特許第6368981号(P6368981)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社コナミデジタルエンタテインメントの特許一覧

特許6368981ゲームシステム、それに用いられる制御方法及びコンピュータプログラム
<>
  • 特許6368981-ゲームシステム、それに用いられる制御方法及びコンピュータプログラム 図000002
  • 特許6368981-ゲームシステム、それに用いられる制御方法及びコンピュータプログラム 図000003
  • 特許6368981-ゲームシステム、それに用いられる制御方法及びコンピュータプログラム 図000004
  • 特許6368981-ゲームシステム、それに用いられる制御方法及びコンピュータプログラム 図000005
  • 特許6368981-ゲームシステム、それに用いられる制御方法及びコンピュータプログラム 図000006
  • 特許6368981-ゲームシステム、それに用いられる制御方法及びコンピュータプログラム 図000007
  • 特許6368981-ゲームシステム、それに用いられる制御方法及びコンピュータプログラム 図000008
  • 特許6368981-ゲームシステム、それに用いられる制御方法及びコンピュータプログラム 図000009
  • 特許6368981-ゲームシステム、それに用いられる制御方法及びコンピュータプログラム 図000010
  • 特許6368981-ゲームシステム、それに用いられる制御方法及びコンピュータプログラム 図000011
  • 特許6368981-ゲームシステム、それに用いられる制御方法及びコンピュータプログラム 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6368981
(24)【登録日】2018年7月20日
(45)【発行日】2018年8月8日
(54)【発明の名称】ゲームシステム、それに用いられる制御方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/77 20140101AFI20180730BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20180730BHJP
   A63F 13/95 20140101ALI20180730BHJP
【FI】
   A63F13/77
   A63F13/35
   A63F13/95 A
【請求項の数】9
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2015-45322(P2015-45322)
(22)【出願日】2015年3月6日
(65)【公開番号】特開2016-163669(P2016-163669A)
(43)【公開日】2016年9月8日
【審査請求日】2016年6月22日
【審判番号】不服2017-9469(P2017-9469/J1)
【審判請求日】2017年6月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100099645
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 晃司
(72)【発明者】
【氏名】御子柴 英利
(72)【発明者】
【氏名】黒田 敏男
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 勇馬
(72)【発明者】
【氏名】荒井 建一
(72)【発明者】
【氏名】村井 潔
(72)【発明者】
【氏名】白石 憲司
(72)【発明者】
【氏名】田中 奈都代
(72)【発明者】
【氏名】長野 有子
(72)【発明者】
【氏名】提箸 裕美
(72)【発明者】
【氏名】林 武志
(72)【発明者】
【氏名】山元 大輝
(72)【発明者】
【氏名】松山 めぐみ
(72)【発明者】
【氏名】蜂巣 貴弘
【合議体】
【審判長】 黒瀬 雅一
【審判官】 畑井 順一
【審判官】 吉村 尚
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−39639(JP,A)
【文献】 特開2002−65936(JP,A)
【文献】 1.にゃんこ大戦争で、第2章までいったら『レベ・・・,Yahoo!知恵袋,2013年6月6日更新日,[検索日2017年1月4日],インターネット<http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12108384987>
【文献】 2.にゃんこ大戦争 攻略&裏ワザ 最新情報 にゃんこ大戦争好きが書く、にやんこ大戦争好きのためのブログ,にゃんこ大戦争の味方キャラクター一覧○2進化とエクスチェンジ,2013年2月3日,[検索日2018年1月25日],インターネット<http://にゃんこ大戦争.jp/%e3%81%ab%e3%82%83%e3%82%93%e3%81%93%e5%a4%a7%e6%88%a6%e4%ba%89%e3%81%ae%e5%91%b3%e6%96%b9%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%a9%e3%82%af%e3%82%bf%e3%83%bc%e4%b8%80%e8%a6%a7%e2%91%a1%e9%80%b2%e5%8c%96%e3%81%a8−60>(審判註:前記「○2」について、原文は○の中に2が入る文字であるが、当庁システムでは表示できないので、「○2」とした。)
【文献】 3.にゃんこ大戦争 攻略&裏ワザ 最新情報 にゃんこ大戦争好きが書く、にゃんこ大戦争好きのためのブログ,にゃんこ大戦争 キャラ図鑑 うらしまタロウ 竜宮獣ガメレオン,2014年10月8日,[検索日2018年1月26日],インターネット<http://にゃんこ大戦争攻略サイト.jp/2014/10/08/1921>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F13/00-13/98
A63F9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の項目を含むパラメータによって定義されるプレイ媒体に対応する媒体画像を前記複数の項目に含まれる表示関連項目の内容に基づいて再現するとともに、前記複数の項目の内容をプレイ状況に応じて前記表示関連項目の変化後の内容に対応する変化後表示内容を含む変化後項目内容に変化させるゲームを提供するゲームシステムであって、
前記変化後項目内容を前記プレイ媒体と関連付けて記録する第1内容記録媒体から前記表示関連項目を除く他の項目の内容に対応する変化後他内容を取得する第1内容取得手段と、
前記表示関連項目の変化前の内容に対応する変化前表示内容を前記プレイ媒体と関連付けて記録する第2内容記録媒体から前記変化前表示内容を取得する第2内容取得手段と、
前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像の使用が指定される場合に、前記第1内容取得手段によって取得された前記変化後他内容及び前記第2内容取得手段によって取得された前記変化前表示内容に基づいて、前記変化後項目内容によって定義される前記プレイ媒体を、前記変化後表示内容を変更せずに前記第1内容記録媒体の前記変化後項目内容を維持しつつ当該変化後項目内容の前記変化後表示内容の代わりに今回の再現のために前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像を通じて再現する画像再現手段と、
を備える、ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記プレイ媒体を特定するための媒体特定情報と前記複数の項目の少なくとも一部の項目の内容に対応する一部項目内容とを互いに関連付けるように記述されるパラメータデータを記憶するデータ記憶手段と、
前記複数の項目の内容が前記変化後項目内容に変化した場合に前記媒体特定情報を基準として前記複数の項目の少なくとも一部の項目の内容に対応する前記変化後項目内容のうちの一部変化後項目内容が前記媒体特定情報と関連付けられるように前記パラメータデータを更新するデータ更新手段と、
を更に備え、
前記一部項目内容及び前記一部変化後項目内容のいずれか一方は、前記変化後他内容及び前記変化前表示内容のいずれか一方を含み、
前記データ記憶手段が前記第1内容記録媒体及び前記第2内容記録媒体のいずれか一方として機能する、請求項に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記第1内容記録媒体及び前記第2内容記録媒体のいずれか他方としてのプレイ用記録媒体は前記変化前表示内容を特定するための内容特定情報を記録し
前記第1内容取得手段及び前記第2内容取得手段のいずれか一方は、前記プレイ用記録媒体の前記内容特定情報を介して、前記変化前表示内容を取得する、請求項に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記内容特定情報は、前記媒体特定情報及び前記変化前表示内容の情報を含み、
前記第2内容取得手段は、前記プレイ用記録媒体が前記第2内容記録媒体として機能するように前記プレイ用記録媒体から前記内容特定情報に含まれる前記変化前表示内容を取得
前記第1内容取得手段は、前記データ記憶手段が前記第1内容記録媒体として機能するように前記変化前表示内容に対応する前記変化後他内容を前記内容特定情報の前記媒体特定情報を基準として前記パラメータデータから取得し、
前記プレイ用記録媒体を介して前記変化前表示内容が取得された場合に前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像の使用が指定される、請求項に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記ゲームには、使用中に前記媒体画像の表示に影響を与える複数の表示関連アイテムが用意され、
前記表示関連項目は、使用中の各表示関連アイテムを示すアイテム項目を含み、
前記変化前表示内容及び前記変化後表示内容は、前記アイテム項目の変化前の内容及び当該変化前の内容が変化した後の変化後の内容をそれぞれ含んでいる、請求項1〜のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記アイテム項目の内容は、前記他の項目の少なくとも一部としての一部の他項目の内容に更に影響を与える、請求項に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記変化後他内容は、前記一部の他項目の内容が前記アイテム項目の変化後の内容を反映して変化した変化後別項目内容を含み、
前記画像再現手段は、前記変化後項目内容によって定義される前記プレイ媒体を前記変化後表示内容の代わりに前記変化前表示内容を使用して再現する場合でも、前記一部の他項目の内容として前記変化後別項目内容を使用する、請求項に記載のゲームシステム。
【請求項8】
複数の項目を含むパラメータによって定義されるプレイ媒体に対応する媒体画像を前記複数の項目に含まれる表示関連項目の内容に基づいて再現するとともに、前記複数の項目の内容をプレイ状況に応じて前記表示関連項目の変化後の内容に対応する変化後表示内容を含む変化後項目内容に変化させるゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータに、
