(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6370784
(24)【登録日】2018年7月20日
(45)【発行日】2018年8月8日
(54)【発明の名称】新生児医療における乳児の位置に適応する光線療法システム
(51)【国際特許分類】
A61N 5/06 20060101AFI20180730BHJP
【FI】
A61N5/06 Z
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-525979(P2015-525979)
(86)(22)【出願日】2013年7月30日
(65)【公表番号】特表2015-528322(P2015-528322A)
(43)【公表日】2015年9月28日
(86)【国際出願番号】IB2013056250
(87)【国際公開番号】WO2014024092
(87)【国際公開日】20140213
【審査請求日】2016年7月22日
(31)【優先権主張番号】3255/CHE/2012
(32)【優先日】2012年8月8日
(33)【優先権主張国】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(72)【発明者】
【氏名】ジャヤヴァンス サンジャイ
(72)【発明者】
【氏名】ライケル アニル シヴラム
(72)【発明者】
【氏名】ウルマン シュルティン
【審査官】
寺澤 忠司
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2007/0088410(US,A1)
【文献】
特開2008−048819(JP,A)
【文献】
特開2003−159341(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0261182(US,A1)
【文献】
特表2005−536283(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳児のための光線療法システムであって、
その上面で乳児を支持するように構成される乳児支持体と、
前記乳児支持体の上面上の前記乳児の位置に関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成する一つ以上のセンサと、
前記乳児支持体によって保持される光源のセットであって、前記光源のセットのサブセットの起動に応答して、前記光源のセットのサブセットによって放出される電磁放射が前記乳児支持体の上面を通じてガイドされるように構成され配置される、光源のセットと、
コンピュータプログラムモジュールを実行するように構成される一つ以上のプロセッサとを有し、前記コンピュータプログラムモジュールが、
前記乳児支持体の上面上の前記乳児の位置を決定するように構成される位置モジュールであって、当該決定が前記一つ以上のセンサからの情報に基づき、前記位置が、前記乳児の顔が向いている方向を含む、位置モジュールと、
前記放出される電磁放射が前記乳児に光線療法を施すよう、及び前記放出される電磁放射が前記乳児の眼に直接作用しないよう、前記決定された乳児の位置及び前記乳児の顔が向いている方向に基づいて前記光源のセットのうち光源の一つ以上のサブセットを制御するように構成される、光モジュールとを有し、
前記位置モジュールがさらに、前記乳児の眼が前記乳児支持体の上面から背いているかどうかを決定するように構成され、前記光モジュールが、前記乳児の眼が前記乳児支持体の上面から背いていないという決定に基づき、前記乳児の眼の近くの光源の一つ以上のサブセットを弱め及び/又はオフにし、前記乳児の眼が前記乳児支持体の上面から背いているという決定に基づき、前記光源の一つ以上のサブセットが電磁放射を放出することをもたらすよう構成される、光線療法システム。
【請求項2】
前記一つ以上のセンサが前記乳児支持体の上面上の前記乳児のサイズに関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成し、
前記システムが更に、前記乳児のサイズに関する情報に基づいて前記乳児のための推奨される光線療法レジメンを決定するように構成される治療モジュールを有し、
前記光モジュールが前記光源のセットのうち光源の一つ以上のサブセットによって放出される電磁放射のレベルを調節することによって前記光源のセットのうち光源の一つ以上のサブセットを制御するように構成され、前記光モジュールによる調節が前記推奨される光線療法レジメンに基づく、請求項1に記載の光線療法システム。
【請求項3】
前記一つ以上のセンサが、前記乳児支持体の上面上の前記乳児の位置情報をキャプチャするように構成される一つ以上のイメージングセンサを含み、前記位置モジュールがさらに、前記一つ以上のイメージングセンサからの前記キャプチャされた位置情報に基づき前記乳児の三次元位置を決定するように構成され、前記光モジュールがさらに、前記決定された三次元位置に基づき、前記光源のセットからの1つ以上の光源を制御するように構成される、請求項1に記載の光線療法システム。
【請求項4】
前記一つ以上のセンサが、漏れた電磁放射が前記乳児のための光線療法に実質的に寄与しないよう、前記光源のセットによって放出される漏れた電磁放射のレベルに関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成し、
