特許第6369033号(P6369033)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6369033
(24)【登録日】2018年7月20日
(45)【発行日】2018年8月8日
(54)【発明の名称】接触角測定方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 21/22 20060101AFI20180730BHJP
   F16C 19/52 20060101ALI20180730BHJP
   F16C 19/16 20060101ALI20180730BHJP
   G01M 13/04 20060101ALI20180730BHJP
【FI】
   G01B21/22
   F16C19/52
   F16C19/16
   G01M13/04
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-15256(P2014-15256)
(22)【出願日】2014年1月30日
(65)【公開番号】特開2015-141150(P2015-141150A)
(43)【公開日】2015年8月3日
【審査請求日】2016年12月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(72)【発明者】
【氏名】関本 浩
【審査官】 眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭52−143955(JP,U)
【文献】 特開2004−263819(JP,A)
【文献】 特開2005−098771(JP,A)
【文献】 特開2009−210038(JP,A)
【文献】 米国特許第05423218(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 21/00−21/32
F16C 19/16
F16C 19/52
G01M 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同心に配置された一対の軌道輪と、前記一対の軌道輪の間の直径Dmのピッチ円上に転動自在に配置された複数の直径Bdの玉と、前記複数の玉を所定の間隔に保持する保持器とからなり、軸受すきまを有する玉軸受の、一方の軌道輪を回転させ、他方の軌道輪を固定して、前記玉軸受のラジアル接触角を測定する接触角測定方法であって、
前記玉軸受は、前記一方の軌道輪が1列の軌道を有する外輪で、前記他方の軌道輪が2列の軌道を有する合せ内輪である、3点接触玉軸受であって、
前記玉軸受を軸を水平方向に向けて保持し、前記玉軸受に、軸方向に負荷することなく半径方向にのみ負荷を与え、一方の軌道輪を回転させ、一方の軌道輪の回転数Nrを検出し、前記複数の玉の公転回転数Ncを測定し、
前記玉軸受のラジアル接触角の代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{k/(1+Bd/Dm−k)}なる計算式によって算出することを特徴とする接触角測定方法。
【請求項2】
同心に配置された一対の軌道輪と、前記一対の軌道輪の間の直径Dmのピッチ円上に転動自在に配置された複数の直径Bdの玉と、前記複数の玉を所定の間隔に保持する保持器とからなり、軸受すきまを有する玉軸受の、一方の軌道輪を回転させ、他方の軌道輪を固定して、前記玉軸受のラジアル接触角を測定する接触角測定方法であって、
前記玉軸受は、前記一方の軌道輪が2列の軌道を有する合せ内輪で、前記他方の軌道輪が1列の軌道を有する外輪である、3点接触玉軸受であって、
前記玉軸受を軸を水平方向に向けて保持し、前記玉軸受に、軸方向に負荷することなく半径方向にのみ負荷を与え、一方の軌道輪を回転させ、一方の軌道輪の回転数Nrを検出し、前記複数の玉の公転回転数Ncを測定し、
前記玉軸受のラジアル接触角の代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{(1−k)/(k+Bd/Dm)}なる計算式によって算出することを特徴とする接触角測定方法。
【請求項3】
同心に配置された一対の軌道輪と、前記一対の軌道輪の間の直径Dmのピッチ円上に転動自在に配置された複数の直径Bdの玉と、前記複数の玉を所定の間隔に保持する保持器とからなり、軸受すきまを有する玉軸受の、一方の軌道輪を回転させ、他方の軌道輪を固定して、前記玉軸受のラジアル接触角を測定する接触角測定方法であって、
前記玉軸受は、前記一方の軌道輪が2列の軌道を有する合せ外輪で、前記他方の軌道輪が1列の軌道を有する内輪である、3点接触玉軸受であって、
