特許第6368464号(P6368464)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6368464ローディングユニットの速度および位置フィードバック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6368464
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】ローディングユニットの速度および位置フィードバック
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20180723BHJP
【FI】
   A61B17/072
【請求項の数】14
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-182718(P2013-182718)
(22)【出願日】2013年9月4日
(65)【公開番号】特開2014-83436(P2014-83436A)
(43)【公開日】2014年5月12日
【審査請求日】2016年8月12日
(31)【優先権主張番号】61/715,485
(32)【優先日】2012年10月18日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/955,486
(32)【優先日】2013年7月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】マイケル イングマンソン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ゼムロク
【審査官】 後藤 健志
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−299074(JP,A)
【文献】 特開2011−050744(JP,A)
【文献】 特開2010−075694(JP,A)
【文献】 特開2012−170820(JP,A)
【文献】 特表平09−503896(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0124689(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/068−17/072
A61B 17/115
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用ステープル留めデバイスのためのローディングユニットであって、該ローディングユニットは、
カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリであって、該カートリッジアセンブリは、チャンネルとステープルカートリッジとを含み、該ステープルカートリッジは、該ステープルカートリッジの中に複数の外科用ステープルを有する、カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリと、
クランプ留め部材を有する軸駆動アセンブリであって、該クランプ留め部材は、該アンビルアセンブリに係合するための上部フランジと、該チャンネルに係合するための下部フランジとを有し、該ステープルカートリッジから外へ、該アンビルアセンブリに対して該ステープルを駆動するために、該軸駆動アセンブリは、該ステープルカートリッジを通って動くことが可能である、軸駆動アセンブリと
該軸駆動アセンブリについてのストロークの端を該外科用ステープル留めデバイスのコントローラーに認識させるために、該チャンネルに画定されている機械的特徴であって、該機械的特徴は、第一のパターンと第二のパターンとを有する、機械的特徴と
を含む、ローディングユニット。
【請求項2】
前記ステープルカートリッジは、複数のステープル保持くぼみを有し、前記外科用ステープルは、該ステープル保持くぼみに配置されている、請求項1に記載のローディングユニット。
【請求項3】
前記ステープル保持くぼみは、線形列に配置されている、請求項2に記載のローディングユニット。
【請求項4】
前記軸駆動アセンブリは、駆動ビームを含む、請求項1に記載のローディングユニット。
【請求項5】
前記アンビルアセンブリと前記カートリッジアセンブリとの間のギャップを決定するためのセンサーをさらに含む、請求項1に記載のローディングユニット。
【請求項6】
細長い部分と請求項1に記載のローディングユニットとを含む外科用ステープル留めデバイス。
【請求項7】
ハンドル部分をさらに含む、請求項6に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項8】
前記ハンドル部分は、モーターアセンブリを有する、請求項7に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項9】
機械的特徴の前記第一のパターンは、前記第二のパターンの該機械的特徴のサイズとは異なるサイズの機械的特徴を有する、請求項1に記載のローディングユニット
【請求項10】
前記ステープルカートリッジは、長手方向の軸を定義し、前記ステープルカートリッジは、該長手方向の軸に沿った線形列に配置されているステープル保持くぼみを画定している、請求項1に記載のローディングユニット。
【請求項11】
前記チャンネルは、スロットを画定している、請求項1に記載のローディングユニット。
【請求項12】
前記スロットの遠位端は、前記ストロークの端を形成している、請求項11に記載のローディングユニット。
【請求項13】
機械的特徴の前記第二のパターンは、機械的特徴の前記第一のパターンよりも、前記スロットの前記遠位端の近くにある、請求項12に記載のローディングユニット。
【請求項14】
光センサーが、前記機械的特徴を検出する、請求項1に記載のローディングユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への参照)
本願は、米国仮特許出願第61/715,485号(2012年10月18日出願)の利益およびそれに基づく優先権を主張し、その開示全体が本明細書中に参照によって援用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、ハンドル部分と取り外し可能かつ取り替え可能なエンドエフェクターまたはローディングユニットとを有する外科用デバイス(例えば、外科用ステープル留め器具)に向けられる。特に、本開示は、エンドエフェクターのタイプを識別するセンサーを有し、ローディングユニットの使用に関係するフィードバックを提供する外科用デバイスおよびローディングユニットに関連する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
ハンドル部分と取り替え可能なユニットとを有する外科用デバイスは、公知である。異なるタイプおよびサイズのローディングユニットを発射するために使用され得る外科用デバイスは、Mastriら(「Mastri」)の特許文献1に開示され、これによって、その開示は、その全体が参照によって援用される。Mastriにおいて、ローディングユニットは、異なるサイズの外科用ステープルと、さらに、異なるステープルライン長さとを有し得る。Millimanらの特許文献2は、ハンドル部分を用いて使用され得る関節運動ローディングユニットおよび非関節運動ローディングユニットを開示し、これによって、その開示は、その全体が参照によって援用される。
