特許第6369894号(P6369894)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6369894
(24)【登録日】2018年7月20日
(45)【発行日】2018年8月8日
(54)【発明の名称】用紙断裁機
(51)【国際特許分類】
   B26D 7/01 20060101AFI20180730BHJP
   B26D 5/00 20060101ALI20180730BHJP
【FI】
   B26D7/01 B
   B26D5/00 Z
【請求項の数】7
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-115499(P2014-115499)
(22)【出願日】2014年6月4日
(65)【公開番号】特開2015-229203(P2015-229203A)
(43)【公開日】2015年12月21日
【審査請求日】2017年4月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000113403
【氏名又は名称】ホリゾン・インターナショナル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】横木 健人
(72)【発明者】
【氏名】片山 栄二
(72)【発明者】
【氏名】野々下 彬
【審査官】 村上 聡
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−279713(JP,A)
【文献】 特開2013−049126(JP,A)
【文献】 特開平03−019794(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26D 7/01
B26D 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷用紙を載置するためのテーブルと、
前記テーブルに載置された前記印刷用紙を断裁するための断裁刃と、
前記断裁刃を待機位置と断裁位置との間で往復運動するための断裁刃駆動機構と、
前記テーブルに載置された前記印刷用紙を位置決めするための位置決めブロックと、
前記位置決めブロックを前記断裁刃に対して近接及び離間する方向に移動するための位置決めブロック駆動機構と、
前記印刷用紙の断裁されるべき位置に関する入力値の入力を受ける入力部と、
前記入力値に基づいて、前記印刷用紙が断裁される毎に配置されるべき前記位置決めブロックの位置に関する演算値を演算する演算部と、
前記断裁刃駆動機構及び前記位置決めブロック駆動機構の動作を制御するための制御部と、を備え、
前記印刷用紙の所定の辺が前記位置決めブロックに当接されることで、前記印刷用紙が前記断裁刃に対して位置決めされるように構成された用紙断裁機において、
前記入力部は、
前記印刷用紙に印刷された情報を読み取るための情報読取部を備え、前記情報読取部で読み取った前記情報に基づいて、前記入力値の入力を受ける
ことを特徴とする用紙断裁機。
【請求項2】
前記情報は、バーコードからなり、
前記情報読取部は、バーコードリーダーからなる
ことを特徴とする請求項1に記載の用紙断裁機。
【請求項3】
前記印刷用紙は、
少なくとも2つの面が面付けされると共に、前記各面の周囲には不要部が設けられ、
前記演算部は、
所定の前記演算値が補正されるとき、前記各面の各辺の長さに関する前記入力値は変更せず、前記不要部の幅に関する前記入力値が変更するように、他の前記演算値を自動的に補正する自動補正部を備え、
前記制御部は、
前記演算値が補正されるときは補正値に基づいて、前記演算値が補正されないときは前記演算値に基づいて、前記印刷用紙が断裁される毎に前記位置決めブロックを所定の位置に配置する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の用紙断裁機。
【請求項4】
前記印刷用紙は、少なくとも4つの前記面が面付けされ、
前記自動補正部は、
前記印刷用紙から前記各面が切り落とされる前に前記印刷用紙が少なくとも2つに分割され、分割された前記各印刷用紙における前記各面の配置が同じとき、所定の分割された前記印刷用紙の前記補正値に対応する他の分割された前記印刷用紙の所定の前記演算値を自動的に補正する
ことを特徴とする請求項3に記載の用紙断裁機。
【請求項5】
さらに、前記位置決めブロックを所定の位置に移動するように指示するための移動指示部を備え、
前記制御部は、
前記移動指示部の指示に基づいて、前記位置決めブロックが前記断裁刃に対して近接又は離間する方向に移動するように、前記位置決めブロック駆動機構を制御し、
前記演算部は、
所定の前記演算値に基づいて前記位置決めブロックが所定の位置に配置された後に、前記移動指示部によって前記位置決めブロックが移動されると、前記位置決めブロックの移動量に基づいて、前記所定の演算値を補正する
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の用紙断裁機。
【請求項6】
前記移動指示部は、第1及び第2ボタンを備え、
前記制御部は、
