(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
潜像担持体の表面に摺接されるブレード本体と、前記ブレード本体の非摺接部分を支持するホルダー部とを具備するクリーニングブレードの梱包に用いるクリーニングブレードの梱包材であって、
前記クリーニングブレードの前記ホルダー部の両端部をそれぞれ支持する少なくとも1組の梱包材本体からなり、
前記1組の梱包材本体の一方の第1梱包材本体は、その長手方向に沿って所定間隔で複数配置され、前記ホルダー部の一方の端部を支持する第1支持部を具備し、
前記1組の梱包材本体の他方の第2梱包材本体は、その長手方向に沿って所定間隔で複数配置され、前記ホルダー部の他方の端部を支持する第2支持部を具備し、
前記第1梱包材本体と前記第2梱包材本体とが共通部材であり、その長手方向に直交する短手方向の一方の縁部に配置された前記第1支持部又は前記第2支持部を具備し、前記短手方向の他方の縁部に配置された前記第1支持部又は前記第2支持部を具備する
ことを特徴とするクリーニングブレードの梱包材。
前記第1梱包材本体及び前記第2梱包材本体のそれぞれは、その長手方向の両端部に上下方向への積層を可能にする係合部を具備し、その上面には係合凸部を備え、その下面には前記係合凸部と係合する係合凹部を備えることを特徴とする請求項4に記載のクリーニングブレードの梱包材。
前記第1梱包材本体及び前記第2梱包材本体のそれぞれは、前記第1支持部及び前記第2支持部に支持された前記クリーニングブレードの前記ホルダー部との干渉を避ける凹部を下面に具備することを特徴とする請求項4又は5に記載のクリーニングブレードの梱包材。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明を各実施形態に基づいて詳細に説明する。以下の説明は本発明の一態様を示すものであって、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲内で任意に変更可能である。なお、各図において同一の符号を付した構成要素は、同一であるので適宜説明を省略する。また、符号中のアルファベット(a〜i、A及びB)は、複数の同一の構成要素の説明の便宜上付したものであり、特に断りがない限り、符号中の数字が同一のものは同一の構成要素とする。
【0019】
また、各図において、X,Y及びZは、互いに直交する3つの空間軸を表している。本明細書では、これらの軸に沿った方向をそれぞれ第1の方向X(X方向)、第2の方向Y(Y方向)及び第3の方向Z(Z方向)とし、X方向及びY方向は、各構成要素の面内方向を表し、Z方向は、各構成要素の高さ方向、厚み方向又は積層方向を表す。
【0020】
(実施形態1)
[1.クリーニングブレードの梱包材]
まず、本発明の第1の実施形態(以下、「実施形態1」という。)に係るクリーニングブレードの梱包材(以下、「梱包材」という。)について説明する。
図1に示すように、梱包材1は、後述するブレード本体301とホルダー部302とを具備したクリーニングブレード300(
図3参照)のホルダー部302の長手方向(Y方向)の両端部304,305をそれぞれ支持する1組の梱包材本体からなり、当該梱包材本体は、一方の第1梱包材本体1aと他方の第1梱包材本体1bとを有している。かかる構成により、梱包材1は、第1梱包材本体1aと第1梱包材本体1bとで、クリーニングブレード300の両端部304,305を、それぞれ支持して梱包することができる。
【0021】
また、実施形態1では、一方の第1梱包材本体1aと他方の第1梱包材本体1bとを同一の部材(以下、「共通部材」という。)とした。従って、ここでは主に第1梱包材本体1aの構成について説明し、第1梱包材本体1bの説明は適宜省略する。
【0022】
梱包材1を構成する第1梱包材本体1aと第1梱包材本体1bとは、それぞれ硬質性樹脂製の略直方体状体からなる。このため、梱包材1は耐荷重性に優れ、梱包材1の取り扱いに伴う変形や破損等を防止することができる。これにより、梱包材1を回収して再利用することができ、クリーニングブレード300の梱包や運搬等に伴うコストを大幅に削減することができる。また、梱包材1の再利用が可能となるため廃棄量を低減することができ、廃棄に伴う環境負荷への影響を最小限に抑えると共に、廃棄コストも大幅に削減することができる。更に、梱包材1は、第1梱包材本体1aと第1梱包材本体1bとが共通部材であるので、原料となる硬質性樹脂の使用量を低減して製造することができ、梱包材1の製造コストを大幅に削減することができる。
【0023】
次に、梱包材1を構成する第1梱包材本体1aについて説明する。
図2に示すように、第1梱包材本体1aの上面10aの短手方向(Y方向)の一方の縁部11aには、長手方向(X方向)に沿って一定の間隔を置いて8個の支持部12aがそれぞれ凹設されている。支持部12aは、同一の間隔を置いてそれぞれ形成されており、同一の形状、即ち横断面矩形状を有している。つまり、第1梱包材本体1aには、同一形状を有する複数の溝(支持部12a)が、縁部11aに同一間隔で形成されている。
【0024】
支持部12aは、梱包材1に収納した状態でのクリーニングブレード300のホルダー部302の下縁部310(
図3参照)を受ける下面13aと、ホルダー部302の端部304の両側面316,317(
図3参照)に当接する両側壁部14a,15aと、クリーニングブレード300の先端312(
図3参照)に当接する奥壁部16aとを有している。
【0025】
実施形態1では、ホルダー部302の端部304が一方の第1梱包材本体1aの支持部12a内に挿入されると、支持部12aの下面13aでホルダー部302の下縁部310を受けて、端部304が支持部12a内に収納される。この時、ホルダー部302の端部304は、支持部12aの両側壁部14a,15a及び奥壁部16aの3点で支持されることで、所定の姿勢で位置決めされて、その状態が保持される。同様にして、ホルダー部302の端部305が他方の第1梱包材本体1bの支持部12b(
図1参照)内に収納されて位置決めされると、クリーニングブレード300は、1組の梱包材本体(第1梱包材本体1a及び第1梱包材本体1b)の間の空間に保持される。
【0026】
クリーニングブレード300は、支持部12aの下面13a、両側壁部14a,15a及び奥壁部16aにより、少なくとも下方向(Z方向)、長手方向(Y方向)及び短手方向(X方向)の動きがそれぞれ規制されるので、運搬等により移動したとしても梱包材1から下落することはない。その結果、梱包材1は、クリーニングブレード300の下落による変形や破損等の発生を防止することができる。
【0027】
図1に示すように、第1梱包材本体1aと第1梱包材本体1bとからなる梱包材1には、8個の支持部12a,12bがそれぞれ形成されているので、合計8本のクリーニングブレード300を同時に梱包することができ、梱包材1の収納率及び作業効率を増加させることができる。これにより、梱包材1では、作業に伴う人員や時間等を減らすことができ、梱包作業時や運搬時等のコストを大幅に削減することができる。
【0028】