【0004】
アダプターアセンブリとアダプターアセンブリに取り付けられ得る複数の外科用エンドエフェクターとを有する外科用デバイスは、特許文献3に開示され、これによって、その全体が参照によって援用される。アダプターは、電動のモーターを備えたハンドヘルド駆動体が、種々のエンドエフェクター(例えば、端端吻合エンドエフェクター(つまり、円形ステープラー)、内視鏡胃腸吻合エンドエフェクター(例えば、線形内視鏡ステープラー)、または横断吻合エンドエフェクター)に接続することを可能にするために使用される。遠隔電力コンソールを有する電動外科用デバイスはまた、Whitmanら(「Whitman」)の特許文献4によって開示されたように、提案され、これによって、その全体が参照によって援用される。Whitmanは、外科用デバイスを制御するための、コンソールにおけるコントローラーを開示する。コントローラーは、RAMとROMとを含むメモリーユニットを有し得、コントローラーは、コントローラーに取り付けられた特定のエンドエフェクターからデータを読み込む。コントローラーは、コントローラーに取り付けられたエンドエフェクター上のメモリーユニットから識別データを読み込み、それから、コントローラーが外科用デバイスのモーターに接続していることによって、外科用デバイスの動作を制御し得る。
【0005】
電動外科用器具は、Zemlokらの特許文献5によって開示され、これによって、その開示全体が、参照によって援用され、電動外科用器具は、器具の複数の機能を駆動させるためにシフトモーターを利用する。種々のセンサーが開示される。
【0006】
種々の取り外し可能かつ取り替え可能エンドエフェクターまたはローディングユニットを用いて使用されるように設計された外科用デバイスの文脈において、取り付けられるエンドエフェクターまたはローディングユニットのタイプを識別することが、望ましい。この情報は、外科用デバイスを動作させる方法を決定するために使用され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第7,044,353号明細書
【特許文献2】米国特許第7,565,993号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2011/0174099号明細書
【特許文献4】米国特許第6,846,307号明細書
【特許文献5】米国特許第7,887,530号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
外科用ステープル留めデバイスのためのローディングユニットであって、該ローディングユニットは、
カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリであって、該カートリッジアセンブリは、チャンネルとステープルカートリッジとを含み、該ステープルカートリッジは、該ステープルカートリッジの中に複数の外科用ステープルを有する、カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリと、
クランプ留め部材を有する軸駆動アセンブリであって、該クランプ留め部材は、該アンビルアセンブリに係合するための上部フランジと、該チャンネルに係合するための下部フランジとを有し、該ステープルカートリッジから外へ、該アンビルアセンブリに対して該ステープルを駆動するために、該軸駆動アセンブリは、該ステープルカートリッジを通って動くことが可能である、軸駆動アセンブリと、
該軸駆動アセンブリについてのストロークの端を表示するために、該チャンネルに画定されている機械的特徴であって、該機械的特徴は、第一のパターンと第二のパターンとを有する、機械的特徴と
を含む、ローディングユニット。
(項目2)
前記ステープルカートリッジは、複数のステープル保持くぼみを有し、前記外科用ステープルは、該ステープル保持くぼみに配置されている、上記項目に記載のローディングユニット。
(項目3)
前記ステープル保持くぼみは、線形列に配置されている、上記項目のいずれかに記載のローディングユニット。
(項目4)
前記軸駆動アセンブリは、駆動ビームを含む、上記項目のいずれかに記載のローディングユニット。
(項目5)
前記アンビルアセンブリと前記カートリッジアセンブリとの間のギャップを決定するためのセンサーをさらに含む、上記項目のいずれかに記載のローディングユニット。
(項目6)
細長い部分と上記項目のいずれかに記載のローディングユニットとを含む外科用ステープル留めデバイス。
(項目7)
ハンドル部分をさらに含む、上記項目のいずれかに記載の外科用ステープル留めデバイス。
(項目8)
前記ハンドル部分は、モーターアセンブリを有する、上記項目のいずれかに記載の外科用ステープル留めデバイス。
(項目9)
コントローラーをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の外科用ステープル留めデバイス。
(項目10)
前記コントローラーは、前記ストロークの端を決定するように構成されている、上記項目のいずれかに記載の外科用ステープル留めデバイス。
(項目11)
機械的特徴の前記第一のパターンは、前記第二のパターンの該機械的特徴のサイズとは異なるサイズの機械的特徴を有する、上記項目のいずれかに記載の外科用ステープル留めデバイス。
(項目12)
前記ステープルカートリッジは、長手方向の軸を定義し、前記ステープルカートリッジは、該長手方向の軸に沿った線形列に配置されているステープル保持くぼみを画定している、上記項目のいずれかに記載のローディングユニット。
(項目13)
前記チャンネルは、スロットを画定している、上記項目のいずれかに記載のローディングユニット。
(項目14)
前記スロットの遠位端は、前記ストロークの端を形成している、上記項目のいずれかに記載のローディングユニット。
(項目15)
機械的特徴の前記第二のパターンは、機械的特徴の前記第一のパターンよりも、前記スロットの前記遠位端の近くにある、上記項目のいずれかに記載のローディングユニット。
(項目16)
光センサーが、前記機械的特徴を検出する、上記項目のいずれかに記載のローディングユニット。
【0009】
(摘要)
外科用ステープル留めデバイスのためのローディングユニットは、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとを含み、カートリッジアセンブリは、チャンネルとステープルカートリッジとを含み、ステープルカートリッジは、ステープルカートリッジの中に複数の外科用ステープルを有する。軸駆動アセンブリは、クランプ留め部材を有し、クランプ留め部材は、アンビルアセンブリに係合するための上部フランジと、チャンネルに係合するための下部フランジとを有する。ステープルカートリッジから外へ、アンビルアセンブリに対してステープルを駆動するために、軸駆動アセンブリは、ステープルカートリッジを通って動くことが可能である。機械的特徴は、軸駆動アセンブリについてのストロークの端を表示するために、チャンネルに画定され、機械的特徴は、第一のパターンと第二のパターンとを有する。
