(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、地盤に杭を回転圧入するための掘削装置(杭打機)に、本発明の掘削装置を適用した場合について説明する。
本実施形態の掘削装置1は、
図1に示すように、杭100(特許請求の範囲における「掘削部材」)を回転させながら地盤Gに圧入するものである。
なお、本実施形態の杭100は、円筒状の鋼管杭であり、外周面にスクリュ羽根が設けられている。
【0018】
掘削装置1は、ベース部10と、ベース部10の上部に連結された第一スライド部20と、第一スライド部20の上部に連結された第二スライド部30と、第二スライド部30の上部に連結されたリーダ支持部40とを備えている。
さらに、掘削装置1は、リーダ支持部40に連結されたリーダ50と、リーダ50に沿って昇降する回転駆動装置60と、回転駆動装置60を昇降させるための昇降装置70とを備えている。
【0019】
ベース部10は、地面G1に載置される部材であり、掘削装置1を支持するものである。ベース部10は、
図3(a)に示すように、平板状の略長方形の部材であり、下面全体に滑り止め板11が貼り付けられている。
【0020】
滑り止め板11は、地面G1に接する部材であり、地面G1に対するベース部10の滑り止めの役割りを果たすものである。本実施形態の滑り止め板11は、表面の摩擦係数が大きなゴム製または合成樹脂製の平板である。
【0021】
ベース部10の前端部には、左右二つのアウトリガ12,12が連結されている。両アウトリガ12,12は、ベース部10の前端部から前方に突出している。
アウトリガ12の基部は、ベース部10の前端部に形成された開口部に挿入されており、連結ピンを用いてベース部10に着脱自在に連結されている。
アウトリガ12の先端部の下面は、地面G1に載置される部位であり、ベース部10の下面と同様に滑り止め板11が貼り付けられている。
【0022】
ベース部10の前後左右の四箇所には、油圧式のジャッキ13がそれぞれ設けられている。ジャッキ13は、
図4(a)に示すように、シリンダ本体13aと、シリンダ本体13aに対して伸縮自在なロッド13bとを有している。シリンダ本体13aはベース部10に固定され、シリンダ本体13aから下方にロッド13bが突出している。
なお、ベース部10の下面が地面G1に載置された状態では、シリンダ本体13aに対してロッド13bが縮退しており、ロッド13bの下端部は地面G1から離間している。
【0023】
図4(b)に示すように、各ジャッキ13のロッド13bをシリンダ本体13aに対して伸長させて、各ロッド13bの下端部を地面G1に押し当てることで、ベース部10を地面G1に対して上昇させることができる。
【0024】
図7(a)に示すように、ベース部10の後端部には、左右二つの後部キャスタ14,14が設けられている。後部キャスタ14は、
図4(a)に示すように、車輪支持部14aと、車輪支持部14aに支持された車輪14bとを有している。
【0025】
後部キャスタ14は、車輪支持部14aの上端部がベース部10の側面に連結されており、ベース部10に対して上下方向に傾動自在である(
図4(b)参照)。
ベース部10の下面を地面G1に載置するときには、車輪14bが地面G1から離間するように、後部キャスタ14をベース部10に対して傾斜させている。
また、
図4(b)に示すように、ベース部10を地面G1から離間させた状態では、後部キャスタ14をベース部10に対して傾動させることで、車輪14bをベース部10の下面よりも下方に突出させることができる。
【0026】
また、ベース部10を地面G1から離間させた状態では、ベース部10の前端部から両アウトリガ12,12(
図3(a)参照)を取り外し、ベース部10の前端部の開口部に左右二つの前部キャスタ15を取り付けることができる。
【0027】
前部キャスタ15は、取付アーム15aと、取付アーム15aの前端部に設けられた車輪支持部15bと、車輪支持部15bに支持された車輪15cとを有している。
取付アーム15aの後端部は、ベース部10の前端部の開口部に挿入され、連結ピンを用いてベース部10に着脱自在に連結される(
図4(c)参照)。
【0028】
前記したように、ベース部10の所定位置に後部キャスタ14および前部キャスタ15を取り付けた後に、
図4(c)に示すように、各ジャッキ13のシリンダ本体13aに対してロッド13bを縮退させると、ベース部10が下降して各キャスタ14,15の車輪14b,15cが地面G1に載置される。
