(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記主位置決め部とされる前記突起体は1個が前記固定部に形成され、前記第二位置決め部とされる前記突起体は、前記光学部材の左右に対称として形成されることを特徴とする請求項3に記載した光源装置。
前記当接部は、舌片形状の当接舌片とされ、前記当接舌片は、前記固定部の上方において、前記主位置決め部側が前記第二位置決め部側よりも低くなるように傾斜していることを特徴とする請求項2に記載した光源装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、投影装置10の外観斜視図である。本実施形態の投影装置10は、上本体ケース10a及び下本体ケース10bを備える。投影装置10の筐体の側板である正面パネル12、背面パネル13、右側パネル14、及び左側パネル15は、上本体ケース10aの外周縁から下方に向かって立設する。各パネル12〜15の下端は、下本体ケース10bの外周縁と当接する。したがって、投影装置10は、上本体ケース10aと下本体ケース10bにより略直方体状に形成される。なお、本実施形態において、投影装置10における左右とは投影方向に対しての左右方向を示し、前後とは投影装置10のスクリーン側方向及び光線束の進行方向に対しての前後方向を示す。
【0016】
投影装置10の筺体の上面パネル11には、キー/インジケータ部37、投影画像調整部11aが設けられる。このキー/インジケータ部37には、電源スイッチキーや電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、投影のオン、オフを切りかえる投影スイッチキー、光源装置や表示素子又は制御回路等が過熱した時に報知をする過熱インジケータ等の各種設定を行うためのキーやインジケータが配置されている。投影画像調整部11aは、一つ又は複数の回動摘みを備える。この回動摘みを操作することにより、
図4で後述する投影側光学系の可動レンズの位置が調節され、投影画像の大きさやピントの調整が行われる。また、投影装置10は、図示しないが、リモートコントローラからの制御信号を受信するIr受信部を備えている。
【0017】
正面パネル12と右側パネル14の前方右側の角部には、吸気孔310が設けられる。正面パネル12の左側には、すり鉢状に窪んだ光出射部12aが設けられる。この光出射部12aの左側パネル15側の内壁には、吸気孔320が形成される。換言すれば、正面パネル12の前方左側の角部には、吸気孔320が設けられる。投影装置10は、光出射部12aに、投影口12bと、投影口12bを覆うレンズカバー19を有する。
【0018】
正面パネル12の下端には、高さ調整ボタン12cが設けられる。投影装置10は、正面パネル12側の内部に支脚を備える。投影装置10は、高さ調整ボタン12cが押下されている間、下方からその支脚を出没させることができる。よって、使用者は、高さ調整ボタン12cを操作することにより支脚を任意の出代量で固定し、投影装置10の高さや傾きを調節することができる。
【0019】
背面パネル13には、USB端子や画像信号入力用のD−SUB端子、S端子、RCA端子等を設ける入出力コネクタ部及び電源アダプタプラグ等の各種端子20が設けられている。また、背面パネル13において、右側パネル14側の角部に排気孔330が形成され、左側パネル15側の角部にも排気孔340が形成される。換言すれば、投影装置10の後方右側の角部に排気孔330が配置され、後方左側の角部にも排気孔340が配置される。
【0020】
つぎに、投影装置10の投影装置制御手段について
図2の機能ブロック図を用いて述べる。投影装置制御手段は、制御部38、入出力インターフェース22、画像変換部23、表示エンコーダ24、表示駆動部26等から構成される。
【0021】
制御部38は、投影装置10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPUや各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
【0022】
そして、この投影装置制御手段により、入出力コネクタ部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース22、システムバス(SB)を介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換された後、表示エンコーダ24に出力される。
【0023】
表示エンコーダ24は、入力された画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力する。
【0024】
表示駆動部26は、表示エンコーダ24から出力された画像信号に対応して適宜フレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子51を駆動するものである。
【0025】
投影装置10は、光源である光源装置60から出射された光源光の光線束を、後述する導光光学系を介して表示素子51に照射することにより、表示素子51の反射光で光像(画像)を形成する。投影装置10は、その形成した光像を同じく後述する投影側光学系を介してスクリーンに投影し、画像を表示させる。なお、この投影側光学系の可動レンズ群235は、レンズモータ45によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動が行われる。
【0026】
画像圧縮/伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADCT及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体とされるメモリカード32に順次書き込む記録処理を行う。
