(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
これまでのところ、満足のいく技術的なソリューションが、異なるジオメトリまたは投射距離上に様々なパターンをマッピングするために存在していない。いくつかのソリューションは、オブジェクト構造、例えばデジタルイメージャの形式等を変更することにより、あるいは、マッピング方程式によるマッピング光学系の機械的操作により、例えば、焦点距離または背面焦点距離を変更する等により、これらのマッピング特性を可能にする。しかしながら、この種のソリューションは、高価である。
【0003】
今述べたマッピング特性の具体例は、定義された距離範囲全体の固定光パターンを維持することである。この特性は、光学系の焦点深度と同等である。
【0004】
プロジェクタのスクリーン側の焦点深度(DoF)は、幾何学的考察によれば、以下の関係によって(非特許文献1参照)
図13による投射距離L、瞳孔拡張Dおよび許容可能なぶれ角βより、生じる。
【0005】
【0006】
かくして、式(1)および式(2)によれば、所定の距離Lおよび許容されたぶれ角βのための焦点深度の増加は、瞳孔サイズDを減少することでのみ可能である。透過光束は、平面内の各物点の許容された立体角と比例していて、瞳孔領域D
2を減少するときに、このように減少されもするので、これは、投射の輝度損失を伴う(非特許文献1参照)。
【0007】
大きなプロジェクタ焦点深度を得るための代替的な方法は、スキャン画像蓄積を使用するレーザー照射されたMEMSミラーの使用である。小さいミラー領域により、同上は、大きな焦点深度を本質的に有する。しかしながら、良好な画像印象のために、同上は、コヒーレント光源および高速、可動な機械部材(MEMSミラー)の両方を必要とし、それはそれらのロバスト性および応用可能性を秘めた場を制限する。更に、同上を最小化するための更なる技術的方策がとられない限り、このように生成された投射像は、コヒーレント効果、例えばスペックル、によって逆に影響され得る。
【0008】
図14は、マイクロプロジェクタ、すなわち、例えば、特許文献1に記載されたアレイプロジェクタ、のマルチ開口配置を示す。そこで使用されたマルチ開口方法は、得られ得る光束から投射システムのシステム取付け長を分離することを可能にし、コンパクトかつ、同時に、明るい投射システムを可能にする。この光学的方法に関する従来の刊行物は、各々対物レンズ902、対物構造/スライド903および投射光学系904を含むマイクロプロジェクタの規則的な二次元配列を記述している。全体の装置は、拡散あるいは平面光源901によりバックライト照明される。投射された全体画像は、正確な投射距離Lで全ての単一像の焦束された重畳から生じる。これは、式(3)により対応する投射レンズ904に関して個々のスライド903の明確に定義された装置により実行される。
【0009】
【0010】
ここで、pは、個々の投射レンズ904間の中心開口距離を意味し、かつ、p+Δpは、オブジェクト構造または単一像903間の中心距離を意味する。一般的なサイズのために、
図15を参照する。それは、sが画像距離、すなわち、単一像903およびそれぞれの投射光学系904間の距離を示す。そして、Fは、投射光学系904の焦点距離である。
【0011】
個々の投射レンズ904の小開口のために、個々のプロジェクタの焦点深度は、非常に大きい(式(2)を参照)。ここで、個々の投射の過焦点距離は、一般に距離Lよりも著しく小さい。
【0012】
全体の画像が全ての単一像の重畳により生じる設定された距離は、個々のプロジェクタ904の焦点距離/背面焦点距離およびレンズ904の対応する投射レンズアレイに関するオブジェクト構造903の中心距離差Δpにより基本的に決定される(非特許文献2参照)。
【0013】
このように、式3において、Fは、焦点距離に対応し、pは、投射レンズ904の距離もしくは中心距離に互いに対応し、かつΔpは、スライド902およびレンズ904間の中心距離差に対応する。但し、sは、LおよびFを結合することによる近軸マッピング方程式により生じる背面焦点距離を表す。式3から、個々のマイクロプロジェクタを重畳することにより投射された全体画像905の焦点深度は、幾何学的収差を無視することにより、マイクロプロジェクタアレイの横方向拡張Dに対応する瞳孔サイズを有する古典的な単一チャンネル照射の1つに対応することが生じる(非特許文献2参照)。
【0014】
図16は、例えば、
図13に例示的に、すなわち参照番号906で、示されるように、従来の単一チャンネルプロジェクタ、および、
図14および
図15による908で、単一プロジェクタレンズおよびアレイプロジェクタのぶれ挙動(blur behavior)を示す。すべてのシステムは、533mmの設定された距離上で合焦される。それらが、曲線908により共通に表される限り、個々の投射チャンネルおよびアレイプロジェクタのぶれ挙動は、互いに対応する。これは、単一チャンネルプロジェクタおよび同じ瞳孔サイズの従来のアレイプロジェクタのぶれ挙動が、不感帯によって更なる収差および口径食効果を無視することにより互いに対応することを意味する。
【0015】
