【文献】
FILE REGISTRY ON STN, RN 927975-39-1, ENTERED STN: 23 MAR 2007
【文献】
FILE REGISTRY ON STN, RN 927975-25-5, ENTERED STN: 23 MAR 2007
【文献】
FILE REGISTRY ON STN, RN 927975-47-1, ENTERED STN: 23 MAR 2007
【文献】
FILE REGISTRY ON STN, RN 927975-33-5, ENTERED STN: 23 MAR 2007
【文献】
ANGELA M BERNARD,PALLADIUM (0) CATALYZED NUCLEOPHILIC SUBSTITUTION ON 2-CYCLOPROPYLIDENE-PHENOXY ETHANES,SYNTHETIC COMMUNICATIONS,1997年 3月 1日,VOL:27, NR:5,PAGE(S):709 - 723
【文献】
Journal of the American Chemical Society,1953年,75,pp.455-457
【文献】
FILE REGISTRY ON STN, RN 1097121-81-7, ENTERED STN: 28 JAN 2009
【文献】
FILE REGISTRY ON STN, RN 927975-07-3, ENTERED STN: 23 MAR 2007
【文献】
FILE REGISTRY ON STN, RN 927974-91-2, ENTERED STN: 23 MAR 2007
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0040】
[
図1]
図1は、BEZ235(ノバルティスファーマ(Novartis Pharma))および化合物Aの存在下で腫瘍体積が減少する動物腫瘍モデルによる結果を示すグラフである。
【0041】
[
図2]
図2は、cPLA2α阻害剤化合物Aが、マウスモデルにおいて、メトトレキサートと比べ、関節炎の進行をより阻害することを示すグラフである。cPLA2α阻害剤化合物Aは、予防的CIA研究デザインにおいて、メトトレキサートよりも効果的に関節炎の進行を阻害する。
*p<0.05、#p<0.005(対実験終了時におけるビヒクル)。
【0042】
[
図3]
図3は、化合物Aが、マウスCIAモデルにおいて、メトトレキサートよりも効果的に関節炎および関節障害のパラメータを減少させることを示すグラフである。化合物Aは、予防的CIA研究デザインにおいて、MTXよりも効果的に関節炎および関節障害のパラメータを減少させる。32日目に犠牲にしたマウスの後足に対し、病理組織分析を行った。関節組織を、ホルマリンで固定し、パラフィン包埋し、薄片に切り、そして、ヘマトキシリン・エオシン染色(H&E)し、0=正常、1=最低限、2=軽度、3=中程度.4:顕著;5:重度といった評価システムに従い、1)関節腔およびパーイントラペリトニアルヘラル(perintraperitonealheral)組織炎症性細胞浸潤;2)毛細血管および滑膜過形成;ならびに3)関節軟骨表面損傷といった指標に関して、治療に関して盲検化された観察者により判断し、病理学的評価を行った。
*p<0.03、
**p<0.05(対ビヒクル)、エラーバーは、平均値の標準誤差を示す(n=3〜10)。
【0043】
[
図4]
図4は、cPLA2α阻害剤化合物Aが、マウスCIAモデルにおいてエンブレル(Enbrel)と同程度、関節炎指数を減少させることを示すグラフである。cPLA2α阻害剤化合物Aは、治療学的CIA研究におけるエンブレルと同程度に、関節炎指数を減少させる。
*p<0.05、
**p0.01.(実験終了時におけるビヒクル)。
【0044】
[
図5A〜
図5B]
図5A〜
図5Bは、化合物Aが、疾病誘発PGE2蓄積を減少させることを示すグラフであり、この化合物が、その細胞標的にcPLA2酵素を的中させていることを示唆している。A)予防的CIA研究において(n=11)、化合物A(7.5mg/kg)は、メトトレキサート(metothrexate)(MTX)(0.3mg/kg)の作用と同程度、血漿PGE
2レベルを有意に低下させた。B)治療学的CIA研究において(n=10)、化合物A(30mg/kg)は、治療学的CIAマウスにおける血漿PGE
2レベルを有意に低下させたが、エンブレル(25mg/kg)では、PGE
2レベルの低下は見られない。
*p<0.001(対無処置(Naive))、NS−有意でない、
**p<0.03および
***p<0.004(対ビヒクル)、エラーバーは、標準偏差を示す。
【0045】
[
図6]
図6は、ヒト慢性腎疾患のストレプトゾシン誘発モデルラットにおけるAVX235の治療効果を示し、ロサルタン(陽性対照)と比較した。
【0046】
<定義>
本明細書において、特に明記しない限り、用語「アルキル」は、直鎖アルキルラジカルおよび分岐鎖アルキルラジカルのいずれも包含し、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、t−ペンチル、ネオ−ペンチル、n−ヘキシルまたはi−ヘキシル、t−ヘキシルであってもよい。
【0047】
用語「アルケニル」は、直鎖アルケニルラジカルおよび分岐鎖アルケニルラジカルのいずれも包含する。用語アルケニルは、1個以上の二重結合を有するアルケニルラジカルのことを言い、ビニル、アリル、プロペニル、i−プロペニル、ブテニル、i−ブテニル、クロチル、ペンテニル、i−ペンテニルおよびヘキセニルであってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0048】
用語「アリール」は、少なくとも1個の不飽和芳香環を含む、任意に置換された単環または二環式炭化水素環系のことを言う。用語「アリール」の例および適切な値は、フェニル、ナフチル(naphtyl)、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インジル(indyl)、インデニルなどである。
【0049】
用語アリールアルキルは、アルキル基で置換されたアリール基を包含する。アリールアルキルは、アリール環を介してまたはベンジルにおけるようにアルキル置換基の炭素を介して付着する炭素原子に結合していてもよい。
【0050】
V
1の定義において、前記アルキレン基またはアルケニレン基は、C=Oおよび/または、O、NH、N(C
1-6アルキル)、S、SOもしくはSO
2から選択される1個以上のヘテロ原子により任意に割り込まれ得る。COおよび/またはヘテロ原子は、アルキレン鎖またはアルケニレン鎖の中程にあってもよいし、あるいは、アルキレン鎖またはアルケニレン鎖の端部にあってもよい。よって、Oによって割り込まれているアルキレンは、リンカーである−OCH
2−、−CH
2O−および−CH
2−O−CH
2−などを含む。
【0051】
ハロとは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード、特に、クロロまたはフルオロのことを言う。
【0052】
<式(I)の化合物>
第1の実施形態において、本発明は、式(I)の2−オキソチアゾール化合物および2−オキソチオフェン化合物、または、その塩、エステル、溶媒和化合物、N−オキシドもしくはプロドラッグ(例えば、その塩)、
【0054】
好ましくは、式(Ia)の2−オキソチアゾール化合物および2−オキソチオフェン化合物、または、その塩、エステル、溶媒和化合物、N−オキシドもしくはプロドラッグ(例えば、その塩)を提供するものである。
【0056】
式中、Xは、O、C=OまたはSであり;
Yは、NまたはCHであり;
R
2およびR
4は、それぞれ独立に、H、−(CH
2)
pCOOH、−(CH
2)
pCON(R
5)
2もしくは−(CH
2)
pCOOC
1-6アルキルであるか;またはR
2およびR
4は共に、五員環に縮合した六員フェニル環を形成し
R
1およびR
3は、それぞれ独立に、H、ハロ(例えば、フルオロまたはクロロ)、C
6-10アリール基、C
7-12アリールアルキル基、C
2-12アルケニル基;OC
1-12アルキル基、OC
2-12アルケニル基またはC
1-12アルキル基から選択され;
R
5は、それぞれHまたはC
1-6アルキルであり;
pは、それぞれ0〜3であり;
nは、1〜4である。
【0057】
YがNであり、環系がチアゾール系であれば好ましい。
【0060】
少なくとも1個のR
2またはR
4がHであれば好ましい。R
2またはR
4の両方がHでなければ好ましい。
【0061】
R
2またはR
4の一方がHであり、他方が−COOCH
3または−COOCH
2CH
3であれば好ましい。R
2は、好ましくは、−COOCH
3または−COOCH
2CH
3である。
【0063】
式(I)の化合物において、nは、好ましくは、1または2である。また、置換基は、隣接炭素原子上、理想的には、環上のメタ位およびパラ位に位置すれば好ましい。R
1の好ましいオプションは、C
4-10アルキル基、特に、C
8アルキル基などのC
6-8アルキル基、C
4-10アルケニル基、OC
1-10アルキル基、C
7-12アリールアルキルまたはC
6-10アリール基である。R
1またはR
3のアルキル基は、好ましくは直鎖である。
【0064】
化合物(Ia)において、R
1およびR
3の一方、最も好ましくはR
1が、C
4-10アルキル基、特に、C
8アルキル基などのC
6-8アルキル基またはC
6-10アリール基であれば好ましい。R
1とR
3は、好ましくは互いに異なる。
【0065】
R
1およびR
3の両方がHでなければ好ましい。
【0066】
R
1およびR
3の一方が、C
4-10アルキル基、C
2-10アルケニル基または−OC
4-10アルキル基、他方が、H、ハロまたはOC
1-6アルキルであれば好ましい。
【0067】
R
3は、好ましくは、H、ハロまたはOC
1-6アルキルである。
【0068】
ここで、R
1またはR
3は、アルケニルであり、好ましくは、1個の二重結合を含む。理想的には、その二重結合は、Ar基に最も近い二つの炭素上にある。
【0069】
更に好ましい実施形態において、本発明は、式(IX)の化合物、または、その塩、エステル、溶媒和化合物、N−オキシドもしくはプロドラッグ(例えば、その塩)を提供する。
【0071】
式中、Xは、O、C=OまたはSであり;
Yは、NまたはCHであり;
R
2およびR
4は、それぞれ独立に、H、−(CH
2)
pCOOHもしくは−(CH
2)
pCOOC
1-6アルキルであるか;または、R
2およびR
4は、それらを連結する原子と共に、五員環に縮合した六員フェニル環を形成し
nは、2であり;
1つのR
1は、H、HalまたはOC
1-6アルキルであり;
1つのR
1は、H、C
6-10アリール、C
7-12アリールアルキル、C
2-10アルケニル;OC
4-10アルキルまたはC
4-10アルキル基であり;
pは、それぞれ0〜2である。
【0072】
従って、更に好ましい実施形態において、本発明は、式(X)の化合物、または、その塩、エステル、溶媒和化合物、N−オキシドもしくはプロドラッグ、あるいは、式(XI)の化合物、または、その塩、エステル、溶媒和化合物、N−オキシドもしくはプロドラッグを提供する。
【0074】
式中、R
2は、COOHまたはCOOC
1-6アルキルであり;
R
1は、C
4-10アルキル基、OC
4-10アルキル、C
4-10アルケニル、C
7-12アリールアルキルまたはC
6-10−アリール基である。
【0076】
R
1は、H、Hal、例えば、F、C
7-12アリールアルキルまたはC
6-10−アリール基である;
従って、更に好ましい実施形態において、本発明は、式(III)の化合物、または、その塩、エステル、溶媒和化合物、N−オキシドもしくはプロドラッグ、あるいは、式(IV)の化合物、または、その塩、エステル、溶媒和化合物、N−オキシドもしくはプロドラッグを提供する。
【0078】
式中、R
2は、COOHまたはCOOC
1-6アルキルであり;
R
1は、C
4-10アルキル基またはC
6-10−アリール基である。
【0080】
R
1は、C
6-10−アリール基である。
【0081】
これらの化合物において、R
1がアルキルである場合、このアルキルは、好ましくは直鎖である。
【0082】
式(III)において、R
2が、−COOCH
3または−COOCH
2CH
3であれば好ましい。
【0083】
式(III)において、R
1が、C
6-10アルキル基、特にC8アルキル基であれば好ましい。
【0085】
非常に好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、下記化合物から選択される:
【0093】
本発明は、上記化合物の塩、エステル、溶媒和化合物、N−オキシドまたはプロドラッグに及ぶ
好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、下記式(V)の化合物ではない。
【0095】
本発明は、式(I)の化合物自体、当該化合物を含む医薬組成物、ならびに療法に使用する化合物および慢性炎症性疾患や過剰増殖性疾患の予防および治療に使用する化合物に関する。理想的には、この化合物は、式(V)の化合物ではない。
【0096】
<式(II)の化合物>
更なる態様において、本発明は、過剰増殖性疾患(hyperproliferaitve disorders)の予防または治療に使用する式(II)の化合物を提供する。式(II)の化合物は、下記構造を有する:
【0098】
式中、Zは、OまたはSであり;
Wは、NまたはCHであり;
R
6は、H、C
1-6アルキル、−(CH
2)
pCOOH、−(CH
2)
pCOOC
1-6アルキル、−(CH
2)
pCONH
2、−(CH
2)
pCONHC
1-6アルキル、−(CH
2)
pCON(C
1-6アルキル)
2であり、
R
7は、R
6に関して定義した通りであるか;または
R
6およびR
7は、それらを連結する原子と共に、4個以下の基R
8で任意に置換された、六員芳香もしくは非芳香、飽和もしくは不飽和、炭素環もしくはヘテロ原子含有(例えば、O、NもしくはS含有)環を形成することができ;
R
8は、それぞれR
6と同様に定義されるかまたはオキソであり;
R
10は、同一または異なり、H、C
1-6アルキルCOOR
a(ここで、R
aは、HまたはC
1-6アルキル)、ハロ(好ましくは、フルオロ)またはCHal
3(好ましくは、CF
3)であり;
V
1は、O、S、C(=O)、−NHCO−、−CONH−、C
1-10アルキレン基またはC
2-10−単不飽和もしくは多不飽和アルケニレン基であって、当該アルキレン基またはアルケニレン基は、C=Oおよび/または、O、NH、N(C
1-6アルキル)、S、SOもしくはSO
2から選択される1個以上のヘテロ原子を任意に含み;
Arは、C
6-14アリール基であって、当該アリール基は、1個以上のR
9基で(好ましくは、V
1に対してメタ位またはパラ位において)任意に置換されていてもよく;
R
9は、それぞれハロ、OH、CN、ニトロ、NH
2、NHC
1-6アルキル、N(C
1-6アルキル)
2、ハロC
1-6アルキル、C
6-10アリール基、C
7-12アリールアルキル、C
1-10アルキル基、C
2-10−単不飽和もしくは多不飽和アルケニル基、OC
1-10アルキル基またはOC
2-10−単不飽和もしくは多不飽和アルケニル基であり;
pは、それぞれ0〜3であり;
または、その塩、エステル、溶媒和化合物、N−オキシドもしくはプロドラッグである。
【0099】
ZがSであれば好ましい。よって、チアゾール環またはチオフェン環の使用が好ましい。
【0100】
WがNであれば好ましい。よって、チアゾール環の使用が好ましい。
【0101】
少なくとも1つのR
10がHであれば好ましい。R
10基がいずれもHであれば好ましい。Hでない場合、1つのR
10がハロ、例えば、Fであるのが好ましい。
【0102】
R
6およびR
7が、それぞれ独立に、H、−(CH
2)
pCOOHまたは−(CH
2)
pCOOC
1-6アルキルであれば好ましく、ここで、pは0〜3であり、例えば、0〜2である。最も好ましくは、R
6がHであり、R
7がH、−COOCH
3または−COOCH
2CH
3である。pが0であれば好ましい。
【0103】
R
6またはR
7の一方がHであり、他方が−COOCH
3または−COOCH
2CH
3であれば好ましい。R
7は、好ましくは−COOCH
3または−COOCH
2CH
3である。R
6は、好ましくはHである。
【0104】
R
6およびR
7が共に環を形成する場合、この環は、好ましくはフェニル環である。理想的には、当該環は非置換型であり、すなわち、R
8はHである。
【0105】
V
1は、好ましくは、O、SもしくはCOであるか、またはC=O、OもしくはNH(例えば、−O−もしくは−CONH−など)の1つ以上によって任意に割り込まれたC
1-6アルキレン基(例えば、C
2-4アルキレン)である。従って、V
1リンカーは、式−O(CH
2)
q−(ここで、qは1〜6である)のアルコキシド型リンカーまたはアルキレンリンカーであり得る。O原子がAr基に結合しているのが好ましい。
【0106】
最も好ましい実施形態において、V
1は、−O−である。または、V
1リンカーは、アミド結合−CONH−を含んでいる場合もある。
【0107】
Arは、好ましくはC
6-10アリール基、特に、フェニル基またはナフチル基である。Ar基は、非置換型であり得る。しかし、Ar基は、少なくとも1個のR
9基で置換されていれば好ましい。理想的には、1個または2個のR
9基が存在している。
【0108】
R
9は、好ましくはハロ(例えば、ClまたはF)、−OC
1-10アルキル基、C
6-10アリール、C
7-12アリールアルキル、C
2-10アルケニル基または−C
1-10アルキル基である。C
2-10アルキル基が、C
6-10アルキル基、特に、C
8アルキル基であれば特に好ましい。R
9アルキル基は、好ましくは直鎖状である。R
9置換基は、好ましくはV
1リンカーに対してメタまたはパラである。2個のR
9基が存在する場合、それらは、好ましくは隣接炭素原子上にある。
【0109】
従って、式(II)の更に好ましい化合物は、式(VI)の化合物、または、その塩、エステル、溶媒和化合物、N−オキシドもしくはプロドラッグである。
【0111】
式中、Wは、NまたはCHであり;
R
6は、H、−(CH
2)
pCOOHまたは−(CH
2)
pCOOC
1-6アルキルであり、
R
7は、R
6に関して定義した通りであるか;または
R
6およびR
7は、それらを連結する原子と共に、六員芳香もしくは非芳香、飽和もしくは不飽和、炭素環もしくはヘテロ原子含有(例えば、O、NもしくはS含有)環を形成することができ;
V
1は、O、S、C(=O)またはC
1-10アルキレン基であって、当該アルキレン基が、C=Oおよび/またはOもしくはNHから選択される1個以上のヘテロ原子により任意に割り込まれており;
Arは、C
6-14アリール基であって、前記アリール基は、1個または2個のR
9基で(好ましくは、V
1に対してメタまたはパラ位において)任意に置換されていてもよく;
R
9は、それぞれハロ、C
6-10アリール基、C
7-12アリールアルキル、C
1-10アルキル基、C
2-10−単不飽和もしくは多不飽和アルケニル基、OC
1-10アルキル基またはOC
2-10−単不飽和もしくは多不飽和アルケニル基であり;ならびに
pは、それぞれ0〜3である。
【0112】
一実施形態において、式(II)の化合物は、上に定義したような式(V)の化合物ではない。好ましい式(II)の化合物は、式(III)、(IV)、(IX)、(X)および(XI)の化合物である。
【0113】
興味深い式(II)の化合物は、式(I)の範囲内でもある上記のものおよび下記化合物である:
【0118】
式(XX)の化合物は、過剰増殖性疾患の治療に特に適している。式(XX)の化合物において、Qは、好ましくはC3−15アルキル、例えば、C8−12アルキルなどである。Qは、好ましくは直鎖アルキルである。その他の可変要素は、好ましくは上記式(II)の化合物に関して説明した通りである。
【0119】
式(XXI)の化合物は、慢性炎症性疾患および過剰増殖性疾患の治療に使用されてもよい。当該化合物において、Dは、好ましくはC1−15アルキル、例えば、C8−12アルキルなどである。Dは、好ましくは直鎖アルキルである。他の可変要素は、上記式(I)の化合物に関して記載した通りである。従って、特に興味深い化合物は、下記のものである:
【0121】
<合成>
本発明の化合物の製造は、典型的には、公知の文献反応を伴う。例えば、請求している化合物の多くの前駆物質である、2−オキソチアゾールの形成は、塩基の存在下、アルデヒドXCOHのチアゾールとの反応後、ヒドロキシルをケトンに酸化することにより行うことができる。X基は、言うまでもなく、所望のM
1V
1基またはその前駆物質を形成するよう選択する。
【0122】
これらの反応を、下記スキーム1にまとめる。
【0124】
上記スキームおよび下記スキームの多くにおいて、特定の試薬および溶媒は、記載の反応を実施する際に当業者を支援するために記載している場合もあることは言うまでもない。しかしながら、当業者であれば、記載の化学反応を生じさせるために、種々の異なる条件、試薬、溶媒、反応等が使用可能であり、示している条件は、記載の反応を限定することを意図するものではないことを理解するであろう。
【0125】
他の方法は、2−オキソチアゾールを直接産生する塩基中におけるアルコキシアミドXCON(Oアルキル)のチアゾールとの反応を伴う。この反応を、スキーム2にまとめる。
【0127】
置換基を有する2−オキソチアゾール環を得る更なる方法がある。前記環自体は、スキーム3に記載のチオアミドから生成し得る。
【0129】
形成した化合物は、上述のごとく、チアゾールと反応し得る。
複素環上の置換基のバリエーションおよびカルボニルを結合する側鎖の操作は、当業者には公知であろうあらゆる合成技術を用いて実現することができる。実施例において、多種多様な化合物の製造方法に関してガイダンスを提供しており、記載の原理は、請求項が包含する化合物にも拡大適用され得る。国際公開第2011/039365号もまた、倣うべき合成経路を提供している。
【0130】
チアゾールの精製に関する上述の原理は、チオフェンおよびオキサゾール種にも拡大適用され得る。
【0131】
<慢性炎症性疾患>
本発明の式(I)の化合物は、慢性炎症性疾患、特に、ホスホリパーゼ阻害に関連する慢性炎症性疾患の予防または治療に使用してもよい。
【0132】
好ましくは、本発明の式(I)の化合物はいずれも、IVa型PLA
2に対する阻害率が少なくとも75%、例えば少なくとも90%に達する。
【0133】
好ましくは、本発明の式(I)の化合物は、5μM以下、好ましくは、4μM以下といった低μMの範囲のIVa型cPLA
2を阻害する。
【0134】
本発明の式(I)の化合物は、iPLA
2またはsPLA
2よりも、これらの酵素用に公表されているアッセイ法(例えば、Yang, Hら(1999) Anal. Biochem. 269:278参照)により、IVa型cPLA
2を大きく阻害することを示すのが更に好ましい。理想的には、本発明の式(I)の化合物は、iPLA
2またはsPLA
2をわずかに阻害するかまたは全く阻害しないことを示し、よって、Iva型cPLA
2酵素に対し高度に特異的である。
【0135】
対象となる特定の疾病は、糸球体腎炎、乾癬などの炎症性皮膚疾患および関節リウマチである。
【0136】