前記光源のセットがさらに、様々な方向に電磁放射を放出するように構成され、前記光モジュールがさらに、前記漏れた電磁放射のレベルが影響を受けるように前記光源のセットの放出の方向を制御するように構成される、請求項1に記載の光線療法システム。
【請求項5】
乳児に光線療法を施すよう構成される光線療法システムの光源を制御する方法であって、前記光線療法システムが、上面を持つ乳児支持体を含んでおり、
一つ以上のセンサが、前記乳児支持体の上面上の前記乳児の位置に関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成するステップと、
光源のセットが、前記乳児支持体の上面を通じて電磁放射を放出するステップと、
一つ以上のプロセッサが、一つ以上のセンサからの情報に基づいて前記乳児支持体の上面上の前記乳児の位置を決定するステップであって、前記位置が、前記乳児の顔が向いている方向を含む、ステップと、
前記一つ以上のプロセッサが、前記放出される電磁放射が前記乳児の眼に直接作用しないよう、前記決定された乳児の位置及び前記乳児の顔が向いている方向に基づいて前記光源のセットから光源の一つ以上のサブセットを制御するステップと、
前記一つ以上のプロセッサが、前記乳児の眼が前記乳児支持体の上面から背いているかどうかを決定するステップとを有し、
前記光源のセットから光源の一つ以上のサブセットを制御するステップがさらに、前記乳児の眼が前記乳児支持体の上面から背いていないという決定に基づき、前記乳児の眼の近くの光源の一つ以上のサブセットを弱め及び/又はオフにし、前記乳児の眼が前記乳児支持体の上面から背いているという決定に基づき、前記光源の一つ以上のサブセットが電磁放射を放出することをもたらすステップを有する、方法。
【請求項6】
前記一つ以上のセンサが、前記乳児支持体の上面上の前記乳児のサイズに関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成するステップと、
前記一つ以上のプロセッサが、前記乳児のサイズに関する情報に基づいて前記乳児のための推奨される光線療法レジメンを決定するステップとをさらに有し、
前記光源のセットから光源の一つ以上のサブセットを制御するステップが、前記推奨される光線療法レジメンに基づいて前記光源のセットのうち光源の一つ以上のサブセットによって放出される電磁放射のレベルを調節することによって達成される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記一つ以上のセンサが前記乳児支持体の上面上の前記乳児の位置情報をキャプチャするように構成される一つ以上のイメージングセンサを含み、
前記方法が、前記一つ以上のプロセッサが、前記一つ以上のイメージングセンサからの前記キャプチャされた位置情報に基づき前記乳児の三次元位置を決定するステップをさらに有し、
前記光源のセットから光源の一つ以上のサブセットを制御するステップがさらに、前記決定された三次元位置に基づく、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記一つ以上のセンサが、漏れた電磁放射が前記乳児のための光線療法に実質的に寄与しないよう、前記光源のセットによって放出される漏れた電磁放射のレベルに関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成するステップをさらに有し、
前記光源のセットがさらに、様々な方向に電磁放射を放出するように構成され、前記光源のセットから光源の一つ以上のサブセットを制御するステップが、前記漏れた電磁放射のレベルが影響を受けるように前記光源のセットの放出の方向を制御するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
乳児に光線療法を施すように構成されるシステムであって、
乳児支持体の上面で乳児を支持するための手段と、
前記乳児支持体の上面上の前記乳児の位置に関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成するための手段と、
前記乳児支持体の上面を通じて電磁放射を放出するための手段と、
一つ以上のセンサからの情報に基づいて前記乳児支持体の上面上の前記乳児の位置を決定するための手段であって、前記位置が、前記乳児の顔が向いている方向を含む、手段と、
前記放出される電磁放射が前記乳児に光線療法を施すよう、及び前記放出される電磁放射が前記乳児の眼に直接作用しないよう、前記決定された乳児の位置及び前記乳児の顔が向いている方向に基づいて前記電磁放射を放出するための手段を制御するための手段とを有し、
前記乳児の位置を決定するための手段がさらに、前記乳児の眼が前記乳児支持体の上面から背いているかどうかを決定し、
前記電磁放射を放出するための手段を制御するための手段がさらに、前記乳児の眼が前記乳児支持体の上面から背いていないという決定に基づき、前記乳児の眼の近くの光源の一つ以上のサブセットを弱め及び/又はオフにし、前記乳児の眼が前記乳児支持体の上面から背いているという決定に基づき、前記光源の一つ以上のサブセットが電磁放射を放出することをもたらすよう構成される、システム。
【請求項10】
