(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付している。
【0031】
(実施の形態1)
〔撮像システムの概略構成〕
図1は、本発明の実施の形態1に係る撮像システム1の構成を模式的に示す図である。
図2は、撮像システム1の構成を示すブロック図である。
撮像システム1は、無線通信により互いに情報の送受信を可能に接続する撮像装置2及び通信機器3(
図1,
図2)と、アタッチメント4(
図1)とを備える。
【0032】
〔アタッチメントの構成〕
アタッチメント4は、撮像装置2及び通信機器3を機械的に接続する部材である。
より具体的に、アタッチメント4は、
図1に示すように、通信機器3の背面に装着される。また、アタッチメント4には、平面視で円形状を有し、撮像装置2が嵌め込まれる取付用孔4Aが設けられている。
そして、アタッチメント4を介して撮像装置2及び通信機器3同士が機械的に接続された状態では、撮像システム1の全体形状は、デジタルカメラをイメージする形状となる。
なお、撮像システム1としては、アタッチメント4を備えた構成に限られず、アタッチメント4を省略した構成としても構わない。
【0033】
〔撮像装置の構成〕
なお、以下では、撮像装置2の構成として、本発明の要部を主に説明する。
撮像装置2は、
図2に示すように、光学系21と、駆動部22と、位置検出部23と、操作部24と、第1撮像部25と、第1メモリ部26と、第1記録部27と、撮像側通信部28と、第1制御部29とを備える。そして、これら部材21〜29は、全体略円柱形状を有するレンズ鏡筒20(
図1)内部に収納される。すなわち、撮像装置2の全体形状は、
図1に示すように、所謂交換レンズの全体形状と略同様の形状を有する。
【0034】
光学系21は、所定の視野領域から光を集光し、この集光した光を、第1撮像部25を構成する撮像素子(図示略)の撮像面に結像する。この光学系21は、
図2に示すように、ズームレンズ211と、フォーカスレンズ212とを備える。
ズームレンズ211は、一または複数のレンズを用いて構成され、
図2に破線で示した光軸に沿って移動することにより、光学系21のズーム倍率を変更する。
フォーカスレンズ212は、一または複数のレンズを用いて構成され、
図2に破線で示した光軸に沿って移動することにより、光学系21のピント位置及び焦点距離を変更する。
【0035】
駆動部22は、第1制御部29による制御の下、光学系21を構成する各レンズ211,212を光軸に沿って移動させる。この駆動部22は、
図2に示すように、ズーム駆動部221と、フォーカス駆動部222とを備える。
ズーム駆動部221は、ステッピングモータやDCモータ等を用いて構成され、ズームレンズ211を光軸に沿って移動させる。
フォーカス駆動部222は、ステッピングモータやDCモータ等を用いて構成され、フォーカスレンズ212を光軸に沿って移動させる。
【0036】
位置検出部23は、光学系21を構成する各レンズ211,212の光軸上の位置を検出する。この位置検出部23は、
図2に示すように、ズーム位置検出部231と、フォーカス位置検出部232とを備える。
ズーム位置検出部231は、フォトインタラプタ等を用いて構成され、ズーム駆動部221にて駆動されたズームレンズ211の光軸上の位置を検出する。
具体的には、ズーム位置検出部231は、ズーム駆動部221に含まれる駆動用モータの回転量をパルス数に変換し、変換したパルス数に基づいて、無限遠を基準とする基準位置からのズームレンズ211の光軸上の位置を検出する。
フォーカス位置検出部232は、フォトインタラプタ等を用いて構成され、ズーム位置検出部231と同様の方法により、フォーカス駆動部222にて駆動されたフォーカスレンズ212の光軸上の位置を検出する。
【0037】
操作部24は、レンズ鏡筒20の周囲に設けられる操作リング、レンズ鏡筒20の外面に設けられるボタンやスイッチ等であり、光学系21内のズームレンズ211やフォーカスレンズ212の光軸上の位置の変更操作や、撮影操作等のユーザ操作を受け付ける。そして、操作部24は、当該ユーザ操作に応じた指示信号を第1制御部29に出力する。
第1撮像部25は、第1制御部29による制御の下、被写体を撮像して画像データを生成する。この第1撮像部25は、光学系21が結像した被写体像を受光して電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子、当該撮像素子からの電気信号(アナログ信号)に対して信号処理(A/D変換等)を行うことによりデジタルの画像データを生成する信号処理部等を用いて構成される。そして、第1撮像部25にて生成された画像データは、第1制御部29による制御の下、当該画像データが生成された時刻に関する時刻情報(以下、タイムスタンプと記載)が関連付けられて、順次、第1メモリ部26に記憶される。また、撮像システム1のユーザによる撮像装置2(操作部24)や通信機器3への撮影操作に応じて第1撮像部25にて生成された画像データは、第1記録部27に記録される。
【0038】
第1メモリ部26は、第1撮像部25にて生成された画像データ(タイムスタンプを含む)を順次、記憶するとともに、後述する特徴情報生成部291にて生成された特徴情報(タイムスタンプを含む)を記憶する。
第1記録部27は、第1制御部29が実行する各種プログラム(撮像プログラムを含む)、光学系21の倍率、焦点距離、画角、収差及びF値(明るさ)等の光学系21の特性に関する特性情報を記録する。また、第1記録部27は、撮像システム1のユーザによる撮像装置2(操作部24)や通信機器3への撮影操作に応じて、第1撮像部25にて生成された画像データを記録する。
【0039】
撮像側通信部28は、第1制御部29による制御の下、通信機器3との間で通信に必要な信号を含む各種データの無線通信を所定のプロトコルに従って行う。この撮像側通信部28は、
図2に示すように、撮像側第1通信部281と、撮像側第2通信部282とを備える。
撮像側第1通信部281は、通信機器3との間で第1通信を行うための通信インターフェースであり、本発明に係る第1通信部としての機能を有する。
本実施の形態1では、当該第1通信として、Wi−Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)通信を採用している。なお、当該第1通信としては、Wi−Fi通信の他、3G無線を利用した通信や、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)通信等、他の通信を採用しても構わない。
例えば、Wi−Fi(登録商標)通信の場合、ローカルネットワークを想定し、機器の役割として、アクセスポイント、ステーションの関係があり、概略の接続処理としては、アクセスポイントが構築している無線ネットワークに、ステーションが接続する関係となる。
大まかな接続シーケンスとしては、(Step1)アクセスポイントは、無線ネットワークを構築し、自分のネットワーク識別子(SSID)を報知する、(Step2)ステーションは、報知されているネットワーク識別子(SSID)を検索し、所望のネットワーク(アクセスポイント)に接続する、というStep1,2を踏み、多くの機器とのネットワークを想定するので、カバー範囲も広く、干渉の問題を考慮しながら厳密な識別ステップを踏むことになる。このため、接続確立に時間が掛かることがある。ただし、データ通信は、アクセスポイント、ステーションそれぞれのタイミングでデータの送受信が可能である。ここでは、撮像装置2側をアクセスポイント、通信機器3をステーションと考えればよい。なお、この関係は逆でもよい。10メガビット/秒以上という速度で通信することができるので画像も高速で送信することができる。
【0040】
撮像側第2通信部282は、通信機器3との間で第1通信とは異なる通信方式である第2通信を行うための通信インターフェースであり、本発明に係る第2通信部としての機能を有する。
本実施の形態1では、当該第2通信として、Bluetooth(登録商標)通信を採用している。なお、当該第2通信としては、Bluetooth(登録商標)通信の他、赤外線通信(IrDA(Infrared Data Association)等、他の通信を採用しても構わない。
例えば、Bluetooth(登録商標)通信の場合、機器の役割としては、近距離の一対一関係のマスター、スレーブの関係となり、概略接続処理としては、マスターが、所望のスレーブを検索し接続を行うため、問い合わせと応答の関係だけで通信が成り立ち、簡便である。
大まかな接続シーケンスとしては、(Step1)マスターは、スレーブ機器が存在するかの問い合わせ(Inquiry)を行う、(Step2)スレーブは、マスターからの問い合わせ(Inquiry)に対し、応答を返す、(Step3)マスターは、応答があったスレーブのうち、所望のスレーブと接続する、というStep1〜3を踏む。ただし、データ通信は、マスターからのデータ送受信指示により、データ送受信を行い、マスターが許可しないとデータ送受信を行うことができない。ここでは、通信機器3から撮像装置2をコントロールする場合は、通信機器3がマスター、撮像装置2がスレーブとなるため、通信機器3は、ユーザの求めに応じて、撮像装置2から必要な情報を迅速に取得することができる。ただし、通信速度は最高2メガビット/秒程度で、特に動画の画像転送には向いていない。
