特許第6371925号(P6371925)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6371925
(24)【登録日】2018年7月20日
(45)【発行日】2018年8月8日
(54)【発明の名称】光源装置、およびそれを備える露光装置
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20180730BHJP
   F21V 7/04 20060101ALI20180730BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20180730BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20180730BHJP
   F21Y 105/00 20160101ALN20180730BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20180730BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20180730BHJP
【FI】
   G03F7/20 501
   G03F7/20 521
   F21V7/04
   F21S2/00 600
   F21V5/04
   F21Y105:00 300
   F21Y115:10
   F21Y115:15
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-7136(P2018-7136)
(22)【出願日】2018年1月19日
【審査請求日】2018年1月19日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518022363
【氏名又は名称】セジン オント インク
【氏名又は名称原語表記】SEJIN ONT Inc.
(73)【特許権者】
【識別番号】518022374
【氏名又は名称】山田 芳彦
(73)【特許権者】
【識別番号】510138741
【氏名又は名称】フェニックス電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147706
【弁理士】
【氏名又は名称】多田 裕司
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ジョンファン
(72)【発明者】
【氏名】山田 芳彦
【審査官】 植木 隆和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−088425(JP,A)
【文献】 特開2009−042745(JP,A)
【文献】 特開2000−028963(JP,A)
【文献】 特開2002−214563(JP,A)
【文献】 特開2002−258212(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027
G03F 7/20
G03B 21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源からの光を、照射面に向けてより平行光に近い状態にする平行化素子と、
前記平行化素子と前記照射面との間に配設され、前記平行化素子からの光を前記照射面に集める集光素子とを備える光源装置であって、
前記平行化素子は、回転放物面で規定された反射面を内側に有するリフレクタであり、
前記集光素子は、焦点を有するレンズであり、
前記光源装置は、それぞれ複数の前記光源、前記平行化素子、および、前記集光素子で構成されており、
以下の2つの式を満たすことを特徴とする光源装置。
L1≧a×L/(d+a)
L:前記リフレクタの開口から前記照射面までの距離[mm]
L1:前記リフレクタの開口から前記集光素子の光学中心までの距離[mm]
a:前記リフレクタの開口の径[mm]
d:前記照射面の径[mm]
L1≦(L2×tanα−a)/(2×tanθ)
L2:前記集光素子の光学中心から前記照射面までの距離[mm]
θ:前記平行化素子から出た光の出射広がり角[°]
α:互いに隣り合う前記平行化素子から出る光の中心軸同士が成す角度[°]
【請求項2】
光源と、
前記光源からの光を、照射面に向けてより平行光に近い状態にする平行化素子と、