対象となるさらなる疾患としては、アトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、脂漏性皮膚炎、ばら色粃糠疹、扁平苔癬および薬疹などの他の炎症性皮膚疾患が挙げられる。
【0137】
さらに、本発明の式(I)の化合物は、他の種類の関節炎および皮膚疾患、炎症性中枢神経疾患、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患、慢性肺炎症疾患、炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎およびクローン病)、ならびに心血管疾患の治療に使用してもよい。さらに、本発明の式(I)の化合物は、若年性関節炎、結腸クローン病、乾癬性関節炎および強直性脊椎炎の治療に使用してもよい。
【0138】
よって、更なる態様において、本発明は、本発明の式(I)の化合物を使用する、上記疾患のいずれかの処置(典型的には、徴候の緩和)、予防または治療を提供する。
【0139】
一実施形態において、上述したような慢性炎症性疾患の徴候の予防、治療または緩和は、式(I)に係る少なくとも1つの化合物(例えば、1つ、2つまたは3つの当該化合物)を、単独活性薬剤として、対象に投与することにより行うことができる。あるいは、慢性炎症性疾患は、少なくとも1つの適切な抗炎症薬(例えば、1種、2種または3種のそのような薬)と共に、予防、治療、または徴候緩和することができる。当該薬の非限定的例としては、ある特定のステロイド(例えば、コルチコステロイド)、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)(例えば、アスピリン、イブプロフェンおよびナプロキセン)、および鎮痛剤(パラセタモール、アセトアミノフェンなど);ならびに、免疫選択的抗炎症誘導体(ImSAIDs)が挙げられる。
【0140】
当然のことながら、治療対象の徴候が、関節リウマチまたは関連障害である場合、対象は、メトトレキサート、レフルノミド、ヒドロキシクロロキン、スルファサラジンなどの疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDとして公知)の投与を受けているかもしれないし、または、投与を受けるであろう。一実施形態において、DMARDは、少なくとも1つの式(I)の化合物(例えば、1つ、2つまたは3つの当該化合物)と共に、投与することができる。別の実施形態において、対象は、DMARDに加えて、少なくとも1つの式(I)の化合物(例えば、1つ、2つまたは3つの当該化合物)と共に、適した生物学的薬剤(例えば、下記のものなど)の投与を受けることができる。対象が、特定の生物学的薬剤を使用し始める場合、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)および/またはコルチコステロイド(すなわち、プレドニゾン)薬も現行の服用量を維持する場合が多い。
【0141】
当然のことながら、本発明に係る治療方法は、フレキシブルであり、所望の結果を得るために複数の方法で実施できる。従って、一実施形態において、この方法は、式Iの化合物を対象に(例えば、経口、静脈内、腹腔内またはその他の経路を用いて)投与し、続いて本明細書に記載の抗炎症薬を投与することを含む。適切な生物学的薬剤(例えば、本明細書に挙げた抗体治療薬)の使用も、必要である場合もある。あるいは、前記方法は、抗炎症薬をまず投与し、その後、式Iの化合物を投与することにより実施することができる。特定の方法および投与経路の選択においては、分かっているパラメータ(例えば、治療すべき慢性炎症性疾患、対象の年齢および性別など)が指標となる。
【0142】
過剰増殖性疾患
別の態様において、本発明は、細胞の成長を防ぐまたは阻害することが望ましい(または、有用である)、任意の疾患または臨床症状の処置、治療または予防に使用する式(I)または式(II)の化合物を提供する。例としては、腫瘍、癌、腫瘍性組織ならびにその他の前癌性(premaligant)および非腫瘍性(noneoplastic)過剰増殖性疾患が挙げられ、本明細書においては、これら全てを合わせ、過剰増殖性疾患または過形成性疾患とよぶ。
【0143】
用語「阻害する」は、広義に使用され、細胞成長におけるあらゆる減少または低下、および細胞成長の予防または停止を含む。従って、「阻害」とは、細胞成長を減少させることまたは予防することを含む。これは、当技術分野において周知の技術により判定しても良く、細胞数、サイズ(例えば、細胞が含まれる組織のサイズ)、細胞生存率および/または細胞死などを判定または評価するなど、任意の適切または簡便な手段により判定してもよい。
【0144】
本明細書において言う細胞の「成長(Growth)」もまた、広義に使用され、特に細胞の増殖を含めた細胞成長のあらゆる態様を含む。
【0145】
従って、式(I)または式(II)の化合物は、細胞成長(特に、細胞増殖)の減少に反応する、あらゆる疾患(本明細書において、広義に使用され、あらゆる障害またはあらゆる臨床症状を含む)の治療に使用してもよい。従って、これらの化合物は、細胞成長(または増殖)を標的とする、あらゆる療法(または治療)において有用である。すなわち、前記化合物は、細胞増殖を阻害することが望ましいまたは有益であるあらゆる治療用途において使用してもよい。
【0146】
治療とは、治療計画もしくはレジメンに寄与するかまたはその一部であるあらゆる臨床ステップまたは臨床的介入を含んでいてもよい。予防的治療とは、例えば、予防的治療前の症状もしくは徴候に対して、症状もしくは症状の発症またはそれらの1つ以上の徴候を遅延させること、抑制すること、減少させることまたは防止することを含んでいても良い。従って、予防とは、症状もしくはその徴候の発生または発現の完全な予防と、症状もしくは徴候の発現または進行のあらゆる遅延と、あるいは症状もしくは徴候の発現または進行の減少もしくは抑制とを明示的に含む。従って、本発明にかかる治療は、細胞の成長、または細胞自体もしくは細胞集団(例えば、組織、腫瘍もしくは成長における)のサイズの増加を止めること、阻害することもしくは遅らせること、細胞数を減少させることまたは(例えば、別の解剖学的部位への)細胞の拡がりを防ぐこと、細胞成長の量を減少させることなどを含む。用語「治療(treatment)」は、細胞成長、すなわち細胞の成長の治癒または完全消滅もしくは除去を示唆するものではない。
【0147】
本発明の治療的用途および有用性は、一般に、細胞増殖の阻害を含み得るため、本明細書に開示および包含される治療法および有用性において、ほぼあらゆる増殖性細胞も標的とし得る。当該増殖性細胞とは、健康細胞または異常細胞および増殖が発生している組織の細胞を含んでいてもよい。例えば、そのような細胞としては、特に、悪性および非悪性腫瘍細胞ならびに免疫系の細胞(免疫細胞)、造血系一般の細胞、または皮膚細胞を含む腫瘍細胞を含んでいてもよい。
【0148】
式(I)または式(II)の化合物は、単独活性薬剤としてまたは1種以上の他の薬剤と組み合わせて、1つの過剰増殖性疾患または組み合わさった過剰増殖性疾患の治療に使用できる。一実施形態において、異常なまたは望ましくない細胞成長を伴う障害または疾患は、化学療法薬を含めた公知の細胞毒性薬および/または細胞増殖抑制剤を含む公知の薬剤を用いて治療してもよい。従って、別の方法として上述したように、式(I)または式(II)の化合物は、そのような細胞毒性薬および/または細胞増殖抑制剤の使用を伴う(または含む)任意の治療方法に使用してもよい。これは、細胞毒性薬および/もしくは細胞増殖抑制剤に反応するあらゆる疾患、またはそのような薬剤を使用して治療し得るもしくはそのような薬剤の使用を必要とするあらゆる疾患の治療を含み得る。
【0149】
過剰増殖性疾患の治療は、特に興味深い側面である。用語「過剰増殖性疾患」は、本明細書において広義に使用され、増加した、不所望のまたは望ましくない細胞増殖を伴うあらゆる障害または疾患を含む。よって、状況が一般的か特定かにかかわらず、例えば、正常もしくは健康細胞または当該疾患のない細胞に対して(例えば、健康な対象もしくは対照の対象に対してまたは比べて、あるいは同一対象の健康なもしくは非罹患の組織から採取した細胞に対してまたは比べて)細胞の増殖が増加する疾患のみならず、細胞増殖は標準以上には増加しない(または大きくもしくは著しくは増加しない)が、発生する増殖が望ましくないまたは不所望である疾患も含む。これは、例えば、「正常な」反応において生じ得る、望ましくないまたは不所望の細胞増殖を含み得る。
【0150】
特に興味深い過剰増殖性疾患は、自律的成長能力を有する細胞、すなわち、正常な調節機序とは関係なく存在し再生する細胞の増殖を伴う。よって、過剰増殖性疾患は、腫瘍性障害であってもよく、また、上述したように、これは、前悪性、悪性、非悪性または非腫瘍性障害であってもよい。前悪性または非腫瘍性もしくは非悪性過剰増殖性疾患の例としては、関節炎を含め、骨髄異形成疾患、子宮頸上皮内癌、家族性腸ポリポーシス(例えば、ガードナー症候群)、口腔白板症、組織球増殖症、ケロイド、血管腫、過剰増殖性動脈狭窄症、炎症性関節炎、角化症および丘疹落屑性皮疹が挙げられる。また、疣贅などのウイルス誘発性過剰増殖症、およびEBV誘発性疾病(例えば、伝染性単核球症)、瘢痕形成なども挙げられる。
【0151】
従って、過剰増殖性疾患とは、例えば、癌(良性または転移性)などの腫瘍性障害から選択されるいかなる過剰増殖性疾患であってもよい。癌とは、特に興味深い過剰増殖性疾患であり、たとえば、固形腫瘍および血液癌を含む全種類の癌が含まれる。代表的な種類の癌としては、子宮頚部癌、子宮癌、卵巣癌、膵臓癌、腎臓癌、胆嚢癌、肝臓癌、頭頸部癌、扁平上皮癌、消化器癌、乳癌、前立腺癌、精巣癌、肺癌、非小細胞肺癌、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、白血病(例えば、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、および慢性骨髄性白血病など)、脳腫瘍(例えば、星状細胞腫、膠芽腫、髄芽腫)、神経芽細胞腫、肉腫、結腸癌、直腸癌、胃癌、肛門癌、膀胱癌、膵臓癌、子宮内膜癌、形質細胞腫、リンパ腫、網膜芽細胞腫、ウィルムス腫瘍、ユーイング肉腫、黒色腫および他の皮膚癌が挙げられる。
【0152】
また、洞腫瘍、尿道および尿生殖器癌、食道癌、骨髄腫、内分泌癌、骨肉腫、血管肉腫、および線維肉腫、ならびに神経膠腫および神経芽細胞腫を含む、末梢または中枢神経系、悪性または良性のあらゆる腫瘍も挙げ得る。
【0153】
過剰増殖性疾患が、癌である実施の形態において、本発明はまた、対象(例えば、癌を有するまたはその疑いのあるヒト)を治療する方法を特徴とし、前記方法は、式Iもしくは式IIの少なくとも1つの化合物、好ましくは1つ、2つもしくは3つの当該化合物のみで、または化学療法薬などの細胞障害もしくは細胞増殖抑制活性を有する有効量の1種以上の薬剤(例えば、1種、2種もしくは3種のそのような薬剤)と共に、対象を治療することを含む。実例としての化学療法薬は、酢酸アビラテロン(abiraterone acetate)、アルトレタミン(altretamine)、アンヒドロビンブラスチン(anhydrovinblastine)、オーリスタチン(auristatin)、ベキサロテン(bexarotene)、ビカルタミド(bicalutamide)、BMS184476、2,3,4,5,6−ペンタフルオロ−N−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド(2,3,4,5,6-pentafluoro-N-(3-fluoro-4-methoxyphenyl)benzene sulfonamide)、ブレオマイシン(bleomycin)、N,N−ジメチル−L−バリル−L−バリル−N−メチル−L−バリル−L−プロリ−l−Lプロリン−t−ブチルアミド(N,N-dimethyl-L-valyl-L-valyl-N-methyl-L-valyl-L-proly- l-Lproline-t-butylamide)、カケクチン(cachectin)、セマドチン(cemadotin)、クロラムブシル(chlorambucil)、シクロフォスファミド(cyclophosphamide)、3’,4’−ジデヒドロ−4’−デオキシ−8’−ノルビンカロイコブラスチン(3',4'-didehydro-4'-deoxy-8'-norvin- caleukoblastine)、ドセタキソール(docetaxol)、ドキセタキセル(doxetaxel)、シクロフォスファミド、カルボプラチン(carboplatin)、カルムスチン(carmustine)(BCNU)、シスプラチン(cisplatin)、クリプトフィシン(cryptophycin)、シクロフォスファミド、シタラビン(cytarabine)、ダカルバジン(dacarbazine)(DTIC)、ダクチノマイシン(dactinomycin)、ダウノルビシン(daunorubicin)、デシタビン ドラスタチン(decitabine dolastatin)、ドキソルビシン(doxorubicin)(アドリアマイシン(adriamycin))、エトポシド(etoposide)、5−フルオロウラシル(5-fluorouracil)、フィナステリド(finasteride)、フルタミド(flutamide)、ヒドロキシ尿素およびヒドロキシ尿素タキサン類(hydroxyurea and hydroxyureataxanes)、イフォスファミド(ifosfamide)、リアロゾール(liarozole)、ロニダミン(lonidamine)、ロムスチン(lomustine)(CCNU)、MDV3100、メクロレタミン(mechlorethamine)(ナイトロジェンマスタード(nitrogen mustard))、メルファラン(melphalan)、ミボブリンイセチオネート(mivobulin isethionate)、リゾキシン(rhizoxin)、セルテネフ(sertenef)、ストレプトゾシン(streptozocin)、マイトマイシン(mitomycin)、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、ニルタミド(nilutamide)、オナプリストン(onapristone)、パクリタキセル(paclitaxel)、プレドニムスチン(prednimustine)、プロカルバジン(procarbazine)、RPR109881、リン酸ストラムスチン(stramustine phosphate)、タモキシフェン(tamoxifen)、タソネルミン(tasonermin)、タキソール(taxol)、トレチノイン(tretinoin)、ビンブラスチン(vinblastine)、ビンクリスチン(vincristine)、硫酸ビンデシン(vindesine sulfate)およびビンフルニン(vinflunine)からなる群から選択される「小分子」である。
【0154】
本発明と共に使用するのに適した他の化学療法薬としては、標的細胞または組織に対する細胞障害もしくは細胞増殖抑制活性を示す免疫分子などの生物学的薬剤が挙げられる。より具体的な例としては、抗体およびその抗原結合フラグメント、すなわち、モノクローナル、ポリクローナル、キメラおよびヒト化抗体が挙げられる。非限定的例としては、いくつかの医学的徴候に対し人体への使用が認可されている以下の治療用抗体が挙げられる:アブシキシマブ(Abciximab)(レオプロ(ReoPro))、アダリムマブ(Adalimumab)(ヒュミラ(Humira))、アレムツズマブ(Alemtuzumab)(キャンパス(Campath))、バシリキシマブ(Basiliximab)(シムレクト(Simulect))、ベリムマブ(Belimumab)(ベンリスタ(Benlysta))、ベバシズマブ(Bevacizumab)(アバスチン(Avastin))、ブレンツキシマブベドチン(Brentuximab vedotin)(アドセトリス(Adcetris))、カナキヌマブ(Canakinumab)(イラリス(Ilaris))セツキシマブ(Cetuximab)(アービタックス(Erbitux))、セルトリズマブペゴル[19](Certolizumab pegol[19])(シムジア(Cimzia))、ダクリズマブ(Daclizumab)(ゼナパックス(Zenapax))、デノスマブ(Denosumab)(プロリア(Prolia)、Xジェバ(Xgeva))、エクリズマブ(Eculizumab)(ソリリス(Soliris))、エファリズマブ(Efalizumab)(ラプティバ(Raptiva))、ゲムツズマブ(Gemtuzumab)(マイロターグ(Mylotarg))、ゴリムマブ(Golimumab)(シンポニー(Simponi))、イブリツモマブ・チウキセタン(Ibritumomab tiuxetan)(ゼヴァリン(Zevalin))、インフリキシマブ(Infliximab)(レミケード(Remicade))、イピリムマブ(Ipilimumab)(MDX−101)(エルボイ(Yervoy))、ムロモナブ−CD3(Muromonab-CD3)、(オルソクローンOKT3(Orthoclone OKT3))、ナタリズマブ(Natalizumab)(タイサブリ(Tysabri))、オファツムマブ(Ofatumumab)(アルゼラ(Arzerra))、オマリズマブ(Omalizumab)(ゾレア(Xolair))、パリビズマブ(Palivizumab)(シナジス(Synagis))、パニツムマブ(Panitumumab)(ベクチビックス(Vectibix))、ラニビズマブ(Ranibizumab)(ルセンティス(Lucentis))、リツキシマブ(Rituximab)(リツキサン(Rituxan)、マブセラ(Mabthera))トシリズマブ(Tocilizumab)(またはアトリズマブ(Atlizumab))(アクテムラ(Actemra)およびロアクテムラ(RoActemra))、トシツモマブ(Tositumomab)(ベキサール(Bexxar))およびトラスツズマブ(Trastuzumab)(ハーセプチン(Herceptin))。
【0155】
また、TDM1(トラスツズマブとドキソルビシンの複合体)など、ある特定の抗体−小分子複合体も、本発明と共に使用するのに適した生物学的薬剤の範囲内に含まれる。
【0156】
過剰増殖性疾患が、癌、特に、胸の癌である実施の形態において、化学療法剤は、以下から選択してもよい:アビトレキサート(Abitrexate)(メトトレキサート)、アブラキサン(Abraxane)(パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤(Paclitaxel Albumin-stabilized Nanoparticle Formulation))Ado−トラスツズマブ・エムタンシン(Ado-Trastuzumab Emtansine)、アドリアマイシンPFS(Adriamycin PFS)(塩酸ドキソルビシン(Doxorubicin Hydrochloride))、アドリアマイシンRDF(Adriamycin RDF)(塩酸ドキソルビシン)、アドルシル(Adrucil)(フルオロウラシル(Fluorouracil))、アフィニトール(Afinitor)(エベロリムス(Everolimus))、アナストロゾール(Anastrozole)、アリミデックス(Arimidex)(アナストロゾール)、アロマシン(Aromasin)(エキセメスタン(Exemestane))、カペシタビン(Capecitabine)、クラフェン(Clafen)(シクロホスファミド)、シクロホスファミド、シトキサン(Cytoxan)(シクロホスファミド)、ドセタキセル(Docetaxel)、塩酸ドキソルビシン、エフデックス(Efudex)(フルオロウラシル)、エレンス(Ellence)(塩酸エピルビシン(Epirubicin Hydrochloride))、塩酸エピルビシン、エベロリムス、エキセメスタン、フェアストン(Fareston)(トレミフェン(Toremifene))、フェソロデックス(Faslodex)(フルベストラント(Fulvestrant))、フェマーラ(Femara)(レトロゾール(Letrozole))、フルオロプレックス(Fluoroplex)(フルオロウラシル)、フルオロウラシル、フォレックス(Folex)(メトトレキサート)、フォレックスPFS(Folex PFS)(メトトレキサート)、フルベストラント、塩酸ゲムシタビン(Gemcitabine Hydrochloride)、ジェムザール(Gemzar)(塩酸ゲムシタビン)、ハーセプチン(トラスツズマブ)、イクサベピロン(Ixabepilone)、イグゼンプラ(Ixempra)(イクサベピロン)、トシル酸ラパチニブ(Lapatinib Ditosylate)、レトロゾール、メトトレキサート、メトトレキサートLPF(メトトレキサート)、メキサート(Mexate)(メトトレキサート)、メキサート−AQ(Mexate-AQ)(メトトレキサート)、ネオサール(Neosar)(シクロホスファミド)、ノルバデックス(Nolvadex)(クエン酸タモキシフェン(Tamoxifen Citrate))、ノバルデックス(Novaldex)(クエン酸タモキシフェン)、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パージェタ(Perjeta)(ペルツズマブ(Pertuzumab))、ペルツズマブ、クエン酸タモキシフェン、タキソール(パクリタキセル)、タキソテール(Taxotere)(ドセタキセル)、トラスツズマブ、トレミフェン、タイケルブ(Tykerb)(トシル酸ラパチニブ)、およびゼローダ(Xeloda)(カペシタビン)。
【0157】
別の態様において、本発明は、癌などの過剰増殖性疾患を有するかまたは有する疑いのある対象(例えば、ヒト)を治療する方法を特徴とし、式Iまたは式IIに係る化合物の有効量を、単一薬剤としてまたは1種以上の上記化学療法薬(例えば、1種、2種または3種のそのような薬剤)の有効量と共に、対象に投与することを含む。実例としての治療レジメンは、腫瘍(腫瘍細胞が、癌細胞であるかまたは腫瘍内に存在する)を有する対象における腫瘍進行または転移を治療すること、予防することまたは最小化することを含む。
【0158】
別の態様において、本発明は、腫瘍が乳癌、黒色腫、膠芽腫、結腸癌、非小細胞肺癌、またはリンパ腫である対象における腫瘍進行または転移を治療、予防または最小化する方法を特徴とし、式Iまたは式IIに係る少なくとも1つの化合物(例えば、1つ、2つまたは3つの当該化合物)の有効量を、単独でまたは本明細書に記載している1種以上の他の化学療法薬(例えば、1種または2種のそのような薬剤)と共に、対象に投与することを含む。
【0159】
特に好ましい実施形態において、本発明は、患者における乳癌を予防または治療する方法であって、少なくとも1種の化学療法薬の有効量を前記患者に投与する工程と;式(I)または式(II)の少なくとも1つの化合物の有効量を投与する工程とを含むことを特徴とする方法に関する。
【0160】
化合物(I)または(II)を投与する前に、例えば、パクリタキセル、ドキソルビシン、シクロホスファミドおよびシスプラチンのうちの1種以上の化学療法薬が患者に投与されれば更に好ましい。
【0161】
前記方法はまた、トラスツズマブ(ハーセプチン)、トラスツズマブ−ドキソルビシン複合体(TDM1)およびペルツズマブ(パージェタ)のうちの1種以上を投与することも含んでいてもよい。
【0162】
