(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のドライバ部は、前記第1の制御信号が非アクティブである場合には、前記第1の信号に基づいて、前記第1の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定し、
前記第2のドライバ部は、前記第2の制御信号が非アクティブである場合には、前記第2の信号に基づいて、前記第2の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定する
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の送信装置。
前記第1のドライバ部は、前記第1の制御信号が非アクティブである場合には、前記第1の信号および前記第3の信号に基づいて、前記第1の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定し、
前記第2のドライバ部は、前記第2の制御信号が非アクティブである場合には、前記第1の信号および前記第2の信号に基づいて、前記第2の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定する
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の送信装置。
前記第1のドライバ部は、前記第1の信号および前記第3の信号が等しいか否かに基づいて、前記第1の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定し、
前記第2のドライバ部は、前記第1の信号および前記第2の信号が等しいか否かに基づいて、前記第2の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定する
請求項5に記載の送信装置。
前記第1の出力端子、前記第2の出力端子、および前記第3の出力端子の配置の順番が、前記第1のシリアライザ、前記第2のシリアライザ、および前記第3のシリアライザの配置の順番と異なる
請求項10に記載の送信装置。
前記第1のスイッチの前記第2の端子と前記第3のスイッチの前記第2の端子との間の抵抗値は、前記第1のスイッチの前記第2の端子と前記第4のスイッチの前記第2の端子との間の抵抗値よりも小さい
請求項15に記載の送信装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.適用例
【0020】
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
図1は、実施の形態に係る送信装置の一構成例を表すものである。送信装置1は、6つの信号を用いてデータを送信するものである。なお、本開示の実施の形態に係る通信システムは、本実施の形態により具現化されるので、併せて説明する。送信装置1は、処理部9と、送信部10とを備えている。
【0021】
処理部9は、所定の処理を行って6組のパラレル信号DATA1〜DATA6を生成するものである。パラレル信号DATA1〜DATA6のそれぞれは、複数ビットのビット幅を有するものである。
【0022】
送信部10は、パラレル信号DATA1〜DATA6およびモード選択信号MSELに基づいて、信号SIG1〜SIG6を生成して出力端子Tout1〜Tout6から出力するものである。送信部10は、シリアライザSER1〜SER6を有している。シリアライザSER1〜SER6は、パラレル信号DATA1〜DATA6をシリアライズして信号S11〜S16を生成するものである。シリアライザSER1〜SER6は、例えばシフトレジスタを含んで構成されるものである。そして、送信部10では、このシリアル信号S11〜S16に基づいて、信号SIG1〜SIG6を生成するようになっている。
【0023】
図2は、送信部10の一構成例を表すものである。送信部10は、シリアライザSER1〜SER6に加え、排他的論理和回路21〜26と、フリップフロップ(F/F)31〜36と、セレクタ37〜39,41〜46と、論理和回路51〜56と、ドライバ部DRV1〜DRV6と、制御部20とを有している。なお、これらの回路間の信号は、差動信号であってもよいし、単相信号であってもよい。
【0024】
排他的論理和回路21は、信号S11と信号S13との排他的論理和(EX−OR:Exclusive OR)を求め、その結果を出力するものである。排他的論理和回路22は、信号S11と信号S12との排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。排他的論理和回路23は、信号S12と信号S13との排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。排他的論理和回路24は、信号S14と信号S16との排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。排他的論理和回路25は、信号S14と信号S15との排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。排他的論理和回路26は、信号S15と信号S16との排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。
【0025】
フリップフロップ31は、排他的論理和回路21の出力信号をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号S31として出力するとともに、信号S11をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号P31およびその反転信号N31として出力するものである。フリップフロップ32は、排他的論理和回路22の出力信号をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号S32として出力するとともに、信号S12をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号P32およびその反転信号N32として出力するものである。フリップフロップ33は、排他的論理和回路23の出力信号をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号S33として出力するとともに、信号S13をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号P33およびその反転信号N33として出力するものである。フリップフロップ34は、排他的論理和回路24の出力信号をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号S34として出力するとともに、信号S14をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号P34およびその反転信号N34として出力するものである。フリップフロップ35は、排他的論理和回路25の出力信号をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号S35として出力するとともに、信号S15をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号P35およびその反転信号N35として出力するものである。フリップフロップ36は、排他的論理和回路26の出力信号をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号S36として出力するとともに、信号S16をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号P36およびその反転信号N36として出力するものである。
【0026】
セレクタ37は、制御信号SINVに基づいて、信号P32,N32のうちの一方を選択して出力するものである。セレクタ38は、制御信号SINVに基づいて、信号P34,N34のうちの一方を選択して出力するものであり、セレクタ39は、制御信号SINVに基づいて、信号P36,N36のうちの一方を選択して出力するものである。
【0027】
セレクタ41は、制御信号SEL1に基づいて、信号P31,P32のうちの一方を選択して、信号S41として出力するものである。セレクタ42は、制御信号SEL2に基づいて、信号N31およびセレクタ37の出力信号のうちの一方を選択して、信号S42として出力するものである。セレクタ43は、制御信号SEL1に基づいて、信号P33,P34のうちの一方を選択して、信号S43として出力するものである。セレクタ44は、制御信号SEL2に基づいて、信号N33およびセレクタ38の出力信号のうちの一方を選択して、信号S44として出力するものである。セレクタ45は、制御信号SEL1に基づいて、信号P35,P36のうちの一方を選択して、信号S45として出力するものである。セレクタ46は、制御信号SEL2に基づいて、信号N35およびセレクタ39の出力信号のうちの一方を選択して、信号S46として出力するものである。
【0028】
論理和回路51は、信号S31と制御信号MAとの論理和(OR)を求め、その結果を信号S51として出力するものである。論理和回路52は、信号S32と制御信号MAとの論理和を求め、その結果を信号S52として出力するものである。論理和回路53は、信号S33と制御信号MAとの論理和を求め、その結果を信号S53として出力するものである。論理和回路54は、信号S34と制御信号MAとの論理和を求め、その結果を信号S54として出力するものである。論理和回路55は、信号S35と制御信号MAとの論理和を求め、その結果を信号S55として出力するものである。論理和回路56は、信号S36と制御信号MAとの論理和を求め、その結果を信号S56として出力するものである。
【0029】
ドライバ部DRV1は、信号S41および信号S51に基づいて、信号SIG1を生成するものである。ドライバ部DRV2は、信号S42および信号S52に基づいて、信号SIG2を生成するものである。ドライバ部DRV3は、信号S43および信号S53に基づいて、信号SIG3を生成するものである。ドライバ部DRV4は、信号S44および信号S54に基づいて、信号SIG4を生成するものである。ドライバ部DRV5は、信号S45および信号S55に基づいて、信号SIG5を生成するものである。ドライバ部DRV6は、信号S46および信号S56に基づいて、信号SIG6を生成するものである。
【0030】
図3は、ドライバ部DRV1の一構成例を表すものである。なお、以下ではドライバ部DRV1を例に説明するが、ドライバ部DRV2〜DRV6についても同様である。ドライバ部DRV1は、論理積回路61,62と、トランジスタ63,64と、抵抗素子65〜67とを有している。論理積回路61は、信号S41と信号S51との論理積(AND)を求め、その結果を信号UPとして出力するものである。論理積回路62は、信号S41の反転信号と信号S51との論理積を求め、その結果を信号DNとして出力するものである。トランジスタ63,64は、この例では、NチャネルMOS(Metal Oxide Semiconductor)型のFET(Field Effect Transistor)である。トランジスタ63のゲートは論理積回路61の出力端子に接続され、ドレインは抵抗素子65の一端に接続され、ソースはトランジスタ64のドレインに接続されるとともに抵抗素子67の一端に接続されている。トランジスタ64のゲートは論理積回路62の出力端子に接続され、ドレインはトランジスタ63のソースに接続されるとともに抵抗素子67の一端に接続され、ソースは抵抗素子66の一端に接続されている。抵抗素子65の一端はトランジスタ63のドレインに接続され、他端には電圧V1が供給されている。電圧V1は、例えば400[mV]である。抵抗素子66の一端はトランジスタ64のソースに接続され、他端は接地されている。抵抗素子67の一端はトランジスタ63のソースおよびトランジスタ64のドレインに接続され、他端は出力端子Tout1に接続されている。この例では、抵抗素子65の抵抗値と、トランジスタ63のオン抵抗の抵抗値と、抵抗素子67の抵抗値の和は、50[Ω]程度であり、同様に、抵抗素子66の抵抗値と、トランジスタ64のオン抵抗の抵抗値と、抵抗素子67の抵抗値の和は、この例では50[Ω]程度である。
【0031】
この構成により、ドライバ部DRV1は、信号S41および信号S51に基づいて、出力端子Tout1の電圧を、3つの電圧(高レベル電圧VH、中レベル電圧VM、および低レベル電圧VL)のうちの1つに設定する。具体的には、信号S51が“1”である場合には、ドライバ部DRV1は、信号S41に応じて、出力端子Tout1の電圧を、高レベル電圧VHまたは低レベル電圧VLに設定する。すなわち、信号S41が“1”である場合には、信号UPが“1”になるとともに信号DNが“0”になる。これにより、トランジスタ63がオン状態になるとともに、トランジスタ64がオフ状態になり、端子Tout1の電圧は高レベル電圧VHに設定される。また、信号S41が“0”である場合には、信号UPが“0”になるとともに信号DNが“1”になる。これにより、トランジスタ63がオフ状態になるとともに、トランジスタ64がオン状態になり、端子Tout1の電圧は低レベル電圧VLに設定される。一方、信号S51が“0”である場合には、信号S41にかかわらず、信号UP,DNはともに“0”になる。これにより、トランジスタ63,64はともにオフ状態になる。このとき、端子Tout1の電圧は、後述するように、受信装置の終端抵抗を介して、中レベル電圧VMに設定されるようになっている。
【0032】
言い換えれば、信号S51は、信号SIG1を中レベル電圧VMにするか否かを制御する信号であり、ドライバ部DRV1は、信号S51が“0”(アクティブ)である場合に、信号SIG1を中レベル電圧VMに設定する。また、ドライバ部DRV1は、信号S51が“1” (非アクティブ)である場合には、信号S41に応じて信号SIG1を高レベル電圧VHまたは低レベル電圧VLに設定するようになっている。
【0033】
制御部20は、モード選択信号MSELに基づいて、3つの動作モードM1〜M3のうちの1つを選択し、送信部10がその選択された動作モードで動作するように、送信部10を制御するものである。ここで、動作モードM1は、受信装置に対して差動信号によりデータを送信するモードであり、動作モードM2は、受信装置に対して3相信号によりデータを送信するモードであり、動作モードM3は、受信装置に対して単相信号によりデータを送信するモードである。モード選択信号MSELは、例えば送信装置1の外部から供給されるものである。制御部20は、このモード選択信号MSELに基づいて、これらの3つの動作モードM1〜M3のうちの1つを選択する。そして、制御部20は、選択された動作モードに応じて、クロック信号CLK1,CLK2、および制御信号SINV,SEL1,SEL2,MAを生成し、これらの制御信号を用いて送信部10の各ブロックの動作を制御するようになっている。