前記玉軸受を軸を水平方向に向けて保持し、前記玉軸受に、軸方向に負荷することなく半径方向にのみ負荷を与え、一方の軌道輪を回転させ、一方の軌道輪の回転数Nrを検出し、前記複数の玉の公転回転数Ncを測定し、
前記玉軸受のラジアル接触角の代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{(1−k)/(k−Bd/Dm)}なる計算式によって算出することを特徴とする接触角測定方法。
【請求項4】
同心に配置された一対の軌道輪と、前記一対の軌道輪の間の直径Dmのピッチ円上に転動自在に配置された複数の直径Bdの玉と、前記複数の玉を所定の間隔に保持する保持器とからなり、軸受すきまを有する玉軸受の、一方の軌道輪を回転させ、他方の軌道輪を固定して、前記玉軸受のラジアル接触角を測定する接触角測定方法であって、
前記玉軸受は、前記一方の軌道輪が1列の軌道を有する内輪で、前記他方の軌道輪が2列の軌道を有する合せ外輪である、3点接触玉軸受であって、
前記玉軸受を軸を水平方向に向けて保持し、前記玉軸受に、軸方向に負荷することなく半径方向にのみ負荷を与え、一方の軌道輪を回転させ、一方の軌道輪の回転数Nrを検出し、前記複数の玉の公転回転数Ncを測定し、
前記玉軸受のラジアル接触角の代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{k/(1−Bd/Dm−k)}なる計算式によって算出することを特徴とする接触角測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は接触角測定方法に係わる。よりくわしくは4点接触玉軸受、3点接触玉軸受等の多点接触玉軸受のラジアル方向の接触角測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
玉軸受の接触角は軸受の寿命等の軸受性能に対する影響が大きく、実際に製作された玉軸受の接触角を確認することは、実際の軸受性能を保証するうえで、非常に重要である。
多点接触玉軸受等の接触角を測定する方法はいくつか紹介されている(特許文献1参照)。
軸受すきまを有する、多点接触玉軸受においては、ラジアル方向の荷重を受けた場合のラジアル接触角と、アキシャル方向の荷重を受けた場合のアキシャル接触角とは異なる。
【0003】
しかし、通常の接触角の測定方法はアキシャル方向の荷重を受けた場合のアキシャル接触角の測定方法であり、ラジアル方向の荷重を受けた場合のラジアル接触角の測定は、考慮されていない。また、多点接触玉軸受のラジアル接触角を測定するには、両軌道に同時にラジアル荷重を負荷する必要があり、それぞれの軌道のラジアル接触角を個別に確認することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−364408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、多点接触玉軸受は、主としてアキシャル荷重を受けるため、アキシャル接触角を確認することにより、軸受の寿命を推定することができる。
しかし、主としてラジアル荷重を受ける用途において、軸受の寿命等の性能や精度を推定するためには、ラジアル接触角の確認が不可欠である。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、容易に、実用上のラジアル接触角の確認が可能な、玉軸受の接触角測定方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、同心に配置された一対の軌道輪と、前記一対の軌道輪の間の直径Dmのピッチ円上に転動自在に配置された複数の直径Bdの玉と、前記複数の玉を所定の間隔に保持する保持器とからなり、軸受すきまを有する玉軸受の、一方の軌道輪を回転させ、他方の軌道輪を固定して、前記玉軸受のラジアル接触角を測定する接触角測定方法であって、前記玉軸受は、前記一方の軌道輪が1列の軌道を有する外輪で、前記他方の軌道輪が2列の軌道を有する合せ内輪である、3点接触玉軸受であって、前記玉軸受を軸を水平方向に向けて保持し、前記玉軸受に、軸方向に負荷することなく半径方向にのみ負荷を与え、一方の軌道輪を回転させ、一方の軌道輪の回転数Nrを検出し、前記複数の玉の公転回転数Ncを測定し、前記玉軸受のラジアル接触角の代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{k/(1+Bd/Dm−k)}なる計算式によって算出することである。
【0016】
前記一方の軌道輪が1列の軌道を有する外輪で、前記他方の軌道輪が2列の軌道を有する内輪である、3点接触玉軸受のラジアル接触角と、軌道輪回転数Nrと、玉の公転回転数Ncの関係は、Nc=(1+Bd/Dm)・cosα・Nr/(1+cosα)で表される。
