特許第6368787号(P6368787)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6368787双方向連続二重梁によって形成される三次元軽量鋼骨組
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6368787
(24)【登録日】2018年7月13日
(45)【発行日】2018年8月1日
(54)【発明の名称】双方向連続二重梁によって形成される三次元軽量鋼骨組
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/24 20060101AFI20180723BHJP
   E04B 5/40 20060101ALI20180723BHJP
   E04B 1/30 20060101ALI20180723BHJP
   E04B 1/58 20060101ALI20180723BHJP
   E04B 2/56 20060101ALI20180723BHJP
   E04B 1/62 20060101ALI20180723BHJP
   E04B 1/80 20060101ALI20180723BHJP
【FI】
   E04B1/24 A
   E04B5/40 B
   E04B1/24 F
   E04B1/30 C
   E04B1/24 H
   E04B1/58 A
   E04B1/58 506F
   E04B1/58 506H
   E04B1/58 510C
   E04B2/56 605A
   E04B2/56 604A
   E04B1/62 Z
   E04B1/80 100F
【請求項の数】26
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-548224(P2016-548224)
(86)(22)【出願日】2015年1月26日
(65)【公表番号】特表2017-503942(P2017-503942A)
(43)【公表日】2017年2月2日
(86)【国際出願番号】CN2015071574
(87)【国際公開番号】WO2015110081
(87)【国際公開日】20150730
【審査請求日】2016年7月21日
(31)【優先権主張番号】201410035766.3
(32)【優先日】2014年1月24日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516219358
【氏名又は名称】▲謝▼英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】▲謝▼英俊
【審査官】 富士 春奈
(56)【参考文献】
【文献】 中国実用新案第201502135(CN,U)
【文献】 中国特許出願公開第102312483(CN,A)
【文献】 実公平07−011206(JP,Y2)
【文献】 特開平05−018114(JP,A)
【文献】 特開平10−184007(JP,A)
【文献】 特開平04−203054(JP,A)
【文献】 特開2007−211892(JP,A)
【文献】 特開平05−331963(JP,A)
【文献】 特開昭61−277726(JP,A)
【文献】 特開2001−003480(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第102071815(CN,A)
【文献】 特開2013−221331(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/102257(WO,A1)
【文献】 特開平09−014583(JP,A)
【文献】 実開昭50−117616(JP,U)
【文献】 米国特許第04102108(US,A)
【文献】 特開2001−248229(JP,A)
【文献】 実開昭56−171904(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/00−1/99
E04B 2/56
E04B 5/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元軽量鋼骨組であって、
梁と、桁及び/又はストリンガーと、柱と、壁体と、床スラブ及び/又は屋根と、耐水平力ロッド及び/又は張力ブレースと当該三次元軽量鋼骨組を補強するための補強構造とを含み、
前記梁は、前記柱の両側に取り付けられるとともに、重複連結された複数の単一梁でそれぞれ構成される2つの連続単一梁を含む連続二重梁であり、前記連続単一梁と前記柱とは、前記連続単一梁と前記柱との十字接合部において連続し断絶しておらず、
前記柱は構造主柱、小型柱、前記壁体内の補強柱、ブレース及び垂直柱及び/又はトラス梁ブレースを含み、
前記梁は、水平梁、傾斜梁、上弦梁及び/又は下弦梁及び/又は地つなぎ梁を含み、
前記連続単一梁は、L字状スチール部材、U字状スチール部材、C字状スチール部材、Z字状スチール部材、プレート状スチール部材及びスライストラスのうちの少なくとも1つによって形成され、
前記桁又はストリンガーは、U字状スチール部材、C字状スチール部材、Z字状スチール部材及びスライストラスのうちの少なくとも1つによって形成され、該スライストラスは上弦、下弦及びせん断抵抗ブレースを含み、該上弦又は該下弦はL字状スチール部材によって形成され、該せん断抵抗ブレースはL字状スチール部材、プレート状スチール部材又は円形スチール部材によって形成され、
前記柱は、C字状スチール部材、開放四角形状スチール部材、屈曲四角形状スチール部材及び四角形状スチール部材のうちの少なくとも1つによって形成され、
前記開放四角形状スチール部材にはコンクリート及び/又はセメントモルタルが充填されており、
前記屈曲四角形状スチール部材は鋼板を冷間圧延することによって形成され、該鋼板の2つの端部は曲げられて90度の2つの屈曲端が形成されおり、該2つの屈曲端は、間隔を置いて配置されたリベットによって互いに係合しており、
記連続単一梁の少なくとも一部は、前記柱に形成された柱連結孔及び前記複数の単一梁の重複連結部分に形成された梁連結孔を貫通するボルトによって前記柱に連結されている、
三次元軽量鋼骨組。
【請求項2】
前記L字状スチール部材、前記U字状スチール部材、前記C字状スチール部材、前記Z字状スチール部材及び前記開放四角形状スチール部材は曲がった端部を備え、前記U字状スチール部材の上側フランジ及び下側フランジ、前記C字状スチール部材の上側フランジ及び下側フランジ又は前記Z字状スチール部材の上側フランジ及び下側フランジは同一の幅又は異なる幅を有し、前記L字状スチール部材、前記U字状スチール部材、前記C字状スチール部材、前記Z字状スチール部材、前記開放四角形状スチール部材、前記屈曲四角形状スチール部材及び前記プレート状スチール部材は、亜鉛メッキ鋼リールを切断及び/又は冷間圧延することによって形成される、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項3】
前記連続単一梁は少なくとも1つの梁コネクタを含む、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項4】
前記床スラブは強化軽量合成床スラブであり、該強化軽量合成床スラブは軽量合成床スラブを含み、該軽量合成床スラブ、前記桁及び前記耐水平力ロッド及び/又はシーリングは、少なくとも1つの床コネクタによって一体的に連結され、前記軽量合成床スラブは前記桁の上に設置され、前記耐水平力ロッド及び/又は前記シーリングは前記桁の下に形成されている、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項5】
