(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記HVコンタクト(240)が前記第1のシールド(236)内の前記第1の内側ハウジング(238)内に受けられるときに、前記チャンバ(210)に受けることができるように、前記外側ハウジング(202)の前記嵌合インタフェース(220)の直径が、前記第1のシールド(236)の上部(254)から前記HVコンタクトの前記尾部(278)の終端端部(276)までの組合せ高さ(604)よりも大きい、請求項1に記載のHVヘッダアセンブリ(100)。
前記取付フランジ(226)が、前記デバイス(102)のパネル(106)に取り付けられるように構成され、前記パネルにより画定される平面が、前記嵌合インタフェース(220)に略垂直である、請求項1に記載のHVヘッダアセンブリ(100)。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、デバイス102に連結されたHVヘッダアセンブリ100を示す。プラグアセンブリ104は、HVヘッダアセンブリ100と嵌合するように構成される。HVヘッダアセンブリ100は、デバイス102の側部などに沿って、デバイス102のパネル106に取り付けられる。デバイス102は、バッテリ、A/Cユニットなどの、自動車の適用で使用される部品であってよい。あるいは、HVヘッダ100を、自動車の適用以外の他の種類の適用に使用してもよい。HVヘッダアセンブリ100およびプラグアセンブリは、デバイス102へ、および/またはデバイス102から電力を供給するための電力コネクタであってよい。場合により、HVヘッダアセンブリ100およびプラグアセンブリ104は、電気自動車またはハイブリッド電気自動車に一般的なもののような高電圧コネクタであってよい。
HVヘッダアセンブリ100およびプラグアセンブリ104を、600ボルト超のような高電圧レベルで使用してもよい。場合により、高電圧レベルは約600ボルトであってよい。電力に加えて、または電力の代わりにデータを伝送するためにHVヘッダアセンブリ100およびプラグアセンブリ104を使用してもよい。
【0008】
プラグアセンブリ104は、HV電気導体(図示せず)を収容することができる。電気導体は、プラグアセンブリ104からケーブル108を通って延びるワイヤを含むことができる。ケーブル108は、プラグアセンブリ104をプリント回路基板および/または別のデバイスの端子に電気的に接続することができる。別のデバイスとしては、バッテリ、モータなどが挙げられる。場合により、プラグアセンブリ104は、ケーブルを使用することなく、他のデバイスに直接接続することができる。プラグアセンブリ104がHVヘッダアセンブリ100に嵌合すると、デバイス102内の電気部品(図示せず)が他のデバイスに電気的に接続され、デバイス102に連通することができ、かつ/またはデバイス102に/デバイス102から電力を伝送することができる。
【0009】
例示的な実施形態では、HVヘッダアセンブリ100は直角形状を有する。本明細書で使用されるように、「直角」とは、一般に、略垂直で、かつ/または約90°の相対角度を有する2つの面を指すが、角度は正確である必要はない。プラグアセンブリ104を嵌合のためにHVヘッダアセンブリ100に向けて移動させるときに、プラグアセンブリ104はプラグ差し込み方向110へ移動する。プラグ差し込み方向110は、パネル106によって画定された平面に略平行である。HVヘッダアセンブリ100の直角形状は、パネル106と、HVヘッダアセンブリの非パネル側近くの障害物(図示せず)との間に、限られた隙間を有する適用において有用であり得る。例えば、他のデバイスまたは他の部品を、デバイス102の側部に沿って比較的狭い隙間を残して、デバイス102に隣接して取り付けることができる。しかしながら、プラグ差し込み方向110がパネル106に平行であるため、プラグ104はプラグ差し込み方向110に沿って良好に嵌合することができ、そのような狭い空間で反対方向に外れることができる。
【0010】
HVヘッダアセンブリ100は、従来の直線または180°パネル取付ヘッダが延びる範囲内でパネル106から外側に延びるような大きさであってよい。したがって、取り付けられたHVヘッダアセンブリ100の占める面積または「設置面積(footprint)」は、従来の直線ヘッダコネクタと同様であるか、それよりも小さくてよい。さらに、HVヘッダアセンブリ100が直角曲げを含むため、プラグアセンブリ104を特に直角接続用に設計する必要はない。例えば、HVヘッダアセンブリ100は、直線または180°ヘッダコネクタと嵌合する同一のプラグアセンブリと嵌合するように構成されてよい。
【0011】
