【課題を解決するための手段】
【0038】
本発明の一態様によれば、無線誘導電力信号を用いて受電器に電力を伝送するための送電器が提供され、当該送電器は、電力信号を供給するためのインダクタ、電力信号を供給するためにインダクタを駆動するための電力信号発生器、受電器からデータメッセージを受信するための受信器であって、データメッセージは電力信号の負荷変調によって通信される、受信器、受電器から受信される電力制御誤差メッセージに応答して電力信号の電力を制御するように構成される電力ループコントローラ、受電器からクエリメッセージが受信されていることを検出するためのクエリメッセージプロセッサ、及びクエリメッセージに応答して電力制御誤差メッセージへの電力ループコントローラの応答を修正するための修正プロセッサを有する。
【0039】
本発明は改良された電力伝送システムを提供し得る。これは多くの実施形態において、双方向通信を導入することによって電力伝送システムのさらなる拡張と発展を可能にし、サポートし、若しくは促進し得る。これは多くのシナリオにおいて後方互換性を維持しながら実現され得る。本発明は実用的なアプローチを可能にし、既存のシステムへの導入を容易にし得る。さらに、アプローチは電力伝送信号を使用するが、電力信号に追加の変調若しくは増加した電力信号変動及び揺らぎを重ねることなく、双方向通信を実現する。
【0040】
アプローチは特に電力信号の追加の変調の導入を要することなく送電器から受電器へデータが通信されることを可能にし得る。むしろ、既存の電力制御ループが一時的に中断され、受電器へ情報を供給するために機能が使用され得る。アプローチは比較的低い追加の複雑性を伴って実施され得る。
【0041】
アプローチは特に送電器から受電器への通信を提供し、これは他の機能に対する影響を軽減する。特に、アプローチは電力信号に対する通信の影響を軽減し得る。従って、双方向通信を導入することの影響は電力伝送動作及び受電器から送電器への通信の両方にとって軽減され得る。これは特に動作と実施を容易にするだけでなく、後方互換性を改善し得る。特に、従来一方向通信のみをサポートする既存の電力伝送システムへの双方向通信の導入が容易にされ得る。アプローチは多くの実施形態において送電器と受電器のための既存のハードウェアの再利用を可能にし、ファームウェアにほんのわずかな変化と、複雑性に最低限の変化のみを要し得る。
【0042】
アプローチの特別な利点は、多くの実施形態において電力信号に対するデータ通信の影響を軽減し得ることである。電力信号は追加データ通信による影響が少なく、従って電力伝送動作との干渉が少ない可能性がある。これは、レガシー機器がそのために設計されていないデータ通信の導入による影響を受けないので、後方互換性にとって特に重要であり得る。多くの実施形態において、導入されたデータ通信による電力信号のずれは、システムの電力伝送特性に影響を及ぼさないように十分に低いレベルに維持され得る。実際、多くのシナリオにおいて、データ通信の影響は(例えばレガシー機器の)電力伝送フェーズ機能にとって感知できない若しくは無視できるレベルに維持され得る。特に、双方向通信は、いかなる双方向通信もない動作中に起こり得る制限内に、特に多くの実施形態では従来のレガシー電力制御の制限内に、電力信号の特性を維持しながら導入され得る。
【0043】
さらに、アプローチは多くの既存の電力伝送システムの設計原理と方針にうまく合致し得る。例えば、アプローチはQi電力伝送システムの設計原理と方針に従う。
【0044】
アプローチは例えばQi規格などの既存の電力伝送規格を拡張し改良するために例えば使用され得る。例えば、クエリメッセージは送電器がQi規格バージョン1.0の予約メッセージの使用をサポートし得るかどうかの表示を要求し得る。その場合、送電器は電力制御誤差メッセージへの応答を一時的に変更し、それによって予約メッセージを使用してもよいという表示を受電器へ供給し得る。従って、予約メッセージがメッセージを解釈することができる送電器のみと使用され、予約メッセージの受信に応答して電力伝送動作を終了し得るレガシー送電器へは送信されないことが確実にされ得る。
【0045】
電力ループコントローラは受電器から受信される電力制御誤差メッセージに応答して電力信号の電力を制御するために(閉)電力制御ループを実現するように構成される。電力制御誤差メッセージは電力信号の電力を修正するための受電器からの要求を有し得る。修正プロセッサは電力制御誤差メッセージへの電力ループコントローラの応答を修正することによって閉電力制御ループの動作を修正し得る。修正プロセッサは電力制御誤差メッセージへの電力ループコントローラの応答を修正することによって、すなわち電力制御ループの動作を修正することによって、クエリメッセージへの応答メッセージを受電器へ送信し得る。
