特許第6371982号(P6371982)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6371982
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20180806BHJP
【FI】
   A63F5/04 512D
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-151617(P2016-151617)
(22)【出願日】2016年8月1日
(65)【公開番号】特開2018-21980(P2018-21980A)
(43)【公開日】2018年2月8日
【審査請求日】2017年9月14日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390031772
【氏名又は名称】株式会社オリンピア
(74)【代理人】
【識別番号】100082337
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141508
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 隆史
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 裕
(72)【発明者】
【氏名】山田 繁樹
(72)【発明者】
【氏名】長村 友和
(72)【発明者】
【氏名】丸田 智行
(72)【発明者】
【氏名】平岡 孝太
(72)【発明者】
【氏名】吉田 充
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 拓也
(72)【発明者】
【氏名】前原 正典
(72)【発明者】
【氏名】三澤 雄樹
【審査官】 牧 隆志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−142928(JP,A)
【文献】 特開2016−047151(JP,A)
【文献】 特開2013−099407(JP,A)
【文献】 特開2008−229103(JP,A)
【文献】 特開2008−029523(JP,A)
【文献】 特開2017−079968(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の音源により音声演出を行う遊技機において、
複数の階層を有する階層構造の各階層に割り当てられ出力時期が重複する第1音源、第2音源、及び第3音源を含む複数の音源の音量を、前記複数の音源を出力する契機毎に対応付けられ、前記複数の音源毎に設定された複数の音量係数を演算して設定する音量設定手段を設け、
前記音量設定手段は、
先行契機において前記第1音源と前記第2音源とを重複して出力させるとき、前記第1音源の音量を、前記先行契機に対応する前記第1音源の1次音量係数と前記先行契機に対応する前記第1音源の2次音量係数とを演算して設定し、前記第2音源の音量を、前記先行契機に対応する前記第2音源の1次音量係数、前記先行契機に対応する前記第2音源の2次音量係数のうちの少なくとも一つを用いて設定し、
前記先行契機の別の後続契機において前記第1音源と前記第2音源と前記第3音源とを重複して出力させるとき、前記第1音源の音量を、前記先行契機において前記第1音源の1次音量係数及び前記第1音源の2次音量係数を演算した結果と、前記後続契機に対応する前記第1音源の3次音量係数と演算して設定し、前記第2音源の音量を、前記先行契機で用いた前記第2音源の1次音量係数、前記第2音源の2次音量係数のうち少なくとも一つと、前記後続契機に対応する前記第2音源の3次音量係数と、を演算して設定し、前記第3音源の音量を、前記後続契機に対応する前記第3音源の1次音量係数、前記後続契機に対応する前記第3音源の2次音量係数、前記後続契機に対応する前記第3音源の3次音量係数のうちの少なくとも一つを用いて設定することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記音量設定手段は、前記複数の音源を重複して出力させるとき、前記複数の音量係数の演算時に乗算して音量を設定し、
前記第1音源と前記第2音源とを重複して出力させるときの前記第2音源に対応させる2次音量係数を1に、
