(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられた複数の機器から前記複数の機器の使用状況に関するログ情報を収集する制御システムに用いる表示機器の制御方法であって、
前記表示機器が、
前記識別子に紐付けられた複数の機器の中で前記ログ情報をサーバに提供する機器を示す情報と、前記識別子に紐付けられた複数の機器の中で前記ログ情報を前記サーバに提供しない機器を示す情報とを管理する前記サーバに対して管理内容を確認するための指示及び前記識別子をユーザから受け付け、
受け付けた前記指示及び前記識別子に基づいて前記サーバにアクセスし、
前記アクセスに応じて前記サーバから、前記ログ情報を前記サーバに提供すると示された機器の情報と前記ログ情報を前記サーバに提供しないと示された機器の情報と前記ユーザが所有しておらずかつ前記ネットワークに接続する機能を有する所定の機器の情報とを含み、前記識別子に紐付けられた複数の機器の中で前記ログ情報を前記サーバに提供すると示された機器を示す第1画像と、前記識別子に紐付けられた複数の機器の中で前記ログ情報を前記サーバに提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させるとともに、前記所定の機器を示す第3画像を前記第1画像及び前記第2画像とは異なる領域に表示させるコマンドを受信し、
受信した前記コマンドに基づき、表示画面上に、前記第1画像と前記第2画像とを互いに異なる表示態様で表示するとともに、前記第3画像を前記第1画像及び前記第2画像とは異なる領域に表示する、
表示機器の制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(本発明の基礎となった知見)
近年、家庭内の機器から使用状況に関するログ情報を取得し、取得したログ情報を分析してユーザにフィードバックするサービスが検討されている。しかし、ユーザにとって機器の使用状況に関するログ情報は個人情報に類する情報としての側面があるため、ログ情報を提供することには心理的な抵抗があると考えられる。一方で、サービスを提供するサービスプロバイダにとって、機器の使用状況に関するログ情報は、提供するサービスの向上に活用できる情報であると考えられる。よってユーザへの心理的な抵抗を低減しつつ機器の使用状況に関するログ情報の提供を促すシステムを開発する必要がある。
【0009】
特許文献1の技術は、単に、機器情報を外部に公開する電子機器と、機器情報を外部に公開しない電子機器とを予め設定するだけである。そのため、特許文献1では、機器情報を外部に公開するか否かを設定した後に設定内容を変更したい場合又は新たに電子機器を追加したい場合、既に機器情報を外部に公開すると設定した電子機器又は既に機器情報を外部に公開しないと設定した電子機器はどれであったかを簡易に確認する手段について検討されていない。
【0010】
そのため、従来技術では、機器情報を外部に公開するか否かを設定した後に設定内容がユーザの意図に沿わない場合又は家電機器の増加により設定登録数が増加した場合に、設定内容を簡易に且つ間違えなく確認して、設定内容を修正することができないと考えられる。
【0011】
また、例えば、ユーザの立場に立てば、既に機器情報を外部に公開しないと設定した機器に関して機器情報を外部に公開するように設定を変更したい場合もある。一方、サービスプロバイダ側の立場に立てば、既に機器情報を外部に公開しないと設定した機器に関して機器情報を外部に公開するように設定変更を促したい場合もある。これらの場合については、特許文献1では検討されていない。
【0012】
このような課題を解決するために、本発明者は、以下の態様に係る発明を想到するに至った。
【0013】
本発明の一態様に係る情報管理方法は、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられた複数の機器から前記複数の機器の使用状況に関するログ情報を収集する制御システムにおける情報管理方法であって、前記ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を前記複数の機器の各々から受信し、前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させるコマンドを、前記識別子に紐付けられた表示機器からのアクセスに応じて前記表示機器に提供する。
【0014】
これにより、ユーザは、家庭などのグループ内の複数の機器のうち、ログ情報を提供している機器と、ログ情報を提供していない機器とを簡単に把握することができる。ユーザは各機器の設定内容を確認するために、各機器の操作インターフェースを確認する必要がない。すなわち、設定内容の確認作業という余計な動作を不要にすることができる。
【0015】
加えて、可否情報によってログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像のみならず、可否情報によってログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像も表示される。したがって、すでにログ情報をサービス事業者に提供しないと設定された機器の設定内容を、ログ情報をサービス事業者に提供するように変更することをユーザに促すこともできる。
【0016】
また、本発明の他の態様に係る情報管理方法は、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられた複数の機器から前記複数の機器の使用状況に関するログ情報を収集する制御システムにおける情報管理方法であって、前記ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を前記複数の機器の各々から受信し、前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で前記識別子に紐付けられた表示機器に表示するコマンドを提供する。
【0017】
また、本発明の他の態様に係る情報管理方法は、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられた複数の機器から前記複数の機器の使用状況に関するログ情報を収集する制御システムにおける情報管理方法であって、前記ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を前記複数の機器の各々から受信し、前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示する表示画面を、前記識別子に紐付けられた表示機器からのアクセスに応じて前記表示機器に提供する。
【0018】
なお、上記態様において、前記コマンドを生成してもよい。
【0019】
なお、上記態様において、前記第1画像及び前記第2画像を互いに異なる表示態様で前記表示機器に表示してもよい。
【0020】
なお、上記態様において、前記表示態様は、前記第1画像の輝度と前記第2画像の輝度とを互いに異ならせてもよい。
【0021】
なお、上記態様において、前記表示態様は、前記第1画像の大きさと前記第2画像の大きさとを互いに異ならせてもよい。
【0022】
なお、上記態様において、前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器から前記ログ情報を受信し、受信された前記ログ情報に基づいて、前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された複数の機器のうち、前記ログ情報をサービス事業者に提供すべき機器の優先順位を決定し、決定された前記優先順位に応じて前記第2画像を表示させるコマンドを前記表示機器に提供してもよい。
【0023】
なお、上記態様において、前記複数の第2画像は、前記優先順位が高い順に、前記表示機器の表示画面の上部から下部に向かって又は表示画面の左部から右部に向かって表示されてもよい。
【0024】
なお、上記態様において、前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器から前記ログ情報を受信し、受信された前記ログ情報に基づいて、前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器が、前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された際に前記ユーザに提供されるサービスを決定し、決定された前記サービスを表示させるコマンドを前記表示機器に提供してもよい。
【0025】
なお、上記態様において、前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器は、テレビを含み、前記ログ情報は、前記テレビの視聴履歴を含み、前記サービスは、前記視聴履歴から得られる視聴傾向に基づき決定されてもよい。
【0026】
なお、上記態様において、前記識別子は、第1の識別子と、前記第1の識別子とは異なる第2の識別子とを含み、前記第1の識別子に紐付けられるとともに前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された第1の機器に関連する前記第2の識別子に紐付けられた第2の機器に関する情報を表示させるコマンドを提供してもよい。
【0027】
なお、上記態様において、前記第1の機器の型番と前記第2の機器の型番とは同一であり、前記第2の機器に関する情報は、前記第2の機器の個数であってもよい。
【0028】
また、本発明の他の態様に係る制御システムは、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられた複数の機器から前記複数の機器の使用状況に関するログ情報を収集する制御システムであって、前記ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を前記複数の機器の各々から受信する可否情報受信部と、前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させるコマンドを、前記識別子に紐付けられた表示機器からのアクセスに応じて前記表示機器に提供するコマンド提供部とを備える。
【0029】
また、本発明の他の態様に係る制御システムは、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられた複数の機器から前記複数の機器の使用状況に関するログ情報を収集する制御システムであって、前記ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を前記複数の機器の各々から受信する可否情報受信部と、前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で前記識別子に紐付けられた表示機器に表示させるコマンドを提供するコマンド提供部とを備える。
【0030】
また、本発明の他の態様に係る制御システムは、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられた複数の機器から前記複数の機器の使用状況に関するログ情報を収集する制御システムであって、前記ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を前記複数の機器の各々から受信する可否情報受信部と、前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示する表示画面を、前記識別子に紐付けられた表示機器からのアクセスに応じて前記表示機器に提供するコマンド提供部とを備える。
【0031】
また、本発明の他の態様に係る表示方法は、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられたサーバに接続された複数の機器に関する画像を、前記サーバへのアクセスに応じて前記表示機器に表示する表示方法であって、サービス事業者へのログ情報の提供が許可された機器を示す第1画像と、サービス事業者へのログ情報の提供が許可されていない機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させるコマンドを、前記サーバから受信し、前記コマンドに基づき前記第1画像を第1の表示態様で表示し、前記コマンドに基づき前記第2画像を第2の表示態様で表示する。
【0032】
また、本発明の他の態様に係る表示方法は、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられたサーバに接続された複数の機器に関する画像を、前記識別子に紐付けられた表示機器に表示する表示方法であって、サービス事業者へのログ情報の提供が許可された機器を示す第1画像と、サービス事業者へのログ情報の提供が許可されていない機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させるコマンドを、前記サーバから受信し、前記コマンドに基づき前記第1画像を第1の表示態様で表示し、前記コマンドに基づき前記第2画像を第2の表示態様で表示する。
【0033】
また、本発明の他の態様に係るサーバは、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられた複数の機器から前記複数の機器の使用状況に関するログ情報を収集する制御システムにおけるサーバであって、前記ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を前記複数の機器の各々から受信する通信部と、前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させるコマンドを、前記識別子に紐付けられた表示機器からのアクセスに応じて前記表示機器に提供する制御部とを備える。
【0034】
また、本発明の他の態様に係るサーバは、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられた複数の機器から前記複数の機器の使用状況に関するログ情報を収集する制御システムにおけるサーバであって、前記ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を前記複数の機器の各々から受信する通信部と、前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で前記識別子に紐付けられた表示機器に表示させるコマンドを提供する制御部と、を備える。
【0035】
また、本発明の他の態様に係るサーバは、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられた複数の機器から前記複数の機器の使用状況に関するログ情報を収集する制御システムにおけるサーバであって、前記ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を前記複数の機器の各々から受信する通信部と、前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と前記可否情報によって前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示する画面を、前記識別子に紐付けられた表示機器からのアクセスに応じて前記表示機器に提供する制御部と、を備える。
