(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
冷媒と空気とを熱交換させる熱交換部(48)と、該熱交換部(48)を通過する空気を搬送するファン(17)と、上記熱交換部(48)を下側から支持する支持架台(70)とを備えた冷凍装置であって、
上記熱交換部(48)は、
空気が通過する垂直な3つの側面部(51,52,53)を有し、該3つの側面部(51,52,53)が平面視において略U字形状に配列される第1空気熱交換器(50)と、
空気が通過する1つの斜面部(61)を有し、上方に向かうにつれて上記第1空気熱交換器(50)の開放面(54)から離れるように斜めに配置される略平板形状の第2空気熱交換器(60)と
を備え、
上記支持架台(70)の内部には機械室(S1,S2,S3,S4)が形成され、
上記第2空気熱交換器(60)は、上記支持架台(70)の側面(77)から外方に張り出すように傾斜しており、
上記第2空気熱交換器(60)に沿って傾斜するとともに、該第2空気熱交換器(60)を外部に露出させる通風開口(66a)が形成される枠板(66)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載のように2つの空気熱交換器をV字状に立設して配置する構成では、各空気熱交換器の両側の側面部の下端が互いに近接し干渉しやすくなる。従って、特許文献1では、このような干渉を防止するために、2つの空気熱交換器の両側の側面部の幅を比較的短くしている。つまり、この構成では、2つの空気熱交換器の間に形成される熱交換に寄与しない部分(例えば同文献の
図3に示す二等辺三角形状の遮蔽板15)の面積が大きくなってしまう。この結果、空気熱交換器の総伝熱面積が小さくなってしまい、熱源ユニットの能力の低下を招く。
【0006】
本発明は、このような課題に着目してなされたものであり、空気熱交換器の総伝熱面積を拡大できる冷凍装置を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、冷媒と空気とを熱交換させる熱交換部(48)と、該熱交換部(48)を通過する空気を搬送するファン(17)と、上記熱交換部(48)を下側から支持する支持架台(70)とを備えた
冷凍装置を対象とし、上記熱交換部(48)は、空気が通過する垂直な3つの側面部(51,52,53)を有し、該3つの側面部(51,52,53)が平面視において略U字形状に配列される第1空気熱交換器(50)と、空気が通過する1つの斜面部(61)を有し、上方に向かうにつれて上記第1空気熱交換器(50)の開放面(54)から離れるように斜めに配置される略平板形状の第2空気熱交換器(60)とを備え
、上記支持架台(70)の内部には機械室(S1,S2,S3,S4)が形成され、上記第2空気熱交換器(60)は、上記支持架台(70)の側面(77)から外方に張り出すように傾斜しており、上記第2空気熱交換器(60)に沿って傾斜するとともに、該第2空気熱交換器(60)を外部に露出させる通風開口(66a)が形成される枠板(66)を備えている。
【0008】
第1の発明では、3つの側面部(51,52,53)を有する第1空気熱交換器(50)が縦置きで配置され、斜面部(61)を有する略平板形状の第2空気熱交換器(60)が斜め置きに配置される。第2空気熱交換器(60)を斜め置きとすることで、縦置きとする場合と比較して斜面部(61)の面積が大きくなる。また、第1空気熱交換器(50)の対となる側面部(51,52)を第2空気熱交換器(60)の近傍まで延ばすことで、これらの側面部(51,52)の面積を比較的大きくできる。即ち、本発明では、2つの空気熱交換器(50,60)の間の熱交換に寄与しない部分が、略直角三角形状に形成されるため、従来例(即ち、熱交換に寄与しない部分が二等辺三角形状のもの)と比べると、熱交換に寄与しない部分の面積を削減できる。以上により、本発明では、空気熱交換器(50,60)の総伝熱面積を拡大できる。
【0009】
第
1の発明では、支持架台(70)の内部に機械室(S1,S2,S3,S4)が形成される。これにより、支持架台(70)の内部に複数の機器を設置できる。第2空気熱交換器(60)は、支持架台(70)の側面(77)から外方に張り出すように傾斜している。このため、第2空気熱交換器(60)の下側にメンテナンススペースを確保できる。作業者等は、このメンテナンススペースを利用して、支持架台(70)の内部の機械室(S1,S2,S3,S4)へアクセスできる。
【0010】
第
2の発明は、第
1の発明において、上記支持架台(70)の下部には、
該支持架台(70)の側面(77)から上記第2空気熱交換器(60)の張り出す方向に突出する脚部(79)が設けられることを特徴とする。
【0011】
第
2の発明では、支持架台(70)の下部に脚部(79)が設けられる。支持架台(70)の上側には、第2空気熱交換器(60)が外方に張り出すように設けられるため、冷凍装置(1)は、第2空気熱交換器(60)の張り出す方向に転倒する可能性がある。これに対し、支持架台(70)の脚部(79)は、第2空気熱交換器(60)の張り出す方向に延びているため、冷凍装置(1)の転倒を確実に回避できる。
【0012】
第
3の発明は、第1
又は第2の発明において、上記第1空気熱交換器(50)及び上記第2空気熱交換器(60)と、各空気熱交換器(50,60)にそれぞれ対応する第1膨張弁(13)及び第2膨張弁(14)とが並列に接続される冷媒回路(10)を備え、上記各膨張弁(13,14)は、上記各空気熱交換器(50,60)が蒸発器となる運転において、該各空気熱交換器(50,60)を流出する冷媒の過熱度を示す指標がそれぞれ目標値に近づくように各々の開度が個別に制御されることを特徴とする。
【0013】
第
3の発明では、冷媒回路(10)において、第1膨張弁(13)及び第2膨張弁(14)と、第1空気熱交換器(50)及び第2空気熱交換器(60)とがそれぞれ並列に接続される。各空気熱交換器(50,60)が蒸発器となる運転では、各空気熱交換器(50,60)を流出する冷媒の過熱度を示す指標が目標値に近づくように、各膨張弁(13,14)の開度が調節される。これにより、各空気熱交換器(50,60)では、その伝熱面の全体を冷媒の蒸発に利用できる。また、液冷媒が圧縮機(12)に吸入されてしまうことを確実に回避できる。