これにより、掘削装置1は、ベース部10の下面が地面G1から離間した状態で、各キャスタ14,15に支持されるため、掘削装置1を移動可能となる。
【0029】
各キャスタ14,15の車輪14b,15cは、車輪支持部14a,15bに対して鉛直軸回りに回動自在であり、車輪14b,15cの進行方向を変えることができる。また、車輪支持部14a,15bには、車輪14b,15cの向きを固定するロック機構が設けられている。
【0030】
ベース部10の後部の上面には、
図1に示すように、掘削装置1の各種装置の駆動を制御する制御盤16が取り付けられている。
【0031】
ベース部10の前後方向の中間部の上面には、
図5(b)に示すように、左右一対の第一レール17,17が設けられている。両第一レール17,17は、前後方向に延ばされており(
図5(a)参照)、第一レール17の内縁部が突出している。
【0032】
第一スライド部20は、
図1に示すように、ベース部10の上面に連結されており、ベース部10に対して前後方向に移動自在である(
図5(a)参照)。
図5(b)に示すように、第一スライド部20の左右両側面には、上下一対のローラ21,21が複数設けられている(
図5(a)参照)。各ローラ21は、左右方向の軸回りに回転自在である。
【0033】
上下のローラ21,21の間には、ベース部10の第一レール17の内縁部が挟み込まれている。
図5(a)に示すように、各ローラ21は第一レール17に沿って移動可能である。これにより、第一スライド部20は、ベース部10の両第一レール17,17に支持されるとともに、両第一レール17,17に沿って前後方向に移動することができる。
【0034】
第一スライド部20の上面には、
図5(a)に示すように、前後一対の第二レール22,22が設けられている。両第二レール22,22は、左右方向に延ばされており(
図5(b)参照)、第二レール22の内縁部が突出している。
【0035】
第二スライド部30は、
図1に示すように、第一スライド部20の上面に連結されており、第一スライド部20に対して左右方向に移動自在である(
図5(b)参照)。
図5(a)に示すように、第二スライド部30の前後両面には、上下一対のローラ31,31が複数設けられている(
図5(b)参照)。各ローラ31は、前後方向の軸回りに回転自在である。
【0036】
上下のローラ31,31の間には、第一スライド部20の第二レール22の内縁部が挟み込まれている。
図5(b)に示すように、各ローラ31は第二レール22に沿って移動可能である。これにより、第二スライド部30は、第一スライド部20の両第二レール22,22に支持されるとともに、両第二レール22,22に沿って左右方向に移動することができる。
【0037】
リーダ支持部40は、
図1に示すように、第二スライド部30の上面に連結されており、第二スライド部30に対して左右方向に傾動自在である(
図5(c)参照)。
第二スライド部30の上面と、リーダ支持部40の下面とは、
図5(a)に示すように、前後方向に延ばされた傾動軸41を介して連結されている。そして、リーダ支持部40は、
図5(c)に示すように、第二スライド部30に対して傾動軸41の軸回りに左右方向に傾動自在である。
【0038】
第二スライド部30およびリーダ支持部40の左方には、第一油圧シリンダ42が設けられている。
第一油圧シリンダ42は、シリンダ本体42aと、シリンダ本体42aに対して伸縮自在なロッド42bとを備え、シリンダ本体42aから上方に向けてロッド42bが突出している。
【0039】
第一油圧シリンダ42のシリンダ本体42aの下端部は、第二スライド部30の左側面に連結されている。また、第一油圧シリンダ42のロッド42bの上端部は、リーダ支持部40の左側面に連結されている。
そして、第一油圧シリンダ42のロッド42bをシリンダ本体42aに対して伸縮させることで、リーダ支持部40が第二スライド部30に対して左右方向に傾動するように構成されている。
【0040】
リーダ支持部40の前端部には、
図1に示すように、左右方向に延ばされたリーダ連結軸43が設けられている。また、リーダ支持部40内には、第二油圧シリンダ44が設けられている。
第二油圧シリンダ44は、シリンダ本体44aと、シリンダ本体44aに対して伸縮自在なロッド44bとを備え、シリンダ本体44aから前方に向けてロッド44bが突出している。
【0041】
第二油圧シリンダ44のシリンダ本体44aの後端部は、リーダ支持部40の後端部に連結されている。また、第二油圧シリンダ44のロッド44bの前端部は、リーダ連結軸43よりも下方でリーダ50に連結されている。
【0042】
