特許第6371958号(P6371958)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6371958
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20180806BHJP
【FI】
   A63F5/04 516D
【請求項の数】2
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2018-4482(P2018-4482)
(22)【出願日】2018年1月15日
(62)【分割の表示】特願2017-131023(P2017-131023)の分割
【原出願日】2015年6月26日
(65)【公開番号】特開2018-51401(P2018-51401A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2018年1月15日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390031772
【氏名又は名称】株式会社オリンピア
(74)【代理人】
【識別番号】100082337
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141508
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 隆史
(72)【発明者】
【氏名】片山 慎
【審査官】 牧 隆志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−062619(JP,A)
【文献】 特開2015−085077(JP,A)
【文献】 特開2016−059439(JP,A)
【文献】 特開2011−135909(JP,A)
【文献】 特開2012−040139(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技の進行を制御する遊技制御手段と
バイトの乱数を発生させる乱数発生手段に対応し、遊技の進行によらず所定の間隔ごとに前記遊技制御手段が実行する割込み処理の実行時に前記乱数発生手段から取得した2バイトの乱数を1バイトずつ上位バイトと下位バイトとに分割し、それぞれ識別子が設定された1バイトの領域である複数の格納領域を有し、前記複数の格納領域に分割した1バイトの乱数を格納する乱数生成手段と、
前記識別子を参照して前記複数の格納領域のいずれかから1バイトの乱数を取得し、取得した1バイトの乱数に基づいてデータテーブルを参照して実行する制御処理を判定する判定手段と、を備える、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
2バイトの乱数を発生させる乱数発生手段に対応し、遊技の開始操作を検出した場合に、前記乱数発生手段から取得した2バイトの乱数を1バイトずつ上位バイトと下位バイトとに分割し、それぞれ識別子が設定された1バイトの領域である複数の格納領域を有し、前記複数の格納領域に分割した1バイトの乱数を格納する乱数生成手段と、
前記識別子を参照して前記複数の格納領域のいずれかから1バイトの乱数を取得し、取得した1バイトの乱数に基づいてデータテーブルを参照して実行する制御処理を判定する判定手段と、を備える、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メダルやパチンコ玉などの遊技媒体に対して一定の遊技価値を付与し、メダルやパチンコ玉のような遊技媒体を獲得するための遊技を行う遊技機が知られている。この種の遊技機は、遊技の進行や遊技媒体の付与等に関する制御処理として、乱数を生成するカウンタから乱数を取得し、取得した乱数とデータテーブルとを参照する制御処理を有している。
【0003】
上述した遊技機においては、一定の周期で循環する乱数を生成するカウンタを用い、取得した乱数とデータテーブルとを参照する制御処理を複数回実行する際に、乱数が循環するまでの同一周期内において、複数の乱数を1つのカウンタから取得可能に構成する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。一般に、遊技機では、乱数が循環する周期内で同一の乱数が発生しないようにカウンタが構成されているため、乱数が循環するまでの同一周期内において複数回の乱数の取得契機があると、2回目以降に取得した乱数は、それまでに取得した乱数を除いた状態で乱数を取得することになり、取得可能な乱数の母数が減って、2個目以降に取得した乱数を用いて実行される制御処理については、遊技者にとって有利な結果が得られる確率が高くなる。特許文献1に記載の遊技機においては、このような現象を利用して、同一周期内に乱数を取得した場合において保留玉を示すランプの色を変え、確率が高くなっていることを示して、遊技者の興趣を増そうとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−125258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、例えば遊技機として、外周面に図柄が配列された複数のリールを備えた、いわゆるスロットマシンにおいては、リールの回転を開始させる契機となるスタートスイッチへの操作の検出時に、種々の制御処理を個別に抽選するため、複数の乱数を取得している。しかし、特許文献1に記載された遊技機のように、1つのカウンタから複数の乱数を取得する構成とすると、2個目以降に取得可能な乱数の母数が減ってしまい、確率が変動してしまうことになる。このように乱数1個当たりの確率が変動してしまうと、各制御処理の当選確率を設計する際、確率が変動する場合と変動しない場合を想定しつつ設計を行うことになって、設計が複雑になってしまうという問題がある。
【0006】
また、仮に、乱数1個当たりの確率の変動を抑えるため、例えば1つのカウンタから同一周期内で1つの乱数だけを取得し、その乱数を種々の制御処理の抽選に使い回すとすると、演出等の制御処理が単調になり易くなるという問題があり、さらに例えばループ抽選などを実行すると連続して当選し続ける結果が生じることになるので、ループ抽選のような処理が採用できなくなるという弊害もある。
【0007】
そこで、本発明は、1度使用した乱数を使わずに、乱数1個当たりの確率が変動しない複数の乱数を取得することが可能な遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、遊技の進行を制御する遊技制御手段(100)と
バイトの乱数を発生させる乱数発生手段(111,112,113)に対応し、遊技の進行によらず所定の間隔ごとに前記遊技制御手段が実行する割込み処理の実行時に前記乱数発生手段から取得した2バイトの乱数を1バイトずつ上位バイトと下位バイトとに分割し、それぞれ識別子が設定された1バイトの領域である複数の格納領域(114a,114b,115a,115b,116a,116b)を有し、前記複数の格納領域に分割した1バイトの乱数を格納する乱数生成手段(110)と、
前記識別子を参照して前記複数の格納領域のいずれかから1バイトの乱数を取得し、取得した1バイトの乱数に基づいてデータテーブルを参照して実行する制御処理を判定する判定手段(180)と、を備える、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、1度使用した乱数を使わずに、乱数1個当たりの確率が変動しない複数の乱数を取得することが可能な遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態の遊技機の外観構成を示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態の遊技機の機能ブロックを説明する図である。
図3】本発明の実施形態の遊技機の乱数生成手段を示す図である。
図4】(A)は、本発明の実施形態の遊技機における遊技状態の状態遷移図、(B)は、演出状態の状態遷移図である。
図5】本発明の実施形態の遊技機における演出制御手段が実行するリールロック演出処理を示すフローチャートである。
図6図5に示したリールロック演出処理において実行される乱数取得処理を示すフローチャートである。
図7】本発明の実施形態の遊技機における乱数生成手段が実行する乱数更新処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0012】
1.構成
図1は、本発明の実施形態に係るスロットマシン1の外観構成を示す斜視図である。本実施形態のスロットマシン1は、いわゆる回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。
【0013】
本実施形態のスロットマシン1は、収納箱BX、前面上扉UD及び前面下扉DDからなる箱形の筐体内に複数のリールとしての第1リールR1〜第3リールR3からなるリールユニットが収められている。また、筐体内のリールユニットの下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット320(図2参照)が収められている。また、本実施形態のスロットマシン1の筐体内には、CPU、ROM(情報記憶媒体の一例)、RAM等を搭載し、スロットマシン1の動作を制御する制御基板も収められている。
【0014】