異なる投射距離上の異なる画像、またはより客観的な方法でジオメトリの表示を可能にするシステムを有することは、望ましいであろう。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本出願の特定の実施例を以下に述べるに先立ち、まず第一に、後述する実施例の基礎となる基本的なアイデアを記述する試みがなされる。後述する実施例は、例えば、異なるジオメトリまたは設定された距離上へいくつかの光パターンのマッピングを可能にするのに適している。その具体的事例は、拡大した距離範囲全体のマッピングスケールにより、唯一の光パターンを維持している。これは、焦点深度の拡張と呼ばれ得る。後述する実施例の基礎をなす原理を例示するために、この具体的事例が、最初に述べられる。
【0027】
アレイプロジェクタまたはマルチ開口投射型ディスプレイのマッピング特性が、基礎である。マイクロプロジェクタの二次元配列または開口D
single<1mmを典型的に有する投射光学系によれば、比較的大きい焦点深度は、アレイに相当する全開口を有する単一チャンネルプロジェクタと比較して、個々のプロジェクタ、すなわち個々の投射チャンネルのために生じる。300mm以上の典型的投射距離のために、各投射チャンネルの過焦点マッピングが存在する、すなわち、焦点深度範囲の真の遠距離L
Fは、存在しない。
【0028】
次の実施例の出発点は、すべての投射光学系の光学的マッピングから生じる画像横の重畳が所望の焦点深度範囲内の全体の画像に建設的に寄与する、投射光学系の対物面内の特定のオブジェクト構造または単一像の生成である。
図4Bによるマルチチャンネル投射型ディスプレイは、具体例と見なされる。投射型ディスプレイは、400mmのスクリーン距離に、例示的にセットされる。そのような方法でセットされて、各投射チャンネルは、例えば200mmから無限遠に伸びている焦点深度範囲を有する。上述の通り、アレイ全体は、入射瞳サイズD(
図15参照)を有する単一開口プロジェクタに類似していて、全部の光学系アレイの拡張を有し、単に焦点深度だけが350…450mmから伸びる。個々のチャンネルの焦点深度をより良好に利用して、マルチチャンネル投射型ディスプレイの輝度を依然維持することが、目的である。以下の実施例は、以下の方法を使用する。投射されるべき画像が意図された焦点深度範囲内で見られ、かつ、焦点深度範囲内で、各投射距離に対し同上が投射チャンネルの対物面内において対応するオブジェクト構造へ追跡するとき、意図された焦点深度範囲内で任意の距離で投射されるべき画像に寄与する投射チャンネルの対物面における領域が存在することが分かる。以下の実施例は、画像が投射されるべき画像情報が、焦点深度範囲内で、全ての所望の距離が維持されるように、各チャンネル特有の全体像への寄与を操作することにより、この事実を利用する。これに対し、以下で説明されるように、投射されるべき画像の逆投射のオブジェクト構造が、焦点深度範囲内の様々な距離で部分的にのみ存在する、すなわち、それらの全部が重畳しない、投射チャンネルの対物面における位置は、暗くされるか、あるいは、除去さえされる。すなわち、例えば、以下の記載に示されるように、焦点深度範囲が実際に大きく増加するように、シャドーマスクがそこで遮られる。しかしながら、論理積演算に対応するこのハード手順は、修正され得る。
【0029】
以下の実施例が示すように、異なる距離で投射される画像は、自己相似または、光投射により互いに変換され得る、投射されるべき画像に限られない。むしろ、いかなる画像コンテンツも、異なる投射距離で得られ得る。最初に、
図1〜2に基づいて、チャンネルに従属する一連の思考または個々のオブジェクト構造の一つの画像コンテンツのための構成命令(construction instruction)は、拡張された焦点深度の特定のケースに基づいて記述されている。
【0030】
最初に、描写は、明るい対象、ここでは2つの垂直スクリーン面上への文字「F」、の照射に基いてなされる。かなり長い(中間の)距離への拡張は、明らかで、以下に数学的に記述されてもいる。
【0031】
このように、個々のオブジェクト構造または単一像の画像コンテンツは、チャンネルに依存する。同上の構成命令は、更に詳細に、最初に、拡張された焦点深度の特定の場合に基づいて記述されるが、異なる投射距離で異なる画像コンテンツが生成され得るという説明および表示が、続く。
【0032】
まず第一に、
図1は、実施例によるマルチ開口投射型ディスプレイの構造を示す。マルチ開口投射型ディスプレイは、横方向に隣接する複数の投射チャンネル12、すなわち投射チャンネルアレイ、を含む。各投射チャンネルは、それぞれの単一像を生成するための単一像生成器14およびマルチ開口投射型ディスプレイ10の投射方向18へ光学系16の対物面42に存在するそれぞれの単一像をマッピングするための光学系16を有する。単一像生成器14は、例えば、バックライトで照明され得るシャドーマスクである。同上は、例えば、一般のシャドーマスクの部分の中で形成され得る。単一像生成器14は、しかしながら、自発光要素、例えばそれぞれのチャンネル12のそれぞれの単一像に対応する照射領域を有するOLED等、でもあり得る。単一像生成器は、例えば、様々な画像コンテンツを表示し得るディスプレイでもあり得て、この場合、制御20が、後でより詳述するように、単一像生成器の画像コンテンツをそれぞれの単一像に合わせるために存在するであろう。バックライトのために、存在するとすれば、例示的に図示するように、面光源22が、あるいは、チャンネル12毎に1つの光源が、使用され得る。面光源22は、例えば、OLED、LEDアレイまたは同様のものである。面光源22は、すでに予め平行になったバックライト光を照射するために実現され得る。投射方向18において、面光源22、画像生成器14および光学系16は、バックライトが、単一像生成器14の単一像の透過部分を通過して、単一像の明るい部分は光学系16により投射方向18にマップされ、以下で更に詳細に記述されているように、同上が投射されるべき画像を生じるために適切な方法で重畳されるように、縦続接続される。ケーラー(Koehler)バックライトを任意に得るために、1つのコリメータ24が、投射チャンネル12毎に設けられ得る;このようにして、チャンネル12を通過した光束、および、それ故、光収率は、増加され得る。