前記一つ以上の出力信号を生成するための手段がさらに、前記乳児支持体の上面上の前記乳児のサイズに関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成し、
前記システムが、前記乳児のサイズに関する情報に基づいて前記乳児のための推奨される光線療法レジメンを決定するための手段をさらに有し、
前記電磁放射を放出するための手段を制御するための手段が、前記推奨される光線療法レジメンに基づいて、前記電磁放射を放出するための手段によって放出される電磁放射のレベルを調節することによって動作する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記一つ以上の出力信号を生成するための手段が、前記乳児支持体の上面上の前記乳児の位置情報をキャプチャするように構成される一つ以上のイメージングセンサを含み、
前記システムが更に、前記一つ以上のイメージングセンサからの前記キャプチャされた位置情報に基づき前記乳児の三次元位置を決定する手段を有し、
前記電磁放射を放出するための手段を制御するための手段の動作がさらに、前記決定された三次元位置に基づく、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記一つ以上の出力信号を生成するための手段がさらに、漏れた電磁放射が前記乳児のための光線療法に実質的に寄与しないよう、前記電磁放射を放出するための手段によって放出される漏れた電磁放射のレベルに関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成し、
前記電磁放射を放出するための手段がさらに、様々な方向に電磁放射を放出するように構成され、前記電磁放射を放出するための手段を制御するための手段がさらに、前記漏れた電磁放射のレベルが影響を受けるように前記電磁放射を放出するための手段の放出の方向を制御するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は乳児に光線療法を施すためのシステムと方法に関し、特に、乳児の位置に適応するシステムと方法に関する。
【背景技術】
【0002】
乳児、例えば新生児を光線療法で治療することがよく知られている。周知の光線療法の一例は青色光を用いる黄疸治療である。黄疸治療に有効な青色光のタイプは、乳児の眼に長期間当てられると有害な恐れがあることがよく知られている。黄疸治療に有効な青色光のタイプの照射は、吐き気を含むがこれ限定されない副作用を介護者にもたらすことがよく知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、乳児用の光線療法システムを提供することが本発明の一つ以上の実施形態の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
システムはその上面で乳児を支持するように構成される乳児支持体;乳児支持体の上面上の乳児の位置に関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成する一つ以上のセンサ;乳児支持体によって保持される光源のセットであって、光源のセットのサブセットの起動に応答して、光源のセットのサブセットによって放出される電磁放射が乳児支持体の上面を通じてガイドされるように構成され配置される、光源のセット;並びにコンピュータプログラムモジュールを実行するように構成される一つ以上のプロセッサを有する。コンピュータプログラムモジュールは乳児支持体の上面上の乳児の位置を決定するように構成される位置モジュールであって、決定は一つ以上のセンサからの情報に基づく、位置モジュール;並びに放出される電磁放射が乳児に光線療法を施すよう、決定された乳児の位置に基づいて光源のセットのうちの光源の一つ以上のサブセットを制御するように構成される光モジュールを有する。
【0005】
本発明の一つ以上の実施形態のさらに別の態様は、乳児に光線療法を施すための方法を提供することである。方法は乳児支持体の上面で乳児を支持するステップ;乳児支持体の上面上の乳児の位置に関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成するステップ;光源のセットから乳児支持体の上面を通じて電磁放射を放出するステップ;一つ以上のセンサからの情報に基づいて乳児支持体の上面上の乳児の位置を決定するステップ;並びに放出される電磁放射が乳児に光線療法を施すよう、決定された乳児の位置に基づいて光源のセットから光源の一つ以上のサブセットを制御するステップを有する。
【0006】
一つ以上の実施形態のさらに別の態様は、乳児に光線療法を施すように構成されるシステムを提供することである。システムは乳児支持体の上面で乳児を支持するための手段;乳児支持体の上面上の乳児の位置に関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成するための手段;乳児支持体の上面を通じて電磁放射を放出するための手段;一つ以上のセンサからの情報に基づいて乳児支持体の上面上の乳児の位置を決定するための手段;並びに放出される電磁放射が乳児に光線療法を施すよう、決定された乳児の位置に基づいて電磁放射を放出するための手段を制御するための手段を有する。
【0007】