【0041】
第1制御部29は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて構成され、操作部24からの指示信号や、撮像側通信部28を介して入力される通信機器3からの指示信号に応じて撮像装置2全体の動作を制御する。この第1制御部29は、
図2に示すように、特徴情報生成部291と、撮像側通信制御部292と、通信状態判定部293とを備える。
特徴情報生成部291は、第1メモリ部26に記憶された最新の画像データに基づいて、当該画像データよりもデータ量が小さく、当該画像データに対応する画像に含まれる被写体像の特徴を示す特徴情報を生成する。なお、「最新」とは、タイムスタンプに基づく時刻上、最新という意味である(以下、同様)。そして、特徴情報生成部291にて生成された特徴情報(当該特徴情報の生成に用いられた画像データに関連付けられたタイムスタンプを含む)は、第1メモリ部26に記憶される。
撮像側通信制御部292は、撮像側通信部28を介して、通信機器3との間で第1通信及び第2通信による通信接続を確立する。そして、撮像側通信制御部292は、通信状態判定部293による判定結果に応じて、第1通信または第2通信により、第1記録部27に記録された特性情報、位置検出部23が検出したズームレンズ211及びフォーカスレンズ212の各位置に関する位置情報、第1メモリ部26に記憶された最新の画像データ(タイムスタンプを含む)、特徴情報生成部291にて生成された特徴情報(タイムスタンプを含む)等を通信機器3に送信する。また、撮像側通信制御部292は、第1通信または第2通信により、通信機器3から撮影指示や光学系21の動作指示を受信する。
【0042】
通信状態判定部293は、撮像装置2と通信機器3との間での第1通信による通信状態が良好であるか否かを判定する。
例えば、通信状態判定部293は、通信機器3から第1通信により送信される信号(本実施の形態1ではWi−Fi(登録商標)の信号)の信号強度を検出する。そして、通信状態判定部293は、当該信号強度が所定の閾値以上である場合には、第1通信による通信状態が良好であると判定する。一方、通信状態判定部293は、当該信号強度が上記閾値未満である場合には、第1通信による通信状態が良好ではないと判定する。
【0043】
〔通信機器の構成〕
通信機器3は、撮像装置2と無線通信を行う機器であり、例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、または携帯電話やタブレット型携帯機器等として構成される(
図1では、通信機器3を携帯電話(スマートフォン)として図示)。
なお、以下では、通信機器3の構成として、本発明の要部を主に説明する。
この通信機器3は、
図2に示すように、入力部31と、表示部32と、第2撮像部33と、第2メモリ部34と、第2記録部35と、機器側通信部36と、第2制御部37とを備える。
【0044】
入力部31は、ユーザ操作を受け付けるボタン、スイッチ、タッチパネル等を用いて構成され、当該ユーザ操作に応じた指示信号を第2制御部37に出力する。
表示部32は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等からなる表示パネルを用いて構成され、第2制御部37による制御の下、所定の画像を表示する。
【0045】
第2撮像部33は、背面に設けられ(
図1)、第2制御部37による制御の下、被写体を撮像して画像データを生成する。この第2撮像部33は、被写体像を結像する光学系331(
図1)、光学系331が結像した被写体像を受光して電気信号に変換するCCD等の撮像素子(図示略)、当該撮像素子からの電気信号(アナログ信号)に対して信号処理(A/D変換等)を行うことによりデジタルの画像データを生成する信号処理部等を用いて構成される。
以下では、撮像装置2(第1撮像部25)にて生成された画像データを撮像側画像データと記載し、通信機器3(第2撮像部33)にて生成された画像データを機器側画像データと記載する。
【0046】
第2メモリ部34は、第2撮像部33にて生成された機器側画像データ、機器側通信部36を介して撮像装置2から受信した情報を記憶する。
第2記録部35は、
図2に示すように、プログラム記録部351と、画像データ記録部352とを備える。
プログラム記録部351は、第2制御部37が実行する各種プログラム(表示プログラムを含む)、及びプログラムの実行中に使用される各種データ等を記録する。
画像データ記録部352は、第2制御部37による制御の下、撮像システム1のユーザによる入力部31への撮影操作に応じて、撮像装置2にて生成された撮像側画像データ、または、第2撮像部33にて生成された機器側画像データを記録する。
【0047】
機器側通信部36は、第2制御部37による制御の下、撮像装置2との間で通信に必要な信号を含む各種データの無線通信を所定のプロトコルに従って行う。この機器側通信部36は、
図2に示すように、機器側第1通信部361と、機器側第2通信部362とを備える。
機器側第1通信部361は、撮像装置2との間で第1通信を行うための通信インターフェースである。
機器側第2通信部362は、撮像装置2との間で第2通信を行うための通信インターフェースである。
【0048】
第2制御部37は、CPU等を用いて構成され、入力部31からの指示信号等に応じて通信機器3を構成する各部に対応する指示やデータの転送等を行って通信機器3の動作を統括的に制御する。この第2制御部37は、
図2に示すように、機器側通信制御部371と、特徴画像生成部372と、表示制御部373と、撮像制御部374とを備える。
機器側通信制御部371は、機器側通信部36を介して、撮像装置2との間で第1通信及び第2通信による通信接続を確立する。そして、機器側通信制御部371は、第1通信または第2通信により、撮像装置2から特性情報、位置情報、撮像側画像データ(タイムスタンプを含む)、特徴情報(タイムスタンプを含む)等を受信する。また、機器側通信制御部371は、撮像システム1のユーザによる入力部31への撮影操作に応じて、第1通信または第2通信により、撮影指示を撮像装置2に送信する。さらに、機器側通信制御部371は、撮像システム1のユーザによる入力部31への光学系21を動作(ズームレンズ211、フォーカスレンズ212の光軸上の位置を変更)させる操作に応じて、第1通信または第2通信により、光学系21の動作指示を撮像装置2に送信する。
【0049】
特徴画像生成部372は、第2メモリ部34に記憶された最新の特徴情報に基づいて、被写体像の特徴を示す特徴画像を生成する。そして、特徴画像生成部372にて生成された特徴画像(当該特徴画像の生成に用いられた特徴情報に関連付けられたタイムスタンプを含む)は、第2メモリ部34に記憶される。
表示制御部373は、表示部32の動作を制御し、第2メモリ部34に記憶された撮像側画像データに対応するライブビュー画像、または第2メモリ部34に記憶された特徴画像を表示部32に表示させる。
そして、上述した表示部32、特徴画像生成部372、及び表示制御部373は、本発明に係る報知部としての機能を有する。
【0050】
撮像制御部374は、通信機器3が通信撮影モード(撮像装置2を利用して被写体を撮像するモード)に設定されている場合には、撮像システム1のユーザによる入力部31への撮影操作があった場合に、機器側通信部36を介して、第1通信または第2通信により、撮影を行う旨の撮影指示(当該撮影により得られた撮像側画像データの転送要求も含む)を送信する。そして、撮像制御部374は、撮像装置2から撮像側画像データが転送された場合に、当該撮像側画像データを画像データ記録部352に記録する。
一方、撮像制御部374は、通信機器3が通常撮影モード(第2撮像部33を利用して被写体を撮像するモード)に設定された場合には、通信機器3のユーザによる入力部31への撮影操作があった場合に、第2撮像部33に被写体を撮像させ、第2撮像部33にて生成された機器側画像データを、画像データ記録部352に記録する。
【0051】
〔撮像システムの動作〕
次に、上述した撮像システム1の動作について説明する。
なお、以下では、既に撮像装置2及び通信機器3の間で第1通信及び第2通信による各通信接続が確立(完了)しているものとする。また、撮像側画像データ、特徴情報、及び撮影指示の送受信を主に説明し、特性情報、位置情報、及び動作指示の送受信については説明を省略する。さらに、通信機器3は、通信撮影モードに設定されているものとする。
以下では、撮像システム1の動作として、撮像装置2の動作、及び通信機器3の動作を順に説明する。
【0052】
〔撮像装置の動作〕
図3は、撮像装置2の動作(本発明に係る撮像方法)を示すフローチャートである。
