特許第6369329号(P6369329)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6369329シュリンクラベル付き容器及びシュリンクラベル並びにシュリンクラベル付き容器の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6369329
(24)【登録日】2018年7月20日
(45)【発行日】2018年8月8日
(54)【発明の名称】シュリンクラベル付き容器及びシュリンクラベル並びにシュリンクラベル付き容器の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/00 20060101AFI20180730BHJP
   B65D 25/36 20060101ALI20180730BHJP
   B65D 25/20 20060101ALI20180730BHJP
【FI】
   B65B57/00 B
   B65D25/36
   B65D25/20 P
【請求項の数】10
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-539844(P2014-539844)
(86)(22)【出願日】2013年10月4日
(86)【国際出願番号】JP2013077080
(87)【国際公開番号】WO2014054780
(87)【国際公開日】20140410
【審査請求日】2016年9月16日
(31)【優先権主張番号】特願2012-222359(P2012-222359)
(32)【優先日】2012年10月4日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】313004403
【氏名又は名称】株式会社フジシール
(72)【発明者】
【氏名】大岡 昌彦
(72)【発明者】
【氏名】飛野 暁彦
(72)【発明者】
【氏名】高村 雅治
【審査官】 長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特許第4627257(JP,B2)
【文献】 国際公開第2011/121732(WO,A1)
【文献】 特開2000−339459(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 57/00
B65D 25/20
B65D 25/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の側面部から底面部にかけてシュリンクラベルが装着されたシュリンクラベル付き容器であって、
容器の底面部を覆っているシュリンクラベルの底面被覆部には、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれを検査するための横方向検査マークが設けられ
横方向検査マークは、シュリンクラベルの下端縁に対して略直交する方向に延びる側縁を有していることを特徴とするシュリンクラベル付き容器。
【請求項2】
横方向検査マークは、シュリンクラベルの下端縁に対して略直交する方向に延びる線状である請求項記載のシュリンクラベル付き容器。
【請求項3】
容器の側面部が横断面視矩形であり、該側面部の四つの壁面に対応して底面被覆部は四つの辺部から構成され、該四つの辺部のうち少なくとも一つの辺部の横方向中央領域に横方向検査マークが設けられている請求項1又は2に記載のシュリンクラベル付き容器。
【請求項4】
容器の側面部から底面部にかけてシュリンクラベルが装着されたシュリンクラベル付き容器であって、
容器の底面部を覆っているシュリンクラベルの底面被覆部には、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれを検査するための横方向検査マークが設けられ、
容器の側面部が横断面視矩形であり、該側面部の四つの壁面に対応して底面被覆部は四つの辺部から構成され、該四つの辺部のうち少なくとも一つの辺部の横方向中央領域に横方向検査マークが設けられていることを特徴とするシュリンクラベル付き容器。
【請求項5】
四つの辺部のうち対向する一対の辺部に横方向検査マークがそれぞれ設けられている請求項3又は4に記載のシュリンクラベル付き容器。
【請求項6】
容器の側面部が横断面視楕円形であり、底面被覆部において長軸上に位置する二箇所と短軸上に位置する二箇所の合計四箇所のうち少なくとも一箇所に横方向検査マークが設けられている請求項1又は2に記載のシュリンクラベル付き容器。
【請求項7】
容器の側面部から底面部にかけてシュリンクラベルが装着されたシュリンクラベル付き容器であって、
容器の底面部を覆っているシュリンクラベルの底面被覆部には、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれを検査するための横方向検査マークが設けられ、
容器の側面部が横断面視楕円形であり、底面被覆部において長軸上に位置する二箇所と短軸上に位置する二箇所の合計四箇所のうち少なくとも一箇所に横方向検査マークが設けられていることを特徴とするシュリンクラベル付き容器。
【請求項8】
底面被覆部には、容器に対するシュリンクラベルの縦方向の位置ずれを検査するための縦方向検査マークがシュリンクラベルの下端縁に沿って延びる線状に形成され、横方向検査マークの少なくとも一部が縦方向検査マークの内側に位置する請求項1乃至の何れかに記載のシュリンクラベル付き容器。
【請求項9】
容器の側面部から底面部にかけて装着されるシュリンクラベルであって、
容器の底面部を覆う部分に、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれを検査するための横方向検査マークがシュリンクラベルの全周を二等分する二箇所の位置にそれぞれ設けられていることを特徴とするシュリンクラベル。
【請求項10】
シュリンクラベルの全周を二等分する二箇所の位置に横方向検査マークがそれぞれ設けられたシュリンクラベルを容器の側面部に被せる工程と、容器の底面部を覆うシュリンクラベルの部分に横方向検査マークが位置するようにシュリンクラベルを熱収縮させて容器に装着させる工程と、該容器に装着されたシュリンクラベルの横方向検査マークの位置を測定することにより、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれを検査する工程とを備えていることを特徴とするシュリンクラベル付き容器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シュリンクラベルが装着されたシュリンクラベル付き容器と、該シュリンクラベル付き容器に使用されるシュリンクラベルと、シュリンクラベル付き容器の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シュリンクラベルを各種の容器に装着する場合、容器に対してシュリンクラベルを所定の位置に正確に装着しなければならない。シュリンクラベルが所定の位置に装着されているか否かを検出する手法については、例えば下記特許文献1,2のように種々提案されているが、これらの手法は容器の側面部におけるシュリンクラベルの装着状態を検査するものであるため、容器の側面部のみならず底面部にまでシュリンクラベルが装着される場合には、そのシュリンクラベルの軸線方向即ち縦方向の位置ずれを正確に検査することができない。
