【実施例1】
【0062】
本発明の実施例1に係るカラオケ機器切替装置A(請求項1に対応)を
図1に基づいて説明する。
図1に示すカラオケ機器切替装置Aは、四連動プッシュ式スイッチ1と、音響装置2と、シンク機器Cと、マイクMと、マイクレシーバー3と、第1〜第4のソース機器41〜44と、セレクター5と、入力側のHDMIケーブル61〜64と、出力側のHDMIケーブル65と、入力側のRCAケーブル71〜74と、出力側のRCAケーブル75とを備える。
【0063】
四連動プッシュ式スイッチ1は、第1〜第4押圧釦11〜14の内の任意の押圧釦の押込操作により他の押圧釦を初期位置に復帰させて各電気接点を開閉する単極単投形の連動式の押しボタンスイッチである。
【0064】
音響装置2は、スピーカー21、…21群と、ライン入力端子22(RCA端子 R/L)を有するアンプ23で構成されている。
【0065】
シンク機器Cは、HDMI入力端子cを有し、動画や静止画の表示が可能な大形のプラズマディスプレイである。
【0066】
マイクMは、赤外線発光部をグリップgに設けた赤外線伝送方式のコンデンサマイクである。
このマイクMは、スピーカー21、…21群から発せられる音響およびプラズマディスプレイに表示される映像に合わせて歌唱者が発声する音声を電気信号に変換し、この電気信号を赤外線mに重畳させてマイクレシーバー3へ向けて発信する。
【0067】
マイクレシーバー3は、マイクMから発信された赤外線mに重畳された電気信号を復調して増幅し、この増幅された音声信号を、ライン出力端子31、32から出力(二系統)する。
【0068】
カラオケコマンダーである第1のソース機器41は、ネットワークを介してサーバから配信される多数の楽曲データーを格納するHDD(記憶装置)を有する。
この第1のソース機器41は、楽曲演奏用のデジタル映像信号を出力するHDMI出力端子41aと、マイクレシーバー3が出力する音声信号を伴奏用の音響信号に重畳したアナログ音響信号を出力するライン出力端子41bと、ライン入力端子41cとを有する。 なお、第1のソース機器41のライン入力端子41cは、マイクレシーバー3のライン出力端子31にRCAケーブルにより接続される。
【0069】
パソコンである第2のソース機器42は、デジタル映像信号を出力するHDMI出力端子42aと、アナログの音響信号を出力するライン出力端子42bとを有する。
このパソコンは、カラオケ店のカラオケルームに常設のディスクトップパソコンであり、インターネット接続が可能である。
【0070】
ブルーレイ・ディスク(Blu-ray Disc;登録商標)プレーヤーである第3のソース機器43は、BD-VideoやDVD -Videoの再生が可能な再生専用の映像機器であり、歌唱者や同伴者がカラオケルーム内へ持ち込んだ、BD-VideoやDVD -Videoの再生が可能である。
この第3のソース機器43は、デジタル映像信号を出力するHDMI出力端子43aと、アナログの音響信号を出力するライン出力端子43bとを有する。
【0071】
HDMI変換器である第4のソース機器44は、入力端子44cから入力されるLightning出力(アイフォン系)またはMHL出力(アンドロイド系)をHDMI出力に変換し、デジタル映像信号を出力するHDMI出力端子44aと、アナログの音響信号を出力するライン出力端子44bとを有する。
なお、携帯端末Kの接続ポートk(Lightningタイプ、MHLタイプ)と、ソース機器44の入力端子44cとは、接続ケーブル(二種類)により接続される。
【0072】
また、歌唱者や同伴者がカラオケルーム内へ持ち込んだノートパソコンが、HDMI出力端子とライン出力端子とを備えている場合には、HDMI変換器である(第4のソース機器44)を介さず、HDMIケーブル64およびRCAケーブル74を、直接、ノートパソコンのHDMI出力端子およびライン出力端子へ繋ぐ。
【0073】