撮像システム1のユーザによる操作部24への操作によって撮像装置2の電源がオンになる(ステップS101:Yes)と、第1制御部29は、第1撮像部25に撮像を開始させる(ステップS102:撮像ステップ)。第1撮像部25にて生成された撮像側画像データ(タイムスタンプを含む)は、順次、第1メモリ部26に記憶される。
【0053】
続いて、通信状態判定部293は、撮像装置2と通信機器3との間での第1通信による通信状態が良好であるか否かを判定する(ステップS103)。
ステップS103にて第1通信による通信状態が良好であると判定された場合(ステップS104:Yes)には、撮像側通信制御部292は、撮像側第1通信部281を介して、第1通信により、第1メモリ部26に記憶された最新の撮像画像データ(タイムスタンプを含む)を通信機器3に送信する(ステップS105)。
【0054】
一方、ステップS103にて第1通信による通信状態が良好ではないと判定された場合(ステップS104:No)には、特徴情報生成部291は、第1メモリ部26に記憶された最新の撮像側画像データに基づいて、当該撮像側画像データに対応する画像に含まれる被写体像の特徴を示す特徴情報を生成する(ステップS106:特徴情報生成ステップ)。特徴情報生成部291にて生成された特徴情報(タイムスタンプを含む)は、第1メモリ部26に記憶される。
なお、特徴情報の生成処理(ステップS106)の詳細については、後述する。
続いて、撮像側通信制御部292は、撮像側第2通信部282を介して、第2通信により、第1メモリ部26に記憶された最新の特徴情報(タイムスタンプを含む)を通信機器3に送信する(ステップS107:送信ステップ)。
【0055】
ステップS105またはステップS107の後、撮像側通信制御部292は、第1通信または第2通信により、通信機器3から撮影指示を受信したか否かを判断する(ステップS108)。
撮影指示を受信していないと判断された場合(ステップS108:No)には、第1制御部29は、撮像システム1のユーザによる操作部24への撮影操作があったか否かを判断する(ステップS109)。
撮影操作がないと判断された場合(ステップS109:No)には、撮像装置2は、ステップS101に戻る。
【0056】
撮影指示を受信したと判断された場合(ステップS108:Yes)、または、撮影操作があったと判断された場合(ステップS109:Yes)には、第1制御部29は、第1撮像部25に撮像を行わせる(ステップS110)。
続いて、第1制御部29は、当該撮像により生成された撮像側画像データ(タイムスタンプを含む)を第1記録部27に記録する(ステップS111)。
続いて、撮像側通信制御部292は、撮像側第1通信部281を介して、第1通信により、第1記録部27に記録された最新の撮像側画像データを通信機器3に送信(転送)する(ステップS112)。
ここで、撮像側通信制御部292は、通信状態判定部293にて第1通信による通信状態が良好ではないと判定されている場合には、通信状態判定部293にて第1通信による通信状態が良好であると判定された後に、ステップS112を実行する。
【0057】
〔特徴情報の生成処理〕
次に、特徴情報の生成処理(ステップS106)について説明する。
図4は、特徴情報の生成処理(ステップS106)を示すフローチャートである。
図5A及び
図5Bは、特徴情報の生成処理(ステップS106)を説明するための図である。具体的に、
図5Aは、撮像システム1を利用して、通信機器3における表示部32の画面を見ながら、被写体(
図5Aでは、「二人の女性」)を撮像する態様の一例を示す図である。なお、
図5Aでは、撮像システム1として、アタッチメント4を使用していない。
図5Bは、
図5Aの態様において、撮像装置2にて撮像された画像W101を示す図である。
特徴情報生成部291は、第1メモリ部26に記憶された最新の撮像側画像データを読み出す(ステップS106A)。
続いて、特徴情報生成部291は、当該読み出した最新の撮像側画像データに対応する画像に含まれる人物像(被写体像)の顔をパターンマッチング等の手法によって検出する(ステップS106B)。
【0058】
ステップS106Bにて人物像の顔を検出することができた場合(ステップS106C:Yes)には、特徴情報生成部291は、撮像画像データに対応する画像(
図5A,
図5Bの例では、画像W101)内で検出した顔の「数(
図5A,
図5Bの例では、「2つ」)」、当該画像内での当該顔の「位置(座標値)」及び「大きさ」を特定し、当該特定した顔の「数」、「位置」、及び「大きさ」を特徴情報として生成する(ステップS106D)。もちろん、さらに詳細な情報を抽出してもよく、「顔の向き」に加え、「性別」や「表情」、「姿勢」に関する情報を抽出して特徴情報化してもよい。もちろん、個人認証を行ってもよい。
一方、ステップS106Bにて人物像の顔を検出することができなかった場合(ステップS106C:No)には、特徴情報生成部291は、「視野領域に人がいない」旨の特徴情報を生成する(ステップS106E)。
そして、ステップS106DまたはステップS106Eの後、撮像装置2は、
図3に示したメインルーチンに戻る。
なお、ここでは、人の顔について述べたが、顔以外の画像判定に関しても、同様の考え方で応用が可能である。例えば、空とか海とか、位置や色で判定することができるもの、直線や曲線等、コントラスト変化の様子を特徴情報化してもよい。
【0059】
〔通信機器の動作〕
次に、通信機器3の動作(本発明に係る表示方法)について説明する。
図6は、通信機器3の動作を示すフローチャートである。
撮像システム1のユーザによる入力部31への操作によって通信機器3の電源がオンになる(ステップS201:Yes)と、機器側通信制御部371は、機器側第1通信部361を介して、第1通信により、撮像装置2から撮像側画像データ(タイムスタンプを含む)を受信したか否かを判断する(ステップS202)。
撮像側画像データ(タイムスタンプを含む)を受信したと判断した場合(ステップS202:Yes)には、機器側通信制御部371は、当該受信した撮像側画像データ(タイムスタンプを含む)を第2メモリ部34に記憶する。そして、表示制御部373は、第2メモリ部34に記憶された最新の撮像側画像データに対応するライブビュー画像を表示部32に表示(ライブビュー表示)させる(ステップS203)。
【0060】
続いて、撮像制御部374は、撮像システム1のユーザによる入力部31への撮影操作があったか否かを判断する(ステップS204)。
撮影操作がないと判断された場合(ステップS204:No)には、通信機器3は、ステップS201に戻る。
一方、撮影操作があったと判断した場合(ステップS204:Yes)には、撮像制御部374は、機器側第1通信部361を介して、第1通信により、撮影指示(撮影により得られた撮像側画像データの転送要求も含む)を撮像装置2に送信する(ステップS205)。この後、通信機器3は、ステップS201に戻る。
【0061】
撮像側画像データを受信していないと判断した場合(ステップS202:No)には、機器側通信制御部371は、機器側第2通信部362を介して、第2通信により、撮像装置2から特徴情報(タイムスタンプを含む)を受信したか否かを判断する(ステップS206)。
特徴情報(タイムスタンプを含む)を受信していないと判断された場合(ステップS206:No)には、通信機器3は、ステップS201に戻る。
一方、特徴情報(タイムスタンプを含む)を受信したと判断した場合(ステップS206:Yes)には、機器側通信制御部371は、当該受信した特徴情報(タイムスタンプを含む)を第2メモリ部34に記憶する。そして、特徴画像生成部372は、当該特徴情報に基づいて、被写体像の特徴を示す特徴画像を生成する(ステップS207)。特徴画像生成部372にて生成された特徴画像(タイムスタンプを含む)は、第2メモリ部34に記憶される。
なお、特徴画像の生成処理(ステップS207)の詳細については、後述する。
【0062】
続いて、表示制御部373は、第2メモリ部34に記憶された最新の特徴画像を表示部32に表示させる(ステップS208)。
上述したステップS206〜S208は、本発明に係る報知ステップに相当する。
続いて、撮像制御部374は、撮像システム1のユーザによる入力部31への撮影操作があったか否かを判断する(ステップS209)。
撮影操作がないと判断された場合(ステップS209:No)には、通信機器3は、ステップS201に戻る。
一方、撮影操作があったと判断した場合(ステップS209:Yes)には、撮像制御部374は、機器側第2通信部362を介して、第2通信により、撮影指示(撮影により得られた撮像側画像データの転送要求も含む)を撮像装置2に送信する(ステップS210)。この後、通信機器3は、ステップS201に戻る。
【0063】
〔特徴画像の生成処理〕
次に、特徴画像の生成処理(ステップS207)について説明する。
図7は、特徴画像の生成処理(ステップS207)を示すフローチャートである。
図8A及び
図8Bは、特徴画像の生成処理(ステップS207)を説明するための図である。具体的に、