図2は、HVヘッダアセンブリ100の斜視図である。HVヘッダアセンブリ100は、直角本体204を有する外側ハウジング202を備える。本体204は、第1のセグメント206と、第1のセグメントに対して垂直に向いた第2のセグメント208とを備える。第1のセグメント206は第1の軸207に沿って延びる。第2のセグメント208は、第1の軸207に直角に交差する第2の軸209に沿って延びる。本体204は、第1のセグメント206および第2のセグメント208を通って延びる直角チャンバ210を画定する。第1のセグメント206を通るチャンバ210は第1の軸207に沿って延び、第2のセグメント208を通るチャンバ210は第2の軸209に沿って延びる。第1のセグメント206はチャンバ210への第1の開口部212を備える。第2のセグメント208はチャンバ210への第2の開口部214を備える。第1の開口部212の横断面は、第2の開口部214の横断面に略垂直であってよい。
【0012】
HVヘッダアセンブリ100は、コンタクト・サブアセンブリ216および端子サブアセンブリ218を備える。コンタクト・サブアセンブリ216は、第1の開口部212を通ってチャンバ210内に受けられるように構成される。端子サブアセンブリ218は、第2の開口部214を通ってチャンバ210内に受けられるように構成される。コンタクト・サブアセンブリ216は、チャンバ210内で端子サブアセンブリに対して略垂直に向くことができる。
【0013】
場合により、第1のセグメント206は、第2のセグメント208に対して90°超または90°未満の角度で向くことができ、一方、本体204は、コンタクト・サブアセンブリ216および端子サブアセンブリ218を互いに垂直な関係で受ける直角チャンバ210を依然として画定する。コンタクト・サブアセンブリ216は外側ハウジング202の第1のセグメント206に平行である必要はなく、端子サブアセンブリ218は第2のセグメント208に平行である必要はない。他の実施形態では、HVヘッダアセンブリ100が、端子サブアセンブリ218に対して90°超または90°未満の角度でコンタクト・サブアセンブリ216を配置するように構成されてよい。
【0014】
図3は、HVヘッダアセンブリ100の分解図である。外側ハウジング202は、第1のセグメント206の遠位端に嵌合インタフェース220を備える。嵌合インタフェース220は、プラグアセンブリ104(
図1に示す)に嵌合するためのソケットを画定することができる。チャンバ210への第1の開口部212は、嵌合インタフェース220を画定することができる。嵌合インタフェース220は、円形、楕円形、矩形、三角形、または別の形状であってよい。場合により、嵌合インタフェース220に沿った、または嵌合インタフェース220に近接した第1のセグメント206は、嵌合中および外し中にプラグアセンブリを案内するための1つまたは複数の盛上がりレールまたは凹みレール222を備えることができる。第1のセグメント206は、プラグアセンブリのハウジングに干渉して、HVヘッダアセンブリ100からの意図しないプラグの外れを防止する1つまたは複数の突起224または凹みを含むことができる。レール222および/または突起224は、画定されたソケット内および/またはソケットの外側に位置してよい。
【0015】
外側ハウジング202は、第2のセグメント208の遠位端に取付フランジ226を備える。取付フランジ226は、デバイス102(
図1に示す)のパネル106に取り付けるように構成される。取付フランジ226は、平坦な底面228を有する矩形または楕円形であってよい。例示的な実施形態では、取付フランジ226が嵌合インタフェース220に対して垂直に向く。取付フランジ226は、チャンバ210への第2の開口部214を画定することができる。このように、チャンバ210は、取付フランジ226と嵌合インタフェース220との間で外側ハウジング202の本体204を通って延びる。取付フランジ226には、複数の穴230が形成される。
【0016】
HVヘッダアセンブリ100をデバイス102のパネル106(いずれも
図1に示す)に取り付けるために、外側ハウジング202は、底面228がパネル106の表面と同一平面になるように、パネル106に対して位置決めされる。HVヘッダアセンブリ100は、穴230の1つまたは複数を通して機械的留め具(例えば、釘、ねじ、ボルト、リベットなど)を取り付けることにより、パネル106に固定される。場合により、留め具の取付け前に、パネルに対する留め具の締付けによって発生する圧縮荷重から外側ハウジング202を保護するように設計された圧縮制限器234または他のねじなしブッシングが、穴230に嵌め込まれてもよい。あるいは、または加えて、HVヘッダアセンブリ100は、接着剤または溶着を用いてパネル106に化学的に結合されてもよい。
場合により、外側ハウジング202は、取付フランジ226の底面228から延びるボス232を備えてもよい。HVヘッダアセンブリ100をパネル106に取り付けるときに、ボス232は、ヘッダアセンブリ100を適切に位置合わせして支持する機能を果たす、パネル106のオリフィス内へ少なくとも部分的に延びるように構成されてもよい。