【0046】
受電器へ通信される情報(データ)は、電力信号の直接変調によってではなく、電力制御誤差メッセージへの電力ループコントローラの応答の修正、すなわち(閉)電力制御ループの動作の修正によって通信される。
【0047】
多くの実施形態において、電力制御誤差メッセージへの応答の修正は受電器への所定メッセージについて予め決定され得るが、結果として生じる電力信号に対する影響は、所定メッセージのうち少なくとも一つについては予め決定されない。すなわち、多くの実施形態において、通信から生じる電力信号の変動は、通信され得る可能なメッセージのうち少なくとも一つのメッセージについては、受信される電力制御誤差メッセージに依存する(従って通信されるメッセージに依存するだけではない)。
【0048】
閉電力制御ループは特に電力信号の電力が所望のレベルを持つかどうかを受電器が評価することを含み得る。所望のレベルは相対レベルであり、動的に変動し得る。特に、所望のレベルは負荷に所要電力を供給するために十分なレベルであり得る。電力制御誤差メッセージは電力信号の電力への電力変化の要求を有し、特に電力信号の電力を所望のレベルへ変更する要求を有し得る。電力制御誤差メッセージは現在の電力レベルを増加する、削減する、若しくは一定に保つ(又は例えば電力レベルを増加するか若しくは削減するのみの)要求を有し得る。電力ループコントローラは(修正プロセッサがいかなる修正も導入しないとき、すなわちクエリメッセージへの応答が受電器に通信されないとき)、電力制御誤差メッセージによる要求を受けて電力信号を修正することによって閉ループ電力制御ループを操作し得る。閉ループ電力制御は従って受電器が電力信号の電力を制御することを可能にし得る。これは動的電力変動への適応を含め、電力信号が現在の状況に絶えず適応されることを可能にする。
【0049】
電力ループコントローラは電力制御誤差メッセージ(の要求)に電力信号を反復的に/繰り返し適応させ得る。電力制御誤差メッセージは例えば電力制御誤差メッセージ間に最大所定時間間隔を伴って(例えば連続電力制御誤差メッセージ間に最大でも250m秒を伴って)例えば電力伝送フェーズ中に繰り返し連続的に受信され得る。
【0050】
電力ループコントローラは繰り返される電力制御誤差メッセージに応答して電力信号の電力を動的に変更するように然るべく構成される。電力信号の電力レベルはそれに従って電力制御誤差メッセージによって制御され与えられ、それに従って動的に変動する。例えば、電力ループコントローラは、電力信号が電力制御誤差メッセージに応答して少なくとも二倍変動し得る(例えば最大可能電力が最小可能電力の少なくとも二倍であり得る)ように電力制御ループを操作するように作動する/操作することができる。修正プロセッサは電力制御誤差メッセージへの電力ループコントローラの応答を一時的に修正し得る。例えば、応答は所定数の電力制御誤差メッセージについて修正され得る。
【0051】
電力ループコントローラは、電力信号の電力が電力制御誤差メッセージによる要求を受けて修正される基準(nominal)電力制御ループモードを含む異なるモードで動作し得る。そしてこれは、電力制御誤差メッセージへの応答が基準電力制御モードにおける電力制御誤差メッセージへの応答と異なる第二のモードへ一時的に切り替わり得る。基準モードと第二のモードの切り替えはクエリメッセージに応答する。例えば、第二の動作モードへ切り替える若しくは切り替えないクエリメッセージへの二値応答が修正プロセッサによって供給され得る。一部の実施形態において、電力ループコントローラは第三、第四などのモードでさらに動作することができてもよく、各モードは電力制御誤差メッセージに異なる応答を持つ。修正プロセッサは電力ループコントローラをクエリメッセージに応答して複数の電力制御ループモード間で切り替えるように構成され得る。従ってクエリメッセージへの応答メッセージは修正プロセッサが可能な電力制御モードから一つの電力制御モードを一時的に選択することによって通信され得る。二つよりも多くの可能な電力制御モードの使用は二値よりも多くの値が電力制御モードの各(可能な)変化に対して供給されることを可能にする。
【0052】
