特許第6371097号(P6371097)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6371097
(24)【登録日】2018年7月20日
(45)【発行日】2018年8月8日
(54)【発明の名称】タイヤインフレーション装置
(51)【国際特許分類】
   B60C 25/12 20060101AFI20180730BHJP
   B62D 65/12 20060101ALI20180730BHJP
【FI】
   B60C25/12 C
   B62D65/12 C
【請求項の数】18
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-85354(P2014-85354)
(22)【出願日】2014年4月17日
(65)【公開番号】特開2014-210578(P2014-210578A)
(43)【公開日】2014年11月13日
【審査請求日】2017年1月25日
(31)【優先権主張番号】10 2013 104 007.1
(32)【優先日】2013年4月19日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】511040469
【氏名又は名称】シェンク ロテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123630
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】マルティン ロガラ
(72)【発明者】
【氏名】マルク オルトヴァイン
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス パイネルト
【審査官】 田々井 正吾
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−509860(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0074823(US,A1)
【文献】 特表2013−511427(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0120590(US,A1)
【文献】 特開2011−025793(JP,A)
【文献】 特開平09−193630(JP,A)
【文献】 米国特許第06076586(US,A)
【文献】 特開2005−238876(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第10007019(DE,A1)
【文献】 欧州特許第01671820(EP,B1)
【文献】 独国特許発明第102009046195(DE,B3)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 25/12
B62D 65/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤインフレーション装置であって、ホイールリム及び前記ホイールリムに取り付けられたチューブレスタイヤを含むホイールを前記タイヤインフレーション装置に供給することができ、前記タイヤインフレーション装置は、機枠(2)と、前記機枠(2)上に配置されたタイヤ充填ベル(4)と、充填チャンバを密閉する支持・密封装置(5)とを有し、
前記タイヤ充填ベル(4)は、充填プレート(10)及び別個の充填リング(11)を有し、前記充填リング(11)は互いに異なる直径を備えた複数個の相互に交換可能な充填リング(11,11′)から選択できると共に前記ホイールの回転軸線に対して心出し位置に動かすことができ
前記充填プレート(10)と前記心出し位置に配置された充填リング(11)の第1の縁部を互いに当てることができ、前記充填プレート(10)を前記充填リング(11)と一緒に回転軸線に沿って動かすことができ、前記充填プレート(10)から遠ざかる方向に向いた前記心出し位置に配置されている前記充填リング(11)の第2の縁部を前記タイヤの側面に当てることができ、
前記タイヤインフレーション装置は、マガジンラック(20)を含むマガジン(3)を有し、前記マガジンラックは、前記回転軸線と交差する複数の互いに平行な平面内に位置するマガジンガイド(21)で形成されたホルダを有し、前記ホルダの各々は、前記充填リング(11,11′)が運動可能に設けられるよう充填リング(11,11′)を前記マガジンガイド(21)内に保持することができ、前記マガジンラック(20)と前記充填プレート(10)を前記回転軸線の方向に互いに対して動かして前記ホルダの各々のための前記マガジンガイド(21)が前記充填プレート(10)上に配置された充填プレートガイド(18)に連結される複数の移送位置に至らせることができ、前記移送位置に配置された前記マガジンガイド(21)内に配置される充填リング(11)を運搬装置(40)によって前記充填プレートガイド中に、そして前記充填プレート(10)上の前記心出し位置に運搬することができる、タイヤインフレーション装置。
【請求項2】
前記マガジンラック(20)を前記機枠(2)上に配置されたマガジン駆動装置(34)によって前記回転軸線の方向に前記マガジンガイド(21)の前記移送位置に動かすことができる、請求項1記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項3】
前記移送位置に配置された前記マガジンガイド(21)は、前記機枠(2)に固定された中間ガイド(19)によって前記充填プレートガイド(18)に連結される、請求項1又は2記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項4】
前記充填リング(11)のためのガイドを更に有し、該ガイドは各々、2本の互いに平行なガイドレール(17,22)を有し、前記充填リング(11,11′)は、フレーム(52)を備え、該フレームは、互いに反対側の側部に位置していて、前記ガイドレール(17,22)と一緒になって確動ガイドを形成する回転可能に設けられたローラ(55)又は摺動ブロックを有する、請求項1〜3のうちいずれか一に記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項5】
前記ガイドレール(17,22)は、U字形輪郭形状を有し、前記ガイドレール(17,22)の中空異形側部は、互いに向かい合っており、前記ローラ(55)又は摺動ブロックは、充填リング(11)の前記フレームが前記ガイドレール(17,22)相互間に配置されると、前記中空異形側部内に嵌まり込む、請求項4記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項6】
