【実施例1】
【0013】
本発明の疑似タイヤの実施例1を図面により説明する。
【0014】
図1は本発明の実施例1の疑似タイヤの斜視図、
図2は接続手段の個所の拡大説明図、
図3は該疑似タイヤの上側ビート部に相当する第1円環状体をホイールのリムから離脱する状態を示す断面説明図、
図4は該疑似タイヤの下側ビート部に相当する第2円環状体をホイールのリムから離脱する状態を示す断面説明図、
図5は該疑似タイヤの上側ビートに相当する第1円環状体をホイールのリム内に挿入係止する状態を示す断面説明図、
図6は該疑似タイヤがホイールに取り付けられた状態を示す断面説明図である。
【0015】
図1において、1は実施例1の疑似タイヤ、2は該疑似タイヤ1の第1円環状体、3は該疑似タイヤ1の第2円環状体を示し、該第1円環状体2は4本の湾曲した弾性を有する第1周ロッド2a,第2周ロッド2b,第3周ロッド2c及び第4周ロッド2dとからなり、これら第1周ロッド2aと第2周ロッド2bとは、その端部において、
図2に示す如く、第1T字状接続具2eの左右のアーム部8の端部にそれぞれナット9により締付けて結着されており、又第2周ロッド2bと第3周ロッド2cとはその端部において第2T字状接続具2fの左右のアーム部8の端部にそれぞれナット9により締付けて結着されており、又第3周ロッド2cと第4周ロッド2dとはその端部において第3T字状接続具2gの左右のアーム部8の端部にそれぞれナット9により締付けて結着されており、更に第4周ロッド2dと第1周ロッド2aとはその端部において第3T字状接続具2hの左右のアーム部8の端部にそれぞれナット9により締付けて結着されて円形リング状に形成されている。
【0016】
又、前記第2円環状体3は4本の湾曲した弾性を有する第5周ロッド3a,第6周ロッド3b,第7周ロッド3c及び第8周ロッド3dとからなり、これら第5周ロッド3aと第6周ロッド3bとはその端部において第5T字状接続具3eの左右のアーム部8の端部にそれぞれナット9により締付けて結着されており、又第6周ロッド3bと第7周ロッド3cとはその端部において第6T字状接続具3fの左右のアーム部8の端部にそれぞれナット9により締付けて結着されており、又第7周ロッド3cと第8周ロッド3dとはその端部において第7T字状接続具3gの左右のアーム部8の端部にそれぞれナット9により締付けて結着されており、更に第8周ロッド3dと第5周ロッド3a, とはその端部において第8T字状接続具3hの左右のアーム部の端部にそれぞれナット9により締付けて結着されて円形リング状に形成されている。
【0017】
そして、前記第1円環状体2の第1T字状接続具2eのアーム部8の根部の連設部から突出する突状部10の先端部と前記第2円環状体3の第5T字状接続具3eのアーム部8の連設部から突出する突状部10の先端部に湾曲状の第1連結ロッド4aの端部をナット9により締付けて結着し、又、前記第1円環状体2の第2T字状接続具2fのアーム部8の根部の連設部から突出する突状部10の先端部と前記第2円環状体3の第6T字状接続具3fのアーム部8の根部の連設部から突出する突状部10の先端部に湾曲状の第2連結ロッド4bの端部をナット9により締付けて結着し、又、前記第1円環状体2の第3T字状接続具2gのアーム部8の根部の連設部から突出する突状部10の先端部と前記第2円環状体3の第7T字状接続具3gのアーム部8の根部の連設部から突出する突状部10の先端部に湾曲状の第3連結ロッド4cの端部をナット9により締付けて結着し、更に、前記第1円環状体2の第4T字状接続具2hのアーム部8の根部の連設部から突出する突状部10の先端部と前記第2円環状体3の第8T字状接続具3hのアーム部8の根部の連設部から突出する突状部10の先端部に湾曲状の連結ロッド4dの端部をナット9により締付けて結着し、これら第1乃至第4連結ロッドにより前記第1円環状体2と前記第2円環状体3とは等間隔で平行するように連結され、これら第1円環状体2と第2円環状体3と第1乃至第4連結ロッド4a乃至4dにより前記疑似タイヤ1が構成され、このような構成によりタイヤのスケルトン構造となる。