【0017】
本発明の構成によると、軌道輪回転数Nrと、玉の公転回転数Ncが測定され、既知となり、軌道輪回転数Nrと、玉の公転回転数Ncから、外輪が回転し、2列の内輪軌道を有する3点接触玉軸受の一つのラジアル接触角、すなわちラジアル接触角の代表値αの算出が可能である。ここで、ラジアル接触角の代表値αは、α=arccos{k/(1+Bd/Dm−k)}なる計算式で算出でき、外輪が回転し、2列の内輪軌道を有する3点接触玉軸受の実用上有効なラジアル接触角として、性能や、品質を判断することが可能である。
【0018】
上記の課題を解決するため、請求項2に係る発明の構成上の特徴は、同心に配置された一対の軌道輪と、前記一対の軌道輪の間の直径Dmのピッチ円上に転動自在に配置された複数の直径Bdの玉と、前記複数の玉を所定の間隔に保持する保持器とからなり、軸受すきまを有する玉軸受の、一方の軌道輪を回転させ、他方の軌道輪を固定して、前記玉軸受のラジアル接触角を測定する接触角測定方法であって、前記玉軸受は、前記一方の軌道輪が2列の軌道を有する合せ内輪で、前記他方の軌道輪が1列の軌道を有する外輪である、3点接触玉軸受であって、前記玉軸受を軸を水平方向に向けて保持し、前記玉軸受に、軸方向に負荷することなく半径方向にのみ負荷を与え、一方の軌道輪を回転させ、一方の軌道輪の回転数Nrを検出し、前記複数の玉の公転回転数Ncを測定し、前記玉軸受のラジアル接触角の代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{(1−k)/(k+Bd/Dm)}なる計算式によって算出することである。
【0019】
前記一方の軌道輪が2列の軌道を有する内輪で、前記他方の軌道輪が1列の軌道を有する外輪である、3点接触玉軸受のラジアル接触角と、軌道輪回転数Nrと、玉の公転回転数Ncの関係は、Nc=(1−Bd・cosα/Dm)・Nr/(1+cosα)で表される。
【0020】
本発明の構成によると、軌道輪回転数Nrと、玉の公転回転数Ncが測定され、既知となり、軌道輪回転数Nrと、玉の公転回転数Ncから、内輪が回転し、2列の内輪軌道を有する3点接触玉軸受の一つのラジアル接触角、すなわちラジアル接触角の代表値αの算出が可能である。ここで、ラジアル接触角の代表値αは、α=arccos{(1−k)/(k+Bd/Dm)}なる計算式で算出でき、内輪が回転し、2列の内輪軌道を有する3点接触玉軸受の実用上有効なラジアル接触角として、性能や、品質を判断することが可能である。
【0021】
上記の課題を解決するため、請求項3に係る発明の構成上の特徴は、同心に配置された一対の軌道輪と、前記一対の軌道輪の間の直径Dmのピッチ円上に転動自在に配置された複数の直径Bdの玉と、前記複数の玉を所定の間隔に保持する保持器とからなり、軸受すきまを有する玉軸受の、一方の軌道輪を回転させ、他方の軌道輪を固定して、前記玉軸受のラジアル接触角を測定する接触角測定方法であって、前記玉軸受は、前記一方の軌道輪が2列の軌道を有する合せ外輪で、前記他方の軌道輪が1列の軌道を有する内輪である、3点接触玉軸受であって、前記玉軸受を軸を水平方向に向けて保持し、前記玉軸受に、軸方向に負荷することなく半径方向にのみ負荷を与え、一方の軌道輪を回転させ、一方の軌道輪の回転数Nrを検出し、前記複数の玉の公転回転数Ncを測定し、前記玉軸受のラジアル接触角の代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{(1−k)/(k−Bd/Dm)}なる計算式によって算出することである。
【0022】
前記一方の軌道輪が2列の軌道を有する外輪で、前記他方の軌道輪が1列の軌道を有する内輪である、3点接触玉軸受のラジアル接触角と、軌道輪回転数Nrと、玉の公転回転数Ncの関係は、Nc=(1+Bd・cosα/Dm)・Nr/(1+cosα)で表される。
【0023】
本発明の構成によると、軌道輪回転数Nrと、玉の公転回転数Ncが測定され、既知となり、軌道輪回転数Nrと、玉の公転回転数Ncから、外輪が回転し、2列の外輪軌道を有する3点接触玉軸受の一つのラジアル接触角、すなわちラジアル接触角の代表値αの算出が可能である。ここで、ラジアル接触角の代表値αは、α=arccos{(1−k)/(−Bd/Dm)}なる計算式で算出でき、外輪が回転し、2列の外輪軌道を有する3点接触玉軸受の実用上有効なラジアル接触角として、性能や、品質を判断することが可能である。
【0024】