修正プロセッサは、要求される電力変化が提供されないように少なくとも一つの電力制御誤差メッセージへの応答を修正し得る。例えば、要求と異なる大きさの電力変化が電力信号に印加され、特に異なる符号の電力変化が使用され得る。応答の修正はクエリメッセージへの応答の表示を提供し得る。従って、送電器が通常電力制御動作について予想される通りに電力制御誤差メッセージに応答するかどうか、若しくは送電器が修正された方法で応答するかどうかを検出することによって、受電器はクエリメッセージへの応答を決定することができる。特に、クエリメッセージが、確認されることができない要求であるがその要求を承認し確認するように電力制御動作を変更し得る要求を有する場合、送電器は例えば通常電力制御動作を維持し得る。このようなアプローチは、レガシー送電器がクエリメッセージを無視し、理解せず、若しくは検出すらせず、その結果通常電力制御動作を続けるので、後方互換性を提供し得る。しかしながら、新しいバージョンの規格に適合する送電器は、クエリメッセージを検出する機能、及びこの能力を持つことを確認するように電力制御動作を変更する機能を備え得る。受電器は電力制御誤差メッセージへの修正された応答を検出することができ、従って送電器が新しいバージョンに適合することに気付く。そして送電器と受電器は新しいバージョンの規格の拡張機能を利用し始め得る。
【0053】
電力制御誤差メッセージへの応答の修正は、非修正電力制御ループ動作中と異なる、電力制御誤差メッセージに応答する電力信号への電力変化を提供するものであり、特に電力制御誤差メッセージによって要求される若しくは指示されるものと異なる電力信号への電力変化を提供するものであり得る。修正された電力変化は、典型的には要求される/非修正電力変化を超えない値を持つ。これは電力信号への変動を削減し得る。
【0054】
電力制御誤差メッセージへの応答の修正は特に電力伝送フェーズ中であり得る。
【0055】
本発明のオプション機能によれば、修正プロセッサはクエリメッセージに応答して少なくとも一つの誤差制御メッセージを無視するように構成される。
【0056】
これは多くの実施形態において送電器が受電器からのクエリメッセージへの応答を提供する特に有利な方法を提供し得る。これは受電器における効果的な、信頼できる、及び/又は低複雑性の検出を可能にし得る。特別な利点は、電力信号への電力変動が削減されるか若しくは最小化さえされ得ることであり得る。
【0057】
修正プロセッサは電力制御誤差メッセージに応答して電力信号にいかなる電力変化も導入しないことによって制御誤差メッセージを無視し得る。
【0058】
修正プロセッサは特に、少なくとも一つの電力制御誤差メッセージを無視することによって、クエリメッセージにおいて提供される受電器からの要求を確認、承諾、若しくは承認するように構成され、電力制御誤差メッセージに応答して電力信号の電力を補正し続けることによって要求を拒否し得る。
【0059】
本発明のオプション機能によれば、電力制御誤差メッセージは電力信号の電力変化に対する要求を示し、修正プロセッサは少なくとも一つの電力制御誤差メッセージによって要求されるものと反対の方向に電力信号の電力を変更することによって少なくとも一つの電力制御誤差メッセージに対する応答を修正するように構成される。
【0060】
これは多くの実施形態において送電器が受電器からのクエリメッセージへの応答を提供する特に有利な方法を提供し得る。これは受電器における効果的な、信頼できる、及び/又は低複雑性の検出を可能にし得る。特別な利点は検出が改良される及び/又は容易にされ得ることである。
【0061】
修正は、電力信号の電力が、電力が削減されることを要求する電力制御誤差メッセージに対して増加され、電力が増加されることを要求する電力制御誤差メッセージに対して削減されるようになされ得る。
【0062】
修正プロセッサは特に、要求される電力変化の符号を反転させることによって、クエリメッセージにおいて提供される受電器からの要求を確認、承諾、若しくは承認するように構成され、電力制御誤差メッセージに応答して電力信号の電力を補正し続けることによって要求を拒否し得る。
【0063】
本発明のオプション機能によれば、第一のプロセッサが、電力制御誤差メッセージへの応答の修正の第一のパターンに従って、電力制御誤差メッセージへの応答を修正するように構成される。
【0064】
これは多くの実施形態において送電器がクエリメッセージへの応答を提供する特に有利な方法を提供し得る。パターンは複数の電力制御誤差メッセージを有し得る、すなわち複数の電力制御誤差メッセージの修正がパターンによって規定され得る。パターンは予め決められたパターンであってよく、典型的には受電器によって事前に知られていてもよい。パターンは一つ以上の空(null)修正を含む可能性があり、すなわちパターンの一つ以上の電力制御誤差メッセージに対して、電力変化は通常動作に対するものと同じである可能性があり、特に電力制御誤差メッセージによって要求されるものに対応し得る。しかしながら、少なくとも一つの、典型的にはそれよりも多く若しくは全ての電力制御誤差メッセージは、通常電力制御動作に対して電力変化を変更する修正を持つ。