【0017】
例示的な実施形態では、外側ハウジング202が単一部品として形成される。例えば、外側ハウジング202を、プラスチックから構成し、金型で製造することができる。第1のセグメント206および第2のセグメント208は一体であり、一体化された本体の一部である。第1のセグメント206および第2のセグメント208は共成形される。あるいは、外側ハウジング202を金属またはセラミックなどの他の材料から構成し、成形以外のプロセスにより形成してもよい。
【0018】
例示的な実施形態では、コンタクト・サブアセンブリ216が、第1のシールド236、第1の内側ハウジング238、HVコンタクト240、およびHVILコンタクト242を備える。端子サブアセンブリ218は、第2のシールド268、第2の内側ハウジング302、HV端子286、およびHVIL端子300を備える。代替実施形態では、コンタクト・サブアセンブリおよび端子サブアセンブリは、コンタクト・サブアセンブリ216および端子サブアセンブリ218とは異なる部品を備えることができ、例えば、HVILコンタクトおよびHVIL端子を異なる電力回路に置き換えることができる。
【0019】
コンタクト・サブアセンブリ216のシールド236は、前部244と後部246との間に延びる。シールド236は、前部244と後部246との間に延びるシールドキャビティ248を有する。内側ハウジング238は、シールドキャビティ248内に受けられて、内側ハウジング238の少なくとも一部がシールド236によって囲まれるように構成される。例示的な実施形態では、シールド236が金属などの導電性材料から製造される。シールド236を所望の形状に打ち抜いて形成することができる。シールド236は、内側ハウジング238の一部の周りに電気シールドをもたらし、HVコンタクト240とHVILコンタクト242との周りに電気シールドをもたらす。シールド236は、電磁干渉(EMI)または他の種類の干渉からのシールドをもたらすことができる。
【0020】
シールド236は、後部246に1つまたは複数の偏向可能な梁250を備えることができる。偏向可能な梁250は、シールド236の部分的な切抜き部分および/または曲げ部分であってよい。例示的な実施形態では、偏向可能な梁250がシールド236の両側252に沿って位置する。チャンバ210内でコンタクト・サブアセンブリ216を端子サブアセンブリ218に嵌合すると、偏向可能な梁250が端子サブアセンブリ218の第2のシールド268に対して偏倚されて、シールド268とのコンタクトが確保され得る。あるいは、シールド236は、側部252に位置し、かつ/またはシールド236の上部254および/もしくは下部256から下方へ延びる3つ以上の偏向可能な梁250を備えてもよい。あるいは、偏向可能な梁250は、シールド236の代わりに、端子サブアセンブリ218のシールド268に配置される。
【0021】
シールド236は、後部246に略近接して位置する1つまたは複数タブ260を備える。タブ260は、タブ260をシールド236の表面から打ち抜いて曲げることによって形成されてよい。例示的な実施形態では、タブ260がシールド236の上部254に沿って配置される。代替実施形態は、タブ260の異なる構成を含む。タブ260を使用して、シールド236を外側ハウジング202内に固定する。タブ260は、チャンバ210を画定する外側ハウジング202の内面の、予め定められた延長部または溝に干渉し得る。加えて、タブ260と外側ハウジング202内の延長部または溝との間の干渉は、コンタクト・サブアセンブリ216がチャンバ210に装填されるときに止め点(stop point)をもたらすことができる。あるいは、ヘッダサブアセンブリ100は、コンタクト・サブアセンブリ216の装填止め点(loading stop point)が、シールド236の後部246が外側ハウジング202の第2のセグメント208の内面に接触する点であるように設計されてもよい。
【0022】
例示的な実施形態では、シールド236は、後部246に近接したシールド236の下部256に沿って露出領域258を画定する。露出領域258は、コンタクト・サブアセンブリ216がチャンバ210内で端子サブアセンブリ218に直角に連結することができるように構成された、シールド236の下部256の切抜き部または凹部であってよい。嵌合時に、露出領域258は開口部を提供し、この開口部により端子サブアセンブリ218の第2のシールド268内で第1のシールドキャビティ248をキャビティ270に対して露出させて、組合せ直角シールドキャビティをもたらす。
【0023】
第1の内側ハウジング238は前部262と後部264とを備える。内側ハウジング238は前部262に内側キャビティ266を有する。内側キャビティ266は、HVコンタクト240およびHVILコンタクト242を受ける1つまたは複数のコンタクトチャネル404、406(それぞれ