当然のことながら、本発明にかかる治療法は、フレキシブルであり、複数の方法で実施することにより対象にとって所望の結果を得ることができる。従って、一実施形態において、前記方法は、式Iまたは式IIの化合物を対象に(例えば、経口、静脈内、腹腔内またはその他の経路により)投与した後、本明細書に記載の少なくとも1種の化学療法薬(例えば、1種、2種または3種のそのような薬剤)を投与することを含む。あるいは、前記方法は、まず化学療法薬を投与した後、式Iまたは式IIの化合物を投与することにより実施することができる。特定の方法および投与経路の選択においては、分かっているパラメータ(例えば、治療すべき過剰増殖性疾患、対象の年齢および性別など)が指標となる。
【0163】
本発明の方法はまた、患者における糖尿病疾患、特に真性糖尿病(例えば、糖尿病性腎症および糖尿病性網膜症)に関連した慢性炎症性疾患の治療も含んでいてもよい。
【0164】
本発明の方法により治療する対象としては、ヒト(患者)および獣医用途での動物の両方が含まれる。対象となる動物は、一般に、馬、犬、猫、雌牛、ウサギ、羊などの哺乳動物である。
【0165】
<スクリーニング>
過剰増殖性疾患の徴候を治療、予防または緩和する本方法と共に使用するのに適した化合物は、1つ以上の本発明の化合物が接触した際の細胞増殖における変化を検出および好ましくは定量化することを意図する1つの方法または異なる方法の組合せによって選択できる。そのようなスクリーニングの非限定的例を、以下に挙げる:
a.NCI60スクリーニング:一手法において、Shoemaker、R.H((2006) Nat. Reviews Cancer 6,813)により報告されているNCI60ヒトユーモア(humor)細胞株抗癌剤スクリーニングにおいて式(I)または式(II)の化合物の効能をテストする。手短に言うと、NCI60スクリーニングは、2段階プロセスであり、10μMの単回投与で60細胞株に対して全ての化合物を評価することから始まる。成長阻害率50%(GI50)の化合物は、[(Ti−Tz)/(C−Tz)]×100=50から算出され、これは、インキュベーション中の対照細胞における(SRB染色により測定されるような)正味タンパク質増加を50%減少させる化合物濃度である。本発明の式(I)または式(II)の好ましい化合物のGI50は、NCI60スクリーニングにおいて約1〜5μM、より好ましくは、NCI60スクリーニングにおいて少なくとも1つの細胞株に関して約0.01〜0.1μM以下である。
【0166】
Alley, M.C.ら、Cancer Research 48: 589-601, 1988; Grever, M.R.ら、米国国立癌研究所(The National Cancer Institute):制癌剤発見および開発プログラム(Cancer Drug Discovery and Development Program)も参照のこと。Seminars in Oncology, Vol. 19, No. 6, pp 622-638, 1992;ならびに、Boyd, M.R.およびPaull, K.D. 米国国立癌研究所のインビトロ抗癌剤発見スクリーニングの実施上の考慮点および実用性(Some Practical Considerations and Applications of the National Cancer Institute In Vitro Anticancer Drug Discovery Screen)。Drug Development Research 34: 91-109, 1995。
【0167】
b. Clin Cancer Res. 2008 Dec 15;14(24):8070-9に基づくスクリーニング
Patel MI, Singh J, Niknami M, Kurek C, Yao M, Lu S, Maclean F, King NJ, Gelb MH, Scott KF, Russell PJ, Boulas J, Dong Q。
【0168】
別の手法において、逆転写PCR、ウエスタンブロットおよび免疫細胞化学により、前立腺癌細胞におけるcPLA2αの発現を判定することができる。cPLA2α低分子干渉RNAまたは阻害剤(ワイエス(Wyeth)−1)による阻害後、成長阻害、アポトーシスおよびcPLA2α活性を判定することができる。また、前立腺癌異種移植片マウスモデルに、細胞質型PLA2α阻害剤またはビヒクルも投与することができる。最後に、リン酸化cPLA2αの発現は、ヒト正常アンドロゲン感受性およびアンドロゲン非感受性前立腺癌の検体において免疫組織化学により判定することができる。
【0169】
<製剤>
それらの用途と関わりなく、本発明の式(I)または式(II)の化合物は、好ましくは、薬学的に許容される組成物として処方される。本発明の組成物に関連して使用される句「薬学的に許容される」とは、哺乳動物(例えば、ヒト)に投与した場合、一般的に有害反応を引き起こすことのない、生理学的に許容されるような組成物の分子実体および他の成分のことを言う。好ましくは、本明細書において使用しているように、用語「薬学的に許容される」とは、哺乳動物、より具体的には、ヒト用に、連邦政府もしくは州政府の規制当局により認可されているか、または米国薬局方もしくは他の一般的に認知されている薬局方に記載されていることを意味する。
【0170】
本発明の医薬組成物に適用される用語「担体」とは、活性化合物を投与するのに使用する希釈剤、賦形剤またはビヒクルのことを言う。当該医薬担体は、例えば、水、食塩水、デキストロース水溶液、グリセリン水溶液および油などの滅菌液であってもよく、油には、例えば、ピーナッツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油など、石油由来、動物由来、植物由来または合成由来のものが含まれる。適切な医薬担体は、E.W. Martinにより「Remington's Pharmaceutical Sciences」第18版に記載されており、参照することにより援用する。本発明にとって特に好ましいものは、即時放出、すなわち、短時間(例えば、60分以下)での有効成分の殆どまたは全ての放出に適した担体であり、薬剤の迅速な吸収を可能にする。
【0171】
式(I)または式(II)の化合物は、塩、溶媒和化合物、プロドラッグまたはエステルの形態、特に塩の形態で投与することができる。典型的には、薬学的に許容される塩は、所望の酸を使用することにより容易に調製し得る。塩は、溶液から析出させ、ろ過により採取してもよいし、または、溶媒の蒸発により回収してもよい。例えば、塩酸などの酸の水溶液を、式(I)または式(II)の化合物の水性懸濁液に添加し、得られた混合液を蒸発乾固(凍結乾燥)させることにより、固形物として酸付加塩を得てもよい。あるいは、式(I)または式(II)の化合物を適切な溶媒(例えば、イソプロパノールなどのアルコール)に溶解してもよく、酸は、同一の溶媒または別の適切な溶媒に添加してもよい。そして、得られた酸付加塩を直接析出させるか、またはジイソプロピルエーテルもしくはヘキサンなどのより極性の低い溶媒を添加することにより析出させ、ろ過により分離してもよい。
【0172】
適切な付加塩は、非毒性の塩を形成する無機塩または有機塩から形成され、例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、グルコン酸塩、コハク酸塩、ピルビン酸塩、シュウ酸塩、オキサロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、糖酸塩、安息香酸塩、アルキルまたはアリールスルホン酸塩、(例えば、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、もしくはp−トルエンスルホン酸塩)およびイセチオン酸塩が挙げられる。代表例としては、トリフルオロ酢酸塩およびギ酸塩、例えば、ビストリフルオロ酢酸塩またはトリストリフルオロ酢酸塩およびモノギ酸塩またはジギ酸塩、特に、トリストリフルオロ酢酸塩またはビストリフルオロ酢酸塩およびモノギ酸塩が挙げられる。
【0173】
有機化学分野における当業者であれば、多くの有機化合物が、それらを反応させるかまたは析出もしくは晶出させる溶媒と共に複合体を形成することができることを理解するであろう。これらの複合体は、「溶媒和化合物」として知られている。例えば、水との複合体は、「水和物」として知られている。本発明の化合物の溶媒和化合物は、本発明の範囲内である。式(I)または式(II)の化合物の塩は、溶媒和化合物(例えば、水和物)を形成してもよく、本発明はまた、全ての当該溶媒和化合物も含む。
【0174】
本明細書において使用する用語「プロドラッグ」は、体内で、例えば、血液中での加水分解により、医療効果を有するその活性体へ変換される化合物を意味する。
【0175】
本発明の式(I)の化合物は、特に、慢性炎症性疾患および癌の治療における使用に提案される。本発明の式(II)の化合物は、特に、癌の治療における使用に提案される。治療することまたは治療とは、下記のうち少なくとも1つを意味する:
(i)哺乳動物において発症する疾病の臨床的症状の発現を予防することまたは遅延させること;
(ii)疾病を抑制すること、すなわち、疾病またはその再発もしくはその少なくとも1つの臨床症状または潜在的症状の発現を停止する、減少させるまたは遅延させること;あるいは
(iii)疾病の臨床症状または潜在的症状の1つ以上を緩和することまたは減弱させること。
【0176】
治療対象にとっての恩恵は、統計的に有意であるか、または患者もしくは医師にとって少なくとも認知可能であるかのいずれかである。一般に、当業者であれば、「治療」を行うタイミングを認識することができる。
【0177】
用語「治療」も本明細書において使用されており、予防的治療、すなわち、問題の疾病が発症する危険性がある対象を治療することを含む。
【0178】
前記化合物は、任意の動物対象、特に、哺乳動物、より具体的にはヒトまたは疾病のモデルとしての役割を果たす動物(例えば、マウス、サルなど)に使用することができる。
【0179】
「有効量」とは、状態、障害、または疾患を治療するために動物に投与する場合、当該治療を行うのに十分な化合物の量を意味する。「有効量」は、化合物、疾病およびその重症度、ならびに治療対象の年齢、体重、健康状態および応答性によって異なり、最終的には主治医の判断に委ねられる。
【0180】
本発明の方法における使用には、式(I)または式(II)の化合物を原薬として投与することが可能であるが、例えば、意図する投与経路および標準的な薬務に従って選択された薬学的に許容される担体と前記薬剤とを混合した医薬製剤にて有効成分を提供することが好ましい。
【0181】
用語「担体」とは、希釈剤、賦形剤および/またはビヒクルを指し、活性化合物はこれらと共に投与される。本発明の医薬組成物は、2つ以上の担体の組合せを含んでいてもよい。当該医薬担体は、例えば、水、食塩水、デキストロース水溶液、グリセリン水溶液および油などの滅菌液であってもよく、油には、例えば、ピーナッツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油など、石油由来、動物由来、植物由来または合成由来のものが含まれる。水または水溶液食塩水およびデキストロース水溶液およびグリセロール水溶液が、特に注射剤用に、担体として好ましく用いられる。適切な医薬担体は、E.W. Martinにより「Remington's Pharmaceutical Sciences」第18版に記載されている。医薬担体の選択は、意図する投与経路と標準的な薬務に従って選ぶことができる。医薬組成物は、担体として、更に、適切な結合剤(類)、潤滑剤(類)、懸濁剤(類)、コーティング剤(類)および/または可溶化剤(類)を含んでいてもよい。
【0182】
当然のことながら、本発明に従って使用する医薬組成物は、経口、腸管外、経皮、吸入、舌下、局所、インプラント、経鼻、または腸内投与(あるいは他の粘膜投与)される懸濁剤、カプセル剤または錠剤の形態であってもよく、これらは、1種以上の薬学的に許容される担体または賦形剤を用いて、従来の方法で製剤化してもよい。
【0183】
送達システムによって、組成物/製剤の要件が異なる場合がある。同様に、組成物が2つ以上の有効成分を含む場合、これらの成分は、同じルートまたは異なるルートで投与してもよい。
【0184】
本発明の医薬製剤は、例えば、すぐに使用できる状態であるか、または、凍結乾燥製品を希釈することにより調製される滴剤、シロップ剤、液剤、注射剤などの経口、粘膜および/または腸管外投与に適した液体で有り得るが、好ましくは、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、粉末剤、ペレット剤、ペッサリー、座剤、クリーム剤、軟膏(salve)、ゲル剤、軟膏剤(ointment)として固体または半固体であるか;あるいは液剤、懸濁剤、乳剤または、経皮ルートもしくは吸入による投与に適した他の形態である。
【0185】
本発明の化合物は、即時、遅延、調節、徐放、パルス、制御放出用に投与することができる。
【0186】
一態様において、経口組成物は、徐放性、遅延放出性もしくは局所放出性(positioned release)(例えば、腸溶放出性、特に結腸放出性)錠剤またはカプセル剤である。この放出特性は、胃の中の条件には耐性を有するが、病変部または炎症部が確認されている結腸または胃腸管の他の部分において内容物を放出するコーティングの使用により制限なく達成することができ、遅延放出は、単にゆっくりと分解するコーティングにより達成することができ、また、上記2つの(遅延放出および局所放出)特性は、1つ以上の適切なコーティングおよび他の賦形剤の選択により単一製剤において組み合わせることができる。このような製剤は、本発明のさらなる特徴を成す。
【0187】
医薬組成物は、治療有効量の作用物質を、投与方法に応じて、異なる形態を有し得る薬学的に許容される担体と混合することにより調製することができる。一般的に、組成成分は、結合剤、充填剤、潤滑剤、臭気剤、染色剤、甘味剤、界面活性剤、防腐剤、安定剤および抗酸化剤のうち1種以上を含む。
【0188】
本発明の医薬組成物は、活性物質を体積あたり0.01〜99重量%含んでいてもよい。治療量は、一般に、約10〜2000mg/日、好ましくは、約30〜1500mg/日である。その他の範囲を採用してもよく、例としては、50〜500mg/日、50〜300mg/日、100〜200mg/日が挙げられる。
【0189】
投与は、1日1回、1日2回、またはそれ以上の頻度であってもよく、疾病または疾患が維持相にある間は、例えば、毎日または1日2回の代わりに、2日または3日に1回などに減らしてもよい。投与量および投与頻度は、当技術分野における当業者には公知の急性期の少なくとも1つ以上、好ましくは2つ以上の臨床徴候の減少または不在により、寛解期の維持を裏付ける臨床徴候によって決まる。
【0190】
本明細書に記載の化合物を、別の製薬、例えば、問題の疾病に対する公知の効能を有する別の薬剤と組合せ投与することも本発明の範囲内である。従って、本発明の式(I)または式(II)の化合物は、併用療法に使用してもよい。
【0191】
下記スキームにおいて説明する化学的性質を使用し、下記表に記載する化合物を製造する。各スキームにおける出発物質は、容易に入手可能な化合物である。一般的に、各反応物のモル当量を用いる。
【0192】
これより、以下の非限定的例および
図1を参照しながら、本発明を更に説明する。
図1は、化合物Aで処置したマウスにおける腫瘍体積を示す。
【0193】
実施例1:化合物AおよびBの調製および試験
これら化合物の形成および試験に適した実験手順は、国際公開第2011/039365号および本明細書に引用している参考文献に記載されている。
以下の化合物を調製する:
【0197】
実施例2:化合物CおよびDの調製および使用
化合物CおよびDの調製および試験に関する一般的なガイダンスは、国際公開第2011/039365号および本明細書に引用している参考文献に記載されている。
以下の化合物を調製する:
【0201】
実施例3:化合物E〜Tの調製および使用
化合物E〜Tを下記表5に示す:
【0203】
A.種々のベンゼン置換パターンを有する誘導体
上記表5に示したある特定の化合物は、オクチルフェノール部分におけるベンゼン環の変数置換パターンを必要とする。置換3−ヒドロキシベンズアルデヒド(1)および4−ヒドロキシベンズアルデヒド(2)から始まる直鎖状配列を作ってもよい。しかしながら、化合物1および2は、市販されてはいるが、どちらも比較的高価であり、全ての用途に対して十分な含量のもの、特に、10工程以上の直鎖状合成配列用の出発物質としての役割を果たすための量のものを入手できない場合もある。
【0205】
その代わりとして、等しいサイズの2つの半分の部分を最後の工程で結合するコンバージェント法の使用が可能である。これは、幾つかの理由から有益である:一方の半分は一定に保たれる一方で、他方の半分は、バリエーションを容易に導入するためのいくつかの機会を提供する(スキーム1)。また、総工程数が、少なく保たれる。
【0207】
スキーム4は、化合物のタイプ1および2のいずれにも適用可能であり、主として標準的な反応を含む。最初の工程における保護基の導入後、適切な長さのアルキルホスホニウム塩とのウィッティヒカップリング(Wittig coupling)により化合物4を得る。ベンジルエーテルとしてフェノールを保護することにより、二重結合の減少および脱保護を同時に達成することができ、置換オクチルフェノール(5)が得られる。別の保護基を選択する場合、化合物4における二重結合を、最終生成物において保存することが可能である場合もあり、バリエーションを得る別の機会を提供する。
【0208】
第2のフラグメントに関しては、2,4−ジブロモチアゾール(6、市販されている)を用いて開始する経路を提案する。最初の2つのリチオ化工程に関しては、再配列の機会がある。提案するTMS誘導体7は、再配列の傾向が少ない。
【0210】
フラグメント9までのスキーム5における最終工程は、確立されている(Dondoniら、J.Am. Chem. Soc. 116 (1994) 3324)。
【0211】
2つのフラグメント5および9は、標準的なウィリアムソンエーテル調製により最終的に結合される(スキーム6)。
【0213】
この経路による化合物の一般的構造を下記に示す、X=F、Cl、OMe。
【0215】
B.対応するチオフェン誘導体の入手
上記化合物の全て(およびその他の化合物)のチオフェン誘導体は、9のチオフェン類似体から得られる。2つの工程(酸触媒によるエステル化の後、アシル基のアルファ臭素化(スキーム4))で、市販の出発物質13および14から得られる、2つの位置異性体11および12の合成を提案する。いずれの変換にも、いくつかの条件が利用可能である。
【0217】
これにより、上記と同様の範囲の可変性で下記誘導体の合成が可能となる:
【0219】
C.化合物EおよびFの合成
化合物A(19)のチオエーテルのバリエーションは、下記スキーム8に記載のように調製してもよい。
【0221】
4−オクチルフェニルブロミド(20)およびチオール21は、いずれも市販されている。PMBで保護されたチオール22へのPd触媒変換は、非置換ベンゼン環に関する文献(Itoh and Mase, Org. Lett. 6 (2004) 4587)において説明されており、ここでも同様に行えるはずである。トリフルオロ酢酸を用いた22の脱保護により、23が得られ、これは、中間体9と反応させることができる(上述の合成)。他のチオエーテルもまた、同様の経路(例えば、2つのチオフェン11および12(上述の構造)を使用することによる、20以外のフェニルブロミドを使用することによるなど)から入手可能なはずである。ジカルボニル化合物24の合成を、スキーム9に示す。
【0223】
塩化アセチルを使用し、9の調製と同様の化学的性質を利用し、中間体8(上述)をアセチル化する。その結果得られたケトン25を、アルドール反応においてp−オクチルベンズアルデヒド(26、市販されている)と反応させ、β−ヒドロキシケトン27を得る。穏和な酸化条件を用いて、1,3−ジカルボニル目的化合物24の入手が可能なはずである。
【0224】
もう一つのさらなるバリエーションは、例えば、26以外のベンズアルデヒドを用いることにより容易に入手できる。また、チオフェン誘導体も、以下の中間体を用いることにより入手できるはずである(上述の合成):
【0226】
実施例4:患者の基底様癌を治療するための化合物Aの使用
下記にさらに十分に説明するように、P3K阻害剤に反応し、高度に血管新生化し、cPLA2が高発現している、基底様乳癌の患者由来の異種移植片モデルにおいて試験を行った。マウスは、腹腔内注入により、7日間は毎日、その後14日間は1日おきに、30mg/kg体重の化合物Aの投与を受けた。対照マウス群は、DMSOのみの投与を受けた。実験期間を通して、腫瘍体積を測定した。試験の終了時に、化合物Aで処置したマウスの腫瘍体積は、対照腫瘍の36%であったが、これは同一モデルにおけるPI3K/mTOR二重阻害剤BEZ235の阻害効果に相当する。
【0227】
A.材料、方法および試験デザイン
マウスモデル:MAS98.12.このモデルは、癌研究所(the Institute for Cancer Research, OUS)で原発性乳癌から樹立されている[10]。MRキャンサーグループ(MR Cancer Group)は、代謝プロファイル、血管新生、血管新生抑制処置に対する反応、およびPI3K阻害に対する反応に関して、このモデルの特性を既に明らかにしている[9、11〜13]。処置は、異種移植片腫瘍が、体積83±51mm3(腫瘍体積=d1×d2×d2×6/π)に達した時点で開始した。マウスの大半は、両側性腫瘍を有していた。
【0228】
B.処置:マウスは、腹腔内注入により、DMSO50μl中30mg/kg体重の化合物Aの投与を受けた。対照群は、同一体積で、薬剤を含まないDMSO注入を受けた。腫瘍体積は、第3日目から実験終了(第19日目)まで電子ノギスを用いて測定した。
【0229】
C.試験デザイン:アーム1:短期処置。1群(n=6、11腫瘍)は、2日間、毎日化合物Aで処置した。対照は(n=6、10腫瘍)は、同一プロトコールにより薬剤を含まないDMSOで処置した。腫瘍最長径は、全マウスにおいて8〜10mmであった。
【0230】
アーム2:長期処置。1群(n=6、11腫瘍)は、7日間は毎日、その後、残りの試験期間は1日おきに化合物Aで処置した。対照(n=6、10腫瘍)は、同一プロトコールにより薬剤を含まないDMSOで処置した。試験開始時点での腫瘍体積は、化合物Aの群では67±31mm3であり、対照群では103±65mm3であった(有意差はなかった)。試験期間を通して、腫瘍体積は2〜3日おきに測定し、マウスの体重は定期的に測定した。
【0231】
採取物:試験(両アーム)終了時、下記組織を採取し、その後の分析用に保存した:
血清:約200μlの血清を各マウスから採取した。
腫瘍組織:全腫瘍を回収した。大きな腫瘍は、2つの検体に分割し、4%NBF中に保存するかまたは液体窒素で急速冷凍した。小さい腫瘍は、急速冷凍のみとした。
脾臓:長期処置アームにおけるマウスの脾臓を回収し、4%NBF中に保存した。
【0232】
D.結果−化合物Aを用いた長期処置
臨床観察:実験中、以下の観察を行った:試験中、動物の健康状態は良好であった。試験終了時において、肉眼的病変または異常は見られなかった。注入部位において、炎症または損傷の徴候は見られなかった(1匹のマウスにおいては、注入時の機械的損傷と合致する変色があった)。化合物Aで処置したマウスにおける腫瘍の目視検査では、含有血液の少ない外観を示し、腫瘍は悪性度が低く見え、また腫瘍を覆う皮膚は、対照群と同程度まで伸ばされてはいなかった。
【0233】