図1に示す第1リールR1〜第3リールR3は、それぞれ外周面が一定の間隔で21の領域(以下、各領域を「コマ」と記載する)に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配列されている。また、第1リールR1〜第3リールR3は、リール駆動手段としてのステッピングモータ(図示省略)に軸支されており、それぞれステッピングモータの軸周りに回転駆動され、ステッピングモータの駆動パルスのパルス数やパルス幅などを制御することによって、コマ単位(所定の回転角度単位、所定の回転量単位)で停止可能に設けられている。すなわち、本実施形態のスロットマシン1では、ステッピングモータが制御基板から供給された駆動パルスに応じて第1リールR1〜第3リールR3を回転駆動し、制御基板から駆動パルスの供給が断たれると、ステッピングモータの回転が停止することに伴って第1リールR1〜第3リールR3が停止する。
【0015】
前面上扉UDと前面下扉DDとは、個別に開閉可能に設けられている。前面上扉UDには、第1リールR1〜第3リールR3の回転状態及び停止状態を観察可能にする表示窓DWが設けられている。第1リールR1〜第3リールR3の停止状態では、第1リールR1〜第3リールR3それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうち、外周面上に連続して配列されている3つの図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)をスロットマシン1の正面から表示窓DWを通じて観察できるようになっている。
【0016】
また、本実施形態のスロットマシン1では、表示窓DWを通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールの表示位置の組合せによって有効ラインが設定されている。なお、本実施形態のスロットマシン1では、1回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数が3枚に設定され、規定投入数に相当するメダルが投入されると第1リールR1〜第3リールR3の中段によって構成される有効ラインL1が有効化される。
【0017】
そして、遊技結果は、表示窓DW内の有効ラインL1上に停止表示された図柄組合せによって判定され、有効ラインL1上の図柄組合せが予め定められた役に対応した図柄組合せである場合に、その役が入賞したものとしてホッパーユニット320からメダルの払い出し等が行われる。
【0018】
前面上扉UDには、遊技情報表示部DSが設けられている。遊技情報表示部DSは、LED、ランプ、7セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、1回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数、ボーナス状態でのメダルの払出数の合計あるいは獲得数の合計、メダルの払い出しに関係するストップボタンB1〜ストップボタンB3の押し方を示唆する情報の表示等の各種遊技情報が表示される。
【0019】
また、前面上扉UDには、演出を行うための表示装置330が設けられている。表示装置330は、例えば液晶ディスプレイから構成され、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の映像や画像が表示される。また、本実施形態のスロットマシン1では、前面上扉UDや前面下扉DDに対して、演出を行うためのスピーカ(図示省略)が複数設けられている。スピーカからは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の音声が出力される。
【0020】
前面下扉DDには、各種の操作手段が設けられている。操作手段としては、クレジット(貯留)されたメダルを投入する操作を行うための投入操作手段として、1枚のメダルを投入するシングルベットボタンBT及び規定投入数のメダルを投入するマックスベットボタンMB、第1リールR1〜第3リールR3を回転させて遊技を開始する契機となる開始操作を遊技者に実行させるための遊技開始操作手段としてのスタートレバーSL、ステッピングモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれを停止させる契機となる停止操作を遊技者に実行させるための停止操作手段としてのストップボタンB1〜ストップボタンB3及びクレジットされたメダルを精算するための精算ボタンBSも設けられている。
【0021】
本実施形態のスロットマシン1では、遊技者がメダルをメダル投入口MIに投入するか、メダルが規定投入数以上にクレジットされている場合に、規定投入数と同じ回数シングルベットボタンBTを押下するシングルベット操作又はマックスベットボタンMBを押下するマックスベット操作を行うことで、規定投入数のメダルが投入状態に設定され、第1リールR1〜第3リールR3の回転制御を開始することが可能な準備状態にセットされる。そして、遊技者がスタートレバーSLに対して開始操作を実行すると、制御基板において第1リールR1〜第3リールR3をステッピングモータの駆動により回転開始させるとともに、乱数を用いた内部抽選が行われ、第1リールR1〜第3リールR3の回転速度が所定の速度まで上昇し定常回転になったことを条件に、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下操作が許可、すなわちストップボタンB1〜ストップボタンB3による停止操作が有効化される。
【0022】
その後、遊技者が任意のタイミングでストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下(以下、「押下タイミング」と記載)していくと、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のそれぞれに内蔵されている停止信号出力手段としてのストップスイッチ240がオン動作を行い、制御基板へ出力するリール停止信号をオフ状態からオン状態へ変化させる。ここで、ストップスイッチは、例えば、フォトセンサ、導通センサ、圧力センサ等から構成される。
【0023】
また、遊技者が任意のタイミングで押下状態にあるストップボタンB1〜ストップボタンB3を解放すると、ストップボタンB1〜ストップボタンB3それぞれに対応するストップスイッチがオフ動作を行い、制御基板へ出力するリール停止信号をオン状態からオフ状態に変化させる。そして、制御基板は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下タイミング及び解放タイミングに応じて信号状態が変化するリール停止信号のオフ状態からオン状態への変化に基づいて、内部抽選の結果に応じた停止位置で第1リールR1〜第3リールR3を停止させる。
【0024】
また、前面下扉DDの下部には、メダル払出口MOとメダル受け皿MPとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払出口MOからメダル受け皿MPへ払い出されるようになっている。また、遊技機内にクレジットされたメダルが記憶されている状態で、精算ボタンBSが押下された場合、精算ボタンBSの押下に伴ってホッパーユニット320からクレジット数(クレジットされたメダルの枚数)に相当する枚数のメダルを払い出す精算処理を実行し、メダル払出口MOからメダル受け皿MPへメダルを払い出す。
【0025】
図2は、本実施形態のスロットマシン1の機能ブロック図である。本実施形態のスロットマシン1は、制御基板としての遊技制御手段100によって制御される。遊技制御手段100は、メダル投入スイッチ210と、複数の操作検出手段としてのベットスイッチ220、スタートスイッチ230及びストップスイッチ240と、の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット310、ホッパーユニット320、表示装置330、音響装置340等の出力手段の動作を制御する。遊技制御手段100の機能は各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所定のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
【0026】
また、遊技制御手段100は、投入受付手段105、乱数生成手段110、内部抽選手段120、リール制御手段130、入賞判定手段140、払出制御手段150、リプレイ処理手段160、遊技状態移行制御手段170、演出制御手段180及び記憶手段190を含む。遊技制御手段100を構成する各手段は、各制御処理の実行時に、記憶手段190に予め記憶されている各制御プログラムを読み出して実行する。また、遊技制御手段100は、遊技制御手段100を構成する各手段が制御処理を実行している場合に、所定の間隔(例えば約1.5ms)ごとに割込み処理を実行している。割込み処理においては、不意の電断に対応するためのバックアップの取得処理や、後述する乱数生成手段110が格納している乱数を更新する乱数更新処理が実行される。
【0027】
投入受付手段105は、メダルの投入を受け付ける投入受付期間において、規定投入数(3枚)に相当するメダルが投入されたことに基づいて、スタートレバーSLに対する遊技開始操作を有効化する処理を行う。具体的には、メダル投入口MIにメダルが投入されると、メダル投入スイッチ210が作動することに伴って、投入受付手段105が、規定投入数を限度として、投入されたメダルを投入状態に設定する。また、投入受付手段105は、メダルがクレジットされた状態でシングルベットボタンBT又はマックスベットボタンMBが押下されるベット操作が実行されると、ベットスイッチ220が作動することに伴って、規定投入数を限度として、クレジットされたメダルを投入状態に設定する。