図4および
図5に示す)につながる。チャネルは後部264から延びて、内側キャビティ266に開口する。例示的な実施形態では、内側ハウジング238が、HVコンタクト240を収容するように構成された第1の組のチャネルと、HVILコンタクト242を収容するように構成された第2の組のチャネルとを画定する。内側ハウジング238は、プラスチック、セラミック、ゴム、ガラスなどの誘電材料であってよい。内側ハウジング238は、コンタクト240、242間を絶縁して、隣接するコンタクト240、242間の電流の流れを防止する。
例示的な実施形態では、内側ハウジング238が、内側ハウジング238をシールド236内に固定するために使用される1つまたは複数のロック面272を備える。例えば、ロック面272は、シールド236の下方に延びるタブ260に係合するように構成された内側ハウジング238の窪みであってよい。あるいは、ロック面272は突起であってもよい。この突起は、シールド236の隆起内へ、または上方に延びるタブ260によって形成された開口部などシールド236の開口部内へ延びるように構成される。
【0024】
HVコンタクト240およびHVILコンタクト242は、プラグアセンブリ104(
図1に示す)のそれぞれのプラグコンタクトに電気的に接続して、デバイス102(
図1に示す)の1つまたは複数の電気部品とプラグアセンブリ104(
図1に示す)に接続されたデバイスとの間で、高電圧電力および/またはデータを伝送するように構成される。HVILコンタクト242は、デバイス102の高電圧回路の動作を制御可能なHVIL回路を完成させるように構成される。例えば、HV電流/電圧は、HVIL回路の作成後まで流れることができない。加えて、プラグアセンブリ104を外す際、HVILコンタクト242が最初に外れ、HVコンタクト240を外す前にHV回路を遮断する。HVIL回路の使用により、アーク発生およびコンタクトの損傷が減る。代替実施形態では、HVILコンタクト242は、1つまたは複数の非HVILコンタクトに置き換えられる。
【0025】
HVコンタクト240は、嵌合端部274および終端端部276を有する。嵌合端部274は、対応するHVプラグコンタクトに電気的に接続するように構成される。終端端部276は、端子サブアセンブリ218のHV端子286に電気的に接続するように構成される。例示的な実施形態では、終端端部276は嵌合端部274に対して垂直に向く。例えば、終端端部276は、コンタクト・サブアセンブリ216の縦軸280に垂直に延びる尾部278を有することができる。嵌合端部274は、縦軸280に平行かつ尾部278に垂直に延びる心棒282を有する。心棒282は、内側ハウジング238のそれぞれのチャネル(図示せず)内にさらなる干渉をもたらすことにより、チャネル内の意図しない移動を防止するように設計された、1つまたは複数の保持機能284、例えば、盛り上がった鋸歯状の突条を備えることができる。
【0026】
HVコンタクト240は、金属などの導電性材料から製造されてよい。HVコンタクトを、所望の形状に打ち抜いて形成することができる。例示的な実施形態では、HVコンタクト240が平面である。例示的な実施形態では、心棒282が尾部278よりも長い。尾部278はブレードまたはピンであってよい。あるいは、尾部はソケットとして形成されてもよい。代替実施形態では、HVコンタクトが直線状であり、かつ/または終端端部に尾部を有していない。
【0027】
HVILコンタクト242は、嵌合端部287に対して垂直に向けられた嵌合端部287および終端端部288を有する。嵌合端部287は、対応するHVILプラグコンタクトに電気的に接続するように構成され、終端端部276は、端子サブアセンブリ218のHVIL端子300に電気的に接続するように構成される。HVコンタクト240と同様に、HVILコンタクト242の終端端部276は、縦軸280に垂直に延びる尾部290を含むことができる。嵌合端部287は、縦軸280に平行かつ尾部278に垂直に延びる心棒292を有する。場合により、心棒292は、超音波溶接、圧着などにより共に接合された第1のセグメント294および第2のセグメント296を備えてもよい。各HVILコンタクト242は、HVILコンタクト242の平面から延びて、内側ハウジング238のそれぞれのチャネル(図示せず)内にさらなる干渉をもたらす1つまたは複数の保持機能298を備えることができる。
HVILコンタクト242を金属などの導電性材料から打ち抜いて形成することができる。例示的な実施形態では、尾部290が心棒292よりも短く、HVIL端子300のソケット内で受けられるように構成されたピンまたはブレードとして形成される。あるいは、尾部は軸280に垂直でなくてもよく、かつ/またはHVIL端子のピンもしくはブレードを受けるように構成されたソケットを有する。
【0028】