【0033】
図2は、光学系16のアレイを有するチャンネル12のアレイの上面図を示し、その開口26が正方形として例示的にここに示され、そして、その入射瞳位置28は、例示的に星印によって示される。
図2に見られ得るように、光学系は、行および列のアレイに規則正しく配置され得る、しかし、他のいかなる配置も可能である。加えて、入射瞳28は、それぞれの開口26に中央に配置され得るが、バリエーションの選択肢がここに同様に存在する。
図2も、単一像生成器の単一像30のアレイを示す。同上は、また、横方向の配置を形成する。特に、単一像30は、入射瞳28の横方向の配置と幾何学的に類似している横方向の配置に置かれる。
図1の場合、同上は、入射瞳28の配置から、入射瞳28のアレイの中心32周辺で、中心の拡張から生じる。任意には、入射瞳28のアレイと関連した並進オフセットが、加えられ得る。ここで、単一像アレイの中心および入射瞳アレイの中心が、一致する。マルチ開口投射型ディスプレイ10の光軸34は、
図1に示すように、ちょうど定められた中心を通過する。幾何学的相似性からの偏差も、例えば、湾曲したスクリーンジオメトリへの適応を実行するために可能である。これは、
図2のケースではない。
【0034】
更なる説明を続ける前に、いくつかの概説が、なされる。
図1において、単一像生成器が、シャドーマスク14、例えば暗い部分またはブロック部分および明るい部分または透過部分を有するクロムマスク、であると例示的に仮定された。しかしながら、バックライトの代わりにマスクの反射性も使用し得る。換言すれば、単一像生成器14は、明るいまたは反射部分および暗いまたは非反射部分を有する反射マスクでもあり得る。フロントライトは、光学系アレイと単一像生成器アレイとの間に配置された光導波板により実現され得て、単一像生成器14に面を向けているマスク14の各部分で側面から照明され、それぞれの光を光学系16に送る。自発光単一像生成器の場合、同様に、明るいあるいは自発光部分も存在しかつ暗いあるいは非発光部分も存在し、かつ、次に、明るい部分は、非ゼロ値部分と呼ばれることがあり、かつ、暗い部分は、ゼロ値部分と呼ばれることがある。OLEDは、固定された単一像およびディスプレイまたはイメージャ、例えばLCDまたは同様のもの、それぞれの画像コンテンツを変更し得る調整可能な単一像生成器のための実施例を形成するための選択肢である。上述のごとく、単一像生成器14は、個々の単一像アレイ生成器の様々な部分、例えばマスク部分のアレイ、イメージャ部分のアレイを表し得る。
【0035】
図1のdによって例示的に示された、単一像への投射光学系16または単一像生成器14の距離または光学系16のアレイおよび単一像13のアレイまたは単一像生成器14のアレイ間の距離は、個々の投射光学系16の焦点距離Fにほぼ対応する。このように、個々のチャンネル12に関して、単一像26は、無限に達する非常に大きい焦点深度を有するそれぞれのチャンネル12に特有の光軸36に沿ってマップされる。すべての単一像30が互いに等しい場合には、焦点画像は、単一像30および入射瞳28間の、上記に記載された中心距離差Δpに依存する投射距離L
1で生じる。
【0036】
以下で更に詳細に定義されるように、
図1の実施例によれば、単一像26は、互いに等しくないが、むしろ、投射チャンネル12の単一像30のマッピングが少なくとも2つの異なる投射距離L
1およびL
2でそれぞれ1つの投射像38または40に重畳されるように、同上は、適切な方法で設計され、そこにおいて、光学系16を介して対物面42に逆投射されるときに、投射像38および40の非ゼロ値を有する部分が、全て互いに重畳される箇所でより、投射チャンネル12の光学系16を介して対物面42に逆投射されるときに、単一像30が存在するがそれら全ての重畳は存在しないところで投射像の非ゼロ値部分が少なくとも部分的に存在する箇所で正重畳に関して、単一像は、より暗くされる。以下では、取り敢えず、これがより詳細に説明されるが、差し当たり、スクリーンがマップ方向18に投射型ディスプレイ10の背後に配置されるように、スクリーンが投射型ディスプレイ10の直前に保持される場合、このスクリーン上に投射された画像は、投射型ディスプレイ10から距離L
1およびL
2で最大の焦点を持つことが分かる。以下でより詳述するように、単一像30は、これらの距離のために特に設計されている。これらは、設定された距離である。これらの画像は、明るい部分44および暗い部分46を有する。
図1の場合、これは、例示的に焦点深度拡張の場合であり、それ故、投射像38および40が中心の拡張または点32上への投射、すなわち、光軸34および入射瞳面間の交差により、互いに変換され得るが、以下のような状況で、これは単なる実施例であると記述されるであろう。これら投射像38および40の逆投射が、別々に考慮される場合、これら投射された画像38または40の各々は、明るい部分および暗い部分、すなわち、単一像が存在する対物面42における非ゼロ値部分およびゼロ値部分を生成する。