前記第1音源と前記第2音源と前記第3音源とを重複して出力させるときの前記第3音源に対応させる2次音量係数及び3次音量係数を1に定めている請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記第3音源の重複はなく前記第1音源と前記第2音源とを重複して出力させるときの前記第1音源及び前記第2音源に対応させる3次音量係数を有し、この3次音量係数を1に定めている請求項2記載の遊技機。
【請求項4】
前記後続契機において前記第2音源の重複はなく前記第1音源と前記第3音源とを重複して出力させるとき、前記第1音源の音量を、前記後続契機に対応する前記第1音源の1次音量係数と前記第1音源の音量を変更させるための2次音量係数及び/又は3次音量係数とを演算して設定し、前記第3音源の音量を、前記後続契機に対応する前記第3音源の1次音量係数、前記後続契機に対応する前記第3音源の2次音量係数、前記後続契機に対応する前記第3音源の3次音量係数のうちの少なくとも一つを用いて設定する仕様にしている請求項1〜3何れか一項に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回胴式遊技機、ぱちんこ遊技機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、スタートレバーのオンを契機として効果音を出力するとき、背景音楽BGMの音量を下げ、効果音を聴こえ易くする発明が記載され、特許文献2に、「逆押しで7を狙え」の音声ナビを行うとき、BGMの音量を下げ、その音声ナビを聴こえ易くする発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−54804号公報
【特許文献2】特開2011−142928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記各発明によれば、複数の音源の出力が重なるとき、重要度の低い音源の音量を下げる音量変更により遊技者に伝えたい重要な音を聴こえ易くできる。しかし、先行契機に基づく音量変更をしている最中に、さらに別の音量変更を伴う後続契機が生じたとき、先行契機に基づく音量変更と後続契機に基づく音量変更とが時期的に重なるが、この場合の調整手段を欠く。
この場合に、先行契機に基づく音量変更を中止して後続契機に基づく音量変更を行うと、先行契機に基づく音量変更が十分活かされず、先行契機に基づく音量変更を継続して後続契機に基づく音量変更を中止或は保留するものとすると、後続契機に基づく音量変更が十分活かされず、せっかくのチャンスの到来やそのチャンスの大きさ等を遊技者にタイムリーに伝えることができず、音声メッセージの精度が落ち、遊技誤認等を招く恐れがある。
【0005】
本発明の課題は、先行契機に基づく音量変更と後続契機に基づく音量変更とが時期的に重なる場合、先行契機に基づく音量変更を活かしつつ後続契機に基づく音量変更を活かすことができ、音声メッセージの精度向上等が図れる遊技機を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
数の音源により音声演出を行う遊技機において、
複数の階層を有する階層構造の各階層に割り当てられ出力時期が重複する第1音源、第2音源、及び第3音源を含む複数の音源の音量を、前記複数の音源を出力する契機毎に対応付けられ、前記複数の音源毎に設定された複数の音量係数を演算して設定する音量設定手段を設け、
前記音量設定手段は、
先行契機において前記第1音源と前記第2音源とを重複して出力させるとき、前記第1音源の音量を、前記先行契機に対応する前記第1音源の1次音量係数と前記先行契機に対応する前記第1音源の2次音量係数と演算して設定し、前記第2音源の音量を、前記先行契機に対応する前記第2音源の1次音量係数、前記先行契機に対応する前記第2音源の2次音量係数のうちの少なくとも一つを用いて設定し、
前記先行契機の別の後続契機において前記第1音源と前記第2音源と前記第3音源とを重複して出力させるとき、前記第1音源の音量を、前記先行契機において前記第1音源の1次音量係数及び前記第1音源の2次音量係数を演算した結果と、前記後続契機に対応する前記第1音源の3次音量係数と、演算して設定し、前記第2音源の音量を、前記先行契機で用いた前記第2音源の1次音量係数、前記第2音源の2次音量係数のうち少なくとも一つと、前記後続契機に対応する前記第2音源の3次音量係数と、を演算して設定し、前記第3音源の音量を、前記後続契機に対応する前記第3音源の1次音量係数、前記後続契機に対応する前記第3音源の2次音量係数、前記後続契機に対応する前記第3音源の3次音量係数のうちの少なくとも一つを用いて設定する仕様にしている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明遊技機の斜視図。