【0003】
そこで本出願人は容器の側面部のみならず底面部も覆うようにシュリンクラベルが装着されたシュリンクラベル付き容器において容器に対するシュリンクラベルの縦方向の位置ずれを容器の底面部において検査することができる検査方法を考えた(下記特許文献3参照)。しかしながら、この検査方法はシュリンクラベルの縦方向の位置ずれを検査することには適しているものの、シュリンクラベルの横方向即ち周方向の位置ずれを検査することには不向きであった。
【0004】
このような容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれは、例えば容器にシュリンクラベルを被せる際に、容器に対してシュリンクラベルが相対的に横方向に位置ずれして被せられることによって発生する。この場合、シュリンクラベルは全周に亘って略均一に横方向に位置ずれした状態となる。
【0005】
また、シュリンクラベルを熱収縮させる際に、シュリンクラベルが全周に亘って均一に熱収縮しない場合にも、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれが発生する。例えば、シュリンクラベルの全周のうち正面の位置においては収縮の程度が大きい一方、背面の位置においては収縮の程度が小さいような場合には、シュリンクラベルのデザインが正面側に偏ることになる。同様に、シュリンクラベルの全周のうち右側の位置においては収縮の程度が大きい一方、左側の位置においては収縮の程度が小さいような場合には、シュリンクラベルのデザインが右側に偏ることになる。
【0006】
このようなシュリンクラベルの横方向の位置ずれは横断面視円形の容器では問題にならないことが多いが、例えば横断面視角形である角形容器の場合には容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置が重要であり、その位置ずれを防止する必要がある。例えば、シュリンクラベルのメインデザインやロゴマーク等を容器の側面部における正面の位置等の特定の位置に正確に位置させたい場合には、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置が重要になる。これは角形容器に限らず、シュリンクラベルの横方向の位置ずれが問題となりうる容器全般において言えることであって、かかる問題に対応した新たな検査方法が必要になった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−119706号公報
【特許文献2】特開2005−77583号公報
【特許文献3】特許第4627257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
それゆえに本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ、側面部のみならず底面部にまでシュリンクラベルが装着された容器においてそのシュリンクラベルの横方向の位置ずれを検査することができるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、本発明に係るシュリンクラベル付き容器は、容器の側面部から底面部にかけてシュリンクラベルが装着されたシュリンクラベル付き容器であって、容器の底面部を覆っているシュリンクラベルの底面被覆部には、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれを検査するための横方向検査マークが設けられ、該横方向検査マークはシュリンクラベルの下端縁に対して略直交する方向に延びる側縁を有していることを特徴とする。
【0010】
該構成のシュリンクラベル付き容器にあっては、容器の底面部を覆っているシュリンクラベルの底面被覆部に横方向検査マークが設けられている。従って、この横方向検査マークを用いることでシュリンクラベルの容器に対する横方向の位置ずれの有無を容易に検査することができる。具体的には、この横方向検査マークを撮像手段によって撮像し、その撮像データを画像処理手段によって画像処理することにより横方向検査マークの位置を特定し、その横方向検査マークの位置が予め決められた許容範囲内にあるか否かを判別手段によって判別する。即ち、横方向検査マークが基準位置に対して所定範囲内に位置している場合には、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれが許容範囲内にあることからそのシュリンクラベル付き容器をOK品(良品)と判断し、横方向検査マークが基準位置に対して所定範囲外に位置している場合には、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれが許容範囲を超えていることからそのシュリンクラベル付き容器をNG品(不良品)と判断することができる。特に、横方向検査マークは、シュリンクラベルの下端縁に対して略直交する方向に延びる側縁を有しているため、該構成によれば、その側縁を画像認識することで精度良く横方向の位置を特定することができる。
【0012】
更に、横方向検査マークは、シュリンクラベルの下端縁に対して略直交する方向に延びる線状であることが好ましい。該構成の場合には、横方向検査マークの両側縁の何れか一方あるいは双方共に使用することができ、また、横方向検査マークが線状であることから、両側縁間の中央位置を横方向検査マークの位置とすることもできる。
【0013】
また、容器の側面部が横断面視矩形であり、該側面部の四つの壁面に対応して底面被覆部は四つの辺部から構成され、該四つの辺部のうち少なくとも一つの辺部の横方向中央領域に横方向検査マークが設けられていることが好ましい。底面被覆部において隣り合う辺部間のコーナー部はシュリンクラベルの下端縁がその向きを大きく変化させる箇所であるため、そのコーナー部近傍に横方向検査マークを設けると測定にバラツキが生じやすくなる。従って、コーナー部から離れた横方向中央領域に横方向検査マークを設けることが好ましく、測定バラツキを抑制することができる。
【0014】
更に、四つの辺部のうち対向する一対の辺部に横方向検査マークがそれぞれ設けられていることが好ましい。例えば、容器の底面部を正面に見て、容器の四つの壁面のうち対向する一対の壁面のその対向する方向をX軸とし、残る一対の壁面の対向する方向をY軸としたとき、Y軸方向に対向する一対の辺部の何れかに横方向検査マークが存在する場合には、X軸方向に対向する一対の壁面のうち何れか一方の壁面から横方向検査マークまでのX軸方向の距離を測定し、その距離が所定範囲内にあるか否かでOK/NGを判別することもできる。しかしながら、容器の底面部を正面に見た場合には容器の壁面の輪郭にピントを高い精度で合わせることが難しく、一定以上の高精度で測定することには限界がある。これに対して、対向する一対の辺部に横方向検査マークをそれぞれ設ければ、例えば両横方向検査マークがY軸方向に対向している場合には両横方向検査マーク間のX軸方向の離間距離を測定して、その離間距離が所定範囲内にあるか否かでOK/NGを判別することができる。これら二つの横方向検査マークは何れも底面被覆部に位置しているのでピントが合いやすく、従って容器の壁面からの距離を測定する場合に比して高精度な測定が可能である。しかも、対向する辺部にそれぞれ位置する両横方向検査マーク間の対向する方向と直交する方向における離間距離を測定するので、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれが拡大されて現れることになり、より一層高精度に測定することが可能になる。更に、一方の横方向検査マークに対して他方の横方向検査マークが何れの方向に位置ずれしているかということも検査できるため、シュリンクラベルの位置ずれの方向性も検査することができる。