【0037】
異なる画像38および40の逆投射の非ゼロ値部分は、ある程度重複するのみである。画像38および40のうちの1つの少なくとも一つの非ゼロ値部分が逆投射のために存在するが、これら非ゼロ値部分は、完全に重複しない箇所で、すなわち、すべての画像38および40からではなく、すなわち、画像38または40のうちのわずか1つの明るい部分44が逆投射される箇所で、単一像生成器14の単一像30は、現在暗くされている。すなわち、逆投射が加算的に、または、正重畳を得るための論理和演算によって結合された比較事例と比較して暗くされている。
【0038】
上述した事項は、
図1に示されたように具体例に基づき、すなわち、明るい対象の投射、ここでは距離L
1およびL
2での2つの垂直面(以下、しばしば単純化のため「スクリーン面」と称す)上への文字「F」への投射、に基づき、より詳細に説明される。そして、他の画像によるいくらかの(中間の)距離に対する拡張は、自明である。まず、設定された距離L
1:L
2=1:2が考慮され、ここで、所望の重畳図(superposition figures)が、生じる。式(3)によれば、唯一のスライドアレイまたは暫定的単一像のアレイは、両方の設定された距離に対し生じる。両方のスライドアレイの透過領域の論理積演算(共通部分)によれば、両方の投射距離で建設的寄与(constructive contribution)を全体の画像に提供するそれらの領域要素だけは、維持される。
図3は、例示的に、対物面42上へ距離L
1およびL
2で
図1に示される2つの投射像38および40の逆投射の結果の上面図を示し、
図3の円は、例示的に光学系の開口26の位置を示す。ここで、同上は、密集された六角形の配置の互いに隣接して位置するように、例示的に示される。これより上で、
図3は、開口中心距離と比較してより小さい単一像中心距離を例示的に仮定し、この種の実施例は後述される。
図3についての基本的な考えは、しかしながら、
図1の実施例にも適用される、すなわち、距離L
1を有するより近い画像38の明るい部分44の逆投射は、個々のチャンネルにおける対物面42において非ゼロ値を有するあるいは明るい部分48を生じ、これらの部分48は、
図3に、右上から左下まで斜線の付いた様式で示され、一方、より長い距離L
2で投射像40の明るい部分44は、チャンネル12における対物面42において非ゼロ値を有するあるいは明るい部分50を生じ、これらは、
図3に、左上から右下まで斜線の付いた様式で図解される。より長い距離L
2のために、画像40の逆投射から生じている画像50は、より短い距離L
1で画像38の逆投射から生じている画像48より互いにより短い中心距離を有する。このために、明るい領域48および50が重複する共通部分または重複は、チャンネル毎に異なる。
図3で分かるように、重複は、より小さい領域を有し、それぞれのチャンネルは、より大きくマルチ開口投射型ディスプレイの光軸34から離れている。それぞれのチャンネルの両方の非ゼロ値を有する部分48および50が重複する共通部分のエリアは、
図3において暗い領域52により示される。
【0039】
実施例によれば、共通部分エリア52を越えた領域48および50が暗くなるように、各単一像30が選択される。このように、マスクの実施例において、マスクは、そこで透過的ではない。同上は、重複領域52において単に透過的である。これは、
図3のように、対物面42の上面図、すなわち単一像30を生じる上面図を示す
図4aに再び描写され、その非ゼロ値を有する部分、例えば透過部分は、
図3の共通部分領域52に対応する。
【0040】
図4bは、明るい部分44に関してこの距離L
1で画像38における全てのチャンネルの単一像または明るい部分52の重畳により生じるように、距離L
1で例示的にとられたチャンネル12’により生じた、例示的に寄与または明るい領域53を示す。画像38における距離L
1で領域44が依然“微細な”“F”を形成する理由の説明を試みるにあたり、
図4cは、その他任意のチャンネル12’’の単一像30の透過領域から生じる寄与を示し、この領域は、全領域44における相対位置における53により再度示される。明らかに、同上は、距離L
1でチャンネル12’より領域44の他の部分を覆う。
図4dおよび4eは、距離L
2のチャンネル12’に対する
図4dおよびチャンネル12’’に対する
図4eにおける投射像40の明るい領域44へのそれらの寄与53による例示的に選択されたチャンネル12’および12’’の寄与53を示す。また、それらは、画像の異なる部分または画像40の明るい領域54を覆う。また、他のチャンネルは、所要の領域44においてちょうど生じる画像38および40における領域44の他の範囲を覆う。
【0041】
換言すれば、前述の実施例によれば、
図4aのマスクアレイを得るために、最初に、全体のオブジェクト構造のすべての要素のために、すなわち、マスク14のマスクアレイの透過領域のために、同上が投射距離L
1およびL
2に属する全てのパターンに対し透過部分を提供するか、すなわち、同上が重複領域53に存在するかがチェックされる。このチェックが肯定である場合、同上は維持され、さもなければ、同上は、結果として生じるオブジェクト構造またはマスクから、除去される、すなわち、この種の箇所は、暗くあるいは非透過とされる。数学的に、これは、要素または位置選択的論理積演算、すなわち、各々が投射距離に割当てられたすべてのオブジェクト構造48,50の共通部分52に対応する。このように、