【0010】
(概要)
外科用ステープル留めデバイスのためのローディングユニットは、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとを含み、カートリッジアセンブリは、チャンネルとステープルカートリッジとを含み、ステープルカートリッジは、ステープルカートリッジの中に複数の外科用ステープルを有する。ローディングユニットは、クランプ留め部材を有する軸駆動アセンブリを有し、クランプ留め部材は、アンビルアセンブリに係合するための上部フランジと、チャンネルに係合するための下部フランジとを有し、ステープルカートリッジから外へ、アンビルアセンブリに対してステープルを駆動するために、軸駆動アセンブリは、ステープルカートリッジを通って動くことが可能である。機械的特徴は、軸駆動アセンブリについてのストロークの端を表示するために、チャンネルに画定され、機械的特徴は、第一のパターンと第二のパターンとを有する。
【0011】
ローディングユニットのステープルカートリッジは、複数のステープル保持くぼみを有し得、外科用ステープルは、ステープル保持くぼみに配置されている。特定の実施形態において、ステープル保持くぼみは、線形列に配置されている。軸駆動アセンブリは、駆動ビームを含み得る。
【0012】
特定の実施形態において、センサーは、アンビルアセンブリとカートリッジアセンブリとの間のギャップを決定するために含まれる。
【0013】
細長い部分とローディングユニットとを含む外科用ステープル留めデバイス。ローディングユニットは、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとを含み、カートリッジアセンブリは、チャンネルとステープルカートリッジとを含み、ステープルカートリッジは、ステープルカートリッジの中に複数の外科用ステープルを有する。ローディングユニットは、クランプ留め部材を有する軸駆動アセンブリを有し、クランプ留め部材は、アンビルアセンブリに係合するための上部フランジと、チャンネルに係合するための下部フランジとを有し、ステープルカートリッジから外へおよびアンビルアセンブリに対してステープルを駆動するために、軸駆動アセンブリは、ステープルカートリッジを通って動くことが可能である。機械的特徴は、軸駆動アセンブリについてのストロークの端を表示するために、チャンネルに画定され、機械的特徴は、第一のパターンと第二のパターンとを有する。
【0014】
外科用ステープル留めデバイスは、ハンドル部分をさらに含み得る。外科用ステープル留めデバイスのハンドル部分は、モーターアセンブリを有し得る。外科用ステープル留めデバイスは、コントローラーを含み得る。外科用ステープル留めデバイスのコントローラーは、ストロークの端を決定するように構成され得る。外科用ステープル留めデバイスは、第二のパターンの機械的特徴のサイズとは異なるサイズの機械的特徴を有する機械的特徴の第一のパターンを有し得る。
【0015】
ローディングユニットのステープルカートリッジは、長手方向の軸を定義し、ローディングユニットのステープルカートリッジは、長手方向の軸に沿った線形列に配置されているステープル保持くぼみを画定し得る。カートリッジアセンブリのチャンネルは、スロットを画定し得る。スロットの遠位端は、ストロークの端を形成し得る。
【0016】
機械的特徴の第二のパターンは、機械的特徴の第一のパターンよりも、スロットの遠位端の近くにあり得る。特定の実施形態において、光センサーが、機械的特徴を検出する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
(図面の簡単な説明)
本開示されている外科用デバイスの実施形態は、以下の図面を参照して、本明細書中に開示される。
図1図1は、本開示の特定の実施形態に従うハンドル部分の透視図である。
図1A図1Aは、本開示の特定の実施形態に従うハンドル部分およびローディングユニットの透視図である。
図2図2は、本開示の特定の実施形態に従う、ハンドル部分に取り付けられ、一部が取り除かれたアダプターの透視図である。
図3図3は、本開示の特定の実施形態に従うアダプターの分解組立透視図である。
図4図4は、本開示の特定の実施形態に従うアダプターの一部の断面図である。
図5図5は、本開示の特定の実施形態に従うローディングユニット透視図である。
図6図6は、本開示の特定の実施形態に従うローディングユニットのための軸駆動アセンブリである。
図7図7は、本開示の特定の実施形態に従う軸駆動アセンブリのクランプ留め部材の詳細図である。
図8図8は、本開示の特定の実施形態に従うローディングユニットの分解組立図である。
図9図9は、本開示の特定の実施形態に従うローディングユニットの上部平面図である。
図10A図10Aは、本開示の実施形態に従う駆動アセンブリの側面立面図である。
図10B図10Bは、本開示の実施形態に従う駆動アセンブリの側面立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(詳細な説明)
当業者は、添付の図面と共に以下の説明を読むことから本発明を理解する。参照文字は、図面を通じて同じまたは同様の要素を表示する。習慣的なように、用語「遠位」は、器具のユーザーからより遠い位置を表し、用語「近位」は、器具のユーザーにより近い位置を表す。
【0019】
ハンドル部分10と複数の取り外し可能かつ取り替え可能なローディングユニットとを有する外科用デバイスが、図1〜9に示されている。外科用デバイスは、細長い部分を含む。例えば、ハンドル部分10は、ハンドル部分10の一部を形成する内視鏡シャフトを有し得るか、またはハンドル部分10は、アダプターアセンブリ100に接続され得、そのアダプターアセンブリ100は、外側チューブ106とリリースボタン104とを含み、リリースボタン104は、アダプターアセンブリをハンドル部分10に取り外し可能に接続するためのラッチを有する。あるいは、接続は、ねじ込み接続、差し込み接続、または他の任意の接続であり得る。本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、複数の異なるアダプターが提供され、複数の異なるハンドル部分および/または複数の異なるエンドエフェクターと共に作動することにより、多目的外科用システムを提供し得る。例えば、アダプターアセンブリは、異なる長さのシャフト、または異なる形(例えば、曲がった形、またはまっすぐな形)を有するシャフトを提供され得る。アダプターアセンブリは、異なる外科用エンドエフェクター(例えば、電気外科用器具、円形ステープラー、線形内視鏡ステープラー等)に接続するために提供され得る。
【0020】
