Hz,1H),5.08−5.15(m,1H),5.38−5.46(m,1H),5.95−6.05(m,1H),6.43−6.53(m,1H)
【0253】
[工程2]
(2S,5R)−5−[(2−アミノアセチル)アミノ]テトラヒドロ−2H−ピラン−2−カルボキサミド
上記工程1で得られた化合物(500mg,1.66mmol)に4規定塩化水素/シクロペンチルメチルエーテル溶液(5ml,20mmol)を加え、室温で15時間攪拌した。反応混合物をろ過し、シクロペンチルメチルエーテル(5ml)にて洗浄した。得られた固体のメタノール(5ml)溶液に28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(810μl,3.32mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。得られた反応混合物に中性シリカゲル(500mg)を加え、減圧下濃縮し、酢酸エチル(50ml)とメタノール(5ml)を加えてシリカゲルをろ別した。ろ液を減圧下濃縮し、残渣にテトラヒドロフラン(2.0ml)を加え、室温にて17時間攪拌した。得られたスラリー液をろ過し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物(111mg,収率33%)を白色固体として得た。
1H NMR(500MHz,CD
3OD):δ=1.50−1.61(m,2H),2.00−2.18(m,2H),3.16(t,J=10.8Hz,1H),3.21(d,J=16.5Hz,1H),3.25(d,J=17.0Hz,1H),3.72−3.78(m,1H),3.80−3.90(m,1H),4.07(ddd,J=10.9,4.9,1.9Hz,1H)
【0254】
[実施例13]
(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6’’−クロロ−4’−(2−クロロー3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキサミド
【0255】
【化74】
【0256】
窒素雰囲気下、参考例1で得られた化合物(39.1mg,0.19mmol),(3E/Z)-6-クロロ−3−(3−クロロ−2−フルオロベンジリデン)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(WO2006/091646)(48.6mg,0.16mmol)、(R)−BINAP(6.6mg,0.011mmol)、CuOAc(1.2mg,0.010mmol)の混合物に4,4−ジメチルシクロヘキサノン(30.6mg,0.24mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1.0ml)溶液を加え、室温で17時間攪拌した。反応混合物の全量をメタノール(100ml)に希釈し、標記化合物(超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)収率65%,96%de)をメタノール溶液として得た。
【0257】
(UHPLC収率計算用のUHPLC測定条件)
カラム:CAPCELL CORE ADME 2.1×100mm,2.7μm
移動層:0.1%(v/v) HCOOHaq.:MeCN
グラジエント:MeCN 20%→92%
グラジエント条件:0−2.5min MeCN 20%、2.5−7.3min MeCN 20→92%、7.3−14min MeCN 92%、14.01−17min MeCN 20%
流量:0.6ml/min
カラム温度:40℃
検出波長:254nm
注入量:5μl
保持時間:標記化合物=6.6min
(de測定用HPLC条件)
カラム:CHIRALPAK OD−3R 4.6×150mm,3μm
移動層:0.1%(v/v) HCOOHaq.:MeCN=60:40
流量:1.0ml/min
カラム温度:40℃
検出波長:254nm
注入量:10μl
保持時間:標記化合物=17.7min,ジアステレオマー=8.5min
【0258】
[実施例14]
(3’R,4’S,5’R)−6’’−クロロ−4’−(3−クロロー2−フルオロフェニル)−N−(trans−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキサミド
【0259】
【化75】
【0260】
[工程1]
(4’S,5’R)−6’’−クロロ−4’−(3−クロロー2−フルオロフェニル)−N−(trans−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’’−カルボン酸
実施例1で得られた化合物(1.00g,2.04mmol)とメタノール(10ml)のスラリー液に、氷冷下、25%(w/v)水酸化ナトリウム水溶液(1.0ml、6.25mmol)を加え、0℃で27.5時間攪拌した。反応混合物に氷冷下、35%(w/w)濃塩酸(651mg、6.25mmol)を加え中和し、水(15ml)を滴下後、0℃で18時間攪拌した。析出した結晶を0℃でろ過し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物(0.90g, 収率95%,>99.5%ee)を淡黄色固体として得た。
1H NMR(500MHz,CD
3OD):δ=1.10−1.30(m,2H),1.50−1.68(m,1H),1.70−2.13(m,5H),2.18−2.28(m,1H),2.50−2.62(m,1H),4.81(d,J=10.0Hz,1H),5.01(d,J=10.0Hz,1H),6.76(d,J=2.0Hz,1H),7.07−7.15(m,2H),7.28−7.35(m,1H),7.54(dd,J=8.0,2.5Hz,1H),7.60−7.68(m,1H)
(光学純度測定用HPLC条件)
カラム:CHIRALPAK QN−AX 4.6×150mm,3μm
移動層:0.1%(v/v) HCOOHaq.:MeCN=60:40
流量:1.0ml/min
カラム温度:40℃
検出波長:254nm
注入量:5μl
保持時間:標記化合物=7.5min,エナンチオマー=4.0min
[工程2]
(3’R,4’S,5’R)−6’’−クロロ−4’−(3−クロロー2−フルオロフェニル)−N−(trans−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2’’−オキソー1’’,2’’−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3’’−インドール]−5’−カルボキサミド
上記工程1で得られた化合物(501mg,1.08mmol,99%ee)とtrans−4−アミノシクロヘキサノール(157mg,1.36mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(5ml)溶液に、氷冷下、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホニウムクロリド(392mg,1.42mmol)を加え、0℃で1時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(10ml)、水(5ml)を加え、攪拌し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出し(10ml)、有機層を全て合わせた後、水で3回洗浄した(各10ml)。溶媒を減圧留去後、アセトニトリル(15ml)を加え室温で18時間攪拌した。析出した結晶をろ過し、40℃にて減圧乾燥することで標記化合物(426g,収率70%,>99.5%ee)を白色固体として得た。
【0261】
1H NMR(500MHz,CD
3OD):δ=0.93(td,J=13.5,4.2Hz,1H),1.0−1.15(m,1H),1.25−1.45(m,4H),1.5−2.05(m,12H),3.5−3.65(m,2H),4.49(d,J=9.5Hz,1H),4.65(d,J=9.0Hz,1H),6.71(d,J=2.0Hz,1H),7.02(td,J=8.5,2.0Hz,1H),7.20(td,J=15.0,1.5Hz,1H),7.39(dd,J=8.5,2.5Hz,1H),7.61(td,J=14.8,1.3Hz,1H)
(光学純度測定用HPLC条件)
カラム:CHIRALPAK OD−3R 4.6×150mm,3μm
移動層:0.1%(v/v) HCOOHaq.:MeCN=60:40
流量:1.0ml/min
カラム温度:40℃
検出波長:254nm
注入量:5μl
保持時間:標記化合物=4.9min,エナンチオマー=4.2min