【0036】
また、本発明の他の態様に係る表示機器は、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられたサーバに接続された複数の機器に関する画像を、前記サーバへのアクセスに応じて表示する表示機器であって、サービス事業者へのログ情報の提供が許可された機器を示す第1画像と、サービス事業者へのログ情報の提供が許可されていない機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させるコマンドを、前記サーバから受信する通信部と、前記コマンドに基づき前記第1画像を第1の表示態様で表示し、前記コマンドに基づき前記第2画像を第2の表示態様で表示する表示部と、を備える。
【0037】
また、本発明の他の態様に係る表示機器は、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられクラウドサーバに接続された複数の機器に関する画像を表示する、前記識別子に紐付けられた表示機器であって、サービス事業者へのログ情報の提供が許可された機器を示す第1画像と、サービス事業者へのログ情報の提供が許可されていない機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させるコマンドを、前記サーバから受信する通信部と、前記コマンドに基づき前記第1画像を第1の表示態様で表示し、前記コマンドに基づき前記第2画像を第2の表示態様で表示する表示部と、を備える。
【0038】
また、本発明の他の態様に係る表示機器の制御方法は、ネットワークを介して同一の識別子に紐付けられた複数の機器から前記複数の機器の使用状況に関するログ情報を収集する制御システムに用いる表示機器の制御方法であって、前記表示機器に対して、前記識別子に紐付けられた複数の機器の中で前記ログ情報をサービス事業者に提供する機器を示す情報と、前記識別子に紐付けられた複数の機器の中で前記ログ情報をサービス事業者に提供しない機器を示す情報とを管理するサーバに対して管理内容を確認するための指示を前記識別子に対応するユーザから受け付けさせ、受け付けた前記指示に基づいて前記サーバにアクセスさせ、前記アクセスに応じて前記サーバから、前記識別子に紐付けられた複数の機器の中で前記ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と、前記識別子に紐付けられた複数の機器の中で前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させるコマンドを受信させ、受信した前記コマンドに基づき、表示画面上に、前記第1画像と前記第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させる。
【0039】
(提供するサービスの全体像)
まず、本実施の形態における情報管理システムが提供するサービスの全体像について説明する。
【0040】
図1(A)は、本実施の形態における制御システムが提供するサービスの全体像が示す図である。制御システムは、グループ100、データセンタ運営会社110及びサービスプロバイダ120を備える。
【0041】
グループ100は、例えば企業、団体又は家庭等であり、その規模を問わない。グループ100には、機器A及び機器Bを含む複数の機器101と、ホームゲートウェイ102と、表示機器103とが存在する。複数の機器101は、インターネットと接続可能な機器(例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ(PC)又はテレビ等)、及びそれ自身ではインターネットと接続不可能な機器(例えば、照明機器、洗濯機又は冷蔵庫等)を含む。複数の機器101は、それ自身ではインターネットと接続不可能な機器であっても、ホームゲートウェイ102を介してインターネットと接続可能となる機器を含んでもよい。また、ユーザ10は、グループ100内の複数の機器101を使用する。表示機器103は、表示機能を有する機器である。表示機器103は、例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット型端末、携帯電話機、テレビ、又はグループ100内に配置された各機器を制御するホームコントローラなどである。
【0042】
データセンタ運営会社110は、クラウドサーバ111を備える。クラウドサーバ111は、インターネットを介して様々な機器と連携する仮想化サーバである。クラウドサーバ111は、主に通常のデータベース管理ツール等で扱うことが困難な巨大なデータ(ビッグデータ)等を管理する。データセンタ運営会社110は、データの管理、クラウドサーバ111の管理、及びそれらを行うデータセンタの運営等を行っている。データセンタ運営会社110が行っている役務の詳細については後述する。
【0043】
ここで、データセンタ運営会社110は、データの管理又はクラウドサーバ111の運営等のみを行っている会社に限らない。例えば、
図1(B)に示すように、複数の機器101のうちの一つの機器を開発及び製造している機器メーカが、データの管理又はクラウドサーバ111の管理等を行っている場合は、機器メーカがデータセンタ運営会社110に該当する。また、データセンタ運営会社110は一つの会社に限らない。例えば、
図1(C)に示すように、機器メーカ及び他の管理会社が共同又は分担してデータの管理又はクラウドサーバ111の運営を行っている場合は、両者又はいずれか一方がデータセンタ運営会社110に該当する。
【0044】
サービスプロバイダ120は、サーバ121を備える。ここで言うサーバ121とは、その規模は問わず、例えば、個人用PC内のメモリ等も含む。また、サービスプロバイダ120がサーバ121を備えていない場合もある。
【0045】
なお、上記サービスにおいて、ホームゲートウェイ102は必須ではない。例えば、クラウドサーバ111が全てのデータ管理を行っている場合等は、ホームゲートウェイ102は不要となる。また、家庭内のあらゆる機器がインターネットに接続されている場合のように、それ自身ではインターネットと接続不可能な機器は存在しない場合もある。
【0046】
なお、表示機器103は、複数の機器101のうちの一つの機器であってもよい。
【0047】
次に、上記サービスにおける情報の流れを説明する。
【0048】
まず、グループ100の機器A又は機器Bは、各ログ情報をデータセンタ運営会社110のクラウドサーバ111に送信する。クラウドサーバ111は、機器A又は機器Bのログ情報を集積する(
図1(A)の矢印131)。ここで、ログ情報とは、複数の機器101の例えば運転状況又は動作日時等を示す情報である。例えば、ログ情報は、テレビの視聴履歴、レコーダーの録画予約情報、洗濯機の運転日時、洗濯物の量、冷蔵庫の開閉日時又は冷蔵庫の開閉回数などを含むが、これらの情報に限らず、種々の機器から取得が可能な種々の情報を含んでもよい。なお、ログ情報は、インターネットを介して複数の機器101自体から直接クラウドサーバ111に提供されてもよい。また、ログ情報は、複数の機器101から一旦ホームゲートウェイ102に集積され、ホームゲートウェイ102からクラウドサーバ111に提供されてもよい。
【0049】
次に、データセンタ運営会社110のクラウドサーバ111は、集積したログ情報を一定の単位でサービスプロバイダ120に提供する。ここで、一定の単位とは、データセンタ運営会社110が集積した情報を整理してサービスプロバイダ120に提供することのできる単位でもよいし、サービスプロバイダ120が要求する単位でもよい。また、一定の単位で提供するとしているが、一定の単位でなくてもよく、状況に応じて提供する情報量が変化してもよい。ログ情報は、必要に応じてサービスプロバイダ120が保有するサーバ121に保存される(
図1(A)の矢印132)。
【0050】
そして、サービスプロバイダ120は、ログ情報をユーザに提供するサービスに適合する情報に整理し、ユーザに提供する。サービスが提供されるユーザは、複数の機器101を使用するユーザ10でもよいし、外部のユーザ20でもよい。ユーザ10,20へのサービス提供方法としては、例えば、サービスプロバイダ120から直接ユーザ10,20へサービスが提供されてもよい(
図1(A)の矢印133,134)。また、ユーザ10へのサービス提供方法としては、例えば、データセンタ運営会社110のクラウドサーバ111を再度経由して、ユーザ10にサービスが提供されてもよい(
図1(A)の矢印135,136)。また、データセンタ運営会社110のクラウドサーバ111は、ログ情報をユーザに提供するサービスに適合する情報に整理し、サービスプロバイダ120に提供してもよい。
【0051】
なお、ユーザ10は、ユーザ20と異なっていても同一であってもよい。
【0052】
以上、サービスの全体像に関しては以下で説明する各実施の形態において共通であるので、以下同じ符号を用いて各実施の形態の説明をする。
【0053】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、ステップ及びステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、全ての実施の形態において、各々の内容を組み合わせることもできる。
【0054】
(実施の形態1)
(各装置の構成)
図2は、
図1に示す各機器の構成を示す図である。なお、
図2に示す各機器の構成は一例であり、各機器は、
図2に示されている構成以外の構成を備えていてもよいし、また、一部の構成を備えていなくてもよい。
【0055】
本実施の形態では、複数の機器101は、グループ100内にある様々な機器を想定しているので、機器A及び機器Bとしては、さまざまな構成が考えられる。ここでは、機器Aはそれ自体でインターネットに接続できる機器とし、機器Bはそれ自体ではインターネットに接続できない機器として、それぞれの機器における構成の一例を示す。
【0056】
機器Aは、制御部201、通信部202、メモリ203、接続端子204、スピーカ205、マイク206、モニタ207及び入力部208を備える。なお、機器Aは、メモリ203、接続端子204、スピーカ205、マイク206、モニタ207及び入力部208を備えていなくてもよい。
【0057】
制御部201は、機器Aに関する様々な制御を行うための構成であり、特に限定しない。制御部201は、例えばCPU(Central Processing Unit)等で構成される。
【0058】
通信部202は、インターネットを介して他の機器と通信するための構成であり、特に限定しない。通信部202は、例えばアンテナ、データ通信用のモジュール等で構成される。インターネットへの接続に関してはその方法を問わない。機器の中には、ユーザの指示によってのみインターネットにアクセスできる機器もある。また、機器の中にはユーザが自発的に接続する指示を出さなくても、自動的に(定期的に)インターネットにアクセスする機器もある。
【0059】
メモリ203は、情報を蓄積するための構成であり、特に限定しない。メモリ203は、機器に内蔵される記録機能を有する電子部品又はチップ等で構成される。機器Aが、外付け記録媒体との接続手段を有する場合は、メモリ203は、その接続手段も含む。
【0060】
接続端子204は、外部機器と接続するための端子である。接続端子204の種類又は接続規格等は問わない。
【0061】
入力部208は、キーボード又はタッチパネルなどのユーザが文字等を入力するためのあらゆる構成を含む。
【0062】
スピーカ205は、音声を出力する。マイク206は、音を電気信号に変換する。モニタ207は、種々の情報を表示する。
【0063】
機器Bの構成は機器Aの構成と同様である。ただし、機器Bは、それ自体ではインターネットに接続できない機器を想定しているので、通信部202、メモリ203、接続端子204、スピーカ205、マイク206、モニタ207及び入力部208を備えていなくてもよい。機器Bは、接続端子204を用いてホームゲートウェイ102又は他の通信機器と接続することで、インターネットと接続する。
【0064】
表示機器103の構成は、機器A又は機器Bの構成と同様である。なお、表示機器103は、通信部202を備えていなくてもよいが、何らかの方法でインターネットを経由して取得した情報を表示する。また、表示機器103は、メモリ203、接続端子204、スピーカ205、マイク206及び入力部208を備えていなくてもよい。また、上記したように、複数の機器101のうちでモニタ207のような表示機能を有する機器が存在すれば、表示機器103が存在しなくてもよい。すなわち、グループ100内の複数の機器101(モニタ207を備える機器A又は機器B)は、表示機器103を含んでもよい。また、表示機器103は、グループ100外のユーザ20が利用する装置であってもよい。また、表示機器103は、表示専用の装置でもよい。
【0065】
クラウドサーバ111は、制御部211、通信部212及びメインメモリ213を備える。制御部211は、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成される。制御部211は、マルチプロセッシングを行う場合、複数のCPUで構成されてもよい。通信部212は、インターネットを介して複数の機器101(機器A及び機器B)と通信するための構成であり、その方法は問わない。メインメモリ213は、大容量のデータ(ビッグデータ)を保存することが可能な記録装置である。クラウドサーバ111は、上記の構成に加えて、複数の箇所にデータを運ぶバスライン、サーバの起動時にCPUが実行するプログラムを記録するBIOS(Basic Input Output System)、ハードディスクドライブ又は光ディスクドライブ等の記憶装置を接続するI/Oコントローラ、表示装置、又は入力装置等を備えていてもよい。また、サーバ121の構成はクラウドサーバ111の構成と同じであるので説明を省略する。
【0066】
ホームゲートウェイ102は、例えば、制御部211、通信部212及びメインメモリ213を備える。ホームゲートウェイ102の各構成はクラウドサーバ111の各構成と同様であるので説明を省略する。ホームゲートウェイ102は、メインメモリ213を備えなくてもよい。
【0067】
ここで、本実施の形態において、グループ100内の複数の機器101(機器A及び機器B)及び表示機器103は、同一の識別子Aにて紐付けられている。なお、各機器が常に同一の識別子によって紐付けられている必要はない。ある時は識別子Aで紐付けられ、ある時は識別子A以外の識別子で紐付けられている状態があってもよい。しかしながら、本実施の形態におけるシステムを実施する際には、複数の機器101及び表示機器103は、同一の識別子Aにて紐付けられているものとする。識別子は、特定のユーザ(例えばユーザ10)、又は複数のユーザ(例えばユーザ10及びユーザ20)に固有のものである。識別子と機器とを紐付ける方法は限定しない。例えばシステムを利用する度に、ユーザ10が機器A、機器B及び表示機器103の入力部208を用いて識別子Aを入力し、制御部201に識別子Aを認識させることで、識別子Aによってログインしている状態にしてもよい。また、機器A、機器B及び表示機器103の購入時(設置時)の初期設定等によって、常に識別子Aと各機器とが紐付けられた状態にしてもよい。