内視鏡シャフトの遠位端、またはアダプターアセンブリ100の遠位端は、ローディングユニットとの接続を形成するための接続部分12を有する。ローディングユニット20、30、および40が示されている。線形内視鏡ステープル留めローディングユニット20が、詳細に説明されているが、円形ステープル留めローディングユニット30または横断ステープル留めローディングユニット40も、外科用デバイスに取り付けられ得る。電気エネルギー、超音波エネルギー、または他のエネルギーを組み込むローディングユニットも、提供され得る。適切なアダプターアセンブリが、提供されることにより、種々のローディングユニットに対応する。例えば、円形ステープル留めローディングユニット30を動作させるために3つの駆動シャフトを提供することが望ましくあり得る。中に3つの駆動シャフトを有するアダプターアセンブリは、組織を把持するためのアンビルの開閉と、組織を通してアンビルに対してステープルを駆動することと、組織の切断とを別個に駆動するために使用され得る。
【0021】
ローディングユニット20と共に使用されるアダプターアセンブリ100は、本体130と2つの駆動体(関節運動駆動ケーブル136およびステープル留め駆動ケーブル134)とを有する。図3に最もよく示されているように、アダプターアセンブリ100は、駆動シャフトの各々のための駆動変換器アセンブリを有することにより、モーターアセンブリ5からの出力の回転運動をアダプターアセンブリの駆動部材の線形並進に変換する。例えば、第一の駆動変換器アセンブリ150は、モーターアセンブリ5からの第一の出力に駆動ケーブル136によって接続する第一のシャフト152を有する。第一のシャフト152は、ねじを切られた遠位端152bを含む。関節運動駆動バー154は、第一のシャフト152のねじを切られた遠位端に係合される内部にねじを切られたカラー154aを有する。ねじを切られた遠位端152bは、関節運動駆動バー154を所望の距離並進させるほど十分に長い。
【0022】
第二の駆動変換器アセンブリ140は、モーターアセンブリ5からの第二の出力にステープル留め駆動ケーブル134を通して接続する第二のシャフト148を有する。第二のシャフト148は、ねじを切られた近位端148aを含む。内部にねじを切られたカラー146は、第二のシャフトのねじを切られた近位端148aに係合される。カラー146は、管状スリーブ144に接続される。近位カップリング142は、駆動ケーブル134を管状スリーブ144に接続する。駆動ケーブル134が回転する場合、管状スリーブ144およびカラー146は、回転させられ、第二のシャフト148は、遠位方向に前進させられる。ねじを切られた近位端148aは、第二またはステープル留め駆動シャフト148を、組織をクランプするためおよびステープルを発射するために所望の距離並進させるほど十分に長い。本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、駆動変換器アセンブリは、内部にねじを切られているシャフトを有し得、関節運動駆動シャフトおよび/またはステープル留め駆動シャフトは、ねじを切られたロッドを形成する一端を有することにより内部にねじを切られた部材と係合して相互作用し得る。
【0023】
モーターアセンブリ5は、外科用デバイスとは別個であり得るが、望ましくは、ハンドル部分10の一部である。1つ以上のモーターが使用される。例えば、2つの双方向モーターが、ハンドル部分10に据え付けられて、ハンドル部分10の内部または外部のバッテリーであり得る電源に接続され得る。電源は、つながれた電源(例えば、発生器または電気コンセント接続)であり得ること、およびハンドルは、バッテリーを有しないか、または他の電源に加えてバッテリーを含み得ることが想定される。各モーターは、ハンドル部分上のスイッチに接続され得、モーターの方向を逆にするための追加のスイッチも、ハンドル部分に提供され得る。電源は、望ましくは、取り外し可能かつ充電可能な直流バッテリーであるが、代替源(例えば、交流供給のための遠隔アクセスコンセント)が、使用され得る。変圧器またはギヤーセットは、電源をモーターに適合させるために使用され得る。
【0024】
アダプターアセンブリ100の遠位端は、ローディングユニット20に取り外し可能に接続するための接続部分12を有する。接続部分12は、本質的に差し込み接続を形成し得、その差し込み接続は、Mastriら(「Mastri」)の米国特許第7,044,353号に説明されたものと同様であり、これによって、その開示は、その全体が本明細書中に参照によって援用される。ローディングユニット20をアダプターアセンブリ100に固定するためのロック部材164は、ボタン162に接続される。ボタン162は、ロック位置にばねでバイアスをかけられることにより、ボタンがアンロック位置に動かされるまで、ローディングユニットの取り外しを防ぐ。
【0025】
内視鏡線形ステープル留めローディングユニットは、MastriまたはMillmannらの米国特許第7,565,993号に説明されたものと同様であり得、これによって、その開示全体が、本明細書中に参照によって援用される。ローディングユニットはまた、Joseph TaylorによるSurgical Device Identification(代理人事件番号H−US−03725、本明細書に同封して同日に提出)に説明されたようなものであり得、これによって、その開示全体が、本明細書中に参照によって援用される。ローディングユニット20は、細長い本体部分502を有し、その細長い本体部分502は、アダプターアセンブリ100またはハンドル部分のシャフトとの接続を形成するための2つのラグ652を画定している近位端650を有する。ローディングユニットを接続する他の手段が、使用され得る。ローディングユニットは、電動のモーターを備えた外科用駆動体か、手動作動ハンドルかのどちらかに取り付けられるように設計され得る。アダプターアセンブリ100の接続部分のロック部材164の一端164a(図3を参照されたい)は、ローディングユニットのラグ652に係合することにより、ローディングユニットを定位置に固定する。チューブ602は、本体502の周りに配置される。
【0026】
ローディングユニット20は、関節運動リンク566を有し、その関節運動リンク566は、関節運動駆動バー154のかぎ状の遠位端154cに係合するためのかぎ状の近位端666を有する。軸駆動アセンブリ560は、ステープル留め駆動シャフト148に係合するための近位プッシャー614を有する。ステープル留め駆動シャフト148および関節運動駆動バー154の各々は、モーターアセンブリからのそれぞれの出力によって駆動され、駆動変換器アセンブリによって、ステープル留め駆動シャフト148および関節運動駆動バー154の各々は、遠位方向に軸に沿って並進させられる。
【0027】
軸駆動アセンブリ560は、ステープル留め駆動部材または駆動ビーム604と、駆動ビーム604の遠位端のクランプ留め部材606とを有する(図8を参照されたい)。駆動ビーム604は、材料の細長いシートまたは材料の一連の積み重ねシートであり得る。クランプ留め部材606は、ナイフブレードを有する直立部材606aに取り付けられた上部フランジ606bおよび下部フランジ606c(図7を参照されたい)を有する部材である。クランプ留め部材606は、駆動ビームまたは駆動部材604に、溶接、接着、または他のいくつかの方法によって取り付けられる。駆動ビーム604の近位部分は、プッシャー614を保持するための開口部を有し、それによって、ステープル留め駆動シャフト148は、軸駆動アセンブリの動きを遠位に駆動する。クランプ留め部材606は、クランプ留めまたはステープル留め中に発生する摩擦を低減するために、プラスチックの成形された部品または別のプラスチックコーティングを有し得る。EP1,908,414および米国特許出願公開第2008/0083812号を参照されたく、これによって、その開示全体が、本明細書中に参照によって援用される。