図4Aは、前述の共通部分チェックに従って生じるマスク構造を示す。
【0042】
換言すれば、前記実施例によれば、唯一のスタンプまたは透過構造は、各チャンネルにおいて生成され、それは、両方ともまたはいくつかの設定された距離で、または、連続投射深さ領域においてさえそれぞれ設定された画像の輪郭または設定された画像がそれぞれの設定された距離で維持される全体の重畳への寄与を提供する。
【0043】
距離に従う画像投射変数および拡張された焦点深度の双方の一貫した記述を続ける。
【0049】
この種の投射システムの全体の伝送は、個々のスライドの透過領域の合計と比例している。ここで、チャンネルA
Pattern(i,j)の照射された領域内容のために、以下が、適用される。
【0051】
ここで、Iは、指示関数(または、特性関数でもある)であって、以下の通りに定義される。
【0053】
すべての投射チャンネルの透過する全体の領域
【0055】
は、この方法により生成されたプロジェクタ配置の全体の伝送のために重要である。
【0056】
実施例1として、中央に置かれた長方形は、スクリーン面において記載されている、(L
1=400mm 計測幅×高さ=B
1 × H
1=5mm×20mm、そして、スクリーン距離比率L
2:L
1=2:1によればL
2=800mmにおいて)B
2 × H
2=2・(B
1 × H
1)=10mm×40mm(
図6)。
【0060】
これは、小型レンズ(2,4)のための透過領域(
図7参照)を記述する。この例示的に選択されたプロジェクタ小型レンズの透過領域のために、以下が、生じる。
【0062】
全体のアレイプロジェクタの透過領域が、特許文献1によれば従来のものの一つを有する拡張焦点深度と比較される場合、26%の相対的な光損失が生じる。
【0064】
本発明による操作されたオブジェクト構造を有するアレイプロジェクタの深度依存マッピング特性は、投射されるべき光パターンに大きく依存し、従来の単一チャンネル投射システムの1つから基本的に大きく異なる。例示的に、非常に簡易化された実施例は、単純な明暗のエッジのマッピングが、異なる光学システムがその後2つの等価なシステムを比較することが可能であるように振舞う結果、以下に示される。
【0065】
以下に、アレイプロジェクタの光学的マッピングがどのように従来の単一チャンネルプロジェクタの一つか一つの設定された距離を有するアレイプロジェクタと異なるかが、明暗のエッジに基づいて調べられる。ここで、区別が、行われた。
【0066】
a)投射光学系の背面焦点距離(実施例において533mm)によって与えられる、個々のチャンネルL
focの投射距離、および、
b) 焦点画像が上記した装置または方法によって生成された設定距離(実施例において400mmおよび800mm)。
【0067】
図8は、従来のプロジェクタ(曲線60)のための明暗エッジおよび拡張焦点深度(EDoF)を有するアレイプロジェクタのマッピングの分析シミュレーションの結果を示す。特に、
図8は、400mm、533mmおよび800mmで従来のプロジェクタ(曲線60)およびEDoF(曲線62)を有するアレイプロジェクタによる明暗エッジのマッピング特性の比較を示す。図形の横座標は、像空間の横方向の座標に対応する。10mmの展開を有する領域が、示される。単一チャンネルプロジェクタは、8,8×8,8mm(正方形の開口)の横方向拡張を有し、一方で、11×11の個々のプロジェクタ小型レンズのアレイは、0,8×0,8mmの単一拡張から構成される。各プロジェクタ小型レンズの背面焦点距離は、マッピング方程式に従って533mmにセットされる。EDoFを有するアレイプロジェクタの設定された距離は、400mmおよび800mmである。
【0068】
分析から、提案された装置が広い投射距離範囲全体の画像エッジの可視性を改善し得ることが分かる。画像において、古典的な単一チャンネルプロジェクタに反して、エッジ中心K
centerのシフトと同様に非設定距離でマッピングが生じるとき、両方の非対称のぶれ挙動が明らかになる。
【0071】
これは、ピンぼけのため生じている不鮮明を考慮することにより、すべてのチャンネルの重畳の(相対的な)明暗度において生じる。
【0072】
像空間の非対称のエッジ展開反応のため、以下のケースを区別することが、必要とされる。照射された領域に拡大しているエッジの縁辺は、K
brightによって参照される。同様に、K
darkは、暗い像領域にエッジの縁辺を特徴づける:
【0074】
これらの式は、例示的に選択された明暗分布(左は暗く、右は明るい)に適用される。逆のケースは、類似した結果となる。選択された投射距離、ここでは、例示的に400mm、533、800mmのために、
図9は、上部で暗いエッジ領域66および明るいエッジ領域68の領域を示す。一番下で、従来のプロジェクタのぶれ挙動は、点線およびEDoF(領域)を有するアレイプロジェクタで例示される。両システムは、8,8×8,8mm
2の同一の全口径を有する。非対称のエッジ不鮮明(曲線70、72)およびエッジシフト(曲線74)が、鮮明に見える。
【0075】
エッジ位置の図示のシフトは、設定された距離で光パターンを適応させることによって弱められ得る。
【0076】
その効果は、以下の通りである。従来の単一チャンネルプロジェクタは、以下のパラメータにより定義される。開口:D=8,8mm(四角),焦点距離:L