前記変化後項目内容を前記プレイ媒体と関連付けて記録する第1内容記録媒体から前記表示関連項目を除く他の項目の内容に対応する変化後他内容を取得する第1内容取得手順と、
前記表示関連項目の変化前の内容に対応する変化前表示内容を前記プレイ媒体と関連付けて記録する第2内容記録媒体から前記変化前表示内容を取得する第2内容取得手順と、
前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像の使用が指定される場合に、前記第1内容取得手順によって取得された前記変化後他内容及び前記第2内容取得手順によって取得された前記変化前表示内容に基づいて、前記変化後項目内容によって定義される前記プレイ媒体を、前記変化後表示内容を変更せずに前記第1内容記録媒体の前記変化後項目内容を維持しつつ当該変化後項目内容の前記変化後表示内容の代わりに今回の再現のために前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像を通じて再現する画像再現手順と、
を実行させる、制御方法。
【請求項9】
複数の項目を含むパラメータによって定義されるプレイ媒体に対応する媒体画像を前記複数の項目に含まれる表示関連項目の内容に基づいて再現するとともに、前記複数の項目の内容をプレイ状況に応じて前記表示関連項目の変化後の内容に対応する変化後表示内容を含む変化後項目内容に変化させるゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータを、
前記変化後項目内容を前記プレイ媒体と関連付けて記録する第1内容記録媒体から前記表示関連項目を除く他の項目の内容に対応する変化後他内容を取得する第1内容取得手段、前記表示関連項目の変化前の内容に対応する変化前表示内容を前記プレイ媒体と関連付けて記録する第2内容記録媒体から前記変化前表示内容を取得する第2内容取得手段、及び前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像の使用が指定される場合に、前記第1内容取得手段によって取得された前記変化後他内容及び前記第2内容取得手段によって取得された前記変化前表示内容に基づいて、前記変化後項目内容によって定義される前記プレイ媒体を、前記変化後表示内容を変更せずに前記第1内容記録媒体の前記変化後項目内容を維持しつつ当該変化後項目内容の前記変化後表示内容の代わりに今回の再現のために前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像を通じて再現する画像再現手段として機能させるように構成されたゲームシステム用のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の項目を含むパラメータによって定義されるプレイ媒体に対応する媒体画像を複数の項目に含まれる表示関連項目の内容に基づいて再現するとともに、複数の項目の内容をプレイ状況に応じて表示関連項目の変化後の内容に対応する変化後表示内容を含む変化後項目内容に変化させるゲームを提供するゲームシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の項目を含むパラメータによって定義されるプレイ媒体に対応する媒体画像を複数の項目に含まれる表示関連項目の内容に基づいて再現するとともに、複数の項目の内容をプレイ状況に応じて表示関連項目の変化後の内容に対応する変化後表示内容を含む変化後項目内容に変化させるゲームを提供するゲームシステムが存在する。また、例えば、プレイ媒体としてキャラクタが利用され、各キャラクタのパラメータの情報を記録するキャラクタカードを介してキャラクタをゲームに再現或いは記録するゲームシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−65936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のようなゲームシステムでは、キャラクタカードに記録されるパラメータの内容がゲームでのキャラクタの再現にそのまま使用される。したがって、変化前のキャラクタカードが使用される場合には変化前のパラメータにより変化前のキャラクタの画像を通じてキャラクタが再現される。変化後のキャラクタカードが使用される場合も同様に変化後のパラメータにより変化後のキャラクタの画像を通じてキャラクタが再現される。つまり、キャラクタに対応するキャラクタの画像とキャラクタを定義するパラメータの内容とが一致している。
【0005】
一方で、キャラクタがゲーム内に用意されるアイテムを装備した場合に、そのアイテムの装備がキャラクタの画像に影響を与えるゲームも存在する。例えば、キャラクタの画像がその装備中のアイテムの画像を含むように表示される場合もある。さらに、パラメータの内容がその装備中のアイテムの情報を含む変化後のパラメータの内容に変化し、その変化後のパラメータの内容がキャラクタカードに記録される場合もある。この場合、有利な変化後のパラメータの内容を使用したゲームのプレイが希望される場合でも、キャラクタの画像は変化前のパラメータの内容に対応する旧画像の方が好ましい可能性もある。しかし、特許文献1のようなゲームシステムでは、有利な変化後のパラメータの内容の使用を希望する場合には、キャラクタの画像として必ず変化後の最新画像が表示されてしまう。
【0006】
そこで、本発明は、変化後のパラメータの内容によって定義されるプレイ媒体を変化前のパラメータの内容に対応する媒体画像を通じて再現することができるゲームシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のゲームシステムは、複数の項目を含むパラメータによって定義されるプレイ媒体に対応する媒体画像を前記複数の項目に含まれる表示関連項目の内容に基づいて再現するとともに、前記複数の項目の内容をプレイ状況に応じて前記表示関連項目の変化後の内容に対応する変化後表示内容を含む変化後項目内容に変化させるゲームを提供するゲームシステムであって、前記変化後項目内容のうちの前記表示関連項目を除く他の項目の内容に対応する変化後他内容及び前記表示関連項目の変化前の内容に対応する変化前表示内容を記録する内容記録媒体から前記変化後他内容及び前記変化前表示内容を取得する内容取得手段と、前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像の使用が指定される場合に、前記変化後他内容及び前記変化前表示内容に基づいて、前記変化後項目内容によって定義される前記プレイ媒体を前記変化後表示内容の代わりに前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像を通じて再現する画像再現手段と、を備えている。
【0008】
本発明の制御方法は、複数の項目を含むパラメータによって定義されるプレイ媒体に対応する媒体画像を前記複数の項目に含まれる表示関連項目の内容に基づいて再現するとともに、前記複数の項目の内容をプレイ状況に応じて前記表示関連項目の変化後の内容に対応する変化後表示内容を含む変化後項目内容に変化させるゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータに、前記変化後項目内容のうちの前記表示関連項目を除く他の項目の内容に対応する変化後他内容及び前記表示関連項目の変化前の内容に対応する変化前表示内容を記録する内容記録媒体から前記変化後他内容及び前記変化前表示内容を取得する内容取得手順と、前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像の使用が指定される場合に、前記変化後他内容及び前記変化前表示内容に基づいて、前記変化後項目内容によって定義される前記プレイ媒体を前記変化後表示内容の代わりに前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像を通じて再現する画像再現手順と、を実行させるものである。
【0009】
また、本発明のゲームシステム用のコンピュータプログラムは、複数の項目を含むパラメータによって定義されるプレイ媒体に対応する媒体画像を前記複数の項目に含まれる表示関連項目の内容に基づいて再現するとともに、前記複数の項目の内容をプレイ状況に応じて前記表示関連項目の変化後の内容に対応する変化後表示内容を含む変化後項目内容に変化させるゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータを、前記変化後項目内容のうちの前記表示関連項目を除く他の項目の内容に対応する変化後他内容及び前記表示関連項目の変化前の内容に対応する変化前表示内容を記録する内容記録媒体から前記変化後他内容及び前記変化前表示内容を取得する内容取得手段、及び前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像の使用が指定される場合に、前記変化後他内容及び前記変化前表示内容に基づいて、前記変化後項目内容によって定義される前記プレイ媒体を前記変化後表示内容の代わりに前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像を通じて再現する画像再現手段として機能させるように構成されたものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成の概要を示す図。
図2】ゲームシステムの制御系の要部の構成を示す図。
図3】ゲーム用カードの一例としてキャラクタカードの内容の一例を説明するための説明図。
図4】キャラクタカードの二次元コードに記録されるキャラクタ情報の一例を説明するための説明図。
図5】キャラクタカード及びパラメータデータに記録されるパラメータの一例を説明するための説明図。
図6】各記録先のパラメータの内容の使用方法の一例を説明するための説明図。
図7】キャラクタカードを使用したプレイに伴い新たに生成されるキャラクタカードの一例を説明するための説明図。
図8】同じキャラクタに対応する複数世代のキャラクタカードが使用される場合の一例を説明する場合の説明図。
図9】パラメータデータの内容の一例を模式的に示す図。
図10】再現処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図。
図11】カード発行処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一形態に係るゲームシステムについて説明する。図1は、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成の概要を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1は、センターサーバ2及び複数のゲーム機GMを含んでいる。ゲーム機GMは、ネットワーク3を介してセンターサーバ2に接続されている。一例として、ゲーム機GMは、業務用(商業用)のゲーム機として構成されている。業務用のゲーム機は、有料或いは無料で所定範囲のゲームをプレイさせるゲーム機である。一例として、ゲーム機GMは、有料でカードゲームを提供する。具体的には、ゲーム機GMは、例えば、所定の対価の消費と引き換えに、その対価に応じた範囲でカードゲームを提供する。ゲーム機GMは、店舗4等の商業施設に適当な台数ずつ設置される。