【0014】
第
4の発明は、第1乃至第
3のいずれか1つの発明において、上記第1空気熱交換器(50)の対向する一対の側面部(51,52)の少なくとも一方は、中央の側面部(53)に対して鈍角をなすように外方に傾いていることを特徴とする。
【0015】
第
4の発明では、対向する側面部(51,52)の少なくとも一方が、先広がりとなるように傾斜して配置される。これにより、これらの側面部(51,52,53)の伝熱面積を更に拡大できる。
【0016】
第
5の発明は、第
4の発明において、複数の上記熱交換部(48)を備え、該複数の熱交換部(48)は、各第1空気熱交換器(50)の中央の各側面部(51,52,53)が水平に連なるように隣接して配列され、上記一対の側面部(51,52)の両方が、上記中央の側面部(53)に対して鈍角をなすように外方に傾いており、隣接する2つの側面部(51,52)の間には、上記中央の側面部(53)に近づくにつれて幅広となる空間(55)が形成される。
【0017】
第
5の発明では、複数の第1空気熱交換器(50)を隣接して配置すると、隣接する側面部(51,52)の間に空間(55)が形成される。この空間(55)は、中央の側面部(53)に近づくにつれて幅広となる。このため、第1空気熱交換器(50)の外部の空気は、この空間より2つの側面部(51,52)の先端側(奥側)に入りやすくなる。従って、空気が2つの側面部(51,52)の全域を通過しやすくなり、第1空気熱交換器(50)の実質的な伝熱面積を十分に確保できる。
【発明の効果】
【0018】
第1の発明では、3つの側面部(51,52,53)を有する縦置きの第1空気熱交換器(50)と、略平面形状の斜め置きの第2空気熱交換器(60)とを組み合わせることで、2つの空気熱交換器(50,60)の間の熱交換に寄与しない部分の面積を低減できるとともに、第2空気熱交換器(60)の伝熱面積も十分に確保できる。この結果、設置スペースに対する熱交換部(48)の全体としての伝熱面積を拡大できる。また、第2空気熱交換器(60)は、曲げ部を有さない平板形状であるため、第2空気熱交換器(60)の製造コストを低減できる。
【0019】
第
1の発明では、第2空気熱交換器(60)の下側にメンテナンススペースを確保でき、このスペースより機械室(S1,S2,S3,S4)へアクセスできる。また、複数の冷凍装置(1)を並べた場合にも、2つの冷凍装置の間のメンテナンススペースを確保できる。
【0020】
第
2の発明では、冷凍装置(1)の転倒を確実に回避できる。
【0021】
第
3の発明では、2つの空気熱交換器(50,60)のそれぞれで冷媒を確実に蒸発させることができるため、各空気熱交換器(50,60)の性能を確保できる。また、圧縮機(12)に液冷媒が吸入されてしまうことも確実に回避できる。
【0022】
第
4の発明では、第1空気熱交換器(50)の一対の側面部(51,52)の伝熱面積を更に拡大できる。第
5の発明では、隣り合う2つの側面部(51,52)の間の空間(55)に確実に空気を導入でき、これらの側面部(51,52)の実質的な伝熱面積を拡大できる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0025】
《発明の実施形態》
本発明の冷凍装置は、冷媒によって水を冷却及び加熱する冷温水式のチラー装置(1)である。
図1及び
図2に示すように、チラー装置(1)は、例えば4つの熱源ユニット(5A,5B,5C,5D)が一列に配列されて構成される。
【0026】
−チラー装置の配管系統−
チラー装置(1)の配管系統について
図3を参照しながら説明する。チラー装置(1)は、4つの冷媒回路(10)と、1つの水回路(40)と、各冷媒回路(10)と水回路(40)とに接続する2つの水熱交換器(35,36)とを有する。各冷媒回路(10)では、冷媒が循環することで蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。水回路(40)には、所定の水供給源より流入水が供給される。水回路(40)で加熱又は冷却された後の流出水は、所定の温度調節の対象へ供給される。なお、冷媒回路(10)、水熱交換器(35,36)、及び水回路(40)の数量は単なる例示であり、他の数量であってもよい。
【0027】
〈冷媒回路〉
各冷媒回路(10)は、熱源回路(11)及び利用回路(30)が接続されて構成される。4つの熱源回路(11)は、上述した4つの熱源ユニット(5A,5B,5C,5D)に一つずつ対応している。熱源回路(11)及び利用回路(30)の構成は基本的に同じであるため、
図3では、第1熱源ユニット(5A)の熱源回路(11)の詳細構造を図示し、他の熱源ユニット(5B,5C,5D)の熱源回路(11)の詳細構造の図示は省略している。
【0028】
〔熱源回路〕
熱源回路(11)は、対応する熱源ユニット(5A,5B,5C,5D)にそれぞれ設けられる。熱源回路(11)には、圧縮機(12)、第1空気熱交換器(50)、第2空気熱交換器(60)、第1膨張弁(13)、第2膨張弁(14)、レシーバ(15)、及び四方切換弁(16)が接続される。
【0029】
圧縮機(12)は、冷媒を吸入して圧縮した後、圧縮された冷媒を吐出する。第1空気熱交換器(50)及び第2空気熱交換器(60)は、フィンアンドチューブ式の熱交換器である。各空気熱交換器(50,60)では、ファン(17)が搬送する空気と冷媒とが熱交換する。第1膨張弁(13)及び第2膨張弁(14)は、それぞれ開度が可変な電動弁で構成される。互いに隣接する第1空気熱交換器(50)及び第2空気熱交換器(60)は、冷媒と空気とを熱交換させる熱交換部(48)を構成する。
【0030】
第1空気熱交換器(61)及び第1膨張弁(13)は、第1並列回路(18)に接続され、第2空気熱交換器(60)及び第2膨張弁(14)は、第2並列回路(19)に接続される。第1並列回路(18)及び第2並列回路(19)は、互いに並列な関係となる冷媒並列回路を構成している。