また、梱包材1では、一方の第1梱包材本体1aと他方の第1梱包材本体1bとを共通部材とすることで、例えば、クリーニングブレードのホルダー部の両端部の形状が共通であれば、クリーニングブレードの長手方向の長さが異なるものであっても、梱包材1を専用品とせずに適用してクリーニングブレードを梱包することができる。従って、実施形態1では、ホルダー部の両端部の形状が共通化された全てのクリーニングブレードの梱包に適用することが可能な汎用性の高い梱包材を提供することができる。また、第1梱包材本体1aと第1梱包材本体1bとの共通化に伴い、製造工程を簡略化することができ、梱包材1の製造コストを大幅に削減することができる。
【0029】
[2.クリーニングブレードの梱包材の使用態様]
次に、梱包材1の使用態様について説明する。
図1に示すように、まず、第1梱包材本体1a及び第1梱包材本体1bと、8本のクリーニングブレード300を用意する。次いで、第1梱包材本体1aの支持部12aに、1本目のクリーニングブレード300のホルダー部302の端部304を差し込む。同様にして、第1梱包材本体1bの支持部12bに、ホルダー部302の端部305を差し込んで、両端部304,305を支持部12a,12bで支持する。これにより、1本目のクリーニングブレード300が、第1梱包材本体1a及び第1梱包材本体1bの間の空間に収納される。
【0030】
次いで、2〜8本目のクリーニングブレード300も、1本目のクリーニングブレード300と同様にして、各両端部304,305を各支持部12a,12bで支持する。これにより、2〜8本目のクリーニングブレード300が、第1梱包材本体1a及び第1梱包材本体1bの間の空間に全て収納され、梱包材1におけるクリーニングブレード300の梱包が完了する。
【0031】
[3.クリーニングブレード]
次に、梱包材1に適用可能なクリーニングブレードについて説明する。なお、当該クリーニングブレードは、後述する他の実施形態においても適用することができる。
【0032】
図3に示すように、クリーニングブレード300は、感光体ドラム等の潜像担持体(不図示)の表面に摺接されるブレード本体301(これ自体を「クリーニングブレード」ともいう。)と、ブレード本体301の非摺接部分を支持するホルダー部302とを具備している。より詳細には、クリーニングブレード300は、ブレード本体301と、ブレード本体301の短手方向の一方の端部303に接着剤(不図示)を介して接合されたホルダー部302とを備えている。
【0033】
ブレード本体301は矩形状の板材からなり、潜像担持体の表面を傷つけることなく、当該表面に残存するトナーを除去清掃することができれば、板材の材質は特に限定されず、必要に応じて適宜選択することができる。例えば、ブレード本体301は、ゴム基材の成形体である弾性体で構成することができる。なお、ブレード本体301の形状は、適用する画像形成装置(電子写真式複写機及びプリンタ、又はトナージェット式複写機及びプリンタ等)に応じて適宜変更され、矩形状に限定されない。
【0034】
ホルダー部302の素材は、ブレード本体301を支持する適度な強度を有していればよく、必要に応じて適宜選択することができる。例えば、ホルダー部302は、SUS等の金属等から構成されてもよい。なお、ホルダー部302の形状は、ブレード本体301を支持することが可能であれば図示した形状に限定されず、適用する画像形成装置に応じて適宜変更され得る。
【0035】
また、ホルダー部302の長手方向の両端部304,305には、その厚さ方向に貫通させた平面略円形状の穴部306,307がそれぞれ設けられているが、穴部306,307の口径は互いに異なっており、穴部306の口径より穴部307の口径の方が小さく形成されている。なお、穴部306,307の口径や形状等は特に限定されず、互いに同じであっても異なっていてもよく、必要に応じて適宜変更され得る。
【0036】
更に、ホルダー部302は、その長手方向の両端部304,305の幅が、ホルダー部302の短手方向のブレード本体301の反対方向に広くなった矩形状の突起部308,309がそれぞれ形成されている。なお、突起部308,309の形状等は、適用する画像形成装置に応じて適宜変更され得るものであり、特に限定されない。
【0037】
(実施形態2)
まず、本発明の第2の実施形態(以下、「実施形態2」という。)に係る梱包材について説明する。
図4に示すように、梱包材2は、クリーニングブレード300のホルダー部302の両端部304,305をそれぞれ支持する1組の梱包材本体からなり、当該梱包材本体は、一方の第1梱包材本体2aと他方の第1梱包材本体2bとを有している。かかる構成により、梱包材2は、クリーニングブレード300を梱包することができる。なお、一方の第1梱包材本体2aと他方の第1梱包材本体2bとは共通部材である。
【0038】
また、梱包材2は、梱包材1の変形例であり、上下方向(Z方向)に積層可能な構造を有していること以外は梱包材1と同様の構成であるので、梱包材1の優れた効果を全て享受することができる。なお、実施形態2では、梱包材2における梱包材1との相違点にかかる構成についてのみ説明し、それ以外の構成については説明を省略する。
【0039】
次に、梱包材2を構成する第1梱包材本体2aについて説明する。
図5に示すように、第1梱包材本体2aの上面20aの短手方向(Y方向)の一方の縁部21aには、第1梱包材本体1aと同様にして、8個の支持部22aがそれぞれ凹設され、更に、下面23aの短手方向の一方の縁部24aには、長手方向(X方向)に沿って一定の間隔を置いて8個の凹部25aが凹設されている。凹部25aは、支持部22aに対応した同一の間隔を置いてそれぞれ形成されており、支持部22aと同一の形状、即ち横断面矩形状を有している。つまり、第1梱包材本体2aには、同一形状を有する複数の溝(支持部22a及び凹部25a)が、縁部21a及び縁部24aにそれぞれ同一間隔で形成されている。
【0040】
凹部25aは、梱包材2の下段に他の梱包材を積層した状態でのクリーニングブレード300のホルダー部302の突起部308の上縁部311(
図3参照)に当接する上面26aと、突起部308の両側面318,319(
図3参照)に当接する両側壁部27a,28aと、突起部308の先端314(
図3参照)の動きを規制する奥壁部29aとを有している。
【0041】
また、第1梱包材本体2aは、上下方向(Z方向)に積層可能な構造を有している。即ち、第1梱包材本体2aの上面20aの長手方向(X方向)の両端部30a,31aには、略円筒形状の係合凸部32aがそれぞれ凸設され、下面23aの長手方向の両端部30a,31aには、係合凸部32aと係合可能な平面略円形状の係合凹部33aがそれぞれ凹設されている。第1梱包材本体2aは、このような構造を有することにより、上下方向に積層させることができる。
【0042】
梱包材2を積層させる場合には、
図6に示すように、他の1組の梱包材本体(第2梱包材本体2c及び第2梱包材本体2d)からなる梱包材2Aと、他の1組の梱包材本体(第3梱包材本体2e及び第3梱包材本体2f)からなる梱包材2Bとを用いる。実施形態2では、第2梱包材本体2c及び第3梱包材本体2eを、第1梱包材本体2aの共通部材とし、第2梱包材本体2d及び第3梱包材本体2fを、第1梱包材本体2bの共通部材とした。