【0034】
図4は、送信部10が動作モードM1で動作する通信システム4の一構成例を表すものである。通信システム4は、送信装置1と、受信装置110とを備えている。受信装置110は、レシーバ部111〜113を有している。このモードでは、ドライバ部DRV1,DRV2が、レシーバ部111に対して伝送線路101,102を介して信号SIG1,SIG2をそれぞれ送信し、ドライバ部DRV3,DRV4が、レシーバ部112に対して伝送線路103,104を介して信号SIG3,SIG4をそれぞれ送信し、ドライバ部DRV5,DRV6が、伝送線路105,106を介してレシーバ部113に対して信号SIG5,SIG6をそれぞれ送信する。ここで、伝送線路101〜106の特性インピーダンスは50[Ω]である。また、信号SIG1,SIG2は差動信号を構成し、信号SIG3,SIG4は差動信号を構成し、信号SIG5,SIG6は差動信号を構成する。すなわち、例えば、信号SIG1,SIG2のうちの一方は高レベル電圧VHであり、他方は低レベル電圧VLである。そして、レシーバ部111は、信号SIG1,SIG2を受信し、レシーバ部112は、信号SIG3,SIG4を受信し、レシーバ部113は、信号SIG5,SIG6を受信するようになっている。なお、この例では、1つの受信装置110に3つのレシーバ部111〜113を設け、その受信装置110に対してデータを送信したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、3つの受信装置にそれぞれレシーバ部を1つずつ設け、これらの3つの受信装置に対してデータを送信してもよい。
【0035】
図5は、レシーバ部111の一構成例を表すものである。なお、以下ではレシーバ部111を例に説明するが、レシーバ部112,113についても同様である。レシーバ部111は、抵抗素子116と、アンプ117とを有している。抵抗素子116は、通信システム4の終端抵抗として機能するものであり、抵抗値は、この例では、100[Ω]程度である。抵抗素子116の一端は入力端子Tin11などに接続されるとともに信号SIG1が供給され、他端は入力端子Tin12などに接続されるとともに信号SIG2が供給される。アンプ117は、正入力端子における信号と負入力端子における信号の差分に応じて“1”または“0”を出力するものである。アンプ117の正入力端子は、抵抗素子116の一端および入力端子Tin11に接続されるとともに信号SIG1が供給され、負入力端子は、抵抗素子116の他端および入力端子Tin12に接続されるとともに信号SIG2が供給されている。
【0036】
この構成により、通信システム4では、差動信号によりデータを送受信することができるようになっている。
【0037】
図6は、送信部10が動作モードM2で動作する通信システム5の一構成例を表すものである。通信システム5は、送信装置1と、受信装置120とを備えている。受信装置120は、レシーバ部121,122を有している。このモードでは、ドライバ部DRV1〜DRV3が、レシーバ部121に対して信号線路101〜103を介して信号SIG1〜SIG3をそれぞれ送信し、ドライバ部DRV4〜DRV6が、レシーバ部122に対して信号線路104〜106を介して信号SIG4〜SIG6をそれぞれ送信する。ここで、信号SIG1〜SIG3は3相信号を構成し、信号SIG4〜SIG6は3相信号を構成する。すなわち、信号SIG1〜SIG3は、互いに異なる電圧レベル(高レベル電圧VH、低レベル電圧VL、中レベル電圧VM)になるものである。そして、レシーバ部121は、信号SIG1〜SIG3を受信し、レシーバ部122は、信号SIG4〜SIG6を受信するようになっている。
【0038】
図7は、レシーバ部121の一構成例を表すものである。なお、以下ではレシーバ部121を例に説明するが、レシーバ部122についても同様である。レシーバ部121は、抵抗素子124〜126と、アンプ127〜129とを有している。抵抗素子124〜126は、通信システム5の終端抵抗として機能するものであり、抵抗値は、この例では、50[Ω]程度である。抵抗素子124の一端は入力端子Tin21などに接続されるとともに信号SIG1が供給され、他端は抵抗素子125,126の他端に接続されている。抵抗素子125の一端は入力端子Tin22などに接続されるとともに信号SIG2が供給され、他端は抵抗素子124,126の他端に接続されている。抵抗素子126の一端は入力端子Tin23などに接続されるとともに信号SIG3が供給され、他端は抵抗素子124,126の他端に接続されている。アンプ127の正入力端子は、アンプ129の負入力端子、抵抗素子124の一端、および入力端子Tin21に接続されるとともに信号SIG1が供給され、負入力端子は、アンプ128の正入力端子、抵抗素子125の一端、および入力端子Tin22に接続されるとともに信号SIG2が供給される。アンプ128の正入力端子は、アンプ127の負入力端子、抵抗素子125の一端、および入力端子Tin22に接続されるとともに信号SIG2が供給され、負入力端子は、アンプ129の正入力端子、抵抗素子126の一端、および入力端子Tin23に接続されるとともに信号SIG3が供給される。アンプ129の正入力端子は、アンプ128の負入力端子、抵抗素子126の一端、および入力端子Tin23に接続されるとともに信号SIG3が供給され、負入力端子は、アンプ127の正入力端子、抵抗素子124の一端、および入力端子Tin21に接続されるとともに信号SIG1が供給される。
【0039】
図8は、レシーバ部121の一動作例を表すものである。この例では、信号SIG1は高レベル電圧VHであり、信号SIG2は低レベル電圧VLである。このとき、信号SIG3の電圧は、抵抗素子124〜126により、中レベル電圧VMに設定される。この場合には、入力端子Tin21、抵抗素子124、抵抗素子125、入力端子Tin22の順に電流Iinが流れる。そして、アンプ127の正入力端子には高レベル電圧VHが供給されるとともに負入力端子には低レベル電圧VLが供給され、アンプ127は“1”を出力する。また、アンプ128の正入力端子には低レベル電圧VLが供給されるとともに負入力端子には中レベル電圧VMが供給され、アンプ128は“0”を出力する。また、アンプ129の正入力端子には中レベル電圧VMが供給されるとともに負入力端子には高レベル電圧VHが供給され、アンプ
129は“0”を出力するようになっている。
【0040】
この構成により、通信システム5では、3相信号によりデータを送受信することができるようになっている。
【0041】
図9は、送信部10が動作モードM3で動作する通信システム6の一構成例を表すものである。通信システム6は、送信装置1と、受信装置130とを備えている。受信装置130は、レシーバ部131〜136を有している。このモードでは、ドライバ部DRV1〜DRV6がレシーバ部131〜136に対して伝送線路101〜106を介して信号SIG1〜SIG6をそれぞれ送信する。ここで、信号SIG1〜SIG6のそれぞれは、単相信号である。そして、レシーバ部131〜136は、信号SIG1〜SIG6をそれぞれ受信するようになっている。
【0042】
図10は、レシーバ部131の一構成例を表すものである。なお、以下ではレシーバ部131を例に説明するが、レシーバ部132〜136についても同様である。レシーバ部131は、抵抗素子138と、アンプ139とを有している。抵抗素子138は、通信システム6の終端抵抗として機能するものであり、抵抗値は、この例では、50[Ω]程度である。抵抗素子138の一端は入力端子Tin31などに接続されるとともに信号SIG1が供給され、他端にはバイアス電圧V2が供給されている。アンプ139の正入力端子は、抵抗素子138の一端および入力端子Tin31に接続されるとともに信号SIG1が供給され、負入力端子には、バイアス電圧V3が供給されている。
【0043】
この構成により、通信システム6では、単相信号によりデータを送受信することができるようになっている。
【0044】
次に、送信部10のレイアウトについて説明する。
【0045】
図11は、送信部10における各ブロックの回路配置を表すものである。この
図11には、パッドPAD1〜PAD6およびESD(Electro-Static Discharge)保護回路ESD1〜ESD6も併せて示している。パッドPAD1〜PAD6は、出力端子Tout1〜Tout6に対応するものであり、ESD保護回路ESD1〜ESD6は、これらのパッドPAD1〜PAD6の近くにそれぞれ配置されている。なお、この
図11では、セレクタ37〜39,41〜46を省いている。実線の矢印は、シリアライザSER1〜SER6から、排他的論理和回路21〜26への信号の流れと、論理和回路51〜56からドライバ部DRV1〜DRV6への信号の流れを示している。
【0046】
この例では、シリアライザSER1、排他的論理和回路21、フリップフロップ31、論理和回路51、およびドライバ部DRV1が互いに近くなるように配置している。同様に、シリアライザSER2、排他的論理和回路22、フリップフロップ32、論理和回路52、ドライバ部DRV2が互いに近くなるように配置し、シリアライザSER3、排他的論理和回路23、フリップフロップ33、論理和回路53、ドライバ部DRV3が互いに近くなるように配置し、シリアライザSER4、排他的論理和回路24、フリップフロップ34、論理和回路54、ドライバ部DRV4が互いに近くなるように配置し、シリアライザSER5、排他的論理和回路25、フリップフロップ35、論理和回路55、ドライバ部DRV5が互いに近くなるように配置し、シリアライザSER6、排他的論理和回路26、フリップフロップ36、論理和回路56、ドライバ部DRV6が互いに近くなるように配置している。この例では、このようにレイアウトすることにより、パッドPAD1〜PAD6の配置の順番と、シリアライザSER1〜SER6の配置の順番とを同じにしている。
【0047】
ここで、信号S11は、本開示における「第1の信号」の一具体例に対応し、信号S12は、本開示における「第2の信号」の一具体例に対応し、信号S13は、本開示における「第3の信号」の一具体例に対応する。出力端子Tout1は、本開示における「第1の出力端子」の一具体例に対応し、出力端子Tout2は、本開示における「第2の出力端子」の一具体例に対応し、出力端子Tout3は、本開示における「第3の出力端子」の一具体例に対応する。排他的論理和回路21およびドライバ部DRV1は、本開示における「第1の送信部」の一具体例に対応し、排他的論理和回路22およびドライバ部DRV2は、本開示における「第2の送信部」の一具体例に対応し、排他的論理和回路23およびドライバ部DRV3は、本開示における「第3の送信部」の一具体例に対応する。排他的論理和回路21は、本開示における「第1の制御回路」の一具体例に対応し、排他的論理和回路22は、本開示における「第2の制御回路」の一具体例に対応する。ドライバ部DRV1は、本開示における「第1のドライバ部」の一具体例に対応し、ドライバ部DRV2は、本開示における「第2のドライバ部」の一具体例に対応する。
【0048】
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の送信装置1の動作および作用について説明する。
【0049】
(全体動作概要)
まず、
図1,2などを参照して、送信装置1の全体動作概要を説明する。処理部9は、6組のパラレル信号DATA1〜DATA6を生成する。送信部10は、パラレル信号DATA1〜DATA6およびモード選択信号MSELに基づいて、信号SIG1〜SIG6を生成し、伝送線路101〜106を介して、受信装置に送信する。送信部10の制御部20は、モード選択信号MSELに基づいて、3つの動作モードM1〜M3のうちの1つを選択し、送信部10がその選択された動作モードで動作するように、送信部10を制御する。
【0050】
(動作モードM1)
動作モードM1では、送信装置1は、受信装置に対して差動信号によりデータを送信する。以下に、動作モードM1での詳細動作について説明する。
【0051】
図12A,12Bは、動作モードM1における送信部10の一動作例を表すものであり、
図12Aは一の動作状態を示し、
図12Bは他の動作状態を示す。
図12A,12Bでは、セレクタ37〜39,41〜46を、そのセレクタの動作状態を示すスイッチで示している。なお、太線は、各動作状態における主要な信号パスを示す。
【0052】
動作モードM1では、制御部20は、互いに位相が180度ずれたクロック信号CLK1,CLK2を生成する。そして、制御部20は、フリップフロップ31,33,35に対してクロック信号CLK1を供給し、フリップフロップ32,34,36に対してクロック信号CLK2を供給する。また、制御部20は、セレクタ37,38,39に対して制御信号SINVを供給し、セレクタ37が信号N32を選択して出力し、セレクタ38が信号N34を選択して出力し、セレクタ39が信号N36を選択して出力するようにそれぞれ制御する。
【0053】
また、制御部20は、セレクタ41に対して制御信号SEL1を供給し、セレクタ41が信号P31と信号P32を交互に選択して出力するように制御するとともに、セレクタ42に対して制御信号SEL2を供給し、セレクタ42が信号N31とセレクタ37の出力信号(信号N32)を交互に選択して出力するように制御する。その際、制御部20は、セレクタ41が信号P31を選択して出力するときはセレクタ42が信号N31を選択するようにセレクタ41,42を制御し(
図12A)、セレクタ41が信号P32を選択して出力するときはセレクタ42が信号N32を選択するようにセレクタ41,42を制御する(
図12B)。
【0054】
図13は、セレクタ41,42の一動作例を示すタイミング波形図を表すものであり、(A)は信号P31または信号N31の波形を示し、(B)は信号P32または信号N32の波形を示し、(C)は信号S41または信号S42の波形を示す。この例では、フリップフロップ31は、クロック信号CLK1に同期して、データS0,S2,S4,…をこの順に信号P31,N31として出力し、フリップフロップ32は、クロック信号CLK2に同期して、データS1,S3,S5,…をこの順に信号P32,N32として出力する。その際、クロック信号CLK1,CLK2は互いに位相が180度ずれているため、信号P31,N31の遷移タイミングと、信号P32,N32の遷移タイミングもまたずれる。信号P31,N31におけるデータが安定している期間T1において(
図13(A))、セレクタ41は信号P31を選択して信号S41として出力し、セレクタ42は信号N31を選択して信号S42として出力する(
図13(C))。また、信号P32,N32におけるデータが安定している期間T2において(
図13(B))、セレクタ41は信号P32を選択して信号S41として出力するとともに、セレクタ42は信号N32を選択して信号S42として出力する(