リーダ50は、掘削時に鉛直に立設される支柱であり、回転駆動装置60を所定の高さに支持するとともに、回転駆動装置60の昇降をガイドするものである。リーダ50は、ベース部10の前部の上面に立設される。
【0043】
リーダ50の下部には、円筒部54aを有する振れ止め部材54が設けられている。回転駆動装置60に連結された杭100を円筒部52aに挿通させることで、掘削時に杭100が振れるのを防ぐことができる。
【0044】
リーダ50の後部の下部に設けられた傾動用連結部51は、リーダ支持部40のリーダ連結軸43に連結されている。これにより、リーダ50はリーダ連結軸43の軸回りに傾動自在であり、リーダ50はリーダ支持部40に対して前後方向に傾動自在である(
図2参照)。
【0045】
リーダ50の後部において、傾動用連結部51よりも下方には、ロッド用連結部52が設けられている。ロッド用連結部52には、第二油圧シリンダ44のロッド44bの前端部が連結されている。
【0046】
図1に示すように、リーダ50を鉛直に立設した状態では、第二油圧シリンダ44のロッド44bはシリンダ本体44aに対して最も縮退しており、シリンダ本体44aは略水平に配置される。
図2に示すように、シリンダ本体44aに対してロッド44bを伸長させると、リーダ50の下端部が前方に押し出される。これにより、リーダ50は、リーダ連結軸43の軸回りに傾動する。具体的には、リーダ50の上部が後下向きに移動し、リーダ50の下部が前上向きに移動する。
そして、シリンダ本体44aに対してロッド44bを最も伸長させた状態では、リーダ50の軸方向が水平に配置され、リーダ50がリーダ支持部40の上方に横たわる。
【0047】
図1に示すように、リーダ50の上端部にはクレーン53が設けられている。クレーン53は、杭100を回転駆動装置60に連結するときに、杭100の上端部を吊り上げるものである。
クレーン53は、リーダ50の上端部から前方に延ばされたアーム53aと、リーダ50の後部に取り付けられたウィンチ53bとを備えている。アーム53aはリーダ50の上端部に対して左右方向に旋回自在である。
ウィンチ53bから引き出されたワイヤ53cは、アーム53aの先端部に設けられた滑車に掛け渡されており、アーム53aの先端部から垂れ下がっている。ワイヤ53cの下端部にはフック53dが連結されている。
【0048】
回転駆動装置60は、
図3(b)に示すように、ハウジング61と、ハウジング61の側部に取り付けられた左右二つの回転用モータ62,62と、ハウジング61の後部に設けられたスライダ63とを備えている。スライダ63は、リーダ50の前面に連結される部位である。スライダ63はリーダ50に沿って昇降自在である。
【0049】
ハウジング61は、リーダ50の前方に配置される(
図1参照)。ハウジング61の略中央部には取付穴61aが上下方向に貫通している。
ハウジング61内には、リングギヤ61bが収容されている。リングギヤ61bの中心位置は取付穴61aと同軸に配置されている。
リングギヤ61bの中心穴61cには、円筒状のチャック64が内嵌されている。チャック64はリングギヤ61bに固定されている(
図6(a)参照)。
【0050】
ハウジング61の後部の左右両側には、二つの回転用モータ62,62がそれぞれ設けられている。回転用モータ62の出力軸に設けられた駆動ギヤ62aは、リングギヤ61bに噛み合っている。このように、回転駆動装置60では、二つの回転用モータ62,62の駆動力によってリングギヤ61bを回転させる。
【0051】
チャック64は、
図6(a)に示すように、リングギヤ61bの中心穴61cに内嵌される円筒状の部材である。チャック64は、リングギヤ61bとともに回転する。チャック64には、杭100の上端部が着脱自在に連結される。すなわち、杭100の上端部は、チャック64を介して回転駆動装置60に連結される。
【0052】
チャック64の周壁の二箇所には、四角形状の開口部64aが開口している(
図6(b)参照)。また、チャック64の下縁部から開口部64aに亘って下側開口溝64bが形成されるとともに、チャック64の上縁部から開口部64aに亘って上側開口溝64cが形成されている。
【0053】
チャック64に杭100の上端部を連結するときには、チャック64の下側から杭100を挿入する。杭100の上端部の外周面には、二つの係合突起101が突設されている(
図6(b)参照)。係合突起101は、下側開口溝64bを通過して開口部64a内に配置される。なお、上側開口溝64cには杭100の抜け止め用の部材を取り付ける。
【0054】