図8Aは、
図5A及び
図5Bに対応し、画像W101内で人物像(被写体像)の顔が検出されている場合(ステップS106C:Yes)に生成される特徴画像W201を示す図である。
図8Bは、人物像(被写体像)の顔が検出されていない場合(ステップS106C:No)に生成される特徴画像W202を示す図である。
特徴画像生成部372は、第2メモリ部34に記憶された最新の特徴情報を読み出す(ステップS207A)。
続いて、特徴画像生成部372は、当該読み出した最新の特徴情報に基づいて、撮像装置2による特徴情報の生成処理(ステップS106)において、人物像(被写体像)の顔が検出されているか否かを判断する(ステップS207B)。
【0064】
人物像の顔が検出されていると判断した場合(ステップS207B:Yes)には、特徴画像生成部372は、特徴情報(顔の「数」、「位置(座標値)」、及び「大きさ」)を認識し、指定された顔の数で、かつ、指定された大きさを有する顔を模した図形を、指定された位置(座標値)に配置した特徴画像を生成する(ステップS207C)。
図8Aの例では、特徴画像生成部372は、顔を模した図形として、円形状の図形F(F1,F2)を採用している。そして、
図5A,
図5B,
図8Aの例では指定された顔の数が「2つ」であるため、特徴画像生成部372は、
図8Aに示すように、2つの円形状の図形F1,F2を、指定された大きさで、かつ、指定された位置(座標値)に配置した特徴画像W201を生成する。ここで、図形で表現したのは、大きさや位置や数等において、直感的な確認がし易いからで、もちろん、性別や表情等までの情報を入れて、アバタ―的な表現を行ってもよい。アバタ―としては、個人認証結果で変えてもよく、ユーザが自作してもよい。この場合、識別がさらに容易になり、より撮影が楽しくなる。撮像した画像が送信され、表示されるまでの間を、アバタ―が、その構図を乱さない限りで動いたり、しゃべったりして時間稼ぎしたりしてもよい。これによって、ユーザは、Wi−Fi(登録商標)等の接続待ち時間を、気を紛らわせて過ごすことができる。この場合、
図6に示したステップS208で、適宜、時系列で、あるいは逐次、対応アバタ―を変えながら表示させ、アニメーション的に複数画像を切り換え、音声を出したり、文字表示を変えたりすればよい。「接続中」等、警告やテロップのようなものを出してもよい。もちろん、図形表現、アバタ―表現に加え、文字表現を補足してもよく、これを音声で再生して補助してもよい。表示部が振動、変形するような構成を取れば、ブラインドタッチで、顔の位置を判断することもできる。前述のように、空や海や直線や曲線等を判定した結果を表示してもよい。例えば、「水平線が画面中央にあります」等の表示が可能となる。姿勢センサ等の情報も加味して、さらに、「水平線が傾いています」等の表示も可能である。
一方、人物像の顔が検出されていないと判断した場合(ステップS207B:No)には、特徴画像生成部372は、
図8Bの例に示すように、「視野領域に人はいません。」のメッセージM1の文字を表示した特徴画像W202を生成する(ステップS207D)。
そして、ステップS207CまたはステップS207Dの後、通信機器3は、
図6に示したメインルーチンに戻る。
【0065】
以上説明した本実施の形態1に係る撮像システム1では、撮像装置2は、撮像により撮像側画像データを生成するとともに、当該撮像側画像データよりもデータ量が小さく、当該撮像側画像データに対応する画像に含まれる被写体像の特徴を示す特徴情報を生成する。また、撮像システム1は、撮像装置2と通信機器3との間での第1通信による通信状態が良好である場合には第1通信により撮像側画像データの送受信を行い、第1通信による通信状態が良好ではない場合には第1通信とは異なる通信方式である第2通信により特徴情報の送受信を行う。そして、通信機器3は、撮像装置2から撮像側画像データを受信した場合には当該撮像側画像データに対応するライブビュー画像を表示し、撮像装置2から特徴情報を受信した場合には当該特徴情報に基づいて被写体像の特徴を示す特徴画像を生成して表示する。
以上のことから、第1通信による通信状態が良好ではない場合であっても、特徴情報の送受信、及び特徴画像の表示により、撮像システム1のユーザは、通信機器3の表示部32に表示された特徴画像を確認することで、撮像装置2の視野領域を把握することができる。すなわち、上述した場合であっても、撮像装置2と通信機器3との間の通信を利用して撮影を行うことができ、利便性の向上が図れる、という効果を奏する。
【0066】
また、本実施の形態1では、撮像装置2は、撮像側画像データに対応する画像内から被写体像の顔を検出し、当該顔の「数」、「大きさ」、及び「位置(座標値)」を特徴情報として生成する。そして、通信機器3は、当該特徴情報を撮像装置2から受信すると、当該特徴情報に基づく数で、かつ、当該特徴情報に基づく大きさを有する被写体の顔を模した図形(
図8Aの例では、図形F(F1,F2))を当該特徴情報に基づく位置に配置した特徴画像(
図8Aの例では、特徴画像W201)を生成して表示する。
このため、撮像システム1のユーザは、第1通信による通信状態が良好ではなく、ライブビュー画像を確認することができない場合であっても、通信機器3の表示部32に表示された特徴画像(
図8Aの例では、特徴画像W201)を確認することで、撮影を行う際の構図を大まかに設定することができる。したがって、利便性の向上がさらに図れる。
【0067】
(実施の形態1の変形例)
図9は、上述した実施の形態1の変形例を示す図である。具体的に、
図9は、特徴情報の生成処理(ステップS106)で人物像の顔が検出されている場合(ステップS106C:Yes)に生成される特徴画像W203を示す図である。
上述した実施の形態1では、ステップS207Cにおいて、人物像の顔の「数」、「位置」、及び「大きさ」を図形Fで表現した特徴画像W201を生成していたが、これに限られず、
図9に示すように、メッセージM2の文字を表示した特徴画像W203を生成しても構わない。
具体的に、特徴画像生成部372は、人物像の顔が検出されていると判断した場合(ステップS207B:Yes)には、特徴情報(顔の数、位置(座標値)、及び大きさ)を認識し、
図9に示すように、「□人の人が画面の○○に大きさ△△で見えます。」のメッセージM2の文字を表示した特徴画像W203を生成する。これは音声で再生してもよい。
このように撮像装置2の視野領域をメッセージM2の文字により表現(特徴画像W203の表示)した場合であっても、撮像システム1のユーザは、当該特徴画像W203を確認することで、撮影を行う際の構図を大まかに設定することができる。
【0068】
上述した実施の形態1では、特徴情報生成部291は、撮像側画像データに対応する画像に含まれる被写体像の顔の「数」、「大きさ」、及び「位置」の全てを特定していたが、これに限られず、被写体像の顔の「数」、「大きさ」、及び「位置」のうち少なくともいずれかを特定し、当該特定した被写体像の顔の「数」、「大きさ」、及び「位置」のうち少なくともいずれかを特徴情報として生成しても構わない。
【0069】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
以下の説明では、上述した実施の形態1と同様の構成及びステップには同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施の形態2に係る撮像システムは、上述した実施の形態1で説明した撮像システム1(
図2)に対して、特徴情報及び特徴画像の生成処理が異なる。
以下、本実施の形態2に係る撮像システムの構成を説明する。
【0070】
〔撮像システムの構成〕
図10は、本発明の実施の形態2に係る撮像システム1Aの構成を示すブロック図である。
本実施の形態2に係る撮像装置2Aを構成する第1制御部29A(
図10)は、上述した実施の形態1で説明した第1制御部29(
図2)に対して、特徴情報の生成処理の機能が変更されている。このため、第1制御部29Aには、
図10に示すように、特徴情報生成部291の代わりに特徴画像生成部291Aが採用されている。
【0071】
本実施の形態2に係る通信機器3Aを構成する第2制御部37A(
図10)は、上述した実施の形態1で説明した第2制御部37(
図2)に対して、特徴画像の生成処理の機能が変更されている。このため、第2制御部37Aには、
図10に示すように、特徴画像生成部372の代わりに特徴画像生成部372Aが採用されている。
そして、表示部32、特徴画像生成部372A、及び表示制御部373は、本発明に係る報知部としての機能を有する。
また、本実施の形態2に係る通信機器3Aを構成する第2記録部35Aには、
図10に示すように、上述した実施の形態1で説明した第2記録部35(
図2)に対して、第2情報記録部353が追加されている。
【0072】
第2情報記録部353は、複数種類の被写体像の種別毎に当該被写体像の特徴を示す情報が関連付けられた被写体像情報(以下、第2被写体像情報と記載)を記録する。
