(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6369924
(24)【登録日】2018年7月20日
(45)【発行日】2018年8月8日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1333 20060101AFI20180730BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20180730BHJP
【FI】
G02F1/1333
G02F1/13357
【請求項の数】5
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2017-525018(P2017-525018)
(86)(22)【出願日】2014年11月29日
(65)【公表番号】特表2017-537345(P2017-537345A)
(43)【公表日】2017年12月14日
(86)【国際出願番号】CN2014092608
(87)【国際公開番号】WO2016078128
(87)【国際公開日】20160526
【審査請求日】2017年6月19日
(31)【優先権主張番号】201410655422.2
(32)【優先日】2014年11月17日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】深▲せん▼市華星光電技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100080252
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 征四郎
(72)【発明者】
【氏名】周革革
【審査官】
横井 亜矢子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−148048(JP,A)
【文献】
特開2010−061027(JP,A)
【文献】
特開2001−294821(JP,A)
【文献】
特開平09−227843(JP,A)
【文献】
特開2006−133448(JP,A)
【文献】
特開2013−041077(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0021782(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0033660(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/133,1/1333,1/1334
G02F 1/1339−1/1341,1/1347
G02F 1/13357,1/1335,1/13363
G09F 9/00
Japio−GPG/FX
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックライトモジュールと、
バックライトモジュール上に重ね合わせて設けられた表示パネルと、
前記表示パネルと前記バックライトモジュールとの間にあって前記表示パネルと前記バックライトモジュールとを貼り合わせるための両面粘着テープおよび保護フィルムと、を含んでなる表示装置であって、
前記表示パネルは、上偏光シートと、上層ガラスと、下層ガラスと、下偏光シートと、を順に積層して構成されており、かつ、前記下層ガラスの外縁部が延伸してフレーム領域を形成しており、
前記保護フィルムは粘着性がなく、かつ、複数の窓を有し、前記保護フィルムは前記両面粘着テープの一方の面に貼着し、
前記両面粘着テープの他方の面は前記バックライトモジュールに粘着し、
前記表示パネルの前記フレーム領域は、前記保護フィルムの前記両面粘着テープに接する側とは反対の側に位置しており、かつ、前記保護フィルムの前記窓を介してのみ前記両面粘着テープと前記フレーム領域とが接触し、これにより前記表示パネルの前記フレーム領域と前記バックライトモジュールとが粘着し、かつ、
前記両面粘着テープが前記下偏光フィルムの下面に至るまで延伸し、前記下偏光シートの前記下面と前記バックライトモジュールの上面との間に前記両面粘着テープを挟んで前記下偏光シートの前記下面と前記バックライトモジュールの上面とが粘着し、このとき、前記保護フィルムと前記下偏光シートの上面が同一の高さの平面となるように高さを揃える
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記フレーム領域の上面にチップとフレキシブル回路基板とを設け、前記チップと前記フレキシブル回路基板とを設けることによって前記表示パネルのタッチ機能を実現する
ことを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表示装置において、
前記バックライトモジュールが、樹脂枠と、導光板と、光学フィルムと、ストリップライト光源とを含み、
前記導光板が、前記樹脂枠が囲繞する空間内に設けられ、
前記ストリップライト光源が、前記樹脂枠と前記導光板とが隣り合う位置に設けられ、
前記光学フィルムが、前記導光板上に積層して設けられ、
前記下偏光シートが、前記光学フィルムの前記導光板側とは反対の側に設けられ、
前記両面粘着テープが、前記樹脂枠と、前記ストリップライト光源と、前記光学フィルムの外縁部に粘着する
ことを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の表示装置において、
前記ストリップライト光源が、ベース座と発光部材とを含み、
前記発光部材が前記ベース座の一方の側に突設し、かつ前記発光部材が前記樹脂枠と前記導光板との間に延伸し、