図2】遊技機の制御装置のブロック図。
図3】多次元音量設定手段の仕様説明図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1に、本発明を適用する回胴式遊技機を示す。回胴式遊技機は、一般にパチスロと呼ばれ、遊技機規則、すなわち平成16年(2004年)1月30日の国家公安委員会規則第1での改正を経た昭和60年(1985年)2月12日の国家公安委員会規則第4「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」に適合するスロットマシンである。以下、用語及びその技術内容は現行の遊技機規則に準ずる。
【0021】
遊技機筐体8Bは、ハニカムリアキャビネット8R及びキャビネット枠8W、扉状の上下フロントキャビネット8E,8Fを備える。上フロントキャビネット8Eには、静止画又は動画をフルカラーで映し出す上部液晶表示装置71、サーチライト風のドットマトリクス表示装置73、各リール帯10L,10C,10Rの外周に図柄を配した3つの回胴すなわち左リール1L,中リール1C,右リール1Rを表示窓80越しに臨ませるリールパネル8、展開及び収納可能な組ランプe1〜3をもつ左上可動ランプE1,同組ランプe4〜6をもつ右上可動ランプE2,同組ランプe7〜9をもつ左下可動ランプE3,同組ランプe10〜12をもつ右下可動ランプE4、左上ランプE5,右上ランプE6、リールパネル8を囲む門型ランプE7〜E11を備える。下フロントキャビネット8Fには、操作部8S、演出用の下部液晶ボタンABを兼用し上部液晶表示装置71と協働した動画等を表示させる下部液晶表示装置72(可動式ビジョンATV)、両脇のサイドランプE12,E13を備える。91〜94はBGMや各種効果音等の音源を出力するスピーカ、8Mはメダル払出口、8Gはメダル受皿である。なお、左右は遊技者目線での左右を意味する。
【0022】
操作部8Sには、遊技メダルの投入口2i、開始ボタンbi・上下左右の移動ボタンb1〜4・終了ボタンboをもつ実機カスタマイズボタンBT、クレジットから一遊技に必要なメダルを引き落とすベットボタン3、クレジットに残る数のメダルをメダル受皿8Gに落す精算ボタン4、各リール1L,1C,1Rを回転させるスタートレバー5、対応するリールを個別に停止させる左・中・右ストップボタン6L,6C,6R、メダル詰り時に押すリジェクトボタン2R、ドアキー穴8Kを備える。また、現時のクレジット数を表示させるクレジット表示器DL1、入賞による払出メダル枚数を表示させるペイアウト表示器DL2、充当掛けメダルが1枚、2枚、3枚になる毎に点灯させる1〜3枚ランプEL1〜3、掛けメダルが受付可能なとき点灯させるベットランプELb、スタートレバー5の操作が可能なとき点灯させるスタートランプELs、再遊技作動図柄の組合せが表示されたとき点灯させるリプレイランプELrを含む遊技基本ランプ類30を備える。
【0023】
図2に示すように、遊技機筐体8Bの内部に組込む制御装置CNは、遊技を進行させる主遊技制御を実行する所謂メイン側となる、遊技機規則でいう主基板に対応する主制御装置MCと、遊技の進行に伴う演出制御を実行する所謂サブ側となる、遊技機規則でいう周辺基板に対応する周辺制御装置SCとを含む。
【0024】
主制御装置MCは、ROM及びRWMを内蔵したメインCPUを備える。入力ポートI1には、各リールのインデックスセンサ11L,11C,11R(IDs)、各ストップボタン6L,6C,6R、ベットボタン3、精算ボタン4、スタートレバー5、投入口2i下流のメダルセレクター2に設ける投入センサーSEN0及び通過センサーSEN1,2、メダルセレクター2からメダルを引き継ぐRシュートに設けるセンサーSEN3、メダル払出装置HPの出口に設ける払出センサーSEN4の各信号を入力している。出力ポートO1から、各ストップボタンの内蔵LED61,62,63を、モータドライバDr1を介して各リールに直結するステッピングモータ12L,12C,12R(SM)を、LEDドライバDr2を介して遊技基本ランプ類30を、ソレノイドドライバDr3を介してメダルセレクター2からメダルを離脱させるブロッカー爪部28を突出させるブロッカーソレノイド28sを、モータドライバDr4を介してメダル払出装置HPのメダル払出モータHPmを各制御している。