セレクター5は、外部音声入力端子510と、音声ミキサー511と、第1のHDMI入力端子521および第1のライン入力端子522と、第2のHDMI入力端子531および第2のライン入力端子532と、第3のHDMI入力端子541および第3のライン入力端子542と、第4のHDMI入力端子551および第4のライン入力端子552と、HDMI出力端子561およびライン出力端子562と、切替手段571を制御するマイクロコンピュター570を有する入力切替装置57とを備える。
【0074】
第1〜第4のHDMI入力端子521、531、541、551およびHDMI出力端子561は、下記に示す19ピンの標準タイプのタイプAである(
図3参照)。
1# TMDS Data2+
2# TMDS Data2シールド
3# TMDS Data2+
4# TMDS Data1+
5# TMDS Data1シールド
6# TMDS Data1−
7# TMDS Data0+
8# TMDS Data0シールド
9# TMDS Data0−
10# TMDS Clock+
11# TMDS Clockシールド
12# TMDS Clock−
13# CEC
14# Utility、HEAC+
15# SCL
16# SDA
17# DDC、CECグランド、HEACシールド
18# +5V
19# HPD、HEAC−
【0075】
第1〜第4のライン入力端子522、532、542、552およびライン出力端子562は、音響信号の右チャンネルR/左チャンネルLのRCAピン端子である。
なお、外部音声入力端子510も同様のRCAピン端子である(
図4参照)。
【0076】
外部音声入力端子510には、マイクレシーバー3のライン出力端子32から出力(二系統側)される音声信号がRCAケーブル70を介して入力される。
音声ミキサー511は、外部音声入力端子510から入力された音声信号のレベルを調整して出力部512から調整済の音声信号を出力する。
【0077】
第1のHDMI入力端子521には、HDMIケーブル61が接続され、カラオケコマンダーである第1のソース機器41が出力するデジタル映像信号が入力される。
第1のライン入力端子522には、RCAケーブル71が接続され、カラオケコマンダーである第1のソース機器41が出力する音声信号が入力される。
【0078】
第2のHDMI入力端子531には、HDMIケーブル62が接続され、パソコンである第2のソース機器42が出力するデジタル映像信号が入力される。
第2のライン入力端子532には、RCAケーブル72が接続され、パソコンである第2のソース機器42が出力するアナログ音響信号が入力される。
【0079】
第3のHDMI入力端子541には、HDMIケーブル63が接続され、光ディスクプレーヤーである第3のソース機器43が出力するデジタル映像信号が入力される。
第3のライン入力端子542には、RCAケーブル73が接続され、光ディスクプレーヤーである第3のソース機器43が出力するアナログ音響信号が入力される。
【0080】
第4のHDMI入力端子551には、HDMIケーブル64が接続され、HDMI変換器である第4のソース機器44が出力するデジタル映像信号が入力される。
第4のライン入力端子552には、RCAケーブル74が接続され、HDMI変換器である第4のソース機器44が出力するアナログ音響信号が入力される。
【0081】
セレクター5のI/Oインターフェイス572は、四連動プッシュ式スイッチ1の各接点と接続ケーブル50により電気接続され、各接点の開閉状態をLo/Hi出力に変換する。
マイクロコンピュター570は、I/Oインターフェイス572が出力する、接点毎のLo/Hi出力に基づいて第1〜第4押圧釦11〜14に係る接点の状態を把握し、下記の様に切替手段571を制御する。
【0082】
切替手段571は、本実施例では、トランジスタやFET等の半導体を用いた19回路4接点の電子スイッチであり、HDMI入・出力端子の19ピンの接続を全て切り替えている。なお、電子スイッチ以外に、複数のリレーやロータリースイッチ(モーター駆動、ソレノイド駆動)等の機械式のスイッチであっても良い。
【0083】