図13(C))。ここで、信号N31は信号P31の反転信号であり、信号N32は信号P32の反転信号であるため、信号S42は、信号S41の反転信号である。このような動作の結果、信号S41,S42には、データS0,S1,S2,…がこの順に並ぶ。すなわち、動作モードM1では、セレクタ41,42は、2:1のシリアライザとして機能する。
【0055】
同様に、制御部20は、セレクタ43に対して制御信号SEL1を供給し、セレクタ43が信号P33と信号P34を交互に選択して出力するように制御するとともに、セレクタ44に対して制御信号SEL2を供給し、セレクタ44が信号N33とセレクタ38の出力信号(信号N34)を交互に選択して出力するように制御する。そして、制御部20は、セレクタ45に対して制御信号SEL1を供給し、セレクタ45が信号P35と信号P36を交互に選択して出力するように制御するとともに、セレクタ46に対して制御信号SEL2を供給し、セレクタ46が信号N35とセレクタ39の出力信号(信号N36)を交互に選択して出力するように制御する。
【0056】
また、制御部20は、論理和回路51〜56に対して、“1”を示す制御信号MAを供給する。これにより、信号S51〜S56は“1”となる。その結果、ドライバ部DRV1〜DRV6は、信号S41〜S46に応じて、信号SIG1〜SIG6を高レベル電圧VHまたは低レベル電圧VLにそれぞれ設定する。その際、信号S41と信号S42は互いに反転しているため、信号SIG1,SIG2は差動信号を構成する。同様に、信号SIG3,SIG4は差動信号を構成し、信号SIG5,SIG6は差動信号を構成する。
【0057】
このように、動作モードM1では、送信装置1は、受信装置に対して差動信号によりデータを送信する。
【0058】
(動作モードM2)
動作モードM2では、送信装置1は、受信装置に対して3相信号によりデータを送信する。以下に、動作モードM2での詳細動作について説明する。
【0059】
図14は、動作モードM2における送信部10の一動作例を表すものである。動作モードM2では、制御部20は、互いに位相がほぼ等しいクロック信号CLK1,CLK2を生成する。そして、制御部20は、フリップフロップ31,33,35に対してクロック信号CLK1を供給するとともに、フリップフロップ32,34,36に対してクロック信号CLK2を供給する。また、制御部20は、セレクタ37,38,39に対して制御信号SINVを供給し、セレクタ37が信号P32を選択して出力し、セレクタ38が信号P34を選択して出力し、セレクタ39が信号P36を選択して出力するようにそれぞれ制御する。
【0060】
また、制御部20は、セレクタ41に対して制御信号SEL1を供給し、信号P31を選択して信号S41として出力するように制御し、セレクタ42に対して制御信号SEL2を供給し、セレクタ37の出力信号(信号P32)を選択して信号S42として出力するように制御し、セレクタ43に対して制御信号SEL1を供給し、信号P33を選択して信号S43として出力するように制御する。同様に、制御部20は、セレクタ44に対して制御信号SEL2を供給し、セレクタ38の出力信号(信号P34)を選択して信号S44として出力するように制御し、セレクタ45に対して制御信号SEL1を供給し、信号P35を選択して信号S45として出力するように制御し、セレクタ46に対して制御信号SEL2を供給し、セレクタ39の出力信号(信号P36)を選択して信号S46として出力するように制御する。
【0061】
また、制御部20は、論理和回路51〜56に対して、“0”を示す制御信号MAを供給する。これにより、信号S51〜S56は、信号S31〜S36と同じ信号になる。その結果、ドライバ部DRV1〜DRV3は、信号S41〜S43および信号S51〜S53に基づいて、信号SIG1〜SIG3を、互いに異なる3つの電圧(高レベル電圧VH、中レベル電圧VM、低レベル電圧VL)に設定する。同様に、ドライバ部DRV4〜DRV6は、信号S44〜S46および信号S54〜S56に基づいて、信号SIG4〜SIG6を、互いに異なる3つの電圧に設定する。
【0062】
図15は、ドライバ部DRV1〜DRV3の動作を表すものである。なお、ドライバ部DRV4〜DRV6の動作についても同様である。
【0063】
例えば、信号S11,S12,S13が“1”,“0”,“0”である場合には、信号S51,S52,S53が“1”,“1”,“0”になる。よって、ドライバ部DRV1は、信号S41(信号S11)が“1”であり、信号S51が“1”であるため、信号SIG1を高レベル電圧VHに設定する。また、ドライバ部DRV2は、信号S42(信号S12)が“0”であり、信号S52が“1”であるため、信号SIG2を低レベル電圧VLに設定する。また、ドライバ部DRV3は、信号S53が“0”であるため、信号SIG3を中レベル電圧VMに設定する。
【0064】
また、例えば、信号S11,S12,S13が“0”,“1”,“0”である場合には、信号S51,S52,S53が“0”,“1”,“1”になる。よって、ドライバ部DRV1は、信号S51が“0”であるため、信号SIG1を中レベル電圧VMに設定する。また、ドライバ部DRV2は、信号S42(信号S12)が“1”であり、信号S52が“1”であるため、信号SIG2を高レベル電圧VHに設定する。また、ドライバ部DRV3は、信号S43(信号S13)が“0”であり、信号S53が“1”であるため、信号SIG3を低レベル電圧VLに設定する。
【0065】
また、例えば、信号S11,S12,S13が“0”,“0”,“1”である場合には、信号S51,S52,S53が“1”,“0”,“1”になる。よって、ドライバ部DRV1は、信号S41(信号S11)が“0”であり、信号S51が“1”であるため、信号SIG1を低レベル電圧VLに設定する。また、ドライバ部DRV2は、信号S52が“0”であるため、信号SIG2を中レベル電圧VMに設定する。また、ドライバ部DRV3は、信号S43(信号S13)が“1”であり、信号S53が“1”であるため、信号SIG3を高レベル電圧VHに設定する。
【0066】
このように、動作モードM2では、送信装置1は、受信装置に対して3相信号によりデータを送信する。
【0067】
(動作モードM3)
動作モードM3では、送信装置1は、受信装置に対して単相信号によりデータを送信する。以下に、動作モードM3での詳細動作について説明する。
【0068】
図16は、動作モードM3における送信部10の一動作例を表すものである。動作モードM3では、制御部20は、互いに位相がほぼ等しいクロック信号CLK1,CLK2を生成する。そして、制御部20は、フリップフロップ31,33,35に対してクロック信号CLK1を供給するとともに、フリップフロップ32,34,36に対してクロック信号CLK2を供給する。また、制御部20は、セレクタ37,38,39に対して制御信号SINVを供給し、セレクタ37が信号P32を選択して出力し、セレクタ38が信号P34を選択して出力し、セレクタ39が信号P36を選択して出力するようにそれぞれ制御する。
【0069】
また、制御部20は、セレクタ41に対して制御信号SEL1を供給し、信号P31を選択して信号S41として出力するように制御する。制御部20は、セレクタ42に対して制御信号SEL2を供給し、セレクタ37の出力信号(信号P32)を選択して信号S42として出力するように制御する。制御部20は、セレクタ43に対して制御信号SEL1を供給し、信号P33を選択して信号S43として出力するように制御する。制御部20は、セレクタ44に対して制御信号SEL2を供給し、セレクタ38の出力信号(信号P34)を選択して信号S44として出力するように制御する。制御部20は、セレクタ45に対して制御信号SEL1を供給し、信号P35を選択して信号S45として出力するように制御する。制御部20は、セレクタ46に対して制御信号SEL2を供給し、セレクタ39の出力信号(信号P36)を選択して信号S46として出力するように制御する。
【0070】
また、制御部20は、論理和回路51〜56に対して、“1”を示す制御信号MAを供給する。これにより、信号S51〜S56は“1”となる。その結果、ドライバ部DRV1〜DRV6は、信号S41〜S46に応じて、信号SIG1〜SIG6を高レベル電圧VHまたは低レベル電圧VLに設定する。
【0071】
このように、動作モードM3では、送信装置1は、受信装置に対して単相信号によりデータを送信する。
【0072】
以上のように、送信装置1では、複数の動作モードM1〜M3を設け、差動信号、3相信号、および単相信号により受信装置に対してデータを送信することができるようにしたので、様々なインタフェースを実現することができる。これにより、例えば、電子機器のシステム設計の自由度を高めることができる。具体的には、例えば、この送信部10をプロセッサに搭載した場合には、3相信号に対応した周辺デバイスを用いて電子機器を構成することもできるし、差動信号に対応した周辺デバイスを用いて電子機器を構成することもできる。また、例えば、1つのプロセッサで様々なインタフェースを実現することができるため、インタフェースごとにプロセッサを準備する必要がないため、プロセッサの品種数を絞ることができ、コストを削減することができる。また、各動作モードM1〜M3において、シリアライザSER1〜SER6、フリップフロップ31〜36、ドライバ部DRV1〜DRV6などを共用するようにしたので、インタフェースごとに別回路を設ける場合に比べて、回路配置に必要な面積を抑えることができる。
【0073】
また、送信装置1では、動作モードM2において、
図15に示したように信号S11〜S13と信号SIG1〜SIG3とを対応させ、2つの信号S11,S13に基づいて信号SIG1を生成し、2つの信号S11,S12に基づいて信号SIG2を生成し、2つの信号S12,S13に基づいて信号SIG3を生成するようにしたので、回路構成をシンプルにすることができる。すなわち、信号SIG1〜SIG3が3つの互いに異なる電圧(高レベル電圧VH、中レベル電圧VM、低レベル電圧VL)になるような組み合わせは、
図15に示したように6通り存在する。よって、3ビットの信号に基づいて、この6通りの信号SIG1〜SIG3を生成することができる。このような回路としては、例えば、3ビットの信号に基づいて信号SIG1を生成し、この3ビットの信号に基づいて信号SIG2を生成し、この3ビットの信号に基づいて信号SIG3を生成するように構成することができる。しかしながら、そのように3ビットの信号に基づいて信号SIG1を生成し、信号SIG2を生成し、信号SIG3を生成するように構成した場合には、回路構成が複雑になってしまうおそれがある。そのような場合には、例えば回路規模が大きくなり、また、例えばレイテンシが大きくなるおそれがある。一方、送信装置1では、その3ビットの信号を、信号S11〜S13(
図15)のように定義したので、2つの信号S11,S13に基づいて信号SIG1を生成し、2つの信号S11,S12に基づいて信号SIG2を生成し、2つの信号S12,S13に基づいて信号SIG3を生成することができる。より具体的には、例えば信号SIG1を生成する際、信号S11と信号S13が互いに等しい場合には、信号SIG1を中レベル電圧VMに設定し、信号S11と信号S13が互いに異なる場合には、信号SIG1を信号S11に応じて高レベル電圧VHまたは低レベル電圧VLに設定する。すなわち、例えば、1つの排他的論理和回路21およびドライバ部DRV1を用いて、信号SIG1を生成することができる。これにより、送信装置1では、回路構成をシンプルにすることができる。
【0074】
[効果]
以上のように本実施の形態では、動作モードM2において、3つの信号S11〜S13のうちの2つの信号に基づいて、信号SIG1〜SIG3のそれぞれを生成するようにしたので、シンプルな構成を実現することができる。
【0075】
[変形例1−1]
上記実施の形態では、3つの動作モードM1〜M3を設けるようにしたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、
図17に示す送信部10Aのように、動作モードM2のみで動作するように構成してもよい。送信部10Aは、排他的論理和回路21〜26と、フリップフロップ31〜36と、ドライバ部DRV1〜DRV6と、クロック信号生成部20Aとを有している。フリップフロップ31は、排他的論理和回路21の出力信号をクロック信号CLKに基づいてサンプリングして、その結果を信号S51として出力するとともに、信号S11をクロック信号CLKに基づいてサンプリングして、その結果を信号S41として出力するものである。フリップフロップ32〜36についても同様である。クロック信号生成部20Aは、クロック信号CLKを生成するものである。すなわち、送信部10Aは、上記実施の形態に係る送信部10(
図2)において、セレクタ37〜39,41〜46、および論理和回路51〜56を省くとともに、制御部20をクロック信号生成部20Aに置き換えたものである。このように構成しても、上記実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0076】
[変形例1−2]
上記実施の形態では、送信部10は6つの信号SIG1〜SIG6を生成したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば5つ以下の信号を生成してもよいし、7つ以上の信号を生成してもよい。変形例1−1に本変形例を適用し、3つの信号SIG1〜SIG3を生成するように構成した例を、
図18に示す。このように構成しても、上記実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0077】
[変形例1−3]
上記実施の形態では、
図11に示したように、パッドPAD1〜PAD6の配置の順番と、シリアライザSER1〜SER6の配置の順番とを同じにしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、
図19に示したように、パッドPAD1〜PAD6の配置の順番と、シリアライザSER1〜SER6の配置の順番とが異なるようにしてもよい。この例では、シリアライザSER3、排他的論理和回路22、フリップフロップ32、論理和回路52、ドライバ部DRV2が互いに近くなるように配置し、シリアライザSER2、排他的論理和回路23、フリップフロップ33、論理和回路53、ドライバ部DRV3が互いに近くなるように配置し、シリアライザSER6、排他的論理和回路25、フリップフロップ35、論理和回路55、ドライバ部DRV5が互いに近くなるように配置し、シリアライザSER5、排他的論理和回路26、フリップフロップ36、論理和回路56、ドライバ部DRV6が互いに近くなるように配置している。すなわち、この
図19の例は、
図11の例において、シリアライザSER2とシリアライザSER3とを入れ替え、シリアライザSER5とシリアライザSER6とを入れ替えたものである。これにより、本変形例では、シリアライザSER1〜SER6から排他的論理和回路21〜26への信号パスの長さのばらつきを抑えることができる。すなわち、