foc=533mm、そして、以下で、その瞳孔が400mmおよび800mmの距離で、提案された配置に関して同じぶれ挙動を有するためにいかに減少されなければならないかが、検査される。式(3)の評価は、単一チャンネルプロジェクタの瞳孔が1,46mmに限られていなければならないことを示し、それは、ほぼ3%までの光束の減少に対応する。焦点深度の拡張(EDoF)のために、本願明細書において示唆される配置を使用することにより、この値は、ほぼ74%の光束により対向される(実施例:明るい長方形、上記を参照)。ここで、提案されたシステムのこの伝送ロスは、投射されるべき画像または選択された設定距離に大きく依存する点に留意する必要がある。典型的な画像コンテンツおよび投射距離のために、60%超(>60%)の値が、期待されている。
【0077】
上記の記述に関して、
図10は、複数の投射チャンネルを有するマルチ開口投射型ディスプレイ用の単一像生成器のための実施例を示す。通常、単一像生成器は、参照番号80によって示される。
図10の単一像生成器80は、異なる投射距離、例えば距離L
1およびL
2での画像38および40、で投射されるべき少なくとも2つの画像を表す画像データ84を受信するための画像データ入力82を含む。更に、単一像生成器80は、マルチ開口投射型ディスプレイ、例えば正確にそれらの画像48および50、の投射チャンネル12につき暫定的単一像を、投射されるべき少なくとも2つの画像の各々のために、算出するために実装された単一像計算機86を含む。単一像生成器80の結合器88は、投射チャンネルごとに、それぞれの投射チャンネルのための最終的単一像に投射されるべき少なくとも2つの画像、例えば
図4aに図示したように、まさにそれらの最終的単一像など、のために算出されたそれぞれの投射チャンネルの暫定的単一像を結合する。既述のごとく、投射等されるべきより多くの画像に対する拡張は、可能でもある。
【0078】
基本的に、
図10もそれぞれの単一像生成方法のステップを示す。すなわち、82で画像データを受信し、86で暫定的単一像を算出し、88で同上を結合する。以下の詳細な機能説明は、このようにそれぞれの方法の説明としても理解される。
【0079】
図10による画像生成もより詳細に記載される前に、
図10による画像生成が、オフラインまたはオンラインで実行され得る点に留意する必要がある。これは、以下を意味する。例えば
図1の実施例における単一像生成は、制御20の範囲内で実行され得る。それから、所望の画像38および40を示している画像データ84を送り込むことは可能であり、そして、従って、単一像生成は、それから、同上は最後に算出された単一像を示すように、
図1の単一像生成器14を制御する。しかしながら、
図10の単一像生成器または単一像生成方法は、純粋な設計ツールまたは単一像生成器14がマスクから形成される場合の単一像生成器14、例えばマスク、を製造するための製造方法の一部でもあり得る。後の変形例は、
図10において破線で描いた箱90において要約され、それは、「単一像生成」によって示される。このように、同上は、マスク生成器またはマスク生成であり得る。代わりに、88を結合する結果は、例えば格納された形で、適切なデータ担体上にデータを出力することもあり得る。そして、それが組合せから生じるように、単一像30の配置を表す。
【0080】
上述したように、単純なケースは、画像データ84がバイナリの態様、すなわち、専ら明るい領域44および暗い領域46だけから成る、で投射されるべき少なくとも2つの画像38および40を表す、ということである。この場合、例えば、各画像38または40が投射されるために、暫定的単一像30のそれぞれのアレイまたは暫定的単一像自体が、光学系14のアレイを介した対物面42への背景投射を表すように、計算機86における単一像算出は、例えば、画像38または40の各々が投射されるために、暫定的単一像30のアレイを算出する。
図3において、48または50で例示的に示されるように、その結果は、バイナリの暫定的単一像である。これは、算出が、マルチ開口投射型ディスプレイ10の光学的パラメータ、例えば光学的マッピングパラメータ、例えば、投射距離L
1、L
2、開口中心距離p、撮影距離dおよび任意の可能性のある更なるパラメータ、を用いて実行されることを意味する。しかしながら、計算は、より複雑でもあり得る。特に、同上は、一意的である必要はない。例えば、光軸34と直角をなさないあるいはカーブさえしなかった投射面のための算出を実行することは可能であろう。そのために、参照が、特許文献2に例示的になされる。例えば焦点を増加させるために、画像部分は、チャンネルとは異なって分布され得る。
【0081】
それから、例えば上述した論理演算、すなわち、論理1が明るい部分に対応する場合の論理積演算および論理1が暗い部分に対応する場合の論理和演算、によって、結合器88は、バイナリの暫定的単一像の組合せまたは2値の暫定的単一像の配置を実行する。結果は、このように、チャンネルにつき最終的なバイナリの単一像または、上述のように、例えば、透過するか、反射するか、自発光部分を表し得る、暗いあるいは明るい部分を有するこの種の最終的な単一像の配置である。透過性マスクの場合、それぞれのクロムマスクも、上述されたように製造される。さもなければ、ピクセル化されたイメージャは、明るいあるいは暗い領域を示すための適切な方法で制御される。
【0082】
