(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記端末無線リソース使用パラメータが、前記端末のデータパケットの受送信頻度と、データパケットの伝送帯域幅と、前記端末がシグナリングにアクセスする頻度と、非連続受信DRXパラメータとのうちの少なくとも一つを含む、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
現在、マシンツーマシン(Machine to Machine、M2Mと略称)の通信サービスはますます汎用されていて、例えば、物流システム、遠隔検針、スマートホーム等の分野で汎用されている。M2M事業者は主に、既存の無線ネットワークを利用してM2Mサービスを提供していて、例えば、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRSと略称)ネットワーク、進化型パケットシステム(Evolved Packet System、EPSと略称)ネットワーク等のパケット交換(Packet Switched、PSと略称)ネットワークを利用している。
【0003】
第3世代移動通信システムにおいて、GPRSは、汎用移動通信システムパケット交換(Universal Mobile Telecommunication System Packet Switch、UMTS PSと略称)ドメインに進化された。
図1は、関連技術に係るUMTS PSのネットワークのアーキテクチャを示す図で、
図1に示すように、当該ネットワークは無線ネットワークシステムと、サービングGPRS支援ノードと、ゲートウェイGPRS支援ノードと、ホームロケーションレジスタと、パケットデータネットワークとのネットワークエレメントを含む。
無線ネットワークシステム(Radio Network System、RNSと略称)はNodeBと無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controller、RNCと略称)とを含む。その中、NodeBは端末にエアインターフェースによる接続を提供し、RNCは主に、無線リソースの管理及びNodeBの制御に用いられる。RNCとNodeBとの間はIubインターフェースを介して接続され、端末はRNSを介してUMTSのパケットコア(Packet Core)にアクセスする。
【0004】
サービングGPRS支援ノード(Serving GPRS Support Node、SGSNと略称)は、Iuインターフェースを介してRNSに接続され、ユーザのルーティングエリア位置情報を記憶し、セキュリティ及びアクセスの制御を担っている。
【0005】
ゲートウェイGPRS支援ノード(Gateway GPRS Support Node、GGSNと略称)は、内部でGnインターフェースを介してSGSNに接続され、端末のインターネットプロトコル(Internet Protocol、IPと略称)アドレスの割り当て及び外部ネットワークへのゲートウェイ機能の実現を担っている。
【0006】
ホームロケーションレジスタ(Home Location Register、HLRと略称)は、Grインターフェースを介してSGSNに接続され、Gcインターフェースを介してGGSNに接続され、ユーザの契約したデータ及び現在位置しているSGSNアドレスを記憶する。
【0007】
パケットデータネットワーク(Packet Data Network、PDNと略称)は、Giインターフェースを介してGGSNに接続され、ユーザにパケットに基づくサービングネットワークを提供する。
【0008】
図1において、マシン型通信(Machine Type Communication、MTCと略称)ユーザ機器(User Equipment、UEと略称)は、GPRSネットワークを介してMTC Server又は他のMTC UEにデータ情報を伝送する必要がある。GPRSネットワークは今回の伝送のためにRNC-SGSN-GGSN間のトンネリングを確立し、トンネリングはGPRSトンネリングプロトコル(GPRS Tunneling Protocol、GTPと略称)に基づくものであって、データ情報はGTPトンネリングを介して確実に伝送される。
【0009】
システムアーキテクチャ進化(System Architecture Evolution、SAEと略称)は、進化したパケットシステム(Evolved Packet System、EPSと略称)が高い伝送レート、短い伝送遅延、最適化のパケットを提供できると共に、進化したUTRAN(Evolved UTRAN、E−UTRANと略称)、UMTS陸上無線アクセスネットワーク(UMTS Terrestrial Radio Access Network、UTRANと略称)、無線LAN(Wireless Local Area Network、WLANと略称)、及び他の非第3世代パートナーシップ・プロジェクト(The 3rd Generation Partnership Project、3GPPと略称)のアクセスネットワークの間の移動性管理を支援するように提出された。
【0010】
図2は、関連技術に係るEPSのネットワークのアーキテクチャを示す図で、
図2に示すように、進化した無線アクセスネットワーク(Evolved Radio Access Network、E−RANと略称)に含まれているネットワークエレメントは、ユーザのアクセスのために無線リソースを提供する進化型ノードB(Evolved NodeB、eNodeBと略称)であって、また、パケットデータネットワーク(Packet Data Network、PDNと略称)はユーザにサービスを提供するネットワークであって、EPCはより低い遅延を提供し、さらに多い無線アクセスシステムによるアクセスを許可し、以下のネットワークエレメントを含む。
【0011】
移動管理エンティティ(Mobility Management Entity、MMEと略称)は制御プレーンの機能エンティティで、ユーザデータを一時的に記憶するサーバであって、UEのコンテキスト(例えば、ユーザ識別子、移動性管理状態、ユーザセキュリティパラメータ等)を管理及び記憶し、ユーザに一時的な識別子を割り当て、UEが当該トラッキング領域又は当該ネットワークに駐在する場合、当該ユーザの認証を行う。
【0012】
サービングゲートウェイ(Serving Gateway、SGW又はS−GWと略称)はユーザプレーンのエンティティで、ユーザプレーンのデータルーティング処理を行い、アイドル(ECM_IDLE)状態のUEの下りデータを終了させ、例えばIPベアラサービスパラメータとネットワーク内部ルーティング情報等のUEのSAEベアラ(bearer)コンテキストの管理及び記憶を行う。SGWは、3GPPシステム内部のユーザプレーンのアンカーで、1ユーザは1時刻において一つのSGWしか有することができない。
【0013】
パケットデータネットワークゲートウェイ(PDN Gateway、PGW又はP−GWと略称)はUEのPDNアクセスに用いられるゲートウェイで、ユーザIPアドレスを割り当て、3GPPと非3GPPアクセスシステムの移動性アンカーであって、PGWの機能はさらに、ポリシーの実施、課金の支援を含む。ユーザは同一の時刻に複数のPGWにアクセスすることができる。ポリシー及び課金実施機能エンティティ(Policy and Charging Enforcement Function、PCEFと略称)もPGWに位置される。
物理的には、上記SGWとPGWとは一体化されることができ、EPCシステムのユーザプレーンのネットワークエレメントはSGWとPGWとを含む。