上記の課題を解決するため、請求項4に係る発明の構成上の特徴は、同心に配置された一対の軌道輪と、前記一対の軌道輪の間の直径Dmのピッチ円上に転動自在に配置された複数の直径Bdの玉と、前記複数の玉を所定の間隔に保持する保持器とからなり、軸受すきまを有する玉軸受の、一方の軌道輪を回転させ、他方の軌道輪を固定して、前記玉軸受のラジアル接触角を測定する接触角測定方法であって、前記玉軸受は、前記一方の軌道輪が1列の軌道を有する内輪で、前記他方の軌道輪が2列の軌道を有する合せ外輪である、3点接触玉軸受であって、前記玉軸受を軸を水平方向に向けて保持し、前記玉軸受に、軸方向に負荷することなく半径方向にのみ負荷を与え、一方の軌道輪を回転させ、一方の軌道輪の回転数Nrを検出し、前記複数の玉の公転回転数Ncを測定し、前記玉軸受のラジアル接触角の代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{k/(1−Bd/Dm−k)}なる計算式によって算出することである。
【0025】
前記一方の軌道輪が1列の軌道を有する内輪で、前記他方の軌道輪が2列の軌道を有する外輪である、3点接触玉軸受のラジアル接触角と、軌道輪回転数Nrと、玉の公転回転数Ncの関係は、Nc=(1−Bd/Dm)・cosα・Nr/(1+cosα)で表される。
【0026】
本発明の構成によると、軌道輪回転数Nrと、玉の公転回転数Ncが測定され、既知となり、軌道輪回転数Nrと、玉の公転回転数Ncから、内輪が回転し、2列の外輪軌道を有する3点接触玉軸受の一つのラジアル接触角、すなわちラジアル接触角の代表値αの算出が可能である。ここで、ラジアル接触角の代表値αは、α=arccos{k/(1−Bd/Dm−k)}なる計算式で算出でき、内輪が回転し、2列の外輪軌道を有する3点接触玉軸受の実用上有効なラジアル接触角として、性能や、品質を判断することが可能である。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、容易に、実用上のラジアル接触角の確認が可能な、接触角測定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の第1の実施形態の接触角測定方法に係わる被測定玉軸受の平面図である。
図2】本発明の第1の実施形態の接触角測定方法に係わる測定装置の側面図である。
図3】本発明の第2の実施形態の接触角測定方法に係わる測定装置の側面図である。
図4】本発明の実施形態の接触角測定方法に係わる第2被測定玉軸受の平面図である。
図5】本発明の実施形態の接触角測定方法に係わる第3被測定玉軸受の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
(第1の実施形態)
この発明の第1の実施形態の接触角測定方法を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の接触角測定方法に係わる被測定玉軸受1の断面図である。被測定玉軸受1は、外輪10と、外輪10と一対の軌道輪として、外輪10と同心に配置された2個の内輪20,21を有している。外輪10は内周に2列の外輪軌道11、12が形成され、内輪20、21は外周にそれぞれ1列の内輪軌道22、23が形成されている。被測定玉軸受1は、4点接触玉軸受と称される形式で、外輪軌道11、12と内輪軌道22、23に接して、1列に配置された複数の、直径Bdの玉30と、1列の複数の玉30を所定の間隔に保持する保持器40とを有している。
【0030】
1列の複数の玉30は、保持器40に円周上、等間隔に設けられた複数のポケット41内に保持され、直径Dmのピッチ円上に転動自在に配置されている。すなわち、保持器40の回転数は1列の複数の玉30の公転回転数Nrに等しい。外輪軌道11、12は、それぞれ所定の曲率gro1、gro2の円弧状に形成され、内輪軌道22、23は、それぞれ、所定の曲率gri1、gri2の円弧状に形成されている。外輪軌道11、12および内輪軌道22、23と、複数の玉30とが、それぞれ、所定のラジアル接触角α0の4点で接触するよう、曲率中心位置が定められている。また、被測定玉軸受1の複数の玉30と、外輪軌道11、12および内輪軌道22、23の間には軸受すきまが与えられている。
【0031】
また、実際の被測定玉軸受1においては、加工誤差によって、軌道の曲率、曲率中心位置、軸受すきまが変化し、複数の玉30と、外輪軌道11、12、内輪軌道22、23とは、所定のラジアル方向の接触角α0とは異なるラジアル接触角で接触する。さらに、この実際のラジアル方向の接触角は、4点それぞれ異なる場合がある。
【0032】
図2は、本発明の第1の実施形態の接触角測定方法に係わる測定装置100の断面図である。測定装置100は、被測定玉軸受1の一方の軌道輪である内輪20、21を回転させ、他方の軌道輪である外輪10を固定して、被測定玉軸受1のラジアル接触角を測定する接触角測定装置である。