図11に示した例では、例えば、シリアライザSER3から排他的論理和回路21への信号パスが他の信号パスに比べて長くなる。これにより、この信号パスを通る信号が遅延し、結果として信号SIG1などの波形が乱れるおそれがある。一方、本変形例(
図19)では、シリアライザSER1〜SER6から排他的論理和回路21〜26への信号パスの長さのばらつきを抑えることができるため、信号SIG1〜SIG6の波形が乱れるおそれを低減することができる。
【0078】
[変形例1−4]
上記実施の形態では、3つの動作モードM1〜M3を設けたが、その際、例えば、動作モードM1〜M3のうちの選択した動作モードに応じて動作周波数を変更するようにしてもよいし、シリアライザSER1〜SER6におけるシフトレジスタの段数を変更するようにしてもよい。
【0079】
[変形例1−5]
上記実施の形態では、
図15に示したように信号S11〜S13と信号SIG1〜SIG3とを対応させたが、これに限定されるものではない。以下に、いくつかの例を挙げて、本変形例について説明する。
【0080】
図20は、本変形例に係る送信装置1Eにおける送信部10Eの一構成例を表すものである。送信部10Eは、反転論理積回路41E〜46E、排他的論理和回路51E〜56E、およびセレクタ61E〜66Eを有している。
【0081】
反転論理積回路41Eは、信号S11の反転信号と信号S13との反転論理積(NAND)を求め、その結果を出力するものである。反転論理積回路42Eは、信号S12の反転信号と信号S11との反転論理積を求め、その結果を出力するものである。反転論理積回路43Eは、信号S13の反転信号と信号S12との反転論理積を求め、その結果を出力するものである。反転論理積回路44Eは、信号S14の反転信号と信号S16との反転論理積を求め、その結果を出力するものである。反転論理積回路45Eは、信号S15の反転信号と信号S14との反転論理積を求め、その結果を出力するものである。反転論理積回路46Eは、信号S16の反転信号と信号S15との反転論理積を求め、その結果を出力するものである。
【0082】
排他的論理和回路51Eは、信号S11と信号S13との排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。排他的論理和回路52Eは、信号S11と信号S12との排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。排他的論理和回路53Eは、信号S11と信号S13との排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。排他的論理和回路54Eは、信号S14と信号S16との排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。排他的論理和回路55Eは、信号S14と信号S15との排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。排他的論理和回路56Eは、信号S15と信号S16との排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。
【0083】
セレクタ61Eは、制御信号MAに基づいて、信号S11および排他的論理和回路51Eの出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。セレクタ62Eは、制御信号MAに基づいて、信号S12および排他的論理和回路52Eの出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。セレクタ63Eは、制御信号MAに基づいて、信号S13および排他的論理和回路53Eの出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。セレクタ64Eは、制御信号MAに基づいて、信号S14および排他的論理和回路54Eの出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。セレクタ65Eは、制御信号MAに基づいて、信号S15および排他的論理和回路55Eの出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。セレクタ66Eは、制御信号MAに基づいて、信号S16および排他的論理和回路56Eの出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。
【0084】
そして、フリップフロップ31は、上記実施の形態の場合と同様に、反転論理積回路41Eの出力信号をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号S31として出力するとともに、セレクタ61Eの出力信号をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号P31およびその反転信号N31として出力する。フリップフロップ32〜36についても同様である。
【0085】
図21A,21Bは、動作モードM1における送信部10Eの一動作例を表すものであり、
図21Aは一の動作状態を示し、
図21Bは他の動作状態を示す。動作モードM1では、制御部20は、セレクタ61E〜66Eに対して制御信号MAを供給し、セレクタ61E〜66Eが信号S11〜S16を選択して出力するようにそれぞれ制御する。これにより、動作モードM1では、送信装置1Eは、上記実施の形態の場合(
図12A,12B)と同様に、受信装置に対して差動信号によりデータを送信する。
【0086】
図22は、動作モードM2における送信部10Eの一動作例を表すものである。
図23は、動作モードM2におけるドライバ部DRV1〜DRV3の動作を表すものである。動作モードM2では、制御部20は、セレクタ61E〜66Eに対して制御信号MAを供給し、セレクタ61E〜66Eが排他的論理和回路51E〜56Eの出力信号を選択して出力するようにそれぞれ制御する。
【0087】
これにより、
図23に示したように、例えば、信号S11,S12,S13が“1”,“1”,“0”である場合には、信号S41,S42,S43が“1”,“0”,“1”になり、信号S51,S52,S53が“1”,“1”,“0”になる。よって、ドライバ部DRV1は、信号S41,S51が“1”,“1”であるため、信号SIG1を高レベル電圧VHに設定する。また、ドライバ部DRV2は、信号S42,S52が“0”,“1”であるため、信号SIG2を低レベル電圧VLに設定する。また、ドライバ部DRV3は、信号S53が“0”であるため、信号SIG3を中レベル電圧VMに設定する。これにより、動作モードM2では、送信装置1Eは、上記実施の形態の場合(
図14)と同様に、受信装置に対して3相信号によりデータを送信する。
【0088】
図24は、動作モードM3における送信部10Eの一動作例を表すものである。動作モードM3では、制御部20は、セレクタ61E〜66Eに対して制御信号MAを供給し、セレクタ61E〜66Eが信号S11〜S16を選択して出力するようにそれぞれ制御する。これにより、動作モードM3では、送信装置1Eは、上記実施の形態の場合(
図16)と同様に、受信装置に対して単相信号によりデータを送信する。
【0089】
図25は、本変形例に係る他の送信装置1Fにおける送信部10Fの一構成例を表すものである。送信部10Fは、反転論理積回路41F〜46Fおよび反転排他的論理和回路51F〜56Fを有している。
【0090】
反転論理積回路41Fは、信号S13の反転信号と信号S11との反転論理積(NAND)を求め、その結果を出力するものである。反転論理積回路42Fは、信号S11の反転信号と信号S12との反転論理積を求め、その結果を出力するものである。反転論理積回路43Fは、信号S12の反転信号と信号S13との反転論理積を求め、その結果を出力するものである。反転論理積回路44Fは、信号S16の反転信号と信号S14との反転論理積を求め、その結果を出力するものである。反転論理積回路45Fは、信号S14の反転信号と信号S15との反転論理積を求め、その結果を出力するものである。反転論理積回路46Fは、信号S15の反転信号と信号S16との反転論理積を求め、その結果を出力するものである。
【0091】
反転排他的論理和回路51Fは、信号S11と信号S13との反転排他的論理和(EX−NOR:Exclusive NOR)を求め、その結果を出力するものである。反転排他的論理和回路52Fは、信号S11と信号S12との反転排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。反転排他的論理和回路53Fは、信号S12と信号S13との反転排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。反転排他的論理和回路54Fは、信号S14と信号S16との反転排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。反転排他的論理和回路55Fは、信号S14と信号S15との反転排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。反転排他的論理和回路56Fは、信号S15と信号S16との反転排他的論理和を求め、その結果を出力するものである。
【0092】
図26は、動作モードM2における送信部10Fのドライバ部DRV1〜DRV3の動作を表すものである。
図26に示したように、例えば、信号S11,S12,S13が“1”,“0”,“1”である場合には、信号S41,S42,S43が“1”,“0”,“0”になり、信号S51,S52,S53が“1”,“1”,“0”になる。よって、ドライバ部DRV1は、信号S41,S51が“1”,“1”であるため、信号SIG1を高レベル電圧VHに設定する。また、ドライバ部DRV2は、信号S42,S52が“0”,“1”であるため、信号SIG2を低レベル電圧VLに設定する。また、ドライバ部DRV3は、信号S53が“0”であるため、信号SIG3を中レベル電圧VMに設定する。
【0093】
図27は、本変形例に係る他の送信装置1Gにおける送信部10Gの一構成例を表すものである。送信部10Gは、反転論理積回路41F〜46Fおよび排他的論理和回路51E〜52Eを有している。すなわち、送信部10Gは、例えば、送信部10E(
図20)において、反転論理積回路41E〜46Eを、反転論理積回路41F〜46Fに置き換えたものである。言い換えれば、送信部10Gは、例えば、送信部10F(
図25)において、反転排他的論理和回路51F〜56Fを、排他的論理和回路51E〜56Eに置き換えたものである。
【0094】
図28は、動作モードM2における送信部10Gのドライバ部DRV1〜DRV3の動作を表すものである。
図28に示したように、例えば、信号S11,S12,S13が“0”,“0”,“1”である場合には、信号S41,S42,S43が“1”,“0”,“1”になり、信号S51,S52,S53が“1”,“1”,“0”になる。よって、ドライバ部DRV1は、信号S41,S51が“1”,“1”であるため、信号SIG1を高レベル電圧VHに設定する。また、ドライバ部DRV2は、信号S42,S52が“0”,“1”であるため、信号SIG2を低レベル電圧VLに設定する。また、ドライバ部DRV3は、信号S53が“0”であるため、信号SIG3を中レベル電圧VMに設定する。
【0095】
図29は、本変形例に係る送信装置1Hにおける他の送信部10Hの一構成例を表すものである。送信部10Hは、反転論理積回路41E〜46Eおよび反転排他的論理和回路51F〜
56Fを有している。すなわち、送信部10Hは、例えば、送信部10E(
図20)において、排他的論理和回路51E〜56Eを、反転排他的論理和回路51F〜56Fに置き換えたものである。言い換えれば、送信部10Hは、例えば、送信部10F(
図25)において、反転論理積回路41F〜46Fを、反転論理積回路41E〜46Eに置き換えたものである。
【0096】
図30は、動作モードM2における送信部10Hのドライバ部DRV1〜DRV3の動作を表すものである。
図30に示したように、例えば、信号S11,S12,S13が“0”,“1”,“0”である場合には、信号S41,S42,S43が“1”,“0”,“0”になり、信号S51,S52,S53が“1”,“1”,“0”になる。よって、ドライバ部DRV1は、信号S41,S51が“1”,“1”であるため、信号SIG1を高レベル電圧VHに設定する。また、ドライバ部DRV2は、信号S42,S52が“0”,が“1”であるため、信号SIG2を低レベル電圧VLに設定する。また、ドライバ部DRV3は、信号S53が“0”であるため、信号SIG3を中レベル電圧VMに設定する。
【0097】
[変形例1−6]
上記実施の形態では、フリップフロップ31〜36を設けたが、これに限定されるものではなく、例えば、各信号間のタイミングのずれが十分に小さい場合には、これらのフリップフロップ31〜36を省いてもよい。また、例えば、さらにフリップフロップを追加して、各信号間のタイミングのずれを抑えるようにしてもよい。
【0098】
[その他の変形例]
また、これらの変形例のうちの2以上を組み合わせてもよい。
【0099】
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に係る送信装置2について説明する。本実施の形態は、いわゆるテブナン終端により中レベル電圧VMを生成するものである。なお、上記第1の実施の形態に係る送信装置1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0100】
図1に示したように、送信装置2は、送信部70を有している。送信部70は、第1の実施の形態に係る送信部10と同様に、パラレル信号DATA1〜DATA6およびモード選択信号MSELに基づいて、信号SIG1〜SIG6を生成して出力端子Tout1〜Tout6から出力するものである。
【0101】
図31は、送信部70の一構成例を表すものである。送信部70は、シリアライザSER1〜SER6に加え、反転回路211〜216と、セレクタ221〜226と、フリップフロップ(F/F)231〜236と、セレクタ237〜239,241〜246と、ドライバ部DRV11〜DRV16と、制御部220とを有している。
【0102】
反転回路211は、信号S11を反転して出力するものである。反転回路212は、信号S12を反転して出力するものである。反転回路213は、信号S13を反転して出力するものである。反転回路214は、信号S14を反転して出力するものである。反転回路215は、信号S15を反転して出力するものである。反転回路216は、信号S16を反転して出力するものである。
【0103】