【0014】
ポリシー及び課金ルール機能エンティティ(Policy and Charging Rules Function、PCRFと略称)はPCEFにポリシー制御及び課金ルールを提供する。
【0015】
ホーム加入者サーバ(Home Subscriber Server、HSSと略称)はユーザ契約データを永久に記憶し、HSSに記憶されるコンテンツは、UEの国際移動ユーザ識別子(International Mobile Subscriber Identification、IMSIと略称)、PGWのIPアドレスを含む。
【0016】
MTCサーバは主にMTCユーザ機器(MTC UE)の情報の収集及びデータの記憶/処理等を行い、また、MTC UEに必要な管理を行う。
【0017】
MTC UEは通常、幾つかの収集機の情報を収集し、また、RANノードを介してコアネットワークにアクセスして、MTC Serverとデータ交換を行う。
【0018】
図2において、MTC UEは、EPSネットワークを介して、MTC Server又は他のMTC UEにデータ情報を伝送する必要がある。SAEネットワークは当該伝送のためにSGW-PGWの間のGTPトンネリングを確立し、データ情報をGTPトンネリングを介して確実に伝送する。
【0019】
M2Mサービスの要求に応じて、ネットワークによって端末の活性化、小データ量の伝送の各種の要求を実現する必要があるので、PSパケットネットワークのアーキテクチャを補強し、
図3に示すようにPSネットワークのMTC補強されたアーキテクチャは
図3のように示され、PSネットワークのアーキテクチャにMTC IWF(InterWorking Function、相互接続機能ネットワークエレメント)ネットワークエレメントと関連するインターフェースをインポートしている。
図3において、MTC ServerはユーザにM2Mアプリケーション制御を提供し、MTC Serverは主にMTC機器の情報の収集及びデータの記憶/処理等を担っていて、また、MTC機器(MTC UE)に必要な管理が行える。MTC IWFネットワークエレメントは、ネットワークのトポロジーの隠れとアプリケーション層やベアラ層のプロトコル変換を行っていて、MTCspインターフェースを介してMTC Serverに接続され、S6mインターフェースを介してHSS/HLRに接続され、また、T5a/dを介してSGSN/MMEに接続される。また、MTCiインターフェースを介してPGWに接続され、M2Mサービスの実現のためにサービスを提供する。既存のMTC IWFの機能は主に、MTC Serverのアクティブメッセージを受信し、3GPPネットワークの関連するネットワークエレメントを介して、アクティブメッセージをMTC端末に送信することである。
【0020】
MTC端末が3GPPパケットネットワークにアクセスするプロセスは、
図4のように示され、以下のステップを含む。
端末は、ネットワーク側にアタッチ要求を発して、ネットワークへのアクセスを要求する(ステップS402)。
ネットワーク側の移動性管理ネットワークエレメントSGSN/MMEは、HSSからユーザ契約データをダウンロードし、端末に認証を行った後、メディアゲートウェイGGSN/PDN GWにベアラ確立要求を送信して、ベアラリソースを確立することを要求する(ステップS404)。
【0021】
GGSN/PDN GWは、端末にIPアドレス及び端末機器の識別子(Terminal Equipment Identity、TEIDと略称)等のベアラリソースを割り当て、また、SGSN/MMEにベアラ確立応答メッセージを返送して、ベアラリソース情報をSGSN/MMEに返し、ベアラコンテキストに保持する(ステップS406)。
SGSN/MMEは、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、RANと略称)に無線ベアラ確立要求を送信して、コアネットワークが担持しているサービス品質(Quality of Service、QoSと略称)パラメータを無線アクセスネットワークへキャリーする(ステップS408)。
【0022】
無線アクセスネットワークは、QoSパラメータをエアインターフェースの帯域幅にマッピングし、端末とのエアインターフェース上の無線ベアラリングを確立する(ステップS410)。
無線アクセスネットワークは、無線ベアラ確立応答をSGSN/MMEに返送し、無線ベアラの確立に成功したことを通知し、また、RAN側のIPアドレス及びTEIDトンネリングのポート識別子を返送する(ステップS412)。
下りデータが指定された無線アクセスネットワークのIPアドレス及びポートに送信されるように、SGSN/MMEはGGSN/PDN GWにベアラ補正を発する(ステップS414)。
【0023】
既存のネットワークにおいて、多くのMTC端末は電池による給電方式を要求し、また、鉄道橋の圧力センサー、水位監視センサー、空気質検知センサー、水道検針端末等のような大部分の端末はスモールデータパケットの方式でMTCサーバとのデータ伝送を行っていて、これらの端末は関連するモニターデータを収集してから、スモールデータパケットの方式でMTCサーバに送信し、これらのデータパケットは頻繁に送信されることがあれば、疎らに送信されることもある。
【0024】
頻繁に送信されるデータパケットである場合、ネットワークが端末を非アクティブにし、端末をidle状態にさせた直後、端末が再びネットワークにアクセスしてデータパケットを送信することを要求してしまう恐れがあり、こうすると、RRCシグナリングが頻繁になり、最終的に、シグナリングストームが形成され、無線アクセスネットワークの正常な動作に影響を与えてしまうことになる。疎らに送信されるデータパケットである場合、端末がデータを送信した後、アクセス状態を一定の時間に亘って保持し、その後、ネットワークが端末を非アクティブにし、これにより、アクセス状態を保持する時間帯において、端末がエアインターフェースの接続を保持する必要があるので、電力消費がかなり多く、端末の電力消費の節約に不利である。現在、端末は以下のような二つのモードで節電を実現する。一つは、接続(connected)状態で非連続受信(Discontinuous Reception、DRXと略称)パラメータを用いて間欠的動作を制御することによって節電の目的を実現する方式であって、他の一つは、端末がアイドル(idle)モードに進入する方式である。また、スモールデータパケットの伝送方式であると、そのデータが占める帯域幅が小さいので、更に多いMTC端末がネットワークにアクセスできるように、エアインターフェースの帯域幅の最適化を考える必要がある。
【発明を実施するための形態】
【0043】
ここで、衝突しない限り、本願の実施例及び実施例中の特徴を互いに結合することができる。以下、図面を参照しつつ実施例を結合して本発明の実施例を詳しく説明する。
本発明の実施例によると無線リソース調整方法を提供し、
図5は本発明の実施例に係る無線リソース調整方法を示すフローチャートで、
図5に示すように、以下のステップS502〜ステップS504を含む。
無線アクセスネットワークは、端末無線リソース使用パラメータを取得し(ステップS502)、ここで、端末無線リソース使用パラメータは、端末がネットワークにアクセスしてデータパケットの受送信を行う頻度及び/又はデータパケットの伝送帯域幅を示すものである。
無線アクセスネットワークは端末無線リソース使用パラメータに基づいて、端末が占める無線ベアラリソースを調整し(ステップS504)、ここで、端末は調整後の無線ベアラリソースを用いてデータを伝送する。