四連動プッシュ式スイッチ1の第1押圧釦11が押し込まれた位置では、セレクター5の第1のHDMI入力端子521の#1ピン〜#19ピンがセレクター5のHDMI出力端子561の#1ピン〜#19ピンへ電気的に接続され、セレクター5の第1のライン入力端子522のL・Rピンがセレクター5のライン出力端子562のL・Rピンへ電気的に接続される様に切替手段571を制御する。
【0084】
四連動プッシュ式スイッチ1の第2押圧釦12が押し込まれた位置では、セレクター5の第2のHDMI入力端子531の#1ピン〜#19ピンがセレクター5のHDMI出力端子561の#1ピン〜#19ピンへ電気的に接続され、第2のライン入力端子532から出力されるパソコン42の音響信号と、音声ミキサー511の出力部512から出力される調整済のマイクMの音声信号とが入力側へ入力される信号重畳回路j1の出力側がセレクター5のライン出力端子562のL・Rピンへ電気的に接続される様に切替手段571を制御する。これにより、パソコンである第2のソース機器42の音響信号と、マイクMの調整済の音声信号とが重畳された信号がセレクター5のライン出力端子562から出力される。
【0085】
四連動プッシュ式スイッチ1の第3押圧釦13が押し込まれた位置では、セレクター5の第3のHDMI入力端子541の#1ピン〜#19ピンがセレクター5のHDMI出力端子561の#1ピン〜#19ピンへ電気的に接続され、第3のライン入力端子542から出力されるブルーレイ・ディスクプレーヤーである第3のソース機器43の音響信号と、音声ミキサー511の出力部512から出力される調整済のマイクMの音声信号とが入力側へ入力される信号重畳回路j2の出力側がセレクター5のライン出力端子562のL・Rピンへ電気的に接続される様に切替手段571を制御する。これにより、ブルーレイ・ディスクプレーヤーである第3のソース機器43の音響信号と、マイクMの調整済の音声信号とが重畳された信号がセレクター5のライン出力端子562から出力される。
【0086】
四連動プッシュ式スイッチ1の第3押圧釦14が押し込まれた位置では、セレクター5の第4のHDMI入力端子551の#1ピン〜#19ピンがセレクター5のHDMI出力端子561の#1ピン〜#19ピンへ電気的に接続され、第4のライン入力端子552から出力される携帯端末Kの音響信号と、音声ミキサー511の出力部512から出力される調整済のマイクMの音声信号とが入力側へ入力される信号重畳回路j3の出力側がセレクター5のライン出力端子562のL・Rピンへ電気的に接続される様に切替手段571を制御する。これにより、携帯端末Kの音響信号と、マイクMの調整済の音声信号とが重畳された信号がセレクター5のライン出力端子562から出力される。
【0087】
入力側のHDMIケーブル61は、カラオケコマンダーである第1のソース機器41が楽曲演奏用のデジタル映像信号を出力するHDMI出力端子41aと、セレクター5の第1のHDMI入力端子521とを電気接続するケーブルである。
【0088】
入力側のHDMIケーブル62は、パソコンである第2のソース機器42がデジタル映像信号を出力するHDMI出力端子42aと、セレクター5の第2のHDMI入力端子531とを電気接続するケーブルである。
【0089】
入力側のHDMIケーブル63は、ブルーレイ・ディスクプレーヤーである第3のソース機器43がデジタル映像信号を出力するHDMI出力端子43aと、セレクター5の第3のHDMI入力端子541とを電気接続するケーブルである。
【0090】
入力側のHDMIケーブル64は、HDMI変換器である第4のソース機器44が携帯端末Kのデジタル映像信号を出力するHDMI出力端子44aと、セレクター5の第4のHDMI入力端子551とを電気接続するケーブルである。
【0091】
出力側のHDMIケーブル65は、セレクター5のHDMI出力端子561と、大形のプラズマディスプレイであるシンク機器CのHDMI入力端子cとを電気接続するケーブルである。
【0092】