前記軽量合成床スラブは床デッキを含み、該床デッキはプロファイル鋼板によって形成され、該プロファイル鋼板は波形のプロファイル鋼板又は折り返し形のプロファイル鋼板であり、前記プロファイル鋼板の厚さは0.2〜1.0mmで溝の深さは30〜50mmであり、前記プロファイル鋼板にはコンクリート及び/又はセメントモルタルが充填されており、該コンクリート及び/又はセメントモルタルは内蔵のひび割れ防止メッシュ及び/又はひび割れ防止繊維によって取り囲まれ、前記コンクリート及び/又はセメントモルタルと前記プロファイル鋼板の頂部との間の高さの差は50mm未満であり、前記プロファイル鋼板は前記床コネクタによって前記桁に連結されており、前記床コネクタはタッピンネジ、スリーブ及び/又はベアリングガスケットを含み、該スリーブは前記タッピンネジにしっかり取り付けられ、前記スリーブは金属又はプラスチックでできており、前記スリーブの少なくとも一方側が拡張されて前記ベアリングガスケットを形成し、前記桁は180cm未満の間隔で配置され、前記軽量合成床スラブの少なくとも一対の対向する角部は前記耐水平力ロッドに境界され、前記耐水平力ロッドはストリップスチールによって形成され、該ストリップスチールはタッピンネジによって前記桁に連結され、前記シーリングはリブ付拡張スチールメッシュを含み、該リブ付拡張スチールメッシュはV字状リブ及び拡張メッシュ面を含み、前記リブ付拡張スチールメッシュはタッピンネジ及び/又は空気釘によって前記桁に連結され、前記シーリングにはセメントモルタルが充填され、該セメントモルタルは内蔵のひび割れ防止メッシュ及び/又はひび割れ防止繊維によって取り囲まれている、請求項4に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項6】
前記連続単一梁は埋め込み連続単一梁であり、L字状スチール部材、C字状スチール部材又はZ字状スチール部材によって形成されるとともに前記柱に対応する前記埋め込み連続単一梁の上側フランジ及び下側フランジは、前記柱と前記埋め込み連続単一梁との十字接合部において前記柱が前記埋め込み連続単一梁に埋め込まれるように切断されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項7】
前記下弦梁は上方開口を有する開放四角形状スチール部材によって形成されており、該開放四角形状スチール部材の、前記柱又は前記ブレースと重複する部分の一部は切断されている、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項8】
前記補強構造、2つの連続単一梁の間の空間及び/又は前記柱の間の空洞及び/又は前記下弦梁の開放四角形状スチール部材の空洞、コンクリート及び/又はセメントモルタル充填することを含む、請求項7に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項9】
前記補強構造、コンクリート及び/又はセメントモルタルが充填される前記2つの連続単一梁の間の空間内及び/又は前記柱の間の空洞内又は前記下弦梁を形成する開放四角形状スチール部材に、支持スチール部材配置することを含み、該支持スチール部材は棒鋼、スターラップ又はプレストレススチールワイヤである、請求項8に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項10】
前記スターラップは四角形のスターラップ、円形のスターラップ、螺旋形のスターラップ又は円形のスチールメッシュであり、前記プレストレススチールワイヤはスリーブを備える、請求項9に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項11】
前記棒鋼、前記スリーブ及び前記プレストレススチールワイヤは前記柱を貫通する、請求項10に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項12】
前記補強構造は、前記梁に形成された梁連結孔又は前記柱に形成された柱連結孔を取り囲む増肉鋼板を含み、該増肉鋼板はリベット及び/又はリベットクリンチ接合及び/又は溶接により前記梁又は前記柱に連結されている、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項13】
前記補強構造は前記梁の連結孔を取り囲むパンチ溝を含み、該パンチ溝は前記柱に形成された柱連結孔に埋め込まれており、前記柱に形成された前記柱連結孔の直径は前記パンチ溝の幅よりも大きい、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項14】
前記補強構造は、前記梁の外側に取り付けられた追加の外装部材を含み、該追加の外装部材はL字状スチール部材、U字状スチール部材、C字状スチール部材、プレート状スチール部材、四角形状スチール部材又は四角形状木材によって形成されている、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項15】
前記梁と前記追加の外装部材との間に断熱ガスケットが配置されている、請求項14に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項16】
前記補強構造、前記柱スポット溶接スチールメッシュ、編み込みスチールメッシュ又は拡張スチールメッシュによって取り囲とともにセメントモルタルによって前記壁体に連結することを含む、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項17】
前記補強構造は一体配置されたスチールフレームを含み、該一体配置されたスチールフレームは角コネクタ、ボルト強化ガスケット、枠体、埋め込みボルト及び引き抜け防止ナットを含み、該埋め込みボルトは、該角コネクタを通じて前記柱のベース部に連結され、該枠体は上方開口と、埋め込み孔と、該上方開口の端部にある屈曲端とを有するC字状スチール部材によって形成され、該ボルト強化ガスケットは前記埋め込み孔の上に配置されるとともに位置決め孔を備え、該C字状スチール部材の周囲には、前記埋め込みボルトが固定された後でコンクリートが充填され、前記柱のベース部は前記一体配置されたスチールフレームに配置されている、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項18】
前記埋め込みボルトは、前記ボルト強化ガスケット又は前記C字状スチール部材の埋め込み孔の下にある前記引き抜け防止ナットにねじ込まれている、請求項17に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項19】
前記補強構造は前記構造主柱の外側に取り付けられた補強部材を含み、該補強部材は、前記構造主柱を取り囲む鉄骨柱及び/又は強化コンクリート柱を含み、該鉄骨柱及び/又は強化コンクリート柱は前記梁と前記柱との十字接合部において連続しているか又は断絶しており、前記鉄骨柱及び前記構造主柱の間の空間にコンクリート又はセメントモルタルが充填されている、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項20】
前記補強構造は、前記2つの連続単一梁の間に設置されるプレキャストコンクリート壁スラブ及び/又はプレキャスト軽量コンクリート壁スラブ及び/又はプレキャスト空洞コンクリート壁スラブを含む、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項21】
前記補強構造は前記柱の間に設置される合成壁体を含み、該合成壁体は合成壁面を含み、該合成壁面は、V字状リブ及び拡張メッシュ面を含むリブ付拡張スチールメッシュ、セメントモルタル層及び留め具を含み、前記合成壁面は前記柱の少なくとも一方側に取り付けられ、前記合成壁面が前記柱の一方側のみに取り付けられている場合、前記耐水平力ロッドは前記柱の他方側に配置されている、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項22】
前記リブ付拡張スチールメッシュは前記留め具によって前記柱に固定され、前記留め具はタッピンネジ又は空気釘であり、前記耐水平力ロッドはストリップスチールによって形成されている、請求項21に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項23】
前記合成壁体は補強部材をさらに含み、該補強部材は固定ガスケット及びひび割れ防止部材を含み、該固定ガスケットは前記空気釘を据え付けるために前記V字状リブの溝にしっかり取り付けられており、前記固定ガスケットは硬質プラスチックでできており、前記ひび割れ防止部材は前記コンクリート又はセメントモルタル内の繊維ガラスメッシュ又はスポット溶接金属メッシュ又は繊維である、請求項22に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項24】