前記第1ボタンが押されている間、前記位置決めブロックが前記断裁刃に対して近接する方向に移動するように、前記位置決めブロック駆動機構を制御すると共に、
前記第2ボタンが押されている間、前記位置決めブロックが前記断裁刃に対して離間する方向に移動するように、前記位置決めブロック駆動機構を制御する
ことを特徴とする請求項5に記載の用紙断裁機。
【請求項7】
さらに、前記テーブルの上方から可視光線を照射する照射部を備え、
前記照射部は、
前記テーブル上に載置された前記印刷用紙に前記可視光線を照射することによって、前記印刷用紙に前記断裁刃の先端の位置を示す
ことを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の用紙断裁機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷用紙を断裁するための用紙断裁機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
製本工程には、印刷用紙を断裁して所定のサイズの用紙に形成する用紙断裁工程がある。用紙断裁工程では、用紙断裁機が使用される(例えば特許文献1参照)。図10の通り、用紙断裁機は、フレーム1と、フレーム1に取り付けられ、印刷用紙3を載置するためのテーブル2と、を備える。
【0003】
用紙断裁機は、テーブル2の上方に、印刷用紙3を断裁するための断裁刃4を備える。テーブル2上には、刃受けプレート5が断裁刃4に対向して配置される。そして、断裁刃4は、印刷用紙3から上方に間隔をあけた待機位置と、刃受けプレート5に当接して印刷用紙3を断裁する断裁位置との間で往復運動する。
【0004】
用紙断裁機は、位置決めブロック6を備える。位置決めブロック6は、断裁刃4に対して近接及び離間する方向に移動する。印刷用紙3の所定の辺を位置決めブロック6に当接することで、印刷用紙3が断裁刃4に対して位置決めされる。
【0005】
用紙断裁機は、ディスプレイ11と、入力値(数値)の入力を受ける入力部20と、を備える。用紙断裁機は、さらに、演算回路等からなる演算部を備える。演算部は、入力値に基づいて、印刷用紙3が断裁される毎に配置されるべき位置決めブロック6の位置に関する演算値を演算する。
【0006】
オペレーターは、入力部20を介して、印刷用紙3の断裁されるべき位置に関する入力値を入力する。そして、オペレーターは、ディスプレイ11に表示される指示に従って、印刷用紙3の所定の辺を位置決めブロック6に当接する。
【0007】
そして、オペレーターが用紙断裁機の断裁スイッチ12a,12bを押すことで、断裁刃4が待機位置から断裁位置へ下降して、印刷用紙3の所定位置を断裁する。位置決めブロック6は、印刷用紙3が断裁される毎に、演算値に基づいた所定の位置に配置される。
【0008】
従来の用紙断裁機では、入力部20は、フレーム1に設けられたテンキー(数字キーパッド)からなる。オペレーターは、テンキーを介して、印刷用紙の断裁されるべき位置に関する入力値を入力する。
【0009】
ところで、近年では、多品種・少量生産の印刷用紙の需要が多いため、オペレーターは、それぞれの種類の印刷用紙ごとに入力値を入力する必要がある。そのため、オペレーターは、入力値を入力するために多大な時間と労力を必要とする。
【0010】
従来の別の用紙断裁機では、入力部20は、情報端末(パーソナルコンピューター)に接続されている。情報端末は、特別なソフトウェアを搭載しており、オペレーターは、情報端末のソフトウェアを介して、印刷用紙の断裁されるべき位置に関する入力値を入力する。そのため、オペレーターは、特別なソフトウェアが搭載された情報端末を準備する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2009−279713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、上記の問題に鑑みて、入力値を入力するための多大な時間と労力を必要としないと共に、情報端末を準備する必要がない用紙断裁機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明に係る用紙断裁機は、
印刷用紙を載置するためのテーブルと、
テーブルに載置された印刷用紙を断裁するための断裁刃と、
断裁刃を待機位置と断裁位置との間で往復運動するための断裁刃駆動機構と、
テーブルに載置された印刷用紙を位置決めするための位置決めブロックと、
位置決めブロックを断裁刃に対して近接及び離間する方向に移動するための位置決めブロック駆動機構と、
印刷用紙の断裁されるべき位置に関する入力値の入力を受ける入力部と、
入力値に基づいて、印刷用紙が断裁される毎に配置されるべき位置決めブロックの位置に関する演算値を演算する演算部と、
断裁刃駆動機構及び位置決めブロック駆動機構の動作を制御するための制御部と、を備え、
印刷用紙の所定の辺が位置決めブロックに当接されることで、印刷用紙が断裁刃に対して位置決めされるように構成された用紙断裁機において、
入力部は、
印刷用紙に印刷された情報を読み取るための情報読取部を備え、情報読取部で読み取った情報に基づいて、入力値の入力を受ける。