前記運搬装置(40)は、前記機枠(2)上に配置されていて、駆動ヘッド(45)を駆動し、前記駆動ヘッドは、前記駆動ヘッドが前記マガジンガイド(21)と平行な駆動ヘッドガイド(46)上で動くことができ、そして前記移送位置にある前記ホルダ内に配置される充填リング(11)に連結可能であるように案内される、請求項1〜5のうちいずれか一に記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項7】
前記運搬装置は、モータ(42)により駆動されるクランク(43)及び結合ロッド(44)を含むクランク機構体を有し、前記結合ロッドは、前記クランク(43)の回転運動を前記駆動ヘッド(45)に伝達し、前記クランク(43)及び前記結合ロッド(44)は、前記マガジンラック(20)と前記機枠(2)との間の自由運動領域内に配置されている、請求項6記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項8】
前記駆動ヘッド(45)は、結合要素(50)を有し、前記結合要素は、前記充填リング(11,11′)上に配置された対向結合要素(57)と相互作用し、前記結合要素(50)及び前記対向結合要素(57)は、前記結合要素と前記対向結合要素を前記充填リング軸線の方向における互いに対する運動の結果として、互いに係合させることができ又は互いに分離することができるよう設計されている、請求項6又は7記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項9】
前記駆動ヘッドガイド(46)は、前記マガジンラック(20)に向いた前記機枠(2)の内方側部上の前記マガジンガイド(21)から遠ざかる方向に向いた前記マガジンラック(20)の外方側部上に配置され、キャリヤ(56)が前記充填リング(11,11′)に固定され、前記キャリヤは、前記充填リング(11,11′)が前記マガジン(3)内に配置されると、前記マガジンガイド(21)の外部の周りを掴むと共に前記対向結合要素(57)の外方側部を支持する、請求項6〜8のうちいずれか一に記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項10】
前記マガジンラック(20)は、該マガジンラックが動くことができるよう前記機枠(2)上においてラックガイド(28)内で案内され、前記マガジン駆動装置(34)は、回転駆動可能であって雄ねじを備えたスピンドル(36)を有し、前記スピンドルは、その雄ねじによって雌ねじを備えたナット(37)と係合し、前記スピンドルは、該スピンドルが回転することができないよう前記マガジンラック(20)上で支持される、請求項2〜9のうちいずれか一に記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項11】
前記スピンドル(36)は、垂直方向に吊り下げられた状態で前記マガジンラック(20)を支持し、前記スピンドル(36)は、前記機枠の横方向部材上に支持された軸方向軸受内に軸方向に固定された状態で回転可能に設けられ、前記軸方向軸受及び前記横方向部材(35)は、前記スピンドル(36)の中心軸線が充填リング(11,11′)が装填された前記マガジンラック(20)の重心の近くで又は重心内に延びるよう配置されている、請求項10記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項12】
球面支承面が前記スピンドル(36)の前記軸方向軸受を前記横方向部材(35)上に支持すると共に前記ナット(37)を前記マガジンラック(20)の横方向ビーム(27)上に支持し、前記支承面の中央箇所は、前記スピンドル(36)の前記中心軸線上に位置している、請求項11記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項13】
前記充填リング(11,11′)は、アクチュエータ(66)によって前記充填プレート(10)上で動かすことができる位置決めピン(70)を前記充填リング(11)のうちの1つが前記充填プレート(10)上の前記心出し位置にある場合に挿入することができる少なくとも1つの位置決め穴(71)を有する、請求項1〜12のうちいずれか一に記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項14】
センサ(72)が前記アクチュエータ(66)上に配置されていて前記位置決めピン(70)の位置を記録する、請求項13記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項15】
クランプ装置(68)が前記充填プレート(10)上に配置され、前記クランプ装置(68)は、前記心出し位置において前記充填プレート(10)上に配置された充填リング(11)を前記充填プレート(10)の第1の縁部にクランプすることができる、請求項1〜14のうちいずれか一に記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項16】
前記クランプ装置(68)は、前記充填リング(11)から遠ざかる方向に向いた前記充填プレート(10)の上方側部上に配置され、前記クランプ装置は、前記充填プレート(10)に垂直に動かすことができるクランプアーム(73)を有し、前記クランプアームは、前記充填プレート(10)の前記縁部を越えて突き出た前記充填リングの傾斜クランプアンカの肩(58)の下面を把持する、請求項15記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項17】
前記クランプアンカは、前記充填リング(11)の前記キャリヤ(56)によって形成されている、請求項16記載のタイヤインフレーション装置。
【請求項18】
2つの空気圧シリンダ(15)及び1つの油圧制御シリンダ(14)が前記タイヤ充填ベル(4)を動かすために平行な配列関係をなして前記機枠(2)に固定され、前記制御シリンダ及び前記空気圧シリンダのピストンロッド(81,82)は、前記充填プレート(10)に連結され、前記空気圧シリンダ(15)の運動は、前記制御シリンダ(14)によって制御可能である、請求項1〜17のうちいずれか一に記載のタイヤインフレーション装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤインフレーション装置であって、ホイールリム及びホイールリムに取り付けられたチューブレスタイヤを含むホイールをタイヤインフレーション装置に供給することができ、タイヤインフレーション装置は、機枠と、機枠上に配置されたタイヤ充填ベル(filling bell)と、充填チャンバを封止又は密閉する支持・密封装置とを有し、タイヤ充填ベルは、充填プレート及び互いに異なる直径を備えた複数個の相互に交換可能な充填リングから選択できると共にホイールの回転軸線に対して心出し位置に動かすことができる別個の充填リングを有し、充填プレートと心出し位置に配置された充填リングの第1の縁部を互いに当てることができ、充填プレートを充填リングと一緒に回転軸線に沿って動かすことができ、充填プレートから遠ざかる方向に向いた心出し位置に配置されている充填リングの第2の縁部をタイヤの側面に当てることができるような形式のタイヤインフレーション装置に関する。