【0015】
また、容器の側面部が横断面視楕円形である場合には、底面被覆部において長軸上に位置する二箇所と短軸上に位置する二箇所の合計四箇所のうち少なくとも一箇所に横方向検査マークが設けられていることが好ましい。この場合、容器の底面部を正面に見ると容器の底面部は楕円形となっているが、その長軸を例えばX軸と平行とし、短軸をY軸と平行とすることにより、横方向検査マークの位置ずれを容易に測定することができる。
【0016】
また、底面被覆部には、容器に対するシュリンクラベルの縦方向の位置ずれを検査するための縦方向検査マークがシュリンクラベルの下端縁に沿って延びる線状に形成され、横方向検査マークの少なくとも一部が縦方向検査マークの内側に位置することが好ましい。尚、縦方向検査マークの内側とはシュリンクラベルの下端縁に近い側である。底面被覆部に縦方向検査マークを設けると、横方向の位置ずれと共に縦方向の位置ずれも検査することができる。そして、縦方向検査マークをシュリンクラベルの下端縁に沿って延びる線状とすると、シュリンクラベルの下端縁に沿って複数の箇所を検査することができる。従って、シュリンクラベルが縦方向に全体的に位置ずれしていることを検査できることに加えて更に、シュリンクラベルの底面被覆部が局所的に歪んでいるような場合も検査することができる。このように縦方向検査マークをシュリンクラベルの下端縁に沿った線状に形成する場合には、横方向検査マークの少なくとも一部が縦方向検査マークの内側に位置するようにすることが好ましく、より一層高精度に位置ずれを検出することができる。
【0017】
また、本発明に係るシュリンクラベルは、容器の側面部から底面部にかけて装着されるシュリンクラベルであって、容器の底面部を覆う部分に、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれを検査するための横方向検査マークがシュリンクラベルの全周を二等分する二箇所の位置にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0018】
ち、横方向検査マークが少なくとも二つ設けられていることにより、横方向検査マークが一つの場合に比して高精度な検査が可能になる。そして、横方向検査マークがシュリンクラベルの全周を二等分する位置にそれぞれ設けられていると、その二箇所の横方向検査マーク同士の間の離間距離を測定することにより、より一層高精度な検査が可能になる。例えば、シュリンクラベルが装着された容器の底面部を正面に見て、互いに直交する二方向をX軸方向とY軸方向としたとき、両横方向検査マーク間のX軸方向の離間距離あるいはY軸方向の離間距離を測定することによって、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれを高精度に検査することができる。
【0019】
また更に、本発明に係るシュリンクラベル付き容器の製造方法は、シュリンクラベルの全周を二等分する二箇所の位置に横方向検査マークがそれぞれ設けられたシュリンクラベルを容器の側面部に被せる工程と、容器の底面部を覆うシュリンクラベルの部分に横方向検査マークが位置するようにシュリンクラベルを熱収縮させて容器に装着させる工程と、該容器に装着されたシュリンクラベルの横方向検査マークの位置を測定することにより、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれを検査する工程とを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本発明に係るシュリンクラベル付き容器は、容器の底面部を覆っているシュリンクラベルの底面被覆部に横方向検査マークが設けられているので、底面部までシュリンクラベルが装着された角形容器等の容器においてもそのシュリンクラベルの横方向の位置ずれを検査することができる。
【0021】
また、本発明に係るシュリンクラベルは、容器の底面部を覆うシュリンクラベルの部分に横方向検査マークが設けられているので、角形容器等の容器に装着した場合においてその横方向の位置ずれを検査することができる。
【0022】
また、本発明に係るシュリンクラベル付き容器の製造方法は、容器に装着されたシュリンクラベルの横方向検査マークの位置を測定することにより、容器に対するシュリンクラベルの横方向の位置ずれを検査する工程を備えているので、底面部までシュリンクラベルが装着された角形容器等の容器においてもそのシュリンクラベルの横方向の位置ずれを検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態におけるシュリンクラベル付き容器を示す斜視図。
図2】同シュリンクラベル付き容器に使用されている容器を示す正面図。
図3】同シュリンクラベル付き容器を示す底面図であって、シュリンクラベルが正規の位置に装着されたものを示している。
図4】同シュリンクラベル付き容器を示す底面図であって、シュリンクラベルが横方向に所定量位置ずれして装着されたものを示している。
図5】同シュリンクラベル付き容器に使用されているシュリンクラベルを示す正面図。
図6】同シュリンクラベル付き容器においてシュリンクラベルの縦方向の位置ずれの検査方法を示す底面図。
図7図6の要部拡大図。
図8】同シュリンクラベル付き容器においてシュリンクラベルの横方向の位置ずれの検査方法を示す底面図。
図9】本発明の他の実施形態におけるシュリンクラベル付き容器においてシュリンクラベルの横方向の位置ずれの検査方法を示す底面図。
図10】同シュリンクラベル付き容器においてシュリンクラベルの横方向の位置ずれの検査方法を示す底面図。
図11】本発明の他の実施形態におけるシュリンクラベル付き容器においてシュリンクラベルの横方向の位置ずれの検査方法を示す底面図。
図12図4に示したシュリンクラベル付き容器において、シュリンクラベルが横方向に所定量位置ずれして装着された状態を示す底面図。
図13】同シュリンクラベル付き容器においてシュリンクラベルの横方向の位置ずれの検査方法を示す底面図。
図14】本発明の他の実施形態におけるシュリンクラベルを示す正面図。
図15】(a)は折り返し処理前のラベル長尺体を示す断面図、(b)は折り返し処理後のラベル長尺体を示す断面図。
図16】容器の側面部にシュリンクラベルが被せられた状態であってシュリンクラベルが熱収縮する前の状態を示す断面図。
図17】本発明の他の実施形態におけるシュリンクラベル付き容器に使用される容器を示す断面図。
図18】本発明の他の実施形態におけるシュリンクラベル付き容器を示す底面図であって、シュリンクラベルが正規の位置に装着されたものを示している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態に係るシュリンクラベル付き容器と該容器におけるシュリンクラベルの位置ずれの検査方法について図1図8を参酌しつつ説明する。図1に示すシュリンクラベル付き容器は、横断面視角形の側面部11を有する角形の容器1にシュリンクラベル2が装着されたシュリンクラベル付き角形容器である。尚、図2においてシュリンクラベル2は二点鎖線で示されている。