【0068】
(制御システムの構成)
図3は、本実施の形態1における制御システム300の構成を示す図である。
【0069】
制御システム300は、可否情報受信部301と、コマンド提供部302とを備える。
【0070】
可否情報受信部301は、ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を複数の機器101の各々から受信する。可否情報受信部301は、受信した可否情報をコマンド提供部302に出力する。ここで、情報提供とは、
図1を用いて説明したように、機器A又は機器Bのログ情報をクラウドサーバ111又はホームゲートウェイ102に提供することを示す。可否情報とは、複数の機器101からログ情報を収集してよいか否かに関する情報である。
【0071】
ここで、データセンタ運営会社110が保有するクラウドサーバ111の通信部212が可否情報受信部301を有していてもよい。また、サービスプロバイダ120が保有するサーバ121の通信部212が可否情報受信部301を有していてもよい。さらに、グループ100のホームゲートウェイ102の通信部212が可否情報受信部301を有していてもよい。通信部212は、インターネットを介して通信部202と通信し、複数の機器101によって送信された可否情報を受信する。
【0072】
コマンド提供部302は、可否情報受信部301によって受信された可否情報に基づいて、可否情報によってログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させるコマンドを、識別子に紐付けられた表示機器103からのアクセスに応じて表示機器103に提供する。
【0073】
ここで、第1画像及び第2画像とは、その機器をイメージする画像を示す。コマンドは、例えばHTML形式のWEBページを生成するための情報でもよい。また、コマンドは、表示機器103に表示するための画像を生成するための情報でもよい。また、コマンドは、表示機器103に表示する画像そのものでもよい。
【0074】
ここで、データセンタ運営会社110が保有するクラウドサーバ111の制御部211がコマンド提供部302を有していてもよい。また、サービスプロバイダ120が保有するサーバ121の制御部211がコマンド提供部302を有していてもよい。さらに、グループ100のホームゲートウェイ102の制御部211がコマンド提供部302を有していてもよい。
【0075】
なお、制御システム300は、コマンド生成部をさらに備えてもよい。コマンド生成部は、可否情報によってログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させるコマンドを生成する。
【0076】
(制御システムの制御方法についての説明)
図4は、本実施の形態1の制御システム300の制御方法を示すフローチャートである。
【0077】
まず、可否情報受信部301は、ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を複数の機器101の各々から受信する(ステップS1)。
【0078】
続いて、コマンド提供部302は、可否情報によってログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示するコマンドを、表示機器103に提供する(ステップS2)。
【0079】
(制御システムの動作例)
以下、
図5を用いて、本実施の形態1の制御システムのより具体的な動作例に関して説明する。
図5は、本実施の形態1の制御システムの具体的な動作例を説明するためのシーケンス図である。ここでは、機器Aとしてテレビを想定し、機器Bとしてエアコンを想定しているが、これは一例であり、本実施の形態を限定するものではない。
【0080】
まず、ステップS101において、各機器の入力部208は、ユーザによる可否情報の設定を受け付ける。可否情報とは、既に説明したように複数の機器101からログ情報を収集してよいか否かに関する情報である。ここでは、機器A(テレビ)に関しては、ログ情報を収集することを示す可否情報が設定され、機器Bの可否情報に関しては、ログ情報を収集しないことを示す可否情報が設定されている。
【0081】
なお、ユーザが、機器A又は機器Bの入力部208を用いて可否情報の設定を行ってもよいし、ユーザが、機器A又は機器B以外の機器から機器A又は機器Bに対して可否情報の設定を行ってもよい。また、ユーザが、何らかの機器から機器メーカ又はデータセンタ運営会社110へ問い合わせを行い、クラウドサーバ111等を用いて可否情報の設定を行ってもよい。機器メーカが可否情報に関する初期設定を行ってもよいが、本実施の形態ではユーザが何らかの手段で機器購入後に設定及び変更を行う。
【0082】
次に、ステップS102において、機器A及び機器Bの通信部202は、インターネットへ接続する。インターネットへの接続方法は既に説明したとおりである。
【0083】
次に、ステップS103において、クラウドサーバ111の通信部212は、機器A及び機器Bがインターネットへ接続されたことを検知し、複数の機器101の各々から、ログ情報を提供すると設定されているかログ情報を提供しないと設定されているかに関する可否情報を受信する。ここで、ステップS103の動作は、本実施の形態の制御システム300における可否情報受信部301の動作(
図4のステップS1の動作)に相当する。なお、ホームゲートウェイ102が存在する場合には、クラウドサーバ111の通信部212は、機器がホームゲートウェイ102を経由してインターネットへ接続されたことを検知してもよい。
【0084】
可否情報を受信する方法に関しては、複数の機器101の機器A又は機器Bがインターネットに接続されたタイミングで、複数の機器101の機器A又は機器Bは、可否情報をクラウドサーバ111に通知するようにしてもよい。また、クラウドサーバ111は、機器A又は機器Bがインターネットに接続されたか否かを示す通知を、一定時間ごとに要求することで可否情報を受信してもよい。また、クラウドサーバ111のメインメモリ213は、インターネットに接続した機器に関する情報を蓄積してもよい。複数の機器101のうち過去にインターネットに接続したことのない新たな機器がインターネットに接続された場合にのみ、クラウドサーバ111は、当該新たな機器の可否情報を受信し、新たな機器に関する情報をメインメモリ213に記録してもよい。
【0085】
ここで、
図6は、
図5のステップS103においてクラウドサーバ111が複数の機器101のうちの機器Aから受信する情報501の一例を示す図である。
図7は、
図5のステップS103においてクラウドサーバ111が複数の機器101のうちの機器Bから受信する情報502の一例を示す図である。
【0086】
図6及び
図7では、日付(例えば、“2012/12/5”)、機器に紐付けられている識別子(例えば、“A”)、機器種類(例えば、“テレビ”又は“エアコン”)、メーカ名(例えば、“XXXX”又は“YYYY”)、型番(例えば、“T−XXXXWT”又は“CS−XXXX”)、及び可否情報(例えば、“0”又は“1”)の順で取得した情報が整理されている。ここで、受信した可否情報は、“0”又は“1”のフラグによって表されている。“0”のフラグは、ログ情報を提供しないことを示し、“1”のフラグは、ログ情報を提供することを示す。ここで、フラグは、複数の機器101の各機器における制御部201で生成されていてもよいし、クラウドサーバ111が、可否情報に関して受信した情報をフラグに変換してもよい。また、ステップS103においてクラウドサーバ111が複数の機器101から受信する情報はこれに限られない。型番等の情報は必ずしも必須ではない。
【0087】
次に、ステップS104において、クラウドサーバ111の制御部211は、インターネットへ接続された機器(機器A及び機器B)のうち、ログ情報を提供すると設定された機器(機器A)と、ログ情報を提供しないと設定された機器(機器B)とを整理してコマンドを生成する。
【0088】
まず、クラウドサーバ111の制御部211は、ステップS103にて各々の機器から取得した情報を識別子ごとに整理する。また、クラウドサーバ111の制御部211は、取得した日付順に整理することで情報503を生成する。
図8は、クラウドサーバで整理された情報503の一例を示す図である。ここで、
図8に示すように、グループ100内には機器A(テレビ)及び機器B(エアコン)以外にも、スマートフォン、PC、洗濯機及び冷蔵庫が存在し、各々いずれかの方法でインターネットに接続されているとする。
図8において、識別子には、可否情報が設定された日付と、機器種類と、メーカ名と、型番と、可否情報とが対応付けられている。
【0089】
そして、制御部211は、各機器のフラグを判別することで、可否情報がログ情報を提供しないことを示す(フラグが“0”)機器と、可否情報がログ情報を提供することを示す(フラグが“1”)機器とを整理し、識別子Aに紐付けられた表示機器103に提供するコマンド504を生成する。
図9は、クラウドサーバで生成されたコマンド504の一例を示す図である。なお、制御部211は、日付順に整理してから可否情報を示すフラグによって整理しているが、コマンドを生成する手順はこれに限られない。例えば、制御部211は、取得した日付順に整理せずに最初から可否情報を示すフラグによって整理してもよい。
【0090】
また、
図10に示すように、制御部211は、機器種類及び可否情報のみを整理したコマンド505を生成してもよい。
図10は、クラウドサーバで生成された他のコマンド505の一例を示す図である。コマンド505は、機器種類と可否情報とを含む。
【0091】
次に、ステップS105において、クラウドサーバ111の通信部212は、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示機器103に表示させるコマンド504(又はコマンド505)を、識別子Aに紐付けられた表示機器103に提供する。
【0092】
ここで、ステップS105の動作は、本実施の形態の制御システム300におけるコマンド提供部302の動作(
図4のステップS2の動作)に相当する。なお、ビジネスの類型によっては、クラウドサーバ111はサービスプロバイダ120のサーバ121にコマンド504を送り、サーバ121が表示機器103にコマンド504を提供してもよい。ビジネスの類型に関しては後述する。また、ホームゲートウェイ102が存在する場合には、クラウドサーバ111又はサーバ121はホームゲートウェイ102にコマンド504を提供してもよい。
【0093】
次に、ステップS106において、表示機器103は、クラウドサーバ111から提供されたコマンド504に基づいて、複数の機器101のうちの機器A、機器B及びその他の機器を示す画像を、情報提供の可否に応じた態様で表示する。より具体的には、表示機器103は、可否情報によりログ情報を提供すると設定されている機器に関する第1画像601と、可否情報によりログ情報を提供しないと設定されている機器に関する第2画像602とを区別して表示する(
図11参照)。
【0094】
図11は、本実施の形態1において表示機器103に表示される画面の一例を示す図である。本実施の形態1では、各機器の可否情報を表示する画面として、サービスプロバイダ120が開設する個人用WEBページが用いられる。より具体的には、各機器の可否情報を表示する画面は、グループ100内のユーザ10が、表示機器103を用いてサービスプロバイダ120が開設するWEBページにアクセスしてIDパスワードの入力などによって個人用ページ(マイページ)を開いた際に表示される。なお、表示機器103に各機器の可否情報を表示する画面は、
図11に示すような、ユーザ側からアクセスして表示させるWEBページに限らない。例えば、ユーザがアクセスしなくとも、複数の機器101のうち表示機能を有する機器が、各機器の可否情報を示す画面を自動で表示及び更新してもよい。
【0095】
図11では、グループ100の複数の機器101内でステップS103にてインターネットに接続された全ての機器をイメージする画像(アイコン)が表示されている。そして、表示機器103は、複数の機器101のうち機器A(テレビ)、冷蔵庫及び洗濯機などの可否情報によってログ情報を提供すると設定されている機器を示す第1画像601の輝度値を、複数の機器101のうち機器B(エアコン)、PC及びスマートフォンなどの可否情報によってログ情報を提供しないと設定されている機器を示す第2画像602の輝度値よりも高くする。表示態様は、第1画像601の輝度と第2画像602の輝度とを互いに異ならせる。これにより、第1画像601は、第2画像602よりも明るく表示される。なお、
図11では、輝度が高い画像を実線で表し、輝度が低い画像を破線で表している。
【0096】
また、
図11に示すように、表示機器103は、可否情報によってログ情報を提供すると設定されている機器を示す第1画像601を円(又は楕円)等で囲んで表示させてもよい。これにより、第1画像601を強調して表示させることができる。一方、表示機器103は、機器B(エアコン)、PC及びスマートフォンを示す第2画像602の輝度値を、第1画像601の輝度値よりも下げている。
【0097】
なお、表示機器103は、ログ情報を提供すると設定されている機器を示す第1画像601の輝度値を、ログ情報を提供しないと設定されている機器を示す第2画像602の輝度値よりも下げてもよい。すなわち、
図11で示している例とは逆に、表示機器103は、可否情報によってログ情報を提供しないと設定されている機器を示す第2画像602の輝度値を、可否情報によってログ情報を提供すると設定されている機器を示す第1画像601の輝度値よりも高くしてもよい。また、表示機器103は、可否情報によってログ情報を提供しないと設定されている機器を示す第2画像602を円(又は楕円)等で囲んで表示させてもよい。
【0098】
図12は、本実施の形態1において表示機器103に表示される画面の第1の変形例を示す図である。
図12に示す表示画面では、
図11と同様に、複数の機器101のうち、機器A(テレビ)、冷蔵庫及び洗濯機などの可否情報によってログ情報を提供すると設定されている機器を示す第1画像601のサイズが、機器B(エアコン)、PC及びスマートフォンなどの可否情報によってログ情報を提供しないと設定されている機器を示す第2画像602のサイズよりも大きく表示されている。すなわち、表示機器103は、第1画像601の大きさと第2画像602の大きさとを互いに異ならせて表示する。
【0099】
なお、上記の説明では、表示機器103は、可否情報によってログ情報を提供すると設定されている機器を示す第1画像と、可否情報によってログ情報を提供しないと設定されている機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示しているが、これに限られない。例えば、表示機器103は、ユーザが保有している機器を示す画像と、ユーザが保有していない機器を示す画像とを互いに異なる表示態様で表示してもよい。
図11及び