本発明は又、ホイールリムに取り付けられるチューブレスタイヤを充填する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動連続生産中、チューブレスタイヤを備えた自動車用ホイールには、通常、自動タイヤインフレーションステーションで圧縮空気が充填され、自動タイヤインフレーションステーションは、組み立てラインの一体部分である。このプロセスでは、タイヤが装着されたリムを適当な支持プレート上に配置し、この支持プレートは、充填プロセス中、ホイールを下から封止する。充填ベルがタイヤの上方側部上に配置され、このベルは、タイヤ及びリムを上から封止し、タイヤのサイドウォールは、充填プロセス中、充填ベルを通って下方に押し下げられ、ついには、タイヤビードとリムとの間に環状隙間が形成されるようになり、充填ベル中に流入させた圧縮空気がこの環状隙間を通ってタイヤの中に流れることができる。タイヤ中に流れる圧縮空気は、タイヤをベースプレート及び充填ベルに相当大きな力で押し付ける。充填圧力にいったん達すると、充填ベルを上昇させ、それによりタイヤのサイドウォールが軸方向に互いに離れ、ついには、タイヤビードは、リム上のそれぞれの着座位置を占めるようになる。かかる充填作業の目的のため、充填ベルは、一方において、充填ベルがリムに接触しないが、リム上に配置可能であるほど十分大きい直径の開口部を備えなければならない。他方、開口部の直径は、充填ベルがタイヤの最も高い箇所から半径方向に離れたタイヤの上方サイドウォールに触れるほど大きくてはならない。充填ベルは、この場合、タイヤの半径方向運動を妨げ、それにより、タイヤビードは、その受座内に正確にスプリングバックしないようになる恐れがある。かくして、充填ベルは、限られた範囲の自動車ホイールサイズに適しているに過ぎない。
【0003】
当該技術分野において独国特許出願公開第10007019(A1)号明細書から知られているタイヤインフレーションステーションでは、ホイール/タイヤ集成体がタイヤインフレーションステーション内に貯蔵され、この集成体は、タイヤの底部側表面がベースプレートに密着した状態で位置決めされるようになる。タイヤ充填ベルは、ホイール/タイヤ集成体の上方側部上に配置され、このベルは、タイヤインフレーションプロセスのために下降され、タイヤサイドウォールは、リムの環状縁部から押し離され、その結果、タイヤのサイドウォールとホイールリムとの間に環状空間が形成され、タイヤにはこの環状空間を介して圧縮空気が充填される。種々のタイヤサイズ及び/又はリムサイズを備えたホイールは、2つの互いに異なる直径を備えた2つの充填ベルが互いに嵌め込まれて形成されているので制限された程度まで充填可能である。
【0004】
同一のタイヤインフレーションステーションにおいて充填されるべきタイヤサイズの範囲を広げるため、本明細書の冒頭のところで言及すると共に欧州特許第1671820(B1)号明細書から知られている形式のタイヤインフレーションステーションは、互いに異なる直径の複数個の充填リングを有するタイヤ充填ベルを有し、適当な直径の充填リングがタイヤのサイズに応じて用いられる。充填リングは、中央運動装置上のホルダに環状に固定され、これら充填リングをこの運動装置によって円を描いてホイールの回転軸線に対し軸方向に心出し位置に動かすことができる。心出し位置に動かされたそれぞれの充填リングは、充填プレートと一緒になって充填ベルを形成し、かかる充填リングを一方の縁部がインフレートされるべきタイヤの側面に当たった状態で動かすことができる。この公知のタイヤインフレーションステーションに必要な空間は、不都合であるとみなされる。
【0005】
独国特許102009046195(B3)号明細書のタイヤインフレーションステーションは、キャリヤプレートが下面に配置された充填装置であり、キャリヤプレートは、これが複数の位置相互間で軸線に沿って行ったり来たりすることができるよう真っ直ぐなガイド内に設けられ、充填リングは、運動方向で見て、ガス密状態で互いに前後に位置した状態でキャリヤプレートの下面上で固定され、キャリヤプレートは、充填リング内にそれぞれの貫通開口部を有し、これは貫通開口部のうちの別のものは、キャリヤプレートの複数の位置の各々においてキャリヤプレートの上方側部上に配置された充填装置のための充填開口部に連結される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第10007019(A1)号明細書
【特許文献2】欧州特許第1671820(B1)号明細書
【特許文献3】独国特許102009046195(B3)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、スペースに関する要求を少なくした状態で広範な種々のタイヤサイズに適した特定形式のタイヤインフレーション装置を設計することにある。タイヤインフレーション装置は又、経済的に製造可能であるべきであり、信頼性があり且つあまり手入れを必要とせず、しかも高い充填精度を保証すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、本発明によれば、請求項1に記載された特徴を有するタイヤインフレーション装置によって達成される。タイヤインフレーション装置の有利な実施形態は、別の請求項に記載されている。
【0009】
本発明によれば、ホイールリム及びホイールリムに取り付けられたチューブレスタイヤを含むホイールをタイヤインフレーション装置に供給することができるタイヤインフレーション装置は、機枠と、機枠上に配置されたタイヤ充填ベルと、充填チャンバを密閉する支持・密封装置とを有する。タイヤ充填ベルは、充填プレート及び互いに異なる直径を備えた複数個の相互に交換可能な充填リングから選択できると共にホイールの回転軸線に対して心出し位置に動かすことができる別個の充填リングを有し、充填プレートと心出し位置に配置された充填リングの第1の縁部を互いに当てることができ、充填プレートを充填リングと一緒に回転軸線に沿って動かすことができ、充填プレートから遠ざかる方向に向いた心出し位置に配置されている充填リングの第2の縁部をタイヤの側面に当てることができる。タイヤインフレーション装置は、マガジンラックを含む充填リングマガジンを更に有し、マガジンラックは、回転軸線と交差する複数の互いに平行な平面内に位置するマガジンガイドで形成されたホルダを有し、ホルダの各々は、充填リングが運動可能に設けられるよう充填リングをマガジンガイド内に保持することができ、マガジンラックと充填プレートを回転軸線の方向に互いに対して動かしてホルダの各々のためのマガジンガイドが充填プレート上に配置された充填プレートガイドに連結される複数の移送位置に至らせることができ、移送位置に配置されたマガジンガイド内に配置される充填リングを運搬装置によって充填プレートガイド中に、そしてこのガイド内の心出し位置に運搬することができる。