【0025】
メインCPUのROM上には、スタートレバー5の操作を契機に抽出する乱数値が、乱数範囲内において役に対応づけて区分した何れの当せんエリアに属するかに応じて、入賞、再遊技の作動、役物の作動に係る何れかの当せん役又は不当せんを決定する内部抽せん手段K、スタートレバー5の操作後で且つ前遊技の開始から4.1秒経過後に全リールを正転側に加速して定常回転に到達させる回胴回転装置制御手段V1と各リールを対応するストップボタンの操作により個別に停止させる回転停止装置制御手段V2とを含むリール制御手段V、遊技結果が入賞なら所定配当数のメダルを払出すメダル払出手段M、遊技結果が再遊技の作動なら掛けメダルを自動投入するメダル自動投入手段N、遊技結果が再遊技の確率を変動させるリプレイタイムRTへの移行や役物作動中への移行等を伴うのなら遊技状態を移行させる遊技状態移行手段J、所定の回胴演出抽せんにより当せん役別に定めた所定確率により各リールを逆回転等させる所定の回胴演出の当否を決定する回胴演出抽せん手段W、その当せんに係る回胴演出を実行させる回胴演出実行手段Gを設けている。
【0026】
また、押し順等の停止操作手順をナビするアシストタイムATの作動を内部当せん役等と関連付けた所定作動条件下で決定するAT作動決定手段H1、アシストタイムATの作動を延長させることとなる継続ゲーム数等の上乗せを内部当せん役等と関連付けた所定上乗せ条件下で決定するAT上乗せ決定手段H2、アシストタイムATの作動決定から作動終了までを管理するAT継続管理手段H3、押し順入賞役について の正解押し順等のAT指示情報を主制御装置MCで管理するペイアウト表示器DL2の表示機能を借りて構築するメインモニタMAに出力させると共に周辺制御装置SCで管理する上部液晶表示装置71に出力させるAT指示情報出力手段H4を設けている。
【0027】
周辺制御装置SCは、ROM及びRWMをもつサブCPUを備える。その入力ポートI2には、主制御装置MCからの送信情報、実機カスタマイズボタンBT、下部液晶ボタンABの信号を入力している。主制御装置MCからの送信情報には、メイン側初期化完了情報、ベットボタン3の操作情報を含むメダル投入情報、スタートレバー5の操作情報を含むリール始動情報、内部抽せんによる当せん役のフラグ情報、ストップボタン6L,6C,6Rの操作情報、遊技結果情報、遊技状態情報、回胴演出情報、AT作動情報、AT指示情報、AT上乗せ情報、AT終了情報、エラー情報等、主制御装置MCで検出し又は決定若しくは実行する各種制御情報が含まれる。抵抗rpを介してサブCPUの主動作電位vdd=3.3VにプルアップするCPU内蔵I2CのシリアルクロックラインSCLとシリアルデータラインSDAには、二次電池BtでバックアップするリアルタイムクロックRTCを接続している。
【0028】
サブCPUのROM上には、主制御装置MCから受信する主遊技制御の情報、及び/又は、周辺制御装置SCの現在の演出制御の情報に基づいて、サブ側の演出状態を管理する演出状態管理手段Zを設けている。この演出状態管理手段Zは、前記主遊技制御の情報及び/又は前記演出制御の情報に基づいて、出力表現の異なる複数のデバイス、すなわち、上部液晶表示装置71、下部液晶表示装置72、ドットマトリクス表示装置73、各種ランプE1〜13、可動ランプE1〜4を展開・収納させるステッピングモータm1〜4、スピーカ91〜94、内蔵する振動発生装置90等の各デバイスで協働した演出、或は、特定のデバイスによる単独の演出を実行させる演出メッセージを決定する演出メッセージ決定手段Yを含む。
【0029】
また、 演出状態管理手段Zの統括下、演出メッセージ決定手段Yでの決定等に基づいて作動する次の各手段を設けている。すなわち、上部液晶表示装置71にAT指示情報出力手段H4から出力するAT指示情報に従ったナビ例えば正解押し順が「左中右」ならストップボタン位置に対応させて「123」等を表示させる表示ナビ手段X1、この表示ナビに連動してスピーカ91〜94から操作すべきストップボタンが左か中か右かを音声で知らせる音声ナビ手段X2、遊技状態、回胴演出、AT期間等に応じて液晶表示装置71,72及びドットマトリクス表示装置73に映し出す静止画又は動画等を変更表示させる画像演出手段X3、これに連動して各種ランプE1〜13の点灯及び発光色を制御するランプ演出手段X4、スピーカ91〜94を通じて効果音やBGM等による音声演出制御を行う音声演出手段X5、ステッピングモータm1〜4により可動ランプE1〜E4の展開及び収納を制御するメカ演出手段X6、下部液晶ボタンABの押圧タイミング等に合わせて振動発生装置90を駆動する振動演出手段X7等を設けている。