【0012】
センターサーバ2は、一台の物理的装置によって構成される例に限らない。例えば、複数の物理的装置としてのサーバ群によって一台の論理的なセンターサーバ2が構成されてもよい。また、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。さらに、ゲーム機GMがセンターサーバ2として機能してもよい。
【0013】
また、センターサーバ2には、ネットワーク3を介して、ユーザ端末5が接続される。ユーザ端末5は、センターサーバ2から配信されるソフトウェアを実行することにより、各種の機能を発揮するネットワーク端末装置の一種である。図1の例では、ユーザ端末5の一例として、携帯電話(スマートフォンを含む)が利用されている。また、ユーザ端末5として、例えば、その他にもパーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のネットワーク端末装置が利用されてよい。
【0014】
ネットワーク3は、一例として、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネットと、LANとしてのイントラネットと、を組み合わせてネットワーク3が構成される。図1の例では、センターサーバ2及びゲーム機GMはルータ3aを介して、ユーザ端末5はアクセスポイント3bを介して、それぞれネットワーク3に接続されている。
【0015】
なお、ネットワーク3は、TCP/IPプロトコルを利用する形態に限定されない。ネットワーク3として、通信用の有線回線、或いは無線回線(赤外線通信、近距離無線通信等を含む)等を利用する各種の形態が利用されてよい。或いは、ユーザ端末5とゲーム機GM等との通信は、例えば、通信用の回線(有線及び無線を含む)を利用せずに、二次元コード等、各種情報を含むように所定の規格に準拠して生成されるコード(例えば、二次元コード)を利用して実現されてよい。したがって、ネットワーク(或いは通信回線)の用語は、このようなコードを利用する通信方法等、回線を利用せずに情報の送受信をする形態を含んでいる。
【0016】
センターサーバ2は、ゲーム機GM又はそのユーザに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスとして、例えば、ゲーム機GMからユーザの識別情報を受け取って、そのユーザを認証するサービスが提供されてよい。また、認証したユーザのプレイデータをゲーム機GMから受け取って保存し、或いは保存するプレイデータをゲーム機GMに提供するサービスが提供されてもよい。さらに、ゲーム機用サービスには、ネットワーク3を介してゲーム機GMのプログラム或いはデータを配信し、更新するサービス、ネットワーク3を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービス等が含まれていてもよい。
【0017】
また、センターサーバ2は、ネットワーク3を介してユーザ端末5のユーザに各種のWebサービスを提供する。Webサービスには、例えば、ゲーム機GMが提供するゲームに関する各種の情報を提供するゲーム用情報サービスが含まれる。また、Webサービスには、各ユーザ端末5に各種データ或いはソフトウェアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービスも含まれる。さらに、Webサービスには、その他にもユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等のサービスが含まれる。
【0018】
次に、カードゲームを実現するためのゲームシステム1の制御系の要部について説明する。図2は、ゲームシステム1の制御系の要部の構成を示す図である。図2に示すように、センターサーバ2は、制御ユニット10と、記憶ユニット11と、を備えている。制御ユニット10は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット10には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
【0019】
記憶ユニット11は、制御ユニット10に接続されている。記憶ユニット11は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気テープ等の大容量記憶媒体により構成されている。記憶ユニット11には、サーバ用データ14及びサーバ用プログラム15が記憶されている。サーバ用プログラム15は、センターサーバ2がゲーム機GM及びユーザ端末5に各種のサービスを提供するために必要なコンピュータプログラムである。制御ユニット10がサーバ用プログラム15を読み取って実行することにより、制御ユニット10の内部には、ゲーム機サービス管理部16及びWebサービス管理部17が設けられる。
【0020】
ゲーム機サービス管理部16は、上述のゲーム機用サービスを提供するための処理を実行する。一方、Webサービス管理部17は、上述のWebサービスを提供するために必要な処理を実行する。ゲーム機サービス管理部16及びWebサービス管理部17は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット10の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得る。しかし、それらの図示は省略した。
【0021】
サーバ用データ14は、サーバ用プログラム15の実行に伴って参照されるデータである。例えば、サーバ用データ14は、上述のプレイデータ、ID管理データ、及びパラメータデータ14aを含んでいる。プレイデータは、各ユーザの過去のプレイ実績に関する情報が記述されたデータである。そして、プレイデータは、例えば、前回までのプレイ結果(過去の実績)を次回以降に引き継ぐため、或いは各ユーザに固有の設定内容を引き継ぐために使用される。ID管理データは、ユーザID等の各種IDを管理するためのデータである。パラメータデータ14aは、各種のキャラクタを定義するパラメータの内容を記録するデータである。キャラクタは、ゲーム機GMが提供するカードゲームで使用されるプレイ媒体の一種である。パラメータデータ14aの詳細は、後述する。
【0022】
一方、ゲーム機GMには、コンピュータとしての制御ユニット30と、記憶ユニット31と、コードリーダ32と、プリンタPRと、が設けられている。記憶ユニット31、コードリーダ32、及びプリンタPRは、いずれも制御ユニット30に接続されている。制御ユニット30は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット30には、例えば、その他にもカードリーダ或いはコイン認証装置等の所定の対価を徴収するための周知の装置が設けられる。そして、例えば、所定の対価としてIDカード等に記録された価値或いはコイン等が使用される場合には、それらを通じて所定の対価が徴収される。同様に、制御ユニット30には、その他にも公知のゲーム機と同様に、コントロールパネル、モニタ、スピーカ等の各種の入力装置或いは出力装置が接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
【0023】
コードリーダ32は、各種のコードを読み取るための周知の装置である。コードリーダ32は、例えば、ゲーム用カード8の読み取りに使用される。より具体的には、ゲーム用カード8には二次元コードが印刷されている。二次元コードは、各種の情報を含むように所定の規格に準拠して生成されるコードの一種である。そして、コードリーダ32は、各種のコードの一つとして、ゲーム用カード8の二次元コードを読み取って、その読み取り結果に応じた信号を制御ユニット30に出力する。つまり、コードリーダ32は、一例として、この二次元コードを介してゲーム用カード8に記録された各種の情報の取得に使用される。
【0024】
プリンタPRは、画像や記号(二次元コード含む)、文字等を所定の記録媒体に印刷するための周知の印刷装置である。プリンタPRは、制御ユニット30からの出力信号に基づいて被記録媒体に、画像や記号、文字等を印刷することにより、ゲーム用カード8を生成する。なお、プリンタPRは、例えば、印刷結果に異なる効果が生じる複数の印刷方式を実行可能に構成されていてもよい。具体的には、例えば、プリンタPRは、このような複数の印刷方式として、光沢効果(グロス効果)を生じる印刷方式(いわゆるキラ印刷)及びこれが生じない印刷方式(通常印刷)を実行してもよい。
【0025】
一方、記憶ユニット31は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気記録媒体や光記録媒体、フラッシュSSD(Solid State Drive)などにより構成されている。記憶ユニット31には、ゲームプログラム34及びゲームデータ35が記憶されている。ゲームプログラム34は、ゲーム機GMがカードゲームを提供するために必要なコンピュータプログラムである。ゲームプログラム34の実行に伴って、制御ユニット30の内部には、ゲーム提供部37が設けられる。ゲーム提供部37は、カードゲームを提供するために必要な各種処理を実行する。ゲーム提供部37は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット30の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得る。しかし、それらの図示は省略した。
【0026】
ゲームデータ35は、ゲームプログラム34の実行に伴って参照されるデータである。ゲームデータ35は、例えば、パラメータデータ14a、ID管理データ、画像データ及びイメージデータを含んでいる。パラメータデータ14a及びID管理データは、一例として、必要な部分が含まれるように、少なくとも一部がセンターサーバ2から提供される。画像データは、ゲーム(ゲーム用カード8の生成を含む)に必要な各種画像を表示するためのデータである。イメージデータは、プリンタPRがゲーム用カード8を生成(印刷)するために必要なデータである。なお、ゲームデータ35は、その他にも楽曲等、各種の音声を再生するための効果音データ、上述のプレイデータ等を含み得る。しかし、それらの図示は省略した。
【0027】
次に、ゲーム用カード8について説明する。図3は、ゲーム用カード8の一例としてキャラクタカードの内容の一例を説明するための説明図である。図3に示すように、ゲーム用カード8は、例えば、第2内容記録媒体及びプレイ用記録媒体としてのキャラクタカードKCを含んでいる。キャラクタカードKCは、カードゲームで使用するキャラクタの記録及びそのキャラクタをカードゲーム内に再現するためのカードである。また、キャラクタはパラメータによって定義される。そして、キャラクタカードKCにはキャラクタに対応するパラメータの内容が表示される。したがって、キャラクタカードKCは、例えば、別種のキャラクタ及びパラメータの内容の相違する同種のキャラクタに対応するキャラクタカードKCを含んでいる。例えば、このような内容の相違するキャラクタカードとして、キャラクタカードKCは第1キャラクタカードKC1及び第2キャラクタカードKC2を含んでいる。