他の選択肢は、投射されるべき画像38または40は、画像データ84によりバイナリの態様において表されないことである。このように、同上は、より大きい値を有し得て、それらは、例えば、三値であり得る。この場合、投射されるべき画像38につき、計算された暫定的単一像は、バイナリであるが、同上が重畳されるときに、各投射距離で、投射されるべき多値画像38を生じるように、単一像計算機86は、例えば、その計算において画像38および40の異なる値を有する部分を、チャンネル12の様々な量に分配する。結合器88の組合せは、投射すべき純粋にバイナリイメージ38または40の場合におけるように、再び正確に機能する。
【0084】
単に完全性のために、
図11および12も、他の実施例によれば、上記の通りの効果を有するマルチ開口投射型ディスプレイが、適切なフェードイン領域、例えば乗物の窓92を介して人の視野におけるバーチャル映像として画像38および40をフェードインするためのヘッドアップディスプレイとして、または、視聴者の目94の視野にバーチャル映像として画像38または40をフェードインするためのニアアイディスプレイとして、例えば電子メガネの形として、実現し得ることを示す。
図11の場合、単一像生成器14は、例えば、一般のマスクの部分または一般のディスプレイの部分である。
【0085】
図1に反して、単に入射瞳中心距離は、
図11の場合における単一像中心距離よりも大きく、表示の拡大、すなわち、投射光学系開口により全面的に覆われた領域は、ディスプレイが使用者に画像38または40を示し得る立体角領域の展開D(
図15参照)により決定される。
図11の場合、個々のチャンネル12は、フェードインが実行されるのを見た人の眼球運動ボックスをカバーするのに役立つ。
図12の場合、例示的に、反射マスクのような、反射的に操作する単一像生成器14が、備わっている。照明は、光学系16および単一像生成器14の間にビームスプリッタ94を介して実行される。反射的な単一像生成器14は照射されて、単一像によって定義される位置で、目94にビームスプリッタおよび光学系16によって光を反射するように、光源22は、発散光源96および横方向にコリメート光をビームスプリッタ94に導くコリメータ98によって形成され、ここで、単一像のマッピングは、バーチャル画像38または40を形成するために網膜に重畳される。
【0086】
以下の注釈は、上記の通りの実施例が拡張され得ないかまたは補正され得ないという印象を払拭するための前記実施例に関して作成される。
【0087】
1) 前記実施例は、2値の光パターンを投射することに特に適しているが、階調レベル画像に拡張もなし得る:
o定義済みの数を有する異なるバイナリイメージを重畳することにより
o定義済みの数を有する適切な階調値スライドを重畳することにより
2) 生成着色した画像コンテンツは、ポイント1まで類似して実行され得る)。
おそらく、光パターンは、数学的演算を実行する前に、その原色部に分離されることになっている。
【0089】
前記実施例において、本明細書の導入部において説明されたように、従来技術の投射システムと比較して、更なる機械的手段のない投射距離全体の交互光パターンを投射する固有のオプションが、存在する。具体例として、定義済みの距離範囲全体の光パターンを維持することが生じる。これに対する光学的推法が考慮される(焦点深度拡張)場合、古典的システムと比較して、システム伝送の大幅な利得および、それ故、効率増加が生じる。前記実施例は、別々の制御または制御回路を必要とすることなく、異なるジオメトリ上の異なるパターンまたは投射距離を生成するこれらの効果またはマッピング特性を提供する。
【0090】
このように、前記実施例は、異なる投射距離またはスクリーンジオメトリで複数の高ハイコントラスト光パターンの光学的イメージングを可能にする。記載されている実施例によってもカバーされる具体的な事例は、様々な投射距離またはジオメトリの全体の固定光パターンの維持である。画像コンテンツを交互に生成するときに技術的なソリューションが知られていない間に、焦点深度を増加させる重要な技術的利点が、有効なシステム伝送の大幅な増加である。記載されているマッピング特徴を生成するために、レンズまたは瞳孔の機械的な変更は、必要とされない。単にオブジェクト構造だけが操作され、そこにおける、正確な技術的設計が、上記で記載されている。画像コンテンツの操作に対する制約は、簡単、小型、かつ、頑強な保護システムを可能にする。
【0091】
異なる画像コンテンツの距離に依存する表示のための、そして、焦点深度を拡張するための前記実施例の応用可能な分野は、例えば、構造化照明および情報ディスプレイと同様に3D測定技術である。
【0092】
若干の態様が装置に関連して記載される一方で、装置からのブロックまたは装置は、それぞれの方法ステップとして、または、方法ステップの特徴として見なされ得るように、これらの態様もそれぞれの方法の説明を表すことは明らかである。同様に、方法ステップに関連して、または、方法ステップとして記載された態様は、対応ブロックまたは対応装置の詳細または特徴の説明を表す。方法ステップのいくつかまたは全ては、例えば、マイクロプロセッサ、プログラム可能なコンピュータまたは電子回路のような、ハードウェア装置により(または、を使用することにより)実行され得る。いくつかの実施形態では、いくつかまたは最も重要な方法ステップのいくつかは、この種の装置により実行され得る。
【0093】