【0014】
好ましくは、
情報は、バーコードからなり、
情報読取部は、バーコードリーダーからなる。
【0015】
好ましくは、
印刷用紙は、
少なくとも2つの面が面付けされると共に、各面の周囲には不要部が設けられ、
演算部は、
所定の演算値が補正されるとき、各面の各辺の長さに関する入力値は変更せず、不要部の幅に関する入力値が変更するように、他の演算値を自動的に補正する自動補正部を備え、
制御部は、
演算値が補正されるときは補正値に基づいて、演算値が補正されないときは演算値に基づいて、印刷用紙が断裁される毎に位置決めブロックを所定の位置に配置する。
【0016】
好ましくは、
印刷用紙は、少なくとも4つの面が面付けされ、
自動補正部は、
印刷用紙から各面が切り落とされる前に印刷用紙が少なくとも2つに分割され、分割された各印刷用紙における各面の配置が同じとき、所定の分割された印刷用紙の補正値に対応する他の分割された印刷用紙の所定の演算値を自動的に補正する。
【0017】
好ましくは、
さらに、位置決めブロックを所定の位置に移動するように指示するための移動指示部を備え、
制御部は、
移動指示部の指示に基づいて、位置決めブロックが断裁刃に対して近接又は離間する方向に移動するように、位置決めブロック駆動機構を制御し、
演算部は、
所定の演算値に基づいて位置決めブロックが所定の位置に配置された後に、移動指示部によって位置決めブロックが移動されると、位置決めブロックの移動量に基づいて、所定の演算値を補正する。
【0018】
好ましくは、
移動指示部は、第1及び第2ボタンを備え、
制御部は、
第1ボタンが押されている間、位置決めブロックが断裁刃に対して近接する方向に移動するように、位置決めブロック駆動機構を制御すると共に、
第2ボタンが押されている間、位置決めブロックが断裁刃に対して離間する方向に移動するように、位置決めブロック駆動機構を制御する。
【0019】
好ましくは、
さらに、テーブルの上方から可視光線を照射する照射部を備え、
照射部は、
テーブル上に載置された印刷用紙に可視光線を照射することによって、印刷用紙に断裁刃の先端の位置を示す。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る用紙断裁機では、入力部は、印刷用紙に印刷された情報を読み取るための情報読取部を備え、情報読取部で読み取った情報に基づいて、入力値の入力を受けるので、入力値を入力するための多大な時間と労力を必要としないと共に、情報端末を準備する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】用紙断裁機を示す斜視図。
図2】用紙断裁機の主要部を示す斜視図。
図3】用紙断裁機の構成を示すブロック図。
図4】用紙断裁機の主要部を示す平面図。
図5】印刷用紙を示す平面図。
図6】ディスプレイに表示された設定画面を示す図。
図7】ディスプレイに表示された第1番目の断裁に関する案内画面を示す図。
図8】ディスプレイに表示された第4番目の断裁に関する案内画面を示す図。
図9】別の実施形態の印刷用紙を示す平面図。
図10】従来の用紙断裁機を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面に基づいて、本発明に係る用紙断裁機を説明する。
【0023】
図1図4に基づいて、用紙断裁機の構成について説明する。
図1の通り、用紙断裁機は、フレーム1と、フレーム1に取り付けられ、印刷用紙3を載置するためのテーブル2と、を備える。用紙断裁機は、テーブル2の上方に、印刷用紙3を断裁するための断裁刃4を備える。テーブル2上には、刃受けプレート5が断裁刃4に対向して配置される。
【0024】
用紙断裁機は、断裁刃4を往復運動するための断裁刃駆動機構15を備える。断裁刃駆動機構15は、断裁刃4を、印刷用紙3から上方に間隔をあけた待機位置と、刃受けプレート5に当接して印刷用紙3を断裁する断裁位置との間で往復運動する。
【0025】
図2の通り、用紙断裁機は、印刷用紙3を位置決めするための位置決めブロック6を備える。位置決めブロック6は、断裁刃4に対して平行に延びている。用紙断裁機は、位置決めブロック6を断裁刃4に対して近接及び離間する方向6bに移動するための位置決めブロック駆動機構16を備える。方向6bは、位置決めブロック6の延設方向に対して直角である。印刷用紙3の所定の辺を位置決めブロック6に当接することで、印刷用紙3が断裁刃4に対して位置決めされる。
【0026】
位置決めブロック駆動機構16は、テーブル2に設けられ、断裁刃4に対して垂直に延びるスリット7と、位置決めブロック6の下面に突設され、スリット7を貫通する突部6aと、を備える。位置決めブロック6は、スリット7によって案内されてスライド運動する。位置決めブロック6の突部6aは、スライド運動の方向に延びるネジ溝を有する貫通孔を備える。
【0027】
位置決めブロック駆動機構16は、さらに、フレーム1に取り付けられ、テーブル2の下側においてスリット7に沿って延び、軸周りに回転可能な送りネジ8を備える。送りネジ8は、位置決めブロック6の突部6aの貫通孔に螺合する。送りネジ8は、プーリーとエンドレスベルトとからなる動力伝達機構9aを介してモーター9に接続される。