【0028】
なお、本実施形態のスロットマシン1では、規定投入数に相当するメダルの投入に基づいて有効化されたスタートレバーSLの最初の押下操作が、遊技者による遊技の開始操作として受け付けられ、第1リールR1〜第3リールR3の回転を開始させる契機となっているとともに、後述する内部抽選手段120が内部抽選を実行する契機となっている。
【0029】
乱数生成手段110は、遊技制御手段100を構成する各手段が実行する制御処理において、各手段が取得する乱数を生成する手段である。図3は、乱数生成手段110の詳細を示す図である。
【0030】
図3に示すように、乱数生成手段110は、乱数を発生させる複数のハードウェアカウンタとして、第1乱数発生カウンタ111と、第2乱数発生カウンタ112と、第3乱数発生カウンタ113と、を有している。第1乱数発生カウンタ111〜第3乱数発生カウンタ113は、それぞれインクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)によって構成されている。本実施形態において、第1乱数発生カウンタ111〜第3乱数発生カウンタ113は、それぞれ0〜65535の65536個の値の範囲で循環するように構成され、乱数として2バイトの乱数を発生させる。また、乱数生成手段110は、第1乱数発生カウンタ111〜第3乱数発生カウンタ113のそれぞれに対応する第1乱数格納部114と、第2乱数格納部115と、第3乱数格納部116と、を有している。
【0031】
乱数生成手段110は、第1乱数発生カウンタ111から発生した乱数を、2バイトの乱数を格納可能な第1乱数格納部114に格納する。乱数生成手段110は、第1乱数格納部114に乱数を格納する際に、乱数の上位1バイトを第1上位バイト114aに格納し、乱数の下位バイトを第1下位バイト114bに格納する。なお、初期状態において、第1乱数格納部114は、第1上位バイト114aと第1下位バイト114bとにそれぞれ値「0」を格納している。
【0032】
また、第1乱数格納部114には、遊技制御手段100を構成する各手段が第1乱数格納部114に格納された乱数のうち、第1上位バイト114aに格納された乱数を取得する場合と、第1下位バイト114bに格納された乱数を取得する場合と、に対応するために、遊技制御手段100を構成する各手段が第1上位バイト114aと第1下位バイト114bとを識別するための識別ポインタが設定されている。図3に示すように、第1下位バイト114bの識別ポインタは、「0」が設定され、第1上位バイト114aの識別ポインタは、「1」が設定されている。
【0033】
乱数生成手段110は、第2乱数発生カウンタ112から発生した乱数を、2バイトの乱数を格納可能な第2乱数格納部115に格納する。乱数生成手段110は、第2乱数格納部115に乱数を格納する際に、乱数の上位1バイトを第2上位バイト115aに格納し、乱数の下位バイトを第2下位バイト115bに格納する。なお、初期状態において、第2乱数格納部115は、第2上位バイト115aと第2下位バイト115bとにそれぞれ値「0」を格納している。
【0034】
また、第2乱数格納部115には、遊技制御手段100を構成する各手段が第2乱数格納部115に格納された乱数のうち、第2上位バイト115aに格納された乱数を取得する場合と、第2下位バイト115bに格納された乱数を取得する場合と、に対応するために、遊技制御手段100を構成する各手段が第2上位バイト115aと第2下位バイト115bとを識別するための識別ポインタが設定されている。図3に示すように、第2下位バイト115bの識別ポインタは、「2」が設定され、第2上位バイト115aの識別ポインタは、「3」が設定されている。
【0035】
乱数生成手段110は、第3乱数発生カウンタ113から発生した乱数を、2バイトの乱数を格納可能な第3乱数格納部116に格納する。乱数生成手段110は、第3乱数格納部116に乱数を格納する際に、乱数の上位1バイトを第3上位バイト116aに格納し、乱数の下位バイトを第3下位バイト116bに格納する。なお、初期状態において、第3乱数格納部116は、第3上位バイト116aと第3下位バイト116bとにそれぞれ値「0」を格納している。
【0036】
また、第3乱数格納部116には、遊技制御手段100を構成する各手段が第3乱数格納部116に格納された乱数のうち、第3上位バイト116aに格納された乱数を取得する場合と、第3下位バイト116bに格納された乱数を取得する場合と、に対応するために、遊技制御手段100を構成する各手段が第3上位バイト116aと第3下位バイト116bとを識別するための識別ポインタが設定されている。図3に示すように、第3下位バイト116bの識別ポインタは、「4」が設定され、第3上位バイト116aの識別ポインタは、「5」が設定されている。
【0037】
乱数生成手段110は、遊技者がスタートレバーSLに対して開始操作を実行し、スタートスイッチ230が開始操作を検出することで出力されるスタート信号が入力された場合に、第1乱数発生カウンタ111〜第3乱数発生カウンタ113から発生した乱数を第1乱数格納部114〜第3乱数格納部116に格納する。また、乱数生成手段110は、遊技制御手段100による割込み処理の実行時に、第1乱数発生カウンタ111〜第3乱数発生カウンタ113から発生した乱数を第1乱数格納部114〜第3乱数格納部116に格納して乱数を更新する乱数更新処理を実行する。
【0038】
割込み処理の実行時における乱数生成手段110による乱数更新処理の詳細について、第1乱数発生カウンタ111から発生した乱数によって第1乱数格納部114に格納されている乱数を更新する場合を例に説明する。乱数生成手段110は、割込み処理の実行時に、第1乱数発生カウンタ111から発生した乱数であるカウンタ乱数と、第1乱数格納部114に既に格納されている乱数と、を加算する。加算した値が65535未満である場合、乱数生成手段110は、加算した値を第1上位バイト114aと第1下位バイト114bとに分割して格納することで、第1乱数格納部114に格納されている乱数を更新する。一方、加算した値が65536以上となる場合、乱数生成手段110は、加算した値から65536を減算した結果を第1上位バイト114aと第1下位バイト114bとに分割して格納することで、第1乱数格納部114に格納されている乱数を更新する。
【0039】
乱数更新処理を実行することで、乱数生成手段110は、第1乱数格納部114に格納されている乱数を更新し、新たな乱数を第1乱数格納部114に格納することができる。
【0040】
また、第1乱数発生カウンタ111から発生したカウンタ乱数を第1上位バイト114aと第1下位バイト114bとに分割して格納することで、乱数生成手段110は、制御処理で使われる乱数を、ハードウェアカウンタを増やすことなく複数格納することができ、乱数の生成に必要な乱数生成手段110の容量を削減することができる。
【0041】
なお、乱数生成手段110は、第2乱数格納部115に格納されている乱数を更新する場合と、第3乱数格納部116に格納されている乱数を更新する場合と、においても、上述した第1乱数格納部114に格納されている乱数を更新する場合と同様の乱数更新処理を行っている。
【0042】
ここで、第1乱数発生カウンタ111〜第3乱数発生カウンタ113は、上述した通り、それぞれ0〜65535の65536個の値の範囲で循環するインクリメントカウンタである。そして、本実施形態の第1乱数発生カウンタ111〜第3乱数発生カウンタ113において、0から65535に到達するまでに必要な時間は、割込み処理の周期よりも短い時間となっている。つまり、乱数生成手段110は、前回の割込み処理の実行時に第1乱数発生カウンタ111〜第3乱数発生カウンタ113から発生したカウンタ乱数と、今回の割込み処理の実行時に第1乱数発生カウンタ111〜第3乱数発生カウンタ113から発生したカウンタ乱数と、がそれぞれ同一周期内で発生する乱数とならないように構成されている。
【0043】
このため、乱数生成手段110は、割込み処理が実行される間隔内において、第1乱数発生カウンタ111〜第3乱数発生カウンタ113のそれぞれから1度だけ発生したカウンタ乱数を用いて第1乱数格納部114〜第3乱数格納部116の第1〜第3上位バイト114a〜116a及び第1〜第3下位バイト114b〜116bに乱数を格納するため、各上位バイト及び下位バイトに乱数を格納する際に、乱数が循環するまでの同一周期内において乱数を複数個取得することがなく、乱数1個当たりの確率が変動しない乱数を格納することができる。なお、第1乱数発生カウンタ111〜第3乱数発生カウンタ113から発生した乱数が格納される第1〜第3上位バイト114a〜116a及び第1〜第3下位バイト114b〜116bは、本実施形態における複数の格納領域を構成する。
【0044】
なお、本実施形態において、「乱数」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、発生自体は規則的であっても、取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
【0045】