【0033】
図2によると、測定装置100は、本体部110と、被測定玉軸受1を取付ける主軸120と、主軸120を回転させる駆動部130と、被測定玉軸受1の外輪10を保持し、外輪10の回転を防止する外輪保持手段140と、被測定玉軸受1に半径方向の負荷を与える、ラジアル負荷手段150と、被測定玉軸受1の内輪20、21の回転数Nrを検出する軌道輪回転数検出手段160と、複数の玉30の公転数回転Ncを測定する公転回転数測定手段170と、演算装置180とを有している。
【0034】
本体部110は、ベース111と、ベース111に垂直に固定されたコラム112とで構成される。コラム112には、主軸穴113が、軸線を水平に貫通して形成されている。主軸穴113の内周には、支持軸受114が配置されている。
【0035】
主軸120は軸線方向中間部の外周に支持部121が形成され、支持部121が支持軸受114を介して本体部110のコラム112に回転自在に支持されている。
主軸120の軸線方向一方側の外周には被測定玉軸受1を取付ける軸受嵌合部122が形成され、支持部121をはさみ、他方側端部にはプーリ123が固定されている。軸受嵌合部122の端部側には、被測定玉軸受1の内輪20、21を締付けるための、ねじ部124が形成されている。
【0036】
主軸120の、プーリ123と支持部121の間の外周には、軌道輪回転数Nrを検出するための軌道輪回転数検出手段160を構成する回転要素161が固着されている。
コラム112のモータ側(図2中左側)には、主軸120の回転要素161に半径方向に対峙して、軌道輪回転数検出手段160を構成する回転数検出センサ162が固定されている。回転数検出センサ162は、主軸120の回転数Nrを、演算装置180に伝達する第1ワイヤ163を有している。
【0037】
また、コラム112の被測定玉軸受1取付け側(図2中右側)には、被測定玉軸受1の保持器40の側面に軸線方向に対峙する位置に、公転回転数測定手段170を構成する公転測定センサ172が固定されている。公転測定センサ172は、保持器40の回転数Ncを演算装置180に伝達する第2ワイヤ173を有している。
【0038】
駆動部130は、駆動モータ131と、駆動プーリ132と、回転伝達ベルト133とで構成されている。駆動プーリ132は、駆動モータ131の出力軸に固定され、主軸120のプーリ123との間には回転伝達ベルト133が巻きかけられ、駆動モータ131によって主軸120が駆動される。
【0039】
外輪保持手段140は、負荷輪141と、側板142と、複数の固定ねじ148とからなる。負荷輪141は円環状で、内周の直径は被測定玉軸受1の外輪の外径寸法に等しい。
負荷輪141の外周の円周上一箇所には負荷ねじ穴143が形成されている。負荷輪141の一方側側面は半径方向に縮径するフランジ144が形成され、他方側側面には側板固定用の複数のねじ穴145が軸線方向に設けられている。側板142は円環状で、円周上、負荷輪141の複数のねじ穴145に対峙して、複数の軸線方向の貫通穴147を有している。
【0040】
また、本体部110のコラム112の被測定玉軸受1取付け側(図2中右側)の側面には、被測定玉軸受1の外輪10の側面に軸線方向に対峙する位置に、回転止め溝115を有している。外輪保持手段140の負荷輪141の一方側側面の円周上負荷ねじ穴143と同一位置には、角柱形の回転止めブロック146が固定されている。
【0041】
ラジアル負荷手段150は、取付部151と、負荷ボルト156とからなる。取付部151は、2個の柱部152と、上部平面部153とからなる門形に形成され、両柱部152下端部が、主軸120の軸受嵌合部122直下のベース111に固定ボルト155で固定されている。上部平面部153の中央には貫通穴154が形成されている。
【0042】
演算装置180は、諸元入力部181と、代表値αを算出する演算部182と、算出された代表値αを表示する表示部183を内蔵している。また、演算装置180には、第1ワイヤ163、第2ワイヤ173が連結され、回転数検出センサ162から主軸120の回転数Nr、公転測定センサ172から保持器40の回転数Ncが伝達される。
諸元入力部181は、被測定玉軸受1の形式、玉30の直径Bd、玉30のピッチ円の直径Dmの入力手段を有している。
【0043】
演算部182では、以下の演算が行われる。
被測定玉軸受1の形式が、4点接触玉軸受のとき、代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{(1−2k)・Dm/Bd}なる計算式で算出する。