ここで、被写体像の種別としては、例えば、「人」、「犬」、「猫」、及び「鳥」等の動物、「ビル」等の建物、「山」、「空」、「海」等の風景等を例示することができる。また、被写体像の特徴を示す情報としては、例えば、「形状」、「色」、「移動量(移動速度)」等を例示することができる。
【0073】
〔撮像システムの動作〕
次に、本実施の形態2に係る撮像システム1Aの動作について説明する。
以下では、撮像システム1Aの動作として、撮像装置2Aの動作、及び通信機器3Aの動作を順に説明する。
【0074】
〔撮像装置の動作〕
本実施の形態2に係る撮像装置2Aの動作(本発明に係る撮像方法)は、上述した実施の形態1で説明した撮像装置2の動作(
図3,
図4)に対して、特徴情報の生成処理(ステップS106)が異なるのみである。このため、以下では、撮像装置2Aの動作として、特徴情報の生成処理(ステップS106)のみを説明する。
図11は、本発明の実施の形態2に係る特徴情報の生成処理(ステップS106)を示すフローチャートである。
図12A及び
図12Bは、本発明の実施の形態2に係る特徴情報の生成処理(ステップS106)を説明するための図である。具体的に、
図12Aは、撮像システム1Aを利用して、通信機器3Aにおける表示部32の画面を見ながら、被写体(
図12Aでは「鳥」)を撮像する態様の一例を示す図である。なお、
図12Aでは、撮像システム1Aとして、アタッチメント4を使用していない。
図12Bは、
図12Aの態様において、撮像装置2Aにて撮像された画像W102を示す図である。
特徴情報生成部291Aは、上述した実施の形態1と同様に、第1メモリ部26に記憶された最新の撮像側画像データを読み出す(ステップS106A)。
【0075】
続いて、特徴情報生成部291Aは、当該読み出した最新の撮像側画像データに対応する画像に含まれる被写体像を特定する(ステップS106F)。
例えば、特徴情報生成部291Aは、撮像画像データを解析することで、着目する画素とその周囲の画素との間での相関性(輝度、色差、色相、明度、彩度等の相関性)を算出する。そして、特徴情報生成部291Aは、当該相関性から撮像画像データに対応する画像に含まれる被写体像の輪郭を決定する特徴点を抽出し、当該特徴点を抽出することで被写体像(輪郭)を特定する。
【0076】
ステップS106Fにて被写体像の特定ができた場合(ステップS106G:Yes)には、特徴情報生成部291Aは、撮像画像データに対応する画像(
図12A,
図12Bの例では、画像W102)内で特定した被写体像(
図5A,
図5Bの例では、「鳥」)の「形状」、当該画像内での「大きさ」及び「位置(座標値)」、並びに「色」を第1メモリ部26に記憶する(ステップS106H)。
続いて、特徴情報生成部291Aは、ステップS106Aで読み出した最新の撮像側画像データの直前に取得した撮像側画像データ(ステップS106Fにて被写体像の特定済み)が第1メモリ部26に記憶されているか否か(前回取得した撮像側画像データがあるか否か)を判断する(ステップS106I)。なお、「直前」とは、タイムスタンプに基づく時刻上、直前という意味である。
前回取得した撮像側画像データがないと判断された場合(ステップS106I:No)には、撮像装置2Aは、ステップS106Nに移行する。
【0077】
一方、前回取得した撮像側画像データがあると判断した場合(ステップS106I:Yes)には、特徴情報生成部291Aは、最新の撮像側画像データ(被写体像)と前回取得した撮像側画像データ(被写体像)とを比較する(ステップS106J)。
ステップS106Jにて各撮像側画像データを比較した結果、各撮像側画像データに対応する画像に含まれる被写体像に動きがないと判断された場合(ステップS106K:No)には、撮像装置2Aは、ステップS106Nに移行する。
【0078】
一方、ステップS106Jにて各撮像側画像データを比較した結果、各撮像側画像データに対応する画像に含まれる被写体像に動きがあると判断した場合(ステップS106K:Yes)には、特徴情報生成部291Aは、当該被写体像の画像内での「移動方向(前回取得した撮像側画像データに対応する画像内の被写体像の位置から最新の撮像側画像データに対応する画像内の被写体像の位置への方向)」及び「移動量(前回取得した撮像側画像データに対応する画像内の被写体像の位置(座標値)と最新の撮像側画像データに対応する画像内の被写体像の位置(座標値)との座標間距離(移動速度))」を第1メモリ部26に記憶する(ステップS106L)。
続いて、特徴情報生成部291Aは、ステップS106H及びS106Lにて第1メモリ部26に記憶した被写体像の「形状」、「大きさ」、「位置」、「色」、「移動方向」、及び「移動量(移動速度)」を特徴情報として生成する(ステップS106M)。
【0079】
前回取得した撮像側画像データがないと判断した場合(ステップS106I:No)、または、各撮像側画像データに対応する画像に含まれる被写体像に動きがないと判断した場合(ステップS106K:No)には、特徴情報生成部291Aは、ステップS106Hにて第1メモリ部26に記憶した被写体像の「形状」、「大きさ」、「位置」、及び「色」を特徴情報として生成する(ステップS106N)。
また、撮像側画像データのコントラストが低い、あるいは、撮像側画像データに被写体像が含まれていない等により、ステップS106Fにて被写体像の特定ができなかった場合(ステップS106G:No)には、特徴情報生成部291Aは、「被写体像を特定できない」旨の特徴情報を生成する(ステップS106O)。
そして、ステップS106M、ステップS106N、またはステップS106Oの後、撮像装置2Aは、
図3に示したメインルーチンに戻る。
【0080】
〔通信機器の動作〕
次に、本実施の形態2に係る通信機器3Aの動作(本発明に係る表示方法)について説明する。
本実施の形態2に係る通信機器3Aの動作は、上述した実施の形態1で説明した通信機器3の動作(
図6,
図7)に対して、特徴画像の生成処理(ステップS207)が異なるのみである。このため、以下では、通信機器3Aの動作として、特徴画像の生成処理(ステップS207)のみを説明する。
図13は、本発明の実施の形態2に係る特徴画像の生成処理(ステップS207)を示すフローチャートである。
図14A及び
図14Bは、本発明の実施の形態2に係る特徴画像の生成処理(ステップS207)を説明するための図である。具体的に、
図14Aは、
図12A及び
図12Bに対応し、画像W102内で被写体像が特定されている場合(ステップS106G:Yes)に生成される特徴画像W204を示す図である。
図14Bは、被写体像が特定されていない場合(ステップS106G:No)に生成される特徴画像W205を示す図である。
特徴画像生成部372Aは、上述した実施の形態1と同様に、第2メモリ部34に記憶された最新の特徴情報を読み出す(ステップS207A)。
続いて、特徴画像生成部372Aは、当該読み出した最新の特徴情報に基づいて、撮像装置2Aによる特徴情報の生成処理(ステップS106)において、被写体像が特定されているか否かを判断する(ステップS207E)。
【0081】
被写体像が特定されていると判断した場合(ステップS207E:Yes)には、特徴画像生成部372Aは、第2情報記録部353に記録された第2被写体像情報を参照しながら、特徴情報に適合する被写体像(種別)を推定する(ステップS207F)。
ここで、特徴情報が被写体像の「形状」、「大きさ」、「位置」、及び「色」である場合には、特徴画像生成部372Aは、第2被写体像情報を参照しながら、当該特徴情報に基づく被写体像の「形状」及び「色」に適合する被写体像(種別)を推定する。また、特徴情報が被写体像の「形状」、「大きさ」、「位置」、「色」、「移動方向」、及び「移動量(移動速度)」である場合には、特徴画像生成部372Aは、第2被写体像情報を参照しながら、当該特徴情報に基づく被写体像の「形状」、「色」、及び「移動量(移動速度)」に適合する被写体像(種別)を推定する。
【0082】
ステップS207Fにて被写体像(種別)の推定ができた場合(ステップS207G:Yes)には、特徴画像生成部372Aは、当該推定した被写体像の種別、及び特徴情報を示す文字を特徴画像として生成する(ステップS207H)。
図14Aの例では、特徴画像生成部372Aは、「被写体像の種別」、「大きさ」、「位置」、「色」、「移動方向」、及び「移動量」の項目に対して推定した被写体像の種別(
図12A,
図12B,
図14Aの例では「鳥」)や特徴情報を当て嵌めた文字情報Lを表示した特徴画像W204を生成する。もちろん、アバタ―等の画像表現にしてもよいことは言うまでもない。上述した実施の形態1の場合でも同様であるが、アバタ―情報等は、情報機器が第2記録部35(35A)等に記録するようにすればよく、ダウンロードしたり、自作したりしてもよい。
【0083】
特徴情報に適合する被写体像(種別)が第2被写体像情報中になく、ステップS207Fにて被写体像(種別)の推定ができなかった場合(ステップS207G:No)には、特徴画像生成部372Aは、特徴情報を示す文字を特徴画像として生成する(ステップS207I)。