【0025】
容器1は、各種の合成樹脂から射出成形によって形成されるが、ブロー成形やシート成形によって形成してもよい。該容器1は、上面開口の有底角筒状の形状であって、底面部10と、該底面部10の周縁部から上方に立ち上がる横断面視長方形の側面部11と、該側面部11の上端部に外側に向けて突設されたフランジ12とを備えている。底面部10は、横断面視長方形の側面部11に合わせて長方形である。
【0026】
側面部11は底面部10の周縁部から上方に立ち上がって形成されているが、大別すると上下二つの領域からなる。即ち、側面部11は、下側の領域であって底面部10から立ち上がった側面主部15と、上側の領域であって側面主部15から外側に向かう段差部16を介して側面主部15の上側に延設された側面上段部17とからなる。
【0027】
側面主部15は側面部11の大部分の領域を占めており、底面部10から上方に向かって徐々に広がっていくテーパ状に形成されている。但し、側面主部15の傾斜勾配は数度程度である。側面主部15は、四つの主壁面20,21を備えている。即ち、側面主部15は、長辺側の一対の主壁面20と短辺側の一対の主壁面21とを備えている。短辺側の一対の主壁面21は容器1の左右両側面となる面であって、長辺側の一対の主壁面20は容器1の正面及び背面となる面である。尚、四つの主壁面20,21はフラットあるいは外側に向けて少し湾曲状に膨出した形状に形成されている。また、隣り合う主壁面20,21同士の間の角部22は横断面視円弧状に形成されている。
【0028】
側面上段部17は側面主部15よりも外側に一段拡大していて、その上下方向の寸法は側面主部15よりも小さく帯状であるが、側面主部15と同様に横断面視長方形に形成されている。また、側面主部15がテーパ形状である一方、側面上段部17は略直立に起立しており、その上端部に全周に亘ってフランジ12が略水平に形成されている。
【0029】
側面上段部17も四つの上部壁面30,31を備えている。即ち、側面上段部17は、長辺側の一対の上部壁面30と短辺側の一対の上部壁面31とを備えている。短辺側の一対の上部壁面31は、側面主部15の短辺側の主壁面21の上側に位置して該主壁面21と共に容器1の左右両側面を構成し、長辺側の一対の上部壁面30は、側面主部15の長辺側の主壁面20の上側に位置して該主壁面20と共に容器1の正面及び背面を構成している。即ち、側面部11を構成する四つの壁面は、側面主部15の主壁面20,21と側面上段部17の上部壁面30,31とから構成される。側面上段部17においても側面主部15と同様に、四つの上部壁面30,31はフラットあるいは外側に向けて少し湾曲状に膨出した形状に形成されている。また、隣り合う上部壁面30,31同士の間の角部32は横断面視円弧状に形成されている。
【0030】
かかる容器1の側面部11に筒状のシュリンクラベル2が装着されている。該シュリンクラベル2は側面部11の略全体を覆っており、その上端縁2aは側面上段部17の略上端まで達している。即ち、シュリンクラベル2の上端縁2aはフランジ12の略直下に位置している。また、シュリンクラベル2の下部所定領域は側面部11から底面部10に回り込んで底面部10の周縁部を覆っており、シュリンクラベル2の下端縁2bは容器1の底面部10に位置している。この底面部10の周縁部を覆っているシュリンクラベル2の部分が底面被覆部40である。該底面被覆部40は、容器1の側面部11の四つの壁面に対応して四つの辺部41,42から構成されている。容器1の側面部11が横断面視長方形であることから、底面被覆部40の四つの辺部41,42は一対の長辺部41と一対の短辺部42とから構成される。図3等において、一対の短辺部42が対向する方向をX軸とし、一対の長辺部41が対向する方向をY軸とする。
【0031】
該底面被覆部40に、容器1に対するシュリンクラベル2の位置ずれを検査するためのマークが形成されている。具体的には、容器1に対するシュリンクラベル2の縦方向(軸線方向)の位置ずれを検査するための縦方向検査マーク50と、容器1に対するシュリンクラベル2の横方向(周方向)の位置ずれを検査するための横方向検査マーク51とが形成されている。該縦方向検査マーク50と横方向検査マーク51は図面において黒色で塗りつぶされた領域として示している。
【0032】
縦方向検査マーク50は、シュリンクラベル2の下端縁2bに沿った線状に形成されており、それが全周に亘って形成されていることから全体としてリング状となっている。より詳細には、縦方向検査マーク50は、シュリンクラベル2の下端縁2bから数mm程度離れた箇所に下端縁2bと平行に形成され、その太さは任意であるが例えば1mm程度である。
【0033】
また、横方向検査マーク51は、シュリンクラベル2の下端縁2bに対して略直交する方向に延びる線状に形成されており、従って、その両側縁はシュリンクラベル2の下端縁2bに対して略直交する方向に延びている。該横方向検査マーク51は、底面被覆部40を構成する四つの辺部41,42にそれぞれ一箇所ずつ形成されており、何れも各辺部41,42の横方向中央領域に形成されている。即ち、一対の長辺部41にそれぞれ形成された横方向検査マーク51はY軸方向に延びていて互いに対向しており、一対の短辺部42にそれぞれ形成された横方向検査マーク51はX軸方向に延びていて互いに対向している。本実施形態では特に横方向検査マーク51は何れも各辺部41,42の横方向中央を設計位置としている。従って、一対の長辺部41にそれぞれ形成された横方向検査マーク51は筒状のシュリンクラベル2の全周を二等分する位置にあり、また、一対の短辺部42にそれぞれ形成された横方向検査マーク51も同様に筒状のシュリンクラベル2の全周を二等分する位置にある。そして、これらの横方向検査マーク51は、何れも縦方向検査マーク50から内側即ちシュリンクラベル2の下端縁2b側に向けて突出するように形成されていて縦方向検査マーク50と一体に形成されている。尚、横方向検査マーク51の先端はシュリンクラベル2の下端縁2bに到達しないようにそれから若干離れている。また、横方向検査マーク51の長さ(即ち縦方向検査マーク50からの突出量)は、例えば数mm〜十数mm程度である。
【0034】
図3及び図4において、符号60は一対の短辺部42の横方向中央部同士を結んでX軸方向に延びる中心線を示し、符号61は一対の長辺部41の横方向中央部同士を結んでY軸方向に延びる中心線を示しており、符号62はX軸方向の中心線60とY軸方向の中心線61が交わる交点である。図3はシュリンクラベル2が所定の位置に正確に装着された状態を示しており、図4はシュリンクラベル2が横方向に所定量位置ずれして装着された状態を示している。図6図8についても図4と同様にシュリンクラベル2が所定量位置ずれして装着されたものを示している。図3に示すように、設計上、一対の長辺部41に形成された横方向検査マーク51は何れもY軸方向の中心線61上に位置し、一対の短辺部42に形成された横方向検査マーク51は何れもX軸方向の中心線60上に位置する。これに対してシュリンクラベル2が横方向に位置ずれすると、図4のように、一対の長辺部41に形成された横方向検査マーク51はY軸方向の中心線61からX軸方向に所定量偏心した位置に存在することになり、その偏心の向きは互いに逆であって交点62に対して点対称の位置関係にあって、筒状のシュリンクラベル2においては180度対向した位置関係にある。また、一対の短辺部42に形成された横方向検査マーク51もX軸方向の中心線60からY軸方向に所定量偏心した位置に存在することになり、その偏心の向きは互いに逆であって交点62に対して点対称の位置関係にあって、これも筒状のシュリンクラベル2においては180度対向した位置関係にある。即ち、四つの横方向検査マーク51は何れもX軸方向の中心線60やY軸方向の中心線61に対して周方向(横方向)の同一方向に所定量ずれた位置に存在することになる。