被測定玉軸受1の形式が、内輪が2列の軌道を有し、外輪が1列の軌道を有する3点接触玉軸受のとき、代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{(1−k)/(k+Bd/Dm)}なる計算式で算出する。
被測定玉軸受1の形式が、内輪が1列の軌道を有し、外輪が2列の軌道を有する3点接触玉軸受のとき、代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{k/(1−Bd/Dm−k)}なる計算式によって算出する。
【0044】
以下、本発明の第1の実施形態の接触角測定方法について説明する。被測定玉軸受1の保持器40の軸線方向一方側の側面に、公転回転数測定手段170を構成する公転用パルサー171を固着する。このとき、前述のごとく、1列の複数の玉30は、保持器40に保持されているため、保持器40の回転数は1列の複数の玉30の公転回転数Nrに等しい。
【0045】
ここで、被測定玉軸受1の外輪10の外周に、外輪保持手段140の負荷輪141の内周を嵌合し、外輪10の一方側の側面をフランジ144側面に当接させる。つぎに、外輪10の他方側の負荷輪141側面と側板142を対峙させ、複数の固定ねじ148を側板142の複数の貫通穴147を挿通し、負荷輪141のねじ穴145に螺合して、締付け、被測定玉軸受1の外輪10と外輪保持手段140を固定する。
【0046】
さらに、被測定玉軸受1を、保持器40に固着された公転用パルサー171が、コラム112に固定された公転測定センサ172に対峙する方向に配置する。被測定玉軸受1の内輪20、21を、主軸120の、軸受嵌合部122に外嵌して挿入し、ナット126を主軸120のねじ部124に螺合し、リング125を介して、内輪20,21を締付け、被測定玉軸受1を主軸120に固定する。
【0047】
ここで、被測定玉軸受1の外輪10と外輪保持手段140を回転し、外輪保持手段140の負荷ねじ143を最下点に位置させる。また、外輪保持手段140の回転止めブロック146を、コラム112の回転止め溝115に挿入し、外輪10の回転止めを行う。
つぎに、負荷ボルト156を、取付部151の上部平面部153の貫通穴154に挿通させ、外輪保持手段140の負荷ねじ部143に螺合させることにより、被測定玉軸受1に所定のラジアル方向に負荷をあたえ、軸受すきまを垂直方向下方に集中させる。
【0048】
このとき、内輪20、21が回転する軌道輪すなわち一方の軌道輪となり、外輪10が固定された軌道輪すなわち他方の軌道輪となる。この状態で主軸120が回転した時、主軸120の回転数は、内輪20,21の回転数Nrに等しい。
ここで、演算装置180の諸元入力部181の各入力手段より、被測定玉軸受1の形式、玉30の直径Bd、玉30のピッチ円の直径Dmを入力する。この状態で、駆動モータ131を起動し、測定を開始する。
【0049】
軌道輪回転数検出手段160の回転数検出センサ162から第1ワイヤ163を介して転送される主軸120の回転数すなわち内輪20の回転数Nrと、公転回転数測定手段170の公転測定センサ172から、ワイヤ173を介して転送される保持器40の回転数すなわち複数の玉30の公転回転数Ncとが演算装置180の演算部182に入力される。演算部182では、予め入力されている被測定玉軸受1の形式、玉30の直径Bd、玉30のピッチ円の直径Dmと内輪20の回転数Nr、複数の玉30の公転回転数Ncを用いて、代表値α算出が行われる。
【0050】
第1の実施形態の実施形態の接触角測定方法にかかる被測定玉軸受1の形式は4点接触玉軸受であり、代表値αは、k=Nc/Nrとして、α=arccos{(1−2k)・Dm/Bd}なる計算式で算出される。算出された代表値αは表示部183に表示される。
この代表値αと所定のラジアル接触角α0との差を確認することにより、被測定玉軸受1の性能や、品質を判断することが可能である。
【0051】
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態の接触角測定方法を図面を参照して説明する。
図3は本発明の第2の実施形態の接触角測定方法に係わる測定装置の側面図である。
第2の実施形態の接触角測定方法では、被測定玉軸受1は第1の実施形態の接触角測定方法と共通で、測定装置200が第1の実施形態の接触角測定方法の測定装置100と異なる。
第2の実施形態の接触角測定方法では、第1の実施形態の接触角測定方法と共通の形状、構成、作用効果については説明を省略することにし、第1の実施形態の接触角測定方法と異なる構成、作用効果についてのみ説明を行う
【0052】
図3は、本発明の第2の実施形態の接触角測定方法に係わる測定装置200の断面図である。測定装置200は、被測定玉軸受1の一方の軌道輪である外輪10を回転させ、他方の軌道輪である内輪20、21を固定して、被測定玉軸受1のラジアル方向の接触角を測定する接触角測定装置である。