体重:ヘルスモニタリングに関する書類を検証する必要があったため、実験に先立ち、マウスを移行/隔離ユニットに収容した。従って、体重は、処置開始の5日後まで記録できなかった。対照群において、体重は23±2g(第5日目)から27±2g(第19日目)に増加した。化合物Aで処置した群においては、体重は24±3g(第5日目)から27±3g(第19日目)に増加した。これは、化合物Aレジメンの耐容性が良好であったことを示す。
【0234】
腫瘍体積:実験開始時の、対照群における腫瘍体積は103±65mm
3であった。化合物A群においては、腫瘍体積は67±31mm
3であった。その差は、統計的に有意なものではなかった。試験終了時(第19日目)、対照群における腫瘍体積は759±401mm
3であったが、化合物Aで処置した群における腫瘍体積は、265±138mm
3であった。その差は、統計的に有意なものであった(t検定、p=0.001)。対照群において、2匹のマウスは、腫瘍径が15mmを超えたため、第12日目に犠牲にした。第19日目に、さらに2匹のマウスがこの上限に達したことから、試験終了を決定した。この時、対照群における残り7つの腫瘍の内5つは、直径が11mm以上であったが、化合物A群における最大腫瘍径は、10.5mmであった。
【0235】
図1では、PI3K阻害剤BEZ235[13]を使用した同様の動物モデルにおける試験から得られたデータと共に、腫瘍体積(処置開始時の体積に正規化した)をプロットしている。この薬剤(ノバルティスファーマ)は、現在、進行癌における第I/II相臨床試験中である。第一に、数字は、腫瘍成長に対する化合物Aの阻害効果を示している。第二に、前記数字は、このパイロット・スタディにおいて対照群における腫瘍の増殖率は、従来の研究において見られた成長率と同様であったことを示している。第三に、前記数字は、化合物Aの治療効果が、BEZ235と同様であることを示している。化合物Aの投与量レベルを高めることにより、腫瘍成長に対する阻害効果は更に高くなる可能性がある。
【0236】
図1のデータは、とりわけ、化合物Aが、患者由来の癌異種移植片MAS98.12において、腫瘍成長に対する強い阻害効果を有することを示す。この化合物は、試験中、目だった副作用は見られず、良好な耐容性を示した。腫瘍成長は、化合物Aにより有意に阻害された。対照群の成長率は、2匹のマウスを犠牲にした(残りのマウスの腫瘍は2匹のマウスのものより小さかった)第12日目までは、PI3K阻害剤BEZ235と同様であった。化合物Aの阻害効果は、BEZ235と同様であった。
【0237】
実施例5:化合物合成
GIVA cPLA
2は、N末端C2ドメインとC末端触媒ドメインから成り、α/βヒドロラーゼドメインに位置する珍しい触媒二分子(Ser−228/Asp−549)を利用して、基質の加水分解を触媒する。
36いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、活性化ケトンは、触媒セリンと相互作用するとされている。これら2つの官能基は、それらの活性化カルボニル基の効力において著しく異なるが、オキソアミドまたはフルオロケトン官能基のいずれかを含む誘導体は、GIVA cPLA
2の効果的な阻害剤である。活性化カルボニル基の効力のみならず、適切な疎水性および/または親水性相互作用を示し得る他の基の存在が、阻害剤の酵素への結合全般に寄与し、阻害効力を決定するようである。当研究において、我々は、オキソチアゾール官能性を含む誘導体を研究している。複素環における2個のヘテロ原子の存在が、カルボニル基の活性化を促進する。さらに、β位における酸素原子の存在が、その活性化を強化する。R
1基は、脂肪族基または芳香族基のいずれかであってもよく、一方、置換基R
2は、複素環上に存在していてもよい。
【0238】
チアゾール誘導体32a、bおよび37a〜cの合成を、スキーム10および11に示す。フェノール28a、bおよび33a、bは、ブロモ酢酸エチルで処理した。エステル29a、bは、加水分解し、それらの対応するワインレブアミド(Weinreb amides)に変換した。31a、bをリチウムチアゾールで処理することにより、標的誘導体32a、bが生じた。オキソチアゾール37a〜cは、別の手順で調製した。アルコール35a、bは、アルデヒドに酸化し、リチウムチアゾールまたはベンゾチアゾールで処理した。その後、化合物36a〜cを酸化し、最終化合物を得た。
【0239】
置換チアゾール43a〜cおよび47(化合物A)は、スキーム12および13に示しているように合成した。この合成における鍵段階は、置換複素環の形成であった。アルコール35bおよび38を酸化しアルデヒドを得、TBDMSCNで直接処理した。化合物39a、bは、アミドに変換した後、ローソン試薬との反応によりチオアミドに変換した。濃縮H
2SO
4の存在下、エチル4−クロロアセトアセテートまたはエチルブロモピルベートで41a、bを処理することにより、複素環誘導体42a〜cが得られた後、酸化して最終化合物43a〜cを得た。複素環を形成する別の方法に従い、ニトリル39aでシステインメチルエステルを縮合することにより、チアゾリン44のジアステレオマー混合物を得、これを、BrCCl
3およびDBUを使用し、チアゾール45に変換した。その後、シリル基の除去とデス・マーチン酸化(Dess-Martin oxidation)により、オキソチアゾール47(化合物A)を得た。
【0244】
材料および方法
下記材料、方法およびインフォメーションは、実施例5を理解する上で有用であろう。
【0245】
概要 融点は、ビュッヒ530(Buechi530)を用いて求め、補正はしなかった。核磁気共鳴スペクトルは、バリアン水銀分光計(Varian Mercury spectrometer)に記録した。
1Hおよび
13C核磁気共鳴スペクトルは、200MHzおよび50MHzでそれぞれCDCl
3においてまたは指定のごとく記録した。化学シフトはppmで示し、結合定数(J)はHzで示す。最大多重度は、以下の如く記載されている:sは一重項、dは二重項、tは三重項およびmは多重項。エレクトロスプレーイオン化(ESI)質量スペクトルは、フィニガン(Finnigan)、サーベイヤーMSQ Plus分光計(Surveyor MSQ Plus spectrometer)に記録した。カラムクロマトグラフィー用のTLCプレート(シリカゲル60 F254)およびシリカゲル60(70〜230または230〜400メッシュ)は、メルク(Merck)から購入した。スポットは、UV光および/またはEtOH中のリンモリブデン酸を用いて視覚化した。ジクロロメタン、ジエチルエーテルおよびトルエンを標準手順により乾燥させ、モレキュラーシーブの上方に保管した。他の全ての溶剤および化学物質は、試薬用のものであり、更に精製することなく使用した。
【0246】
化合物29b、
5931a、
6031b、
6134、
62は、別途記載されており、それらの分析データは、文献通りである。
【0247】
エチル2−(4−オクチルフェノキシ)アセテート(34b)
アセトン(10mL)中4−n−オクチルフェノール(1.0mmol、206mg)の撹拌溶液に、K
2CO
3(3mmol、415mg)およびブロモ酢酸エチル(1.1mmol、215mg)を添加し、その反応混合液を5時間還流させた。続いて、この混合液をセライト(Celite)でろ過し、有機溶剤を減圧下で蒸発させた。残渣は、フラッシュカラムクロマトグラフィー[EtOAc−石油エーテル(沸点40〜60℃)、1:9]により精製した。収率98%;白色油;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 7.10 (2H, d, J = 8.4 Hz, 2×CH Ar), 6.84 (2H, d, J = 8.4 Hz, 2×CH Ar), 4.60 (2H, s, CH
2), 4.28 (2H, q, J = 7.2 Hz, CH
2), 2.55 (2H, t, J = 7.8 Hz, CH
2Ph), 1.69-1.46 (2H, m, CH
2), 1.45-1.11 (13H, m, 5×CH
2, CH
3), 0.89 (3H, t, J = 7.0 Hz, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 169.11, 155.77, 136.14, 129.28, 114.37, 65.52, 61.25, 35.00, 31.84, 31.63, 29.44, 29.23, 22.63, 14.09; MS (ESI) m/z (%): 293.3 (90) [M+H]
+。
【0248】
アルコール35a、bの合成
乾燥Et
2O(10mL)中エステル34a、b(1mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、0℃でDIBALH(ヘキサン中、2.5mL、2.5mmol、1.0M)を添加し、その反応混合液を、室温で2時間撹拌した。その後、水を添加し(5mL)、その混合液を更に30分間撹拌し、セライト(Celite)でろ過した。有機溶剤を減圧下で蒸発させ、残渣は、フラッシュカラムクロマトグラフィー[EtOAc−石油エーテル(沸点40〜60℃)、3:7]により精製した。
【0249】
2−(ビフェニル−4−イルオキシ)エタノール(35a)
収率94%;白色固体;融点120〜122℃;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 7.63-7.22 (7H, m, 7×CH), 7.07-6.94 (2H, m, 2×CH), 4.19-4.07 (2H, m, CH
2), 4.05-3.94 (2H, m, CH
2), 1.91 (1H, br, OH);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 158.08, 140.60, 134.15, 128.70, 128.18, 126.69, 114.76, 69.19, 61.44。
【0250】
2−(4−オクチルフェノキシ)エタノール(35b)
収率82%;白色固体;融点40〜42℃;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 7.11 (2H, d, J = 8.6 Hz, 2×CH Ar), 6.85 (2H, d, J = 8.6 Hz, 2×CH Ar), 4.07 (2H, t, J = 4.4 Hz, CH
2), 3.96 (2H, t, J = 4.4 Hz, CH
2), 2.56 (2H, t, J = 7.8 Hz, CH
2Ph), 2.19 (1H, br, OH), 1.70-1.48 (2H, m, CH
2), 1.45-1.14 (13H, m, 5×CH
2, CH
3), 0.90 (3H, t, J = 7.0 Hz, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 156.51, 135.54, 129.28, 114.33, 114.24, 69.10, 61.48, 35.01, 31.86, 31.73, 29.46, 29.24, 22.65, 14.10。
【0251】
ケトン32a、bの合成
乾燥アルゴン雰囲気下、−78℃の乾燥Et
2O(20mL)中チアゾール(3当量)の撹拌溶液に、n−BuLi(ヘキサン中1.6M,3当量)の溶液を10分間かけて滴下した。その結果得られたオレンジ色の溶液を45分間撹拌した。その後、乾燥Et
2O(2mL)中アミド31a、b(1mmol)の溶液を、ゆっくりと添加したところ、その混合液は暗褐色になった。その混合液を、−78℃で30分間撹拌した後、2時間かけて室温まで暖まらせた。その後、飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、その混合液をエーテル(2×10mL)で抽出した。その混合抽出液を、鹹水で洗浄した後、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。[EtOAc−石油エーテル(沸点40〜60℃)]の適切な混合液で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製することにより、所望の生成物を得た。
【0252】
2−フェノキシ−1−(チアゾール‐2‐イル)エタノン(化合物D、32a)
収率54%;白色固体;融点77〜79℃;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 8.06 (1H, d, J = 3.0 Hz, CH Ar), 7.77 (1H, d, J = 3.0 Hz, CH Ar), 7.39-7.22 (2H, m, 2×CH Ar), 7.07-6.93 (2H, m, 3×CH Ar), 5.55 (2H, s, CH
2);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 187.38, 163.96, 157.82, 144.94, 129.49, 126.71, 121.63, 114.78, 69.97; MS (ESI) m/z (%): 220.0 (100) [M+H]
+。
【0253】
2−(4−フルオロフェノキシ)−1−(チアゾール‐2‐イル)エタノン(化合物C、32b)
収率61%;白色固体;融点74〜77℃;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 8.06 (1H, d, J = 3.0 Hz, CH Ar), 7.78 (1H, d, J = 3.0 Hz, CH Ar), 7.09-6.86 (4H, m, 4×CH Ar), 5.51 (2H, s, CH
2);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 187.35, 163.95, 160.15, 155.39, 154.07, 145.02, 126.80, 116.18, 115.87 (d, J = 15.8 Hz), 70.80; MS (ESI) m/z (%): 238.1 (100) [M+H]
+。
【0254】
アルコール36a〜cの合成
トルエン(3mL)およびEtOAc(3mL)の混合液中アルコール35a、b(1.0mmol)の溶液に、水(0.5mL)中NaBr(0.11g、1.1mmol)の溶液を添加した後、AcNH−TEMPO(2.2mg、0.01mmol)を添加した。その結果得られた二相系(0℃で冷やした)に、NaHCO
3(0.25g、3mmol)を含む0.35MのNaOCl(3.1mL、1.1mmol)の水溶液を、激しく撹拌しながら0℃で1時間かけて滴下した。その混合液を0℃で更に15分間撹拌した後、EtOAc(10mL)とH
2O(10mL)を添加した。水層を分離し、EtOAc(2×10mL)で洗浄した。混合有機層は、KI(0.04g)を含む5%クエン酸水(10mL)、10%水性Na
2S
2O
3(10mL)、および鹹水で連続的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶剤は、減圧下で蒸発させ、残渣は、更に精製することなく使用した。乾燥アルゴン雰囲気下、−78℃での乾燥Et
2O(20mL)中チアゾール(3当量)の撹拌溶液に、n−BuLi(ヘキサン中1.6M、3当量)の溶液を10分間かけて滴下した。その結果得られたオレンジ色の溶液を45分間撹拌した。その後、乾燥Et
2O(2mL)中上記調製したアルデヒド(1mmol)の溶液をゆっくりと添加したところ、その混合液は暗褐色になった。その混合液を、−78℃で30分間撹拌した後、2時間かけて室温まで暖まらせた。その後、飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、その混合液をエーテル(2×10mL)で抽出した。その混合抽出液を、鹹水で洗浄した後、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。EtOAc−石油エーテル(沸点40〜60℃)の適切な混合液で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製することにより、所望の生成物を得た。
【0255】
2−(ビフェニル−4−イルオキシ)−1−(チアゾール‐2‐イル)エタノール(36a)
収率48%;淡黄色固体;融点93〜95℃;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 7.79 (1H, d, J = 3.2 Hz, CH Ar), 7.67-7.22 (7H, m, 7×CH Ar), 7.09-6.93 (3H, m, 3×CH Ar), 5.44 (1H, dd, J
1 = 3.9 Hz, J
2 = 7.0 Hz, CH), 4.49 (1H, dd, J
1 = 3.9 Hz, J
2 = 9.7 Hz, CHH), 4.30 (1H, dd, J
1 = 7.0 Hz, J
2 = 9.7 Hz, CHH);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 170.88, 157.66, 142.41, 140.53, 134.53, 128.69, 128.19, 126.75, 126.70, 119.59, 114.99, 71.60, 70.62; MS (ESI) m/z (%): 297.8 (100) [M+H]
+。
【0256】
2−(4−オクチルフェノキシ)−1−(チアゾール‐2‐イル)エタノール(36b)
収率34%;黄色油;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 7.78 (1H, d, J = 3.2 Hz, CH Ar), 7.34 (1H, d, J = 3.2 Hz, CH Ar), 7.09 (2H, d, J = 8.6 Hz, 2×CH Ar), 6.86 (2H, d, J = 8.6 Hz, 2×CH Ar), 5.40 (1H, dd, J
1 = 3.8 Hz, J
2 = 7.0 Hz, CH), 4.42 (1H, dd, J
1 = 4.0 Hz, J
2 = 9.6 Hz, CHH), 4.22 (1H, dd, J
1 = 7.0 Hz, J
2 = 9.6 Hz, CHH), 2.54 (2H, t, J = 7.8 Hz, CH
2Ph), 1.691.45 (2H, m, CH
2), 1.431.10 (10H, m, 5×CH
2), 0.89 (3H, t, J = 7.0 Hz, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 170.98, 156.10, 142.36, 135.94, 129.30, 119.48, 114.49, 71.56, 70.65, 35.00, 31.84, 31.66, 29.43, 29.22, 22.62, 14.06; MS (ESI) m/z (%): 334.2 (100) [M+H]
+。
【0257】
1−(ベンゾ[d]チアゾール‐2‐イル)−2−(4−オクチルフェノキシ)エタノール(36c)
収率42%;黄色固体;融点93〜95℃;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 8.10-7.97 (1H, m, CH Ar), 7.96-7.82 (1H, m, CH Ar), 7.56-7.32 (2H, m, 2×CH Ar), 7.09 (2H, d, J = 8.5 Hz, 2×CH Ar), 6.88 (2H, d, J = 8.5 Hz, 2×CH Ar), 5.50 (1H, dd, J
1 = 4.0 Hz, J
2 = 6.8 Hz, CH), 4.52 (1H, dd, J
1 = 4.0 Hz, J
2 = 9.7 Hz, CHH), 4.34 (1H, dd, J
1 = 6.8 Hz, J
2 = 9.7 Hz, CHH), 2.55 (2H, t, J = 7.8 Hz, CH
2Ph), 1.70-1.47 (2H, m, CH
2), 1.45-1.12 (10H, m, 5×CH
2), 0.89 (3H, t, J = 7.0 Hz, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 172.24, 156.04, 152.81, 135.98, 134.91, 129.29, 126.22, 126.05, 125.48, 125.04, 123.54, 122.91, 121.76, 114.51, 71.37, 71.01, 35.00, 31.84, 31.65, 29.43, 29.22, 22.62, 14.07; MS (ESI) m/z (%): 384.2 (100) [M+H]
+。
【0258】
ニトリル39a、bの合成
tert−ブチルジメチルシリルシアニド(1.0mmol、141mg)、シアン化カリウム(0.2mmol、13mg)および18−クラウン−6(0.4mmol、106mg)の混合液に、CH
2Cl
2中アルデヒド(1.0mmol)の溶液を、窒素中、室温で30分かけて滴下した。滴下終了後、その混合液を、室温で一晩撹拌した。有機溶剤を減圧下で蒸発させ、その残渣は、フラッシュカラムクロマトグラフィー[EtOAc−石油エーテル(沸点40〜60℃)、1:9]により精製した。
【0259】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−(4−オクチルフェノキシ)プロパンニトリル(39a)
収率93%;白色油;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 7.12 (d, J = 8.4 Hz, 2H, 2(CH Ar), 6.84 (d, J = 8.8 Hz, 2H, 2(CH arom.), 4.80 (t, J = 5.4 Hz, 1H, CH), 4.21(3.98 (m, 2H, CH
2), 2.56 (t, J = 7.8 Hz, 2H, CH
2), 1.65(1.42 (m, 2H, CH
2), 1.40(1.13 (br s, 10H, 5(CH
2), 1.04(0.75 [m, 12H, (CH
3)
3, CH
3], 0.24 (s, 3H, CH
3), 0.19 (s, 3H, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 155.75, 136.25, 129.37, 118.14, 114.42, 69.63, 61.51, 35.02, 31.86, 31.69, 29.45, 29.22, 25.44, 22.65, 18.10, 14.10, -5.27; MS (ESI) m/z (%): 407.3 (100) [M+NH
4]
+。
【0260】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−(ドデシルオキシ)プロパンニトリル(39b)
収率72%;白色油;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 4.55 (t, J = 6.4 Hz, 1H, CH), 3.62 (d, J = 6.6 Hz, 2H, CH
2), 3.52 (t, J = 6.6 Hz, CH
2), 1.67-1.48 (m, 2H, CH
2), 1.26 (br s, 18H, 9×CH