本発明のこれらの及び他の目的、特徴及び特性、並びに構造の関連要素の操作方法と機能及び部品と製造の経済性の組み合わせは、その全部が本明細書の一部をなす添付の図面を参照して、以下の記載と添付のクレームの考察により、より明らかとなり、類似する参照数字は様々な図面において対応する部分を指定する。しかしながら図面は例示と説明の目的のために過ぎず本発明の限定の定義として意図されたものではないことが明示的に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一つ以上の実施形態にかかる光線療法システムの側面図を図示する。
【
図2】一つ以上の実施形態にかかる光線療法システムの上面図を図示する。
【
図3】一つ以上の実施形態にかかる光線療法システムを概略的に図示する。
【
図4】一つ以上の実施形態にかかる光線療法を施すための方法を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で使用される通り、"a"、"an"及び"the"の単数形は文脈で他に明記しない限り複数の参照を含む。本明細書で使用される通り、二つ以上の部品若しくは構成要素が"結合される"という記述は、リンクが生じる限り、部品が直接若しくは間接的に、すなわち一つ以上の中間部品若しくは構成要素を通じて一緒に結合されるか若しくは動作することを意味するものとする。本明細書で使用される通り、"直接結合される"とは二つの要素が互いに直接接触することを意味する。本明細書で使用される通り、"固定して結合される"若しくは"固定される"とは二つの構成要素が互いに対して一定配向を維持しながら一体となって動くように結合されることを意味する。
【0010】
本明細書で使用される通り、"単一"という語は構成要素が単一ピース若しくはユニットとして作られることを意味する。つまり、別々に作られてから一体として一緒に結合されるピースを含む構成要素は"単一"構成要素若しくは単体ではない。本明細書で使用される通り、二つ以上の部品若しくは構成要素が互いに"係合する"という記述は、部品が直接又は一つ以上の中間部品若しくは構成要素を通じて互いに対して力を及ぼすことを意味するものとする。本明細書で使用される通り、"数"という語は1若しくは1よりも大きい整数(すなわち複数)を意味するものとする。
【0011】
例えば限定されないが、上、下、左、右、上方、下方、前、後及びそれらの派生語など、本明細書で使用される方向のフレーズは、図面に図示される要素の配向に関し、クレームに明記しない限りクレームを限定するものではない。
【0012】
図1は一つ以上の実施形態にかかる光線療法システム10の側面図を図示する。システム10は乳児支持体6、一つ以上のセンサ142、光源11のセット、位置モジュール111、光モジュール112、及び/又は他の構成要素の一つ以上を含み得る。乳児支持体6は上面7を含み、上面7で乳児106を支持するように構成され得る。上面7はシステム10の使用中に乳児106と係合し得る。乳児支持体6は光源11のセットを保持するように構成され得る。
【0013】
光線療法はビリルビンのレベルを低減することによって黄疸(若しくは高ビリルビン血症)を治療するために使用され得る。有効な及び/又は適切な光線療法のレベルは乳児の年齢、サイズ、体重、並びに/或いは他の生理学的、環境、及び/又は乳児固有パラメータに基づき得る。光線療法は例えば460nm乃至500nmのピーク波長、例えば400nm乃至520nmに及ぶ発光スペクトルを持つ、並びに好適には例えば乳児の体表面積(BSA)の80%までに例えば30‐35μW/cm
2/nmの放射照度で供給される狭帯域幅を用いる、電磁放射を使用し得る。光線療法は例えば乳児にゴーグルを着用させることによって、乳児の眼に直接作用しないようにする必要がある可能性があり得る。黄疸治療に有効な青色光のタイプの照射は、頭痛、吐き気、及び/又はめまいを含むがこれらに限定されない副作用を介護者にもたらし得る。
【0014】
図1におけるシステム10の乳児支持体6は、光源11のセットの一部若しくは全部の起動に応答して、光源11によって放出される電磁放射12が上面7を通じてガイドされるように、光源11のセットと係合する及び/又は保持するように構成され得る。放出される電磁放射12は乳児106に直接作用し、従って乳児106に光線療法を施し得る。
【0015】
乳児106はシステム10若しくはその構成要素の上若しくはその付近にいながら、例えば光線療法を受けながら、観察され得る。
【0016】
図1におけるシステム10の一つ以上のセンサ142は、乳児106の年齢、位置、姿勢、サイズ、体重、及び/又は状態、乳児106に関する生理学的、環境、及び/又は乳児固有(医学的)パラメータに関する情報、並びに/或いは他の情報を伝える出力信号を生成するように構成され得る。システム10は乳児106を観察するために生成される出力信号のいずれかを使用し得る。一部の実施形態において、伝えられる情報は乳児106の状態及び/又は容体、乳児106の呼吸、乳児106によって呼吸されるガス、乳児106の心拍数、乳児106の呼吸数、一つ以上の温度、末梢若しくは中枢を問わず動脈血酸素飽和度(SpO
2)を含む、乳児106のバイタルサインと関連するパラメータ、並びに/或いは他のパラメータに関連し得る。
【0017】