セレクタ221は、制御信号MBに基づいて、信号S13および反転回路211の出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。セレクタ222は、制御信号MBに基づいて、信号S11および反転回路212の出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。セレクタ223は、制御信号MBに基づいて、信号S12および反転回路213の出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。セレクタ224は、制御信号MBに基づいて、信号S16および反転回路214の出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。セレクタ225は、制御信号MBに基づいて、信号S14および反転回路215の出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。セレクタ226は、制御信号MBに基づいて、信号S15および反転回路216の出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。
【0104】
フリップフロップ231は、セレクタ221の出力信号をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号P221およびその反転信号N221として出力するとともに、信号S11をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号P231およびその反転信号N231として出力するものである。フリップフロップ232は、セレクタ222の出力信号をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号P222およびその反転信号N222として出力するとともに、信号S12をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号P232およびその反転信号N232として出力するものである。フリップフロップ233は、セレクタ223の出力信号をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号P223およびその反転信号N223として出力するとともに、信号S13をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号P233およびその反転信号N233として出力するものである。フリップフロップ234は、セレクタ224の出力信号をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号P224およびその反転信号N224として出力するとともに、信号S14をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号P234およびその反転信号N234として出力するものである。フリップフロップ235は、セレクタ225の出力信号をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号P225およびその反転信号N225として出力するとともに、信号S15をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号P235およびその反転信号N235として出力するものである。フリップフロップ236は、セレクタ226の出力信号をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号P226およびその反転信号N226として出力するとともに、信号S16をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号P236およびその反転信号N236として出力するものである。
【0105】
セレクタ237は、制御信号SINVに基づいて、信号P222,P232および信号N222,N232のうちの一方を選択して出力するものである。セレクタ238は、制御信号SINVに基づいて、信号P224,P234および信号N224,N234のうちの一方を選択して出力するものである。セレクタ239は、制御信号SINVに基づいて、信号P226,P236および信号N226,N236のうちの一方を選択して出力するものである。
【0106】
セレクタ241は、制御信号SEL1に基づいて、信号P221,P231および信号P222,P232のうちの一方を選択して、信号S241,S251として出力するものである。セレクタ242は、制御信号SEL2に基づいて、信号N221,N231およびセレクタ237の2つの出力信号のうちの一方を選択して、信号S242,S252として出力するものである。セレクタ243は、制御信号SEL1に基づいて、信号P223,P233および信号P224,P234のうちの一方を選択して、信号S243,S253として出力するものである。セレクタ244は、制御信号SEL2に基づいて、信号N223,N233およびセレクタ238の2つの出力信号のうちの一方を選択して、信号S244,S254として出力するものである。セレクタ245は、制御信号SEL1に基づいて、信号P225,P235および信号P226,P236のうちの一方を選択して、信号S245,S255として出力するものである。セレクタ246は、制御信号SEL2に基づいて、信号N225,N235およびセレクタ239の2つの出力信号のうちの一方を選択して、信号S246,S256として出力するものである。
【0107】
ドライバ部DRV11は、信号
S241,S251に基づいて、信号SIG1を生成するものである。ドライバ部DRV12は、信号
S242,S252に基づいて、信号SIG2を生成するものである。ドライバ部DRV13は、信号
S243,S253に基づいて、信号SIG3を生成するものである。ドライバ部DRV14は、信号
S244,S254に基づいて、信号SIG4を生成するものである。ドライバ部DRV15は、信号
S245,S255に基づいて、信号SIG5を生成するものである。ドライバ部DRV16は、信号
S246,S256に基づいて、信号SIG6を生成するものである。
【0108】
図32は、ドライバ部DRV11の一構成例を表すものである。なお、以下ではドライバ部DRV11を例に説明するが、ドライバ部DRV12〜DRV16についても同様である。ドライバ部DRV11は、反転回路251,262と、バッファ回路252,261と、トランジスタ253,254,263,264と、抵抗素子255〜257,265〜267とを有している。
【0109】
反転回路251は、信号S241を反転して、信号UP1として出力するものである。バッファ回路252は、信号S241に基づいて信号DN1を生成して出力するものである。バッファ回路261は、信号S251に基づいて信号UP2を生成して出力するものである。反転回路262は、信号S251を反転して、信号DN2として出力するものである。
【0110】
トランジスタ253,254,263,264は、NチャネルMOS型のFETである。トランジスタ253のゲートは反転回路251の出力端子に接続され、ドレインは抵抗素子255の一端に接続され、ソースはトランジスタ254のドレインに接続されるとともに抵抗素子257の一端に接続されている。トランジスタ254のゲートはバッファ回路252の出力端子に接続され、ドレインはトランジスタ253のソースに接続されるとともに抵抗素子257の一端に接続され、ソースは抵抗素子256の一端に接続されている。トランジスタ263のゲートはバッファ回路261の出力端子に接続され、ドレインは抵抗素子265の一端に接続され、ソースはトランジスタ264のドレインに接続されるとともに抵抗素子267の一端に接続されている。トランジスタ264のゲートはバッファ回路262の出力端子に接続され、ドレインはトランジスタ263のソースに接続されるとともに抵抗素子267の一端に接続され、ソースは抵抗素子266の一端に接続されている。
【0111】
抵抗素子255の一端はトランジスタ253のドレインに接続され、他端には電圧V1が供給されている。抵抗素子256の一端はトランジスタ254のソースに接続され、他端は接地されている。抵抗素子257の一端はトランジスタ253のソースおよびトランジスタ254のドレインに接続され、他端は抵抗素子267の他端に接続されるとともに出力端子Tout1に接続されている。抵抗素子265の一端はトランジスタ263のドレインに接続され、他端には電圧V1が供給されている。抵抗素子266の一端はトランジスタ264のソースに接続され、他端は接地されている。抵抗素子267の一端はトランジスタ263のソースおよびトランジスタ264のドレインに接続され、他端は抵抗素子257の他端に接続されるとともに出力端子Tout1に接続されている。この例では、抵抗素子255の抵抗値と、トランジスタ253のオン抵抗の抵抗値と、抵抗素子257の抵抗値の和は、100[Ω]程度である。同様に、抵抗素子256の抵抗値と、トランジスタ254のオン抵抗の抵抗値と、抵抗素子257の抵抗値の和は、この例では100[Ω]程度であり、抵抗素子265の抵抗値と、トランジスタ263のオン抵抗の抵抗値と、抵抗素子267の抵抗値の和は、この例では100[Ω]程度であり、抵抗素子266の抵抗値と、トランジスタ264のオン抵抗の抵抗値と、抵抗素子267の抵抗値の和は、この例では100[Ω]程度である。
【0112】
この構成により、ドライバ部DRV11は、信号S241および信号S251に基づいて、出力端子Tout1の電圧を、3つの電圧(高レベル電圧VH、中レベル電圧VM、および低レベル電圧VL)のうちの1つに設定する。具体的には、信号S241,S251が“0”,“1”である場合には、信号UP1,UP2がともに“1”になり、信号DN1,DN2がともに“0”になる。これにより、トランジスタ253,263がオン状態になるとともに、トランジスタ254,264がオフ状態になり、端子Tout1の電圧は高レベル電圧VHに設定される。また、信号S241,S251が“1”,“0”である場合には、信号DN1,DN2がともに“1”になり、信号UP1,UP2がともに“1”になる。これにより、トランジスタ254,264がオン状態になるとともに、トランジスタ253,263がオフ状態になり、端子Tout1の電圧は低レベル電圧VLに設定される。また、信号S241,S251が“1”,“1”である場合には、信号DN1,UP2がともに“1”になり、信号UP1,DN2がともに“0”になる。これにより、トランジスタ254,263がオン状態になるとともに、トランジスタ253,264がオフ状態になる。このとき、ドライバ部DRV11では、テブナン終端が実現され、端子Tout1の電圧は中レベル電圧VMに設定される。また、信号S241,S251が“0”,“0”である場合には、信号UP1,DN2がともに“1”になり、信号DN1,UP2がともに“0”になる。これにより、トランジスタ253,264がオン状態になるとともに、トランジスタ254,263がオフ状態になる。このとき、ドライバ部DRV11では、テブナン終端が実現され、端子Tout1の電圧は中レベル電圧VMに設定される。
【0113】
このように、ドライバ部DRV11では、信号SIG1の電圧レベルにかかわらず、4つのトランジスタ253,254,263,264のうちの2つのトランジスタがオン状態になる。これにより、ドライバ部DRV11では、信号SIG1の電圧レベルにかかわらず、出力インピーダンスを50[Ω]程度にすることができ、インピーダンスマッチングを実現しやすくすることができるようになっている。
【0114】
制御部220は、モード選択信号MSELに基づいて、3つの動作モードM1〜M3のうちの1つを選択し、送信部70がその選択された動作モードで動作するように、送信部70を制御するものである。具体的には、制御部220は、選択された動作モードに応じて、クロック信号CLK1,CLK2、および制御信号SINV,SEL1,SEL2,MBを生成し、これらの制御信号を用いて送信部70の各ブロックの動作を制御するようになっている。
【0115】
ここで、反転回路211、セレクタ221、およびドライバ部DRV11は、本開示における「第1の送信部」の一具体例に対応し、反転回路212、セレクタ222、およびドライバ部DRV12は、本開示における「第2の送信部」の一具体例に対応し、反転回路213、セレクタ223、およびドライバ部DRV13は、本開示における「第3の送信部」の一具体例に対応する。反転回路211およびセレクタ221は、本開示における「第1の制御回路」の一具体例に対応し、反転回路212およびセレクタ222は、本開示における「第2の制御回路」の一具体例に対応する。ドライバ部DRV11は、本開示における「第1のドライバ部」の一具体例に対応し、ドライバ部DRV12は、本開示における「第2のドライバ部」の一具体例に対応する。
【0116】
図33A,33Bは、動作モードM1における送信部70の一動作例を表すものであり、
図33Aは一の動作状態を示し、
図33Bは他の動作状態を示す。動作モードM1では、制御部220は、セレクタ221〜226に対して、“0”を示す制御信号MBを供給し、セレクタ221〜226が反転回路211〜216の出力信号を選択して出力するようにそれぞれ制御する。そして、制御部220は、第1の実施の形態の場合(
図12A,12B)と同様に、例えば、セレクタ241に対して制御信号SEL1を供給し、セレクタ241が信号P221,P231と信号P222,N222を交互に選択して出力するように制御するとともに、セレクタ242に対して制御信号SEL2を供給し、セレクタ242が信号N221,N231とセレクタ237の出力信号(信号N222,N232)を交互に選択して出力するように制御する。
【0117】
このとき、例えば
図33Aにおいて、セレクタ221の出力信号と信号S11とは互いに反転するため、信号P221と信号P231は互いに反転し、信号N221と信号N231とは互いに反転する。これにより、信号S241と信号S251とは互いに反転するため、ドライバ部DRV11は信号SIG1を高レベル電圧VHまたは低レベル電圧VLに設定し、信号S242と信号S252とは互いに反転するため、ドライバ部DRV12は信号SIG2を高レベル電圧VHまたは低レベル電圧VLに設定する。このとき、信号P221と信号N221とは互いに反転し、信号P231と信号N231とは互いに反転しているため、信号S241と信号S242とは互いに反転し、信号S251と信号S252とは互いに反転する。これにより、信号SIG1が高レベル電圧VHである場合には信号SIG2が低レベル電圧VLになり、信号SIG1が低レベル電圧VLである場合には信号SIG2が高レベル電圧VHになる。信号SIG3〜SIG6についても同様である。これにより、動作モードM1では、送信装置2は、第1の実施の形態の場合(
図12A,12B)と同様に、受信装置に対して差動信号によりデータを送信する。
【0118】
図34は、動作モードM2における送信部70の一動作例を表すものである。