図12の例では、ユーザが保有しているテレビ、冷蔵庫及び洗濯機を示す画像が、第1画像601として表示され、ユーザが保有していないPC、エアコン及びスマートフォンを示す画像が、第2画像602として表示される。
【0100】
また、表示機器103は、ユーザが保有している機器のうち、ログ情報を取得する機能を有している機器を示す画像と、ユーザが保有している機器のうち、ログ情報を取得する機能を有していない機器を示す画像とを互いに異なる表示態様で表示してもよい。
図11及び
図12の例では、ユーザが保有する機器のうち、ログ情報を取得する機能を有しているテレビ、冷蔵庫及び洗濯機を示す画像が、第1画像601として表示され、ユーザが保有している機器のうち、ログ情報を取得する機能を有していないPC、エアコン及びスマートフォンを示す画像が、第2画像602として表示される。
【0101】
また、表示機器103は、ユーザが保有している機器を示す画像と、ユーザが保有していない機器を示す画像とを互いに異なる表示態様で表示する場合、ユーザが保有していない機器の購入を促すような広告を表示してもよい。なお、表示機器103は、ログ情報を取得する機能を有している機器を示す画像と、ログ情報を取得する機能を有していない機器を示す画像とを互いに異なる表示態様で表示する場合も同様に、ログ情報を取得する機能を有している機器の購入を促すような広告を表示してもよい。この表示例について、
図13を用いて説明する。
【0102】
図13は、本実施の形態1において表示機器103に表示される画面の第2の変形例を示す図である。
【0103】
例えば、
図13に示すように、ユーザによりマウスカーソル603が、ユーザが保有していない機器又はログ情報を取得する機能を有していない機器を示す画像の上に移動された際に、表示機器103は、ログ情報を取得する機能を有している機器の購入を促す広告画像604を表示してもよい。広告画像604に表示される店舗605は、ユーザに対して直接販売する販売店でもよいし、インターネット上での通信販売のみを行う店舗でもよい。ユーザにより店舗605がクリックされることで、表示機器103は、店舗605のWEBページ、又は商品を説明するWEBページを表示する。店舗605がユーザに対して直接販売する販売店である場合、表示機器103は、ユーザの住所から近い店舗を上から順番に表示してもよい。また、店舗605がインターネット上での通信販売のみを行う店舗である場合、表示機器103は、サービスプロバイダ120に支払った広告料の高い店舗を上から順番に表示してもよい。
【0104】
また、表示機器103は、機器の設定可能な全てのログ情報の項目のうちのユーザにより提供すると設定されたログ情報の項目の割合を情報提供度合として表示してもよい。
【0105】
図14は、情報提供度合を含む情報の一例を示す図である。
図14に示すように、可否情報受信部301は、情報506を受信してもよい。情報506は、日付(例えば、“2012/12/5”)、識別子(例えば、“A”)、機器種類(例えば、“テレビ”)、メーカ名(例えば、“XXXX”)、型番(例えば、“T−XXXXWT”)、可否情報(例えば、“1”)、及び情報提供度合(例えば、“33.3%”)の順で整理されている。情報提供度合とは、提供対象のログ情報として複数の項目が挙げられる場合に、その複数の項目のうち提供すると設定している項目の割合である。例えば、テレビに関して、「ON/OFF時刻」、「視聴ジャンル」及び「視聴番組」の3項目が提供対象のログ情報として挙げられている場合、あるユーザが「ON/OFF時刻」に関しては提供すると設定し、「視聴ジャンル」及び「視聴番組」に関しては提供しないと設定した場合、情報提供度合は33.3%と特定される。
【0106】
複数の機器101の各々は、情報提供度合を算出し、算出した情報提供度合を可否情報とともにクラウドサーバ111へ送信する。可否情報受信部301は、複数の機器101の各々から可否情報及び情報提供度合を受信する。
【0107】
クラウドサーバ111の制御部211は、受信した情報提供度合を第1画像及び第2画像の下に表示させるコマンドを生成する。なお、クラウドサーバ111の制御部211は、受信した情報提供度合に基づいて、各機器を示す第1画像及び第2画像の表示態様を異ならせるコマンドを生成してもよい。ように表示機器103を制御する。表示態様としては、例えば、情報提供度合が高いほど第1画像及び第2画像の輝度を高くし、情報提供度合が低いほど第1画像及び第2画像の輝度を低くする。この表示例について、
図15を用いて説明する。
【0108】
図15は、本実施の形態1において表示機器103に表示される画面の第3の変形例を示す図である。
図15に示すように、表示機器103は、各機器を示す第1画像601及び第2画像602の下に、それぞれの情報提供度合606を表示している。なお、
図15に示す表示画面例では、ログ情報を提供する機器を示す第1画像601の輝度が、ログ情報を提供しない機器を示す第2画像602の輝度よりも高くなるように表示される。また、第2画像602は、ログ情報を提供しない機器を示している。そのため、第2画像602の下に表示される情報提供度合606は0%として表示される。
【0109】
なお、本実施の形態では、表示機器103は、ログ情報を提供する機器を示す第1画像601の輝度とログ情報を提供しない機器を示す第2画像602の輝度とを異ならせて表示しているが、本発明は特にこれに限定されず、表示機器103は、ログ情報を提供する機器を示す第1画像601の色とログ情報を提供しない機器を示す第2画像602の色とを異ならせて表示してもよい。すなわち、例えば、表示機器103は、第1画像601を青色で表示し、第2画像602を赤色で表示してもよい。
【0110】
また、表示機器103は、ログ情報を提供する機器を示す第1画像601の表示位置とログ情報を提供しない機器を示す第2画像602の表示位置とを異ならせて表示してもよい。すなわち、表示機器103は、第1画像601を画面の上部に表示し、第2画像602を画面の下部に表示してもよい。
【0111】
また、表示機器103は、グループ100内に同一種類の複数の機器が存在する場合、各機器に対応する第1画像601及び第2画像602を識別可能に表示してもよい。例えば、テレビが、家庭内で複数の部屋に配置されている場合、表示機器103は、テレビを示す第1画像601又は第2画像602の下部に部屋名を表示してもよい。
【0112】
また、上記の各実施の形態において、表示機器103は、ログ情報を提供する機器とログ情報を提供しない機器との表示態様を異ならせているが、さらに、ネットワークに接続可能な機器のうち、ネットワークに接続している機器とネットワークに接続していない機器との表示態様を異ならせてもよい。
【0113】
図16は、本実施の形態1において表示機器103に表示される画面の第4の変形例を示す図である。
【0114】
図16では、グループ100の複数の機器101内でユーザが所有する全ての機器をイメージする画像(アイコン)3001〜3004が表示されている。表示機器103は、インターネットに接続可能な機器と、インターネットに接続できない機器とを異なる表示態様で表示する。
図16に示すように、各機器がインターネットに接続可能な機器であるか否かは、機器を示す画像3001〜3004と、ネットワークを示す画像3006とを結ぶ線画像3007で表されている。
【0115】
複数の機器101の中には、インターネットに接続可能な機器と、インターネットに接続できない機器とが存在する。インターネットに接続可能な機器である場合、機器を示す画像と、ネットワークを示す画像3006とを結ぶ線画像3007が表示され、インターネットに接続可能な機器ではない場合、線画像3007は表示されない。
図16に示す例では、画像3001,3002,3003に対応する機器はインターネットに接続可能であるため、各機器を示す画像3001,3002,3003と、ネットワークを示す画像3006とを結ぶ線画像3007が表示され、画像3004に対応する機器はインターネットに接続不可能であるため、機器を示す画像3004と、ネットワークを示す画像3006とを結ぶ線画像3007が表示されない。
【0116】
これにより、ユーザは、所有している機器が、インターネットに接続可能であるか否かを容易に確認することができる。
【0117】
なお、インターネットに接続できない機器に関する情報は、予めユーザが登録してもよい。また、インターネットに接続できない機器が電源プラグに挿入された場合、ホームゲートウェイ102が、電源プラグを介して機器からインターネットに接続できない機器に関する情報を取得してもよい。
【0118】
また、表示機器103は、インターネットに接続可能な機器のうち、インターネットに接続している機器と、インターネットに接続していない機器とを異なる表示態様で表示する。
図16に示すように、インターネットに接続可能であり、インターネットに接続している機器は、実線で示す線画像3007で表され、インターネットに接続可能であり、インターネットに接続していない機器は、破線で示す線画像3007で表される。
【0119】
インターネットに接続可能な機器の中には、インターネットに接続している機器と、インターネットに接続していない機器とが存在する。インターネットに接続するか否かは、各機器毎に設定可能である。インターネットに接続可能であり、インターネットに接続されている機器である場合、機器を示す画像と、ネットワークを示す画像3006とを結ぶ線画像3007が実線で表示される。また、インターネットに接続可能であり、インターネットに接続されていない機器である場合、機器を示す画像と、ネットワークを示す画像3006とを結ぶ線画像3007が破線で表示される。
図16に示す例では、画像3001,3002,3003aに対応する機器はインターネットに接続しているため、画像3001,3002,3003aと、ネットワークを示す画像3006とを結ぶ線画像3007が実線で表示され、画像3003bに対応する機器はインターネットに接続していないため、画像3004と、ネットワークを示す画像3006とを結ぶ線画像3007が破線で表示される。
【0120】
これにより、ユーザは、インターネットに接続可能な機器が、実際にインターネットに接続しているか否かを容易に確認することができる。
【0121】
さらに、表示機器103は、インターネットに接続している機器のうち、ログ情報を提供する機器と、ログ情報を提供しない機器とを異なる表示態様で表示する。表示機器103は、ログ情報を提供する機器を示す画像3001の輝度値を、ログ情報を提供しない機器を示す画像3002,3003,3004の輝度値よりも高くする。なお、
図16では、輝度が高い画像を実線で表し、輝度が低い画像を破線で表している。
【0122】
なお、表示機器103は、ログ情報を提供する機器を示す画像3001の大きさを、ログ情報を提供しない機器を示す画像3002,3003,3004の大きさよりも大きく表示してもよい。
【0123】
また、表示機器103は、ログ情報を提供する機器を示す画像3001の輝度値を、ログ情報を提供しない機器を示す画像3002,3003,3004の輝度値よりも下げてもよい。すなわち、
図16で示している例とは逆に、表示機器103は、可否情報によってログ情報を提供しないと設定されている機器を示す画像3002,3003,3004の輝度値を、可否情報によってログ情報を提供すると設定されている機器を示す画像3001の輝度値よりも高くしてもよい。
【0124】
さらに、表示機器103は、機器がログ情報を提供することを示す画像3008と、機器がログ情報を提供しないことを示す画像3009とを、各機器を示す画像3001,3002と、ネットワークを示す画像3006とを結ぶ線画像3007上に表示してもよい。
【0125】
また、表示機器103は、ユーザが所有しておらずネットワークに接続可能な機器を示す画像3005を表示してもよい。
図16に示す例では、ドライヤー及び掃除ロボットを示す画像3005が、ユーザが所有しておらずネットワークに接続可能な機器を示す画像として表示されている。クラウドサーバ111は、ネットワークに接続可能な機器を示すリストを予め記憶していてもよい。この場合、クラウドサーバ111は、当該リストに挙げられている機器の中から、ユーザが所有している機器以外の機器を、ユーザが所有しておらずネットワークに接続可能な機器として特定する。
【0126】
これにより、ユーザに対してネットワークに接続可能な機器の購入を促すことができ、さらに多くの機器からログ情報を取得することができる。
【0127】
また、
図16に示す表示画面において、各機器を示す画像上にカーソルが移動されることにより、各機器の状態に応じたメッセージ画像を表示してもよい。
【0128】
図17は、
図16に示す表示画面において、ログ情報を提供しないと設定されている機器を示す画像上にカーソルが移動された際に表示される画面を示す図である。
【0129】
図17に示すように、ユーザによりマウスカーソル3010が、ログ情報を提供しないと設定されている機器を示す画像3002の上に移動された際に、表示機器103は、ログ情報の提供を許可した場合にユーザに提供されるサービスの内容を示すメッセージ画像3011を表示してもよい。
【0130】
メッセージ画像3011には、ログ情報を提供した場合に受けられるサービスが表示される。なお、メッセージ画像3011には、ログ情報の提供に関する設定を変更するためのページに移動するためのハイパーテキストが表示されてもよい。
【0131】
図18は、
図16に示す表示画面において、インターネットに接続されていない機器を示す画像上にカーソルが移動された際に表示される画面を示す図である。
【0132】
図18に示すように、ユーザによりマウスカーソル3010が、インターネットに接続されていない機器を示す画像3003bの上に移動された際に、表示機器103は、インターネットに接続する設定を行うためのページに移動するためのメッセージ画像3012を表示してもよい。
【0133】
メッセージ画像3012には、インターネットに接続する設定を行うためのページに移動するためのページに移動するためのハイパーテキストが表示される。また、メッセージ画像3012には、ログ情報を提供する機能を有する機器の購入を促す広告画像が表示されてもよい。なお、ここで表示される広告画像は、
図13に示す広告画像604と同じであってもよい。
【0134】
図19は、
図16に示す表示画面において、ユーザが所有していない機器を示す画像上にカーソルが移動された際に表示される画面を示す図である。
【0135】
図19に示すように、ユーザによりマウスカーソル3010が、ユーザが所有していない機器を示す画像3005の上に移動された際に、表示機器103は、ログ情報を提供する機能を有する機器の購入を促す広告画像3013を表示してもよい。なお、ここで表示される広告画像3013は、
図13に示す広告画像604と同じであってもよい。
【0136】
また、ユーザによりマウスカーソル3010が、インターネットに接続できない機器を示す画像3004の上に移動された際に、表示機器103は、ログ情報を提供する機能を有する機器の購入を促す広告画像3013を表示してもよい。
【0137】