前記平行化素子と前記照射面との間に配設され、前記平行化素子からの光を前記照射面に集める集光素子とを備える光源装置であって、
前記光源は平面発光体であり、
前記平行化素子は、レンズであり、
前記集光素子は、焦点を有するレンズであり、
前記光源装置は、それぞれ複数の前記光源、前記平行化素子、および、前記集光素子で構成されており、
以下の2つの式を満たすことを特徴とする光源装置。
L1≧a×L/(d+a)
L:前記平行化素子の光学中心から前記照射面までの距離[mm]
L1:前記平行化素子の光学中心から前記集光素子の光学中心までの距離[mm]
a:前記平行化素子の有効径[mm]
d:前記照射面の径[mm]
L1≦(L2×tanα−a)/(2×tanθ)
L2:前記集光素子の光学中心から前記照射面までの距離[mm]
θ:前記平行化素子から出た光の出射広がり角[°]
α:互いに隣り合う前記平行化素子から出る光の中心軸同士が成す角度[°]
【請求項3】
L1(A)=a×L/(d+a)とし、
L1(B)=(L2×tanα−a)/(2×tanθ)としたときにおいて、L1の寸法値が以下の通りであることを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。
・ L1(A)≦L1(B)の場合は、L1(B)の値。
・ L1(A)>L1(B)の場合は、L1(A)からL1(B)の間の値。
【請求項4】
請求項1からのいずれか1項に記載の光源装置を備える露光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば半導体製造用の露光装置等に使用される光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にランプ等の光源からは光が放射状に発せられることから、照射面に向かう光は全発光量の一部となり光の利用効率が非常に悪い。このため、従前から、これら光の向きを制御して照射対象に向かう光の割合を増加させることにより、光の利用効率を向上させる工夫がなされてきた。
【0003】
例えば、図7に示すように、内面に反射面2を有するリフレクタ1を使用することが一般的に行われている。リフレクタ1の反射面2を回転放物面で規定し、当該回転放物面の焦点3の位置に光源4を配置することにより、光源4から出た光の多くを照射面5に向かう平行光に近い光(疑似平行光)にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−29873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、実際の光源は、理論上の点発光体ではなく所定の発光面積を有する面発光体であることから、上述したようなリフレクタ1を使用する場合、大部分の光は焦点3から少しずれた位置から発光されることになる。このため、反射面2で反射した後、リフレクタ1の開口から放射される光は、完全な平行光ではなく、リフレクタ1から離れるにつれて外側に広がっていく光となる。
【0006】
このため、照射面5がリフレクタから比較的遠く(例えば、500[mm]以上)にあり、かつ、当該照射面5の面積が小さい場合には、光の利用効率を上げることができないという問題があった。
【0007】
例えば、特許文献1には、リフレクタから放射される光の平行の度合いを向上させるため、中央部に開孔を有する反射鏡を当該リフレクタの開口に配設する技術が開示されている。
【0008】
しかし、特許文献1に開示された技術も、リフレクタの内側に形成された反射面を規定する回転放物面の焦点位置からの光について述べているに過ぎず、所定の発光面積を有する実際の面発光体から放射された光は完全な平行光にはならず、リフレクタから離れるにつれて外側に広がっていく光となる。このため、照射面がリフレクタから比較的遠くにあり、かつ、当該照射面の面積が小さい場合には、光の利用効率を向上させることができないという問題を解消することはできていなかった。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光源から放射された光を所定の照射範囲に集めることができ、光の利用効率を向上させることができる光源装置、およびそれを備える露光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一局面によれば、
光源と、
前記光源からの光を、照射面に向けてより平行光に近い状態にする平行化素子と、