前記補強構造は前記柱の間に設置される合成壁体を含み、該合成壁体は前記構造主柱、前記小型柱及び/又は前記合成壁体内の補強柱及び前記梁と前記柱との間に設置される前記ブレースを取り囲み、前記合成壁体は2つのリブ付拡張スチールメッシュと、少なくとも1つの結合部材と、絶縁層と、支持部材とを含み、該2つのリブ付拡張スチールメッシュは少なくとも1つの留め具によって前記構造主柱、前記小型柱及び前記補強柱の両側に固定されており、該少なくとも1つの留め具はタッピンネジ又は空気釘であり、前記合成壁体は前記2つのリブ付拡張スチールメッシュの間に配置され、前記絶縁層は前記2つのリブ付拡張スチールメッシュの間に設置され、前記2つのリブ付拡張スチールメッシュはそれぞれV字状リブ及び拡張メッシュ面を含み、前記支持部材は前記V字状リブの外側に位置し、前記結合部材はスチールワイヤ又はプラスチックワイヤであり、前記結合部材は前記2つのリブ付拡張スチールメッシュのV字状リブ及び/又は前記2つのリブ付拡張スチールメッシュのV字状リブに垂直に配置された前記支持部材に取り付けられ、前記合成壁体には建築廃棄残留物、土、草、コンクリート又は軽量コンクリートが充填されている、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項25】
前記補強構造は、前記柱の一方側に配置された前記耐水平力ロッドを含み、前記耐水平力ロッドはストリップスチールでできており、前記耐水平力ロッドの上端はロッド連結孔を備えるとともに、前記耐水平力ロッドに形成されたロッド連結孔及び前記柱に形成された柱連結孔を貫通するボルトによって前記柱に連結されており、前記耐水平力ロッドの下端は張力孔を備えるとともに、タッピンネジによって前記柱の一方側に固定されるように90度曲げられている、請求項1に記載の三次元軽量鋼骨組。
【請求項26】
前記地つなぎ梁は2つの同一の連続単一梁を含み、該連続単一梁はスライストラスによって形成され、該スライストラスは上弦、下弦及びせん断抵抗ブレースを含み、該上弦及び/又は該下弦はL字状スチール部材によって形成され、該せん断抵抗ブレースはL字状スチール部材及び/又はプレート状スチール部材及び/又は円形スチール部材によって形成されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の三次元軽量鋼骨組。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2014年1月24日に出願された中国特許出願第201410035766.3号の便益を主張する。係る出願は、参照により本願に全体的に組み込まれる。
【0002】
本発明は軽量鋼骨組(lightweight steel framework)に関し、より具体的には三次元軽量鋼骨組に関する。
【背景技術】
【0003】
軽量鋼骨組を用いた軽量鋼構造体(lightweight steel structure)が急速に開発され、工業建築物において幅広く用いられている。軽量鋼構造体は製造コストが高いにも関わらず、軽量鋼構造体には建設期間が短く、エネルギー消費が少なく、炭素排出量が少ないという利点があるため、従来のコンクリート構造体よりも市場で優位性がある。従って、軽量鋼構造体は底層の住居用建物において増々普及してきている。
【0004】
しかしながら、改善すべき欠点が依然として存在する。例えば、軽量鋼構造体の構造梁及び構造柱は、突き合わせ接合で互いが連結されているのが一般的である(例えば、固定又はヒンジ連結で)。そのような連結は軽量鋼構造体の組み立てプロセスを複雑化させ、組み立ての間に深刻な累積誤差がもたらされる。
【0005】
2009年8月20日出願の特許文献1は、床スラブ、屋根、強化軽量合成床スラブ及び耐水平力ロッド(lateral-force-resistant rod)なしで軽量鋼構造物を提供する。従って、この軽量鋼構造体の全体的な構造強度は不十分である。さらに、この軽量鋼構造体の連続二重梁(continuous double beam)の断面は様々な状況に応じて変更することができないため、柔軟性を欠くとともに材料を無駄にする。また、連続二重梁は十字接合によって互いが連結されている。そのような連結によって、スペースが過剰に取られるとともに荷重分布が不均一になる。さらに、そのような連結方法では長い連続二重梁を連結するのが困難である。
【0006】
柱又はブレースは、通常アンカーボルトに固定される。アンカーボルトは現場で設置及び組み込まれるため、組み立てプロセスが複雑になる。2009年6月30出願の特許文献2は、前述した欠点を解消するために、一体ポジショニング鉄骨フレーム(integral positioning steel frame)を提供する。しかしながら、アンカーボルトを固定するための留め具は一体ポジショニング鉄骨フレームの底部の一点にしか固定されないため、留め具を直ぐに維持することができず、また簡単に緩んでしまう。さらに、アンカーボルトの固定及び軽量鋼骨組の組み立ての前のコンクリートの硬化に多くの時間がかかるため、建設期間が長引いてしまう。
【0007】
中空構造部(hollow structural section(HSS))は、一般に閉じた正方形の鋼管(enclosed square-shape steel tube)によって又は互いに溶接された2つのC字状のスチール部材によって形成される。実際の用途で、閉じた正方形の鋼管の連結孔は穿孔ではなくドリルで孔を開けることによって又はガス切断によって形成されるため、製造コストが高くなる。さらに、閉じた正方形の鋼管を連結するのに高強度の留め具を用いることができないため、連結強度が低下する。さらに、錆を防止するためには、閉じた正方形の鋼管に機械加工を行った後で亜鉛メッキ加工を施す必要があるため、これによっても製造コストが増加する。亜鉛メッキを施した2つのC字状のスチール部材を互いに溶接する場合、亜鉛メッキコーティングが損傷する場合がある。2010年6月30日出願の特許文献3は上述した欠点を解消する。しかしながら、コンクリート/セメントモルタルが充填された正方形の鋼管の圧縮強度は、正方形の鋼管の細長比によって算出される耐荷性能(bearing capability)よりも大幅に大きくなる。即ち、コンクリート/セメントモルタルには何ら機能を果たさない。さらに、コンクリート/セメントモルタルを有する正方形の鋼管は輸送時に密に配置できないため、輸送量が過剰となり輸送コストが高くなる。
【0008】
2013年2月4日出願の特許文献4では、床スラブの重さを低減するとともに床スラブの耐水性能及び耐火性能を向上させるために、床スラブの厚さを小さくして床スラブの重さを低減する。しかしながら、床スラブの耐水平力が同時に低下するため、床スラブが横力を伝達する能力が低下する。
【0009】
2009年4月14日出願の特許文献5及び2013年12月10日出願の特許文献6では、リブ付拡張メッシュ(expanded ribbed mesh)がウェブとしっかり係合することができないため、ストレススキン効果が低下する。
【0010】
2011年1月20日出願の特許文献7では、位置決め/支持部材はスチールメッシュ及び壁体をしっかりと配置させることができないため、位置決め/支持部材の長手方向に沿ってペイント層が容易にひび割れを起こす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】中国特許出願第200920171128.9号明細書
【特許文献2】中国特許出願第200920158989.3号明細書
【特許文献3】中国特許出願第201010216616.4号明細書
【特許文献4】中国特許出願第201310044986.8号明細書
【特許文献5】中国特許出願第200920147815.7号明細書
【特許文献6】中国特許出願第201310664792.8号明細書
【特許文献7】中国特許出願第201110023291.2号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、上述した欠陥を解消する三次元軽量鋼骨組を設計する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の主たる目的は、構造強度が向上した三次元軽量鋼骨組を提供することである。そのため、三次元軽量鋼骨組に煉瓦、コンクリート又は土等の重い材料を適応させることができる。
【0014】
本発明の別の目的は、安全基準及び環境基準を満たすとともに現場での作業を容易にする構造がシンプルな三次元軽量鋼骨組を提供することである。
【0015】