図35は、動作モードM2におけるドライバ部DRV11〜DRV13の動作を表すものである。動作モードM2では、制御部220は、セレクタ221〜226に対して、“1”を示す制御信号MBを供給し、セレクタ221が信号S13を選択して出力し、セレクタ222が信号S11を選択して出力し、セレクタ223が信号S12を選択して出力し、セレクタ224が信号S16を選択して出力し、セレクタ225が信号S14を選択して出力し、セレクタ226が信号S15を選択して出力するようにそれぞれ制御する。
【0119】
これにより、
図35に示したように、例えば、信号S11,S12,S13が“1”,“0”,“0”である場合には、信号P241,N241が“0”,“1”になり、信号P242,N242が“1”,“0”になり、信号P243,N243が“0”,“0”になる。よって、ドライバ部DRV11は、信号P241,N241が“0”,“1”であるため、信号SIG1を高レベル電圧VHに設定する。また、ドライバ部DRV12は、信号P242,N242が“1”,“0”であるため、信号SIG2を低レベル電圧VLに設定する。また、ドライバ部DRV13は、信号P243,N243が“0”,“0”であるため、信号SIG3を中レベル電圧VMに設定する。これにより、動作モードM2では、送信装置2は、第1の実施の形態の場合(
図14)と同様に、受信装置に対して3相信号によりデータを送信する。
【0120】
図36は、動作モードM3における送信部70の一動作例を表すものである。動作モードM3では、制御部220は、セレクタ221〜226に対して、“0”を示す制御信号MBを供給し、動作モードM1の場合と同様に、セレクタ221〜226が反転回路211〜216の出力信号を選択して出力するようにそれぞれ制御する。その結果、例えば、信号P241と信号N241とは互いに反転し、ドライバ部DRV11は、信号SIG1を高レベル電圧VHまたは低レベル電圧VLに設定する。信号SIG2〜SIG6についても同様である。これにより、動作モードM3では、送信装置2は、第1の実施の形態の場合(
図16)と同様に、受信装置に対して単相信号によりデータを送信する。
【0121】
以上のように、送信装置2では、信号SIG1〜SIG6の電圧レベルにかかわらず、4つのトランジスタ253,254,263,264のうちの2つのトランジスタをオン状態にした。具体的には、例えば、高レベル電圧VHを生成する場合には、2つのトランジスタ253,263をオン状態にし、低レベル電圧VLを生成する場合には、2つのトランジスタ254,264をオン状態にし、中レベル電圧VMを生成する場合には、2つのトランジスタ253,264をオン状態にし、または2つのトランジスタ254,263をオン状態にした。これにより、送信装置2では、インピーダンスマッチングを実現しやすくすることができ、信号SIG1〜SIG6の波形が乱れるおそれを低減することができるため、通信品質を高めることができる。
【0122】
また、送信装置2では、このように2つのトランジスタをオン状態にしてテブナン終端により中レベル電圧VMを生成するようにしたので、例えば、第1の実施の形態に係る送信装置1のように、ドライバ部内の2つのトランジスタ63,64の両方をオフ状態にすることにより中レベル電圧VMを生成する場合に比べて、信号SIG1〜SIG6がより早く遷移することができる。これにより、送信装置2では、アイを広げることができるとともに、ジッタを低減することができるため、通信品質を高めることができる。
【0123】
以上のように本実施の形態では、信号SIG1〜SIG6の電圧レベルにかかわらず、4つのトランジスタのうちの2つのトランジスタをオン状態にしたので、通信品質を高めることができる。
【0124】
[変形例2−1]
上記実施の形態では、シリアライザSER1〜SER6とフリップフロップ231〜236との間に、反転回路211〜216およびセレクタ221〜226を設けたが、これに限定されるものではない。以下に、本変形例について、一例を挙げて詳細に説明する。
【0125】
図37は、本変形例に係る送信装置2Aにおける送信部70Aの一構成例を表すものである。送信部70Aは、エンコーダ261〜266を有している。エンコーダ261の入力端子In1には信号S13が供給され、入力端子In2には信号S11が供給され、入力端子Mには制御信号MBが供給され、出力端子Out1,Out2はフリップフロップ231の2つの入力端子にそれぞれ接続されている。エンコーダ262の入力端子In1には信号S11が供給され、入力端子In2には信号S12が供給され、入力端子Mには制御信号MBが供給され、出力端子Out1,Out2はフリップフロップ232の2つの入力端子にそれぞれ接続されている。エンコーダ263の入力端子In1には信号S12が供給され、入力端子In2には信号S13が供給され、入力端子Mには制御信号MBが供給され、出力端子Out1,Out2はフリップフロップ233の2つの入力端子にそれぞれ接続されている。エンコーダ264の入力端子In1には信号S16が供給され、入力端子In2には信号S14が供給され、入力端子Mには制御信号MBが供給され、出力端子Out1,Out2はフリップフロップ234の2つの入力端子にそれぞれ接続されている。エンコーダ265の入力端子In1には信号S14が供給され、入力端子In2には信号S15が供給され、入力端子Mには制御信号MBが供給され、出力端子Out1,Out2はフリップフロップ235の2つの入力端子にそれぞれ接続されている。エンコーダ266の入力端子In1には信号S15が供給され、入力端子In2には信号S16が供給され、入力端子Mには制御信号MBが供給され、出力端子Out1,Out2はフリップフロップ236の2つの入力端子にそれぞれ接続されている。ここで、制御信号MBは、動作モードM1,M3において“0”になり、動作モードM2(3相信号によりデータを送信するモード)において“1”になるものである。
【0126】
図38は、エンコーダ261の一構成例を表すものである。
図39は、エンコーダ261の真理値表を表すものである。なお、以下ではエンコーダ261を例に説明するが、エンコーダ262〜266についても同様である。エンコーダ261は、反転論理積回路271〜273と、論理積回路274,275とを有している。反転論理積回路271は、入力端子In1に入力された信号SI1(エンコーダ261の場合には信号S13)の反転信号と、入力端子Mに入力された制御信号MBとの反転論理積を求めるものである。反転論理積回路272は、反転論理積回路271の出力信号と、入力端子In2に入力された信号SI2(エンコーダ261の場合には信号S11)との反転論理積を求めるものである。反転論理積回路273は、反転論理積回路271の出力信号と、制御信号MBと、信号SI2との反転論理積を求めるものである。論理積回路274は、反転論理積回路271の出力信号と、反転論理積回路272の出力信号の論理積を求め、出力端子Out1から信号SO1として出力するものである。論理積回路275は、反転論理積回路273の出力信号と、信号SI2との論理積を求め、出力端子Out2から信号SO2として出力するものである。
【0127】
図40は、動作モードM2におけるドライバ部DRV11〜DRV13の動作を表すものである。例えば、信号S11,S12,S13が“1”,“0”,“0”である場合には、信号
S241,S251が“0”,“1”になり、信号
S242,S252が“1”,“0”になり、信号
S243,S253が“0”,“0”になる。よって、例えば、ドライバ部DRV13は、信号
S243,S253が“0”,“0”であるため、信号SIG3を中レベル電圧VMに設定する。
【0128】
このように、送信部70Aでは、例えば、信号S241,S251を“0”,“1”にすることにより、信号SIG1を高レベル電圧VHに設定し、信号S241,S251を“1”,“0”にすることにより、信号SIG1を低レベル電圧VLに設定し、信号S241,S251を“0”,“0”にすることにより、信号SIG1を中レベル電圧VMに設定する。これにより、送信部70Aでは、中レベル電圧VMを生成する場合には、ドライバ部DRV21の4つのトランジスタ253,254,263,264のうち、2つのトランジスタ253,264をオン状態にする。すなわち、例えば、上記実施の形態に係る送信部70では、中レベル電圧VMを生成する場合には、2つのトランジスタ253,264をオン状態にし、または2つのトランジスタ254,263をオン状態にしたが、本変形例に係る送信部70Aでは、常に2つのトランジスタ253,254をオン状態にする。これにより、送信部70Aでは、例えば、オン状態になるトランジスタが変化することにより中レベル電圧VMが変動するおそれを低減することができ、通信品質を高めることができる。
【0129】
[変形例2−2]
また、これらの回路構成に限定されるものではなく、様々な回路構成を用いて実現することができる。以下に、本変形例について、一例を挙げて詳細に説明する。
【0130】
図41は、本変形例に係る送信装置2Bにおける送信部70Bの一構成例を表すものである。送信部70Bは、エンコーダ411〜416と、セレクタ421〜426と、フリップフロップ(F/F)431〜436と、セレクタ437〜439,441〜446と、ドライバDRV21〜DRV26とを有している。
【0131】
エンコーダ411の入力端子In1には信号S11が供給され、入力端子In2には信号S13が供給され、出力端子Out1はセレクタ421に接続され、出力端子Out2〜Out4はフリップフロップ431に接続されている。エンコーダ412の入力端子In1には信号S12が供給され、入力端子In2には信号S11が供給され、出力端子Out1はセレクタ422に接続され、出力端子Out2〜Out4はフリップフロップ432に接続されている。
エンコーダ413の入力端子In1には信号S13が供給され、入力端子In2には信号S12が供給され、出力端子Out1はセレクタ423に接続され、出力端子Out2〜Out4はフリップフロップ433に接続されている。エンコーダ414の入力端子In1には信号S14が供給され、入力端子In2には信号S16が供給され、出力端子Out1はセレクタ424に接続され、出力端子Out2〜Out4はフリップフロップ434に接続されている。エンコーダ415の入力端子In1には信号S15が供給され、入力端子In2には信号S14が供給され、出力端子Out1はセレクタ425に接続され、出力端子Out2〜Out4はフリップフロップ435に接続されている。エンコーダ416の入力端子In1には信号S16が供給され、入力端子In2には信号S15が供給され、出力端子Out1はセレクタ426に接続され、出力端子Out2〜Out4はフリップフロップ436に接続されている。
【0132】
図42は、エンコーダ411の一構成例を表すものである。
図43は、エンコーダ411の真理値表を表すものである。なお、以下ではエンコーダ411を例に説明するが、エンコーダ412〜416についても同様である。エンコーダ411は、反転論理積回路471〜473と、反転論理和回路474〜476とを有している。反転論理積回路471は、入力端子In1に入力された信号SI1と、入力端子In2に入力された信号SI2との反転論理積を求めるものである。反転論理積回路472は、信号SI2と、反転論理積回路471の出力信号との反転論理積を求め、出力端子Out1から信号SO1として出力するものである。反転論理積回路473は、信号SI1と、反転論理積回路471の出力信号との反転論理積を求め、出力端子Out2から信号SO2として出力するものである。反転論理和回路474は、信号SI1と信号SI2との反転論理和を求めるものである。反転論理和回路475は、信号SI2と、反転論理和回路474の出力信号との反転論理和を求め、出力端子Out3から信号SO3として出力するものである。反転論理和回路476は、信号SI1と、反転論理和回路474の出力信号との反転論理和を求め、出力端子Out4から信号SO4として出力するものである。
【0133】
セレクタ421は、制御信号MBに基づいて、信号S11およびエンコーダ411の出力端子Out1から出力される信号のうちの一方を選択して出力するものである。セレクタ422は、制御信号MBに基づいて、信号S12およびエンコーダ412の出力端子Out1から出力される信号のうちの一方を選択して出力するものである。セレクタ423は、制御信号MBに基づいて、信号S13およびエンコーダ413の出力端子Out1から出力される信号のうちの一方を選択して出力するものである。セレクタ424は、制御信号MBに基づいて、信号S14およびエンコーダ414の出力端子Out1から出力される信号のうちの一方を選択して出力するものである。セレクタ425は、制御信号MBに基づいて、信号S15およびエンコーダ415の出力端子Out1から出力される信号のうちの一方を選択して出力するものである。セレクタ426は、制御信号MBに基づいて、信号S16およびエンコーダ416の出力端子Out1から出力される信号のうちの一方を選択して出力するものである。ここで、制御信号MBは、動作モードM1,M3において“0”になり、動作モードM2(3相信号によりデータを送信するモード)において“1”になるものである。
【0134】
フリップフロップ431は、セレクタ421の出力信号をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号P431およびその反転信号N431として出力するとともに、エンコーダ411の出力端子Out2〜Out4から出力される3つの出力信号をクロック信号CLK1に基づいてそれぞれサンプリングして、その結果を信号S451,S461,S471としてそれぞれ出力するものである。フリップフロップ432は、セレクタ422の出力信号をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号P432およびその反転信号N432として出力するとともに、エンコーダ412の出力端子Out2〜Out4から出力される3つの出力信号をクロック信号CLK2に基づいてそれぞれサンプリングして、その結果を信号S452,S462,S472としてそれぞれ出力するものである。フリップフロップ433は、セレクタ423の出力信号をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号P433およびその反転信号N433として出力するとともに、エンコーダ413の出力端子Out2〜Out4から出力される3つの出力信号をクロック信号CLK1に基づいてそれぞれサンプリングして、その結果を信号S453,S463,S473としてそれぞれ出力するものである。フリップフロップ434は、セレクタ424の出力信号をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号P434およびその反転信号N434として出力するとともに、エンコーダ414の出力端子Out2〜Out4から出力される3つの出力信号をクロック信号CLK2に基づいてそれぞれサンプリングして、その結果を信号S454,S464,S474としてそれぞれ出力するものである。フリップフロップ435は、セレクタ425の出力信号をクロック信号CLK1に基づいてサンプリングして、その結果を信号P435およびその反転信号N435として出力するとともに、エンコーダ415の出力端子Out2〜Out4から出力される3つの出力信号をクロック信号CLK1に基づいてそれぞれサンプリングして、その結果を信号S455,S465,S475としてそれぞれ出力するものである。フリップフロップ436は、セレクタ426の出力信号をクロック信号CLK2に基づいてサンプリングして、その結果を信号P436およびその反転信号N436として出力するとともに、エンコーダ416の出力端子Out2〜Out4から出力される3つの出力信号をクロック信号CLK2に基づいてそれぞれサンプリングして、その結果を信号S456,S466,S476としてそれぞれ出力するものである。