入力側のRCAケーブル71は、マイクレシーバー3が出力する音声信号を伴奏用の音響信号に重畳したアナログ音響信号を出力する第1のソース機器41のライン出力端子41bと、セレクター5の第1のライン入力端子522とを電気接続するケーブルである。
【0093】
入力側のRCAケーブル72は、パソコンである第2のソース機器42がアナログ音響信号を出力するライン出力端子42bと、セレクター5の第2のライン入力端子532とを電気接続するケーブルである。
【0094】
入力側のRCAケーブル73は、ブルーレイ・ディスクプレーヤーである第3のソース機器43がアナログ音響信号を出力するライン出力端子43bと、セレクター5の第3のライン入力端子542とを電気接続するケーブルである。
【0095】
入力側のRCAケーブル74は、HDMI変換器である第4のソース機器44がアナログ音響信号を出力するライン出力端子44bと、セレクター5の第4のライン入力端子552とを電気接続するケーブルである。
【0096】
出力側のRCAケーブル75は、セレクター5のライン出力端子562と、アンプ23のライン入力端子22とを電気接続するケーブルである。
【0097】
実施例1のカラオケ機器切替装置Aは、下記の利点を有する。
カラオケ店に来店した歌唱者または同伴者が、四連動プッシュ式スイッチ1の第1押圧釦〜第4押圧釦の何れかを押圧して押し込めば、四種類のソース機器(具体的には、カラオケコマンダー、ブルーレイ・ディスクプレーヤー、パソコン、携帯端末)を簡単に切り替えることができる。
【0098】
なお、四連動プッシュ式スイッチ1は、単投形で、第1〜第4押圧釦11、12、13、14のどれかを押込操作する(電気接点が閉になる)と、他の押圧釦が初期位置(電気接点が開状態)に復帰する構造であるので、現在、どの押圧釦が押込操作されているか、歌唱者または同伴者が見れば一目で判る、このため、歌唱者および同伴者は、現在、どのソース機器が利用できるのか容易に判別できる。
【0099】
四連動プッシュ式スイッチ1を切り替えることにより、ケーブルを繋ぎ替えることなく、カラオケコマンダー以外に、ブルーレイ・ディスクプレーヤー、パソコン、または携帯端末が、音響装置2およびシンク機器C(大形のプラズマディプレイ)へ電気的に接続される。
このため、カラオケ店に来店した歌唱者および同伴者は、楽曲の伴奏データが入った私有の光ディスクを持ち込んで光ディスクプレーヤーで再生したり、備え付けのパソコンや、私有の携帯端末Kを使ってインターネットから楽曲の伴奏データを取り込んで利用することができる。また、カラオケ以外のコンテンツ(ビデオゲーム、映画鑑賞、テレビの試聴)を、音響装置2およびシンク機器Cにより、大迫力で、手軽に楽しむことができる。
【0100】
カラオケコマンダー以外のソース機器を使う場合も、同じマイクMを使って歌唱することができるので、カラオケ機器切替装置Aは、使い勝手が良い。なお、外部音声入力端子510から入力されたマイクレシーバー3の音声信号のレベルを音声ミキサー511で調整できるので快適に歌唱することができる。
【0101】
マイクレシーバー3が出力する音声信号を二系統とし、一系統側の音声信号を第1のソース機器41であるカラオケコマンダーに入力しているので、カラオケコマンダーの採点機能が損なわれない。
【0102】
各ソース機器(カラオケコマンダー、光ディスクプレーヤー、パソコン、携帯端末)の各HDMI出力端子に接続されるセレクター5の第1〜第4のHDMI入力端子521、531、541、551と、シンク機器C(大形プラズマディスプレイ)のHDMI入力端子cにHDMIケーブル65で接続されるセレクター5のHDMI出力端子561との電気接続を切替手段571が完全に切り替えているのに加え、各ソース機器のライン出力端子41b、42b、43b、44bに接続されるセレクターの第1〜第4のライン入力端子522、532、542、552と、アンプ23のライン入力端子22との電気接続を切替手段571が完全に切り替えているので、四連動プッシュ式スイッチ1のどれかの押圧釦を押込操作してソース機器を切り替える際に、ソース機器間の干渉が防止できる。
【実施例2】
【0103】