【0031】
レシーバ(15)は、縦長の中空密閉状の容器であり、冷媒調整器を構成している。レシーバ(15)の内部には、余剰の冷媒が貯留される。
【0032】
四方切換弁(16)は、第1から第4までのポートを有している。四方切換弁(16)では、第1ポートが圧縮機(12)の吐出部と接続し、第2ポートが圧縮機(12)の吸入部と接続し、第3ポートが各空気熱交換器(50,60)のガス端部と接続し、第4ポートが利用回路(30)のガスライン(31)と接続する。四方切換弁(16)は、第1ポートと第3ポートとが連通し且つ第2ポートと第4ポートとが連通する状態(
図3の実線で示す第1状態)と、第1ポートと第4ポートとが連通し且つ第2ポートと第3ポートとが連通する状態(
図3の破線で示す第2状態)とに切り換わる。
【0033】
熱源回路(11)には、過冷却ユニット(20)と、冷媒冷却ユニット(25)とが接続される。
【0034】
過冷却ユニット(20)は、過冷却熱交換器(21)と、インジェクション回路(22)と、第1電動弁(23)と有する。過冷却熱交換器(21)は、レシーバ(15)と連通する第1流路(21a)と、インジェクション回路(22)に接続する第2流路(21b)とを有する。インジェクション回路(22)は、流入端がレシーバ(15)と過冷却ユニット(20)の間に接続され、流出端が圧縮機(12)の吸入部に連通する。第1電動弁(23)は、インジェクション回路(22)のうち第2流路(21b)の上流側に接続される。第1電動弁(23)は、開度が可変な電子膨張弁で構成される。過冷却熱交換器(21)では、第1流路(21a)を流れる液冷媒と、第2流路(21b)を流れる冷媒とが熱交換する。これにより、過冷却熱交換器(21)では、第1流路(21a)を流れる液冷媒が冷却される。
【0035】
冷媒冷却ユニット(25)は、冷却回路(26)と伝熱部材(27)とを有する。冷却回路(26)の一端は2手に分岐している。冷却回路(26)の2つ分岐部の一方は、第1並列回路(18)における第1空気熱交換器(50)と第1膨張弁(13)の間に接続される。冷却回路(26)の2つの分岐部の他方は、第2並列回路(19)における第2空気熱交換器(60)と第2膨張弁(14)の間に接続される。冷却回路(26)の他端は、レシーバ(15)と2つの膨張弁(13,14)の間に接続される。冷却回路(26)には、例えば電子膨張弁である第2電動弁(28)が接続される。
【0036】
伝熱部材(27)は、例えば平板状のアルミニウム等の熱伝導率の高い材料で構成されている。伝熱部材(27)の一方の面には、冷却回路(26)を構成する伝熱管が熱的に接触している。伝熱部材(27)の他方の面には、電装品(81a)(例えばスイッチング素子を有するインバータ基板等)が熱的に接触している。これにより、冷媒冷却ユニット(25)の冷媒は、電装品(81a)の冷却に利用される。
【0037】
熱源回路(11)には、各種のセンサが設けられる。具体的には、第1空気熱交換器(50)のガス端部には、第1冷媒温度センサ(29a)が接続される。第2空気熱交換器(60)のガス端部には、第2冷媒温度センサ(29b)が接続される。圧縮機(12)の吸入部には、吸入圧力センサ(29c)が接続される。第1冷媒温度センサ(29a)は、蒸発器となる第1空気熱交換器(50)を流出した冷媒の温度を検出する。第2冷媒温度センサ(29b)は、蒸発器となる第2空気熱交換器(60)を流出した冷媒の温度を検出する。吸入圧力センサ(29c)は、圧縮機(12)に吸入される吸入冷媒(低圧冷媒)の圧力を検出する。
【0038】
〔利用回路〕
利用回路(30)は、各熱源ユニット(5A,5B,5C,5D)と水熱交換器(35,36)との間に接続される。具体的には、第1熱源ユニット(5A)に対応する利用回路(30)は、第1水熱交換器(35)の第1冷媒側流路(35a)に接続する。第2熱源ユニット(5B)に対応する利用回路(30)は、第1水熱交換器(35)の第2冷媒側流路(35b)に接続する。第3熱源ユニット(5C)に対応する利用回路(30)は、第2水熱交換器(36)の第3冷媒側流路(36a)に接続する。第4熱源ユニット(5D)に対応する利用回路(30)は、第2水熱交換器(36)の第4冷媒側流路(36b)に接続する。
【0039】
各利用回路(30)は、ガスライン(31)と液ライン(32)とをそれぞれ有している。ガスライン(31)は、水熱交換器(35,36)のガス端部と四方切換弁(16)の第4ポートとの間に接続する。液ライン(32)は、水熱交換器(35,36)の液端部と過冷却熱交換器(21)との間に接続する。液ライン(32)には、例えば電子膨張弁である第3膨張弁(33)が接続される。
【0040】
〈水回路〉
水回路(40)は、上流側から下流側に向かって順に、流入管(41)、中継管(42)、及び流出管(43)を有している。流入管(41)は、第1水熱交換器(35)の第1水流路(35c)の流入端に接続する。中継管(42)は、第1水熱交換器(35)の第1水流路(35c)と第2水熱交換器(36)の第2水流路(36c)との間に接続する。流出管(43)は、第2水熱交換器(36)の第2水流路(36c)の流出端に接続する。流入管(41)には、水回路(40)の水を搬送する水ポンプ(44)が接続される。
【0041】
〈制御部〉
チラー装置(1)は、冷媒回路(10)の各機器を制御する制御部(81b)を有している。制御部(81b)は、例えばマイクロコンピュータ及びメモリを有し、第1膨張弁(13)及び第2膨張弁(14)の開度を制御する。具体的に、制御部(81b)は、後述する加熱動作において、第1空気熱交換器(50)を流出する冷媒の過熱度を示す指標が目標値に近づくように、第1膨張弁(13)の開度を制御する。また、制御部(81b)は、加熱動作において、第2空気熱交換器(60)を流出する冷媒の過熱度を示す指標が目標値に近づくように、第2膨張弁(14)の開度を制御する。
【0042】
−チラー装置の運転動作−
チラー装置(1)の基本的な運転動作について、