【0018】
即ち、前記一対の円環状体2,3はタイヤのビード部に対応する部分に形成され、又、前記連結ロッド4a〜4d はタイヤのトレッド部とサイドウオール部に形成されている。
【0019】
ここで、前記周ロッド及び前記連結ロッドは、弾性を有する合成樹脂により管状体または中実棒状体により形成され、又、前記第1T字状接続具2e乃至第8T字状接続具3hのいずれもT字状の接続手段である。
【0020】
次に、研修として、該疑似タイヤ1を利用してホイール5へのタイヤの脱着を説明する。
【0021】
タイヤ即ち疑似タイヤ1が付いているホイール5から該疑似タイヤ1を外すときは、
図3に示す如く、該ホイール5をターンテーブル6に載置固定し、タイヤの上側のサイドウオール部即ち疑似タイヤ1の第3連結ロッド4cの上側の湾曲状部を押圧Fしてその上側のビード部に相当する第1円環状体2をホイール5のリムの内周面に沿って押し込み、この押し込みに伴って180度反対側のタイヤの上側のサイドウオールに相当する第1連結ロッド4aが連結する第1円環状体2の箇所が上方に押し上げられてタイヤの上ビード部に相当する第1円環状体2とホイール5のリムとの間に間隙が生じ、この間隙にタイヤレバー7を差し込み、この差し込んだ状態でターンテーブル6を回転して上ビード部に相当する第1円環状体2を全周にわたりホイール5のリムの上方に外す。その後、タイヤレバー7を差し込む際に、
図4に示す如く、差し込む側と反対側付近即ち180度の付近の下側ビード部に相当する第2円環状体3をホイール5の外周のセンタードロップまで持ち上げ、疑似タイヤ1を斜めにして下側ビード部に相当する第2円環状体3とホイール5の上側のリムとの間に間隙を形成し、この間隙にタイヤレバー7を差し込む。この差し込んだ状態でターンテーブル6を回転し、下ビード部に相当する第2円環状体3を全周にわたりホイール5のリムの上方に位置させて疑似タイヤ1をホイール5から外す。
【0022】
タイヤ即ち疑似タイヤ1をホイールに取り付けるときは、ターンテーブル6上にホイール5を固定し、該ホイール5に疑似タイヤ1を斜めにして載置する。そして、
図5に示す如く、斜めの状態のタイヤの下方側の位置の上ビード部に相当する疑似タイヤ1の第1円環状体2を押圧Pすると共にターンテーブル6の回転方向の前進位置の疑似タイヤ1をタイヤレバー7により引っ張って疑似タイヤ1を拡張しながら、ターンテーブル6を回転し、この回転に伴って上ビード部即ち第1円環状体2の押圧位置を徐々に移動して上ビード部に相当する第1円環状体2をホイール5のリムに順次係止して全周にわたり係止して
図6に示す如く疑似タイヤ1がホイール5に取り付けられる。
【0023】
このように、疑似タイヤ1をホイール5から外すときにタイヤレバー7を前記間隙に差し込んでその先端が当たって傷がつくのは、前記第1円環状体2であったり、或いは、前記第2円環状体3であってタイヤのビート部ではなく、又、疑似タイヤ1をホイール5を取り付けるとき疑似タイヤ1をタイヤレバー7により拡張するために該タイヤレバー7を該疑似タイヤ1の内周の近傍に差し込む必要があり、この差し込みのときに該タイヤレバー7の先端が前記第1円環状体2或いは前記第2円環状体3に当たりこれら第1円環状体2或いは第2円環状体3を傷つけてもタイヤのビート部ではない。
【0024】
又、前記T字状接続具の代りに一般的なT型つぎ手を採用してもよく、これらT字状接続具のナットやT型つぎ手に樹脂等の傷防止カバーを付けることにより、更にホイールへの傷つきを軽減できる。
【0025】
従って、疑似タイヤを使用してタイヤのホイールへの着脱を実質的に実施できるので、タイヤを使用してなくてタイヤを傷つけることがない。又、該疑似タイヤはタイヤのスケルトン構造であるので、タイヤとホイールとの関連が分かりやすくなる。
【0026】
尚、前記実施例1において、円環状体として、4本の湾曲状の周ロッドにより形成したが、4本以外のいずれかの複数本であればよい。