本発明の実施例2に係るカラオケ機器切替装置B(請求項2に対応)を
図2に基づいて説明する。
図2に示すカラオケ機器切替装置Bは、四連動プッシュ式スイッチ1と、音響装置2と、シンク機器C、Dと、マイクMと、マイクレシーバー3と、第1〜第4のソース機器41〜44と、セレクター5と、入力側のHDMIケーブル61〜64と、出力側のHDMIケーブル65、66と、入力側のRCAケーブル71〜74と、出力側のRCAケーブル75とを備える。
【0104】
四連動プッシュ式スイッチ1および音響装置2は、実施例1と同じものである。
シンク機器Cは、実施例1と同じものであり、HDMI入力端子cを有し、動画や静止画の表示が可能な大形のプラズマディスプレイである。このシンク機器Cは、同伴者が見るためのものである。
【0105】
シンク機器Dは、HDMI入力端子dを有し、動画や静止画の表示が可能な小形のプラズマディスプレイである。このシンク機器Dは、歌唱者が見るためのものである。
マイクM、マイクレシーバー3、第1のソース機器41、第2のソース機器42、第2のソース機器42、第3のソース機器43、第4のソース機器44は、実施例1と同じものである。
【0106】
セレクター5は、外部音声入力端子510と、音声ミキサー511と、第1のHDMI入力端子521および第1のライン入力端子522と、第2のHDMI入力端子531および第2のライン入力端子532と、第3のHDMI入力端子541および第3のライン入力端子542と、第4のHDMI入力端子551および第4のライン入力端子552と、第1のHDMI出力端子563と、第2のHDMI出力端子564と、ライン出力端子562と、切替手段571を制御するマイクロコンピュター570を有する入力切替装置57とを備える。
【0107】
第1〜第4のHDMI入力端子521、531、541、551は、実施例1と同じ19ピンの標準タイプ(タイプA)である。
第1のHDMI出力端子563は、19ピンの標準タイプ(タイプA)であり、HDMIスプリッター58の一方側出力が加えられる。
第2のHDMI出力端子564は、19ピンの標準タイプのタイプAであり、HDMIスプリッター58の他方側出力が加えられる(
図3参照)。
【0108】
第1〜第4のライン入力端子522、532、542、552、ライン出力端子562、外部音声入力端子510、および外部音声入力端子510は、実施例1と同じものである。
音声ミキサー511は、本実施例では、外部音声入力端子510から入力された音声信号のレベルと音調を調整して出力部512から調整済の音声信号を出力する。
【0109】
第1のHDMI入力端子521、第2のHDMI入力端子531、第3のHDMI入力端子541、第4のHDMI入力端子551には、それぞれ、実施例1と同じHDMIケーブル61、62、83、64が接続される。
第1のライン入力端子522、第2のライン入力端子532、第3のライン入力端子542、第4のライン入力端子552には、それぞれ、実施例1と同じRCAケーブル71、72、73、74が接続される。
【0110】
セレクター5のI/Oインターフェイス572は、実施例1と同じものであり、四連動プッシュ式スイッチ1の各接点と接続ケーブル50により電気接続され、各接点の開閉状態をLo/Hi出力に変換する。
マイクロコンピュター570は、実施例1と同じものであり、I/Oインターフェイス572が出力する、接点毎のLo/Hi出力に基づいて第1〜第4押圧釦11〜14に係る接点の状態を把握し、下記の様に切替手段571を制御する。
【0111】
切替手段571は、本実施例でも、トランジスタやFET等の半導体を用いた19回路4接点の電子スイッチであり、HDMI入・出力端子の19ピンの接続を全て切り替えている。なお、電子スイッチ以外に、複数のリレーやロータリースイッチ(モーター駆動、ソレノイド駆動)等の機械式のスイッチであっても良い。
【0112】
四連動プッシュ式スイッチ1の第1押圧釦11が押し込まれた位置では、セレクター5の第1のHDMI入力端子521がHDMIスプリッター58の入力部581へ電気的に接続され、セレクター5の第1のライン入力端子522のL・Rピンがセレクター5のライン出力端子562のL・Rピンへ電気的に接続される様に切替手段571を制御する。