端子サブアセンブリ218の第2のシールド268は、上部304と下部306との間で延び、上部304と下部306との間で延びる第2のシールドキャビティ270を有する。内側ハウジング302は、内側ハウジング302の少なくとも一部がシールド268によって囲まれるように、シールドキャビティ270内に受けられる。例示的な実施形態では、シールド268が金属などの導電性材料から製造される。シールド268を所望の形状に打ち抜いて形成することができる。シールド268は、内側ハウジング302の一部の周りにEMIまたは他の種類の干渉からの電気シールドをもたらす。シールド268は、HV端子286およびHVIL端子300の周りに電気シールドをもたらす。
【0029】
シールド268は、下部306から延びる1つまたは複数の接地フィンガ308を備える。接地フィンガ308は、デバイス102のパネル106(いずれも
図1に示す)に係合して、シールド268をパネル106に電気的に共通化して、パネル106が電気的に接地可能になり得るように構成される。接地フィンガ308は、偏向可能なばねフィンガを構成し、パネル106に対して偏倚されて、パネル106とのコンタクトが確保され得る。例示的な実施形態では、接地フィンガ308が概ねシールド268の上部304に向かう方向へ延びる。接地フィンガ308は、外側ハウジング202の取付フランジ226に係合して、チャンバ210内でシールド268の適切な位置合わせを確保するように構成されてもよい。例示的な実施形態では、接地フィンガ308が、取付フランジ226のボス232の周りに部分的に延びて、オリフィス(図示せず)に沿ってパネル106に接触するように構成されてもよい。
【0030】
シールド268は、シールド268を外側ハウジング202内に固定し、第2の内側ハウジング302をシールド268に固定するための1つまたは複数のタブ310を含むことができる。タブ310を打ち抜きおよび曲げにより形成することができる。例示的な実施形態では、タブ310がシールド268の前側312に沿って配置される。代替実施形態は異なるタブ310構成を備える。例示的な実施形態では、シールド268が、上部304に近接したシールド268の前側312に沿って露出領域314を画定する。露出領域314は、端子サブアセンブリ218がチャンバ210内で直角にコンタクト・サブアセンブリ216に連結されたときに、第1のシールド236の露出領域258とインタフェース接続するように構成される。露出領域258、314は、第1のシールドキャビティ248と第2のシールドキャビティ270との間の開口部でインタフェース接続して、連続した直角シールドキャビティを画定する。シールド236、268は、直角(
図9に示す)を含むチャンバ210の長さ全体にわたる電気部品の完全な360°シールドをもたらすように構成される。
【0031】
第2の内側ハウジング302は、上部316と下部318とを備える。内側ハウジング302は、HV端子286を受けるように構成された第1の組のキャビティ320とHVIL端子300を受けるように構成された第2の組のキャビティ322とを画定することができる。キャビティ320、322は、内側ハウジング302の下部318から上部316へ延びることができる。内側ハウジング302は、プラスチック、セラミック、ゴム、ガラスなどの誘電材料であり、個々の端子286、300を電気的に絶縁することができる。例示的な実施形態では、内側ハウジング302が、1つまたは複数の内側へ延びるタブ310に係合して内側ハウジング302をシールド268内に固定するように構成された窪みなどの1つまたは複数のロック面324を備える。あるいは、ロック面は、シールド268の隆起または開口部内へ延びるように構成された突起であってよい。例示的な実施形態では、内側ハウジング302が、下部318に近接するフランジ326を備える。フランジ326は、内側ハウジング302をシールド268および/または外側ハウジング202に装填するための止めとして作用する。
【0032】
HV端子286およびHVIL端子300は、それぞれのHVコンタクト240およびHVILコンタクト242に電気的に接続して、HVヘッダアセンブリ100の直角の屈曲部を通して高電圧電力および/またはデータを伝送するように構成される。HV端子286は、コンタクト端部328およびケーブル端部330と略直線状であってよい。コンタクト端部328は、HVコンタクト240の終端端部276に電気的に接続するように構成される。ケーブル端部330は、デバイス102(
図1に示す)内の電気部品(図示せず)につながる1つまたは複数の絶縁電気ケーブル332に取り付けられるように構成される。例えば、HV端子286のケーブル端部330を、ケーブル332に圧着またははんだ付けすることができる。例示的な実施形態では、HV端子286が、HVコンタクト240を受けてチャンバ210内でHVコンタクト240をHV端子に電気的に接続するように構成されたレセプタクルであってよい。