以上、本実施の形態1では、インターネットに接続された機器のうちログ情報を提供すると設定されている機器と、ログ情報を提供しないと設定されている機器とが特定され、それぞれ異なる表示態様で表示される。そのため、ユーザは、家庭などのグループ内の機器のうちログ情報を提供している機器とログ情報を提供していない機器とを簡単に把握できる。ユーザは、各機器のログ情報を提供するか否かの設定内容を確認するために、各機器の操作インターフェースを確認する必要がない。すなわち、各機器に対する設定内容の確認作業という余計な動作を不要にすることができる。また、設定する家電機器の数が多くなった場合でも、設定内容を容易且つ間違えなく確認することが可能となる。
【0138】
また、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す画像のみならず、可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す画像も表示される。そのため、すでにログ情報を提供しないと設定された機器に関して、ログ情報を提供する設定に変更することをユーザに促すこともできる。
【0139】
(実施の形態2)
(各装置の構成)
本実施の形態2における各装置の構成は、実施の形態1と同様であるので説明を省略し、以下実施の形態1と同じ符号を用いて説明する。
【0140】
(制御システムの構成)
図20は、本実施の形態2における制御システム700の構成を示す図である。
【0141】
制御システム700は、可否情報受信部701と、コマンド提供部702と、ログ情報取得部704と、優先順位決定部705とを備える。
【0142】
ここで、可否情報受信部701及びコマンド提供部702が行う処理は、実施の形態1における可否情報受信部301及びコマンド提供部302が行う処理と同様であるので、その説明を省略する。
【0143】
ログ情報取得部704は、ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器からログ情報を受信する。ログ情報取得部704は、グループ100内の複数の機器101のうちログ情報を提供すると設定された各機器からログ情報を取得し、優先順位決定部に出力する。なお、ログ情報を取得する方法はいかなる方法であってもよい。また、ログ情報とは、実施の形態1で説明したとおりである。また、ログ情報取得部704は、可否情報受信部701から各機器の可否情報を取得し、取得した可否情報に基づいて、ログ情報を提供すると設定されている機器からログ情報を取得してもよい。
【0144】
ここで、データセンタ運営会社110が保有するクラウドサーバ111の制御部211がログ情報取得部704を有していてもよい。また、サービスプロバイダ120が保有するサーバ121の制御部211がログ情報取得部704を有していてもよい。さらに、グループ100のホームゲートウェイ102の制御部211がログ情報取得部704を有していてもよい。制御部211は、通信部212及び通信部202を介して、複数の機器101のうちのログ情報を提供すると設定されている機器のログ情報を取得するために、各部を制御する。また、複数の機器101における機器A又は機器Bの制御部201がログ情報取得部704を有していてもよい。この場合は、各機器の制御部201がログ情報を取得し、優先順位決定部705に出力する。
【0145】
優先順位決定部705は、受信されたログ情報に基づいて、ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された複数の機器のうち、ログ情報をサービス事業者に提供すべき機器の優先順位を決定する。優先順位決定部705は、ログ情報取得部704から出力されたログ情報及び可否情報受信部701から出力された情報に基づいて、ログ情報を提供しないと設定された機器の優先順位を決定する。優先順位とは、ログ情報を提供しないと設定された機器が複数存在する際に、どの機器のログ情報を優先的に提供することが好ましいかを表す順位である。すなわち、優先順位は、ログ情報を提供しないと設定された複数の機器のうち、ログ情報を提供した方が好ましい機器の優先順位を示している。なお、優先順位決定部705は、必ずしもログ情報に基づいて優先順位を決定しなくてもよい。例えば、優先順位決定部705は、可否情報受信部701から出力される情報のみに基づいて、優先順位を決定してもよい。
【0146】
ここで、データセンタ運営会社110が保有するクラウドサーバ111の制御部211が優先順位決定部705を有していてもよい。また、サービスプロバイダ120が保有するサーバ121の制御部211が優先順位決定部705を有していてもよい。さらに、グループ100のホームゲートウェイ102の制御部211が優先順位決定部705を有していてもよい。
【0147】
コマンド提供部702は、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像とを異なる表示態様で表示させる第1のコマンドと、優先順位決定部705によって決定された優先順位に応じて第2画像を表示させる第2のコマンドとを、表示機器103に提供する。
【0148】
ここで、データセンタ運営会社110が保有するクラウドサーバ111の制御部211がコマンド提供部702を有していてもよい。また、サービスプロバイダ120が保有するサーバ121の制御部211がコマンド提供部702を有していてもよい。さらに、グループ100のホームゲートウェイ102の制御部211がコマンド提供部702を有していてもよい。
【0149】
なお、制御システム700は、コマンド生成部をさらに備えてもよい。コマンド生成部は、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像とを異なる表示態様で表示させる第1のコマンドと、優先順位決定部705によって決定された優先順位に応じて第2画像を表示させる第2のコマンドとを生成する。
【0150】
(制御システムの制御方法についての説明)
図21は、本実施の形態2の制御システム700の制御方法を示すフローチャートである。
【0151】
まず、可否情報受信部701は、ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を複数の機器101の各々から受信する(ステップS11)。
【0152】
続いて、ログ情報取得部704は、ログ情報を提供すると設定された機器からログ情報を取得する(ステップS12)。
【0153】
続いて、優先順位決定部705は、取得したログ情報に基づいて、ログ情報を提供しないと設定された機器の優先順位を決定する(ステップS13)。
【0154】
続いて、コマンド提供部702は、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させる第1のコマンドと、優先順位決定部705によって決定された優先順位に基づき第2画像を表示させる第2のコマンドとを、表示機器103に提供する(ステップS14)。
【0155】
(制御システムの動作例)
以下、
図22を用いて、本実施の形態2の制御システムのより具体的な動作例に関して説明する。
図22は、本実施の形態2の制御システムの具体的な動作例を説明するためのシーケンス図である。ここでは、実施の形態1と同様に、機器Aとしてテレビを想定し、機器Bとしてエアコンを想定しているが、これは一例であり、本実施の形態を限定するものではない。
【0156】
ステップS201、S202及びS203の動作に関しては、実施の形態1の
図5におけるステップS101、S102及びS103の動作と同様であるので、その説明を省略する。
【0157】
ステップS204において、クラウドサーバ111の制御部211は、可否情報によってログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示する第1のコマンドを生成する。すなわち、クラウドサーバ111の制御部211は、インターネットへ接続された機器(機器A及び機器B)のうち、ログ情報を提供すると設定された機器(機器A)と、ログ情報を提供しないと設定された機器(機器B)とを整理して第1のコマンドを生成する。なお、ステップS204における第1のコマンドを生成する処理は、
図5のステップS104におけるコマンドを生成する処理と同じである。
【0158】
次に、ステップS205において、クラウドサーバ111の通信部212は、ログ情報を提供すると設定された機器から、ログ情報を取得する。ここで、ステップS205の動作は、本実施の形態の制御システム700におけるログ情報取得部704の動作(
図21のステップS12の動作)に相当する。ここでは、複数の機器101のうち機器A(テレビ)に関しては可否情報“可”と設定されている。よって、機器Aの制御部201は機器に関するログ情報を取得している。
【0159】
クラウドサーバ111の制御部211は、各機器から取得した可否情報を参照し、ログ情報を提供すると設定されている機器を特定する。そして、クラウドサーバ111の通信部212は、特定した機器に対し、ログ情報を取得するための取得要求を送信する。機器の通信部202は、クラウドサーバ111によって送信された取得要求を受信する。機器の制御部201は、メモリ203に記憶されているログ情報を読み出す。そして、通信部202は、読み出されたログ情報をクラウドサーバ111へ送信する。クラウドサーバ111の通信部212は、機器によって送信されたログ情報を受信する。
【0160】
図23は、機器Aから取得したログ情報の一例を示す図である。ログ情報1000は、操作が行われた日時、電源のON/OFFに関する情報、視聴した番組名(例えば、“AAAA”など)、及び視聴した番組のカテゴリ(例えば、“ニュース”など)を含む。ログ情報1000では、機器の動作内容が日時毎に整理されている。なお、複数の機器101のうちの機器Aにおける制御部201が、
図23に示すようにログ情報を整理してもよいし、クラウドサーバ111における制御部211が、
図23に示すようにログ情報を整理してもよい。また、クラウドサーバ111が取得するログ情報はこれに限られない。
【0161】
次に、ステップS206において、クラウドサーバ111の制御部211は、取得したログ情報に基づいて、ログ情報を提供しないと設定された機器の優先順位を決定する。ここで、ステップS206の動作は、本実施の形態の制御システム700における優先順位決定部705の動作(
図21のステップS13の動作)に相当する。以下、優先順位を決定する方法の一例について説明する。
【0162】
図24は、クラウドサーバにおいてログ情報に基づいて生成される情報の一例を示す図である。
図24に示す情報1001は、複数の機器101における機器Aの視聴傾向を示す情報である。まず、クラウドサーバ111の制御部211は、ログ情報1000から情報1001を生成する。情報1001では、ログ情報1000に含まれる番組のカテゴリの比率が整理されている。
図24における情報1001の例では、「バラエティ」に対応するカテゴリの比率が50%を占めており、「ニュース」に対応するカテゴリの比率が40%を占め、「ドラマ」に対応するカテゴリの比率が5%を占め、「スポーツ」に対応するカテゴリの比率が5%を占めている。
【0163】
そして、制御部211は、これらのカテゴリの比率から機器A(テレビ)の視聴傾向を示す視聴傾向パターン1011を決定する。ここで、視聴傾向を示す視聴傾向パターン1011は、一定の基準をもとにデータセンタ運営会社110又はサービスプロバイダ120によって設定されており、視聴傾向パターンの設定方法は限定しない。上記のように、制御部211は、視聴傾向の高いカテゴリに基づいて視聴傾向パターンを決定してもよい。例えば、「ニュース」の比率が最も高い場合は、視聴傾向パターン“A”に決定され、「スポーツ」の比率が最も高い場合は、視聴傾向パターン“B”に決定され、「バラエティ」の比率が最も高い場合は、視聴傾向パターン“C”に決定され、「ドラマ」の比率が最も高い場合は、視聴傾向パターン“D”に決定される。
【0164】
また、制御部211は、ユーザの年齢、性別又は居住地域に応じて複数の視聴傾向パターンに分類してもよい。また、情報1001は、ログ情報1000から何らかの指標で分類又は整理された情報であればいかなる情報でもよく、
図24に示す情報に限られない。
【0165】
図25は、視聴傾向パターンと機器の優先順位とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。
図25に示すテーブル1002は、視聴傾向を示す視聴傾向パターンのそれぞれに対応する機器の優先順位を示すテーブルである。テーブル1002では、パターンAからパターンDの4つの視聴傾向パターンが示されている。例えば、パターンCには、スマートフォン、PC及びエアコンの順に優先順位が設定されている。
【0166】
クラウドサーバ111の制御部211は、テーブル1002を参照することで、ログ情報に基づいて決定した視聴傾向パターン1011に対応する機器の優先順位を決定する。ここでは、ユーザの視聴傾向パターンは、予め規定されている視聴傾向パターンCに決定され、優先順位は、スマートフォン、PC及びエアコンの順に決定されている。
【0167】
なお、テーブル1002は、一定の基準をもとにデータセンタ運営会社110又はサービスプロバイダ120によって設定されるものであり、その設定方法は限定しない。例えば、
図25の例のようにテレビの視聴履歴から得られる視聴パターンによってユーザの嗜好及び生活傾向を分析し、どの機器に関するログ情報を提供してもらえばよりよいサービスが提供できるかを検討した上で、テーブルを作成すればよい。テーブル1002は、クラウドサーバ111又はサーバ121内のメインメモリ213に保持されている。
【0168】
以上の方法で、クラウドサーバ111は、ログ情報に基づいて、ログ情報をサービス事業者に提供しないと示された複数の機器のうち、ログ情報をサービス事業者に提供すべき機器の優先順位を設定する。これにより、複数の機器101を使用するユーザの嗜好を考慮した上で、ログ情報を提供しないとされている機器のうち、どの機器に対してログ情報の提供を促すべきかを決定することができる。
【0169】
なお、優先順位の決定方法は上記の方法に限られない。例えば、クラウドサーバ111は、機器から得られるログ情報を用いずに(ステップS205の処理を行わずに)優先順位を決定してもよい。
図26は、ログ情報を提供する機器と優先順位とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。クラウドサーバ111の制御部211は、
図26に示すテーブル1003を参照し、ログ情報を提供すると設定された機器に基づいて、どの機器のログ情報の提供を促すべきかを決定してもよい。
図26の例では、ログ情報を提供すると設定された機器にテレビが存在する場合には、スマートフォン、PC及びエアコンの順に優先順位が決定される。テーブル1003は、クラウドサーバ111又はサーバ121内のメインメモリ213に保持されている。
【0170】
次に、ステップS207において、クラウドサーバ111の制御部211は、ログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像を、ステップS206において決定された優先順位に基づいて表示させる第2のコマンドを生成する。すなわち、クラウドサーバ111の制御部211は、ログ情報を提供しないと示された機器を表示させる順番を示す第2のコマンドを生成する。
【0171】