【0027】
また、画像圧縮/伸長部31は、再生モード時はメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長する。そして、画像圧縮/伸長部31は、その画像データを、画像変換部23を介して表示エンコーダ24に出力し、メモリカード32に記憶された画像データに基づいた動画等を表示する処理を行う。
【0028】
筺体の上面パネル11に設けられるメインキー及びインジケータ等により構成されるキー/インジケータ部37の操作信号は、直接に制御部38に送出される。リモートコントローラからのキー操作信号は、Ir受信部35で受信され、Ir処理部36で復調されたコード信号が制御部38に出力される。
【0029】
なお、制御部38にはシステムバス(SB)を介して音声処理部47が接続されている。この音声処理部47は、PCM音源等の音源回路を備えており、投影モード及び再生モード時には音データをアナログ化し、スピーカ48を駆動して拡声放音させる。
【0030】
また、制御部38は、光源制御手段としての光源制御回路41を制御している。この光源制御回路41は、画像生成時に要求される所定波長帯域の光が光源装置60から出射されるように、光源装置60の緑色光源装置における励起光照射装置や、赤色光源装置の発光を個別に制御する。光源装置60から出射された所定の波長帯域の光は、照射ミラー185で反射され、表示素子51に照射される。
【0031】
制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43に光源装置60等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせ、この温度検出の結果から冷却ファンの回転速度を制御させている。また、制御部38は、投影装置10の電源をOFFにする指示を受けると、冷却ファン駆動制御回路43にタイマーを用いて投影装置10本体の電源OFF後も冷却ファンの回転を持続させたり、温度センサによる温度検出の結果に応じて投影装置10本体の電源を切るタイミングを定める等の制御を行うことができる。
【0032】
つぎに、投影装置10の内部構造について述べる。
図3は、投影装置10の内部構造を示す平面模式図である。投影装置10は、電源装置301、制御回路基板302、光源装置60を備える。また、投影装置10は、冷却ファンとして、吸気ファン260、中間ファン270、排気ファン280を備える。
【0033】
光源装置60は、投影装置10の筐体の略中央に配置される。光源装置60は、光源ケース61によって内部にレンズやミラー等の光学部材を収納する。電源装置301は、光源装置60の左側パネル15側に配置される。電源装置301の基板は、左側パネル15と略平行に配置される。制御回路基板302は、光源装置60の背面パネル13側に配置される。制御回路基板302は、上下方向に対し略垂直に配置される。制御回路基板302は、電源回路ブロックや光源制御ブロック等を備える。また、制御回路基板302は、電源回路ブロックや光源制御ブロック等の機能毎に分けて、複数備えることができる。
【0034】
光源装置60の内部構造について説明する。
図4は、光源装置60の平面模式図である。光源装置60は、赤色波長帯域光の光源とされる赤色光源装置120と、緑色波長帯域光の光源とされる緑色光源装置80と、青色波長帯域光の光源とされる青色光源装置であると共に励起光源ともされる励起光照射装置70と、を備える。緑色光源装置80は、励起光照射装置70と、蛍光板装置100により構成される。光源装置60は、導光光学系140を有する。導光光学系140は、緑色波長帯域光及び青色波長帯域光及び赤色波長帯域光の光線束を合わせて、各色波長帯域の光線束を同一光路上に導光する。
【0035】
励起光照射装置70は、
図3に示したように、投影装置10筐体の右側パネル14側に配置される。励起光照射装置70は、背面パネル13と光軸が平行になるよう配置された複数の固体発光素子を備える。本実施形態の固体発光素子は、青色波長帯域光を発する青色レーザダイオード71である。また、青色レーザダイオード71は、右側パネル14と平行に配置されている。これら青色レーザダイオード71は、固定ホルダ74に固定される。
【0036】
また、
図4に示したように、励起光照射装置70は、反射ミラー76、拡散レンズ77、拡散板78、ヒートシンク81を備える。反射ミラー76は、各青色レーザダイオード71からの出射光の光軸を拡散レンズ77及び拡散板78に向けて90度変換する。拡散レンズ77及び拡散板78は、反射ミラー76で反射した各青色レーザダイオード71からの出射光を予め定められた拡散角度で拡散する。ヒートシンク81は、青色レーザダイオード71と右側パネル14との間に配置される。
図3に示したように、ヒートシンク81の右側方に形成された第一フィン811の板面は上下方向に対して垂直に形成される。また、上方に形成された第二フィン812の板面は、左右方向に対して垂直に形成される。
【0037】
図4に戻り、各青色レーザダイオード71からの光路上には、青色レーザダイオード71からの出射光の指向性を高めて平行光に変換するコリメータレンズ73が夫々配置されている。これらコリメータレンズ73は、青色レーザダイオード71とともに固定ホルダ74に固定される。
【0038】
赤色光源装置120は、青色レーザダイオード71の光線束と光軸が平行となるように配置された赤色光源121と、赤色光源121からの出射光を集光する集光レンズ群125と、を備える。この赤色光源121は、赤色波長帯域光を発する固体発光素子である赤色発光ダイオードである。赤色光源装置120は、赤色光源装置120が出射する赤色波長帯域光の光軸が、蛍光板101から出射される緑色波長帯域光の光軸と交差するように配置される。
