特許第6371714号(P6371714)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6371714
(24)【登録日】2018年7月20日
(45)【発行日】2018年8月8日
(54)【発明の名称】ヒータ付シートベルト装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 22/12 20060101AFI20180730BHJP
   B60R 22/00 20060101ALI20180730BHJP
【FI】
   B60R22/12
   B60R22/00 201
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-16978(P2015-16978)
(22)【出願日】2015年1月30日
(65)【公開番号】特開2016-141196(P2016-141196A)
(43)【公開日】2016年8月8日
【審査請求日】2017年8月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】橋本 治彦
(72)【発明者】
【氏名】浮田 優
(72)【発明者】
【氏名】濱田 尊裕
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 隆
【審査官】 森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】 特開平02−227348(JP,A)
【文献】 特表2006−527684(JP,A)
【文献】 特開2014−166842(JP,A)
【文献】 特開2010−083151(JP,A)
【文献】 実開昭54−118721(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 22/00−22/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェビングに設けた発熱体と、
中空構造とされ、ウェビングにおけるタングの移動を制限するタングストッパと、
前記タングストッパの中空内に設けられ、前記発熱体への通電に関する物理量を検出する検出素子と、
を備えたヒータ付シートベルト装置。
【請求項2】
前記発熱体は、ウェビングの両端に沿って設けられた一対の電源線と、前記一対の電源線に対して並列接続となるように設けられた、導電性を有する伝熱糸と、を有する請求項1に記載のヒータ付シートベルト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の乗員を拘束するヒータ付シートベルト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒータ付シートベルト装置としては、例えば、特許文献1に記載の技術が提案されている。
【0003】
特許文献1では、乗員の腰にその両脇にわたってかかる腰ベルトを含んで該乗員を拘束するウェビングと、シート状であって腰ベルトの乗員側の面に沿って取り付けられ、電気で発熱する面状ヒータと、面状ヒータの乗員側に取り付けられ、該面状ヒータの温度を検知する温度検知素子と、面状ヒータの温度の実測値に応じて該面状ヒータへの供給電力を制御する制御部と、を備えたヒータ付シートベルト装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−151753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、温度検知素子としてサーミスタに代表される薄型の温度センサを面状ヒータの部分に設けることが記載されているが、タングの摺動摩擦やドアへのウェビングの挟み込み等によってセンサが損傷する恐れがある。
【0006】
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、ウェビングに各種検出素子を設けた場合に、検出素子の損傷を防止することが可能なヒータ付シートベルト装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、ウェビングに設けた発熱体と、中空構造とされ、ウェビングにおけるタングの移動を制限するタングストッパと、前記タングストッパの中空内に設けられ、前記発熱体への通電に関する物理量を検出する検出素子と、を備えている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、発熱体は、ウェビングに設けられている。すなわち、ウェビングを加熱するヒータとして機能する。
【0009】
タングストッパは、ウェビングにおけるタングの移動を制限する。また、タングストッパは中空構造とされている。すなわち、タングストッパの中空内に素子を設けることが可能とされている。
【0010】
そして、検出素子は、中空構造とされたタングストッパの中空内に設けられ、発熱体への通電に関する物理量が検出される。このように、タングストッパ内に検出素子を設けることにより、保護部材を別途設けることなく、タングの摺動摩擦やドアへのウェビングの挟み込みによる検出素子の損傷を防止することができる。