【0035】
容器1に装着される前のシュリンクラベル2を図5に示している。該シュリンクラベル2は、例えば長尺状の原反フィルムを所定幅に裁断して長尺状のシュリンクフィルムを形成し、該長尺状のシュリンクフィルムの両側縁部同士を貼り合わせて筒状に形成して図5に二点鎖線で示すような長尺筒状のラベル長尺体5を形成し、該ラベル長尺体5を所定長さ毎に切断することによって形成される。尚、図5において符号3はシュリンクフィルムの両側縁部同士が貼り合わせられた重ね合わせ部を示している。また、扁平状態のラベル長尺体5の両側縁には折り目4aがそれぞれ形成される。
【0036】
該シュリンクラベル2の軸線方向の下端部側の所定領域が、容器1の底面部10を覆う底面被覆部40となる部分であり、該部分に縦方向検査マーク50と横方向検査マーク51が形成されている。縦方向検査マーク50はシュリンクラベル2の下端縁2bと平行に周方向に延びて全周に亘って形成されており、横方向検査マーク51は縦方向検査マーク50から下端縁2bに向けてシュリンクラベル2の軸線方向に突出するように形成されている。そして、筒状のシュリンクラベル2は、該シュリンクラベル2の全周を二等分する二箇所の位置にそれぞれ形成された一対の横方向検査マーク51と、該一対の横方向検査マーク51同士の間を更に二等分する二箇所の位置にそれぞれ形成された一対の横方向検査マーク51とを備えている。即ち、シュリンクラベル2には全周を四等分する四箇所の位置にそれぞれ横方向検査マーク51が形成されており、従って、シュリンクラベル2には横方向検査マーク51が合計四個が形成されている。そして、シュリンクラベル2の全周を二等分する二箇所の位置にそれぞれ形成された一対の横方向検査マーク51は、底面被覆部40の一対の長辺部41に対応して位置し、該一対の横方向検査マーク51同士の間を更に二等分する二箇所の位置にそれぞれ形成された一対の横方向検査マーク51は、底面被覆部40の一対の短辺部42に対応して位置して位置する。
【0037】
シュリンクラベル2はフィルム基材の内面に文字やデザイン等の表示印刷層が積層され、該表示印刷層の内面に白色印刷層が積層され、表示印刷層を透明のフィルム基材を介して外部から視認する、いわゆる裏印刷の構成となっている。表示印刷層や白色印刷層は、上述した原反フィルムにおいて例えばグラビア印刷等の印刷手法によって形成することができるが、その形成の際に縦方向検査マーク50と横方向検査マーク51を形成することができる。縦方向検査マーク50と横方向検査マーク51は黒色にすることが好ましい。また、縦方向検査マーク50と横方向検査マーク51がコントラストの高い状態で形成されるようにそれらの周囲の色(背景色)は白色であることが好ましく、従って、白色印刷層を背景層としてその表側に表示印刷層と共に縦方向検査マーク50と横方向検査マーク51を形成することが好ましい。
【0038】
シュリンクラベル2のフィルム基材には種々のフィルムを使用でき、例えばポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系、ポリスチレン系(PS)、並びにポリ乳酸(PLA)、ポリアミド、およびポリ塩化ビニル等の樹脂からなるフィルムが使用できる。これらの中でも適切な収縮応力と高い透明性を有することからポリエステル系、ポリ乳酸系、ポリスチレン系のフィルムが好ましく、特にポリエステル系フィルムが好ましい。また、これらの樹脂を二種以上混合した樹脂混合物を含むフィルムを用いることもでき、二種以上のフィルムを積層した積層フィルムを用いることもできる。また、筒状のシュリンクラベル2における周方向に主として収縮する一軸延伸フィルムを使用できるが、軸線方向にも収縮する二軸延伸フィルムであってもよい。フィルムの主延伸方向の熱収縮率、即ち、筒状のシュリンクラベル2における周方向の熱収縮率は、90℃の温水に10秒間浸漬したときに20〜80%であることが好ましく、30〜80%であることが特に好ましい。
【0039】
上述のように容器1の側面主部15は上方に向けて広がったテーパ形状であって、更に、側面上段部17は側面主部15よりも一段大型であるので、シュリンクラベル2の収縮量は、側面上段部17において最も小さく、側面主部15における収縮量は側面上段部17におけるそれよりも大きく且つ下側に向かう程大きくなっていく。従って、シュリンクラベル2の内面の上部所定領域にはディレードタック型の接着剤を例えばグラビア印刷等によって塗布しておくことが好ましい。この接着剤がシュリンク時の熱によって活性化することによりシュリンクラベル2が側面上段部17に接着され、これによりシュリンクラベル2が下方に位置ずれすることが防止される。接着剤はシュリンクラベル2の内面の上部所定領域に所望により形成すればよいが、例えば、接着剤が塗布された塗布部を全周に亘って周方向に連続的に形成するのではなく、所定長さの塗布部と接着剤が塗布されていない未塗布部を周方向に交互に形成することが好ましく、これによりシュリンクラベル2を扁平状に折り畳んだ際の内面同士のブロッキングを防止することができる。尚、塗布部と未塗布部を周方向に交互に形成する場合には、その周方向に沿った列を上下二列形成すると共に上側の列と下側の列で塗布部が千鳥状に配置されるように形成することが好ましい。
【0040】
尚、シュリンクラベル付き容器の製法の概要について説明すると、シュリンクラベル2を容器1の側面部11に被せる工程と、シュリンクラベル2の底面被覆部40に縦方向検査マーク50及び横方向検査マーク51が位置するようにシュリンクラベル2を熱収縮させて容器1に装着させる工程と、該容器1に装着されたシュリンクラベル2の縦方向の位置ずれ及び横方向の位置ずれを検査する工程とを備えている。例えば、容器1は天地逆の状態、即ち底面部10が上を向くようにしてコンベア等の搬送手段によって搬送され、容器1の側面部11に上方からシュリンクラベル2が被せられる。容器1の側面部11に被せられたシュリンクラベル2は、容器1の底面部10から所定長さ突出しており、該突出部分に縦方向検査マーク50及び横方向検査マーク51が位置している。そして、熱風ヒータ等の加熱手段によってシュリンクラベル2が加熱されてシュリンクラベル2が熱収縮して側面部10に密着すると共に、主として上述の突出部分が容器1の底面部10を覆う底面被覆部40となる。その後、検査工程に進む。
【0041】