内部抽選手段120は、スタートスイッチ230から出力されるスタート信号が入力されることに基づいて、役の当否を決定する内部抽選を行う手段であって、抽選テーブル選択処理、乱数判定処理、抽選フラグ設定処理等を行う。
【0046】
抽選テーブル選択処理では、記憶手段190の内部抽選テーブル記憶手段191に格納されている複数の内部抽選テーブルのうち、いずれの内部抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを現在の遊技状態に基づき選択する。
【0047】
各内部抽選テーブルでは、複数の乱数(例えば、0〜65535の65536個の乱数)のそれぞれに対して、リプレイ、小役及びボーナスなどの各種の役やハズレ(不当選)が対応づけられている。ここで、遊技状態が通常状態である場合に選択される内部抽選テーブル(以下、「内部抽選テーブルA」と記載)と、遊技状態がボーナス成立状態である場合に選択される内部抽選テーブル(以下、「内部抽選テーブルB」と記載)と、は、小役の当選確率が同一に設定されており、小役として、入賞時に規定投入枚数よりも多いメダルの払い出しが実行される複数種類のベル役と、入賞時に規定投入枚数よりも少ないメダルの払い出しが実行されるとともに、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下タイミングが適切な場合に入賞可能となる複数種類の取りこぼし役とにそれぞれ乱数が対応付けられている。また、本実施形態のスロットマシン1では、ボーナスとして第1種特別役物に係る役物連続作動装置としてのビッグボーナス(以下、「BB」と記載)が用意されており、内部抽選テーブルAでは、BBが抽選対象として設定されている。内部抽選テーブルBは、内部抽選テーブルAとリプレイの当選確率が異なっており、内部抽選テーブルAにおけるBB及びハズレの代わりにリプレイを抽選対象とすることで、内部抽選テーブルAよりもリプレイの当選確率が高くなるように設定されている。遊技状態がボーナス成立状態である場合に選択される内部抽選テーブル(以下、「内部抽選テーブルC」と記載)は、小役として、複数種類のベル役に重複して当選するJAC1と、複数種類の取りこぼし役に重複して当選するJAC2とに乱数が対応付けられている。
【0048】
乱数判定処理では、スタートスイッチ230から出力されるスタート信号に基づいて、遊技ごとに乱数生成手段110の第1乱数格納部114〜第3乱数格納部116のいずれかから乱数(抽選用乱数)を取得し、取得した乱数を抽選テーブル選択処理で選択した内部抽選テーブルと比較して、比較結果に基づき役に当選したか否かを判定する。
【0049】
抽選フラグ設定処理では、乱数判定処理の結果に基づいて、当選したと判定された役に対応する抽選フラグを非当選状態(第1のフラグ状態、オフ状態)から当選状態(第2のフラグ状態、オン状態)に設定する。本実施形態のスロットマシン1では、2種類以上の役が重複して当選した場合には、重複して当選した2種類以上の役のそれぞれに対応する抽選フラグが当選状態に設定される。なお、抽選フラグの設定情報は、記憶手段190の抽選フラグ記憶手段192に格納される。
【0050】
ここで、本実施形態のスロットマシン1では、入賞するまで次回以降の遊技に当選状態を持ち越し可能な抽選フラグ(持越可能フラグ)と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に当選状態を持ち越さずに非当選状態にリセットされる抽選フラグ(持越不可フラグ)とが用意されている。前者の持越可能フラグが対応づけられる役としては、BBがあり、小役及びリプレイは、後者の持越不可フラグに対応づけられている。すなわち、抽選フラグ設定処理では、内部抽選でBBに当選すると、BBの抽選フラグの当選状態を、BBが入賞するまで持ち越す処理を行う。このとき、内部抽選手段120は、BBの抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技でも、小役及びリプレイについての当否を決定する内部抽選を行っている。すなわち、抽選フラグ設定処理では、BBの抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技において、小役やリプレイが当選した場合には、既に当選しているBBの抽選フラグと内部抽選で当選した小役やリプレイの抽選フラグとからなる2種類以上の役に対応する抽選フラグを当選状態に設定する。
【0051】
リール制御手段130は、遊技者がスタートレバーSLへ開始操作を実行することにより作動するスタートスイッチ230から、スタート信号が出力されたことに基づいて、ステッピングモータにより第1リールR1〜第3リールR3の回転駆動を開始する。また、リール制御手段130は、第1リールR1〜第3リールR3の回転状態が、所定速度(例えば、約80rpm)で定常回転する回転状態となった場合に、各リールに対応するストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されることでストップスイッチ240によって検出される停止操作を有効化する制御を実行する。そして、リール制御手段130は、停止操作の検出に基づきストップスイッチ240からリール停止信号が出力された場合に、リールユニット310のステッピングモータへの駆動パルス(モータ駆動信号)の供給を停止することにより、第1リールR1〜第3リールR3の各リールを停止させる制御を行う。このとき、リール制御手段130は、ステッピングモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3を抽選フラグの設定状態、すなわち内部抽選の結果に応じた態様で停止させる制御を行う。つまり、リール制御手段130は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の各ボタンが押下されるごとに、第1リールR1〜第3リールR3のうち押下されたストップボタンに対応するリールの停止位置を決定して、決定された停止位置でリールを停止させる制御を行っている。
【0052】
また、本実施形態のスロットマシン1では、第1リールR1〜第3リールR3について、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下された時点から190ms以内に、押下されたストップボタンに対応する回転中のリールを停止するようになっている。ここで、ストップボタンの押下時点から190ms以内に回転中のリールを停止させる場合、回転している各リールの停止位置は、各リールの直径及び回転速度より、ストップボタンの押下時点からリールが停止するまでに最大で4コマ分回転可能に構成されている。リール制御手段130は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のうち押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールの外周面上において、内部抽選で当選した役に対応する図柄が、ストップボタンに対する押下操作が行われた時点で有効ラインL1上の表示位置に対して0コマ〜4コマの範囲内に位置する場合に、抽選フラグが当選状態に設定されている役に対応する図柄を有効ラインL1上の表示位置に表示するように、押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールを停止させる制御を行っている。
【0053】
ここで、リール制御手段130は、スタートスイッチ230が開始操作を検出することで出力されるスタート信号を受信し、第1リールR1〜第3リールR3の回転を開始して1回の遊技を開始した場合に、一般にウェイト(又はウェイト時間)と称される待機時間(約4.1秒)を設定するように構成されている。そして、リール制御手段130は、待機時間の設定から待機時間が経過するまでの期間内にスタート信号をスタートスイッチ230から受信した場合に、待機時間が経過した後に第1リールR1〜第3リールR3の回転を開始するように構成されている。この構成により、リール制御手段130は、1回の遊技の開始から次の遊技の開始までに一定の時間として最小遊技時間(約4.1秒)を経過してから遊技を開始させることができる。
【0054】
リール制御手段130は、ロジック演算により回転中のリールの停止位置を求めるロジック演算処理と、記憶手段190の停止制御テーブル記憶手段193に記憶されている停止制御テーブルを参照して回転中のリールの停止位置を決定するテーブル参照処理とを行っている。
【0055】
まず、ロジック演算処理では、役ごとに定められた優先順位データに従ってストップスイッチ240の作動時点、つまりストップボタンの押下操作を検出した時点におけるリールの位置である押下検出位置から0コマ〜4コマの範囲内に存在する5コマ分の停止位置の候補に対して優先度を求める。ここで、リール制御手段130は、リールユニット310に設けられたフォトセンサが各リールに設けられたリール位置検出部を検出した場合に出力されるリールが1回転したことを示す情報であるリールインデックスと、リールインデックスが検出されるリールの基準位置からの回転角度(ステッピングモータに供給した駆動パルスの供給回数から算出)を用いて、ストップスイッチからリール停止信号を受信した時点におけるリールの回転状態を取得する。そして、各停止位置の候補の優先度のうち最も優先度の高い停止位置の候補を実際の停止位置として決定する。ただし、ロジック演算処理では、内部抽選の結果や押下検出位置等に応じて複数の停止位置の候補に対して同一の優先度が求まる場合がある。最も優先度の高い停止位置の候補が複数となった場合には、テーブル参照処理によって実際の停止位置を決定する。