図6(b)に示すように、チャック64が左回転した場合には、開口部64aの左縁部が、杭100の係合突起101に当接し、チャック64と杭100とが左回りに共回りする。
また、
図6(c)に示すように、チャック64が右回転した場合には、開口部64aの右縁部が、杭100の係合突起101に当接し、チャック64と杭100とが右回りに共回りする。
【0055】
さらに、
図6(a)に示すチャック64の上側開口溝64cに、杭100の係合突起101を挿入し、この状態で杭100を上昇させることで、回転駆動装置60から下方に突出している杭100の突出量を小さくすることができる。
【0056】
昇降装置70は、
図1に示すように、昇降用モータ71およびチェーン72によって構成されている。昇降用モータ71はリーダ50の後部に設けられている。
【0057】
チェーン72は、リーダ50の後面に沿って鉛直に延ばされ、リーダ50の上端部および下端部に設けられた従動ギヤ(図示せず)に掛け渡されている。
チェーン72の一端は、リーダ50の前方で回転駆動装置60の上部に連結され、チェーン72の他端は、リーダ50の前方で回転駆動装置60の下部に連結されている。
【0058】
また、チェーン72は、昇降用モータ71の出力軸に設けられたスプロケットに噛み合っている。そして、昇降用モータ71の出力軸を回転させ、チェーン72を上下方向に送り出すことで、回転駆動装置60をリーダ50に沿って昇降させることができる。
【0059】
ベース部10の後端部には、
図8に示すように、走行用連結部80(
図7(a)参照)が設けられている。走行用連結部80には、掘削装置1の移動時に電動車両200(特許請求の範囲における「自走式の走行装置」)が連結される。そして、電動車両200によって掘削装置1を押すことで、掘削装置1を前方に向けて走行させることができる。
【0060】
なお、走行用連結部80は、ベース部10の後端部の他に、ベース部10の側部や前端部にも設けることで、掘削装置1を左右方向および後方に向けて走行させるように構成してもよい。
【0061】
さらに、ベース部10の後端部には、
図7(b)に示すように、ユニット用連結部85(
図7(a)参照)が設けられている。ユニット用連結部85には、連結アーム85aを介して駆動ユニット300の連結部301が連結される。駆動ユニット300は、掘削装置1の各種装置に作動油や電力を供給するものである。
【0062】
なお、ユニット用連結部85は、ベース部10の後端部の他に、ベース部10の側部にも設けられている。また、駆動ユニット300の連結部301の位置も限定されるものではなく、駆動ユニット300の前後左右の各部に設けることができる。
したがって、駆動ユニット300の向きは、施工現場のレイアウトに応じて適宜に設定することができる。
さらに、ベース部10と駆動ユニット300との間に複数のワイヤ85bを掛け渡すことで、駆動ユニット300に対してベース部10を確実に固定している。
【0063】
以上のような掘削装置1では、
図1に示すように、ベース部10の下面を地面G1に載置するとともに、リーダ50を鉛直に立設させた状態で、クレーン53によって杭100を吊り上げ、チャック64を介して回転駆動装置60に杭100の上端部を連結する。
そして、回転駆動装置60によって杭100を回転させながら、回転駆動装置60を下降させることで、杭100を地盤Gに回転圧入することができる。
【0064】
掘削装置1では、掘削時にベース部10の下面が地面G1に接しており、ベース部10と地面G1との接触面積が大きいため、掘削装置1の安定性を高めることができる。
さらに、ベース部10の下面には滑り止め板11が貼り付けられており、ベース部10と地面G1の間の摩擦力が大きくなるため、掘削装置1は掘削時に地面G1から大きな反力を得ることができる。
【0065】
また、掘削装置1では、
図7(b)に示すように、掘削時にベース部10を駆動ユニット300に連結することで、駆動ユニット300から反力を得ることができる。
このように、掘削装置1を駆動させるために必要な駆動ユニット300を利用して、掘削装置1の安定性を高めることができる。
【0066】
また、掘削装置1では、
図5(c)に示すように、リーダ支持部40が第二スライド部30に対して左右方向に傾動自在であるため、リーダ50の傾斜角度を調整することができる。したがって、地面G1が傾斜している場合でも、リーダ50を鉛直に配置することができ、杭100(
図1参照)を地盤Gに対して鉛直に回転圧入することができる。
【0067】
また、掘削装置1では、