図3を参照しながら説明する。チラー装置(1)では、水を冷却する冷却運転と、水を加熱する加熱運転とが切り換えて行われる。
【0043】
〈冷却運転〉
冷却運転では、四方切換弁(16)が第1状態となり、各空気熱交換器(50,60)が放熱器ないし凝縮器となり且つ水熱交換器(35,36)が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。具体的には、圧縮機(12)で圧縮された冷媒は、第1空気熱交換器(50)と第2空気熱交換器(60)とに分流する。各空気熱交換器(50,60)では、冷媒が室外空気に放熱して凝縮する。第1空気熱交換器(50)で放熱した冷媒は、全開状態の第1膨張弁(13)を通過する。第2空気熱交換器(60)で放熱した冷媒は、全開状態の第2膨張弁(14)を通過する。レシーバ(15)で合流した冷媒は、過冷却熱交換器(21)を通過し、第3膨張弁(33)で減圧された後、水熱交換器(35,36)を流れる。水熱交換器(35,36)では、冷媒が水回路(40)の水から吸熱して蒸発し、この水が冷却される。水熱交換器(35,36)で蒸発した冷媒は、圧縮機(12)に吸入されて圧縮される。
【0044】
〈加熱運転〉
加熱運転では、四方切換弁(16)が第2状態となり、水熱交換器(35,36)が放熱器ないし凝縮器となり且つ各空気熱交換器(50,60)が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。具体的には、圧縮機(12)で圧縮された冷媒は、水熱交換器(35,36)を流れる。水熱交換器(35,36)では、冷媒が水回路(40)の水へ放熱して凝縮し、この水が加熱される。水熱交換器(35,36)で凝縮した冷媒は、全開状態の第3膨張弁(33)、過冷却熱交換器(21)、及びレシーバ(15)を順に通過し、第1膨張弁(13)と第2膨張弁(14)とに分流する。第1膨張弁(13)で減圧された冷媒は、第1空気熱交換器(50)で蒸発する。第2膨張弁(14)で減圧された冷媒は、第2空気熱交換器(60)で蒸発する。各空気熱交換器(50,60)で蒸発した冷媒は、合流した後、圧縮機(12)に吸入されて圧縮される。
【0045】
加熱運転では、制御部(81b)によって第1膨張弁(13)及び第2膨張弁(14)の開度が個別に調節される。具体的には、第1膨張弁(13)の開度は、第1空気熱交換器(50)を流出する冷媒の過熱度が所定値になるように調節される。第2膨張弁(14)の開度は、第2空気熱交換器(60)を流出する冷媒の過熱度が所定値になるように調節される。ここで、第1空気熱交換器(50)を流出する冷媒の過熱度は、例えば第1冷媒温度センサ(29a)で検出した冷媒の温度と、吸入圧力センサ(29c)で検出した冷媒の圧力に相当する飽和温度との差から求められる。同様に、第2空気熱交換器(60)を流出する冷媒の過熱度は、例えば第2冷媒温度センサ(29b)で検出した冷媒の温度と、吸入圧力センサ(29c)で検出した冷媒の圧力に相当する飽和温度との差から求められる。なお、このように過熱度を直接算出せずに、冷媒の温度や圧力を過熱度を示す指標としてそのまま用いることもできる。
【0046】
このように、加熱動作において、第1空気熱交換器(50)及び第2空気熱交換器(60)を流出する冷媒の過熱度を個別に制御することで、各空気熱交換器(50,60)において冷媒を所定の過熱度まで確実に蒸発させることができる。即ち、各空気熱交換器(50,60)において冷媒が湿り状態のまま流出したり、冷媒が過剰な乾き状態となって流出したりすることを確実に回避できる。これにより、各空気熱交換器(50,60)の蒸発能力を十分に確保できる。また、圧縮機(12)に液冷媒が吸入されてしまうことを確実に回避できる。
【0047】
−チラー装置の構造−
次いで、チラー装置(1)の詳細な構造について、
図1〜
図8を参照しながら説明する。なお、以下の説明において「前」、「後」、「右」、「左」、「上」、及び「下」の方向を表す記載は、原則として
図1に記載された方向を基準とする。
【0048】
〈全体の概略構成〉
チラー装置(1)は、4つの熱源ユニット(5A,5B,5C,5D)が前後方向に配列されている。4つの熱源ユニット(5A,5B,5C,5D)は、前側から後側に向かって順に、第1熱源ユニット(5A)、第2熱源ユニット(5B)、第3熱源ユニット(5C)、及び第4熱源ユニット(5D)で構成される。
【0049】
各熱源ユニット(5A,5B,5C,5D)は、1つの上部ケーシング(46)と1つの架台部(70A,70B,70C,70D)とをそれぞれ有する。これらの架台部(70A,70B,70C,70D)は、第1熱源ユニット(5A)に対応する第1架台部(70A)と、第2熱源ユニット(5B)に対応する第2架台部(70B)と、第3熱源ユニット(5C)に対応する第3架台部(70C)と、第4熱源ユニット(5D)に対応する第4架台部(70D)とを有する。これらの架台部(70A,70B,70C,70D)が前後方向に連なることで一体的な支持架台(70)を構成している。
【0050】
各上部ケーシング(46)と各架台部(70A,70B,70C,70D)との間には、熱交換部(48)を構成する第1空気熱交換器(50)及び第2空気熱交換器(60)と、第2空気熱交換器(60)を覆う中間枠部(65A,65B,65C,65D)とがそれぞれ設けられる。
【0051】
〈上部ケーシング〉
上部ケーシング(46)は、熱源ユニット(5A,5B,5C,5D)の上端部に設けられる。各上部ケーシング(46)は、扁平な中空の矩形箱状に形成される。上部ケーシング(46)の内部には、それぞれファン(17)が収容される(
図4を参照)。上部ケーシング(46)の上側には、円形の吹出口(46a)が形成される(
図1及び
図2を参照)。ファン(17)が作動すると、2つの空気熱交換器(50,60)の外側の空気が、該2つの空気熱交換器(50,60)の内部へ流入する。この空気は2つの空気熱交換器(50,60)の内部を上方へ流れ、吹出口(46a)より上方へ吹き出される。
【0052】
〈第1空気熱交換器〉