【0010】
本発明のタイヤインフレーション装置では、直径が互いに異なる充填リングは、好ましくは、マガジン内に積み重ねられた状態で互いに上下に又は互いに隣接して配置され、マガジンは、充填ベルを移動させて充填されるべきホイールを供給するのに必要な作業領域の外側に配置される。マガジンの設計は、種々の充填リングを提供するのに必要な空間が極めて狭く、しかも個々の充填リングを単一の且つ費用効果の良い装置によって充填プレート上の心出し位置に搬送することができるという利点を有する。充填リングは、非常に背が高いものである必要はなく、このことは、充填中に必要な圧縮空気の量を最小限に抑えることができるということを意味している。
【0011】
マガジンラック及び充填プレートを充填リングを供給したり排出したりするための移送位置に動かすためには、充填プレート又はマガジンラックを回転軸線方向に動かすことが必要であるに過ぎない。充填プレートをこの目的のために変位させる場合、充填プレートの変位経路を移送位置の数に従って増大させなければならない。充填リングを充填プレートガイド中に運搬する複雑な装置も又、この作業において必要である。
【0012】
したがって、本発明の好ましい形態では、マガジンラックをマガジンラック上に配置されたマガジン駆動装置によって回転軸線の方向で移送位置に動かすことができることが必要である。この設計は、同一の移送位置にマガジンを用いて常時接近することができ、移送位置は、充填プレートの休止位置であって良いという利点を有する。したがって、1つの移送位置の付近で働く運搬装置は、それぞれの充填リングを充填プレートの下の心出し位置に押すのに1つしか必要ではない。
【0013】
また、可動マガジンラック内において、移送位置に配置されたマガジンガイドは、充填プレートガイドとの間に設けられた中間ガイドによって充填プレートガイドに連結され、中間ガイドは、固定状態の機枠に取り付けられることも又、有利であることが判明した。結果として得られる固定状態の中間ガイドは、可動ガイドと連結箇所の位置合わせに関する許容差の要件を軽減し、この中間ガイドにより、機枠とタイヤインフレーション装置との間の距離を長くすることが可能であり、その結果、ホイールを供給するのに十分なスペース、機器がホイールを保持してこれを心出しするのに十分なスペース及び充填プレートを動かすのに十分なスペースが生じるようになる。
【0014】
本発明の別の提案例では、充填リングのガイドは各々、2本の互いに平行なガイドレールを有するのが良く、充填リングは、フレームを備えるのが良く、このフレームは、互いに反対側の側部に位置していて、ガイドレールと一緒になって確動ガイド(positive guide)を形成する回転可能に設けられたローラ又は摺動ブロックを有する。充填リングのガイドは、好ましくは、U字形輪郭形状(U-shaped profile)を備えたガイドレールを有し、ガイドレールの中空異形側部(hollow profile sides)は、互いに向かい合っており、ローラ又は摺動ブロックは、充填リングのフレームがガイドレール相互間に配置されると、中空異形側部内に嵌まり込む。ガイドのこの設計により、充填リングの安全な支持が保証されると共にその運動が容易になる。
【0015】
充填リングをマガジンから充填プレートの下の作動位置に搬送する運搬装置は、本発明によれば、機枠上に配置されるのが良く、この運搬装置は、駆動ヘッドを駆動するのが良く、駆動ヘッドは、駆動ヘッドがマガジンガイドと平行な駆動ヘッドガイド上で可動的に案内され、駆動ヘッドは、移送位置にあるホルダ内に配置される充填リングに結合可能であるのが良い。駆動ヘッドを駆動するのに種々の直線駆動装置を用いることができる。運搬装置がモータにより駆動されるクランク及び結合ロッドを含むクランク機構体を有し、結合ロッドは、クランクの回転運動を駆動ヘッドに伝達するようになっていれば特に有利である。運搬装置のこの設計により、それぞれの充填リングをガイド内の1つの端位置から別の端位置に迅速に変位させることができ、クランク機構体は、運搬されている充填リングを加速したり減速したりするために整合が取れた且つ滑らかな力の伝達を生じさせる。
【0016】
本発明によれば、運搬装置の駆動ヘッドは、結合要素を有し、この結合要素は、充填リング上に配置された対向結合要素と協働する。この場合、結合要素及び対向結合要素は、有利には、結合要素と対向結合要素を回転軸線の方向における互いに対する運動により互いに係合させることができ又は互いに分離することができるよう設計されている。マガジンラック及び充填プレートを回転軸線の方向に動かしているとき、充填プレート又はマガジンラックが移送位置を出ると、連結状態の充填リングを駆動ヘッドから自動的に切り離す。
【0017】
本発明によれば、駆動ヘッドガイドは、有利には、マガジンラックに向いた機枠の内方側部上のマガジンガイドから遠ざかる方向に向いたマガジンラックの外方側部上に配置されるのが良い。キャリヤが駆動ヘッドに連結可能に充填リングに固定されるのが良く、キャリヤは、充填リングがマガジン内に配置されると、マガジンガイドの外部の周りを掴むと共にマガジンフレームの外側に位置する対向結合要素の外方側部を支持する。また、この設計により、マガジンラックと機枠との間に、クランク及び駆動ヘッドとクランクを互いに連結した結合ロッドを配置することができる運動領域を作ることができる。
【0018】
本発明の別の提案例では、マガジンフレームは、可動的に機枠上において回転軸線に平行なフレームガイド内で案内されるのが良い。かかるガイドは、回転軸線に垂直な方向にマガジンラックの運動領域を定めると共に全てのマガジンガイドがこれらの移送位置において隣接の中間ガイド又は充填プレートガイドから同一の僅かな距離を置いたところに位置するようにする。
【0019】
本発明によれば、有利なマガジン駆動装置は、回転駆動可能であって雄ねじを備えたスピンドルを有し、スピンドルは、その雄ねじによって雌ねじを備えたナットと係合し、スピンドルは、このスピンドルが回転することができないようマガジンラック上で支持される。スピンドルは、これが垂直に吊り下げられるよう配置されるのが良く且つマガジンラックを支持するよう設計されるのが良い。この目的のため、スピンドルは、垂直方向に吊り下げられた状態でマガジンラックを支持し、スピンドルは、機枠の横方向部材上に支持された軸方向軸受内に軸方向に固定された状態で回転可能に設けられるのが良く、軸方向軸受及び横方向部材は、スピンドルの中心軸線が充填リングが装填されたマガジンラックの重心の近くで又は重心内に延びるよう配置される。スピンドルが重心近くに配置されているということにより、ラックガイドシステム内での剪断力及びクランプ力の発生が大幅に回避されると共にマガジンラックの運動が容易になる。
【0020】