【0028】
こうして、モーター9によって送りネジ8が回転駆動することにより、位置決めブロック6は、スリット7に案内されて、断裁刃4に対して近接及び離間する方向6bにスライド運動する。
【0029】
図1の通り、用紙断裁機は、ディスプレイ11と、入力値(数値)の入力を受ける入力部50と、を備える。入力部50は、オペレーターを介して、印刷用紙3の断裁されるべき位置に関する入力値の入力を受ける。入力部50は、印刷用紙3に印刷された情報を読み取るための情報読取部(バーコードリーダー)51と、数値を入力するためのテンキー(数字キーパッド)52と、を備える。情報読取部51による入力値の入力については、後で具体的に説明する。
【0030】
図3の通り、用紙断裁機は、さらに、演算回路等からなる演算部22を備える。演算部22は、入力部50からの入力値に基づいて、印刷用紙3が断裁される毎に配置されるべき位置決めブロック6の位置に関する演算値を演算する。
【0031】
演算部22は、所定の演算値が補正されたとき、補正された演算値に対応する他の演算値を自動的に補正する自動補正部23を備える。自動補正部23による自動補正については、本実施形態の印刷用紙3に基づいて、後で具体的に説明する。
【0032】
用紙断裁機は、断裁刃駆動機構15及び位置決めブロック駆動機構16の動作を制御するための制御部14を備える。制御部14は、演算値が補正されるときは補正値に基づいて、演算値が補正されないときは演算値に基づいて、印刷用紙3が断裁される毎に位置決めブロック6を所定の位置に配置する。
【0033】
図4の通り、位置決めブロック6は、断裁刃4から距離Lだけ離れて配置される。距離Lは、位置決めブロック6の移動によって変動する。位置決めブロック6は、演算部22によって演算された演算値に基づいて、印刷用紙3が断裁される毎に所定の位置に配置される。そのため、印刷用紙3は、位置決めブロック6に当接された印刷用紙3の所定の辺3aから距離Lだけ離れた位置で断裁される。
【0034】
図5図8に基づいて、印刷用紙3の断裁操作について説明する。
図5の通り、本実施形態の印刷用紙3には、2つの面A,Bが面付けされると共に、各面A,Bの周囲には不要部C,D,E,F,Gが設けられている。印刷用紙3は、各面A,Bの四隅にL字状のトンボ(レジスターマーク)30が印刷されている。
【0035】
印刷用紙3は、各トンボ30を通る第1〜第6断裁線31〜36に沿って断裁されることで、不要部C,D,E,F,Gを切り落とすと共に、2つの面A,Bを切り落とすことができる。
【0036】
図6の通り、ディスプレイ11には、印刷用紙3の位置に関する入力値を設定するための設定画面11aが表示される。設定画面11aには、不要部の第1幅に関する入力値P1(図5)を表示するための表示領域110と、不要部の第2幅に関する入力値P2(図5)を表示するための表示領域111と、不要部の第3幅に関する入力値P3(図9)を表示するための表示領域112と、不要部の第4幅に関する入力値P4(図5)を表示するための表示領域113と、が表示される。
【0037】
設定画面11aには、さらに、面の横辺の長さに関する入力値X(図5)を表示するための表示領域115と、面の縦辺の長さに関する入力値Y(図5)を表示するための表示領域116と、が表示される。設定画面11aには、さらに、横方向の面の数に関する入力値を表示するための表示領域117と、縦方向の面の数に関する入力値を表示するための表示領域118と、が表示される。
【0038】
本実施形態では、印刷用紙3は、バーコードからなる情報53が印刷されている。バーコード53は、印刷用紙3の断裁されるべき位置に関する入力値(数値)が設定されている。オペレーターは、バーコードリーダー51によってバーコード53を読み取る。これにより、印刷用紙3の断裁されるべき位置に関する入力値(設定画面11aの各表示領域110〜118に表示されるべき入力値)が入力される。
【0039】
そして、設定画面11aの各表示領域110〜118には、入力値が表示される。本実施形態の印刷用紙3は、横方向に1つの面が、縦方向に2つの面が面付けされているので、表示領域117に「1」が、表示領域118に「2」が表示される。
【0040】
その後、演算部22は、入力値に基づいて、印刷用紙3が断裁される毎に配置されるべき位置決めブロック6の位置に関する演算値を演算する。本実施形態の印刷用紙3における演算値について、具体的に説明する。
【0041】
図5の通り、第1番目の断裁では、印刷用紙3の第1基準辺3aを位置決めブロック6に当接して、断裁刃4で第1断裁線31を断裁する。そのため、演算部22は、第1基準辺3aと第1断裁線31との間の距離が、第1番目の断裁における位置決めブロック6の位置に関する演算値L1となるように演算する。
【0042】
第2番目の断裁では、印刷用紙3の第2基準辺3bを位置決めブロック6に当接して、断裁刃4で第2断裁線32を断裁する。そのため、演算部22は、第2基準辺3bと第2断裁線32との間の距離が、第2番目の断裁における位置決めブロック6の位置に関する演算値L2となるように演算する。
【0043】