【0039】
また、赤色光源装置120は、赤色光源121の右側パネル14側にヒートシンク130を備える。ヒートシンク130のフィン131は、全体が右側方向に立設しており、上下方向に対して略垂直に形成される。また、フィン131は、正面視において放射状に上下に広がるように傾斜して形成される。ヒートシンク130は、青色レーザダイオード71のヒートシンク81と、前方から見て上下左右方向が重ならない位置に配置される。
【0040】
緑色光源装置80を構成する蛍光板装置100は、蛍光板101、モータ110、入射側の集光レンズ群117、出射側の集光レンズ115を備える。蛍光板101は、励起光照射装置70からの出射光の光軸と直交するように配置された蛍光ホイールである。この蛍光板101はモータ110により回転駆動する。集光レンズ群117は、励起光照射装置70から出射される励起光の光線束を蛍光板101に集光する。集光レンズ115は、蛍光板101から正面パネル12方向に出射される光線束を集光する。
【0041】
なお、蛍光板装置100は、集光レンズ群117及び集光レンズ115の上方に配置される。そのため、蛍光板101の下方の一部が集光レンズ群117と集光レンズ115の光路上に配置される。
【0042】
蛍光板101には、蛍光発光領域と拡散透過領域とが周方向に並設されている。蛍光発光領域は、青色レーザダイオード71から出射された青色波長帯域光を励起光として受けて、励起された緑色波長帯域の蛍光光を出射する。拡散透過領域は、青色レーザダイオード71からの出射光を拡散透過する。拡散透過した出射光は、光源装置60の青色波長帯域光として出射される。
【0043】
導光光学系140は、第一ダイクロイックミラー141、集光レンズ149、第二ダイクロイックミラー148、第一反射ミラー143、集光レンズ146、第二反射ミラー145、集光レンズ147を有する。第一ダイクロイックミラー141は、励起光照射装置70から出射される青色波長帯域光及び蛍光板101から出射される緑色波長帯域光と、赤色光源装置120から出射される赤色波長帯域光とが交差する位置に配置される。
【0044】
第一ダイクロイックミラー141は、青色波長帯域光及び赤色波長帯域光を透過し、緑色波長帯域光を反射する。第一ダイクロイックミラー141で反射した緑色波長帯域光の光軸は、集光レンズ149に向かう左側パネル15方向に90度変換される。したがって、第一ダイクロイックミラー141を透過した赤色波長帯域光の光軸は、第一ダイクロイックミラー141により反射された緑色波長帯域光の光軸と一致する。
【0045】
集光レンズ149は、第一ダイクロイックミラー141の左側パネル15側に配置される。第一ダイクロイックミラー141を透過した赤色波長帯域光及び第一ダイクロイックミラー141により反射された緑色波長帯域光は、共に集光レンズ149に入射する。
【0046】
第二ダイクロイックミラー148は、集光レンズ149の左側パネル15側であって、集光レンズ147の背面パネル13側に配置される。第二ダイクロイックミラー148は、赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光を反射し、青色波長帯域光を透過する。したがって、集光レンズ149で集光された赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光は、第二ダイクロイックミラー148によって反射されて、背面パネル13側に90度変換される。第二ダイクロイックミラー148の背面パネル13側には、光源側光学系170の集光レンズ173が配置される。第二ダイクロイックミラー148により反射された赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光は、集光レンズ173に入射する。
【0047】
第一反射ミラー143は、蛍光板101を透過した青色波長帯域光の光軸上、つまり、集光レンズ115と正面パネル12との間に配置される。第一反射ミラー143は、青色波長帯域光を反射して、この青色波長帯域光の光軸を左側パネル15方向に90度変換する。集光レンズ146は、第一反射ミラー143の左側パネル15側に配置される。また、第二反射ミラー145は、集光レンズ146の左側パネル15側に配置される。第二反射ミラー145は、第一反射ミラー143により反射されて、集光レンズ146により集光された青色波長帯域光の光軸を、背面パネル13側に90度変換する。
【0048】
集光レンズ147は、第二反射ミラー145の背面パネル13側に配置される。第二反射ミラー145により反射された青色波長帯域光は、集光レンズ147を介して第二ダイクロイックミラー148を透過し、光源側光学系170の集光レンズ173に入射する。このようにして、導光光学系140により導光された赤色、緑色、青色の各波長帯域光の光線束は、光源側光学系170の同一光路上に導光される。
【0049】
光源側光学系170は、集光レンズ173、ライトトンネル175、集光レンズ178、光軸変換ミラー179、集光レンズ183、照射ミラー185、コンデンサレンズ195を備える。なお、コンデンサレンズ195は、コンデンサレンズ195の背面パネル13側に配置される表示素子51から出射された画像光を、投影側光学系220に向けて出射するため、投影側光学系220の一部でもある。
【0050】
集光レンズ173から出射した各光線束は、ライトトンネル175に入射する。ライトトンネル175に入射される各光線束は、ライトトンネル175により均一な強度分布の光線束とされる。
【0051】