【0044】
関連技術において、端末がデータパケットを頻繁に送信すると、シグナリングストームが発生してしまい、端末がデータパケットを疎らに送信すると、端末の節電に不利である。本発明の実施例において、3GPPネットワークにアクセスした端末がデータを頻繁に又は疎らに送信する場合、ネットワーク側が取得した端末無線リソース使用パラメータに基づいて、無線リソースを調整して最適化することによって、ユーザ体験を低減させずに、ネットワークリソースの最適化を実現し、端末がデータパケットの伝送を頻繁に行うことでシグナリングストームが発生することを防止し、また、端末の電力消費もある程度節約し、端末による省エネルギーも最大化し、良好なネットワークの最適化及び節電の効果を実現できる。また、データパケットを伝送する無線ベアラ帯域幅(特に、スモールデータパケットの場合、スモールデータパケットが占める帯域幅が小さいので、エアインターフェース帯域幅の最適化がさらに求められる)をある程度低減し、データパケットの帯域幅にマッチングさせることができ、ユーザ体験を低下させないと保証する前提で、一部の帯域幅リソースをリリースし、無線リソースの使用率の最大化を実現できる。
【0045】
上記端末無線リソース使用パラメータは、端末のデータパケットの受送信頻度と、データパケットの伝送帯域幅と、端末がシグナリングにアクセスする頻度と、非連続受信(DRX)パラメータとの中の少なくとも一つを含むことが好ましい。ここで、データパケットの伝送帯域幅は、データパケットの最大伝送帯域幅、平均伝送帯域幅等のパラメータを含むことができる。データパケットの伝送帯域幅は単位時間内のデータパケットの長さによって計算して得ることができる。
【0046】
ここで、ステップS502の無線アクセスネットワークが端末無線リソース使用パラメータを取得することは、(1)コアネットワーク側が端末無線リソース使用パラメータを取得してから、無線アクセスネットワークに送信する方式と、(2)無線アクセスネットワークが直接に端末無線リソース使用パラメータを測定して取得する方式との2種類の方式で実現することができる。以下、それぞれ説明する。
【0047】
(1)コアネットワーク側が端末無線リソース使用パラメータを取得した後、無線アクセスネットワークに送信する方式
コアネットワーク側が端末無線リソース使用パラメータを取得するステップと、無線アクセスネットワークがコアネットワーク側からの端末無線リソース使用パラメータを受信するステップにより実現することができる。
【0048】
コアネットワーク側が端末無線リソース使用パラメータを取得するステップは、コアネットワーク側が契約データから端末無線リソース使用パラメータを取得することと、コアネットワーク側のメディアゲートウェイがデータパケットの受送信頻度及びデータパケットの伝送帯域幅に基づいて端末無線リソース使用パラメータを取得することと、コアネットワーク側の移動性管理ネットワークエレメントが端末のシグナリングにアクセスする頻度に基づいて端末無線リソース使用パラメータを取得することの中の一つを含むことが好ましい。
【0049】
(2)無線アクセスネットワークが直接に端末無線リソース使用パラメータを測定して取得する方式
無線アクセスネットワークが端末のデータパケットの受送信頻度及びデータパケットの伝送帯域幅を測定するステップと、無線アクセスネットワークが測定結果に基づいて端末無線リソース使用パラメータを取得するステップにより実現することができる。
【0050】
本発明の一好適な実施例において、全ての端末が上記無線リソースの調整を行う必要があるではないことに鑑み、例えば、場合によっては、スモールデータパケット(small data)の端末のみが無線リソースを調整する必要があって、且つ、一部の通信事業者のポリシーの下で、small dataの端末も無線リソースの調整を行う必要がないので、ステップS504は、無線アクセスネットワークが通信事業者のポリシー及び端末のデータパケット特性に応じて、端末無線リソース使用パラメータに基づいて、端末のアイドルタイマー時間パラメータ及び/又は端末が占める無線ベアラ帯域幅を調整するステップを含み、ここで、アイドルタイマー時間パラメータは端末が接続状態からアイドル状態に入る時間間隔を示すものである。本好適な実施例において、端末のアイドルタイマー時間パラメータを調整すること、即ち端末がアイドル状態に入る時間間隔を制御することによって、端末がデータパケットを疎らに送信する場合、最も短い時間内に無線ベアラリソースをタイムリーにリリースし、アイドル状態に進入し、端末がデータパケットを頻繁に送信する場合、端末がデータパケットを受送信する時間間隔においてできる限り接続状態を保持することになる。
【0051】
なお、実際の応用において、ステップS502において、ネットワーク側(コアネットワーク又はアクセスネットワーク)は、通信事業者のポリシーに基づいて、パラメータを測定して端末無線リソース使用パラメータを取得することもできる。
【0052】
無線アクセスネットワークが端末無線リソース使用パラメータに基づいて、端末のアイドルタイマー時間パラメータを調整するステップは、無線アクセスネットワークが端末無線リソース使用パラメータに基づいて、端末がデータパケットを疎らに送信しているかそれとも頻繁に送信しているかを判定することと、端末がデータパケットを疎らに送信していると、無線アクセスネットワークがアイドルタイマー時間パラメータを短縮することと、端末がデータパケットを頻繁に送信していると、無線アクセスネットワークがアイドルタイマー時間パラメータを延長することとを含むことが好ましい。本好適な実施例において、端末がデータパケットを疎らに送信している場合、アイドルタイマー時間パラメータを短縮するように調整することによって、端末がデータパケットの伝送を終了する際、RRC接続を直ちにリリースし、端末がアイドル状態に入り、端末がデータの伝送を終了した後高速にアイドル状態に入って節電する。また、端末がデータパケットを頻繁に送信する場合、無線アクセスネットワークの通信事業者のポリシー及びローカル配置に基づいて、アイドルタイマー時間パラメータを延長するように調整することによって、端末がデータパケットを伝送する間隔時間において、無線アクセスネットワークがRRC接続をリリースしなく、端末が再びデータパケットの受送信を行う際に依然として接続状態になっている。従って、無線アクセスネットワークからRRCのリリース、RRC接続の関連シグナリングが頻繁に現れることを防止し、シグナリングストームを最大限に避けることができる。
【0053】
無線アクセスネットワークが端末無線リソース使用パラメータに基づいて、端末が占める無線ベアラ帯域幅を調整するステップは、無線アクセスネットワークが端末無線リソース使用パラメータ中のデータパケットの伝送帯域幅に基づいて、端末が占める無線ベアラ帯域幅を調整するステップを含むことが好ましい。本好適な実施例において、データパケットを伝送する無線ベアラ帯域幅(特に、スモールデータパケットの場合、スモールデータパケットが占める帯域幅が小さいので、エアインターフェース帯域幅の最適化がさらに求められる)をある程度低減し、データパケットの帯域幅にマッチングさせることができ、ユーザ体験を低下させないと保証する前提で、一部の帯域幅リソースをリリースし、従って、エアインターフェースリソースを節約し、無線リソースの使用率の最大化を実現できる。
【0054】