【0135】
セレクタ437は、制御信号SINVに基づいて、信号P432,N432のうちの一方を選択して出力するものである。セレクタ438は、制御信号SINVに基づいて、信号P434,N434のうちの一方を選択して出力するものであり、セレクタ439は、制御信号SINVに基づいて、信号P436,N436のうちの一方を選択して出力するものである。
【0136】
セレクタ441は、制御信号SEL1に基づいて、信号P431,P432のうちの一方を選択して、信号S441として出力するものである。セレクタ442は、制御信号SEL2に基づいて、信号N431およびセレクタ437の出力信号のうちの一方を選択して、信号S442として出力するものである。セレクタ443は、制御信号SEL1に基づいて、信号P433,P434のうちの一方を選択して、信号S443として出力するものである。セレクタ444は、制御信号SEL2に基づいて、信号N433およびセレクタ438の出力信号のうちの一方を選択して、信号S444として出力するものである。セレクタ445は、制御信号SEL1に基づいて、信号P435,P436のうちの一方を選択して、信号S445として出力するものである。セレクタ446は、制御信号SEL2に基づいて、信号N435およびセレクタ439の出力信号のうちの一方を選択して、信号S446として出力するものである。
【0137】
ドライバ部DRV21は、信号S441,S451,S461,S471、および制御信号MBに基づいて、信号SIG1を生成するものである。ドライバ部DRV22は、信号S442,S452,S462,S472、および制御信号MBに基づいて、信号SIG2を生成するものである。ドライバ部DRV23は、信号S443、S453,S463,S473、および制御信号MBに基づいて、信号SIG3を生成するものである。ドライバ部DRV24は、信号S444、S454,S464,S474、および制御信号MBに基づいて、信号SIG4を生成するものである。ドライバ部DRV25は、信号S445、S455,S465,S475、および制御信号MBに基づいて、信号SIG5を生成するものである。ドライバ部DRV26は、信号S446,S456,S466,S476、および制御信号MBに基づいて、信号SIG6を生成するものである。
【0138】
図44は、ドライバ部DRV21の一構成例を表すものである。なお、以下ではドライバ部DRV21を例に説明するが、ドライバ部DRV22〜DRV26についても同様である。ドライバ部DRV21は、反転回路451と、セレクタ452と、バッファ回路453,454と、反転回路461と、セレクタ462,463と、バッファ回路464,465とを有している。反転回路451は、信号S441を反転して出力するものである。セレクタ452は、制御信号MBに基づいて、信号
S451、および反転回路451の出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。バッファ回路453は、信号S441に基づいて信号UP1を生成するものである。バッファ回路454は、セレクタ452の出力信号に基づいて信号DN1を生成するものである。反転回路461は、信号S441を反転して出力するものである。セレクタ462は、信号S461,S441のうちの一方を選択して、出力するものである。セレクタ463は、信号S471、および反転回路461の出力信号のうちの一方を選択して、出力するものである。バッファ回路464は、セレクタ462の出力信号に基づいて信号UP2を生成するものである。バッファ回路465は、セレクタ463の出力信号に基づいて信号DN2を生成するものである。
【0139】
この構成により、ドライバ部DRV21は、信号S441,S451,S461,S471、および制御信号MBに基づいて、出力端子Tout1の電圧を、3つの電圧(高レベル電圧VH、中レベル電圧VM、および低レベル電圧VL)のうちの1つに設定する。
【0140】
具体的には、制御信号MBが“0”である場合には、セレクタ452は反転回路451の出力信号を選択して出力し、セレクタ462は信号S441を選択して出力し、セレクタ463は反転回路461の出力信号を選択して出力する。これにより、ドライバ部DRV21は、信号S441に応じて、出力端子Tout1の電圧を、高レベル電圧VHまたは低レベル電圧VLに設定する。すなわち、信号S441が“1”である場合には、信号UP1,UP2が“1”になるとともに、信号DN1,DN2が“0”になる。これにより、トランジスタ253,263がオン状態になるとともに、トランジスタ254,264がオフ状態になり、端子Tout1の電圧は高レベル電圧VHに設定される。また、信号S441が“0”である場合には、信号DN1,DN2が“1”になるとともに、信号UP1,UP2が“0”になる。これにより、トランジスタ254,264がオン状態になるとともに、トランジスタ253,263がオフ状態になり、端子Tout1の電圧は低レベル電圧VLに設定される。
【0141】
また、制御信号MBが“1”である場合には、セレクタ452は信号S451を選択して出力し、セレクタ462は信号S461を選択して出力し、セレクタ463は信号S471を選択して出力する。これにより、ドライバ部DRV21は、信号S441,S451,S461,S471に応じて、出力端子Tout1の電圧を、高レベル電圧VH、中レベル電圧VM、および低レベル電圧VLのうちの1つに設定する。すなわち、例えば、信号S441,S451,S461,S471が“1”,“0”,“1”,“0”である場合には、信号UP1,UP2が“1”になるとともに、信号DN1,DN2が“0”になる。これにより、トランジスタ253,263がオン状態になるとともに、トランジスタ254,264がオフ状態になり、端子Tout1の電圧は高レベル電圧VHに設定される。また、例えば、信号S441,S451,S461,S471が“0”,“1”,“0”,“1”である場合には、信号DN1,DN2が“1”になるとともに、信号UP1,UP2が“0”になる。これにより、トランジスタ254,264がオン状態になるとともに、トランジスタ253,263がオフ状態になり、端子Tout1の電圧は低レベル電圧VLに設定される。また、例えば、信号S441,S451,S461,S471が“1”,“1”,“0”,“0”である場合には、信号UP1,DN1が“1”になるとともに、信号UP2,DN2が“0”になる。これにより、トランジスタ253,254がオン状態になるとともに、トランジスタ263,264がオフ状態になる。このとき、ドライバ部DRV11では、テブナン終端が実現され、端子Tout1の電圧は中レベル電圧VMに設定される。
【0142】
図45A,45Bは、動作モードM1における送信部70Bの一動作例を表すものであり、
図45Aは一の動作状態を示し、
図45Bは他の動作状態を示す。動作モードM1では、制御部220は、セレクタ421〜426に対して、“0”を示す制御信号MBを供給し、セレクタ421〜426が信号S11〜S16を選択して出力するようにそれぞれ制御する。そして、制御部220は、第1の実施の形態の場合(
図12A,12B)と同様に、セレクタ441に対して制御信号SEL1を供給し、セレクタ441が信号P431と信号P432を交互に選択して出力するように制御するとともに、セレクタ442に対して制御信号SEL2を供給し、セレクタ
442が信号N431とセレクタ437の出力信号(信号N432)を交互に選択して出力するように制御する。そして、制御部220は、ドライバ部DRV21〜DRV26に対して、“0”を示す制御信号MBを供給し、例えば、ドライバ部DRV21が信号S441に基づいて信号SIG1を生成し、ドライバ部DRV22が信号S442に基づいて信号SIG2を生成するように制御する。これにより、動作モードM1では、送信装置2Bは、第1の実施の形態の場合(
図12A,12B)と同様に、受信装置に対して差動信号によりデータを送信する。
【0143】
図46は、動作モードM2における送信部70Bの一動作例を表すものである。
図47は、動作モードM2におけるドライバ部DRV21〜DRV23の動作を表すものである。動作モードM2では、制御部220は、セレクタ421〜
426に対して、“1”を示す制御信号MBを供給し、セレクタ421〜426がエンコーダ411〜416の出力端子Out1から出力された信号を選択して出力するようにそれぞれ制御する。そして、制御部220は、ドライバ部DRV21〜DRV26に対して、“1”を示す制御信号MBを供給し、例えば、ドライバ部DRV21が信号S441,S451,S461,S471に基づいて信号SIG1を生成するように制御する。
【0144】
これにより、
図47に示したように、例えば、信号S11,S12,S13が“1”,“0”,“0”である場合には、信号S441,S451,S461,S471が“1”,“0”,“1”,“0”になり、信号S442,S452,S462,S472が“0”,“1”,“0”,“1”になり、信号S443,S453,S463,S473が“
1”,“1”,“0”,“
0”になる。よって、ドライバ部DRV21は、信号S441,S451,S461,S471が“1”,“0”,“1”,“0”であるため、信号SIG1を高レベル電圧VHに設定する。また、ドライバ部DRV22は、信号S442,S452,S462,S472が“0”,“1”,“0”,“1”であるため、信号SIG2を低レベル電圧VLに設定する。また、ドライバ部DRV23は、信号S443,S453,S463,S473が“0”,“1”,“0”,“1”であるため、信号SIG3を中レベル電圧VMに設定する。これにより、動作モードM2では、送信装置2Bは、第1の実施の形態の場合(
図14)と同様に、受信装置に対して3相信号によりデータを送信する。
【0145】
図48は、動作モードM3における送信部70Bの一動作例を表すものである。動作モードM3では、制御部220は、セレクタ421〜426に対して、“0”を示す制御信号MBを供給し、動作モードM1の場合と同様に、セレクタ421〜426が信号S11〜S16を選択して出力するようにそれぞれ制御する。そして、制御部220は、ドライバ部DRV21〜DRV26に対して、“0”を示す制御信号MBを供給し、例えば、ドライバ部DRV21が信号S441に基づいて信号SIG1を生成するように制御する。これにより、動作モードM3では、送信装置2Bは、第1の実施の形態の場合(
図16)と同様に、受信装置に対して単相信号によりデータを送信する。
【0146】
このように、送信部70Bでは、例えば、信号S441,S451,S461,S471を“1”,“0”,“1”,“0”にすることにより、信号SIG1を高レベル電圧VHに設定し、信号S441,S451,S461,S471を“0”,“1”,“0”,“1”にすることにより、信号SIG1を低レベル電圧VLに設定し、信号S441,S451,S461,S471を“1”,“1”,“0”,“0”にすることにより、信号SIG1を中レベル電圧VMに設定する。これにより、ドライバDRV21では、中レベル電圧VMを生成する場合には、4つのトランジスタ253,254,263,264のうち、互いに接続された2つのトランジスタ253,254をオン状態にする。すなわち、例えば、上記変形例2−1に係る送信部70Aでは、中レベル電圧VMを生成する場合には、互いに接続されていない2つのトランジスタ253,264をオン状態にしたが、本変形例に係る送信部70Bでは、互いに接続された2つのトランジスタ253,254をオン状態にする。これにより、波形が乱れるおそれを低減することができ、通信品質を高めることができる。
【0147】
<3.適用例>
次に、上記実施の形態および変形例で説明した送信装置の適用例について説明する。
【0148】
図49は、上記実施の形態等の送信装置が適用されるスマートフォン700(多機能携帯電話)の外観を表すものである。このスマートフォン700には、様々なデバイスが搭載されており、それらのデバイス間でデータのやり取りを行う通信システムにおいて、上記実施の形態等の送信装置が適用されている。
【0149】
図50は、スマートフォン700に用いられるアプリケーションプロセッサ710の一構成例を表すものである。アプリケーションプロセッサ710は、CPU(Central Processing Unit)711と、メモリ制御部712と、電源制御部713と、外部インタフェース714と、GPU(Graphics Processing Unit)715と、メディア処理部716と、ディスプレイ制御部717と、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)インタフェース718とを有している。CPU711、メモリ制御部712、電源制御部713、外部インタフェース714、GPU715、メディア処理部716、ディスプレイ制御部717は、この例では、システムバス719に接続され、このシステムバス719を介して、互いにデータのやり取りをすることができるようになっている。
【0150】
CPU711は、プログラムに従って、スマートフォン700で扱われる様々な情報を処理するものである。メモリ制御部712は、CPU711が情報処理を行う際に使用するメモリ901を制御するものである。電源制御部713は、スマートフォン700の電源を制御するものである。
【0151】
外部インタフェース714は、外部デバイスと通信するためのインタフェースであり、この例では、無線通信部902およびイメージセンサ810と接続されている。無線通信部902は、携帯電話の基地局と無線通信をするものであり、例えば、ベースバンド部や、RF(Radio Frequency)フロントエンド部などを含んで構成される。イメージセンサ810は、画像を取得するものであり、例えばCMOSセンサを含んで構成される。
【0152】
GPU715は、画像処理を行うものである。メディア処理部716は、音声や、文字や、図形などの情報を処理するものである。ディスプレイ制御部717は、MIPIインタフェース718を介して、ディスプレイ904を制御するものである。MIPIインタフェース718は画像信号をディスプレイ904に送信するものである。画像信号としては、例えば、YUV形式やRGB形式などの信号を用いることができる。このMIPIインタフェース718には、例えば、上記実施の形態等の送信装置が適用される。
【0153】