【0056】
本実施形態のスロットマシン1では、「リプレイ>小役>ボーナス」の順序で優先順位が定められている。ロジック演算処理では、2種類以上の役に関する抽選フラグが内部当選状態に設定されている場合、各役に対応付けられた優先順位に従って、優先順位の高い役の入賞形態を構成する図柄を含む停止位置の候補を、優先順位が低い役の入賞形態を構成する図柄を含む停止位置の候補よりも優先度が高くなるように優先度を求める。
【0057】
なお、本実施形態のスロットマシン1において、内部抽選で複数種類の小役が当選した場合における停止位置の候補の優先度の求め方は、有効ラインL1上に表示可能な図柄組合せの数に応じて優先度を求める方法と、小役に予め定められている配当に基づくメダルの払出数に応じて優先度を求める方法とが存在する。有効ラインL1上に表示可能な図柄組合せの数に応じて停止位置の候補の優先度を求める場合には、有効ラインL1上に表示可能な入賞形態を示す図柄組合せ(以下、「入賞図柄組合せ」と記載)の数が多くなる停止位置ほど優先度が高くなるように各停止位置の候補の優先度を求める。また、メダルの払出数に応じて停止位置の候補の優先度を求める場合には、有効ラインL1上の表示位置に表示されている図柄に対応する小役の配当に基づくメダルの払出数が多くなる停止位置、すなわち配当が多い小役を入賞させることができる停止位置ほど優先順位が高くなるように各停止位置の候補の優先度を求める。ただし、メダルの払出数に応じて停止位置の候補の優先度を求める場合に、配当が同一の小役が重複して当選した場合には、それぞれの小役を入賞させることができる停止位置の候補の優先度がそれぞれ同一のものとして扱われる。
【0058】
また、ロジック演算処理では、いわゆる引き込み処理と蹴飛ばし処理とをリールの停止位置の候補を求める処理として行っている。ここで、引き込み処理とは、抽選フラグが当選状態に設定された役を可能な限り入賞させることができるようにリールの停止位置の候補を求める処理である。一方、蹴飛ばし処理とは、抽選フラグが非当選状態に設定された役を入賞させることができないようにリールの停止位置の候補を求める処理である。このように、リール制御手段130は、抽選フラグが当選状態に設定された役の図柄を入賞の形態で停止可能にし、一方で抽選フラグが非当選状態に設定された役の図柄を入賞の形態で停止しないようにリールの停止位置の候補を求めるロジック演算処理を行っている。
【0059】
入賞判定手段140は、第1リールR1〜第3リールR3の停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する入賞判定処理を行う。具体的には、記憶手段190の入賞判定テーブル記憶手段194に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、第1リールR1〜第3リールR3の全てが停止した時点で有効ラインL1上に表示されている図柄組合せが、予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する。そして、各リールが停止した状態における有効ラインL1上に表示された図柄組合せによって、BB、リプレイ、ベル役、取りこぼし役の入賞の有無を判定(以下、「入賞判定」と記載)できるように入賞判定テーブルが用意されている。
【0060】
本実施形態において、複数種類のベル役は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下タイミングによらず必ず入賞可能なベル役と、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下タイミングが適切な場合に入賞可能なベル役と、のいずれであってもよい。ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下タイミングによらず入賞可能なベル役の入賞図柄組合せを構成する各図柄は、押下検出位置に関わらずに有効ラインL1上に表示可能な位置関係で第1リールR1〜第3リールR3にそれぞれ配列されている。また、リプレイも同様に各ストップボタンの押下タイミングによらずに必ず入賞できるように構成されている。一方、BBと、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下タイミングが適切な場合に入賞可能なベル役と、取りこぼし役と、は、各入賞役の入賞図柄組合せを構成する図柄が滑りコマ数の範囲内に位置する状態で各ストップボタンが停止操作された場合に有効ラインL1上に表示されるように、各リールに配列されている。
【0061】
そして、本実施形態のスロットマシン1では、入賞判定処理における入賞判定手段140の判定結果に基づいて各処理が実行される。入賞役の判定結果に基づき実行される各処理としては、例えば、小役が入賞した場合には払出制御手段150にメダルを払い出させる枚数を決定する処理が行われ、リプレイが入賞した場合にはリプレイ処理手段160に次回の遊技においてメダルを消費せずに実行させる処理を行わせ、ボーナスが入賞した場合には遊技状態移行制御手段170に遊技状態を移行させる処理が行われる。
【0062】
払出制御手段150は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出処理を行う。具体的には、小役が入賞した場合に、役ごとに予め定められている配当に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、払出装置としてのホッパーユニット320に払い出させる制御を行う。本実施形態において、規定投入枚数よりも多い払出数に設定されている複数種類のベル役の配当は、いずれも8枚に定められている。また、規定投入枚数よりも少ない払出数に設定されている複数種類の取りこぼし役の配当は、いずれも1枚に定められている。
【0063】
リプレイ処理手段160は、入賞判定手段140により有効ラインL1上にリプレイの入賞を示す図柄組合せが停止表示されたと判定され、リプレイが入賞した場合に、次回の遊技に関して遊技者の所有するメダルの投入を要さずに前回の遊技と同じ準備状態に設定するリプレイ処理(再遊技処理)を行う。すなわち、本実施形態のスロットマシン1では、リプレイが入賞した場合、前回の遊技と同じ枚数分のメダルを遊技者の手持ちのメダル(クレジットメダルを含む)を使わずに自動的に投入する自動投入処理が行われ、前回の遊技と同じ有効ラインL1を設定した状態で、次回のスタートレバーSLに対する開始操作を待機する。
【0064】
遊技状態移行制御手段170は、図4(A)に示すように、通常状態、ボーナス成立状態及びボーナス状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。ここで、遊技状態の移行条件は、1つの条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の予め定められた条件のうちいずれか1つの条件が成立したこと、あるいは複数の予め定められた条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を別の遊技状態へ移行させることができる。なお、本実施形態において、遊技状態移行制御手段170は、遊技状態として、通常状態、ボーナス成立状態及びボーナス状態を有しているが、これに限らず、例えば、通常状態やボーナス成立状態とはリプレイの当選確率が異なるリプレイタイム状態(RT状態)を有していてもよく、また、それぞれリプレイの当選確率が異なる複数のRT状態を有していてもよい。
【0065】
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、通常状態からはボーナス成立状態への移行が可能となっている。具体的には、通常状態においてBBが当選した場合にボーナス成立状態へ移行する。また、通常状態では、内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのうち、リプレイの当選確率が例えば約1/7.3に設定され、かつBBが抽選対象として設定されている内部抽選テーブルAを参照した内部抽選が行われる。
【0066】
ボーナス成立状態は、内部抽選でBBに当選したことを契機として移行する遊技状態である。ボーナス成立状態では、内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのうち、内部抽選テーブルBを参照した内部抽選が行われる。内部抽選テーブルBにおいては、上述した通り、BBが持越可能フラグに対応付けられた当選役であることから、BBを抽選対象から除外し、BBの代わりにリプレイが抽選対象となっている。このため、内部抽選テーブルBは、内部抽選テーブルAよりもリプレイの当選確率が高く設定されている。
【0067】
また、ボーナス成立状態では、上述した通り、BBが入賞するまでBBに対応する抽選フラグが当選状態に維持される。遊技状態移行制御手段170は、BBの入賞図柄組合せが有効ラインL1上に表示されると、遊技状態をボーナス成立状態からボーナス状態へ移行させる。
【0068】
