(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
フィルム上に2つの銅箔のアンテナエレメントを備え、同軸ケーブルの芯線が一方のアンテナエレメントに接続され、同軸ケーブルの外部導体が他方のアンテナエレメントに接続された構造を有するアンテナ装置が知られている(例えば、特許文献1)。このアンテナ装置は、ダイポールのアンテナ構造を有している。
このアンテナ装置によれば、フィルムアンテナが薄く柔軟性のあるフィルムアンテナとして構成されているため、無線端末ケース内の狭い領域にフィルムアンテナを設置することができるという利点がある。また、アンテナエレメントの形状選択によって、広帯域のアンテナ特性を得ることができるという利点がある。
ところで、ダイポールのアンテナ構造を有するアンテナ装置では、使用する周波数帯の波長λに対してアンテナ長をλ/2の長さに設定する必要があるが、誘電率が3.2のフィルムを用いたフィルムアンテナを考えると電気長λeは次の通りとなる。なお、ここでは、例えば受信するGPS周波数を1.57542GHzとする。
λe≒300/1.57542/√(3.2)=106mm
したがって、理論上は、λe/2≒106/2=53mmのアンテナ長を有するフィルムアンテナを使用すれば足りるが、誘電体であるフィルムの実効誘電率は3.2よりも小さくなるので、最小でも53mmのアンテナ長を有するフィルムアンテナとしなければならない。
そのため、ハンディーターミナルのように小型ではあるがその中でも比較的サイズが大きめの情報端末には搭載できるが、腕時計サイズ程度の比較的小型の情報端末には大きすぎて搭載が難しいという問題がある。
この場合、仮に、フィルムアンテナを無理矢理に折り曲げて情報端末に搭載したとしても、小型の情報端末では部品が密集しているため、近くに周辺の金属部品が配置される可能性も高く、その金属部品の影響でアンテナ特性の著しい劣化を招来してしまうというという問題がある。
これに対して、アンテナ装置をモノポール構造とすれば、必要なアンテナ長はλ/4となるため、ダイポールの構造のアンテナ装置の場合と比較して、より小型化することが可能となる。この種のアンテナ装置として、例えば、アンテナエレメントとして第1アーム及び第2アームを備え、それぞれ異なる共振周波数モードとした多周波のモノポール構造のアンテナ装置が知られている(例えば、特許文献2)。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
図1は本発明の実施形態に係るアンテナ装置の要部を示している。
このアンテナ装置100は並列共振逆Fアンテナとして構成されている。このアンテナ装置100は、フィルムアンテナ1と、このフィルムアンテナ1が取り付けられた多層基板2とを備えている。
【0011】
まず、多層基板2について説明すれば、この多層基板2はGND板としての機能を有し、この多層基板2の内層又は裏面層にはGND層が形成され、多層基板2の表面層には伝送線路(図示せず)が形成されている。
【0012】
次に、フィルムアンテナ1について説明する。なお、アンテナ装置100においては、このフィルムアンテナ1は、実装時には
図1に示されるように折り畳まれて実装されるが、ここでは、説明の便宜上、折り畳まれる前の状態(展開状態)でフィルムアンテナ1を説明する。
このフィルムアンテナ1は、
図2に示すように、フィルム10と、フィルム10の上に形成された2つのアンテナエレメント11,12とから構成されている。
このうちフィルム10は、FPC(Flexible Print Circuit)のフィルムであり、ポリイミド等の絶縁体により構成されている。このフィルム10は、展開状態で見た場合、矩形状で長尺のフィルム主体10aと、このフィルム主体10aの一端部で当該フィルム主体10aに対して直交する一方向に延在する短尺のフィルム延出部10bを備え、フィルム主面に直交する方向から見た場合、全体として、L字状を成している。