前記平行化素子と前記照射面との間に配設され、前記平行化素子からの光を前記照射面に集める集光素子とを備える光源装置であって、
前記平行化素子は、回転放物面で規定された反射面を内側に有するリフレクタであり、
前記集光素子は、焦点を有するレンズであり、
前記光源装置は、それぞれ複数の前記光源、前記平行化素子、および、前記集光素子で構成されており、
以下の2つの式を満たすことを特徴とする光源装置が提供される。
L1≧a×L/(d+a)
L:前記リフレクタの開口から前記照射面までの距離[mm]
L1:前記リフレクタの開口から前記集光素子の光学中心までの距離[mm]
a:前記リフレクタの開口の径[mm]
d:前記照射面の径[mm]
L1≦(L2×tanα−a)/(2×tanθ)
L2:前記集光素子の光学中心から前記照射面までの距離[mm]
θ:前記平行化素子から出た光の出射広がり角[°]
α:互いに隣り合う前記平行化素子から出る光の中心軸同士が成す角度[°]
【0011】
本発明の他の局面によれば、
光源と、
前記光源からの光を、照射面に向けてより平行光に近い状態にする平行化素子と、
前記平行化素子と前記照射面との間に配設され、前記平行化素子からの光を前記照射面に集める集光素子とを備える光源装置であって、
前記光源は平面発光体であり、
前記平行化素子は、レンズであり、
前記集光素子は、焦点を有するレンズであり、
前記光源装置は、それぞれ複数の前記光源、前記平行化素子、および、前記集光素子で構成されており、
以下の2つの式を満たすことを特徴とする光源装置が提供される。
L1≧a×L/(d+a)
L:前記平行化素子の光学中心から前記照射面までの距離[mm]
L1:前記平行化素子の光学中心から前記集光素子の光学中心までの距離[mm]
a:前記平行化素子の有効径[mm]
d:前記照射面の径[mm]
L1≦(L2×tanα−a)/(2×tanθ)
L2:前記集光素子の光学中心から前記照射面までの距離[mm]
θ:前記平行化素子から出た光の出射広がり角[°]
α:互いに隣り合う前記平行化素子から出る光の中心軸同士が成す角度[°]
【0014】
好適には、
L1(A)=a×L/(d+a)とし、
L1(B)=(L2×tanα−a)/(2×tanθ)としたときにおいて、
L1の寸法値が以下の通りである。
・ L1(A)≦L1(B)の場合は、L1(B)の値。
・ L1(A)>L1(B)の場合は、L1(A)からL1(B)の間の値。
【0016】
本発明の別の局面によれば、
上述した光源装置を備える露光装置が提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、光源から放射された光を所定の照射範囲に集めることができ、光の利用効率を向上させることができる光源装置、およびそれを備える露光装置を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明が適用された光源装置10の一例を示す図である。
図2】主に平行化素子14について説明するための図である。
図3】各素子および照射面Sの寸法他について説明するための図である。
図4】変形例1に係る光源装置10の一例を示す図である。
図5】変形例2に係る光源装置10の一例を示す図である。
図6】変形例3に係る光源装置10および露光装置100の一例を示す図である。
図7】従来の光源装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(光源装置10の構成)
図1は、本発明が適用された実施形態に係る光源装置10を示す。光源装置10は、大略、光源12と、平行化素子14と、集光素子16とを備えており、所定の径(直径)を有する照射面Sに向けて光を照射する装置である。
【0020】
光源12は、外部からの電力供給を受けて、光源装置10の用途に適した波長を含む光を放射する素子であり、例えば、発光ダイオードおよび有機EL等の平面発光体や、放電灯等が考えられるが、これらに限定されるものではない。なお、後述するように、平行化素子14としてリフレクタを使用する場合は、例えば放電灯のように光の指向性が低い光源12を使用することができる。
【0021】
平行化素子14は、光源12からの光を、照射面Sに向けてより平行光に近い状態にする素子であり、本実施形態ではリフレクタが使用されている。以下では、リフレクタにも同じ符号「14」を用いて説明する。本実施形態において、前述のように、平行化素子14にはリフレクタが使用されているが、上記の役割を果たす素子であれば、リフレクタ以外の素子を使用してもよい。リフレクタ以外の平行化素子14の例として、レンズを使用する場合について、後述する「変形例2」において説明する。