クランプ力及び剪断力がガイド内で生じたりスピンドルに加わったりするのを回避するため、球面支承面がスピンドルの軸方向軸受を横方向部材上に支持すると共にナットをマガジンラックの横方向ビーム上に支持し、支承面の中央箇所は、スピンドルの中心軸線上に位置していることも又有用であると言える。その結果、スピンドルとナットを互いに対して整列させることができ、荷重を受けた場合のラックの形状の変化により生じる拘束力を回避することができる。
【0021】
各充填リングは、アクチュエータによって充填プレート上で動かすことができる位置決めピンを充填リングのうちの1つが充填プレート上の心出し位置にある場合に挿入することができる少なくとも1つの位置決め穴を有するのが良い。また、アクチュエータによって動かすことができるピンを充填プレートから出して充填プレートへの固定前に充填リングを整列させることができる。
【0022】
また、クランプ装置が充填プレート上に配置されるのが良く、クランプ装置は、心出し位置において充填プレート上に配置された充填リングを充填プレートの第1の縁部にクランプするために用いられる。充填リングをクランプすることにより、充填リングは、インフレーションプロセス中及び充填プレートが運動中にある間、充填プレート上の固定位置に保持されるようになると共に充填リングと充填プレートとの間に配置されたシールが定位置にクランプ状態のままであり且つあらゆる作動条件において確実に封止状態のままであるようになる。
【0023】
クランプ装置は、充填リングから遠ざかる方向に向いた充填プレートの上方側部上に配置されるのが良く、クランプ装置は、充填プレートに垂直に動かすことができるクランプアームを有し、クランプアームは、充填プレートの縁部を越えて突き出ると共に端部が傾斜した充填リングのクランプアンカの下面を把持する。各クランプアンカは、好ましくは、キャリヤによって構成され、充填リングをこのキャリヤにより駆動ヘッドに連結することができる。
【0024】
本発明によれば、タイヤ充填ベルは、機枠に固定された1つの油圧制御シリンダ及び機枠に固定され且つ制御シリンダと平行に配置された2つの空気圧シリンダによって回転軸線の方向に動かされ、制御シリンダのピストンロッド及び空気圧シリンダのピストンロッドは、充填プレートに固定され、制御シリンダは、油圧制御回路に連結され、空気圧シリンダにより生じるタイヤ充填ベルの運動経路及び運動速度をこの油圧制御回路によって制御することができる。空気圧エネルギーにより生じるタイヤ充填ベルの運動の正確な制御は、このようにして可能である。油圧制御シリンダ及びそのピストンロッドは又、機枠又は充填プレートに剛性的に連結されても良く、かくして、充填ベルの平行な変位が保証される。
【0025】
本発明を図面に示されている本発明の実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明のタイヤインフレーション装置の斜視図である。
図2図1のタイヤインフレーション装置を上から見た図である。
図3図1のタイヤインフレーション装置内のガイドを単独で示す斜視図である。
図4図1のタイヤインフレーション装置の図2のA‐A線に沿って取った断面図である。
図5図1のタイヤインフレーション装置のための運搬装置を単独で示す斜視図である。
図6】タイヤインフレーション装置の詳細図であり、充填プレートを上から示す図である。
図7図6の細部Xの拡大図である。
図8図2のB‐B線に沿う充填ベルの断面を示すタイヤインフレーション装置の部分図である。
図9図8の細部Yの拡大図である。
図10図6の細部Xの付近におけるC‐C線に沿って取った断面の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、機枠2を備えたタイヤインフレーション装置1を示しており、その前側側壁は、その後ろに配置されたマガジン3の細部を示すために観察方向に取り除かれている。タイヤインフレーション装置1は、タイヤ充填ベル4及び支持・密封装置5を有し、あらかじめ取り付けられたタイヤを有するホイールが搬送装置6によって支持・密封装置5に供給され、搬送装置の一方の側部は、支持・密封装置5のプレート状テーブル7上に水平に取り付けられている。タイヤ取り付けステーションは、通常、タイヤインフレーション装置1の上流側に配置され、タイヤは、この取り付けステーションでホイールリムに取り付けられる。
【0028】
支持・密封装置5及び搬送装置6は、欧州特許第1125772(B1)号明細書に記載されており、その内容をここに参照する。支持・密封装置5は、多数の区分で構成されている。プレート状テーブル7は、複数個の区分に細分されると共に機枠上に支持されている。その直径は、インフレートされるべき最も大きなタイヤの支持面の直径よりも大きい。搬送装置6は、互いに間隔を置いた状態で水平搬送平面内に延びる2つの搬送手段、例えば搬送チェーン又はベルトを有し、これらチェーン又はベルトは、機枠2に取り付けられている。搬送段階では、ホイールを搬送装置6が上昇位置にあり、テーブル7が分割された状態でタイヤ充填ベル4の下の中央位置に搬送し、次に、搬送装置6を下降させることによってホイールを支持・密封装置5のテーブル7上に載せる。次に、搬送装置6を下降させ、支持・密封装置5のテーブル7を閉鎖して密封面を形成する。心出し装置8によってホイールを心出しした後、タイヤ充填ベル4をデフレート状態のタイヤに接触させ、タイヤをタイヤ充填ベル4中に流された圧縮空気でインフレートさせる。インフレーション後、タイヤ充填ベル4をホイールから離昇させ、ホイールを前方に搬送する。
【0029】
図1で理解できるように、タイヤ充填ベル4は、支持・密封装置5の上方の心出し位置にある。タイヤ充填ベル4は、実質的に、平坦な下面を備えた充填プレート10及び円筒形充填リング11を有し、円筒形充填リングは、充填プレート10の下面に固定され、この円筒形充填リングは、これを取り外して異なる直径の他の充填リングと交換することができるよう充填プレート10の下面に固定されている。充填プレート10は、その上方側部に補強リブを備え、この充填プレートは、中央位置にある油圧制御シリンダ14及び制御シリンダ14の両側に配置された2つの空気圧シリンダ15のピストンロッドが固定されたヨーク12にしっかりと連結されている。充填プレート10は、取り付けレール16及び取り付けレール16に固定されたガイドレール17が鏡像配置関係及び設計関係をなしてそれぞれ取り付けられた2つの互いに平行な縁部を有し、取り付けレールとガイドレールは、一緒になって、充填プレートガイド18を形成している。ガイドレール17は、U字形輪郭形状を有し、これらの中空異形側部は、互いに向かい合っている。充填リング11は、充填リング11に取り付けられたフレームの互いに平行な長手方向側部に回転可能に固定されたローラによってガイドレール17内に設けられている。
【0030】