無線アクセスネットワークが端末無線リソース使用パラメータに基づいて、端末が占める無線ベアラリソースを調整した後、上記方法は、無線アクセスネットワークがコアネットワークに調整後の無線ベアラリソースのパラメータを送信するステップを更に含むことが好ましい。コアネットワークは、例えばベアラ帯域幅等の調整後の無線ベアラリソースパラメータに基づいて、コアネットワークベアラリソースの補正を行って、無線ベアラとコアネットワークベアラのQoSパラメータを一致させる。
【0055】
無線アクセスネットワークは端末無線リソース使用パラメータに基づいて、端末が占める無線ベアラリソースを調整した後、上記方法は、端末が長時間に亘って接続状態を保持している場合、無線アクセスネットワークがlong DRXパラメータを用いて、端末の動作を制御するステップを更に含むことが好ましい。本好適な実施例において、端末がずっとconnected状態である場合、long DRXパラメータによって節電を実現し、端末が短いDRX on周期においてデータの受送信を行い、長いDRX OFF周期においてデータの受送信を行わないことによって、端末の省エネルギーを実現することができる。ここで、long DRXパラメータをSGSN/MMEから取得することができ、また、無線アクセスネットワークが通信事業者のポリシーに応じて制定することもできる。
上記データパケットはスモールデータパケットであることが好ましい。
【0056】
本発明の実施例によるとさらに無線リソース調整装置を提供し、当該無線リソース調整装置は上記無線リソース調整方法を実現することのできるものである。
図6は本発明の実施例に係る無線リソース調整装置の構造を示すブロック図で、
図6に示すように、当該装置は、取得モジュール62と、無線リソース調整モジュール64とを含む。以下その構造を詳しく説明する。
取得モジュール62は端末無線リソース使用パラメータを取得するように構成され、ここで、端末無線リソース使用パラメータは端末がネットワークにアクセスしてデータパケットの受送信を行う頻度及び/又はデータパケットの伝送帯域幅を示すものである。無線リソース調整モジュール64は取得モジュール62に接続され、取得モジュール62が取得した端末無線リソース使用パラメータに基づいて、端末が占める無線ベアラリソースを調整するように構成され、ここで、端末が無線リソース調整モジュール64が調整した後の無線ベアラリソースを用いてデータを伝送する。
【0057】
端末無線リソース使用パラメータは、端末のデータパケットの受送信頻度、データパケットの伝送帯域幅、端末がシグナリングにアクセスする頻度、非連続受信(DRX)パラメータの中の少なくとも一つを含むことが好ましい。
【0058】
取得モジュール62は、コアネットワーク側からの端末無線リソース使用パラメータを受信するように構成された受信ユニットを含むことが好ましい。この時、無線アクセスネットワークが受信したのはコアネットワークが取得した端末無線リソース使用パラメータである。
【0059】
コアネットワーク側が端末無線リソース使用パラメータを取得するステップは、コアネットワーク側が契約データから端末無線リソース使用パラメータを取得することと、コアネットワーク側のメディアゲートウェイがデータパケットの受送信頻度及びデータパケットの伝送帯域幅に基づいて、端末無線リソース使用パラメータを取得することと、コアネットワーク側の移動性管理ネットワークエレメントが端末のシグナリングにアクセスする頻度に基づいて、端末無線リソース使用パラメータを取得することとの中の一つを含むことが好ましい。
【0060】
取得モジュール62は、端末のデータパケットの受送信頻度及びデータパケットの伝送帯域幅を測定するように構成された測定ユニットと、測定ユニットに接続され、測定結果に基づいて端末無線リソース使用パラメータを取得するように構成された取得ユニットと、を更に含むことが好ましい。
【0061】
無線リソース調整モジュール64は、通信事業者のポリシー及び端末のデータパケット特性に応じて、端末無線リソース使用パラメータに基づいて、端末のアイドルタイマー時間パラメータ及び/又は端末が占める無線ベアラ帯域幅を調整するように構成された調整ユニットを含むことが好ましく、ここで、アイドルタイマー時間パラメータは端末が接続状態からアイドル状態に入る時間間隔を示す。
【0062】
ここで、調整ユニットが端末のアイドルタイマー時間パラメータを調整するステップは、端末無線リソース使用パラメータに基づいて、端末がデータパケットを疎らに送信しているかそれとも頻繁に送信しているかを判定することと、端末がデータパケットを疎らに送信していると、無線アクセスネットワークがアイドルタイマー時間パラメータを短縮することと、端末がデータパケットを頻繁に送信していると、無線アクセスネットワークがアイドルタイマー時間パラメータを延長することとを含む。
【0063】
調整ユニットが端末の占める無線ベアラ帯域幅を調整するステップは、端末無線リソース使用パラメータ中のデータパケットの長さ情報に基づいて、端末が占める無線ベアラ帯域幅を調整するステップを含む。
【0064】
上記装置は、無線リソース調整モジュール64に接続され、コアネットワークに無線リソース調整モジュール64が調整した後の無線ベアラリソースのパラメータを送信するように構成された送信モジュールをさらに含むことが好ましい。
【0065】
端末が長時間に亘って接続状態を保持している場合、無線アクセスネットワークはlong DRXパラメータを用いて端末の動作を制御することが好ましい。
【0066】
上記データパケットはスモールデータパケットであることが好ましい。
なお、装置実施例に記載の無線リソース調整装置は上記の方法実施例に対応し、その具体的な実現プロセスは方法実施例で説明したので、ここでは説明を省略する。
【0067】
他の好適な実施例において、上記無線リソース調整装置(ネットワーク側)は、無線リソース測定モジュールと、無線リソースパラメータ転送モジュールと、無線リソース調整モジュールとによって実現することもできる。本好適な実施例において、スモールデータパケットを例として説明する。
【0068】
ここで、無線リソース測定モジュール(上記取得モジュール62の機能を実現する)は、スモールデータパケットの受送信を行う端末に対して、無線リソース使用パラメータの測定を行うように構成され、サービスの開始頻度と、データパケットの伝送帯域幅と、シグナリングにアクセスする頻度と、DRXパラメータと、これらの組合せの中のいずれかを含む。
【0069】
無線リソースパラメータ転送モジュール(上記送信モジュールの機能を実現する)は、コアネットワーク側が無線リソース使用パラメータを無線アクセス側に転送する、及び無線アクセス側が調整後の無線リソースパラメータをコアネットワーク側に転送するように構成される。
【0070】
無線リソース調整モジュール(上記無線リソース調整モジュール64の機能を実現する)は、無線アクセスネットワークが、無線リソース使用パラメータに基づいて、アイドルタイマー時間パラメータ及び/又は無線ベアラ帯域幅の調整を行うように構成される。
【0071】
上述のように、端末が3GPPネットワークにアクセスした後、ネットワーク側は一部の端末(例えば、スモールデータパケット(small data)の端末)に対して無線リソースの最適化制御を行う必要があり、端末がデータパケットを頻繁に伝送することでシグナリングストームが発生する問題を防止する必要があれば、端末による省エネルギーの最大化を実現する必要もあり、また、データパケットの実際の帯域幅に応じてエアインターフェース帯域幅の調整を行う必要もあり、こうして、3GPPのユーザ体験を低減さないと保証する前提で、無線リソースの利用の最適化を実現することができる。本発明の上記実施例は、主にネットワーク側の無線リソースの最適化制御を行う問題を解決し、ネットワークの無線リソースの利用が最適化され、シグナリングストームを最大限に低減し、端末の節電を最適化すると共に、ユーザ体験を低減させることがない。