第3番目の断裁では、印刷用紙3の第2断裁線32を位置決めブロック6に当接して、断裁刃4で第3断裁線33を断裁する。そのため、演算部22は、第2断裁線32と第3断裁線33との間の距離が、第3番目の断裁における位置決めブロック6の位置に関する演算値L3となるように演算する。
【0044】
第4番目の断裁では、印刷用紙3の第1断裁線31を位置決めブロック6に当接して、断裁刃4で第4断裁線34を断裁する。そのため、演算部22は、第1断裁線31と第4断裁線34との間の距離が、第4番目の断裁における位置決めブロック6の位置に関する演算値L4となるように演算する。
【0045】
第5番目の断裁では、印刷用紙3の第1断裁線31を位置決めブロック6に当接して、断裁刃4で第5断裁線35を断裁する。そのため、演算部22は、第1断裁線31と第5断裁線35との間の距離が、第5番目の断裁における位置決めブロック6の位置に関する演算値L5となるように演算する。
【0046】
第6番目の断裁では、印刷用紙3の第1断裁線31を位置決めブロック6に当接して、断裁刃4で第6断裁線36を断裁する。そのため、演算部22は、第1断裁線31と第6断裁線36との間の距離が、第6番目の断裁における位置決めブロック6の位置に関する演算値L6となるように演算する。
【0047】
次に、第1番目の断裁が開始する。
図7の通り、ディスプレイ11には、案内画面11bが表示される。案内画面11bには、今回の断裁に関する順番を表示するための表示領域120と、次回の断裁に関する順番を表示するための表示領域121と、が表示される。そのため、第1番目の断裁では、表示領域120に「1」が、表示領域121に「2」が表示される。
【0048】
案内画面11bには、さらに、今回の断裁に関する演算値を表示するための表示領域122と、次回の断裁に関する演算値を表示するための表示領域123と、が表示される。そのため、第1番目の断裁では、表示領域122に「演算値L1」が、表示領域123に「演算値L2」が表示される。
【0049】
案内画面11bには、さらに、今回の断裁に関する演算値と補正値との差を表示するための表示領域124と、次回の断裁に関する演算値と補正値との差を表示するための表示領域125とが、表示される。
補正値は、演算値が補正された値である。
第1番目の断裁では、補正値は入力されないので、表示領域124に「0」が、表示領域125に「0」が表示される。
【0050】
案内画面11bには、さらに、印刷用紙3の位置と位置決めブロック6の位置との関係を表示するための表示領域126と、印刷用紙3と印刷用紙3の断裁されるべき位置との関係を表示するための表示領域127と、が表示される。オペレーターは、表示領域126,127に表示された画像に基づいて、印刷用紙3の所定位置を位置決めブロック6に当接する。
【0051】
第1番目の断裁では、制御部14は、位置決めブロック駆動機構16の動作を制御して、位置決めブロック6と断裁刃4との間の距離L(図4)が演算値L1(図5)と等しくなるように、位置決めブロック6を配置する。その後、オペレーターは、印刷用紙3の第1基準辺3aを位置決めブロック6に当接する。
【0052】
用紙断裁機は、図2の通り、テーブル2の上方から可視光線18aを照射する照射部18を備える。照射部18は、断裁刃4に対して平行に延設されている。照射部18は、断裁刃4の先端に沿った可視光線18aを照射して、テーブル2に載置された印刷用紙3に断裁刃4の位置を示す。
【0053】
オペレーターは、照射部18からの可視光線18aと印刷用紙3のトンボ30とに基づいて、断裁刃4の位置と第1断裁線31の位置とが一致するか否か確認する。本実施形態では、断裁刃4の位置と第1断裁線31の位置とが一致しているので、演算値L1に対する補正値は入力されない。
【0054】
第1番目の断裁では、補正値の入力を受けないので、位置決めブロック6は移動しない。そして、オペレーターは、断裁スイッチ12a,12b(図1)を押す。断裁スイッチ12a,12bの押圧により、制御部14は、断裁刃駆動機構15の動作を制御して、断裁刃4を待機位置と断裁位置との間で往復運動する。これにより、印刷用紙3は、第1断裁線31に沿って断裁され、不要部Cが切り落とされる。これで、第1番目の断裁が終了する。
【0055】
次に、第2番目の断裁が開始する。
第2番目の断裁では、第1番目の断裁と同様に、ディスプレイ11には、案内画面11bが表示される。第2番目の断裁では、補正値の入力を受けないので、制御部14は、位置決めブロック駆動機構16の動作を制御して、位置決めブロック6と断裁刃4との間の距離L(図4)が演算値L2(図5)と等しくなるように、位置決めブロック6を配置する。その後、オペレーターは、案内画面11bの表示に基づいて、印刷用紙3の第2基準辺3bを位置決めブロック6に当接して、断裁スイッチ12a,12bを押す。これにより、印刷用紙3は、第2断裁線32に沿って断裁され、不要部Dが切り落とされる。これで、第2番目の断裁が終了する。
【0056】
次に、第3番目の断裁が開始する。
第3番目の断裁の説明は、第1及び第2番目の断裁と同様であるので省略する。印刷用紙3は、第3断裁線33に沿って断裁され、不要部Eが切り落とされる。
【0057】
次に、第4番目の断裁が開始する。