また、フィルム10は、展開した状態で見た場合、フィルム主体10aが多層基板2の一辺に平行に延在し、フィルム延出部10bがフィルム主体10aから多層基板2側に向けて延出した構成となっている。
【0013】
そして、このフィルム10には、銅箔等の平面状の導体からなる2つのアンテナエレメント11,12が形成されている。この2つのアンテナエレメント11,12を形成したのは、互いに異なる2つの周波数の電波に対応できるようにするためである。ここでは、一方のアンテナエレメント11は例えばGPS周波数に対応し、他方のアンテナエレメント12は無線LAN周波数又はブルートゥース(登録商標)周波数に対応している。
【0014】
続いて、このフィルムアンテナ1の詳細を説明する。なお、アンテナ装置100においては、このフィルムアンテナ1は、実装時には
図1に示されるように折り畳まれて実装されるが、ここでも、説明の便宜上、折り畳まれる前の状態(展開状態)でフィルムアンテナ1を説明する。
【0015】
図2に示すように、フィルムアンテナ1のアンテナエレメント11は、長尺のアンテナ主体11a、短尺の短絡部11b及び給電部11cを有している。
このうち、アンテナ主体11aは、その長手方向がフィルム10の長手方向と合致するように、フィルム主体10aに形成されている。その結果、このアンテナ主体11aは多層基板2の一辺に平行に形成されている。
また、短絡部11b及び給電部11cは、フィルム10のフィルム主体10a及びフィルム延出部10bに亘って形成されている。そして、短絡部11b及び給電部11cは、アンテナ主体11aの一端部に接続されている。この短絡部11b及び給電部11cは、アンテナ主体11aに対して直交する一方向に延在し、このうち短絡部11bは多層基板2のGND層に接続され、また、給電部11cは多層基板2の伝送線路を介して回路部品に接続されている。
【0016】
一方、フィルムアンテナ1のアンテナエレメント12はアンテナ主体12a、短絡部12b及び給電部12cを有している。
このうちアンテナ主体12aは、フィルム10のフィルム主体10aに、多層基板2の一辺に平行となるように形成されている。換言すれば、アンテナ主体12aは上記アンテナ主体11aと平行に形成されている。また、短絡部12bは上記アンテナエレメント11の短絡部11bを兼用し、給電部12cは上記アンテナエレメント11の給電部11cを兼用している。
【0017】
次に、本実施形態のアンテナ装置100の製造方法、特に、フィルムアンテナ1の実装方法の一例を説明する。
まず、その前提として、フィルムアンテナ1を展開した状態で、フィルムアンテナ1の折り曲げ位置、折り返し位置を説明する。
図2において、3つの破線は折り曲げ線A,B,Cを示す。折り曲げ線A,B,Cは、説明の便宜上のものであるが、実際にフィルムアンテナ1に折り曲げ線が表示されていてもよい。
まず、この
図2に基づいて、折り曲げ線A,B,Cの位置関係について説明する。
折り曲げ線Aは谷折り用のものである。この折り曲げ線Aは、短絡部11b及び給電部11cの上で且つアンテナ主体12aと多層基板2との間に位置し、アンテナ主体11a及びアンテナ主体12aに平行となっている。
また、折り曲げ線B,Cは山折り用のものである。この折り曲げ線B,Cは、短絡部11b及び給電部11cの上で且つアンテナ主体11aとアンテナ主体12aとの間に位置し、アンテナ主体11a及びアンテナ主体12aに平行となっている。
なお、ここで「谷折り」、「山折り」とはアンテナ主体11a,12aが形成された面側から見た場合を基準としている。
【0018】
ここで、折り曲げ線Cとフィルム主体10aの外縁との間の寸法X1は、フィルム主体10aの内縁と折り曲げ線Bとの間の寸法X2よりも2倍程度大きく、且つ、折り曲げ線Cから外側にX2よりも大きく離れた位置にアンテナ主体11が形成されている。
【0019】
続いて、具体的に実装方法を説明する。
まず、
図2に示すような展開状態のフィルムアンテナ1を準備する(アンテナ準備工程)。