【0072】
上記実施例において、端末がネットワークにアクセスした後データパケットの受送信を行う場合、ネットワーク側のネットワークエレメントは端末のデータパケットの特性及び通信事業者のポリシーに応じて、端末無線リソース使用パラメータに基づいて、端末がアイドル状態に入るアイドルタイマー時間パラメータ及び端末のデータ伝送に必要な帯域幅を調整する。端末がデータパケットを疎らに送信する場合、アイドルタイマー時間パラメータを短縮するように調整することによって、端末がデータパケットの伝送を終了する時、直ちにRRC接続をリリースし、端末がアイドル状態に入り、端末がデータの伝送を終了した後高速にアイドル状態に入って節電する。また、端末がデータパケットを頻繁に送信する場合、無線アクセスネットワークの通信事業者のポリシー及びローカル配置に応じて、アイドルタイマー時間パラメータを延長するように調整することによって、端末がデータパケットを伝送する間隔時間において、無線アクセスネットワークがRRC接続をリリースしなく、端末が再びデータパケットの受送信を行う時に依然として接続状態になっている。これにより、無線アクセスネットワークからRRCのリリース、RRC接続の関連シグナリングが頻繁に現れることを防止し、ネットワークのシグナリングストームを最大限に避けることができる。端末がずっとconnected状態である場合、long DRXパラメータによって節電して、端末が短いDRX on周期においてデータの受送信を行い、長いDRX OFF周期においてデータの受送信を行わないことにすることができる。
【0073】
そして、無線アクセスネットワークが、無線リソース使用パラメータの中のデータパケットの伝送帯域幅、例えばデータパケットの最大伝送帯域幅、平均伝送帯域幅等のパラメータに基づいて、通信事業者のポリシーに応じて、無線ベアラ帯域幅の調整を行って、データパケットを伝送する無線ベアラ帯域幅(特に、スモールデータパケット)をある程度低減し、無線ベアラ帯域幅がデータパケットの帯域幅にマッチングさせ、ユーザ体験を低減さないと保証する前提で、一部の帯域幅リソースをリリースし、無線リソースの使用率の最大化を実現できる。
【0074】
本発明の技術案と実現方法を更に明確にするため、以下、好適な実施例を結合して実現プロセスを詳しく説明する。以下の好適な実施例1〜4において、スモールデータパケットを例として、上記無線リソース調整方法を説明する。
【0075】
好適な実施例1
本好適な実施例において、端末が3GPPネットワークにアクセスした後、移動性管理ネットワークエレメントSGSN/MMEがユーザ契約データから端末無線リソース使用パラメータを取得し、ネットワークアクセスシグナリング(Network Access Signaling、NASと略称)応答メッセージに含ませて無線アクセスネットワークRNC/eNBにキャリーする場合を説明する。無線アクセスネットワークは、端末無線リソース使用パラメータに基づいて、以下のように端末の無線リソースの動的調整を行う。スモールデータパケットの受送信する頻度が低い(即ち、スモールデータパケットを疎らに送信する)と、端末がデータの受送信を終了した後に早くidle状態になって節電するように、アイドルタイマー時間を短縮する。また、スモールデータパケットを受送信する頻度が高い(即ち、スモールデータパケットを頻繁に送信する)と、端末がスモールデータの受送信を行う時間間隔においてできるだけRRC接続のリリースを開始しなく、シグナリングストームを低減するように、アイドルタイマー時間を延長する。現在の無線ベアラ帯域幅が契約したデータパケットの伝送帯域幅より高いと、現在の無線ベアラ帯域幅を適切に低減し、現在の無線ベアラ帯域幅が契約したデータパケットの伝送帯域幅より低いと、現在の無線ベアラ帯域幅を適切に向上させる。端末がずっとconnected状態であると、無線アクセスネットワークがlong DRXパラメータによって、端末の電力消費を節約する。上述した動的調整によって、ネットワークがスモールデータパケットの動的調整に対応してネットワークリソースを最適化し、シグナリングストームを防止し、端末の電力消費をある程度節約でき、同時に、エアインターフェースの帯域幅を最適化し、更に多いMTC端末がネットワークにアクセスすることができる。
【0076】
図7は本発明の好適な実施例1に係る無線リソース調整方法を示すフローチャートで、
図7に示すように、具体的に以下のステップを含む。
3GPP端末は、3GPPネットワークのRANアクセスネットワークにNASアクセス要求、例えば、アタッチ又は位置更新要求を発し、RANは一つのサービングSGSN/MMEを選択し、当該要求をSGSN/MMEに送信する。NASアクセス要求又は無線リソース制御プロトコル(Radio Resource Control、RRCと略称)接続要求にsmall data指示を含むことができる(ステップS702)。
SGSN/MMEは、HSSに位置更新要求を送信し、HSSはIMSI識別子に基づいて、端末が非制限端末であると識別し、当該端末の契約データを探す(ステップS704)。
【0077】
HSSは、当該端末の契約情報をSGSN/MMEに送信し、SGSN/MMEは当該端末にアクセス認証を行う。SGSN/MMEは、契約データから無線リソース使用パラメータを取得することができ、スモールデータパケットの受送信頻度、データパケットの伝送帯域幅、DRXパラメータと、その組合せの中のいずれかを含み、また、DRXパラメータはSGSN/MMEより通信事業者のポリシーに基づいて調整されることができ、例えば、節電のためlong DRXパラメータに調整することができる(ステップS706)。
そして、無線アクセスネットワークRAN/eNBがsmall data指示から、スモールデータパケットの受送信を行う端末であることは把握すると、無線アクセスネットワークはSGSN/MMEに端末の無線リソース使用パラメータを要求することもできる(ステップS708)。
【0078】
SGSN/MMEは端末の無線リソース使用パラメータを無線アクセスネットワークに送信し、NASアクセス応答メッセージに含ませて送信することができれば、SGSN/MMEが無線アクセスネットワークに発した無線ベアラ確立要求メッセージに含ませることもできる。無線ベアラ確立メッセージに契約したQoSパラメータを含むこともできる(ステップS710)
無線アクセスネットワークは端末の無線リソース使用パラメータを受信した後、端末との無線ベアラを確立する。また、small dataの特性及び通信事業者のポリシーに基づいて、アイドルタイマー時間パラメータ及び無線ベアラの帯域幅を調整する(ステップS712)
【0079】
無線アクセスネットワークは、端末無線リソース使用パラメータに基づいて、以下のように端末の無線リソースの動的調整を行う。スモールデータパケットを受送信する頻度が低い(即ち、スモールデータパケットを疎らに送信する)と、端末がデータの受送信を終了した後に早くidle状態になって節電するように、アイドルタイマー時間を短縮する。また、スモールデータパケットを受送信する頻度が高い(即ち、スモールデータパケットを頻繁に送信する)と、端末がスモールデータの受送信を行う時間間隔においてできるだけRRC接続のリリースを開始しなく、シグナリングストームを低減するように、アイドルタイマー時間を延長する。また、現在の無線ベアラ帯域幅が契約したデータパケットの伝送帯域幅より高いと、現在の無線ベアラ帯域幅を適切に低減し、現在の無線ベアラ帯域幅が契約したデータパケットの伝送帯域幅より低いと、現在の無線ベアラ帯域幅を適切に向上させる