図8の通り、第4番目の断裁では、第1〜第3番目の断裁と同様に、ディスプレイ11には、案内画面11bが表示される。第4番目の断裁では、表示領域120に「4」が、表示領域121に「5」が表示される。第4番目の断裁では、表示領域122に「演算値L4」が、表示領域123に「演算値L5」が表示される。
【0058】
第4番目の断裁では、制御部14は、位置決めブロック駆動機構16の動作を制御して、位置決めブロック6と断裁刃4との間の距離L(図4)が演算値L4(図5)と等しくなるように、位置決めブロック6を配置する。その後、オペレーターは、印刷用紙3の第1断裁線31を位置決めブロック6に当接する。
【0059】
オペレーターは、照射部18からの可視光線18aと印刷用紙3のトンボ30とに基づいて、断裁刃4の位置と第4断裁線34の位置とが一致するか否か確認する。本実施形態では、断裁刃4の位置と第4断裁線34の位置とが一致していないので、演算値L4が補正される。
【0060】
図1及び図3の通り、用紙断裁機は、位置決めブロック6を移動するように指示するための移動指示部21を備える。制御部14は、移動指示部21の指示に基づいて、位置決めブロック6が断裁刃4に対して近接又は離間する方向に移動するように、位置決めブロック駆動機構16を制御する。
【0061】
本実施形態では、移動指示部21は、第1ボタン21a及び第2ボタン21bを備える。制御部14は、第1ボタン21aが押されている間、位置決めブロック6が断裁刃4に対して近接する方向に移動するように、位置決めブロック駆動機構16を制御する。制御部14は、さらに、第2ボタン21bが押されている間、位置決めブロック6が断裁刃4に対して離間する方向に移動するように、位置決めブロック駆動機構16を制御する。
【0062】
オペレーターは、第1及び第2ボタン21a,21bの操作によって、断裁刃4の位置と第4断裁線34の位置とが一致するように、位置決めブロック6と共に印刷用紙3を移動する。位置決めブロック6の移動量ΔLに基づいて、演算部22は、演算値L4を補正して補正値L4’(L4’=L4+ΔL)を演算する。案内画面11bの表示領域124には、演算値L4と補正値L4’との差「差ΔL」(ΔL=L4−L4’)が表示される。
【0063】
ここで、図5の通り、演算値L4と演算値L5との差は、面Aの縦辺の長さに関する入力値Yと等しい(Y=L4−L5)。しかし、補正値L4’と演算値L5との差は、面Aの縦辺の長さに関する入力値Yと異なる(Y≠L4’−L5)。さらに、面A,Bの各辺の長さは、入力値X,Yと等しくなる必要がある。
【0064】
そのため、自動補正部23は、面Aの縦辺の長さに関する入力値Yが変更せず、不要部Gの幅に関する入力値P4が変更するように、補正値L4’に対応して、演算値L5を自動的に補正して補正値L5’を演算する。すなわち、演算値L4と補正値L4’との差ΔL(ΔL=L4’−L4)に基づいて、補正値L5’(L5’=L5+ΔL)を自動的に演算する。これにより、補正値L4’と補正値L5’との差は、面Aの縦辺の長さに関する入力値Yと等しくなる(Y=L4’−L5’)。案内画面11bの表示領域125には、「差ΔL」が表示される。
【0065】
そして、オペレーターは、断裁スイッチ12a,12b(図1)を押す。断裁スイッチ12a,12bの押圧により、制御部14は、断裁刃駆動機構15の動作を制御して、断裁刃4を待機位置と断裁位置との間で往復運動する。これにより、印刷用紙3は、第4断裁線34に沿って断裁され、不要部Fが切り落とされる。これで、第4番目の断裁が終了する。
【0066】
次に、第5番目の断裁が開始する。
第5番目の断裁では、第1〜第4番目の断裁と同様に、ディスプレイ11には、案内画面11bが表示される。第5番目の断裁では、補正値L5’が入力されているので、制御部14は、位置決めブロック駆動機構16の動作を制御して、位置決めブロック6と断裁刃4との間の距離L(図4)が補正値L5’(図5)と等しくなるように、位置決めブロック6を配置する。その後、オペレーターは、案内画面11bの表示に基づいて、印刷用紙3の第1断裁線31を位置決めブロック6に当接して、断裁スイッチ12a,12bを押す。これにより、印刷用紙3は、第5断裁線35に沿って断裁され、面Aを切り落とすことができる。これで、第5番目の断裁が終了する。
【0067】
次に、第6番目の断裁が開始する。
第6番目の断裁の説明は、第1〜第3番目の断裁と同様であるので省略する。印刷用紙3は、第6断裁線36に沿って断裁され、不要部Gが切り落とされると共に、面Bを切り落とすことができる。
【0068】
[別の実施形態]
図9に基づいて、別の実施形態の印刷用紙3’の断裁操作について説明する。上記実施形態と同様の説明は、省略する。
図9の通り、本実施形態の印刷用紙3’には、4つの面a,b,c,dが面付けされると共に、各面a,b,c,dの周囲には不要部e,f,g,h,i,j,k,lが設けられている。印刷用紙3’は、各面a,b,c,dの四隅に対応する位置にL字状のトンボ(レジスターマーク)30’が印刷されている。
【0069】