【0030】
音声ナビ手段X2、音声演出手段X5は、音声ROM上に予め記憶した複数の音源から該当する音源を単独又は複数重ねてスピーカ91〜94から出力し、音声演出を行うものであり、これら音声ナビ手段X2及び音声演出手段X5の音量設定手段として、出力時期が重複する音源の音量を、音源別に対応させる次元数別音量係数に基づいて設定する多次元音量設定手段Qを設けている。
【0031】
CPU内蔵バスに接続するI2CコントローラI2CnのシリアルクロックラインSCLとシリアルデータラインSDAは、表示窓80に臨む9つの図柄をリール帯の背面から照明するリールバックランプBL1〜9を制御するLEDドライバDr5、可動ランプE1〜4を制御するLEDドライバDr6、その他の上フロントキャビネット8Eに設けるランプE5〜11を制御するLEDドライバDr7、下フロントキャビネット8Fに設けるランプE12,13を制御するLEDドライバDr8の各シリアルクロックラインSCLとシリアルデータラインSDAに接続している。
【0032】
上部液晶表示装置71及び下部液晶表示装置72は、VDP(Video Display Processor)、出力ポートO2、LCDドライバDr9,10を介して制御している。ドットマトリクス表示装置73は、出力ポートO2、LEDドライバD11を介して制御している。可動ランプE1〜4を駆動するステッピングモータm1〜4は、出力ポートO2、モータドライバDr12を介して制御している。振動発生装置90は、出力ポートO2、モータドライバDr13を介して制御している。スピーカ91〜94からの音声は、音声IC、出力ポートO2、パワーアンプDr14を介して制御している。下部液晶ボタンABをロックしてその押圧を禁止する下部液晶ボタンロッカーARは、出力ポートO2、ソレノイドドライバDr15を介して制御している。なお、振動発生装置90は、重低音を再生するウーハーで構成してもよい。
【0033】
図3に、多次元音量設定手段Qの仕様を示す。遊技状態は再遊技確率が遊技機規則で定める最低値1/7.3よりも相当程度高めたリプレイタイムRTとアシストタイムATとが同時に作動するアシストリプレイタイムARTを想定している。ただし、再遊技確率が1/7.3の通常時、アシストタイムATの非作動時でもよい。スタートレバー5のオン操作を待つ待機中は、ART中のデフォルト映像が上部液晶表示装置71に表示され、第1音源たるART中デフォルト表示中の背景音楽BGMがスピーカ91〜94から流れている。音声演出手段X5等による 多重音声制御の階層構造として、レイヤー1にBGMを割り当てている。
【0034】
先行契機はスタートレバー5を叩くレバーオンとしており、このレバーオンに基づいて、内部抽せんにより当せん確率の比較的低いチェリー役やスイカ役等の所謂レア役に当せんした時は高確率で、その他の役に当せんした時は低確率で、ある演出ここでは上部液晶表示装置71にアニメーションによるバトルの相手方となる敵キャラが登場するA演出が発生するものとしている。A演出の発生時、第2音源たる敵キャラ登場音と敵キャラ台詞とをBGMに重ねて出力する。敵キャラ登場音と敵キャラ台詞は一体で流す第2音源としている。ただし、レイヤーは別であり、敵キャラ登場音はレイヤー2に、敵キャラ台詞はレイヤー3に割り当てている。
【0035】
後続契機は第1停止すなわち第1番目にストップボタンが押圧操作されたこととしており、この第1停止に基づいて、別の演出ここでは低頻度で挿入するプレミア画像のカットインを生じさせるB演出が発生するものとしている。B演出の発生時、第3音源たるプレミアカットイン音を、BGM、敵キャラ登場音、敵キャラ台詞に更に重ねて出力する。プレミアカットイン音は、レイヤー4に割り当てている。
【0036】
第2停止を経て、第3停止すなわち第3番目(最後)のストップボタンが押圧操作されたことを契機に、B演出をクリアし、かつ、A演出の敵キャラが逃げ、次のゲームのベットボタン3の操作による今回ゲームのキャンセル操作によりA演出をクリアし、ART中のデフォルト映像の表示に戻るものとしている。なお、第3停止に代えて、第3番目に押したストップボタンから指を離す第3離しとしてもよい。また、具体例は他の遊技場面でもよいし、先行契機、後続契機、キャンセル操作等も任意に選定してよい。