例えば、特徴画像生成部372Aは、
図14Aに示した特徴画像W204において、「被写体像の種別」の項目のない特徴画像を生成する。
【0084】
被写体像が特定されていないと判断した場合(ステップS207E:No)には、特徴画像生成部372Aは、
図14Bの例に示すように、「視野領域に特定できる被写体像がありません。」のメッセージM3の文字を表示した特徴画像W205を生成する(ステップS207J)。
そして、ステップS207H、ステップS207I、またはステップS207Jの後、通信機器3Aは、
図6に示したメインルーチンに戻る。
【0085】
以上説明した本実施の形態2によれば、上述した実施の形態1と同様の効果の他、以下の効果がある。
本実施の形態2では、撮像装置2Aは、撮像側画像データに対応する画像に含まれる被写体像の「形状」、「大きさ」、「色」、「位置」、「移動方向」、及び「移動量(移動速度)」を特定し、当該特定した被写体像の「形状」、「大きさ」、「色」、「位置」、「移動方向」、及び「移動量(移動速度)」を特徴情報として生成する。そして、通信機器3Aは、当該特徴情報を撮像装置2Aから受信すると、当該特徴情報及び第2被写体像情報に基づいて被写体像の種別を推定し、当該推定した被写体像の種別を含む特徴画像(
図14Aの例では、特徴画像W204)を生成して表示する。
このため、撮像システム1Aのユーザは、第1通信による通信状態が良好ではなく、ライブビュー画像を確認することができない場合であっても、自身が撮影しようとしている被写体像(
図12A,
図12Bの例では、「鳥」)が撮像装置2Aの視野領域に入っているか否かを通信機器3Aの表示部32に表示された特徴画像(
図14Aの例では、特徴画像W204)を確認することで把握することができる。また、撮像システム1Aのユーザは、被写体像の種別の他、被写体像の「大きさ」や「位置」等を含む特徴画像(
図14Aの例では、特徴画像W204)を確認することで、撮影を行う際の構図を大まかに設定することができる。したがって、利便性の向上がさらに図れる。
【0086】
(実施の形態2の変形例)
上述した実施の形態2では、撮像装置2Aは、ステップS107において、特徴情報のみを通信機器3Aに送信していたが、これに限られず、特徴情報の他、以下の付加情報を送信するように構成しても構わない。
付加情報としては、撮像装置2Aに距離センサを設け、当該距離センサにより測定された撮像装置2Aから被写体までの距離に関する距離情報を例示することができる。なお、撮像装置2Aから被写体までの距離の測定方法については、距離センサにて測定する方法に限られず、撮像側画像データに基づいて当該距離を算出する方法を採用しても構わない。また、付加情報としては、撮像装置2Aに方位角センサを設け、当該方位角センサにより測定された撮像装置2Aから被写体に向かう仰角に関する仰角情報を例示することができる。さらに、付加情報としては、撮像装置2AにGPS(Global Positioning System)を利用した当該撮像装置2Aの現在位置を取得する現在位置取得部を設け、当該現在位置取得部により取得された撮像装置2Aの現在位置に関する現在位置情報を例示することができる。また、付加情報としては、撮像装置2Aにリアルタイムクロック等を設け、当該リアルタイムクロック等から提供される現在の日時に関する日時情報を例示することができる。
そして、通信機器3Aは、ステップS207Fにおいて、特徴情報の他、上述した付加情報に基づいて、被写体像(種別)を推定する。
【0087】
上述した実施の形態2では、特徴情報生成部291Aは、ステップS106F〜S106Hにおいて、撮像側画データに対応する画像に含まれる被写体像の「形状」、「大きさ」、「位置」、及び「色」の全てを特定していたが、これに限られず、被写体像の「形状」、「大きさ」、「位置」、及び「色」のうち少なくともいずれかを特定し、当該特定した被写体像の「形状」、「大きさ」、「位置」、及び「色」のうち少なくともいずれかを第1メモリ部26に記憶するように構成しても構わない。また、特徴情報生成部291Aは、ステップS106J〜S106Lにおいて、最新の撮像側画像データ及び前回取得した撮像側画像データに対応する各画像に含まれる被写体像の「移動方向」及び「移動量」の全てを特定していたが、これに限られず、被写体像の「移動方向」及び「移動量」のうち少なくともいずれかを特定し、当該特定した被写体像の「移動方向」及び「移動量」のうち少なくともいずれかを第1メモリ部26に記憶するように構成しても構わない。
【0088】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
以下の説明では、上述した実施の形態1,2と同様の構成及びステップには同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施の形態3に係る撮像システムは、上述した実施の形態1で説明した撮像システム1(
図2)に対して、特徴情報及び特徴画像の生成処理が異なる。
以下、本実施の形態3に係る撮像システムの構成を説明する。
【0089】
〔撮像システムの構成〕
図15は、本発明の実施の形態3に係る撮像システム1Bの構成を示すブロック図である。
本実施の形態3に係る撮像装置2Bを構成する第1制御部29B(
図15)は、上述した実施の形態1で説明した第1制御部29(
図2)に対して、特徴情報の生成処理の機能が変更されている。このため、第1制御部29Bには、
図15に示すように、特徴情報生成部291の代わりに特徴情報生成部291Bが採用されている。
また、本実施の形態3に係る撮像装置2Bを構成する第1記録部27Bには、
図15に示すように、上述した実施の形態1で説明した第1記録部27(
図2)に対して、第1情報記録部271が追加されている。
第1情報記録部271は、上述した実施の形態2で説明した第2情報記録部353に記録された被写体像情報(第2被写体像情報)と同様の被写体像情報(以下、第1被写体像情報と記載)を記録する。
【0090】
本実施の形態3に係る通信機器3Bを構成する第2制御部37B(
図15)は、上述した実施の形態1で説明した第2制御部37に対して、特徴画像の生成処理の機能が変更されている。このため、第2制御部37Bには、
図15に示すように、特徴画像生成部372の代わりに特徴画像生成部372Bが採用されている。
そして、表示部32、特徴画像生成部372B、及び表示制御部373は、本発明に係る報知部としての機能を有する。
【0091】
〔撮像システムの動作〕
次に、本実施の形態3に係る撮像システム1Bの動作について説明する。
以下では、撮像システム1Bの動作として、撮像装置2Bの動作、及び通信機器3Bの動作を順に説明する。
【0092】
〔撮像装置の動作〕
本実施の形態3に係る撮像装置2Bの動作(本発明に係る撮像方法)は、上述した実施の形態1で説明した撮像装置2の動作(
図3,
図4)に対して、特徴情報の生成処理(ステップS106)が異なるのみである。このため、以下では、撮像装置2Bの動作として、特徴情報の生成処理(ステップS106)のみを説明する。
図16は、本発明の実施の形態3に係る特徴情報の生成処理(ステップS106)を示すフローチャートである。
本実施の形態3に係る特徴情報の生成処理は、
図16に示すように、上述した実施の形態2で説明した特徴情報の生成処理(
図11)に対して、ステップS106M,S106Nを、ステップS106P〜S106Tに変更した点が異なる。このため、以下では、ステップS106P〜S106Tのみを説明する。
【0093】
ステップS106Pは、ステップS106Lの後に実行される。
具体的に、特徴情報生成部291Bは、上述した実施の形態2で説明したステップS207Fと同様に、第1情報記録部271に記録された第1被写体像情報を参照しながら、ステップS106H及びステップS106Lにて第1メモリ部26に記憶された被写体像の「形状」、「大きさ」、「位置」、「色」、「移動方向」、及び「移動量(移動速度)」に適合する被写体像(種別)を推定する(ステップS106P)。
【0094】
ステップS106Qは、前回取得した撮像側画像データがないと判断された場合(ステップS106I:No)、または、各撮像側画像データに対応する画像に含まれる被写体像に動きがないと判断された場合(ステップS106K:No)に実行される。
具体的に、特徴情報生成部291Bは、上述した実施の形態2で説明したステップS207Fと同様に、第1情報記録部271に記録された第1被写体像情報を参照しながら、ステップS106Hにて第1メモリ部26に記憶された被写体像の「形状」、「大きさ」、「位置」、及び「色」に適合する被写体像(種別)を推定する(ステップS106Q)。
【0095】
ステップS106PまたはステップS106Qにて被写体像(種別)の推定ができた場合(ステップS106R:Yes)には、特徴情報生成部291Bは、当該推定した被写体像の種別、及び第1メモリ部26に既に記憶した情報を特徴情報として生成する(ステップS106S)。