次に、検査工程における、容器1に装着されたシュリンクラベル2の位置ずれを検査する検査方法について説明する。シュリンクラベル2が装着された容器1は天地逆の状態で搬送される。即ち、容器1は、底面部10が上を向き、フランジ12が下を向くようにしてコンベア等の搬送手段によって搬送される。搬送経路の所定箇所には、容器1に上方から光を照射する照明手段と、容器1を上方から撮像する撮像手段とが配備されており、該撮像手段によって撮像した撮像データからシュリンクラベル2の位置ずれを検査する。具体的には、シュリンクラベル2が実質上位置ずれしておらず所定位置に正確に装着されているものを基準品として搬送してそれを撮像手段で撮像し、その基準品の撮像データから縦方向検査マーク50の位置と横方向検査マーク51の位置を測定してそれを基準値とし、該基準値からの位置ずれ量が所定範囲内にあるか否か、即ち許容範囲内にあるかどうかを検査して、許容範囲内にあればOKと判断し、許容範囲外であればNGと判断する。尚、OK品はそのまま搬送され、NG品は搬送経路から外される。
【0042】
図6及び図7に縦方向の位置ずれの検査の状況を示している。底面被覆部40の各辺部41,42において、縦方向検査マーク50の内縁の位置と容器1の底面部10の周縁10aの位置をそれぞれ濃度差から判別し特定して両者の間の離間距離を算出する。図6及び図7において、縦方向検査マーク50の内縁の測定ポイントP1と底面部10の周縁10aの測定ポイントP2を丸印で示しているが、測定ポイントP1,P2は各辺部41,42それぞれにおいて複数箇所とし、辺部41,42間のコーナー部以外の領域を測定領域としている。各測定ポイントP1,P2のXY座標から、図7のように短辺部42においてはX軸方向の離間距離(AX)を算出し、長辺部41においてはY軸方向の離間距離(AY)を算出する。そして、各辺部41,42それぞれにおいて離間距離の最大値と最小値を求め、最大値と最小値のそれぞれが許容範囲内にあるか否かを判別する。シュリンクラベル2が容器1に対して下側即ち底面部10側に位置ずれしていると離間距離は大きくなり、逆にシュリンクラベル2が容器1に対して上側即ちフランジ12側に位置ずれしていると離間距離は小さくなる。従って、縦方向検査マーク50の内縁から底面部10の周縁10aまでの離間距離を測定することにより容器1に対するシュリンクラベル2の縦方向の位置ずれを検査することができる。また、各辺部41,42それぞれにおいて離間距離を測定しているので、シュリンクラベル2が全体的に位置ずれしている場合のみならずシュリンクラベル2が容器1に対して傾いているような場合にもそれを検出することができる。更に、各辺部41,42において測定ポイントP1,P2を複数としているので、シュリンクラベル2の底面被覆部40が長辺部41や短辺部42の特定箇所において局所的に歪んでいるような場合も、その状態が最大値や最小値に現れるので容易に検査することができる。
【0043】
一方、シュリンクラベル2の容器1に対する横方向の位置ずれは以下のようにして検査する。即ち、横方向検査マーク51の中心位置を撮像データから特定し、そのXY座標を求める。横方向検査マーク51の中心位置は、縦方向検査マーク50からの突出方向の中央の位置であって且つ、横方向検査マーク51の幅方向の中央の位置である。そして、図8のように一対の長辺部41における横方向検査マーク51については、両横方向検査マーク51間のX軸方向の距離(BX)を算出し、その距離が基準値に対して許容範囲内にあるか否かを検査する。また、一対の短辺部42における横方向検査マーク51については、両横方向検査マーク51間のY軸方向の距離(BY)を算出し、その距離が基準値に対して許容範囲内にあるか否かを検査する。本実施形態において横方向検査マーク51の設計位置は中心線60,61上にあるので、基準品では両横方向検査マーク51間のX軸方向の距離(BX)と両横方向検査マーク51間のY軸方向の距離(BY)は何れも実質上0である。従って、基準値はBX=0、BY=0であり、本実施形態ではBX,BYの測定値(絶対値)が許容範囲内にあるか否かで良否を判別できる。また、このようにシュリンクラベル2の横方向の位置ずれを、対向する一対の辺部41,42にそれぞれ設けられた横方向検査マーク51間の距離から検査するので、シュリンクラベル2の横方向の位置ずれが測定値に二倍に拡大されて現れることになり、高精度な検査を行うことができる。しかも、長辺部41側と短辺部42側の二方向で検査することができるので、より一層高精度に検査を行うことができる。また、横方向検査マーク51を各辺部41,42の横方向中央領域に配置しているので、辺部41,42間のコーナー部近傍に配置している場合に比して測定にバラツキが生じにくい。
【0044】
尚、縦方向の位置ずれや横方向の位置ずれを検査する際において、容器1自体が撮像手段に対して回転していて短辺部42同士の対向方向が撮像手段のX軸に対して傾斜しているような場合には傾き補正を行えばよい。
【0045】
また、本実施形態では横方向検査マーク51の設計上の位置が中心線60,61上である場合について説明したが、設計上の位置は中心線60,61上でなくてもよく、各辺部41,42の横方向中央領域に存在するものであれば精度良く測定することができる。例えば、図4のように横方向検査マーク51の設計上の位置が中心線60,61から横方向(周方向)に所定量位置ずれした位置としてもよい。このような場合においても両横方向検査マーク51間のX軸方向の距離(BX)と両横方向検査マーク51間のY軸方向の距離(BY)を測定算出して、その距離が基準値に対して許容範囲内にあるか否かを検査して良否を判断すればよい。更にそのような場合において、対向する一対の横方向検査マーク51間のX軸方向やY軸方向の距離を算出することにより、シュリンクラベル2の横方向の位置ずれの方向性についても合わせて検査してもよい。例えば、X軸方向の距離(BX)やY軸方向の距離(BY)が基準値よりも小さい場合には、シュリンクラベル2は図8において時計回りに回転して位置ずれしていることになる。逆に、X軸方向の距離(BX)やY軸方向の距離(BY)が基準値よりも大きい場合には、シュリンクラベル2は図8において反時計回りに回転して位置ずれしていることになる。従って、基準値に対する大小関係をも判別することで、シュリンクラベル2の横方向の位置ずれの方向性についても合わせて検査することができる。
【0046】
また、上記実施形態では、縦方向検査マーク50をリング状として全周に亘って形成するようにしたが、全周に亘って形成しなくてもよい。例えば図9及び図10のように縦方向検査マーク50をシュリンクラベル2の下端縁2bに沿って所定長さを有する線状としてもよい。更に、縦方向検査マーク50の線の太さを太めに形成すると共に、該縦方向検査マーク50を部分的に形成せずに白抜き部を形成し、該白抜き部を横方向検査マーク51としてもよい。具体的には、図9及び図10のように長辺部41と短辺部42のそれぞれの横方向中央部に縦方向検査マーク50を部分的に形成せずに白抜き部とし、該白抜き部を横方向検査マーク51としてもよい。該白抜き部からなる横方向検査マーク51の左右両側縁はそれぞれ左右両側の縦方向検査マーク50の側縁(周方向の端縁)でもあるが、その横方向検査マーク51の側縁の位置を測定する。縦方向検査マーク50と白抜き部からなる横方向検査マーク51は、上記実施形態と同様にコントラストの高い状態で形成されていればよい。尚、この場合も横方向検査マーク51の側縁はシュリンクラベル2の下端縁2bに対して略直交する方向に延びているので、側縁の位置を特定しやすい。