次に、ステップS208において、クラウドサーバ111の通信部212は、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示機器103に表示させる第1のコマンド(コマンド504又はコマンド505)を、識別子Aに紐付けられた表示機器103に提供する。また、クラウドサーバ111の通信部212は、ログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像を、ステップS206において決定された優先順位に基づいて表示させる第2のコマンドを、表示機器103に提供する。表示機器103は、クラウドサーバ111によって送信された第1のコマンド及び第2のコマンドを受信する。
【0172】
ここで、ステップS208の動作は、本実施の形態の制御システム700におけるコマンド提供部702の動作(
図21のステップS14の動作)に相当する。なお、ビジネスの類型によっては、クラウドサーバ111はサービスプロバイダ120のサーバ121に第1のコマンド及び第2のコマンドを提供し、サーバ121が、表示機器103に第1のコマンド及び第2のコマンドを提供してもよい。ビジネスの類型に関しては後述する。また、ホームゲートウェイ102が存在する場合には、クラウドサーバ111又はサーバ121は、ホームゲートウェイ102を経由して第1のコマンド及び第2のコマンドを提供してもよい。
【0173】
また、本実施の形態では、クラウドサーバ111は、ステップS204において第1のコマンドを生成した後、ステップS205においてログ情報を取得しているが、本発明は特にこれに限定されない。クラウドサーバ111は、第1のコマンドを生成せずにログ情報を取得し、ステップS206においてログ情報をサービス事業者に提供しないと示された複数の機器のうちのログ情報をサービス事業者に提供すべき機器の優先順位を決定した後、ステップS207において第1のコマンド及び第2のコマンドを生成してもよい。
【0174】
次に、ステップS209において、表示機器103は、クラウドサーバ111から提供された第1のコマンド(コマンド504又はコマンド505)に基づいて、複数の機器101のうちの機器A、機器B及びその他の機器を示す画像を、情報提供の可否に応じた態様で表示する。また、表示機器103は、クラウドサーバ111から提供された優先順位に基づき第2画像を表示させる第2のコマンドに基づいて、優先順位を反映させてログ情報を提供しない機器に対応する第2画像を表示する。
【0175】
図27は、本実施の形態2において表示機器103に表示される画面の一例を示す図である。本実施の形態2では、実施の形態1と同様に、各機器の可否情報を表示する画面として、サービスプロバイダ120の開設する個人用WEBページが用いられる。実施の形態1と同様、表示機器103に各機器の可否情報を表示する画面は、
図27に示すようなWEBページに限らない。
【0176】
図27では、グループ100の複数の機器101内でステップS203にてインターネットに接続された全ての機器をイメージする画像(アイコン)が表示されている。そして、実施の形態1と同様に、表示機器103は、複数の機器101のうち機器A(テレビ)、冷蔵庫及び洗濯機などの可否情報によってログ情報を提供すると設定されている機器を示す第1画像601と、複数の機器101のうち機器B(エアコン)、PC及びスマートフォンなどの可否情報によってログ情報を提供しないと設定されている機器を示す第2画像602とを互いに異なる表示態様で表示する。すなわち、表示機器103は、第1画像601の輝度値を、第2画像602の輝度値よりも高くする。なお、
図27では、輝度が高い画像を実線で表し、輝度が低い画像を破線で表している。
【0177】
また、表示機器103は、可否情報によってログ情報を提供しないと設定されている機器を示す第2画像602を、ステップS206で決定した優先順位に応じた順番で表示する。表示機器103は、優先順位が高い順に、第2画像602を表示画面の左部から右部に向かって表示する。例えば、ログ情報を提供しない機器のうち、優先順位が最も高い機器がスマートフォンであり、優先順位が2番目に高い機器がPCであり、優先順位が3番目に高い機器がエアコンである場合、表示機器103は、スマートフォンを示す画像602a、PCを示す画像602b及びエアコンを示す画像602cを、表示画面の左部から右部に向かって順に表示する。
【0178】
なお、
図27に示すように、表示機器103は、優先順位に応じて第2画像602の大きさを変えて表示してもよい。すなわち、表示機器103は、第2画像602のうち、最も優先順位の高い機器を示す第2画像を最も大きく表示し、優先順位が低くなるにしたがって、第2画像を徐々に小さく表示してもよい。
【0179】
なお、決定した優先順位を表示に反映させる方法に関しては
図27に示す例に限られない。例えば、表示機器103は、優先順位の最も高い第2画像602だけを表示してもよい。
【0180】
また、表示機器103は、優先順位が高い順に、表示画面の上部から下部に向かって表示してもよい。
【0181】
さらに、本実施の形態2において、クラウドサーバ111の制御部211は、第1のコマンド及び第2のコマンドを生成しているが、本発明は、特にこれに限定されず、第1のコマンド及び第2のコマンドを1つにまとめたコマンドを生成してもよい。例えば、
図9のコマンド504において、ログ情報を提供しない機器(フラグが“0”である機器)の各々に優先順位を対応付けてもよい。ログ情報を提供しない機器のうち、優先順位が最も高い機器がスマートフォンであり、優先順位が2番目に高い機器がPCであり、優先順位が3番目に高い機器がエアコンである場合、スマートフォンには“1”という優先順位を対応付け、PCには“2”という優先順位を対応付け、エアコンには“3”という優先順位を対応付けてもよい。
【0182】
以上、本実施の形態2では、複数の機器101のうちログ情報を提供すると設定された機器からログ情報を取得し、ログ情報を提供しないと設定された複数の機器に対して、ログ情報の提供を促す優先順位を決定して、表示に反映させている。これにより、サービスプロバイダ120が提供したいサービスを実現するために必要となる機器のログ情報の提供を優先的に促すことができる。よって、サービスプロバイダ120は各ユーザに最適なサービスを容易に提供することができる。
【0183】
(実施の形態3)
(各装置の構成)
本実施の形態3における各装置の構成は、実施の形態1と同様であるので説明を省略し、以下実施の形態1と同じ符号を用いて説明する。
【0184】
(制御システムの構成)
図28は、本実施の形態3における制御システム800の構成を示す図である。
【0185】
制御システム800は、可否情報受信部801と、コマンド提供部802と、ログ情報取得部804と、サービス決定部805とを備える。
【0186】
ここで、可否情報受信部801及びコマンド提供部802が行う処理は、実施の形態1における可否情報受信部301及びコマンド提供部302が行う処理と同様であるので、その説明を省略する。また、ログ情報取得部804が行う処理は、実施の形態2におけるログ情報取得部704が行う処理と同様であるので、その説明を省略する。
【0187】
サービス決定部805は、受信されたログ情報に基づいて、ログ情報をサービス事業者に提供しないと示されている機器が、ログ情報をサービス事業者に提供すると示された際にユーザに提供されるサービスを決定する。サービス決定部805は、ログ情報取得部804から出力されたログ情報、及び可否情報受信部801から出力された可否情報に基づいて、ユーザに提供するサービスを決定する。ユーザに提供するサービスとは、例えば、商品の購入に利用できるポイントの付与、又は商品の購入に利用できる割引チケット等を示し、その内容に関しては特に限定しない。
【0188】
ここで、データセンタ運営会社110が保有するクラウドサーバ111の制御部211がサービス決定部805を有していてもよい。また、サービスプロバイダ120が保有するサーバ121の制御部211がサービス決定部805を有していてもよい。さらに、グループ100のホームゲートウェイ102の制御部211がサービス決定部805を有していてもよい。
【0189】
コマンド提供部802は、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像とを異なる表示態様で表示させる第1のコマンドと、ログ情報を提供しないと設定されている機器の情報提供を許可した際にユーザに提供されるサービスを表示させる第3のコマンドとを、表示機器103に提供する。
【0190】
ここで、データセンタ運営会社110が保有するクラウドサーバ111の制御部211がコマンド提供部802を有していてもよい。また、サービスプロバイダ120が保有するサーバ121の制御部211がコマンド提供部802を有していてもよい。さらに、グループ100のホームゲートウェイ102の制御部211がコマンド提供部802を有していてもよい。
【0191】
なお、制御システム800は、コマンド生成部をさらに備えてもよい。コマンド生成部は、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像とを異なる表示態様で表示させる第1のコマンドと、ログ情報を提供しないと設定されている機器の情報提供を許可した際にユーザに提供されるサービスを表示させる第3のコマンドとを生成する。
【0192】
(制御システムの制御方法についての説明)
図29は、本実施の形態3の制御システム800の制御方法を示すフローチャートである。
【0193】
まず、可否情報受信部801は、ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を複数の機器101の各々から受信する(ステップS21)。
【0194】
続いて、ログ情報取得部804は、ログ情報を提供すると設定された機器からログ情報を取得する(ステップS22)。
【0195】
続いて、サービス決定部805は、取得したログ情報に基づいて、ユーザに提供するサービスを決定する(ステップS23)。
【0196】
続いて、コマンド提供部802は、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させる第1のコマンドと、ログ情報を提供しないと設定されている機器の情報提供を許可した際にユーザに提供されるサービスを表示させる第3のコマンドとを、表示機器103に提供する(ステップS24)。
【0197】
(制御システムの動作例)
以下、
図30を用いて、本実施の形態3の制御システムのより具体的な動作例に関して説明する。
図30は、本実施の形態3の制御システムの具体的な動作例を説明するためのシーケンス図である。ここでは、実施の形態1及び実施の形態2と同様に、機器Aとしてテレビを想定し、機器Bとしてエアコンを想定しているが、これは一例であり、本実施の形態を限定するものではない。
【0198】
ステップS401、S402及びS403の動作に関しては、実施の形態1の
図5におけるステップS101、S102及びS103の動作と同様であるので、その説明を省略する。また、ステップS404及びS405の動作に関しては、実施の形態2の
図22におけるステップS204及びS205の動作と同様であるので、その説明を省略する。
【0199】
ステップS406において、クラウドサーバ111の制御部211は、機器Aから取得したログ情報を基に、ログ情報を提供しないと設定されている機器がログ情報を提供すると設定された場合にユーザに提供されるサービスを決定する。ここで、ステップS406の動作は、本実施の形態の制御システム800におけるサービス決定部805の動作(
図29のステップS23の動作)に相当する。以下、サービスの決定方法に関して説明する。
【0200】
図31は、サービスを決定するためのテーブル1500の一例を示す図である。テーブル1500では、ログ情報の提供を促す対象の機器がスマートフォン及びエアコンであり、既に情報を提供している機器がテレビ及び冷蔵庫である例を示している。なお、サービスを決定するためのテーブル1500はこの例に限られない。
【0201】
ログ情報の提供を促す対象機器がスマートフォンであり、既にログ情報を提供している機器としてテレビが存在する場合、テーブル1500のようにテレビから得られるユーザの視聴傾向を示す視聴傾向パターンを基にサービスが決定される。視聴傾向パターンとは、実施の形態2で説明した
図24における視聴傾向パターン1011と同様であり、例えばユーザがどのカテゴリの番組を多く視聴しているかを示すものである。
図31のテーブル1500の例では、視聴傾向パターンAは「スポーツ」のカテゴリが多く視聴されたことを示し、視聴傾向パターンBは「ドラマ」のカテゴリが多く視聴されたことを示し、視聴傾向パターンCは「バラエティ」のカテゴリが多く視聴されたことを示している。そして、テーブル1500では、例えば視聴傾向パターンAと判断されたテレビのユーザのスマートフォンに対して、スポーツの観戦チケットに関する情報が配信されることを示している。
【0202】
すなわち、ユーザの視聴傾向パターンがテレビのログ情報として取得されており、ログ情報を提供しないと設定されているスマートフォンがログ情報を提供すると設定された場合、スマートフォンには、視聴傾向パターンに応じたチケットに関する情報を配信するサービスが提供される。ログ情報をサービス事業者に提供すると示された機器が、テレビである場合、ログ情報は、テレビの視聴履歴を含み、サービスは、視聴履歴から得られる視聴傾向に基づき決定される。
【0203】
また、ログ情報の提供を促す対象機器がスマートフォンであり、既に情報を提供している機器として冷蔵庫が存在する場合、テーブル1500のように冷蔵庫内の食材の在庫状況を基にサービスが決定される。
図31のテーブル1500の例では、冷蔵庫内の食材のうち在庫がなくなりそうな食材に関する情報を基に、どの店舗のクーポンをスマートフォンに配信するかが示されている。すなわち、冷蔵庫内の食材の在庫状況が冷蔵庫のログ情報として取得されており、ログ情報を提供しないと設定されているスマートフォンがログ情報を提供すると設定された場合、スマートフォンには、在庫がなくなりそうな食材に応じた販売店舗のクーポンに関する情報を配信するサービスが提供される。
【0204】
また、ログ情報の提供を促す対象機器がエアコンであり、既に情報を提供している機器としてテレビが存在する場合、テーブル1500のようにユーザの生活スタイルに合わせたエアコンの運転サービスが決定される。ユーザの生活スタイルに合わせたエアコンの運転サービスとは、例えば実施の形態2の
図23におけるログ情報1000のように1日のうちのテレビのON/OFF時刻を取得している場合、取得したON/OFF時刻から1週間の生活スタイルを学習することで、最適な時刻(ユーザがテレビを視聴する時刻)に自動でエアコンをON又はOFFにする等のサービスである。
【0205】
すなわち、テレビのON/OFF時刻がテレビのログ情報として取得されており、ログ情報を提供しないと設定されているエアコンがログ情報を提供すると設定された場合、エアコンには、ユーザのテレビの視聴時刻に応じた運転サービスが提供される。
【0206】