ライトトンネル175の背面パネル13側の光軸上には、集光レンズ178を介して、光軸変換ミラー179が配置されている。ライトトンネル175の出射口から出射した光線束は、集光レンズ178で集光された後、光軸変換ミラー179により、集光レンズ183に向かう光軸に変換される。
【0052】
光軸変換ミラー179で反射した光線束は、集光レンズ183により集光された後、照射ミラー185により、コンデンサレンズ195を介して表示素子51に所定の角度で照射される。なお、背面パネル13側にはヒートシンク190が設けられている。DMDとされる表示素子51は、このヒートシンク190により冷却される。また、ヒートシンク190の後方に形成されたフィン191の板面は、上下方向に対して垂直に形成される。
【0053】
光源側光学系170により表示素子51の画像形成面に照射された光源光である光線束は、表示素子51の画像形成面で反射され、投影光として投影側光学系220を介してスクリーンに投影される。
【0054】
投影側光学系220は、コンデンサレンズ195、可動レンズ群235、固定レンズ群225により構成される。固定レンズ群225は、固定鏡筒に内蔵される。可動レンズ群235は、可動鏡筒に内蔵され、手動又は自動により移動されることにより、ズーム調整やフォーカス調整を可能としている。
【0055】
このように投影装置10を構成することで、蛍光板101を回転させるとともに励起光照射装置70及び赤色光源装置120から異なるタイミングで光を出射すると、赤色、緑色及び青色の各波長帯域光が導光光学系140を介してライトトンネル175に入射され、さらに光源側光学系170を介して表示素子51に入射される。よって、投影装置10の表示素子51であるDMDがデータに応じて各色の光を時分割表示することにより、スクリーンにカラー画像を投影することができる。
【0056】
そして、この投影装置10における光源ケース61は、
図5に示すように、主として導光光学系のミラーやレンズを収納する略L字形状の本体部610と、表示素子及び表示素子に付随するミラーやレンズを収納する表示素子収納部630と、を備えている。
【0057】
この本体部610は、
図4に示す励起光照射装置70の反射ミラー76や拡散レンズ77及び拡散板78、導光光学系の第一ダイクロイックミラー141、集光レンズ149、第二ダイクロイックミラー148、第一反射ミラー143、集光レンズ146、第二反射ミラー145、集光レンズ147、及び、赤色光源装置120の集光レンズ群125と、緑色光源装置80の集光レンズ群117及び集光レンズ115、更に、光源側光学系170の集光レンズ173、ライトトンネル175、集光レンズ178、光軸変換ミラー179、を収納している。
【0058】
また、表示素子収納部630は、
図4に示す表示素子51の他、光源側光学系170の集光レンズ183、照射ミラー185、コンデンサレンズ195を収納するものであって、光源ケース61内には多くの光学部材が収納固定される。
【0059】
そして、この光源ケース61はダイカスト成形される金属製又は耐熱樹脂の精密射出成型品とされ、収納される光学部材の複数個を所定位置に固定するために、金属製薄板である押圧板としての上部押え板670を更に備える。
【0060】
そして、光源ケース61の本体部610は、L字形状とされる板状の本体底板611を有し、L字形状の本体底板611の短辺外側縁に沿って立設される後側壁板613、L字形状の本体底板611の短辺端縁部に立設される突出横側壁板621、L字形状の本体底板611の短辺前方内側縁に沿って立設される突出前方側壁板623、L字形状の本体底板611の長辺の一側縁に沿って立設される右側壁板615、L字形状の本体底板611の長辺他側縁に沿って立設される左側壁板617を有し、L字形状の本体底板611の長辺の軸方向に沿って立設された中央側壁板619を有する。
【0061】
また、突出横側壁板621には開口628が形成されており、
図4に示す励起光照射装置70の固定ホルダ74が突出横側壁板621に固定されたとき、青色レーザダイオード71をこの開口628に位置させ、励起光を光源ケース61に収納された反射ミラー76方向に照射させる。
【0062】
更に、右側壁板615の略中央にも開口629を有し、右側壁板615の外面に取り付ける赤色光源装置120からの赤色波長帯域光を集光レンズ群125を介して第一ダイクロイックミラー141の方向に照射可能としている。
【0063】
そして、右側壁板615の前方部分には傾斜部616を有し、左側壁板617の前方部分にも傾斜部618を有し、右側壁板615の傾斜部616と左側壁板617の傾斜部618とを接合壁板625により接合させている。
【0064】
尚、右側壁板615の傾斜部616の上端から光源ケース61の外方に向けて本体底板611と平行に板状のモータ載置板627を延設し、緑色光源装置80を構成する蛍光板装置100のモータ110を光源ケース61の上面に固定し、
図3に示したようにホイールカバー111を被せることを可能としている。
【0065】
そして、後側壁板613と中央側壁板619の後端との接合部近辺に反射ミラー76を、中央側壁板619の前端近傍と右側壁板615との間に拡散レンズ77と拡散板78を収納配置し、中央側壁板619よりも前方の右側壁板615と左側壁板617との間には、集光レンズ群125、第一ダイクロイックミラー141、集光レンズ群117、集光レンズ115、第一反射ミラー143、集光レンズ146、第二反射ミラー145、集光レンズ147、集光レンズ149、第二ダイクロイックミラー148を収納配置し、中央側壁板619と左側壁板617との間には光源側光学系170の集光レンズ173、ライトトンネル175、集光レンズ178を、集光レンズ178の後方にして後側壁板613の近傍には光軸変換ミラー179を収納配置(