【0022】
図2に示すように、リフレクタ14は、略椀状に形成されており、開口20と、その内側表面に形成された反射面22とを有している。また、この反射面22は回転放物面で規定されており、当該回転放物面の回転軸とリフレクタ14の中心軸CLとは互いに一致している。
【0023】
さらに、回転放物面は焦点PFを有しており、本実施形態では、光源12の中心の位置がこの焦点PFの位置と一致するように、光源12とリフレクタ14との位置関係が規定されている。これより、焦点PFの位置から放射された後、回転放物面で規定された反射面22で反射して開口20から出た光は、リフレクタ14の中心軸CLに平行な平行光となる。
【0024】
しかしながら、光源12は理論上の点発光体ではなく、例え光源12として放電灯を使用する場合であっても所定の広さを有する発光面から光を放射することになるから、光源12から放射される光の多くは焦点PFからずれた位置から放射されることになる。このため、光源12から放射され、反射面22で反射して開口20から出た光は、完全な平行光ではなく、リフレクタ14から離れるにつれて外側に広がっていく光となる。
【0025】
図1に戻り、集光素子16は、リフレクタ(平行化素子)14と照射面Sとの間に配設されており、リフレクタ(平行化素子)14からの光を照射面Sに集める役割を有する素子である。本実施形態において、集光素子16にはレンズが使用されているが、上記の役割を果たす素子であれば、レンズ以外の素子を使用してもよい。
【0026】
(光源装置10の作用)
図1を用いて光源装置10の作用について説明する。光源12から放射された光は、その一部がリフレクタ14の開口20から直接外へ出るとともに、残りの光がリフレクタ14の内側の反射面22で反射した後、開口20から外へ出る。反射面22で反射した光は、リフレクタ14の中心軸CLに対して平行光に近い角度で進むが、完全な平行光ではなくリフレクタ14から離れるにつれて外側に広がっていく。
【0027】
リフレクタ14から出た光は、集光素子16を通過する際に照射面Sに向けて屈折される。これにより、集光素子16から出た光は、照射面Sに向けて集められ、照射面Sを照射する。
【0028】
(各素子等の位置関係および寸法)
次に、各素子および照射面S同士の位置関係や、各素子および照射面Sの寸法について、図3を用いて説明する。リフレクタ(平行化素子)14の開口20から距離L[mm]の位置に照射面Sが配設されている。照射面Sの径(直径)をc[mm]とすると、この径cを最小化するには、集光素子16(レンズ)から照射面Sまでの距離L2[mm]を、集光素子16の焦点距離f[mm]と一致させればよいことになる。つまり、照射面Sにおける集光の度合いを高めて光の利用効率を高めようとすると、集光素子16の位置は照射面Sに近づく(距離L2が短縮する)ことになる。換言すると、集光素子16がリフレクタ14から遠ざかる(リフレクタ14の開口20から集光素子16までの距離L1[mm]が増加する)ことになる。
【0029】
ここで、上述したように、リフレクタ14から出た光は完全な平行光ではなくリフレクタ14から離れるにつれて外側に広がっていく光であることから、距離L1が増加すると集光素子16の位置における光の広がり(径)も大きくなる。このため、距離L1が増加していくと、一部の外側の光が集光素子16から外れた無効な光(照射面Sに集めることができない光)となる。
【0030】
つまり、集光素子16を照射面Sに近づけると集光の度合いが高まって光の利用効率が高まる傾向にあるが、反対に、集光素子16が平行化素子14から遠ざかることになって平行化素子14からの光が集光素子16から外れてしまい、無効な光が増加して光の利用効率が低下することになる。
【0031】
そこで、先ず、平行化素子14の開口20から集光素子16までの距離L1について検討する。リフレクタ14の開口20の径(直径)をa[mm]とし、平行化素子14から出た光の出射広がり角(中心軸CLと成す角)をθ[°]とすると、集光素子16の位置における光の照射範囲の径E[mm]は、以下の式であらわすことができる。
E=a+L1×2tanθ
【0032】
なお、集光素子16の位置における光の利用率、つまり、平行化素子14から出て集光素子16に入る光の割合S1は、以下の式であらわすことができる。なお、集光素子16の径(直径)をb[mm]とする。