クラウドサーバ111の制御部211は、テーブル1500を参照することで、ログ情報を提供しないと設定されている機器の情報提供を許可した際にユーザに提供されるサービスを決定する。なお、テーブル1500は、一定の基準を基にデータセンタ運営会社110又はサービスプロバイダ120によって設定されるものであり、その設定方法は限定しない。テーブル1500は、クラウドサーバ111又はサーバ121内のメインメモリ213に保持されている。
【0207】
以上の方法によって、ログ情報を基にユーザに提供するサービスが決定される。これにより、ユーザの嗜好に合わせた最適なサービスが提供できる。なお、サービスの決定方法はログ情報を基に決定するものであればこれに限られない。
【0208】
次に、ステップS407において、クラウドサーバ111の制御部211は、ステップS406で決定されたサービスを表示させるための第3のコマンドを生成する。すなわち、クラウドサーバ111の制御部211は、ログ情報を提供しないと設定されている機器の情報提供を許可した際にユーザに提供されるサービスを表示させるための第3のコマンドを生成する。
【0209】
次に、ステップS208において、クラウドサーバ111の通信部212は、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示機器103に表示させる第1のコマンド(コマンド504又はコマンド505)を、識別子Aに紐付けられた表示機器103に提供する。また、クラウドサーバ111の通信部212は、ログ情報を提供しないと設定されている機器の情報提供を許可した際にユーザに提供されるサービスを表示機器103に表示させる第3のコマンドを、識別子Aに紐付けられた表示機器103に提供する。表示機器103は、クラウドサーバ111によって送信された第1のコマンド及び第3のコマンドを受信する。
【0210】
ここで、ステップS208の動作は、本実施の形態の制御システム800におけるコマンド提供部802の動作(
図29のステップS24の動作)に相当する。なお、ビジネスの類型によっては、クラウドサーバ111はサービスプロバイダ120のサーバ121に第1のコマンド及び第3のコマンドを送り、サーバ121が、表示機器103に第1のコマンド及び第3のコマンドを提供してもよい。ビジネスの類型に関しては後述する。また、ホームゲートウェイ102が存在する場合には、クラウドサーバ111又はサーバ121は、ホームゲートウェイ102を経由して第1のコマンド及び第3のコマンドを提供してもよい。
【0211】
また、本実施の形態では、クラウドサーバ111は、ステップS404において第1のコマンドを生成した後、ステップS405においてログ情報を取得しているが、本発明は特にこれに限定されない。クラウドサーバ111は、第1のコマンドを生成せずにログ情報を取得し、ステップS406においてログ情報を提供しないと設定されている機器の情報提供を許可した際にユーザに提供されるサービスを決定した後、ステップS407において第1のコマンド及び第3のコマンドを生成してもよい。
【0212】
次に、ステップS409において、表示機器103は、クラウドサーバ111から提供された第1のコマンド(コマンド504又はコマンド505)に基づいて、複数の機器101のうちの機器A、機器B及びその他の機器を示す画像を、情報提供の可否に応じた態様で表示する。また、表示機器103は、クラウドサーバ111から提供されたサービスを表示させる第3のコマンドに基づいて、ログ情報を提供しないと設定されている機器の情報提供を許可した際にユーザに提供されるサービスを表示する。
【0213】
図32は、本実施の形態3において表示機器103に表示される画面の一例を示す図である。本実施の形態3では、実施の形態1と同様に、各機器の可否情報を表示する画面として、サービスプロバイダ120の開設する個人用WEBページが用いられる。実施の形態1と同様、表示機器103に各機器の可否情報を表示する画面は、
図32に示すようなWEBページに限らない。
【0214】
図32では、グループ100の複数の機器101内でステップS403にてインターネットに接続された全ての機器をイメージする画像(アイコン)が表示されている。そして、実施の形態1と同様に、表示機器103は、複数の機器101のうち機器A(テレビ)、冷蔵庫及び洗濯機などの可否情報によってログ情報を提供すると設定されている機器を示す第1画像601と、複数の機器101のうち機器B(エアコン)、PC及びスマートフォンなどの可否情報によってログ情報を提供しないと設定されている機器を示す第2画像602とを互いに異なる表示態様で表示する。すなわち、表示機器103は、第1画像601の輝度値を、第2画像602の輝度値よりも高くする。なお、
図32では、輝度が高い画像を実線で表し、輝度が低い画像を破線で表している。
【0215】
また、表示機器103は、可否情報によってログ情報を提供しないと示されている機器に対して、情報提供の許可を促すための情報1600を表示する。ここでは、表示機器103は、「登録機器を増やしませんか?」という文章を表示することにより、ユーザを誘導している。そして、表示機器103は、「もしあなたが以下の機器の登録をしてくれたらこんないいことがあります」という文章の後に、
図30のステップS406における処理によって決定されたサービスを表示している。
【0216】
ここで、クラウドサーバ111は、
図30のステップS406における処理にてサービスを決定する根拠となったログ情報をユーザに提示するように表示機器103を制御してもよい。
【0217】
図33は、スマートフォンのログ情報の提供が許可された場合に提供されるサービスを決定する際にテレビ及び冷蔵庫から取得したログ情報を表示する画面の一例を示す図であり、
図34は、エアコンのログ情報の提供が許可された場合に提供されるサービスを決定する際にテレビから取得したログ情報を表示する画面の一例を示す図である。
【0218】
例えば、
図33では、スマートフォンに対しログ情報を提供してもよいと設定した場合に提供されるサービスを決定する根拠となった、テレビ及び冷蔵庫から得られたログ情報を示している。ユーザは、WEB画面(
図32)上に表示されたボタン1601をクリックすることで
図33に示すWEB画面を確認することができる。表示機器103は、WEB画面(
図32)上に表示された第1のボタン1601の選択を受け付け、ユーザにより第1のボタン1601がクリックされると、
図33に示すWEB画面をクラウドサーバ111から取得して表示する。
【0219】
図33の画面上には、テレビの視聴傾向パターンと、カテゴリごとの視聴比率をグラフ化したイメージとが示されている。また、
図33の画面上には、冷蔵庫内の在庫情報が示されている。
【0220】
同様に、
図34では、エアコンに対しログ情報を提供してもよいと設定した場合に提供されるサービスを決定する根拠となった、テレビから得られたログ情報を示している。ユーザは、WEB画面(
図32)に表示された第2のボタン1602をクリックすることで
図34に示すWEB画面を確認することができる。表示機器103は、WEB画面(
図32)上に表示された第2のボタン1602の選択を受け付け、ユーザにより第2のボタン1602がクリックされると、
図34に示すWEB画面をクラウドサーバ111から取得して表示する。
【0221】
例えば
図34の画面上には、曜日ごとにその日に最初にテレビをONにした時刻の平均時刻と、最後にテレビをOFFした時刻の平均時刻とが表示されている。これらによって、ユーザは、自身が所有する家電機器の使用履歴を把握できる。また、ユーザは、情報1600に示されるサービスが提示される理由を確認することができる。そのため、ユーザへ安心感を与えることもできる。
【0222】
以上、本実施の形態3では、複数の機器101のうちログ情報を提供すると設定された機器からログ情報を取得し、取得したログ情報に基づいて、ログ情報を提供しないと設定されている機器の情報提供を許可した際にユーザに提供されるサービスが表示される。よって、ユーザに最適なサービス提供をすることができる。また、サービスプロバイダにとっては、ユーザの嗜好に合ったサービスを提示することで、効率的にユーザをサービスに誘導することができる。
【0223】
(実施の形態4)
(各装置の構成)
本実施の形態4における各装置の構成は、実施の形態1と同様であるので説明を省略し、以下実施の形態1と同じ符号を用いて説明する。
【0224】
図35は、本実施の形態4における制御システムの全体構成を示す図である。
【0225】
本実施の形態4においては、
図35に示すように、情報管理システムは、ユーザ10,20の使用する第1の識別子Aに紐付けられた複数の機器101及び表示機器103と、ユーザ30の使用する識別子Bに紐付けられた複数の機器1900及び表示機器1903とを備える。第2の識別子Bとは第1の識別子Aと異なる識別子である。複数の機器1900及び表示機器1903の構成は、実施の形態1における複数の機器101及び表示機器103の構成と同様であるので説明を省略する。識別子と機器とを紐付ける方法は実施の形態1に記載した方法と同様である。第2の識別子Bに紐付けられた複数の機器1900はグループ100に存在する機器でも、他のグループに存在する機器でもよい。
【0226】
(制御システムの構成)
図36は、本実施の形態4における制御システム900の構成を示す図である。
【0227】
制御システム900は、可否情報受信部901と、コマンド提供部902と、関連機器特定部904とを備える。
【0228】
ここで、可否情報受信部901及びコマンド提供部902が行う処理は、実施の形態1における可否情報受信部301及びコマンド提供部302が行う処理と同様であるので、その説明を省略する。
【0229】
関連機器特定部904は、第1の識別子Aに紐付けられるとともにログ情報をサービス事業者に提供すると示された第1の機器に関連する第2の識別子Bに紐付けられた第2の機器(関連機器)を特定する。関連機器特定部904は、可否情報受信部901から出力された可否情報を基に、ログ情報を提供すると設定された機器に関する第1の識別子Aとは異なる第2の識別子Bに紐付けられた関連機器を特定する。
【0230】
関連機器とは、例えば型番が同じ機器を示す。型番とは、機器の種類を区別するための番号である。また、関連機器とは、同一メーカであるとともに同一種類の機器であってもよい。すなわち、「メーカA」の「テレビ」というカテゴリに含まれる機器をすべて関連機器とみなしてもよい。なお、関連機器特定部904は、第1の識別子Aに紐付けられるとともにログ情報をサービス事業者に提供しないと示された機器に関連する第2の識別子Bに紐付けられた関連機器を特定してもよい。
【0231】
ここで、データセンタ運営会社110が保有するクラウドサーバ111の制御部211が関連機器特定部904を有していてもよい。また、サービスプロバイダ120が保有するサーバ121の制御部211が関連機器特定部904を有していてもよい。さらに、グループ100のホームゲートウェイ102の制御部211が関連機器特定部904を有していてもよい。
【0232】
コマンド提供部902は、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像とを異なる表示態様で表示させる第1のコマンドと、第2の識別子Bに紐付けられた関連機器に関する情報を表示させる第4のコマンドとを、表示機器103に提供する。関連機器に関する情報とは、例えば第2の識別子Bに紐付けられた関連機器の個数である。
【0233】
ここで、データセンタ運営会社110が保有するクラウドサーバ111の制御部211がコマンド提供部902を有していてもよい。また、サービスプロバイダ120が保有するサーバ121の制御部211がコマンド提供部902を有していてもよい。さらに、グループ100のホームゲートウェイ102の制御部211がコマンド提供部902を有していてもよい。
【0234】
なお、制御システム900は、コマンド生成部をさらに備えてもよい。コマンド生成部は、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像とを異なる表示態様で表示させる第1のコマンドと、第2の識別子Bに紐付けられた関連機器に関する情報を表示させる第4のコマンドとを生成する。
【0235】
(制御システムの制御方法についての説明)
図37は、本実施の形態4の制御システム900の制御方法を示すフローチャートである。
【0236】
まず、可否情報受信部901は、ログ情報をサービス事業者に提供するか否かを示す可否情報を複数の機器101の各々から受信する(ステップS31)。
【0237】
続いて、関連機器特定部904は、ログ情報を提供すると設定された機器に関して他の識別子(第2の識別子B)に紐付けられた関連機器を特定する(ステップS32)。関連機器特定部904は、第1の識別子Aに紐付けられるとともにログ情報をサービス事業者に提供すると示された第1の機器に関連する第2の識別子Bに紐付けられた第2の機器(関連機器)を特定する。
【0238】
続いて、コマンド提供部902は、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示させる第1のコマンドと、他の識別子(第2の識別子B)に紐付けられた関連機器に関する情報を表示させる第4のコマンドとを、表示機器103に提供する(ステップS33)。
【0239】
(制御システムの動作例)
以下、
図38を用いて、本実施の形態4の制御システムのより具体的な動作例に関して説明する。
図38は、本実施の形態4の制御システムの具体的な動作例を説明するためのシーケンス図である。ここでは、実施の形態1、実施の形態2及び実施の形態3と同様に、機器Aとしてテレビを想定し、機器Bとしてエアコンを想定しているが、これは一例であり、本実施の形態を限定するものではない。また、複数の機器1900とは、上記した、第1の識別子Aとは異なる第2の識別子Bに紐付けられている機器である。
【0240】
ステップS601、S602及びS603の動作に関しては、実施の形態1の
図5におけるステップS101、S102及びS103の動作と同様であるので、その説明を省略する。また、ステップS604の動作に関しては、実施の形態2の
図22におけるステップS204の動作と同様であるので、その説明を省略する。
【0241】
ここで、ステップS605において、クラウドサーバ111の通信部212は、他のグループにおける複数の機器1900のうちログ情報を提供すると設定された機器Aに関する型番情報を取得する。なお、ステップS605の動作は、ステップS604の動作の後でなくてもよく、クラウドサーバ111の通信部212は、事前に識別子Bに紐付けられた複数の機器1900から型番情報を取得してもよい。なお、複数の機器1900から取得する情報は、機器の型番情報でなくてもよく、機器の種類に関する情報又はメーカに関する情報等でもよい。
【0242】
また、複数の機器1900の機器Aは、インターネットに接続されたタイミングで、可否情報をクラウドサーバ111に通知するようにしてもよい。また、クラウドサーバ111は、複数の機器1900の機器Aがインターネットに接続されたか否かを示す通知を、一定時間ごとに要求することで可否情報を受信してもよい。この際、複数の機器1900の機器Aは、可否情報だけでなく、識別子、機器の種類、製造メーカ名及び機器の型番を含む情報(