【0080】
端末がずっとconnected状態であると、この時、無線アクセスネットワークがlong DRXパラメータによって端末の電力消費を節約する。端末は短いDRX on周期においてデータの受送信を行い、長いDRX OFF周期においてデータの受送信を行わない。
【0081】
無線ベアラを確立し、無線ベアラのパラメータを調整した後、SGSN/MMEに通知し、SGSN/MMEは、コアネットワーク帯域幅と無線側帯域幅が一致するように、調整後の帯域幅に基づいて、コアネットワークベアラの補正を行う(ステップS714)。
無線ベアラとコアネットワークベアラの確立を完成した後、両側の帯域幅は一致する(ステップS716a〜ステップS716b)。
端末は無線ベアラ及びコアネットワークベアラにおいてスモールデータパケットの受送信を行い、無線リソースが動的に調整されたので、ネットワークの最適化及び端末の省エネルギー効果の最適化を実現できる(ステップS718)。
【0082】
好適な実施例2
本好適な実施例において、端末が3GPPネットワークにアクセスした後、無線アクセスネットワークがsmall dataの受送信の間隔及びデータパケットの長さを測定することで端末無線リソース使用パラメータを取得する場合を説明する。無線アクセスネットワークは、端末無線リソース使用パラメータに基づいて、以下のように端末の無線リソースの動的調整を行う。スモールデータパケットを受送信する頻度が低い(即ち、スモールデータパケットを疎らに送信する)と、端末がデータの受送信を終了した後に早くidle状態になって節電するように、アイドルタイマー時間を短縮する。また、スモールデータパケットを受送信する頻度が高い(即ち、スモールデータパケットを頻繁に送信する)と、端末がスモールデータの受送信を行う時間間隔においてできるだけRRC接続のリリースを開始しなく、シグナリングストームを低減するように、アイドルタイマー時間を延長する。現在の無線ベアラ帯域幅が実際使用中のデータパケットの伝送帯域幅より高いと、現在の無線ベアラ帯域幅を適切に低減し、現在の無線ベアラ帯域幅が実際使用中のデータパケットの伝送帯域幅より低いと、現在の無線ベアラ帯域幅を適切に向上させる。端末がずっとconnected状態であると、無線アクセスネットワークがlong DRXパラメータによって、端末の電力消費を節約する。上述した動的調整によって、ネットワークがスモールデータパケットの動的調整に対応してネットワークリソースを最適化し、シグナリングストームを防止し、端末の電力消費をある程度節約でき、同時に、エアインターフェースの帯域幅を最適化し、更に多いMTC端末がネットワークにアクセスすることができる。
【0083】
図8は本発明の好適な実施例2に係る無線リソース調整方法を示すフローチャートで、
図8に示すように、具体的に以下のステップを含む。
3GPP端末は、3GPPネットワークのRANアクセスネットワークにRRC確立要求を発して、無線ベアラの接続を確立することを要求する。RRC接続要求にsmall data指示を含むことができる(ステップS802)
アタッチフローによって、RANは一つのサービングSGSN/MMEを選択し、SGSN/MMEによってベアラを確立し、最終的に無線ベアラ及びコアネットワークベアラを確立する。コアネットワークベアラのQoSパラメータを無線ベアラにマッピングすると、small dataを送信する際の実際の帯域幅が割り当てられた帯域幅が一致しなく、帯域幅リソースを浪費してしまう恐れがある(ステップS804a〜ステップS804b)。
【0084】
端末は、無線ベアラ及びコアネットワークベアラを介して、スモールデータパケットの受送信を行う(ステップS806)。
無線アクセスネットワークは、通信事業者のポリシーに応じて、無線リソース使用パラメータの測定メカニズムを起動させ、一定の周期において、無線ベアラで単位時間内で受送信されたスモールデータパケットの長さ(例えば、最大長さパラメータ、平均長さパラメータ)を測定して、スモールデータパケットの伝送帯域幅を得て、例えば最大伝送帯域幅、平均伝送帯域幅等のパラメータを得る(ステップS808)。
【0085】
正常なフローによると、アイドルタイマーがオーバーフローする時、無線アクセスネットワークはRRC接続をリリースし、端末はアイドル状態に入る(ステップS810)。
端末は、再びsmall dataサービスを発し、改めてRRC接続要求を行って、ネットワークにアクセスしてsmall dataの受送信を行うことを要求する(ステップS812)。
【0086】
無線アクセスネットワークは、一定の周期において、端末がsmall dataの受送信を行う頻度を測定する(ステップS814)。
無線アクセスネットワークは、端末の無線リソース使用パラメータを取得した後、端末との無線ベアラを確立する。また、small dataの特性及び通信事業者のポリシーに応じて、アイドルタイマー時間パラメータ及び無線ベアラの帯域幅を調整する(ステップS816)。
【0087】
無線アクセスネットワークは、端末無線リソース使用パラメータに基づいて、以下のように端末の無線リソースの動的調整を行う。スモールデータパケットを受送信する頻度が低い(即ち、スモールデータパケットを疎らに送信する)と、端末がデータの受送信を終了した後に早くidle状態になって節電するように、アイドルタイマー時間を短縮する。また、スモールデータパケットを受送信する頻度が高い(即ち、スモールデータパケットを頻繁に送信する)と、端末がスモールデータの受送信を行う時間間隔においてできるだけRRC接続のリリースを開始しなく、シグナリングストームを低減するように、アイドルタイマー時間を延長する。現在の無線ベアラ帯域幅が実際使用中のデータパケットの伝送帯域幅より高いと、現在の無線ベアラ帯域幅を適切に低減し、現在の無線ベアラ帯域幅が実際使用中のデータパケットの伝送帯域幅より低いと、現在の無線ベアラ帯域幅を適切に向上させる。
【0088】
端末がずっとconnected状態であると、無線アクセスネットワークがlong DRXパラメータによって、端末の電力消費を節約する。端末は短いDRX on周期においてデータの受送信を行い、長いDRX OFF周期においてデータの受送信を行わない。long DRXパラメータはSGSN/MMEから取得することができ、無線アクセスネットワークが通信事業者のポリシーに基づいて制定することもできる。
【0089】
無線ベアラが確立され、無線ベアラのパラメータを調整した後、サービス要求メッセージに含ませてSGSN/MMEにへキャリーする(ステップS818)。
SGSN/MMEは、調整後の帯域幅に基づいて、コアネットワークベアラの補正を行う(ステップS820)。
【0090】
SGSN/MMEは、ベアラ補正応答メッセージを受信した後、コアネットワークベアラのQoSパラメータが既に補正されたと判定すると、無線アクセスネットワークに無線ベアラ確立/補正要求を発し、要求メッセージに更新されたQoSパラメータを含む(ステップS822)。
無線アクセスネットワークは、更新されたQoSパラメータを無線ベアラにマッピングし、コアネットワークベアラと無線ベアラの帯域幅を一致させる。無線ベアラとコアネットワークベアラの更新に成功した(ステップS824a〜ステップS824b)。
端末は、無線ベアラ及びコアネットワークベアラにおいてスモールデータパケットの受送信を行い、無線リソースが動的に調整されたので、ネットワークの最適化及び端末の省エネルギー効果の最適化を実現できる(ステップS826)。