【0065】
本発明のオプション機能によれば、第一のプロセッサが、クエリメッセージに応答する電力制御誤差メッセージへの応答の修正の複数のパターンから第一のパターンを選択するように構成され、複数のパターンの各パターンはクエリメッセージへの異なる応答に対応する。
【0066】
これは多くの実施形態において特に効率的であり得る。システムは、クエリメッセージへの複数の異なる応答が送電器によって供給され得ることをサポートし、それによってより複雑で、効率的な、及び/又は柔軟な動作を可能にし得る。
【0067】
本発明のオプション機能によれば、第一のパターンは電力信号の電力の変化なしに対応する少なくとも一つの修正と、電力制御誤差メッセージの要求に従って電力信号の電力を変更することに対応する少なくとも一つの修正とを有する。
【0068】
これは多くの実施形態において特に効率的であり得る。特にこれは、誤差に対し増加したロバスト性も提供しながら、低複雑性で信頼できる検出を可能にし得る。
【0069】
本発明のオプション機能によれば、クエリメッセージは、クエリメッセージへの応答に対応する電力制御誤差メッセージへの電力ループコントローラの応答の所望の修正の表示を有する。
【0070】
これは動作を容易にし、及び/又は改善若しくは改良された動作を可能にし得る。例えば、受電器はクエリメッセージだけでなく可能な応答のセットも規定し、各応答は電力制御誤差メッセージへの応答の修正の特定セットによって示される。
【0071】
アプローチは、送電器がいかにしてクエリメッセージに応答し得るかを受電器が示すことを利用し得る。
【0072】
本発明のオプション機能によれば、修正プロセッサはインダクタ電流を変更することによって電力信号の電力を変更するように構成される。
【0073】
修正プロセッサは特に電力制御誤差メッセージに応答してインダクタ電流を制御するように構成され得る。これは磁束と電位に直接対応し、その結果変動を検出する容易な方法を提供するので、特に魅力的であり得る。
【0074】
本発明のオプション機能によれば、クエリメッセージはデバイス識別を有し、修正プロセッサはデバイス識別に依存して応答を修正するように構成される。
【0075】
これは多くの実施形態において特に有利な動作を提供し得る。デバイス識別は特に、送電器が特定デバイスの機能をサポートし得るかどうかの情報を要求する送電器へのクエリであり得る。特に、送電器はそれが受電器の全機能若しくは機能の一部分だけをサポートし得るかどうかを示すように電力制御誤差メッセージへの応答を修正している可能性があり得る。受電器はそれに従って全機能若しくは削減された機能のみを利用するかどうかを決定し得る。
【0076】
本発明のオプション機能によれば、クエリメッセージは受電器が適合する技術仕様の表示を有し、修正プロセッサは技術仕様の表示に依存して応答を修正するように構成される。
【0077】
これは多くの実施形態において特に有利な動作を提供し得る。技術仕様の表示は特に例えば規格仕様のバージョン番号の表示であり得る。送電器はそれが受電器の全機能若しくは機能の一部分だけをサポートし得るかどうかを示すように電力制御誤差メッセージへの応答を修正している可能性があり得る。受電器はそれに従って全機能若しくは削減された機能のみを利用するかどうかを決定し得る。
【0078】
特に、送電器はそれが適合する技術仕様を示すように電力制御誤差メッセージへの応答を修正し、例えばそれが適合する標準規格のバージョン番号を示すように応答を修正し得る。表示は例えば相対表示であり得、例えば送電器がクエリメッセージによって示されるものと同じ若しくはそれよりも高いバージョンである場合、送電器は電力制御誤差メッセージへの応答を修正し、そうでなければ修正しない。
【0079】
本発明のオプション機能によれば、クエリメッセージは電力伝送フェーズの初期化の前に送信される構成メッセージに含まれる。
【0080】
これは多くの実施形態において特に有利な動作を提供し得る。特に、これは既存のアプローチの修正を削減し、多くの実施形態において送電器と受電器105の間の互換性の初期決定を可能にし得る。
【0081】
本発明のオプション機能によれば、修正はさらに送電器の能力に依存する。
【0082】