2), 0.98-1.82 [m, 12H, C(CH
3)
3, CH
3], 0.19 (s, 3H, CH
3), 0.17 (s, 3H, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 118.72, 72.57, 72.17, 62.01, 31.88, 29.60, 29.54, 29.38, 29.32. 25.94, 25.45, 22.66, 18.06, 14.09, -5.28, -5.33; MS (ESI) m/z (%): 387.3 (100) [M+NH
4]
+。
【0261】
アミド40a、bの合成
CH
2Cl
2(10mL)中ニトリル39a、b(1mmol)およびBu
4NHSO
4(0.2mmol、68mg)の溶液に、0.5NのNaOH水溶液(2.5mL)および30%H
2O
2(4mmol、3.5mL)の溶液を0℃で滴下した。この二相反応混合液を、室温で一晩撹拌した。有機層を分離し、水(2×10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。有機溶剤を減圧下で蒸発させ、その残渣は、フラッシュカラムクロマトグラフィー[EtOAc−石油エーテル(沸点40〜60℃)]により精製した。
【0262】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−(4−オクチルフェノキシ)プロパンアミド(40a)
収率68%;白色固体;融点56〜58℃;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 7.08 (d, J = 8.4 Hz, 2H, 2(CH Ar), 6.82 (d, J = 8.8 Hz, 2H, 2(CH arom.), 6.77 (br s, 1H, NHH), 6.08 (br s, 1H, NHH), 4.51 (dd, J
1 = 7.2 Hz, J
2 = 2.2 Hz, 1H, CHH), 4.32 (dd, J
1 = 10.4 Hz, J
2 = 2.2 Hz, 1H, CHH), 4.03 (dd, J
1 = 10.0 Hz, J
2 = 7.4 Hz, 1H, CH), 2.53 (t, J = 7.8 Hz, 2H, CH
2), 1.63(1.42 (m, 2H, CH
2), 1.39(1.07 (br s, 10H, 5(CH
2), 0.99(0.73 [m, 12H, (CH
3)
3, CH
3], 0.17 (s, 3H, CH
3), 0.16 (s, 3H, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 174.16, 156.40, 135.43, 129.23, 114.24, 73.35, 70.74, 35.02, 31.86, 31.72, 29.46, 29.26, 25.76, 22.65, 18.13, 14.11, -4.50, -5.33; MS (ESI) m/z (%): 408.3 (100) [M+H]
+。
【0263】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−(ドデシルオキシ)プロパンアミド(40b)
収率79%;白色油;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 6.66 (br s, 1H, NHH), 6.60 (br s, 1H, NHH), 4.24 (dd, J
1 = 6.2 Hz, J
2 = 2.2, 1H, CH), 3.67 (dd, J
1 = 10.0 Hz, J
2 = 2.2, 1H, CHH), 3.52 (dd, J
1 = 10.0 Hz, J
2 = 6.2 Hz, 1H, CHH), 3.41 (t, J = 6.2 Hz, 2H, CH
2), 1.63-1.45 (m, 2H, CH
2), 1.24 (br s, 18H, 9×CH
2), 1.02-1.79 [m, 12H, C(CH
3)
3, CH
3], 0.11 (s, 6H, 2×CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 175.04, 74.02, 73.45, 71.59, 31.86, 29.57, 29.54, 29.48, 29.38, 29.29, 26.01, 25.72, 22.62, 18.10, 14.06, -4.69, -5.42; MS (ESI) m/z (%): 388.2 (100) [M+H]
+。
【0264】
チオアミド41a、bの合成
ローソン試薬(0.6mmol、243mg)を、アルゴン雰囲気下、乾燥トルエン(10mL)中アミド40a、b(1mmol)の溶液に添加した。その反応混合液を室温で一晩撹拌した。溶剤を減圧下で蒸発させ、その残渣は、EtOAc/石油エーテル(沸点40〜60℃)の適切な混合液で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
【0265】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−(4−オクチルフェノキシ)プロパンチオアミド(41a)
収率40%;淡黄色油;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 8.22 (br s, 1H, NHH), 7.83 (br s, 1H, NHH), 7.09 (d, J = 8.8 Hz, 2H, 2(CH arom.), 6.84 (d, J = 8.8 Hz, 2H, 2(CH arom.), 4.89 (dd, J
1 = 7.4 Hz, J
2 = 2.2 Hz, 1H, CHH), 4.55 (dd, J
1 = 9.8 Hz, J
2 = 2.2 Hz, 1H, CHH), 4.03 (dd, J
1 = 10.0 Hz, J
2 = 7.4 Hz, 1H, CH), 2.54 (t, J = 7.4 Hz, 2H, CH
2), 1.63(1.41 (m, 2H, CH
2), 1.39(1.05 (m, 10H, 5(CH
2), 1.02(0.69 [m, 12H, (CH
3)
3, CH
3], 0.16 (s, 6H, 3(CH
3) ;
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 205.41, 156.33, 135.46, 129.24, 114.28, 79.25, 72.62, 35.01, 31.85, 31.70, 29.45, 29.23, 25.76, 25.27, 22.64, 18.20, 14.10, -4.58, -5.24; MS (ESI) m/z (%): 424.1 (100) [M+H]
+。
【0266】
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−(ドデシルオキシ)プロパンチオアミド(41b)
収率39%;淡黄色油;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 8.12 (br s, 1H, NHH), 7.97 (br s, 1H, NHH), 4.65 (dd, J
1 = 6.2 Hz, J
2 = 2.6, 1H, CH), 3.88 (dd, J
1 = 10.2 Hz, J
2 = 2.6, 1H, CHH), 3.58 (dd, J
1 = 10.0 Hz, J
2 = 6.2 Hz, 1H, CHH), 3.51-3.38 (m, 2H, CH
2), 1.63-1.45 (m, 2H, CH
2), 1.25 (br s, 18H, 9×CH
2), 1.05-1.82 [m, 12H, C(CH
3)
3, CH
3], 0.14 (s, 6H, 2×CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 206.27, 80.12, 75.36, 71.73, 31.86, 29.55, 29.41, 29.30, 26.04, 25.75, 25.26, 22.63, 18.19, 14.08, -4.70, -5.26; MS (ESI) m/z (%): 404.3 (100) [M+H]
+。
【0267】
チアゾール42a〜cの合成
EtOH(5mL)中チオアミド41a、b(1.0mmol)の撹拌溶液に、エチルブロモピルベート(1.2mmol、0.15mL)またはエチル4−クロロアセトアセテート(1.0mmol、0.14mL)およびc.H
2SO
4(0.04mL)を添加し、その反応混合液を一晩還流させた。有機溶剤を減圧下で蒸発させ、その残渣は、フラッシュカラムクロマトグラフィー[EtOAc−石油エーテル(沸点40−60℃)]により精製した。
【0268】
エチル2−(2−(1−ヒドロキシ−2−(4−オクチルフェノキシ)エチル)チアゾール−4−イル)アセテート(42a)
収率17%;帯黄色油;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 7.20 (s, 1H, CHS), 7.09 (d, J = 8.4 Hz, 2×CH), 6.85 (d, J = 8.4 Hz, 2×CH), 5.35 (dd, J
1 = 7.0 Hz, J
2 = 4.0, 1H, CH), 4.38 (dd, J
1 = 9.6 Hz, J
2 = 4.0, 1H, CHH), 4.31-4.09 (m, 3H, COOCH
2, CHH), 3.82 (s, 2H, CH
2COO), 2.54 (t, J = 7.4 Hz, 2H, CH
2Ph), 1.69-1.45 (m, 2H, CH
2), 1.43-1.18 (m, 13H, 5×CH
2, CH
3), 0.88 (t, J = 7.0 Hz, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 170.46, 170.31, 156.06, 148.49, 135.97, 129.30, 116.74, 114.48, 71.50, 70.60, 61.08, 36.89, 35.01, 31.84, 31.68, 29.43, 29.23, 22.63, 14.08; MS (ESI) m/z (%): 420.1 (100) [M+H]
+。
【0269】
エチル2−(2−(2−(ドデシルオキシ)−1−ヒドロキシエチル)チアゾール−4−イル)アセテート(42b)
収率26%;黄色固体;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 7.16 (s, 1H, CHS), 5.12 (dd, J
1 = 6.8 Hz, J
2 = 3.6 Hz, 1H, CH), 4.18 (q, J = 7.4 Hz, COOCH
2), 3.83 (dd, J
1 = 10.0 Hz, J
2 = 3.8 Hz, 1H, CHH), 3.80 (s, 2H, CH
2), 3.70-3.42 (m, 4H, CHH, CH
2, OH), 1.65-1.46 (m, 2H, CH
2), 1.40-1.12 (m, 21H, 9×CH
2, CH
3),
0.87 (t, J = 6.8 Hz, 3H, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 171.31, 170.30, 148.42, 116.31, 74.10, 71.67, 70.87, 61.00, 36.96, 31.87, 29.56, 29.47, 29.38, 29.31, 25.98, 22.64, 14.08; MS (ESI) m/z (%): 400.1 (100) [M+H]
+。
【0270】
エチル2−(2−(ドデシルオキシ)−1−ヒドロキシエチル)チアゾール−4−カルボキシレート(42c)
収率68%;低融点灰白色固体;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 8.14 (s, 1H, CHS), 5.20 (dd, J
1 = 6.6 Hz, J
2 = 3.8 Hz, 1H, CH), 4.41 (q, J = 7.4 Hz, COOCH
2), 3.92 (dd, J
1 = 9.8 Hz, J
2 = 3.6 Hz, 1H, CHH), 3.66 (dd, J
1 = 9.8 Hz, J
2 = 7.0 Hz, 1H, CHH), 3.60-3.42 (m, 3H, CH
2, OH), 1.68-1.19 (m, 23H, 10×CH
2, CH
3), 0.87 (t, J = 6.6 Hz, 3H, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 172.97, 161.37, 146.95, 127.62, 73.68, 71.67, 70.89, 61.39, 31.86, 29.57, 29.54, 29.42, 29.35, 29.29, 25.95, 22.63, 14.32, 14.06; MS (ESI) m/z (%): 386.3 (100) [M+H]
+。
【0271】
メチル2−(1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−(4−オクチルフェノキシ)エチル)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボキシレート(ジアステレオマーの混合物)(44)
MeOH(4mL)中39a(1.0mmol、390mg)およびCH
3COO
-NH
4+(3.6mmol、277mg)の撹拌溶液に、HCl.H−Cys−OMe(3.0mmol、515mg)を添加し、その混合液を室温で一晩撹拌した。有機溶剤を減圧下で蒸発させ、その残渣は、フラッシュカラムクロマトグラフィー[EtOAc−石油エーテル(沸点40〜60℃)、1:9]により精製した。収率67%;白色油;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 7.07 (2H, d, J = 8.4 Hz, 2×CH Ar), 6.82 (2H, d, J = 8.4 Hz, 2×CH Ar), 5.25-5.07 (1H, m, CH), 5.06-4.90 (1H, m, CH), 4.38-4.15 (1H, m, CHH), 4.14-3.94(1H, m, CHH), 3.82 (3H, s, CH
3), 3.63-3.33 (2H, m, CH
2), 2.64-2.43 (2H, t, J = 7.8 Hz, CH
2), 1.70-1.45 (2H, m, CH
2), 1.43-1.16 (10H, br s, 5×CH
2), 1.05-0.80 (12H, m, 4×CH
3), 0.22-0.10 (6H, m, 2×CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 178.61, 171.06, 156.44, 135.26, 129.11, 114.27, 78.35, 72.50, 72.45, 71.52, 52.68, 52.65, 34.99, 33.69, 31.82, 31.68, 29.42, 29.21, 25.65, 22.61, 18.24, 14.06, -4.69, -5.21; MS (ESI) m/z (%): 508.4 (100) [M+H]
+。
【0272】
メチル2−(1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−(4−オクチルフェノキシ)エチル)チアゾール−4−カルボキシレート(45)
CH
2Cl
2(20mL)中44(1mmol、508mg)、BrCCl
3(6.0mmol、0.59mL)およびDBU(6.0mmol、0.90mL)の溶液を室温で一晩撹拌した。有機溶剤を減圧下で蒸発させ、その残渣は、フラッシュカラムクロマトグラフィー[EtOAc−石油エーテル(沸点40〜60℃)、1:9]により精製した。収率82%;白色油;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 8.18 (1H, s, SCH), 7.15-7.00 (2H, m, 2×CH Ar), 6.89-6.75 (2H, m, 2×CH Ar), 5.53-5.40 (1H, m, CH), 4.51-4.37 (1H, m, CHH), 4.12-3.90 (4H, m, CHH, CH
3), 2.54 (2H, t, J = 7.8 Hz, CH
2), 1.70-1.45 (2H, m, CH
2), 1.44-1.14 (10H, br s, 5×CH
2), 1.07-0.79 (12H, m, 4×CH
3), 0.26-0.09 (6H, m, 2×CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 174.53, 161.91, 156.46, 146.83, 135.45, 129.30, 129.19, 127.97, 114.32, 72.74, 72.58, 52.43, 35.03, 31.86, 31.69, 29.46, 29.25, 25.71, 22.65, 18.25, 14.09, -4.48, -5.17; MS (ESI) m/z (%): 506.5 (100) [M+H]
+。
【0273】
メチル2−(1−ヒドロキシ−2−(4−オクチルフェノキシ)エチル)チアゾール−4−カルボキシレート(46)
化合物45(1.0mmol、505mg)を、MeOH中4NのHClの溶液で処理した。有機溶剤を減圧下で蒸発させ、その残渣は、エーテルから再結晶化させた。収率95%;白色固体;融点84〜86℃;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 8.18 (1H, s, SCH), 7.06 (2H, d, J = 8.0 Hz, 2×CH Ar), 6.82 (2H, d, J = 8.0 Hz, 2×CH Ar), 5.60-5.28 (1H, br s, CH), 4.61-3.75 (6H, m, CH
2, CH
3, OH), 2.52 (2H, t, J = 7.8 Hz, CH
2), 1.69-1.43 (2H, m, CH
2), 1.42-1.11 (10H, br s, 5×CH
2), 0.88 (3H, t, J = 6.8 Hz, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 172.42, 161.70, 155.83, 146.45, 135.99, 129.23, 128.23, 128.17, 114.40, 71.21, 70.62, 52.46, 34.93, 31.77, 31.61, 29.37, 29.16, 22.56, 14.03; MS (ESI) m/z (%): 392.2 (100) [M+H]
+。
【0274】
チアゾール37a〜c、43a〜cおよび47の合成
乾燥CH
2Cl
2(10mL)中化合物36a〜c、42a〜cおよび46(1mmol)の溶液に、デス・マーチンペルヨージナンを添加し(1.5mmol、637mg)、その混合液を室温で1時間撹拌した。有機溶剤を減圧下で蒸発させ、Et
2O(30mL)を添加した。有機相をNa
2S
2O
3(1.5g、9.5mmol)、H
2O(20mL)を含む飽和NaHCO
3水溶液(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、有機溶剤を減圧下で蒸発させた。その残渣は、石油エーテル(沸点40〜60℃)/EtOAcを溶出剤として使用し、カラムクロマトグラフィーにより精製した。
【0275】
2−(ビフェニル−4−イルオキシ)−1−(チアゾール‐2‐イル)エタノン(化合物B、37a)
収率82%;白色固体;融点130〜133℃;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 8.09-8.03 (1H, m, CH Ar), 7.80-7.74 (1H, m, CH Ar), 7.63-7.23 (8H, m, 8×CH Ar), 7.12-7.00 (2H, m, 2×CH Ar), 5.57 (2H, s, CH
2);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 187.38, 157.47, 145.01, 140.60, 134.83, 128.69, 128.25, 126.77, 115.13, 70.17; MS (ESI) m/z (%): 296.0 (100) [M+H]
+。
【0276】
2−(4−オクチルフェノキシ)−1−(チアゾール‐2‐イル)エタノン(化合物T3、37b)
収率79%;白色固体;融点65〜67℃;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 8.06 (1H, d, J = 3.0 Hz, CH Ar), 7.76 (1H, d, J = 3.0 Hz, CH Ar), 7.11 (2H, d, J = 8.4 Hz, 2×CH Ar), 6.92 (2H, d, J = 8.4 Hz, 2×CH Ar), 5.52 (2H, s, CH
2), 2.55 (2H, t, J = 7.8 Hz, CH
2Ph), 1.71-1.46 (2H, m, CH
2), 1.42-1.10 (10H, m, 5×CH
2), 0.89 (3H, t, J = 7.0 Hz, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ; MS (ESI) m/z (%): 332.1 (100) [M+H]
+。
【0277】
1−(ベンゾ[d]チアゾール‐2‐イル)−2−(4−オクチルフェノキシ)エタノン(37c、化合物V)
収率75%;白色固体;融点80〜82℃;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 8.26-8.17 (1H, m, CH Ar), 8.08-7.96 (1H, m, CH Ar), 7.69-7.51 (2H, m, 2×CH Ar), 7.13 (2H, d, J = 8.7 Hz, 2×CH Ar), 6.96 (2H, d, J = 8.7 Hz, 2×CH Ar), 5.64 (2H, s, CH
2), 2.56 (2H, t, J = 7.8 Hz, CH
2Ph), 1.72-1.46 (2H, m, CH
2), 1.43-1.14 (10H, m, 5×CH
2), 0.89 (3H, t, J = 7.0 Hz, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 189.17, 163.48, 155.92, 153.38, 136.93, 136.26, 129.35, 128.03, 127.26, 125.46, 122.48, 114.73, 70.47, 35.05, 31.86, 31.64, 29.46, 29.25, 22.65, 14.09; MS (ESI) m/z (%): 382.2 (100) [M+H]
+。
【0278】
エチル2−(2−(2−(4−オクチルフェノキシ)アセチル)チアゾール−4−イル)アセテート(化合物Y、43a)