尚、上記実施形態と同様に横方向検査マーク51の中心位置を撮像データから特定し、そのXY座標を求めて、両横方向検査マーク51間のX軸方向の距離(BX)とY軸方向の距離(BY)をそれぞれ算出してもよいが、横方向検査マーク51の左右両側縁のうち一方の側縁の位置を検出するようにしてもよい。例えば、図9のように、一方の長辺部41における横方向検査マーク51の一方の側縁の位置と、他方の長辺部41における横方向検査マーク51の一方の側縁の位置をそれぞれ検出し、両側縁間のX軸方向の距離(BX)を算出して基準値と比較する。同様に図10のように一方の短辺部42における横方向検査マーク51の一方の側縁の位置と、他方の短辺部42における横方向検査マーク51の一方の側縁の位置をそれぞれ検出し、両側縁間のY軸方向の距離(BY)を算出して基準値と比較する。そして、基準値とのずれ量からOK/NGを判別することで、シュリンクラベル2の横方向の位置ずれを検査することができる。尚、この場合も上述したのと同様に縦方向検査マーク50の内縁と底面部10の周縁10aとの間の距離を測定することによりシュリンクラベル2の縦方向の位置ずれを検査することができる。尚、図10ではコーナー部には縦方向検査マーク50を設けていないが、コーナー部にも設けていてもよい。また、上記実施形態と同様に、長辺部41と短辺部42の何れか一方にのみ、白抜き部からなる横方向検査マーク51を設けてもよい。また、横方向検査マーク51の左右両側縁のそれぞれの位置を検出してもよい。
【0047】
また、図11のように縦方向検査マーク50をリング状に形成し、その周方向の所定箇所に例えば矩形の横方向検査マーク51を形成してもよい。一例としては、長辺部41に一箇所、短辺部42に一箇所、それぞれ横方向検査マーク51を形成することができる。また、矩形の横方向検査マーク51は縦方向検査マーク50から内側に突出した部分を有するようにすることが好ましく、横方向検査マーク51の側縁の長さを容易に確保することができて測定精度を向上することができる。そして、長辺部41の横方向検査マーク51の側縁からフランジ12の外縁までのX軸方向の距離(BX)や、短辺部42の横方向検査マーク51の側縁からフランジ12の外縁までのY軸方向の距離(BY)を測定して基準値と比較することにより、シュリンクラベル2の横方向の位置ずれを検査することができる。尚、横方向検査マーク51の両側縁のうち何れの側縁を測定してもよいし、両側縁をそれぞれ測定してもよいし、横方向検査マーク51の中心位置を特定するようにしてもよい。このように横方向検査マーク51からフランジ12の外縁までの距離を測定して検査してもよく、この点については図8図9及び図10に示した形態においても同様である。尚、フランジ12の外縁ではなく側面部11(例えば側壁上段部17)までの距離を測定してもよく、容器1のエッジであればどの箇所であってもよい。但し、容器1のエッジを利用するよりも図8図9及び図10に示したように横方向検査マーク51間の距離を測定する方が高精度の測定が可能である。横方向検査マーク51は底面被覆部40に形成されていることからピントが合いやすく、従ってバラツキの少ない高精度な検査が可能になる。
【0048】
また、図8図9及び図10に示したように、対向する一対の横方向検査マーク51間の距離を測定する方法と、図11に示したように横方向検査マーク51から容器1のエッジ(例えばフランジ12の外縁)までの距離を測定する方法とを併用してもよい。例えば容器1にシュリンクラベル2を被せる際に、容器1に対してシュリンクラベル2が相対的に横方向に位置ずれして被せられると、図4のようにシュリンクラベル2は全周に亘って略均一に横方向に位置ずれした状態となる。このようにシュリンクラベル2が全周に亘って略均一に横方向に位置ずれしている場合には、図8図9及び図10に示したように、Y軸方向に対向する一対の横方向検査マーク51間のX軸方向の距離(BX)や、X軸方向に対向する一対の横方向検査マーク51間のY軸方向の距離(BY)を測定する方法が好ましく、上述したように測定精度も高い。
【0049】
一方、シュリンクラベル2が全周に亘って均一に熱収縮せずに、シュリンクラベル2の周方向の特定の箇所における収縮量が他の箇所よりも大きくなった場合には、シュリンクラベル2のデザインは収縮量の大きい特定の箇所に向かって位置ずれすることになる。例えば、図12のように図中において右側の収縮量が左側の収縮量に比して大きい場合、Y軸方向に対向する一対の横方向検査マーク51、即ち、一対の長辺部41における横方向検査マーク51が双方共に図中右側に向けて位置ずれする。図12に示したような場合、Y軸方向に対向する一対の横方向検査マーク51間のX軸方向の距離(BX)や、X軸方向に対向する一対の横方向検査マーク51間のY軸方向の距離(BY)を測定しても、BX=0、BY=0となって横方向の位置ずれが生じていないという検査結果になる。従って、このような状況においては、後者の測定方法、即ち、横方向検査マーク51から容器1のエッジまでの距離を測定する方法を採用することが好ましい。例えば、図13のように、一対の長辺部41における横方向検査マーク51のうちの一方とフランジ12の外縁との間のX軸方向の距離(BX)と、一対の短辺部42における横方向検査マーク51のうちの一方とフランジ12の外縁との間のY軸方向の距離(BY)と測定してそれぞれ基準値と比較することにより、シュリンクラベル2の横方向の位置ずれを検査することができる。
【0050】
そして、この二つの測定方法を併用することにより、シュリンクラベル2が全周に亘って略均一に横方向に位置ずれした場合であっても、また、シュリンクラベル2が全周に亘って均一に熱収縮せずに、シュリンクラベル2の周方向の特定の箇所における収縮量が他の箇所よりも大きくなった場合であっても、何れの場合にも対応することができる。
【0051】
尚、上記実施形態では横方向検査マーク51と共に縦方向検査マーク50を設けた場合について説明したが、横方向検査マーク51のみを設けてもよい。また、横方向検査マーク51の形状や個数、配置等についても種々変更が可能である。
【0052】
例えば、図14のように、筒状のシュリンクラベル2の全周を二等分する二箇所の位置にそれぞれ横方向検査マーク51を形成する場合、その一対の横方向検査マーク51を、扁平状に折り畳まれた状態にある筒状のシュリンクラベル2の両側縁の折り目4aにそれぞれ配置してもよい。そして、該一対の横方向検査マーク51同士の間を更に二等分する二箇所の位置にもそれぞれ横方向検査マーク51を形成する場合、即ち、筒状のシュリンクラベル2の全周を四等分する四箇所の位置にそれぞれ横方向検査マーク51を形成する場合には、二個の横方向検査マーク51を、扁平状に折り畳まれた状態にある筒状のシュリンクラベル2の両折り目4aにそれぞれ配置すると共に、残る二個の横方向検査マーク51を、扁平状に折り畳まれた状態にある筒状のシュリンクラベル2の幅方向中央に配置してもよい。両折り目4aに位置する二個の横方向検査マーク51は、底面被覆部40の一対の長辺部41と一対の短辺部42のうちの一方に位置し、扁平状に折り畳まれた状態にある筒状のシュリンクラベル2の幅方向中央に位置する二個の横方向検査マーク51は、底面被覆部40の一対の長辺部41と一対の短辺部42のうちの他方に位置する。例えば、一対の短辺部42に位置させる二個の横方向検査マーク51を扁平状に折り畳まれた状態にある筒状のシュリンクラベル2の両折り目4aにそれぞれ配置した場合には、一対の長辺部41に位置させる二個の横方向検査マーク51は、扁平状に折り畳まれた状態にある筒状のシュリンクラベル2の幅方向中央に位置することになる。