【0043】
実施形態2では、実施形態1と同様にして、8本のクリーニングブレード300を第1梱包材本体2aと第1梱包材本体2bとの間の空間に保持し(
図4参照)、1段目の梱包材2におけるクリーニングブレード300の梱包を完了させる。その後、
図7及び
図8に示すように、第1梱包材本体2aの係合凸部32aと第2梱包材本体2cの係合凹部33cとを係合させて、第1梱包材本体2aの上段に第2梱包材本体2cを積層させる。同様にして、第1梱包材本体2bの係合凸部32bと第2梱包材本体2dの係合凹部33dとを係合させて、第1梱包材本体2bの上段に第2梱包材本体2dを積層させ、8本のクリーニングブレード300を第2梱包材本体2cと第2梱包材本体2dとの間の空間に保持し、2段目の梱包材2Aにおけるクリーニングブレード300の梱包を完了させる(
図6参照)。
【0044】
この時、ホルダー部302の突起部308は、
図8に示すように、第2梱包材本体2cの凹部25cの両側壁部27c,28c及び奥壁部29cの3点で支持され、同様にして、ホルダー部302の突起部309も第2梱包材本体2dにより保持される。
【0045】
また、同様にして、第2梱包材本体2cの係合凸部32cと第3梱包材本体2eの係合凹部33eとを係合させて、第2梱包材本体2cの上段に第3梱包材本体2eを積層させ、第2梱包材本体2dの係合凸部32dと第3梱包材本体2fの係合凹部33fとを係合させて、第2梱包材本体2dの上段に第3梱包材本体2fを積層させ、8本のクリーニングブレード300を第3梱包材本体2eと第3梱包材本体2fとの間の空間に保持し、3段目の梱包材2Bにおけるクリーニングブレード300の梱包を完了させる(
図6参照)。
【0046】
この時、ホルダー部302の突起部308は、第3梱包材本体2eの凹部25eの両側壁部27e,28e及び奥壁部29eの3点で支持され、同様にして、ホルダー部302の突起部309も第3梱包材本体2fにより保持される。
【0047】
つまり、実施形態2では、1組の梱包材本体の一方の梱包材本体及び他方の梱包材本体が、上下方向(Z方向)に積層可能な構造、即ち係合凸部及び係合凹部を有しているので、
図6に示すように、梱包材2、梱包材2A及び梱包材2Bを積層させることができる。実施形態2では、このような構造により、クリーニングブレード300の収納率や作業効率を大幅に増加させることができ、これにより、作業に伴う人員や時間等を減らすことができ、梱包作業時や運搬時等のコストを大幅に削減することができる。
【0048】
また、実施形態2では、第1梱包材本体2aが上下方向(Z方向)に積層可能な構造を有していることにより、クリーニングブレード300の下方向(Z方向)、長手方向(Y方向)及び短手方向(X方向)の動きに加えて、上方向(Z方向)の動きも規制することができる。即ち、
図8に示すように、第1梱包材本体2aの支持部22aにより位置決めされたクリーニングブレード300の姿勢が、上段の第2梱包材本体2cの凹部25cにより更に強固に保持されるので、運搬等により移動したとしても、他のクリーニングブレード300と接触することはなく、互いの干渉を回避することができる。その結果、実施形態2では、梱包材2、梱包材2A及び梱包材2Bを積層させた場合であっても、クリーニングブレード300の変形や破損等の発生を防止することができる。
【0049】
(実施形態3)
[1.クリーニングブレードの梱包材]
まず、本発明の第3の実施形態(以下、「実施形態3」という。)に係る梱包材について説明する。
図9に示すように、梱包材3は、クリーニングブレード300のホルダー部302の両端部304,305をそれぞれ支持する1組の梱包材本体からなり、当該梱包材本体は、一方の第1梱包材本体3aと他方の第1梱包材本体3bとを有している。かかる構成により、梱包材3は、クリーニングブレード300を梱包することができる。なお、一方の第1梱包材本体3aと他方の第1梱包材本体3bとは共通部材である。
【0050】
また、梱包材3は、梱包材2の変形例であり、クリーニングブレード300と、クリーニングブレード300とは異なる形状のクリーニングブレード400(
図15参照)とを、同時に収納することが可能な構造を有していること以外は梱包材2と同様の構成であるので、梱包材2の優れた効果を全て享受することができる。なお、実施形態3では、梱包材3における梱包材2との相違点にかかる構成についてのみ説明し、それ以外の構成については説明を省略する。また、クリーニングブレード400については後述する。
【0051】
ここで、梱包材3を構成する第1梱包材本体3aについて説明する。
図10に示すように、第1梱包材本体3aの上面40aの短手方向(Y方向)の一方の縁部41aには、第1梱包材本体2aと同様にして、8個の支持部42aがそれぞれ凹設され、支持部42aは、下面43a、両側壁部44a,45a及び奥壁部46aを有している。
【0052】
また、第1梱包材本体2aと同様にして、第1梱包材本体3aの下面47aの短手方向の一方の縁部48aには、8個の凹部49aがそれぞれ凹設され、凹部49aは、上面50a、両側壁部51a,52a及び奥壁部53aを有している。
【0053】
更に、第1梱包材本体2aと同様にして、第1梱包材本体3aの上面40aの長手方向(X方向)の両端部54a,55aには、略円筒形状の係合凸部56aがそれぞれ凸設され、下面47aの長手方向の両端部54a,55aには、係合凸部56aと係合可能な平面略円形状の係合凹部57aがそれぞれ凹設されている。
【0054】
一方、第1梱包材本体3aの上面40aの短手方向(Y方向)の他方の縁部58aには、長手方向(X方向)に沿って支持部42aと同一の間隔で、8個の支持部59aがそれぞれ凹設され、支持部42aと同様にして、支持部59aは、下面(不図示)、両側壁部61a,62a及び奥壁部63aを有している。また、下面47aの短手方向の他方の縁部64aには、長手方向に沿って凹部49aと同一の間隔で、8個の凹部65aがそれぞれ凹設され、凹部49aと同様にして、凹部65aは、上面(不図示)、両側壁部67a,68a及び奥壁部69aを有している。
【0055】
上述した通り、第1梱包材本体3aの上面40aには、8個の支持部42a及び支持部59aがそれぞれ凹設され、支持部42aと支持部59aとは、長手方向(X方向)に沿って同一の間隔で形成されているが、両者は第1梱包材本体3aの長手方向の幅が異なっており、支持部59aの方が大きく形成されている。また、下面47aには、8個の凹部49a及び凹部65aがそれぞれ凹設され、凹部49aと凹部65aとは、長手方向に沿って同一の間隔で形成されているが、両者は第1梱包材本体3aの長手方向の幅が異なっており、凹部65aの方が大きく形成されている。
【0056】
実施形態3では、実施形態2と同様にして、クリーニングブレード300を、一方の第1梱包材本体3aと他方の第1梱包材本体3bとの間の空間に保持することができ(
図9参照)、保持されたクリーニングブレード300は、少なくともクリーニングブレード300の下方向(Z方向)、長手方向(Y方向)及び短手方向(X方向)の動きが規制されるので、運搬等により移動したとしても梱包材3から下落することはない。また、合計8本のクリーニングブレード300を同時に梱包することができ、収納率及び作業効率を増加させることができるので、作業に伴う人員や時間等を減らすことができ、梱包作業時や運搬時等のコストを大幅に削減することができる。