【0113】
四連動プッシュ式スイッチ1の第2押圧釦12が押し込まれた位置では、セレクター5の第2のHDMI入力端子531がHDMIスプリッター58の入力部581へ電気的に接続され、セレクター5の第2のライン入力端子532から出力されるパソコン42の音響信号と、音声ミキサー511の出力部512から出力される調整済のマイクMの音声信号とが入力側へ入力される信号重畳回路j1の出力側がセレクター5のライン出力端子562のL・Rピンへ電気的に接続される様に切替手段571を制御する。これにより、パソコンである第2のソース機器42の音響信号と、マイクMの調整済の音声信号とが重畳された信号がセレクター5のライン出力端子562から出力される。
【0114】
四連動プッシュ式スイッチ1の第3押圧釦13が押し込まれた位置では、セレクター5の第3のHDMI入力端子541がHDMIスプリッター58の入力部581へ電気的に接続され、セレクター5の第3のライン入力端子542から出力されるブルーレイ・ディスクプレーヤーである第3のソース機器43の音響信号と、音声ミキサー511の出力部512から出力される調整済のマイクMの音声信号とが入力側へ入力される信号重畳回路j2の出力側がセレクター5のライン出力端子562のL・Rピンへ電気的に接続される様に切替手段571を制御する。これにより、ブルーレイ・ディスクプレーヤーである第3のソース機器43の音響信号と、マイクMの調整済の音声信号とが重畳された信号がセレクター5のライン出力端子562から出力される。
【0115】
四連動プッシュ式スイッチ1の第4押圧釦14が押し込まれた位置では、セレクター5の第4のHDMI入力端子551がHDMIスプリッター58の入力部581へ電気的に接続され、セレクター5の第4のライン入力端子552から出力されるHDMI変換器44である第4のソース機器44の音響信号と、音声ミキサー511の出力部512から出力される調整済のマイクMの音声信号とが入力側へ入力される信号重畳回路j3の出力側がセレクター5のライン出力端子562のL・Rピンへ電気的に接続される様に切替手段571を制御する。これにより、HDMI変換器44である第4のソース機器44から出力される携帯端末Kの音響信号と、マイクMの調整済の音声信号とが重畳された信号がセレクター5のライン出力端子562から出力される。
【0116】
入力側のHDMIケーブル61、62、63、64は、第1実施例と同じケーブルである。
出力側のHDMIケーブル65は、セレクター5の第1のHDMI出力端子563と、大形のプラズマディスプレイであるシンク機器CのHDMI入力端子cとを電気接続するケーブルである。
【0117】
出力側のHDMIケーブル66は、セレクター5の第2のHDMI出力端子564と、小形のプラズマディスプレイであるシンク機器DのHDMI入力端子dとを電気接続するケーブルである。
入力側のRCAケーブル71、72、73、74は、第1実施例と同じケーブルであり、出力側のRCAケーブル75も、第1実施例と同じケーブルである。
【0118】
実施例2のカラオケ機器切替装置Bは、下記の利点を有する。
カラオケ店に来店した歌唱者または同伴者が、四連動プッシュ式スイッチ1の第1押圧釦〜第4押圧釦の何れかを押圧して押し込めば、第1実施例のカラオケ機器切替装置Aと同様に、四種類のソース機器(具体的には、カラオケコマンダー、ブルーレイ・ディスクプレーヤー、パソコン、携帯端末)を簡単に切り替えることができる。
【0119】
なお、四連動プッシュ式スイッチ1は、単投形で、第1〜第4押圧釦11、12、13、14のどれかを押込操作する(電気接点が閉になる)と、他の押圧釦が初期位置(電気接点が開状態)に復帰する構造であるので、第1実施例のカラオケ機器切替装置Aと同様に、現在、どの押圧釦が押込操作されているか、歌唱者または同伴者が見れば一目で判る、このため、歌唱者および同伴者は、現在、どのソース機器が利用できるのか容易に判別できる。