限定されない一実施例として、一つ以上のセンサ142は例えば立体視を通じて上面7上の乳児106の(三次元)位置に関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成し得る。一部の実施形態において、一つ以上のセンサ142は乳児106の眼が開いているか若しくは閉じているかどうか、及び/又は乳児106の眼が上面7から背いているかどうかに関する情報を伝える出力信号を生成するように構成され得る。光線療法中、光源11から放出される電磁放射は実質的に乳児106の眼に直接作用しないことが好ましい。センサ142は温度センサ、圧力/重量センサ、光センサ、一つ以上の静止画カメラ、一つ以上のビデオカメラ、及び/又は他のセンサの一つ以上を含み得る。
【0018】
一部の実施形態において、センサ142は乳児106におけるビリルビンのレベルに関する情報を伝える出力信号を生成するように構成され得る。かかるセンサは例えば間質液ビリルビン測定を実行するために使用され得る。
【0019】
乳児106に作用しない、例えば光源11から漏れた電磁放射は、乳児106の光線療法に実質的に寄与しない。こうした電磁放射は環境中へ漏れ、介護者108(例えば看護師、医師、医療専門家など)を煩わせる可能性がある。一部の実施形態において、一つ以上の(光)センサは例えば光源11のセットによって放出された漏れた電磁放射のレベル及び/又は量に関する情報を伝える一つ以上の出力信号を生成するように構成され得る。
【0020】
図1における四つの部材を含むセンサ142の例示は限定する意図ではない。システム10は一つ以上のセンサを含み得る。一つ以上のセンサ142から得られる信号若しくは情報はプロセッサ110、ユーザインターフェース120、電子記憶装置130、及び/又はシステム10の他の構成要素へ送信され得る。この送信は有線及び/又は無線であり得る。
【0021】
乳児106の観察は本明細書に記載の一つ以上のセンサ142及び/又は関連パラメータのいずれかに基づき得る。観察及び/又は測定は情報を得る非接触、非侵襲的手段として使用され得る。"非接触"とは本開示の文脈において(例えば乳児106の皮膚への)接着剤の使用を避けること及び/又は直接皮膚接触を避けることのいずれかをあらわす。
【0022】
図1におけるシステム10の一つ以上の光源11は、一つ以上の光源によって放出される電磁放射12が上面7を通じてガイドされるように構成され得る、個々の光源はLED、OLED及び/又は他の電磁放射源の一つ以上を含み得る。光源11は規則的パターン、不規則パターン、若しくはその両方の組み合わせで配置され得る。例えば、光源11は規則的格子で配列され得る。例として、
図2はシステム10の上面図を図示する。上面7の左下隅の下にある三つの光源11の描写は限定ではなく例示の意味である。上面7の右下隅の下にある三つの光源11の描写は限定ではなく例示の意味である。省略記号11aは例えば光源の規則的格子を作るように水平に、垂直に、対角線上に、及び/又は多方向に上面7の下に配列され得る追加光源を示す。光源11は乳児106の下を含む、乳児支持体6の上面7全体の下に広がり得る。
【0023】
図1を参照すると、システム10の光源11は制御可能な強度レベル(例えば個々の光源について最大使用可能強度レベルのパーセンテージで示される)、制御可能な照射方向及び/又は角度(
図1に個々の光源について多方向の電磁放射12で示される)、制御可能な照射スペクトルの選択、並びに/或いは他の制御可能な照射特性及び/又は照射パラメータを持つように構成され得る。例えば、光源11の照射パラメータは、屈折素子、反射素子、レンズ、鏡、フィルタ、偏光子、回折格子、光ファイバ、及び/又は他の光学素子の一つ以上を含むがこれらに限定されない、光源内の光学素子を調節することによって制御され得る。個々の光源11は乳児106の一部(皮膚露出部)のみが照射されるように制御され得る。特に、乳児106の眼に近くない乳児106の一部(皮膚露出部)が照射される。
【0024】
実際の光源によって放出される電磁放射は、光源の理論モデルとは対照的に、少なくとも光線療法及び/又はデジタル画像処理の実際の適用についてはその強度及び/又は(ビーム)方向の非決定性分布を持ち得ることが留意される。さらに電磁放射のビームのガイド、反射、及び/又は散乱は確率分布によって律則される確率事象とみなされ得ることが留意される。それでもなお、電磁放射は放出された放射の少なくとも約90%、少なくとも約95%、約99%、及び/又は別のパーセンテージが直接そのように作用する場合、特定表面及び/又は位置に若しくはその付近に実質的に直接作用するとみなされ得る。
【0025】
図3は一つ以上の実施形態にかかる光線療法システム10を概略的に図示する。
図3におけるシステム10のユーザインターフェース120はシステム10とユーザ(例えばユーザ108、介護者、医療提供者、治療意思決定者など)との間に、それを通じてユーザがシステム10へ情報を供給し及び/又はシステム10から情報を受信することができるインターフェースを提供するように構成され得る。これは"情報"と総称される、データ、結果、及び/又は命令、及び任意の他の通信可能なアイテムがユーザとシステム10の間で通信されることを可能にする。ユーザ108へ伝えられ得る情報の一実施例は乳児106がシステム10内にいる期間を通じて観察されるバイタルサインの変化を詳述するレポートである。ユーザインターフェース120への包含に適したインターフェース装置の実施例は、キーパッド、ボタン、スイッチ、キーボード、ノブ、レバー、表示画面、タッチスクリーン、スピーカ、マイクロフォン、インジケータライト、可聴アラーム、及びプリンタを含む。情報は音声信号、視覚信号、触覚信号、及び/又は他の感覚信号、又はそれらの任意の組み合わせの形でユーザインターフェース120によってユーザ108へ提供され得る。