【0057】
また、
図11に示すように、第1梱包材本体3aは、上下方向(Z方向)に積層可能な構造を有しており、梱包材3と、一方の第2梱包材本体3c及び他方の第2梱包材本体3dからなる梱包材3Aと、一方の第3梱包材本体3e及び他方の第3梱包材本体3fからなる梱包材3Bとの積層により、合計24本のクリーニングブレード300を同時に梱包することができ、更に収納率及び作業効率を増加させることができる。
【0058】
実施形態3では、支持部42aと支持部59aとは異なる形状であるので、クリーニングブレード300と、ホルダー部の厚さがクリーニングブレード300とは異なるクリーニングブレード400(
図15参照)とを同時に梱包することができる。より詳細には、クリーニングブレード300を収納した梱包材3と、クリーニングブレード400を収納した梱包材3Aと、クリーニングブレード300を収納した梱包材3Bとを、順次積層させて2種類のクリーニングブレードを梱包する。
【0059】
図12に示すように、梱包材3Aを用いてクリーニングブレード400を梱包する場合には、クリーニングブレード400に対応可能な支持部59d,59cでクリーニングブレード400のホルダー部402の両端部404,405を支持する。これにより、第2梱包材本体3dと第2梱包材本体3cの間にクリーニングブレード400を保持して収納することができる。
【0060】
実施形態3では、一の梱包材本体に2種類の支持部を設けて梱包材本体を共通化することで、梱包材の汎用性を更に向上させることができる。即ち、梱包材本体の共通化により、支持部の形状に応じたクリーニングブレードを複数種梱包することができ、更に収納率及び作業効率を増加させることができる。また、異なるクリーニングブレードを同時に梱包することができるので、特に運搬時のコストを大幅に削減することができる。
【0061】
[2.クリーニングブレードの梱包材の使用態様]
次に、梱包材3の使用態様について説明する。
図9に示すように、まず、第1梱包材本体3a及び第1梱包材本体3bと、8本のクリーニングブレード300とを用意する。次いで、梱包材2と同様にして、1〜8本のクリーニングブレード300を第1梱包材本体3a及び第1梱包材本体3bの間の空間に収納する。
【0062】
これにより、クリーニングブレード300が、第1梱包材本体3a及び第1梱包材本体3bの間の空間に全て収納され、1段目の梱包材3におけるクリーニングブレード300の梱包が完了する。
【0063】
次に、
図11に示すように、第2梱包材本体3c及び第2梱包材本体3dと、8本のクリーニングブレード400とを用意する。まず、第1梱包材本体3aの上段に第2梱包材本体3dを積層させ、第1梱包材本体3bの上段に第2梱包材本体3cを積層させ、1〜8本のクリーニングブレード400を第2梱包材本体3d及び第2梱包材本体3cの間の空間に収納する。この時、クリーニングブレード400は、クリーニングブレード400に対応した支持部59d,59cにより、それぞれ支持される(
図12参照)。これにより、2段目の梱包材3Aにおけるクリーニングブレード400の梱包が完了する。
【0064】
次に、第3梱包材本体3e及び第3梱包材本体3fと、8本のクリーニングブレード300とを用意する。まず、実施形態2と同様にして、梱包材3Aの上段に梱包材3Bを積層させ、1〜8本のクリーニングブレード300を第3梱包材本体3e及び第3梱包材本体3fの間の空間に全て収納する。これにより、3段目の梱包材3Bにおけるクリーニングブレード300の梱包が完了し、実施形態3における全段のクリーニングブレード300及びクリーニングブレード400の梱包が完了する。
【0065】
また、実施形態3では、他の方法でクリーニングブレード300とクリーニングブレード400とを同時に梱包することができる。即ち、
図13に示すように、クリーニングブレード300を収納した梱包材3と、第1梱包材本体3aの共通部材である第1梱包材本体3gを用いて、梱包材3と同様にして8本のクリーニングブレード400を収納する。この時、クリーニングブレード400のホルダー部402の長手方向の両端部404,405を、第1梱包材本体3bの支持部59bと第1梱包材本体3gの支持部59gとでそれぞれ支持する。なお、クリーニングブレード300及びクリーニングブレード400がそれぞれ収納された梱包材3及び第1梱包材本体3gは、同一平面上(X−Y平面上)にある。
【0066】
同様にして、
図14に示すように、クリーニングブレード300を収納し、梱包材3の上段に積層させた梱包材3Aと、第2梱包材本体3cの共通部材である第2梱包材本体3hを用いて、梱包材3及び第1梱包材本体3gと同様にして8本のクリーニングブレード400を収納する。更に、クリーニングブレード300を収納し、梱包材3Aの上段に積層させた梱包材3Bと、第3梱包材本体3eの共通部材である第3梱包材本体3iを用いて、梱包材3及び第1梱包材本体3gと同様にして8本のクリーニングブレード400を収納する。実施形態3では、この梱包方法を適用しても、合計24本のクリーニングブレード300と、合計24本のクリーニングブレード400とを同時に梱包することができる。
【0067】
このように、実施形態3では、一のクリーニングブレードを収納した梱包材と、他のクリーニングブレードを収納した梱包材とを上下方向(Z方向)に積層させることができるだけでなく、異なる形状のクリーニングブレードを収納した各梱包材を同一平面(X−Y平面)上に配置するだけで、クリーニングブレードを複数種梱包することができる。即ち、実施形態3では、梱包材を収容するケースの形態に応じて最適な梱包方法を適宜選択することができる。
【0068】
[3.クリーニングブレード]
次に、梱包材3に適用可能なクリーニングブレードについて説明する。なお、当該クリーニングブレードは、他の実施形態においても適用することができる。
【0069】
図15に示すように、クリーニングブレード400は、クリーニングブレード300と同様にして、ブレード本体401とホルダー部402とを具備しており、ホルダー部402は、ブレード本体401の短手方向の一方の端部403に接着剤(不図示)を介して接合されている。また、ホルダー部402の長手方向の両端部404,405には、その厚さ方向に貫通させた平面略円形状の穴部406,407がそれぞれ設けられており、穴部406,407の口径や形状は同一である。なお、クリーニングブレード400は、クリーニングブレード300のように、突起部は形成されていない。
【0070】
(実施形態4)
[1.クリーニングブレードの梱包材]
まず、本発明の第4の実施形態(以下、「実施形態4」という。)に係る梱包材について説明する。梱包材4(
図17参照)は、梱包材3の変形例であり、軽量化が可能な構造を有していること以外は梱包材3と同様の構成であるので、梱包材3の優れた効果を全て享受することができる。実施形態4では、梱包材4における梱包材3との相違点にかかる構成についてのみ説明し、それ以外の構成については説明を省略する。なお、実施形態4では、クリーニングブレード400(