第1空気熱交換器(50)は、各熱源ユニット(5A,5B,5C,5D)ないし各架台部(70A,70B,70C,70D)に1つずつ対応して設けられる。各第1空気熱交換器(50)は、空気が通過する第1〜第3側面部(51,52,53)をそれぞれ有する。第1〜第3側面部(51,52,53)は、空気が通過する通風部を構成する。
【0053】
第1側面部(51)及び第2側面部(52)は、互いに対向する一対の側面部である。第1側面部(51)は、第1空気熱交換器(50)の前側面を構成し、第2側面部(52)は、第1空気熱交換器(50)の後側面を構成する。第3側面部(53)は、第1側面部(51)と第2側面部(52)との間に連続して形成される中央の側面部であり、第1空気熱交換器(50)の左側面を構成する。4つの第1空気熱交換器(50)は、第3側面部(53)が水平方向(前後方向)に連なるように互いに隣接して配置される。
【0054】
図5に示すように、第1空気熱交換器(50)は、平面視において各側面部(51,52,53)が略U字形状に配列されるように構成される。第1空気熱交換器(50)のうち各側面部(51,52,53)がない側面に開放面(54)が形成される。第1空気熱交換器(50)は、各側面部(51,52,53)が垂直となる縦置き式である。第1空気熱交換器(50)の各側面部(51,52,53)の周囲には、部材等が設けられていない。このため、ファン(17)が作動すると、第1空気熱交換器(50)の周囲の空気が各側面部(51,52,53)をそれぞれ通過し、第1空気熱交換器(50)の内部へ流入する。
【0055】
第1空気熱交換器(50)では、第1側面部(51)及び第2側面部(52)が平面視において略ハの字状に配列される。即ち、第1側面部(51)及び第2側面部(52)は、各々の側端部に向かうにつれて互いの間隔が拡がるような先広がりの配置となっている。換言すると、第1側面部(51)及び第2側面部(52)は、第3側面部(53)と鈍角をなすように外方(前後方向)に傾いている。即ち、
図5に示すように、第1空気熱交換器(50)では、第1側面部(51)に沿った仮想平面P1と、第3側面部(53)に沿った仮想平面P3とがなす角度θ1は90度より大きい。また、第1空気熱交換器(50)では、第2側面部(52)に沿った仮想平面P2と、第3側面部(53)に沿った仮想平面P3とがなす角度θ2が90度より大きい。
【0056】
図5に示すように、前後に隣り合う一対の第1空気熱交換器(50)の間には、それぞれ空気が流通可能な流通空間(55)が形成される。流通空間(55)は、平面視において第3側面部(53)に近づくにつれて幅広となっている。このように流通空間(55)の開口側を幅広に形成することで、空気が流通空間(55)の内部へ流入しやすくなる。
【0057】
〈第2空気熱交換器〉
図4及び
図5に示すように、第2空気熱交換器(60)は、第1空気熱交換器(50)の右側の開放面(54)に対向するように配置される。第2空気熱交換器(60)は、全体の外形として略平板状に形成される。第2空気熱交換器(60)の全域には、略平面に形成され左右方向に傾斜した斜面部(61)が形成される。第2空気熱交換器(60)ないし斜面部(61)は、これらの上端に向かうにつれて第1空気熱交換器(50)の開放面(54)から離れるように傾斜している。
【0058】
第2空気熱交換器(60)の上端の高さ位置は、第1空気熱交換器(50)の上端の高さ位置と概ね等しい。また、第2空気熱交換器(60)の下端の高さ位置は、第1空気熱交換器(50)の下端の高さ位置と概ね等しい。第2空気熱交換器(60)は、第1空気熱交換器(50)の開放面(54)の全域を覆うように配置される。
【0059】
〈第1空気熱交換器(50)と第2空気熱交換器(60)の冷媒流路(C)の列数〉
図6に示すように、第1空気熱交換器(50)では、空気の通過方向(第1フィン(56)の幅方向)における冷媒流路(C)の列数(パス数)が3列である。これに対し、
図7に示すように、第2空気熱交換器(60)では、空気の通過方向(第2フィン(62)の幅方向)における冷媒流路(C)の列数(パス数)が4列である。即ち、第2空気熱交換器(60)の冷媒流路(C)の列数は、第1空気熱交換器(50)の冷媒流路(C)の列数よりも多い。また、本実施形態では、第1空気熱交換器(50)の第1フィン(56)の幅と、第2空気熱交換器(60)の第2フィン(62)の幅とが概ね等しい。
【0060】
図4に示すように、第2空気熱交換器(60)は、その流出面がファン(17)側を向くように斜めに配置される。このため、実施形態に係る第2空気熱交換器(60)の流出面は、第2空気熱交換器(60)を縦置きとした場合と比較して、ファン(17)から近くなり、空気が円滑に流れやすくなる。つまり、第2空気熱交換器(60)を斜め配置とすることで、第2空気熱交換器(60)からファン(17)までの間の流路抵抗を低減できる。従って、第2空気熱交換器(60)の冷媒流路(C)の列数を、第1空気熱交換器(50)の冷媒流路(C)の列数よりも多くすることで、第2空気熱交換器(60)の通風量を十分に確保しつつ、第2空気熱交換器(60)の全体の伝熱面積を拡大できる。
【0061】
なお、第2空気熱交換器(60)の冷媒流路(C)の列数と、第1空気熱交換器(50)の冷媒流路(C)の列数とを同じ(例えば3列)としてもよい。
【0062】
〈中間枠部〉
図5等に示すように、4つの中間枠部(65A,65B,65C,65D)は、第1熱源ユニット(5A)に対応する第1中間枠部(65A)、第2熱源ユニット(5B)に対応する第2中間枠部(65B)、第3熱源ユニット(5C)に対応する第3中間枠部(65C)、及び第4熱源ユニット(5D)に対応する第4中間枠部(65D)とで構成される。中間枠部(65A,65B,65C,65D)は、第2空気熱交換器(60)を覆うように配置される。4つの中間枠部(65A,65B,65C,65D)は、第2空気熱交換器(60)に沿って傾斜した枠板(66)をそれぞれ有している。枠板(66)には、第2空気熱交換器(60)を外側から覆う枠状に形成され、その内部に空気の通風開口(66a)が形成される(
図1を参照)。即ち、第2空気熱交換器(60)の斜面部(61)は、枠板(66)の通風開口(66a)を通じて外部へ露出している。