図5(a)に示すように、ベース部10に対して第一スライド部20が前後方向に移動自在であるとともに、
図5(b)に示すように、第一スライド部20に対して第二スライド部30が左右方向に移動自在である。そのため、
図1に示すように、ベース部10を地面G1に載置した後に、両スライド部20,30を移動させることで、杭100を容易に位置決めすることができる。
したがって、掘削装置1では、杭100を地盤Gに回転圧入するときの施工精度および施工効率を高めることができる。
【0068】
また、掘削装置1では、
図3(b)に示すように、両回転用モータ62,62がハウジング61の側部に設けられているため、回転用モータ62をハウジング61の上部に設けた構成に比べて、回転駆動装置60の高さを低くすることができる。
また、両回転用モータ62,62をハウジング61の側部に設けることで、回転駆動装置60に取付穴61aを貫通させることができる。これにより、取付穴61aに杭100を貫通させることができる。さらに、掘削装置1では、
図6(a)に示すように、回転駆動装置60内にチャック64が設けられている。したがって、掘削装置1では、地面G1から回転駆動装置60までの高さを低くすることができる。
このように、掘削装置1では、全体の高さを低くすることができるため、天井が低い施工現場に用いることができる。
【0069】
また、掘削装置1を移動させるときには、
図4(b)に示すように、各ジャッキ13によってベース部10を地面G1から離間させることで、ベース部10に各キャスタ14,15を取り付けることができ、掘削装置1が移動可能となる。
このように、掘削装置1では、掘削時には掘削装置1の安定性を高めることができ、移動時には掘削装置1を容易に移動させることができる。
【0070】
また、掘削装置1を移動させるときには、
図2に示すように、第二油圧シリンダ44によって、リーダ50をリーダ支持部40に対して傾動させ、リーダ50をリーダ支持部40の上方に横たえることができる。このように、掘削装置1は、移動時および保管時に全体の高さを低くすることができる。
【0071】
さらに、
図8に示すように、電動車両200をベース部10に連結し、電動車両200によって掘削装置1を押すことで、掘削装置1を走行させることができる。このとき、各キャスタ14,15の車輪14b,15cの向きを調整することで、掘削装置1の走行方向を設定することができる。
【0072】
以上のように、掘削装置1では、自走させるための油圧ユニットや運転室を搭載する必要なくなり、小型化および軽量化することができるため、狭い施工現場や床の強度が小さい施工現場に用いることができる。
【0073】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
本実施形態の掘削装置1では、
図2に示すように、車輪14b,15cを有するキャスタ14,15によってベース部10を支持しているが、ベース部10に車輪を設置する構成は限定されるものではなく、ベース部10に直接車輪を取り付けてもよい。さらに、掘削装置1のベース部10にクローラ(履帯)を取り付けてもよい。
【0074】
本実施形態の掘削装置1では、ベース部10に対して、前部キャスタ15が着脱自在であり、後部キャスタ14は傾動自在に連結されているが、前部キャスタ15もベース部10に対して傾動自在に連結してもよい。さらに、後部キャスタ14をベース部10に対して着脱自在に構成してもよい。
【0075】
本実施形態の掘削装置1では、
図5(c)に示すように、第二スライド部30に対してリーダ支持部40が左右方向に傾動自在に連結されているが、第二スライド部30とリーダ支持部40とを一体に形成してもよい。
【0076】
本実施形態の掘削装置1では、
図1に示すように、ベース部10の下面に滑り止め板11を貼り付けているが、ベース部10の下面に滑り止め板11を設けなくてもよい。
【0077】
本実施形態では、杭を地盤に回転圧入するための掘削装置(杭打機)に、本発明の掘削装置を適用しているが、本発明の掘削装置は、地盤に縦穴を掘削するための掘削装置に適用することもできる。この場合には、オーガスクリュが回転駆動装置60に連結される。
また、本発明の掘削装置は、地盤に埋設された杭の周囲を掘削して杭を撤去する掘削装置(杭抜機)に適用することもできる。この場合には、円筒状のケーシングが回転駆動装置60に連結される。
【0078】
本実施形態では、掘削装置1のベース部10が地面G1に載置されているが、ベース部10が設置される設置面は限定されるものではなく、ベース部10を建物等の床面に載置することもできる。