図4参照)する。
【0066】
また、左側壁板617の後方にして、本体底板611におけるL字形状の長辺外側後端縁に位置する表示素子収納部630は、略直方体形状とされ、平板矩形の収納部底板631と収納部底板631の後端縁に立設される収納部後側板639、収納部底板631の右側縁に立設される収納部右側板633、収納部底板631の左側端縁に立設される収納部左側板635、収納部底板631の前端縁に立設される収納部前側板637、を有する。
【0067】
この表示素子収納部630には、
図4に示す表示素子51の他、光源側光学系170の集光レンズ183、照射ミラー185、コンデンサレンズ195、を収納固定する。
【0068】
そして、収納部後側板639には開口649を有してヒートシンク190に固定される表示素子51をこの開口649に位置させ、収納部右側板633に形成した開口643から、光軸変換ミラー179で反射された光源光を表示素子収納部630に導き、収納部前側板637に設けた開口647から、表示素子51で形成された画像光を投影側光学系220に入射するように表示素子収納部630から出射する。
【0069】
尚、光源ケース61は、
図3に示したように、上カバー板710を有し、本体部610の上面及び表示素子収納部630の上面を上カバー板710により覆い、光源ケース61の内部を密封するようにして粉塵の侵入を阻止し、光学部材の粉塵による汚れを防止するようにしている。
【0070】
そして、レンズやミラー等の光学部材の収納固定に際し、光学部材を光源ケース61の内面に形成する固定部に位置させ、固定部に位置させた光学部材の一部は、押圧板とする上部押え板670により上方から押圧して固定部の位置から光学部材が外れることを防止している。
【0071】
この押圧板である上部押え板670は、押え板本体673の所要箇所において、
図6に示すように、下方に突出する傾斜突出部681を当接部671としてプレス加工や絞り加工等により形成するものであり、傾斜突出部681は、矩形の平面形状とされる当接傾斜面683と、当接傾斜面683の両側で略三角形状とされ、当接傾斜面683の一辺では長方形とされる周縁傾斜面685を有する。
【0072】
尚、
図6に示した上部押え板670は、集光レンズ146、147、149を押える当接部671としての傾斜突出部681の他、第二ダイクロイックミラー148や集光レンズ173を押える当接部671としての当接舌片691を切抜き穴701等により形成して有し、光源ケース61に収納固定される光学部材の内、所定の複数個の光学部材を上方から押圧固定するものとしている。
【0073】
そして、
図7に示すように、光源ケース61の本体部610に収納する光学部材である集光レンズ147の上端に当接傾斜面683を、また、第二ダイクロイックミラー148の上端に当接舌片691を当接し、上部押え板670の弾力性、すなわち傾斜突出部681の弾性変形力を利用して当接部671とする傾斜突出部681の当接傾斜面683により光学部材を光源ケース61の本体部610に形成した固定部から脱落しないようにしている。
【0074】
従って、この上部押え板670を上カバー板710の内側に配置して、傾斜突出部681や当接舌片691により、レンズやミラーに上方から弾性により押圧力を加え、光源ケース61に収納する光学部材を容易に固定することができる。
尚、当接傾斜面683にゴム板を貼着し、当接部671とする傾斜突出部681の弾性変形力を高めることもある。
【0075】
また、
図8に示すように、当接部671としては、傾斜突出部681に変えて当接舌片691を形成することもあり、この複数の当接舌片691により複数の光学部材を個々に押えることもある。
【0076】
更に、光源ケース61に収納固定する光学部材は、従来と同様に本体底板611の上面や側壁板の側面に溝を形成して光学部材の端縁を溝に挿入挟持して固定する光学部材と、固定部を形成して固定する光学部材とを組み合わせて収納固定している。
【0077】
そして、この光源ケース61に形成する固定部は、
図9に示すように、レンズやミラー等の光学部材の外形周縁形状に合わせた受け部653を本体底板611や側壁板の内側に形成し、本体底板611には光学部材の外形周縁形状に合わせた窪みを形成して光学部材の下端を支持可能とする下固定部655を設け、更に光源ケース61の側壁板等には光学部材の左右端部を支持可能とする横固定部656を設けて、形成している。
【0078】
尚、光学部材を配置する位置が、左右側壁版615、617や中央側壁板619等の側壁板から離れているときは、適宜、本体底板611から受け支柱651を立設してこの受け支柱651の側面や本体底板611の上面に受け部653を設けて固定部を形成することもある。
【0079】
この固定部は、下固定部655と横固定部656とにより形成するものであり、下固定部655は、ミラー等の外形が矩形の光学部材を支持するときは、本体底板611の上面に直接に、又は本体底板611に受け部653を設けて受け部653の上面に形成し、横固定部656は、側壁板や受け支柱651に直接に、又は側壁板や受け支柱651に支持される受け部653の内側面に形成する。
【0080】
また、レンズ等の外形が円形の光学部材を固定するときは、本体底板611の上面に直接に、又は本体底板611に受け部653を設けて受け部653の上面に下固定部655を形成し、光学部材の下半分部分を支持可能とするように、光学部材の周縁に沿って受け部653を形成し、受け部653の上面と共に側壁板や受け支柱651に直接に、又は側壁板や受け支柱651に支持される受け部653の内側面に横固定部656を形成し、下固定部655から滑らかに連続した横固定部656を有する固定部として形成する。