例えば、HV端子286は、コンタクト端部328のスロット336内でHVコンタクト240の尾部278を受けるように構成されたコンタクト端部328に沿ってソケット334を含むことができる。あるいは、HV端子は、HVコンタクトのソケット内で受けられる尾部を有することができる。代替実施形態では、HV端子は、直線状のHVコンタクトに電気的に接続するように構成された直角端子であってよい。
【0033】
HV端子286は、金属などの導電性材料から製造されてよい。HV端子286を所望の形状に打ち抜いて形成することができる。HV端子286は、1つまたは複数の保持機能338を含むことができる。保持機能338は、内側ハウジング302のキャビティ320内にさらなる干渉をもたらして、キャビティ320内の意図しない移動を防止する。
【0034】
HVIL端子300は、コンタクト端部340と取付端部342とを有する。HVIL端子300は、コンタクト端部340と略直線状であってよい。コンタクト端部340は、HVILコンタクト242と、デバイス102(
図1に示す)の電気部品(図示せず)にケーブルで取り付けられた取付端部342とに電気的に接続するように構成される。例えば、HVIL端子300は、レセプタクルであってよく、スロット(図示せず)を通してHVILコンタクト242の尾部290を受けるように構成された、コンタクト端部340に沿ったソケット344を有することができる。代替実施形態では、HVIL端子は、HVILコンタクトのソケットに受けられるように構成された直角曲げおよび/または尾部を有することができる。取付端部342は、デバイス102内に延びて、電気部品につながるケーブル(図示せず)にはんだ付けまたは圧着されてよい。HVIL端子300を、金属などの導電性材料を打ち抜いて形成することができる。場合により、HVIL端子300は、内側ハウジング302のキャビティ322内にさらなる干渉をもたらす保持機能(図示せず)を含む。
【0035】
場合により、HVヘッダアセンブリ100はシール350を含むことができる。シール350はOリングガスケット等の丸いループであってよく、プラスチック、ゴム、または別の少なくとも部分的に圧縮性の材料から形成されてもよい。例示的な実施形態では、シール350を、第2の開口部214の周りの、チャンバ210への取付フランジ226の底面228に沿った溝(図示せず)に着座させてもよい。シール350は、HVヘッダアセンブリ100をデバイス102(
図1に示す)に取り付けたときに、底面228とパネル106(
図1に示す)との間で圧縮されて、インタフェースをシールして汚染物質の侵入を防止するように設計されてよい。
【0036】
図4は、HVコンタクト240が第1の内側ハウジング238に装填される準備ができた、コンタクト・サブアセンブリ216の部分組立図である。例示的な実施形態では、コンタクト・サブアセンブリ216を組み立てるために、第1の内側ハウジング238は第1のシールド236のシールドキャビティ248に装填される。内側ハウジング238は、キャビティ248の前部を通って装填されてもよい。シールド236は、キャビティ248に向かって内側に曲がった少なくとも1つのリップ402を後部246に備えることができる。リップ402は、内側ハウジング238の後部264との係合により止めとして作用して、ハウジング238が予め定めた点を越えて装填されないようにする。あるいは、シールド236に沿った1つまたは複数のタブが、リップを用いることなく同一の機能を果たしてもよい。
内側ハウジング238は、シールド236よりも長く構成されて、内側ハウジング238がその止め点に達し、シールド236に完全に装填されたときに、前部262の内側ハウジング238の一部がシールド236によって囲まれないようにしてもよい。
【0037】
HVコンタクト240は、内側ハウジング238内の第1の組のコンタクトチャネル404への装填方向408で内側ハウジング238に装填され得る。例示的な実施形態では、HVコンタクト240は、最初に嵌合端部274が内側ハウジング238の後部264から前部262へチャネル404内に装填される。チャネル404は、HVコンタクト240の直線心棒282を受けるような大きさである。尾部278はチャネル404から延びるように構成される。尾部278は、HVコンタクト240のための装填止め点をもたらすことができる。装填されると、HVコンタクト240の嵌合端部274は内側ハウジング238の内側キャビティ266内に位置決めされて、プラグアセンブリ104(
図1に示す)のプラグコンタクト(図示せず)に嵌合する準備ができる。
【0038】
図5は、HVコンタクト240が内側ハウジング238に装填され、HVILコンタクト242が内側ハウジング238に装填される準備ができたコンタクト・サブアセンブリ216の部分組立図である。例示的な実施形態では、HVILコンタクト242は、最初に嵌合端部287が、後部264から装填方向502に内側ハウジング238内の第2の組のコンタクトチャネル406に装填される。装填されると、シールド236は、HVコンタクト240およびHVILコンタクト242を略囲んで、コンタクト240、242の電気シールドをもたらす。