次に、
図3(A)に示すように、フィルムアンテナ1の短絡部11bを多層基板2のGND層に接続すると共に、給電部11cを多層基板2の伝送線路を介して回路部品に接続して、フィルムアンテナ1を多層基板2に取り付ける(アンテナ取り付け工程)。
次に、
図3(B)に示すように、フィルムアンテナ1を折り曲げ線Aで谷折りし多層基板2の主面に対してフィルム主体10aをほぼ直角に起こす。
この状態では、アンテナエレメント11のアンテナ主部11aはアンテナエレメント12のアンテナ主体12aよりも上の位置に存在している。
次に、
図3(C)に示すように、フィルムアンテナ1を折り曲げ線B,Cでそれぞれほぼ直角に谷折りして、フィルムアンテナ1の外側部分を内側部分に対して折り返す。
この状態では、折り曲げ線B,Cの間の短絡部11b及び給電部11cの表面が上方を向き、アンテナエレメント11のアンテナ主部11aはアンテナエレメント12のアンテナ主体12aよりも下方に存在している(
図1参照)。
以上のようにして、フィルムアンテナ1が多層基板2に実装される。
【0020】
次に、本実施形態のアンテナ装置100のアンテナ回路を説明する。
図4はアンテナ回路30を示している。アンテナエレメント11,12は伝送線路を介してダイプレクサ31に接続されている。そして、このダイプレクサ31はバンドパスフィルタ32,33に接続され、バンドパスフィルタ32はGPS受信機34に接続され、一方、バンドパスフィルタ33は無線LAN送受信機35に接続されている。
このような構成によって、アンテナ装置100は、GPS受信機34でGPS信号を受信し、無線LAN送受信機35で無線LAN信号を送受信する。
【0021】
このような構造のアンテナ装置100によれば次のような効果が得られる。
すなわち、多層基板2の主面の近くに電池等の金属部品がある場合、フィルムアンテナ1を
図1に示すように折り畳むことによって、フィルム主体10aの外側に位置するアンテナエレメント11のアンテナ主体11aを金属部品から遠ざけることができるので、単にフィルムアンテナ1を1回折り曲げた場合に比べて、アンテナ特性の劣化の度合いが小さくなる。
また、折り畳んだフィルムアンテナ1は多層基板2の外方に位置し、且つ、フィルムアンテナ1の主面と多層基板2の主面とは互いにほぼ直角を成すので、多層基板2の主面に平行な面での実装面積の低減を図ることができる。
さらに、第1のアンテナエレメント11のアンテナ主体11aと第2のアンテナエレメント12のアンテナ主体12aとはフィルム主体10aの第1の面10Aに形成され、フィルム主体10aは、当該フィルム主体10aの第2の面10B同士が向かい合うように、折り曲げられ且つ折り返されているので、第1のアンテナエレメント11のアンテナ主体11aと第2のアンテナエレメント12のアンテナ主体12aとが直接向き合わず、その間にフィルム主体10aが介在するので、アンテナ主体11aとアンテナ主体12aとが直接向かい合っている場合と比較して、アンテナ特性の劣化の度合いが小さい。
さらに、第1のアンテナエレメント11のアンテナ主体11aと第2のアンテナエレメント12のアンテナ主体12aとは、多層基板2の主面に垂直な方向で互いに段差を持って位置しているので、アンテナ主体11aとアンテナ主体12aとが段差を有していない場合と比較して、アンテナ特性の劣化の度合いが小さい。
【0022】
この効果を追認するため、
図5及び
図6に示すシミュレーションモデルを作成した。このシミュレーションモデルは、GPS周波数と、無線LAN周波数(2.4GHz帯)の2周波共振で設計した。
図5は、
図3(A)に示すようにフィルムアンテナ1を直角に1回折り曲げただけの場合のシミュレーションモデル(以下、「比較例のアンテナ装置」という。)を示し、
図6は、フィルムアンテナ1を実施形態と同様に折り畳んだ場合のシミュレーションモデル(以下、「実施形態のアンテナ装置」という。)を示している。