【0028】
一対のあご部506、508は、据え付け部分572によって、細長い本体502に取り付けられる。ステープラーアンビルアセンブリ506は、アンビル512とカバー510とを含む。アンビル512は、軸駆動アセンブリの通過を可能にするスロットを画定する。カートリッジアセンブリ508は、ステープルカートリッジ518と、チャンネル516と、駆動ビーム604およびクランプ留め部材606と相互作用する発射アセンブリとを含む。チャンネルは、傾斜したまたは斜めの表面516aを有する。チャンネル516はまた、スロット(示されていない)を画定し、そのスロットは、直立部分606aが、スロットを通って延び、下部フランジ606cをチャンネル516の下方に定めることを可能にする。ステープルカートリッジ518は、複数のステープルスロット528と、チャンネル516およびアンビル512におけるスロットに対応するスロット526とを画定する。
【0029】
アンビルアセンブリ、カートリッジアセンブリ、またはその両方は、旋回可能に可動である。例えば、チャンネル516は、ボルト582を受けるための2つのホール580を有する近位端を有する。ボルトは、据え付けアセンブリ572を通して延び、それによって、カートリッジアセンブリは、アンビルアセンブリに対して旋回し得る。このように、組織は、アンビルアセンブリ506とカートリッジアセンブリ508との間にクランプされ得る。
【0030】
図8を参照すると、据え付けアセンブリ572は、本体502の遠位端に旋回するように固定され、かつローディングユニット20のあご部の近位端に取り付けられるように構成され、これによって、ハウジング部分502の長手方向の軸に直角をなす軸まわりの据え付けアセンブリ572の旋回する動きが、一対のあご部の関節運動をもたらす。
【0031】
図8を参照すると、据え付けアセンブリ572は、上部据え付け部分584と下部据え付け部分574とを含む。各据え付け部分は、その各側にボアを含み、そのボアは、チャンネル516の近位端を各据え付け部分に固定するためのボルト582を受けるために寸法を合わせられている。一対のカップリング部材594は、ハウジング部分502の遠位端に係合し、一対のカップリング部材594は、据え付け部分に係合する。カップリング部材594は、各々、ハウジング部分502に形成された溝598に受けられるように構成された連結近位部分を含むことにより、据え付けアセンブリ572および本体502を、カップリング部材594に関係する長手方向に固定された位置に保持する。
【0032】
一対のブローアウトプレート710は、軸駆動アセンブリの遠位端に隣接する本体502の遠位端に隣接して配置されることにより、一対のあご部の関節運動中に駆動アセンブリが外側にはみ出ることを防ぐ。各ブローアウトプレート710は、一対のあご部の旋回軸に実質的に平行である平らな表面を含み、各ブローアウトプレート710は、駆動アセンブリの側面に配置されることにより、駆動部材604が外側にはみ出ることを防ぐ。各ブローアウトプレートは、据え付けアセンブリ574に形成されたそれぞれの第一の溝に配置される第一の遠位端と、ハウジング503bの遠位端に形成されたそれぞれの第二の溝に配置される第二の近位端とを含む。
【0033】
ステープル530は、ステープルスロット528に配置され、ステープル530は、プッシャー533によってこれらのステープルスロットから外へ駆動される。直立部分606aはまた、アンビル部材512におけるスロットを通って延びることにより、上部フランジ606bをアンビル512の上部表面に定める。スレッド536は、初めに近位部分におけるステープルカートリッジに配置され、スレッド536は、プッシャー533に係合するウェッジ534を有する。プッシャーは、カム作用表面(示されていない)を有し、それによって、スレッド536が、駆動ビーム604およびクランプ留め部材606によって前進させられる場合に、スレッドは、プッシャーを持ち上げ、スロット528から外へ組織を通してアンビル512におけるステープル形成くぼみに対してステープルを駆動する。駆動ビーム604およびクランプ留め部材606が、初めに前進させられる場合、上部フランジは、傾斜した表面516aに沿って動くことによって、アンビルアセンブリ506をカートリッジアセンブリ508に近づける。ステープルが発射される場合、駆動ビーム604およびクランプ留め部材606は、アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリに係合し続けることにより、ステープルの発射中にアンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリの位置を維持する。
【0034】
ローディングユニット20は、アダプターアセンブリ100における第二のデータコネクターに接続するための第一のデータコネクターを含むことにより、ハンドル部分10におけるコントローラーにデータをフィードバックし得る。第一のデータコネクターは、ローディングユニットの本体502に接触部(単数または複数)を含み得る一方、第二のデータコネクターは、アダプターアセンブリ100に配置された1つ以上の接触部であり、第一のデータコネクターの接触部に接続し得る。メモリーユニットは、ローディングユニットに配置され、メモリーユニットは、第一のデータコネクターに接続される。メモリーユニットは、本体502に収容されるEEPROM、EPROM、または同様のものを含み得、メモリーユニットは、情報(例えば、ローディングユニットのタイプ、ローディングユニットにおけるステープルのサイズ、ステープルが発射される場合にローディングユニットによって形成されるステープルラインの長さ、およびローディングユニットがすでに発射されたかどうかについての情報)を保持し得る。第二のデータコネクターは、ハンドルアセンブリにおけるコントローラー9に、アダプターアセンブリを通って延びるワイヤまたは導線によって、またはワイヤレス接続によって、接続される。あるいは、ローディングユニットのメモリーユニットは、ハンドル部分におけるコントローラーとワイヤレス通信し得る。
【0035】
メモリーユニットは、ローディングユニットについての軸駆動アセンブリのストロークの端、またはストロークの長さを記憶し得る。この情報は、コントローラー9によって使用されることにより、ローディングユニットを損傷し得る軸駆動アセンブリの過駆動を避け得る。このように、コントローラーは、ストロークの端またはストローク長さの情報を受信し、コントローラーは、ストロークの端が達された場合に、ステープル留め駆動ケーブル134の駆動を停止させ得る。あるいは、コントローラー9は、軸駆動アセンブリが、ストロークの端に達して、ステープルラインにおけるすべてのステープルを発射した場合を検出するように構成され得る。コントローラーは、これを、ローディングユニットにおけるセンサーを使用して、またはモーターアセンブリにおける電流をモニターすることによって検出する。例えば、モーターアセンブリにおける電流が、劇的に増加または急上昇する場合、モーターアセンブリの動作は、停止させられる。