【0091】
好適な実施例3
本好適な実施例において、端末が3GPPネットワークにアクセスした後、コアネットワーク側のメディアゲートウェイGGSN/PDN GWはsmall dataの受送信間隔及びデータパケットの長さの測定によって端末無線リソース使用パラメータを取得し、また、SGSN/MMEを介して無線アクセスネットワークに送信する場合を説明する。無線アクセスネットワークは、端末無線リソース使用パラメータに基づいて、以下のように端末の無線リソースの動的調整を行う。スモールデータパケットを受送信する頻度が低い(即ち、スモールデータパケットを疎らに送信する)と、端末がデータの受送信を終了した後に早くidle状態になって節電するように、アイドルタイマー時間を短縮する。また、スモールデータパケットを受送信する頻度が高い(即ち、スモールデータパケットを頻繁に送信する)と、端末がスモールデータの受送信を行う時間間隔においてできるだけRRC接続のリリースを開始しなく、シグナリングストームを低減するように、アイドルタイマー時間を延長する。現在の無線ベアラ帯域幅が実際使用中のデータパケットの伝送帯域幅より高いと、現在の無線ベアラ帯域幅を適切に低減し、現在の無線ベアラ帯域幅が実際使用中のデータパケットの伝送帯域幅より低いと、現在の無線ベアラ帯域幅を適切に向上させる。端末がずっとconnected状態であると、無線アクセスネットワークがlong DRXパラメータによって、端末の電力消費を節約する。上述した動的調整によって、ネットワークがスモールデータパケットの動的調整に対応してネットワークリソースを最適化し、シグナリングストームを防止し、端末の電力消費をある程度節約でき、同時に、エアインターフェースの帯域幅を最適化し、更に多いMTC端末がネットワークにアクセスすることができる。
【0092】
図9は本発明の好適な実施例3に係る無線リソース調整方法を示すフローチャートで、
図9に示すように、具体的に以下のステップを含む。
3GPP端末は、3GPPネットワークのRANアクセスネットワークにRRC確立要求を発して、無線ベアラの接続を確立することを要求する。RRC接続要求にsmall data指示を含むことができる(ステップS902)。
アタッチフローによって、端末はSGSN/MMEにNASアクセス要求を送信し、例えばアタッチ要求又は位置更新要求を送信し、RANは一つのサービングSGSN/MMEを選択し、SGSN/MMEによってベアラの確立を行って、最終的に、無線ベアラ及びコアネットワークベアラを確立する。NASアクセス要求にsmall data指示を含むことができる(ステップS904)。
【0093】
SGSN/MMEは端末のためにコアネットワークベアラを確立し、また、無線アクセスネットワークに無線ベアラを確立することを通知する。コアネットワークベアラのQoSパラメータが無線ベアラにマッピングされると、small dataを送信する際の実際の帯域幅が割り当てられた帯域幅と一致しなく、帯域幅リソースを浪費してしまう恐れがある(ステップS906a〜ステップS906b)。
端末は、無線ベアラ及びコアネットワークベアラによってスモールデータパケットの受送信を行う(ステップS908)。
【0094】
コアネットワーク側のメディアゲートウェイGGSN/SGW/PGWは、通信事業者のポリシーに応じて、無線リソース使用パラメータの測定メカニズムを起動し、一定の周期内において、コアネットワークベアラでスモールデータパケットを受送信する受送信頻度、及び単位時間内のスモールデータパケットの長さ(例えば、最大長さパラメータ、平均長さパラメータ)を測定して、スモールデータパケットの伝送帯域幅、例えば最大伝送帯域幅、平均伝送帯域幅等のパラメータを取得する(ステップS910)。
メディアゲートウェイは、測定を完成した後、SGSN/MMEに無線リソース使用パラメータを返送する(ステップS912)。
【0095】
そして、無線アクセスネットワークRAN/eNBが、small data指示に基づいて、スモールデータパケットの受送信を行う端末であることを把握した場合、無線アクセスネットワークはSGSN/MMEに端末の無線リソース使用パラメータを要求することができる(ステップS914)。
SGSN/MMEは、通信事業者のポリシーに応じて、long DRXパラメータを無線リソース使用パラメータに含ませることができ、また、端末の無線リソース使用パラメータを無線アクセスネットワークに送信することができる。また、NASアクセス応答メッセージで送信することができれば、SGSN/MMEが無線アクセスネットワークに発した無線ベアラ確立要求メッセージに含ませることもできる。無線ベアラ確立メッセージに実際に測定した帯域幅パラメータを含むことができる(ステップS916)。
無線アクセスネットワークは、端末の無線リソース使用パラメータを取得した後、端末との無線ベアラを確立する。また、small dataの特性及び通信事業者のポリシーに基づいて、アイドルタイマー時間パラメータ及び無線ベアラの帯域幅を調整する(ステップS918)。
【0096】
無線アクセスネットワークは、端末無線リソース使用パラメータに基づいて、以下のように端末の無線リソースの動的調整を行う。スモールデータパケットを受送信する頻度が低い(即ち、スモールデータパケットを疎らに送信する)と、端末がデータの受送信を終了した後に早くidle状態になって節電するように、アイドルタイマー時間を短縮する。また、スモールデータパケットを受送信する頻度が高い(即ち、スモールデータパケットを頻繁に送信する)と、端末がスモールデータの受送信を行う時間間隔においてできるだけRRC接続のリリースを開始しなく、シグナリングストームを低減するように、アイドルタイマー時間を延長する。現在の無線ベアラ帯域幅が実際使用中のデータパケットの伝送帯域幅より高いと、現在の無線ベアラ帯域幅を適切に低減し、現在の無線ベアラ帯域幅が実際使用中のデータパケットの伝送帯域幅より低いと、現在の無線ベアラ帯域幅を適切に向上させる。
【0097】
端末がずっとconnected状態であると、無線アクセスネットワークがlong DRXパラメータによって、端末の電力消費を節約する。端末が短いDRX on周期においてデータの受送信を行い、長いDRX OFF周期においてデータの受送信を行わない。long DRXパラメータをSGSN/MMEから取得することができれば、無線アクセスネットワークが通信事業者のポリシーに基づいて制定することもできる。
【0098】
無線ベアラを確立し、無線ベアラのパラメータを調整した後、SGSN/MMEに通知し、SGSN/MMEは調整後の帯域幅に基づいて、コアネットワークベアラの補正を行うことで、コアネットワーク帯域幅と無線側帯域幅とを一致させる。無線ベアラとコアネットワークベアラを確立し、更新を完成する(ステップS920)。
端末は、無線ベアラ及びコアネットワークベアラでスモールデータパケットの受送信を行い、無線リソースが動的に調整されたので、ネットワークの最適化及び端末の省エネルギー効果の最適化を実現できる(ステップS922)。
【0099】
好適な実施例4