図51は、イメージセンサ810の一構成例を表すものである。イメージセンサ810は、センサ部811と、ISP(Image Signal Processor)812と、JPEG(Joint Photographic Experts Group)エンコーダ813と、CPU814と、RAM(Random Access Memory)815と、ROM(Read Only Memory)816と、電源制御部817と、I
2C(Inter-Integrated Circuit)インタフェース818と、MIPIインタフェース819とを有している。これらの各ブロックは、この例では、システムバス820に接続され、このシステムバス820を介して、互いにデータのやり取りをすることができるようになっている。
【0154】
センサ部811は、画像を取得するものであり、例えばCMOSセンサにより構成されるものである。ISP812は、センサ部811が取得した画像に対して所定の処理を行うものである。JPEGエンコーダ813は、ISP812が処理した画像をエンコードしてJPEG形式の画像を生成するものである。CPU814は、プログラムに従ってイメージセンサ810の各ブロックを制御するものである。RAM815は、CPU814が情報処理を行う際に使用するメモリである。ROM816は、CPU814において実行されるプログラムを記憶するものである。電源制御部817は、イメージセンサ810の電源を制御するものである。I
2Cインタフェース818は、アプリケーションプロセッサ710から制御信号を受け取るものである。また、図示していないが、イメージセンサ810は、アプリケーションプロセッサ710から、制御信号に加えてクロック信号をも受け取るようになっている。具体的には、イメージセンサ810は、様々な周波数のクロック信号に基づいて動作できるよう構成されている。MIPIインタフェース819は、画像信号をアプリケーションプロセッサ710に送信するものである。画像信号としては、例えば、YUV形式やRGB形式などの信号を用いることができる。このMIPIインタフェース819には、例えば、上記実施の形態等の送信装置が適用される。
【0155】
以上、いくつかの実施の形態および変形例、ならびに電子機器への適用例を挙げて本技術を説明したが、本技術はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
【0156】
例えば、上記の各実施の形態では、送信部は6つの信号SIG1〜SIG6を生成したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば5つ以下の信号を生成してもよいし、7つ以上の信号を生成してもよい。4つの信号を生成する場合の例を、
図52に示す。
【0157】
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
【0158】
なお、本技術は以下のような構成とすることができる。
【0159】
(1)第1の信号、第2の信号、および第3の信号のうち、前記第1の信号および前記第3の信号に基づいて、第1の出力端子の電圧を設定する第1の送信部と、
前記第1の信号および前記第2の信号に基づいて、第2の出力端子の電圧を設定する第2の送信部と
を備えた送信装置。
【0160】
(2)各送信部は、各出力端子の電圧を、第1の電圧、第2の電圧、および前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の第3の電圧のうちのいずれかに設定する
前記(1)に記載の送信装置。
【0161】
(3)前記第1の送信部は、前記第1の信号および前記第3の信号が互いに等しい場合には、前記第1の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定し、
前記第2の送信部は、前記第1の信号および前記第2の信号が互いに等しい場合には、前記第2の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定する
前記(2)に記載の送信装置。
【0162】
(4)前記第1の送信部は、前記第3の信号が所定の第1の論理を示し前記第1の信号が所定の第2の論理を示す場合には、前記第1の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定し、
前記第2の送信部は、前記第1の信号が前記第1の論理を示し前記第2の信号が前記第2の論理を示す場合には、前記第2の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定する
前記(2)に記載の送信装置。
【0163】
(5)前記第1の送信部は、
前記第1の信号および前記第3の信号に基づいて第1の制御信号を生成する第1の制御回路と、
前記第1の制御信号がアクティブである場合に、前記第1の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定する第1のドライバ部と
を有し、
前記第2の送信部は、
前記第1の信号および前記第2の信号に基づいて第2の制御信号を生成する第2の制御回路と、
前記第2の制御信号がアクティブである場合に、前記第2の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定する第2のドライバ部と
を有する
前記(2)から(4)のいずれかに記載の送信装置。
【0164】
(6)前記第1の制御回路の回路構成は、前記第2の制御回路の回路構成と等しい
前記(5)に記載の送信装置。
【0165】
(7)前記第1のドライバ部は、前記第1の制御信号が非アクティブである場合には、前記第1の信号に基づいて、前記第1の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定し、
前記第2のドライバ部は、前記第2の制御信号が非アクティブである場合には、前記第2の信号に基づいて、前記第2の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定する
前記(5)または(6)に記載の送信装置。
【0166】
(8)前記第1のドライバ部は、前記第1の制御信号が非アクティブである場合には、前記第1の信号および前記第3の信号に基づいて、前記第1の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定し、
前記第2のドライバ部は、前記第2の制御信号が非アクティブである場合には、前記第1の信号および前記第2の信号に基づいて、前記第2の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定する
前記(5)または(6)に記載の送信装置。
【0167】
(9)前記第1のドライバ部は、前記第1の信号および前記第3の信号が等しいか否かに基づいて、前記第1の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定し、
前記第2のドライバ部は、前記第1の信号および前記第2の信号が等しいか否かに基づいて、前記第2の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定する
前記(8)に記載の送信装置。
【0168】
(10)各ドライバ部は、
前記第1の電圧に対応する電圧を生成する第1の電源に導かれた第1の端子と、そのドライバ部の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第1のスイッチと、
前記第2の電圧に対応する電圧を生成する第2の電源に導かれた第1の端子と、そのドライバ部の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第2のスイッチと
を有し、
前記第1のスイッチをオン状態にするとともに前記第2のスイッチをオフ状態にすることによりそのドライバ部の出力端子の電圧を前記第1の電圧に設定し、
前記第2のスイッチをオン状態にするとともに前記第1のスイッチをオフ状態にすることによりそのドライバ部の出力端子の電圧を前記第2の電圧に設定し、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオフ状態にすることにより、1または複数の終端抵抗素子を介して、そのドライバ部の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定する
前記(5)から(9)のいずれかに記載の送信装置。
【0169】
(11)前記第1の送信部は、
前記第1の出力端子の電圧を設定する第1のドライバ部と、
前記第1の信号および前記第3の信号が互いに等しい場合には、前記第1の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定し、前記第1の信号および前記第3の信号が互いに異なる場合には、前記第1の信号に基づいて、前記第1の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定するように前記第1のドライバ部を制御する第1の制御回路と
を有し、
前記第2の送信部は、
前記第2の出力端子の電圧を設定する第2のドライバ部と、
前記第1の信号および前記第2の信号が互いに等しい場合には、前記第2の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定し、前記第1の信号および前記第2の信号が互いに異なる場合には、前記第2の信号に基づいて、前記第2の出力端子の電圧を前記第1の電圧または前記第2の電圧に選択的に設定するように前記第2のドライバ部を制御する第2の制御回路と
を有する
前記(2)から(4)のいずれかに記載の送信装置。
【0170】
(12)各ドライバ部は、
前記第1の電圧に対応する電圧を生成する第1の電源に導かれた第1の端子と、そのドライバ部の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第1のスイッチと、
前記第1の電源に導かれた第1の端子と、そのドライバ部の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第2のスイッチと、
前記第2の電圧に対応する電圧を生成する第2の電源に導かれた第1の端子と、そのドライバ部の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第3のスイッチと、
前記第2の電源に導かれた第1の端子と、そのドライバ部の出力端子に導かれた第2の端子とを有する第4のスイッチと
を有し、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオン状態にするとともに前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチをオフ状態にすることによりそのドライバ部の出力端子の電圧を前記第1の電圧に設定し、
前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチをオン状態にするとともに前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオフ状態にすることによりそのドライバ部の出力端子の電圧を前記第2の電圧に設定し、
前記第1のスイッチまたは前記第2のスイッチをオン状態にするとともに前記第3のスイッチまたは前記第4のスイッチをオン状態にすることにより、そのドライバ部の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定する
前記(11)に記載の送信装置。
【0171】
(13)前記第1のスイッチおよび前記第3のスイッチをオン状態にすることにより、そのドライバ部の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定する
前記(12)に記載の送信装置。
【0172】
(14)前記第1のスイッチの前記第2の端子と前記第3のスイッチの前記第2の端子との間の抵抗値は、前記第1のスイッチの前記第2の端子と前記第4のスイッチの前記第2の端子との間の抵抗値よりも小さい
前記(13)に記載の送信装置。
【0173】
(15)一の動作モードを含む複数の動作モードを有し、
前記第1の送信部は、前記一の動作モードにおいて、前記第1の信号および前記第3の信号に基づいて、第1の出力端子の電圧を設定し、
前記第2の送信部は、前記一の動作モードにおいて、前記第1の信号および前記第2の信号に基づいて、第2の出力端子の電圧を設定する
前記(1)から(14)のいずれかに記載の送信装置。
【0174】
(16)前記第2の信号および前記第3の信号に基づいて、第3の出力端子の電圧を設定する第3の送信部をさらに備えた
前記(1)から(15)のいずれかに記載の送信装置。
【0175】
(17)前記第1の信号を生成する第1のシリアライザと、
前記第2の信号を生成する第2のシリアライザと、
前記第3の信号を生成する第3のシリアライザと
をさらに備えた
前記(16)に記載の送信装置。
【0176】
(18)前記第1の出力端子、前記第2の出力端子、および前記第3の出力端子の配置の順番が、前記第1のシリアライザ、前記第2のシリアライザ、および前記第3のシリアライザの配置の順番と異なる
前記(17)に記載の送信装置。
【0177】
(19)第1の信号、第2の信号、および第3の信号のうち、前記第1の信号および前記第3の信号に基づいて第1の制御信号を生成する第1の制御回路と、前記第1の制御信号がアクティブである場合に、前記第1の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定する第1のドライバ部とを有する第1の送信部と、
前記第1の制御回路と同じ回路構成を有し、前記第1の信号および前記第2の信号に基づいて第2の制御信号を生成する第2の制御回路と、前記第2の制御信号がアクティブである場合に、前記第2の出力端子の電圧を前記第3の電圧に設定する第2のドライバ部とを有する第2の送信部と
を備えた送信装置。
【0178】
(20)第1の値を生成して出力する第1の送信部と、第2の値を生成して出力する第2の送信部と、第3の値を生成して出力する第3の送信部とを有する単位出力部を備え、
各送信部は、第1の信号、第2の信号、および第3の信号のうちの、送信部間で互いに異なる2つの信号に基づいて、各値を生成する
送信装置。
【0179】
(21)送信装置と
受信装置と
を備え、
前記送信装置は、
第1の信号、第2の信号、および第3の信号のうち、前記第1の信号および前記第3の信号に基づいて、第1の出力端子の電圧を設定する第1の送信部と、
前記第1の信号および前記第2の信号に基づいて、第2の出力端子の電圧を設定する第2の送信部と
を有する
通信システム。
【0180】
(22)前記送信装置は、画像データを取得して送信するイメージセンサであり、
前記受信装置は、前記画像データを受信して、その画像情報に基づいて所定の処理を行うプロセッサである
前記(21)に記載の通信システム。