【0053】
上述したように、所定幅の長尺状のシュリンクフィルムの両側縁部同士を貼り合わせて形成されたラベル長尺体5は、扁平状態とされてロール状に巻回されて保管、輸送される。従って、扁平状態のラベル長尺体5の両側縁には、図15(a)にも示しているように折り目4aがそれぞれ形成されている。そして、ロールから繰り出されたラベル長尺体5を所定長さ毎に切断する前に、容器1へ被せやすくするために走行経路の途中においてラベル長尺体5を折り返す折り返し処理を行う場合がある。該折り返し処理は、扁平状態のラベル長尺体5を一旦開口して、扁平状態における両側縁同士を図15(a)に示す矢印αのように近づけて重ね合わせるように新たに扁平状態に折り畳む処理である。この折り返し処理によってラベル長尺体5には図15(b)に示すように新たに二つの折り目4bが形成され、元の二つの折り目4aと合わせて合計四つの折り目4a、4bが軸線方向に沿って形成されることになる。このように折り目4a,4bは周方向に約90度ずつ間隔をあけて形成されることになるが、元の二つの折り目4aの位置に例えば上述したように一対の短辺部42に位置させる二個の横方向検査マーク51を設けると、新たな二つの折り目4bには、一対の長辺部41に位置させる二個の横方向検査マーク51を設けることになる。図15及び後述の図16において、符号Mで示している箇所は、ラベル長尺体5及びシュリンクラベル2の全周のうち横方向検査マーク51が形成されている箇所を示したものである。
【0054】
このようにラベル長尺体5が元の扁平状態に対して直交する方向に新たに折り畳まれて扁平状態とされた後、所定長さ毎に切断されて個々の筒状のシュリンクラベル2が形成される。そして、四つの折り目4a,4bが形成されたシュリンクラベル2をオープナーで拡開させて、容器2の側面部11に底面部10側からシュリンクラベル2を被せると、図16のように、シュリンクラベル2に折り目4a,4bが形成されていることによって、隣り合う折り目4a,4b同士の間の部分が容器1の側面部11、特に角部22に強く密着する。このように折り目4a,4bに横方向検査マーク51を配置することにより、長辺部41及び短辺部42の中央に横方向検査マーク51を容易に位置させることができる。尚、重ね合わせ部3は折り位置4a,4bとは異なる位置に形成され、重ね合わせ部3とは異なる位置に横方向検査マーク51が形成されることが好ましい。また、上述したような折り返し処理は必須ではなくそれを省略してもよい。
【0055】
また、図14に二点鎖線で示すように、メインデザインやロゴマーク等、容器1の側面部11における所定の箇所に特に正確に位置させたい特定の表示部80がシュリンクラベル2に存在する場合には、シュリンクラベル2の全周のうち特定の表示部80に対応した位置(例えば、表示部80と横方向において同じ位置)に横方向検査マーク51を配置することも好ましい。
【0056】
また、容器1の形状についても種々の形態が可能であって、上記実施形態では、容器1の側面部11の角部22が横断面視円弧状、即ち外側凸の曲面であったが、図17のように側面部11の角部22が平面であってもよい。更に、上述したような横断面視長方形のものの他、横断面視正方形のものや、横断面視五角形のものなど、種々の角形のものに適用できる。また、楕円形のような角形以外の形状の容器1であっても、シュリンクラベル2の横方向の位置ずれが問題となる場合には同様に有効である。図18には、容器1の側面部11が横断面視楕円形である場合の一例を示しており、図3と同様に容器1を底面部10側から見ている。該容器1の底面部10は楕円形となっているが、横方向検査マーク51は、シュリンクラベル2の底面被覆部40において楕円の長軸70上の二箇所と短軸71上の二箇所の合計四箇所にそれぞれ設けられている。楕円の長軸70を例えばX軸と平行とし、楕円の短軸71をY軸と平行とすると、横方向検査マーク51の位置ずれを容易に測定することができる。尚、横方向検査マーク51は、シュリンクラベル2の底面被覆部40において長軸70上の二箇所と短軸71上の二箇所の合計四箇所のうち、少なくとも一箇所に配置されていればよい。また、容器1の底面部10あるいは側面部11における横断面視楕円形は、数学的に厳密な楕円でなくてもよく、オーバル形を含み、小判型や長円形のように一部に直線を含む形状であってもよい。このように、容器1の底面部10あるいは側面部11の横断面視形状が所定方向に沿って長く所定方向と直交する方向に沿って短い形状である場合においては、容器1の底面部10の中心を通ると共に容器1の底面部10の長手方向に沿った中心線が長軸であり、容器1の底面部10の中心を通ると共に容器1の底面部10の短手方向に沿った中心線が短軸となり、底面被覆部40において長軸上の二箇所と短軸上の二箇所の合計四箇所のうち少なくとも一箇所に横方向検査マーク51が形成されていればよい。
【0057】
更に、フランジ12のない容器1であってもよく、例えば角形のPETボトルであってもよい。
【0058】
また更に、横方向検査マーク51の形状についても種々の変更が可能であって、シュリンクラベル2の下端縁2bに対して略直交する方向に延びる形状以外の形状であってもよく、円形や楕円形、菱形、平行四辺形等であってもよい。横方向検査マーク51が何れの形状であっても、横方向検査マーク51の位置(例えば、中心位置)を特定してシュリンクラベル2の横方向の位置ずれを検査することができる。尚、円形や楕円形よりも、直線を有する形状である菱形や平行四辺形の方が検出が容易であるため好ましい。
【0059】
また、縦方向検査マーク50や横方向検査マーク51にUVインキを使用してもよい。
【0060】
また更に、縦方向検査マーク50や横方向検査マーク51のマークは、常時は透明であるが紫外線を照射すると発光するUV発光のマークであってもよい。例えば、透明を基調とするシュリンクラベル2や、透明の容器1、透明な内容物等である場合であってそれらの透明感を損ないたくないような場合には、UV発光のマークを使用することが好ましい。また、白地(背景色が白色)に黒色のマークとするのではなく、黒地(背景色が黒色)に黄色や白色のマークとしてもよい。更に、シュリンクラベル2に背景層として白色印刷層を設ける以外に、例えば、容器1が白色である場合には、白色の容器1を背景として、透明のラベル基材に黒色のマークを設けてもよいし、透明のラベル基材に黒色印刷層を設けて、該黒色印刷層を部分的に設けない抜き文字等の抜き形状の透明のマークとしてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1 容器
2 シュリンクラベル
2a 上端縁
2b 下端縁
3 重ね合わせ部
4a 折り目
4b 折り目
5 ラベル長尺体
10 底面部
10a 周縁
11 側面部
12 フランジ
15 側壁主部
16 段差部
17 側壁上段部
20 主壁面
21 主壁面
22 角部
30 上部壁面
31 上部壁面
32 角部
40 底面被覆部
41 長辺部
42 短辺部
50 縦方向検査マーク
51 横方向検査マーク
60 中心線
61 中心線
62 交点
70 長軸
71 短軸
80 表示部
P1 測定ポイント
P2 測定ポイント
図1
図2
図3
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