一方、ステップS106PまたはステップS106Qにて被写体像(種別)の推定ができなかった場合(ステップS106R:No)には、特徴情報生成部291Bは、第1メモリ部26に既に記憶した情報のみを特徴情報として生成する(ステップS106T)。
【0096】
なお、上述した第1メモリ部26に既に記憶した情報とは、ステップS106Pにて被写体像(種別)の推定を試みた場合と、ステップS106Qにて被写体像(種別)の推定を試みた場合とで異なるものである。
すなわち、ステップS106Pにて被写体像(種別)の推定を試みた場合には、上述した情報は、ステップS106H及びステップS106Lにて第1メモリ部26に記憶された被写体像の「形状」、「大きさ」、「位置」、「色」、「移動方向」、及び「移動量(移動速度)」である。一方、ステップS106Qにて被写体像(種別)の推定を試みた場合には、上述した情報は、ステップS106Hにて第1メモリ部26に記憶された被写体像の「形状」、「大きさ」、「位置」、及び「色」である。
【0097】
そして、ステップS106S、ステップ106T、またはステップS106Oの後、撮像装置2Bは、
図3に示したメインルーチンに戻る。
【0098】
〔通信機器の動作〕
次に、本実施の形態3に係る通信機器3Bの動作(本発明に係る表示方法)について説明する。
本実施の形態3に係る通信機器3Bの動作は、上述した実施の形態1で説明した通信機器3の動作(
図6,
図7)に対して、特徴画像の生成処理(ステップS207)が異なるのみである。このため、以下では、通信機器3Bの動作として、特徴画像の生成処理(ステップS207)のみを説明する。
図17は、本発明の実施の形態3に係る特徴画像の生成処理(ステップS207)を示すフローチャートである。
本実施の形態3に係る特徴画像の生成処理は、
図17に示すように、上述した実施の形態2で説明した特徴画像の生成処理(
図13)に対して、ステップS207F〜S207Iを、ステップS207Kに変更した点が異なる。このため、以下では、ステップS207Kのみを説明する。
【0099】
ステップS207Kは、被写体像が特定されていると判断された場合(ステップS207E:Yes)に実行される。
具体的に、特徴画像生成部372Bは、
図14Aに示した特徴画像W204と同様に、特徴情報に基づく文字情報Lを表示した特徴画像を生成する(ステップS207K)。
そして、ステップS207K、またはステップS207Jの後、通信機器3Bは、
図6に示したメインルーチンに戻る。
【0100】
以上説明した本実施の形態3のように撮像装置2B側で被写体像(種別)の推定を行った場合であっても、上述した実施の形態2と同様の効果を享受することができる。
【0101】
(実施の形態3の変形例)
上述した実施の形態3では、撮像装置2Bは、ステップS106P,S106Qにおいて、被写体像の「形状」等の情報に基づいて、被写体像(種別)を推定していたが、これに限らず、当該情報の他、以下の付加情報に基づいて、被写体像(種別)を推定するように構成しても構わない。
付加情報としては、撮像装置2Bに距離センサを設け、当該距離センサにより測定された撮像装置2Bから被写体までの距離に関する距離情報を例示することができる。なお、撮像装置2Bから被写体までの距離の測定方法については、距離センサにて測定する方法に限られず、撮像側画像データに基づいて当該距離を算出する方法を採用しても構わない。また、付加情報としては、撮像装置2Bに方位角センサを設け、当該方位角センサにより測定された撮像装置2Bから被写体に向かう仰角に関する仰角情報を例示することができる。さらに、付加情報としては、撮像装置2BにGPS(Global Positioning System)を利用した当該撮像装置2Bの現在位置を取得する現在位置取得部を設け、当該現在位置取得部により取得された撮像装置2Aの現在位置に関する現在位置情報を例示することができる。また、付加情報としては、撮像装置2Aにリアルタイムクロック等を設け、当該リアルタイムクロック等から提供される現在の日時に関する日時情報を例示することができる。
【0102】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。
以下の説明では、上述した実施の形態1と同様の構成及びステップには同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施の形態4に係る撮像システムは、上述した実施の形態1で説明した撮像システム1(
図2)に対して、特徴情報の生成処理、及び当該特徴情報に基づく画像の表示処理が異なる。
以下、本実施の形態4に係る撮像システムの構成を説明する。
【0103】
〔撮像システムの構成〕
図18は、本発明の実施の形態4に係る撮像システム1Cの構成を示すブロック図である。
本実施の形態4に係る撮像装置2Cを構成する第1制御部29C(
図18)は、上述した実施の形態1で説明した第1制御部29(
図2)に対して、特徴情報の生成処理の機能が変更されている。このため、第1制御部29Cには、
図18に示すように、特徴情報生成部291の代わりに特徴情報生成部291Cが採用されている。
【0104】
本実施の形態4に係る通信機器3Cを構成する第2制御部37Cは、
図18に示すように、上述した実施の形態1で説明した第2制御部37(
図2)に対して、特徴画像生成部372が省略されている。当該特徴画像生成部372の省略に伴い、第2制御部37Cは、上述した実施の形態1で説明した第2制御部37に対して、特徴情報に基づく画像の表示処理の機能が変更されている。このため、第2制御部37Cには、
図18に示すように、表示制御部373の代わりに表示制御部373Cが採用されている。
そして、表示部32及び表示制御部373Cは、本発明に係る報知部としての機能を有する。
【0105】
〔撮像システムの動作〕
次に、本実施の形態4に係る撮像システム1Cの動作について説明する。
以下では、撮像システム1Cの動作として、撮像装置2Cの動作、及び通信機器3Cの動作を順に説明する。
【0106】
〔撮像装置の動作〕
本実施の形態4に係る撮像装置2Cの動作(本発明に係る撮像方法)は、上述した実施の形態1で説明した撮像装置2の動作(
図3,
図4)に対して、特徴情報の生成処理(ステップS106)が異なるのみである。このため、以下では、撮像装置2Cの動作として、特徴情報の生成処理(ステップS106)のみを説明する。
図19は、本発明の実施の形態4に係る特徴情報の生成処理(ステップS106)を示すフローチャートである。
特徴情報生成部291Cは、上述した実施の形態1と同様に、第1メモリ部26に記憶された最新の撮像側画像データを読み出す(ステップS106A)。
【0107】
続いて、特徴情報生成部291Cは、当該読み出した最新の撮像側画像データの画像サイズを縮小するリサイズ処理を施し(ステップS106U)、当該リサイズ処理を施した後のリサイズ画像データを特徴情報として生成する(ステップS106V)。
そして、ステップS106Vの後、撮像装置2Cは、
図3に示したメインルーチンに戻る。
【0108】
〔通信機器の動作〕
次に、本実施の形態4に係る通信機器3Cの動作(本発明に係る表示方法)について説明する。
図20は、本発明の実施の形態4に係る通信機器3Cの動作を示すフローチャートである。
本実施の形態4に係る通信機器3Cの動作は、
図20に示すように、上述した実施の形態1で説明した通信機器3の動作(
図6,
図7)に対して、特徴画像の生成処理(ステップS207)を省略した点、及びステップS206,S208をステップS211,S212に変更した点が異なるのみである。このため、以下では、通信機器3Cの動作として、ステップS211,S212のみを説明する。
【0109】
ステップS211は、撮像側画像データを受信していないと判断された場合(ステップS202:No)に実行される。
具体的に、機器側通信制御部371は、機器側第2通信部362を介して、第2通信により、撮像装置2から特徴情報であるリサイズ画像データ(タイムスタンプを含む)を受信したか否かを判断する(ステップS211)。
リサイズ画像データ(タイムスタンプを含む)を受信していないと判断された場合(ステップS211:No)には、通信機器3Cは、ステップS201に戻る。
【0110】
一方、リサイズ画像データ(タイムスタンプを含む)を受信したと判断した場合(ステップS211:Yes)には、機器側通信制御部371は、当該受信したリサイズ画像データ(タイムスタンプを含む)を第2メモリ部34に記憶する。そして、表示制御部373Cは、第2メモリ部34に記憶された最新のリサイズ画像データを読み出し、当該リサイズ画像データに対応する画像を表示部32に表示させる(ステップS212)。
そして、ステップS212の後、通信機器3Cは、ステップS209に移行する。
上述したステップS211,S212は、本発明に係る報知ステップに相当する。
【0111】
以上説明した本実施の形態4によれば、上述した実施の形態1と同様の効果の他、以下の効果がある。