【0081】
尚、受け部653を省略し、本体底板611に光学部材の下端形状に合わせた窪みである下固定部655を形成して光学部材の下端を支持し、横固定部656は側壁板相互間や側壁板の表面と受け支柱651の側面との間隙を光学部材に合わせて調整して形成することもある。
【0082】
また、この下固定部655の表面高さは、光学部材を光源ケース61に配置する際の光学部材の高さ位置に合わせて形成している。
【0083】
そして、下固定部655には、光学部材の下端において光学部材の一側面に当接する1個の突起体を主位置決め部661として設け、横固定部656にも、光学部材の側方端縁において、主位置決め部661が接触する面とは逆の光学部材の面に接触する第二位置決め部663としての突起体を設けている。
【0084】
この第二位置決め部663とする突起体は、光学部材の両側方端部で各々が光学部材の端縁表面に各突起体を接触させるように一対として光学部材の左右において対称となるように横固定部656に設ける。
【0085】
そして、主位置決め部661とする突起体とは光学部材の端部の厚さよりも僅かに広い間隔を設けた位置の本体底板611には補助位置決め部662とする突起体を設け、第二位置決め部663に対しても、光学部材の端部の厚さよりも僅かに広い間隔を設けて第二補助位置決め部664とする突起体を側壁板や受け支柱651の側面等に突設している。
【0086】
従って、
図7に示したように、光学部材が凸メニスカスレンズである場合、レンズ下端の平面側の側面を主位置決め部661に当接し、第二位置決め部663をレンズ中間高さにおけるレンズの突出曲面の周縁部を当接させ、補助位置決め部662により光学部材の下端が下固定部655から外れないように、第二補助位置決め部664により光学部材の中間高さ位置が横固定部656から外れないようにして、光学部材としてのレンズを固定することができる。
【0087】
そして、主位置決め部661や第二位置決め部663とする突起体の光学部材との接触面である平面位置をダイカスト成形等の精密射出成型により正しく位置及び方向を決めておけば、光学部材の光源ケース61内における光学部材の位置を正確に決定して光源ケース61内に固定することができる。
【0088】
また、主位置決め部661の接触面や第二位置決め部663の接触面は、微小平面であるため、製造に際し、相互に並行として平面方向において光学部材の端部の厚さに等しい間隔を有する平行面とし、且つ、光学部材の光軸又は本体底板611の平面に垂直な平面として形成することも容易に可能となる。
【0089】
そして、光学部材を主位置決め部661と第二位置決め部663の三点で支持固定するに際し、固定部の上方に位置する上部押え板670の当接部671は、
図7に示したように、当接部671の当接傾斜面683が主位置決め部661を突出させた固定部の側面方向が低くなるように傾斜突出部681を形成している。
【0090】
このため、傾斜突出部681の当接傾斜面683の傾きにより、光学部材の上端は、下方へ押圧されると共に光学部材の第二位置決め部663と接する面の方向にも押圧力が加わり、光学部材の中間高さ位置で光学部材の両側端部を第二位置決め部663へ確実に押圧接触させることができる。
【0091】
そして、中間高さ位置で光学部材の両側端部を第二位置決め部663へ確実に押圧接触させると共に、光学部材の下端部は主位置決め部661の方向に力が加えられ、確実に主位置決め部661の先端へ押圧接触させられることになる。
【0092】
また、当接部671として傾斜突出部681とする場合のみでなく、コ字形状の切り抜きにより形成した当接舌片691を当接部671とする場合も、当接舌片691の自由端側を主位置決め部661に設けた固定部の側面方向として、当接部671とする当接舌片691を固定部の上方で主位置決め部661側を低くすることにより、同様に光学部材を主位置決め部661や第二位置決め部663に押圧接触させることができる。
【0093】
そして、当接舌片691を当接部671とする場合、上部押え板670とする金属板の材質や厚さにより当接舌片691の弾性力が不足する場合、
図10に示すように、当接舌片691の自由端側をコ字状に折り返し、当接舌片691の自由端先端から上方に立ち上がる折返し支持部693を形成すると共に、この折返し支持部693の上端に支持面部695を形成することもある。
【0094】
この折返し支持部693及び支持面部695を形成した場合、上部押え板670に被せる光源ケース61の上カバー板710の下面に支持面部695を当接させることにより、下方から当接舌片691に外力が加わった時、当接舌片691の自由端側が上方にずれることを防止して弾性力を高めることができる。
【0095】
尚、支持面部695を形成することなく、折返し支持部693の上端を上カバー板710の下面に当接させることもできる。
【0096】
また、
図11及び
図12に示すように、押え板本体673に切抜き穴701を設けて当接舌片691を形成するに際し、切抜き穴701をコ字形状とするのではなく、コ字形状の平行な2本の線の部分を主切抜き部703とし、コ字形状の底辺となる線の部分はその両端を主切抜き部703の2本の線間よりも広く突出させて拡大切抜き部704とすることにより、T字形状の当接舌片691とし、拡大切抜き部704により形成された拡張支持面697を支持面部695の両端に設け、この拡張支持面697を押え板本体673の下面に当接して当接舌片691の弾性力を高めることもある。
【0097】
(他の実施形態)
更に、上部押え板670を省略し、光源ケース61の上カバー板710に下方に突出する押え固定部715を設けることもある。この実施の形態は、