【0026】
限定されない例として、ユーザインターフェース120は発光することができる放射源を含み得る。放射源は例えば少なくとも一つのLED、少なくとも一つの電球、表示画面、及び/又は他の放射源の一つ以上を含み得る。ユーザインターフェース120は漏れた電磁放射のレベルに関する情報をユーザ108へ伝える方法で発光するように放射源を制御し得る。
【0027】
有線若しくは無線を問わず、他の通信技術も本明細書ではユーザインターフェース120として考えられることが理解されるべきである。例えば、一実施形態において、ユーザインターフェース120は電子記憶装置130によって提供されるリムーバブルストレージインターフェースと統合され得る。この実施例において、情報はユーザ(ら)がシステム10の実装をカスタマイズすることを可能にするリムーバブルストレージ(例えばスマートカード、フラッシュドライブ、リムーバブルディスクなど)からシステム10にロードされる。ユーザインターフェース120としてシステム10との使用に適した他の例示的な入力装置及び技術は、限定されないが、RS‐232ポート、RFリンク、IRリンク、モデム(電話、ケーブル、Ethernet(登録商標)、インターネットなど)を含む。要するに、システム10と情報を通信するためのいかなる技術も、ユーザインターフェース120として考えられる。
【0028】
図3におけるシステム10の電子記憶装置130は情報を電子的に記憶する電子記憶媒体を有する。電子記憶装置130の電子記憶媒体はシステム10と一体的に設けられる(すなわち実質的に取り外し不可)システムストレージ及び/又は例えばポート(例えばUSBポート、FireWire(登録商標)ポートなど)若しくはドライブ(例えばディスクドライブなど)を介してシステム10と取り外し可能に接続可能なリムーバブルストレージの一方若しくは両方を含み得る。電子記憶装置130は光学読取記憶媒体(例えば光ディスクなど)、磁気読取記憶媒体(例えば磁気テープ、磁気ハードドライブ、フロッピードライブなど)、電荷ベース記憶媒体(たとえばEPROM、EEPROM、RAMなど)、固体記憶媒体(例えばフラッシュドライブなど)、及び/又は他の電子読取記憶媒体の一つ以上を含み得る。電子記憶装置130はソフトウェアアルゴリズム、プロセッサ110によって決定される情報、ユーザインターフェース120を介して受信される情報、及び/又はシステム10が正常に機能することを可能にする他の情報を記憶し得る。例えば、電子記憶装置130は施される光線療法に関する情報及び/又は他の情報を記録若しくは記憶し得る。電子記憶装置130はシステム10内の個別構成要素であり得るか、又は電子記憶装置130はシステム10の一つ以上の他の構成要素(例えばプロセッサ110)と一体的に設けられ得る。
【0029】
図3におけるシステム10のプロセッサ110はシステム10において情報処理能力を提供するように構成される。従って、プロセッサ110はデジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するように設計されるデジタル回路、情報を処理するように設計されるアナログ回路、ステートマシン、及び/又は情報を電子的に処理するための他の機構の一つ以上を含む。プロセッサ110は
図3に単体として示されるが、これは例示の目的に過ぎない。一部の実施例において、プロセッサ110は複数の処理ユニットを含む。
【0030】
図3に図示の通り、プロセッサ110は一つ以上のコンピュータプログラムモジュールを実行するように構成される。一つ以上のコンピュータプログラムモジュールはパラメータ決定モジュール、位置モジュール111、光モジュール112、治療モジュール113、及び/又は他のモジュールの一つ以上を含む。プロセッサ110はソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、ハードウェア、及び/又はファームウェアの何らかの組み合わせ、並びに/或いはプロセッサ110上で処理能力を構成するための他の機構によって、モジュール111、112及び/又は113を実行するように構成され得る。
【0031】
当然のことながら、モジュール111、112及び113は
図3に単一処理ユニット内で同一場所に配置されるものとして図示されるが、プロセッサ110が複数の処理ユニットを含む実施例において、モジュール111、112及び/又は113の一つ以上は他のモジュールから離れて設置されてもよい。下記の異なるモジュール111、112及び/又は113によって提供される機能の記述は例示の目的であって、モジュール111、112及び/又は113のいずれも、記載した以上の若しくは以下の機能を提供し得る通り、限定する意図ではない。例えば、モジュール111、112及び/又は113の一つ以上が除外されてもよく、その機能の一部若しくは全部がモジュール111、112及び/又は113の他のものによって提供されてもよい。プロセッサ110はモジュール111、112及び/又は113の一つの下に起因する機能の一部若しくは全部を実行し得る一つ以上の追加モジュールを実行するように構成され得ることが留意される。