【0028】
第1キャラクタカードKC1には、合成画像CIが印刷される。合成画像CIは、名称情報領域NA、基礎情報領域BA、画像領域IA、及び特徴情報領域FAを可変領域として含んでいる。例えば、これらの領域NA、BA、IA、FAには、パラメータとして機能する各項目の内容(情報)が表示される。また、パラメータは、一例として、対戦関連項目及び表示関連項目を含んでいる。対戦関連項目は、例えば、カードゲーム内の対戦等、プレイに使用される項目である。一方、表示関連項目は、キャラクタに対応する画像の表示に使用される項目である。このように、パラメータは、対戦関連項目及び表示関連項目を含む複数の項目を有している。そして、合成画像CIには、パラメータの情報として、これらの各項目に対応する情報が表示される。
【0029】
また、これらのパラメータの項目の内容は変化する。一例として、キャラクタは後述のようにゲームのプレイを通じて成長し、これらの領域NA、BA、IA、FAにはキャラクタの成長に伴い変化した内容が表示される。一方、例えば、パラメータを配置すべき位置や範囲等は変化せず、一定である。具体的には、これらの領域NA、BA、CA、IA、FAを互いに区切る境界線は、基本フォーマットFIにより固定的に定義される。基本フォーマットFIは、例えば、画像データにより実現される。つまり、合成画像CIは、固定的部分及び可変的部分(領域)の両方を含んでいる。そして、合成画像CIは、パラメータの情報(可変的部分)と基本フォーマットFI(固定的部分)との合成により形成される。
【0030】
名称情報領域NAには、例えば、キャラクタの名称(プレイヤによって任意に設定されてよい)を示す名称項目(“サノサス”)、カードを所有するプレイヤの名前を示す名前項目(“さのさす”)、及びプレイヤの熟練度を示す熟練ランク項目(“オシャレバトラー”)が表示される。基礎情報領域BA(実際には破線は表示されない)には、例えば、キャラクタのレベル(“LV6”)、体力(“H260”)、コマンド消費力(“M154”)、攻撃力(“(剣マーク)35”)、魔力(“魔75”)等の基礎項目の情報が表示される。
【0031】
画像領域IAには、キャラクタの画像項目として、キャラクタ画像MGが表示される。キャラクタ画像MGは、キャラクタカードKCによってゲーム中に再現されるキャラクタの画像に対応している。ゲーム内には、プレイ媒体のキャラクタとしてキャラクタ画像MG若しくは合成画像CI(後述の二次元コードの表示は含まれていなくてもよい)自体が表示される。したがって、ゲーム内では、キャラクタ画像MG或いは合成画像CIがキャラクタとして機能する。また、画像領域IAには、例えば、キャラクタがゲーム中で使用可能な必殺技(一例として後述のコマンドよりも対戦相手に与える影響が大きい)を示す必殺技項目(“EX 稲妻”)も表示される。そして、キャラクタに対応するように表示されるキャラクタ画像MG若しくは合成画像CIが本発明の媒体画像として機能する。
【0032】
特徴情報領域FAには、例えば、アイテム項目及びコマンド項目が表示される。アイテム項目は、現在装備等している(身に付けている)アイテムを示す情報である。アイテム項目は、例えば、基礎項目、画像項目或いはコマンド項目といった他の項目の内容に影響を与えてもよい。例えば、アイテム項目は、キャラクタ画像MGにも影響を与える。具体的には、画像領域IAには、キャラクタ画像MGとして、アイテム項目の各アイテムに対応するアイテムを装備しているキャラクタの画像が表示される。したがって、同じキャラクタであっても装備中のアイテムに応じて、キャラクタ画像MGは変化する。つまり、キャラクタ画像MGは、キャラクタの基礎画像CBとアイテム画像Iとの組合せにより構成される。
【0033】
一方、コマンド項目は、カードゲームを進行させるためのコマンド(例えば、攻撃方法等のゲーム進行行為)を示す情報である。コマンドは、キャラクタがゲーム内で実行可能な選択肢として機能する。具体的には、コマンドは、所定の条件(例えば、抽選結果等)に応じてゲーム内で選択的に使用される。そして、各キャラクタは、選択されたコマンドに対応する行為をゲーム内で実行する。カードゲーム内にはゲームを進行させるために直接的に使用される複数種類のコマンドが用意され、それらのコマンドのうちキャラクタの使用可能なコマンドがコマンド項目として特徴情報領域FAに表示される。各コマンドは、例えば、各アイテムに関連付けられ、装備中(使用中)のアイテムに応じてコマンド項目に表示されるコマンドが変化してもよい。
【0034】
さらに、合成画像CIは、コード情報領域CAを含んでいる。コード情報領域CAは、所定の規格に準拠して生成されるコードを表示するための領域である。コードは、一例として、合成画像CIに表示されるパラメータの内容を特定するための情報を含むように生成される。より具体的には、コード情報領域CAには、コードの一例として、二次元コードCGが表示される。二次元コードCGに含まれる(記録される)情報の詳細は、後述する。
【0035】
一方、第2キャラクタカードKC2は、第1キャラクタカードKC1とパラメータの内容が相違する同種のキャラクタに対応するキャラクタカードKCである。一例として、第2キャラクタカードKC2は、第1キャラクタカードKC1のキャラクタが装備変更した場合のキャラクタに対応するキャラクタカードKCである。つまり、第1キャラクタカードKC1及び第2キャラクタカードKC2は装備変更前後の同じキャラクタに対応している。したがって、第1キャラクタカードKC1及び第2キャラクタカードKC2は、同じキャラクタの旧世代及び新世代のキャラクタカードKCとして機能する。
【0036】
具体的には、装備アイテムの相違に伴い、第2キャラクタカードKC2の合成画像CIのアイテム項目の内容は、第1キャラクタカードKC1のアイテム項目の内容と相違している。例えば、武器に対応する装備アイテムとして、第1キャラクタカードKC1では“スノークイーンワンド”が装備されている一方で、第2キャラクタカードKC2では“リリーレイピア”が装備されている。結果として、キャラクタ画像MGも、第1キャラクタカードKC1では基礎画像CBにアイテム画像Iとしてワンド画像I1が表示されている一方で、第2キャラクタカードKC2ではアイテム画像Iとしてソード画像I2が表示されている。したがって、画像項目及びアイテム項目が本発明の表示関連項目の一例として機能する。
【0037】
さらに、一例として、装備アイテムの相違に伴い、コマンド及び基礎項目の内容にも相違が生じている。具体的には、コマンド項目の内容は、第1キャラクタカードKC1では“アイス!!”を含んでいる一方で、第2キャラクタカードKC2ではこれが“会心の一撃”に変わっている。同様に、基礎項目のうちコマンド消費力の内容が第1キャラクタカードKC1の“154”から第2キャラクタカードKC2の“M152”に変化している。一例として、このようにアイテム項目の内容は、キャラクタ画像MG、コマンド及び基礎項目の内容に影響を与える。一例として、キャラクタカードKCには、このようなパラメータの内容を表示する合成画像CIが印刷される。そして、各キャラクタカードKCは、このような各種のキャラクタの記録及び再現に使用される。また、アイテム項目の内容によって変化する基礎項目が本発明の別項目として機能する。
【0038】
なお、ゲーム用カード8は、例えば、その他にも各ユーザを特定するためのカード(IDカードとして機能)、或いはゲーム内に用意される各種アイテム(ゲームの進行に役立つもの)を記録するためのカード等、各種の用途のカードを含み得る。しかし、それらの図示は省略した。
【0039】
次に、図4を参照して、キャラクタカードKCの二次元コードCGに記録される情報について説明する。キャラクタカードKCの二次元コードCGには、一例として、内容特定情報としてのキャラクタ情報が記録される。図4は、キャラクタカードKCの二次元コードCGに記録されるキャラクタ情報の一例を説明するための説明図である。図4に示すように、例えば、キャラクタカードKCの二次元コードCGに記録されるキャラクタ情報は、カードID、ユーザID、媒体特定情報としてのキャラクタID、及びパラメータの情報を含んでいる。
【0040】
カードIDは、ゲーム用カード8毎にユニークなIDである。つまり、カードIDは、各カードを識別するための情報である。カードIDは、例えば、各ゲーム用カード8の特定に使用される。ユーザIDは、上述の通り、各ユーザを識別するための情報である。ユーザIDは、例えば、各ユーザの特定に使用される。パラメータは、上述のパラメータの各項目の内容を示す情報である。
【0041】
また、キャラクタIDは、キャラクタ毎にユニークなIDである。つまり、キャラクタIDは、各キャラクタを識別するための情報である。キャラクタIDは、例えば、各キャラクタの特定に使用される。また、一例として、同種のキャラクタであっても別のキャラクタとして使用される場合には、これらには別のキャラクタIDが使用される。一方で、成長前後のキャラクタ、つまりゲームのプレイ状況に応じて成長した(パラメータの内容が変化した)に過ぎない同じキャラクタには同じキャラクタIDが使用される。つまり、各キャラクタのキャラクタIDは、一例として、成長後にも変化しない。このため、キャラクタIDは、一例として、成長前後のキャラクタの特定(関連付け)にも使用される。一例として、キャラクタカードKCの二次元コードCGには、このようなキャラクタ情報が記録される。
【0042】
次に、キャラクタカードKC及びパラメータデータ14aに記録されるパラメータについて説明する。パラメータの内容は、上述の通り、二次元コードCGを介してキャラクタカードKCに記録される。一方で、パラメータの内容は、パラメータデータ14aにも記録される。図5は、キャラクタカードKC及びパラメータデータ14aに記録されるパラメータの一例を説明するための説明図である。図5に示すように、一例として、パラメータの各項目のうち、画像項目及びアイテム項目が表示関連項目として機能する。一方、例えば、合成画像CIに含まれる各項目のうち表示関連項目以外の他の各項目が対戦関連項目として機能する。具体的には、対戦関連項目は、例えば、名称項目、名前項目、基礎項目を含んでいる。そして、キャラクタ情報は、パラメータの情報として対戦関連項目及び表示関連項目の両方の内容を含んでいる。
【0043】
一方で、パラメータデータ14aにも対戦関連項目の内容は記録される。つまり、パラメータを構成する各項目のうち対戦関連項目の内容は、キャラクタカードKC及びパラメータデータ14aの両方に記録される。一方で、表示関連項目の内容は、キャラクタ情報に含まれるものの、パラメータデータ14aには含まれない。つまり、パラメータの各項目の内容は、キャラクタカードKC及びパラメータデータ14aに重複的に記録される項目(例えば対戦関連項目)及び一方に分散的に記録される項目(例えば表示関連項目)の両方を含んでいる。そして、対戦関連項目が本発明の複数の項目の少なくとも一部の項目として機能する。
【0044】
また、パラメータの各項目の内容は、一例として、上述のように、キャラクタカードKC及びパラメータデータ14aに重複的に或いは分散的に記録される。このため、パラメータの各項目の内容は、一例として、キャラクタカードKC及びパラメータデータ14aの両方から取得され、使用される。図6は、各記録先のパラメータの内容の使用方法の一例を説明するための説明図である。図6に示すように、各ゲーム機GMは、一例として、キャラクタカードKC及びセンターサーバ2の両方からパラメータの情報を取得する。