【0039】
例示的な実施形態では、HVILコンタクト242のコンタクトチャネル406は、HVコンタクト240を収容するコンタクトチャネル404間に位置する。例えば、コンタクトチャネル406は、コンタクトチャネル406の両側に配置されたコンタクトチャネル404に、ブックエンド状に縦に積み重なっていてもよい。例示的な実施形態では、コンタクトチャネル406の縦の積重ねにより、上部HVILコンタクト242A(すなわち、取付フランジ226(
図3に示す)から最も遠いHVILコンタクト242)の心棒292および/または尾部290が、下部HVILコンタクト242Bの心棒292および/または尾部290よりも長くなってよい。
【0040】
図に示す順序は、コンタクト・サブアセンブリ216の組立の必要な順序を示すものではなく、説明した組立ステップは、コンタクト・サブアセンブリ216を組み立てるためのすべての可能なステップまたは必要なステップを構成するものではないことにも留意されたい。
【0041】
図6は、例示的な実施形態による、外側ハウジング202に装填する準備ができたコンタクト・サブアセンブリ216を示す。コンタクト・サブアセンブリ216は、装填方向602に沿って第1の開口部212を通って外側ハウジング202のチャンバ210内に受けられるように構成される。装填方向602は、外側ハウジング202の第1の軸207に平行で、かつ/または第1のセグメント206により画定されたチャンバ210の一部に平行であってよい。サブアセンブリ216は、HVコンタクト240およびHVILコンタクト242のそれぞれの尾部278、290が、外側ハウジング202の第2の軸209に平行な方向に取付フランジ226に向かって延びるように向く。
図6に示すように、尾部278、290は、シールド236の下部256によって画定された平面を超えて延びることができる。
嵌合インタフェース220の上下の直径(例えば、第1のセグメント206に沿って上部から下部)は、シールド236の上部254から終端端部276、288までの組合せ高さ604よりも大きくなるように構成されて、コンタクト・サブアセンブリ216がチャンバ210に入るようにする。例示的な実施形態では、コンタクト・サブアセンブリ216が端子サブアセンブリ218(
図3に示す)より前にチャンバ210に装填される。他の実施形態では、HV端子およびHVIL端子が直角尾部を有する(HVコンタクト240およびHVILコンタクト242と同様に)場合のように、端子サブアセンブリが最初に装填されてもよい。
【0042】
図7は、第2の内側ハウジング302に装填されたHV端子286およびHVIL端子300を示す端子サブアセンブリ218の部分断面図である。
図7では、第2の内側ハウジング302の一部を断面にして、端子286、300を示している。組立中、HV端子286が第1の組のキャビティ320に装填され、HVIL端子300が第2の組のキャビティ322に装填される。キャビティ322はキャビティ320間に設けられていてもよい。例示的な実施形態では、HV端子286およびHVIL端子300が、それぞれのコンタクト端部328、340に沿ってソケット334、344のそれぞれを有する。HV端子286およびHVIL端子300は、端子286、300のそれぞれのコンタクト端部328、340が上部316に近接するまで、第2の内側ハウジング302の下部318から上部316へ向かって、それぞれのキャビティ320、322内に装填される。
【0043】
図8は、HVヘッダアセンブリ100の部分組立斜視図であり、外側ハウジング202に装填される準備ができた第2のシールド268および第2の内側ハウジング302を示している。例示的な実施形態では、第2のシールド268が、外側ハウジング202のチャンバ210に第2の開口部214を通って装填方向802に装填される。チャンバ210内で、シールド268はコンタクト・サブアセンブリ216(
図6に示す)のシールド236(
図6に示す)に接触する。第2の内側ハウジング302は、チャンバ210内に装填方向802に装填されるように構成される。例示的な実施形態では、シールド268が最初に装填され、次に内側ハウジング302がシールド268の下端部306を通ってシールドキャビティ270に装填されてもよい。あるいは、シールド268および内側ハウジング302を予め組み立てて、ユニットとして外側ハウジング202に装填してもよい。
HV端子286およびHVIL端子300(