印刷用紙3’は、各トンボ30’を通る第1〜第11断裁線31〜41に沿って断裁されることで、4つの面a,b,c,dを切り落とすことができると共に、不要部e,f,g,h,i,j,k,lを切り落とすことができる。
【0070】
本実施形態では、印刷用紙3’は、バーコードからなる情報53が印刷されている。バーコード53は、印刷用紙3の断裁されるべき位置に関する入力値(数値)が設定されている。オペレーターは、バーコードリーダー51によってバーコード53を読み取る。これにより、印刷用紙3の断裁されるべき位置に関する入力値(設定画面11aの各表示領域110〜118に表示されるべき入力値)が入力される。
【0071】
そして、設定画面11aの各表示領域110〜118には、入力値が表示される。本実施形態の印刷用紙3は、横方向に2つの面が、縦方向に2つの面が面付けされているので、表示領域117に「2」が、表示領域118に「2」が表示される。
【0072】
図9の通り、演算部22は、第1基準辺3aと第1断裁線31との間の距離が、第1番目の断裁における位置決めブロック6の位置に関する演算値L1となるように演算する。
演算部22は、第2基準辺3bと第2断裁線32との間の距離が、第2番目の断裁における位置決めブロック6の位置に関する演算値L2となるように演算する。
【0073】
演算部22は、第2断裁線32と第3〜第5断裁線33〜35との間の距離が、第3〜第5番目の断裁における位置決めブロック6の位置に関する演算値L3〜L5となるように演算する。
演算部22は、第1断裁線31と第6〜第11断裁線36〜41との間の距離が、第6〜第11番目の断裁における位置決めブロック6の位置に関する演算値L6〜L11となるように演算する。
【0074】
次に、印刷用紙3’は、第1〜第5断裁線31〜35に沿って断裁され、不要部e,f,g,hが切り落とされる。これにより、印刷用紙3’は、面a,b及び不要部i,jを含む分割用紙3’’と、面c,d及び不要部k,lを含む分割用紙3’’と、に分割される。
【0075】
本実施形態では、断裁刃4の位置と第6断裁線36の位置とが一致していないので、演算値L6が補正される。オペレーターは、第1及び第2ボタン21a,21bの操作によって、断裁刃4の位置と第6断裁線36の位置とが一致するように、位置決めブロック6と共に分割された印刷用紙3’’を移動する。位置決めブロック6の移動量ΔLに基づいて、演算部22は、演算値L6を補正して補正値L6’(L6’=L6+ΔL)を演算する。
【0076】
ここで、面a,bの各辺の長さは、入力値X,Yと等しくなる必要がある。そのため、自動補正部23は、面aの縦辺の長さに関する入力値Yは変更せず、不要部jの幅に関する入力値P4が変更するように、補正値L6’に対応して、演算値L7を自動的に補正して補正値L7’を演算する。これにより、補正値L6’と補正値L7’との差は、面aの縦辺の長さに関する入力値Yと等しくなる(Y=L6’−L7’)。
【0077】
その後、分割された印刷用紙3’’は、第6断裁線36に沿って断裁され、不要部iが切り落とされる。
その後、分割された印刷用紙3’’は、第7断裁線37に沿って断裁され、面aを切り落とすことができる。
その後、分割された印刷用紙3’’は、第8断裁線38に沿って断裁され、不要部jが切り落とされると共に、面bを切り落とすことができる。
【0078】
分割された印刷用紙3’’と、分割された印刷用紙3’’’とは、同じ大きさである。さらに、印刷用紙3’’における面a,bの配置と、印刷用紙3’’’における面c,dの配置とは、同じである。そのため、演算値L6と演算値L9とは同じである。さらに、演算値L7と演算値L10とは同じである。さらに、演算値L8と演算値L11とは同じである。
【0079】
本実施形態では、演算部22は、演算値L6を補正して補正値L6’を演算した。さらに、自動演算部23は、演算値L7を自動的に補正して補正値L7’を演算した。
上記の通り、印刷用紙3’’における面a,bの配置と、印刷用紙3’’’における面c,dの配置とは、同じであるので、自動演算部23は、演算値L9を自動的に補正して補正値L9’を演算すると共に、演算値L10を自動的に補正して補正値L10’を演算する。これにより、補正値L9’と補正値L10’との差は、面cの縦辺の長さに関する入力値Yと等しくなる(Y=L9’−L10’)。
【0080】
その後、分割された印刷用紙3’’’は、第9断裁線39に沿って断裁され、不要部kが切り落とされる。
その後、分割された印刷用紙3’’’は、第10断裁線40に沿って断裁され、面cを切り落とすことができる。
その後、分割された印刷用紙3’’’は、第11断裁線41に沿って断裁され、不要部lが切り落とされると共に、面dを切り落とすことができる。
【0081】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、上記構成を適宜変更することもで
きる。例えば、以下のように変更して実施することもでき、以下の変更を組み合わせて実
施することもできる。
上記実施形態では、位置決めブロック6の移動量に基づいて、補正値が入力されているが、別の実施形態では、テンキー52を介して、補正値が入力されてもよい。上記実施形態では、2つ又は4つの面が印刷用紙3に面付けされているが、別の実施形態では、5つ以上の面が印刷用紙3に面付けされてもよい。