【0045】
具体的には、例えば、対戦関連項目は、キャラクタカードKC及びセンターサーバ2の両方から重複的に取得される。この場合、センターサーバ2から取得される内容、つまりパラメータデータ14aの内容が優先的に使用される。つまり、対戦関連項目(例えば、名称項目等の斜線で示す項目)の内容が、例えばキャラクタカードKCから取得されたとしても、パラメータデータ14aの内容が取得された場合には、その内容に上書きされて使用される。一方で、表示関連項目は、パラメータデータ14aからは取得されない。したがって、表示関連項目の内容は、キャラクタカードKCの取得内容がそのまま使用される。つまり、ゲーム機GMは、対戦関連項目及び表示関連項目の内容として、それぞれ取得先の異なる情報を使用する。なお、例えば、センターサーバ2から対戦関連項目の内容が取得されない場合には、キャラクタカードKCの内容が使用されてもよい。
【0046】
次に、ゲーム機GMが提供するカードゲームについて説明する。カードゲームは、ユーザが用意したキャラクタカードKCによって定義されるキャラクタをゲーム中に再現して、それをプレイ媒体として使用するタイプのゲームである。ゲーム内では、例えば、キャラクタカードKCによって再現されたキャラクタの育成が実行される。育成は、例えば、ゲーム内に用意された対戦相手キャラクタとの対戦及び他のユーザのキャラクタとの対戦といったバトルを通じて実行される。
【0047】
バトルは、複数のキャラクタによって実行される場合もある。このような場合、複数のキャラクタカードKCがキャラクタの再現に使用されてよい。さらに、それらのバトルを通じて各キャラクタが成長する。具体的には、プレイ状況に応じてキャラクタを定義するパラメータの内容が変化する。そして、ゲームのプレイ後には、プレイを通じて成長したキャラクタ(変化後のパラメータによって定義されるキャラクタ)が更にキャラクタカードKCとして生成される。また、キャラクタカードKCは、次回以降のゲームにおいて成長したキャラクタを再度ゲーム内に再現するために使用される。したがって、キャラクタカードKCを通じて継続的にゲーム中のキャラクタが育成される。さらに、キャラクタカードKCの生成にはプレイ状況が反映されるので、ユニーク性が高い。
【0048】
また、カードゲームには、各種イベントも用意されている。キャラクタは、イベントによっても成長する。より具体的には、対戦相手キャラクタは、通常対戦相手キャラクタ及び特別対戦相手キャラクタ(ボスキャラクタと呼ぶことがある)を含んでいる。通常対戦相手キャラクタは、出現数が限定されていない対戦相手キャラクタである。一方、ボスキャラクタは、通常対戦相手キャラクタとは異なる対戦相手キャラクタである。より具体的には、ボスキャラクタは、少なくとも一時期において一体のみ等、出現数が限定されている対戦相手キャラクタである。そして、一例として、ボスキャラクタとの対戦がイベントとして利用される。
【0049】
また、カードゲーム内には、複数のアイテムが用意されている。複数のアイテムは、プレイ状況に応じて適宜キャラクタ或いはユーザ(一例としてユーザID)に付与される。また、複数のアイテムは、例えば、キャラクタが装備するための装備用アイテム及び装備せずに所持して使用する所持アイテムを含んでいる。また、これらのアイテムは、プレイ状況に応じて各キャラクタに付与される。そして、付与されたアイテムを各キャラクタは所有し、自由に装備或いは所持することができる。また、各キャラクタは、一例として、各アイテムを装備等した状態でカード化される。具体的には、上述のようにキャラクタカードKCには、アイテムを装備した状態のキャラクタ画像MGが表示される。一方で、例えば、装備できないアイテム(余った所有アイテム)等は、アイテムを記録するためのカード等に記録されてもよい。一例として、ゲーム機GMは、このようなカードゲームを提供する。また、“リリーレイピア”等の装備用アイテムが本発明の表示関連アイテムとして機能する。
【0050】
図7及び図8を参照して、キャラクタカードKCの使用及び生成について更に説明する。図7は、キャラクタカードKCを使用したプレイに伴い新たに生成されるキャラクタカードKCの一例を説明するための説明図である。また、図7の例は、キャラクタカードKCの一例として、第2キャラクタカードKC2がゲームのプレイに使用される場合を示している。図7に示すように、一例として、まず第2キャラクタカードKC2の二次元コードCGを介して、ゲーム機GMにキャラクタ情報が提供される。また、ゲーム機GMは、そのキャラクタ情報に基づいて第2キャラクタカードKC2に対応するキャラクタのパラメータデータ14aを取得する。
【0051】
具体的には、例えば、ゲーム機GMは、キャラクタ情報に含まれるキャラクタIDの情報をセンターサーバ2に送信する。センターサーバ2は、そのキャラクタIDに対応するパラメータの内容を含むパラメータデータ14aをゲーム機GMに提供する。一例として、ゲーム機GMは、このように第2キャラクタカードKC2に対応するパラメータデータ14aを取得する。そして、ゲーム機GMは、パラメータデータ14a及びキャラクタ情報から取得されるパラメータの内容に基づいてゲーム内にキャラクタを再現する。この再現は、例えば、上述の通り、パラメータデータ14aの内容(例えば対戦関連項目の内容)を優先しつつキャラクタ情報に含まれるパラメータの情報(例えば表示関連項目の内容)とパラメータデータ14aの内容とが組み合わされるように実行される。
【0052】
図7の例では、一例として、カードゲームには、第2キャラクタカードKC2に対応するキャラクタとして、キャラクタ情報により定義される第2キャラクタ画像MG2が表示される。また、第2キャラクタ画像MG2は、パラメータデータ14aに記録される対戦関連項目の内容をパラメータとして有している。具体的には、第2キャラクタ画像MG2は、一例として、“Lv:6”(レベルの内容)、“H:260”(体力の内容)、“M:152”(コマンド消費力の内容)、“A:35”(攻撃力の内容)等のパラメータの内容を有している。また、第2キャラクタ画像MG2は、“リリーレイピア”を装備アイテムとして装備している。このため、“リリーレイピア”の装備中を示す“I:A”(アイテム項目の内容)のパラメータも有している。そして、このような第2キャラクタ画像MG2を介して、上述のカードゲームがプレイされる。また、この場合、第2キャラクタカードKC2のキャラクタ情報に含まれる表示関連項目の内容、つまり第2キャラクタ画像MG2を表示するための画像項目及びアイテム項目の内容が本発明の変更前表示内容として機能する。同様に、“I:A”が本発明のアイテム項目の変化前の内容として機能する。
【0053】
一方、第2キャラクタ画像MG2に対応するキャラクタのパラメータの内容は、ゲームのプレイ状況に応じて変化する。例えば、パラメータの内容は、“Lv:7”、“H:262”、“A:38”(攻撃力の内容)等に変化(成長)する。同様に、このパラメータの内容の変化に伴い、第2キャラクタ画像MG2も第3キャラクタ画像MG3に変化する。したがって、第3キャラクタ画像MG3に対応するキャラクタは、“Lv:7”、“H:262”等のパラメータの内容を有している。そして、このようなパラメータを有するキャラクタ、つまり第3キャラクタ画像MG3に対応するキャラクタが新たにカード化される。例えば、第3キャラクタ画像MG3に対応するキャラクタは、第2キャラクタカードKC2とは別の第3キャラクタカードKC3としてカード化される。また、パラメータの変化内容は、パラメータデータ14aに反映される。さらに、同様の内容がセンターサーバのパラメータデータ14aにも反映されるように、そのパラメータデータ14aの内容はセンターサーバ2に送信される。
【0054】
一方、第3キャラクタ画像MG3のキャラクタが装備変更した場合にもパラメータの内容は変更される。例えば、“リリーレイピア”を“スノークイーンワンド”とする装備変更に伴い、第3キャラクタ画像MG3は、第4キャラクタ画像MG4に変化する。また、装備の内容、つまりアイテム項目の内容は、基礎項目等の画像項目以外の別の項目にも影響を与える。このため、同じキャラクタであっても、例えば、第4キャラクタ画像MG4のコマンド消費力の内容は、“M:152”から“M:154”に変化している。つまり、装備の変更に伴い、基礎項目のコマンド消費力の内容が2ポイント増加している。また、アイテム項目の内容も、“リリーレイピア”を示す“I:A”から“スノークイーンワンド”を示す“I:B”に変化している。そして、このようなパラメータを有るキャラクタをカード化することもできる。この場合、“I:B”が本発明のアイテム項目の変化後の内容として機能する。また、装備変更に伴い2ポイント増加したコマンド消費力の“M:154”、つまり基礎項目の内容が本発明の変化後別項目内容として機能する。
【0055】
例えば、第4キャラクタ画像MG4に対応するキャラクタ、つまり第3キャラクタ画像MG3と装備内容の相違する同じキャラクタは、第4キャラクタカードKC4としてカード化される。この場合も、パラメータの変更内容がパラメータデータ14aに反映されるのは同様である。一例として、このようにキャラクタカードKCは使用される。そして、一例として、このように同じキャラクタの変化前後に対応する複数世代のキャラクタカードKCが生成される。また、この場合、第3キャラクタ画像MG3若しくは第4キャラクタ画像MG4に対応する画像項目及びアイテム項目の内容、つまり第3キャラクタカードKC3若しくは第4キャラクタカードKC4のキャラクタ情報に含まれる表示関連項目の内容が本発明の変化後表示内容として機能する。また、第3キャラクタ画像MG3若しくは第4キャラクタ画像MG4が有するパラメータの内容が本発明の変化後項目内容として機能する。同様に、第3キャラクタ画像MG3若しくは第4キャラクタ画像MG4が有するパラメータの内容のうち表示関連項目を除く他の項目、つまり対戦関連項目の内容が本発明の変化後他内容として機能する。
【0056】
図8は、同じキャラクタに対応する複数世代のキャラクタカードKCが使用される場合の一例を説明する場合の説明図である。図8の例は、図7の例の第2キャラクタカードKC2を起源とする複数世代のキャラクタカードKCが使用される場合を示している。より具体的には、図7の例では、第2キャラクタカードKC2を初代として、時系列に第3キャラクタカード(第2代)KC3及び第4キャラクタカード(第3代)KC4の順にキャラクタカードKCが生成されている。図8の例は、これらの第2キャラクタカードKC2、第3キャラクタカードKC3及び第4キャラクタカードKC4が複数世代のキャラクタカードKCとして使用される場合を示している。
【0057】