S1=b/E=b/(a+L1×2tanθ)
【0033】
次に、集光素子16から照射面Sまでの距離について検討する。照射面Sの径(直径)をc[mm]とすると、一般に以下の関係が言える。
c/a=L2/L1
【0034】
ここで、上述のように、集光素子16からの光で照射される範囲(直径)d[mm]が、必要な照射面Sの径c[mm]と一致するときが最大の利用効率となることから、以下の関係がいえる。
c=d
また、L2=L−L1である。
【0035】
したがって、
d=a×(L−L1)/L1
L1=a×L/(d+a) および
L2=L×(1−a)/(d+a) となる。
【0036】
一方、集光素子16の焦点距離をf[mm]とすると、以下の関係がいえる。
1/L1+1/L2=1/f
したがって、集光素子16の焦点距離をf[mm]は以下の式であらわすことができる。
f=L1×L2/(L1+L2)
=a×L/(d+a)
【0037】
以上のことから、以下の2つの式を満たすときに最大の利用効率となる。
L1=a×L/(d+a) および
f=a×L/(d+a)
【0038】
また、以下の条件を満たすことにより、集光素子16からの光で照射される範囲(直径)d[mm]が必要な照射面Sの径c[mm]の範囲内となり、照射面S外を照らす無駄な光がなくなる点で有効である。
L1>a×L/(d+a)
【0039】
なお、照射面Sにおける光量Zは、平行化素子14から出る光の光量をWとすると、以下の式であらわすことができる。
Z=W×b/(a+(a×L/(d+a))×2tanθ)
【0040】
(変形例1)
上述した実施形態では、光源装置10がそれぞれ1つの光源12、リフレクタ14、および集光素子16で構成されていたが、これに代えて、図4に示すように、それぞれ複数の光源12、リフレクタ14、および集光素子16で光源装置10を構成して、各光源12からの光でひとつの照射面Sを照らすようにしてもよい。なお、以下の説明に関し、L、L1、およびL2については図3を参照のこと。
【0041】
この場合も、基本的には、上述した実施形態で述べたように、以下の式を満たすのが好適である。
L1≧a×L/(d+a)
なお、上記関係式「a×L/(d+a)」で規定されるL1を以下では「L1(A)」と標記する。つまり、「L1(A)=a×L/(d+a)」である。
【0042】
しかしながら、複数の光源12等で光源装置10を構成する場合には、当該光源装置10を極力コンパクトに構成したいという現実的な要請から、寸法的な制約が生じてくる。具体的には、集光素子(レンズ)16の有効径(直径)の大きさに制約が生じる。集光素子(レンズ)16の有効径(直径)を大きくしすぎると、隣に配設された集光素子(レンズ)16に干渉してしまうからである。
【0043】
図4に示す変形例1において、集光素子(レンズ)16の最大有効径(直径)B[mm]は、以下の式で表すことができる。なお、αは、互いに隣り合う平行化素子(リフレクタ)14から出る光の中心軸CL同士が成す角度[°]である。
B=L2×tanα
【0044】
また、光源12から放射された後、リフレクタ14から出た光によって集光素子(レンズ)16が照射される範囲(直径)g[mm]は、以下の式で表すことができる。
g=a+2×L1×tanθ
a:平行化素子(リフレクタ)14の開口の径[mm]
θ:平行化素子(リフレクタ)14から出た光の出射広がり角(中心軸CLと成す角)
【0045】
リフレクタ14から出た光によって集光素子(レンズ)16が照射される範囲(直径)gが集光素子(レンズ)16の最大有効径(直径)Bよりも大きくなってしまうと、リフレクタ14から出た光の一部が集光素子(レンズ)16から外れて無駄な光になってしまう。したがって、以下の関係が満たされることが好適である。
B≧g、つまり、
L2×tanα≧a+2×L1×tanθ、これを変形すると、
L1≦(L2×tanα−a)/(2×tanθ)となる。
なお、上記関係式「(L2×tanα−a)/(2×tanθ)」で規定されるL1を以下では「L1(B)」と標記する。つまり、「L1(B)=(L2×tanα−a)/(2×tanθ)」である。
【0046】
以上のことから、L1の寸法は、簡単に表現すると、「L1(A)は大きい方が好適」であり、逆に、「L1(B)は小さい方が好適」であるといえる。そこで、L1(A)およびL1(B)をそれぞれ算出した後、以下のようにL1の寸法を決定することが好適である。