次に、比較例のアンテナ装置の条件について言えば、多層基板2の2.5mm上方に金属部品である電池Eが設置されている。そして、電池Eの側面とフィルムアンテナ1との距離が1.0mmとなっている。なお、ここで、多層基板2、フィルムアンテナ1、電池Eを囲繞する部分はケース5の一部を示している。
これに対して、実施形態に係るアンテナ装置においては、多層基板2、電池E及びケース5の位置関係は比較例のアンテナ装置と同じであり、フィルムアンテナ1を折り畳んだことだけが比較例のアンテナ装置と異なっている。
図7は、比較例のアンテナ装置及び電池の斜視図、
図8は、実施形態のアンテナ装置及び電池の斜視図である。
【0023】
図9は、比較例のアンテナ装置のS11(反射)特性を示すグラフであり、
図10は、実施形態のアンテナ装置のS11(反射)特性を示すグラフである。いずれも電池Eがない場合のグラフである。
このうち
図9を見ると、比較例のアンテナ装置の場合、電池Eが無いと、リターンロス値が1.56GHz、2.43GHzで小さくなることから、これら周波数で整合していることが確認された。
そして、比較例のアンテナ装置の場合、電池Eが有ると、リターンロス値が1.975GHz、3.0125GHzで小さくなり、GPS周波数で見た場合、電池が無いときと比較して+415MHzのずれが生じ、一方、無線LAN周波数で見た場合、電池が無いときと比較して、+583MHzのずれが生じることが確認された。
また、
図10を見ると、実施形態のアンテナ装置の場合、電池Eが無いと、リターンロス値が1.63GHz、2.35GHzで小さくなることから、これら周波数で整合していることが確認された。
そして、実施形態のアンテナ装置の場合、電池Eが有ると、リターンロス値が1.62GHz、2.16GHzで小さくなり、GPS周波数で見た場合、電池が無いときと比較して−10MHzのずれが生じ、一方、無線LAN周波数で見た場合、電池が無いときと比較して、+190MHzのずれが生じることが確認された。
この実施形態のアンテナ装置の場合、特にGPS周波数では誤差レベルのずれであり、ほとんど電池による周波数ずれがない結果が得られた。
【0024】
図11は、理想整合状態でのアンテナ効率のシミュレーション結果を示す表である。
ここで、「アンテナ効率」とは、アンテナ端子に入った入力と電波として放射された電力の比である。
GPS周波数で見てみると、比較例のアンテナ装置の場合、電池E無し(メタル無し)での効率は−0.6dBであり、電池E有り(メタル有り)での効率は−5.0dBであった。すなわち、比較例のアンテナ装置の場合、電池Eの影響による劣化量は−4.4dBである。
これに対して、実施形態のアンテナ装置の場合、同じGPS周波数で見てみると、電池E無し(メタル無し)での効率は−1.0dBであり、電池E有り(メタル有り)での効率は−1.3dBであった。すなわち、実施形態のアンテナ装置の場合、電池Eの影響による劣化量は−0.3dBであり、比較例のアンテナ装置の場合に比べて、約4dB改善された。
また、無線LAN周波数で見てみると、比較例のアンテナ装置の場合、電池E無し(メタル無し)での効率は−0.8dBであり、電池E有り(メタル有り)での効率は−2.5dBであった。すなわち、比較例のアンテナ装置の場合、電池Eの影響による劣化量は−1.7dBである。
これに対して、実施形態のアンテナ装置の場合、同じ無線LAN周波数で見てみると、電池E無し(メタル無し)での効率は−0.4dBであり、電池E有り(メタル有り)での効率は−1.1dBであった。すなわち、実施形態のアンテナ装置の場合、電池Eの影響による劣化量は−0.7dBであり、比較例のアンテナ装置の場合に比べて、約1dB改善された。
【0025】
図12は、比較例のアンテナ装置のGPS周波数右偏波放射パターンを示すグラフであり、
図13は、実施形態のアンテナ装置のGPS周波数右偏波放射パターンを示すグラフである。ここで、実線で示すものは、
図7及び
図8のZY平面における放射パターンを示し、破線で示すものは、
図7及び