図8に示すように、これらのキャラクタカードKCの使用に伴い、第2キャラクタカードKC2のキャラクタ情報、第3キャラクタカードKC3のキャラクタ情報及び第4キャラクタカードKC4のキャラクタ情報が、それぞれゲーム機GMに提供される。そして、それらのキャラクタ情報に基づいて、ゲーム内にはキャラクタ画像MGが表示される。具体的には、キャラクタ画像MGとして、第2キャラクタカードKC2に対応する第2キャラクタ画像MG2、第3キャラクタカードKC3に対応する第3キャラクタ画像MG3、及び第4キャラクタカードKC4に対応する第4キャラクタ画像MG4が表示される。つまり、上述のように、キャラクタ画像MGの表示には、各キャラクタカードKCのキャラクタ情報に含まれる表示関連項目の内容がそのまま使用される。したがって、第2キャラクタカードKC2〜第4キャラクタカードKC4にそれぞれ表示される第2キャラクタ画像MG2〜第4キャラクタ画像MG4が同様にカードゲーム内にも表示される。
【0058】
一方、これらのキャラクタ画像MGに対応する対戦関連項目の内容は、キャラクタ情報の内容ではなくパラメータデータ14aの内容が使用される。具体的には、キャラクタ情報に含まれるキャラクタIDに基づいてパラメータデータ14aから対戦関連項目の内容が取得される。また、パラメータデータ14aには、最新の対戦関連項目の内容が反映される。つまり、最後の対戦関連項目の内容がキャラクタIDに対応するキャラクタを定義する内容としてパラメータデータ14aに記録されている。したがって、同じキャラクタに対応するこれらのキャラクタカードKCが使用される場合には、いずれも同じ対戦関連項目の内容がパラメータデータ14aから取得される。
【0059】
具体的には、例えば、第2キャラクタ画像MG2〜第4キャラクタ画像MG4のいずれも“Lv:7”、“H:262”等の第4キャラクタカードKC4に表示されるパラメータの内容によって定義される。つまり、旧世代のキャラクタカードKCが使用される場合、表示関連項目には旧世代の内容が使用される一方で、対戦関連項目の内容には最新世代の内容が反映される。結果として、第2キャラクタカードKC2及び第3キャラクタカードKC3に表示される対戦関連項目の内容と実際のカードゲーム内で使用される対戦関連項目の内容とは相違する。換言すれば、キャラクタ画像MGに関しては使用する旧キャラクタカードKCに対応するキャラクタ画像MGが表示される一方で、対戦関連項目に関しては最新世代の内容が使用される。
【0060】
同様に、旧キャラクタカードKCの装備アイテム、つまりアイテム項目の内容も、キャラクタ画像MGには反映される一方で対戦関連項目には、影響を与えない。例えば、第2キャラクタカードKC2及び第3キャラクタカードKC3のキャラクタは、“スノークイーンワンド”ではなく“リリーレイピア”を装備している。そして、この装備内容は、ゲーム内のキャラクタ画像MG、つまり第2キャラクタ画像MG2及び第3キャラクタ画像MG3には反映される。一方で、対戦関連項目のコマンド消費力の内容は、第4キャラクタ画像MG4に対応する“M:154”が使用される。つまり、旧世代のキャラクタ画像MGに対応する装備アイテムは対戦関連項目には影響せず、対戦関連項目にはあくまでも最新の装備内容の影響が反映される。なお、基礎項目と同様にコマンド項目に関しても、最新の内容が使用されてもよい。つまり、第2キャラクタ画像MG2等が使用される場合でも、第4キャラクタ画像MG4が使用される場合と同様のコマンド項目の内容が使用されてもよい。一方で、第2キャラクタ画像MG2等の装備内容が基礎項目及びコマンド項目の内容に影響してもよい。つまり、対戦関連項目の最新内容としてアイテム項目の内容の影響を除く内容が取得され、その内容に第2キャラクタ画像MG2等と同様の装備内容の影響が反映されてもよい。
【0061】
また、例えば、第2キャラクタカードKC2及び第3キャラクタカードKC3を使用した場合でも、プレイ状況を反映した新しいキャラクタカードKCが更に生成されてよい。この場合、表示関連項目の内容は、第2キャラクタ画像MG2等に対応する内容が変化及びカード化の基準として使用されてよい。つまり、装備内容に変更がない場合、第2キャラクタカードKC2を使用したプレイの後には、最新のパラメータの内容(プレイ状況に応じて変化していてよい)及び第2キャラクタカードKC2のキャラクタ情報に含まれる表示関連項目の内容が、新しいキャラクタカードKCに記録されてよい。
【0062】
さらに、この場合、アイテム項目の内容の変化(例えば、最新の第4キャラクタ画像MG4が装備する“スノークイーンワンド”から第2キャラクタ画像MG2が装備する“リリーレイピア”に変化した場合)は、対戦項目の内容に反映(例えば、コマンド消費力のポイントが2ポイント下がる等)されてよい。一方で、旧キャラクタカードKCが使用される場合には、カード化が制限されてもよい。一例として、複数世代のキャラクタカードKCは、このようにカードゲームで使用される。
【0063】
次に、パラメータデータ14aの詳細について説明する。図9は、パラメータデータ14aの内容の一例を模式的に示す図である。図9に示すように、パラメータデータ14aは、一例として、ユーザID、キャラクタID、パラメータの内容、及びプレイ回数の情報を含んでいる。一例として、パラメータデータ14aは、これらの情報が互いに関連付けられるように記述されたレコードの集合として構成されている。
【0064】
ユーザID及びキャラクタIDは、上述の通りである。プレイ回数は、カードゲームをプレイした回数を示す情報である。パラメータの内容は、各キャラクタを定義するためのパラメータの内容を示す情報である。具体的には、一例として、パラメータデータ14aには、上述の通り、対戦関連項目が記録される。したがって、パラメータの内容は、一例として、対戦カ関連項目の内容、つまり例えば、レベル、体力、コマンド消費力、攻撃力、魔力等の情報を含んでいる。例えば、レベル等の数値を内容とする各項目に対応する情報として、“6”等の数値情報が使用される。一例として、パラメータデータ14aには、このようなパラメータの内容が記録されている。そして、パラメータデータ14aに記述される対戦関連項目の内容、つまりレベル等の情報が本発明の一部項目内容或いは一部変化後項目内容として機能する。
【0065】
次に、再現処理及びカード発行処理について説明する。再現処理は、キャラクタカードKCに対応するキャラクタをゲーム内に再現するための処理である。一方、カード発行処理は、キャラクタカードKCを生成(発行)するための処理である。一例として、再現処理は図10のルーチンを通じて、カード発行処理は図11のルーチンを通じて、それぞれゲーム機GMの制御ユニット30によって実現される。より具体的には、図10及び図11のルーチンは、一例として、制御ユニット30のゲーム提供部37を通じて実行される。なお、ゲーム機GMの制御ユニット30及びセンターサーバ2の制御ユニット10は、この処理の他にも各種の周知な処理等を、それぞれ単独で或いは互いに協働して実行する。しかし、それらの詳細な説明は省略する。
【0066】
図10は、再現処理を実現する再現処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図10のルーチンは、一例として、コードリーダ32によってキャラクタカードKCが読み取られる毎に実行される。図10のルーチンが開始されると、ゲーム提供部37は、まずステップS11にて、キャラクタカードKCに記録されるキャラクタ情報を取得する。具体的には、コードリーダ32から出力される信号に基づいて、キャラクタカードKCの二次元コードCGに含まれるキャラクタ情報を取得する。
【0067】
続くステップS12において、ゲーム提供部37は、ステップS11で取得したキャラクタ情報に基づいて、パラメータデータ14aを取得する。具体的には、ゲーム提供部37は、キャラクタ情報中のキャラクタIDをまずセンターサーバ2に送信する。そして、ゲーム提供部37は、センターサーバ2から該当するキャラクタIDのレコードを含むようにパラメータデータ14aを取得する。一例として、ゲーム提供部37は、ステップS12において、このようにパラメータデータ14aを取得する。
【0068】
ステップS13において、ゲーム提供部37は、パラメータの再現用の内容を取得する。この取得は、例えば、ステップS11で取得したキャラクタ情報中のパラメータの情報及びステップS12で取得したパラメータデータ14aのパラメータの情報の組合せにより実現される。具体的には、ステップS13において、ゲーム提供部37は、一例として、キャラクタ情報に含まれる表示関連項目の内容及びパラメータデータ14aの対戦関連項目の内容を組み合わせることにより、パラメータの再現用の内容を取得する。
【0069】
続くステップS14において、ゲーム提供部37は、ステップS13で取得したパラメータの再現用の内容に基づいて、キャラクタカードKCに対応するキャラクタをゲーム中に再現するための再現用データを生成する。次のステップS16において、ゲーム提供部37は、ステップS14で生成した再現用データを所定の記憶領域に出力して、今回のルーチンを終了する。所定の記憶領域として、例えば、制御ユニット30の内部記憶装置或いは記憶ユニット31といったゲームで利用可能な各種データが少なくとも一時的に記憶される領域が利用されてよい。再現用データは、所定の記憶領域に記憶され、ゲームの展開等、状況に応じて適宜に利用される。
【0070】
図10のルーチンにより、キャラクタカードKCに対応するキャラクタがゲーム内に再現される。例えば、最新のキャラクタカードKCが使用される場合には、最新の対戦関連項目及び表示関連項目の内容に基づいてキャラクタが再現される。具体的には、このキャラクタカードKCに対応するキャラクタとして、合成画像CIの内容に対応するキャラクタ画像MGがゲーム内に表示される。つまり、合成画像CIに対応するキャラクタ画像MG及び対戦項目の内容を有するキャラクタがゲーム内に再現される。
【0071】
一方で、旧世代のキャラクタカードKCが使用される場合には、最新の対戦関連項目及び旧世代のキャラクタカードKCに対応する表示関連項目の内容に基づいてキャラクタが再現される。具体的には、旧世代のキャラクタカードKCに対応するキャラクタとして、合成画像CIに表示されるキャラクタ画像MGが表示される一方で、このキャラクタ画像MGの対戦関連項目の内容は最新のキャラクタカードKCの合成画像CIの内容に対応している。つまり、キャラクタカードKCに対応するキャラクタ画像MGが表示される一方で、最新のキャラクタカードKCに対応する対戦項目の内容を有するキャラクタがゲーム内に再現される。このようにキャラクタカードKCの世代に応じて異なるキャラクタ画像MGを使用する同一のキャラクタが再現される。
【0072】
図11は、カード発行処理を実現するためのカード発行処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図11のルーチンは、一例として、発行条件が満たされた場合に実行される。発行条件は、例えば、操作条件或いは時期条件を含んでいてよい。そして、発行条件は、一例として、これらのいずれかが満たされた場合にみたされてよい。操作条件は、例えば、カード発行を指示する指示操作が実行された場合に満たされる条件である。指示操作は、例えば、複数のキャラクタがゲーム内に存在する場合には、カード化対象を選択する選択操作を含んでよい。一方、時期条件は、例えば、ゲームのプレイの終了に伴って満たされる条件である。この場合においても選択操作を要件として含んでよい。つまり、発行条件は、一例として、ゲームのプレイの終了に伴い、指示操作が実行された場合に満たされてよい。
【0073】