図15参照)を適用した。
【0071】
次に、梱包材4を構成する第1梱包材本体4aについて説明する。
図16に示すように、第1梱包材本体4aは、両側面70a,71aにおける長手方向(X方向)の一方の端部72aに側面凹部73aがそれぞれ凹設され、2つの支持部74aと2つの凹部75aに囲まれた各領域に側面凹部76aがそれぞれ凹設され、長手方向の他方の端部77aに側面凹部78aがそれぞれ凹設されている。
【0072】
実施形態4では、第1梱包材本体4aの両側面70a,71aの所定位置に、側面凹部73a,76a,78aがそれぞれ形成されることで、第1梱包材本体4aの軽量化を図ることができる。また、第1梱包材本体4aの軽量化により、原料コストを削減することができ、梱包材4の製造コストを低減することができる。なお、一方の第1梱包材本体4aと他方の第1梱包材本体4bとは共通部材である。
【0073】
[2.クリーニングブレードの梱包材の使用態様]
次に、梱包材4の使用態様について説明する。
図17に示すように、梱包材4では、梱包材3と同様にして、8本のクリーニングブレード400が第1梱包材本体4aと第1梱包材本体4bとの間の空間に全て収納され、1段目の梱包材4におけるクリーニングブレード400の梱包が完了する。
【0074】
同様にして、他の1組の梱包材本体(第2梱包材本体4c及び第2梱包材本体4d)からなる梱包材4Aを用いて、8本のクリーニングブレード400が第2梱包材本体4cと第2梱包材本体4dとの間の空間に全て収納され、2段目の梱包材4Aにおけるクリーニングブレード400の梱包が完了する。
【0075】
更に、他の1組の梱包材本体(第3梱包材本体4e及び第3梱包材本体4f)からなる梱包材4Bを用いて、8本のクリーニングブレード400が第3梱包材本体4eと第3梱包材本体4fとの間の空間に全て収納され、3段目の梱包材4Bにおけるクリーニングブレード400の梱包が完了する。
【0076】
実施形態4では、上述したように梱包材4、梱包材4A及び梱包材4Bを順次積層させることで、実施形態3の梱包材3、梱包材3A及び梱包材3Bと同様の効果を享受することができる。
【0077】
(実施形態5)
[1.クリーニングブレードの梱包材]
まず、本発明の第5の実施形態(以下、「実施形態5」という。)に係る梱包材について説明する。
図18に示すように、梱包材5は、ブレード本体401とホルダー部402とを具備したクリーニングブレード400のホルダー部402の長手方向(Y方向)の両端部405,404をそれぞれ支持する1組の梱包材本体からなり、当該梱包材本体は、一方の第1梱包材本体5aと他方の第1梱包材本体5bとを有している。かかる構成により、梱包材5は、第1梱包材本体5aと第1梱包材本体5bとで、クリーニングブレード400の両端部405,404を、それぞれ支持して梱包することができる。
【0078】
実施形態5では、一方の第1梱包材本体5aと他方の第1梱包材本体5bとを同一の部材(以下、「共通部材」という。)とした。従って、ここでは主に第1梱包材本体5aの構成について説明し、第1梱包材本体5bの説明は適宜省略する。
【0079】
また、梱包材5は、梱包材2の変形例であり、クリーニングブレードの両端を支持する構造及び梱包材を上下方向に積層させる構造が異なること以外は梱包材2と同様の構成であるので、梱包材2の優れた効果を全て享受することができる。なお、実施形態5では、梱包材5における梱包材2との相違点にかかる構成についてのみ説明し、それ以外の構成については説明を省略する。
【0080】
次に、梱包材5を構成する第1梱包材本体5aについて説明する。
図19に示すように、第1梱包材本体5aは、上面80aの長手方向(X方向)に沿って一定の間隔を置いて8個の挿通凸部81aが凸設されている。挿通凸部81aは、略円柱形状を有しており、ホルダー部402の端部405に設けられた穴部407を挿通させることができるようになっている(
図18参照)。
【0081】
また、第1梱包材本体5aでは、ホルダー部402の穴部407が挿通凸部81aに挿通されて、端部405が上面80aに載置された際に、挿通凸部81aの下端部82a周辺が、端部405を支持するための載置部83aとなる。
【0082】
実施形態5では、ホルダー部402の端部405の穴部407が、第1梱包材本体5aの挿通凸部81aに挿通されると、載置部83aで端部405を受けて支持する。この時、ホルダー部402の端部405は、挿通凸部81aにより所定の姿勢で位置決めされて、その状態が保持される。同様にして、端部404の穴部406が、第1梱包材本体5bの挿通凸部81bに挿入されて位置決めされると、クリーニングブレード400は、第1梱包材本体5aと第1梱包材本体5bとの間の空間に保持される。
【0083】
挿通凸部81a,81bにより、クリーニングブレード400は、少なくともクリーニングブレード400の下方向(Z方向)、長手方向(Y方向)及び短手方向(X方向)の動きが規制されるので、運搬等により移動したとしても梱包材5から下落することはない。なお、詳細は後述するが、クリーニングブレード400の上方向の動きを規制するためには、他の1組の梱包材本体(第2梱包材本体5c及び第2梱包材本体5d)からなる梱包材5Aを梱包材5の上段に積層させれば良い(
図20参照)。
【0084】
また、第1梱包材本体5aと第1梱包材本体5bとからなる梱包材5では、各梱包材本体にそれぞれ設けられた8個の挿通凸部81a,81bにより8本のクリーニングブレード400を同時に梱包することができ、収納率及び作業効率を増加させることができる。従って、梱包材5についても、梱包材2と同様の効果を享受することができる。
【0085】
第1梱包材本体5aは、上下方向(Z方向)に積層可能な構造を有している。即ち、第1梱包材本体5aの下面84aには、長手方向(X方向)に沿って溝部85aが凹設され、長手方向の他方の端部86aには短手方向(Y方向)に沿って溝部87aが凹設されている。
【0086】
第1梱包材本体5aの溝部85aの長手方向(X方向)の長さは、上面80a上に一定の間隔を置いて並んだ挿通凸部81aの列より長く設けられている。また、溝部85aの短手方向(Y方向)の幅は、挿通凸部81aの直径より大きく設けられている。更に、溝部85aの深さ(Z方向)は、挿通凸部81aの高さより大きく設けられている。
【0087】
実施形態5では、このような溝部85aの構造により、梱包材5の上段に梱包材5Aを積層させる場合(
図20参照)において、第2梱包材本体5c,5dの溝部85c,85dの内部に、第1梱包材本体5a,5bの上面80a,80b上に形成された全ての挿通凸部81a,81bを、それぞれ収納させることができる。更に、溝部85aにより、第1梱包材本体5aの軽量化を図ることもできる。
【0088】
また、実施形態5では、第1梱包材本体5a,5bの挿通凸部81a,81bに、ホルダー部402の両端部405,404の穴部407,406を挿通させて(
図19参照)梱包材5と梱包材5Aとを積層させる際に、第2梱包材本体5c,5dの下面84c,84dで両端部405,404を押圧する。これにより、クリーニングブレード400の上方向(Z方向)の動きが抑制される。以上により、梱包材5についても、梱包材2と同様の効果を享受することができる。