図1及び図3は、タイヤ充填ベル4を休止位置で示しており、この休止位置では、中間ガイド19が充填プレートガイド18に連結され、中間ガイドも又、U字形ガイドレールを有し、この中間ガイドは、マガジン3の方向における充填プレートガイド18の延長部をなしている。中間ガイド19は、機枠2にしっかりと連結されている。
【0031】
図3に示された位置では、マガジンラック20内に配置されたマガジンガイド21′の端部は、充填プレートガイド18から遠ざかる方向に向いた中間ガイド19の側で中間ガイド19上の移送位置にある。マガジンラック20は、互いに上下に平行な形態をなして複数個の追加のマガジンガイド21を収容し、これらマガジンガイドは、全て、一様に設計され、それぞれU字形ガイドレール22を有し、これらU字形ガイドレールは、互いに向かい合った中空異形側部を有し、取り付けレール23に固定されている。取り付けレール23は、2本の互いに平行なフレームストリンガ25の内方側部に取り付けられ、これらフレームストリンガ25は、頂部横方向ビーム及び底部横方向ビーム26によって互いに連結されている。取り付けレール23は、これらの後側端部のところが幅が広くなっており、これら取り付けレールは、マガジンラック20上のフレームストリンガ25に固定された状態でガイドレール22と一緒にフレームストリンガ25から片持ちされた状態で、マガジン3に向いた中間ガイド19の端部に隣接して位置する垂直平面まで延びている。マガジンラック20を垂直に変位させることにより、全てのマガジンガイド21を中間ガイド19と真向かいに配置された移送位置に動かすことができる。
【0032】
また、図4で理解できるように、マガジンラック20は、これを垂直方向に動かすことができるよう機枠2上においてラックガイド28内で案内される。ラックガイド28は、フレームストリンガ25の外方側部に固定された2本の互いに反対側のガイドレール29を有し、これらガイドレールは、垂直方向に延びている。ガイドレール29は、これらが長手方向に動くことができるよう摺動ブロック30内に設けられ、これら摺動ブロックは、スペーサ31によって機枠2の側壁32に固定されている。マガジンラック20は、機枠2の横方向部材35に固定されたマガジン駆動装置34によって動かされ、このマガジン駆動装置は、雄ねじを備えたスピンドル36を有し、スピンドル36の一端部は、横方向部材35に回転可能に取り付けられている。スピンドル36は、その雄ねじによって雌ねじを備えると共に横方向ビーム26上に支持されたナット37に係合し、このスピンドルは、可逆モータ38によって回転駆動される。ナット37は、これが回転することができないよう横方向ビーム26に連結されている。
【0033】
充填リング11をマガジン3から充填プレート10の下まで又は充填プレート10の下からマガジン3まで運搬するため、運搬装置40がマガジンラック20上に配置されている。運搬装置40は、実質的に、マガジンラック20の後側で水平に延びる駆動シャフト41から成り、この駆動シャフトは、機枠2の側壁32に回転可能に取り付けられている。可逆歯車モータ42がフランジによって機枠2の外方側部に取り付けられており、この歯車モータ42は、駆動シャフト41を回転駆動するようになっている。
【0034】
特に図5に示されているように、駆動シャフト41は、駆動シャフト41の取り付け端部の付近で同一方向で半径方向に延びた2つのクランク43を有し、これらクランクは、結合ロッド44の自由端部に回転可能に連結されている。クランク43及び結合ロッド44は各々、側壁32の内側の自由空間内で動き、この空間は、スペーサ31によって側壁32とラックガイド28のガイドレール29との間に形成されている。クランク43から見て最も遠くに位置する結合ロッド44の端部は各々、ピボット継手によって駆動ヘッド45に連結されており、駆動ヘッド45は、これをマガジンガイド21及び充填プレートガイド18に平行な方向で駆動ヘッドガイド46に沿って動かすことができるよう案内される。駆動ヘッドガイド46は、側壁32の内側に固定されており、この駆動ヘッドガイドは、取り付けレール47及びこの取り付けレールに固定されたガイドレール48から成っており、ガイドレール48は、駆動ヘッド45に取り付けられた摺動ブロック49によって把持される。
【0035】
駆動ヘッド45は、駆動ヘッドガイド46から遠ざかる方向に向いたその側部に結合要素50を形成しており、この結合要素は、充填リング11に設けられた対向結合要素に連結されるようになっている。結合要素50は、駆動ヘッド45の運動方向の力だけを対向結合要素に伝達することができるよう設計されている。
【0036】
図5は、運搬装置40によって実行可能な運動を示している。連続線は、駆動ヘッド45が中間ガイド19の付近に位置する中間位置を示している。中間ガイド19は、エルボ24によってガイドレール48から或る程度の距離を置いたところで取り付けレール47に固定されており、その結果、駆動ヘッド45は、妨害されないで中間ガイド19を通過することができるようになっている。破線は、駆動ヘッド45によって実行可能な運搬運動の2つの端位置を示している。クランク43及び結合ロッド44の伸長端位置では、駆動ヘッド45は、駆動シャフト41から見て遠くに位置する駆動ヘッドガイド46の端部のところに且つ充填プレート10の両方の側部上の中間位置に配置されている。クランク43及び結合ロッド44が互いに隣接して位置する他方の端位置では、駆動ヘッド45は、マガジン3内に配置された充填リング11に連結することができるマガジン3のマガジンガイド21の中央に隣接して配置されている。
【0037】
図3及び図4は、マガジン3を示しており、充填リング11がマガジンの内側の定位置に位置している。マガジン3は、互いに上下に配置された7個のマガジンガイド21を有し、図3では、これらガイドのうちの上側の6個は各々、充填リング11を収容している。図4では、上から4つのマガジンガイド21は、空の状態である。個々の充填リング11は、円筒形環状本体51から成り、この円筒形環状本体は、その両方端部がフレーム52の穴内に固定され、この円筒形環状本体は、第1の縁部を形成するその上面に環状シール53を備えている。フレーム52は、対称に形成され、これらフレームは、互いに平行な軸線回りに回転可能に設けられた複数個のローラ55が取り付けられた互いに平行なアーム54を有している。フレーム52の互いに反対側の側部に設けられたローラ55を互いに隔てる距離は、フレーム52全てについて同一であり、マガジンガイド21の互いに反対側に位置したガイドレール22相互間の一様な距離に合わせて調節され、その結果、ローラ55は、最適な仕方でガイドレール22内に嵌まり込むことができ、そして摩擦を最小限にした状態でこれらレール中に転動することができるようになっている。
【0038】