【0036】
コントローラー9は、集積回路、アナログまたは論理回路構成、および/またはマイクロプロセッサー、またはそのような構成要素の配列であり得る。コントローラーは、ローディングユニットのメモリーユニット、アダプターアセンブリにおける他のセンサーおよび/またはローディングユニットから情報を受信し、コントローラーは、外科用デバイスの動作を制御し得る。例えば、センサーは、カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリにおけるクランプ力を検出するために使用され得る。コントローラーは、推奨される力が超過される場合において、可視または可聴の警報を起こし得るか、またはコントローラーは、ハンドルアセンブリのモーターを停止させることによって、外科用デバイスの動作を止め得る。取り外し可能なメモリーチップまたはカードも、含まれ得る。
【0037】
異なるステープルライン長さを有するローディングユニット20が、外科用デバイスとの使用のために利用可能である場合、ステープルラインの長さを識別すること、およびその情報を外科用デバイスの動作を制御するために使用することが、有用であり得る。例えば、コントローラー9は、ローディングユニットにおけるメモリーユニットから、第一のデータコネクターを通してステープルライン長さを受信する。その情報は、ハンドル部分10におけるメモリーユニット11からのデータと比較されることにより、ステープル留め駆動シャフト148をどのくらいの距離駆動するかを決定し、シャフト148が駆動し過ぎることおよびローディングユニットを潜在的に損傷することを避ける。したがって、ローディングユニットのタイプ、およびステープルライン長さ、ステープルサイズ等は、外科用デバイスの動作を制御するために使用され得る。コントローラー9は、ステープルライン長さが達された後、ステープル留め駆動ケーブル134が駆動される方向を逆にするようにプログラムされ、それによって、ステープル留め駆動シャフト148の方向を逆にし、ローディングユニットのあご部が開くことを可能にし得る。あるいは、またはそのうえ、センサーは、ローディングユニットに提供されることにより、スレッド536、クランプ留め部材606、および/または駆動ビーム604の位置を決定し、ステープルラインの端が達された場合にモーターの方向を逆にし得る。
【0038】
ハンドル部分10は、ケーブル134、136の回転を駆動するために、バッテリー、発生器、または電気ソケットを通してモーターアセンブリ5に電力を供給する。ローディングユニットのあご部を組織上にクランプするために要求されるトルクの量は、モーター電流をモニターすることによって、探知され得る。組織のクランプ中、チャンネル516の傾斜した表面516aの上をクランプ留め部材606が初めに動いている間中、クランプ留め部材606は、チャンネル516、およびカートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとの間にクランプされている組織に力を働かせる。これらの力は、コントローラー9によって検出されて、特徴づけられる。例えば、組織をアンビル512に対してクランプしている間のカートリッジアセンブリの力は、検出されて、コントローラーのメモリーユニット11におけるデータと比較されて、外科医に情報を提供するために使用され得る。同様に、この情報は、後の使用のために、保存および報告されうる。ハンドル部分10は、望ましくは、情報を表示するため、または外科用デバイスのユーザーに注意を喚起するためのディスプレイユニットおよび/または表示器を有する。あるいは、またはそのうえ、デバイスは、可聴警報または記録されたメッセージを鳴らすためのオーディオ構成要素を含み得る。ディスプレイは、発光ダイオード、液晶ディスプレイ、または他の任意のディスプレイであり得る。
【0039】
エンコーダー(単数または複数)は、外科用デバイスのセンサーのうちの1つ以上として使用され得る。エンコーダーは、モーターからの駆動シャフトに隣接して据え付けられたホール効果デバイスを含むことにより、シャフトに据え付けられた磁石(単数または複数)を検出する。このように、駆動シャフト、駆動ケーブル134、136、関節運動駆動バー154、および/またはステープル留め駆動シャフト148の位置と同様に、駆動シャフトの角度位置および駆動シャフトの方向が、決定され得る。本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、駆動ケーブル134、136、関節運動駆動バー154、および/またはステープル留め駆動シャフト148に提供されるエンコーダーまたは他のセンサーがあることが想定される。本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、バッテリー(単数または複数)からの電流特性およびモーターアセンブリ5の1つ以上のモーターからの電流特性が、探知される。エンドエフェクター、アダプターアセンブリ、および/またはハンドル部分における他のひずみ、力、および/または位置センサーが、想定される。
【0040】
センサー211はまた、ローディングユニット20に提供されることにより、ステープルカートリッジ508とアンビル512との間のギャップを決定し得る。コントローラー9は、(ステープルサイズ、ステープルライン長さ等に基づく)特定のローディングユニットに対して所望のギャップを表示する情報の表を含み得、コントローラー9は、所望のギャップが達成されることができない場合において、ステープルの発射を防ぐために使用され得る。例えば、開示全体が、本明細書中に参照によって援用される米国特許出願公開第2012/0211542号は、外科用デバイスを制御するための組織処理モードを開示し、米国特許出願公開第2012/0211542号は、記憶された相関表を利用する。本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、外科用デバイスは、アダプターアセンブリ100、ローディングユニット20、および/またはハンドル部分10におけるコントローラーおよびセンサーを含み得、そのコントローラーおよびセンサーは、クランプ力、カートリッジ508とアンビル512との間のギャップ、ローディングユニットが使用されたかどうか、ローディングユニットのタイプ、およびまたはステープルライン長さまたはサイズを決定する。情報は、外科用デバイスの動作を制御し、ユーザーにいくつかの表示を提供するために使用され、および/または情報は、後の使用のために単に記憶される。
【0041】
本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、ローディングユニットは、カートリッジ508のタイプ、ステープルライン長さ、ステープルのタイプ等を決定するための機械的特徴を有する。機械的特徴は、ローディングユニットのタイプに特有の特別に形作られたこぶ、くぼみ、または一連のこぶまたはくぼみである。機械的特徴は、異なる形および/または肌理を有し得、機械的特徴は、ステープルサイズ、ステープルライン長さ、またはその両方を決定し得る。機械的特徴は、ローディングユニットの他の局面(例えば、ローディングユニットが関節運動しているかまたは関節運動していないか、またはバットレス材料が使用されているかどうか)を決定するためにも使用され得る。機械的特徴は、ローディングユニット上のコーティングであり得、そのコーティングは、ローディングユニットのタイプを区別し得る肌理、異なる摩擦抵抗、または他のいくつかの局面を提供する。