【0032】
システム10のパラメータ決定モジュール(不図示)は(複数の)センサ142によって生成される出力信号から一つ以上の状態パラメータ、医学的パラメータ、及び/又は他のパラメータを決定するように構成され得る。パラメータは乳児の年齢、サイズ、ボリューム、体重、並びに/或いは他の生理学的、環境、及び/又は乳児固有パラメータに関連し得る。一つ以上の状態パラメータは乳児106の存在、姿勢、及び/又は位置に関連し得る。一つ以上の医学的パラメータは乳児106の観察されるバイタルサイン、及び/又は乳児106の他の医学的パラメータに関連し得る。他のパラメータは例えば気温などシステム10付近の環境に関連し得る。この機能の一部若しくは全部はプロセッサ110の他のコンピュータプログラムモジュールに組み込まれるか若しくは統合され得る。
【0033】
図3におけるシステム10の位置モジュール111は乳児106の存在、(三次元)位置、姿勢、及び/又は配向(及び/又は限定されないが乳児106の眼、一つ以上の脚、一つ以上の腕、頭、額、及び/又は他の解剖学的部位を含む解剖学的部位)を決定するように構成され得る。位置モジュール111による決定は例えば一つ以上の体重センサからの情報など、一つ以上のセンサ142からの情報に基づき得るか、及び/又はマルチカメラを用いた立体視による。一部の実施形態において、位置モジュール111は乳児支持体6の上面7上のどの領域に(及び/又はどの姿勢及び/又は配向で)乳児106の皮膚露出部、例えば乳児の頭若しくは足が現在位置するかを決定し、それに従って光源11が制御され得るように構成され得る。衣類若しくはおむつを通じた光線療法は効果がないかもしれないことが留意される。一部の実施形態において、位置モジュール111は乳児106の衣類若しくはおむつの位置を決定するように構成され得る。
【0034】
一部の実施形態において、位置モジュール111は乳児106が仰臥位であるかどうかを決定するように構成され得る。一部の実施形態において、位置モジュール111は乳児106の眼が乳児支持体6の上面7から背いているかどうかを決定するように構成され得る。位置モジュール111は、施される及び/又は推奨される光線療法対、決定された乳児106の存在、位置、姿勢、及び/又は配向におけるミスマッチに起因して警告及び/又は通知が必要であるかどうかを決定するように構成され得る。こうした警告及び/又は通知は例えばユーザインターフェース120を介して提示され得る。代替的に、及び/又は同時に、決定された乳児106の存在、位置、姿勢、及び/又は配向における変化に応じて、例えば光源11を制御することによって、施される光線療法は自動的に調節され得る。位置モジュール111による決定はシステム10の他の構成要素において使用され得る。
【0035】
一部の実施形態において、位置モジュール111は例えば一つ以上のイメージングセンサによって伝えられる情報を用いて、光源111のセットからどの光源が乳児106に効果的に光線療法を施す位置にあるかを決定するように構成され得る。一つ以上のイメージングセンサ、若しくはカメラは上面7上の乳児106の位置、姿勢、及び/又は配向に関する視覚情報を伝える出力信号をキャプチャするように配置され得る。例えば、カメラは
図2に描かれるビューと同様に乳児106のトップビューの画像をキャプチャし得る。レンズ(若しくは視覚情報からキャプチャ画像への経路に沿ったカメラの他の構成要素)がキャプチャ画像に挿入され、追加され、及び/又はグリッドを重ね合わせ得る。代替的に、及び/又は同時に、イメージングセンサの外部の構成要素がキャプチャ画像にグリッド情報を追加するために使用され得る。例えば、グリッドは上面7上に描かれ得る。こうしたグリッドは
図2に関して記載した通り上面7の下の光源11の格子に何らかの所定の及び/又は既知の方法で対応し得る。位置モジュール111による一つ以上の決定はグリッド情報及び/又はキャプチャ画像に基づき得る。
【0036】
図3におけるシステム10の光モジュール112は、一つ以上の光源11によって放出される電磁放射が乳児106に光線療法を施すように、決定された乳児106の位置に基づいて一つ以上の光源11を制御するように構成され得る。光モジュール112による制御は個々の光源、光源の一つ以上のサブセット、光源の一つ以上のグループ、光源の一つ以上の行及び/又は列、並びに/或いはその任意の組み合わせに基づき得る。光モジュール112による制御は制御可能な強度レベル、制御可能な照射方向及び/又は角度、制御可能な照射スペクトルの選択、並びに/或いは一つ以上の光源11の他の制御可能な照射特性及び/又は照射パラメータの制御を含み得る。光モジュール112による制御は位置モジュール111からの情報に基づき得る。
【0037】
例えば、乳児106の眼の近くの光源は、乳児106が腹臥位にあるときに調節され、及び/又は弱められるか及び/又は消され得る。素肌が露出していない乳児106の領域上に実質的に放射を放出し得る光源は、調節され、及び/又は弱められるか及び/又は消され得る。乳児106の周辺付近及び/又は乳児106の位置に基づく輪郭付近(例えば上面7へ乳児106のボリュームを投影することによって決定される)の光源は、それに従って制御及び/又は調節され得る。調節は個々の光源若しくは光源のグループを消すこと及び/又は弱めること、漏れた電磁放射のレベルが影響を受ける及び/又は低減されるように個々の光源若しくは光源のグループを内側へ向けること、並びに/或いは他の調節の一つ以上を含み得る。乳児106に効果的に光線療法を施す位置にないと決定される光源はそれに従って制御及び/又は調節され得る。