【0037】
第1音源たるBGM、第2音源たる敵キャラ登場音、同第2音源たる敵キャラ台詞、第3音源たるプレミアカットイン音の各音量は、多次元音量設定手段Qにより、それぞれ、対応する次元数別音量係数に基づいて設定している。ART中のデフォルト映像の表示中、第1音源たるBGMのみが100%の音量で出力される。このとき、BGMに対応する1次音量係数、2次音量係数、3次音量係数はオール1で、1×1×1=1で100%の音量となる。100%の音量とは、音声演出手段X5又は音声ナビ手段X2によりスピーカ91〜94から出力する音が一般的な遊技場環境下で一般的な遊技者にとって快適に聞こえるデフォルト設定音量をいう。ただし、実機カスタマイズボタンBTで遊技者が音量を意図的に下げた場合、及び/又は、遊技場側で内部設定ボリューム等で音量を意図的に下げた場合、その意図的に下げた音量が100%の音量となる。
【0038】
レバーオンによる先行契機により第1音源たるBGMと第2音源たるA演出音の敵キャラ登場音と敵キャラ台詞を重複して出力させるとき、レイヤー1が「1」、レイヤー2が「1」、レイヤー3が「0.8」の予め設定した1次音量係数データ(データa)と、レイヤー1が「0.7」、レイヤー2が「1」、レイヤー3が「1」の予め設定した2次音量係数データ(データb)とをセットし、BGMの音量を、対応する1次音量係数1と2次音量係数0.7とを用いて、1×0.7=0.7(70%)と設定し、敵キャラ登場音の音量は、対応する1次音量係数1又はこれと2次音量係数1を掛け算して1すなわち100%に、敵キャラ台詞の音量は対応する1次音量係数0.8又はこれと2次音量係数1を掛け算して0.8すなわち80%に設定する。実際には、掛け合わせる音量係数の数を合わせて演算処理を共通化するため、レイヤー1が「1」、レイヤー2が「1」、レイヤー3が「1」の3次音量係数データ(データc)を前記データa及びbと共にセットし、BGMの音量は、さらに係数1の3次音量係数を掛け算し、敵キャラ登場音及び敵キャラ台詞の音量は、さらに係数1の2次音量係数及び3次音量係数1を掛け算して設定している。A演出時、BGMの音量を抑えて、A演出音を際立たせることができ、遊技者に対し、期待感を効果的に惹起できる。
【0039】
第1停止による後続契機により第1音源たるBGMと第2音源たるA演出音と第3音源たるB演出音のプレミアカットイン音を重複して出力させるとき、前記データa及びbに対応するレイヤー4のデータとして各「1」を追セットしてデータa’及びb’にすると共に、レイヤー1が「0.5」、レイヤー2が「0.5」、レイヤー3が「0.5」、レイヤー4が「1」の予め設定した3次音量係数データ(データc’)をデータcに代えてセットし、BGM及びA演出音の音量を、それぞれに対応する1次音量係数(1,1,0.8)と2次音量係数(0.7,1,1)と3次音量係数(オール0.5)とを用いて設定する。BGMは1×0.7×0.5=0.35(35%)の音量となり、A演出音の敵キャラ登場音は1×1×0.5=0.5(50%)の音量となり、A演出音の敵キャラ台詞は0.8×1×0.5=0.4(40%)の音量となる。第3音源たるB演出音のプレミアカットイン音の音量は、対応する1次音量係数1を用いて1すなわち100%に設定する。実際には、掛け合わせる音量係数の数を合わせて演算処理を共通化するため、プレミアカットイン音の音量は、さらに係数1の2次音量係数及び3次音量係数を掛け算して設定している。B演出時、BGMの音量を一層抑え、A演出音の音量も抑えつつ、B演出音のプレミアカットイン音を際立たせることができ、遊技者に対し、一段高い期待感を効果的に抱かせることができる。
【0040】
第3停止によりB演出をクリアする。このクリアにより、上部液晶表示装置71の画面から敵キャラが逃げる映像を流し、BGM及びA演出音が重複して出力される状態となる。このとき、BGM及びA演出音の音量は、それぞれに対応する1次音量係数(1,1,1)と2次音量係数(0.7,1,1)と3次音量係数(オール1)とを用いて設定する。BGMは1×0.7×1=0.7(70%)の音量となり、A演出音の敵キャラ登場音は1×1×1=1(100%)の音量となり、A演出音の敵キャラ台詞は1×1×1=1(100%)の音量となる。第3音源たるB演出音のプレミアカットイン音は、クリアされて0となる。