特定の実施要件に応じて、本発明の実施例は、ハードウェアにおいて、または、ソフトウェアにおいて実装され得る。実施は、デジタル記憶媒体、例えばそれぞれの方法が実行されるように、それは協同することができるか、あるいはプログラム可能なコンピュータシステムと協同され得る、その上に記憶された電子的に可読な制御信号を有するフロッピー(登録商標)ディスク、DVD、ブルーレイ、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROMまたはFLASHメモリ、ハードドライブまたは他の磁気または光メモリ、を使用して実行され得る。従って、デジタル記憶媒体は、計算機可読でもよい。
【0094】
本発明によるいくつかの実施例は、本願明細書において記載されている方法のうちの1つが実行されるように、プログラム可能なコンピュータシステムと協同し得る、電子的に可読な制御信号を有するデータ担体を含む。
【0095】
通常、本発明の実施例は、プログラムコードを有するコンピュータプログラム製品として実装され得る。そして、コンピュータプログラム製品がコンピュータで実行されるときに、プログラムコードは、方法のうちの1つを実行するために動作する。プログラムコードは、機械可読担体に例えば格納され得る。
【0096】
他の実施例は、本願明細書において記載されている方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムを含み、コンピュータプログラムは、機械可読担体に格納される。
【0097】
換言すれば、本発明の方法の実施例は、従って、コンピュータプログラムがコンピュータで動くとき、本願明細書において記載されている方法のうちの1つを実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0098】
本発明の方法の更なる実施例は、従って、その上に記録されて、本願明細書において記載されている方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムを含むデータ担体(またはデジタル記憶媒体またはコンピュータ可読媒体)である。
【0099】
本発明の方法の更なる実施例は、従って、本願明細書において記載されている方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを表すデータストリームまたは一連の信号である。データストリームまたは信号のシーケンスは、データ通信接続、例えばインターネット、を介して転送されるように、例えば構成され得る。
【0100】
更なる実施例は、本願明細書において記載されている方法の1つを実行するように構成されたあるいは実行するのに適した処理手段、例えばコンピュータまたはプログラム可能な論理装置、が具備されている。
【0101】
更なる実施例は、本願明細書において記載されている方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムがインストールされたコンピュータが具備されている。
【0102】
本発明による更なる実施例は、本願明細書において記載されている方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムをレシーバに転送するように構成される装置またはシステムが具備されている。転送は、電子的、あるいは、光学的であり得る。レシーバは、例えば、コンピュータ、モバイル機器、メモリデバイス等でもよい。装置またはシステムは、例えば、コンピュータプログラムをレシーバに転送するためのファイルサーバを含み得る。
【0103】
いくつかの実施形態では、プログラム可能な論理装置(例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ)は、本願明細書において記載されている方法の機能のいくつかまたは全てを実行するために使用され得る。いくつかの実施形態では、フィールドプログラマブルゲートアレイは、本願明細書において記載されている方法の1つを実行するために、マイクロプロセッサと協同し得る。通常、実施例によっては、方法は、任意のハードウェア装置により好ましくは実行される。同上は、コンピュータプロセッサ(CPU)のような広く使用され得るハードウェアまたは例えばASICのような特定の方法向けのハードウェアであり得る。
【0104】
上述した実施例は、本発明の原理のための一例にすぎない。配置の修正および変更および本願明細書において記載されている詳細は、他の当業者にとって明らかであるものと理解される。従って、本発明が以下の特許請求の範囲のみにより制限され、本願の実施例の明細書および説明に示された詳細な情報により制限されないことが、意図される。
【0105】
[1] W.J. Smith, Modern Optical Engineering (McGraw-Hill, 2007).
[2] DE102009024894A1
[3] DE102011076083A1
[4] Marcel Sieler, Peter Schreiber, Peter Dannberg, Andreas Braeuer, and Andreas Tuennermann, "Ultraslim fixed pattern projectors with inherent homogenization of illumination," Appl. Opt. 51, 64-74 (2012).