【0038】
乳児106の動き及び位置変化の観察は、乳児106に有効な光線療法を施す、特定電磁放射を乳児106の眼から遠ざけておく、及び適当に低いレベルの漏れた電磁放射を持つという複数の目標に沿って一つ以上の光源を調節するために光モジュール112によって使用され得る。
【0039】
図3におけるシステム10の治療モジュール113は乳児106のための推奨される光線療法レジメンを決定するように構成され得る。光線療法レジメンは乳児106のサイズ/ボリューム/体重に関する情報、乳児106の年齢に関する情報、乳児106に以前実施された光線療法に関する情報、乳児106の状態に関する医学的パラメータに関する情報(例えばビリルビン測定結果)、ユーザ108若しくは介護者から述べられる及び/又は提供される情報、臨床医入力、ガイドライン、チャート、及び/又は他の情報の一つ以上に基づき得る。そして推奨される光線療法レジメンは光モジュール112による操作及び/又は調節の基礎として使用され得る。
【0040】
図4はシステムにおける一つ以上のカメラに照明を与えるための方法400を図示する。下記方法400の動作は例示であることを意図する。一部の実施形態において、方法400は記載されていない一つ以上の追加動作とともに、及び/又は述べられた動作の一つ以上を伴わずに、達成され得る。さらに、方法400の動作が
図4に図示され以下に記載される順序は限定する意図ではない。
【0041】
一部の実施形態において、方法400は一つ以上の処理装置(例えばデジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するように設計されるデジタル回路、情報を処理するように設計されるアナログ回路、ステートマシン、及び/又は情報を電子的に処理する他の機構)において実施され得る。一つ以上の処理装置は電子記憶媒体上に電子的に記憶される命令に応答して方法400の動作の一部若しくは全部を実行する一つ以上の装置を含み得る。一つ以上の処理装置はハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアを通じて方法400の動作の一つ以上の実行のために特別に設計されるように構成される一つ以上の装置を含み得る。
【0042】
動作402において、乳児が乳児支持体の上面で支持される。一実施形態において、動作402は乳児支持体6(
図1に図示及び上記)と同様の若しくは実質的に同一の乳児支持体によって実行される。
【0043】
動作404において、乳児支持体の上面上の乳児の位置に関する情報を伝える一つ以上の出力信号が生成される。一実施形態において、動作404はセンサ142(
図1に図示及び上記)と同様の若しくは実質的に同一のセンサによって実行される。
【0044】
動作406において、電磁放射が光源のセットから乳児支持体の上面を通じて放出される。一実施形態において、動作406は光源11(
図1に図示及び上記)と同様の若しくは実質的に同一の光源のセットによって実行される。
【0045】
動作408において、一つ以上のセンサからの情報に基づいて乳児支持体の上面上の乳児の位置が決定される。一実施形態において、動作408は位置モジュール111(
図3に図示及び上記)と同様の若しくは実質的に同一の位置モジュールによって実行される。
【0046】
動作410において、放出された電磁放射が乳児に光線療法を施すように、決定された乳児の位置に基づいて光源の一つ以上のサブセットが制御される。一実施形態において、動作410は光モジュール112(
図3に図示及び上記)と同様の若しくは実質的に同一の光モジュールによって実行される。
【0047】
クレームにおいて、括弧の間に置かれる任意の参照符号はクレームを限定するものと解釈されてはならない。"有する"若しくは"含む"という語はクレームに列挙されたもの以外の要素若しくはステップの存在を除外しない。複数の手段を列挙する装置クレームにおいて、これら手段の複数はハードウェアの一つの同じ項目によって具体化されてもよい。ある要素に先行する"a"若しくは"an"という語はかかる要素の複数の存在を除外しない。複数の手段を列挙する任意の装置クレームにおいてこれら手段の複数はハードウェアの一つの同じ項目によって具体化されてもよい。特定の手段が相互に異なる従属クレームに列挙されるという単なる事実は、これら要素が組み合わせて使用されることができないことを示さない。
【0048】
本発明は現在最も実用的で好適な実施形態とみなされるものに基づいて例示の目的で詳細に記載されているが、かかる詳細はその目的のためだけであり、本発明は開示の実施形態に限定されず、それどころか、添付のクレームの精神と範囲内にある変更及び均等な構成を包含することが意図されることが理解されるべきである。例えば、本発明は、可能な限り、任意の実施形態の一つ以上の特徴が任意の他の実施形態の一つ以上の特徴と組み合わされ得ることを想定することが理解されるべきである。