図8のZY平面における放射パターンを示している。そして、0°の方向がZ方向である。
この
図12及び
図13から、比較例のアンテナ装置では、最大利得が−5.6dBicであるのに対して、実施形態のアンテナ装置では、全体的に利得が大きくなっており、最大利得は−0.7dBicと、比較例のアンテナ装置の場合と比較して、4.9dBic大きい値となった。ここで、「dBic」は、円偏波をすべての方向に一様に電力を放射する仮想的なアンテナ に対する利得の表示を示すデシベル値である。
【0026】
図14はアンテナ装置100の変形例であり、この変形例では、フィルムアンテナ1が多層基板2の対向する一辺よりも長い場合、多層基板2の側面に沿って湾曲させている。このようにすれば、多層基板2の周囲に近接して、電子機器の機器本体の壁がある場合でも対応できる。
なお、このようにフィルムアンテナ1を多層基板2に沿わせて湾曲させるようにすることで、腕時計型の小型無線情報端末のように多層基板2が円形の場合にも対応できる。そして、この場合には、腕時計のケース(機器本体)の壁と多層基板2との狭い隙間にフィルムアンテナ1を設置することが可能となる。
また上記実施形態では、L字状のフィルムアンテナを使用したが、これに限らず、2つのアンテナエレメントを有し、2つのアンテナエレメントの各々のアンテナ主体が多層基板の表裏面側に位置するように配置可能であれば如何なる形状であってもよい。
【0027】
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
フィルム主体と、このフィルム主体の一端部に対して一方向に垂直に延出されたフィルム延出部とから構成される絶縁性のフィルムと、
前記フィルムに形成され且つ互いに異なる周波数に対応した第1のアンテナエレメント及び第2のアンテナエレメントと
を有するフィルムアンテナを備え、
展開状態で見た場合、2つのアンテナエレメントの各々のアンテナ主体が前記フィルム主体の上に互いに平行に形成され、前記2つのアンテナエレメントの短絡部及び給電部が前記フィルム主体及び前記フィルム延出部に亘って形成され、前記短絡部及び前記給電部が基板の所定箇所に電気的に接続されたアンテナ装置において、
前記フィルムアンテナは、前記第1のアンテナエレメントのアンテナ主体と前記第2のアンテナエレメントのアンテナ主体との間で、前記基板により近い位置にあるアンテナ主体と前記基板との間で当該基板の主面に対してほぼ直角に折り曲げられていると共に、前記第1のアンテナエレメントのアンテナ主体と前記第2のアンテナエレメントのアンテナ主体との間で折り返されて、前記2つのアンテナエレメントの各々のアンテナ主体が前記基板の表裏面側に位置することを特徴とするアンテナ装置。
<請求項2>
展開状態で見た場合、前記第1のアンテナエレメントのアンテナ主体と前記第2のアンテナエレメントのアンテナ主体とは前記フィルム主体の第1の面に形成され、
前記フィルム主体は、当該フィルム主体の第2の面同士が向かい合うように、折り曲げられ且つ折り返されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
<請求項3>
前記第1のアンテナエレメントのアンテナ主体と前記第2のアンテナエレメントのアンテナ主体とは、前記基板の主面に垂直な方向で互いに段差を持って位置していることを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
<請求項4>
前記フィルム主体は、折り返された前記第2の面の一部が露出するように形成され、その露出した部分の第1面に、前記2つのアンテナエレメントのアンテナ主体のうちの前記基板により遠い位置にあるアンテナ主体が形成されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載のアンテナ装置。
<請求項5>
請求項1〜4いずれか一項に記載のアンテナ装置を電子機器本体に備えることを特徴とする電子機器。