【0063】
図1、
図5等に示すように、第1中間枠部(65A)の前側には、第1遮蔽板(67)が形成される。第1遮蔽板(67)は、第1中間枠部(65A)の枠板(66)の前端から第1空気熱交換器(50)の第1側面部(51)の側端部の近傍に亘って形成される。これにより、第1遮蔽板(67)は、第1空気熱交換器(50)の第1側面部(51)と第2空気熱交換器(60)との間を空気が通り抜けることを防止している。第1遮蔽板(67)は、下方に向かって左右の幅が狭くなるような、逆台形状ないし直角三角形状に形成される。
【0064】
図5に示すように、第4中間枠部(65D)の後側には、第1遮蔽板(67)と略同一形状の第2遮蔽板(68)が形成される。第2遮蔽板(68)は、第4中間枠部(65D)の枠板(66)の後端から第1空気熱交換器(50)の第2側面部(52)の側端部の近傍に亘って形成される。これにより、第2遮蔽板(68)は、第1空気熱交換器(50)の第2側面部(52)と第2空気熱交換器(60)との間を空気が通り抜けることを防止している。第2遮蔽板(68)は、下方に向かって左右の幅が狭くなるような、逆台形状ないし直角三角形状に形成される。
【0065】
隣り合う第2空気熱交換器(60)の間には、第1遮蔽板(67)や第2遮蔽板(68)と略同一形状の中間遮蔽板(69)がそれぞれ設けられる。つまり、中間遮蔽板(69)は、正面視において第1遮蔽板(67)及び第2遮蔽板(68)と略同一の投影面を形成する位置及び形状に構成される。複数の(本例では3つの)中間遮蔽板(69)の右端は、隣り合う枠板(66)の側端に固定される。各中間遮蔽板(69)の左端は、隣り合う第1空気熱交換器(50)の一対の側面部(51,52)の側端部の近傍まで延びている。中間遮蔽板(69)は、隣り合う熱源ユニット(5A,5B,5C,5D)の間において、一方の熱源ユニット(5A,5B,5C,5D)の内部の空気が他方の熱源ユニット(5A,5B,5C,5D)へ偏流してしまうのを防止している。
【0066】
〈支持架台〉
支持架台(70)は、前後に横長の略直方体状に形成される。支持架台(70)は、第1〜第2横フレーム(71a,71b)と、第1〜第4縦フレーム(72a,72b,72c,72d)と、第1〜第6中間フレーム(73a,73b,73c,73d,73e,73f)とを有する。
【0067】
第1横フレーム(71a)は、支持架台(70)の右端に配置され、第2横フレーム(71b)は、支持架台(70)の左端に配置される。第1横フレーム(71a)と第2横フレーム(71b)とは、互いに平行になるように前後方向に延びる棒状に形成される。
【0068】
第1縦フレーム(72a)は、第1横フレーム(71a)の前端に固定され、第2縦フレーム(72b)は、第1横フレーム(71a)の後端に固定される。第3縦フレーム(72c)は、第2横フレーム(71b)の前端に固定され、第4縦フレーム(72d)は、第2横フレーム(71b)の後端に固定される。
【0069】
第1〜第3中間フレーム(73a,73b,73c)は、第1横フレーム(71a)の中間部に固定され、前後方向に配列される。第4〜第6中間フレーム(73d,73e,73f)は、第2横フレーム(71b)の中間部に固定され、前後方向に配列される。第1〜第6中間フレーム(73f)は、各横フレーム(71a,71b)の中間部から上方に延びる縦長の棒状に形成され、互いに平行に配置される。
【0070】
支持架台(70)の上端には、1つの基台部(74)が設けられる。基台部(74)は、第1〜第4縦フレーム(72d)及び第1〜第6中間フレーム(73f)に支持されている。基台部(74)は、前後に横長の板状ないし直方体状に形成され、各横フレーム(71a,71b)と平行に延びている。基台部(74)の上面には、2つの空気熱交換器(50,60)(熱交換部(48))及び中間枠部(65A,65B,65C,65D)が設置される。
【0071】
支持架台(70)の前面には、前面パネル(75)が垂直な状態で設けられる。前面パネル(75)は第1縦フレーム(72a)及び第3縦フレーム(72c)に着脱可能に取り付けられる。支持架台(70)の後面には、後面パネル(76)が垂直な状態で設けられる。後面パネル(76)は、第2縦フレーム(72b)及び第4縦フレーム(72d)に着脱可能に取り付けられる。
【0072】
支持架台(70)の右側には、第1架台側面(77)が形成される。第1架台側面(77)は、第1空気熱交換器(50)の開放面(54)の下側に位置している。第1架台側面(77)は、垂直な第1〜第4側面パネル(77a,77b,77c,77d)を含んでいる。第1側面パネル(77a)は、第1縦フレーム(72a)及び第1中間フレーム(73a)に着脱可能に取り付けられる。第2側面パネル(77b)は、第1中間フレーム(73a)及び第2中間フレーム(73b)に着脱可能に取り付けられる。第3側面パネル(77c)は、第2中間フレーム(73b)及び第3中間フレーム(73c)に着脱可能に取り付けられる。第4側面パネル(77d)は、第3中間フレーム(73c)及び第2縦フレーム(72b)に着脱可能に取り付けられる。
【0073】
支持架台(70)の左側には、第2架台側面(78)が形成される。第2架台側面(78)は、第1空気熱交換器(50)の下側に位置している。第2架台側面(78)は、垂直な第5〜第8側面パネル(78a,78b,78c,78d)を含んでいる。第5側面パネル(78a)は、第3縦フレーム(72c)及び第4中間フレーム(73d)に着脱可能に取り付けられる。第6側面パネル(78b)は、第4中間フレーム(73d)及び第5中間フレーム(73e)に着脱可能に取り付けられる。第7側面パネル(78c)は、第5中間フレーム(73e)及び第6中間フレーム(73f)に着脱可能に取り付けられる。第8側面パネル(78d)は、第6中間フレーム(73f)及び第4縦フレーム(72d)に着脱可能に取り付けられる。
【0074】