キャリヤ56がフレーム52の2本のアーム54の各々のほぼ中心に固定されており、キャリヤ56は、Uを逆さまにした形状のものであり、その上方側部は、隣接のガイドレール22及び取り付けレール23の外側の周りを把持している。キャリヤ56の外方側部上には、対向結合要素57が設けられており、この対向結合要素は、充填リング軸線の方向に延びている。キャリヤ56は、充填リングの中央に向いたその内方側部に突出肩58を更に有し、この突出肩は、充填プレート10上に配置されたクランプ装置を当てることができるクランプアンカを形成している。
【0039】
充填リング11のキャリヤ56の対向結合要素57は、運搬装置40の駆動ヘッド45が図3に示されているように後側端位置にあるときに駆動ヘッド45に設けられている結合要素50と係合し、マガジンフレーム20の垂直運動によって充填リング11′を移送位置に至らせ、この移送位置では、充填リング11′を保持したマガジンガイド21′は、中間ガイド19と真向かいに位置する。これは、図3の上から数えて4番目のマガジンガイド21′及び4番目の充填リング11′に当てはまる。
【0040】
これとは異なり、上から3番目の充填リング11″が運搬装置40によって充填プレート10に運ばれる場合、マガジンラック20は、運搬装置40が図3に示された位置にある場合のマガジンガイド21相互間の中心間間隔だけ下げられなければならない。その結果、4番目の充填リング11′の対向結合要素57は、下方に動いて駆動ヘッド45の結合要素50から離脱し、この上方に位置する3番目の充填リング11″の対向結合要素57は、駆動ヘッド45の結合要素50に係合する。同様に、マガジンラック20を垂直に動かすことによって、ラック内に収容された各充填リング11を運搬装置40の駆動ヘッド45に連結することができ、次に運搬装置40を駆動することによってマガジンガイド21から押し出し、中間ガイド19を経て充填プレートガイド18内に押し込むことができる。運搬装置40が運搬されている充填リング11の両方のアーム54に同時に作用するので、これにより、充填リング11が容易に且つガイド内でつかえることなく動くようになる。
【0041】
図4は、マガジンラック20のマガジンガイド21内における充填リング11の配置状態及びマガジンラック20を案内して機枠2の側壁32上に支持する仕方を示している。マガジンラック20は、この図では、5つの充填リング11を収容し、各充填リングは、異なる直径を有し、各充填リングは、ローラ55がこれらのフレーム52のアーム上に位置した状態でガイドレール22内に設けられている。移送位置に配置されたマガジンガイド21は、空になっている。ガイドレール22は、各々が2本の互いに平行なフレームストリンガ25の各々にそれぞれ固定されている取り付けレール23上に支持された状態でこれに固定されている。横方向ビーム26,27は、フレームストリンガ25を互いに連結している。フレームストリンガ25は、マガジンラック20の後方側部に取り付けられると共に横方向及び直交方向に延びるストラット59,60によって互いに連結されており、これらストラットは、マガジンラック20に追加の安定性を提供している。
【0042】
摺動ブロック30内における長手方向運動が可能になるよう案内されるガイドレール29は、フレームストリンガ25の外方側部上に配置されている。スペーサ31が摺動ブロック30を機枠2の側壁32に連結しており、これらスペーサは、これら側壁とマガジンラック20との間に、運搬装置40のクランク及び結合ロッドが入ることができる自由空間を提供している。マガジンラック20は、ナット37によって保持され、ナット37は、これが回転することができないよう保持されると共に球形支持面を備えた軸受62によって横方向ビーム26上に支持されている。ナット37は、そのねじ山によって回転可能なスピンドル36に係合し、スピンドル36は、球形支持面を備えた軸受61によって側壁32に連結されている横方向部材35上に支持されている。スピンドル36は、軸方向ころ軸受によって軸受61に回転可能に取り付けられており、このスピンドルは、カップリング63によってモータ38に連結され、このモータは又、横方向部材35に固定されている。モータ38を用いてスピンドル36を回転させることにより、スピンドル36によってのみ垂直方向に支持されたマガジンラック20を昇降させることができる。スピンドル36の軸線は、マガジンラック20の重心の近くに位置し、かくして、ラックガイドに加わる剪断力が最小限に抑えられる。
【0043】
図6及び図7には、運搬装置40が、伸長端位置で示されており、この伸長端位置では、充填リング11は、充填プレート10の下の心出し位置に配置される。ピボット継手によって結合ロッド44に連結された駆動ヘッド45は、摺動ブロック49によってガイドレール48内で案内され、これら駆動ヘッドは、結合要素50によってキャリヤ56の対向結合要素57に連結されている。図5において上から示されたキャリヤ56は、ねじによって充填リング11のフレーム52に固定されている。結合要素50の中央にはスロットが設けられ、対向結合要素57によって形成されたリブ64がこのスロット内に嵌まり込む。対向結合要素57も又、突出ストリップ65によって把持され、突出ストリップ65は、結合要素50の両側に配置されている。
【0044】
充填リング11は、そのフレーム52に取り付けられたローラ55によって充填プレートガイド18内に設けられている。充填プレートガイド18のガイドレール17の上側のアームは、ローラ55が見えるよう図では取り除かれている。位置決めピンを作動させるアクチュエータ66及びアクチュエータによって作動可能なクランプ装置68が充填プレート10の上方側部上に配置されており、これらアクチュエータの作動モードについて以下に詳細に説明する。
【0045】
図9は、充填プレート10及び充填プレート10上に配置された充填リング11の断面(ローラ55がフレーム52に取り付けられたフレーム52の断面を含む)の細部Yを示している。ローラ55は、ガイドレール17内に配置されている。ガイドレール17は、取り付けレール16によって充填プレート10に連結されており、取り付けレールの固定領域も又、ここでは断面で示されている。アクチュエータ66は、充填リング11から遠ざかる方向に向いた充填プレート10の上方側部上に配置され、このアクチュエータは、空気圧の作用で作動可能なピストン69を有し、このピストンは、位置決めピン70を動かす目的で二重の作用を有する。位置決めピン70は、充填プレート10に設けられた穴の中に配置され、位置決めピンは、この穴から、図示のように位置決め位置において突き出ていて、位置決めピンは、その端部が充填リング11のフレーム52に設けられた位置決め穴71内に嵌まり込んでいる。かかる嵌まり込みは、充填リング11が充填プレート10上の心出し位置にあるときにのみ可能であり、これは、センサによって検出される。
【0046】
充填リング11は、第2の位置決め穴内において同様な仕方で第2の直径方向に配置されたアクチュエータ66によって充填プレート10に対して整列可能である。したがって、心出し位置における充填プレート10に対する充填リング11の曖昧ではない確実な位置決めは、両方のアクチュエータ66によって保証できる。