アプローチは、送電器が何のサービスと機能をサポートできるかという情報を送電器が受電器へ提供することを可能にし得る。これは改良された性能を可能にし、特にデバイス間の動的適応を可能にし、それらがレガシー機器との互換性を維持することを保証しながら新たな機能を使用することを可能にし得る。
【0083】
本発明のオプション機能によれば、修正プロセッサは電力伝送フェーズ中に電力ループコントローラの応答を修正するように構成される。
【0084】
アプローチは電力伝送フェーズ中に好都合な双方向通信を可能にし得る。アプローチは電力信号に対する影響を軽減し、電力信号の電力が動的に変化しているかもしれない電力伝送モード中に受電器への通信が実行されることを可能にし得る。アプローチは、電力が伝送されており例えば動的に変化する負荷に供給されている動作中であっても、電力信号を用いた効率的な通信を可能にし得る。これは従来の電力信号の変調に通常伴う電力信号に対する影響なしに達成され得る。
【0085】
電力伝送フェーズ中、電力は受電器の負荷に供給される。閉電力制御ループが電力伝送フェーズ中に操作される。電力信号の電力は従って電力制御誤差メッセージの電力要求に依存し得る。
【0086】
本発明の一態様によれば、無線誘導電力信号を用いて送電器から電力を受信するための受電器が提供され、当該受電器は、電力信号を受信するためのインダクタ、送電器へデータメッセージを送信するための送信器であって、データメッセージは電力信号の負荷変調によって通信される、送信器、送電器へクエリメッセージを送信するためのクエリメッセージプロセッサ、送電器へ電力制御誤差メッセージを送信するための電力ループコントローラであって、電力制御誤差メッセージの少なくとも一部は電力信号の電力の変化を要求する、電力ループコントローラ、電力信号における電力変動をモニタリングするための電力信号モニタ、電力信号における電力変動と電力制御誤差メッセージによって要求される電力変動との比較に応答してクエリメッセージへの応答を決定するための応答プロセッサを有する。
【0087】
アプローチは改良された動作を可能にし、特に送電器との双方向通信をサポートするための実用的な、低複雑性の、及び/又は柔軟なアプローチを提供し得る。
【0088】
クエリメッセージと電力制御誤差メッセージは受電器によって送信され得る、すなわち負荷変調(後方散乱変調としても知られる)によって通信され得る。
【0089】
応答プロセッサは、電力信号に対する測定された電力変動と電力制御誤差メッセージによって要求される電力変動との間の不一致に応答してクエリメッセージへの応答を決定し得る。応答プロセッサは、測定された電力変動を、電力制御誤差メッセージから生じる予想変動に適用される異なる修正に対応する可能な電力変動のセットと比較し、任意の適切な類似基準に従って測定された電力変動と最も近い類似性を持つセットと関連する応答としてクエリへの応答を決定し得る。
【0090】
本発明の一態様によれば上記の送電器と受電器を有する電力伝送システムが提供される。
【0091】
本発明の一態様によれば、無線誘導電力信号を用いて受電器へ電力を伝送するように構成される送電器の動作方法が提供され、当該送電器は、電力信号を供給するためのインダクタと、電力信号を供給するためにインダクタを駆動するための電力信号発生器を有し、方法は、受電器からデータメッセージを受信するステップであって、データメッセージは電力信号の負荷変調によって通信される、ステップ、受電器から受信される電力制御誤差メッセージに応答して電力信号の電力を制御するステップ、受電器からクエリメッセージが受信されていることを検出するステップ、及びクエリメッセージに応答して電力制御誤差メッセージへの応答を修正するステップを有する。
【0092】
本発明の一態様によれば、無線誘導電力信号を用いて送電器から電力を受信するように構成される受電器の動作方法が提供され、当該受電器は電力信号を受信するためのインダクタを有し、方法は、電力信号の負荷変調によって送電器へクエリメッセージを送信するステップ、電力信号の負荷変調によって送電器へ電力制御誤差メッセージを送信するステップであって、電力制御誤差メッセージの少なくとも一部は電力信号の電力の変化を要求する、ステップ、電力信号における電力変動をモニタリングするステップ、及び電力信号における電力変動と電力制御誤差メッセージによって要求される電力変動との比較に応答してクエリメッセージへの応答を決定するステップを有する。
【0093】
本発明のこれらの及び他の態様、特徴及び利点は、以下に記載される実施形態から明らかであり、それらを参照して説明される。
【0094】
本発明の実施形態は、単に例として、図面を参照して説明される。