支持架台(70)の第1架台側面(77)と第2架台側面(78)との間には、第1〜第4機械室(S1,S2,S3,S4)が区画される。第1〜第4機械室(S1,S2,S3,S4)は、各々が直方体状の空間で構成され、前後方向に一列に配列される。具体的には、第1側面パネル(77a)と第5側面パネル(78a)の間に第1機械室(S1)が区画され、第2側面パネル(77b)と第6側面パネル(78b)の間に第2機械室(S2)が区画される。第3側面パネル(77c)と第7側面パネル(78c)の間に第3機械室(S3)が区画され、第4側面パネル(77d)と第8側面パネル(78d)の間に第4機械室(S4)が区画される。
【0075】
支持架台(70)では、第1機械室(S1)を区画するための部品が第1架台部(70A)を構成し、第2機械室(S2)を区画するための部品が第2架台部(70B)を構成し、第3機械室(S3)を区画するための部品が第3架台部(70C)を構成し、第4機械室(S4)を区画するための部品が第4架台部(70D)を構成する。
【0076】
なお、本実施形態では、例えば第1〜第2横フレーム(71a,71b)や基台部(74)が、各架台部(70A,70B,70C,70D)の機械室(S1,S2,S3,S4)を区画するための部品として共用されている。しかし、第1〜第2横フレーム(71a,71b)や基台部(74)を、各機械室(S1,S2,S3,S4)ないし各架台部(70A,70B,70C,70D)に対応する部分毎に分割してもよい。このようにすると、各架台部(70A,70B,70C,70D)を各熱源ユニット(5A,5B,5C,5D)とともに独立して移動させる(例えば持ち上げる)ことができる。
【0077】
〈脚部〉
図1、
図2、及び
図4等に示すように、上述した支持架台(70)の下端には、2本の脚部(79)が設けられる。一方の脚部(79)は、前面パネル(75)の下端に固定され、他方の脚部(79)は後面パネル(76)の下端に固定される。各脚部(79)は、第1架台側面(77)の下端から右側に向かって水平に延びている。即ち、各脚部(79)の突出部分は、第2空気熱交換器(60)ないし中間枠部(65A,65B,65C,65D)の下側に位置している。脚部(79)の本数はこれに限らず、3本以上であってもよい。
【0078】
図4に示すように、チラー装置(1)の全体の外形は、前面視において略逆L字状に形成される。つまり、チラー装置(1)では、第2空気熱交換器(60)やその周囲の部品が、第2架台側面(78)よりも外方(右側)へ張り出している。このため、チラー装置(1)は、右側へ転倒してしまうおそれがある。これに対し、脚部(79)は、支持架台(70)の下端から第2空気熱交換器(60)の張り出す方向へ延びているため、このような転倒を確実に回避できる。
【0079】
〈機械室での主要機器のレイアウト〉
次いで機械室(S1,S2,S3,S4)の内部の主要機器のレイアウトについて
図8を参照しながら説明する。なお、
図8では、冷媒回路(10)を構成するための冷媒配管の図示を省略している。
【0080】
〔レイアウトの概要〕
各機械室(S1,S2,S3,S4)には、圧縮機(12)、レシーバ(15)、系統用電装品箱(81)がそれぞれ1つずつ設置される。各系統用電装品箱(81)は、対応する圧縮機(12)へ電力を供給するインバータ基板等の電装品(81a)が設けられる。また、各機械室(S1,S2,S3,S4)には、各系統用電装品箱(81)の各電装品(81a)を冷却するための上述した冷媒冷却ユニット(25)がそれぞれ設けられる(
図8において図示省略)。また、各系統用電装品箱(81)には、対応する冷媒回路(10)の第1膨張弁(13)及び第2膨張弁(14)を制御する制御部(81b)が設けられる。
【0081】
第1機械室(S1)には、操作用電装品箱(82)が設置される。操作用電装品箱(82)には、冷凍装置の運転を操作するための操作部(82a)が設けられる。第2機械室(S2)には、第1水熱交換器(35)が設置される。第3機械室(S3)には、第2水熱交換器(36)が設置される。第4機械室(S4)には、水ポンプ(44)が設置される。
【0082】
〔引出底板〕
各機械室(S1,S2,S3,S4)には、それぞれ1つずつ引出底板(83)が設置されている。引出底板(83)は、前後にやや横長の矩形状に形成され、対応する機械室(S1,S2,S3,S4)の底部を構成している。引出底板(83)は、支持架台(70)の右側に形成されるメンテナンススペース(85)に向かってスライド可能に支持架台(70)に取り付けられる。
【0083】
〔第1機械室〕
第1機械室(S1)には、圧縮機(12)、レシーバ(15)、系統用電装品箱(81)、及び操作用電装品箱(82)が設置される。圧縮機(12)は、第1機械室(S1)の前後方向の中央部で且つ第1架台側面(77)寄り(メンテナンススペース(85)寄り)に配置される。第1機械室(S1)では、圧縮機(12)よりも前側(前面パネル(75)寄り)に操作用電装品箱(82)が配置される。第1機械室(S1)では、圧縮機(12)よりも後側(後面パネル(76)ないし第4機械室(S4)寄り)にレシーバ(15)が配置される。第1機械室(S1)では、レシーバ(15)の左側に系統用電装品箱(81)が配置される。
【0084】
〔第2機械室〕
第2機械室(S2)には、圧縮機(12)、レシーバ(15)、系統用電装品箱(81)、及び第1水熱交換器(35)が設置される。第2機械室(S2)の第1架台側面(77)寄りには、前面側から後面側に向かって順に、系統用電装品箱(81)、圧縮機(12)、及び第1水熱交換器(35)が配置される。つまり、第2機械室(S2)では、系統用電装品箱(81)と第1水熱交換器(35)との間に圧縮機(12)が配置される。第2機械室(S2)には、中継管(42)及び流出管(43)の各一部が配置される。中継管(42)及び流出管(43)は、第2機械室(S2)の第2架台側面(78)寄りに配置される。
【0085】
〔第3機械室〕