ボーナス状態は、BBの入賞図柄組合せが有効ラインL1上に表示されたことを契機として移行する遊技状態である。ボーナス状態では、内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのうち他の内部抽選テーブルとは小役の当選確率が異なる構成の内部抽選テーブルCを参照した内部抽選が行われる。
【0069】
また、ボーナス状態では、ボーナス状態によって払い出されたメダルの合計数により終了条件が成立したか否かを判定する。遊技状態移行制御手段170は、予め定められた所定枚数(例えば、100枚)を超えるメダルが払い出されると、ボーナス状態を終了させて、遊技状態を通常状態へ復帰させる制御を行う。なお、本実施形態では、ボーナス状態の終了条件がメダルの払出数の合計によって定められているが、ボーナス状態での遊技回数や小役の入賞回数によって終了条件が定められていてもよい。また、ボーナス状態は、1回の遊技で終了するように終了条件が定められたものであってもよい。
【0070】
演出制御手段180は、演出データ記憶手段195に記憶されている演出データに基づいて、例えば、表示装置330を用いて行う表示演出や音響装置340を用いて行う音響演出等、遊技に関する演出に係る制御や、リール制御手段130に第1リールR1〜第3リールR3の挙動を用いた演出を実行させる制御を行う。具体的には、メダルの投入、シングルベットボタンBT、マックスベットボタンMB、スタートレバーSL、ストップボタンB1〜ストップボタンB3に対する操作等への遊技者によるスロットマシン1の各構成の操作時や、遊技状態の変動等の遊技イベントの発生時に、ランプ及びLEDの点灯あるいは点滅、表示装置330の表示内容の変化、スピーカからの音の出力、スタートスイッチ230からスタート信号が出力された状態で第1リールR1〜第3リールR3の回転開始を遅延させる第1リールR1〜第3リールR3を用いた演出等を実行することにより、遊技を盛り上げる演出や、遊技を補助するための演出の実行制御を行う。
【0071】
本実施形態のスロットマシン1では、演出制御手段180が、図4(B)に示すように、通常演出状態、チャンスゾーン状態(CZ状態)、特別演出状態としてのアシストタイム状態(AT状態)を含む複数種類の演出状態の間で演出状態を変化させており、所定の移行条件の成立に基づき、演出状態をCZ状態やAT状態に移行する制御を行う。また、演出制御手段180は、各演出状態に基づく演出を演出装置300を構成する各構成に実行させる。なお、本実施形態において、演出制御手段180は、乱数を用いる抽選処理ごとに、乱数生成手段110の第1乱数格納部114〜第3乱数格納部116のいずれかに格納されている乱数を取得し、演出抽選テーブル記憶手段196に記憶されている複数の演出抽選テーブルのうち、各抽選処理に必要な演出抽選テーブルを用いて各抽選処理を実行する。
【0072】
通常演出状態は、演出状態がCZ状態及びAT状態でない場合に実行される演出状態であり、他の演出状態に移行するまで継続する演出状態である。通常演出状態において、演出制御手段180は、予め定められた所定の当選役に当選した場合にCZ状態に移行するか否かを抽選により決定するCZ抽選を実行する。また、通常演出状態において、演出制御手段180は、所定の当選役とは異なる特定の当選役に当選した場合にAT状態に移行するか否かを抽選により決定するAT抽選を実行する。
【0073】
CZ状態は、演出状態が通常演出状態であり、通常演出状態においてCZ抽選に当選した場合に移行する演出状態である。CZ状態において、演出制御手段180は、CZ状態の開始時にCZ終了判定カウンタ197に所定のゲーム数に対応する値(例えば、10ゲーム)をセットし、1ゲームごとにAT状態に移行するか否かを抽選するAT抽選を実行するように構成されており、予め定められた当選役に当選した場合にのみAT抽選が実行される通常演出状態よりもAT状態に移行しやすい演出状態となっている。演出制御手段180は、AT抽選に当選した場合には、演出状態をCZ状態からAT状態に移行する。また、演出制御手段180は、AT抽選に当選することなく予め設定された遊技回数(例えば、10ゲーム)の遊技が実行され、CZ終了判定カウンタ197の記憶値が0となった場合に、CZ状態から通常演出状態に演出状態を移行しCZ状態を終了する。
【0074】
AT状態は、通常演出状態及びCZ状態において実行されるAT抽選に当選した場合と、AT状態に移行することなく所定の遊技回数(例えば、1000ゲーム)の遊技が実行された場合とに移行する演出状態である。AT状態において、演出制御手段180は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下タイミングが適切な場合に入賞可能なベル役の当選時に、遊技情報表示部DSに該ベル役を入賞可能なストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下タイミングを示唆する表示を実行するとともに、該ベル役に当選したことを報知する演出として、例えば該ベル役を構成する入賞図柄組合せを表示装置330に表示させることで、該ベル役を入賞可能な押下タイミングを示唆する入賞を補助する入賞補助演出を演出装置300に実行させる。このため、AT状態は、遊技者がメダルを獲得することが容易な遊技者にとってメダルの払い出しに関して有利な演出状態となっている。
【0075】
また、演出制御手段180は、AT状態の開始時に設定される遊技回数(例えば、50ゲーム)の遊技が実行された場合に、AT状態から通常演出状態に演出状態を移行しAT状態を終了する。なお、本実施形態において、AT状態は、通常演出状態から移行する場合と、CZ状態から移行する場合と、AT状態に移行することなく1000ゲームの遊技が実行されて移行する場合とのいずれの場合であっても、AT状態の開始時にAT終了判定カウンタ198にセットされるATゲーム数として同一の値(50ゲーム)がセットされるが、これに限らず、例えばAT状態への移行契機によってAT終了判定カウンタ198にセットされる値がそれぞれ異なるように構成されていてもよい。このように構成する場合、スロットマシン1は、AT状態の移行契機によってAT状態の利益を享受できる回数が変化するため、遊技者にいずれの移行契機の成立を狙うかを選択させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0076】
また、演出制御手段180は、遊技者がスタートレバーSLに対して開始操作を実行し、スタートスイッチ230が開始操作を検出することで出力されるスタート信号に基づいて、リール制御手段130にストップスイッチ240による停止操作の検出が有効化されるまでの期間内に、通常の遊技の進行を一時的に遅延させるフリーズを発生させて、リール制御手段130に第1リールR1〜第3リールR3を特定態様で動作させるリール演出を実行することができるように構成されている。演出制御手段180、リール演出を実行するか否かを決定する場合に、例えばスタートスイッチ230から出力されるスタート信号が入力されたことに基づき実行する抽選によって、リール演出を実行するか否かを決定してもよい。また、演出制御手段180は、特定の役の当選時等の条件が成立した場合に、リール演出を実行するように構成されていてもよい。本実施形態における演出制御手段180は、リール演出として、フリーズを発生させて第1リールR1〜第3リールR3の回転開始を遅延させるリールロック演出を有している。
【0077】
なお、本実施形態の機能ブロック構成は、コンピュータシステム(ゲームシステムを含む)に関しても適用することができる。これらのシステムでは、本実施形態の遊技制御手段100としてコンピュータを機能させるプログラムを、CD、DVD等の情報記憶媒体あるいはインターネット上のWebサーバからネットワークを介してダウンロードすることによって、その機能を実現することができる。また、上記コンピュータシステムにおいて、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等は、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、あるいはコントローラなどの操作手段に対してそれらの機能を仮想的に割り当てることにより実現することができる。また、上記コンピュータシステムにおいて、リールユニット310、ホッパーユニット320等は、必須の構成要件ではない。これらの装置ユニットは、ディスプレイ(表示装置330)に表示出力される画像の制御によってそれらの機能を仮想的に実現することができる。
【0078】
2.複数の乱数を取得して実行する制御処理
次に、図5図7を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1において、演出制御手段180がリール演出としてリールロック演出を実行する際に実行する各処理と、割込み処理のうち乱数生成手段110によって実行される乱数の更新に係る処理と、について説明する。
【0079】
<リールロック演出処理>
図5は、本実施形態におけるスロットマシン1において、演出制御手段180がリール演出としてリールロック演出を実行すると決定した場合に実行されるリールロック演出処理について示した図である。本実施形態の演出制御手段180は、上述した通り、例えばスタートスイッチ230から出力されるスタート信号が入力されたことに基づき実行する抽選によって、リールロック演出を実行すると決定した場合等、予め設定されたリールロック演出を実行する条件が成立した場合に、フリーズを発生させて遊技の進行を遅延させることで、図5に示すリールロック演出処理を実行するように構成されている。