【0089】
実施形態5では、第1梱包材本体5aの下面84aに溝部85aと直交して形成された溝部87aにより、第1梱包材本体5aの軽量化を図ることができると共に、第1梱包材本体5aの位置合わせを容易にすることができる。
【0090】
[2.クリーニングブレードの梱包材の使用態様]
次に、梱包材5の使用態様について説明する。
図18に示すように、まず、第1梱包材本体5a,5bと8本のクリーニングブレード400とを用意する。次いで、第1梱包材本体5aの挿通凸部81aに、1本目のクリーニングブレード400のホルダー部402の穴部407を挿通させる。同様にして、第1梱包材本体5bの挿通凸部81bに、ホルダー部402の穴部406を挿通させて、両端部405,404を挿通凸部81a,81bで支持する。これにより、1本目のクリーニングブレード400が、第1梱包材本体5a及び第1梱包材本体5bの間の空間に収納される。
【0091】
次いで、2〜8本目のクリーニングブレード400も、1本目のクリーニングブレード400と同様にして各両端部405,404を各挿通凸部81a,81bで支持する。これにより、2〜8本目のクリーニングブレード400が、第1梱包材本体5a及び第1梱包材本体5bの間の空間に全て収納され、1段目の梱包材5におけるクリーニングブレード400の梱包が完了する。
【0092】
次に、
図20に示すように、第2梱包材本体5c,5dと8本のクリーニングブレード400とを用意し、第2梱包材本体5c,5dを第1梱包材本体5a,5b上にそれぞれ積層する。そして、梱包材5と同様にして、全てのクリーニングブレード400を第2梱包材本体5c及び第2梱包材本体5dの間の空間に全て収納して、2段目の梱包材5Aにおけるクリーニングブレード400の梱包が完了する。
【0093】
次に、他の1組の梱包材本体(第3梱包材本体5e及び第3梱包材本体5f)からなる梱包材5Bと、8本のクリーニングブレード400とを用意する。次いで、梱包材5Aと同様にして、梱包材5Aの上段に梱包材5Bを積層させ、全てのクリーニングブレード400を第3梱包材本体5e及び第3梱包材本体5fの間の空間に全て収納して、3段目の梱包材5Bにおけるクリーニングブレード400の梱包が完了する。
【0094】
実施形態5では、上述したように梱包材5、梱包材5A及び梱包材5Bを順次積層させることで、実施形態2の梱包材2、梱包材2A及び梱包材2Bと同様の効果を享受することができる。
【0095】
図21に示すように、実施形態2と同様にして、実施形態5では、第1梱包材本体5aが上下方向(Z方向)に積層可能な構造を有していることにより、クリーニングブレード400の下方向(Z方向)、長手方向(Y方向)及び短手方向(X方向)の動きに加えて、上方向(Z方向)の動きも規制することができる。即ち、第1梱包材本体5aの挿通凸部81a(
図19参照)により位置決めされたクリーニングブレード400の端部404が、上段の第2梱包材本体5cの下面84cにより押圧され、クリーニングブレード400の姿勢が更に強固に保持される。これにより、クリーニングブレード400が運搬等により移動したとしても、他のクリーニングブレード400と接触することはなく、互いの干渉を回避することができる。その結果、実施形態5では、梱包材5、梱包材5A及び梱包材5Bを積層させた場合であっても、クリーニングブレード400の変形や破損等の発生を防止することができる。
【0096】
(実施形態6)
[1.クリーニングブレードの梱包材]
まず、本発明の第6の実施形態(以下、「実施形態6」という。)に係る梱包材について説明する。梱包材6(
図23参照)は、梱包材5の変形例であり、クリーニングブレードの両端を支持する構造が異なること以外は梱包材5と同様の構成であるので、梱包材5の優れた効果を全て享受することができる。実施形態6では、梱包材6における梱包材5との相違点にかかる構成についてのみ説明し、それ以外の構成については説明を省略する。また、実施形態6では、後述するクリーニングブレード500(
図24参照)を適用した。
【0097】
次に、梱包材6を構成する一方の第1梱包材本体6aと他方の第1梱包材本体6b(
図23参照)について説明するが、これらは共通部材であるので、第1梱包材本体6bの説明は適宜省略する。
図22に示すように、第1梱包材本体6aは、上面90aの短手方向(Y方向)の一方の縁部91aに、長手方向(X方向)に沿って一定の間隔を置いて8個の挿通凸部92aが凸設され、同様にして、他方の縁部93aにも8個の挿通凸部94aが凸設されており、縁部91aの挿通凸部92aと、縁部93aの挿通凸部94aとは、同一の間隔を置いて形成されている。また、挿通凸部92a,94aは、互いに直径が異なる略円柱形状を有しており、ホルダー部502の両端部504,505に設けられた穴部506,507を挿通させることができるようになっている(
図24参照)。
【0098】
また、第1梱包材本体6aでは、ホルダー部502の穴部506が挿通凸部92aに挿通されて端部504が縁部91aに載置された際に、挿通凸部92aの下端部95a周辺が、端部504を支持するための載置部96aとなる。同様にして、挿通凸部94aの下端部97a周辺が、端部505を支持するための載置部98aとなる。
【0099】
実施形態6では、ホルダー部502の端部504の穴部506が、第1梱包材本体6aの挿通凸部92aに挿通されると、載置部96aで端部504を受けて支持する。この時、ホルダー部502の端部504は、挿通凸部92aにより所定の姿勢で位置決めされて、その状態が保持される。同様にして、端部505の穴部507が挿通凸部94aに挿入されて位置決めされると、クリーニングブレード500は、第1梱包材本体6aと第1梱包材本体6bとの間の空間に保持される。
【0100】
これにより、クリーニングブレード500は、少なくともクリーニングブレード500の下方向(Z方向)、長手方向(Y方向)及び短手方向(X方向)の動きが規制されるので、運搬等により移動したとしても梱包材6から下落することはない。なお、詳細は後述するが、クリーニングブレード500の上方向の動きを規制するためには、他の1組の梱包材本体(第2梱包材本体6c及び第2梱包材本体6d)からなる梱包材6Aを梱包材6の上段に積層させれば良い(
図23参照)。
【0101】
また、第1梱包材本体6aと第1梱包材本体6bとからなる梱包材6では、各梱包材本体にそれぞれ設けられた8個の挿通凸部92a,94bにより、8本のクリーニングブレード500を同時に梱包することができ、収納率及び作業効率を増加させることができる。従って、梱包材6についても、梱包材5と同様の効果を享受することができる。
【0102】
第1梱包材本体6aは、第1梱包材本体5aと同様にして、上下方向(Z方向)に積層可能な構造を有している。即ち、第1梱包材本体6aの下面99aの短手方向(Y方向)の一方の端部100aには、長手方向(X方向)に沿って溝部101aが凹設され、同様にして、他方の端部102aには溝部103aが凹設されている。
【0103】