本好適な実施例において、端末が3GPPネットワークにアクセスした後、コアネットワーク側の移動性管理ネットワークエレメントSGSN/MMEが、NASアクセスシグナリングを測定することで端末無線リソース使用パラメータを取得して、無線アクセスネットワークに送信する場合を説明する。無線アクセスネットワークは、端末無線リソース使用パラメータに基づいて、以下のように端末の無線リソースの動的調整を行う。スモールデータパケットを受送信するためのNASアクセスシグナリングの頻度が低い(即ち、スモールデータパケットを疎らに送信する)と、端末がデータの受送信を終了した後に早くidle状態になって節電するように、アイドルタイマー時間を短縮する。また、スモールデータパケットを受送信するためのNASアクセスシグナリングの頻度が高い(即ち、スモールデータパケットを頻繁に送信する)と、端末がスモールデータの受送信を行う時間間隔においてできるだけRRC接続のリリースを開始しなく、シグナリングストームを低減するように、アイドルタイマー時間を延長する。端末がずっとconnected状態であると、無線アクセスネットワークがlong DRXパラメータによって、端末の電力消費を節約する。上述した動的調整によって、ネットワークがスモールデータパケットの動的調整に対応してネットワークリソースを最適化し、シグナリングストームを防止し、端末の電力消費をある程度節約できる。
【0100】
図10は、本発明の好適な実施例4に係る無線リソース調整方法を示すフローチャートで、
図10に示すように、具体的に以下のステップを含む。
3GPP端末は、3GPPネットワークのRANアクセスネットワークにRRC確立要求を発して、無線ベアラ接続の確立を要求する。RRC接続要求にsmall data指示を含むことができる(ステップS1002)。
アタッチフローによって、端末はSGSN/MMEにNASアクセス要求を送信し、例えば、アタッチ要求又は位置更新要求を送信し、RANは一つのサービングSGSN/MMEを選択し、SGSN/MMEによってベアラの確立を行い、最終的に、無線ベアラ及びコアネットワークベアラを確立する。NASアクセス要求にsmall data指示を含むことができる(ステップS1004)。
【0101】
また、端末はNASアクセスシグナリングにsmall dataデータを含ませてSGSN/MMEに送信し、SGSN/MMEによって、さらにMTC IWFを介してMTC Serverに送信することもできる。当該場合において、コアネットワーク移動性管理ネットワークエレメントSGSN/MMEは、通信事業者のポリシーに基づいて、無線リソース使用パラメータの測定メカニズムを起動させ、一定の周期内において、コアネットワークベアラでのNASアクセスシグナリングの受送信頻度を測定する(ステップS1006a)。
また、端末は、IPベアラを介してスモールデータパケットを受送信することができ、この時、端末はサービスを発する前、頻繁にservice request要求を発してベアラを確立又は更新する必要がある。当該状況において、コアネットワーク移動性管理ネットワークエレメントSGSN/MMEは、通信事業者のポリシーに基づいて、無線リソース使用パラメータの測定メカニズムを起動させ、一定の周期内において、コアネットワークベアラでのNASアクセスシグナリングの受送信頻度を測定する(ステップS1006b)。
【0102】
SGSN/MMEは、測定に基づいて、端末の無線リソースアクセスパラメータを取得する(ステップS1008)。
また、無線アクセスネットワークRAN/eNBが、small data指示から、スモールデータパケットの受送信を行う端末であることを把握した場合、無線アクセスネットワークはSGSN/MMEに端末の無線リソース使用パラメータを要求することもできる(ステップS1010)。
【0103】
SGSN/MMEは、通信事業者のポリシーに基づいて、long DRXパラメータを無線リソース使用パラメータに含ませて、端末の無線リソース使用パラメータを無線アクセスネットワークに送信することができる(ステップS1012)。
無線アクセスネットワークは端末の無線リソース使用パラメータを取得した後、small dataの特性及び通信事業者のポリシーに基づいて、アイドルタイマー時間パラメータを調整する(ステップS1014)。
【0104】
無線アクセスネットワークは、端末無線リソース使用パラメータに基づいて、以下のように端末の無線リソースの動的調整を行う。スモールデータパケットを受送信するためのNASアクセスシグナリングの頻度が低い(即ち、スモールデータパケットを疎らに送信する)と、端末がデータの受送信を終了した後に早くidle状態になって節電するように、アイドルタイマー時間を短縮する。また、スモールデータパケットを受送信するためのNASアクセスシグナリングの頻度が高い(即ち、スモールデータパケットを頻繁に送信する)と、端末がスモールデータの受送信を行う時間間隔においてできるだけRRC接続のリリースを開始しなく、シグナリングストームを低減するように、アイドルタイマー時間を延長する。
【0105】
端末がずっとconnected状態であると、無線アクセスネットワークがlong DRXパラメータによって、端末の電力消費を節約する。端末が短いDRX on周期においてデータの受送信を行い、長いDRX OFF周期においてデータの受送信を行わない。long DRXパラメータをSGSN/MMEから取得することができれば、無線アクセスネットワークが通信事業者のポリシーに基づいて制定することもできる。
【0106】
無線アクセスネットワークは、プロセスに従って、後続のアクセスの制御又はデータの受送信操作を行うことができるが、ここでは説明を省略する。
【0107】
なお、フローチャートに示すステップを1セットのコンピュータが命令を実行可能なコンピュータシステムで行うことができ、また、フローチャートにロジック順を示しているが、図面に示すステップ又は説明したステップを他の順で行うこともできることは言うまでもない。
【0108】
上述のように、本発明の上記実施例の無線リソース調整方法及び装置によると、3GPPネットワークにアクセスした端末がデータを頻繁に又は疎らに送信する場合、ネットワーク側が取得した端末無線リソース使用パラメータに基づいて無線リソースを調整して最適化することによって、ユーザ体験を低減させずに、ネットワークリソースの最適化を実現し、端末がデータパケットの伝送を頻繁に行うことでシグナリングストームが発生することを防止し、また、端末の電力消費もある程度節約し、端末による省エネルギーも最大化し、良好なネットワークの最適化及び節電の効果を実現できる。また、データパケットを伝送する無線ベアラ帯域幅(特に、スモールデータパケットの場合、スモールデータパケットが占める帯域幅が小さいので、エアインターフェース帯域幅の最適化がさらに求められる)をある程度低減し、データパケットの帯域幅にマッチングさせることができ、ユーザ体験を低下させないと保証する前提で、一部の帯域幅リソースをリリースし、無線リソースの使用率の最大化を実現できる。
【0109】
当業者にとって、上記の本発明の各ブロック又は各ステップは共通の計算装置によって実現することができ、単独の計算装置に集中させることができれば、複数の計算装置から構成されるネットワークに分布させることもでき、さらに計算装置が実行可能なプログラムのコードによって実現することもできるので、それらを記憶装置に記憶させて計算装置によって実行することができ、又は夫々集積回路ブロックに製作し、又はそれらにおける複数のブロック又はステップを単独の集積回路ブロックに製作して実現することができることは明らかなことである。このように、本発明は如何なる特定のハードウェアとソフトウェアの結合にも限定されない。
【0110】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。当業者であれば本発明に様々な修正や変形が可能である。本発明の精神や原則内での如何なる修正、置換、改良などは本発明の保護範囲内に含まれる。