収率78%;白色固体;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 7.66 (s, 1H, SCH), 7.10 (d, J = 8.2 Hz, 2H, 2×CH arom.), 6.90 (d, J = 7.8 Hz, 2H, 2×CH arom.), 5.48 (s, 2H, OCH
2COO), 4.23 (q, J = 7.2 Hz, COOCH
2), 3.93 (s, 2H, CH
2COO), 2.54 (t, J = 7.6 Hz, CH
2Ph), 1.66-1.44 (m, 2H, CH
2), 1.40(1.14 (m, 13H, 5×CH
2, CH
3), 0.88 (t, J = 7.0 Hz, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 187.53, 169.81, 163.24, 155.90, 151.48, 136.16, 129.30, 124.27, 114.67, 70.26, 61.34, 36.84, 35.02, 31.85, 31.65, 29.44, 29.24, 22.63, 14.15, 14.09; MS (ESI) m/z (%): 418.1 (100) [M+H]
+。
【0279】
エチル2−(2−(2−(ドデシルオキシ)アセチル)チアゾール−4−イル)アセテート(化合物X、43b)
収率49%;低融点白色固体;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 7.59 (s, 1H, CHS), 4.94 (s, 2H, OCH
2CO), 4.21 (q, J = 7.0 Hz, 2H, COOCH
2), 3.89 (s, 2H, CH
2COO), 3.60 (t, J = 6.6 Hz, 2H, OCH
2), 1.75-1.59 (m, 2H, CH
2), 1.45-1.18 (m, 21H, 9×CH
2, CH
3), 0.88 (t, J = 7.0 Hz, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 189.60, 169.82, 163.81, 151.26, 123.71, 73.10, 72.20, 61.26, 36.86, 31.88, 29.55, 29.42, 29.31, 25.94, 22.65, 14.13, 14.09; MS (ESI) m/z (%): 398.3 (100) [M+H]
+。
【0280】
エチル2−(2−(ドデシルオキシ)アセチル)チアゾール−4−カルボキシレート(化合物W、43c)
収率84%;淡黄色固体;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 8.44 (s, 1H, CHS), 5.04 (s, 2H, OCH
2CO), 4.44 (q, J = 7.2 Hz, 2H, COOCH
2), 3.60 (t, J = 6.6 Hz, 2H, OCH
2), 1.76-1.58 (m, 2H, CH
2), 1.46-1.17 (m, 21H, 9×CH
2, CH
3), 0.86 (t, J = 6.6 Hz, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ 189.68, 164.89, 160.58, 148.82, 132.94, 73.11, 72.22, 61.87, 31.86, 29.57, 29.54, 29.38, 29.29, 25.89, 22.63, 14.23, 14.06; MS (ESI) m/z (%): 384.3 (100) [M+H]
+。
【0281】
メチル2−(2−(4−オクチルフェノキシ)アセチル)チアゾール−4−カルボキシレート(化合物A、47)
収率93%;淡黄色固体;融点69〜71℃;
1H NMR (200 MHz, CDCl
3): δ 8.52 (1H, s, SCH), 7.10 (2H, d, J = 8.4 Hz, 2×CH Ar), 6.91 (2H, d, J = 8.4 Hz, 2×CH Ar), 5.58 (2H, s, CH
2), 4.01 (3H, s, CH
3), 2.54 (2H, t, J = 7.8 Hz, CH
2), 1.71-1.43 (2H, m, CH
2), 1.40-1.06 (10H, br s, 5×CH
2), 0.88 (3H, t, J = 6.8 Hz, CH
3);
13C NMR (50 MHz, CDCl
3): δ; MS (ESI) m/z (%): 390.2 (100) [M+H]
+, 407.1 (70) [M+NH
4]
+。
【0282】
実施例6:選択したオキソチアゾールのインビトロおよびエクスビボ活性の結果
下記に表6を示す。
【0284】
aインビトロベシクルアッセイ−阻害剤は0〜3μMの範囲でテストした;所定のオキソチアゾール1μMでの阻害率%。
b滑膜細胞のようなSW982線維芽細胞を用いた細胞分析−阻害剤は4時間のIL−1β刺激により0〜20μMの範囲内でテストした;所定のオキソチアゾール10μMでの阻害率%。“No”とは、効果が無いことを意味する一方で、“NA”は、所定の濃度範囲内でIC50が達成されなかったことを意味する。CMPは「化合物」を意味する。
【0285】
GIVA cPLA
2、GVIA iPLA
2およびGV sPLA
2のインビトロ阻害 合成した全てのオキソチアゾールは、混合ミセルアッセイおよびベシクルアッセイを共に使用し、GIVA cPLA
2に対するそれらのインビトロ活性をテストした。更に、混合ミセルアッセイにより、GVIA iPLA
2およびGV sPLA
2に対するそれらの選択性を調べた。
【0286】
上述の混合ミセルベースのアッセイにより、ヒトGIVA cPLA
2、GVIA iPLA
2およびGV sPLA
2のインビトロ阻害を行った。
31〜
33阻害結果は、阻害率またはX
I(50)値のいずれかとして表6に示す。最初に、各阻害剤のモル分率0.091で各PLA
2酵素に対する阻害率を求めた。その後、90%を超えるGIVA cPLA
2の阻害率を示した化合物に関してX
I(50)値を測定した。X
I(50)は、酵素活性を50%阻害するのに必要な全基質界面における阻害剤のモル分率である。
【0287】
オキソチアゾール化合物Dならびに、フッ素原子またはフェニル基をパラ位に有するその誘導体化合物Cおよび化合物Bは、興味深いGIVA cPLA
2の阻害は何ら示さなかった(表6、エントリー1〜3)。しかしながら、8個の炭素原子鎖が導入されると、化合物Tに関して顕著な阻害活性が観察された(表6、エントリー4)。ベンゾチアゾールによるチアゾール環の置換の結果として、阻害効力が低下した(表6、エントリー5対エントリー4)。アルコキシ基および置換チアゾール基を有する誘導体化合物Vおよび化合物Xは、不活性であることが分かった(表6、エントリー6および7)。しかしながら、チアゾール環のエステル基と共に、パラ−オクチル−フェノキシ基の導入により、X
I(50)値0.011を示すGIVA cPLA
2の強力な阻害剤(化合物A)となった(表6、エントリー9)。興味深いことに、複素環から1炭素原子分、エステル基を動かすことにより、化合物Yに対する活性が劇的に喪失される結果となった(表6、エントリー8)。
【0288】
GIVA cPLA
2に対する合成されたオキソチアゾールの作用を、いくつかの変更を加え、前述のように
51,52ベシクルにおいて測定した。
53その結果は表6に示されており、ミセルアッセイによる結果と完全に一致している。化合物Aは、IC
50値0.3μMを有し、このオキソチアゾールシリーズの中で、最も強力なGIVA cPLA
2の阻害剤であることが分かった(表6、エントリー9)。化合物Tも、IC
50値1.2μMを有し、このベシクルアッセイにおいて興味深い阻害を示した(表6、エントリー4)。両アッセイから、複素環に直接エチルエステル基を導入することにより、阻害効力が実質的に向上することが明らかである。この基はおそらく、酵素の活性部位内で更なる相互作用を生じさせる。混合ミセルとベシクルで得られた結果を比較すると、このオキソチアゾールシリーズにおいて化合物Aが傑出していることは明白である
実施例7:滑膜細胞におけるアラキドン酸およびオレイン酸放出のエクスビボ阻害
滑膜細胞におけるAAおよびOAの放出に対する合成されたオキソチアゾールの作用を上述の如く評価した。
54AAおよびOAの阻害率は、阻害剤濃度10μMで測定し、一方、IC
50値の測定は、4時間のIL−1β刺激後0〜20μMの範囲で阻害剤をテストした。幾つかのオキソチアゾール(化合物B、T、WおよびX)は、興味深いAA放出阻害を示した(表6)。しかしながら、インビトロ結果に一致して、化合物Aは、IC
50値0.6μMでAA放出を阻害する最も強力な作用を示したが、OA放出においてはそのような効力は有していなかった(表6、エントリー9)。どのオキソチアゾールも、OA放出については興味深い阻害を示さなかった。
【0289】
インビボ試験
化合物Aは、インビトロでのGIVA cPLA
2活性についての強力な阻害効果および細胞内でのAA放出を強力に抑制することを明確に示した。従って、インビボで発現する場合もあるその抗炎症性の試験をデザインした。コラーゲン誘発関節炎(CIA)のマウスモデルは、関節リウマチの最も一般的な自己免疫モデルであり、
55化合物Aのインビボ活性の評価に使用した。GIVA cPLA
2欠損マウスはCIAに耐性を有することが従来示されており、
56その一方で、GIVA cPLA
2阻害剤ピロキシフェンの作用が研究されている。
32
実施例8:CIAにおける化合物Aの予防的坑炎症作用
処置は最終免疫の1時間前に開始し、腹腔内(ip)投与後の雄DBA/1マウス
57におけるCIAモデルに対する化合物Aの予防効果を調べた。ナイーブマウス(健康、非CIA、無処置)、ビヒクル処置マウス(DMSOによるCIA、ip)および、化合物A(7.5mg/kg、ip)またはMTX(0.3mg/kg、ip)で毎日処置したCIAマウスの比較試験を行った。CIIで免疫したマウスにおいては、CIAが急速に発症した。予防試験において、第29日目までにCII免疫マウスにおいて発生率100%でCIAが観察され、免疫後第41日目に最大AI8.55が観察された。全群のAIおよび発生率は、第25日目〜第41日目まで時間依存的に増加した。
【0290】
第32日目〜第41日目の7.5mg/kgの化合物A群のAI(p<0.005)は、MTXの作用と同様に、CIA対照群と比較して有意に低下した(
図2)。組織診断群内では、化合物A群とCIA対照群との間にAIの統計的有意性はなかった(p>0.05、結果は非表示)。組織診断群と主群との間にAI値の有意差はなかった(p>0.05)。さらに、予防試験終了時、各処置群から4匹のマウスと対照群から3匹のマウスを犠牲にし、各マウスの一方の後足を、病理組織診断用に採取した。ビヒクル群と比較して、7.5mg/kgの化合物Aは、関節腔と周辺組織の炎症性細胞浸潤pを減少させ(p<0.03)、且つ、毛細血管および滑膜過形成を減少させた(p<0.05)が、軟骨損傷の減少に有意な作用はなかった(
図3)。対照的に、MTXは、関節炎および関節障害のこれらのパートメータ(partmeters)のいずれも減少させることはなかった(p>0.05)。
【0291】
実施例9:CIAにおける化合物Aの治療的坑炎症作用
処置は最終免疫の7日後に開始し、ip投与後の雄DBA/1マウスにおけるCIAモデルに対する化合物Aの治療効果を調べた。CIIで免疫したマウスにおいて、CIAが急速に発症し、免疫後39日目に最大AI10.2が観察された。ビヒクル群および化合物A処置群のAIおよび発生率は、第29日目〜第41日目まで時間依存的に増加した。観察されたAIは、CIA対照群と比べて、30mg/kgの化合物A群およびエンブレル群のいずれにおいても、第36日目から第41日目に有意に減少した(P<0.05)(
図4)。化合物Aおよびエンブレルは同等によく作用した;これらの処置群間では有意差はなかった。
【0292】
実施例10:化合物Aは効果的に血漿PGE
2レベルを低下させる
PGE
2は、関節リウマチにおける関節炎の重要な一因であることが分かっており、
60我々は、血漿PGE
2レベルが、処置に応じて変化するかどうか調べた。
図5に示されているように、化合物Aで処置した動物における血漿PGE
2レベルは、CIAモデルの予防モードおよび治療モードのいずれにおいても約40%の有意な低下を示した(p<0.03)。予防試験において(n=11)、DMSO処置ビヒクル群(223.4±107)におけるPGE
2レベルは、非関節炎健康マウス(70.4±37ng/ml)に比べ3倍(p<0.001)の有意な上昇を示した(
図5A)。上昇したPGE
2レベルは、化合物A(7,5ng/ml、139.8±92ng/ml、p<0.03)により有意に低下し、MTX(0,3mg/ml、107.3±62ng/ml、p<0.004)レベルに相当するものであった。処置群間では有意差はなかった(p>0.05)。
【0293】
治療的試験において(n=10)、同様の結果が得られた;DMSO処置ビヒクル群(231.1±110)におけるPGE
2レベルは、非関節炎健康マウス(70.6±36ng/ml)に比べて3倍(p<0.001)の有意な上昇を示した(
図5B)。上昇したPGE2レベルは、化合物A(30mg/ml、139±55ng/ml、n=11、p<0.03)による処置では有意に低下したが、エンブレル(225mg/kg、187.5±74ng/ml、有意でないp>0.05)による処置では有意な低下は見られなかった。処置群間では有意差はなかった(p>0.05)。
【0294】
要約すると、化合物Aは、予防モデルにおいて関連作用薬MTXに匹敵するPGE
2血漿レベル低下をもたらし、更に、治療モデルにおいて、化合物Aは、関連作用薬のエンブレルよりも、血漿中PGE
2を大きく低下させたようである。
【0295】
材料および方法
実施例7〜9を実施するため、必要に応じ、下記材料および方法を使用した。
【0296】
生物学
遺伝子組換えヒトインターロイキン−1β(IL−1β)は、ロシュ(Roche)(英国)から入手した。リン酸緩衝生理食塩水(PBS)は、オキソイド(Oxoid)(英国)から入手した。標識された
3H−AA([5,6,8,9,11,12,14,15−
3H]−アラキドン酸(比活性180〜240Ci/mmol))、
14C−OA([1−
14C]−オレイン酸(比活性40〜60Ci/mmol))、L−α−1−パルミトイル−2−アラキドニル−[アラキドニル−1−
14C]−ホスファチジルコリン(比活性40〜60Ci/mmol)、および液体シンチレーションカクテル、ウルティマ・ゴールド(Ultima Gold)は、NENパーキンエルマー(NEN Perkin Elmer)(米国)から入手した。ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、ウシ胎児血清(FBS)、無脂肪酸ウシ血清アルブミン(fBSA)、ジメチル−スルホキシド(dimethyl-sulpfoxide)(DMSO)、ゲンタマイシン(gentamicin)およびL−グルタミンは、シグマアルドリッチ(Sigma-Aldrich)(米国)から入手した。PGE2分析用EIAキットは、ケイマンケミカル(Cayman Chemicals)(米国)から入手した。
【0297】
インビトロ混合ミセルアッセイ
GIVA cPLA
2、GVIA iPLA
2およびGV sPLA
2の活性は、変性ドールアッセイ(modified Dole Assay)により求めた。
41〜
43バッファーおよび基質条件は、各酵素アッセイ用に以下のように最適化した:(i)GIVA cPLA
2基質混合ミセルは、90μMのCaCl
2、2mMのDTTおよび0.1mg/mlのBSAを含む100mMのヘペス(HEPES)バッファー(pH7.5)中、400μMのトリトン(Triton)X−100、97μMのPAPC、1.8μMの
14C−標識PAPCおよび3μMのPIP2から成っていた;(ii)GVI iPLA
2基質混合ミセルは、100mMのヘペス(pH7.5)、2mMのATPおよび4mMのDTTを含むバッファー中、400μMのトリトンX−100、98.3μMのPAPCおよび1.7μMの
14C−標識PAPCから成っていた;(iii)GVsPLA2基質混合ミセルは、50mMのTris(pH8.0)および5mMの550CaCl
2を含むバッファー中、400μMのトリトンX−100、98.3μMのPAPCおよび1.7μMの
14C−標識PAPCから成っていた。
【0298】
インビトロ ベシクルアッセイ
GIVA cPLA
2は、いくつかの変更
53を加え記載
51,52の通り測定した。つまり、遺伝子組換えヒトGIVA cPLA
2酵素を、アッセイバッファー中、阻害剤を含むまたは含まないDMSO(1%)でプレインキュベートした(37℃で80秒、25℃で10分)。L−α−1−パルミトイル−2−アラキドニル−[アラキドニル−1−
14C]−ホスファチジルコリン(4.3nmol)の脂質ベシクルを、N
2(g)蒸気下で乾燥させた。乾燥させた脂質を、2mlのアッセイバッファー中に再懸濁させ、ブランソンソニファイアー(Branson Sonifier)250(ブランソン・ウルトラソニック・コーポレーション(Branson Ultrasonic Corporation)、ダンベーリー(Danbury)、コネチカット州)において2回超音波処理した(7分、出力3.5およびデューティ比50%、氷上)。超音波処理した脂質(0.2μM)を、反応物に加え、37℃で1時間インキュベートした後、クロロホルム/メタノール停止バッファーを添加し、酵素反応を終了させた。その反応混合物を、遠心分離により分離した(5分、1640×g)。下相は、ガラス管に移し、N
2(g)蒸気下で乾燥させ、クロロホルム/メタノール(容量で9:1)中に再懸濁させ、シリカゲルに塗布した。遊離[1−
14C]アラキドン酸およびL−α−1−パルミトイル−2−アラキドニル−[アラキドニル−1−
14C]−ホスファチジルコリンを薄層クロマトグラフィーにより分離し、上述の如く分析した。
54
細胞培養
ヒト滑膜肉腫細胞株SW982は、ATCC(英国)から入手し、GIVA cPLA
2の活性化およびAA/OA放出をモニターするためのモデル系として使用した。SW982細胞は、所定のトリプシン分離により、隔週継代し、サブコンフルエントな状態に保持した。その細胞は、10%CO2と共に、37℃で、10%FBS、0.1mg/mLのゲンタマイシンおよび0.3mg/mLのL−グルタミンを補充したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)において維持した。AA放出に関しては、1プレート48ウェルの形式で5×10
5細胞を各ウェルに播種した。実験は、細胞の分化および同期を確実にするため無血清DMEMにおける一晩の血清枯渇に次いでコンフルエント後3日目に行った。
【0299】
エクスビボ細胞アラキドン酸(AA)およびオレイン酸(OA)放出アッセイ
AAおよびOA放出を前述の如く分析した。
54コンフルエント後2日目に、SW982細胞を血清飢餓させ、無血清DMEMにおいて
3H−AA(0.4μCi/ml)および
14C−OA(0.067μCi/ml)で一晩標識した。オキソチアゾールの添加に先立って、その細胞は、取り込まれなかった放射能を除去するため、fBSA(2mg/ml)を含有するPBSおよびPBSで2回洗浄した。細胞は、IL−1β刺激(10ng/mL、4時間)の前にオキソチアゾールで前処理した(1時間)。IL−1β刺激に続いて、遠心分離(13000rpm、5分)により分離した細胞を上澄みから除去した。細胞からの
3H−AAおよび
14C−OAの放出を、液体シンチレーション計数(LS6500 マルチパーパスシンチレーションカウンター(Multi-Purpose Scintillation Counter)、ベックマン・コールター社(Beckman Coulter, Inc)(米国)により分析した。付着細胞は、液体シンチレーション計数により細胞内において取り込まれた
3H−AAおよび
14C−OAを測定するため、1NのNaOHに溶解した。全実験において、ビヒクル対照用にDMSOを含めた(>0.05%)。処理後、顕微鏡検査により細胞をルーチン的に観察し、細胞形態に変化がないこと、完全性およびバイアビリティを確保した。その結果は、3通りで行った少なくとも3つの独立した実験から、細胞内に取り込まれた
3H−AAおよび
14C−OAの合計に対し、上澄みにおいて放出された
3H−AAおよび
14C−OAの阻害として示す。
【0300】
PGE
2分析
予防的および治療的CIA試験から得た血漿のPGE
2のEIA分析は、キットのプロトコールに従って行った。血漿サンプルは、EIAバッファーにおいて1:1000〜1:6000に希釈し、一晩ハイブリダイズさせた(18時間、4℃)。プレートは、マルチスキャンプレートリーダー(Multiscan plate reader)(アセントラボシステムズ(Ascent Labsystems))(OD550nm)を用いて読み取った。対応するマルチスキャン用アセントソフトウエア、バージョン2.4.1を使用し、データを得た。全処理に関するPGE
2レベルは、DMSO処理ビヒクル関節炎マウスと比較して示す(n=10〜11マウス(各カテゴリーにおいて)±SD)。
【0301】
化合物Aのインビボ試験
全インビボ試験は、標準作業手順書(SOP)に従い、且つ、現行の医薬品規制調和国際会議(International Conference on Harmonization (ICH))のHarmonized Tripartite Guidelines
63および医薬化合物の試験用の一般に認められている手順に基づいて行った。
【0302】
化合物Aの予防効果試験および治療効果試験を別個に行った。メトトレキサート(MTX)(Jiangsu Hengrui Medicine Co、#11041411)、エンブレル(ベーリンガー・インゲルハイム・ファルマ社(Boehringer Ingelheim Pharma KG)、#F39487)およびビヒクル(DMSO100%、シグマアルドリッチ#D2650)を、投与量は2mL/kgとし、1日1回腹腔内注入により全群に投与した。全動物について、1日2回、病的状態、死亡、損傷ならびに食物および水の有無に関して観察を行った。試験期間中、毎日臨床観察を行った。体重は、無作為化前および、その後の試験期間中毎日1回測定し記録した。摂食量は、毎日測定し記録した。予防試験において、第13日目に中期組織分析用の生検を得た。実験終了時に剖検を行った;血漿サンプルを採取し、臓器重量を記録した。
【0303】
コラーゲン誘発関節炎(CIA)の誘発
予防試験および治療試験用に、尾の付け根において、等量のウシII型コラーゲン溶液(2mg/mL)とフロイドコンプリートアジュバント(Freuds Complete Adjuvant)を含む乳剤0.1mLで免疫することにより、雄DBA/1マウス(ナイーブマウスを除く)にCIAを誘発した。第1回目の注入は、第0日目に行い、追加免疫としての第2回目の注入は、第21日目に行った(41〜43)。化合物A、ビヒクル(DMSO)およびMTX(0.3mg/kg)を毎日投与し、エンブレル(25mg/kg)は、週に2回投与した。予防試験に関しては、第2回目のコラーゲン注入の1時間前に処置を開始し、第13日目(免疫の33日後)に犠牲にされた組織診断群を除いて21日間継続した。治療的試験に関しては、第28日目に処置を開始し、14日間継続した。