【0011】
なお、発熱体は、例えば、ウェビングの両端に沿って設けられた一対の電源線と、一対の電源線に対して並列接続となるように設けられ、導電性を有する伝熱糸と、を有するものを適用することができ、これにより面状のヒータを構成できる。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本発明によれば、ウェビングに各種検出素子を設けた場合に、検出素子の損傷を防止することが可能なヒータ付シートベルト装置を提供することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係るヒータ付シートベルト装置を示す全体正面図である。
図2】本実施形態に係るヒータ付シートベルト装置の概略構成を示す図である。
図3】(A)は本実施形態に係るヒータ付シートベルト装置に適用されるヒータの構成例を示す図であり、(B)はタングストッパの第1構成例を示す図であり、(C)はタングストッパの第2構成例を示す図である。
図4】本実施形態に係るヒータ付シートベルト装置の制御部で行われる処理例を示すフローチャートである。
図5】サーミスタをラップ側の端部に設けた例を示す図である。
図6】予め定めた加熱面を網羅するように1本の電熱線を所定の形状に形成したヒータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るヒータ付シートベルト装置を示す全体正面図である。また、図2は、本実施形態に係るヒータ付シートベルト装置の概略構成を示す図である。なお、図1において、車幅方向外方(車両右方)を矢印OUTで示し、上方を矢印UPで示す。
【0016】
図1に示すように、ヒータ付シートベルト装置10は、車両のシート12に装備されており、シート12の前方、右方及び上方は、それぞれ車両の前方、右方及び上方に向けられている。シート12の下部には、シートクッション12Aが設けられると共に、シート12の後部には、シートバック12Bが設けられており、シート12には、車両の乗員14が着座可能となっている。
【0017】
また、ヒータ付シートベルト装置10は、可撓性を有する長尺帯状のウェビング16(ベルト)を備えている。
【0018】
ウェビング16は、長手方向基端側から、巻取装置18に巻取られて格納されており、巻取装置18は、シート12の車幅方向外側部かつ下部における車体(シート12でもよい)に固定されると共に、ウェビング16が車両前側へ引出されている。
【0019】
巻取装置18には、図示しないロック機構が設けられており、衝突時(巻取装置18からのウェビング16の急激な引出し時及び車両の急減速時)等の車両の緊急時には、ロック機構が作動されて巻取装置18からのウェビング16の引出しをロックする。
【0020】
シート12の車幅方向外側部かつ上部の車両後側における車体(シート12でもよい)には、ショルダアンカ20が固定されており、ショルダアンカ20には、長尺矩形状の挿通孔が貫通形成されている。
【0021】
ショルダアンカ20の挿通孔には、ウェビング16が挿通しており、ウェビング16は、ショルダアンカ20の挿通孔で折返された状態で支持されている。
【0022】
また、ウェビング16の長手方向先端は、アンカ22に支持されており、アンカ22は、シート12後部の車幅方向外側かつ下側の車体(シート12でもよい)に固定されている。
【0023】
ウェビング16のショルダアンカ20とアンカ22との間の部分には、タング24が設けられている。タング24には、長尺矩形状の挿通孔が貫通形成されており、挿通孔には、ウェビング16が長手方向へ移動可能に挿通されている。
【0024】
また、シート12後部の車幅方向内側かつ下側の車体(シート12でもよい)には、バックル26が固定されている。タング24はバックル26に対し着脱可能とされており、巻取装置18からウェビング16が引出されると共に、タング24がバックル26に装着されることで、シート12に着座した乗員14にウェビング16が前側から装着される。
【0025】
これにより、ウェビング16がタング24の挿通孔で折返された状態で支持されることで、ウェビング16のショルダアンカ20とタング24との間の部分(タング24一側方の部分)が、ショルダウェビング16A(ショルダベルト)とされて、乗員14の肩部及び胸部等に斜め方向へ装着される。
【0026】
また、ウェビング16のタング24とアンカ22との間の部分(タング24他側方の部分)が、ラップウェビング16B(ラップベルト)とされて、乗員14の腰部に横方向へ装着される。
【0027】
なお、ラップウェビング16Bには、ラップウェビング16Bの両面から突出するタングストッパ28が取付けられており、タングストッパ28によって、ウェビング16長手方向先端側へのタング24の移動が制限されている。
【0028】