図7に示す)は、内側ハウジング302がチャンバ210内に受けられる前に、内側ハウジング302内に予め装填されてもよい。あるいは、端子286、300は、内側ハウジング302が外側ハウジング202に装填された後に内側ハウジング302に装填されてもよい。代替実施形態では、シールド268、内側ハウジング302、HV端子286、およびHVIL端子300を備える端子サブアセンブリ218(
図3に示す)が、外側から組み立てられた後、第2の開口部214を通ってチャンバ210に装填される。
【0044】
図9は、HVヘッダアセンブリ100の部分断面図であり、外側ハウジング202の一部を断面にしてコンタクト・サブアセンブリ216および端子サブアセンブリ218を示している。
図9は、端子サブアセンブリ218の第2のシールド268に嵌合するコンタクト・サブアセンブリ216の第1のシールド236を示す。例示的な実施形態では、端子サブアセンブリ218は、コンタクト・サブアセンブリ216が第1の開口部212(
図6に示す)を通って装填された後に、第2の開口部214(
図8に示す)を通ってチャンバ210に装填される。チャンバ210内で、端子サブアセンブリ218はコンタクト・サブアセンブリ216に対して垂直に向く。第1のシールド236は、分離可能なインタフェース902での干渉嵌めによって第2のシールド268に連結する。分離可能なインタフェース902は、第1のシールド236および第2のシールド268のそれぞれの露出領域258、314(いずれも
図3に示す)に沿っていてもよい。
第1のシールド236の偏向可能な梁250が、分離可能なインタフェース902の近くで第2のシールド268に対して偏倚されて、コンタクトを確保し、保持力を与える。HV端子286およびHVIL端子300(いずれも
図3に示す)は、コンタクト・サブアセンブリ216に収容されたHVコンタクト240およびHVILコンタクト242(
図3に示す)のそれぞれに電気的に接続する。例えば、端子サブアセンブリ218がコンタクト・サブアセンブリ216に嵌合すると、コンタクト尾部278、290(
図3に示す)の終端端部276、288(
図3に示す)が端子ソケット334、344(
図3に示す)のそれぞれに受けられる。嵌合時に、第1のシールド236および第2のシールド268は、コンタクトおよび端子の周りに、直角を通るものも含めて全長に沿って、完全な360°シールドをもたらす。
【0045】
図10は、シールド236などの代わりにコンタクト・サブアセンブリ216と共に使用可能な第1のシールド120の斜視図である。第1のシールド120には、複数の偏向可能な梁122が形成される。偏向可能な梁122は、上部126、下部128、および両側130でシールド120の後部124に沿って位置してよい。偏向可能な梁122は、第1のシールド120および第2のシールド140(
図11に示す)の間にさらなる接触面をもたらす。
【0046】
図11は、シールド268などの代わりに端子サブアセンブリ218と共に使用可能な第2のシールド140の斜視図である。第2のシールド140は、シールド140の上部144に近接した1つまたは複数のリブ142を有することができる。リブ142は、シールド140の前部146および背部148に沿った折曲げ領域であってよい。リブ142は内部キャビティに向かって延びることができる。場合により、第2のシールド140は、シールド140の一側または両側154に沿って位置するタブ152を含むことができる。
【0047】
図12は、第2のシールド140に連結された第1のシールド120を示す斜視図である。シールド120、140は、分離可能なインタフェース160で解放可能に連結されてよい。嵌合時に、第1のシールド120は第2のシールド140に直角に向く。偏向可能な梁122は、第2のシールド140に接触して、干渉嵌めによりコンタクトを保持することができる。例示的な実施形態では、第1のシールド120の上部126に沿った偏向可能な梁122は、第2のシールド140の背部148のリブ142に接触する。加えて、下部128に沿った偏向可能な梁122は、前部146でリブ142に接触する。
【0048】
上記の説明は例示的なものであり、限定的なものではないことが意図されていることを理解されたい。例えば、上記実施形態(および/またはその態様)を互いに組み合わせて用いてもよい。加えて、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本発明の教示に適応させるように多くの修正を行ってもよい。本明細書に記載された寸法、材料の種類、様々な部品の向き、および様々な部品の数および位置は、ある実施形態のパラメータを定義することが意図されており、決して限定するものではなく、例示的な実施形態に過ぎない。特許請求の範囲の精神および範囲内の多くの他の実施形態および修正が、上記説明を検討することにより当業者に明らかになろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を、かかる特許請求の範囲が権利を与えられる均等物の全範囲と共に参照して決定されるべきである。