本願発明によれば、三次元軽量鋼骨組は、梁と、桁及び/又はストリンガーと、柱と、壁体と、床スラブ及び/又は屋根と、耐水平力ロッド及び/又は張力ブレースとを含む。前記梁は、前記柱の両側に取り付けられた同一の又は異なる2つの連続単一梁を含む連続二重梁である。前記連続単一梁と前記柱とは、前記連続単一梁と前記柱との十字接合部において連続し断絶していない。その結果、梁を連結する間の累積誤差が小さくなり、柱及び梁の連結プロセスが簡略化される。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、前記柱は構造主柱、小型柱、前記壁体内の補強柱、ブレース及び垂直柱及び/又はトラス梁ブレースを含む。前記梁は、水平梁、傾斜梁、上弦梁及び/又は下弦梁及び/又は地つなぎ梁を含む。前記連続単一梁は、L字状スチール部材、U字状スチール部材、C字状スチール部材、Z字状スチール部材、プレート状スチール部材及びスライストラスのうちの少なくとも1つによって形成されている。前記桁又はストリンガーは、U字状スチール部材、C字状スチール部材、Z字状スチール部材及びスライストラスのうちの少なくとも1つによって形成されている。該スライストラスは上弦、下弦及びせん断抵抗ブレースを含む。該上弦又は該下弦はL字状スチール部材によって形成され、該せん断抵抗ブレースはL字状スチール部材、プレート状スチール部材又は円形スチール部材によって形成される。前記柱は、C字状スチール部材、開放四角形状スチール部材、屈曲四角形状スチール部材及び四角形状スチール部材のうちの少なくとも1つによって形成される。前記開放四角形状スチール部材にはコンクリート及び/又はセメントモルタルが充填されている。前記屈曲四角形状スチール部材は鋼板を冷間圧延することによって形成される。該鋼板の2つの端部は曲げられて90度の2つの屈曲端が形成されおり、該2つの屈曲端は、間隔を置いて配置されたリベットによって互いに係合しており、前記連続単一梁は、前記柱に形成された柱連結孔及び前記連続単一梁のウェブに形成された梁連結孔を貫通するボルトによって前記柱に連結されている。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、前記L字状スチール部材、前記U字状スチール部材、前記C字状スチール部材、前記Z字状スチール部材及び前記開放四角形状スチール部材は曲がった端部を備える。前記U字状スチール部材の上側フランジ及び下側フランジ、前記C字状スチール部材の上側フランジ及び下側フランジ又は前記Z字状スチール部材の上側フランジ及び下側フランジは同一の幅又は異なる幅を有する。前記L字状スチール部材、前記U字状スチール部材、前記C字状スチール部材、前記Z字状スチール部材、前記開放四角形状スチール部材、前記屈曲四角形状スチール部材及び前記プレート状スチール部材は、亜鉛メッキ鋼リールを切断及び/又は冷間圧延することによって形成される。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、前記連続単一梁は、少なくとも1つの重複連結又は少なくとも1つの梁コネクタによって連結された複数の単一梁を含む。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、前記床スラブは強化軽量合成床スラブである。該強化軽量合成床スラブは軽量合成床スラブを含む。該軽量合成床スラブ、前記桁及び前記耐水平力ロッド及び/又はシーリングは、少なくとも1つの床コネクタによって一体的に連結される。前記軽量合成床スラブは前記桁の上に設置され、前記耐水平力ロッド及び/又は前記シーリングは前記桁の下に形成されている。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、前記軽量合成床スラブは床デッキを含む。該床デッキはプロファイル鋼板によって形成される。該プロファイル鋼板は波形のプロファイル鋼板又は折り返し形のプロファイル鋼板である。前記プロファイル鋼板の厚さは0.2〜1.0mmで溝の深さは30〜50mmである。前記プロファイル鋼板にはコンクリート及び/又はセメントモルタルが充填されている。該コンクリート及び/又はセメントモルタルは内蔵のひび割れ防止メッシュ及び/又はひび割れ防止繊維によって取り囲まれている。前記コンクリート及び/又はセメントモルタルと前記プロファイル鋼板の頂部との間の高さの差は50mm未満である。前記プロファイル鋼板は前記床コネクタによって前記桁に連結されている。前記床コネクタはタッピンネジ、スリーブ及び/又はベアリングガスケットを含む。該スリーブは前記タッピンネジにしっかり取り付けられている。前記スリーブは金属又はプラスチックでできている。前記スリーブの少なくとも一方側が拡張されて前記ベアリングガスケットを形成する。前記桁は180cm未満の間隔で配置される。前記軽量合成床スラブの少なくとも一対の対向する角部は前記耐水平力ロッドに境界される(bounded by)。前記耐水平力ロッドはストリップスチールによって形成される。該ストリップスチールはタッピンネジによって前記桁に連結される。前記シーリングは第1のリブ付拡張スチールメッシュを含む。該第1のリブ付拡張スチールメッシュは第1のV字状リブ及び第1の拡張メッシュ面を含む。前記第1のリブ付拡張スチールメッシュはタッピンネジ及び/又は空気釘によって前記桁に連結される。前記シーリングにはセメントモルタルが充填され、該セメントモルタルは内蔵のひび割れ防止メッシュ及び/又はひび割れ防止繊維によって取り囲まれている。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、前記連続単一梁は埋め込み連続単一梁である。L字状スチール部材、C字状スチール部材又はZ字状スチール部材によって形成されるとともに前記柱に対応する前記埋め込み連続単一梁の上側フランジ及び下側フランジは、前記柱と前記埋め込み連続単一梁との十字接合部において前記柱が前記埋め込み連続単一梁に埋め込まれるように切断されている。前記埋め込み連続単一梁は、前記柱に形成された柱連結孔及び前記埋め込み連続梁のウェブに形成された梁連結孔を貫通するボルトによって前記柱に連結されている。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、当該三次元軽量鋼骨組は補強構造をさらに含む。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、前記下弦梁は、上方開口を有する開放四角形状スチール部材によって形成されている。前記柱又は前記ブレースと重複する該開放四角形状スチール部材の部分は切断されている。前記補強構造を形成するために、前記開放四角形状スチール部材は、前記開放四角形状スチール部材のウェブに形成された梁連結孔及び前記柱又は前記ブレースに形成された柱連結孔を貫通するボルトによって前記柱又は前記ブレースに連結されている。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造は、前記梁及び前記柱の中心線の交差点に配置された位置決め孔であり、該位置決め孔はボルト又は円錐状の鋼棒により前記梁と前記柱とを仮留めするためのものである。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造を形成するために、2つの連続単一梁の間の空間及び/又は前記柱の間の空洞及び/又は前記下弦梁の開放四角形状スチール部材の空洞には、コンクリート及び/又はセメントモルタルが充填されている。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造は、前記ボルトの周囲に配置されるとともに、前記梁及び前記柱を較正した後に前記梁及び前記柱を仮留めするための複数のタッピンネジであり、該複数のタッピンネジは前記柱の間の空洞又は前記下弦梁の開放四角形状スチール部材にコンクリート及び/又はセメントモルタルを充填した後に取り外される。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造を形成するために、コンクリート及び/又はセメントモルタルが充填される前記2つの連続単一梁の間の空間内及び/又は前記柱の間の空洞内又は前記下弦梁を形成する開放四角形状スチール部材に、支持スチール部材が配置され、該支持スチール部材は棒鋼、スターラップ又はプレストレススチールワイヤである。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、前記スターラップは四角形のスターラップ、円形のスターラップ、螺旋形のスターラップ又は円形のスチールメッシュであり、前記プレストレススチールワイヤはスリーブを備える。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、前記棒鋼、前記スリーブ及び前記プレストレススチールワイヤは前記柱を貫通する。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造は、前記梁に形成された梁連結孔又は前記柱に形成された柱連結孔を取り囲む増肉鋼板であり、該増肉鋼板はリベット及び/又はリベットクリンチ接合及び/又は溶接により前記梁又は前記柱に連結されている。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造は前記梁の連結孔を取り囲むパンチ溝である。該パンチ溝は前記柱に形成された柱連結孔に埋め込まれており、前記柱に形成された前記柱連結孔の直径は前記パンチ溝の幅よりも大きい。