本実施形態に係るヒータ付シートベルト装置10は、図2に示すように、発熱体としてのヒータ30を備えている。ヒータ30は、ウェビング16内に設けられている。例えば、筒状に織られたウェビング16の中空部にヒータ30を収納してもよい。或いは、一対のウェビングを縫合することにより、一対のウェビング16間に中空部を設け、一対のウェビング16間の中空部にヒータ30を収納してもよい。或いは、ウェビング16を2つ折りにして縫合して袋折りにすることで中空部を設けて、中空部にヒータ30を収納してもよい。
【0029】
ヒータ30は、ハーネス32、34及びコネクタ36を介して制御部40に接続され、制御部40によって通電が制御されると共に、ヒータ30の断線等の異常が検知される。
【0030】
ここで、ヒータ30の具体的な構成例について説明する。図3(A)は、本実施形態に係るヒータ付シートベルト装置10に適用されるヒータ30の構成例を示す図である。また、図3(B)は、タングストッパ28の第1構成例を示す図であり、図3(C)は、タングストッパ28の第2構成例を示す図である。
【0031】
ヒータ30は、図3(A)に示すように、ウェビング16の両端側に沿って設けられた一対の電源線44を備えている。一対の電源線44は、それぞれ複数の電線で構成されている。一対の電源線44の間には、伝熱糸46が設けられている。伝熱糸46は、導電性を有する糸状とされて、面状に縫製された縫製物の横糸(ウェビングの幅方向の糸)の少なくとも一部として構成されている。すなわち、一対の電源線44に伝熱糸46が並列接続となるように設けられて、電源線44に通電されることにより、伝熱糸46が発熱するようになっている。このように、伝熱糸46が発熱することで面状のヒータを構成することができる。なお、図3(A)では、電源線44に対して伝熱糸46が並列接続となるように1本の伝熱糸46を設けた例を示すが、複数の伝熱糸46を電源線44に並列に接続する構成としてもよい。
【0032】
一対の電源線44の一方は、接地された制御部40に接続されて、プラス電源が供給され、他方は、接地されている。制御部40には、スイッチ42が接続されていると共に、図示しないバッテリのプラス端子に接続されて、スイッチ42が操作された場合に電源線44への通電を制御する。本実施形態では、スイッチ42は、例えば、3段階(Hi/Middle/Low)の設定が可能なスイッチとされ、スイッチ42の状態に応じて、制御部40が電源線44への通電を制御することにより、ヒータ30の温度が調整される。
【0033】
また、一対の電源線44には、電流検出素子としてサーミスタ48が並列に接続されている。また、サーミスタ48の一端は制御部40に接続されていると共に、他端が接地されており、制御部40が、一対の電源線44を流れる電流をサーミスタ48を用いて検出することにより、ヒータ30の温度を検出し、検出結果に基づいて通電を制御する。
【0034】
ところで、ヒータ付シートベルト装置10は、上述したように、伝熱糸46は、基本的に糸状であるため、タング24の摺動摩耗等によって切れることはない。これに対して、電源線44は、タング24の摺動摩耗やウェビング16のドアへの挟み込み等によって断線することが考えられる。そこで、制御部40には、報知部38が接続されると共に、断線検知機能が設けられており、サーミスタ48によって検出された電流値に基づいて、ヒータ30の電源線44の断線を検知する。そして、断線を検知した場合には、報知部38によって報知するようになっている。報知部38は、例えば、車両のコンビネーションメータの警告灯等を適用することが可能であり、警告灯の点灯やブザー等の音などを発生することによってヒータ30の断線を報知する。
【0035】
また、本実施形態では、サーミスタ48は、タングストッパ28内に設けられており、タングストッパ28によって外部の衝撃から保護されるようになっている。例えば、図3(B)に示すように、タングストッパ28を中空構造として嵌合可能に2分割に構成する。そして、ウェビング16に貫通穴を設けて、ウェビング16の両面からサーミスタ48を挟み込んで、貫通穴を介してタングストッパ28を嵌合してサーミスタ48を保護してもよい。或いは、図3(C)に示すように、タングストッパ28を中空構造として2分割で構成する。そして、ウェビング16に貫通穴を設けることなく、ウェビング16の両面から挟み込んで分割したタングストッパ28を各々ウェビングの表裏で縫合して固定することでサーミスタ48を保護してもよい。
【0036】
続いて、上述のように構成された本実施形態に係るヒータ付シートベルト装置10の制御部40で行われる処理について説明する。図4は、本実施形態に係るヒータ付シートベルト装置10の制御部40で行われる処理例を示すフローチャートである。なお、図4の処理は、スイッチ42がオンされてヒータ30の作動が指示された場合に開始するものとして説明する。
【0037】
ステップ100では、制御部40が電源線44への通電を開始してステップ102へ移行する。
【0038】
ステップ102では、制御部40がサーミスタ48の抵抗値を検出してステップ104へ移行する。
【0039】
ステップ104では、制御部40が検出したサーミスタ48の抵抗値に基づいて断線しているか否かを判定する。該判定は、断線して通電していない場合には肯定されてステップ106へ移行し、通電している場合には、否定されてステップ108へ移行する。
【0040】