前記ベース座の前記発光部材を設ける側と反対の側の表面は前記樹脂枠の上面と高さを揃え、
両者によって共同で貼着面を形成し、前記両面粘着テープが前記貼着面に粘着する
ことを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1に記載の表示装置において、
前記保護フィルムが、前記両面粘着テープと一体に構成されるか、もしくは分離した構造とされる
ことを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液晶表示技術に関し、特に表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
目下、液晶表示装置は電子デバイスのディスプレーとして、すでに各種電子製品に幅広く応用されている。これら電子デバイスのフレームは、ますます狭額化されていて、輝度に対する要求もますます高くなっている。同時に節電の要求を満足させなければならない。表示装置と表示パネルは液晶表示装置において重要な部材となっている。
【0003】
一般に、液晶パネルは両面粘着テープで表示装置の四隅に固定される。然しながら、液晶モジュールの厚さはますます薄くなってきている。これにともない、液晶表示パネルの厚さに対しても過酷な要求が突き付けられている。表示パネルの厚さが薄くなると、表示パネルの側縁を両面粘着テープに接着するため、両面粘着テープの粘着力による液晶表示パネルの損壊が容易に発生する。特に、接着しなおす場合、液晶表示パネルを両面粘着テープから剥離させなければならず、両面粘着テープの粘着性を克服しなければ、液晶表示パネルは容易に損壊する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、上述する従来の技術にみられる問題を解決するものであって、表示装置の表示パネルの質量と寿命を保証し、かつ接着しなおす場合に表示パネルが損壊しにくい表示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述する課題を解決するために、この発明の提供する技術プランは次のとおりである。即ち、表示パネルとバックライトモジュールとを含み、かつ両面粘着テープと保護フィルムとをさらに含んでなり、該表示パネルは該バックライトモジュール上に重ね合わせて設け、該表示パネルはフレーム領域を含み、該保護フィルムは粘着性がなく、複数の窓を形成してなり、該保護フィルムは該両面粘着テープの一方の面に貼着し、該両面粘着テープの他方の面は該バックライトモジュールに粘着し、該表示パネルのフレーム領域が、該保護フィルムの両面粘着テープに接する側とは反対の側に位置し、該窓を介して領域内の該両面粘着テープと該フレーム領域とが接触して該表示パネルを該バックライトモジュールに粘着する。
【0006】
前記表示パネルが、上偏光シートと、上層ガラスと、下層ガラスと、下偏光シートとを順に積層して設けられ、該下層ガラスの外縁部が延伸して該フレーム領域を形成し、該両面粘着テープが該下偏光フィルムのフレーム底部に至るまで延伸して、該下偏光シートがバックライトモジュールに粘着する。
【0007】
前記保護フィルムの上面が、該フレーム領域の底面に接触し、該下偏光シートの上面が該下ガラス層に接触し、該保護フィルムと該下偏光シートの上面が同一の高さの平面となるように高さを揃える。
【0008】
前記フレーム領域の上面にチップとフレキシブル回路基板とを設け、該チップと該フレキシブル回路基板とを設ける。
【0009】
前記バックライトモジュールが、樹脂枠と、導光板と、光学フィルムと、ストリップライト光源とを含み、該導光板が、該樹脂枠が囲繞する空間内に設けられ、該ストリップライト光源が、該樹脂枠と該導光板とが隣り合う位置に設けられ、該光学フィルムが、該導光板上に積層して設けられ、該下偏光シートが、該光学フィルムの該導光板側とは反対の側に設けられ、該両面粘着テープが、該樹脂枠と該ストリップライト光源と、該光学フィルムの外縁部に粘着する。
【0010】
前記ストリップライト光源が、ベース座と発光部材とを含み、該発光部材が該ベース座の一方の側に突設し、かつ該発光部材が該樹脂枠と該導光板との間に延伸し、該ベース座の該発光部材を設ける側と反対の側の表面は該樹脂枠の上面と高さを揃え、両者によって共同で貼着面を形成すし、該両面粘着テープが該貼着面に粘着する。
【0011】
前記保護フィルムは、該両面粘着テープと一体に構成するか、もしくは分離した構造とする。
【発明の効果】
【0012】
この発明は、両面粘着テープと表示パネルのフレーム領域との間に保護フィルムを設ける。該保護フィルムは粘着生がなく、フレーム領域と保護フィルムが接触すると、フレーム領域とバックライトモジュールとの間の粘着強度を低下させることができる。よって表示パネルをバックライトモジュールから剥離させる過程において、表示パネルの損壊を最小限に抑えることができ、また保護フィルムを設けることによって、表示パネルのフレーム領域とバックライトモジュールとの間に隙間がなくなり、隙間が存在することによって起きる表示パネル内の応力を提言させて液晶表示パネルお表示効果を優れたものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】この発明の実施例における表示装置の断面を示した説明図である。
【
図2】
図1に開示する表示装置における保護フィルムを示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
この発明における技術プランを詳述するために、具体的な実施例を挙げ、図面を参照して完全に説明する。
【実施例】
【0015】