【0032】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造は、前記梁の外側に取り付けられた追加の外装部材である。該追加の外装部材はL字状スチール部材、U字状スチール部材、C字状スチール部材、プレート状スチール部材、四角形状スチール部材又は四角形状木材によって形成されている。
【0033】
本発明の一実施形態によれば、前記梁と前記追加の外装部材との間に断熱ガスケットが配置されている。
【0034】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造を形成するために、前記柱はスポット溶接スチールメッシュ、編み込みスチールメッシュ又は拡張スチールメッシュによって取り囲まれるとともにセメントモルタルによって前記壁体に連結されている。
【0035】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造は一体配置されたスチールフレームである。該一体配置されたスチールフレームは角コネクタ、ボルト強化ガスケット、枠体、埋め込みボルト及び引き抜け防止ナットを含む。該埋め込みボルトは、該角コネクタを通じて前記柱のベース部に連結されている。該枠体は上方開口と、埋め込み孔と、該上方開口の端部にある屈曲端とを有するC字状スチール部材によって形成されている。該ボルト強化ガスケットは前記埋め込み孔の上に配置されるとともに位置決め孔を備える。該C字状スチール部材には、前記埋め込みボルトが固定された後でコンクリートが充填され、前記柱のベース部は前記一体配置されたスチールフレームに配置されている。
【0036】
本発明の一実施形態によれば、前記埋め込みボルトは、前記ボルト強化ガスケット又は前記C字状スチール部材の埋め込み孔の下にある前記引き抜け防止ナットにねじ込まれている。
【0037】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造は前記構造主柱の外側に取り付けられた補強部材である。該補強部材は、前記構造主柱を取り囲む鉄骨柱及び/又は強化コンクリート柱を含む。該鉄骨柱及び/又は強化コンクリート柱は前記梁と前記柱との十字接合部において連続しているか又は断絶しており、前記鉄骨柱及び前記構造主柱の間の空間にコンクリート又はセメントモルタルが充填されている。
【0038】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造は、前記2つの連続二重梁の間に設置されるプレキャストコンクリート壁スラブ及び/又はプレキャスト軽量コンクリート壁スラブ及び/又はプレキャスト空洞コンクリート壁スラブである。
【0039】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造は前記柱の間に設置される合成壁体である。該合成壁体は合成壁面を含む。該合成壁面は第2のリブ付拡張メッシュ、セメントモルタル層、留め具及びストレススキン構造を含む。前記合成壁面は前記柱の少なくとも一方側に取り付けられ、前記合成壁面が前記柱の一方側のみに取り付けられている場合、前記耐水平力ロッドは前記柱の他方側に配置されている。
【0040】
本発明の一実施形態によれば、前記第2のリブ付拡張メッシュは第2のV字状リブ及び第2の拡張メッシュ面を含む。前記第2のリブ付拡張メッシュは前記留め具によって前記柱に固定される。前記留め具はタッピンネジ又は空気釘であり、前記耐水平力ロッドはストリップスチールによって形成されている。
【0041】
本発明の一実施形態によれば、前記合成壁体は補強部材をさらに含む。該補強部材は固定ガスケット及びひび割れ防止部材を含む。該固定ガスケットは前記空気釘を据え付けるために前記第2のV字状リブの溝にしっかり取り付けられている。前記固定ガスケットは硬質プラスチックでできており、前記ひび割れ防止部材は前記コンクリート又はセメントモルタル内の繊維ガラスメッシュ又はスポット溶接金属メッシュ又は繊維である。
【0042】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造は前記柱の間に設置される合成壁体である。該合成壁体は前記構造主柱、前記小型柱及び/又は前記合成壁体内の補強柱及び前記梁と前記柱との間に設置される前記ブレースを取り囲む。前記合成壁体は2つの第2のリブ付拡張メッシュと、少なくとも1つの結合部材と、絶縁層と、支持部材とを含む。該2つの第2のリブ付拡張メッシュは少なくとも1つの留め具によって前記構造主柱、前記小型柱及び前記補強柱の両側に固定されている。該少なくとも1つの留め具はタッピンネジ又は空気釘である。前記合成壁体は前記第2のリブ付拡張メッシュの間に配置される。前記絶縁層は前記第2のリブ付拡張メッシュの間に設置される。前記第2のリブ付拡張メッシュは第2のV字状リブ及び第2の拡張メッシュ面を含む。前記支持部材は前記第2のV字状リブの外側に位置する。前記結合部材はスチールワイヤ又はプラスチックワイヤである。前記結合部材は前記第2のリブ付拡張メッシュの第2のV字状リブ及び/又は前記第2のリブ付拡張メッシュの第2のV字状リブに垂直に配置された前記支持部材に取り付けられ、前記合成壁体には建築廃棄残留物(building waste residue)、土、草、コンクリート又は軽量コンクリートが充填されている。
【0043】
本発明の一実施形態によれば、前記補強構造は、前記柱の一方側に配置された前記耐水平力ロッドである。前記耐水平力ロッドはストリップスチールでできている。前記耐水平力ロッドの上端はロッド連結孔を備えるとともに、前記耐水平力ロッドに形成されたロッド連結孔及び前記柱に形成された柱連結孔を貫通するボルトによって前記柱に連結されており、前記耐水平力ロッドの下端は張力孔を備えるとともに、タッピンネジによって前記柱の一方側に固定されるように90度曲げられている。
【0044】
本発明の一実施形態によれば、前記地つなぎ梁は2つの同一の連続単一梁を含む。該連続単一梁はスライストラスによって形成される。該スライストラスは上弦、下弦及びせん断抵抗ブレースを含む。該上弦及び/又は該下弦はL字状スチール部材によって形成され、該せん断抵抗ブレースはL字状スチール部材及び/又はプレート状スチール部材及び/又は円形スチール部材によって形成されている。
【0045】
要約すると、三次元軽量鋼骨組には構造がシンプルで製造コストが低いという利点がある。三次元軽量鋼骨組はボルトで固定することができるため、建設期間の間に専門家でない作業者が参加できる。柱は2つの単一梁の間に挟まれているため、柱及び梁を同時に組み立てることができ、置き換え及び組み立てが柔軟になる。スチール部材は亜鉛メッキ鋼リールを切断又は冷間圧延で形成されることが好ましく、これによって自動生産が容易になる。製造及び現場での組み立ての間、溶接プロセスを必要としないため、亜鉛メッキ層の損傷が防止される。三次元軽量鋼の強化された力によって、煉瓦、コンクリート及び土等の重い材料でできた従来のスラリー型の壁体が併用できる。さらに、2つの連続単一梁を柱の両側に配置することによって、組み立ての間の累積誤差が小さくなる。
【0046】
様々な図面に図示する下記の好ましい実施形態の詳細な説明を読み終えた後、本発明の上記の目的及び他の目的が当業者に間違いなく明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る、三次元軽量鋼骨組の概略図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る、梁及び柱の断面並びに梁及び柱の補強構造の断面を示す。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る、連続単一梁の図を示す。