図11のルーチンが開始されると、まずステップS21において、ゲーム提供部37は、カード化対象のキャラクタのプレイ状況を取得する。具体的には、プレイ状況として、例えば、プレイ状況に応じて変化した変化後パラメータの内容を取得する。また、変化後パラメータの内容の取得は、例えば、ステップS21において、ゲーム提供部37がプレイ前のパラメータの内容をプレイ状況に応じて変化させることにより取得されてもよい。したがって、プレイ状況には、例えば、その他にもアイテム使用状況、対戦結果等のプレイに関連して変化する各種の情報が含まれてよい。
【0074】
続くステップS22において、ゲーム提供部37は、ステップS21で取得した変化後パラメータの内容が反映されるようにパラメータデータ14aの内容を更新する。具体的には、ゲーム提供部37は、パラメータデータ14aの対戦関連項目の内容をプレイ状況の反映された最新の内容に更新する。また、ゲーム提供部37は、ステップS22において、更新後のパラメータデータ14aの内容がセンターサーバ2のパラメータデータ14aに反映されるように、更新後のパラメータデータ14aをセンターサーバ2に送信する。
【0075】
次のステップS23において、ゲーム提供部37は、キャラクタ情報を生成する。具体的には、ゲーム提供部37は、例えば、ステップS21で取得した変化後パラメータの内容、つまり表示関連項目及び対戦関連項目の両方の内容を含むようにキャラクタ情報を生成する。また、このキャラクタ情報には、同様にカードID、ユーザID及びキャラクタID等の情報も含まれる。
【0076】
続くステップS24において、ゲーム提供部37は、ステップS26で生成したキャラクタ情報を二次元コードCGとして含む合成画像CIを表現するためのイメージデータを生成する。具体的には、パラメータの各項目の内容及び二次元コードCG(キャラクタ情報を含む)を表示する合成画像CIを表現するためのイメージデータを生成する。
【0077】
次のステップS25において、ゲーム提供部37は、ステップS24で生成したイメージデータに基づいて合成画像CIが被印刷媒体に印刷され、新たにキャラクタカードKC(変化後のパラメータに対応)が生成されるように、イメージデータをプリンタPRに出力(提供)する。そして、ステップS25の処理を終えると、ゲーム提供部37は、今回のルーチンを終了する。これにより、プレイ状況に応じてパラメータの内容が変化したキャラクタに対応する新しいキャラクタカードKCが、プレイに使用したキャラクタカードKCとは別に生成される。結果として、パラメータの内容の相違する同じキャラクタを記録する複数世代のキャラクタカードKCが生成される。そして、パラメータデータ14aには、最新の対戦関連項目の内容が反映される。
【0078】
以上に説明したように、この形態によれば、パラメータの内容が変化した後においても、旧キャラクタカードKCが使用される場合には、旧キャラクタカードKCに対応するキャラクタ画像MGがゲーム内に表示される。一方で、そのキャラクタ画像MGは、変化後のパラメータの内容、つまり最新のパラメータの内容により定義される。換言すれば、旧キャラクタカードKCが使用される場合には、表示関連項目に関しては変化後の内容の代わりに変化前の内容が再現に使用される。つまり、パラメータの内容が変化した後においても、キャラクタ画像MGについては変化前の内容で表示することができる。したがって、変化後のパラメータの内容によって定義されるキャラクタを変化前の表示関連項目の内容に対応するキャラクタ画像MGを通じて再現することができる。換言すれば、パラメータの内容に複数の世代が存在する場合に、キャラクタ画像MGの表示に関連する表示関連項目の内容の世代と実際のプレイに使用される対戦関連項目の内容の世代とを相違させることができる。これにより、対戦関連項目に関しては有利な最新の内容(成長後の内容)を使用する一方で、キャラクタ画像MGに関してはより好みに一致する過去のものを使用することができる。
【0079】
また、アイテム項目の内容は旧キャラクタカードKCに記録される内容に対応する一方で、アイテム項目の内容が影響を与える基礎項目の内容は最新の内容が使用される。つまり、アイテム項目の内容の表示への影響と基礎項目の内容への影響とを別にすることができる。これにより、例えば、旧キャラクタカードKCの影響をキャラクタ画像MGだけに限定することができる。結果として、アイテム項目の内容が基礎項目の内容に影響を与える場合でも、キャラクタ画像MGに旧キャラクタカードKCのアイテム項目の内容を反映して好ましい内容を表示する一方で、ゲーム内の対戦に直接関連する基礎項目に関しては有利な最新の内容(成長後の内容)を使用することができる。したがって、より好ましいキャラクタ画像MGに対応する旧キャラクタカードKCの使用を促進することができる。結果として、新しいキャラクタカードKCの生成に伴い使用の機会がなくなってしまう旧キャラクタカードKCという遊休資産の活用を促すことができる。これらにより、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0080】
以上の形態において、ゲーム機GMの制御ユニット30が、ゲーム提供部37を通じて図10のルーチンを実行することにより本発明の内容取得手段及び画像再現手段として機能する。また、ゲーム機GMの制御ユニット30が、ゲーム提供部37を通じて図11のルーチンを実行することにより本発明のデータ更新手段として機能する。一方、ゲーム機GMの記憶ユニット31が、パラメータデータ14aを記憶することにより本発明のデータ記憶手段及び第1内容記録手段として機能する。
【0081】
本発明は上述の形態に限定されず、適宜の形態にて実施することができる。例えば、上述の形態では、旧キャラクタカードKCの使用に伴い、その旧キャラクタカードKCに対応するキャラクタ画像MGが最新のキャラクタ画像MGの代わりにゲーム内で使用される。つまり、旧キャラクタカードKCを介してこの旧キャラクタカードKCに記録される表示関連項目の内容が取得された場合に、この表示関連項目の内容に対応する旧キャラクタ画像MGの使用が指定されている。しかし、旧キャラクタ画像MGの指定は、このような形態に限定されない。例えば、各旧キャラクタ画像MGに対応する表示関連項目の内容がパラメータデータ14aに記録され、各旧キャラクタ画像MGの一覧が提供されてもよい。そして、その一覧を介して、ユーザが使用する旧キャラクタ画像MGを選択してもよい。つまり、ユーザの選択により旧キャラクタ画像MGの使用が指定されてもよい。
【0082】
上述の形態では、最新のパラメータの内容がパラメータデータ14aに記録されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、パラメータデータ14aは、省略されてもよい。この場合、例えば、表示関連項目の内容を指定する旧キャラクタカードKC及び最新の対戦関連項目の内容を指定する最新のキャラクタカードKCの両方がプレイ時に使用されてもよい。つまり、パラメータの内容は全てキャラクタカードKCに記録され、複数のキャラクタカードKCを介してパラメータの内容が取得されてもよい。
【0083】
或いは反対に、パラメータの内容は全てパラメータデータ14aに記録されていてもよい。この場合、キャラクタカードKCには、例えば、キャラクタIDが記録されていてもよい。そして、キャラクタIDを介して、パラメータデータ14aからパラメータの内容が全て取得されてもよい。この場合において、旧キャラクタ画像MGの使用は、例えば、上述のように、一覧を介してユーザによって指定されてもよい。したがって、この場合、パラメータデータ14aを記憶する同じ記憶ユニット31が本発明の内容記録媒体として機能してもよい。結果として、キャラクタカードKC及びパラメータデータ14aに記録されるパラメータの内容は反対でもよい。つまり、キャラクタカードKCに対戦関連項目が、パラメータデータ14aに表示関連項目が、それぞれ記録されてもよい。この場合、例えば、キャラクタIDを基準に両者が関連付けられ、旧キャラクタ画像MGは一覧を介して指定されてよい。したがって、例えば、対戦関連項目等がパラメータデータ14a及びキャラクタカードKCに重複的に記録される形態にも限定されない。パラメータデータ14a及びキャラクタカードKCには、パラメータの内容が完全に分散的に記録されてもよい。具体的には、上述の形態では対戦関連項目はパラメータデータ14aだけでなくキャラクタカードKCにも記録されているが、例えば、対戦関連項目はキャラクタカードKCに記録されなくてもよい。
【0084】
また、上述の形態では、キャラクタIDを介して、キャラクタカードKCの表示関連項目に対応するパラメータデータ14aの対戦関連項目の内容が特定されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、カードID、ユーザID等の各種の情報がキャラクタIDの代わりに使用されてもよい。そして、この場合、キャラクタIDの代わりに使用されるカードID等の情報が本発明の媒体特定情報として機能してよい。或いは、キャラクタIDとして、キャラクタの種類毎にユニークなIDが使用されてもよい。この場合、同種のキャラクタには同じIDが使用される。結果として、各ユーザによって同じキャラクタIDが使用される場合がある。この場合、例えば、ユーザID及びキャラクタIDの組合せによってパラメータデータ14aの対戦関連項目の内容が特定されてもよい。この場合、ユーザID及びキャラクタIDの組合せが本発明の媒体特定情報として機能してよい。つまり、媒体特定情報は、各種の情報の組み合わせにより構成されてもよい。
【0085】
上述の形態では、表示関連項目は、アイテム項目を含んでいる。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、表示関連項目は、アイテム項目を含んでいなくてもよい。つまり、アイテム項目は、表示に影響を与えなくてもよい。コマンド及び基礎項目等の他の項目に関しても同様である。つまり、アイテム項目が変化しても、表示、コマンド或いは基礎項目等の他の項目の内容は変化しなくてもよい。一方で、表示関連項目は、画像項目を含んでいなくてもよい。例えば、表示関連項目は、アイテム項目だけでもよい。例えば、キャラクタの基礎画像CBがレベル及びキャラクタの種類の少なくともいずれか一方によって特定される場合には、画像項目は省略されてもよい。例えば、その他にも画像項目はキャラクタの姿勢や向きを特定するために使用されてもよい。この場合、新旧キャラクタカードKCではキャラクタの姿勢や向きが異なるキャラクタの基礎画像CBが使用されるに過ぎない。したがって、旧キャラクタカードKCの姿勢等が最新のキャラクタカードKCのアイテム項目等の内容に採用されても支障がない。一例として、これらのような場合には、表示関連項目は画像項目を含んでいなくてもよい。或いは、表示関連項目は、アイテム項目及び画像項目に限定されず、表示に関連する各種のゲーム要素に対応する各種の項目を含んでいてよい。
【0086】
上述の形態では、キャラクタ情報の記録に二次元コードCGが利用されている。しかし、キャラクタ情報の記録方法は、このような形態に限定されない。例えば、キャラクタ情報の記録には、バーコード等の他のコードが利用されてもよい。
【0087】