図13に示すように、光源ケース61に収納するミラーやレンズ等の光学部材の上端を押圧する立方体形状の突出部を押え固定部715として形成し、押え固定部715の下面にゴム板等のクッション板716を取り付けるものである。
【0098】
即ち、この上カバー板710は、励起光を反射する全反射ミラー76の上端を押えるミラー押え突起731、拡散板78の上端を押える押え突起732、第一ダイクロイックミラー141の上端を押えるミラー押え突起733、第一反射ミラー143の上端を押えるミラー押え突起734、第二反射ミラー145の上端を押えるミラー押え突起735、第二ダイクロイックミラー148の上端を押えるミラー押え突起736、光軸変換ミラー179の上端を押えるミラー押え突起737である押え突起を押え固定部715として有する。
【0099】
更に、励起光を拡散させる拡散レンズ77の上端を押えるレンズ押え突起741、蛍光板101を透過し第一反射ミラー143で反射された青色波長帯域光を集光する集光レンズ146を押えるレンズ押え突起742、第二反射ミラー145で反射された青色波長帯域光を集光する集光レンズ147を押えるレンズ押え突起743、赤色及び緑色波長帯域光を集光する集光レンズ149を押えるレンズ押え突起744、ライトトンネル175の入射口側に配置される集光レンズ173を押えるレンズ押え突起745、ライトトンネル175の出射口側に配置される集光レンズ178を押えるレンズ押え突起746も、押え固定部715として有することにより、上カバー板710自体を押圧板とするものである。
【0100】
尚、上カバー板710に形成する押え固定部715は、各リブ718を連接するように、適宜のリブ718を設け、上カバー板710の押え固定部715による押圧力が低下しないようにしている。
【0101】
また、上カバー板710を金属製薄板とし、押え固定部715やリブ718をプレス加工や絞り加工により金属板に立方体形状の突出部を形成することにより、リブ718を備えた、又は、リブ718を有しない押え固定部715とすることもある。
【0102】
この様に、光源ケース61の上カバー板710を押圧板として、光源ケース61に収納する光学部材であるレンズやミラーを、
図14に示すような所定の受け部653に押圧固定することにより、光学部材の固定を容易としつつ光源装置60を密閉して光学部材への塵芥の付着などの汚染を防止して光学部材を正確な位置に収納することができる。
【0103】
また、絞り加工やプレス加工により複数個の押え固定部715を金属製薄板に形成することは容易であり、クッション板716を介することにより、複数個の光学部材を光源ケース61内の所定位置に押圧固定することも容易に可能となる。
【0104】
そして、この押え固定部715のクッション板716により上端を下方に押圧される外形が円形とされるレンズの受け部653としては、
図14に示すように、上方を開くようにしたV字形状の下固定部655として、光学部材である拡散レンズ77の下半部分の中間高さ位置でレンズの左右の外周縁と接する部材支持部657を形成することがある。この
図14は、
図15に示す拡散レンズ77、下固定部655、第二位置決め部663等を右側から見た図である。従って、拡散レンズ77の前面側が当接する主位置決め部661は拡散レンズ77の反対側に位置するため、見えなくなっている。
【0105】
また、受け部653の下固定部655は、V字型とする場合に限るものでなく、上方を開口した放物線形状として拡散レンズ77の下方中間高さにおける左右対称の位置でレンズ77を支持する部材支持部657とすることもある。
【0106】
このように、拡散レンズ77の下半部分の左右対称位置でレンズを保持することにより、
図15に示すように、拡散レンズ77の最下点において下固定部655との間には僅かな間隙を形成しつつ、円形の光学部材の下半中間高さの左右両側で光学部材を支持するため、光学部材を安定させて支持することができる。
【0107】
そして、この下固定部655は、保持する光学部材の光軸に対して僅かに傾斜する傾斜角αを有するテーパー面を形成しているものであり、拡散レンズ77の一方の面(前面)側よりも他方の面(後面)側において、拡散レンズ77の中心軸である光軸からの距離を離すように下固定部655の開口部分を僅かに大きくしている。
【0108】
この拡散レンズ77は両面が凹レンズになっているため、拡散レンズ77の外周の下方が主位置決め部661に当接し、拡散レンズ77の両側面の外周が第二位置決め部663に当接する。なお、
図15において、第二位置決め部663の拡散レンズ77と当接する側は平面であるが、この構成に限らない。第二位置決め部663は、拡散レンズ77と当接する側の所定の高さの横方向のみがライン状に突出した構造であっても良い。この場合、第二位置決め部663の横方向のライン状の何処かが、拡散レンズ77の外周部分と当接することになる。
【0109】
このため、
図14のA−A水平断面模式図である
図16に示すように、部材支持部657においてレンズ周縁端部のレンズ前面側で拡散レンズ77の前面側を下固定部655とした受け部653により支持することができ、拡散レンズ77の自重及びクッション板716の押圧力により拡散レンズ77の最下点における前面側を主位置決め部661に当接し、部材支持部657よりも上方であるレンズの中央高さ位置付近で後面側の左右端部を第二位置決め部663に当接して位置決めをすることができる。
【0110】
尚、左右の第二位置決め部663は、保持する光学部材の光軸と垂直な平面を光学部材との接触面とする場合に限ることなく、突起体の先端を水平方向の直線又は光軸から放射方向に向けた直線形状とし、表面が湾曲面とされる光学部材であるレンズとの接触を線状又は点状として、光学部材の位置決めを行うようにすることもある。
【0111】