図4図4は、本発明の一実施形態に係る、強化軽量合成床スラブ31の図を示す。
図5図5は、本発明の一実施形態に係る、埋め込み連続単一梁と耐水平力ロッドの補強構造との図を示す。
図6図6は、本発明の一実施形態に係る、スライストラス15の図を示す。
図7図7は、本発明の一実施形態に係る、トラス梁13の図を示す。
図8図8は、本発明の一実施形態に係る、パンチ溝71及び増肉鋼板518の補強構造の図を示す。
図9図9は、本発明の一実施形態に係る、三次元軽量鋼骨組の補強構造の図を示す。
図10図10は、本発明の一実施形態に係る一体配置されたスチールフレーム55の図を示す。
図11図11は、本発明の一実施形態に係る、2つのストレススキン構造を有する合成壁体62の図を示す。
図12図12は、本発明の一実施形態に係る、2つのストレススキン構造を有する合成壁体の固定ガスケット517の図を示す。
図13図13は、本発明の一実施形態に係る、第2のリブ付拡張メッシュを有する合成壁体64の図を示す。
図14図14は、本発明の一実施形態に係る補強部材24の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0048】
明細書及び図面における符号は説明を目的に使用したものであって何ら限定することはない。本発明の実施形態では、符号及び構成要素を下記のように言及する。
1:梁
11:水平梁
12:斜梁
13:トラス梁
131:上弦梁
132:下弦梁
134:トラス梁ブレース
14:地つなぎ梁
15:スライストラス
151:上弦
152:下弦
16:桁/ストリンガー
1/L:L字状スチール部材
1/U:U字状スチール部材
1/C:C字状スチール部材
1/Z:Z字状スチール部材
1/P:プレート状スチール部材
1/W:四角形状木材
2:柱
21:主柱
22:小型柱
23:補強柱
24:補強部材
213:垂直柱
214:鋼柱
215:コンクリート柱
2/U:U字状スチール部材
2/C:C字状スチール部材
2/RO:開放四角形状スチール部材
2/RC:湾曲四角形状スチール部材
3:床スラブ
31:強化軽量合成床スラブ
311:軽量合成床スラブ
32:シーリング
41:ブレース
42:耐水平力ロッド
501:ボルト
502:タッピンネジ
503:断熱ガスケット
505:円形スチール
506:スターラップ
507:プレストレススチールワイヤ
508:スリーブ
509:張力ボルト
510:リベット
511:追加の外装部材
512:コネクタ
513:スリーブ
513:拡張スリーブ
514:ベアリングガスケット
515:空気釘
516:棒鋼
517:固定ガスケット
518:増肉鋼板
51:床コネクタ
52:プロファイル鋼板
53:スチールメッシュ
531:ひび割れ防止繊維
54:第1のリブ付拡張スチールメッシュ
541:第1のV字状リブ
55:一体配置されたスチール部材
551:枠体
552:ボルト強化ガスケット
553:埋め込みボルト
554:角コネクタ
555:引き抜け防止ナット
60:コンクリート
601:コンクリート/セメントモルタル
61:セメントモルタル層
62:合成壁体
621:合成壁面
63:壁体
64:合成壁体
65:絶縁層
66:充填された壁体
67:結合部材
68:プレキャストコンクリート壁スラブ
70:梁連結孔
71:パンチ溝
72:張力孔
【0049】
本発明の目的、技術的な解決方法及び利点をより明らかにするために、以下、図面及び実施形態を参照しながら本発明を説明する。
【0050】
図1を参照されたい。図1は、本発明の一実施形態に係る三次元軽量鋼骨組の概略図である。三次元軽量鋼骨組は、屋根にある斜梁12、水平梁11、地つなぎ梁(ground tie beam)14、スライストラス(slice truss)15、トラス梁13、桁/ストリンガー(purlin/stringer)16、一体配置された(integrally-placed)スチールフレーム55、構造主柱(structural main column)21、小型柱22、補強柱23、構造主柱21の外側に配置された補強部材24、ブレース41、耐水平力ロッド42、ストレススキン構造を有する合成壁体62、ブロックを有する合成壁体63、リブ付拡張スチールメッシュを有する別の合成壁体64及び強化軽量合成床スラブ31を含む。斜梁12、水平梁11及び地つなぎ梁14のそれぞれは、2つの連続単一梁(continuous single beam)1を含む連続二重梁である。構造主柱21、小型柱22及び補強柱23のぞれぞれは柱2である。補強柱23は壁体63又は合成壁体62、64内に配置されている。
【0051】
図2は、本発明の一実施形態に係る梁1及び柱2の断面並びに梁1及び柱2の補強構造の断面の図を示す。図2−1〜図2−3を参照されたい。図2−1は、本発明の一実施形態に係る連続単一梁1の断面図である。図2−2は、本発明の一実施形態に係る柱2の断面図である。図2−3は、本発明の一実施形態に係る梁1及び柱2の補強構造の図である。図2−1に示すように、梁1はL字状スチール部材1/L、U字状スチール部材、C字状スチール部材、Z字状スチール部材、プレート状スチール部材1/P、四角形状木材1/W又はスライストラス15によって形成できる。さらに、L字状スチール部材、U字状スチール部材、C字状スチール部材又はZ字状スチール部材は曲がった端部を備えることができる。U字状スチール部材1/Uの上側フランジ及び下側フランジ、C字状スチール部材1/Cの上側フランジ及び下側フランジ又はZ字状スチール部材1/Zの上側フランジ及び下側フランジは同一の幅又は異なる幅を有する。図2−2に示すように、柱2はU字状スチール部材2/U、C字状スチール部材2/C、開放四角形状スチール部材(opened square-shaped steel member)2/RO又は屈曲四角形状スチール部材2/RCによって形成できる。屈曲四角形状スチール部材2/RCは、間隔を置いて配置されたリベット510によって係合し合った2つの屈曲端(buckled edges)を有する。図2−3に示すように、連続単一梁1及び柱2の補強構造は、柱2及び梁1にコンクリート/セメントモルタル601を充填することによって形成される。
【0052】
図3は、本発明の一実施形態に係る連続単一梁の図を示す。図3−1を参照されたい。図3−1は、本発明の一実施形態に係る、重複連結(overlapped connection)によって連結された2つの連続単一梁1の図である。図3−1に示すように、連続単一梁1のそれぞれは、各連続単一梁1の端部に梁連結孔70を備える。2つの連続単一梁1の2つの上側フランジ及び2つの下側フランジの重なる部分は切断されているため、2つの梁連結孔70及び柱連結孔にボルト510を貫通させることによって2つの連続単一梁1が柱に連結される。図3−2を参照されたい。図3−2は、本発明の一実施形態に係る、重複連結を通じて連結された2つのスライストラス15の図である。図3−2に示すように、2つのスライストラス15が柱2に連結されている。各スライストラス15の上弦151はL字状スチール部材1/Lによって形成され、下弦152はL字状スチール部材1/Lによって形成されている。2つのスライストラス15のそれぞれの端部はトラス連結孔を備える。柱2の接触面は柱連結孔を備える。2つのスライストラス15は重なり合って、ボルト501により柱2の接触面に連結されている。図3−3を参照されたい。図3−3は、本発明の一実施形態に係る、コネクタを用いて連結された2つの連続単一梁1の図である。図3−3に示すように、連続単一梁1のそれぞれの端部は梁連結孔70を備える。コネクタ512は複数のコネクタ連結孔を備え、ボルト501によって2つの連続単一梁1と柱2とが連結されている。コネクタ512はU字状スチール部材1/U、L字状スチール部材1/L又はプレート状スチール部材1/Pによって形成される。
【0053】