図6の情報501)をクラウドサーバ111に送信してもよい。これにより、ログ情報を提供すると設定された機器に関する型番情報を要求するステップS605の動作が不要となる。
【0243】
次に、ステップS606において、クラウドサーバ111の制御部211は、ログ情報を提供すると設定された機器に関して、他の識別子に紐付けられた関連機器を特定する。ここで、他の識別子とは、複数の機器101が第1の識別子Aに紐付けられている場合、例えば第2の識別子B又は第1の識別子A以外のあらゆる識別子をさす。ここで、ステップS606の動作は、本実施の形態の制御システム900における関連機器特定部904の動作(
図37のステップS32の動作)に相当する。
【0244】
図39は、クラウドサーバ111によって特定された関連機器に関する情報2000を示す図である。
図39の例では、“XXXX”というメーカの“T−XXXXWT”という型番のテレビが、識別子A、識別子B、識別子C、・・・に紐付けられている。また、それぞれの識別子に対応する機器は、ログ情報を提供すると設定されている。また、これら識別子の合計数2001が“123”と算出されている。また、“XXXX”というメーカの“NXXXXR”という型番の洗濯機に関しても、同様に他の識別子が特定され、識別子の合計数が算出されている。
【0245】
次に、ステップS607において、クラウドサーバ111の制御部211は、第1の識別子Aに紐付けられるとともにログ情報をサービス事業者に提供すると示された第1の機器に関連する第2の識別子Bに紐付けられた第2の機器(関連機器)に関する情報を表示させる第4のコマンドを生成する。すなわち、クラウドサーバ111の制御部211は、情報2000に基づいて、他の識別子に紐付けられた関連機器に関する情報を表示させる第4のコマンドを生成する。なお、関連機器に関する情報とは、第1の識別子Aに紐付けられたログ情報を提供する機器と同じ型番であり、他の識別子に紐付けられている機器の数を示す。クラウドサーバ111の制御部211は、
図39に示す情報2000の各機器の識別子の数を集計することにより、関連機器に関する情報を生成する。
【0246】
次に、ステップS608において、クラウドサーバ111の通信部212は、可否情報によってログ情報を提供すると示された機器を示す第1画像と可否情報によってログ情報を提供しないと示された機器を示す第2画像とを互いに異なる表示態様で表示機器103に表示させる第1のコマンド(コマンド504又はコマンド505)を、第1の識別子Aに紐付けられた表示機器103に提供する。また、クラウドサーバ111の通信部212は、情報2000に基づいて生成される他の識別子に紐付けられた関連機器に関する情報を表示機器103に表示させる第4のコマンドを、第1の識別子Aに紐付けられた表示機器103に提供する。なお、第4のコマンドとは、例えば識別子の合計数2001を、テレビを示す第1画像の付近に表示する旨のコマンドである。
【0247】
ここで、ステップS608の動作は、本実施の形態の制御システム900におけるコマンド提供部902の動作(
図37のステップS33の動作)に相当する。なお、ビジネスの類型によっては、クラウドサーバ111はサービスプロバイダ120のサーバ121に第1のコマンド及び第4のコマンドを提供し、サーバ121が、表示機器103に第1のコマンド及び第4のコマンドを提供してもよい。ビジネスの類型に関しては後述する。また、ホームゲートウェイ102が存在する場合には、クラウドサーバ111又はサーバ121は、ホームゲートウェイ102を経由して第1のコマンド及び第4のコマンドを提供してもよい。
【0248】
また、本実施の形態では、クラウドサーバ111は、ステップS604において第1のコマンドを生成した後、ステップS605において型番情報を取得しているが、本発明は特にこれに限定されない。クラウドサーバ111は、第1のコマンドを生成せずに型番情報を取得し、ステップS606において関連機器を特定した後、ステップS607において第1のコマンド及び第4のコマンドを生成してもよい。
【0249】
次に、ステップS609において、表示機器103は、クラウドサーバ111から受信した第1のコマンドに基づいて、複数の機器101のうちの機器A、機器B及びその他の機器を示す画像を、情報提供の可否に応じた態様で表示する。また、表示機器103は、クラウドサーバ111から受信した第4のコマンドに基づいて、他の識別子に紐付けられた関連機器に関する情報を表示する。
【0250】
図40は、本実施の形態4において表示機器103に表示される画面の一例を示す図である。本実施の形態4では、実施の形態1と同様に、各機器の可否情報を表示する画面として、サービスプロバイダ120の開設する個人用WEBページが用いられる。実施の形態1と同様、表示機器103に各機器の可否情報を表示する画面は、
図40に示すようなWEBページに限らない。
【0251】
図40では、グループ100の複数の機器101内でステップS603にてインターネットに接続された全ての機器をイメージする画像(アイコン)が表示されている。そして、実施の形態1と同様に、表示機器103は、複数の機器101のうち機器A(テレビ)、冷蔵庫及び洗濯機などの可否情報によってログ情報を提供すると設定されている機器を示す第1画像601と、複数の機器101のうち機器B(エアコン)、PC及びスマートフォンなどの可否情報によってログ情報を提供しないと設定されている機器を示す第2画像602とを互いに異なる表示態様で表示する。すなわち、表示機器103は、第1画像601の輝度値を、第2画像602の輝度値よりも高くする。なお、
図40では、輝度が高い画像を実線で表し、輝度が低い画像を破線で表している。
【0252】
ここで、表示機器103は、ログ情報を提供する機器の型番と、ステップS606で特定した他の識別子に紐付けられている機器のうち、ログ情報を提供する機器の合計数とを示す情報2100を表示する。例えば、テレビの型番が“T−XXXXWT”と表示され、他の識別子に紐付けられているテレビの合計数が、当該型番の付近に“現在123人!”と表示されている。この表示により、多数の人がログ情報の提供を許可しているという安心感をユーザに与えることができ、ログ情報を提供しないと設定されている機器に対してログ情報を提供するように促すことができる。
【0253】
なお、クラウドサーバ111は、可否情報によってログ情報を提供しないと設定されている機器に関しても、機器の型番と、他の識別子に紐付けられている機器のうち、ログ情報を提供する機器の合計数とを示す情報を表示するように制御してもよい。これにより、可否情報によってログ情報を表示しないと設定されている機器に関しても、多数の人がログ情報の提供を許可しているという安心感をユーザに与えることができ、ログ情報を提供しないと設定されている機器に対してログ情報を提供するように促す効果を高めることができる。
【0254】
図41は、本実施の形態4において表示機器103に表示される画面の他の例を示す図である。
【0255】
図41に示すように、WEBサイト内でソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を構築し、機器に関する可否情報がログ情報を提供すると設定された場合のみに、その機器に関するコミュニティページを閲覧することができるシステムを設けてもよい。ユーザは、画面上に表示されるボタン2200をクリックすることでコミュニティページを閲覧することができる。コミュニティページでは、ユーザ同士が、同一機器に関する使用方法、又はエラー対応等の情報を共有することができる。また、表示機器103は、ログ情報を提供しないと設定されている機器のコミュニティに関する情報2300を表示してもよい。これにより、ログ情報を提供しないと設定されている機器に対してログ情報を提供するように促すことができる。
【0256】
以上、本実施の形態4では、ログ情報を提供すると設定されている関連機器に関する情報が表示されるので、ユーザをサービスへ誘導することができる。
【0257】
なお、上記の各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されてもよい。また、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0258】
以上、一つ又は複数の態様に係る制御方法及び制御システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
【0259】
上記各実施の形態では、複数の機器101が一般家庭等で使用される家電機器等である場合について説明したが、複数の機器101は、例えば、工場等で使用される工作機器等の産業用機器であってもよい。
【0260】
(サービスの類型)
上記全ての実施の形態において説明された技術は、例えば、以下のクラウドサービスの類型において実現されうる。しかし、上記態様において説明された技術が実現されるクラウドサービスの類型はこれに限られるものでない。
【0261】
(サービスの類型1:自社データセンタ型クラウドサービス)
図42は、サービスの類型1(自社データセンタ型クラウドサービス)における情報提供システムが提供するサービスの全体像を示す図である。本類型では、サービスプロバイダ120がグループ100から情報を取得し、ユーザに対してサービスを提供する。本類型では、サービスプロバイダ120が、データセンタ運営会社の機能を有している。すなわち、サービスプロバイダ120が、ビッグデータを管理するクラウドサーバ243を保有している。したがって、データセンタ運営会社は存在しない。
【0262】
本類型では、サービスプロバイダ120は、データセンタ(クラウドサーバ)243を運営及び管理している。また、サービスプロバイダ120は、オペレーティングシステム(OS)242及びアプリケーション241を管理する。サービスプロバイダ120は、サービスプロバイダ120が管理するOS242及びアプリケーション241を用いてサービスを提供する(矢印244)。
【0263】
(サービスの類型2:IaaS利用型クラウドサービス)
図43は、サービスの類型2(IaaS利用型クラウドサービス)における情報提供システムが提供するサービスの全体像を示す図である。ここで、IaaSとは、インフラストラクチャー・アズ・ア・サービスの略であり、コンピュータシステムを構築及び稼動させるための基盤そのものを、インターネット経由のサービスとして提供するクラウドサービス提供モデルである。
【0264】
本類型では、データセンタ運営会社110が、データセンタ(クラウドサーバ)243を運営及び管理している。また、サービスプロバイダ120は、OS242及びアプリケーション241を管理する。サービスプロバイダ120は、サービスプロバイダ120が管理するOS242及びアプリケーション241を用いてサービスを提供する(矢印244)。
【0265】
(サービスの類型3:PaaS利用型クラウドサービス)
図44は、サービスの類型3(PaaS利用型クラウドサービス)における情報提供システムが提供するサービスの全体像を示す図である。ここで、PaaSとは、プラットフォーム・アズ・ア・サービスの略であり、ソフトウェアを構築及び稼動させるための土台となるプラットフォームを、インターネット経由のサービスとして提供するクラウドサービス提供モデルである。
【0266】
本類型では、データセンタ運営会社110は、OS242を管理し、データセンタ(クラウドサーバ)243を運営及び管理している。また、サービスプロバイダ120は、アプリケーション241を管理する。サービスプロバイダ120は、データセンタ運営会社110が管理するOS242及びサービスプロバイダ120が管理するアプリケーション241を用いてサービスを提供する(矢印244)。
【0267】
(サービスの類型4:SaaS利用型クラウドサービス)
図45は、サービスの類型4(SaaS利用型クラウドサービス)における情報提供システムが提供するサービスの全体像を示す図である。ここで、SaaSとは、ソフトウェア・アズ・ア・サービスの略である。SaaS利用型クラウドサービスは、例えば、データセンタ(クラウドサーバ)を保有しているプラットフォーム提供者が提供するアプリケーションを、データセンタ(クラウドサーバ)を保有していない会社又は個人などの利用者がインターネットなどのネットワーク経由で使用できる機能を有するクラウドサービス提供モデルである。
【0268】
本類型では、データセンタ運営会社110は、アプリケーション241を管理し、OS242を管理し、データセンタ(クラウドサーバ)243を運営及び管理している。また、サービスプロバイダ120は、データセンタ運営会社110が管理するOS242及びアプリケーション241を用いてサービスを提供する(矢印244)。
【0269】
以上、いずれのクラウドサービスの類型においても、サービスプロバイダ120がサービスを提供する。また、例えば、サービスプロバイダ又はデータセンタ運営会社は、OS、アプリケーション又はビックデータのデータベース等を自ら開発してもよいし、また、第三者に外注させてもよい。
【0270】
ここで、以下の変形例についても本願発明に適用できる。
【0271】
(変形例1)
変形例1に係る制御方法は、ネットワークを介して複数の機器を制御し、前記複数の機器に関する画像を表示する表示機器を制御する制御方法であって、前記複数の機器の前記ネットワークへの接続を検知し、機器の使用状況に関するログ情報をサービス事業者に提供するか否かを、前記複数の機器ごとに特定し、前記ログ情報をサービス事業者に提供すると設定されている機器に関する画像と、前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと設定されている機器に関する画像とを、それぞれ異なる表示方法で表示するように前記表示機器を制御する。
【0272】
(変形例2)
変形例2に係る制御システムは、ネットワークを介して複数の機器を制御し、前記複数の機器に関する画像を表示する表示機器を制御する制御システムであって、前記複数の機器の前記ネットワークへの接続を検知する接続検知部と、前記複数の機器について設定されている、機器の使用状況に関するログ情報をサービス事業者に提供するか否かを、前記複数の機器ごとに特定する情報提供特定部と、前記ログ情報をサービス事業者に提供すると設定されている機器に関する画像と、前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと設定されている機器に関する画像とを、それぞれ異なる表示方法で表示するように前記表示機器を制御する機器制御部と、を備える。
【0273】
(変形例3)
変形例3に係る表示方法は、ネットワークを介してコンピュータと接続する表示機器に、前記コンピュータに接続された複数の機器に関する画像を表示する表示方法であって、前記コンピュータが、前記表示機器以外の複数の機器における前記ネットワークへの接続を検知し、前記コンピュータが、前記複数の機器に設定されている使用状況に関するログ情報をサービス事業者に提供するか否かを特定し、前記表示機器が、前記ログ情報をサービス事業者に提供すると設定されている機器に関する画像を第1の表示態様で表示し、前記表示機器が、前記ログ情報をサービス事業者に提供しないと設定されている機器に関する画像を第2の表示態様で表示する。