【0041】
次ゲームのベットボタン操作によるキャンセル操作によりA演出をクリアし、上部液晶表示装置71の画面をART中デフォルト表示に戻す。このとき、第2音源たるA演出音の敵キャラ登場音及び敵キャラ台詞は、クリアされて0となり、第1音源のBGMのみとなる。このBGMの音量は、対応する1次音量係数1により100%となる。実際には、掛け合わせる音量係数の数を合わせて演算処理を共通化するため、係数1の2次音量係数及び3次音量係数を掛け算し、1×1×1=1で100%となる。
【0042】
なお、レバーオンによる先行契機から1秒経過後にBGMの音量を70%に低下させる遅延処理を挿入することとした場合に、遊技者の遊技進行速度が速く、1秒経過前に第1停止による後続契機が生じても、後続契機によりBGMの音量設定に用いる1次音量係数1と2次音量係数0.7を、先行契機によりBGMの音量を設定するときに用いる1次音量係数1と2次音量係数0.7とにそれぞれ一致させているため、先行契機によりされるBGMの音量低下を反映させた上で後続契機による3次音量係数0.5を加味した1×0.7×0.5=0.35(35%)の音量設定が行え、遊技者の遊技進行速度にかかわらず、先行契機を反映させた後続契機によるBGMの相対的な音量変更が行える。
【0043】
また、レバーオンによる先行契機から1秒経過後にA演出を発生させて敵キャラを登場させてその登場音及び台詞を遅延出力することとした場合に、遊技者の遊技進行速度が速く、1秒経過前に第1停止による後続契機が生じても、後続契機により敵キャラ登場音や敵キャラ台詞の音量の設定に用いる1次音量係数1,0.8を、先行契機により敵キャラ登場音や敵キャラ台詞の音量を設定するときに用いる1次音量係数1,0.8に一致させ、かつ、後続契機により敵キャラ登場音や敵キャラ台詞の音量を設定するときに用いる2次音量係数を1に定めているため、先行契機による敵キャラ登場音や敵キャラ台詞の出力が予定どおりあった後の後続契機による3次音量係数0.5を加味した1×1×0.5=0.5(50%)や0.8×1×0.5=0.4(40%)の音量設定が行え、遊技者の遊技進行速度にかかわらず、先行契機を反映させた後続契機による敵キャラ登場音や敵キャラ台詞の相対的な音量変更が行える。
【0044】
以上のもので、A演出はなく、B演出のみが発生する場合、BGMとプレミアカットイン音との二重重複となる。この場合、BGMの音量を、対応する1次音量係数1と、BGMの音量を変更させるための2次音量係数と3次音量係数のどちらか一方を0.5、他方を1としたものとを用い、1×0.5=0.5(50%)と設定する。また、プレミアカットイン音の音量を、対応する1次音量係数1、2次音量係数1、3次音量係数1のうちの少なくとも一つを用いて100%に設定するようにしており、BGMの音量を必要以上に低下させることなく、音源の重複数に応じたより適切な音量設定が行えるようにしている。
【0045】
以上の実施形態では、多次元音量設定手段Qを3次元仕様のものとしたが、重複可能性のある音源が4以上すなわち4次元以上の仕様のものについても適用可能である。また、以上の実施形態では、BGMとA演出とB演出が組合せられるときに、各レイヤーに予め設定した音量係数のデータをセットし、演出の種類に応じてデータをセットする仕様にしたが、レイヤー1にレイヤー2を重ねて再生するときは音量係数を予め定めた第1値に設定し、レイヤー1にレイヤー2及びレイヤー3を重ねて再生するときは音量係数を予め定めた第2値に設定し、レイヤー1にレイヤー2〜4を重ねて再生するときは音量係数を予め定めた第3値に設定する等、再生するレイヤーの重なり状況に応じて音量係数を設定してもよい。音量係数は、0〜1の間で、0.1刻み又はもっと細かな刻み、或は、逆に0.25等の荒い刻みにより設定可能な仕様にしてもよい。なお、回胴式遊技機に本発明を適用したが、ぱちんこ遊技機に本発明を適用してもよい。以上の説明中、具体的例は一例示に過ぎない。
【符号の説明】
【0046】
1L,1C,1R;リール
2i;メダル投入口、2;メダルセレクター
3;ベットボタン、4;精算ボタン、5;スタートレバー
6L,6C,6R;ストップボタン
91〜94;スピーカ
CN;制御装置、MC;主制御装置、SC;周辺制御装置
X2;音声ナビ手段、X5;音声演出手段
Q;多次元音量設定手段
図1
図2
図3