同様に、上述の形態では、被印刷媒体として、カード状の紙媒体が利用されている。しかし、被印刷媒体は、このような形態に限定されない。キャラクタ画像MG等のパラメータの情報を印刷可能な限り、各種の媒体が被印刷媒体として採用されてよい。さらに、プレイ用記録媒体は、紙媒体にも限定されない。例えば、プレイ用記媒体として、ICカード等の電子的記録媒体が採用されてもよい。そして、ICチップ等の電子的手段によりキャラクタ情報が記録されてもよい。したがって、プレイ用記録媒体への記録方法も印刷に限定されない。
【0088】
上述の各形態では、ゲーム機GMは、カードゲームを提供している。しかし、ゲーム機が提供するゲームは、カードゲームに限定されない。例えば、ゲーム機GMは、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、パズルゲーム、シューティングゲーム等の各種のゲームを提供してよい。
【0089】
また、上述の形態では、プレイ媒体の一例として、キャラクタが利用されている。しかし、プレイ媒体は、このような形態に限定されない。プレイ媒体として、例えば、その他にも物やアイテム等のゲーム内で使用される各種の要素が採用されてよい。
【0090】
さらに、ゲーム機GMは、業務用のゲーム機に限定されない。ゲーム機GMとして、例えば、家庭用の据置型ゲーム機(ゲームを実行可能な据置型のパーソナルコンピュータを含む)、携帯型のゲーム機(ゲームを実行可能なスマートフォン、タブレットPC、携帯型のパーソナルコンピュータ等の携帯端末を含む)等、適宜の形態が採用されてよい。また、上述の形態では、制御ユニット30及び記憶ユニット31がゲーム機GMに設けられている。しかし、本発明のゲーム機は、このような形態に限定されない。例えば、クラウドコンピューティングを利用してネットワーク上に論理的に制御ユニット30及び記憶ユニット31が設けられてもよい。つまり、ゲーム機GMは、ネットワーク3を通じて制御ユニット30処理結果を表示して提供する端末として構成されていてもよい。さらに、本発明のゲームシステムは、センターサーバ2が省略され、一台のゲーム機によって実現されてもよい。
【0091】
以下に、上述の内容から得られる本発明の一例を記載する。なお、以下の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0092】
本発明のゲームシステムは、複数の項目を含むパラメータによって定義されるプレイ媒体に対応する媒体画像(MG)を前記複数の項目に含まれる表示関連項目(例えば、画像項目及びアイテム項目)の内容に基づいて再現するとともに、前記複数の項目の内容をプレイ状況に応じて前記表示関連項目の変化後の内容に対応する変化後表示内容を含む変化後項目内容に変化させるゲームを提供するゲームシステム(1)であって、前記変化後項目内容のうちの前記表示関連項目を除く他の項目(例えば、対戦関連項目)の内容に対応する変化後他内容及び前記表示関連項目の変化前の内容に対応する変化前表示内容を記録する内容記録媒体(31、KC)から前記変化後他内容及び前記変化前表示内容を取得する内容取得手段(30)と、前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像の使用が指定される場合に、前記変化後他内容及び前記変化前表示内容に基づいて、前記変化後項目内容によって定義される前記プレイ媒体を前記変化後表示内容の代わりに前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像を通じて再現する画像再現手段(30)と、を備えている。
【0093】
本発明によれば、パラメータの各項目の内容が変化後項目内容に変化した後においても、変化前の内容に対応する媒体画像の使用が指定される場合には、表示関連項目の変化後の内容の代わりに変化前の内容が再現に使用される。つまり、パラメータの内容が変化した後においても、媒体画像については変化前の内容で表示することができる。したがって、変化後のパラメータの内容によって定義されるプレイ媒体を変化前のパラメータの内容に対応する媒体画像を通じて再現することができる。これにより、表示関連項目を除く他の項目に関しては有利な内容を使用する一方で、媒体画像に関しては好ましい過去の画像を使用することができる。結果として、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0094】
内容記録媒体として、各種の態様が採用されてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記内容記録媒体は、互いに別の第1内容記録媒体(31)及び第2内容記録媒体(KC)を含み、前記第1内容記録媒体及び前記第2内容記録媒体には、前記変化後他内容及び前記変化前表示内容がそれぞれ別々に記録され、前記内容取得手段は、前記第1内容記録媒体及び前記第2内容記録媒体から前記変化後他内容及び前記変化前表示内容を取得してもよい。この態様において、前記プレイ媒体を特定するための媒体特定情報(例えば、キャラクタID)と前記複数の項目の少なくとも一部の項目の内容に対応する一部項目内容とを互いに関連付けるように記述されるパラメータデータ(14a)を記憶するデータ記憶手段(31)と、前記複数の項目の内容が前記変化後項目内容に変化した場合に前記媒体特定情報を介して前記複数の項目の少なくとも一部の項目の内容に対応する前記変化後項目内容のうちの一部変化後項目内容が前記一部項目内容と関連付けられるように前記パラメータデータを更新するデータ更新手段(30)と、を更に備え、前記一部項目内容及び前記一部変化後項目内容のいずれか一方は、前記変化後他内容及び前記変化前表示内容のいずれか一方を含み、前記データ記憶手段が前記第1内容記録媒体及び前記第2内容記録媒体のいずれか一方として機能してもよい。
【0095】
また、本発明のデータ記憶手段が前記第1内容記録媒体及び前記第2内容記録媒体として機能する態様において、前記第1内容記録媒体及び前記第2内容記録媒体のいずれか他方として各種の態様が採用されてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記第1内容記録媒体及び前記第2内容記録媒体のいずれか他方として、前記変化前表示内容を特定するための内容特定情報を記録するプレイ用記録媒体(KC)が機能し、前記内容取得手段は、前記プレイ用記録媒体の前記内容特定情報を介して、前記変化前表示内容を取得してもよい。また、この態様において、前記内容特定情報は、前記媒体特定情報及び前記変化前表示内容の情報を含み、前記内容取得手段は、前記内容特定情報に含まれる前記変化前表示内容を取得するとともに、当該変化前表示内容に対応する前記変化後他内容を当該内容特定情報の前記媒体特定情報を介して前記パラメータデータから取得してもよい。
【0096】
表示関連項目として、各種の項目が採用されてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記ゲームには、使用中に前記媒体画像の表示に影響を与える複数の表示関連アイテム(I)が用意され、前記表示関連項目は、使用中の各表示関連アイテムを示すアイテム項目を含み、前記変化前表示内容及び前記変化後表示内容は、前記アイテム項目の変化前の内容及び当該変化前の内容が変化した後の変化後の内容をそれぞれ含んでいてもよい。また、この態様において、前記アイテム項目の内容は、前記複数の項目の前記表示関連項目とは別の別項目(例えば、基礎項目)の内容に更に影響を与えてもよい。さらに、この態様において、前記変化後他内容は、前記別項目の内容が前記アイテム項目の変化後の内容を反映して変化した変化後別項目内容を含み、前記画像再現手段は、前記変化後項目内容によって定義される前記プレイ媒体を前記変化後表示内容の代わりに前記変化前表示内容を使用して再現する場合でも、前記別項目の内容として前記変化後別項目内容を使用してもよい。この場合、アイテム項目の内容は変化前の内容が使用される一方で、アイテム項目が影響を与える項目は変化後の内容が使用される。つまり、アイテム項目の内容の表示への影響と別項目への影響とを別にすることができる。結果として、媒体画像に関しては変化前のアイテム項目の内容を反映し好ましい内容を表示する一方で、アイテム項目の内容が影響する別項目に関しては変化後の有利な内容を使用することができる。
【0097】
本発明の制御方法は、複数の項目を含むパラメータによって定義されるプレイ媒体に対応する媒体画像(MG)を前記複数の項目に含まれる表示関連項目(例えば、画像項目及びアイテム項目)の内容に基づいて再現するとともに、前記複数の項目の内容をプレイ状況に応じて前記表示関連項目の変化後の内容に対応する変化後表示内容を含む変化後項目内容に変化させるゲームを提供するゲームシステム(1)に組み込まれるコンピュータ(30)に、前記変化後項目内容のうちの前記表示関連項目を除く他の項目(例えば、対戦関連項目)の内容に対応する変化後他内容及び前記表示関連項目の変化前の内容に対応する変化前表示内容を記録する内容記録媒体(31、KC)から前記変化後他内容及び前記変化前表示内容を取得する内容取得手順と、前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像の使用が指定される場合に、前記変化後他内容及び前記変化前表示内容に基づいて、前記変化後項目内容によって定義される前記プレイ媒体を前記変化後表示内容の代わりに前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像を通じて再現する画像再現手順と、を実行させるものである。
【0098】
また、本発明のゲームシステム用のコンピュータプログラムは、複数の項目を含むパラメータによって定義されるプレイ媒体に対応する媒体画像(MG)を前記複数の項目に含まれる表示関連項目(例えば、画像項目及びアイテム項目)の内容に基づいて再現するとともに、前記複数の項目の内容をプレイ状況に応じて前記表示関連項目の変化後の内容に対応する変化後表示内容を含む変化後項目内容に変化させるゲームを提供するゲームシステム(1)に組み込まれるコンピュータ(30)を、前記変化後項目内容のうちの前記表示関連項目を除く他の項目(例えば、対戦関連項目)の内容に対応する変化後他内容及び前記表示関連項目の変化前の内容に対応する変化前表示内容を記録する内容記録媒体(31、KC)から前記変化後他内容及び前記変化前表示内容を取得する内容取得手段、及び前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像の使用が指定される場合に、前記変化後他内容及び前記変化前表示内容に基づいて、前記変化後項目内容によって定義される前記プレイ媒体を前記変化後表示内容の代わりに前記変化前表示内容に対応する前記媒体画像を通じて再現する画像再現手段として機能させるように構成されたものである。本発明の制御方法若しくはコンピュータプログラムが実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。
【符号の説明】
【0099】
1 ゲームシステム
30 制御ユニット(コンピュータ、内容取得手段、画像再現手段、データ更新手段)
31 記憶ユニット(データ記憶手段、第1内容記録媒体)
I アイテム画像(表示関連アイテム)
KC キャラクタカード(プレイ用記録媒体、第2内容記録媒体)
MG キャラクタ画像(プレイ媒体、媒体画像)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11