【0047】
充填リング11を交換するためには、アクチュエータ66を逆転させることによって位置決めピン70を充填プレート10の穴から抜き出し、それぞれの充填リング11を充填プレートガイド18内で妨げられることなく充填プレート10に対して変位させることができるようにする。
【0048】
充填リング11が充填プレート10に封着し、作動中、充填リング11と充填プレート10との相対運動が回避されるようにするためには、充填リング11を位置決めピン70によって位置決めした後、充填リング11をクランプ装置68によってクランプする。2つのクランプ装置68は、充填プレートガイド18のガイドレール17に隣接して充填プレート10の縁部上の中央に配置され、かくして、充填リング11上に配置されたキャリヤ56にすぐ隣接して配置される。図10に示されているように、各クランプ装置68は、充填プレート10の縁部と面一をなすと共に充填プレート10と平行なクランプアーム73を有し、このクランプアームの外方側部には溝74が設けられ、この溝74は、充填プレート10と平行なクランプ面75を形成している。解除位置では、クランプアーム73は、その下端部が充填プレート10上に位置し、クランプのため、空気圧の作用で作動可能なアクチュエータ76によってクランプアーム73を充填プレート10に垂直に上方に動かすのが良い。
【0049】
クランプ装置68に隣接して位置する充填リング11のキャリヤ56は各々、充填プレート10の縁部に向いたこれら側部に突出肩58を有している。肩58は、充填プレート10の縁部上に或る程度の距離にわたって突き出ており、この肩は、クランプ装置68のクランプアーム73の溝74内に嵌まり込んでいる。クランプ装置68を作動させると、肩58は、クランプ面75に当たり、キャリヤ56は、クランプアーム73の動作の際に同伴される。このように、キャリヤ56にしっかりと連結された充填リング11は、シール53を有する充填リングの第1の縁部が充填プレート10に引き当てられ、かくして、充填リング10にしっかりとクランプされる。クランプ装置68のアクチュエータは、充填ベルが動作中にある間、クランプ位置のままであり、これらアクチュエータは、充填リング11を交換するために解除されるに過ぎない。
【0050】
しっかりとクランプする前に、シール53を備えた充填リング11の第1の縁部を充填プレート10から僅かな距離を置いたところに配置する。この距離は、充填プレート10が損傷状態になる恐れのあるとき、充填リング11を供給したり取り外したりしている間、シール53が充填プレート10に接触せず又はこれに触れないようになるので有利である。したがって、クランプ中、充填リング11を上述の距離に対応したクランプ距離だけ充填プレート10の方へ変位させる。充填プレートガイド18のガイドレール17内のローラ55も又、このクランプ距離を移動することができなければならない。したがって、充填プレートガイド18のガイドレール17は、全体にわたり又は少なくともローラ55が心出し位置に配置される領域に対応の過剰の幅を有し又はローラ55が充填リング11のクランプを妨害することができないようU字形輪郭形状の凹みを有する。
【0051】
図8は、タイヤインフレーション装置1の上方部分内における制御シリンダ14及び2つの空気圧シリンダ15の配置状態を示している。中央に配置された制御シリンダ14は、ブリッジガーダ(橋桁状部材)78に固定され、このブリッジガーダは、2つの側壁32を互いに連結している。箱形ブリッジガーダ78は、制御シリンダ14の両方の側に開口部を有し、空気圧シリンダ15は、この開口部を貫通している。空気圧シリンダ15は、継手によってシリンダ支持体79の上方端部に連結されており、これら支持体は、アンカプレート80によって側壁32及びブリッジガーダ78に固定されている。空気圧シリンダ15のピストンロッド81は、継手によってヨーク12の端部に連結され、ヨーク12は、充填プレートに固定されている。空気圧シリンダ15及びこれらのピストンロッド81の関節連結吊り下げ構成は、空気圧シリンダ15が拘束力を回避するよう充填プレート10の運動に適合するという作用効果を有する。制御シリンダ14のピストンロッド82は、ヨーク12に剛性的に連結され、かくして、充填プレート10及び充填リング11により形成された充填ベルの軸方向ガイドが形成されている。制御シリンダ14の軸線は、充填リング11の心出し位置の中心に位置し、この軸線は、支持・密封装置5上に配置されると共にこれに対して心出しされたホイールの回転軸線と一致している。制御シリンダ14及び空気圧シリンダ15は、二重作用を発揮する。空気圧シリンダ15には、タイヤ充填ベル4を移動させるためにいずれかの運動方向に圧縮空気が充填される。制御シリンダ14は、油圧制御回路に連結され、この制御シリンダは、タイヤ充填ベル4が空気圧シリンダ15の力に対して反作用しているときにタイヤ充填ベル4の運動を制御するために用いられる。インフレートされるべきタイヤに対するタイヤ充填ベル4の正確な位置決め及びタイヤ充填ベル4の移動速度の制御も又、油圧制御回路によって達成できる。
【0052】
上述のタイヤインフレーション装置は、最高7個までの多数の互いに異なる直径を有する充填リングにより種々のリム直径を有する広範なホイールのためのタイヤをインフレートさせるのに適している。特に最新のロープロフィールタイヤについては、リム直径に合わせた充填リング直径の特に正確な調節が必要であり、その結果、1つだけ又は2つの充填リングを備えた公知のタイヤインフレーション装置は、もはや要件を満たさない。マガジンの設計の意味するところは、タイヤインフレーション装置の必要とする空間が最小限であり、特にマガジンの全体的な高さに納まる利用可能な充填リングの数で決まる。タイヤインフレーション装置は、維持するのが容易である。というのは、敏感で且つ摩耗しやすいコンポーネント及びシールは接近容易であり且つ軽量であり、そしてこれらを交換することができるからである。充填リングは、充填プレートまで運搬され、そして正確且つ確実な仕方で戻され、それにより、運搬装置の頑丈さにより高い運搬速度が可能であり、かくしてそれぞれの充填リングを交換するのに必要な時間が短い。マガジン駆動装置及びラックガイドの設計は、拘束力を回避すると共に移送位置の正確な調節を可能にする。最後に、上述のタイヤインフレーション装置は、構成が簡単であり且つ製造する上で費用効果が良いという特徴を有する。
【符号の説明】
【0053】
1 タイヤインフレーション装置
2 機枠
3 マガジン
4 タイヤ充填ベル
5 支持・密封装置
6 搬送装置
7 テーブル
8 心出し装置
10 充填プレート
11,11′ 充填リング
18 充填プレートガイド
20 マガジンラック
21 マガジンガイド
22 ガイドレール
23 取り付けレール
38 モータ
40 運搬装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10