【0042】
機械的特徴1020は、クランプ留め部材606が、カートリッジアセンブリ508、アンビルアセンブリ506、またはその両方に係合する場所におけるローディングユニットに定められる。図9に示されているように、ローディングユニット1001は、アンビルアセンブリとカートリッジアセンブリ1230とを有する。図6、7、および8に示されているクランプ留め部材であり得るクランプ留め部材606の初めの前進において、クランプ留め部材の下部フランジ606cは、傾斜した表面516aを通り抜ける。それから、クランプ留め部材は、ステープル留め駆動部材148によって駆動される場合、チャンネル1516の表面を進んでいく。チャンネル1516に提供された機械的特徴(単数または複数)1020は、モーターにおける力またはトルクを変化させる。力またはトルクの変化は、ハンドル部分のコントローラー9によって検出されて、コントローラーのメモリーユニット11におけるデータと比較される。特定のローディングユニット1001についてのストロークの端1040が、決定される。この情報を使用して、コントローラー9は、ローディングユニット1001が、例えば、60ミリメートルのステープルライン長さを有することを決定し、コントローラー9は、ステープル留め駆動ケーブル134を事前決定された回転数駆動することにより、ステープル留め駆動シャフト148を、ステープルのすべてを発射するために必要であるがカートリッジアセンブリの長さを超過しない距離駆動する。
【0043】
例えば、線形の力は、モーター電流、モーター電流限界、および/または毎分回転数を利用して決定され得る。あるいは、ひずみゲージが、使用され得る。これらの測定は、エンドエフェクター、アダプターアセンブリ、および/またはハンドル部分におけるセンサーを用いて行われ得る。
【0044】
そのうえ、ローディングユニットが関節運動ローディングユニットであることが、決定され、関節運動駆動ケーブル136が駆動されることを可能にし得る。ローディングユニットが関節運動ローディングユニットでないことが決定される場合、関節運動駆動ケーブル136は、モーターアセンブリ5における対応するモーターをオンにしないことによって、駆動されることを妨げられる。例えば、機械的特徴(単数または複数)1020は、アンビル512に提供され得、その機械的特徴(単数または複数)1020は、ローディングユニットのタイプ、ステープルライン長さ、ステープルサイズを識別するか、またはローディングユニットを関節運動ローディングユニットであると識別する。同様に機械的特徴(単数または複数)1020は、チャンネル1516および/またはアンビル表面に提供され得、その機械的特徴(単数または複数)1020は、ローディングユニットをローディングユニット上に事前搭載されたバットレスを有すると識別するか、またはローディングユニットを切開用先端部を有するローディングユニットであると識別する。
【0045】
本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、機械的特徴1020は、くぼみ、突起、山、谷、または上述のもののいくつかの組み合わせのパターンにおいて、アンビルアセンブリ、カートリッジアセンブリ1230、またはその両方に提供され得る。機械的特徴1020のパターンの物理的特徴は、モーターアセンブリにおける力またはトルクを変化させ、機械的特徴1020のパターンの物理的特徴は、コントローラーにおいて検出される。特定の実施形態において、機械的特徴1020は、第一のパターン1020aと第二のパターン1020bとを有する。2つ以上の異なるパターンが、使用されることにより、表示され得る異なるローディングユニット1001の数を拡張し得る。そのうえ、パターン、または機械的特徴1020のパターンにおける変化は、クランプ留め部材606が、ストロークの端1040に達していることを表示するために使用され得る。コントローラーは、力またはトルクの変化をモニターし、モーターアセンブリ5の動作が止められるべき場合を決定するように構成され(プログラムまたは構造化等され)得る。このように、軸駆動アセンブリの駆動は、軸駆動アセンブリがストロークの端1040に達する前に停止させられる。例えば、図9に示されているように、機械的特徴1020は、第一のパターン1020aと第二のパターン1020bとを有し、第一のパターン1020aおよび第二のパターン1020bは、異なるくぼみまたは突起を有するという点で互いに異なっている。例えば、第一のパターン1020aは、長さが第二のパターン1020bのくぼみまたは突起よりも長いくぼみまたは突起を有する。コントローラーは、コントローラーによって検出されるトルクまたは力の変化に基づいて、特定のローディングユニット1001についてのストロークの端1040を決定するように構成される。クランプ留め部材の位置と同様に、クランプ留め部材の動きの速度は、機械的特徴によって提供された表示に基づいて、決定され得る。
【0046】
例えば、ローディングユニット1001は、図9に示されているような長手方向の軸Xを定義するステープルカートリッジを有するカートリッジアセンブリ1230を有する。軸駆動アセンブリは、上記に論じられたように外科用ステープルを発射するために、軸Xに沿って長手方向にステープルカートリッジを通って駆動される。軸駆動アセンブリが、駆動される場合、クランプ留め部材606の下部フランジ606cは、チャンネル1516およびチャンネル1516に提供された任意の機械的特徴1020に係合する。このように、下部フランジ606cは、初めに、機械的特徴の第一のパターン1020aに係合し、それから、機械的特徴の第二のパターン1020bに係合する。機械的特徴の第二のパターン1020bは、チャンネル1516の遠位端のより近く、およびストロークの端1040のより近くに配置される。
【0047】
チャンネル1516は、スロット1517を画定することにより、クランプ留め部材の直立部分606aが、スロット1517を通過することを可能にし、それによって、下部フランジ606cは、チャンネル1516に係合し得る。スロット1517の遠位端は、チャンネル内に画定され、スロット1517の遠位端は、ストロークの端1040を形成する。スロット1517の遠位端を過ぎて、ストロークの端1040を過ぎて軸駆動アセンブリを駆動しようと試みることは、ローディングユニット1001、アダプターアセンブリ、ハンドルアセンブリの構成要素等を損傷することをもたらし得る。
【0048】