【0053】
図3によると、測定装置200は、本体部210と、被測定玉軸受1を取付ける主軸220と、主軸220と、被測定玉軸受1の保持する外輪保持手段240と、外輪10を回転させる駆動部230と、被測定玉軸受1に半径方向の負荷を与えるラジアル負荷手段250と、被測定玉軸受1の外輪10の回転数Nrを検出する軌道輪回転数検出手段260と、複数の玉30の公転数回転Ncを測定する公転回転数測定手段270と、演算装置部280とを有している。
【0054】
本体部210は、ベース211と、ベース211に垂直に固定されたコラム212とで構成される。コラム212は、主軸220を水平方向に拘束し、垂直方向に移動可能に保持するスライド溝213を有している。
【0055】
主軸220は軸線方向中間部の外周には被測定玉軸受1を取付ける円筒形状の軸受嵌合部221が形成され、一方側の端部は軸受嵌合部221の軸線に直角に拡張する板状の取付部222に連なっている。軸受嵌合部221の他方側の端部には、被測定玉軸受1の内輪20、21を締付けるための、ねじ部223が形成されている。取付部222の被測定軸受1取付け側(図3中右側)には、被測定玉軸受1の保持器40の側面に軸線方向に対峙する位置に、公転回転数測定手段270を構成する公転測定センサー272が固定されている。公転測定センサー272には保持器40の回転数Ncを演算装置280に伝達する第2ワイヤ273を有している。
【0056】
取付部222の被測定玉軸受1取付けと反対側(図3中左側)には、軸受嵌合部221の軸線と直角に方向上下方向にスライド板226が形成されている。また、取付部222の上方端部には、軸受嵌合部221側に拡張する負荷板227を有し、負荷板227には垂直方向の負荷ねじ穴228が形成されている。
【0057】
外輪保持手段240は、保持輪241と、側板242と、複数の固定ねじ247とからなる。保持輪241は円環状で、内周の直径は被測定玉軸受1の外輪の外径寸法に等しい。保持輪241の一方側側面は半径方向に縮径するフランジ244が形成され、他方側側面には側板固定用の複数のねじ穴245が軸線方向に設けられている。側板242は円環状で、円周上、保持輪241の複数のねじ穴245に対峙して、複数の軸線方向の貫通穴246を有している。
【0058】
保持輪241のフランジ244側の外周には、軌道輪回転数Nrを検出するための軌道輪回転数検出手段260を構成する回転要素261が固着されている。
保持輪241の外周の軸線方向中央には、全円周にベルト溝243が形成されている。
【0059】
コラム212の被測定玉軸受側(図3中右側)には、保持輪241の回転要素261に半径方向に対峙して、軌道輪回転数検出手段260を構成する回転数検出センサ262が固定されている。回転数検出センサ262は、保持輪241の回転数Nrを、演算装置280に伝達する第1ワイヤ263を有している。
【0060】
ラジアル負荷手段250は、水平部251と、負荷ボルト252とからなる。水平部251は、平板状で、ベース111に固定ボルト254で本体部210の上方端部に固定されている。水平部251の被測定玉軸受側には貫通穴154が垂直に形成されている。
【0061】
駆動部230は、駆動モータ231と、駆動プーリ232と、回転伝達ベルト233とで構成されている。駆動プーリ232は、駆動モータ231の出力軸に固定され、保持輪241のベルト溝243との間には回転伝達ベルト233が巻きかけられ、駆動モータ231によって保持輪241が駆動される。
【0062】
演算装置280は、諸元入力部281と、代表値αを算出する演算部282と、算出された代表値αを表示する表示部283を内蔵している。また、演算装置280には、第1ワイヤ263、第2ワイヤ273が連結され、回転数検出センサ262からの保持輪241の回転数Nr、公転測定センサ272から保持器40の回転数Ncが伝達される。
諸元入力部281は、被測定玉軸受1の形式、玉30の直径Bd、玉30のピッチ円の直径Dmの入力手段を有している。
【0063】
演算部282では、以下の演算が行われる。
被測定玉軸受1の形式が、4点接触玉軸受のとき、代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{(2k−1)・Dm/Bd}なる計算式で算出する。
被測定玉軸受1の形式が、内輪が2列の軌道を有し、外輪が1列の軌道を有する3点接触玉軸受のとき、代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{k/(1+Bd/Dm−k)}なる計算式で算出する。