ステップ106では、制御部40が電源線44への通電を停止すると共に報知部38を制御して、警告灯等を点灯するなどにより、断線を報知して一連の処理を終了する。
【0041】
ステップ108では、ヒータ30が設定温度以上になったか否かを制御部40が判定する。該判定は、制御部40が、サーミスタ48の検出した抵抗値からヒータ温度を検出して、スイッチ42によって操作された設定温度(Hi、Middle、またはLowに対応する予め定めた温度)以上になったか否かを判定する。該判定が否定された場合にはステップ102に戻って上述の処理を繰り返し、判定が肯定された場合にはステップ110へ移行する。
【0042】
ステップ110では、制御部40が電源線44への通電を停止してステップ112へ移行する。これによって、ヒータ30の温度上昇を停止して必要以上の加熱を防止する。なお、通電する電流値を減少して、ヒータ30の温度上昇を抑制してもよい。
【0043】
ステップ112では、制御部40がサーミスタ48の抵抗値を検出してステップ114へ移行する。なお、抵抗値を検出する間は、電源線44への通電を一時的に再開する。
【0044】
ステップ114では、制御部40が検出したサーミスタ48の抵抗値に基づいて断線しているか否かを判定する。該判定は、断線して通電していない場合には肯定されてステップ106へ移行し、通電している場合には、否定されてステップ116へ移行する。
【0045】
ステップ116では、制御部40がヒータ30の温度が低下したか否かを判定する。該判定は、サーミスタ48の検出した抵抗値からヒータ温度を検出して、設定温度より予め定めた温度の低下があるか否かを制御部40が判定する。該判定が否定された場合にはステップ112に戻って上述の処理が繰り返され、判定が肯定された場合にはステップ118へ移行する。
【0046】
ステップ118では、制御部40が電源線44への通電を再開してステップ120へ移行する。
【0047】
ステップ120では、スイッチ42がオフされたか否かを制御部40が判定し、該判定が否定された場合にはステップ102に戻って上述の処理が繰り返され、判定が肯定された場合には一連の処理を終了する。
【0048】
ところで、サーミスタ48は、図5に示すように、ラップ側の端部等に接続してウェビング16から分離することが考えられる。しかしながら、図5に示すように、ラップ側の端部等にサーミスタ48を接続した場合には、断線による異常加熱や漏電を防止するために、断線を検知して通電を停止する必要があるが、断線を検知することができない。断線が発生した際(例えば、図5の「×」部分で断線した場合)には、温度調整は可能であるが、断線部分からラップ側の伝熱糸によって通電が維持されるため、断線を検知することができない。
【0049】
そこで、本実施形態では、タングストッパ28の位置にサーミスタ48を設けられている。これにより、タングストッパ28よりもラップウェビング側(図3のラップ側)で断線した場合(例えば、図3の(1)の「×」部分で断線した場合)には、断線を検知することができる。ただし、タングストッパ28よりもショルダウェビング側(図3のショルダ側)で断線した場合(例えば、図3の(2)の「×」部分で断線した場合)には、断線を検知することができないが、タングストッパ28よりラップ側にある程度の導電部が確保されるため、ヒータ30の異常加熱や漏電は防止される。
【0050】
また、本実施形態のように、ウェビング16にサーミスタ48を設けた場合には、サーミスタ48が衝撃によって損傷することが考えられる。しかしながら、本実施形態では、タングストッパ28によってサーミスタ48を保護しているので、保護部材を別途設けることなく、サーミスタ48の損傷を抑制することができる。
【0051】
なお、上記の実施形態では、タングストッパ28に、ヒータ30への通電に関する物理量を検出する検出素子としてサーミスタ48を設ける例を説明したが、これに限るものではない。例えば、タングストッパ28にサーミスタ48以外のセンサを設けるようにしてもよい。サーミスタ48以外のセンサとしては、ヒータ30の通電に関する物理量を検出する検出素子として、例えば、各種電流検出素子を設けてもよい。或いは、バイメタル等の温度検出素子等を設けてもよい。何れにしても各種センサをタングストッパ28の中空内に設けることで、センサへの衝撃をタングストッパ28によって抑制して損傷を防止することができる。
【0052】
また、上記の実施形態では、ヒータ30として、伝熱糸を電源線44に並列に接続した並列接続タイプの例を説明したが、これに限るものではない。例えば、図6に示すように、予め定めた加熱面を網羅するように1本の電熱線50を所定の形状に形成したヒータを適用してもよい。ここで、電熱線50が形成する形状は図6に限るものではなく、他の形状としてもよい。
【0053】
さらに、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0054】
10 ヒータ付シートベルト装置
16 ウェビング
24 タング
28 タングストッパ
30 ヒータ
40 制御部
44 電源線
46 伝熱糸
48 サーミスタ
50 電熱線
図1
図2
図3
図4
図5
図6