本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、電子センサー、光学センサー、磁気センサー、および/または他の任意の種類のセンサーは、機械的特徴1020に加えて使用されることにより、特定のローディングユニットおよびその使用についての情報を提供し得る。本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、電子センサー、磁気センサー、光学センサー、または他のセンサーは、上部フランジ606b、アンビル512、チャンネル516、またはそれらの任意の組み合わせに提供されることにより、ローディングユニットのタイプ、ステープルサイズ、ステープルライン長さ、ローディングユニットの他の局面、および/またはローディングユニットが発射されたかまたは以前に使用されたかを表示する。
【0049】
本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、アダプターアセンブリは、本明細書中に論じられた目的のうちの任意のもの(アダプターアセンブリのタイプまたはアダプターアセンブリの特性を識別することを含む)のために、センサーまたは識別チップを含み得る。電子センサー、光学センサー、磁気センサー、および/または他の任意の種類のセンサーが、使用され得る。望ましくは、センサーまたはチップは、ハンドル部分に定められ得るコントローラーと、ワイヤまたは導線を通して、またはワイヤレス通信を通して通信する。
【0050】
本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、提供されたセンサーは、外科用デバイスの中または周りの体内温度を測定するための温度センサーを含み得る。
【0051】
コントローラーは、上記に論じられたように、1つ以上のマイクロプロセッサーまたはチップを含む。コントローラーは、2つ以上のそのようなチップまたはプロセッサーを含み得、コントローラーは、そのような要素の配列であり得る。エンドエフェクター、アダプターアセンブリ、および/またはハンドル部分のタイプおよび特性を決定するためのデータは、グラフ、チャート、表、配列、または同様のものの形態でメモリーユニットに記憶され得る。これは、外科用デバイスに提供された他のシステムと共に使用され得る。
【0052】
さらに、円形ステープル留めローディングユニット30および横断ステープル留めローディングユニット40は、上記に説明されたクランプ留め部材606および駆動ビーム604のような駆動体部材を有し、その駆動体部材は、機械的特徴1020と共に使用されることにより、ローディングユニットのタイプ、ステープルのサイズ、ステープルラインの長さまたは直径等を決定し得る。これらのステープラー構成要素の駆動要素における機械的特徴は、本明細書中に論じられた情報を識別するために使用され得る。
【0053】
コントローラーのフィードバックループを通して通信された情報は、各独特なエンドエフェクター、アダプターアセンブリ、および/またはハンドル部分についての機能モードを決定するために使用され得る。エンドエフェクターまたはローディングユニットのID、および現用の発射条件に基づいて、システムの性能は、力学的に調節させられることにより、改善された結果を達成し得る。これらの設定は、事前決定され得るか、または動作中にコントローラーによって情報に応じて適合させられ得る。
【0054】
これを実施する一例は、未知のバットレス材料が使用されていることを検出された場合に、トルク出力を調節することである。
【0055】
機械的特徴は、種々の位置に定められ得る。例は、下記のものを含み得るが、下記のものに制限されない。
【0056】
円形ステープラーデバイス(例えば、EEAステープラー)において、機械的特徴は、動作中に動く任意の構成要素(単数または複数)に沿って提供される。機械的特徴は、クランプシャフトおよび/またはステープルシャフトに形成され得る。クランプシャフトは、最大のストロークを有し、クランプシャフトは、位置情報と力情報との両方を収集するために使用され得る。例えば、コントローラーは、構成要素が、加えられた負荷のもとどれほど変形するか、およびフィードバックループセンサーおよびコントローラーを使用してこの変形を測定することをモニターし得る。
【0057】
線形内視鏡デバイス(例えばEndo GIAステープラー)において、エンドエフェクターまたはローディングユニットにおける機械的特徴の位置は、駆動ビームの側面上の機械的特徴を含むが、それらに制限されず、その機械的特徴は、通る場合にセンサーによって読み込まれる。このパターンは、両側に対称に、または信号のバンド幅を増加させるために非対称に適用され得る。
【0058】
ナイフバーの上部およびまたは底部の機械的特徴(図10を参照されたい)は、センサーが、表面に沿った特徴を検出し得るようなものであり得る。駆動バーは、機械的特徴の代わりに、または機械的特徴に加えて使用され得る複数の開口部または窓を有し得る。従来の物理的センサー、または光電セルは、そのような窓が通ったこと、またはいくつ通ったか、またはどのくらい速く通ったかを決定するために使用され得る。本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、従来の物理的センサー、または光電セルは、機械的特徴が通ったこと、および/またはいくつ通ったか、および/またはどのくらい速く通ったかを決定するために使用され得る。
【0059】
さらに、クランプ留め部材の底部部分、下部フランジ606c、または底部部分を形成する別個の部材は、機械的特徴を含み得る。そのような機械的特徴は、チャンネルに係合する表面上、またはフランジの側面上にあり得る。チャンネル自身が、機械的特徴を含み得るか、または駆動ビームの側面が、そのような特徴を含み得る。図10Aおよび10Bを参照されたい。ローディングユニットは、探知部材2001を含み得、その探知部材2001は、一端においてローディングユニットに取り付けられ、その探知部材2001は、反対側の自由端2003を有する。部材2001は、可撓性があり、部材2001は、自由端2003上の突起2005を含む。駆動ビームまたは部材2560が、ステープルカートリッジおよびアンビルを通って前進させられる場合、突起は、駆動ビーム上の機械的特徴2020と相互作用する。図10Bに示されているように、機械的特徴2020は、駆動ビーム上のくぼみであり得る。他の実施形態において、光電セルまたは他のセンサーは、ローディングユニット、ローディングユニットの特性、ストロークの端、および/または駆動ビームの速度を識別する手段として、機械的特徴を検出し、数え、記録し、またはその他認識する。駆動ビーム2560を有するローディングユニットの残りの構成要素は、ローディングユニット20に関連して上記に説明されたようなものであり得る。
【0060】
本発明は、特定の実施形態に関連して説明され、例証されてきたが、特許請求の範囲をそのような詳説に制限することまたは他の任意の方法で限定することは、出願人の意図ではない。追加の利点および改変は、当業者にとって容易に明白である。
【符号の説明】
【0061】
5 モーターアセンブリ
9 コントローラー
10 ハンドル部分
11 メモリーユニット
12 接続部分
100 アダプターアセンブリ
104 リリースボタン
106 外側チューブ
162 ボタン
図1
図1A
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B