【0080】
まず、演出制御手段180は、記憶手段190の抽選回数カウンタ(不図示)を1加算する(S1)。この処理において、演出制御手段180は、後述するステップS2,S3
において実行するリールロック演出を継続する時間を延ばすか否かを抽選により決定する継続抽選処理が実行された回数を記憶する抽選回数カウンタを1加算する。
【0081】
次に、演出制御手段180は、乱数取得処理を実行する(S2)。この処理において、演出制御手段180は、乱数生成手段110から乱数を取得する。本実施形態において、演出制御手段180は、ステップS2の処理において、乱数生成手段110が有する第1乱数格納部114〜第3乱数格納部116のいずれかに格納されている乱数のうち、1バイト分の乱数を取得するように構成されており、例えば第1乱数格納部114から乱数を取得する場合には、第1上位バイト114aに格納されている乱数と、第1下位バイト114bに格納されている乱数と、のいずれかから乱数を取得する。
【0082】
次に、演出制御手段180は、取得した乱数と記憶手段190の演出抽選テーブル記憶手段196に記憶されている継続判定テーブルとを比較する(S3)。この処理において、演出制御手段180は、ステップS2の処理で取得した乱数と、演出抽選テーブル記憶手段196に記憶されているデータテーブルである継続判定テーブルと、を比較する。ここで、継続判定テーブルは、乱数0〜255のそれぞれにリールロック演出の継続(当選)又は終了(非当選)が対応付けられているデータテーブルである。
【0083】
次に、演出制御手段180は、リールロック演出の継続に当選したか否かを判定する(S4)。この処理において、演出制御手段180は、取得した乱数が継続判定テーブルにおいてリールロック演出の継続に対応付けられた乱数であったか否かを判定し、リールロック演出の継続に対応付けられた乱数であった場合には(YES)、リールロック演出を実行する時間であるリールロック継続時間を1sec加算し(S5)、ステップS1に処理を戻す。
【0084】
一方、取得した乱数がリールロック演出の終了に対応付けられていた場合には(NO)、演出制御手段180は、抽選回数カウンタの記憶値が7未満であるか否かを判定する(S6)。この処理において、演出制御手段180は、抽選回数カウンタの記憶値が7未満であると判定した場合には(YES)、継続抽選処理の実行回数が7回に満たないことから、ステップS1に処理を戻す。このように、演出制御手段180は、リールロック演出を実行する場合には、継続抽選処理を少なくとも7回実行するように構成されている。つまり、本実施形態の演出制御手段180は、リールロック演出処理の実行時において、少なくとも7つの乱数を取得するように構成されている。
【0085】
ステップS6の処理において、抽選回数カウンタの記憶値が7以上であると判定した場合には(NO)、演出制御手段180は、リールロック継続時間が5sec未満であるか否かを判定する(S7)。この処理において、リールロック継続時間が5sec未満であると判定した場合には(YES)、演出制御手段180は、リールロック継続時間を5secに設定する(S8)。ステップS7,S8の処理を実行することで、演出制御手段180は、リールロック演出をリール制御手段130に最低でも5秒実行させ、リールロック演出を遊技者に認識させることができる。
【0086】
ステップS8の処理を実行した後又はステップS7の処理において、リールロック継続時間が5sec以上であると判定した場合には(NO)、演出制御手段180は、リールロック演出をリール制御手段130に実行させる(S9)。次に、演出制御手段180は、リールロック演出の実行に伴う各種処理を実行し(S10)、リールロック演出処理を終了する。この処理において、演出制御手段180は、例えば、リールロック継続時間に基づいて遊技者に付与する特典を決定する処理や、リールロック演出の終了後にフリーズを終了する処理等を実行する。
【0087】
このように、第1乱数格納部114〜第3乱数格納部116の第1〜第3上位バイト114a〜116a及び第1〜第3下位バイト114b〜116bから乱数を取得し、取得した乱数に基づいて継続判定テーブルを参照してステップS2,S3の処理を実行するリールロック演出処理は、本実施形態における制御処理を構成する。また、ステップS2,S3の制御処理の結果をステップS4の処理において判定する演出制御手段180は、本実施形態における判定手段を構成する。
【0088】
<乱数取得処理>
図6は、図5に示したリールロック演出処理のステップS2において実行される乱数取得処理を示すフローチャートである。
【0089】
まず、演出制御手段180は、乱数を格納する番地をセットする(S21)。この処理において、演出制御手段180は、取得した乱数を一時的に格納する番地をセットし、以降の処理で乱数を取得した際に、ステップS21の処理でセットした番地に乱数を格納する。また、演出制御手段180は、上述した図5に示したステップS3の処理において、番地に格納した乱数と継続判定テーブルとを比較している。
【0090】
次に、演出制御手段180は、乱数取得ポインタを更新する(S22)。この処理において、演出制御手段180は、取得する乱数が格納されている格納領域を識別する乱数取得ポインタの値を1加算するポインタ更新処理を実行する。なお、本実施形態において、乱数取得ポインタの初期値は、「0」が設定されている。演出制御手段180は、初回の乱数取得処理の実行時におけるステップS22の処理によって、乱数取得ポインタの値を「1」に更新する。また、乱数取得ポインタは、上述した乱数生成手段110の識別ポインタと対応しており、0〜5の範囲で値が循環するように構成されている。このため、演出制御手段180は、乱数取得ポインタの値が「5」である状態でステップS22の処理を実行する場合に、乱数取得ポインタの値を「0」に更新する。
【0091】
次に、演出制御手段180は、乱数取得ポインタの値が「0」であるか否かを判定する(S23)。この処理において、乱数取得ポインタの値が「0」であると判定した場合には(YES)、演出制御手段180は、割込み処理が実行されたか否かを判定し(S24)、割込み処理が実行されていないと判定した場合には(NO)、ステップS24の処理を繰り返す。
【0092】
ステップS24の処理において、演出制御手段180は、ステップS24の処理を開始してから割込み処理が実行される周期と同じ時間が経過するまでステップS24の処理を繰り返すことで、割込み処理が実行されたか否かを判定するように構成されている。なお、遊技制御手段100は、割込み処理の実行時に演出制御手段180に割込み処理が実行されたことを示す信号を出力するように構成されていてもよい。このように構成した場合、演出制御手段180は、割込み処理の実行直後にステップS24の処理からステップS25の処理に移行することができる。
【0093】
ステップS23の処理において、乱数取得ポインタの値が「0」ではないと判定した場合(NO)又はステップS24の処理において、割込み処理が実行されたと判定した場合には(YES)、演出制御手段180は、乱数取得ポインタに対応した格納領域から乱数を取得し(S25)、取得した乱数をステップS21の処理でセットした番地に格納し(S26)、乱数取得処理を終了する。ステップS25の処理において、演出制御手段180は、乱数生成手段110が有する第1乱数格納部114〜第3乱数格納部116のうち、乱数取得ポインタの値と同じ識別ポインタの値を有する格納領域に格納された乱数を取得する。
【0094】
このように、本実施形態において、演出制御手段180は、ステップS22の処理によって乱数取得処理の都度乱数取得ポインタを更新する。上述した通り、演出制御手段180は、リールロック演出処理(図5参照)において、少なくとも7個の乱数を取得するために、少なくとも7回乱数取得処理を実行する。つまり、演出制御手段180は、複数の乱数を取得時である複数回実行する乱数取得処理において、第1上位バイト114a、第1下位バイト114b、第2上位バイト115a、第2下位バイト115b、第3上位バイト116a及び第3下位バイト116bの複数の格納領域を順次ループして取得していくように構成されている。
【0095】
また、本実施形態において、演出制御手段180は、特定の格納領域として識別ポインタが「0」に設定された第1下位バイト114bから乱数を取得する場合に、ステップS23,S24の処理を実行し、割込み処理によって乱数の更新が実行されるまで乱数の取得を待機するように構成されている。
【0096】
このため、演出制御手段180は、複数の乱数を取得するリールロック演出処理を実行する場合において、既に取得した格納領域に格納されている乱数を取得しないとともに、第1下位バイト114bに格納された乱数を取得する際に、乱数生成手段110によって乱数が更新されるまで乱数の取得を待機することで、1度使用した乱数を使わずにリールロック演出処理を実行可能であり、乱数1個当たりの確率が変動しない複数の乱数を取得することが可能となる。
【0097】
また、演出制御手段180は、第1乱数格納部114〜第3乱数格納部116に格納された乱数のそれぞれを取得した後に、第1乱数格納部114の第1下位バイト114bから乱数を取得する際に乱数生成手段110によって乱数が更新されるのを待機するため、第1下位バイト114b以外から乱数を取得する際にはステップS24の処理を実行することなく乱数を取得でき、乱数の取得を待機する回数を削減し、リールロック演出処理の実行が遅滞することを防止可能となる。