第1梱包材本体6aの溝部101aの長手方向の長さは、一定の間隔を置いて並んだ挿通凸部92aの列より長く設けられている。また、溝部101aの短手方向の幅は、挿通凸部92aの直径より大きく設けられている。更に、溝部101aの深さは、挿通凸部92aの高さより大きく設けられている。同様にして、第1梱包材本体6aの溝部103aにおける長手方向の長さ、短手方向の幅及び深さについて、第1梱包材本体6aの挿通凸部94aの列の長さ、直径及び高さを、それぞれ基準にして設けられている。
【0104】
実施形態6では、このような溝部101a,103aの構造により、梱包材6の上段に梱包材6Aを積層させる場合において、第2梱包材本体6c,6dの溝部101c,103c,101d,103dの内部に、第1梱包材本体6a,6bの上面90a,90b上に形成された全ての挿通凸部92a,94a,92b,94bを、それぞれ収納させることができる。
【0105】
また、実施形態6では、第1梱包材本体6a,6bの挿通凸部94a,92bに、ホルダー部502の両端部505,504の穴部507,506を挿通させて、梱包材6と梱包材6Aとを積層させる際に(
図23参照)、第2梱包材本体6c,6dの下面99c,99dで両端部505,504を押圧する。これにより、クリーニングブレード500の上方向(Z方向)の動きが抑制される。以上により、梱包材6についても、梱包材5と同様の効果を享受することができる。
【0106】
実施形態6では、第1梱包材本体6aの上面90aに、それぞれ設けられた挿通凸部92aの列と挿通凸部94aの列との間に、長手方向(X方向)の両端部104a,105aに亘って溝部106aが凹設されている。第1梱包材本体6aの上面90aに溝部106aが形成されることにより、第1梱包材本体6aの軽量化を図ることができる。
【0107】
また、実施形態6では、第1梱包材本体6aの下面99aの長手方向の一方の端部107aに、溝部101a,103aと直交して溝部108aが凹設されている。第1梱包材本体6aの下面99aに溝部108aが形成されることにより、第1梱包材本体6aの軽量化を図ることができると共に、第1梱包材本体6aの位置合わせを容易にすることができる。
【0108】
[2.クリーニングブレードの梱包材の使用態様]
次に、梱包材6の使用態様について説明する。
図22及び
図23に示すように、まず、第1梱包材本体6a,6bと8本のクリーニングブレード500とを用意する。次いで、第1梱包材本体6aの挿通凸部94aに、1本目のクリーニングブレード500のホルダー部502の穴部507を挿通させる。同様にして、第1梱包材本体6bの挿通凸部92bに、ホルダー部502の穴部506を挿通させて、両端部505,504を挿通凸部94a,92bで支持する。これにより、1本目のクリーニングブレード500が、第1梱包材本体6a及び第1梱包材本体6bの間の空間に収納される。
【0109】
次いで、2〜8本目のクリーニングブレード500も、1本目のクリーニングブレード500と同様にして各両端部505,504を各挿通凸部94a,92bで支持する。これにより、2〜8本目のクリーニングブレード500が、第1梱包材本体6a及び第1梱包材本体6bの間の空間に全て収納され、1段目の梱包材6におけるクリーニングブレード500の梱包が完了する。
【0110】
次に、第2梱包材本体6c,6dと8本のクリーニングブレード500とを用意する。まず、第1梱包材本体6a,6bの挿通凸部92a,94a,92b,94bを、第2梱包材本体6c,6dの溝部101c,103c,101d,103dの内部に、それぞれ収納して梱包材6の上段に梱包材6Aを積層させる。次いで、梱包材6と同様にして、全てのクリーニングブレード500の各両端部505,504を、第2梱包材本体6c,6dの各挿通凸部94c,92dで支持する。これにより、クリーニングブレード500が、第2梱包材本体6c及び第2梱包材本体6dの間の空間に全て収納され、2段目の梱包材6Aにおけるクリーニングブレード500の梱包が完了する。
【0111】
次に、他の1組の梱包材本体(第3梱包材本体6e及び第3梱包材本体6f)からなる梱包材6Bと、8本のクリーニングブレード500とを用意する。次いで、梱包材6Aと同様にして、梱包材6Aの上段に梱包材6Bを積層させ、全てのクリーニングブレード500を第3梱包材本体6e及び第3梱包材本体6fの間の空間に全て収納して、3段目の梱包材6Bにおけるクリーニングブレード500の梱包が完了する。
【0112】
実施形態6では、上述したように梱包材6、梱包材6A及び梱包材6Bを順次積層させることで、実施形態5の梱包材5、梱包材5A及び梱包材5Bと同様の効果を享受することができる。
【0113】
[3.クリーニングブレード]
次に、梱包材6に適用可能なクリーニングブレードについて説明する。なお、当該クリーニングブレードは、他の実施形態においても適用することができる。
【0114】
図24に示すように、クリーニングブレード500は、クリーニングブレード300,400と同様にして、ブレード本体501とホルダー部502とを具備しており、ホルダー部502は、ブレード本体501の短手方向の一方の端部503に接着剤(不図示)を介して接合されている。ブレード本体501の形状及び材質や、ホルダー部502の素材は、クリーニングブレード300,400と同様のものを適用することができる。
【0115】
また、ホルダー部502の長手方向の両端部504,505には、クリーニングブレード300,400と同様にして、穴部506,507が設けられているが、穴部506,507の口径は互いに異なっており、穴部506の口径より穴部507の口径の方が大きく形成されている。なお、クリーニングブレード500には、クリーニングブレード300のような突起部308,309は形成されていない。
【0116】
(実施形態7)
まず、本発明の第7の実施形態(以下、「実施形態7」という。)に係る梱包材について説明する。この梱包材は、実施形態6の梱包材6の変形例であり、クリーニングブレードを支持するための構造が、梱包材6と異なること以外は梱包材6と同様の構成であるので、梱包材6の優れた効果を全て享受することができる。なお、実施形態7では、当該梱包材における梱包材6との相違点にかかる構成についてのみ説明し、それ以外の構成については説明を省略する。また、実施形態7では、実施形態6と同様にしてクリーニングブレード500(
図24参照)を適用した。
【0117】
次に、上記梱包材を構成する一方の第1梱包材本体7aと他方の第1梱包材本体7bについて説明するが、これらは共通部材であるので、第1梱包材本体7bの説明は適宜省略する。
図25に示すように、第1梱包材本体7aは、上面110aの短手方向(Y方向)の一方の縁部111aに、長手方向(X方向)に沿って一定の間隔を置いて8個の載置凹部112aが凹設され、載置凹部112a上に挿通凸部113aが凸設されている。同様にして、他方の縁部114aにも8個の載置凹部115aが凹設され、載置凹部115a上に挿通凸部116aが凸設されている。載置凹部112aと載置凹部115aとは同一の間隔を置いて形成されており、挿通凸部113aと挿通凸部116aも同一の間隔を置いて形成されている。
【0118】