図1に開示するこの発明の表示装置は、表示パネル10とバックライトモジュール20とを含む。表示パネル10はバックライトモジュール20上に重ね合わせて設ける。表示パネル10はフレーム領域162を含む、表示装置は両面粘着テープ30と保護フィルム40とをさらに含む。保護フィルム40粘着性がなく、かつ
図2に開示するように複数の窓42を形成する。保護フィルム40は両面粘着テープ30の一方の面に貼着する。両面粘着テープ30の他方の面はバックライトモジュール20に粘着する。表示パネル10のフレーム領域162は、保護フィルム40の両面粘着テープ30に接する側とは反対の側に位置し、窓42を介して領域内の両面粘着テープ30とフレーム領域162とが接触して表示パネル10をバックライトモジュール20に粘着する。
【0016】
この発明は、両面粘着テープ30と表示パネル10のフレーム領域162との間に保護フィルム40を設ける。保護フィルム40には粘着性がないため、フレーム領域162と保護フィルム40との接触は、表示パネル10のフレーム領域162とバックライトモジュール20との間の粘着強度を低下させることができる。よって、表示パネル10をバックライトモジュール20から剥離する過程においてパネルの損壊を最小限に抑制することができる。
【0017】
保護フィルム40を設けることによって、表示パネル10のフレーム領域162とバックライトモジュール20との間に隙間がなくなる。このため、隙間が存在することで起きる表示パネル10内の応力を低下させ、表示パネル10の表示効果を優れたものとすることができる。
【0018】
具体的に述べると、表示パネル10は順に積層して設ける上偏光シート12と、上層ガラス14と、下層ガラス16と、下偏光シート18とを含む。下層ガラス16は、外縁部が延伸してフレーム領域162を形成する、両面粘着テープ30は下偏光フィルム18のフレーム底部に至るまで延伸して、下偏光シート18がバックライトモジュール20に粘着する。
【0019】
保護フィルム40の上面は、フレーム領域162の底面に接触し、下偏光シート18の上面が下ガラス層16に接触する。保護フィルム40と下偏光シート18は、それぞれの上面の高さが揃うように設計する。よって、下層ガラス16の平面度を保証することができ、さらには表示パネル10の表示効果を保証することができる。
【0020】
フレーム領域162の上面にはチップ15とフレキシブル回路基板13とを設ける。チップ15とフレキシブル回路基板13とを設けることによって表示パネル10のタッチ機能を実現することができる。保護フィルム40を設けることによって表示パネル10を同一平面上に保持することができ、かつ表示パネル10のフレーム領域162とバックライトモジュール20とを取り付ける場合、隙間なく取り付けることができ、表示パネル10のフレーム領域162の変形を防ぐことができ、このためチップ15とフレキシブル回路基板13との間の良好な信号の伝送を保証することができる。さらには表示パネル10の表示効果を保証することができる。
【0021】
バックライトモジュール20の具体的な構造は以下に述べるとおりである。即ち、バックライトモジュール20は、樹脂枠22と、導光板24と、光学フィルム26と、ストリップライト光源28とを含む。導光板24は樹脂枠22が囲繞する空間内に設ける。ストリップライト光源28は、樹脂枠22と導光板24とが隣り合う位置に設ける。光学フィルム26は導光板24上に積層して設ける。下偏光シート18は光学フィルム26の導光板24側とは反対の側に設ける。両面粘着テープ30は樹脂枠22と、ストリップライト光源28と、光学フィルム26の外縁部に粘着する。
【0022】
ストリップライト光源28は、ベース座282と発光部材284とを含む。発光部材284はベース座282の一方の側に突設し、かつ発光部材284は樹脂枠22と導光板24との間に延伸する、ベース座282の発光部材284を設ける側と反対の側の表面は、樹脂枠22の上面と高さを揃え、両者によって共同で貼着面を形成する。両面粘着テープ30は該貼着面に粘着する。
【0023】
バックライトモジュール20は、バックプレート27と反射板25とを含み、バックプレート27は導光板24と樹脂枠22を支持するために用いる。反射板25は導光板24の底面に設ける。他の実施の形態において、反射板25は反射層を塗布して代替としてよい。
【0024】
保護フィルム40は両面粘着テープ30と一体に構成するか、もしくは分離した構造としてもよい。一帯に構成する場合は、両面粘着テープ30の製造過程において、両面粘着テープ30の一方の面の粘着剤でスペーサーを形成する多段粘着形式とする。保護フィルム40の窓42の分布構造に類似する。同時に、両面粘着テープ30の厚さを通常の両面粘着テープ30より厚くする。このため表示パネル10とバックライトモジュール20とを取り付ける場合、隙間なく取り付けることができる。分離した構造にする場合は、
図2に開示する粘着性のない保護フィルム40を単独で制作し、通常の両面粘着テープ30の表面を保護フィルム40に粘着する。
【0025】
以上はこの発明の優先的な実施の形態を述べたものであるが、当業者の普通の技術と知識を有する者であれば、この発明の原理を離れないことを前提として、若干の変更、修正などを行うことができる。但し、これら変更、修正などは、いずれもこの発明の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0026】
10 表示パネル
12 上偏光シート
13 フレキシブル回路基板
14 上層ガラス
15 チップ
16 下層ガラス
162 フレーム領域
18 下偏光シート
20 バックライトモジュール
22 樹脂枠
24 導光板
25 反射板
26 光学フィルム
27 バックプレート
28 ストリップライト光源
282 ベース座
284 発光部材
30 両面粘着テープ
40 保護フィルム
42 窓