このように、本発明の実施の形態は、複数個の光学部材を収納する光源ケース61をダイカスト成形等の精密射出成型により形成し、この光源ケース61に光学部材を収納配置する固定部に主位置決め部661と第二位置決め部663を設けているため、この位置決め部の光学部材との接触面の位置を所定位置に正しく成形することを容易とし、主位置決め部661と一対の第二位置決め部663との三点で光学部材を固定するため、光学部材を光源ケース61内の適正位置に正確に固定することができる。
【0112】
このため、光学部材を透過する光や光学部材で反射する光を、目的とする所定の方向及び範囲とすることができ、光学系の精度を高めて光路外に漏れる無駄な光を減少させ、明るい光源装置60とすることができると共に、明るく鮮明な画像投影が可能な投影装置10とすることができる。
【0113】
また、この固定部に形成する主位置決め部661や第二位置決め部663とする位置決め部を突起体形状とすることにより、光学部材と接する接触面の面積を小さくし、所定位置に所定角度で正確に形成することが容易となり、光学部材の光軸と垂直な微小面により光学部材を正確な位置に固定することが容易となる。
【0114】
更に、主位置決め部661を突起体の1個とし、第二位置決め部663を左右対称な一対の突起体とすることにより、光学部材の下端1点と中間高さ位置における2点で支持することとなり、3点支持により光学部材を安定した状態で支持固定するができる。
【0115】
そして、光源ケース61に収納される光学部材の内、複数個を押圧する上部押え板670を設けることにより、固定部に固定され且つ位置決め部により位置決めされた複数個の光学部材を、上部押え板670により光源ケース61に収納固定することができるため、光源装置60の組み立てを容易とすることができる。
【0116】
更に、上部押え板670には固定部の上方に位置する当接部671を設けることにより、当接部671によって光学部材を安全かつ確実に固定部に固定することができる。
【0117】
また、当接部671として当接傾斜面683を有する傾斜突出部681又は当接舌片691として、主位置決め部661側を低くするように傾斜した当接部671とすることにより光学部材を押圧すれば、傾斜突出部681や当接舌片691の弾性力により光学部材を下固定部655に押し付けると共に、光学部材の上端に対し、下方への押圧力と合わせて第二位置決め部663の方向に傾けるように押圧力を加えることができ、第二位置決め部663への光学部材の接触、及び、光学部材の下端の主位置決め部661への接触を確実に行わせることができる。
【0118】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0119】
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 複数の光学部材が組み込まれる光源ケースを備え、
前記光源ケースは、前記光源ケースの本体底板及び前記本体底板の上方における前記光学部材の両側の位置に前記光学部材を固定する固定部と、前記光源ケースに収容される前記光学部材を押圧する押圧板と、
を有し、
前記固定部は、前記本体底板に主位置決め部が形成された下固定部と、前記主位置決め部とは前記光学部材の逆の面に当接する一対の第二位置決め部が形成された横固定部と、を含む、
ことを特徴とする光源装置。
[2] 前記光源ケースは、精密射出成型により形成されており、
前記主位置決め部及び第二位置決め部は、突起体とされ、前記突起体の前記光学部材への接触面を前記光学部材の光軸等と垂直とされることを特徴とする前記[1]に記載した光源装置。
[3] 前記主位置決め部とされる前記突起体は1個が前記固定部に形成され、前記第二位置決め部とされる前記突起体は、前記光学部材の左右に対称として形成されることを特徴とする前記[2]に記載した光源装置。
[4] 前記下固定部は、前記光学部材下端の下方に間隙を形成し、前記光学部材の左右対称の位置で前記光学部材を支持する部材支持部を有することを特徴とする前記[3]に記載した光源装置。
[5] 前記下固定部は、前記光学部材の光軸に対して傾斜したテーパー面を備え、前記下固定部の部材支持部は前記光学部材の前面側又は後面側の前記光学部材周縁部を支持することを特徴とする前記[4]に記載した光源装置。
[6] 前記押圧板は、上カバー板の内側に配置される上部押え板であることを特徴とする前記[1]乃至前記[5]の何れかに記載した光源装置。
[7] 前記上部押え板は、複数個の前記光学部材を押圧することを特徴とする前記[6]に記載した光源装置。
[8] 前記上部押え板は、前記固定部の上方に配置される当接部を複数個有することを特徴とする前記[6]又は前記[7]に記載した光源装置。
[9] 前記当接部は、当接傾斜面を有する傾斜突出部とされ、前記当接傾斜面は、前記固定部の上方において、前記主位置決め部側が前記第二位置決め部側よりも低くなるように傾斜していることを特徴とする前記[8]に記載した光源装置。
[10] 前記当接部は、舌片形状の当接舌片とされ、前記当接舌片は、前記固定部の上方において、前記主位置決め部側が前記第二位置決め部側よりも低くなるように傾斜していることを特徴とする前記[8]に記載した光源装置。
[11] 前記押圧板は、複数個の押え固定部を有する前記光源ケースの上カバー板であることを特徴とする前記[1]に記載した光源装置。
[12] 前記押え固定部には、クッション板を備えることを特徴とする前記[11]に記載した光源装置。
[13] 前記[1]乃至前記[12]の何れかに記載の光源装置と、
画像光を生成する表示素子と、
前記表示素子から出射された画像光をスクリーンに投影する投影側光学系と、
前記光源装置や前記表示素子を制御する投影装置制御手段と、
を有することを特徴とする投影装置。