載置凹部112a上の挿通凸部113aと載置凹部115a上の挿通凸部116aとは、第1梱包材本体6aの挿通凸部92a,94a(
図22参照)と同様にして、直径が異なる略円柱形状を有している。挿通凸部113a及び挿通凸部116aは、クリーニングブレード500のホルダー部502の長手方向の両端部504,505に設けられた穴部506,507を、それぞれ挿通させることができるようになっている。
【0119】
第1梱包材本体7a,7bを用いてクリーニングブレード500を梱包する場合には、第1梱包材本体7aの挿通凸部116aにホルダー部502の穴部507を挿通させて、載置凹部115aが端部505を受けて支持される。同様にして、第1梱包材本体7bの挿通凸部113bにホルダー部502の穴部506を挿通させて、載置凹部112bが端部504を受けて支持される。
【0120】
この時、ホルダー部502の端部505は挿通凸部116aにより所定の姿勢で位置決めされて、その状態が保持され、同様にして、ホルダー部502の端部504は挿通凸部113bにより所定の姿勢で位置決めされて、その状態が保持される。実施形態7では、挿通凸部116a,113bによりホルダー部502の両端部505,504が位置決めされると、クリーニングブレード500が第1梱包材本体7aと第1梱包材本体7bとの間の空間に保持される。
【0121】
従って、クリーニングブレード500は、実施形態6と同様にして、少なくともクリーニングブレード500の下方向(Z方向)、長手方向(Y方向)及び短手方向(X方向)の動きが規制された状態で梱包されるので、運搬等により移動したとしても第1梱包材本体7a,7bからなる梱包材から下落することはない。
【0122】
また、第1梱包材本体7a,7bからなる梱包材は、第1梱包材本体7aの短手方向(Y方向)の両縁部111a,114aに載置凹部112a,115aが、それぞれ設けられることにより、第1梱包材本体7a,7bからなる梱包材を上下方向に積層させる場合において、上段の梱包材によりホルダー部502の両端部504,505が押圧されないので、クリーニングブレード500の変形や破損等の発生を防止することができる。
【0123】
即ち、実施形態7では、第1梱包材本体7a,7bからなる梱包材と、他の1組の梱包材本体からなる梱包材とを積層させる際に、第1梱包材本体7a,7bの挿通凸部116a,113bにホルダー部502の穴部507,506を挿通させ、両端部505,504を載置凹部115a,112bで受ける。第1梱包材本体7a,7bの載置凹部115a,112bは、上面110a,110bよりも厚さ方向(Z方向)の設置位置がそれぞれ低いので、両端部505,504が載置凹部115a,112b内に完全に収納される。
【0124】
従って、実施形態7では、他の1組の梱包材本体の下面がホルダー部502の両端部504,505と接触しないので、両端部504,505を劣化させること無く第1梱包材本体7a,7bからなる梱包材を上下方向に積層させて、クリーニングブレード500の上方向(Z方向)の動きを抑制することができる。
【0125】
なお、第1梱包材本体6aと同様にして、第1梱包材本体7aの上面110aには、長手方向(X方向)の両端部117a,118aに亘って溝部119aが凹設され、下面120aには、長手方向の一方の端部117aに、2つの溝部(不図示)と直交して溝部121aが凹設されている。実施形態7では、このような各溝部の形成により、第1梱包材本体7aの軽量化を図ることができる。また、第1梱包材本体6aと同様にして、下面120aに形成された2つの溝部(不図示)は、第1梱包材本体6aを上下方向(Z方向)に積層させる際において、挿通凸部113a,116aの収納部となり、更に、溝部121aは、第1梱包材本体7aを位置合わせする際の目印となる。
【0126】
(クリーニングブレードの梱包材の変形例)
本発明は、梱包作業時や運搬時等における梱包材本体の変形や破損等を防止することができれば材質は硬質性樹脂に限定されず、必要に応じて適宜選択することができる。
【0127】
また、本発明は、クリーニングブレードの梱包に供することができれば、梱包材本体の形状は特に限定されず、必要に応じて適宜変更することができる。なお、本発明では、各梱包材本体における係合凸部や挿通凸部等の構成要素についても、コスト性の観点から梱包材本体と同じ材質であることが好ましい。
【0128】
本発明では、各梱包材本体における構成要素の形状、設置位置、設置数、サイズ等については、適用するクリーニングブレードに応じて適宜変更することができる。なお、ここでいう各梱包材本体の構成要素とは、支持部、係合凸部、係合凹部、凹部、挿通凸部、載置部、溝部、側面凹部、載置凹部等のことである。
【0129】
例えば、支持部を構成する下面、両側壁部及び奥壁部や、係合凹部を構成する上面、両側壁部及び奥壁部を平面としてもよいし、梱包するクリーニングブレードの形状に応じて傾斜面や突起等を形成した特殊面等としてもよい。
【0130】
支持部では、クリーニングブレードのホルダー部を収納して所定の姿勢を保持できるよう、少なくとも3点でホルダー部を支持できれば、支持部を構成する各面の形状は特に限定されず、必要に応じて適宜変更することができる。
【0131】
係合凹部では、支持部に収納したクリーニングブレードの姿勢を保持し、更に上方向への移動を規制することができれば、支持部と同様にして、係合凹部を構成する各面の形状は特に限定されない。例えば、上面の梱包材本体の厚さ方向の位置を変更してもよく、ホルダー部の上縁部に当接可能に構成してもよい。
【0132】
本発明では、1組の梱包材本体において、クリーニングブレードを平置きして梱包する場合に、その上段に積層させる異なる1組の梱包材本体の下面に、クリーニングブレードの短手方向の動きを規制する溝部を設けてもよい。これにより、クリーニングブレード同士の干渉を避けて変形や破損等の発生を防止することができる。
【0133】
或いは、クリーニングブレードの変形や破損等の発生を防止するために、本発明では、最上段にクリーニングブレードを収納しない1組の梱包材本体を積層させて、上方向の動きを規制してもよい。
【0134】
本発明では、上述したクリーニングブレード300,400,500以外のクリーニングブレードであっても適用することができ、本発明の要旨を逸脱しない範囲内におけるクリーニングブレードの変更は許容され得る。本発明は、例えば非対称及び対称の何れかのクリーニングブレードであっても適用することができる。ここで、非対称のクリーニングブレードとは、例えば
図26に示すクリーニングブレード600のように、ホルダー部602の両端部604,605の形態が互いに異なるものをいう。具体的には、ブレード本体601の一方の先端612からホルダー部602の一方の先端613までの長さL1と、ブレード本体601の他方の先端614からホルダー部602の他方の先端615までの長さL2とが異なるものである。クリーニングブレード600は、ホルダー部602の両端部604,605に形成された穴部606,607の平面形状が異なるものであるが、これらが同一の口径や平面形状等であってもよい。また、対称のクリーニングブレードとは、例えば上述したクリーニングブレード300,400,500である。