・ L1(A)≦L1(B)の場合は、L1(B)をL1の寸法として採用する。
・ L1(A)>L1(B)の場合は、L1(A)からL1(B)の間の値をL1の寸法として採用する。つまり、L1(A)>L1>L1(B)の関係となる。
【0047】
(変形例2)
上述した実施形態では、平行化素子14としてリフレクタを使用していたが、これに変えて、図5に示すように、平行化素子14としてレンズを使用してもよい。図5ではひとつ(単体)のレンズを使用する場合を描いているが、平行化素子14としてのレンズの数は複数であってもよい。この場合、光源12から放射された光は、平行化素子(レンズ)14を通過する際に屈折し、照射面Sに向けてより平行光に近い状態となる。そして、平行化素子(レンズ)14から出た光は集光素子16によって照射面Sに集められる。
【0048】
この変形例2の場合(つまり、平行化素子14としてレンズを使用する場合)も、上述した実施形態で説明した数式や作用効果が成り立つ。そこで、変形例2に係る数式や作用効果の説明については、上述した実施形態の説明における、「リフレクタ14」を「レンズ14」と、「リフレクタ14の開口20」を「レンズ14」あるいは「レンズ14の光学中心」と、また、「リフレクタ14の開口20の径(直径)a[mm]」を「レンズ14の有効径(直径)a[mm]」とそれぞれ読み替えて援用する。
【0049】
なお、平行化素子14としてレンズを使用する場合は、リフレクタを使用する場合に比べて、放射する光の指向性が高いLEDや有機ELを光源12として使用するのが好適である。
【0050】
(変形例3)
次に、光源12、平行化素子14、および集光素子16をそれぞれ複数使用して光源装置10を構成し、かつ、当該光源装置10を露光装置100に適用する例について、図6を用いて説明する。
【0051】
変形例3に係る露光装置100は、光源装置10と、第1反射鏡102と、第2反射鏡104と、第3反射鏡106と、インテグレータ108と、平行化レンズ110とを備えている。
【0052】
この変形例3で使用される光源装置10は、上述の通り、2つの光源12と、2つの平行化素子(リフレクタ)14と、2つの集光素子16とを備えている。光源装置10から出た光は、第1反射鏡102および第2反射鏡104で所定の方向に反射された後、インテグレータ108の入射面112を照らすようになっている。つまり、光源装置10にとっては、この場合インテグレータ108の入射面112が照射面Sとなる。
【0053】
インテグレータ108の出射面114から出た光は、第3反射鏡106で所定の方向に反射された後、平行化レンズ110を通って平行光となり、露光面116を照らす。
【0054】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0055】
10…光源装置、12…光源、14…平行化素子(リフレクタあるいはレンズ)、16…集光素子
20…開口、22…反射面
S…照射面、CL…中心軸、PF…(回転放物面の)焦点、L…平行化素子14から照射面Sまでの距離、L1…平行化素子14から集光素子16までの距離、L2…集光素子16から照射面Sまでの距離、a…開口20の径(直径)あるいはレンズ14の有効径(直径)、b…集光素子16の径(直径)、c…照射面Sの径(直径)、d…集光素子16からの光で照射される範囲(直径)、f…集光素子16の焦点距離、g…平行化素子14から出た光によって集光素子(レンズ)16が照射される範囲(直径)、θ…平行化素子14から出た光の出射広がり角(中心軸CLと成す角)、α…互いに隣り合う平行化素子14から出る光の中心軸CL同士が成す角度
100…露光装置、102…第1反射鏡、104…第2反射鏡、106…第3反射鏡、108…インテグレータ、110…平行化レンズ、112…(インテグレータ108の)入射面、114…(インテグレータ108の)出射面、116…露光面
【要約】
【課題】光源から放射された光を所定の照射範囲に集めることができ、光の利用効率を向上させることができる光源装置を提供する。
【解決手段】光源装置10を、光源12と、光源12からの光を、照射面Sに向けてより平行光に近い状態にする平行化素子14と、平行化素子14と照射面Sとの間に配設され、平行化素子14からの光を照射面Sに集める集光素子16とで構成する。
【選択図】図1
図1
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図7