【0120】
四連動プッシュ式スイッチ1を切り替えることにより、ケーブルを繋ぎ替えることなく、カラオケコマンダー以外に、ブルーレイ・ディスクプレーヤー、パソコン、または携帯端末が、音響装置2およびシンク機器C、D(大形・小形のプラズマディスプレイ)へ電気的に接続される。
このため、カラオケ店に来店した歌唱者および同伴者は、楽曲の伴奏データが入った私有の光ディスクを持ち込んで光ディスクプレーヤーで再生したり、備え付けのパソコンや、私有の携帯端末Kを使ってインターネットから楽曲の伴奏データを取り込んで利用することができる。また、カラオケ以外のコンテンツ(ビデオゲーム、映画鑑賞、テレビの試聴)を、音響装置2およびシンク機器C、Dにより、大迫力で、手軽に楽しむことができる。
【0121】
カラオケコマンダー以外のソース機器を使う場合も、第1実施例のカラオケ機器切替装置Aと同様に、同じマイクMを使って歌唱することができるので、カラオケ機器切替装置Aは、使い勝手が良い。
なお、外部音声入力端子510から入力されたマイクレシーバー3の音声信号のレベルと音調を音声ミキサー511で調整できるので快適に歌唱することができる。
【0122】
第1実施例のカラオケ機器切替装置Aと同様に、マイクレシーバー3が出力する音声信号を二系統とし、一系統側の音声信号を第1のソース機器41であるカラオケコマンダーに入力しているので、カラオケコマンダーの採点機能が損なわれない。
【0123】
第1実施例のカラオケ機器切替装置Aと同様に、各ソース機器(カラオケコマンダー、光ディスクプレーヤー、パソコン、携帯端末)の各HDMI出力端子に接続されるセレクター5の第1〜第4のHDMI入力端子521、531、541、551と、HDMIスプリッター58の入力部581との電気接続を切替手段571が完全に切り替えているのに加え、各ソース機器のライン出力端子41b、42b、43b、44bに接続されるセレクターの第1〜第4のライン入力端子522、532、542、552と、アンプ23のライン入力端子22との電気接続を切替手段571が完全に切り替えているので、四連動プッシュ式スイッチ1のどれかの押圧釦を押込操作してソース機器を切り替える際に、ソース機器間の干渉が防止できる。
【0124】
セレクター5から出力されるデジタル映像信号を、HDMIスプリッター58により二分配して、第1のHDMI出力端子583および第2のHDMI出力端子564へ出力しているので、第1、第2のディスプレイ(第1、第2のシンク機器C、D)に同じ動画や静止画を表示させることができる。なお、第1のディスプレイ(小さい)を歌唱者の近くに臨ませて歌唱者用、第2のディスプレイ(大きい)を壁に臨ませて同伴者用にすることができる。
【0125】
<変形例>
a.実施例1、2において、カラオケ以外のコンテンツの利用は、ビデオゲーム、映画鑑賞、テレビの試聴以外に、カラオケルームからのライブ配信、仲間達によるスポーツ観戦、遠隔先とのゲーム対戦などであっても良い。
【0126】
b.実施例1、2において、他のソース機器(光ディスクプレーヤー、パソコン、携帯端末)から取得できる楽曲データは、カラオケコマンダーに入っていない、国内外の楽曲であっても良い。
【0127】
c.実施例1、2において、ディスプレイポートからビデオ信号を出力するタイプのパソコンの場合は、HDMI出力への変換手段(変換器や変換ケーブル)が必要である。
【0128】
d.実施例1、2において、携帯端末は、タブレット形のパソコンやノートパソコンであっても良い。
【0129】
e.実施例1、2において、マイクMは、搬送波を音声信号で変調した電波を使うものであっても良く、ダイナミックマイクであっても良い。
【0130】
f.実施例1、2において、カラオケコマンダーの記憶装置は、HDD以外にSSDであっても良い。
【0131】
g.各実施例において、シンク機器C、Dは、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、プロジェクターであっても良い。