【0098】
また、演出制御手段180は、ステップS23,S24の処理を実行することにより、リールロック演出処理に必要な乱数の数(7個以上)に対応した個数の格納領域を乱数生成手段110に用意することなく、乱数生成手段110に用意した演出制御手段180が取得する乱数に対応した格納領域の個数(第1上位バイト114a、第1下位バイト114b、第2上位バイト115a、第2下位バイト115b、第3上位バイト116a、第3下位バイト116bの6個)よりも多い乱数を必要とする制御処理も実行可能であり、乱数生成手段110の容量の削減が可能となる。
【0099】
また、スロットマシン1は、乱数生成手段110に用意した格納領域の個数よりも多い個数の乱数を演出制御手段180が取得する際に、乱数生成手段110によって更新された乱数を取得するため、取得した乱数同士に依存関係が生じることがなく、乱数1個当たりの確率が変動しない。このため、スロットマシン1においては、継続判定テーブルの作成時に、乱数同士の依存関係や乱数1個当たりの確率の変動を考慮することなく各抽選で当選又は非当選となる確率が等しい継続判定テーブルを作成でき、データテーブルの作成やリールロック演出処理に係るプログラムの作成が容易となる。
【0100】
なお、本実施形態においては、リールロック演出処理に必要な乱数の数が第2個数を構成し、演出制御手段180が取得する乱数に対応した格納領域の数が第1個数を構成する。
【0101】
<乱数更新処理>
図7は、本実施形態におけるスロットマシン1において、遊技制御手段100が実行する割込み処理のうち、乱数生成手段110が実行する乱数更新処理について示したフローチャートである。本実施形態の乱数生成手段110は、上述した通り、所定の間隔(例えば約1.5msec)ごとに実行される割込み処理において、第1乱数格納部114〜第3乱数格納部116に格納されている乱数を更新する乱数更新処理を実行する。
【0102】
まず、乱数生成手段110は、第1乱数発生カウンタ111から発生したカウンタ乱数を取得する(S31)。次に、乱数生成手段110は、ステップS31で取得したカウンタ乱数と、第1乱数格納部114に格納されている乱数とを加算することで、第1乱数格納部114を更新する(S32)。上述した通り、加算した値が65536以上となる場合、乱数生成手段110は、加算した値から65536を減算した結果を第1上位バイト114aと第1下位バイト114bとに分割して格納することで、第1乱数格納部114を更新する。
【0103】
次に、乱数生成手段110は、第2乱数発生カウンタ112から発生したカウンタ乱数を取得する(S33)。次に、乱数生成手段110は、ステップS31で取得したカウンタ乱数と、第2乱数格納部115に格納されている乱数とを加算することで、第2乱数格納部115を更新する(S34)。上述した通り、加算した値が65536以上となる場合、乱数生成手段110は、加算した値から65536を減算した結果を第2上位バイト115aと第2下位バイト115bとに分割して格納することで、第2乱数格納部115を更新する。
【0104】
次に、乱数生成手段110は、第3乱数発生カウンタ113から発生したカウンタ乱数を取得する(S35)。次に、乱数生成手段110は、ステップS31で取得したカウンタ乱数と、第3乱数格納部116に格納されている乱数とを加算することで、第3乱数格納部116を更新し(S36)、乱数更新処理を終了する。上述した通り、加算した値が65536以上となる場合、乱数生成手段110は、加算した値から65536を減算した結果を第3上位バイト116aと第3下位バイト116bとに格納することで、第3乱数格納部116を更新する。
【0105】
以上のように、本実施形態のスロットマシン1は、演出制御手段180による複数の乱数を取得するリールロック演出処理の実行時において、既に取得した格納領域に格納されている乱数を取得しないとともに、第1下位バイト114bに格納された乱数を取得する際に、乱数生成手段110によって乱数が更新されるまで乱数の取得を待機することで、1度使用した乱数を使わずにリールロック演出処理を実行可能であり、乱数1個当たりの確率が変動しない複数の乱数を取得することが可能となる。
【0106】
3.変形例
なお、本実施形態においては、演出制御手段180によるリールロック演出処理の実行時を例に説明したが、これに限らず、複数の乱数を必要とする制御処理の実行時であれば、いずれの制御処理の実行時であっても本発明を適用し得る。また、本発明は、遊技制御手段100を構成する各手段がそれぞれ抽選処理を実行することで、第2個数の乱数が使用される場合であっても適用し得る。
【0107】
具体的には、例えば、CZ状態として複数種類のCZ状態(第1CZ状態〜第3CZ状態)を有するとともに、AT状態として複数種類のAT状態(第1AT状態〜第3AT状態)を有するスロットマシンであって、内部抽選手段120が内部抽選を実行する際と、演出制御手段180が通常演出状態から第1CZ状態に移行するか否かを抽選する第1CZ抽選を実行する際と、演出制御手段180が通常演出状態から第2CZ状態に移行するか否かを抽選する第2CZ抽選を実行する際と、演出制御手段180が通常演出状態から第3CZ状態に移行するか否かを抽選する第3CZ抽選を実行する際と、演出制御手段180が通常演出状態から第1AT状態に移行するか否かを抽選する第1AT抽選を実行する際と、演出制御手段180が通常演出状態から第2AT状態に移行するか否かを抽選する第2AT抽選を実行する際と、演出制御手段180が通常演出状態から第3AT状態に移行するか否かを抽選する第3AT抽選を実行する際と、演出制御手段180がCZ抽選を実行する際と、演出制御手段180が、リールロック演出を実行するか否かを抽選するリールロック演出抽選を実行する際と、の7個の抽選処理のそれぞれにおいて、第1〜第3上位バイト114a〜116a及び第1〜第3下位バイト114b〜116bのいずれか1つから乱数を取得するようなスロットマシンであっても、本発明を適用し得る。
【0108】
また、本実施形態において、演出制御手段180は、乱数取得ポインタを初期化することなく乱数取得処理(図6参照)の実行時に都度更新するように構成されているが、これに限らず、例えば、スタートスイッチ230からスタート信号が入力された際に乱数取得ポインタを初期化するように構成されていてもよい。
【0109】
また、本実施形態において、乱数生成手段110は、2バイトの第1乱数格納部114〜第3乱数格納部116を有するように構成されているが、格納領域の個数は、これに限定されない。乱数生成手段110は、乱数生成カウンタの数に対応する格納領域を有していればよい。
【0110】
また、本実施形態において、スロットマシン1は、ボーナス状態として第1種特別役物のBBを採用しているが、これに限らず、例えば、第2種特別役物のチャレンジボーナス(CB)を採用してもよい。この場合、CB状態におけるメダル獲得の期待値が、100%以上になるように構成する必要がある。
【0111】
また、本実施形態においては、遊技機としてスロットマシン1を例に説明したが、これに限らず、パチンコ玉が遊技盤上を転動するいわゆるパチンコ遊技機であっても、本発明を適用し得る。
【0112】
また、本実施形態において、スロットマシン1は、制御基板としての遊技制御手段100を有するように構成されているが、これに限らず、例えば制御基板として主制御基板と副制御基板とを有するように構成されていてもよい。このように構成された場合、スロットマシン1は、内部抽選等の遊技の進行に係る抽選処理やリール制御を実行する各制御手段を主制御基板に有し、演出に係る制御処理として、いわゆるATの当否やATに関する抽選を含む制御処理を実行する各制御手段を副制御基板に有するようにしてもよい。
【0113】
また、本実施形態において、演出制御手段180は、乱数取得ポインタ「0」に対応する識別ポインタ「0」に設定された第1下位バイト114bから乱数を取得する場合に、割込み処理が実行される周期と同じ時間が経過してから第1下位バイト114bから乱数を取得することで、更新された乱数を取得可能に構成されているが、これに限定されない。演出制御手段180は、例えば、初期値が0に設定され、乱数を取得する毎に加算されることで乱数の取得回数が記憶されるカウンタを有し、該カウンタの記憶値が6となった場合に、割込み処理が実行される周期と同じ時間が経過するまで制御処理を遅延するように構成されていてもよい。このように構成した場合、演出制御手段180は、識別ポインタを設定することなく、第1乱数格納部114〜第3乱数格納部116に格納された乱数のすべてを使用した後に、乱数更新処理(図7参照)によって更新された乱数を取得可能となり、乱数生成手段110の容量を削減することができる。
【符号の説明】
【0114】
1…スロットマシン(遊技機):110…乱数生成手段:111…第1乱数発生カウンタ(乱数発生カウンタ):112…第2乱数発生カウンタ(乱数発生カウンタ):113…第3乱数発生カウンタ(乱数発生カウンタ):114a…第1上位バイト(格納領域):114b…第1下位バイト(格納領域、特定の格納領域):115a…第2上位バイト(格納領域):115b…第2下位バイト(格納領域):116a…第3上位バイト(格納領域):116b…第3下位バイト(格納領域):180…演出制御手段(判定手段)

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7