【0304】
CIA評価および処置 マウスにおけるCIAの評価は、二人の盲検観察者が第1回目の注入後第0日目、第20日目、第22日目、第25日目、第27日目、第29日目、第32日目、第34日目、第36日目、第39日目および第41日目に容積測定法により足腫脹を測定することにより行った。関節炎の発生は、0(腫脹なし)から4(重度腫脹および紅斑)までの臨床スコアを用いて、紅斑および腫脹の重症度に関して全ての足を点数化することにより観察した。動物の健康状態は、毎日観察した。組織診断群アームの点数化および総括的評価は、主群と同様に行った。しかしながら、その測定値は、主群の平均値算出には含めなかった。足容積測定装置YLS−7B(Huaibei China Bio Equipment)を使用し、マウスの足容積を測定した。関節炎の発生は、0(腫脹なし)から4(重度腫脹および紅斑)までの臨床スコアを用いて、紅斑および腫脹の重症度に関して全ての足を点数化することにより観察した(すなわち、最大関節炎指数(AI)スコアは16となる)(46)。
【0305】
病理組織診断測定および臨床観察 試験の終了時、病理組織診断用に各マウスの後足の一方を採取した。足首を含めた足を、10%中性ホルマリンで固定した。足首関節は、脱灰し、乾燥させ、パラフィンに包理し、薄片に切り、そして、所定のヘマトキシリン・エオシンで染色した。その薄片を、光学顕微鏡(倍率10×10および20×10)を用いて調べた。関節炎障害(組織障害スコア)は、処置レジメンに関して盲検化された研究者が、評価し点数化した。病理組織診断において下記パラメータを評価した:1)関節腔および周辺組織炎症性細胞浸潤;2)毛細血管および滑膜過形成;3)関節軟骨表面損傷;4)軟骨内および骨膜の膜内骨化。それぞれ0〜4の評点システムを用いた:「0」なし;「1」最小限;「2」軽度;「3」中程度;「4」顕著;「5」重度障害。
【0306】
最終試験 全ての動物が予定テスト期間を終了し、病理学者の監督下、それらの動物を二酸化炭素で処理し、剖検した。最後の腹腔内注入の約5時間後に犠牲にした。動物の肉眼検査は、犠牲にした動物全てに関して行い、いかなる異常も記録した。
【0307】
統計分析 群のデータは、一元配置分散分析により検討し、その後、個々の群を、Studentの独立t検定(Student's unpaired t-testと比較した。データは、特に指示が無い限り、平均値±標準偏差として示した。p<0.05を有意とみなした。
【0308】
実施例11
ヒト慢性腎疾患のストレプトゾシン誘発モデルラットにおいて、AVX235の治療効果をテストし、ロサルタン(陽性対照)と比較した。
材料および方法
平均体重130〜150グラムのスプラーグドーリーラット(Sprague Dawley rats)(ハーランラボラトリーズ(Harlan laboratories)米国)を、1群8匹の群に分け、表7に従って処置した:
【0310】
AVX235を、最初の4日間は1日1回、その後は2日に1回、腹腔内注入した。ロサルタンは、経口胃管栄養法により毎日投与した。実験開始の2週間後、24時間に渡って採尿し、総タンパク質量をmgで測定した。
【0311】
図6は、STZ−処置ラットにおいて実施した実験の結果を示す。予測通り、STZは、実験開始の2週間後、ラットの尿におけるタンパク質レベルの上昇を誘発した;これは、このモデルにおけるSTZ投与に応じて観察された進行性腎疾患と一致する。これに対して、ロサルタンは、当該群における尿中タンパク質レベルが、STZ投与を受けていない対照ラット群(偽群)における尿中タンパク質レベルと同等であり、STZの作用からラットを保護した。処置に有毒性がなかったことを示している体重管理ならびに行動観察および臨床観察から判断されるように、ラットにおいて様々な処置に反応した有害事象は観察されなかった。
【0312】
当該濃度および投薬計画で、AVX235は、STZ−モデルにおいて好ましく且つ有意な治療効果を示した。使用した最高投与量において、腎機能を保護した;観察された効果は、臨床薬ロサルタンで得られたものの約50%であった。
【0313】
1〜60の番号を付した下記参考文献を考察することは、下記論文の内の1つ以上を番号により言及している上記実施例4〜11を理解する上で役立つものと考えられる。
【0314】
1. Podo Fら:トリプルネガティブ乳癌:現在の課題と新たな展望(Triple-negative breast cancer: present challenges and new perspectives.)Mol Oncol 2010, 4: 209-229。
【0315】
2. Patel MIら:細胞質型ホスホリパーゼA2α:前立腺癌の潜在的治療標的(Cytosolic phospholipase A2-alpha: a potential therapeutic target for prostate cancer.)Clin Cancer Res 2008, 14: 8070-8079。
【0316】
3. Nakanishi M, Rosenberg DW:癌におけるcPLA2αおよびアラキドン酸の役割(Roles of cPLA2alpha and arachidonic acid in cancer.) Biochim Biophys Acta 2006, 1761: 1335-1343。
【0317】
4. Caiazza Fら:乳癌における細胞質型ホスホリパーゼA2α発現は、EGFR発現に関連し、管腔腫瘍における予後不良と相関する。(Cytosolic phospholipase A2-alpha expression in breast cancer is associated with EGFR expression and correlates with an adverse prognosis in luminal tumours.)Br J Cancer 2011, 104: 338-344。
【0318】
5. Hughes-Fulford Mら:アラキドン酸が、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼシグナリングを活性化し、前立腺癌における遺伝子発現を誘発する。(Arachidonic acid activates phosphatidylinositol 3-kinase signaling and induces gene expression in prostate cancer.)Cancer Res 2006, 66: 1427-1433。
【0319】
6. Linkous AGら:腫瘍血管新生における細胞質型ホスホリパーゼA2およびリゾリン脂質(Cytosolic phospholipase A2 and lysophospholipids in tumor angiogenesis.)J Natl Cancer Inst 2010, 102: 1398-1412。
【0320】
7. Wen ZHら:乳癌発症および血管新生におけるアラキドン酸で活性化されるmTORシグナリングの重要な役割(Critical role of arachidonic acid-activated mTOR signaling in breast carcinogenesis and angiogenesis.)Oncogene 2013, 32: 160-170。
【0321】
8. Grinde MTら:患者由来の乳癌異種移植片におけるコリン代謝物と遺伝子の相互作用(Interplay of choline metabolites and genes in patient-derived breast cancer xenografts.)Breast Cancer Research 2013, 提出済み(Submitted)。
【0322】
9. Moestue SAら:特徴的なコリン代謝プロファイルは、基底様および管腔様乳癌異種移植片モデルに関する遺伝子発現における差異と関連している。(Distinct choline metabolic profiles are associated with differences in gene expression for basal-like and luminal-like breast cancer xenograft models.)BMC Cancer 2010, 10: 433。
【0323】
10. Bergamaschi Aら:管腔様および基底様インビボ乳癌異種移植片モデルの分子プロファイリングおよびキャラクタリゼーション(Molecular profiling and characterization of luminal-like and basal-like in vivo breast cancer xenograft models.)Mol Oncol 2009, 3: 469-482。
【0324】
11. Huuse EMら:管腔様および基底様乳癌異種移植片における腫瘍微小環境のインビボMRIおよび病理組織評価(In vivo MRI and histopathological assessment of tumor microenvironment in luminal-like and basal-like breast cancer xenografts.)J Magn Reson Imaging 2012, 35: 1098-1107。
【0325】
12. Moestue SAら:乳癌異種移植片のベバシズマブ療法の初期評価における低分子造影剤DCE−MRIおよびDW−MRI(Low-molecular contrast agent DCE-MRI and DW-MRI in early assessment of bevacizumab therapy in breast cancer xenografts.)J Magn Reson Imaging 2013。
【0326】
13. Moestue SAら:pAktレベルの低下および初期代謝変化により、基底様乳癌異種移植片におけるPI3K阻害に対する反応を予見する。(Reduced pAkt levels and early metabolic changes predict response to PI3K inhibition in basal-like breast cancer xenografts.)Breast Cancer Research 2013。
【0327】
14. Borgan, Eら:ベバシズマブに対するサブタイプに特異的な反応は、乳癌異種移植片のメタボロームおよびトランスクリプトームに反映される。(Subtype-specific response to bevacizumab is reflected in the metabolome and transcriptome of breast cancer xenografts)Mol. Oncol. 7 (2013) 130-142。
【0328】
15. Clark, J. D.; Lin, L. L.; Kriz, R. W.; Ramesha, C. S.; Sultzman, L. A.; Lin, A. Y.; Milona, N.; Knopf, J. L. 新規アラキドン酸選択的細胞質PLA
2は、PKCおよびGAPに対し相同性を有するCa
2+依存転移ドメインを有する。(A Novel Arachidonic Acid-Selective Cytosolic PLA
2 Contains a Ca
2+-Dependent Translocation Domain with Homology to PKC and GAP.)Cell 1991, 65, 1043- 1051.16. Kramer, R. M.; Roberts, E. F.; Manetta, J.; Putnam, J. E. Ca
2+感受性細胞質型ホスホリパーゼA
2は、ヒト単芽球U937細胞における100kDaタンパク質である。(The Ca
2+-Sensitive Cytosolic Phospholipase A
2 is a 100-Kda Protein in Human Monoblast U937 Cells.) J. Biol. Chem. 1991, 266, 5268-5272。
【0329】
17. Street, I. P.; Lin, H. K.; Laliberte, F.; Ghomashchi, F.; Wang, Z.; Perrier, H.; Tremblay, N. M.; Huang, Z.; Weech, P. K.; Gelb, M. H. 85KdaヒトホスホリパーゼA
2のスローおよびタイトバインディング阻害剤(Slow- and Tight-Binding Inhibitors of the 85-Kda Human Phospholipase A
2.)Biochemistry 1993, 32, 5935-5940。
【0330】
18. Bonventre, J. V.; Huang, Z.; Taheri, M. R.; O'Leary, E.; Li, E.; Moskowitz, M. A.; Sapirstein, A. 細胞質型ホスホリパーゼA
2欠損マウスにおける低受精能および虚血後脳損傷(Reduced Fertility and Postischaemicbrain Injury in Mice Deficient in Cytosolic Phospholipase A
2.)Nature 1997, 390, 622-625。
【0331】
19. Uozumi, N.; Kume, K.; Nagase, T.; Nakatani, N.; Ishii, S.; Tashiro, F.; Komagata, Y.; Maki, K.; Ikuta, K.; Ouchi, Y.; Miyazaki, J.; Shimizu, T. アレルギー反応および出産における細胞質型ホスホリパーゼA
2の役割(Role of Cytosolic Phospholipase A
2 in Allergic Response and Parturition.)Nature 1997, 390, 618-622。
【0332】
20. McKew, J. C.; Foley, M. A.; Thakker, P.; Behnke, M. L.; Lovering, F. E.; Sum, F.-W.; Tam, S.; Wu, K.; Shen, M. W. H.; Zhang, W.; Gonzalez, M.; Liu, S.; Mahadevan, A.; Sard, H.; Khor, S. P.; Clark J. D. 細胞質型ホスホリパーゼA
2α阻害:リード創製・最適化(Inhibition of Cytosolic Phospholipase A
2α: Hit to Lead Optimization.)J. Med. Chem. 2006, 49, 135-158。
【0333】
21. Lee, K. L.; Foley, M. A.; Chen, L.; Behnke, M. L.; Lovering, F. E.; Kirincich, S. J.; Wang, W.; Shim, J.; Tam, S.; Shen, M. W. H.; Khor, S. P.; Xu, X.; Goodwin, D. G.; Ramarao, M. K.; Nickerson-Nutter, C.; Donahue, F.; Ku, M. S.; Clark, J. D.; McKew J. C. 細胞質型ホスホリパーゼA
2αのインドール阻害剤エコプラジブの発見(Discovery of Ecopladib, an Indole Inhibitor of Cytosolic Phospholipase A
2α.)J. Med. Chem. 2007, 50, 1380-1400。
【0334】
22. Lee, K. L.; Behnke, M. L.; Foley, M. A.; Chen, L.; Wang, W.; Vargas, R.; Nunez, J.; Tam, S.; Mollova, N.; Xu, X.; Shen, M. W. H.; Ramarao, M. K.; Goodwin, D. G.; Nickerson-Nutter, C. L.; Abraham, W. M.; Williams, C.; Clark, J. D.; McKew, J. C. 細胞質型ホスホリパーゼA2αのベンゼンスルホンアミドインドール阻害剤:インビトロ効力および経口有効性に関するラットの薬物動態の最適化(Benzenesulfonamide Indole Inhibitors of Cytosolic Phospholipase A2α: Optimization of In Vitro Potency and Rat Pharmacokinetics for Oral Efficacy.)Bioorg. Med. Chem. 2008, 16, 1345-1358。
【0335】
23. McKew, J. C.; Lee, K. L.; Shen, M. W. H.; Thakker, P.; Foley, M. A.; Behnke, M. L.; Hu, B.; Sum, F.-W.; Tam, S.; Hu, Y.; Chen, L.; Kirincich, S. J.; Michalak, R.; Thomason, J.; Ipek, M.; Wu, K.; Wooder, L.; Ramarao, M. K.; Murphy, E. A.; Goodwin, D. G.; Albert, L.; Xu, X.; Donahue, F.; Ku, M. S.; Keith, J.; Nickerson-Nutter, C. L.; Abraham, W. M.; Williams, C.; Hegen, M.; Clark, J. D. インドール細胞質型ホスホリパーゼA
2α阻害剤:エフィプラジブ、4−{3−[5−クロロ−2−(2−{[(3,4−ジクロロベンジル)スルホニル]アミノ}エチル)−1−(ジフェニルメチル)−1H−インドール−3−イル]プロピル}安息香酸の発見ならびにインビトロおよびインビボキャラクタリゼーション(Indole Cytosolic Phospholipase A
2α Inhibitors: Discovery and In Vitro and In Vivo Characterization of 4-[3-[5-Chloro-2-(2-[[(3,4- dichlorobenzyl)sulfonyl]amino]ethyl)-1-(diphenylmethyl)-1H-indol-3-yl]propyl] Benzoic Acid, Efipladib.)J. Med. Chem. 2008, 51, 3388-3413。
【0336】
24. http://clinicaltrials.gov/ Identifier: NCT00396955。
【0337】
25. Dennis, E. A.; Cao, J.; Hsu, Y. H.; Magrioti, V.; Kokotos, G. ホスホリパーゼA2酵素:物理的構造、生体機能、疾病との関係、化学的阻害および治療介入(Phospholipase A2 Enzymes: Physical Structure, Biological Function, Disease Implication, Chemical Inhibition, and Therapeutic Intervention)Chem. Rev. 2011, 111, 6130-6185。
【0338】
26. Murakami, M.; Taketomi, Y.; Miki, Y.; Sato, H.; Hirabayashi, T.; Yamamoto, K.ホスホリパーゼA
2研究における近年の進歩:細胞から動物そしてヒトへ(Recent Progress in Phospholipase A
2 Research: From Cells to Animals to Humans.)Prog. Lipid Res. 2011, 50, 152-192。
【0339】
27. Ghosh, M.; Tucker, D. E.; Burchett, S. A.; Leslie, C. C. IV型ホスホリパーゼA
2ファミリーの特性(Properties of the Group IV Phospholipase A
2 Family.)Prog. Lipid Res. 2006, 45, 487-510。
【0340】
28. Magrioti, V.; Kokotos, G. 炎症性疾患治療のための潜在的治療薬としてのホスホリパーゼA
2阻害剤(Phospholipase A
2 Inhibitors as Potential Therapeutic Agents for the Treatment of Inflammatory Diseases.)Expert Opin. Ther. Pat. 2010, 20, 1-18。
【0341】
29. Magrioti, V.; Kokotos, G. 炎症性疾患治療のためのホスホリパーゼA
2阻害剤:パテントレビュー(2010〜現在)(Phospholipase A
2 Inhibitors for the Treatment of Inflammatory Diseases: A Patent Review (2010 - Present).)Expert Opin. Ther. Pat. 2013, 23, 333-344。
【0342】
30. Seno, K.; Okuno, T.; Nishi, K.; Murakami, Y.; Watanabe, F.; Matsuura, T.; Wada, M.; Fujii, Y.; Yamada, M.; Ogawa, T.; Okada, T.; Hashizume, H.; Kii, M.; Hara, S.-I.; Hagishita, S.; Nakamoto, S.; Yamada, K.; Chikazawa, Y.; Ueno, M.; Teshirogi, I.; Ono, T.; Ohtani, M. ヒト細胞質型ホスホリパーゼA
2のピロリジン阻害剤(Pyrrolidine inhibitors of human cytosolic phospholipase A
2.)J. Med. Chem. 2000, 43, 1041-1044。
【0343】
31. Eno, K.; Okuno, T.; Nishi, K.; Murakami, Y.; Yamada, K.; Nakamoto, S.; Ono, T. ヒト細胞質型ホスホリパーゼA2のピロリジン阻害剤。第2部:強力な結晶化4‐トリフェニルメチルチオ誘導体「ピロフェノン」の合成(Pyrrolidine inhibitors of human cytosolic phospholipase A2. Part 2: synthesis of potent and crystallized 4-triphenylmethylthio derivative 'pyrrophenone'.)Bioorg. Med. Chem. Lett. 2001, 11, 587-590。
【0344】
32. Tai, N.; Kuwabara, K.; Kobayashi, M.; Yamada, K.; Ono, T.; Seno, K.; Gahara, Y.; Ishizaki, J.; Y. Hori. 細胞質型ホスホリパーゼA