【0082】
上記実施形態では、情報53は、1次元バーコードからなるが、2次元バーコードなどでもよい。上記実施形態は、情報読取器51は、バーコードリーダーからなるが、印刷用紙3に印刷された所定の画像を読み取るカメラと、カメラからの画像を解析する解析装置との組み合わせなどでもよい。
【0083】
本発明に係る用紙断裁機の効果について説明する。
(1)入力部は、印刷用紙に印刷された情報を読み取るための情報読取部を備え、情報読取部で読み取った情報に基づいて、入力値の入力を受ける。
これにより、オペレーターは、従来の用紙断裁機のように、テンキーを介して、入力値を入力する必要がなく、さらに、特別なソフトウェアが搭載されたパソコンを介して、入力値を入力する必要がない。オペレーターは、印刷用紙に印刷された情報を情報読取部で読み取るだけで、入力値を入力できるので、入力値を入力するための多大な時間と労力を必要としないと共に、情報端末を準備する必要がない。
【0084】
(2)情報は、バーコードからなり、情報読取部は、バーコードリーダーからなる。
これにより、低コスト且つ正確に、情報読取部で情報を読み取ることができる。特に、入力値は数値からなるので、容易且つ迅速に入力値(数値)をバーコードに変換できる。そのため、多品種・少量生産の印刷用紙であっても、容易且つ迅速に、情報を印刷用紙に印刷できる。
【0085】
(3)演算部22は、所定の演算値L1〜L6が補正されるとき、各面A,Bの各辺の長さに関する入力値X,Yは変更せず、不要部C,D,E,F,Gの幅に関する入力値P1〜P4が変更するように、他の演算値L1〜L6を自動的に補正する自動補正部23を備える。そして、制御部14は、演算値L1〜L6が補正されるときは補正値L4’,L5’に基づいて、演算値L1〜L6が補正されないときは演算値L1〜L6に基づいて、印刷用紙3が断裁される毎に、位置決めブロック6を所定の位置に配置する。
これにより、オペレーターは、全ての演算値L1〜L6を補正する必要がないので、時間及び労力を減少できる。さらに、必要な各面A,Bの各辺の長さに関する入力値X,Yが変更せず、不要な不要部C,D,E,F,Gの幅に関する入力値P1〜P4が変更するので、予め決められた所定サイズの面A,Bを切り落とすことができる。
【0086】
(4)印刷用紙3’は、少なくとも4つの面a,b,c,dが面付けされており、自動補正部23は、印刷用紙3’から各面a,b,c,dが切り落とされる前に印刷用紙3’が少なくとも2つに分割され、分割された各印刷用紙3’’,3’’’における各面a,b,c,dの配置が同じとき、所定の分割された印刷用紙3’’の補正値L6’,L7’に対応する他の分割された印刷用紙3’’’の所定の演算値L9.L10を自動的に補正する。
これにより、オペレーターは、分割された他の印刷用紙3’’’に対して、演算値L9.L10を補正する必要がないので、時間及び労力を減少できる。
【0087】
(5)演算部22は、所定の演算値L1〜L6に基づいて位置決めブロック6が所定の位置に配置された後に、移動指示部21によって位置決めブロック6が移動されると、位置決めブロック6の移動量ΔLに基づいて、所定の演算値L1〜L6を補正する。
これにより、オペレーターは、位置決めブロック6を移動するだけで補正値を入力できるので、時間及び労力を減少できる。さらに、位置決めブロック6の移動によって、印刷用紙3の断裁されるべき位置を確認できるので、正確な補正値を入力できる。
【0088】
(6)制御部14は、第1ボタン21aが押されている間、位置決めブロック6が断裁刃4に対して近接する方向に移動するように、位置決めブロック駆動機構16を制御すると共に、第2ボタン21bが押されている間、位置決めブロック6が断裁刃4に対して離間する方向に移動するように、位置決めブロック駆動機構16を制御する。
これにより、オペレーターは、位置決めブロック6の移動及び停止を正確に行うことができる。
【0089】
(7)照射部18は、テーブル2上に載置された印刷用紙3に可視光線18aを照射することによって、印刷用紙3に断裁刃4の先端の位置を示す。
これにより、オペレーターは、印刷用紙3の断裁されるべき位置をより正確に確認できるので、より正確な補正値を入力できる。
【符号の説明】
【0090】
2 テーブル
3,3’ 印刷用紙
3’’,3’’’ 分割された印刷用紙
4 断裁刃
6 位置決めブロック
14 制御部
15 断裁刃駆動機構
16 位置決めブロック移動機構
18 照射部
18a 可視光線
21 移動指示部
21a 第1ボタン
21b 第2ボタン
23 自動補正部
50 入力部
51 情報読取部(バーコードリーダー)
52 テンキー(数字キーパッド)
53 情報(バーコード)
22 演算部
A,B:a,b,c,d 面
C,D,E,F,G:e,f,g,h,i,j,k,l 不要部
X,Y 各面の各辺の長さに関する入力値
P1〜P4 不要部の幅に関する入力値
L1〜L6 演算値
L4’,L5’ 補正値
ΔL 演算値と補正値との差(位置決めブロックの移動量)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10