本実施の形態4に係る撮像システム1Cでは、撮像装置2Cは、撮像側画像データに対してリサイズ処理を施し、当該リサイズ処理を施した後のリサイズ画像データを特徴情報として生成する。そして、通信機器3Cは、当該特徴情報(リサイズ画像データ)を撮像装置2Cから受信すると、当該リサイズ画像データに対応する画像を表示する。
以上のように、単純な画像処理により特徴情報を生成することができ、また、特徴情報を解析等して特徴画像を生成する必要がないため、撮像システム1Cの構成の簡素化を図りつつ、上述した実施の形態1と同様の効果を享受することができる。
【0112】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5について説明する。
以下の説明では、上述した実施の形態1と同様の構成及びステップには同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施の形態5に係る撮像システムは、上述した実施の形態1で説明した撮像システム1(
図2)に対して、特徴情報の生成処理、及び当該特徴情報に基づく画像の表示処理が異なる。
以下、本実施の形態5に係る撮像システムの構成を説明する。
【0113】
〔撮像システムの構成〕
図21は、本発明の実施の形態5に係る撮像システム1Dの構成を示すブロック図である。
本実施の形態5に係る撮像装置2Dを構成する第1制御部29D(
図21)は、上述した実施の形態1で説明した第1制御部29(
図2)に対して、特徴情報の生成処理の機能が変更されている。このため、第1制御部29Dには、
図21に示すように、特徴情報生成部291の代わりに特徴情報生成部291Dが採用されている。
【0114】
本実施の形態5に係る通信機器3Dを構成する第2制御部37Dは、
図21に示すように、上述した実施の形態1で説明した第2制御部37(
図2)に対して、特徴画像生成部372が省略されている。当該特徴画像生成部372の省略に伴い、第2制御部37Dは、上述した実施の形態1で説明した第2制御部37に対して、特徴情報に基づく画像の表示処理の機能が変更されている。このため、第2制御部37Dには、
図21に示すように、表示制御部373の代わりに表示制御部373Dが採用されている。
そして、表示部32及び表示制御部373Dは、本発明に係る報知部としての機能を有する。
【0115】
〔撮像システムの動作〕
次に、本実施の形態5に係る撮像システム1Dの動作について説明する。
以下では、撮像システム1Dの動作として、撮像装置2Dの動作、及び通信機器3Dの動作を順に説明する。
【0116】
〔撮像装置の動作〕
本実施の形態5に係る撮像装置2Dの動作(本発明に係る撮像方法)は、上述した実施の形態1で説明した撮像装置2Dの動作(
図3,
図4)に対して、特徴情報の生成処理(ステップS106)が異なるのみである。このため、以下では、撮像装置2Dの動作として、特徴情報の生成処理(ステップS106)のみを説明する。
図22は、本発明の実施の形態5に係る特徴情報の生成処理(ステップS106)を示すフローチャートである。
特徴情報生成部291Dは、上述した実施の形態1と同様に、第1メモリ部26に記憶された最新の撮像側画像データを読み出す(ステップS106A)。
【0117】
続いて、特徴情報生成部291Dは、当該読み出した最新の撮像側画像データの各画素値を二値化し(ステップS106W)、当該二値化した後の二値化画像データを特徴情報として生成する(ステップS106X)。
そして、ステップS106Xの後、撮像装置2Dは、
図3に示したメインルーチンに戻る。
【0118】
〔通信機器の動作〕
次に、本実施の形態5に係る通信機器3Dの動作(本発明に係る表示方法)について説明する。
図23は、本発明の実施の形態5に係る通信機器3Dの動作を示すフローチャートである。
本実施の形態5に係る通信機器3Dの動作は、
図23に示すように、上述した実施の形態1で説明した通信機器3の動作(
図6,
図7)に対して、特徴画像の生成処理(ステップS207)を省略した点、及びステップS206,S208をステップS213,S214に変更した点が異なるのみである。このため、以下では、通信機器3Dの動作として、ステップS213,S214のみを説明する。
【0119】
ステップS213は、撮像側画像データを受信していないと判断された場合(ステップS202:No)に実行される。
具体的に、機器側通信制御部371は、機器側第2通信部362を介して、第2通信により、撮像装置2から特徴情報である二値化データ(タイムスタンプを含む)を受信したか否かを判断する(ステップS213)。
二値化画像データ(タイムスタンプを含む)を受信していないと判断された場合(ステップS213:No)には、通信機器3Dは、ステップS201に戻る。
【0120】
一方、二値化画像データ(タイムスタンプを含む)を受信したと判断した場合(ステップS213:Yes)には、機器側通信制御部371は、当該受信した二値化画像データ(タイムスタンプを含む)を第2メモリ部34に記憶する。そして、表示制御部373Dは、第2メモリ部34に記憶された最新の二値化画像データを読み出し、当該二値化画像データに対応する画像を表示部32に表示させる(ステップS214)。
そして、ステップS214の後、通信機器3Dは、ステップS209に移行する。
上述したステップS213,S214は、本発明に係る報知ステップに相当する。
【0121】
以上説明した本実施の形態5によれば、上述した実施の形態1と同様の効果の他、以下の効果がある。
本実施の形態5に係る撮像システム1Dでは、撮像装置2Dは、撮像側画像データの各画素値を二値化し、当該二値化した後の二値化画像データを特徴情報として生成する。そして、通信機器3Dは、当該特徴情報(二値化画像データ)を撮像装置2Dから受信すると、当該二値化画像データに対応する画像を表示する。
以上のように、単純な画像処理により特徴情報を生成することができ、特徴情報を解析等して特徴画像を生成する必要がないため、撮像システム1Dの構成の簡素化を図りつつ、上述した実施の形態1と同様の効果を享受することができる。
【0122】
(その他の実施の形態)
ここまで、本発明を実施するための形態を説明してきたが、本発明は上述した実施の形態1〜5によってのみ限定されるべきものではない。
上述した実施の形態1〜5では、撮像装置2,2A〜2Dとして全体形状が所謂交換レンズの全体形状と略同様のレンズ型カメラを例示していたが、これに限られず、通常のデジタルカメラ(表示部の有無は問わない)で構成しても構わない。
【0123】
上述した実施の形態1〜5では、第1通信による通信状態が良好ではない場合に第2通信により特徴情報を送信していた(ステップS107)が、これに限られず、特徴情報のデータ量が撮像側画像データと比較して小さいため、第1通信により特徴情報を送信するように構成しても構わない。また、第1通信による通信状態が良好であるか否かにかかわらず、常時、第1通信により特徴情報を送信するように構成しても構わない。この場合には、撮像システム1,1A〜1Dにおいて、第2通信を行う通信インタフェースを省略しても構わない。
【0124】
上述した実施の形態1〜5では、第1通信による通信状態が良好ではない場合に、特徴情報の生成(ステップS106)及び送信(ステップS107)を行っていたが、これに限られない。例えば、通信状態判定部293にて第1通信による通信接続が確立しているか否かを判定し、第1通信による通信接続が確立(完了)していない場合に、第2通信による通信接続を確立してステップS106及びステップS107を実行するように構成しても構わない。
【0125】
上述した実施の形態1〜5では、通信機器3,3A〜3Dは、特徴情報に基づいて特徴画像を生成して表示していたが、これに限られず、特徴情報に基づいて、被写体像の特徴を示す音声を報知するように構成しても構わない。
【0126】
上述した実施の形態1〜5で説明した構成を適宜、組み合わせても構わない。例えば、実施の形態1で説明した構成と実施の形態4で説明した構成とを組み合わせ、撮像装置が、被写体像の顔の「数」、「大きさ」、及び「位置」とリサイズ画像データとを特徴情報として生成し送信するように構成しても構わない。この際、通信機器は、上述した被写体像の顔の「数」、「大きさ」、及び「位置」を示す特徴画像や、リサイズ画像データに対応する画像を表示することとなる。
【0127】
また、処理フローは、上述した実施の形態1〜5で説明したフローチャートにおける処理の順序に限られず、矛盾のない範囲で変更しても構わない。
さらに、本明細書においてフローチャートを用いて説明した処理のアルゴリズムは、プログラムとして記述することが可能である。このようなプログラムは、コンピュータ内部の記録部に記録してもよいし、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録してもよい。プログラムの記録部または記録媒体への記録は、コンピュータまたは記録媒体を製品として出荷する際に行ってもよいし、通信ネットワークを介したダウンロードにより行ってもよい。