図4は、本発明の一実施形態に係る、強化軽量合成床スラブ31の図を示す。図4−1を参照されたい。図4−1は、本発明の一実施形態に係る強化軽量合成床スラブ31の斜視図である。図4−1に示すように、強化軽量合成床スラブ31は軽量合成床スラブ311を含む。軽量合成床スラブ311、桁16、耐水平力ロッド42及び/又は天井32は、少なくとも1つの床コネクタ51によって一体的に連結されている。図4−2〜図4−5を参照されたい。図4−2は、本発明の一実施形態に係る軽量合成床スラブ311の図である。図4−3は、本発明の一実施形態に係る床コネクタ51の図である。図4−4及び図4−5は、本発明の一実施形態に係るプロファイル鋼板(profiled steel sheet)の図である。図4−2に示すように、軽量合成床スラブ311は床デッキを含む。床デッキはプロファイル鋼板52によって形成されている。プロファイル鋼板52は床コネクタ51によって桁16に連結され、プロファイル鋼板52にはコンクリート及び/又はセメントモルタル601が充填されている。コンクリート及び/又はセメントモルタル601は、内蔵のひび割れ防止(internal anti-cracking)メッシュ及び/又はひび割れ防止繊維531によって取り囲まれている。図4−3に示すように、床コネクタ51はタッピンネジ502、スリーブ513及び/又はベアリングガスケット514を含み、スリーブ513はタッピンネジ502にしっかり取り付けられている。スリーブ513は拡張スリーブ5131であってもよい。拡張スリーブ5131の少なくとも一方側は、ベアリングガスケット514を形成するために拡張されている。図4−4及び図4−5に示すように、プロファイル鋼板52は(図4−5に示す)波形のプロファイル鋼板であってもよし、(図4−4に示す)折り返し形(folded)のプロファイル鋼板であってもよい。図4−6及び図4−7を参照されたい。図4−6は、本発明の一実施形態に係る第1のリブ付拡張スチールメッシュ54の図である。図4−7は本発明の一実施形態に係る第1のリブ付拡張スチールメッシュ54の断面図である。図4−6に示すように、天井32は第1のリブ付拡張スチールメッシュ54を含む。第1のリブ付拡張スチールメッシュ54は第1のV字状リブ541及び拡張メッシュ面を含む。図4−8及び図4−9を参照されたい。図4−8は、本発明の一実施形態に係る、桁16に連結された強化軽量合成床スラブ31及び耐水平力ロッド42の図である。図4−9は、本発明の一実施形態に係る桁16に連結された軽量合成床スラブ311及びシーリング32の図である。図4−8及び図4−9に示すように、耐水平力ロッド42は桁16の下に配置され、軽量合成床スラブ311は桁16の上に配置されている。桁16はタッピンネジ502又は空気釘(air nail)515により耐水平力ロッド42に連結されている。軽量合成床スラブ311は桁16の上に配置されている。天井32にはセメントモルタル601が充填されており、セメントモルタル601は内蔵のひび割れ防止メッシュ及び/又はひび割れ防止繊維531によって取り囲まれている。桁16はタッピンネジ502又は空気釘515によりシーリング32に連結されている。軽量合成床スラブ311は桁16の上に配置されている。
【0054】
図5は本発明の一実施形態に係る、埋め込み(embedded)連続単一梁17及び耐水平力ロッド42の補強構造の図を示す。図5−1を参照されたい。図5−1は、本発明の一実施形態に係る、埋め込み連続単一梁17の図である。図5−1に示すように、埋め込み連続単一梁17はL字状スチール部材1/L、C字状スチール部材1/C又はZ字状スチール部材1/Zにより形成できる。柱2に対応する埋め込み連続単一梁17の上側フランジ及び下側フランジは切断されているため、柱2は、柱2及び埋め込み連続単一梁17の十字接合部で、埋め込み連続単一梁17に埋め込まれる。埋め込み連続単一梁17は、埋め込み連続単一梁1のウェブに梁連結孔70を備え、ボルト501により柱2に連結されている。図5−2を参照されたい。図5−2は、本発明の一実施形態に係る補強構造の図である。補強構造は耐水平力ロッド42である。耐水平力ロッド42は耐水平力ロッド42の上端にロッド連結孔を備え、耐水平力ロッド42に張力をかけるため(tensing)に、ボルト501によって柱2に連結されている。それに加えて、耐水平力ロッド42は耐水平力ロッド42に張力をかけるために耐水平力ロッド42の下端に張力孔(tensioning hole)72を備える。耐水平力ロッド42に張力がかけられて配置された後、耐水平力ロッド42はタッピンネジ502により柱2の一方側に仮留め(falsely fixed)される。この実施形態では、耐水平力ロッド42は曲がった(curled)ロッドであり、耐水平力ロッド42の下端は、タッピンネジ502によって柱2の側部に固定されるよう90度曲げられている。
【0055】
図6は本発明の一実施形態に係るスライストラス15の図である。図6−1〜図6−5を参照されたい。図6−1は本発明の一実施形態に係るスライストラス15の図である。図6−2は本発明の一実施形態に係るスライストラス15の上面図である。図6−3は、本発明の一実施形態に係る図6−1に示すスライストラス15の断面図である。図6−4は、本発明の一実施形態に係る図6−1に示すスライストラス15の断面図を示す。図6−5は、本発明の一実施形態に係るスライストラス15の斜視図である。図6−1〜図6−5に示すように、スライストラス15は上弦151、下弦152及びせん断抵抗ブレース153を含む。上弦151及び/又は下弦152はL字状スチール部材1/Lにより形成されており、せん断抵抗ブレース153はL字状スチール部材1/L及び/又はプレート状スチール部材1/P及び/又は円形(rounded)スチール部材によって形成されている。スライストラス15は、柱2及び垂直柱213と接触する上弦151及び下弦152の表面に梁連結孔70を備える。スライストラス15はボルト501により柱2及び垂直柱213に連結されている。2つのスライストラス15は柱2の両側に配置され、断絶なくボルト501によって接合部において柱2に連結されている。図6−3に示すように、2つのスライストラス15は、連続スライストラスを形成するために重複連結により互いに連結されている。連続スライストラスは2つの連続単一梁と交差する。図6−4に示すように、スライストラス15の上弦151及び下弦152はボルト501によって垂直柱213に連結されている。
【0056】
図7は本発明の一実施形態に係るトラス梁13の図を示す。図7−1〜図7−2を参照されたい。図7−1は本発明の一実施形態に係るトラス梁13の斜視図である。図7−2は、本発明の一実施形態に係るトラス梁13の図である。トラス梁13は上弦梁131、下弦梁132及びトラス梁ブレース134を含む。上弦梁131及び下弦梁132のそれぞれは連続二重梁である。連続二重梁は2つの同一の又は2つの異なる連続単一梁1を含むことができる。上弦梁131及び下弦梁132の連続単一梁1は柱2の両側に配置されている。上弦梁131及び下弦梁132はボルト501によって柱2、垂直柱213及びトラス梁ブレース134に連結されている。図7−3を参照されたい。図7−3は、本発明の一実施形態に係る図7−2に示すトラス梁13の断面図である。図7−3に示すように、上弦梁131の2つの連続単一梁1の間の空洞、下弦梁132の2つの連続単一梁1の間の空洞、垂直柱213の空洞及びトラス梁ブレース134の空洞には、トラス梁13の補強構造を形成するためにコンクリート/セメントモルタル601が充填されている。図7−4を参照されたい。図7−4は本発明の一実施形態に係る補強構造の図である。図7−4に示すように、補強構造を形成するために、2つの連続単一梁1の間の空間に支持スチール部材を配置でき、コンクリート/セメントモルタル601が2つの連続単一梁1の間の空間に充填されている。支持スチール部材は棒鋼501、スターラップ506、プレストレススチールワイヤ507又はプレストレススチールワイヤ507のスリーブ508であり得る。
【0057】
図8は、本発明の一実施形態に係るパンチ溝(punching groove)71及び増肉鋼板(thickened steel plate)518の補強構造の図を示す。図8−1を参照されたい。図8−1は本発明の一実施形態に係る2つの補強構造の図である。2つの補強構造のうちの1つが増肉鋼板518であり、他方がパンチ溝71である。増肉鋼板518及びパンチ溝71は連続二重梁1の梁連結孔70又は柱2の柱連結孔の周りに配置できる。即ち、増肉鋼板518及びパンチ溝81は連続単一梁1と柱2との接合部の近くに位置している。複数のタッピンネジ502が連続単一梁1と柱2とを仮留めするためにボルト501の周囲に配置されている。図8−2及び図8−3を参照されたい。図8−2は、本発明の一実施形態に係る図8−1に示すパンチ溝71の断面図である。図8−3は本発明の一実施形態に係る図8−2の拡大図である。連続単一梁1のパンチ溝71は、連続単一溝1及び柱2がボルト501によって連結されるように柱2の柱連結孔73に埋め込まれている。柱2の空洞にコンクリート/セメントモルタル601が充填されている。柱連結孔73の直径はパンチ溝71の幅よりも大きい。図8−4を参照されたい。図8−4は本発明の一実施形態に係る増肉鋼板518の断面図である。図8−5は、本発明の一実施形態に係る図8−4に示す増肉鋼板518の断面図である。図8−4及び図8−5に示すように、増肉鋼板518はリベット及び/又はリベットクリンチ接合(riveting clinching joint)及び/又は溶接によって連続単一梁1又は柱2に連結された追加のスチール部材である。