第3機械室(S3)には、圧縮機(12)、レシーバ(15)、系統用電装品箱(81)、及び第2水熱交換器(36)が設置される。第3機械室(S3)の第1架台側面(77)寄りには、前面側から後面側に向かって順に、系統用電装品箱(81)、圧縮機(12)、及び第2水熱交換器(36)が配置される。つまり、第3機械室(S3)では、系統用電装品箱(81)と第2水熱交換器(36)との間に圧縮機(12)が配置される。第3機械室(S3)には、流入管(41)、中継管(42)及び流出管(43)の各一部が配置される。流入管(41)、中継管(42)及び流出管(43)は、第3機械室(S3)の第2架台側面(78)寄りに配置される。第3機械室(S3)では、中継管(42)及び流出管(43)と、系統用電装品箱(81)の間にレシーバ(15)が配置される。
【0086】
〔第4機械室〕
第4機械室(S4)には、圧縮機(12)、レシーバ(15)、系統用電装品箱(81)、及び水ポンプ(44)が設置される。第4機械室(S4)の第1架台側面(77)寄りには、前面側から後面側に向かって順に、系統用電装品箱(81)、圧縮機(12)、及び水ポンプ(44)が配置される。つまり、第4機械室(S4)では、系統用電装品箱(81)と水ポンプ(44)との間に圧縮機(12)が配置される。第4機械室(S4)には、流入管(41)及び流出管(43)の各一部が配置される。流入管(41)及び流出管(43)は、第4機械室(S4)の第2架台側面(78)寄りに配置される。第4機械室(S4)では、流入管(41)及び流出管(43)と、系統用電装品箱(81)の間にレシーバ(15)が配置される。流入管(41)の流入部は、第4機械室(S4)から第2架台側面(第4側面パネル(77d))を貫通し、外部へ延びている。流出管(43)の流出部は、第4機械室(S4)から後面パネル(76)を貫通し、外部へ延びている。
【0087】
〈メンテナンス構造〉
図8に示すように、チラー装置(1)は、前面パネル(75)及び第1架台側面(77)が主なメンテナンス面を構成している。前面パネル(75)を取り外すと、操作用電装品箱(82)が前面メンテナンス口(86)を通じて外部へ露出する。これにより、操作用電装品箱(82)に容易にアクセスできる。第1架台側面(77)を構成する第1〜第4側面パネル(77a,77b,77c,77d)を取り外すと、各機械室(S1,S2,S3,S4)の圧縮機(12)や、第2〜第4機械室(S4)の系統用電装品箱(81)が側面メンテナンス口(87)を通じて外部へ露出する。これにより、各機械室(S1,S2,S3,S4)の圧縮機(12)や、第2〜第4機械室(S4)の系統用電装品箱(81)に容易にアクセスできる。なお、第1機械室(S1)の系統用電装品箱(81)のアクセスは、第5側面パネル(78a)(
図2を参照)を取り外して行うことができる。
【0088】
また、第1〜第4側面パネル(77a,77b,77c,77d)(
図1を参照)を取り外すことで、各引出底板(83)をメンテナンススペース(85)側に引き出すことができる。これにより、圧縮機(12)や他の機器をメンテナンススペース(85)に引き出した後、作業を行うことができる。
【0089】
図9に示すように、チラー装置(1)を左右方向に複数設置することもある。この場合、隣り合う2つのチラー装置(1)のうち、一方のチラー装置(1)の第1架台側面(77)と、他方のチラー装置(1)の第2架台側面(78)とを対向して配置する。この場合、隣り合う支持架台(70)の間では、第2空気熱交換器(60)の下側に比較的広いメンテナンススペース(85)を確保できる。従って、複数のチラー装置(1)の間隔を狭くしながら、各機器のメンテナンスを行うことができる。
【0090】
−実施形態の効果−
本実施形態では、
図4に示すように、3つの側面部(51,52,53)を有する第1空気熱交換器(50)を縦置きとし、その開放面(54)側に平面形状の第2空気熱交換器(60)を斜め置きとしている。これにより、第1空気熱交換器(50)の一対の側面部(51,52)を、第2空気熱交換器(60)の下端部の近傍まで延ばすことができ、2つの空気熱交換器(50,60)の間の遮蔽板(67)の面積を比較的小さくできる。従って、従来例の構造と比較して、設置スペースあたりの熱交換部(48)の総伝熱面積を拡大でき、冷凍装置(1)の冷却能力や加熱能力を向上できる。しかも、第2空気熱交換器(60)は、伝熱管の曲げを要しない単純な平板形状をしているため、熱交換部(48)の低コスト化を図ることができる。
【0091】
本実施形態では、第2空気熱交換器(60)の下側にメンテナンススペース(85)を確保でき、このスペースより機械室(S1,S2,S3,S4)へアクセスできる。この場合、
図9に示すように、複数の冷凍装置(1)を左右に並べた場合にも、隣り合う冷凍装置(1)の間にメンテナンススペース(85)を確保できる。
【0092】
本実施形態では、支持架台(70)の下部に、第2空気熱交換器(60)の張り出す方向に延びる脚部(79)を設けたため、冷凍装置(1)の転倒を確実に回避できる。
【0093】
本実施形態の第2空気熱交換器(60)は、その流出面がファン(17)を向くように斜めに配置されるため、第2空気熱交換器(60)からファン(17)までの流路抵抗を低減できる。これに応じて、第2空気熱交換器(60)の冷媒流路(C)の列数を、第1空気熱交換器(50)の冷媒流路(C)の列数よりも多くしている。このため、第2空気熱交換器(60)の空気の流量を十分に確保しつつ、第2空気熱交換器(60)の伝熱面積を更に拡大できる。
【0094】
本実施形態の第1空気熱交換器(50)では、
図5に示すように、対向する2つの側面部(51,52)が斜めに配置されるため、これらの側面部(51,52)の伝熱面積を更に拡大できる。また、隣接する2つの側面部(51,52)の間には、2つの側面部(51,52)の基部に向かうにつれて幅広となる流通空間(55)が形成される。このため、第1空気熱交換器(50)の外部の空気を、この流通空間(55)の奥側まで導入でき、各側面部(51,52,53)の伝熱面積を有効に利用できる。
【0095】
《その他の実施形態》
上記実施形態では、第1空気熱交換器(50)の対向する一対の側面部(51,52)の両方を斜めに配置している。しかし、これらの側面部(51,52)の一方のみを斜めとし、他方を中央の側面部(53)と直角に配置してもよいし、これらの側面部(51,52)の両方を中央の側面部(53)と直角に配置してもよい。