被測定玉軸受1の形式が、内輪が1列の軌道を有し、外輪が2列の軌道を有する3点接触玉軸受のとき、代表値αを、k=Nc/Nrとして、α=arccos{(1−k)/(−Bd/Dm)}なる計算式によって算出する。
【0064】
以下、本発明の第2の実施形態の接触角測定方法について説明する。被測定玉軸受1の保持器40の軸線方向一方側の側面に、公転回転数測定手段270を構成する公転用パルサー271を固着する。このとき、前述のごとく、1列の複数の玉30は、保持器40に保持されているため、保持器40の回転数は1列の複数の玉30の公転回転数Nrに等しい。
【0065】
ここで、被測定玉軸受1の外輪10の外周に、外輪保持手段240の保持輪241の内周を嵌合し、外輪10の一方側の側面をフランジ244側面に当接させる。つぎに、保持輪241の他方側の側面と側板242を対峙させ、複数の固定ねじ247を側板242の複数の貫通穴246を挿通し、保持輪241のねじ穴245に螺合して、締付け、被測定玉軸受1の外輪10と外輪保持手段240を固定する。
【0066】
さらに、被測定玉軸受1を、保持器40に固着された公転用パルサー271が、主軸220の取付部222に固定された公転測定センサー272に対峙する方向に配置する。被測定軸受1の内輪20、21を、主軸220の、軸受嵌合部221に外嵌して挿入し、ナット224を主軸220のねじ部223に螺合し、リング225を介して、内輪20,21を締付け、被測定玉軸受1を主軸220に固定する。
【0067】
ここで、駆動部230の駆動プーリ232と保持輪241のベルト溝243との間に回転伝達ベルト233を巻きかける。
次に、負荷ボルト252を、ラジアル負荷手段250の水平部251に形成された貫通穴253に挿通させ、主軸220の負荷板227に形成された負荷ねじ穴228に螺合させることにより、被測定玉軸受1に所定のラジアル方向に負荷をあたえ、軸受すきまを垂直方向下方に集中させる。
【0068】
このとき、内輪20、21が回転する軌道輪すなわち一方の軌道輪となり、外輪10が固定された軌道輪すなわち他方の軌道輪となる。この状態で保持輪241が回転した時、保持輪241の回転数は、内輪20,21の回転数Nrに等しい。
ここで、演算装置280の諸元入力部281の各入力手段より、被測定玉軸受1の形式、玉30の直径Bd、玉30のピッチ円の直径Dmを入力する。この状態で、駆動モータ231を起動し、測定を開始する。
【0069】
軌道輪回転数検出手段260の回転数検出センサ262から第1ワイヤ263を介して転送される保持輪241の回転数すなわち内輪20の回転数Nrと、公転回転数測定手段270の公転測定センサ272から、第2ワイヤ273を介して転送される保持器40の回転数すなわち複数の玉30の公転回転数Ncとが演算装置280の演算部282に入力される。演算部282では、予め入力されている被測定玉軸受1の形式、玉30の直径Bd、玉30のピッチ円の直径Dmと内輪20の回転数Nr、複数の玉30の公転回転数Ncを用いて、代表値α算出が行われる。
【0070】
第2の実施形態の実施形態の接触角測定方法にかかる被測定玉軸受1の形式は4点接触玉軸受であり、代表値αは、k=Nc/Nrとして、α=arccos{(2k−1)・Dm/Bd}なる計算式で算出される。算出された代表値αは表示部283に表示される。
この代表値αと所定のラジアル接触角α0との差を確認することにより、被測定玉軸受1の性能や、品質を判断することが可能である。
【0071】
第1の実施形態、および第2の実施形態では、被測定玉軸受1は通常4点接触玉軸受と称される玉軸受であるが、本発明の他の実施形態においては、被測定玉軸受1は、図4に示す内輪に2列の軌道を有する3点接触玉軸受3、図5に示す外輪に2列の軌道を有する3点接触玉軸受4等、他の形式の玉軸受であってもよい。被測定玉軸受1が他の形式の玉軸受の場合、第1の実施形態、および第2の実施形態における演算装置部180、280の諸元入力部181、281の入力手段より、該当する被測定玉軸受1の形式を入力することにより、測定が可能である。
【0072】
本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは当然である。
【符号の説明】
【0073】
1,3、4 ‥ 玉軸受
10,310,410,411 ‥ 外輪(軌道輪)
20,21,320,321,420 ‥ 内輪(軌道輪)
30,330,430 ‥ 玉
40,340,440 ‥ 保持器
100,200 ‥ 接触角測定装置
α ‥ 接触角の代表値
Nc ‥ 玉の公転回転数
Nr ‥ 軌道輪の回転数
Dm ‥ ピッチ円直径(直径)
Bd ‥ 玉の直径(直径)
図1
図2
図3
図4
図5