【0058】
図9は、本発明の一実施形態に係る三次元軽量鋼骨組の補強構造の図を示す。図9−1を参照されたい。図9−1は本発明の一実施形態に係る4つの補強構造の図である。これらの4つの補強構造のうちの1つは、2つの連続単一梁1の間の空間にコンクリート/セメントモルタル601を充填することによって形成されている。上記の4つの補強構造のうちの別の1つは、2つの連続単一梁1の間に配置されたプレキャストコンクリート壁スラブ68である。上記の4つの補強構造のうちの別の1つは、スチールメッシュ54に囲まれるとともに、ブロックを有する壁体63にセメントモルタル601によって連結された柱2によって形成されている。上記の4つの補強構造のうちの別の1つは、単一梁1の外に配置された追加の外装部材511である。図9−2を参照されたい。図9−2は、本発明の一実施形態に係る図9−1に示す2つの連続単一梁1の断面図である。図9−2に示すように、連続単一梁1にはコンクリート/セメントモルタル601が充填されている。図9−3及び図9−4を参照されたい。図9−3は本発明の一実施形態に係る図9−1に示す追加の外装部材511の断面図である。図9−4は本発明の一実施形態に係る図9−1に示す追加の外装部材511の断面図である。図9−1、図9−3及び図9−4に示すように、追加の外装部材511は連続単一梁1の外側に配置されている。追加の外装部材511は梁1の外側に配置され、断熱ガスケット503が単一梁1と追加の外装部材511との間に配置されている。図9−5を参照されたい。図9−5は本発明の一実施形態に係る図9−1に示す柱2の断面図である。図9−5に示すように、柱2はスチールメッシュ53、編み込みスチールワイヤメッシュ又は拡張スチールワイヤメッシュによって囲まれている。柱2は、セメントモルタル層61によって、ブロックを有する壁体63に連結されている。図9−6を参照されたい。図9−6は、本発明の一実施形態に係る図9−1に示すプレキャストコンクリート壁スラブ68の断面図である。プレキャストコンクリート壁スラブ68は2つの連続単一梁1の間に配置されている。別の実施形態では、プレキャストコンクリート壁スラブ68はプレキャスト軽量コンクリート壁スラブ又はプレキャスト空洞コンクリート壁スラブに置き換えることができる。
【0059】
図10は、本発明の一実施形態に係る一体配置されたスチールフレーム55の図を示す。図10−1〜図10−2を参照されたい。図10−1は、本発明の一実施形態に係る一体配置されたスチールフレーム55の図である。図10−2は、本発明の一実施形態に係る一体配置されたスチールフレーム55の分解図である。図10−1及び図10−2に示すように、一体配置されたスチールフレーム55は角コネクタ(angular connector)554、ボルト強化ガスケット552、枠体551、埋め込みボルト553及び引き抜け防止ナット555を含む。枠体551はC字状のスチール部材1/Cによって形成されている。柱2はボルト501によって角コネクタ554に連結されている。角コネクタ554は埋め込みボルト553に連結され、ボルト強化ガスケット552は埋め込みボルト553によって枠体551に固定されている。図10−3〜図10−5を参照されたい。図10−3は、本発明の一実施形態に係る枠体551の断面図である。図10−4は、本発明の一実施形態に係るボルト強化ガスケット552の断面図である。図10−5は、本発明の一実施形態に係る引き抜け防止ナット555の断面図である。枠体551は埋め込み孔70を備える。ボルト強化ガスケット552は位置決め孔74を備える。ボルト強化ガスケット552は枠体551に配置され、引き抜け防止ナット555はボルト強化ガスケット552の下又は枠体551の下に配置されている。
【0060】
図11は、本発明の一実施形態に係る2つのストレススキン構造を有する合成壁体の図を示す。図11−1〜図11−3を参照されたい。図11−1は、本発明の一実施形態に係る2つのストレススキン構造を有する合成壁体62の図である。図11−2は、本発明の一実施形態に係る図11−1の拡大図である。図11−3は、本発明の一実施形態に係る図11−1の拡大図である。合成壁体62は充填壁体66と、構造主柱21、小型柱22及び補強柱23の両側に配置された2つの合成壁面621とを含む。合成壁体62は構造主柱21、小型柱22及び補強柱23を囲む。各合成壁面621はストレススキン構造を含む。合成壁面621は第2のリブ付拡張スチールメッシュ56、セメントモルタル層61、ひび割れ防止メッシュ及び/又はひび割れ防止繊維531、タッピンネジ502及び/又は空気釘515を含む。図11−4〜図11−6を参照されたい。図11−4は、本発明の一実施形態に係る1つのストレススキン構造を有する合成壁体62の図である。図11−5は、本発明の一実施形態に係る図11−3の拡大図である。図11−6は、本発明の一実施形態に係る図11−3の拡大図である。合成壁体62は充填壁体66、絶縁層65及び構造主柱21、小型柱22及び補強柱23の一方側に配置された1つの合成壁体面621を含む。耐水平力ロッド42は、構造主柱21、小型柱22及び補強柱23の他方側に配置されている。
【0061】
図12は、本発明の一実施形態に係る2つのストレススキン構造を有する合成壁体62の固定ガスケット517の図を示す。図12−1及び図12−2を参照されたい。図12−1は、本発明の一実施形態に係る2つのストレススキン構造を有する合成壁体62の図である。図12−2は、本発明の一実施形態に係る図12−1の拡大図である。この実施形態では、合成壁体62は固定ガスケット517をさらに含む。固定ガスケット517は、空気釘515を据え付けるために第2のV字状リブ541の溝に強固に取り付けられており、固定ガスケット517は硬質のプラスチックでできている。
【0062】
図13は、本発明の一実施形態に係る第2のリブ付拡張メッシュ56を有する合成壁体64の図である。図13−1〜図13−3を参照されたい。図13−1は、本発明の一実施形態に係る第2のリブ付拡張スチールメッシュ56を有する合成壁体64の図である。図13−2は、本発明の一実施形態に係る、第2のリブ付拡張メッシュ56を有する合成壁体64の斜視図である。図13−3は、本発明の一実施形態に係る、第2のリブ付拡張メッシュ56を有する合成壁体64の断面図である。合成壁体64は構造主柱21、小型柱22及び/又は補強柱23を囲む。合成壁体64は2つのリブ付拡張メッシュ56、少なくとも1つの結合部材(tying member)67、セメントモルタル層61及び充填壁体66を含む。
【0063】
図14は、本発明の一実施形態に係る補強部材24の図である。図14−1を参照されたい。図14−1は、本発明の一実施形態に係る補強構造の図である。補強構造24は、構造主柱21の外側に配置された補強部材24である。連続単一梁1は構造主柱21の外側に配置されている。図14−2を参照されたい。図14−2は、本発明の一実施形態に係る補強部材24の図である。補強部材24は強化コンクリート柱215を含むことができる。強化コンクリート柱215は棒鋼516、スターラップ506及びコンクリート60を含むことができる。図14−3を参照されたい。図14−3は本発明の一実施形態に係る補強部材24の図である。この実施形態では、補強部材24は鉄骨柱215を含むことができる。コンクリート又はセメントモルタル601が鉄骨柱215と構造主柱21との間の空間に充填されている。
【0064】
当業者であれば、本発明の教示を維持しながら多くの変更及び改良が装置及び方法に加えられ得ることに容易に気付く。従って、上記の開示は、添付の請求項の範囲によってのみ限定されると解釈すべきである。
図1
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