2α阻害剤ピロキシフェンが、マウス関節炎モデルにおいて抗関節炎および抗骨破壊作用を示す。(Cytosolic phospholipase A
2 alpha inhibitor, pyrroxyphene, displays anti-arthritic and anti-bone destructive action in a murine arthritis model.)Inflamm. Res. 2010, 59, 53-62。
【0345】
33. Ludwig, J.; Bovens, S.; Brauch, C.; Schulze Elfringhoff, A.; Lehr, M. ヒト細胞質型ホスホリパーゼA
2αの阻害剤としての1−インドール−1−イル−プロパン−2−オンズのデザインおよび合成(Design and synthesis of 1-indol-1-yl-propan-2-ones as inhibitors of human cytosolic phospholipase A
2α.)J. Med. Chem. 2006, 49, 2611-2620。
【0346】
34. Hess, M.; Schulze Elfringhoff, A.; Lehr, M. ヒト細胞質型ホスホリパーゼA
2αの阻害剤としての1−(5−カルボキシ−および5−カルバモイルインド−ル−1−イル)プロパン−2−オンズ:カルボン酸およびカルボキサミド部分の生物学的等価性置換(1-(5-Carboxy- and 5-carbamoylindol-1-yl)propan-2-ones as inhibitors of human cytosolic phospholipase A
2α: bioisosteric replacement of the carboxylic acid and carboxamide moiety.)Bioorg. Med. Chem. 2007, 15, 2883-2891。
【0347】
35. Fritsche, A.; Schulze Elfringhoff, A.; Fabian, J.; Lehr, M. ヒト細胞質型ホスホリパーゼA
2αの阻害剤としての1−(2−カルボキシインド−ル−5−イルオキシ)プロパン−2−オンズ:合成、生物活性、代謝安定性および溶解性(1-(2-Carboxyindol-5-yloxy)propan-2-ones as inhibitors of human cytosolic phospholipase A
2α: synthesis, biological activity, metabolic stability, and solubility.)Bioorg. Med. Chem. 2008, 16, 3489-3500。
【0348】
36. Bovens, S.; Schulze Elfringhoff, A.; Kaptur, M.; Reinhardt, D.; Schafers, M.; Lehr, M. ヒト細胞質型ホスホリパーゼA
2αの阻害剤1−(5−カルボキシインド−ル−1−イル)プロパン−2−オン:阻害効力、代謝安定性、溶解性および生物学的利用能に関するインドール骨格3位における置換基の作用(1-(5-Carboxyindol-1-yl) propan-2-one inhibitors of human cytosolic phospholipase A
2α: Effect of substituents in position 3 of the indole scaffold on inhibitory potency, metabolic stability, solubility, and bioavailability.)J. Med. Chem. 2010, 53, 8298-8308。
【0349】
37. Drews, A.; Bovens, S.; Roebrock, K.; Sunderkotter, C.; Reinhardt, D.; Schafers, M.; van der Velde, A.; Schulze Elfringhoff, A.; Fabian, J.; Lehr, M. 親油性の低下したヒト細胞質型ホスホリパーゼA
2αの阻害剤1−(5−カルボキシインド−ル−1−イル)プロパン−2−オン:合成、生物活性、代謝安定性、溶解性、生物学的利用能および局所インビボ活性(1-(5-carboxyindol-1-yl)propan-2-one inhibitors of human cytosolic phospholipase A
2α with reduced lipophilicity: Synthesis, biological activity, metabolic stability, solubility, bioavailability, and topical in vivo activity.)J. Med. Chem. 2010, 53, 5165-5178。
【0350】
38. Kaptur, M.; Schulze Elfringhoff, A.; Lehr, M. ヒト細胞質型ホスホリパーゼA
2αの阻害剤1−(5−カルボキシインド−ル−1−イル)−プロパン−2−オンに関する構造活性相関研究:活性化ケトン部分の変化(Structure-activity relationship studies on 1-(5-carboxyindol-1-yl)-propan- 2-one inhibitors of human cytosolic phospholipase A
2α: Variation of the activated ketone moiety.)Bioorg. Med. Chem. Lett. 2011, 21, 1773-1776。
【0351】
39. Roebrock, K.; Wolf, M.; Bovens, S.; Lehr, M.; Sunderkotter, C. 細胞質型ホスホリパーゼA
2αの阻害剤インドール−1−イルプロパン−2−オンによるマウスにおける塩化ベンザルコニウム誘発皮膚炎の阻害(Inhibition of benzalkonium chloride-induced skin inflammation in mice by an indol-1-ylpropan-2-one inhibitor of cytosolic phospholipase A
2α.)Br. J. Dermatol. 2012, 166, 306-316。
【0352】
40. Kokotos, G.; Kotsovolou, S.; Six, D. A.; Constantinou-Kokotou, V.; Beltzner, C. C.; Dennis, E. A. ヒトIVA型ホスホリパーゼA2の新規2−オキソアミド阻害剤(Novel 2-Oxoamide Inhibitors of Human Group IVA Phospholipase A2.)J. Med. Chem. 2002, 45, 2891-2893。
【0353】
41. Kokotos, G.; Six, D. A.; Loukas, V.; Smith, T.; Constantinou-Kokotou, V.; Hadjipavlou-Litina, D.; Kotsovolou, S.; Chiou, A.; Beltzner, C. C.; Dennis, E. A. インビトロ、細胞内およびインビボにおける、新規2−オキソアミドによるIVA型細胞質型ホスホリパーゼA2の阻害(Inhibition of Group IVA Cytosolic Phospholipase A2 by Novel 2-Oxoamides In Vitro, In Cells and In Vivo.)J. Med. Chem. 2004, 47, 3615-3628。
【0354】
42. Stephens, D.; Barbayianni, E.; Constantinou-Kokotou, V.; Peristeraki, A.; Six, D. A.; Cooper, J.; Harkewicz, R.; Deems, R. A.; Dennis, E. A.; Kokotos, G. 2−オキソアミドによるIVA型およびVIA型ホスホリパーゼA(2)の分化抑制(Differential Inhibition of Group IVA and Group VIA Phospholipases A(2) by 2-Oxoamides.)J. Med. Chem. 2006, 49, 2821-2828。
【0355】
43. Six, D. A.; Barbayianni, E.; Loukas, V.; Constantinou-Kokotou, V.; Hadjipavlou-Litina, D.; Stephens, D.; Wong, A. C.; Magrioti, V.; Moutevelis-Minakakis, P.; Baker, S.; Dennis, E. A.; Kokotos, G. IVA型細胞質型ホスホリパーゼA2およびV型分泌ホホリパーゼA2の2−オキソアミド阻害の構造活性相関(Structure-Activity Relationship of 2-Oxoamide Inhibition of Group IVA Cytosolic Phospholipase A2 and Group V Secreted Phopholipase A2.)J. Med. Chem. 2007, 50, 4222-4235。
【0356】
44. Antonopoulou, G.; Barbayianni, E.; Magrioti, V.; Cotton, N.; Stephens, D.; Constantinou-Kokotou, V.; Dennis, E. A.; Kokotos, G. 天然および非天然アミノ酸系アミドおよびヒトホスホリパーゼA
2酵素の2−オキソアミド阻害剤の構造活性相関(Structure-Activity Relationships of Natural and Non-Natural Amino Acid-Based Amide and 2-Oxoamide Inhibitors of Human Phospholipase A
2 Enzymes.)Bioorg. Med. Chem. 2008, 16, 10257-10269。
【0357】
45. Baskakis, C.; Magrioti,V.; Cotton, N.; Stephens, D.; Constantinou-Kokotou, V.; Dennis, E. A.; Kokotos, G. ヒトホスホリパーゼA2酵素の選択的阻害のためのポリフルオロケトン類の合成(Synthesis of Polyfluoroketones for Selective Inhibition of Human Phospholipase A2 Enzymes.)J. Med. Chem. 2008, 51, 8027-8037。
【0358】
46. Kokotos, G.; Hsu, Y. H.; Burke, J. E.; Baskakis, C.; Kokotos, C. G.; Magrioti, V.; Dennis, E. A. VIA型カルシウム非依存性ホスホリパーゼA2の強力且つ選択的フルオロケトン阻害剤(Potent and Selective Fluoroketone Inhibitors of Group VIA Calcium-Independent Phospholipase A2.)J. Med. Chem. 2010, 53, 3602-3610。
【0359】
47. Magrioti, V.; Nikolaou, A.; Smyrniotou, A.; Shah, I.; Constantinou-Kokotou, V.; Dennis, E.A.; Kokotos, G. GVIAカルシウム非依存性ホスホリパーゼA
2の新規な強力且つ選択的ポリフルオロアルキルケトン阻害剤(New Potent and Selective Polyfluoroalkyl Ketone Inhibitors of GVIA Calcium-Independent Phospholipase A
2.)Bioorg. Med. Chem. 2013, 21, 5823-5829。
【0360】
48. Burke, J. E.; Babakhani, A.; Gorfe, A. A.; Kokotos, G.; Li, S.; Woods, V. L., Jr.; McCammon, J. A.; Dennis, E. A. 分子動力学および重水素交換質量分析により測定されるIVA型ホスホリパーゼA2に結合した阻害剤の位置(Location of Inhibitors Bound to Group IVA Phospholipase A2 Determined by Molecular Dynamics and Deuterium Exchange Mass Spectrometry)J. Am. Chem. Soc. 2009, 131, 8083-8091。
【0361】
49. Hsu, Y.-H.; Bucher, D.; Cao, J.; Li, S.; Yang, S.-W.; Kokotos, G.; Woods, V. L., Jr.; McCammon, J. A.; Dennis, E. A. 水素重水素交換および分子動力学により規定される結合ポケットとの会合によるCa
2+非依存性ホスホリパーゼA2のフルオロケトン阻害(Fluoroketone Inhibition of Ca
2+-Independent Phospholipase A2 through Binding Pocket Association Defined by Hydrogen/Deuterium Exchange and Molecular Dynamics)J. Am. Chem. Soc. 2013, 135, 1330-1337。
【0362】
50. Dessen, A.; Tang, J.; Schmidt, H.; Stahl, M.; Clark, J. D.; Seehra, J.; Somers, W. S. ヒト細胞質型ホスホリパーゼA
2の結晶構造が新規トポロジーおよび触媒機構を明らかにする。(Crystal Structure of Human Cytosolic Phospholipase A
2 Reveals a Novel Topology and Catalytic Mechanism.)Cell 1999, 97, 349- 360。
【0363】
51. Wijkander, J.; Sundler, R. マウスの脾臓およびマクロファージ細胞株J774における100−Kdaアラキドン酸塩動員ホスホリパーゼA
2(An 100-Kda Arachidonate-Mobilizing Phospholipase A
2 in Mouse Spleen and the Macrophage Cell Line J774.)Eur. J. Biochem. 1991, 202, 873-880。
【0364】
52. Huwiler, A.; Feuerherm, A. J.; Sakem, B.; Pastukhov, O.; Filipenko, I.; Nguyen, T.; Johansen, B. Ω3ポリ不飽和脂肪酸誘導体AVX001およびAVX002は、細胞質型ホスホリパーゼA
2を直接的に阻害し、メサンギウム細胞におけるPGE
2形成を抑制する。(The Ω3-Polyunsaturated Fatty Acid Derivatives AVX001 and AVX002 Directly Inhibit Cytosolic Phospholipase A
2 and Suppress PGE
2 Formation in Mesangial Cells.)Br. J. Pharmacol. 2012, 167, 1691-1701。
【0365】
53. Lucas, K. K.; Dennis, E. A. 阻害剤の存在下における型特異的アッセイの使用による生体試料におけるホスホリパーゼA
2タイプの識別(Distinguishing Phospholipase A
2 Types in Biological Samples by Employing Group-Specific Assays in the Presence of Inhibitors.)Prostaglandins Other Lipid Mediat. 2005, 77, 235-248。
【0366】
54. Anthonsen, M. W.; Solhaug, A.; Johansen, B. 分泌型および細胞質型ホスホリパーゼA
2間の機能的結合が、腫瘍壊死因子αおよびインターロイキン1β誘発NF−κB活性化を調節する。(Functional Coupling between Secretory and Cytosolic Phospholipase A
2 Modulates Tumor Necrosis Factor-Alpha- and Interleukin-1beta-Induced NF-Kappa B Activation.)J. Biol. Chem. 2001, 276, 30527-30536。
【0367】
55. Brand, D. D.; Latham, K. A.; Rosloniec, E. F. コラーゲン誘発関節炎(Collagen-induced Arthritis.)Nature Protocols 2007, 2, 1269-1275。
【0368】
56. Hegen, M.; Sun, L.; Uozumi, N.; Kume, K.; Goad, M. E.; Nickerson-Nutter, C. L.; Shimizu, T.; Clark. J. D. 細胞質型ホスホリパーゼA
2α-欠損マウスは、コラーゲン誘発関節炎に抵抗力を持つ。(Cytosolic Phospholipase A
2α-deficient Mice Are Resistant to Collagen-induced Arthritis.)J. Exp. Med. 2003, 197, 1297-1302。
【0369】
57. Hegen, M.; Keith Jr, J. C.; Collins, M.; Nickerson-Nutter, C. L. 関節リウマチの潜在的治療法の同定のための動物モデルの有用性(Utility of Animal Models for Identification of Potential Therapeutics for Rheumatoid Arthritis.)Ann. Rheum. Dis. 2008, 67, 1505-1515。
【0370】
58. Sheibanie, A. F.; Khayrullina, T.; Safadi, F. F.; Ganea, D. プロスタグランジンE2は、炎症性インターロイキン23/インターロイキン17軸を介してマウスにおけるコラーゲン誘発関節炎を悪化させる(Prostaglandin E2 Exacerbates Collagen-Induced Arthritis in Mice through the Inflammatory Interleukin-23/Interleukin-17 Axis.)Arthritis Rheum. 2007, 56, 2608-2619。
【0371】
59. Sathisha, K. R.; Khanum, S. A.; Chandra, J. N. N. S.; Ayisha, F.; Balaji, S.; Marathe, G. K.; Gopal, S.; Rangappa K. S. 7−メチル−2−(フェノキシメチル)−5H−[1,3,4]チアジアゾロ[3,2−a]ピリミジン−5−オン誘導体の合成およびキサンチンオキシダーゼ阻害活性(Synthesis and Xanthine Oxidase Inhibitory Activity of 7-Methyl-2-(phenoxymethyl)-5H-[1,3,4]thiadiazolo[3,2-a]pyrimidin-5-one Derivatives.)Bioorg. Med. Chem. 2011, 19, 211-220。
【0372】
60. Beutner, G. L.; Kuethe, J. T.; Kim, M. M.; Yasuda, N. 3−アルコキシメチル−および3−アミノメチル−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの適切な合成(Expedient Synthesis of 3-Alkoxymethyl- and 3-Aminomethyl-Pyrazolo[3,4-b]pyridines.)J. Org. Chem. 2009, 74, 789-794。
【0373】
61. Guilford, W. J.; Bauman, J. G.; Skuballa, W.; Bauer, S.; Wei, G. P.; Davey, D.; Schaefer, C.; Mallari, C.; Terkelsen, J.; Tseng, J.-L.; Shen, J.; Subramanyam, B.; Schottelius, A. J.; Parkinson, J. F. 化学的安定性および代謝安定性の強化された新規3−オキサリポキシンA4類似体は、インビボにおいて抗炎症活性を有する。(Novel 3-Oxa Lipoxin A4 Analogues with Enhanced Chemical and Metabolic Stability Have Anti-inflammatory Activity in Vivo.)J. Med. Chem. 2004, 47, 2157-2165。
【0374】
62. Ozcan, S.; Kazi, A.; Marsilio, F.; Fang, B.; Guida, W. C.; Koomen, J.; Lawrence, H. R.; Sebti, S. M. 強力且つ非共有結合性のプロテアソーム阻害剤としてのオキサジアゾール−イソプロピルアミド(Oxadiazole-isopropylamides as Potent and Noncovalent Proteasome Inhibitors.)J. Med. Chem. 2013, 56, 3783-3805。
【0375】
63. EMEA: 製薬のヒト臨床試験実施のための非臨床安全性試験(Non-Clinical Safety Studies for the Conduct of Human Clinical Trials for Pharmaceuticals.)ICH M3 (R2), 2009, 1-25, European Medicines Agency.
他の実施形態
上記説明から、本明細書に記載の本発明に対して、変更および修正を行い、様々な用途および条件において本発明を採用してもよいことは明らかであろう。そのような実施形態も、下記請求項の範囲内である。
【0376】
本明細書における可変事項の定義における要素の記述には、任意の単一要素または記載されている要素の組合せ(もしくはサブコンビネーション)としての当該可変事項の定義が含まれる。本明細書における一実施形態の記述には、任意の単一実施形態としての、または他の実施形態もしくはその一部との組合せでの当該実施形態が含まれる。
【0377】
本明細書に記載した全ての特許および出版物は、それぞれ個別の特許および出版物が、明確且つ個別に示され参照により援用されたと同程度に、参照により本明細書に援用する。